JP4629913B2 - プッシュスイッチ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、上方に湾曲する皿バネ状の導電性タクト板を可動接点板として用いたプッシュスイッチに関し、更に詳しくは、2段階のクリック動作で、異なる接点間を橋絡させるプッシュスイッチに関する。
【0002】
【従来の技術】
皿バネ状の導電性タクト板を用いたプッシュスイッチは、AV機器の各種入力スイッチ、キーボードのキースイッチなど、小型で、微小ストロークでかつ入力操作の際に所定の操作感覚(クリック感)が要求される押ボタンスイッチに採用され、更に、2段階のクリック動作で、異なるスイッチ回路を動作させるプッシュスイッチが、実公平7−53234号等で知られている。
【0003】
この種の従来のプッシュスイッチ100を、図7乃至図10を用いて説明する。このプッシュスイッチ100に用いられる導電性タクト板101は、図7に示すように、円形の中央円板部102と、中央円板部102の周囲に同心円上に配置されるリング状枠部103とが、中央円板部102の中心を通る直線上に形成された一対の連結片104、104により一体に連結され、全体で、上方に湾曲する皿バネ状に形成されたものである。
【0004】
連結片104、104との連結部103aで分けられるリング状枠部103の左右の円弧状片103b、103cの各中間には、その一部を絞り上方に屈曲させた絞り部105が形成されている。
【0005】
図8に示すように、円弧状片103b、103cの各中間は、接点収容凹部106内で導電性タクト板101全体を支持する支持部となるもので、その内、一方の支持部は、接点収容凹部106に露出するコモン接点107上に載置され、コモン接点107と常時接触している。
【0006】
導電性タクト板101を収容する接点収容凹部106は、絶縁ハウジング111の上方から凹設して形成されるもので、上述の支持部に対向する内底面は、一段高い段部となり、その一方にコモン端子のコモン接点107が露出している。
【0007】
絶縁ハウジングには、このコモン端子と第1選択接点108を有する第1切換端子及び第2選択接点109を有する第2切換端子が相互に絶縁された状態で、インサート成形により一体に取り付けられている。
【0008】
第1切換端子が二股状に分岐され、その先端に形成される第1選択接点108は、図9、図10に示すように、接点収容凹部106に収容される導電性タクト板101の各連結片104、104に対向する接点収容凹部106の内底面に露出し、また、第2選択接点109は、導電性タクト板101の中心に対向する接点収容凹部106の内底面に露出している。
【0009】
接点収容凹部106の上面は、カバー112により覆われ、このカバー112の挿通孔に、導電性タクト板101の中心を押圧する押ボタンなどの操作部110が挿通自在となっている。
【0010】
操作部110によって導電性タクト板101が押圧操作されていない状態では、導電性タクト板101は、皿バネ状に上方に湾曲しているので、コモン接点107のみに接触し、第1、第2選択接点108、109と、所定の間隙が隔てられている。
【0011】
この状態から、押ボタンの操作部110で導電性タクト板101の中心を押し下げ操作すると、円弧状片103b、103cに捻りモーメントが発生し、一定の捻り応力を越えると中心に向かって上向きに傾斜していた円弧状片103b、103cは、図9に示すように、下向きに反転する。
【0012】
この反転より、連結片104、104が下降し、対向部位に露出する第1選択接点108、108に接触し、その結果、導電性タクト板101を介して、コモン接点107と第1選択接点108が橋絡して、プッシュスイッチ100の第1スイッチ回路が閉じる。
【0013】
また、この後、更に操作部110で導電性タクト板101の中心を押し下げると、連結片104、104から反力を受ける中央円板部102が、下向きに湾曲するように反転し、その中心が対向部位に露出する第2選択接点109に接触する。これにより、導電性タクト板101を介して、コモン接点107と第2選択接点109が橋絡し、プッシュスイッチ100の第2スイッチ回路が閉じる。
【0014】
