JP2002332981A - 液体ポンプのインペラ - Google Patents

液体ポンプのインペラ

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JP2002332981A JP2001138907A JP2001138907A JP2002332981A JP 2002332981 A JP2002332981 A JP 2002332981A JP 2001138907 A JP2001138907 A JP 2001138907A JP 2001138907 A JP2001138907 A JP 2001138907A JP 2002332981 A JP2002332981 A JP 2002332981A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液体ポンプのインペラの形状を改善してポン
プ効率を向上させる。 【解決手段】 燃料ポンプ1のポンプ部Pに回転自在に
内装されるインペラ9を、円板体の外径部に周回り方向
に複数の貫通孔10を軸方向を向いて穿設することで、
複数の羽根9bと外径側のリング状部9cとが形成され
たものに構成し、液体の流入部として液体を誘導する貫
通孔10の径方向内側面10cを、回転方向先側ほど内
径側に位置するように傾斜させて誘導面積を広く確保で
きるような構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両の燃料タンク
等に設けられ、液体を圧送するための液体ポンプのイン
ペラの技術分野に属するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、この種液体ポンプのなかには、
例えば燃料タンク内に配される燃料ポンプがあり、この
ようなものとしては、外径部に吸入口と排出口が形成さ
れたポンプ室にインペラを回転自在に内装し、該インペ
ラの回転に基づいて吸入口から吸入した燃料を排出口か
ら圧送する構成としたものが知られている。前記燃料ポ
ンプのインペラとしては、例えば図8に示すように、所
定の板厚を有した円板体(インペラ)14の外周に、周
回り方向に略直交する方向(回転軸方向)を向く複数の
羽根14aと、これら隣接する羽根14aとのあいだの
羽根溝14bとを、円板体14の板厚方向中間部Mを基
準として両板面(両側面)側に互いに齟齬状となる関係
で形成したものがある。このものにおいて、羽根溝14
bは内径側縁部が板面に達する傾斜面14cとなってお
り、インペラ14の回転に伴い流入口から流入される燃
料は傾斜面14cの内径側から傾斜面14cに沿うよう
にして外径側に流れ込み、ポンプ室を構成するインペラ
ケーシングに形成される流路用のリング状凹溝とのあい
だで渦流を形成しながら回転して、外径側に形成される
排出口から圧送されるようになっている(図8(A)に
おける白抜き矢印)。このものにおいて、燃料の流れを
CFD(Computational Fluid Dynamics:計算流体力
学)に基づいて解析してみると、回転方向後側面14d
に衝突する流れがあって衝撃損失があること、傾斜面1
4cの回転方向先側面14eの後方に前記渦流とは別の
渦流が形成されキャビテーションを生じていること、イ
ンペラ14の外径部の板厚方向中間部において淀みがあ
って逆流が生じていること等が判明し(図8(B)、
(C)参照)、これらがポンプ効率を低減させる要因と
なっている。そして、これら各現象は、渦流が羽根14
aの回転速度よりも遅れて流れるのに対し、インペラ1
4の羽根14a(羽根面)の形状が、板厚方向(回転軸
方向)の面に対して平行な関係となっていること、羽根
14aの外径側縁部とインペラケーシングの内径側面と
が近接対向していることにより生じるものと考えられ
る。そこで、特表平9−511812号公報により教示
されるようなインペラが提唱されている。このものは、
図9(A)に示すように、インペラ15の羽根15a
