JP2002349684A - 自動変速機用の電磁弁 - Google Patents

自動変速機用の電磁弁

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JP2002349684A
JP2002349684A JP2001158410A JP2001158410A JP2002349684A JP 2002349684 A JP2002349684 A JP 2002349684A JP 2001158410 A JP2001158410 A JP 2001158410A JP 2001158410 A JP2001158410 A JP 2001158410A JP 2002349684 A JP2002349684 A JP 2002349684A
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valve
oil
pressure
hydraulic oil
solenoid
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JP2001158410A
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Tatsuya Sakuramoto
達也 櫻本
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Subaru Corp
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Fuji Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電磁弁のソレノイドコイルの冷却を行いつ
つ、トランスミッションケース設計の自由度を向上す
る。 【解決手段】 自動変速機のトランスミッションケース
10の上部には作動油収容タンク57が設けられてお
り、この中に電磁弁34が組み込まれている。電磁弁3
4は供給ポート61とドレンポート62とを備えたバル
ブハウジング60を有し、この中には供給ポート61と
ドレンポート62を連通させる連通路63を開閉作動す
る弁体65が設けられている。弁体65はソレノイドコ
イル67への通電により軸方向に摺動するプランジャ6
6により開閉作動する。電磁弁34のドレンポートから
流出した作動油は、作動油収容タンク57内に収容さ
れ、その作動油に電磁弁のバルブハウジング60が晒さ
れる。これにより、バルブハウジング60を介してソレ
ノイドコイル67は冷却される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自動変速機用の電磁
弁に関し、たとえば、変速要素を駆動するための油圧を
制御する圧力制御弁に適用して有用な自動変速機用の電
磁弁に関する。
【0002】
【従来の技術】自動変速機には、変速機構としてプラネ
タリギヤなどを用いて走行状態に応じて所定の変速段に
切り替えるようにした通常の自動変速機(AT)と、変
速比を無段階に設定する無段変速機がある。無段変速機
としては、たとえば、変速機構として溝幅可変の二対の
プーリ間に金属ベルトを掛け渡したベルト式の無段変速
機(CVT)がある。自動変速機としては、さらに、複
数の変速歯車列を有する手動変速機の構造をベースとし
て動力伝達を行う変速歯車列を油圧アクチュエータによ
って自動的に切り換えるようにしたタイプの自動変速機
(AMT)がある。これらの自動変速機には、変速操作
のための駆動源としてオイルポンプが使用されており、
自動変速要素を構成する各部材の潤滑のためにもオイル
ポンプから供給される作動油が使用されている。
【0003】たとえば、ベルト式の無段変速機における
変速機構は、入力軸に設けられる溝幅可変のプライマリ
プーリと、出力軸に設けられてプライマリプーリとの間
で金属ベルトが掛け渡される溝幅可変のセカンダリプー
リとを有し、これらはトランスミッションケース内に組
み込まれている。
【0004】それぞれのプーリの溝幅を調整して変速比
を変化させるために、それぞれのプーリの可動プーリに
は駆動油室が設けられ、オイルポンプからの作動油が調
圧されて駆動油室に供給される。また、前後進切換装置
に設けられた摩擦係合要素を作動させるためにも作動油
が調圧されて供給される。さらに、ベルト式の無段変速
機にあっては、変速機構のベルトとそれぞれのプーリと
の接触面に潤滑用の作動油を供給し、それぞれのプーリ
にプーリの回転により発生する遠心油圧を相殺するため
に形成されたバランス油室にも作動油を供給している。
これらの潤滑用およびバランス油室に供給される作動油
