JP2002332839A - 排気系部品の外筒とそれを用いた排気系部品および排気系部品の外筒の製造方法 - Google Patents

排気系部品の外筒とそれを用いた排気系部品および排気系部品の外筒の製造方法

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JP2002332839A
JP2002332839A JP2001139409A JP2001139409A JP2002332839A JP 2002332839 A JP2002332839 A JP 2002332839A JP 2001139409 A JP2001139409 A JP 2001139409A JP 2001139409 A JP2001139409 A JP 2001139409A JP 2002332839 A JP2002332839 A JP 2002332839A
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outer cylinder
plate
exhaust system
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JP2001139409A
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Toru Kurimoto
亨 栗本
Yoshimitsu Tsunekawa
善光 恒川
Kazuaki Kato
和明 加藤
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Sango Co Ltd
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Sango Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の板材からなる筒状の外筒を、容易に、
かつコスト低減、重量低減を図って製造できるようにす
る。 【解決手段】 板材2,3における周方向の両端の合わ
せ部4,5を重合しない状態にし、その最外層の板材2
の合わせ部4とその内側の板材3の合わせ部5を相互に
一致しないように配置する。前記最外層の板材2の周方
向の両端を前記内側の板材3に気密に接合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は排気系部品の外筒と
それを用いた排気系部品および排気系部品の外筒の製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車に搭載される内燃機関用の
排気系部品である消音器における外筒として、図15
(a)に示すように、先ず、2枚の鋼板101,102
を層状に重合した後、図15(b)に示すように、円筒
状に巻き成形して一方の鋼板101における円周方向の
端部103と104を突き合わせるとともに他方の鋼板
102における円周方向の端部105と106を突き合
わせ、かつ、これら両鋼板101,102の突き合わせ
部を周方向に同一位置に配置して溶接により連続的に接
合して形成したものが、例えば実開昭55−30935
号公報に開示されている。
【0003】しかし、前記のように端部を突き合わせて
溶接するには、2枚の鋼板101,102の円周方向の
端部を、径方向にも周方向にも精度良く位置合わせする
必要がある。
【0004】そこで、板材の端部の位置合わせにさほど
精度を必要とせず、気密な消音器の外筒を製造する方法
として、図16に示すように、板材201の両端部20
2,203同士を重ね合わせて構成した内層と、板材2
04の両端部205,206同士を重ね合わせて構成し
た外層とを、夫々の前記重ね合わせ部同士を重ね合わせ
て2重管とし、更に、前記の重ね合わせ部を溶接Wで接
合して消音器の外筒を製造するようにしたものが、例え
ば実公平5−44510号公報に開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記図16に示す従来
