JP2002339679A - 掘削装置及び掘削工法 - Google Patents

掘削装置及び掘削工法

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JP2002339679A
JP2002339679A JP2001151333A JP2001151333A JP2002339679A JP 2002339679 A JP2002339679 A JP 2002339679A JP 2001151333 A JP2001151333 A JP 2001151333A JP 2001151333 A JP2001151333 A JP 2001151333A JP 2002339679 A JP2002339679 A JP 2002339679A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 信頼性の高い掘削作業が行え、施工コストの
低減が図れる掘削装置及び掘削方法を提供すること。 【解決手段】 ロッド管6の外周に掘削翼3〜5を設け
ロッド管6とともに掘削翼3〜5を回転させて掘削を行
う。その掘削翼3〜5の全体を孔壁保護部材である円筒
部材7の内部直径より小さく形成し掘削翼3の掘削半径
を円筒部材7の内部半径より大きくすることにより、円
筒部材7の刃口下を掘削可能とし、掘削後には掘削翼3
〜5を水平方向に移動させて、円筒部材7を通じて掘削
翼3〜5を地上に回収可能とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基礎杭や立坑の施
工などに用いられる掘削装置及び掘削方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、立坑などを掘削する掘削装置とし
て、特開平11−62463号公報に記載されるよう
に、立坑の掘削断面より小径のカッタを偏心回転させ
て、内壁下方の掘削を行うものが知られている。この掘
削装置は、立坑の掘削断面より小径のカッタを偏心回転
させて掘削することにより、大きさ、形状の異なる立坑
掘削においても比較的簡単に掘削機構の交換を行おうと
するものである。また、この掘削装置では、コピーカッ
タにより内壁であるケーソンの刃口下の掘削が行われ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た掘削装置にあっては、内壁の刃口下を掘削するために
コピーカッタの作動機構などを設ける必要がある。この
ため、装置構造が複雑なものとなる。施工コスト低減の
ためには、できるだけ装置を簡略化するのが望ましい。
【0004】また、コピーカッタが突出した状態で破損
又は故障が生ずると、カッタをケーソン内周より内側に
収納できず、掘削装置を引き上げ回収することが困難と
なる。この場合、工期の遅れや機材の損失などが多大な
ものとなる。このような不都合を回避するためには、で
きるだけ信頼性の高い掘削作業及び機材回収作業が行え
ることが要求される。
【0005】そこで、本発明は、このような問題点を解
消するためになされたものであって、信頼性の高い掘削
作業及び機材回収作業が行え、施工コストの低減が図れ
る掘削装置及び掘削方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明に係る掘削装置は、掘削孔に設置され
る孔壁保護部材の内部直径より小さく形成され、孔壁保
護部材の内部半径より掘削半径の大きい大径掘削部を少
なくとも有し、孔壁保護部材の下方に配置され回転して
掘削を行う掘削手段と、掘削手段を水平方向に移動させ
る移動手段とを備えて構成されている。
【0007】また本発明に係る掘削装置は、前述の移動
手段が大径掘削部を孔壁保護部材の内周面より内側へ移
動可能としたことを特徴とする。
【0008】また本発明に係る掘削工法は、掘削孔に設
置される孔壁保護部材の内部直径より小さく形成され孔
壁保護部材の内部半径より掘削半径の大きい大径掘削部
を少なくとも有する掘削手段を用い、掘削手段を回転さ
せて孔壁保護部材の下方を掘削する掘削工程と、掘削工
程にて所定深度まで掘削した後に掘削手段を水平方向に
移動させ孔壁保護部材の内周面より内側に位置させる移
