JPH11289977A - 食用乳化物 - Google Patents
食用乳化物Info
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- JPH11289977A JPH11289977A JP10116300A JP11630098A JPH11289977A JP H11289977 A JPH11289977 A JP H11289977A JP 10116300 A JP10116300 A JP 10116300A JP 11630098 A JP11630098 A JP 11630098A JP H11289977 A JPH11289977 A JP H11289977A
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Abstract
を共存させることにより、グラタン等の食品を電子レン
ジで加熱調理した際にも表面に焦げ色を付けることがで
きることは公知であるが、従来は単にアミノ酸類と糖類
とを含む溶液を表面に噴霧する等の方法が採用されてい
るだけであり、アミノ酸類と糖類とが接触状態で存在し
ているため、食品の保存中にアミノ酸類と糖類との反応
が進行して着色する虞れがあった。またアミノ酸類の粉
末と糖類の粉末を単に食品表面にふりかけたり、アミノ
酸類と糖類とを含む水溶液を食品に噴霧する方法では、
食品を電子レンジで加熱調理した際に、均一な焦げ色を
確実に付け難いという問題があった。 【解決手段】 本発明の食用乳化物は、アミノ酸類を含
む水相と、糖類を含む水相とが、相互に独立した微粒子
状態で油相中に乳化分散されていることを特徴とするも
のであり、アミノ酸類と糖類とが相互に独立した微粒子
として存在することにより、保存時等にアミノ酸類と糖
類とが反応して着色することがない。
Description
リア、フライ等の食品を、電子レンジ等による高周波加
熱によって調理した際に、食品表面に均一な焦げ色を付
与することのできる食用乳化物に関する。
ーズをまぶしてオーブン等で加熱して調理され、チーズ
の焦げ色や香りがこれらの食品の風味を一層引き立てて
いる。またフライや唐揚げ等の揚げ物は、畜肉、魚介類
や野菜等のフライ材料に小麦粉をまぶしたり、溶いた卵
に漬けたりの下地処理を施した後、パン粉をまぶして加
熱した油で揚げて調理したり、下味を付けた唐揚げ材料
に小麦粉をまぶして加熱した油で揚げて調理するのが本
来の調理方法である。
ファーストフードの店、コンビニエンスストア等におい
ては、グラタン、ドリア等の食品を冷凍保存し、解凍調
理して客に出す方法が採られるようになっており、これ
らの店では冷凍した食品の解凍と調理が短時間で簡単な
作業で行えるという利点から、電子レンジ等の高周波加
熱による調理が主として利用されている。しかしなが
ら、チーズは高周波加熱によって焦げ色が付き難いた
め、冷凍する前に食品表面に予め焦げ跡を付けておく等
の方法も採用されていたが、オーブンで加熱した時のよ
うな綺麗な焦げ跡が付き難い等の問題があり、高周波加
熱によってグラタン等の表面に美麗な焦げ色を付けるこ
とのできる種々の検討がされている。
理済みグラタンの上表面に乳製品、糖類、アミノ酸類を
付着させ、これを加熱することでグラタン類の表面に高
周波加熱によっても焦げ色を付けることのできる方法が
提案されている。
多量の油が吸収されているためカロリーが高く、フライ
食品の摂取は、カロリー制限を行っている人々にとって
は問題となる。特に、近年は食品の低カロリー化志向が
進み、このような要求に応えるために、油で揚げずに調
理できる低カロリーなフライ食品の製造方法が提案され
ている(特開平8−51947号)。この方法は、水、
バッターミックス、粉末油脂、シーズニング等の混合乳
化物や、水、食用油脂、小麦粉、澱粉、蛋白質、シーズ
ニング等の混合乳化物からなる含油下地をフライ材料に
つけ、次いで、水、糖類、アミノ酸類の混合水溶液を噴
霧したパン粉や、これを乾燥したものに、油脂、粉末油
脂、シーズニング等を加えて得た含油パン粉をつけ、オ
ーブンレンジで加熱調理することで、油で揚げることな