の消音器の外筒においては、各板材において重ね合わせ
部を有することから、前記図15に示すような突き合わ
せのものに比べて重ね合わせ部の分だけ板材の材料が余
分に必要になり、コストが嵩む上に重量も増す問題があ
る。更に、外筒としての前記重ね合わせ部の板厚が他の
部分の板厚に比べて厚くなって外筒の板厚が周方向にお
いて不均一(不連続)になり、外筒の軸方向端部に閉塞
部材などを接合する際に、その接合が困難になる問題も
ある。
【0006】そこで本発明は、前記の各問題を解決する
排気系部品の外筒とそれを用いた排気系部品および排気
系部品の外筒の製造方法を提供することを目的とするも
のである。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するた
めに、請求項1記載の第1の発明は、複数の板材で筒状
に形成してなる排気系部品の外筒において、前記各板材
における周方向の両端の合わせ部を重合しない状態に
し、その最外層の板材の合わせ部とその内側の板材の合
わせ部を相互に一致しないように配置し、前記最外層の
板材の周方向の両端を前記内側の板材に気密に接合した
ことを特徴とする排気系部品の外筒である。
【0008】請求項2記載の第2の発明は、前記第1の
発明において、前記最外層の板材の周方向の両端を前記
内側の板材にシーム溶接した排気系部品の外筒である。
【0009】請求項3記載の第3の発明は、前記第2の
発明において、前記最外層の板材の周方向の両端面を相
互に当接させた排気系部品の外筒である。
【0010】請求項4記載の第4の発明は、前記第2ま
たは3の発明において、前記各板材の合わせ部を周方向
において近接して配置するとともに、前記各板材の周方
向の両端を同時にシーム溶接した排気系部品の外筒であ
る。
【0011】請求項5記載の第5の発明は、前記第1乃
至4のいずれかの発明において、前記最外層の板材にお
ける周方向の両端が、クリンチ形状によって相互に掛り
止めされている排気系部品の外筒である。
【0012】請求項6記載の第6の発明は、前記第5の
発明において、前記最外層以外の各板材における周方向
の両端を、前記クリンチ形状の周方向の幅内に配置した
排気系部品の外筒である。
【0013】請求項7記載の第7の発明は、複数の板材
で筒状に形成するとともに該各板材における周方向の両
端の合わせ部を重合しない状態にし、かつ、その最外層
の板材の合わせ部とその内側の板材の合わせ部を相互に
一致しないように配置し、更に前記最外層の板材の周方
向の両端を前記内側の板材に気密に接合してなる外筒
と、該外筒における軸方向の両端を閉塞する端板とを巻
き締め固定して形成したハウジングを備えたことを特徴
とする排気系部品である。
【0014】請求項8記載の第8の発明は、複数の板材
で筒状に形成するとともに該各板材における周方向の両
端の合わせ部を重合しない状態にし、かつ、その最外層
の板材の合わせ部とその内側の板材の合わせ部を相互に
一致しないように配置し、更に前記最外層の板材の周方
向の両端を前記内側の板材に気密に接合してなる外筒の
軸方向両端部を縮径加工して形成したハウジングを備え
たことを特徴とする排気系部品である。
【0015】請求項9記載の第9の発明は、複数の板材
で筒状に形成するとともに該各板材における周方向の両
端の合わせ部を重合しない状態にし、かつ、その最外層
の板材の合わせ部とその内側の板材の合わせ部を相互に
一致しないように配置し、前記最外層の板材における周
方向の両端部と前記内側の板材とを一対の電極ローラに
よりシーム溶接することを特徴とする排気系部品の外筒
の製造方法である。
【0016】請求項10記載の第10の発明は、前記第
9の発明において、前記最外層の板材における合わせ部
と前記内側の板材における合わせ部を、一対の電極ロー
ラ間に配置して、前記両合わせ部を一対の電極ローラに
よって同時にシーム溶接する排気系部品の外筒の製造方
法である。
【0017】
【発明の実施の形態】図1乃至図14に示す実施例に基
づいて本発明の実施の形態について説明する。
【0018】図1は本発明に係る排気系部品における外
