JP4745533B2 - 自動変速機 - Google Patents

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    • F16H57/00General details of gearing
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  • Mechanical Engineering (AREA)
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は自動変速機に関し、特に、変速機構としてのベルト式無段変速機を潤滑するための潤滑回路を有するトランスミッションケースに適用して有用な自動変速機に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動変速機には、変速機構としてプラネタリギヤなどを用いた通常の自動変速機(AT)と、変速機構として溝幅可変の二対のプーリ間に金属ベルトを掛け渡して変速比を無段階に変化させるようにしたベルト式の無段変速機(CVT)がある。さらには、複数の変速歯車列を有する手動変速機の構造をベースとして動力伝達を行う変速歯車列を油圧アクチュエータによって自動的に切り換えるようにしたタイプの自動変速機(AMT)がある。これらの自動変速機には、変速操作のための駆動源としてオイルポンプが使用されており、変速機構を構成する各部材の潤滑のためにもオイルポンプから供給される作動油が使用されている。
【0003】
たとえば、ベルト式の無段変速機における変速機構は、入力軸に設けられる溝幅可変のプライマリプーリと、出力軸に設けられてプライマリプーリとの間で金属ベルトが掛け渡される溝幅可変のセカンダリプーリとを有し、これらはメインケース内に組み込まれている。このメインケースにはトルクコンバータを収容するコンバータケースが接続されるようになっている。また、コンバータ出力軸の回転を正転方向と逆転方向に切り換えるための前後進切換装置がメインケース内に組み込まれており、メインケースとコンバータケースによりトランスミッションケースが構成される。
【0004】
それぞれのプーリの溝幅を調整して変速比を変化させるために、それぞれのプーリの可動プーリには駆動油室が設けられ、オイルポンプからの作動油が調圧されて駆動油室に供給される。また、前後進切換装置に設けられた摩擦係合要素を作動させるためにも作動油が調圧されて供給される。さらに、ベルト式の無段変速機にあっては、変速機構のベルトとそれぞれのプーリとの接触面に潤滑用の作動油を供給し、それぞれのプーリにプーリの回転により発生する遠心油圧を相殺するために形成されたバランス油室にも作動油を供給している。これらの潤滑用およびバランス油室に供給される作動油の圧力は、プーリの溝幅調整用や前後進切換装置に供給される作動油の圧力よりも低い圧力に設定される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来では、潤滑部やバランス油室に対する作動油の供給は、圧力制御弁により調圧された作動油をメインケース内に組み込まれたパイプを用いて案内するようにしている。たとえば、セカンダリプーリのバランス油室に対して作動油を供給するために、圧力制御弁から吐出した作動油を、メインケース、オイルポンプカバー、オイルポンプハウジングおよびコンバータケースのそれぞれに形成された油路を案内し、さらにパイプによってコンバータケースに形成された他の油路に案内し、この部分からバランスチャンバー内に作動油を供給するようにしている。このため、従来では、メインケースやオイルポンプカバーなどを鋳造した後に機械加工によって油路を形成する必要があった。
【0006】
AT用のトランスミッションケースを構成する2つのケースの合わせ面により油路を形成する試みが、たとえば、特開平2-19968号公報および特開平6-331027号公報に開示されるようになされている。しかしながら、2つのケースの合わせ面を突き当てることによりこれらの間に油路を形成する場合には、油路を流れる作動油が変速機構における摺動部の潤滑のように低い圧力であれば、合わせ面からの油漏れは発生しないが、油路を流れる作動油の圧力が高いと合わせ面からの油漏れの発生を避けることができない。
【0007】
本発明の目的は、パイプなどの部品を用いることなく作動油を変速機構の所定の被供給部に供給し得るようにすることにある。
【0008】
