JP2002352664A - プッシュスイッチ - Google Patents

プッシュスイッチ

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JP2002352664A
JP2002352664A JP2001159056A JP2001159056A JP2002352664A JP 2002352664 A JP2002352664 A JP 2002352664A JP 2001159056 A JP2001159056 A JP 2001159056A JP 2001159056 A JP2001159056 A JP 2001159056A JP 2002352664 A JP2002352664 A JP 2002352664A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 2段階で2種類のスイッチ回路を閉じ操作す
るプッシュスイッチにおいて、第1クリック操作によっ
て接触する第1選択接点(4a)と第1可動接点(6
a)間の接触信頼性を向上させ、確実に第1スイッチ回
路が閉じるプッシュスイッチを提供する。 【解決手段】 第1可動接点(6a)を、中央円板部
(61)の周縁であって、第1クリック操作で反転する
リング状枠部(62)より最も遠い部位に形成する。リ
ング状枠部(62)の反転により発生する衝撃が伝達し
づらく、第1選択接点(4a)との接触の際に、チャタ
リングが発生しない。また、中央円板部(61)の周縁
に形成するので、第1選択接点(4a)とは、点若しく
は線接触し、両者の接触信頼性が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、上方に湾曲する皿
バネ状の導電性タクト板を可動接点板として用いたプッ
シュスイッチに関し、更に詳しくは、2段階のクリック
動作で、異なる接点間を橋絡させるプッシュスイッチに
関する。
【0002】
【従来の技術】皿バネ状の導電性タクト板を用いたプッ
シュスイッチは、AV機器の各種入力スイッチ、キーボ
ードのキースイッチなど、小型で、微小ストロークでか
つ入力操作の際に所定の操作感覚(クリック感)が要求
される押ボタンスイッチに採用され、更に、2段階のク
リック動作で、異なるスイッチ回路を動作させるプッシ
ュスイッチが、実公平7−53234号等で知られてい
る。
【0003】この種の従来のプッシュスイッチ100
を、図7乃至図10を用いて説明する。このプッシュス
イッチ100に用いられる導電性タクト板101は、図
7に示すように、円形の中央円板部102と、中央円板
部102の周囲に同心円上に配置されるリング状枠部1
03とが、中央円板部102の中心を通る直線上に形成
された一対の連結片104、104により一体に連結さ
れ、全体で、上方に湾曲する皿バネ状に形成されたもの
である。
【0004】連結片104、104との連結部103a
で分けられるリング状枠部103の左右の円弧状片10
3b、103cの各中間には、その一部を絞り上方に屈
曲させた絞り部105が形成されている。
【0005】図8に示すように、円弧状片103b、1
03cの各中間は、接点収容凹部106内で導電性タク
ト板101全体を支持する支持部となるもので、その
内、一方の支持部は、接点収容凹部106に露出するコ
モン接点107上に載置され、コモン接点107と常時
接触している。
【0006】導電性タクト板101を収容する接点収容
凹部106は、絶縁ハウジング111の上方から凹設し
て形成されるもので、上述の支持部に対向する内底面
は、一段高い段部となり、その一方にコモン端子のコモ
ン接点107が露出している。
【0007】絶縁ハウジングには、このコモン端子と第
1選択接点108を有する第1切換端子及び第2選択接
点109を有する第2切換端子が相互に絶縁された状態
で、インサート成形により一体に取り付けられている。
【0008】第1切換端子が二股状に分岐され、その先
端に形成される第1選択接点108は、図9、図10に