く揚げ色のついたフライ食品が得られるもので、下地や
パン粉中の油脂含有量を調整することにより、容易に低
カロリーフライ食品を得ることができるというものであ
る。
ア等の食品を電子レンジによって加熱した時に焦げ色を
付けたり、フライ食品を油で揚げることなく焦げ色を付
ける方法は、いずれもアミノ酸と糖類とが加熱によって
褐変するメイラード反応を応用したものである。しかし
ながら、上記特開平5−304920号の方法は、調理
済みグラタンの上表面に乳製品、糖類、アミノ酸類を付
着させるものであり、また特開平8−51947号の方
法はフライ材料に、糖類、アミノ酸類の混合水溶液を噴
霧したパン粉を付着させるものであり、アミノ酸類と糖
類とは相互に接触状態となっており、アミノ酸類と糖類
とが接触状態で存在する場合、メイラード反応は低温で
も徐々に進行するため、従来の方法では食品保存中等に
メイラード反応が進行して食品に着色を生じる虞れがあ
った。また糖類とアミノ酸類とを含む水溶液を、例えば
パン粉に噴霧して付着させるに際し、水溶液を加熱殺菌
する必要がある場合、殺菌処理時の熱によってメイラー
ド反応が促進されるという問題もあった。
ているように、糖類やアミノ酸類を粉末状で用いた場
合、局部的に斑点状の焦げ色が付いて綺麗な焦げ色が現
れ難いという問題があった。更に糖類やアミノ酸類を粉
末のままで付着させると、食品中の含水状態の違い等に
よって焦げ色の状態が左右されるという問題があった。
また、糖類やアミノ酸類を水溶液として用いると、電子
レンジ加熱した際に水溶液と食品とが混ざってしまい、
焦げ色が付くまでに時間がかかったり、表面に綺麗な焦
げ色が付き難くなるという問題もあった。
保存中や加熱殺菌によってメイラード反応が進行する虞
れがなく、また電子レンジ等によって加熱した際の熱に
よってメイラード反応が進行し、食品表面に綺麗な焦げ
色を付けることのできる食用乳化物を提供することを目
的とする。
は、アミノ酸類を含む水相と、糖類を含む水相とが、相
互に独立した微粒子状態で油相中に乳化分散されている
ことを特徴とする。
する油脂としては、牛脂、豚脂等の動物性油脂;ヤシ
油、パーム油、パーム核油等の固体状植物性油脂;大豆
油、ナタネ油、綿実油、サフラワー油、落花生油、米糠
油等の液体状植物性油脂;上記動物性油脂、植物性油脂
の硬化油;魚油硬化油;固体状動植物性油脂、硬化油を
分別して得られる分別固体状油脂、分別液体状油脂等の
分別油;動植物油脂、硬化油の1種又は2種以上の混合
油をエステル交換して得たエステル交換油等が挙げら
れ、これらの油脂は1種又は2種以上を混合して用いる
ことができる。これら油脂を使用し乳化すれば、水溶液
で糖とアミノ酸を付着させるよりも油脂の比熱が小さい
分、加熱による温度上昇も早く、褐変効果にも優れる。
また加熱ムラを少なくできる。
となりこの油相中に、アミノ酸類を含む水相と、糖類を
含む水相とが相互に独立した微粒子状態で乳化分散され
ているものである。アミノ酸類としてはグリシン、アラ
ニン、アルギニン、リジン、シスチン、グルタミン酸、
グルタミン酸ナトリウム、ヒスチジン等が挙げられ、こ
れらのアミノ酸類は1種又は2種以上を混合して用いる
ことができる。また糖類としては、キシロース、グルコ
ース、アラビノース、フラクトース、マルトース、ソル
ビトール、砂糖、ラクトース、ショ糖、ガラクトース等
が挙げられ、これらの糖類は1種又は2種以上を混合し
て用いることができる。上記アミノ酸類としてグリシン
及び/又はグルタミン酸ナトリウムを選択し、糖類とし
てキシロース及び/又はグルコースを選択し、これらを
組み合わせて用いると、他のアミノ酸類と糖類とを組み
合わせた場合に比べ、アミノ酸類や糖類の使用量が少な
くても良好な焦げ色が発現されるため好ましい。
一方の水相を乳化分散させた後、他法の水相を乳化分散
させる方法、アミノ酸を含む水相と糖類を含む水相を別
々に油相に乳化分散させた乳化物を混合する方法等によ
って得ることができる。前者の方法において、油相にア
ミノ酸を含む水相を乳化分散させた後、糖類を含む水相
を乳化分散させても、油相に糖類を含む水相を乳化分散
