JP2002348004A - 紙継ぎ装置における紙継ぎ準備方法 - Google Patents

紙継ぎ装置における紙継ぎ準備方法

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JP2002348004A JP2001158676A JP2001158676A JP2002348004A JP 2002348004 A JP2002348004 A JP 2002348004A JP 2001158676 A JP2001158676 A JP 2001158676A JP 2001158676 A JP2001158676 A JP 2001158676A JP 2002348004 A JP2002348004 A JP 2002348004A
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徹也 澤田
Toshihiro Yoneda
利博 米田
Yasunobu Miyamoto
恭伸 宮本
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 紙継ぎのための準備作業を提供する。 【解決手段】 水平方向に移動自在に支持されたスプラ
イスユニットUa、Ubのそれぞれ下方において昇降自
在に支持された紙ロールRa、Rbの一方から紙を引き
出し、その紙S1 を一方のスプライスユニットUaに設
けられた吸着装置21の吸着面を通過する位置から水平
方向に走行させる。吸着装置21の吸着面と他方の紙ロ
ールRbとを接近する方向に相対的に移動させて他方の
紙ロールRbの紙の先端部を吸着保持する。紙の先端部
の外側の紙面が接着部Tを有するべき紙面と同じ紙面の
場合に、その先端部を外向きに折り返し、その折り返し
部を吸着装置21で吸着し、先端部の吸着後、他方のス
プライスユニットUbを復帰回転させて、第1紙ロール
Raの走行中の紙S1 に吸着装置21によって吸着保持
された他方の紙ロールRbの紙の先端部を対向させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、通紙経路を走行
する走行紙に次に使用される紙ロールの先端部を紙継ぎ
する紙継ぎ装置における紙継ぎ準備方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】一般に、段ボールを製造するコルゲート
マシンにおいては、図8に示すように、ミルロールスタ
ンド31の両側部に設けられた左右一対の第1および第
2スイングアーム32a、32bのそれぞれで紙ロール
Ra、Rbを回転自在に支持し、一方の第1紙ロール
(旧紙ロール)Raから引き出された紙S1 を通紙経路
に沿って走行させ、その紙ロールRaの巻径が小さくな
ったとき、あるいは、ロット替えを必要とするとき、走
行紙S1 に待機中の他方の紙ロール(新紙ロール)Rb
の待機紙S2 の先端を接続して、他方の紙ロールRbか
ら紙S2 が連続して引き出されるようにしている。ま
た、紙継ぎ後に、第1紙ロールRaの紙S1 を接続位置
より上流側の位置で切断するようにしている。
【0003】走行紙S1 に対する新紙ロールRbの先端
部の紙継ぎが自動的に行なわれるように、コルゲートマ
シンにはスプライサが設けられている。スプライサは第
1、第2の二組のスプライスユニットU11、U12を有し
ている。スプライスユニットU11、U12は、ミルロール
スタンド31の第1スイングアーム32aおよび第2ス
イングアーム32bによって回転自在に支持される紙ロ
ールRa、Rbの上方に可動枠33を設け、その可動枠
33を水平方向に移動自在に支持している。また、可動
枠33に反転枠34を回転自在に支持し、その反転枠3
4に紙ロールRa、Rbの先端部を吸着する吸着装置3
5、切断装置36および回転可能なガイドローラ37を
設けている。
【0004】スプライサによって走行紙へ新紙ロールの
紙を紙継ぎする場合には、互に逆の紙面同士を接着する
必要があり、たとえば、図8に示すように、新紙ロール
が左側にあって、次工程が右側に位置する場合を例にと
って説明する。
【0005】たとえば、紙がその表面側を上に向けた状
態でスプライサから次の工程へ送り出される場合には、
走行紙S1 の表面に左側の新紙ロールRbの紙S2 の先
端部の裏面を接着する必要がある。この場合、新紙ロー
ルRbの先端部裏面に、両面粘着テープを貼付けあるい
は接着剤を塗布して接着部を設けておく必要がある。