示すように、接点収容凹部106に収容される導電性タ
クト板101の各連結片104、104に対向する接点
収容凹部106の内底面に露出し、また、第2選択接点
109は、導電性タクト板101の中心に対向する接点
収容凹部106の内底面に露出している。
【0009】接点収容凹部106の上面は、カバー11
2により覆われ、このカバー112の挿通孔に、導電性
タクト板101の中心を押圧する押ボタンなどの操作部
110が挿通自在となっている。
【0010】操作部110によって導電性タクト板10
1が押圧操作されていない状態では、導電性タクト板1
01は、皿バネ状に上方に湾曲しているので、コモン接
点107のみに接触し、第1、第2選択接点108、1
09と、所定の間隙が隔てられている。
【0011】この状態から、押ボタンの操作部110で
導電性タクト板101の中心を押し下げ操作すると、円
弧状片103b、103cに捻りモーメントが発生し、
一定の捻り応力を越えると中心に向かって上向きに傾斜
していた円弧状片103b、103cは、図9に示すよ
うに、下向きに反転する。
【0012】この反転より、連結片104、104が下
降し、対向部位に露出する第1選択接点108、108
に接触し、その結果、導電性タクト板101を介して、
コモン接点107と第1選択接点108が橋絡して、プ
ッシュスイッチ100の第1スイッチ回路が閉じる。
【0013】また、この後、更に操作部110で導電性
タクト板101の中心を押し下げると、連結片104、
104から反力を受ける中央円板部102が、下向きに
湾曲するように反転し、その中心が対向部位に露出する
第2選択接点109に接触する。これにより、導電性タ
クト板101を介して、コモン接点107と第2選択接
点109が橋絡し、プッシュスイッチ100の第2スイ
ッチ回路が閉じる。
【0014】この従来のプッシュスイッチ100は、可
動接点板として上方に湾曲形成した導電性タクト板10
1を用いるので、僅かな操作ストロークで2種類のスイ
ッチ回路を閉じ操作することができ、しかも、各段階の
操作において、円弧状片103b、103cと中央円板
部102が反転するので、その都度クリック感(タクト
フィーリング)が操作者に伝わり、微小ストロークであ
っても、第1、第2の各クリック操作でスイッチ操作の
操作感覚が得られるものである。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】しかしながら、この従来のプッシュスイッ
チ100は、第1クリック操作で円弧状片103b、1
03cとともに反転する連結片104を、第1選択接点
108と接触する可動接点とするので、反転の衝撃が直
接接触部に伝わり、接触後に両者が瞬断するチャタリン
グ現象が発生しやすいものであった。
【0017】また、連結片104と第1選択接点108
との接触は、面接触であり、塵埃など微小な絶縁物がそ
の間に介在しただけで、接触不良が発生するものであ
り、以上の2つ理由から接触信頼性に欠け、第1クリッ
ク操作において、誤動作が生じやすいものであった。
【0018】本発明はこのような従来の問題点を考慮し
てなされたものであり、第1選択接点108と可動接点
との接触信頼性を向上させ、第1クリック操作におい
て、確実に動作するプッシュスイッチを提供することを
目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
請求項1のプッシュスイッチは、中央円板部と、中央円
板部の周囲に同心円上に配置されるリング状枠部とが、
中央円板部の中心を通るX軸上に形成された一対の連結
片により一体に連結され、全体が上方に湾曲する皿バネ
状に形成された導電性タクト板と、上方に開口する接点
収容凹部が凹設され、中央円板部の中心を通りX軸と直
交するY軸上で、導電性タクト板のリング状枠部を支持
し、導電性タクト板を接点収容凹部内に収容する絶縁ハ
ウジングと、絶縁ハウジングに支持されるリング状枠部
の少なくとも一方の支持部に常時接触するコモン接点