の圧力は、プーリの溝幅調整用や前後進切換装置に供給
される作動油の圧力よりも低い圧力に設定される。
【0005】このような無段変速機などの自動変速機に
あっては、トランスミッションケース内に組み込まれて
油圧により作動する自動変速要素を駆動するために、電
磁弁が用いられている。このような電磁弁としては、た
とえば、特開平6-241333号公報に開示されるように、ソ
レノイド部内の充填油に空気が侵入しないようにしたも
のが開発されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】オイルポンプなどの油
圧源から供給される作動油を所定の圧力に調圧するため
の電磁弁は、油圧源に供給油路を介して接続される供給
ポートと、外部に作動油を排出するドレンポートと、こ
れらを連通させる連通路を開閉作動する弁体とを有して
いる。電磁弁のハウジング内には弁体を開閉作動するプ
ランジャとこれをばね力に抗して駆動するソレノイドコ
イルとが設けられており、ソレノイドコイルに対する電
流値を調整することによって、連通路の開度が調整され
る。これにより、供給ポートに接続される供給油路の圧
力が調整され、供給油路に分岐する油路を介して接続さ
れた自動変速要素に対して所定の圧力の作動油が供給さ
れる。
【0007】このような構造の電磁弁は、ソレノイドコ
イルの温度によって開度特性が変化することから、これ
までは、オルイパン内に収容される作動油内に浸してソ
レノイドコイルの温度を一定に保つようにすることが試
みられている。しかしながら、この場合には電磁弁をオ
イルパンの油面よりも下側に配置しなければならないの
で、電磁弁をトランスミッションケースの下部に設ける
必要があった。このため、電磁弁を配置する位置に制約
があり、トランスミッション設計の自由度に限度があっ
た。
【0008】本発明の目的は、電磁弁のソレノイドコイ
ルの冷却を行いつつ、トランスミッションケース設計の
自由度を向上することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の自動変速機用の
電磁弁は、自動変速要素を収容するとともに上部に作動
油収容タンクが設けられたトランスミッションケース
と、供給ポートとドレンポートと連通させる連通油路を
開閉する弁体が設けられ、前記作動油収容タンク内に組
み込まれるバルブハウジングと、前記バルブハウジング
内に設けられ、前記弁体を開閉作動させるプランジャを
駆動するソレノイドコイルとを有し、前記ドレンポート
から流出して前記作動油収容タンク内に収容されて前記
バルブハウジングに晒される作動油により前記ソレノイ
ドコイルを冷却することを特徴とする。
【0010】本発明の自動変速機用の電磁弁は、前記ド
レンポートから流出し前記作動油収容タンク内に収容さ
れた作動油を前記トランスミッションケース内の前記自
動変速要素に潤滑などのための低圧油として供給するこ
とを特徴とする。
【0011】本発明にあっては、ドレンポートから流出
する作動油は作動油収容タンク内に溜められる。この作
動油にバルブハウジングは浸されることになり、ソレノ
イドコイルは作動油により冷却される。また、作動油収
容タンク内の作動油は、自動変速要素の潤滑のためなど
の低圧油して利用することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。図1はベルト式無段変速機
つまりCVTの駆動系の一例を示す概略図であり、図示
省略したエンジンにより駆動されるクランク軸1の回転
は、発進装置としてのトルクコンバータ2と前後進切換
装置3とを介して無段変速機本体4に伝達されるように
なっている。
【0013】トルクコンバータ2はコンバータケース1
0a内に収容され、前後進切換装置3と無段変速機本体
4はメインケース10b内に収容され、コンバータケー
ス10aはメインケース10bの一方の合わせ面でメイ
ンケース10bに接合され、メインケース10bの他方
の合わせ面にはサイドケース10cが接合される。これ
らのケース10a〜10cによりトランスミッションケ
ース10が構成されている。
【0014】トルクコンバータ2はロックアップクラッ
チ5を有しており、ロックアップクラッチ5はタービン
軸6に連結されている。ロックアップクラッチ5の一方
側は供給室つまりアプライ室7aであり、他方側は開放
室つまりリリース室7bであり、リリース室7b内に供
給した油圧をアプライ室7aを介して循環させることに
よりトルクコンバータ2は作動状態となる。一方、アプ
ライ室7aに油圧を供給し、リリース室7b内の油圧を
下げることによりロックアップクラッチ5はフロントカ
バー8と係合してロックアップ状態となる。このリリー
