JP2002335875A - 乳化物を含有する揚げ物食品 - Google Patents

乳化物を含有する揚げ物食品

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 調理後、或いは、解凍後における状態の変化
を防止し、揚げ物食品本来のおいしさを維持するととも
に、油で揚げる時間を短縮させ、更に、油で揚げる際に
吸収する油の量が少ない揚げ物食品を提供する 【解決手段】 本発明に係る揚げ物食品は、卵黄と糖類
との混合物を500気圧以上1000気圧以下の加圧条
件において65℃以下の温度で加熱することにより卵黄
成分が半変性状態とされている加糖卵黄と、植物性油脂
とを混合して乳化させた乳化物を所定量含有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加糖卵黄と植物性
油脂とを混合して乳化させた乳化物を含有する揚げ物食
品に関する。
【0002】
【従来の技術】大量の揚げ油の中で加熱調理される「揚
げ物食品」には、小麦粉や片栗粉などの粉を水や卵など
で溶いた液状物(一般的に「バッター液」と呼ばれるも
の)を食品材料に付着させて油で揚げた、いわゆる「衣
揚げ」による揚げ物食品のほか、そのような液状物を付
着させず、食品材料をそのまま、或いは、小麦粉や片栗
粉などの粉類だけを付着させ油で揚げた、いわゆる「素
揚げ」による揚げ物食品がある。
【0003】前者の「衣揚げ」による揚げ物食品として
は、天ぷらのほか、とんかつやコロッケを始めとするフ
ライ食品、或いは、唐揚げ等が良く知られており、後者
の「素揚げ」による揚げ物食品としては、厚揚げのほ
か、さつま揚げやがんもどきといった練り物を揚げたも
の、或いは、ドーナツ、揚げパン、揚げ麺等のように、
生地を揚げたもの等が良く知られている。
【0004】以上のような揚げ物食品をつくる「油で揚
げる」という調理方法は、熱した揚げ油の熱伝導によっ
て「揚げ物食品」となる食品材料や衣材の水分を急速に
蒸発させ、この蒸発により生じた空洞に揚げ油が侵入す
ることによって、いわゆる「油と水との交代」が起こる
ことを利用した調理方法である。
【0005】そして、そのような調理方法によって調理
された揚げ物のおいしさとは、急速な食品の加熱によっ
て、内部の旨味を逃すことなく閉じこめた食品材料の味
や、香ばしくカラリと揚がった食品の表面の食感などで
ある。また、「衣揚げ」による揚げ物食品であれば、食
品材料のジューシーな旨味と、その旨味をもった食品材
料を包むサクサクとした揚げ衣の食感との調和によるお
いしさも楽しむことができる。
【0006】ところで、この「揚げる」という調理方法
は、食品の味を美味にすることに加えて、調理作業の経
済性や効率性においても、優れた調理方法であることが
認められている。それは、この調理方法が、油からの熱
伝導によって食品を加熱することから、「焼く、炒め
る」といった他の代表的な調理方法と比べて一度に多く
の食品を均一に加熱することが可能であること、また、
食品材料や衣材の味付を調理の前処理として行うので、
調理の途中に味付けを行う必要が無く調理作業が比較的
容易であり、熟練した調理人でなくとも一定の品質を保
って調理することが可能であるといった利点を有してい
るからである。
【0007】このような、食品の味を美味にするととも
に、調理作業の経済性や効率性においても優れた「揚げ
る」という調理方法は、特にこれらの利点を追求する弁
当・総菜などを調理する製造者、冷凍食品等を製造する
加工食品製造業者、或いは、飲食店における調理人等に
よって好んで使用される調理方法であり、それらの者に
とって「揚げ物食品」は欠くことのできない食品の一つ
となっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、揚げ物
食品は、油で揚げた後に相当の時間が経過すると、油臭
や油味を発して油っぽくなるとともに、食品材料の表面