動工程と、掘削手段を孔壁保護部材の内部を通じて地上
へ引き上げる回収工程とを備えて構成されている。
【0009】これらの発明によれば、掘削手段が孔壁保
護部材の内部直径より小さく形成され孔壁保護部材の内
部半径より掘削半径の大きい大径掘削部を有するため、
孔壁保護部材の下方の掘削が可能であり、掘削終了後に
掘削手段を孔壁保護部材内を通じて地上へ引き上げて回
収することができる。また、掘削手段に掘削半径を伸長
させる可動式のカッタなどを設ける必要がないため、可
動部の故障などの心配がなく、信頼性の高い掘削作業及
び回収作業が行える。また、装置の構成を簡素化でき、
施工コストの低減が図れる。
【0010】また本発明に係る掘削装置は、前述の大径
掘削部の掘削半径が孔壁保護部材の外周半径より大きい
ことを特徴とする。
【0011】この発明によれば、掘削手段の大径掘削部
の掘削半径が孔壁保護部材の外周半径より大きく形成さ
れているため、孔壁保護部材の刃口下の土砂を完全に掘
削することができ、掘削効率の向上が図れる。
【0012】また本発明に係る掘削装置は、前述の掘削
手段が孔壁保護部材に挿通される回転軸の外周に突設さ
れ回転軸の外周の周方向に所定の間隔で配設される複数
の掘削部を有することを特徴とする。
【0013】また本発明に係る掘削装置は、前述の複数
の掘削部において掘削半径が小さいものほど多くの掘削
ビットが形成されていることを特徴とする。
【0014】また本発明に係る掘削装置は、前述の複数
の掘削部において掘削半径が小さいものほど大きい掘削
ビットが形成されていることを特徴とする。
【0015】これらの発明によれば、回転軸の外周に複
数の掘削部を設けることにより、掘削部の掘削による掘
削抵抗が回転軸を中心としてその周囲に分散されるた
め、掘削時に掘削部の水平移動を防止でき、掘削範囲が
ズレることを防止できる。また、複数ある掘削部のうち
掘削半径が小さいものほど多くの掘削ビットを形成し又
は掘削半径が小さいものほど大きい掘削ビットを形成す
ることにより、各掘削部における掘削抵抗差が低減され
るため、掘削部の掘削半径が異なっていても、掘削時に
おける掘削ズレを効果的に防止できる。
【0016】また本発明に係る掘削装置は、前述の大径
掘削部の掘削面が水平方向に対し傾斜していることを特
徴とする。また本発明に係る掘削装置は、前述の掘削部
の掘削面が水平方向に対し傾斜していることを特徴とす
る。
【0017】これらの発明によれば、掘削時における大
径掘削部及び掘削部の水平移動が抑制され掘削ズレを防
止できる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づき、本発明
における実施の形態について説明する。尚、各図におい
て同一要素には同一符号を付して説明を省略する。ま
た、図面の寸法比率は説明のものと必ずしも一致してい
ない。
【0019】図1に本実施形態に係る掘削装置及び掘削
方法の説明図を示す。本図に示すように、本実施形態に
係る掘削装置1は、基礎杭の施工に用いられる縦孔2を
掘削する装置であり、地中を下方へ向けて掘削する複数
の掘削翼3〜5を備えている。掘削翼3〜5は、それぞ
れ最下位置のロッド管6の周面に取り付けられ、そのロ
ッド管6の回転に伴って回転し掘削を行う掘削手段であ
る。
【0020】ロッド管6は、中空の管体であり、掘削翼
3〜5に回転力を与える回転軸として機能するものであ
る。また、ロッド管6は、掘削翼3〜5により掘削され
た土砂を地上へ搬送する搬送路としても機能する。この
ロッド管6は、縦孔2の深さに応じて複数連結されて用
いられる。
【0021】縦孔2の内周に沿って、円筒部材7が設置
されている。円筒部材7は、縦孔2の孔壁崩壊を防止す
る孔壁保護部材であり、縦孔2の深さに応じて複数連結
されて用いられる。円筒部材7の内部には、連結された
ロッド管6が挿通されている。
【0022】円筒部材7の上方には、回転テーブル8が
配置されている。回転テーブル8は、ロッド管6を介し
て掘削翼3〜5を回転させる回転駆動手段であり、最上
位置のロッド管6と連結される回転管8a及び図示しな
いモータを備え、そのモータの駆動により回転管8aを
回転させ、ロッド管6を所定の方向に回転させる。