この従来のプッシュスイッチ100は、可動接点板として上方に湾曲形成した導電性タクト板101を用いるので、僅かな操作ストロークで2種類のスイッチ回路を閉じ操作することができ、しかも、各段階の操作において、円弧状片103b、103cと中央円板部102が反転するので、その都度クリック感(タクトフィーリング)が操作者に伝わり、微小ストロークであっても、第1、第2の各クリック操作でスイッチ操作の操作感覚が得られるものである。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
しかしながら、この従来のプッシュスイッチ100は、第1クリック操作で円弧状片103b、103cとともに反転する連結片104を、第1選択接点108と接触する可動接点とするので、反転の衝撃が直接接触部に伝わり、接触後に両者が瞬断するチャタリング現象が発生しやすいものであった。
【0017】
また、連結片104と第1選択接点108との接触は、面接触であり、塵埃など微小な絶縁物がその間に介在しただけで、接触不良が発生するものであり、以上の2つ理由から接触信頼性に欠け、第1クリック操作において、誤動作が生じやすいものであった。
【0018】
本発明はこのような従来の問題点を考慮してなされたものであり、第1選択接点108と可動接点との接触信頼性を向上させ、第1クリック操作において、確実に動作するプッシュスイッチを提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため請求項1のプッシュスイッチは、中央円板部と、中央円板部の周囲に同心円上に配置されるリング状枠部とが、中央円板部の中心を通るX軸上に形成された一対の連結片により一体に連結され、全体が上方に湾曲する皿バネ状に形成された導電性タクト板と、上方に開口する接点収容凹部が凹設され、中央円板部の中心を通りX軸と直交するY軸上で、導電性タクト板のリング状枠部に一体に形成された一対の支持部を支持し、導電性タクト板を接点収容凹部内に収容する絶縁ハウジングと、絶縁ハウジングに支持される一対の支持部(64)の少なくとも一方に常時接触するコモン接点と、中央円板部の周縁と対向する接点収容凹部の内底面に露出する第1選択接点と、中央円板部の中心と対向する接点収容凹部の内底面に露出する第2選択接点とを備え、中央円板部の中心が押し下げられ、リング状枠部が反転する第1クリックの際に、中央円板部の周縁の第1可動接点と第1選択接点が接触し、第1クリックの後中央円板部の中心が更に押し下げられて、中央円板部が反転する第2クリックの際に、中央円板部の中心の第2可動接点と第2選択接点とが接触するプッシュスイッチにおいて、
リング状枠部に、その一部を屈曲させた絞り部を形成するとともに、Y軸上の中央円板部の周縁を第1可動接点として、第1選択接点を、第1可動接点と対向する接点収容凹部の内底面に露出させることを特徴とする。
【0020】
この構造では、絞り部が形成される部位の曲げ剛さと捻り剛さが大きくなるので、第1クリック操作の際に、リング状枠部全体が反転しにくくなり、反転した際には、大きなクリック感が発生する。
【0021】
しかしながら、反転するリング状枠部及び連結板から離れた位置にある中央円板部の周縁を、第1選択接点に接触する第1可動接点とするので、反転の衝撃は、これらの接触部に直接伝わらない。
【0022】
また、中央円板部の周縁を第1可動接点とするので、周縁のエッジ部分が第1選択接点に当接し、両者は、点若しくは線接触となる。エッジ部分が当接するので、第1選択接点の表面に食い込み、当接の衝撃で第1可動接点が第1選択接点から瞬断することもない。
【0023】
請求項2のプッシュスイッチは、絞り部が、リング状枠部の4カ所の部位であって、隣り合う部位を結ぶ直線が、X軸若しくはY軸と平行となる各部位に、形成されることを特徴とする。
【0024】
第1クリック操作の際の動作特性は、一対の連結片の連結方向であるX軸方向の絞り部間の間隔と、絶縁ハウジングから反力を受ける一対の支持部間の方向であるY軸方向の絞り部間の間隔に依存する。
【0025】
リング状枠部の4カ所の部位で、各部位を結ぶ直線が、X軸とY軸に平行となる部位に、絞り部を形成すれば、X軸とY軸方向の絞り部間の間隔を所定の長さに設定することができ、第1クリック操作の際の動作特性を、容易に調整できる。
【0026】