や衣材のサクサクとした軽い食感が失われて、ベトベト
とした重たい食感となってしまう等、その状態が変化し
てしまうほか、特に「衣揚げ」による揚げ物食品の場合
には、食品材料への衣材のつきが悪くなり、食品材料と
衣材とが分離してしまうこともある。このような、時間
の経過による揚げ物食品の状態の変化は、揚げ物食品本
来のおいしさを失わせ、揚げ物食品の商品としての価値
を著しく低下させてしまう。
【0009】さらに、近年の食生活においては、既製の
冷凍食品や保存のために冷凍した調理済みの食品を、解
凍して食する機会が多いが、揚げ物食品の場合、このよ
うな冷凍解凍を行った際にも、先に述べたような時間の
経過による状態の変化と同様の変化が生じてしまう。
【0010】このように、時間の経過と共に、或いは、
冷凍解凍後に、揚げ物の状態が変化するのは、揚げ物食
品中の油が酸化して劣化することや、油で揚げられたこ
とによって乾燥した揚げ物食品の表面部(「衣揚げ」に
よる揚げ物食品の場合には、特にその衣材)が、空気中
や揚げ物食品の内部にある水分を吸収することのほか、
この吸収した水分と揚げ物食品との油分とが互いに分離
しようとするため、揚げ物食品の中で水分と油分が移動
して分離し、揚げ物食品内部の構造を変化させてしまう
こと等によるものであると、一般的に考えられている。
【0011】一方で、先に述べたような、調理作業の経
済性や効率性を追求する製造者、或いは、調理人等にと
って、調理時間の短縮を図ることは、日頃から認識され
ている一般的課題であると認められるが、この「揚げ
る」という調理方法については、調理時間の短縮を目的
とした工夫として、例えば、揚げる具材料を小さくした
り、衣づけなどの下準備の作業を効率化するなどといっ
た工夫は行われていたものの、具材料につける衣材自体
に改良を加えることによって、揚げ物の調理時間を短縮
するような工夫は、現在までは行われていなかった。
【0012】また、揚げ物食品は、美味で人気のある食
品ではあるが、油脂分を多く含む食品であって、食べる
量が過ぎると胸やけや胃のもたれの原因となってしまう
ほか、その油脂やコレステロールの多さから、健康志向
の強い現代人にとって、敬遠されがちな食品の一つとな
ってしまってきている。
【0013】本発明は、以上に述べたような、従来の揚
げ物食品が有する問題点を解決するためになされたもの
であって、調理後、或いは、冷凍解凍後における揚げ物
食品の状態の変化を防止し、揚げ物食品本来のおいしさ
を維持するとともに、油で揚げる時間を短縮させ、更
に、油で揚げた際に吸収する油の量が少ない揚げ物食品
を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明に係る揚げ物食品
は、卵黄と糖類との混合物を500気圧以上1000気
圧以下の加圧条件において65℃以下の温度で加熱する
ことにより卵黄成分が半変性状態とされている加糖卵黄
と、植物性油脂とを混合して乳化させた乳化物を、所定
量含有することを特徴としている。
【0015】尚、本発明に係る揚げ物食品が、「衣揚
げ」によるものである場合には、衣材の材料に前記乳化
物を含有させるようにし、また、「素揚げ」によるもの
である場合には、練り物や生地等の材料中に前記乳化物
を含有させるようにする。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施形態に
ついて説明を行う。本実施形態における揚げ物食品は、
加糖卵黄と植物性油脂とを混合して乳化させた乳化物を
所定量含有したものである。
【0017】本実施形態において、植物性油脂と混合さ
れる加糖卵黄は、卵黄と糖類との混合物を500気圧以
上、1000気圧以下の加圧条件において65℃以下の
温度で加熱することにより製造されたものであり、卵黄
成分が半変性状態となった状態で用いられる。
【0018】また、前記加糖卵黄と混合する植物性油脂
は、植物性油脂であれば、あらゆるものを使用すること
が可能であり、一種類のみを使用してもよく、また、二