【0006】ここで、紙ロールには表面を内にして巻か
れている内巻き紙ロールと、表面を外にして巻かれてい
る外巻き紙ロールとが存在する。また、紙ロールには先
端(外端)から後端(内端)に至る紙の巻き方向が左巻
きの紙ロールと、右巻きの紙ロールとが存在する。これ
ら4種類の新紙ロールは、ミルロールスタンド31に対
する供給前の段階において、オペレータの目視によって
種類が判断され、例えば、表面が上を向いた状態で次工
程に送られている走行紙S1 に対する接続時に異なった
裏面で接続されるよう所定の向きでミルロールスタンド
31の第1スイングアーム32a間あるいは第2スイン
グアーム32b間に供給される。
【0007】コルゲートマシンには紙の表面を下向きに
して次工程へ供給するスプライサもあり、また、次工程
が上記より逆の方向へ位置する場合もあり、更に、新紙
ロールは紙継ぎ後には旧紙ロールとなり、元の旧紙ロー
ル側に次の新紙ロールがセットされて次の紙継ぎを行う
というように、左右の紙ロールを順次交互に紙継して行
く。
【0008】供給された新紙ロールが第1スイングアー
ム32aまたは第2スイングアーム32bで回転自在に
支持されると、その新紙ロールから先端部を引き出し、
新紙ロールの種類および使用中の紙ロールの種類に応じ
て、その新紙ロールの先端部の表面または裏面に接着部
を設けて紙継ぎの準備を行なう必要がある。
【0009】図9(I)乃至(VIII)および図10
(I)乃至(VIII)は使用中(走行中)の旧紙ロール
(第1紙ロールRa)の走行紙S1 との関係において、
新紙ロール(第2紙ロールRb)の待機紙S2 の先端部
に接着部Tを形成する場合の各例を示す。各図の右側の
紙ロールは図8の右側のスイングアーム32aに支持さ
れる紙ロールを示し、左側の紙ロールは左側のスイング
アーム32bに支持される紙ロールを示す。
【0010】表1および表2は、第1紙ロールRaおよ
び第2紙ロールRbの種類、第2紙ロールRbの待機紙
2 の先端部が紙継ぎされる、第1紙ロールRaから引
き出された走行紙S1 の紙継ぎ面および待機紙S2 の先
端部に対する接着部の形成面をそれぞれ示す。
【0011】
【表1】
【0012】
【表2】
【0013】図9および表1、表2に示す通り、どのよ
うな紙ロールであっても、その紙は、紙継ぎ後に同じ紙
面、例えば、表面を上に向けた状態で次工程へ送られ
る。
【0014】上記接着部Tを形成する紙継ぎの準備に際
し、従来は、図8の左側のスイングアーム32bに新紙
ロール(第2紙ロール)Rbが供給されて回転自在に支
持されると、左側のスイングアーム32b上に設けられ
たスプライスユニットU12を新紙ロールRb上まで水平
移動させたのち、反転枠34を回転させてガイドローラ
37を上位とし、そのガイドローラ37の下方に吸着装
置35を位置させる。そして、新紙ロールRbの紙S2
の先端部にセパレータを有する両面粘着テープを貼付
け、その貼付け後、人手によって、先端部を引き上げて
ガイドローラ37の外周上部にかけ、そのガイドローラ
37から下向きに折り返された先端部を図8に示すよう
に、吸着装置35の吸着面に当接し、上記吸着面が先端
部を吸着保持する状態でセパレータを剥離するようにし
ている。そのセパレータの剥離後、反転枠34を復帰回
転させて、新紙ロールRbの待機紙S2 の先端部に設け
られた両面粘着テープを走行紙S1 に対向させるように
している。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、例え
ば、コルゲートマシンでのスプライサにおいては、従来
は、紙継ぎの準備作業を人手によって行なうようにして
おり、しかも、新紙ロールRbの幅は2500mm程度
であって広く、その幅広の先端部を上方に引き上げてガ
イドローラ37の外周上部にかけるようにしているた
め、非常に手間がかかり、しかも、機械の稼働時に比較
的狭い空間で作業を行なうようにしているため、きわめ
て危険であった。
【0016】この発明の課題は、紙継ぎのための準備作
業を自動的に行なうことができるようにした紙継ぎ装置
における紙継ぎ準備方法を提供することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、この発明においては、水平方向に移動できるよう
対向させて配置した回転可能な一対の第1および第2ス
プライスユニットがそれぞれ第1および第2吸着装置を
備え、この第1および第2吸着装置のそれぞれの第1お