筒の第1実施例を示すもので、(a)は側面図、(b)
は正面図、(c)は(a)における合わせ部の拡大側面
図である。なお、(a)に示す側面図は(b)に示す正
面図に対して板厚を厚く強調して示されている。
【0019】本第1実施例において、外筒1は最外層を
形成する金属製の板材2と、該最外層の板材2の内側に
位置(隣接)する板材3とからなる。
【0020】前記最外層の板材2は、横断面形状が略円
形の筒状に形成され、その周方向の両端は相互に重合す
ることなく当接されている。該当接された部分を合わせ
部4とする。
【0021】前記板材2の内側に位置(隣接)する板材
3は、横断面形状が前記板材2の内周面に沿った略円形
の筒状に形成され、その周方向の両端は相互に重合する
ことなく当接されている。該当接された部分を合わせ部
5とする。
【0022】前記板材2の合わせ部4と板材3の合わせ
部5は、図1(c)で拡大図示するように周方向では一
致せず、相互に周方向に位置がずれている。また、この
両合わせ部4,5は図1(b)に示すように外筒1の軸
方向の全長にわたっても前記と同様に一致していない。
【0023】そして、前記のように両板材2,3を配置
した状態で図2に示すように、最外層の板材2における
合わせ部4の近傍において両板材2,3を一対の電極ロ
ーラ6,7で挟持状に押圧するとともに該一対の電極ロ
ーラ6,7を、これに通電しながら最外層の板材2の軸
方向に移動してシーム溶接する。このとき、内側の板材
3が最外層の板材2の周方向両端を架橋するように配置
されているため、最外層の板材2の両端部は板材3の外
面に溶接接合され、しかもこのような溶接接合が、最外
層の板材2の軸方向、すなわち外筒1の軸方向に連続し
て行われる。この溶接により、最外層の板材2の周方向
両端が内側の板材3に気密に接合される。
【0024】更に、前記のように最外層の板材2におけ
る周方向の両端を相互に当接させることにより、該両端
面同士も突き合わせ状にシーム溶接によって接合され
る。
【0025】また、図2に示すように、前記最外層の板
材2の両端部を溶接する一対の電極ローラ6,7間に、
内側の板材3における周方向両端の合わせ部5を配置す
ることにより、すなわち、両合わせ部4,5を近接させ
ることにより、内側の板材3の両端部も最外層の板材2
に同時にシーム溶接され、しかも、このような溶接接合
が板材3の軸方向、すなわち外筒1の軸方向に連続して
行われる。更に、内側の板材3の周方向両端を相互に当
接させることにより、該両端面同士も突き合わせ状にシ
ーム溶接によって気密に接合される。
【0026】前記のように溶接することにより、図1
(a)(b)に示すような2重円筒からなる外筒1が形
成される。この外筒1は内燃機関の排気系部品の外筒と
して使用される。
【0027】図3は第2実施例を示す。
【0028】本第2実施例は、前記のように形成された
外筒1を内燃機関の排気系部品である消音器のハウジン
グ10として用いた実施例である。
【0029】このハウジング10の製造方法としては、
先ず、前記のように筒状に形成された外筒1の軸方向両
端部を図3(a)に示すように径方向の外方へ折曲して
フランジ11,12を形成する。
【0030】次に図3(a)に示すように、外周にフラ
ンジ13を形成した一方の端板14と、外周にフランジ
15を形成した他方の端板16を用意し、一方の端板1
4のフランジ13を前記外筒1の一方のフランジ11に
当接して、該一方の端板14で外筒1の一端を閉塞し、
また、他方の端板16のフランジ15を外筒1の他方の
フランジ12に当接して、該他方の端板16で外筒1の
他端を閉塞する。
【0031】次に、前記相互に当接したフランジ11と
13を、図示しない巻き締め機により図1(c)に示す
ように巻き締めする。また、同様にフランジ12と15
も巻き締めする。図3(b)(c)において巻き締め部
を符号17で示す。
【0032】この巻き締め加工時においては、最外層の
板材2の周方向端部が相互に重合されていないこと、更
に、内側の板材3も周方向端部が相互に重合されていな
いことにより、各板材2,3の合わせ部4,5が位置す
