JP2002337945A - 包装用緩衝材及び緩衝充填材 - Google Patents

包装用緩衝材及び緩衝充填材

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JP2002337945A
JP2002337945A JP2001190472A JP2001190472A JP2002337945A JP 2002337945 A JP2002337945 A JP 2002337945A JP 2001190472 A JP2001190472 A JP 2001190472A JP 2001190472 A JP2001190472 A JP 2001190472A JP 2002337945 A JP2002337945 A JP 2002337945A
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cushioning
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zeolite powder
packaging
artificial zeolite
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JP2001190472A
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English (en)
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Toshio Nishizawa
敏雄 西澤
Kazunori Kageyama
和則 影山
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NAGAI KIKAI CHUZO CO Ltd
Original Assignee
NAGAI KIKAI CHUZO CO Ltd
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    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 外部衝撃からの製品の保護及び発生する臭気
を吸着且分解消去せしめて消臭し、而も調湿により製品
の品質劣化や汚損を防止しえる包装用緩衝材及び緩衝充
填材を提供する。 【構成】 熱可塑性樹脂熱硬化性樹脂若しくは澱粉75
乃至90%重量とポリビニルアルコール10乃至25%
重量割合からなる素材により連続気泡に発泡成形され、
且該連続気泡と連通してその平均粒径が10μm以下で
比表面積が少なくとも70m/g以上並びに塩基置換
容量(meq/100g)が200mg以上で而も吸水
能力が20%以上の人工ゼオライト粉体が素材に対して
5乃至15%重量割合で分散混合され、且シート状若し
くはフィルム材に成形された包装用緩衝材、或いは適宜
断面形状及び断面積成形され、且所要の長さに切断され
てなる包装用緩衝充填材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は包装用緩衝材に係るもの
で、更に詳しくは各種製品の流通に際して製品自体を包
着し、若しくは外包装体との間に充填せしめて使用する
包装用緩衝材に関する。
【0002】
【従来技術】現状における製品の包装手段は極めて多岐
に亘っているがこの内食品類では最終消費者の購買量が
比較的小容量であることから、合成樹脂フィルム材等よ
りなる軽包装袋や容器で個装させたうえダンボール箱等
の外包装体内に収納して流通に供されており、他方美術
品や工芸品或いは精密機器等においては、比較的多量な
うえデザインや形状、寸法も多様であることからこれら
形状、寸法に適合するように且緩衝作用を保持する断ボ
ール材を初め、古紙をパルプ化したセルモールドやパル