【0023】回転テーブル8には、油圧シリンダ10が
取り付けられている。油圧シリンダ10は、掘削翼3〜
5を水平方向へ移動させる移動手段として機能するもの
であり、回転テーブル8における回転管8aなどの回転
部分を水平方向に移動させ、ロッド管6を介して掘削翼
3〜5を水平移動させる。
【0024】例えば、油圧シリンダ10は、本体部10
aとピストン部10bを備えて構成され、本体部10a
が回転しない支持板8bに固定され、ピストン部10b
の先端が回転テーブル8の回転部分に取り付けられる。
油圧シリンダ10の伸長により、回転管8aが水平方向
に移動し、それに伴ってロッド管6及び掘削翼3〜5が
水平方向へ移動する。
【0025】縦孔2内に配される最下位置の円筒部材7
の内部には、油圧シリンダ11が設けられている。油圧
シリンダ11は、掘削時にロッド管6を支持しロッド管
6の軸ズレを防止する支持手段として機能する共に、掘
削後の掘削翼回収時においてロッド管6を水平方向に移
動させて掘削翼3〜5を水平方向へ移動させる移動手段
として機能する。
【0026】図2に示すように、油圧シリンダ11は、
防水性のものが用いられ、本体部11a及びピストン部
11bを収容する伸縮性の収容部11cを備えて構成さ
れる。本体部11a及びピストン部11bを収容部11
cに収容することにより、本体部11aなどの防水性が
保たれる。油圧シリンダ11は、円筒部材7の内周とロ
ッド管6の外周との間に水平方向へ向けて配されてい
る。本体部11aが円筒部材7の内周側に取り付けら
れ、ピストン部11bがロッド管6の外周側に取り付け
られている。このため、図3に示すように、油圧シリン
ダ11が伸縮することにより、ロッド管6が水平方向に
移動し、掘削翼3〜5が円筒部材7に対し水平方向へ相
対的に移動する。
【0027】次に、本実施形態に係る掘削装置の掘削翼
について詳述する。
【0028】図4、5は、本実施形態に係る掘削装置の
掘削翼を水平断面をとって示したものである。図4は、
円筒部材7の中心位置に掘削翼の掘削中心Oが位置して
いる場合の断面図であり、図5は、掘削翼3〜5が水平
移動して円筒部材7の中心位置に掘削中心Oが位置して
いない場合の断面図である。
【0029】図4に示すように、ロッド管6の周面に
は、周方向に所定の間隔で三つの掘削翼3、4、5が取
り付けられている。掘削翼3、4、5は、それぞれ異な
る長さで形成され、掘削半径が異なるものとなってい
る。すなわち、掘削翼3が一番長く大きな掘削半径を有
し、その次に掘削翼4が長く中程度の掘削半径を有し、
掘削翼5は一番短く小さい掘削半径となっている。
【0030】回転軸となるロッド管6の外周に複数の掘
削翼3〜5を設けることにより、掘削翼3〜5の掘削に
よる掘削抵抗がロッド管6の周方向に分散されるため、
掘削時に掘削抵抗の偏りによりロッド管6の位置ズレを
防止することができる。
【0031】掘削翼3〜5は、掘削翼全体における水平
方向の最長部分の長さL1が円筒部材7の内部直径Dよ
り小さく形成されている。このため、図5に示すよう
に、ロッド管6と共に掘削翼3〜5を適宜水平移動させ
ることにより、掘削翼3〜5の全体を円筒部材7の内周
面の内側に位置させることができる。
【0032】また、掘削翼3は、その掘削半径R1が円
筒部材7の内部半径Rより大きくなるように形成されて
いる。このため、掘削翼3〜5の掘削中心Oを円筒部材
7の中心位置に合わせることにより、掘削翼3により円
筒部材7の刃口下を掘削することが可能となり、円筒部
材7の圧入が容易となる。
【0033】更に、掘削翼3の掘削半径R1は、円筒部
材7の外周における半径より大きくなるようにすること
が望ましい。この場合、掘削翼3により円筒部材7の刃
口下を完全に掘削することが可能となり、円筒部材7の
圧入がより容易となる。
【0034】図6に、本実施形態に係る掘削装置の掘削
翼の側面図を示す。
【0035】図6に示すように、掘削翼3〜5は、掘削
ビット3a〜5aを取り付けられる掘削面3b〜5bが
水平方向に対し傾斜している。この掘削面3b〜5bの
傾斜により、掘削時に掘削翼3〜5の水平移動が防止さ
れ、掘削範囲が水平方向にズレることが防止される。
【0036】掘削面3b〜5bの傾斜角は、ロッド管6
