JP2002331060A - ゴルフスイングシミュレーション方法及び該シミュレーション方法を用いたゴルフクラブ設計システム - Google Patents
ゴルフスイングシミュレーション方法及び該シミュレーション方法を用いたゴルフクラブ設計システムInfo
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- JP2002331060A JP2002331060A JP2001140156A JP2001140156A JP2002331060A JP 2002331060 A JP2002331060 A JP 2002331060A JP 2001140156 A JP2001140156 A JP 2001140156A JP 2001140156 A JP2001140156 A JP 2001140156A JP 2002331060 A JP2002331060 A JP 2002331060A
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Abstract
インパクト時のヘッドのフェース面等の解析を可能に
し、各ゴルファーに応じたゴルフクラブの解析結果を精
度良く得ることができるシミュレーション方法を確立す
る。 【解決手段】 ゴルフクラブの実物を用いてゴルファー
のスイング挙動を計測し、上記ゴルファーのスイング時
の上記ゴルフクラブのグリップの座標の時刻歴データ、
グリップの傾斜角の時刻歴データ、シャフトの幾何学的
中心軸であるシャフト軸周りにおけるグリップの回転角
の時刻歴データを得て、3つの上記時刻歴データを基
に、ゴルフクラブモデルにスイングの動きを与え、ゴル
フクラブモデルの捻転を考慮して、シミュレーションに
よりゴルフクラブモデルの挙動を解析する。
Description
ミュレーション方法及び該シミュレーション方法を用い
たゴルフクラブ設計システムに関し、詳しくは、ゴルフ
クラブの捻転を考慮したシミュレーションによりスイン
グ時のゴルフクラブの挙動を解析し、試作や試打の時間
を低減し、各ゴルファーに適したゴルフクラブを設計す
るものである。
ラブの種類はプレー内容を左右し、各個人のスイング時
の癖や体力等に応じた適切なゴルフクラブを選ぶことが
必要である。しかし、ゴルファーは自分自身のゴルフク
ラブのスイング時の特徴等を明確に把握することは困難
であり、販売点等のアドバイスを参考にするなどして既
製のゴルフクラブの中から自分に適していると思われる
ゴルフクラブを選択している。
ーンが異なるため、全てのゴルファーのスイングパター
ンに対応したゴルフクラブを得るために種々の提案がな
されている。例えば、弾性主軸を幾何学的主軸と相違さ
せたシャフトである異方性シャフトが提案されている。
異方性シャフトは、上記構成とすることで、スイング中
に生じるシャフトの歪みによってシャフトを捻れさせて
(撓み+捻れ)、インパクト時にフェースの向き(フェ
ース面の法線の方向)が目的の方向に向くように修正、
調整することができる。
ような異方性シャフトは繊維強化樹脂層を積層すること
で構成されるものであり、ゴルファー個々のスイングに
合うゴルフクラブを得るには、実際に種々の積層パター
ンからなる異方性シャフトを製造することが必要であ
る。このため、ゴルファーに適したゴルフクラブを得る
ことができるものの、ゴルフクラブの試作や試打に多大
な時間と費用を要するという問題がある。
ルフクラブの選択においては、試作された数種のゴルフ
クラブにて、ゴルファーが実際にスイングして試打を行
い、そのゴルファーに適切か、不適切かを確認してい
る。よって、いずれのゴルフクラブも不適切な場合に
は、さらに異なる構成(繊維強化樹脂層の積層構成等)
のシャフトを試作し、同様に試打するという煩雑な繰り
返し作業を要するという問題がある。
じるシャフトの撓みによってシャフトを捻れさせている
ため、通常のシャフトに比べ、スイング時のゴルフクラ
ブの挙動が複雑であり、自分に適したフェースの向きが
得られるゴルフクラブを選択するには、試打の繰り返し
に、多大な時間を要するという問題がある。
回数を低減するために、ゴルファー個々のゴルフスイン
グをシミュレーションすることにより、各ゴルファーに
適したゴルフクラブを選択する提案もなされている。し
かし、ゴルフクラブの撓みと捻れを考慮したシミュレー