と、中央円板部の周縁と対向する接点収容凹部の内底面
に露出する第1選択接点と、中央円板部の中心と対向す
る接点収容凹部の内底面に露出する第2選択接点とを備
え、中央円板部の中心が押し下げられ、リング状枠部が
反転する第1クリックの際に、中央円板部の周縁の第1
可動接点と第1選択接点が接触し、第1クリックの後中
央円板部の中心が更に押し下げられて、中央円板部が反
転する第2クリックの際に、中央円板部の中心の第2可
動接点と第2選択接点とが接触するプッシュスイッチに
おいて、リング状枠部に、その一部を屈曲させた絞り部
を形成するとともに、Y軸上の中央円板部の周縁を第1
可動接点として、第1選択接点を、第1可動接点と対向
する接点収容凹部の内底面に露出させることを特徴とす
る。
【0020】この構造では、絞り部が形成される部位の
曲げ剛さと捻り剛さが大きくなるので、第1クリック操
作の際に、リング状枠部全体が反転しにくくなり、反転
した際には、大きなクリック感が発生する。
【0021】しかしながら、反転するリング状枠部及び
連結板から離れた位置にある中央円板部の周縁を、第1
選択接点に接触する第1可動接点とするので、反転の衝
撃は、これらの接触部に直接伝わらない。
【0022】また、中央円板部の周縁を第1可動接点と
するので、周縁のエッジ部分が第1選択接点に当接し、
両者は、点若しくは線接触となる。エッジ部分が当接す
るので、第1選択接点の表面に食い込み、当接の衝撃で
第1可動接点が第1選択接点から瞬断することもない。
【0023】請求項2のプッシュスイッチは、絞り部
が、リング状枠部の4カ所の部位であって、隣り合う部
位を結ぶ直線が、X軸若しくはY軸と平行となる各部位
に、形成されることを特徴とする。
【0024】第1クリック操作の際の動作特性は、一対
の連結片の連結方向であるX軸方向の絞り部間の間隔
と、絶縁ハウジングから反力を受ける一対の支持部間の
方向であるY軸方向の絞り部間の間隔に依存する。
【0025】リング状枠部の4カ所の部位で、各部位を
結ぶ直線が、X軸とY軸に平行となる部位に、絞り部を
形成すれば、X軸とY軸方向の絞り部間の間隔を所定の
長さに設定することができ、第1クリック操作の際の動
作特性を、容易に調整できる。
【0026】請求項3のプッシュスイッチは、絞り部
が、リング状枠部の連結片との連結部を挟んだ両側の部
位に形成されていることを特徴とする。
【0027】中央円板部の中心が押し下げられる第1ク
リック操作の際に、リング枠部で、反転方向に作用する
捻り応力が最大となる連結片との連結部近傍に、捻り剛
さが大きくなる絞り部が形成されるので、反転しにくく
なり捻りエネルギーを蓄えるので、反転した際には、大
きなクリック感が発生する。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態に係
るプッシュスイッチ1を、図1乃至図6で説明する。図
1に示すように、プッシュスイッチ1は、絶縁ハウジン
グ2と、導電性タクト板6と、保護シート7と、金属カ
バー8とで構成されている。
【0029】プッシュスイッチ1において、可動接点板
となる導電性タクト板6は、バネ性を有する金属板、例
えば、リン青銅板、ベリリウム銅板を、接点収容凹部9
内に遊嵌させるように円板状に打ち抜き形成したもの
で、図1、図2に示すように、円形の中央円板部61
と、その外側のリング状枠部62が同心円上に形成さ
れ、両者が、中心を通るX軸上の一対の連結片63、6
3により、一体に連結されている。一体に連結された中
央円板部61、リング状枠部62及び連結片63、63
は、図3に示すように、中心に向かって上方に緩やかに
湾曲形成され、全体で、中央円板部61の中心が頂部と
なった皿バネ状に形成されている。
【0030】導電性タクト板6の中心を通り、X軸と直
交するY軸上と交差するリング状枠部62の2カ所の部
位には、外側に向かって矩形状の支持片64、64が一
体に形成されている。
【0031】リング状枠部62には、その円周方向に沿
った円弧の一部を絞り上方に屈曲させた絞り部65が形