よび第2吸着面を対向させ、前記第1スプライスユニッ
ト側の下方に第1紙から成る第1紙ロールを、第2スプ
ライスユニット側の下方に第2紙から成る第2紙ロール
をそれぞれ上下方向に移動できるよう支持し、前記第1
紙を巻き戻しながら前記第1スプライスユニットの第1
吸着面部を通過させた後にほぼ水平方向に走行させ、前
記第2スプライスユニットの第2吸着面に前記第2紙の
先端部を吸着保持させて第1吸着面に対向させた時に第
1紙と第2紙とが互いに逆の紙面でしかも第2紙の紙面
上に接着部を有する状態で対向しており、この第1紙と
第2紙の接着部とを押し付けてこれらを紙継ぎするよう
にした紙継ぎ装置における紙継ぎ準備方法において、前
記第2スプライスユニットを第2紙ロール上へ水平移動
させると共に回転移動させて前記第2吸着面を下方向に
向け、前記第2スプライスユニットの下方へ支持されて
いる次に紙継ぎする第2紙ロールの第2紙先端部を上方
へ位置させた時に、その先端部の外側の紙面が前記接着
部を有するべき紙面とは逆の紙面になっている場合には
前記第2吸着面と第2紙ロールの少なくともいずれか一
方を対向する方向に接近移動させてその先端部を第2吸
着面で吸着保持し、または、その先端部の外側の紙面が
前記接着部を有するべき紙面と同じ紙面になっている場
合にはその先端部を外側に折り返して先端部の向きを変
えた後に前記第2吸着面と第2紙ロールの少なくともい
ずれか一方を対向する方向に接近移動させてその折り返
した先端部を第2吸着面で吸着保持し、この吸着保持し
た状態で第2スプライスユニットをもとの状態に回転移
動させると共に水平移動させて、第2紙の先端部が第1
紙の走行方向へ向いた状態でその接着部を第1紙に対向
させるようにした構成を採用している。
【0018】上記のように、第2紙ロールと第2吸着装
置の第2吸着面の相対的な移動によって第2紙ロールの
先端部を第2吸着面によって吸着保持することができる
と共に、その吸着保持する段階において第2紙ロールの
外周上部に配置された第2紙の先端部の外側の面が接着
部を有するべき紙面と同じ紙面になっている場合にの
み、その第2紙ロールの先端部を外向きに折り返し、そ
の折り返し端部を第2吸着面で吸着するようにしたの
で、第2紙ロールの先端部の吸着保持後に第2スプライ
スユニットを復帰回転させることによって第1紙と第2
紙とを逆の紙面で対向させることができ、紙継ぎの準備
作業を自動的に行なうことができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面に基づいて説明する。図1に示すように、ミルロール
スタンド1は左右一対のスイングアーム2a、2bを両
側に有している。左右一対のスイングアーム2a、2b
はその後端部を支持する回転軸3a、3bの回転によっ
て先端部が上下動する方向に揺動される。
【0020】また、左右一対のスイングアーム2a、2
bは回転軸3a、3bの軸方向に移動自在に支持され、
図示省略した開閉装置によって左右対称に移動されるよ
うになっている。
【0021】上記左右一対のスイングアーム2a、2b
は紙ロールRa、Rbの中空コアの両端部内に挿入可能
なコーン4を先端部に有する。このコーン4は左右一対
のスイングアーム2a、2bの先端部に支持された回転
駆動装置5によって回転駆動される。
【0022】ミルロールスタンド1の両側における床面
にはピット6が設けられている。ピット6は回転軸3
a、3bの軸方向に延び、そのピット6内に紙ロールR
a、Rbをミルロールスタンド1の両側に向けて搬送す
る搬送装置7が設けられている。
【0023】搬送装置7はピット6の底面に2条のレー
ル8を設け、そのレール8に沿って走行可能な搬送台車
9上に紙ロールを支持する複数のローラ10を回転自在
に設けている。
【0024】なお、搬送装置7は図示例のものに限定さ
れるものではない。例えば、スラットコンベアによって
巻取紙を搬送するようにしてもよい。
【0025】ミルロールスタンド1の上側には紙ロール
Ra、Rbの搬送方向と交差する方向に長く延びる梁1
1が設けられている。梁11の下面にはガイド部材12
が支持され、そのガイド部材12によって第1、第2の
二組のスプライスユニットUa、Ubが相対的に移動自
在に支持されている。また、ガイド部材12にはミルロ
ールスタンド1の直上に一対のニップローラ13が設け
られている。
【0026】図4(I)、(II)に示すように、第1、
第2スプライスユニットUa、Ubは可動枠14と、そ
の可動枠14に支持された昇降枠15と、その昇降枠1