を、円板体の周回り方向に設けた複数の貫通孔15bと
のあいだに形成されるものとし、前記貫通孔15bの径
方向内側面15cを、板厚方向中間部Mを基準として各
板面側ほど内径側に傾斜する傾斜面(内径側縁部が板面
に達する傾斜面)として燃料の流路とする一方、これら
複数の羽根15aの外径側にリング状部15dが形成さ
れたものとなっている。さらにこのものでは、各羽根1
5aを、円板体の回転軸に対して傾斜状、つまり円板体
の板厚方向中間部Mを基準として円板体の両板面側ほど
回転方向先側となるようそれぞれ傾斜状に形成して、渦
流と羽根15a(貫通孔15b)との形状とを近似さ
せ、貫通孔15bの回転方向後側面15eに対する流れ
の衝突(衝撃損失)を低減させるようにしたものとなっ
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このものにおいて燃料
の流れを、前記の従来例と同様にCFDに基づいて解析
すると、図9(B)、(C)に示すように、インペラ1
5の外径部における淀みによる逆流が低減されているこ
と、燃料の羽根15aに対する衝突、つまり貫通孔15
bの回転方向先後側各面15f、15eに対する衝突が
低減されていること、主となる渦流が貫通孔15bの径
方向内側面15cに略沿うような状態でスムースに形成
されていること等が判明し、ポンプ効率の改善が計られ
ていると考えられる。しかるに、前記各図面に示される
ように、燃料の流れは、径方向内側面15cに案内され
て外径側に流れる主となる渦流とは別に、羽根溝15b
の回転方向先側面15fの後方において小さな渦流が形
成している他、回転方向先後側各面15f、15eに衝
突する流れも存在している。このため、前記従来例と同
様に、キャビテーションの発生や衝撃損失が依然として
生じており、これらがポンプ効率を低下させる要因とな
っていることが考えられる。一方、近年、燃料ポンプの
高出力化が望まれると同時に、コンパクト化が強く望ま
れており、このためには、さらなるポンプ効率の向上を
計る必要があり、ここに本発明が解決しようとする課題
があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の如き実
情に鑑み、これらの課題を解決することを目的として創
作されたものであって、吸入口と排出口が形成されたポ
ンプ室に内装され、吸入口から吸入した液体を排出口か
ら圧送するよう回転するインペラを、円板体の外周に、
板厚方向に貫通する貫通孔を周回り方向に複数形成し
て、隣接する貫通孔間を羽根とし、かつ、前記各貫通孔
の径方向内側面を、板厚方向中間部を基準として各板面
側ほど内径側に位置する傾斜面として、液体を板厚方向
中間部側に誘導するにあたり、前記径方向内側面を、回
転方向先側ほど内径側に位置するよう傾斜させて液体の
誘導面積を広く確保したものである。そして、このよう
にすることにより、液体の流入部となる貫通孔の径方向
内側面の面積が拡大され、主となる渦流の流量が多くな
ってポンプ効率が向上する。このものにおいて、本発明
の各貫通孔の径方向外側面は、回転方向先側ほど内径側
に位置するように傾斜しているものとすることができ
る。また、このものにおいて、本発明の各貫通孔の径方
向外側面は、板厚方向中間部を基準として各板面側ほど
貫通孔の外径側にそれぞれ傾斜しているものとすること
ができる。さらにこのものにおいて、本発明のポンプ室
には、羽根形成部位に対向して流路用のリング状凹溝が
形成されるものとし、該リング状凹溝の内径側縁部は貫
通孔の回転方向先側面に対向し、外径側縁部は貫通孔の
回転方向後側面に対向して形成されているものとするこ
とができる。またこのものにおいて、本発明の貫通孔の
回転方向先後側各面は、板厚方向中間部を基準として円
板体の各板面側ほど回転方向先側にそれぞれ傾斜する傾
斜面に形成されているものとすることができる。さらに
このものにおいて、本発明の各貫通孔の回転方向先後側
各面は、インペラの径線に対し外径側ほど回転方向先側