種類以上を混合して使用しても構わない。
【0019】そして、加糖卵黄に植物性油脂を加えてよ
く混ぜ合わせることによって、これらを乳化させ乳化物
をつくる。この混合においては、常温付近の温度で、加
糖卵黄の中に植物性油脂を少量づつ加えてよく撹拌する
ことが、卵黄を変性させず適正な乳化物をつくる上で好
ましい。また、ここでの植物油脂の分量は、加糖卵黄の
30〜70重量%の範囲内であることが、好適な乳化物
を得るために好ましく、加糖卵黄の50重量%であるこ
とが更に好ましい。
【0020】尚、加糖卵黄中には卵黄レシチンが含まれ
ており、卵黄レシチンは食品用乳化剤であるので、特に
他の乳化剤を使用しなくても加糖卵黄と植物油脂とを容
易に乳化させることができるが、必要に応じて他の食品
用乳化剤を添加してもよい。
【0021】本実施形態における揚げ物食品は、以上の
ようにして製造した乳化物を、揚げ物食品となる食品材
料中に加えてなるものである。尚、対象となる揚げ物食
品が「素揚げ」によるものである場合、前記乳化物は、
練り物や生地などの材料中に加えられるが、その含有量
は、揚げ調理した後の食品の状態や練り物や生地などの
食感が良好となる材料全体の0.5〜6重量%の範囲内
とすることが好ましく、材料全体の1.5〜4.5重量
%の範囲内とすることが更に好ましい。
【0022】また、対象となる揚げ物食品が、「衣揚
げ」によるものである場合、前記乳化物は、食品材料に
付着させるバッター液(小麦粉や片栗粉などの粉類を水
や卵などで溶いたもの)に加えられる。ここで、前記乳
化物は、揚げ調理した後の食品の状態や揚げ衣の食感が
良好となる衣材全体の0.5〜6重量%の範囲内で含有
することが好ましく、衣材全体の1.5〜4.5重量%
含有することが更に好ましい。
【0023】本実施形態による揚げ物食品は、常法によ
って調理された揚げ物食品に比べ、油で揚げた後の油臭
さや、油の味を感じさせず、その後に相当時間が経過し
ても、或いは、調理後に冷凍し解凍した後であっても、
揚げ物食品の表面部のサクサクとした食感を失わず、揚
げ物食品が有する本来のおいしさを失うことがない。
【0024】また、材料に火が通るの早くなるため、揚
げ調理に要する時間を、従来よりも短縮することが可能
であり、揚げ調理の時間が短縮されることにより、食品
が吸収する揚げ油の量が減り、いくら食べても胸やけや
胃のもたれを感じさせない揚げ物食品をつくることが可
能である。
【0025】さらに、対象となる揚げ物食品が「衣揚
げ」によるものである場合には、揚げ調理後に相当時間
が経過しても、或いは、調理後に冷凍し解凍した後であ
っても、食品材料から揚げ衣が剥離することもない。
【0026】尚、本実施形態による揚げ物食品が、揚げ
調理に要する時間を短縮することが可能なのは、食品材
料に加えられた乳化状態となっている植物性油脂が媒体
となって、揚げ油からの熱が食品に効率よく伝導するほ
か、同じく乳化状態となっている水分が蒸発しないこと
により、蒸発によって損失するエネルギーが減少するこ
とによるものであると考えられる。
【0027】また、本実施形態による揚げ物食品が、油
臭さや油の味を感じさせないのは、食品材料や衣材に加
えられた乳化物の乳化作用により、揚げ物食品が吸収し
た揚げ油の酸化による劣化を防止するためであると考え
られる。
【0028】さらに、調理後に相当時間が経過しても、
或いは、調理後に冷凍し解凍した後であっても、状態に
変化が生じないのは、揚げ物食品内の水分と油分との分
離による移動が抑えられ、食品内部の構造の変化が生じ
にくくするといった、食品材料に加えた乳化物の乳化作
用の性質から生じるものであると考えられる。
【0029】尚、本実施形態に係る揚げ物食品には、唐
揚げ、フライドチキン、天ぷら、かき揚げ、厚揚げ、油
揚げ、とんかつ、コロッケ、メンチ、さつま揚げ、がん
もどき、ドーナツ、揚げパン、揚げ麺等、油で揚げて調
理されるあらゆる揚げ物食品が含まれ、食品材料や衣材
に付着させて使用する衣の種類、或いは、揚げる方法等