5に支持された反転枠16とを有する。可動枠14には
複数のローラ17が回転自在に取付けられ、そのローラ
17はガイド部材12に設けられたレール18上に載置
されている。
【0027】可動枠14は移動装置19によってレール
18に沿って移動される。図1に示すように、移動装置
19は一対のスプロケット19a間にチェーン19bを
かけ渡し、そのチェーン19bの一部を可動枠14に連
結して、上記チェーン19bの移動によって可動枠14
を往復動させるようにしている。
【0028】図4(I)、(II)に示すように、昇降枠
15は可動枠14によって昇降自在に支持され、図示省
略した昇降駆動装置によって昇降動される。
【0029】反転枠16は昇降枠15によって支持され
た軸20を中心として回動自在に支持され、図示省略し
た回転駆動装置によって回転される。
【0030】反転枠16には、紙ロールRa、Rbの端
末部を吸着する吸着装置21と、紙ロールRa、Rbか
ら引き出された紙を切断するカッタ装置22と、紙ロー
ルRa、Rbから引き出された紙の移動を案内するガイ
ド装置23とが設けられている。
【0031】吸着装置21は紙ロールRa、Rbの先端
部を吸着可能な吸着ヘッド21aをシリンダ21bによ
って往復動させるようにしている。カッタ装置22はカ
ッタ22aを支持するカッタホルダ22bをシリンダ2
2cによって往復動させるようにしている。ガイド装置
23は、ガイドローラ23aを回転自在に支持するロー
ラホルダ23bをシリンダ23cによって往復動させる
ようにしている。
【0032】実施の形態で示す紙継ぎ装置は上記の構造
から成り、図1は、右側のスイングアーム2aに支持さ
れた旧紙ロール(第1紙ロール)Raから巻き戻された
第1紙(走行紙)S1 に左側のスイングアーム2bに支
持される新紙ロール(第2紙ロール)Rbの第2紙(待
機紙)S2 を紙継ぎする場合を示している。
【0033】そして、この実施形態においては、第1紙
ロールRaが右巻き・内巻き紙ロールであり、第2紙ロ
ールRbが左巻き・外巻き紙ロールの場合である。
【0034】ここで、第1紙ロールRaから引き出され
た紙S1 は第1スプライスユニットとしてのスプライス
ユニットUa側のガイドローラ23aに案内され、その
ガイドローラ23aの位置から第1吸着装置としてのス
プライスユニットUa側の吸着装置21の吸着ヘッド2
1aの吸着面21cの前側および一対のニップローラ1
3間を通過し、表面を上向きにとしてほぼ水平方向に走
行して次工程へ送られている。
【0035】第2紙ロールRbの紙継ぎの準備に際して
は、その第2紙ロールRbを図1に示す左側の搬送装置
7によりミルロールスタンド1に向けて搬送する。
【0036】第2紙ロールRbの搬送時、左側のスイン
グアーム2bは上方に揺動した位置に保持されて第2紙
ロールRbの搬送を阻害することのない状態とされてい
る。
【0037】上記第2紙ロールRbが左右一対のスイン
グアーム2b間と対応する位置まで送られると、搬送装
置7が停止する。その停止後、左右一対のスイングアー
ム2bが下方向に揺動する。そのスイングアーム2bの
先端部に設けられたコア挾持用のコーン4の中心が第2
紙ロールRbのコアとほぼ同一高さにまで下降して停止
保持される。その停止後、左右一対のスイングアーム2
bが相対的に近接する方向に移動して、一対のコーン4
が第2紙ロールRbのコアを軸方向両端から挾持する。
【0038】左右一対のスイングアーム2bは第2紙ロ
ールRbを挾持すると、上方向に揺動して第2紙ロール
Rbを搬送装置7の搬送面上に引き上げる。
【0039】図1は、第2紙ロールRbを搬送面上に引
き上げた状態を示す。第2紙ロールRbが搬送装置7の
搬送面上に引き上げられると、スイングアーム2bの先
端部に支持されたコーン駆動用の回転駆動装置5が作動
してコーン4を回転させる。上記コーン4の回転によっ
て第2紙ロールRbも共に回転し、その第2紙ロールR
bの紙S2 の先端部が外周上部に配置される位置まで第
2紙ロールRbが回転し、図示省略した紙端検出センサ
が第2紙S2 の紙端を検出すると、回転駆動装置5が停
止する。
【0040】このとき、第2紙S2 の先端部の上方向、
すなわち、外側の紙面は接着部Tを有するべき紙面であ
る裏面とは逆の紙面である表面になっている。
【0041】図1の左側の第2スプライスユニットUb
は、第2紙ロールRbの上方で停止する待機位置まで水
平移動して停止しており、第2紙ロールRbの紙S2