本発明の他の目的は、変速機構における油圧機器に供給される作動油の漏れを潤滑などの低圧の作動油として利用し得るようにすることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の自動変速機は、入力軸の回転を出力軸に変速して伝達する変速機構を収容するメインケースと、エンジンと前記変速機構との間に配置されるトルクコンバータを収容し、前記メインケースに接合されてトランスミッションケースを構成するコンバータケースとを有し、前記トランスミッションケースに設けられた作動油収容部から前記トランスミッションケース内の油圧機器に対して作動油を案内する複数の高圧油路の貫通部を、前記メインケースと前記コンバータケースとの合わせ面形成し、前記作動油収容部から前記トランスミッションケース内の被供給部に作動油を案内する低圧油路を、前記メインケースと前記コンバータケースとの合わせ面に前記高圧油路のそれぞれの前記貫通部よりも下側の溝により形成し、前記高圧油路の前記貫通部からリークした作動油を前記低圧油路に取り込むことを特徴とする。
【0010】
本発明にあっては、メインケースとコンバータケースの合わせ面に低圧油路が形成されるので、低圧油路のためのパイプなどをトランスミッションケース内に組み込むことが不要となる。低圧油路は高圧油路の貫通部よりも下側に設けられているので、高圧油路から漏れた作動油を低圧の作動油としても利用することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1はベルト式無段変速機つまりCVTの駆動系の一例を示す概略図であり、図示省略したエンジンにより駆動されるクランク軸1の回転は、発進装置としてのトルクコンバータ2と前後進切換装置3とを介して無段変速機本体4に伝達されるようになっている。
【0012】
トルクコンバータ2はコンバータケース10a内に収容され、前後進切換装置3と無段変速機本体4はメインケース10b内に収容され、コンバータケース10aはメインケース10bの一方の合わせ面でメインケース10bに接合され、メインケース10bの他方の合わせ面にはサイドケース10cが接合される。これらのケース10a〜10cによりトランスミッションケース10が構成されている。
【0013】
トルクコンバータ2はロックアップクラッチ5を有しており、ロックアップクラッチ5はタービン軸6に連結されている。ロックアップクラッチ5の一方側は供給室つまりアプライ室7aであり、他方側は開放室つまりリリース室7bであり、リリース室7b内に供給した油圧をアプライ室7aを介して循環させることによりトルクコンバータ2は作動状態となる。一方、アプライ室7aに油圧を供給し、リリース室7b内の油圧を下げることによりロックアップクラッチ5はフロントカバー8と係合してロックアップ状態となる。このリリース室7b内の圧力を調整することによりロックアップクラッチ5を滑らせるようにしたスリップ圧制御が行われる。
【0014】
前後進切換装置3はトルクコンバータ2の出力軸であるタービン軸6の回転を無段変速機本体4に正方向に伝達するための前進用クラッチ11と、逆方向に伝達するための後退用ブレーキ12とを有している。前進用クラッチ11のクラッチ油室11aに油圧を供給して前進用クラッチ11を接続状態とすると、タービン軸6の回転は無段変速機本体4に正方向に伝達され、後退用ブレーキ12のブレーキ油室12aに油圧を供給して後退用ブレーキ12を接続状態とすると逆方向に減速して伝達される。
【0015】
無段変速機本体4は前後進切換装置3に連結される入力軸つまりプライマリ軸13と、これと平行となった出力軸つまりセカンダリ軸14とを有している。プライマリ軸13にはプライマリプーリ15が設けられており、プライマリプーリ15はプライマリ軸13に固定された固定プーリ15aと、これに対向してプライマリ軸13にボールスプラインなどにより軸方向に摺動自在に装着される可動プーリ15bとを有し、プーリのコーン面間隔つまりプーリ溝幅が可変となっている。セカンダリ軸14にはセカンダリプーリ16が設けられており、セカンダリプーリ16はセカンダリ軸14に固定された固定プーリ16aと、これに対向してセカンダリ軸14に可動プーリ15bと同様に軸方向に摺動自在に装着される可動プーリ16bとを有し、プーリの溝幅が可変となっている。
【0016】
プライマリプーリ15とセカンダリプーリ16との間にはベルト17が掛け渡されており、両方のプーリ15,16の溝幅を変化させて、それぞれのプーリ15,16に対する巻付け径の比率を変化させることにより、プライマリ軸13の回転がセカンダリ軸14に無段階に変速されて伝達されることになる。セカンダリ軸14の回転は減速歯車を有する減速軸18およびディファレンシャル装置19を介して駆動軸20a,20bに伝達され車輪が駆動される。前輪駆動車の場合には車輪は前輪となる。
【0017】
無段変速機本体4のプライマリ軸13には、プライマリプーリ15の溝幅を変化させるためにプランジャ21が固定され、このプランジャ21の外周面に摺動自在に接触するプライマリシリンダ22が可動プーリ15bに固定されており、プランジャ21と可動プーリ15bとの間には駆動油室23aが形成されている。一方、プライマリシリンダ22の開口端部に設けられたカバー24とプランジャ21との間にはバランス油室23bが形成されている。