請求項3のプッシュスイッチは、絞り部が、リング状枠部の連結片との連結部を挟んだ両側の部位に形成されていることを特徴とする。
【0027】
中央円板部の中心が押し下げられる第1クリック操作の際に、リング枠部で、反転方向に作用する捻り応力が最大となる連結片との連結部近傍に、捻り剛さが大きくなる絞り部が形成されるので、反転しにくくなり捻りエネルギーを蓄えるので、反転した際には、大きなクリック感が発生する。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態に係るプッシュスイッチ1を、図1乃至図6で説明する。図1に示すように、プッシュスイッチ1は、絶縁ハウジング2と、導電性タクト板6と、保護シート7と、金属カバー8とで構成されている。
【0029】
プッシュスイッチ1において、可動接点板となる導電性タクト板6は、バネ性を有する金属板、例えば、リン青銅板、ベリリウム銅板を、接点収容凹部9内に遊嵌させるように円板状に打ち抜き形成したもので、図1、図2に示すように、円形の中央円板部61と、その外側のリング状枠部62が同心円上に形成され、両者が、中心を通るX軸上の一対の連結片63、63により、一体に連結されている。一体に連結された中央円板部61、リング状枠部62及び連結片63、63は、図3に示すように、中心に向かって上方に緩やかに湾曲形成され、全体で、中央円板部61の中心が頂部となった皿バネ状に形成されている。
【0030】
導電性タクト板6の中心を通り、X軸と直交するY軸上と交差するリング状枠部62の2カ所の部位には、外側に向かって矩形状の支持片64、64が一体に形成されている。
【0031】
リング状枠部62には、その円周方向に沿った円弧の一部を絞り上方に屈曲させた絞り部65が形成されている。絞り部65は、円周方向に沿った円弧の一部が上方に絞られることによって、図示するように、半径方向に直線上に延びるリブとして表れる。
【0032】
絞り部65は、その形成位置と形状を変えることによって、導電性タクト板6の動作特性を調整することができる。同形状の絞り部65を複数部位に形成する場合には、リング状枠部62が変形する動作条件は、隣り合う絞り部65、65間の、一対の連結片63、63の連結方向であるX軸方向の間隔と、絶縁ハウジングから反力を受ける一対の支持部64、64間の方向であるY軸方向の間隔によって異なるものとなる。
【0033】
従って、リング状枠部62の4カ所の部位であって、各部位を結ぶ四角形の各辺が、X軸若しくはY軸に平行となるような4カ所の部位を、絞り部65の形成位置とすれば、隣り合う絞り部65、65間のX軸若しくはY軸方向の間隔を所望の長さとすることができ、リング状枠部62が変形する動作条件、すなわち、1段目のクリック操作の際の動作条件を容易に調整することができる。
【0034】
ここでは、X軸とY軸に対してπ/4傾斜する2つの直線とリング状枠部62が交差する4カ所の部位に絞り部65を形成し、隣り合う絞り部65、65間のX軸とY軸方向の間隔を略等しくしている。
【0035】
絶縁ハウジング2は、絶縁性の合成樹脂により全体が直方体状に成形されたもので、その上面には、導電性タクト板6を収容する接点収容凹部9が、上方から凹設されている。接点収容凹部9は、導電性タクト板6をがたつきなくその内部に位置決め収容するように、導電性タクト板6の輪郭より僅かに大径の円筒状に形成されている。
【0036】
また、絶縁ハウジング2には、導電性の金属板をプレス成形により帯状に打ち抜き所定形状に形成したコモン端子3と第1、第2選択端子4、5が、図1に示すように、インサート成形により互いに絶縁して取り付けられている。
【0037】
コモン端子3は、帯状片の両側の脚部3b、3bを絶縁ハウジング2から突出させるとともに、中間から一対の枝片を円筒状の接点収容凹部9に沿って分岐させたもので、枝片の先端が、コモン接点3aとなり、接点収容凹部9のY軸方向の両側に形成された凹部9a、9a内に露出している。
【0038】
凹部9a、9aには、接点収容凹部9に収容される導電性タクト板6の支持片64、64が遊嵌されるもので、凹部9a、9aの底面は、内側の内底面より僅かに高い段部となっているので、皿バネ状の導電性タクト板6は、このY軸上の2カ所の支持片64、64で、全体が支持されるものとなる。また、コモン接点3a、3aは、支持片64、64を支持することにより接触し、コモン端子3と導電性タクト板6が常に導通するものとなる。