る部分の径方向断面(図3(b)のA部断面)と、合わ
せ部4,5以外の部分の径方向断面(図3(b)のB部
断面)が略同厚になり、すなわち外筒1の板厚に不連続
部分が存在せず、前記図3(c)に示すような巻き締め
加工が容易になる上に、該部での気密性にも優れる。
【0033】すなわち、前記図16に示す従来の技術の
ように、1枚の板材における周方向の両端部が相互に重
合している外筒においては、その重合部では板材が余分
に存在するため、巻き締め加工が困難であり、更に、前
記重合している部分と該重合部分以外の部分とでは外筒
の板厚が相違していて不連続状態になるために、該不連
続部分での気密性が良好ではない問題があったが、前記
本発明の実施例によれば、この問題が解消できた。
【0034】図4は第3実施例を示す。
【0035】本第3実施例は、前記図1(a)(b)に
示すように形成された外筒1の軸方向両端部をスピニン
グ加工により縮径して消音器のハウジング18とした実
施例である。
【0036】このハウジング18の製造方法としては、
前記図1(a)(b)に示すように形成された外筒1
(図4の鎖線で示す筒)の軸方向両端部を周知のスピニ
ング加工によりテーパ部18aと首部18bに縮径した
ものである。なお、縮径形状はこの実施例の形状に限定
するものではなく、任意の形状に縮径するものである。
【0037】本第3実施例でのスピニング加工時におい
ては、外筒1の両板材2,3の合わせ部4,5が夫々前
記のように重合されていないため、前記のようなスピニ
ング加工による縮径加工が容易に行える。
【0038】すなわち、前記図16に示す従来の技術の
ように、1枚の板材における周方向の両端部が相互に重
合している外筒においては、その重合部の加工性が他の
部分と異なるため、スピニング加工による縮径加工がで
きない問題があったが、本発明の実施例ではこの問題が
解消できる。
【0039】前記図3及び図4に示す第2及び第3の実
施例においては、そのハウジング10,18内に仕切り
板やインナパイプ、更には吸音材などを内蔵して任意の
消音器とすることが可能である。
【0040】また、前記第2及び第3の実施例のハウジ
ング10,18内に触媒担体などを内蔵させて触媒コン
バータとしたり、フィルターを内蔵させてデーゼルパテ
ィキュレートフィルターとすることも可能である。
【0041】図5は第4実施例を示す。
【0042】本第4実施例は、前記第1実施例における
最外層の板材2の周方向両端を相互に掛け止め可能なク
リンチ形状として連結したものである。
【0043】すなわち、最外層の板材2における周方向
の一端に鳩尾状の凸部2aと凹部2bを軸方向に等間隔
に形成し、板材2における周方向の他端に前記と同形状
の鳩尾状の凹部2cと凸部2dを軸方向に等間隔に形成
し、凹部2bに凸部2dを、凹部2cに凸部2aを夫々
嵌合して連結したものである。
【0044】また、内側の板材3の合わせ部5は前記第
1実施例と同様に形成して、前記板材2の合わせ部4の
クリンチ形状の幅D1 以外の位置に配置されている。
【0045】そして、製造に際しては、先ず板材2の周
方向の両端を前記のクリンチ形状により相互に掛け止め
連結し、内側に板材3を図5(a)(b)のように配置
し、図6に示すように、前記第1実施例と同様に電極ロ
ーラ6,7によって、最外層の板材2の周方向端を溶接
接合して外筒1Aを形成する。この電極ローラ6,7の
幅D2 は、前記合わせ部4のクリンチ形状の幅D1 以上
としてクリンチ部全域が溶接されるようにする。更に、
電極ローラ6,7の幅D2 を図6に示すように、内側の
板材3の合わせ部5に達するように設定することによ
り、合わせ部4の溶接と同時に合わせ部5も溶接接合で
きる。
【0046】前記のように、最外層の板材2の合わせ部
4を溶接前に連結することにより、両板材2,3が、外
筒形状である円筒形状に保持された状態で溶接作業がで
き、生産性が良くなる。更に、合わせ部4が、前記のク
リンチと溶接で連結され、外筒1Aが強固に形成され
る。
【0047】なお、本第4実施例において、前記内側の