プモールド材、紙製緩衝材、ピロフォーム或いは発泡ス
チロールや発泡ポリエチレン若しくは生分解性緩衝材等
を用いて成形させた緩衝具等で個装のうえ木箱やダンボ
ール箱等の外包装体内に収納のうえ流通に供している。
【0003】而しながら今日の如く国際化や情報化或い
は革新化の時代においては多種多様の製品や情報が海外
より流入し、且製品開発のサイクルも著しく早まってい
ることから消費の価値感が極めて多様化し、従って製品
もその機能や形状デザイン等に亘って多品種少量化生産
を余儀なくされるに至っており、これがため製品の形状
や寸法毎に成形した緩衝具等で個装する包装手段は極め
て非経済である。かかることから近年においては多様な
形状や寸法の製品等を緩衝性を保持する紙材やプラスチ
ックフィルム材で包着させ、且これら形状や寸法の異る
製品等を共通して収納できるダンボール箱や木箱等の外
包装体内に収納させたうえ、該外包装体と製品との間隙
に木毛や綿、紙若しくは発泡ポリスチレンや発泡ポリエ
チレン、発泡ポリウレタン等の緩衝充填材を充填させて
流通させる包装手段が採用されている。
【0004】然るにこれら包装手段は経済性と流通過程
における物理的衝撃を緩和し製品を保護するうえからは
有効なものの流通過程においては直射日光下に晒された
り著しく温度差の激しい屋内や屋外に保管され若しくは
コンテナや船倉内で保管され、或いは高温や多湿な気象
条件の諸外国で使用されること等から、特に製品の近傍
温度の上昇に伴い食品類等では軽包装袋や容器を透過し
て臭気が拡散され且該臭気が他の製品等に付着し若しく
は浸透し、或いは外包装体がダンボール素材の如く断熱
性を保持するものでは、外包装体の外部と内部との間に
少なくとも7℃以上の温度差が生ずると外包装体内面に
結露が発生し、製品の品質劣化や変性が招来されるばか
りが精密機器類では製品機能に支障が生じ、更にはかか
る状態のまま長期に保管されると錆の発生或いは細菌や
黴菌等の繁殖とも相俟って製品の汚損はもとより特有の
臭気が発生する問題も抱えている。
【0005】他方活性炭やゼオライト(沸石)等が臭気
の吸着による消臭性や吸湿性を保持することが古くから
知られており該活性炭やゼオライトをポリスチレンやポ
リエチレン或いはポリウレタン樹脂等に配合し発泡成形
させた発泡シートで製品を包着し或いは緩衝充填材を外
包装体との間に充填して、外部衝撃からの製品の保護と
消臭及び吸湿を図ることが試みられているものの、単に
活性炭やゼオライトをポリスチレン等の合成樹脂素材と
配合し発泡成形させても、活性炭やゼオライトの臭気吸
着や吸湿に係る微細且大多数の孔隙が通気性や透湿性を
具有せぬ合成樹脂素材により実質的に包被閉塞されるた
め、臭気の吸着や吸湿が全くなされず且特に独立気泡に
よる発泡成形のものでは一段と顕著であり、而も活性炭
においてはその特有の色調のため包装用の如く多彩な色
調が要請されるものには著しく制約され、加えて考慮す
べきは仮令臭気の吸着性や吸湿性が発揮される発泡成形
が開発されたとしても、活性炭は比表面積が極めて大き
く臭気や湿気の初期吸着吸湿能力に優れるものの、臭気
に対する分解能を保持せぬため短持に吸着が飽和し消臭
性が減失されるばかりか、一旦吸湿されると長時間に亘
って保湿されたままとなり外包装体内が多湿化し、却っ
て細菌や黴菌の繁殖を増長する結果となること、及びゼ
オライト(沸石)では吸着容量所謂比表面積や吸着した
臭気分子の分解性所謂塩基置換容量(meq/100
g)も小さく、且発泡成形に配合しえる配合量はせいぜ
い15乃至20%以下とされるため十分な消臭性や吸湿
性も期待できない。
【0006】発明者等はかかる問題に鑑み研究を重ねた
結果、鋳造廃砂の如き主要組成が酸化珪素並びに酸化ア
ルミニウムからなるものでは、アルカリ前処理及び高温
高圧処理により天然ゼオライト(沸石)に比べその比表
面積や塩基置換容量(meq/100g)が略3乃至5