ス室7b内の圧力を調整することによりロックアップク
ラッチ5を滑らせるようにしたスリップ圧制御が行われ
る。
【0015】前後進切換装置3はトルクコンバータ2の
出力軸であるタービン軸6の回転を無段変速機本体4に
正方向に伝達するための前進用クラッチ11と、逆方向
に伝達するための後退用ブレーキ12とを有している。
前進用クラッチ11のクラッチ油室11aに油圧を供給
して前進用クラッチ11を接続状態とすると、タービン
軸6の回転は無段変速機本体4に正方向に伝達され、後
退用ブレーキ12のブレーキ油室12aに油圧を供給し
て後退用ブレーキ12を接続状態とすると逆方向に減速
して伝達される。
【0016】無段変速機本体4は前後進切換装置3に連
結される入力軸つまりプライマリ軸13と、これと平行
となった出力軸つまりセカンダリ軸14とを有してい
る。プライマリ軸13にはプライマリプーリ15が設け
られており、プライマリプーリ15はプライマリ軸13
に固定された固定プーリ15aと、これに対向してプラ
イマリ軸13にボールスプラインなどにより軸方向に摺
動自在に装着される可動プーリ15bとを有し、プーリ
のコーン面間隔つまりプーリ溝幅が可変となっている。
セカンダリ軸14にはセカンダリプーリ16が設けられ
ており、セカンダリプーリ16はセカンダリ軸14に固
定された固定プーリ16aと、これに対向してセカンダ
リ軸14に可動プーリ15bと同様に軸方向に摺動自在
に装着される可動プーリ16bとを有し、プーリの溝幅
が可変となっている。
【0017】プライマリプーリ15とセカンダリプーリ
16との間にはベルト17が掛け渡されており、両方の
プーリ15,16の溝幅を変化させて、それぞれのプー
リ15,16に対する巻付け径の比率を変化させること
により、プライマリ軸13の回転がセカンダリ軸14に
無段階に変速されて伝達されることになる。セカンダリ
軸14の回転は減速歯車を有する減速軸18およびディ
ファレンシャル装置19を介して駆動軸20a,20b
に伝達され車輪が駆動される。前輪駆動車の場合には車
輪は前輪となる。
【0018】無段変速機本体4のプライマリ軸13に
は、プライマリプーリ15の溝幅を変化させるためにプ
ランジャ21が固定され、このプランジャ21の外周面
に摺動自在に接触するプライマリシリンダ22が可動プ
ーリ15bに固定されており、プランジャ21と可動プ
ーリ15bとの間には駆動油室23aが形成されてい
る。一方、プライマリシリンダ22の開口端部に設けら
れたカバー24とプランジャ21との間にはバランス油
室23bが形成されている。
【0019】セカンダリプーリ16の溝幅を変化させる
ために、セカンダリ軸14にはプランジャ26が固定さ
れ、このプランジャ26の外周面に摺動自在に接触する
セカンダリシリンダ27が可動プーリ16bに固定され
ており、プランジャ26と可動プーリ16bとの間には
駆動油室28aが形成されている。一方、セカンダリシ
リンダ27の開口端部に設けられたカバー29とプラン
ジャ26との間にはバランス油室28bが形成されてい
る。前進用クラッチ11、後退用ブレーキ12などの油
圧機器を作動するために、トルクコンバータ2のポンプ
側ケースにはオイルポンプ31が連結され、オイルポン
プ31はエンジンにより駆動されるようになっている。
【0020】図2は図1に示したCVTの油圧制御装置
を示す回路図であり、トルクコンバータ2、前後進切換
装置3および無段変速機本体4は、エンジンにより駆動
されるオイルポンプ31からの油圧によって作動するよ
うになっている。オイルポンプ31の吸入口はオイルパ
ン32に連通しており、オイルポンプ31の吐出口はセ
カンダリ圧路つまりライン圧路33,33aにより駆動
油室28aに接続されるとともに、セカンダリ弁34の
セカンダリ圧ポートに接続されている。このセカンダリ
弁34によって、駆動油室28aに供給されるセカンダ
リ圧はベルト17に必要な伝達容量に見合った圧力に調
整される。このライン圧路33はプライマリ弁35のラ
イン圧ポートに接続されており、このプライマリ弁35
のプライマリ圧ポートはプライマリ圧路36を介して駆
動油室23aに接続されている。このプライマリ弁35
によってプライマリ圧は目標変速比、車速などに応じた
圧力に調整され、プライマリプーリ15の溝幅を変化さ
せて車速が制御される。
【0021】ライン圧路33はクラッチ圧弁37を介し
てクラッチ圧路38に接続されており、このクラッチ圧
路38を介して前後進切換装置3の前進用クラッチ11
のクラッチ油室11aと後退用ブレーキ12のブレーキ
油室12aとロックアップクラッチ5のアプライ室7a
とにクラッチ圧の作動油が供給されるようになってい