【0039】
第1選択端子4は、帯状片の一側の脚部4bを絶縁ハウジング2から突出させるとともに、他側を、円筒状の接点収容凹部9の中心を囲うようにJ字上に屈曲形成してなるもので、J字部分のY軸が交差する部位に、上方に打ち出した第1選択接点4a、4aが形成される。第1選択接点4a、4aは、上方に打ち出されることにより、接点収容凹部9の内底面であって、収容される導電性タクト板6の中央円板部61周縁の下方に露出している。導電性タクト板6は、支持片64が凹部9aに遊嵌することにより、回転方向で位置決めされ、第1選択接点4a、4aは、それぞれ、中央円板部61周縁で、連結片63、63より最も離れた位置で、第1可動接点6aとなるY軸上の周縁に対向することとなる。
【0040】
第2選択端子5は、第1選択端子4と干渉しないように、逆L字状に形成された帯状片で、その一側の脚部5bは、脚部4bが突出する絶縁ハウジング2の逆側側面から突出し、他側は、円筒状の接点収容凹部9の中心に、上方に打ち出されて露出する第2選択接点5aとなっている。従って、第2選択接点5aは、接点収容凹部9に収容される導電性タクト板6の第2可動接点6bとなる中央円板部61の中心に対向するものとなる。
【0041】
導電性タクト板6は、上方に湾曲する皿バネ状に形成されているので、外力を受けない状態では、第1選択接点4aと第2選択接点5aとは、所定の間隙で隔てられ、絶縁している。
【0042】
尚、コモン端子3、第1、第2選択端子4、5の各脚部3b、4b、5bは、絶縁ハウジング2の底面に沿ってクランク状に折り曲げられ、プリント配線基板のプリント配線基板の対応する導電パターン(図示せず)に半田付けされる。
【0043】
保護シート7は、導電性タクト板6と金属カバー8の間に取り付けられる可撓性シートで、金属カバー8の挿通孔8aを遮蔽することにより、接点収容凹部9内への塵埃の侵入を防止する防塵シートである。保護シート7の周囲には、放射状に4片の突片7aが突設され、それぞれが接点収容凹部9周囲の位置決め溝9bに収容されることにより、位置決めされる。
【0044】
プッシュスイッチ1の操作においては、導電性タクト板6の中央円板部61が、保護シート7を介して、挿通孔8aを挿通する操作突起10により押し下げられる。
【0045】
金属カバー8は、絶縁ハウジング2の平面で、接点収容凹部9の開口面を覆う正方形状に形成されている。正方形状のX軸方向で対向する両側には、それぞれ係合孔11が設けられた一対の取付片8bが、絶縁ハウジング2の外壁面に沿って下方に垂設されている。一方、取付片8bと対向する外壁面には、係合孔11と係合する係合突起12が突設され、金属カバー8は、係合孔11に係合突起12を係合させて、絶縁ハウジング2に固定される。絶縁ハウジング2に取り付けられた金属カバー8の挿通孔8aは、導電性タクト板6の中央円板部61の中心上方に位置し、従って、挿通孔8aを挿通する操作突起10は、中央円板部61の中心を押圧し、押し下げるものとなる。
【0046】
このように構成されたプッシュスイッチ1の押圧操作について、図3乃至図6で説明する。
【0047】
図3は、プッシュスイッチ1を押圧操作する前の常態をしめすもので、外力を受けていない導電性タクト板6は、皿バネ状に全体が上方に湾曲しているので、第1、第2選択接点4a、5aと所定の絶縁間隔で隔てられ、開離している。
【0048】
この常態から操作突起10を押圧操作すると、導電性タクト板6の中央円板部61の中心が下方へ押し下げられ、図6に示すPからPまで、導電性タクト板6全体の弾性で略押圧荷重に比例して押し下げられる。このとき、リング状枠部62には、支持片64から反力を受け、反転する方向に捻り応力と曲げ応力が生じているが、これらの応力に対して絞り部65の形成部位は、高い抵抗を示し、70mmgf(ミリグラムフォース)の荷重が加えられるまで反転しない。
【0049】