させた後、アミノ酸を含む水相を乳化分散させても良
い。
重量部当たり、アミノ酸類0.05〜20重量部、糖類
0.05〜20重量部が含有されていることが好まし
い。またアミノ酸類と糖類との割合は、重量比でアミノ
酸類:糖類=1:0.1〜0.1:10が好ましい。ま
た水相部は、油脂100重量部当たりに対し、アミノ酸
類を含む水相と糖類を含む水相との合計量で5〜200
重量部を用いることが好ましい。更に好ましくは20〜
100重量部を用いると良い。
って乳化剤を併用することができる。乳化剤としては例
えば、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪
酸エステル、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステ
ル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステ
ル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、レシチン、
グリセリン酢酸脂肪酸エステル、グリセリン乳酸脂肪酸
エステル、グリセリンクエン酸脂肪酸エステル、グリセ
リンコハク酸脂肪酸エステル、グリセリンジアセチル酒
石酸脂肪酸エステル、グリセリン酢酸エステル等が挙げ
られ、これらのうち、ポリグリセリン縮合リシノレイン
酸エステルが好ましい。これらの乳化剤は1種又は2種
以上を混合して用いることができる。乳化剤は、乳化対
象物の全量100重量部に対して0.1〜10重量部添
加することが好ましい。
って蛋白質や増粘多糖類を併用することができる。蛋白
質としては、大豆蛋白質、乳蛋白質、卵蛋白質、小麦蛋
白質等が挙げられる。これら蛋白質は1種又は2種以上
を混合して用いることができる。また増粘多糖類として
は、カラギーナン、キサンタンガム、寒天、グアーガ
ム、アラビアガム、ローカストビーンガム、アルギン
酸、アルギン酸塩等が挙げられる。これら増粘多糖類は
1種又は2種以上を混合して用いることができる。但
し、殺菌時の着色を避けるために、蛋白質はアミノ酸類
を含む水相に、増粘多糖類は糖類を含む水相に混合する
ことが望ましい。
リン酸塩等のpH調整剤やトコフェロール等の酸化防止
剤、カルシウム等の栄養付与剤、香料、色素等を配合す
ることができる。これらは油相と水相とを乳化する際
に、予め油相中や水相中に添加しておけば良い。
に限定されず、例えば攪拌乳化法、膜乳化法、静止乳化
法糖が採用され、これらを単独でもしくは2種以上の方
法を併用して乳化することができる。またこれら乳化方
法のうち、同一油相に一方の水相を乳化分散させた後、
他方の水相を乳化分散させる方法では、ホモミキサーや
プロペラ等で攪拌する攪拌乳化法や膜乳化法の単独又は
2種以上の方法を併用して乳化することが好ましい。
を施すことができる。本発明の食用乳化物は、アミノ酸
類を含む水相と糖類を含む水相とが、相互に独立した微
粒子状態で油相中に乳化分散されており、アミノ酸類と
糖類の大部分が同一の水相中に存在していないため、殺
菌時の熱によってアミノ酸類と糖類とのメイラード反応
が進行して着色を生じる虞れがなく、60〜85℃で十
分な加熱殺菌を行うことができる。
に使用する方法としては、これらの食品の表面に本発明
の乳化物を直接塗布するか、これらの食品表面にまぶし
て用られるチーズや模擬チーズ等に本発明の乳化物を付
着させておく方法が挙げられる。また、本発明の乳化物
を油脂成分として用い、油脂成分としての本発明乳化物
に、蛋白質と更に水を加えて乳化して模擬チーズとし、
この模擬チーズをグラタン、ドリア等の表面にまぶして
用いる方法も挙げられる。本発明の乳化物を揚げ物に利
用するには、本発明の乳化物を付着させたパン粉や小麦
粉を、フライ材料や唐揚げ材料にまぶして用いる方法が
挙げられる。
明する。 実施例1 牛脂100gに乳化剤としてポリグリセリン縮合リシノ
レイン酸エステル10gを加え、この油脂中にグリシン
3gを含む水溶液45gを乳化した。次いでこの乳化物
に、更にキシロース3gを含む水溶液45gを乳化し、