に位置するよう傾斜しているものとすることができる。
【0005】
【発明の実施の形態】次に、本発明の第一の実施の形態
を図1〜図6に示す図面に基づいて説明する。図面にお
いて、1は燃料タンク内に配される燃料ポンプであっ
て、該燃料ポンプ1は、筒状のケーシング2の一端側に
モータ部Mが構成され、他端側にポンプ部Pが構成され
ている。前記モータ部Mのモータ軸3は、ケーシング2
一端側の筒端を覆蓋するように配されるブラケット(図
示せず)と、ケ−シング2他端側の筒端を覆蓋するよう
に配されるポンプケーシング4とに回動自在に軸承され
ている。尚、5はモータ軸3に一体的に外嵌されるアー
マチュアコア、6はケーシング内周面に固着される永久
磁石である。
【0006】前記ポンプケーシング4は本発明のポンプ
室を構成しているが、モータ軸3の軸方向に並列する一
対の第一、第二プレート7、8により構成されている。
そして、モータ軸他端部3aは、内側に位置する第一プ
レート7の貫通孔7aを貫通し、外側に位置する第二プ
レート8の軸受部8aに軸受8bを介して軸承される構
成となっている。前記第一、第二プレート7、8の対向
間には、第二プレート8側に凹部8cを形成することで
所定間隙が形成されており、該間隙に、モータ軸他端部
3aに回り止め状に外嵌固定されたインペラ9が内装さ
れている。そして、第一プレート7のインペラ9外周部
に対向する部位には軸方向に凹設される状態でリング状
凹溝7bが形成される一方、第二プレート8の凹部8c
外径側、つまりインペラ9外周部に対向する部位には、
第一プレートリング状凹溝7bと対向する状態で軸方向
反対方向に凹設されたリング状凹溝8dが形成されてい
る。これら各リング状凹溝7b、8dは、後述する寸法
で形成され、インペラ9によるポンプ作動がなされたと
き、インペラ9に形成される貫通孔10とともに燃料流
路となるように設定されている。さらに、第一、第二プ
レート7、8には、前記各凹溝部7b、8dに連通する
状態で排出口7c、吸入口8eが開設されており、モー
タ軸3の回転駆動に伴うインペラ9の回転に基づいて、
燃料は第二プレート吸入口8eから吸入され、第一プレ
ート排出口7cからモータ部M側に圧送、排出される設
定となっている。
【0007】前記インペラ9は、所定の板厚Sに設定さ
れた円板状の板体(円板体)の中央部にモータ軸3に回
り止め状に外嵌するためのモータ軸用貫通孔9aが形成
されている。また、インペラ9の外径部である前記第
一、第二プレート凹溝部7b、8dと対向する部位に
は、板厚方向に貫通する燃料流路用の貫通孔10が、周
回り方向に並列する状態で複数形成されており、これに
よって、インペラ9の外径部には、隣接する貫通孔10
とのあいだに周回り方向に並列する複数の羽根9bが形
成され、さらにこれら羽根9aの外径側において周回り
方向に一体化されたリング状部9cが形成されている。
【0008】さて、燃料の流路となるインペラ9の貫通
孔10は、回転方向に対向する回転方向先後側各面10
a、10bと、径方向に対向する径方向内外側面10
c、10dとの四周面で囲まれて、軸方向を向く貫通状
の孔に構成されている。そして、前記回転方向先行側面
10a、10bは、板厚方向中間部M(板厚Sの中央部
位であって、S/2部位)を基準として、円板体の各板
面側(円板体の両側面側)ほど回転方向先側にそれぞれ
傾斜して、前記中間部Mを鋭角状の溝部とするV字状の
面になっている。さらに、このようにV字状に形成され
た回転方向先後側各面10a、10bは、インペラ9の
径線Rに対し外径側ほど回転方向先側に位置するよう、
角度αを存する状態で傾斜して形成されている。尚、本
実施の形態における回転方向先後側各面10a、10b
は、径線Rに対する傾斜角度αがそれぞれ異なった角度
で形成されているが、該角度は、用途や燃料の種類等の
諸条件に対応して適宜角度を設定することができる。
【0009】また、貫通孔10の径方向内外側各面10
c、10dは、前述したように燃料の流入部、排出部と
なる部位であるが、これら各面10c、10dは、板厚