70mmgfの荷重が操作突起10から加えられると(図6においてP1)、リング状枠部62とこれにつられて連結片63が、図4に示すように、導電性タクト板6の中心に向かって下方に傾斜するように反転し、上方に湾曲する中央円板部61全体が下降する。この下降によって、中央円板部61周縁の第1可動接点6aが、その下方の第1選択接点4aに当接し、両者が接触する。反転までに、リング状枠部62に蓄積されていた捻り応力と曲げ応力によるエネルギーは、反転の際に、反転方向に付勢するように作用するので、図6に示すPからPまで、操作突起10による押圧荷重は、ストローク(押し下げ量)が0.5mmまで増加するにもかかわらず、一時的に減少する。押圧荷重の減少は、クリック感として操作突起10を通じて操作者に伝達され、操作者は、このクリック感により、第1可動接点6aと第1選択接点4aが接触したことを知ることができる。以下、リング状枠部62が反転する際の押圧操作を、第1クリック操作という。
【0050】
第1クリック操作におけるクリック感は、PとPの押圧荷重の差に比例した大きさとなるものであるが、隣り合う絞り部65、65間のX軸方向の間隔が長く、Y軸方向の間隔が短いほど、換言すると、連結片63、63との連結部66に接近させて絞り部65を形成するほど、反転に対する抵抗が大きく、反転の際の押圧荷重Pが大きくなり、PとPの押圧荷重の差も大きくなる。従って、リング状枠部62の連結部66の両側に絞り部65を形成すれば、微小ストロークでありながら、大きなクリック感による操作感覚が得られる。
【0051】
第1クリック操作においては、反転するリング状枠部62及び連結片63から離れた中央円板部61周縁を、第1選択接点4aと接触する第1可動接点6aとするので、反転の際の物理的振動が接触部に伝わりづらく、接触の際にチャタリングが発生しない。
【0052】
また、第1選択接点4aには、中央円板部61の周縁が第1可動接点6aとして接触するので、両者は、線若しくは点接触で接触するとともに、中央円板部61の周縁は、プレス成形で切断したエッジ状の端面となっているので、リング状枠部62が反転する勢いで第1選択接点4aに当接し、その表面に食い込む。
【0053】
これらの理由から、第1クリック操作により、第1選択接点4aと第1可動接点6aとは、接触不良が生じることがなく、コモン端子3と第1選択端子4は、導電性タクト板6を介して確実に橋絡し、第1スイッチ回路が閉じる。
【0054】
第1クリック操作の後、更に導電性タクト板6の中心(頂部)を押し下げると、第1可動接点6a、6aで反力を受ける中央円板部61は、図6に示すように、微小ストロークで急激に押圧荷重がPから上昇し、押圧荷重が200mmgfとなるPで、中央円板部61自体が倒伏し反転する。
【0055】
この反転の際には、第1クリック操作と同様に、Pまでの押圧荷重により中央円板部61に蓄積された弾性及び捻りエネルギーが、反転方向に付勢するように作用するので、図6に示すPからPまで、ストローク(押し下げ量)が増加するにもかかわらず、押圧荷重は一時的に減少し、クリック感が発生する。以下、中央円板部61の反転する際の押圧操作を、第2クリック操作という。
【0056】
図5に示すように、第2クリック操作によって、反転する中央円板部61の中心にある第2可動接点6bは、下方に変位し、対向部位に露出する第2選択接点5aに当接し接触する。その結果、導電性タクト板6を介して、コモン端子3と第2選択端子5が橋絡し、第2スイッチ回路が閉じる。
【0057】
その後、操作突起10からの押圧を解除すれば、導電性タクト板6は、自身の弾性により、中心が上方に突出する皿バネ状に復帰し、図3に示す常態に復帰し、第1スイッチ回路と第2スイッチ回路がそれぞれ開く。
【0058】
本発明は以上の実施の形態に限定されることなく、種々変形が可能であり、例えば、上記実施の形態では、絞り部65を4カ所の部位に形成したが、その位置と数は、これに限らず、一つ若しくは多数の絞り部65を形成してもよい。更に、絞り部65の形状についても、反転に対して抵抗する用に作用するものであれば、種々の形状とすることができる。
【0059】
また、上述の実施の形態では、外部の操作突起10をプッシュスイッチ1内に挿入して、操作するものであったが、押ボタン、アクチュエータ等を、導電性タクト板6上に配設しながら、絶縁ハウジング2内に収容し、外部に突出するその一部を押圧操作するものであってもよい。
【0060】
更に、保護シート7は、防塵の必要に応じて介在させるものであり、必ずしも設ける必要はない。