板材3における周方向の両端も、前記と同様のクリンチ
形状で連結してもよい。
【0048】図7は第5実施例を示す。
【0049】本第5実施例は、前記第4実施例におい
て、内側の板材3の合わせ部5を、最外層の板材2にお
けるクリンチ形状の幅D1 内に配置したものである。そ
の他の構造及び製造方法は前記第4実施例と同様であ
る。
【0050】本第5実施例においては、最外層の板材2
の合わせ部4と内側の板材3の合わせ部5は交差してい
るが、内側の板材3が最外層の板材2の周方向の両端を
架橋するように配置されるため、前記と同様に気密なシ
ーム溶接が可能である。
【0051】更に、最外層の板材2と内側の板材3を同
時に溶接する場合においては、クリンチ形状の幅D1
に合わせ部5が位置するため、図8に示すように電極ロ
ーラ6,7の幅D3 を、前記図6に示す電極ローラ6,
7の幅D2 に比べて小さくすることができ、溶接に費や
すエネルギーを低減することができる。
【0052】図9は第6実施例を示す。
【0053】前記第1乃至第5実施例においては、最外
層の板材2における周方向の端面を相互に当接させた
が、図9に示す実施例は、最外層の板材2の周方向の両
端面2e,2fを相互に僅かに離間させて内側の板材3
に前記と同様に溶接接合したものである。更に、内側の
板材3の周方向の両端面3a,3bも相互に僅かに離間
させて板材2に前記と同様に溶接したものである。図1
0はその溶接状態を示すもので、その溶接方法は前記と
同様である。
【0054】本第6実施例においても前記図1乃至図4
に示す実施例と同様の効果を発揮する。
【0055】図11は第7実施例を示す。
【0056】前記各実施例は外筒を2枚の板材で形成す
る例を示したが、前記各実施例において、外筒を図11
に示すように3枚の板材2,3,3cまたはそれ以上の
板材で形成してもよい。この場合には、少なくとも最外
層の板材2における合わせ部4とその内側の板材3の合
わせ部5は周方向において前記のように一致させないよ
うにする。図12はその溶接状態を示すもので、その溶
接方法は前記と同様である。
【0057】図13は第8実施例を示す。
【0058】本第8実施例は前記第1実施例において、
最外層の板材2の合わせ部4と内側の板材3の合わせ部
5以外の部分における両板2と3間に隙間19を形成
し、該隙間19内にグラスウールなどの吸音材20を介
在させて外筒1Bを形成したものである。この外筒1B
を排気系部品の外筒に用いることにより、該外筒1Bか
らの放射音の低減を図ることができる。また、前記隙間
19内に断熱材を介在することにより、外筒1Bの断熱
性の向上を図ることができる。
【0059】この第8実施例の外筒1Bを前記第2乃至
第7実施例に適用してもよい。
【0060】なお、前記各実施例においては、両合わせ
部4,5を一対の電極ローラ6,7間に位置するように
配置して両合わせ部4,5を同時に溶接するようにした
が、両合わせ部4,5を相対的に周方向に大きく、すな
わち電極ローラ4,5の幅よりも大きくずらして配置
し、夫々の合わせ部4,5を、前記一対の電極ローラ
6,7により別工程で溶接してもよい。
【0061】更に、前記各実施例は、その外筒を横断面
が円形の筒状にして説明したが、これらの外筒は、その
横断面が楕円や長円形などであっても良い。
【0062】更に、前記各実施例の各板材の材質や板厚
も任意に選択可能であり、また、例えば最外層の板材の
材質および板厚を他の層の板材と異ならせることも可能
である。
【0063】尚、前記各実施例においては、板材の接合
を、抵抗溶接の一種であるシーム溶接により接合した
が、設備・治具の簡略なレーザビームや電子ビームを利
用した溶接方法により、図14(a)に示すように2箇
所、又は図14(b)に示すように3箇所を軸方向に連
続して接合するようにしてもよい。Wは溶接部を示す。
これによって溶接歪みが小さく高精度な接合を行うこと
ができ、外筒を能率よく製造することが可能である。ま
た、抵抗溶接に不向きな低抵抗材料や高融点材料を用い
た外筒にも適用可能である。
【0064】
【発明の効果】以上のようであるから、請求項1記載の