倍の人工ゼオライトが生成しえることを実験確認すると
ともに、臭気を十分に吸着せしめ或いは過湿時の吸湿と
乾燥時の放湿所謂調湿性を発揮させるためには比表面積
が少なくとも50m/g以上で、且吸着した臭気分子
を分解消去せしめて消臭性を発揮せしめるうえからはそ
の塩基置換容量(meq/100g)が120mg好ま
しくは150mg以上が望まれること、及び人工ゼオラ
イト粉体に予め溶剤形発泡剤若しくは水からなる発泡剤
を含浸せしめて連続気泡により発泡成形することで、人
工ゼオライト粉体に含浸された発泡剤の発泡により人工
ゼオライト粉体が連続気泡と連通されることを究明し本
発明に至った。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】即ち本発明は流通に供
される各種製品を外部衝撃より保護するとともに、発生
する臭気を吸着し分解消去による消臭と、過剰な湿気の
吸湿と乾燥時に放湿せしめて長期に亘り製品の品質劣化
や汚損を防止しえる包装用緩衝材及び緩衝充填材を提供
することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
めに本発明が採用した技術的手段は、熱可塑性樹脂若し
くは熱硬化性樹脂素材で連続気泡により発泡成形されて
なるとともに、該連続気泡と連通して臭気や湿度を積極
的に吸着若しくは吸湿或いは放湿させるためにその接触
表面積率を極めて大きく形成し且分散性並びに発泡成形
性を損なわぬうえから平均粒径が10μm以下で、且外
包装体内で発生する臭気の吸着若しくは過湿時の吸湿並
びに乾燥時の放湿が十分になしえるような吸着若しくは
吸湿放湿能力を保持させるため、その比表面積が少なく
とも70m/g以上で、且吸着した臭気分子を分解消
去せしめて消臭を図り吸着能力を長期に保持せしめるう
えから、その塩基置換容量(meq/100g)が20
0mg以上で、而も連続気泡成形時に人工ゼオライト粉
体自体からの発泡ガス若しくは加熱蒸気を該連続気泡に
放出させ連通せしむるうえから、溶剤型発泡剤若しくは
水を20%以上含浸しえる吸水能力を保持した人工ゼオ
ライト粉体が5乃至15%重量割合で分散混合されてな
り、且所要の厚さ幅のシート状に成形された包装用緩衝
材、或いは適宜の断面形状及び断面積で且所要の長さに
切断された包装用緩衝充填材の構成に存する。
【0009】更に本発明は廃棄処理に際し易燃焼性若し
くは加水崩壊による著しい減容化を実現するため、澱粉
75乃至90%重量及びポリビニルアルコール10乃至
25%重量割合の素材で連続気泡で発泡成形され、且そ
の平均粒径が10μm以上で比表面積が少なくとも70
/g以上並びに塩基置換容量(meq/100g)
が200mg以上で而も吸水能力が20%以上の人工ゼ
オライト粉体が5乃至15%重量割合で分散混合されて
なり、且所要の厚さ及び幅に成形された包装用緩衝材、
或いは適宜の断面形状及び断面積で且所要の長さに切断
された包装用緩衝充填材に存する。
【0010】
【作用】本発明は以上の如き構成からなるため次のよう
な作用を有する。即ち使用素材に熱可塑性樹脂若しくは
熱硬化性樹脂を用い連続気泡により発泡成形されるた
め、包装される製品の形状や重量及び製品特性に合せた
樹脂素材と発泡倍率が選択できるため、外部衝撃に対し
広範囲に衝撃緩和できる緩衝性と且強靭性や耐摩耗性を
保持せしめられるとともに成形される連続気泡に連通し
て分散混合される人工ゼオライト粉体が平均粒径で10
μm以下と極めて接触表面積率が大きく、且その表面に
は略5乃至10Å程度の超微細な膨大数の孔隙を有する
ため、連続気泡内を流動する臭気が積極的に吸着される
とともに、その比表面積も70m/g以上と極めて膨
大であるから僅かな分散混合量でも多量の臭気が吸着さ
れるとともにその塩基置換容量(meq/100g)も
200mg以上と極めて高い塩基置換性を有するため、
吸着された臭気分子が分解消去され消臭されるばかりか