グリシンを含む水相と、キシロースを含む水相とが相互
に独立した微粒子状態で乳化分散した乳化物を得た。次
いでこの乳化物を85℃で加熱殺菌した。この乳化物5
gを付着させたゴーダシュレッドチーズ18gを、ポリ
エチレン袋にいれてシールをし、5℃の冷蔵庫内で3カ
月間保存した後、表面の着色を測色色差計によって白度
を測定した。結果を表1に示す。また乳化物を付着させ
たゴーダシュレッドチーズ18gを調理済みグラタン2
20gの表面に載せ、一昼夜冷凍保存した後、500W
出力の電子レンジで7分間加熱し、表面の焦げ色、色ム
ラの状態を調べた。結果を表1にあわせて示す。
計によって白度を測定した。数字の大きい方が着色が少
なく、小さい方が着色が多い。白度に1.5以上の差が
あると、目視で感知される。
る。 ○・・・オーブンで焼いたような綺麗な焦げ色 △・・・焦げが点状でバラバラに存在し、その領域も狭
く不自然。 ×・・・焦げ色付かず。
レイン酸エステル10gを加え、この油脂中にグリシン
3gとキシロース3gをと含む水溶液90gを乳化し
た。この乳化物5gを付着させたゴーダシュレッドチー
ズ18gを用い、実施例1と同様にして冷蔵庫で3ケ月
間保存した後、実施例1と同様にしてチーズ表面の着色
を測定した。また乳化物を付着させたゴーダシュレッド
チーズを18gを調理済みグラタン220gの表面に載
せ、一昼夜冷凍保存後に500w出力の電子レンジで7
分間加熱して表面の焦げ色、色ムラの状態を調べた。こ
れらの結果を表1にあわせて示す。
酸エステル0.2gとレシチン0.1gを加え、この油
脂にグルコース3gと脱脂粉乳0.5gを含む水溶液4
5gを乳化した。次いでこの乳化物に、更にグルタミン
酸ナトリウム3gを含む水溶液45gを乳化し、グルコ
ースを含む水相と、グルタミン酸ナトリウムを含む水相
とが相互に独立した微粒子状態で乳化分散した乳化物を
得た。次いでこの乳化物を85℃で加熱殺菌した。実施
例1と同様に、この乳化物を付着させたゴーダシュレッ
ドチーズを同様にして冷蔵庫に3ケ月間保存し、保存後
のチーズ表面の着色状態を測定した。結果を表1に示
す。また実施例1と同様に、このチーズをグラタン表面
に載せ、一昼夜冷凍保存した後、500w出力の電子レ
ンジで7分間加熱し、表面の焦げ色、色ムラの状態を調
べた。結果を表1にあわせて示す。
に、グルタミン酸ナトリウム3重量%とグルコース3重
量%及び脱脂粉乳0.5重量%を含む水溶液2ccを付
着させ、実施例1と同様に冷蔵庫で3ケ月間保存後、チ
ーズ表面の着色を測定した。結果を表1に示す。また上
記グルタミン酸ナトリウム、グルコース、脱脂粉乳を含
む水溶液を付着させたゴーダシュレッドチーズを、実施
例1と同様にしてグラタン表面に載せ、一昼夜冷凍保存
した後、500w出力の電子レンジで7分間加熱し、表
面の焦げ色、色ムラの状態を調べた。結果を表1にあわ
せて示す。
リン縮合リシノレイン酸エステル5gを加え、この油脂
にグリシン3gを含む水溶液45gを乳化した。一方、
同様の大豆エステル交換油50gに、乳化剤としてポリ
グリセリン縮合リシノレイン酸エステル5gを加えたも
のに、キシロース3gを含む水溶液45gを乳化した。
これら2種類の乳化物を混合し、グリシンを含む水相と
キシロースを含む水相とが、相互に独立した微粒子状態
で乳化分散した乳化物を得、次いでこの乳化物を85℃
で加熱殺菌した。実施例1と同様に、この乳化物を付着
させたゴーダシュレッドチーズを同様にして冷蔵庫に3
ケ月間保存し、保存後のチーズ表面の着色状態を測定し
た。結果を表1に示す。また実施例1と同様に、このチ
ーズをグラタン表面に載せ、一昼夜冷凍保存した後、5
00w出力の電子レンジで7分間加熱し、表面の焦げ
色、色ムラの状態を調べた。結果を表1にあわせて示
す。
にグリシン0.15gとキシロース0.15gをまぶ
し、実施例1と同様に冷蔵庫内で3カ月間保存した後、
チーズ表面の着色を測定した。結果を表1に示す。また
このゴーダシュレッドチーズを実施例1と同様にグラタ
ンの表面に載せ、一昼夜冷凍保存した後、500w出力
の電子レンジで7分間加熱し、表面の焦げ色の状態を調