の軸方向に対し鋭角となるように設定される。すなわ
ち、図6に示すように、各掘削面3b〜5bがコーンケ
ーブ状となるように形成される。なお、掘削面3b〜5
bの傾斜角は、ロッド管6の軸方向に対し鈍角となるよ
うに設定する場合もある。この場合であっても、掘削時
に掘削翼3〜5の水平移動の防止が可能である。
【0037】掘削翼3〜5は、掘削半径が小さいものほ
ど多くの掘削ビットを形成するように構成されている。
すなわち、掘削半径が一番小さい掘削翼5は、掘削翼3
及び掘削翼4に対し掘削ビット5aが多く設けられてい
る。また、掘削半径が中程度長さの掘削翼4は、掘削翼
3に対し掘削ビット4aが多く設けられている。
【0038】このように、掘削翼3〜5において、掘削
半径が小さいものほど多くの掘削ビットを形成すること
により、掘削半径が異なる複数の掘削翼3〜5により掘
削を行う場合でも、各掘削翼3〜5における掘削抵抗の
差を低減し又は掘削抵抗を一定にすることができるた
め、掘削時に回転軸であるロッド管6の位置がズレるこ
とが抑制され、掘削範囲の水平方向のズレを防止でき
る。
【0039】また、掘削翼3〜5において、掘削半径が
小さいものほど大きい掘削ビットを形成してもよい。こ
の場合でも、各掘削翼3〜5における掘削抵抗の差を低
減し又は掘削抵抗を一定にすることができるため、掘削
時に回転軸であるロッド管6の位置がズレることが抑制
され、掘削範囲の水平方向のズレを防止できる。
【0040】次に、本実施形態に係る掘削装置の動作及
び本実施形態に係る掘削工法について説明する。
【0041】図1に示すように、回転テーブル8を回転
させてロッド管6を一定方向に回転させる。ロッド管6
の回転に伴って最下のロッド管6に取り付けれている掘
削翼3〜5がロッド管6を中心に回転する。このとき、
ロッド管6は円筒部材7の中心に位置しており、掘削翼
3〜5の掘削中心位置は、円筒部材7の中心位置と一致
している。
【0042】ロッド管6の回転により、掘削翼3〜5が
下方に向けて掘進する。その際、掘削半径が小さい掘削
翼ほど多くの掘削ビットを形成し又は大きい掘削ビット
を形成するなどして、掘削翼3〜5の各掘削抵抗が等し
くなるように構成することにより、掘削時にロッド管6
の位置ズレ、掘削翼3〜5における掘削範囲のズレが抑
制される。
【0043】また、掘削翼3は、図6に示すように、円
筒部材7の刃口下まで伸びているため、円筒部材7の刃
口下を掘削できる。掘削翼3〜5の掘削面3b〜5bが
中心に向けて下方へ傾斜しているため、掘削翼3〜5の
掘削により生じた掘削土は、中心に位置するロッド管6
の下方へ集まってくる。
【0044】そして、図1において、掘削土は、ロッド
管6内を通じて地上へ搬送され、縦孔2から排除され
る。その掘削土の排除方法としては、例えば、ロッド管
6内にバケット等の機材を挿通して排土する方法や縦孔
2内に注水しロッド管6の上部に吸水ポンプを接続して
水と共に掘削土を排出する方法などが用いられる。
【0045】そして、一定深度掘削する毎に、最上位置
のロッド管6に新たなロッド管6が継ぎ足されると共
に、円筒部材7が圧入されその上部に新たな円筒部材7
が継ぎ足される。そして、掘削、排土及び継足しの作業
を繰り返して、所定深度まで掘削が行われる。
【0046】図7に示すように、所定深度まで掘削を終
えたら、掘削翼3〜5の水平移動が行われる。すなわ
ち、油圧シリンダ10及び油圧シリンダ11が作動し、
回転管8a及びロッド管6が水平方向に押されて移動す
る。これにより、掘削翼3〜5が水平方向へ移動する。
このとき、図5に示すように、掘削翼3〜5の全体が円
筒部材7の内部に位置するように水平移動が行われる。
【0047】そして、図8に示すように、ロッド管6が
上方に引き上げられ、掘削翼3〜5の回収が行われる。
掘削翼3〜5の水平移動により、掘削翼3〜5の全体が
円筒部材7の内部に位置しているので、その状態でロッ
ド管6を上方へ引き上げることにより、掘削翼3〜5を
地上に回収することが可能となる。
【0048】このとき、掘削手段である掘削翼3〜5に
は円筒部材7の刃口下を掘削するために可動式の伸縮カ
ッタなどが設けられていないため、その可動部の故障な
どの心配がなく、信頼性の高い掘削作業及び回収作業が