吸着量の飽和も防止され、而も平均粒径も10μm以下
のため連続気泡が良好に形成しえる。更に連続気泡内を
流動する湿気に対しても積極的且多量に吸着されるとと
もに、この吸着された湿気水分が構造内空隙に保水され
るものであるため、近傍の乾燥に伴い放湿がなされる所
謂調湿作用が働き、外包装体内部の湿度が略一定に保持
される。そして該人工ゼオライト粉体は20%以上の吸
水能力を保持するため発泡成形に際して予め溶剤型発泡
剤若しくは水を含浸させたうえ分散配合させておくこと
により、発泡成形時に連続気泡の形成とともに該含浸さ
れた溶剤型発泡剤からの発泡ガス若しくは水からの加熱
蒸気が該連続気泡内に放出されることに伴い人工ゼオラ
イト粉体と連続気泡とが連通形成される。
【0011】
【実施例】以下に本発明が実施例を図とともに説明すれ
ば、図1はシート状に成形された本発明緩衝材の見取
図、図2は人工ゼオライト粉体の連通拡大説明図であっ
て、使用する素材1としては流通に供される具体的製品
の形状や重量を初め製品特性及び包装手段によって選択
されるもので熱可塑性樹脂の具体的なものとしてはポリ
塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン
一酢酸ビニル共重合樹脂、ポリスチレン等が更に熱硬化
性樹脂としてはポリウレタン、ABS樹脂、アクリル樹
脂、フェノール樹脂等が挙げられる。加えて今後の廃棄
処理上の面からは澱粉75乃至90%重量にポリビニル
アルコール10乃至25%重量のポリマーブレンドによ
る素材も考慮される。そして本発明では流通に供される
製品を外部衝撃より保護することは当然のこと、外包装
体の内部に発生する臭気の吸着消臭と結露等過剰湿気の
吸湿と乾燥時に放出させて調湿を図ることが主眼である
から、該外包装体内で発生する臭気や湿気を本発明に分
散混合されてなる人工ゼオライト粉体2に接触させて積
極的に吸着並びに吸湿を図る必要がある。これがために
は臭気や湿気を本発明内部にまで自在に流動させるた
め、発泡成形に際しては連続気泡3となすことが要請さ
れる。
【0012】当然に連続気泡3に係る発泡倍率は大きく
形成されることが臭気や湿気を流動させるうえで望まれ
るが、他方において包装される製品の形状や重量、製品
特性或いは包装手段等要求される使用特性により素材1
と共に具体的に決定されるが、製品全体を包着する場合
には柔軟性とともに圧縮弾性の大きなものが要請される
ことから、素材1としてはポリ塩化ビニルやポリエチレ
ン或いはポリウレタン等所謂軟質で、且発泡倍率として
は略20乃至40倍程度のものが望ましく、更に製品自
体が多重で流通過程で大きな圧縮荷量が付加されるもの
では、耐圧縮性や強靭性も要請されるため、ポリプロピ
レンやポリウレタン、ABS樹脂或いはアクリル樹脂等
所謂硬質で、且発泡倍率も略10乃至30倍程度のもの
が望まれ、而も外包装体と製品との間に緩衝充填材とし
て使用する場合にはポリスチレンやポリプロピレン、ポ
リウレタン等の硬質で且発泡倍率も略30乃至80倍程
度のものが好適である。
【0013】而して発泡成形により形成された連続気泡
3と連通3Aして分散混合されてなる人工ゼオライト粉
体2は、図3に示す如くその主要組成が酸化珪素、並び
に酸化アルミニウムからなる産業廃棄物例えば鋳造廃砂
や製紙汚泥からなる乾燥スラッジ或いは石炭灰等をアル
カリ前処理及び高温高圧処理により生成されるもので、
その全体に亘って孔径が略5乃至10Å程度の微細且膨
大数の孔隙2Aが形成された略球形状のもので、仮令発
泡成形に際して該人工ゼオライト粉体2の一部分が素材
1により包被閉塞され、臭気の吸着性や吸湿性が阻害さ
れても外包装体内で発生する臭気や湿気を積極的に吸着
吸湿させるうえからは、臭気や湿気との接触表面積率が
大きく且連続気泡成形上からは微粒のものが望まれるた
め、平均粒径としては10μm以下好ましくは5μm以