によって限定されることはない。
【0030】
【実施例】次に、以下に示す実施例により、本発明につ
いて更に詳細に説明を行う。
【0031】[実施例1]生卵黄1000gを撹拌しな
がら、これにショ糖1000g徐々に加え、密閉容器内
で600〜800気圧に加圧しながら50℃に加熱し、
30分後に密閉容器から取り出して、卵黄成分が半変性
状態になったペースト状のもの得、これを網で漉して加
糖卵黄を得た。
【0032】得られた加糖卵黄2重量部とサラダ油(植
物性油脂)1重量部とを混合して乳化させ、乳化物を製
造した。
【0033】[実施例2]下記の配合により、[実施例
1]によって製造した乳化物を使用して衣材をつくり、
その衣材をむき海老に付着させ、通常の方法により、海
老天ぷらを調理した。
【0034】衣材の配合 卵 24重量部 小麦粉 40重量部 冷水 33重量部 乳化物 3重量部
【0035】180℃の揚げ油によって、30g程度の
海老を天ぷらとして揚げ調理する場合、乳化物を加えて
いない通常のバッター液を衣に使用するのであれば、3
分程度が相当な揚げ時間であるが、本実施例による衣材
を付着させた海老天ぷらは、2分から2分30秒程度の
揚げ時間で調理を完了することができた。また、調理し
た海老天ぷらは、調理後2時間を経過しても、油臭さや
油の味を感じさせず、油っぽいクドさもないほか、揚げ
衣のサクサクとした食感が維持されており、海老と衣材
とが分離してしまうこともなかった。
【0036】また、調理した後の粗熱がとれた海老天ぷ
らを、−18℃に温度が維持された冷凍庫にて冷凍し、
その後、常温により解凍を行った。解凍は、海老の中心
部が未解凍になることなく均一に行われ、解凍後の海老
天ぷらは、揚げたてと変わらない海老の柔らかさを有
し、油臭さや油の味を感じさせず、油っぽいクドさもな
いほか、揚げ衣のサクサクとした食感が維持されてお
り、海老と衣材とが分離してしまうこともなかった。
【0037】[実施例3]下記の配合により、[実施例
1]によって製造した乳化物を使用して衣材をつくり、
通常の方法により、鶏肉の唐揚げを調理した。
【0038】衣材の配合 卵 15重量部 小麦粉 67重量部 各種調味料 15重量部 乳化物 3重量部
【0039】配合した衣材を一口大にカットした鶏肉に
まぶして、それを加熱した油で揚げた。鶏肉に火が通り
調理が完了するまでに、2分30秒程度の時間を要し
た。この調理時間は通常の方法に比べて、70%〜80
%程度の揚げ時間であった。また、揚げ調理した鶏肉の
唐揚げは、調理後、2時間を経過しても、油臭さや油の
味を感じさせず、油っぽいクドさもないほか、衣材はき
めが細かくサクっとした食感が維持され、鶏肉の肉汁も
そのまま保持されていた。
【0040】また、調理した後の粗熱がとれた鶏肉の唐
揚げを、−18℃に温度が維持された冷凍庫にて冷凍
し、その後、常温により解凍を行った。解凍は、鶏肉の
中心部が未解凍になることなく均一に行われ、解凍後の
鶏肉の唐揚げは、揚げたてと変わらない鶏肉の柔らかさ
を有し、油臭さや油の味を感じさせず、油っぽいクドさ
もないほか、揚げ衣のサクサクとした食感が維持されて
おり、鶏肉と衣材とが分離してしまうこともなかった。
【0041】[実施例4]下記の配合により、[実施例
1]によって製造した乳化物を使用して衣材をつくり、
通常の方法により、じゃがいもを具の主材料としたポテ
トコロッケを調理した。
【0042】衣材の配合 卵 25重量部 小麦粉 25重量部 牛乳 50重量部 乳化物 3重量部
【0043】1個80g程度の重さにして形を整えた具
材料に、配合した衣材を付着させパン粉をまぶして加熱
した油で揚げた。ポテトコロッケに適度に色が付き調理
が完了するまでに、90秒程度の時間を要した。この調
理時間は通常の方法に比べて、80%程度の揚げ時間で
あった。また、揚げ調理したポテトコロッケは、調理後
2時間を経過しても、油臭さや油の味を感じさせず、油
っぽいクドさもないほか、衣はきめが細かく、サクサク