【0018】
セカンダリプーリ16の溝幅を変化させるために、セカンダリ軸14にはプランジャ26が固定され、このプランジャ26の外周面に摺動自在に接触するセカンダリシリンダ27が可動プーリ16bに固定されており、プランジャ26と可動プーリ16bとの間には駆動油室28aが形成されている。一方、セカンダリシリンダ27の開口端部に設けられたカバー29とプランジャ26との間にはバランス油室28bが形成されている。前進用クラッチ11、後退用ブレーキ12などの油圧機器を作動するために、トルクコンバータ2のポンプ側ケースにはオイルポンプ31が連結され、オイルポンプ31はエンジンにより駆動されるようになっている。
【0019】
図2は図1に示したCVTの油圧制御装置を示す回路図であり、トルクコンバータ2、前後進切換装置3および無段変速機本体4は、エンジンにより駆動されるオイルポンプ31からの油圧によって作動するようになっている。オイルポンプ31の吸入口はオイルパン32に連通しており、オイルポンプ31の吐出口はセカンダリ圧路つまりライン圧路33により駆動油室28aに接続されるとともに、セカンダリ弁34のセカンダリ圧ポートに接続されている。このセカンダリ弁34によって、駆動油室28aに供給されるセカンダリ圧はベルト17に必要な伝達容量に見合った圧力に調整される。このライン圧路33はプライマリ弁35のライン圧ポートに接続されており、このプライマリ弁35のプライマリ圧ポートはプライマリ圧路36を介して駆動油室23aに接続されている。このプライマリ弁35によってプライマリ圧は目標変速比、車速などに応じた圧力に調整され、プライマリプーリ15の溝幅を変化させて車速が制御される。
【0020】
ライン圧路33はクラッチ圧弁37を介してクラッチ圧路38に接続されており、このクラッチ圧路38を介して前後進切換装置3の前進用クラッチ11のクラッチ油室11aと後退用ブレーキ12のブレーキ油室12aとロックアップクラッチ5のアプライ室7aとにクラッチ圧の作動油が供給されるようになっている。セカンダリ弁34のドレインポートには潤滑油路39が接続されており、この潤滑油路39内の油圧は潤滑圧調整弁40により調圧される。調圧された作動油は前後進切換装置3の潤滑部やベルト17の潤滑部などに作動油が供給されるとともに、セカンダリプーリ16のバランス油室28bに供給されるようになっている。
【0021】
ロックアップクラッチ5のアプライ室7aに接続されたアプライ圧路41、リリース室7bに接続されたリリース圧路42、ブレーキ油室12aに接続されたブレーキ切換圧路43、およびクラッチ油室11aに接続されたクラッチ切換圧路44と、前述した潤滑圧路39およびクラッチ圧路38との接続などを制御するためにスイッチ弁45が油圧制御装置に設けられている。このスイッチ弁45は、それぞれ3ポート切換弁構造となった4つの部分を有し、図2に示すように外部パイロット圧が加わらない状態ではロックアップクラッチ5の開放位置に作動し、外部パイロット圧が加わった状態ではロックアップクラッチ5の係合位置に作動する。
【0022】
開放位置にあっては、潤滑圧に設定された作動油はリリース室7bに供給され、アプライ室7aから排出されてオイルパンに戻される。一方、係合位置にあっては、クラッチ圧路38とアプライ圧路41とが連通状態となり、クラッチ圧に設定された作動油がアプライ室7aに供給される。このときには、クラッチ圧路38に接続されたスリップ圧路46がリリース圧路42に連通される。スリップ圧路46にはスリップ圧調整弁47が設けられており、このスリップ圧調整弁47は電磁弁48の作動によりスリップ圧調整弁47の外部パイロット室に供給される外部パイロット圧に応じてスリップ圧路46に供給されるスリップ圧を制御する。
【0023】
車室内に設けられた走行モード切換用のコントロールレバーつまりセレクトレバー51には、これによりそれぞれ連動するマニュアル弁52とリバースシグナル弁53とが連結されており、それぞれの弁52,53はセレクトレバー51によって設定されるP(パーキング)レンジ、R(リバース)レンジ、N(ニュートラル)レンジ、D(ドライブ)レンジおよびDs (スポーツドライブ)レンジに対応した5位置に作動する。
【0024】
Rレンジが選択されると後退用のブレーキ油室12aに油圧がスイッチ弁45およびマニュアル弁52を介して供給され、Dレンジなどの前進走行レンジが選択されると、前進用のクラッチ油室11aに同様にして油圧が供給される。一方、トルクコンバータ2のアプライ室7aとリリース室7bに対してはスイッチ弁45を介して油圧が供給され、トルクコンバータ2のロックアップクラッチ5をロックする場合には、ロックアップ弁49が作動してスイッチ弁45にはパイロット圧が供給される。これらの油圧機器には、クラッチ圧弁37により調圧される高圧の作動油が供給される。これに対して、潤滑圧調整弁40により低圧に調圧された作動油は、被供給部としてのベルト17や前後進切換装置3の潤滑部と、バランス油室28bに供給される。