下の微粉状のものが選択され、且外包装体内で発生する
臭気や湿気をその一部が包被閉塞された場合にも十分に
吸着吸湿しえる容量を保持することが必要なため、その
比表面積においては少なくとも70m/g以上のもの
が選択される。更に該人工ゼオライト粉体2の微細且膨
大数の孔隙2Aより吸着された臭気分子を分解消去せし
めて消臭を図り、且吸着容量の飽和を防止し長期に亘っ
て吸着性を維持させるうえからは高い塩基置換住が好ま
しく、その塩某置換容量(meq/100g)としては
200mg以上のものが選択される必要がある。
【0014】加えて肝要なことは該人工ゼオライト粉体
2の吸水能力として少なくとも20%以上保持すること
であって、かかる所以は発泡成形により形成される連続
気泡3と分散混合されてなる人工ゼオライト粉体2とを
連通3Aさせて、該連続気泡内を流動する臭気や湿気を
該人工ゼオライト粉体2に接触させる必要から発泡成形
に際して、素材1に適宜の発泡剤とともに分散配合され
る人工ゼオライト粉体2に溶剤型発泡剤若しくは水を所
要の割合で含浸させ発泡成形をなすことにより配合され
た適宜の発泡剤による連続気泡3の形成とともに該連続
気泡3に分散混合されてなるそれぞれの人工ゼオライト
粉体2に含浸された溶剤型発泡剤からの発泡ガス、或い
は水からの加熱蒸気が該形成される連続気泡3内に放出
されることに伴い、連続気泡3と人工ゼオライト粉体2
とが連通3Aされる。かかる場合における人工ゼオライ
ト粉体に含浸される溶剤型発泡剤若しくは水の含浸量
は、発泡成形に用いる素材1や発泡倍率或いは成形条件
等によっても異るが、概ね溶剤型発泡剤では人工ゼオラ
イト粉体2の重量に対して8乃至20%重量割合で、水
の場合では15乃至25%重量割合が目安となる。無論
溶剤型発泡剤としてはペンタン、イソヘキサン、ヘキサ
ン、イソヘプタン等が挙げられる。
【0015】人工ゼオライト粉体2の素材1に対する分
散配合割合は期待する消臭効果並びに調湿効果の程度、
及び人工ゼオライト粉体2の粒径や比表面積及び塩基置
換容量(meq/100g)によっても異るが、外包装
体内の温度上昇に伴い食品類等から発散される臭気はせ
いぜい数拾ppm以下であり、更には結露発生について
は図4に示す空気線図若しくは湿り気線図等から外気条
件が25℃湿度70%の場合では外包装体内部の温度が
6℃低い状態で飽和水蒸圧に至り、これ以上の温度差で
は結露が発生するものであって、これが防止のためには
外包装体内部の湿度を略10乃至30%程度調湿させて
やれば良く、且外包装体の内容積も一般的なものでは1
乃至3m程度のものである。してみると平均粒径が8
μmで、比表面積100m/g及び塩基置換容量(m
eq/100g)が220mgの人工ゼオライト粒体2
の場合では、素材1に対して少なくとも5%重量割合以
上で、且最大15%重量割合で分散配合させることが望
まれる。かかる場合に5%重量割合より少ないと消臭性
や調湿性が十分発揮されぬことによるもので、反面15
%重量割合を超えると発泡成形における連続気泡の形成
に支障が生ずる理由による。
【0016】発泡成形に際しては従来からの発泡成形手
段が利用できるもので、製品それぞれに包着させて個装
させる場合にはシート状若しくはフィルム状に成形させ
た緩衝材4を用いることが望まれ、外包装体と製品との
間に充填させて使用する場合には図5に示すように適宜
の断面形状及び寸法の金型より押出し発泡成形のうえ冷
却し、且所要の長さに切断した緩衝充填材4Aとなし充
填使用すれば良い。
【0017】更に本発明においては流通に供された後の
廃棄処理に際しても易燃焼化や加水崩壊による減容化を
実現するため、素材1として澱粉が75乃至90%重量
割合と粘性及び強靭性並びに保形性を付与せしむるため
にポリビニルアルコール10乃至25%重量割合の組成
からなる素材1を用い、且発泡成形のための発泡剤とし