成されている。絞り部65は、円周方向に沿った円弧の
一部が上方に絞られることによって、図示するように、
半径方向に直線上に延びるリブとして表れる。
【0032】絞り部65は、その形成位置と形状を変え
ることによって、導電性タクト板6の動作特性を調整す
ることができる。同形状の絞り部65を複数部位に形成
する場合には、リング状枠部62が変形する動作条件
は、隣り合う絞り部65、65間の、一対の連結片6
3、63の連結方向であるX軸方向の間隔と、絶縁ハウ
ジングから反力を受ける一対の支持部64、64間の方
向であるY軸方向の間隔によって異なるものとなる。
【0033】従って、リング状枠部62の4カ所の部位
であって、各部位を結ぶ四角形の各辺が、X軸若しくは
Y軸に平行となるような4カ所の部位を、絞り部65の
形成位置とすれば、隣り合う絞り部65、65間のX軸
若しくはY軸方向の間隔を所望の長さとすることがで
き、リング状枠部62が変形する動作条件、すなわち、
1段目のクリック操作の際の動作条件を容易に調整する
ことができる。
【0034】ここでは、X軸とY軸に対してπ/4傾斜
する2つの直線とリング状枠部62が交差する4カ所の
部位に絞り部65を形成し、隣り合う絞り部65、65
間のX軸とY軸方向の間隔を略等しくしている。
【0035】絶縁ハウジング2は、絶縁性の合成樹脂に
より全体が直方体状に成形されたもので、その上面に
は、導電性タクト板6を収容する接点収容凹部9が、上
方から凹設されている。接点収容凹部9は、導電性タク
ト板6をがたつきなくその内部に位置決め収容するよう
に、導電性タクト板6の輪郭より僅かに大径の円筒状に
形成されている。
【0036】また、絶縁ハウジング2には、導電性の金
属板をプレス成形により帯状に打ち抜き所定形状に形成
したコモン端子3と第1、第2選択端子4、5が、図1
に示すように、インサート成形により互いに絶縁して取
り付けられている。
【0037】コモン端子3は、帯状片の両側の脚部3
b、3bを絶縁ハウジング2から突出させるとともに、
中間から一対の枝片を円筒状の接点収容凹部9に沿って
分岐させたもので、枝片の先端が、コモン接点3aとな
り、接点収容凹部9のY軸方向の両側に形成された凹部
9a、9a内に露出している。
【0038】凹部9a、9aには、接点収容凹部9に収
容される導電性タクト板6の支持片64、64が遊嵌さ
れるもので、凹部9a、9aの底面は、内側の内底面よ
り僅かに高い段部となっているので、皿バネ状の導電性
タクト板6は、このY軸上の2カ所の支持片64、64
で、全体が支持されるものとなる。また、コモン接点3
a、3aは、支持片64、64を支持することにより接
触し、コモン端子3と導電性タクト板6が常に導通する
ものとなる。
【0039】第1選択端子4は、帯状片の一側の脚部4
bを絶縁ハウジング2から突出させるとともに、他側
を、円筒状の接点収容凹部9の中心を囲うようにJ字上
に屈曲形成してなるもので、J字部分のY軸が交差する
部位に、上方に打ち出した第1選択接点4a、4aが形
成される。第1選択接点4a、4aは、上方に打ち出さ
れることにより、接点収容凹部9の内底面であって、収
容される導電性タクト板6の中央円板部61周縁の下方
に露出している。導電性タクト板6は、支持片64が凹
部9aに遊嵌することにより、回転方向で位置決めさ
れ、第1選択接点4a、4aは、それぞれ、中央円板部
61周縁で、連結片63、63より最も離れた位置で、
第1可動接点6aとなるY軸上の周縁に対向することと
なる。
【0040】第2選択端子5は、第1選択端子4と干渉
しないように、逆L字状に形成された帯状片で、その一
側の脚部5bは、脚部4bが突出する絶縁ハウジング2
の逆側側面から突出し、他側は、円筒状の接点収容凹部
9の中心に、上方に打ち出されて露出する第2選択接点
5aとなっている。従って、第2選択接点5aは、接点
収容凹部9に収容される導電性タクト板6の第2可動接
点6bとなる中央円板部61の中心に対向するものとな
る。
【0041】導電性タクト板6は、上方に湾曲する皿バ