【0025】
図3はコンバータケース10aのメインケース10bとの合わせ面画を示す正面図であり、図4はコンバータケース10aの一方の端面に突き合わせられるメインケース10bを示す正面図である。図5(A)は図3におけるA−A線に沿う断面図であり、図5(B)は図4におけるB−B線に沿う断面図であり、図5(C)は図4におけるC−C線に沿う断面図である。
【0026】
メインケース10bに形成された合わせ面55は、図4においてハッチングを付して示されており、コンバータケース10aに形成されて合わせ面55に突き合わせられる合わせ面54は図4においてハッチングを付して示されている。図3および図4に示すように、プライマリ軸13、セカンダリ軸14、減速軸18および駆動軸20a,20bがそれぞれのケース10a,10bに回転自在に支持されることになる。
【0027】
それぞれのケース10a,10bの上部には、コントローラ収納壁56が上方に向けて突出して形成されており、2つのケース10a,10bをそれぞれの合わせ面54,55で突き合わせるとそれぞれのコントローラ収納壁56により1つのコントローラ収納室57が形成される。この中には、図2に示したクラッチ圧弁37、スリップ圧調整弁47、電磁弁48、ロックアップ弁49、マニュアル弁52およびリバースシグナル弁53が収容されるとともに、潤滑圧調整弁40により調圧された作動油が収容される。一方、図2に示したセカンダリ弁34、プライマリ弁35および潤滑圧調整弁40は、トランスミッションケース0の下部に組み込まれるようになっている。
【0028】
コントローラ収納室57には、図4に示すように、クラッチ油室11aに連通するクラッチポート61、トルクコンバータ2のアプライ室7aに連通するロックアッブポート62、およびリリース室7bに連通するリリースポート63が設けられており、クラッチ圧弁37などの弁により調圧および油路の切換がなされた作動油がそれぞれのポートに供給されるようになっている。これらのポート61〜63を介して供給される作動油は、ロックアップクラッチ5および前進用ブレーキ11に供給されるので、比較的高い圧力に設定される。
【0029】
それぞれのポート61〜63から供給される作動油は、高圧油路61a〜63aを介してプライマリ軸13に案内され、それぞれ油圧機器としての前進用クラッチ11およびロックアップクラッチ5に供給される。それぞれの高圧油路61a〜63aは、図3および図4に示すように、メインケース10bの合わせ面55とコンバータケース10aの合わせ面54を貫通しており、符号61b〜63bはそれぞれ貫通部を示し、貫通部はそれぞれ合わせ面54,55に開口している。
【0030】
コントローラ収納室57には潤滑圧調整弁47により調圧されて高圧油路61a〜63aを流れる作動油よりも低圧の作動油Lが収容されており、この作動油Lは図4に示すようにコントローラ収納室57に設けられた低圧ポート64内に流入するようになっている。この低圧ポート64に設けられた低圧油路65は、図4に示すように、メインケース10bの合わせ面55の開口部65aに開口している。コンバータケース10aには、図4に示すように、ベルト17とそれぞれのプーリ15,16との接触面に潤滑油を供給するための案内孔66が形成されている。また、メインケース10bには、図3に示すように、セカンダリプーリ16のバランス油室28bに作動油を供給するための案内孔67が形成されている。
【0031】
それぞれのケース10a,10bの合わせ面54,55には、貫通部61b〜63bの下側に位置させて半円形の溝68a,68bが湾曲して形成されている。それぞれの溝68a,68bは2つのケース10a,10bを突き合わせると対向する位置となっており、2つのケース10a,10bをそれぞれの合わせ面54,55で接合すると、潤滑油を供給する低圧油路65の開口部65aとそれぞれの案内孔66,67との間に伸びる低圧油路がそれぞれの溝68a,68bによりトランスミッションケース0内に形成される。
【0032】
したがって、コントローラ収納室57内の作動油Lは、トランスミッションケース10内にパイプを設けることなく、ケース10a,10bの合わせ面54,55により形成される低圧油路を介してベルト17とバランス油室28aとに供給される。しかも、それぞれの溝68a,68bはケース10a,10bをダイキャストにより鋳造する際に容易に形成することができるので、低圧油路を形成するための部品やケース10a,10bの機械加工が不要となり、トランスミッションケース10の製造コストを低減することができる。