行える。また、掘削手段に可動部を有しないため、掘削
装置の構成を簡素化でき、施工コストの低減が図れる。
【0049】以上のように、本実施形態に係る掘削装置
及び掘削方法によれば、孔壁保護部材である円筒部材7
の内部半径より掘削半径の大きい掘削翼3を用いて掘削
を行うことにより、円筒部材7の下方の掘削が可能であ
り、円筒部材7を容易に地盤内に圧入させることができ
る。そして、掘削翼3〜5の全体が円筒部材7の内部直
径より小さく形成されているため、これらの掘削翼3〜
5を油圧シリンダ10、11により水平方向へ移動させ
て、掘削工程の終了後に掘削翼3〜5を円筒部材7内を
通じて引き上げて回収することができる。
【0050】また、掘削翼3〜5には掘削半径を伸長さ
せる可動式の伸縮カッタなどが設けられていないため、
可動部の故障などの心配がなく、信頼性の高い掘削作業
及び回収作業が行える。更に、装置構成の簡素化が図
れ、施工コストの低減が図れる。
【0051】また、掘削翼3の掘削半径を円筒部材7の
外周半径より大きく形成することにより、円筒部材7の
刃口下の土砂を完全に掘削することができ、掘削効率の
向上が図れる。
【0052】また、ロッド管6の外周に複数の掘削翼3
〜5を設けることにより、掘削翼3〜5の掘削による掘
削抵抗がロッド管6を中心としてその周囲に分散される
ため、掘削時に掘削翼3〜5の水平移動を防止でき、掘
削範囲がズレることを防止できる。
【0053】また、掘削翼3〜5において掘削半径が小
さいものほど多くの掘削ビットを形成し又は掘削半径が
小さいものほど大きい掘削ビットを形成して各掘削翼に
おける掘削抵抗の差を低減し又は掘削抵抗を一定とする
ことにより、掘削時における掘削翼3〜5の水平移動及
び掘削範囲ズレを効果的に防止できる。特に、掘削翼3
〜5の掘削半径が異なる場合に有効である。
【0054】更に、掘削翼3〜5の掘削面3b〜5bを
水平方向に対し傾斜させることにより、掘削時における
掘削部の水平移動を抑制し、掘削ズレを効果的に防止す
ることができる。
【0055】なお、本実施形態では三つの掘削翼3〜5
により掘削を行う掘削装置及び掘削方法について説明し
たが、本発明に係る掘削装置及び掘削方法はそのような
ものに限られるものではなく、円筒部材7などの孔壁保
護部材の内部半径より掘削半径の大きい掘削翼を有して
いれば、掘削翼の設置数は三つでなくてもよく、一つ、
二つ又は四つ以上の掘削翼を有するものであってもよ
い。
【0056】また、本実施形態では掘削翼3〜5を備え
る掘削装置について説明したが、本発明に係る掘削装置
はそのようなものに限られるものではなく、孔壁保護部
材の内部半径より掘削半径の大きい掘削部を有するもの
であれば、掘削部として円盤状のカッタなど掘削翼以外
の形態のものを有するものであってもよい。
【0057】また、本実施形態では、基礎杭の施工に用
いられる縦孔2の掘削を行う場合について説明したが、
本発明に係る掘削装置及び掘削工法はこのようなものに
限られるものではなく、立坑の施工などその他の施工な
どに用いるものであってもよい。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、掘
削手段が孔壁保護部材の内部直径より小さく形成され孔
壁保護部材の内部半径より掘削半径の大きい大径掘削部
を有するため、孔壁保護部材の下方の掘削を可能としつ
つ、その掘削後に掘削手段を水平移動させることによ
り、掘削手段を孔壁保護部材内を通じて地上へ引き上げ
て回収することができる。
【0059】また、掘削手段に掘削半径を伸長させる可
動式の伸縮カッタなどを設けることなく孔壁保護部材の
刃口下の掘削が行えるため、可動部の故障などの心配が
なく、信頼性の高い掘削作業及び回収作業が行える。ま
た、装置の構成を簡素化でき、施工コストの低減が図れ
る。
【0060】また、掘削手段の大径掘削部の掘削半径が
孔壁保護部材の外周半径より大きく形成することによ
り、孔壁保護部材の刃口下の土砂を完全に掘削すること
ができ、掘削効率の向上が図れる。
【0061】また、回転軸の外周に複数の掘削部を設け
ることにより、掘削部の掘削による生ずる掘削抵抗が回
転軸を中心としてその周囲に分散されるため、掘削時に