発明によれば、最外層の板材の合わせ部とその内側の板
材の合わせ部を一致させないため、各板材における周方
向の端部の位置合わせに高い精度を必要とせず、外筒の
製造が容易になる。
【0065】更に、各板材における両端部の相互の重ね
合わせがないため、余分な材料を必要とせず、外筒のコ
スト低減、重量低減に効果がある。
【0066】更に、外筒の板厚が全周において不連続に
ならないため、外筒の端部と、該端部を閉塞する部材な
どとの接合が容易である。
【0067】請求項2記載の発明によれば、最外層の板
材とその内側の板材との接合がシーム溶接であるため、
外筒の生産性が良く、また、接合部の気密性にも優れ
る。
【0068】請求項3記載の発明によれば、前記のよう
にシーム溶接でありながら、各板材間が溶接されるばか
りでなく当接した端面同士も溶接されるため、溶接部の
強度が向上し、更に合わせ部の気密性にも優れる。
【0069】請求項4記載の発明によれば、複数の板材
における各周方向の端部を同時に溶接することができ、
各板材の間に凝縮水などが浸入することを防止できる。
【0070】請求項5記載の発明によれば、最外層の板
材における周方向の両端を相互に掛け止めして外筒の形
状を保持した状態で溶接できるため、外筒の生産性が良
い上に、前記の掛け止めと溶接により外筒を強固に形成
できる。
【0071】請求項6記載の発明によれば、前記請求項
5の発明におけるクリンチ形状の合わせ部を溶接する場
合に、他の板材の合わせ部が前記クリンチ形状の幅内に
位置しているため、溶接幅をクリンチ形状の幅として他
の板材の合わせ部も溶接することができ、溶接に要する
消費エネルギーを少なくして複数の板材を溶接できる。
【0072】請求項7記載の発明によれば、外筒と端板
とを巻き締めする場合に、外筒の板厚が全周にわたって
不連続でないため、巻き締め加工が容易であり、更に、
その巻き締め部の気密性にも優れる。
【0073】請求項8記載の発明によれば、外筒をスピ
ニング加工などで縮径する場合に、外筒の板厚が前記の
ように不連続でないため、縮径加工が容易である。
【0074】請求項9記載の発明によれば、前記発明に
おける排気系部品の外筒を容易に製造できる。
【0075】そして、請求項10記載の発明によれば、
最外層の板材における合わせ部の溶接と、内側の板材に
おける合わせ部の溶接が同時に行え、外筒の製造が一層
容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例である排気系部品の外筒を
示すもので、(a)は側面図、(b)は正面図、(c)
は(a)における合わせ部の部分拡大側面図。
【図2】図1における合わせ部の溶接状態を示す図。
【図3】本発明の第2実施例である排気系部品を示すも
ので、(a)は外筒と端板を分離した正面図、(b)は
組付状態の正面図、(c)は外筒と端板の巻き締め状態
を示す正断側面図。
【図4】本発明の第3実施例を示す排気系部品の正面
図。
【図5】本発明の第4実施例である排気系部品の外筒を
示すもので、(a)は側面図、(b)は正面図。
【図6】図5における合わせ部の溶接状態を示す図。
【図7】本発明の第5実施例である排気系部品の外筒を
示すもので、(a)は側面図、(b)は正面図。
【図8】図7における合わせ部の溶接状態を示す図。
【図9】本発明の第6実施例を示す排気系部品の外筒の
側面図。
【図10】図9における合わせ部の溶接状態を示す図。
【図11】本発明の第7実施例を示す排気系部品の外筒
の側面図。
【図12】図11における合わせ部の溶接状態を示す
図。
【図13】本発明の第8実施例を示す排気系部品の外筒
の側断面図。
【図14】(a)(b)は本発明における溶接方法の異
なる他の2例を示す図。
【図15】従来の排気系部品における外筒を示すもの
で、(a)は鋼板の重合状態を示す側面図、(b)は円
筒状に巻き成形した側面図。
【図16】他の従来の排気系部品における外筒を示す側
面図。
【符号の説明】