べた。結果を表1にあわせて示す。
リシノレイン酸エステル10gを加え、この油脂にグリ
シン3gを含む水溶液45gを乳化した。次いでこの乳
化物に、更にキシロース3gを含む水溶液45gを乳化
し、グリシンを含む水相とキシロースを含む水相とが相
互に独立した微粒子状態で乳化分散した乳化物を得、次
いでこの乳化物を85℃で加熱殺菌した。この乳化物1
0gと、ドライパン粉100gとを均一に混合した後、
パン粉をポリエチレン袋に入れてシールし、5℃の冷蔵
庫内で3ケ月間保存した後、パン粉の着色を未処理パン
粉と比較した。また冷蔵保存後のパン粉をろ紙に載せ、
高周波出力500Wの電子レンジで3分間加熱し、パン
粉の焦げ色、色ムラの状態を調べた。結果を表2に示
す。
リシノレイン酸エステル10gを加え、この油脂にグリ
シン3gとキシロース3gとを含む水溶液90gを乳化
し、次いで85℃で加熱殺菌した。この時すでに多少の
着色が認められた。この乳化物10gとドライパン粉1
00gとを均一に混合した後、パン粉をポリエチレン袋
に入れてシールし、実施例4と同様に冷蔵庫内で3ケ月
間冷蔵保存した後、パン粉の着色を比較した。結果を表
2に示す。また冷蔵保存後のパン粉を、ろ紙上に載せて
高周波出力500Wの電子レンジで3分間加熱し、パン
粉の焦げ色、色ムラの状態を調べた。結果を表2にあわ
せて示す。
ステル0.2gとレシチン0.1gを加え、この油脂に
グルタミン酸ナトリウム3gを含む水溶液45gを乳化
した。次いでこの乳化物に、更にグルコース3gと脱脂
粉乳0.5gを含む水溶液45gを乳化し、グルタミン
酸ナトリウムを含む水相とキシロースを含む水相とが、
相互に独立した微粒子状態で乳化分散した乳化物を得、
次いでこの乳化物を85℃で加熱殺菌した。この乳化物
10gと、ドライパン粉100gとを均一に混合した
後、パン粉をポリエチレン袋に入れてシールし、5℃の
冷蔵庫内で3ケ月間保存した後、パン粉の着色を未処理
パン粉と比較した。また冷蔵保存後のパン粉をろ紙に載
せ、実施例4と同様に電子レンジで加熱し、パン粉の焦
げ色、色ムラの状態を調べた。結果を表2に示す。
テル0.2gとレシチン0.1gを加え、この油脂にグ
ルタミン酸ナトリウム3g、グルーコス3g及び脱脂粉
乳0.5gを含む水溶液90gを乳化し、次いでこの乳
化物を85℃で加熱殺菌した。この時すでに多少の着色
が認められた。この乳化物10gと、ドライパン粉10
0gとを均一に混合した後、パン粉をポリエチレン袋に
入れてシールし、実施例4と同様にして冷蔵保存した後
の着色を実施例4と同様にして比較した。結果を表2に
示す。また冷蔵保存後のパン粉をろ紙に載せ、実施例4
と同様に電子レンジで加熱し、パン粉の焦げ色、色ムラ
の状態を調べた結果を表2にあわせて示す。
縮合シリノレイン酸エステル10gを加え、この油脂に
グルタミン酸ナトリウム3gを含む水溶液45gを乳化
した。次いでこの乳化物に、更にキシロース3gを含む
水溶液45gをホモジナイザーを用いて乳化し、グルタ
ミン酸ナトリウムを含む水相とキシロースを含む水相と
が相互に独立した微粒子状態で乳化分散した乳化物を
得、次いでこの乳化物を85℃で加熱殺菌した。この乳
化物10gと、ドライパン粉100gとを均一に混合し
た後、パン粉をポリエチレン袋に入れてシールし、実施
例4と同様に冷蔵庫で3ケ月間保存した後、パン粉の着
色を未処理パン粉と比較した。また冷蔵保存後のパン粉
をろ紙に載せ、実施例4と同様に電子レンジで加熱し、
パン粉の焦げ色、色ムラの状態を調べた。結果を表2に
示す。
合リシノレイン酸エステル10gを加え、この油脂にグ
ルタミン酸ナトリウム3gとキシロース3gとを含む水
溶液90gを乳化し、次いで85℃で加熱殺菌した。こ
の時すでに多少の着色が認められた。次いで乳化物10
gとドライパン粉100gとを均一に混合した後、パン
粉をポリエチレン袋に入れてシールし、実施例4と同様
にして冷蔵保存した後の着色を同様にして比較した。結
果を表2に示す。また冷蔵保存後のパン粉を濾紙に載せ
て実施例4と同様に電子レンジで加熱し、パン粉の焦げ
色、色ムラの状態を調べた結果を表2にあわせて示す。