て人工ゼオライト粉体2に水を含浸させたうえ、押出発
泡成形により加圧加熱条件下で混練しながら水を加圧加
熱蒸気となし、金型より吐出させて該加圧加熱蒸気を放
出せしめてシート状若しくはフィルム状に成形させた緩
衝材4、若しくは適宜断面形状及び断面積で吐出させ且
加圧加熱ガスを放出させて発泡成形後所要の長さに切断
させた緩衝充填材4Aを採用することも包含している。
【0018】以下に本発明による消臭性及び吸湿性の試
験結果を述べれば、試験に用いた試料はポリエチレン樹
脂に発泡剤とともに、その平均粒径8μm比表面積10
8m/g塩基置換容量(meq/100g)210m
g及び吸湿能力45%の人工ゼオライト粉体に、該人工
ゼオライト粉体重量に対し溶剤型発泡剤としてペンタン
22%重量割合を含浸させたうえ、ポリエチレン樹脂に
対して10%重量割合で分散配合のうえ押出発泡成形に
より略30倍発泡させ、分径略16mm長さ略60mm
の円柱状の緩衝充填材を用いた。消臭性及び吸湿性試験
に用いた外包装体は、坪量180g/mのライナーを
用いた厚さ6mmの複両面段ボールにより幅48cm、
長さ60cm、高さ38cmの段ボール箱をガムテープ
で密封させたものを使用し、且該段ボール箱の上部及び
下部には臭気ガス並びに湿気を給入させる給入栓及び排
出栓を設けた。消臭性試験は一方の外包装体内には、該
外包装体内容積の10%に相当する容積量の試料を入れ
他方の試料を入れない外包装体を対照とし、それぞれの
外包装体内にアンモニアガス、酢酸ガス及びイソ吉草酸
ガスを所定濃度で給気し、初期濃度及び時間経過毎の残
留濃度を測定し消臭性を判断したもので、測定結果は表
1の通りである。
【0019】
【表1】
【0020】更に吸湿性試験は同様なる外包装体を用い
て所定湿度の加湿空気を給気し、初期湿度と時間経過毎
の湿度変化を測定し吸湿性を判断したものであって、測
定結果は表2の通りである。尚この吸湿試験は20℃5
0%の条件下で行った。
【0021】
【表2】
【0022】
【発明の効果】本発明は上述したように、熱可塑性樹脂
や熱硬化性樹脂素材若しくは澱粉75乃至90%重量及
びポリビニルアルコール10乃至25%重量割合からな
る素材で連続気泡により発泡成形され、而も該連続気泡
と連通してその平均粒径が10μm以下で比表面積が少
なくとも70m/g以上並びに塩基置換容量(meq
/100g)が200mg以上、及び吸水能力が20%
以上の人工ゼオライト粉体が素材に対し5乃至15%重
量割合で分散混合されたシート状若しくはフィルム状或
いは適宜の断面形状及び断面積で且所要の長さに切断さ
れた形状のものであるから、製品等を本発明で包着し或
いは外包装体と製品との間隙に充填させて流通させるこ
とにより、外部衝撃の吸収緩和による製品保護はもとよ
り、外部温度や湿度の変化に際して製品からの臭気が発
生した場合にも、該臭気が連続気泡内を流動することに
より、該連続気泡と連通し且その接触表面積率が極めて
大きく而も吸着容量も膨大な人工ゼオライト粉体に積極
的に吸着されるばかりか、吸着された臭気分子が高い塩
基置換性により分解消去されて確実な消臭化が実現さ
れ、且吸着容量が飽和せぬため長期に亘って消臭性が発
揮される。更に温度変化に伴う外包装体内の多湿化に際
しても湿気が積極的に吸湿され、結露が防止されるとと
もに製品の汚損や変質も予防でき、長期保管等に際して
も細菌や黴菌の繁殖も抑制されて製品が衛生的に保持さ
れる。而も吸湿された湿気水分は、人工ゼオライト粉体
の構造間隙内に保水されるものであるから、乾燥時には
放湿され調湿作用が発揮されるため湿度変化を受け易い
製品等の包装には極めて好適である等優れた特長を具備
した包装用緩衝材及び緩衝充填材である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明緩衝材の見取図である。
【図2】人工ゼオライト粉体の連通拡大説明図である。