ネ状に形成されているので、外力を受けない状態では、
第1選択接点4aと第2選択接点5aとは、所定の間隙
で隔てられ、絶縁している。
【0042】尚、コモン端子3、第1、第2選択端子
4、5の各脚部3b、4b、5bは、絶縁ハウジング2
の底面に沿ってクランク状に折り曲げられ、プリント配
線基板のプリント配線基板の対応する導電パターン(図
示せず)に半田付けされる。
【0043】保護シート7は、導電性タクト板6と金属
カバー8の間に取り付けられる可撓性シートで、金属カ
バー8の挿通孔8aを遮蔽することにより、接点収容凹
部9内への塵埃の侵入を防止する防塵シートである。保
護シート7の周囲には、放射状に4片の突片7aが突設
され、それぞれが接点収容凹部9周囲の位置決め溝9b
に収容されることにより、位置決めされる。
【0044】プッシュスイッチ1の操作においては、導
電性タクト板6の中央円板部61が、保護シート7を介
して、挿通孔8aを挿通する操作突起10により押し下
げられる。
【0045】金属カバー8は、絶縁ハウジング2の平面
で、接点収容凹部9の開口面を覆う正方形状に形成され
ている。正方形状のX軸方向で対向する両側には、それ
ぞれ係合孔11が設けられた一対の取付片8bが、絶縁
ハウジング2の外壁面に沿って下方に垂設されている。
一方、取付片8bと対向する外壁面には、係合孔11と
係合する係合突起12が突設され、金属カバー8は、係
合孔11に係合突起12を係合させて、絶縁ハウジング
2に固定される。絶縁ハウジング2に取り付けられた金
属カバー8の挿通孔8aは、導電性タクト板6の中央円
板部61の中心上方に位置し、従って、挿通孔8aを挿
通する操作突起10は、中央円板部61の中心を押圧
し、押し下げるものとなる。
【0046】このように構成されたプッシュスイッチ1
の押圧操作について、図3乃至図6で説明する。
【0047】図3は、プッシュスイッチ1を押圧操作す
る前の常態をしめすもので、外力を受けていない導電性
タクト板6は、皿バネ状に全体が上方に湾曲しているの
で、第1、第2選択接点4a、5aと所定の絶縁間隔で
隔てられ、開離している。
【0048】この常態から操作突起10を押圧操作する
と、導電性タクト板6の中央円板部61の中心が下方へ
押し下げられ、図6に示すPからPまで、導電性タ
クト板6全体の弾性で略押圧荷重に比例して押し下げら
れる。このとき、リング状枠部62には、支持片64か
ら反力を受け、反転する方向に捻り応力と曲げ応力が生
じているが、これらの応力に対して絞り部65の形成部
位は、高い抵抗を示し、70mmgf(ミリグラムフォ
ース)の荷重が加えられるまで反転しない。
【0049】70mmgfの荷重が操作突起10から加
えられると(図6においてP1)、リング状枠部62と
これにつられて連結片63が、図4に示すように、導電
性タクト板6の中心に向かって下方に傾斜するように反
転し、上方に湾曲する中央円板部61全体が下降する。
この下降によって、中央円板部61周縁の第1可動接点
6aが、その下方の第1選択接点4aに当接し、両者が
接触する。反転までに、リング状枠部62に蓄積されて
いた捻り応力と曲げ応力によるエネルギーは、反転の際
に、反転方向に付勢するように作用するので、図6に示
すPからPまで、操作突起10による押圧荷重は、
ストローク(押し下げ量)が0.5mmまで増加するに
もかかわらず、一時的に減少する。押圧荷重の減少は、
クリック感として操作突起10を通じて操作者に伝達さ
れ、操作者は、このクリック感により、第1可動接点6
aと第1選択接点4aが接触したことを知ることができ
る。以下、リング状枠部62が反転する際の押圧操作
を、第1クリック操作という。
【0050】第1クリック操作におけるクリック感は、
とPの押圧荷重の差に比例した大きさとなるもの
であるが、隣り合う絞り部65、65間のX軸方向の間
隔が長く、Y軸方向の間隔が短いほど、換言すると、連
結片63、63との連結部66に接近させて絞り部65
を形成するほど、反転に対する抵抗が大きく、反転の際