方向中間部M(板厚Sの中央部位であって、S/2部
位)を基準として、円板体の各板面側ほど貫通孔10の
外側となるようそれぞれ傾斜して形成されている。因み
に、径方向内側面10cの傾斜面は燃料の流入部であっ
て燃料を誘導する面となるが、該内側面10cは従来の
もののように湾曲状の傾斜面に形成され、外側面10d
は直線状の傾斜面となっている。さらに、これら各面1
0c、10dは、回転方向先側ほど内径側に位置するよ
う、接線Gに対して角度βを存して傾斜状に形成されて
いる。これによって、径方向内外側各面10c、10d
は燃料流入、排出方向に向けて延出するように面積が増
大するように設定されている。尚、本実施の形態におけ
る径方向内外側各面10c、10dは、接線Gに対する
傾斜角度βがそれぞれ異なった角度で形成されている
が、前記径方向先後側各面10c、10bと同様に、用
途や燃料の種類等の諸条件に対応して適宜角度を設定す
ることができる。
【0010】また、前記第一、第二プレート7、8に形
成されるリング状凹溝7b、8dは、内径側縁部は貫通
孔10の回転方向先側面10aの内径側縁に対向して寸
法設定され、外径側縁部は貫通孔10の回転方向後側面
10bの外径側円に対向して寸法設定されて形成されて
いる。これによって、各リング状凹溝7b、8dは、貫
通孔10と対向したとき、径方向内外側面10c、10
dに対して位置ズレしており、流路に段差部が形成され
る状態となるが、図6(A)に示すように、流入部とな
る貫通孔10の回転方向先側の内径側、そして排出部と
なる貫通孔10の回転方向後側の外径側においては、そ
れぞれ径方向内側面10cとリング状凹溝7b、8d、
径方向外側面10dとリング状凹溝7b、8dとに段差
部が形成されないように設定されている。
【0011】つぎに、このように形成されたインペラ9
において、モータ軸3が回転駆動してインペラ9が矢印
L方向に回転した場合の流れの状態を、CFDを用いた
解析に基づき、図4(A)、(B)を用いて説明する。
因みに、インペラ9は矢印L方向に回転するように設定
されており、該L方向に羽根9bが回転することによ
り、燃料は、第二プレート流入口8eから吸入され、貫
通孔10と前記第一、第二プレート凹溝部7b、8dと
で形成される流路となる空間を渦流となって回転方向後
方に流れ、第一プレート排出口7cからモータ部M側に
排出されるように設定されている。
【0012】図4(A)、(B)は、貫通孔10におけ
る燃料の流れが示されており、燃料は、貫通孔10の径
方向内側面10cの内径側でかつ回転方向先側の部位か
ら流入し、径方向外側面10dにおける板厚方向中間部
M側でかつ回転方向後側の部位に向けて流れており、羽
根9bに沿うような状態となっている。そして主となる
渦流の他に小さな渦流は形成していない。これは、貫通
孔10の回転方向先後側各面10a、10bが、それぞ
れ板厚方向中間部Mを基準として板面側ほど回転方向先
側に位置する形状となっていて、貫通孔10形状と渦流
形状とが近似したことによることは勿論であるが、さら
に、燃料の流入部、排出部となる径方向内外側各面10
c、10dが回転方向先側ほど内径側に位置するよう傾
斜して形成されることにより、これら各面10c、10
dの面積が前記従来のものに比して広く確保されている
ことによるものと考えられる。つまり、燃料は、前述し
たように、貫通孔10の径方向内側面10cの内径側で
かつ回転方向先側の部位から流入し、径方向外側面10
dにおける板厚方向中間部M側でかつ回転方向後側の部
位に向けて流れるものが主渦流となる。このため、ポン
プ効率を向上させるためには該主渦流の流量を多くなる
ようにすることが要件となる。これに対し、本実施の形
態のものでは、主渦流を形成するべく燃料を誘導する径
方向内側面10cが広い面積を確保したものに形成され
ているため、燃料が主渦流を形成する流れに集中しやす
くなり、該渦流の他に渦流ができてしまうようなことが
防止されると考えられる。