掘削部の水平移動を防止でき、掘削範囲のズレを防止す
ることができる。
【0062】また、複数ある掘削部のうち掘削半径が小
さいものほど多くの掘削ビットを形成し、また掘削半径
が小さいものほど大きい掘削ビットを形成することによ
り、各掘削部における掘削抵抗の差が低減されるため、
掘削部の掘削半径が異なっていても、掘削時における掘
削ズレを効果的に防止できる。
【0063】また、掘削部の掘削面を水平方向に対し傾
斜させることにより、掘削時における掘削部の水平移動
を抑制でき、掘削ズレを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る掘削装置及び掘削方法
の説明図である。
【図2】図1の掘削装置における油圧シリンダの説明図
である。
【図3】図1の掘削装置における油圧シリンダの説明図
である。
【図4】図1の掘削装置における掘削翼の説明図であ
る。
【図5】図1の掘削装置における掘削翼の説明図であ
る。
【図6】図1の掘削装置における掘削翼等の説明図であ
る。
【図7】本実施形態に係る掘削装置の動作及び本実施形
態に係る掘削方法の説明図である。
【図8】本実施形態に係る掘削装置の動作及び本実施形
態に係る掘削方法の説明図である。
【符号の説明】
1…掘削装置、 2…縦孔(掘削孔)、 3…掘削翼(掘削部、大径掘削部)、 4…掘削翼(掘削部)、 5…掘削翼(掘削部)、 6…ロッド管(回転軸)、 7…円筒部材(孔壁保護部材)、 8…回転テーブル、 10…油圧シリンダ、 11…油圧シリンダ。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 掘削孔に設置される孔壁保護部材の内部
    直径より小さく形成され、前記孔壁保護部材の内部半径
    より掘削半径の大きい大径掘削部を少なくとも有し、前
    記孔壁保護部材の下方に配置され回転して掘削を行う掘
    削手段と、 前記掘削手段を水平方向に移動させる移動手段と、を備
    えた掘削装置。
  2. 【請求項2】 前記移動手段は、前記大径掘削部を前記
    孔壁保護部材の内周面より内側へ移動可能としたことを
    特徴とする請求項1に記載の掘削装置。
  3. 【請求項3】 前記掘削手段の前記大径掘削部は、前記
    掘削半径が前記孔壁保護部材の外周半径より大きいこと
    を特徴とする請求項1又は2に記載の掘削装置。
  4. 【請求項4】 前記掘削手段は、前記孔壁保護部材に挿
    通される回転軸の外周に突設され前記回転軸の外周の周
    方向に所定の間隔で配設される複数の掘削部を有するこ
    とを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の掘削装
    置。
  5. 【請求項5】 前記複数の掘削部は、掘削半径が小さい
    ものほど多くの掘削ビットが形成されていることを特徴
    とする請求項4に記載の掘削装置。
  6. 【請求項6】 前記複数の掘削部は、掘削半径が小さい
    ものほど大きい掘削ビットが形成されていることを特徴
    とする請求項4に記載の掘削装置。
  7. 【請求項7】 前記大径掘削部は、掘削面が水平方向に
    対し傾斜していることを特徴とする請求項1〜3のいず
    れかに記載の掘削装置。
  8. 【請求項8】 前記掘削部は、掘削面が水平方向に対し
    傾斜していることを特徴とする請求項4〜6のいずれか
    に記載の掘削装置。
  9. 【請求項9】 掘削孔に設置される孔壁保護部材の内部
    直径より小さく形成され前記孔壁保護部材の内部半径よ
    り掘削半径の大きい大径掘削部を少なくとも有する掘削
    手段を用い、前記掘削手段を回転させて前記孔壁保護部
    材の下方を掘削する掘削工程と、 前記掘削工程にて所定深度まで掘削した後に、前記掘削
    手段を水平方向に移動させ前記孔壁保護部材の内周面よ
    り内側に位置させる移動工程と、 前記掘削手段を前記孔壁保護部材の内部を通じて地上へ
    引き上げる回収工程と、を備えた掘削工法。
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