る。セカンダリ弁34のドレインポートから流出した作
動油は、低圧油路つまり潤滑油路39により前後進切換
装置3の潤滑部やベルト17の潤滑部などに作動油が供
給されるとともに、セカンダリプーリ16のバランス油
室28bに供給されるようになっている。
【0022】ロックアップクラッチ5のアプライ室7a
に接続されたアプライ圧路41、リリース室7bに接続
されたリリース圧路42、ブレーキ油室12aに接続さ
れたブレーキ切換圧路43、およびクラッチ油室11a
に接続されたクラッチ切換圧路44と、前述した潤滑圧
路39およびクラッチ圧路38との接続などを制御する
ためにスイッチ弁45が油圧制御装置に設けられてい
る。このスイッチ弁45は、それぞれ3ポート切換弁構
造となった4つの部分を有し、図2に示すように外部パ
イロット圧が加わらない状態ではロックアップクラッチ
5の開放位置に作動し、外部パイロット圧が加わった状
態ではロックアップクラッチ5の係合位置に作動する。
【0023】開放位置にあっては、潤滑圧に設定された
作動油はリリース室7bに供給され、アプライ室7aか
ら排出されてオイルパンに戻される。一方、係合位置に
あっては、クラッチ圧路38とアプライ圧路41とが連
通状態となり、クラッチ圧に設定された作動油がアプラ
イ室7aに供給される。このときには、クラッチ圧路3
8に接続されたスリップ圧路46がリリース圧路42に
連通される。スリップ圧路46にはスリップ圧調整弁4
7が設けられており、このスリップ圧調整弁47は電磁
弁48の作動によりスリップ圧調整弁47の外部パイロ
ット室に供給される外部パイロット圧に応じてスリップ
圧路46に供給されるスリップ圧を制御する。
【0024】車室内に設けられた走行モード切換用のコ
ントロールレバーつまりセレクトレバー51には、これ
によりそれぞれ連動するマニュアル弁52とリバースシ
グナル弁53とが連結されており、それぞれの弁52,
53はセレクトレバー51によって設定されるP(パー
キング)レンジ、R(リバース)レンジ、N(ニュート
ラル)レンジ、D(ドライブ)レンジおよびDs (スポ
ーツドライブ)レンジに対応した5位置に作動する。
【0025】Rレンジが選択されると後退用のブレーキ
油室12aに油圧がスイッチ弁45およびマニュアル弁
52を介して供給され、Dレンジなどの前進走行レンジ
が選択されると、前進用のクラッチ油室11aに同様に
して油圧が供給される。一方、トルクコンバータ2のア
プライ室7aとリリース室7bに対してはスイッチ弁4
5を介して油圧が供給され、トルクコンバータ2のロッ
クアップクラッチ5をロックする場合には、ロックアッ
プ弁49が作動してスイッチ弁45にはパイロット圧が
供給される。これらの油圧機器には、クラッチ圧弁37
により調圧される高圧の作動油が供給される。これに対
して、セカンダリ弁34やプライマリ弁35などのドレ
ンポートから流出した作動油は、被供給部としてのベル
ト17や前後進切換装置3の潤滑部と、バランス油室2
8bに供給される。
【0026】図3はコンバータケース10aの合わせ面
側を示す正面図であり、図4はコンバータケース10a
の一方の端面に突き合わせられるメインケース10bの
合わせ面側を示す正面図である。
【0027】コンバータケース10aに形成された合わ
せ面54は、図3においてハッチングを付して示されて
おり、メインケース10bに形成されて合わせ面54に
突き合わせられる合わせ面55は図4においてハッチン
グを付して示されている。図3および図4に示すよう
に、プライマリ軸13、セカンダリ軸14、減速軸18
および駆動軸20a,20bがそれぞれのケース10
a,10bに回転自在に支持されることになる。
【0028】それぞれのケース10a,10bの上部に
は、タンク壁56が上方に向けて突出して形成されてお
り、2つのケース10a,10bをそれぞれの合わせ面
54,55で突き合わせるとそれぞれのタンク壁56に
より1つの作動油収容タンク57が形成される。この中
には、図2に示したセカンダリ弁34、プライマリ弁3
5などのソレノイドコイルを有する電磁弁が収容され、
上部には図示しない蓋部材により覆われることになる。
【0029】図5は作動油収容タンク57の中に組み込
まれるセカンダリ弁34を示す断面図であり、セカンダ
リ弁34のソレノイドはパイロック圧を生成する弁体ハ
ウジング部60aと、ソレノイドハウジング部60bと
を備えたバルブハウジング60を有し、弁体ハウジング
部60aによりトランスミッションケース10に取り付
けられている。弁体ハウジング部60aの先端部にはパ
イロット圧油室からの供給ポート61が形成され、外周
部にはドレンポート62が形成されており、これらは弁