【0013】このとき、インペラ貫通孔10とポンプケ
ーシング4の各リング状凹溝7b、8dとは、前述した
ように、流入部となる貫通孔10の回転方向先側の内径
側、そして排出部となる貫通孔10の回転方向後側の外
径側以外の部位においては段差部が形成されない状態と
なっている。従って、段差部が形成される部位側への流
れには衝撃損失が生じることになるが、液体が流入、排
出する部位(流入部、排出部)においては段差部が形成
されることがなく、これによって、主となる渦流の流れ
の側に多くの燃料が誘導されることになって、さらなる
流れの集中化が計れると考えられる。
【0014】因みに、本第一の実施の形態の燃料ポンプ
1を、図8、9に示す従来のインペラを備えた燃料ポン
プとの比較をするため、それぞれのポンプ効率を同条件
下において測定した。その結果、図8のインペラ14を
用いた燃料ポンプではポンプ効率19.3%、図9のイ
ンペラ15を用いた燃料ポンプではポンプ効率36.1
%、そして、本第一の実施の形態の燃料ポンプ1ではポ
ンプ効率38.9%という結果が得られ、本発明の有効
性が実証された。
【0015】叙述の如く構成された本発明の実施の形態
において、モータ部Mの駆動に伴いモータ軸3が回転す
ると、インペラ9が回転して羽根9cによる燃料のポン
プ作動がなされる。この場合に、貫通孔10を構成する
径方向内外側各面10c、10dは、回転方向先側ほど
内径側に傾斜して面積が広くなっている。この結果、燃
料は内外側各面10c、10dに沿って(誘導されて)
集中して流入、排出することができて主渦流の流量を多
くすることができる。しかもこのものでは、ポンプケー
シング4側のリング状凹溝7b、8dと貫通孔10との
対向部に段差部が形成されるが、主となる渦流の流れに
沿う状態で段差部のない部位が形成されるため、流れが
段差部のない部位に集中して、さらに主となる渦流の流
量を多くさせることができる。そのうえ、貫通孔10の
回転方向先後側各面10c、10bがインペラ9の径線
に対し外径側ほど回転方向先側に位置するよう傾斜して
いるため、より渦流の形状に沿うことができ、これらの
結果、衝撃損出やキャビテーションによるポンプ効率の
低下を計ることができて、ポンプ効率の向上が計れる。
【0016】このように、本実施の形態のものにあって
は、さらなるポンプ効率の向上が計れて高出力化を果す
ことができ、もって、燃料ポンプの小型化を計ることが
できる。このように、ポンプ効率を高めることにより、
必要な吐出量を確保するための回転数を低く抑えること
ができ、静粛で耐久性のある燃料ポンプを提供すること
ができる。
【0017】尚、本発明は前記実施の形態に限定されな
いことは勿論であって、図7(A)、(B)に示す第
二、第三の実施の形態のようにすることもできる。図7
(A)のものは、インペラ11に形成される貫通孔12
の径方向外側辺12dを、従来のものと同様に平板状に
形成されたものとなっている。このものにおいて、貫通
孔12と、第一、第二プレート7、8に形成される凹溝
部7b、8dとで形成される燃料流路における流体圧を
測定した結果を等圧線により示す。この結果によると、
燃料の流入部、排出部となる径方向内外側各辺12c、
12dの周辺部が高圧域となるが、該高圧域が従来のイ
ンペラを用いた場合よりも広範囲に亘ることが測定され
た。このように、内外径側各辺12c、12dをV字状
に形成しない状態であっても面積が増大し、燃料の流速
を高速化できて、ポンプ効率の向上を計ることができ
る。また、図7(B)に示す第三の実施の形態のインペ
ラ13は、貫通孔を構成する回転方向先後側各面13
a、13bがインペラの径線に沿って放射状に形成さ
れ、これら先後側各面13a、13bがV字状ではなく
平面状になっており、径方向内側面13cは形斜面にな
っているが外側面13dは平面状となっているものであ
るが、該インペラ13の径方向内外側各面13c、13
dは回転方向先側ほど内径側に位置するよう傾斜して形
成され、燃料の誘導面積が広くなるように形成されてい