は、アミノ酸類を含む水相と、糖類を含む水相とが、相
互に独立した微粒子状態で油相中に乳化分散されている
ため、加熱殺菌時や、長期間保存した場合にアミノ酸類
と糖類とのメイラード反応が進行して着色を生じる虞が
ほとんどないから、殺菌時や、保存中に着色が生じて商
品価値を低下させることがないとともに、容易且つ十分
な加熱殺菌を施すことができる。また本発明の乳化物を
塗布したグラタン、ドリア等の食品や、本発明の乳化物
を付着させたパン粉や小麦粉を使用した揚げ物は、電子
レンジ等で加熱調理するだけで、オーブンで焼いたり、
油で揚げた時のような均一な焦げ色が発現される等の効
果を有する。
Claims (2)
- 【請求項1】 アミノ酸類を含む水相と、糖類を含む水
相とが、相互に独立した微粒子状態で油相中に乳化分散
されていることを特徴とする食用乳化物。 - 【請求項2】 乳化剤としてポリグリセリン縮合リシノ
レイン酸エステルを使用する請求項1記載の食用乳化
物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11630098A JP3865176B2 (ja) | 1998-04-10 | 1998-04-10 | 食用乳化物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11630098A JP3865176B2 (ja) | 1998-04-10 | 1998-04-10 | 食用乳化物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11289977A true JPH11289977A (ja) | 1999-10-26 |
JP3865176B2 JP3865176B2 (ja) | 2007-01-10 |
Family
ID=14683613
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11630098A Expired - Lifetime JP3865176B2 (ja) | 1998-04-10 | 1998-04-10 | 食用乳化物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3865176B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006271276A (ja) * | 2005-03-29 | 2006-10-12 | Adeka Corp | 乳化油脂組成物 |
JP2010148478A (ja) * | 2008-12-26 | 2010-07-08 | Tsukishima Foods Industry Co Ltd | 油中水型乳化組成物及びその製造方法 |
JP2012235722A (ja) * | 2011-05-11 | 2012-12-06 | Miyoshi Oil & Fat Co Ltd | 焼成食品用艶出し剤および焼成食品の製造方法 |
-
1998
- 1998-04-10 JP JP11630098A patent/JP3865176B2/ja not_active Expired - Lifetime
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JP2010148478A (ja) * | 2008-12-26 | 2010-07-08 | Tsukishima Foods Industry Co Ltd | 油中水型乳化組成物及びその製造方法 |
JP2012235722A (ja) * | 2011-05-11 | 2012-12-06 | Miyoshi Oil & Fat Co Ltd | 焼成食品用艶出し剤および焼成食品の製造方法 |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP3865176B2 (ja) | 2007-01-10 |
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