先端が外周上部まで移動して停止すると、第2スプライ
スユニットUbの昇降枠15が下降する。また、反転枠
16は軸20を中心に回転し、図3に示すように、第2
吸着装置としての第2スプライスユニットUb側の吸着
装置21の吸着ヘッド21aの吸着面21cが第2紙S
2 の先端部aに対向する下向きの状態にされると、シリ
ンダ21bが作動して吸着ヘッド21aを前進させる。
【0042】図4(I)に示すように、吸着ヘッド21
aの吸着面21cで第2紙ロールRbの先端部aの表面
側を吸着すると、シリンダ21bが作動して吸着ヘッド
21aを後退させる。吸着ヘッド21aの後退によって
第2紙S2 の先端部aは上方に引き上げられる。吸着ヘ
ッド21aの後退停止後、反転枠16は図4(I)の矢
印方向に回転される。
【0043】図4(II)に示すように、吸着装置21の
シリンダ21bがほぼ水平とされる位置まで反転枠16
が回転して停止すると、第2紙S2 の先端部aはガイド
ローラ23aの外周一部に接触される状態とされ、上記
反転枠16の回転停止後、昇降枠15は上方に移動す
る。
【0044】図5(I)に示すように、昇降枠15が上
限位置まで移動して停止すると、反転枠16は同図の矢
印方向にほぼ180°回転される。図5(II)は反転枠
16がほぼ180°回転された状態を示し、吸着装置2
1とガイド装置23が上下逆の配置とされ、第2紙S2
の先端部aはガイド装置23のガイドローラ23aの外
周上部にかかる状態とされる。
【0045】図3に示すように、第2紙S2 の先端部a
の裏面側に接続用の両面粘着テープTが予め接着され、
その両面粘着テープTがセパレータによって保護されて
いる場合、図5(II)に示すように、作業者がセパレー
タの剥離作業をし易い状態においてセパレータを人手に
より剥離・除去して、両面粘着テープTの粘着面を露出
させる。
【0046】第2紙S2 の先端部aに両面粘着テープが
予め貼付けられていない場合、作業者が作業をし易い図
5(II)に示す状態において、吸着ヘッド21aの吸着
面21cに吸着保持されている先端部aの表面に両面粘
着テープを貼付け、あるいは接着剤を塗布して、先端部
表面に接着部Tを形成する。
【0047】なお、セパレータの剥離・除去および接着
剤の塗布による接着部Tの形成は、図5(I)に示す状
態で行なうようにしてもよい。この場合、図5(II)に
示すような反転枠16の反転動作を不要とすることがで
きる。
【0048】上記のような両面接着テープの貼付け、セ
パレータの剥離・除去、接着剤の塗布は自動的に行なう
ようにしてもよい。
【0049】セパレータの剥離・除去後、あるいは接着
部の形成後、反転枠16は図5(II)の矢印で示す方向
にほぼ180°回転され、その回転によって、図5
(I)に示すように、吸着装置21がガイド装置23の
上方に配置されると共に、吸着装置21の吸着ヘッド2
1aの吸着面21cに吸着保持された第2紙S2 の先端
部aが他方の左右一対のスイングアーム2aの先端部で
保持された使用中の第1紙ロールRaからの走行紙(第
1紙)S1 と対向して待機する状態とされ、紙継ぎの準
備作業が終了する。
【0050】この際、第2紙(待機紙)S2 の先端部a
は第1紙(走行紙)S1 の上方向への走行方向へ向いた
状態で、その裏面側に有する接着部Tを第1紙S1 の表
面側に対向した状態になっている。上記の実施形態は図
9(II)の場合である。
【0051】上記のような紙継ぎ準備作業において、図
1の左側の左右一対のスイングアーム2bに保持される
第2紙ロールRbには、上記実施形態も含めて図9
(I)乃至(IV)に示すように4種類の紙ロールがあ
り、その第1紙ロールRaの走行紙S1 に接続される面
を内向きとする状態で左右一対のスイングアーム2bで
保持される場合と、接続される面を外向きとする状態で
左右一対のスイングアーム2bに保持される場合および
右巻きロールと左巻きロールの場合がある。
【0052】走行紙と待機紙の紙継ぎ後、それぞれの紙
面(表面または裏面)が同じ側になるようにするために
は、どのような場合であっても、走行紙と待機紙の紙継
ぎ面はそれぞれ逆の紙面にする必要がある。
【0053】従って、図9(I)乃至(IV)に示すよう
に、第1紙ロールRaが右側に位置してその走行紙(第
1紙)S1 が表面を上方に向けた状態で右側の次工程へ
送られる場合には、左側に位置する第2紙ロールRbの
待機紙(第2紙)S2 の接着部Tを有する裏面を走行紙
1 の表面に対向、待機させた後、走行紙S1 の上面側