【0033】
また、それぞれのケース10a,10bの合わせ面54,55には高圧油路61〜63の貫通部61b〜63bが低圧油路の上側となって設けられており、高圧油路61〜63から合わせ面54,55に漏出した作動油は低圧油路に入り込むことになる。これにより、高圧油路から漏れた作動油を潤滑油などの低圧油としても利用することができる。さらに、コントローラ収納室57は2つのケース10a,10bを合わせることにより形成されており、コントローラ収納室57内の作動油が合わせ面54,55の中に漏出しても、その作動油は低圧油路の中に入りこみ、潤滑油などの低圧油として利用することができる。このように、高圧油路およびコントローラ収納室57からリークした作動油を潤滑油などの低圧の作動油として利用することができるので、リーク油がトランスミッションケース10の外部に漏出することを防止できる。
【0034】
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまてもない。たとえば、低圧油路はそれぞれのケース10a,10bに形成された半円形の溝68a,68bを合わせることにより断面円形に形成されているが、低圧油路として必要な断面積が確保されるのであれば、一方のケースのみに溝を形成し、他方のケースの合わせ面をフラットとして断面半円形の低圧油路としても良い。図示する実施の形態は本発明を無段変速機(CVT)のトランスミッションケースに適用した場合であるが、通常の自動変速機(AT)およびAMTにも本発明を適用するようにしても良い。
【0035】
【発明の効果】
本発明によれば、トランスミッションケース内の潤滑部などの被供給部に対して低圧の作動油を供給するための低圧油路がメインケースとコンバータケースの合わせ面により形成されるので、パイブなどの部品を設けたり、トランスミッションケースに機械加工を施すことが不要となり、トランスミッションケースの製造コストを低減することができる。
【0036】
低圧油路はこの中を流れる作動油よりも高い圧力の作動油を案内する高圧油路の貫通部よりも下側に設けられているので、高圧油路からリークした作動油を低圧油路内に取り込むことができ、トランスミッションケースの外部に油が漏れるのを防止できるだけでなく、リーク油を低圧油としても利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ベルト式無段変速機の駆動系を示す概略図である。
【図2】図1に示す無段変速機の油圧制御装置を示す回路図である。
【図3】図1に示されたメインケースを示す正面図である。
【図4】図1に示されたコンバータケースを示す正面図である。
【図5】(A)は図3におけるA−A線に沿う断面図であり、(B)は図4におけるB−B線に沿う断面図であり、(C)は図4におけるC−C線に沿う断面図である。
【符号の説明】
1 クランク軸
2 トルクコンバータ
3 前後進切換機構
4 無段変速機本体
5 ロックアップクラッチ
7a アプライ室
7b リリース室
10 トランスミッションケース
10a コンバータケース
10b メインケース
10c サイドケース
11 前進用クラッチ
11a クラッチ油室
12 後退用ブレーキ
12a ブレーキ油室
13 プライマリ軸
14 セカンダリ軸
15 プライマリプーリ
16 セカンダリプーリ
17 ベルト
23b バランス油室
28b バランス油室
31 オイルポンプ
54 合わせ面
55 合わせ面
56 コントローラ収納壁
57 コントローラ収納室
61 クラッチポート
62 ロックアップポート
63 リリースポート
64 低圧ポート
65 低圧油路
66 案内孔
67 案内孔
68a,68b 溝

Claims (1)

  1. 入力軸の回転を出力軸に変速して伝達する変速機構を収容するメインケースと、
    エンジンと前記変速機構との間に配置されるトルクコンバータを収容し、前記メインケースに接合されてトランスミッションケースを構成するコンバータケースとを有し、
    前記トランスミッションケースに設けられた作動油収容部から前記トランスミッションケース内の油圧機器に対して作動油を案内する複数の高圧油路の貫通部を、前記メインケースと前記コンバータケースとの合わせ面形成し、
    前記作動油収容部から前記トランスミッションケース内の被供給部に作動油を案内する低圧油路を、前記メインケースと前記コンバータケースとの合わせ面に前記高圧油路のそれぞれの前記貫通部よりも下側の溝により形成し
    前記高圧油路の前記貫通部からリークした作動油を前記低圧油路に取り込むことを特徴とする自動変速機。
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