体ハウジング部60a内に形成された連通路63により
連通している。さらに、弁体ハウジング部60a内には
ダイヤフラム64を介してポペット弁体65が装着さ
れ、このポペット弁体65により供給ポート61から連
通路63への開度が調整される。
【0030】ソレノイドハウジング部60b内にはプラ
ンジャ66が軸方向に摺動自在に装着され、その外側に
はソレノイドコイル67が組み込まれている。ソレノイ
ドハウジング部60bに固定された調整ハウジング部6
0c内には調整ねじ部材68が設けられている。プラン
ジャ66とポペット弁体65の間にはコイルばね69a
が装着され、プランジャ66と調整ねじ部材68との間
にはコイルばね69bが装着されている。調整ねじ部材
68の軸方向位置を調整すると、両方のコイルばね69
a,69bの収縮ストロークが調整され、ソレノイドコ
イル67の通電電流に対するポペット弁体65による連
通路63の開度が調整される。
【0031】トランスミッションケース10にはセカン
ダリ弁34のパイロット圧室33cに連通するライン圧
路33bが形成されるとともに、このライン圧路33b
により作動油がパイロット圧室33cに供給されてい
る。したがって、連通路63の開度が調整されると、ド
レンポート62に流出する作動油の量が調整されてパイ
ロット圧が制御されライン圧路33,33aへの油圧が
調圧される。
【0032】ドレンポート62から流出した作動油は、
作動油収容タンク57内に収容されることになる。した
がって、セカンダリ弁34のソレノイド部は作動油収容
タンク57内の作動油Lの中に浸され、バルブハウジン
グ60は作動油に晒されることになる。これにより、ソ
レノイドコイル67は作動油により冷却されて過加熱が
防止されるとともに所定の温度範囲に保持される。さら
に、セカンダリ弁34の内部には空気が入り込むことが
防止されて、圧力調整を高精度で行うことができる。
【0033】作動油収容タンク57内には、図2に示し
たプライマリ弁35も組み込まれるようになっており、
このドレンポートから流出する作動油もこのタンク57
内に収容されることになる。なお、スリップ圧調整弁4
7、電磁弁48およびロックアップ弁49についても作
動油収容タンク57内に組み込むようにしても良い。ま
た、作動油収容タンク57内におけるセカンダリ弁34
の取付姿勢は、ソレノイドコイル67を冷却することが
できる程度まで作動油にバルブハウジング60が浸され
るのであれば、水平方向でも垂直方向でもあるいは傾斜
させるようにして取り付けても良い。
【0034】図6(A)は図3におけるA−A線に沿う
断面図であり、図6(B)は図4におけるB−B線に沿
う断面図であり、図6(C)は図4におけるC−C線に
沿う断面図である。
【0035】作動油収容タンク57内には、図4に示す
ように、潤滑油ポート71が設けられており、作動油収
容タンク57内の作動油Lは潤滑油ポート71内に流入
するようになっている。この潤滑油ポート71に設けら
れた潤滑油路72は、図6(C)に示すように、メイン
ケース10bの合わせ面55の開口部72aに開口して
いる。メインケース10bには、図4に示すように、ベ
ルト17とそれぞれのプーリ15,16との接触面に潤
滑油を供給するための案内孔73が形成されている。ま
た、コンバータケース10aには、図3に示すように、
セカンダリプーリ16のバランス油室28bに作動油を
供給するための案内孔74が形成されている。
【0036】それぞれのケース10a,10bの合わせ
面54,55には、半円形の溝75a,75bが湾曲し
て形成されている。それぞれの溝75a,75bは2つ
のケース10a,10bを突き合わせると対向する位置
となっており、2つのケース10a,10bをそれぞれ
の合わせ面54,55で接合すると、潤滑油路72の開
口部72aとそれぞれの案内孔73,74との間に伸び
る潤滑油路がそれぞれの溝75a,75bによりトラン
スミッションケース10内に形成される。この潤滑油路
は図2における潤滑油路39aに対応する。
【0037】したがって、作動油収容タンク57内の作
動油Lは、トランスミッションケース10内にパイプを
設けることなく、ケース10a,10bの合わせ面5
4,55の溝75a,75bにより形成される潤滑油路
39を介してベルト17の潤滑とバランス油室28aに
対する低圧油の作動油として供給される。しかも、それ
ぞれの溝75a,75bはケース10a,10bをダイ
キャストにより鋳造する際に容易に形成することができ
るので、低圧油路つまり潤滑油路を形成するための部品
やケース10a,10bの機械加工が不要となり、トラ
ンスミッションケース10の製造コストを低減すること