である表面の上へ待機紙S2 の裏面を接合して紙継ぎを
行う。
【0054】このような紙継ぎを行うために、図9(I
I)(III )および表1に示すように、次に紙継ぎする
第2紙ロールRbの第2紙S2 の先端部aを上方へ位置
させた時に、その先端部aの上方向となる外側の紙面が
接着部Tを有するべき紙面である裏面とは逆の紙面であ
る表面になっている場合には、図4(I)に示すよう
に、第2紙S2 の先端部aの表面側を吸着ヘッド21a
の吸着面21cで吸着保持し、また、図9(I)(IV)
および表1に示すように、次に紙継ぎする第2紙ロール
Rbの第2紙S2 の先端部aを上方へ位置させた時に、
その先端部aの上方向となる外側の紙面が接着部Tを有
するべき紙面である裏面と同じ紙面である裏面になって
いる場合には、図7に示すように、第2紙S2 の先端部
aを上向きの外側に折り返して先端部aの向きを変えた
後に、その先端部aの表面側を吸着ヘッド21aの吸着
面21cで吸着保持する。
【0055】ここで、第2紙S2 の先端部の折り返しは
人手によって行なうようにしてもよく、あるいは自動で
行なうようにしてもよい。
【0056】上記のように、走行紙S1 の表面側に接着
される待機紙S2 の裏面側とは反対の表面側を吸着ヘッ
ド21aの吸着面21cに吸着保持することができ、待
機紙S2 の先端部aの走行紙S1 に接続される裏面に予
め設けられた両面粘着テープTからセパレータを剥離・
除去したり、あるいは両面粘着テープの貼付け又は接着
剤の塗布による接着部の形成を容易に行なうことができ
る。
【0057】次に、待機紙S2 を吸着ヘッド21aに吸
着保持した状態で下向きになっていたスプライスユニッ
トUbを図5(I)に示すようにもとの状態に回転移動
すると共に、走行紙S1 に近接する位置まで右側に水平
移動させた後に停止させることによって、待機紙S2
先端部aを走行紙S1 の上方向への走行方向へ向かせた
状態でその接着部Tを走行紙S1 に対向させた上、待機
させる。その後、スプライスユニットUbの吸着装置2
1の吸着ヘッド21aを走行紙S1 に向けて移動させ
て、図6に示すように、吸着ヘッド21aの吸着面21
cに保持されている待機紙S2 の先端部aを走行紙S1
に押し付けて接着させると共に、図6の右側に示す他方
のスプライスユニットUaに設けられたカッタ装置22
によって走行紙S1 を切断して紙継ぎが完了する。な
お、走行紙S1 が中空コアから完全に巻き戻された使い
切りの場合は走行紙S1 の切断を不要とすることができ
る。
【0058】実施の形態では、第2紙ロールRbの第2
紙S2 の先端部aの吸着に際し、昇降枠15を下降させ
るようにしたが、第2紙ロールRbをスイングアーム2
bによって上方に移動させるようにしてもよい。この場
合、昇降枠15を不要とすることができるので、可動枠
14によって反転枠16を回転自在に支持する。
【0059】また、第2紙S2 の先端部aの吸着に際
し、昇降枠15とスイングアーム2bの双方を互に対向
する方向に接近移動させてもよい。
【0060】実施の形態では、図1に示す左側のスイン
グアーム2bによって保持された第2紙ロールRbの紙
継ぎ準備を例にとって説明したが、上記のような紙継ぎ
後には、図1に示す右側のスイングアーム2aに新紙ロ
ールとしての第2紙ロールRbを保持させて紙継ぎの準
備を行なうことになり、このような場合、第2紙ロール
Rbを図9(V)乃至(VIII)に示すようにして図1の
右側のスイングアーム2a間に供給する。上記の通り、
走行紙S1 と待機紙S2 の紙継ぎ面はそれぞれ逆の紙面
にする必要があるため、図9(V)乃至(VIII)に示す
ように、第1紙ロールRaが左側に位置してその走行紙
(第1紙)S1 が表面を上方に向けた状態で右側の次工
程へ送られる場合には、右側に位置する第2紙ロールR
bの待機紙(第2紙)S2 の接着部Tを有する表面を走
行紙S1 の裏面に対向、待機させた後、走行紙S1 の下
面側である裏面へ待機紙S2 の表面を接合して紙継ぎを
行う。
【0061】このような紙継ぎを行うために、図9(VI
I )(VIII)および表1に示すように、次に紙継ぎする
第2紙ロールRbの第2紙S2 の先端部aを上方へ位置
させた時に、その先端部aの上方向となる外側の紙面が
接着部Tを有するべき紙面である表面とは逆の紙面であ
る裏面になっている場合には、第2紙S2 の先端部aの
裏面側をスプライスユニットUaの吸着装置21の吸着
ヘッド21aの吸着面21cで吸着保持し、また、図9