【0061】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、第1クリック操作において、可動接点と第1選択接点の接触信頼性が向上し、確実にプッシュスイッチの第1スイッチ回路が閉じる。
【0062】
更に請求項2の発明によれば、第1クリック操作の際の動作特性を、容易に調整することができる。
【0063】
更に、請求項3の発明によれば、微小ストロークでありながら、大きなクリック感を発生させ、確実に操作者に操作感覚を伝達させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明一実施の形態に係るプッシュスイッチ1の分解斜視図である。
【図2】金属カバー8と保持シート7を除いたプッシュスイッチ1の平面図である。
【図3】プッシュスイッチ1の常態を示す端面図である。
【図4】第1クリック操作を示すプッシュスイッチ1の端面図である。
【図5】第2クリック操作を示すプッシュスイッチ1の端面図である。
【図6】プッシュスイッチ1への押圧荷重と押し下げストロークの関係を示す荷重−変位特性図である。
【図7】従来のプッシュスイッチ100に用いられる導電性タクト板101の平面図である。
【図8】円弧状片103b、103cの各中間で切断した従来のプッシュスイッチ100の常態を示す縦断面図である。
【図9】コモン接点107と第1選択接点108で切断した従来のプッシュスイッチ100の第1クリック操作を示す縦断面図である。
【図10】コモン接点107と第1選択接点108で切断した従来のプッシュスイッチ100の第2クリック操作を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 プッシュスイッチ
2 絶縁ハウジング
3a コモン接点
4a 第1選択接点
5a 第2選択接点
6 導電性タクト板
6a 第1可動接点
6b 第2可動接点
9 接点収容凹部
61 中央円板部
62 リング状枠部
63 連結片
64 支持部(支持片)
65 絞り部
66 連結部

Claims (3)

  1. 中央円板部(61)と、中央円板部(61)の周囲に同心円上に配置されるリング状枠部(62)とが、中央円板部(61)の中心を通るX軸上に形成された一対の連結片(63)により一体に連結され、全体が上方に湾曲する皿バネ状に形成された導電性タクト板(6)と、
    上方に開口する接点収容凹部(9)が凹設され、中央円板部(61)の中心を通りX軸と直交するY軸上で、導電性タクト板(6)のリング状枠部(62)に一体に形成された一対の支持部(64)を支持し、導電性タクト板(6)を接点収容凹部(9)内に収容する絶縁ハウジング(2)と、
    絶縁ハウジング(2)に支持される一対の支持部(64)の少なくとも一方に常時接触するコモン接点(3a)と、
    中央円板部(61)の周縁と対向する接点収容凹部(9)の内底面に露出する第1選択接点(4a)と、
    中央円板部(61)の中心と対向する接点収容凹部(9)の内底面に露出する第2選択接点(5a)とを備え、
    中央円板部(61)の中心が押し下げられ、リング状枠部(62)が反転する第1クリックの際に、中央円板部(61)の周縁の第1可動接点(6a)と第1選択接点(4a)が接触し、
    第1クリックの後、中央円板部(61)の中心が更に押し下げられて、中央円板部(61)が反転する第2クリックの際に、中央円板部(61)の中心の第2可動接点(6b)と第2選択接点(5a)とが接触するプッシュスイッチにおいて、
    リング状枠部(62)に、その一部を屈曲させた絞り部(65)を形成するとともに、
    Y軸上の中央円板部(61)の周縁を第1可動接点(6a)として、第1選択接点(4a)を、第1可動接点(6a)と対向する接点収容凹部(9)の内底面に露出させることを特徴とするプッシュスイッチ。
  2. 絞り部(65)は、リング状枠部(62)の4カ所の部位であって、隣り合う部位を結ぶ直線が、X軸若しくはY軸と平行となる各部位に、形成されることを特徴とする請求項1記載のプッシュスイッチ。
  3. 絞り部(65)は、リング状枠部(62)の連結片(63)との連結部(66)を挟んだ両側の部位に形成されていることを特徴とする請求項1記載のプッシュスイッチ。
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