の押圧荷重Pが大きくなり、PとPの押圧荷重の
差も大きくなる。従って、リング状枠部62の連結部6
6の両側に絞り部65を形成すれば、微小ストロークで
ありながら、大きなクリック感による操作感覚が得られ
る。
【0051】第1クリック操作においては、反転するリ
ング状枠部62及び連結片63から離れた中央円板部6
1周縁を、第1選択接点4aと接触する第1可動接点6
aとするので、反転の際の物理的振動が接触部に伝わり
づらく、接触の際にチャタリングが発生しない。
【0052】また、第1選択接点4aには、中央円板部
61の周縁が第1可動接点6aとして接触するので、両
者は、線若しくは点接触で接触するとともに、中央円板
部61の周縁は、プレス成形で切断したエッジ状の端面
となっているので、リング状枠部62が反転する勢いで
第1選択接点4aに当接し、その表面に食い込む。
【0053】これらの理由から、第1クリック操作によ
り、第1選択接点4aと第1可動接点6aとは、接触不
良が生じることがなく、コモン端子3と第1選択端子4
は、導電性タクト板6を介して確実に橋絡し、第1スイ
ッチ回路が閉じる。
【0054】第1クリック操作の後、更に導電性タクト
板6の中心(頂部)を押し下げると、第1可動接点6
a、6aで反力を受ける中央円板部61は、図6に示す
ように、微小ストロークで急激に押圧荷重がPから上
昇し、押圧荷重が200mmgfとなるPで、中央円
板部61自体が倒伏し反転する。
【0055】この反転の際には、第1クリック操作と同
様に、Pまでの押圧荷重により中央円板部61に蓄積
された弾性及び捻りエネルギーが、反転方向に付勢する
ように作用するので、図6に示すPからPまで、ス
トローク(押し下げ量)が増加するにもかかわらず、押
圧荷重は一時的に減少し、クリック感が発生する。以
下、中央円板部61の反転する際の押圧操作を、第2ク
リック操作という。
【0056】図5に示すように、第2クリック操作によ
って、反転する中央円板部61の中心にある第2可動接
点6bは、下方に変位し、対向部位に露出する第2選択
接点5aに当接し接触する。その結果、導電性タクト板
6を介して、コモン端子3と第2選択端子5が橋絡し、
第2スイッチ回路が閉じる。
【0057】その後、操作突起10からの押圧を解除す
れば、導電性タクト板6は、自身の弾性により、中心が
上方に突出する皿バネ状に復帰し、図3に示す常態に復
帰し、第1スイッチ回路と第2スイッチ回路がそれぞれ
開く。
【0058】本発明は以上の実施の形態に限定されるこ
となく、種々変形が可能であり、例えば、上記実施の形
態では、絞り部65を4カ所の部位に形成したが、その
位置と数は、これに限らず、一つ若しくは多数の絞り部
65を形成してもよい。更に、絞り部65の形状につい
ても、反転に対して抵抗する用に作用するものであれ
ば、種々の形状とすることができる。
【0059】また、上述の実施の形態では、外部の操作
突起10をプッシュスイッチ1内に挿入して、操作する
ものであったが、押ボタン、アクチュエータ等を、導電
性タクト板6上に配設しながら、絶縁ハウジング2内に
収容し、外部に突出するその一部を押圧操作するもので
あってもよい。
【0060】更に、保護シート7は、防塵の必要に応じ
て介在させるものであり、必ずしも設ける必要はない。
【0061】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、第1クリック
操作において、可動接点と第1選択接点の接触信頼性が
向上し、確実にプッシュスイッチの第1スイッチ回路が
閉じる。
【0062】更に請求項2の発明によれば、第1クリッ
ク操作の際の動作特性を、容易に調整することができ
る。
【0063】更に、請求項3の発明によれば、微小スト
ロークでありながら、大きなクリック感を発生させ、確
実に操作者に操作感覚を伝達させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明一実施の形態に係るプッシュスイッチ1
の分解斜視図である。