(V)(VI)および表1に示すように、次に紙継ぎする
第2紙ロールRbの第2紙S2 の先端部aを上方へ位置
させた時に、その先端部aの上方向となる外側の紙面が
接着部Tを有するべき紙面である表面と同じ紙面である
表面になっている場合には、図9(V)(VI)の鎖線で
示すように、第2紙S2 の先端部aを上向きの外側に折
り返して先端部aの向きを変えた後に、その先端部aの
裏面側をスプライスユニットUaの吸着ヘッド21aの
吸着面21cで吸着保持する。
【0062】図9(V)乃至(VIII)の場合も図9
(I)乃至(IV)の場合と同様に、待機紙S2 を吸着ヘ
ッド21aに吸着保持した状態で下向きになっていたス
プライスユニットUaをもとの状態に回転移動するとと
もに、走行紙S1 に近接する位置まで左側へ水平移動さ
せた後に停止させることによって、待機紙S2 の先端部
aを走行紙S1 の上方向への走行方向へ向かせた状態で
その接着部Tを走行紙S1に対向させた上、待機させ
て、紙継ぎ準備を完了する。
【0063】さらに、実施の形態では、第1紙ロールR
aから巻き戻しされた第1紙S1 をミルロールスタンド
1の右方向の次工程へ向け、その表面を上方に位置させ
て走行させるようにしたコルゲートマシンの紙継ぎ準備
装置を示したが、紙ロールから巻き戻しされた紙をミル
ロールスタンド1の左方向の次工程へ向け、その表面を
上方に位置させて走行させる場合には、図10(I)乃
至(IV)に示す新紙ロールとしての第2紙ロールRbを
ミルロールスタンドの一側に設けられた左右一対のスイ
ングアームで保持し、あるいは図10(V)乃至(VII
I)に示す第2紙ロールRbをミルロールスタンドの他
側に設けられた左右一対のスイングアームで保持する。
【0064】図10(I)乃至(IV)は、待機紙S2
接着部Tを有する表面を走行紙S1の裏面に対向させた
後に接合する場合であり、また、図10(V)乃至(VI
II)は、待機紙S2 の接着部Tを有する裏面を走行紙S
1 の表面に対向させた後に接合する場合である。
【0065】第2紙ロールRbをミルロールスタンドに
保持させた状態において、表2にも示す通り、第2紙ロ
ールRbの第2紙S2 の先端部を上方へ位置させた時
に、その先端部の上方向となる外側の紙面が接着部Tを
有するべき紙面と同じ紙面になっている図10(I)
(III )(VI)(VIII)の場合のみ、鎖線で示すように
その先端部を折り返して先端部の向きを変えておくよう
にする。
【0066】そして、図10の場合も図9の場合と同様
に、吸着ヘッドとスイングアームの少なくもといずれか
一方を互いに接近する方向に移動させて吸着ヘッドの吸
着面に第2紙S2 の先端部を吸着保持する。
【0067】図10の場合も図9の場合と同様に、待機
紙S2 を吸着ヘッドに吸着保持した状態で下向きになっ
ていたスプライスユニットをもとの状態に回転移動する
とともに、走行紙S1 に近接する位置まで右側または左
側へ水平移動させた後に停止させることによって、待機
紙S2 の先端部を走行紙S1 の上方向への走行方向へ向
かせた状態でその接着部Tを走行紙S1 に対向させた
上、待機させて、紙継ぎ準備を完了する。
【0068】なお、紙継ぎの準備に際し、第2紙ロール
Rbの第2紙(待機紙)S2 の先端部を折り返す必要の
ある場合の態様は次のように言い変えることもできる。
【0069】すなわち、図9(I)乃至(IV)および図
10(V)乃至(VIII)のように走行紙S1 の上へ待機
紙S2 を紙継ぎする場合には、第2紙ロールRbの紙S
2 の先端部をロールの上方へ位置させた時に、その先端
部の向きが走行紙S1 の次工程への水平走行方向とは逆
向きである図9(I)(IV)および図10(VI)(VII
I)の態様の際に、また、図9(V)乃至(VIII)およ
び図10(I)乃至(IV)のように走行紙S1 の下へ待
機紙S2 を紙継ぎする場合には、第2紙ロールRbの紙
2 の先端部をロールの上方へ位置させた時に、その先
端部の向きが走行紙S1 の次工程への水平走行方向と同
じ向きである図9(V)(VI)および図10(I)(II
I )の態様の際に、鎖線で示すように紙S2 の先端部を
折り返す必要がある。
【0070】
【発明の効果】以上のように、この発明においては、新
紙ロールとしての第2紙ロールの先端部を外周上部に位
置させた状態でその第2紙ロールと吸着装置とを接近す
る方向に相対的に移動させるようにしたので、吸着装置
の吸着面によって第2紙ロールの先端部を吸着保持する
ことができる。