とした食感が維持され、中の具材料も、しっとりとした
柔らかさを保持していた。
【0044】また、調理した後の粗熱がとれたポテトコ
ロッケを、−18℃に温度が維持された冷凍庫にて冷凍
し、その後、常温により解凍を行った。解凍は、ポテト
コロッケの中心部が未解凍になることなく均一に行わ
れ、解凍後のポテトコロッケは、揚げたてと変わらない
しっとりとした柔らかさを有し、油臭さや油の味を感じ
させず、油っぽいクドさもないほか、サクサクとした食
感が維持されていた。
【0045】[実施例5]すり身にした白身魚に、[実
施例1]によって製造した乳化物を加え、さらに豆腐と
調味料を混ぜて具材料としたものを油で揚げ、さつま揚
げを調理した。ここで加えた乳化物の割合は、具材料全
体の3重量部であった。
【0046】1個50g程度の小判型に整えた具材料
を、160℃に加熱した油で揚げた。さつま揚げに適度
に色が付き調理が完了するまでに、90秒程度の時間を
要した。この調理時間は通常の方法に比べて、80%程
度の揚げ時間であった。また、揚げ調理したさつま揚げ
は、調理後2時間を経過しても、油臭さや油の味を感じ
させず、油っぽいクドさもないほか、白身魚の食感が生
きた、プリプリ感、及び、シコシコ感のあるさつま揚げ
ができた。
【0047】また、調理した後の粗熱がとれたさつま揚
げを、−18℃に温度が維持された冷凍庫にて冷凍し、
その後、常温により解凍を行った。解凍は、さつま揚げ
の中心部が未解凍になることなく均一に行われ、解凍後
のさつま揚げは、油臭さや油の味を感じさせず、油っぽ
いクドさもないほか、揚げたてと変わらない白身魚の食
感が維持されていた。
【0048】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明における
揚げ物食品は、常法によって調理された揚げ物食品に比
べ、油で揚げた後の油臭さや、油の味を感じさせず、そ
の後に相当時間が経過しても、或いは、調理後に冷凍し
解凍した後であっても、揚げ物食品の表面部のサクサク
とした食感を失わず、揚げ物食品が有する本来のおいし
さを失うことがない。
【0049】また、材料に火が通るの早くなるため、揚
げ調理に要する時間を、従来よりも短縮することが可能
であり、揚げ調理の時間が短縮されることにより、衣材
が吸収する揚げ油の量が減り、いくら食べても胸やけや
胃のもたれを感じさせることがない。
【0050】さらに、対象となる揚げ物食品が「衣揚
げ」によるものである場合には、揚げ調理後に相当時間
が経過しても、或いは、調理後に冷凍し解凍した後であ
っても、食品材料から揚げ衣が剥離することもなく、揚
げ物食品の商品としての価値を低下させることがない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4B025 LB07 LG06 LG14 LG26 LG52 LP01 LP04 LP10 4B035 LC03 LC05 LE17 LG19 LG43 LK15 LP21 LP55 4B036 LC05 LF13 LH10 LH13 LH22 LH41 LK03 LP01 LP21

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 卵黄と糖類との混合物を500気圧以上
    1000気圧以下の加圧条件において65℃以下の温度
    で加熱することにより卵黄成分が半変性状態とされてい
    る加糖卵黄と、植物性油脂とを混合して乳化させた乳化
    物を、所定量含有することを特徴とする揚げ物食品。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020110129A (ja) * 2019-01-16 2020-07-27 株式会社ホテイフーズコーポレーション から揚げ缶詰の製造方法

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