ができる。なお、トランスミッションケース10には図
3および図4に示すように、低圧油路を流れる作動油よ
りも高い圧力の作動油を案内する油路76が形成されて
いる。
【0038】本発明は前記実施の形態に限定されるもの
ではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能で
あることはいうまてもない。たとえば、潤滑油路はそれ
ぞれのケース10a,10bに形成された半円形の溝7
5a,75bを合わせることにより断面円形に形成され
ているが、潤滑油路として必要な断面積が確保されるの
であれば、一方のケースのみに溝を形成し、他方のケー
スの合わせ面をフラットとして断面半円形の低圧油路と
しても良い。図示する実施の形態は本発明を無段変速機
(CVT)のトランスミッションケースに適用した場合
であるが、通常の自動変速機(AT)およびAMTにも
本発明を適用するようにしても良い。
【0039】
【発明の効果】本発明によれば、トランスミッションケ
ースの上部に設けられた作動油収容タンク内に電磁弁を
組み込むようにしたので、電磁弁のバルブハウジングに
作動油を晒すことによりソレノイドコイルの冷却を図り
つつ、トランスミッションの設計の自由度を高めること
ができる。作動油収容タンク内の作動油を自動変速要素
の潤滑油などのように低圧の作動油として利用すること
ができるので、電磁弁のドレンポートから流出した作動
油を有効に活用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ベルト式無段変速機の駆動系を示す概略図であ
る。
【図2】図1に示す無段変速機の油圧制御装置を示す回
路図である。
【図3】図1に示されたメインケースを示す正面図であ
る。
【図4】図1に示されたコンバータケースを示す正面図
である。
【図5】電磁弁であるセカンダリ弁を示す断面図であ
る。
【図6】(A)は図3におけるA−A線に沿う断面図で
あり、(B)は図4におけるB−B線に沿う断面図であ
り、(C)は図4におけるC−C線に沿う断面図であ
る。
【符号の説明】
1 クランク軸 2 トルクコンバータ 3 前後進切換機構 4 無段変速機本体 10 トランスミッションケース 10a コンバータケース 10b メインケース 10c サイドケース 11 前進用クラッチ 11a クラッチ油室 12 後退用ブレーキ 12a ブレーキ油室 13 プライマリ軸 14 セカンダリ軸 15 プライマリプーリ 16 セカンダリプーリ 17 ベルト 23b バランス油室 28b バランス油室 31 オイルポンプ 34 セカンダリ弁(電磁弁) 35 プライマリ弁(電磁弁) 54 合わせ面 55 合わせ面 56 タンク壁 57 作動油収容タンク 60 バルブハウジング 61 供給ポート 62 ドレンポート 63 連通路 66 プランジャ 67 ソレノイドコイル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3H106 DA03 DA23 DB02 DB12 DB22 DB32 DC06 DC17 EE44 EE48 KK03 KK17 3J063 AA02 AB23 AC04 BA15 CA01 CC24 CD45 XH13 XH22 XH43 3J552 MA07 MA12 MA26 NA01 NB01 PA61 QA26 QA44B QA48

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自動変速要素を収容するとともに上部に
    作動油収容タンクが設けられたトランスミッションケー
    スと、 供給ポートとドレンポートと連通させる連通油路を開閉
    する弁体が設けられ、前記作動油収容タンク内に組み込
    まれるバルブハウジングと、 前記バルブハウジング内に設けられ、前記弁体を開閉作
    動させるプランジャを駆動するソレノイドコイルとを有
    し、 前記ドレンポートから流出して前記作動油収容タンク内
    に収容されて前記バルブハウジングが晒される作動油に
    より前記ソレノイドコイルを冷却することを特徴とする
    自動変速機用の電磁弁。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の自動変速機用の電磁弁に
    おいて、前記ドレンポートから流出し前記作動油収容タ
    ンク内に収容された作動油を前記トランスミッションケ
    ース内の前記自動変速要素に低圧油として供給すること
    を特徴とする自動変速機用の電磁弁。
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