【0071】また、先端部の吸着に際し、第2紙ロール
の先端部の外側の紙面が接着部を有するべき紙面と逆の
紙面の場合に、その先端部を吸着装置の吸着面によって
吸着し、同じ紙面の場合には、その先端部を外側に折り
返し、その折り返し部を吸着装置により吸着するように
したので、第2紙ロールの先端部の吸着後、第2スプラ
イスユニットを復帰回転させることにより、第2紙ロー
ルの第1紙ロールの第1紙に接続される面を上記第1紙
に対向させることができ、紙継ぎの準備作業を自動的に
行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る紙継ぎ準備方法に使用される紙
継ぎ装置の縦断正面図
【図2】図1の紙継ぎ位置の部分を拡大して示す正面図
【図3】第2紙ロールの先端部を吸着装置によって吸着
する直前の状態を示す正面図
【図4】(I)、(II)は第2紙ロールの先端部の吸着
状態を段階的に示す正面図
【図5】(I)、(II)は第2紙ロールの先端部の吸着
後の状態を段階的に示す正面図
【図6】紙継ぎの状態を示す正面図
【図7】第1紙ロールの第1紙に接続される、接着部T
を有するべき紙面が外側とされた第2紙ロールの先端部
の吸着状態を示す正面図
【図8】従来の紙継ぎ準備方法を示す縦断正面図
【図9】(I)乃至(VIII)は第2紙ロールの先端部に
対する接着部の形成例を示す概略図
【図10】(I)乃至(VIII)は第2紙ロールの先端部
に対する接着部の他の形成例を示す概略図
【符号の説明】
Ua 第1スプライスユニット Ub 第2スプライスユニット 21 吸着装置 Ra 第1紙ロール Rb 第2紙ロール S1 第1紙 S2 第2紙 a 先端部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮本 恭伸 大阪市北区梅田2丁目5番25号 レンゴー 株式会社本社事務所内 Fターム(参考) 3F064 BB02 BB18

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水平方向に移動できるよう対向させて配
    置した回転可能な一対の第1および第2スプライスユニ
    ットがそれぞれ第1および第2吸着装置を備え、この第
    1および第2吸着装置のそれぞれの第1および第2吸着
    面を対向させ、前記第1スプライスユニット側の下方に
    第1紙から成る第1紙ロールを、第2スプライスユニッ
    ト側の下方に第2紙から成る第2紙ロールをそれぞれ上
    下方向に移動できるよう支持し、前記第1紙を巻き戻し
    ながら前記第1スプライスユニットの第1吸着面部を通
    過させた後にほぼ水平方向に走行させ、前記第2スプラ
    イスユニットの第2吸着面に前記第2紙の先端部を吸着
    保持させて第1吸着面に対向させた時に第1紙と第2紙
    とが互いに逆の紙面でしかも第2紙の紙面上に接着部を
    有する状態で対向しており、この第1紙と第2紙の接着
    部とを押し付けてこれらを紙継ぎするようにした紙継ぎ
    装置における紙継ぎ準備方法において、前記第2スプラ
    イスユニットを第2紙ロール上へ水平移動させると共に
    回転移動させて前記第2吸着面を下方向に向け、前記第
    2スプライスユニットの下方へ支持されている次に紙継
    ぎする第2紙ロールの第2紙先端部を上方へ位置させた
    時に、その先端部の外側の紙面が前記接着部を有するべ
    き紙面とは逆の紙面になっている場合には前記第2吸着
    面と第2紙ロールの少なくともいずれか一方を対向する
    方向に接近移動させてその先端部を第2吸着面で吸着保
    持し、または、その先端部の外側の紙面が前記接着部を
    有するべき紙面と同じ紙面になっている場合にはその先
    端部を外側に折り返して先端部の向きを変えた後に前記
    第2吸着面と第2紙ロールの少なくともいずれか一方を
    対向する方向に接近移動させてその折り返した先端部を
    第2吸着面で吸着保持し、この吸着保持した状態で第2
    スプライスユニットをもとの状態に回転移動させると共
    に水平移動させて、第2紙の先端部が第1紙の走行方向
    へ向いた状態でその接着部を第1紙に対向させるように
    したことを特徴とする紙継ぎ装置における紙継ぎ準備方
    法。
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