1,1A,1B 外筒 2 最外層の板材 2a〜2d クリンチ形状を形成する凹凸部 3 内側の板材 4,5 合わせ部 6,7 電極ローラ 10,18 ハウジング 11,12,13,15 フランジ 14,16 端板 17 巻き締め部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F01N 1/00 F01N 1/00 E 3/28 301 3/28 301W (72)発明者 加藤 和明 愛知県西加茂郡三好町大字三好字八和田山 5番地35 株式会社三五八和田山工場内 Fターム(参考) 3G004 BA00 BA02 CA13 DA07 DA14 DA23 EA05 FA04 GA00 GA06 3G091 AB00 AB01 AB13 BA00 BA39 HA00

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の板材で筒状に形成してなる排気系
    部品の外筒において、前記各板材における周方向の両端
    の合わせ部を重合しない状態にし、その最外層の板材の
    合わせ部とその内側の板材の合わせ部を相互に一致しな
    いように配置し、前記最外層の板材の周方向の両端を前
    記内側の板材に気密に接合したことを特徴とする排気系
    部品の外筒。
  2. 【請求項2】 前記最外層の板材の周方向の両端を前記
    内側の板材にシーム溶接した請求項1記載の排気系部品
    の外筒。
  3. 【請求項3】 前記最外層の板材の周方向の両端面を相
    互に当接させた請求項2記載の排気系部品の外筒。
  4. 【請求項4】 前記各板材の合わせ部を周方向において
    近接して配置するとともに、前記各板材の周方向の両端
    を同時にシーム溶接した請求項2または3記載の排気系
    部品の外筒。
  5. 【請求項5】 前記最外層の板材における周方向の両端
    が、クリンチ形状によって相互に掛り止めされている請
    求項1乃至4のいずれかに記載の排気系部品の外筒。
  6. 【請求項6】 前記最外層以外の各板材における周方向
    の両端を、前記クリンチ形状の周方向の幅内に配置した
    請求項5記載の排気系部品の外筒。
  7. 【請求項7】 複数の板材で筒状に形成するとともに該
    各板材における周方向の両端の合わせ部を重合しない状
    態にし、かつ、その最外層の板材の合わせ部とその内側
    の板材の合わせ部を相互に一致しないように配置し、更
    に前記最外層の板材の周方向の両端を前記内側の板材に
    気密に接合してなる外筒と、該外筒における軸方向の両
    端を閉塞する端板とを巻き締め固定して形成したハウジ
    ングを備えたことを特徴とする排気系部品。
  8. 【請求項8】 複数の板材で筒状に形成するとともに該
    各板材における周方向の両端の合わせ部を重合しない状
    態にし、かつ、その最外層の板材の合わせ部とその内側
    の板材の合わせ部を相互に一致しないように配置し、更
    に前記最外層の板材の周方向の両端を前記内側の板材に
    気密に接合してなる外筒の軸方向両端部を縮径加工して
    形成したハウジングを備えたことを特徴とする排気系部
    品。
  9. 【請求項9】 複数の板材で筒状に形成するとともに該
    各板材における周方向の両端の合わせ部を重合しない状
    態にし、かつ、その最外層の板材の合わせ部とその内側
    の板材の合わせ部を相互に一致しないように配置し、前
    記最外層の板材における周方向の両端部と前記内側の板
    材とを一対の電極ローラによりシーム溶接することを特
    徴とする排気系部品の外筒の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記最外層の板材における合わせ部と
    前記内側の板材における合わせ部を、一対の電極ローラ
    間に配置して、前記両合わせ部を一対の電極ローラによ
    って同時にシーム溶接する請求項9記載の排気系部品の
    外筒の製造方法。
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