【図2】金属カバー8と保持シート7を除いたプッシュ
スイッチ1の平面図である。
【図3】プッシュスイッチ1の常態を示す端面図であ
る。
【図4】第1クリック操作を示すプッシュスイッチ1の
端面図である。
【図5】第2クリック操作を示すプッシュスイッチ1の
端面図である。
【図6】プッシュスイッチ1への押圧荷重と押し下げス
トロークの関係を示す荷重−変位特性図である。
【図7】従来のプッシュスイッチ100に用いられる導
電性タクト板101の平面図である。
【図8】円弧状片103b、103cの各中間で切断し
た従来のプッシュスイッチ100の常態を示す縦断面図
である。
【図9】コモン接点107と第1選択接点108で切断
した従来のプッシュスイッチ100の第1クリック操作
を示す縦断面図である。
【図10】コモン接点107と第1選択接点108で切
断した従来のプッシュスイッチ100の第2クリック操
作を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 プッシュスイッチ 2 絶縁ハウジング 3a コモン接点 4a 第1選択接点 5a 第2選択接点 6 導電性タクト板 6a 第1可動接点 6b 第2可動接点 9 接点収容凹部 61 中央円板部 62 リング状枠部 63 連結片 64 支持部(支持片) 65 絞り部 66 連結部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中央円板部(61)と、中央円板部(6
    1)の周囲に同心円上に配置されるリング状枠部(6
    2)とが、中央円板部(61)の中心を通るX軸上に形
    成された一対の連結片(63)により一体に連結され、
    全体が上方に湾曲する皿バネ状に形成された導電性タク
    ト板(6)と、 上方に開口する接点収容凹部(9)が凹設され、中央円
    板部(61)の中心を通りX軸と直交するY軸上で、導
    電性タクト板(6)のリング状枠部(62)を支持し、
    導電性タクト板(6)を接点収容凹部(9)内に収容す
    る絶縁ハウジング(2)と、 絶縁ハウジング(2)に支持されるリング状枠部(6
    2)の少なくとも一方の支持部(64)に常時接触する
    コモン接点(3a)と、 中央円板部(61)の周縁と対向する接点収容凹部
    (9)の内底面に露出する第1選択接点(4a)と、 中央円板部(61)の中心と対向する接点収容凹部
    (9)の内底面に露出する第2選択接点(5a)とを備
    え、 中央円板部(61)の中心が押し下げられ、リング状枠
    部(62)が反転する第1クリックの際に、中央円板部
    (61)の周縁の第1可動接点(6a)と第1選択接点
    (4a)が接触し、 第1クリックの後、中央円板部(61)の中心が更に押
    し下げられて、中央円板部(61)が反転する第2クリ
    ックの際に、中央円板部(61)の中心の第2可動接点
    (6b)と第2選択接点(5a)とが接触するプッシュ
    スイッチにおいて、 リング状枠部(62)に、その一部を屈曲させた絞り部
    (65)を形成するとともに、 Y軸上の中央円板部(61)の周縁を第1可動接点(6
    a)として、第1選択接点(4a)を、第1可動接点
    (6a)と対向する接点収容凹部(9)の内底面に露出
    させることを特徴とするプッシュスイッチ。
  2. 【請求項2】 絞り部(65)は、リング状枠部(6
    2)の4カ所の部位であって、隣り合う部位を結ぶ直線
    が、X軸若しくはY軸と平行となる各部位に、形成され
    ることを特徴とする請求項1記載のプッシュスイッチ。
  3. 【請求項3】 絞り部(65)は、リング状枠部(6
    2)の連結片(63)との連結部(66)を挟んだ両側
    の部位に形成されていることを特徴とする請求項1記載
    のプッシュスイッチ。
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