る。そしてこのものでも、燃料の流れが主渦流に集中し
てポンプ効率の向上を計ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】燃料ポンプの一部断面側面図である。
【図2】図2(A)、(B)はそれぞれインペラの正面
図、図2(A)のX−X断面図である。
【図3】図3(A)、(B)はそれぞれインペラの一部
拡大正面図、一部を切欠いた要部拡大斜視図である。
【図4】図4(A)、(B)はそれぞれ貫通孔における
燃料流路を説明する斜視図、貫通孔内の燃料流れの可視
化図である。
【図5】図5(A)、(B)はそれぞれ図2(A)にお
けるY−Y断面図、図5(A)におけるX−X断面図で
ある。
【図6】図6(A)、(B)はそれぞれ図2(A)にお
けるM−M断面図、N−N断面図である。
【図7】図7(A)は第二の実施の形態における要部拡
大側面図であって、燃料流路における流体圧を説明する
パターン図、図7(B)は第三の実施の形態におけるイ
ンペラの正面図である。
【図8】図8(A)、(B)、(C)はそれぞれ従来例
におけるインペラの一部切欠き斜視図、貫通孔における
燃料流路を説明する斜視図、貫通孔における燃料流れの
可視化図である。
【図9】図9(A)、(B)、(C)、(D)はそれぞ
れ従来例におけるインペラの正面図、貫通穴における燃
料流路を説明する斜視図、貫通孔内の燃料流れの可視化
図、貫通孔における燃料流れを説明する断面図である。
【符号の説明】
1 燃料ポンプ 2 ケーシング 3 モータ軸 7 第一プレート 7b 凹溝部 8 第二プレート 9 インペラ 9b はね 9c リング状部 10 貫通孔 10a 回転方向先側面 10b 回転方向後側面 10c 径方向内側面 10d 径方向外側面

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸入口と排出口が形成されたポンプ室に
    内装され、吸入口から吸入した液体を排出口から圧送す
    るよう回転するインペラを、円板体の外周に、板厚方向
    に貫通する貫通孔を周回り方向に複数形成して、隣接す
    る貫通孔間を羽根とし、かつ、前記各貫通孔の径方向内
    側面を、板厚方向中間部を基準として各板面側ほど内径
    側に位置する傾斜面として、液体を板厚方向中間部側に
    誘導するにあたり、前記径方向内側面を、回転方向先側
    ほど内径側に位置するよう傾斜させて液体の誘導面積を
    広く確保した液体ポンプのインペラ。
  2. 【請求項2】 請求項1において、各貫通孔の径方向外
    側面は、回転方向先側ほど内径側に位置するように傾斜
    している液体ポンプのインペラ。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、各貫通孔の
    径方向外側面は、板厚方向中間部を基準として各板面側
    ほど貫通孔の外径側にそれぞれ傾斜している液体ポンプ
    のインペラ。
  4. 【請求項4】 請求項1、2または3において、ポンプ
    室には、羽根形成部位に対向して流路用のリング状凹溝
    が形成されるものとし、該リング状凹溝の内径側縁部は
    貫通孔の回転方向先側面に対向し、外径側縁部は貫通孔
    の回転方向後側面に対向して形成されている液体ポンプ
    のインペラ。
  5. 【請求項5】 請求項1、2、3または4において、貫
    通孔の回転方向先後側各面は、板厚方向中間部を基準と
    して円板体の各板面側ほど回転方向先側にそれぞれ傾斜
    する傾斜面に形成されている液体ポンプのインペラ。
  6. 【請求項6】 請求項1、2、3、4または5におい
    て、各貫通孔の回転方向先後側各面は、インペラの径線
    に対し外径側ほど回転方向先側に位置するよう傾斜して
    いる液体ポンプのインペラ。
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