【図3】人工ゼオライト粉体の拡大説明図である。
【図4】空気線図の説明図である。
【図5】本発明の緩衝充填材の見取図である。
【符号の説明】
1 素材 2 人工ゼオライト粉体 2A 孔隙 3 連続気泡 3A 連通 4 緩衝材 4A 緩衝充填材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08J 9/12 CEZ C08L 101/00 ZBP C08L 3/00 B29K 29:00 29/04 101:10 101/00 ZBP 101:12 // B29K 29:00 B29L 7:00 101:10 B65D 81/14 B 101:12 B29C 67/22 B29L 7:00 B65D 81/12 A Fターム(参考) 3E066 AA21 CA01 CB01 JA01 LA08 LA13 LA30 NA52 3E086 AD22 BA02 BA15 BA16 BA29 BA35 BA50 BB02 BB15 4F074 AA03 AA17 AA22 AA24 AA32 AA34 AA42 AA48 AA59 AA78 AA97 AA98 AC19 AC32 AE01 BA34 BA35 BA39 BA40 CA22 DA13 DA23 DA33 4F212 AA19 AB02 AB16 AE07 AG01 AG20 UA09 UB02 UC01 UC08 4J002 AA001 AB041 BB021 BB061 BB111 BC021 BD031 BE022 BG001 BN151 CF001 CK021 DE027 DJ006 EA017 FD206 FD327 GC00 GN00 GT00

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂若しくは熱硬化性樹脂素材
    により連続気泡で発泡成形され、且該連続気泡と連通し
    てその平均粒径が10μm以下で比表面積が少なくとも
    70m/g以上並びにその塩基置換容量(meq/1
    00g)が200mg以上及び吸水能力が20%以上の
    人工ゼオライト粉体が、5乃至15%重量割合で分散混
    合され且所要の厚さ及び幅のシート状に成形されてなる
    包装用緩衝材。
  2. 【請求項2】 適宜の断面形状及び断面積で且所要の長
    さに切断されてなる請求項1記載の包装用緩衝充填材。
  3. 【請求項3】 澱粉75乃至90%重量及びポリビニル
    アルコール10乃至25%重量割合の素材により連続気
    泡で発泡成形され、且その平均粒径が10μm以下で比
    表面積が少なくとも70m/g以上並びにその塩基置
    換容量(meq/100g)が200mg以上及び吸水
    能力が20%以上の人工ゼオライト粉体が、5乃至15
    %重量割合で分散混合され、且所要の厚さ及び幅のシー
    ト状に成形されてなる包装用緩衝材。
  4. 【請求項4】 適宜の断面形状及び断面積で且所要の長
    さに切断されてなる請求項3記載の包装用緩衝充填材。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006249262A (ja) * 2005-03-11 2006-09-21 Kaneka Corp スチレン系樹脂押出発泡体の製造方法
JP2014005416A (ja) * 2012-06-27 2014-01-16 Fukuvi Chem Ind Co Ltd 高機能発泡成形体、及びその製造方法
JP2014503054A (ja) * 2010-12-24 2014-02-06 エルジー・ハウシス・リミテッド フェノール樹脂硬化発泡体からなる真空断熱材用芯材とそれを用いた真空断熱材及びその製造方法

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