ション手法は確立されておらず、インパクト時のヘッド
のフェース面の方向等について精度良い解析結果は得ら
れないため、現状ではシミュレーションのみで、ゴルフ
ァーに応じたゴルフクラブの設計を行うのは困難であ
る。
のであり、ゴルフクラブの試作や試打を繰り返し行うこ
となく、かつ、ゴルフクラブの撓みや捻れの影響を考慮
し、インパクト時のヘッドのフェース面等の解析を可能
にし、各ゴルファーに応じたゴルフクラブの解析結果を
精度良く得ることができるゴルフスイングシミュレーシ
ョン方法及びゴルフクラブ設計システムを提供すること
を課題としている。
め、本発明は、ゴルフクラブの実物を用いてゴルファー
のスイング挙動を計測し、上記ゴルファーのスイング時
の上記ゴルフクラブのグリップの座標の時刻歴データ、
グリップの傾斜角の時刻歴データ、シャフトの幾何学的
中心軸であるシャフト軸周りにおけるグリップの回転角
の時刻歴データを得て、3つの上記時刻歴データを基
に、ゴルフクラブモデルにスイングの動きを与え、ゴル
フクラブモデルの捻転を考慮して、シミュレーションに
よりゴルフクラブモデルの挙動を解析することを特徴と
するゴルフスイングシミュレーション方法を提供してい
る。
時のグリップ付近の上記3種類のデータを基にシミュレ
ーションを行うことにより、ゴルフクラブの捻転(捻
れ)、グリップを握る手首の角度、ゴルフクラブの全体
の座標を考慮した解析を行うことができ、シャフトの撓
みや捻れ、インパクト時のゴルフクラブモデルのヘッド
のフェース面の向き等のゴルフクラブモデルの挙動を知
ることができる。従って、各ゴルファーのスイングデー
タを一度取っておけば、実物をスイングすることなく、
シミュレーション結果を用いることで、各ゴルファーが
個々のスイングに応じたゴルフクラブを選択することが
できる。従って、試作の回数、試打の回数、及びゴルフ
ァーとのマッチングに要する時間を削減することができ
る。
ャフト軸周りにおけるグリップの回転角の時刻歴データ
をシミュレーションの入力データとして用いることによ
り、実物による実験では困難である、ゴルフクラブモデ
ルの捻転(シャフト軸周りの回転)を考慮したスイング
シミュレーションを精度良く行うことができる。これに
より、ヘッドとボールとのインパクト時の、捻転したゴ
ルフクラブモデルのヘッドのフェース面の向きをも精度
良く予測することができる。よって、開いたフェース面
を閉じにくくする等の対応ができ、各ゴルファーに応じ
たゴルフクラブの選択が可能となる。
リップの傾斜角の時刻歴データを入力データとして用い
ることにより、スイング時の手首の位置やスイング速
度、手首とゴルフクラブとの角度等の個々のプレーヤー
独自のスイングの挙動をシミュレーションにより正確に
再現することができる。以上より、シャフトの撓みや捻
れの評価が可能となる。
ュレーションを行うことが好ましい。三次元座標により
上記データを得ることで、上記3つの時刻歴データの精
度が向上するため、スイング時のゴルフクラブモデルの
捻転、グリップを握る手首の角度、ゴルフクラブモデル
の全体の座標等のスイング挙動をより正確に把握するこ
とができる。よって、シャフトの撓みや捻り等のゴルフ
クラブモデルの挙動の解析精度を向上することができ
る。
座標により得てスイングシミュレーションを行うにあた
り、グリップの3次元座標の時刻歴から、グリップの重
心位置のx、y、zの並進加速度を与え、グリップの傾
斜角の時刻歴データから、グリップの重心位置のx、
y、z軸周りの回転角加速度(rad/sec)を与
え、シャフトの幾何学的中心軸であるシャフト軸周りに
おけるグリップの回転角の時刻歴データから、局所座標
軸(グリップをモデル化した円筒形剛体の幾何学的中心
軸)周りの回転角加速度(rad/sec)を与え、軸
周りに回転するように強制的な角加速度を時刻歴で与え
る。即ち、グリップを剛体要素にして、グリップの座標
データを、剛体要素で構成するグリップに強制加速度と
シャフト軸を中心とした回転加速度を与え、時々刻々の
速度、加速度を入力して、ゴルフクラブモデルを動か
し、シミュレーションを実現させている。
タをグリップに与えて、グリップの全体座標に対する並
進運動、全体座標に対する回転運動、グリップの幾何学
的中心軸周りの回転運動(捻転)の3つの動きを実現
し、スイングのシミュレーションを行うことができる。
即ち、スイングをシミュレーションにて表現するに必要
な制御は、全体座標に対する並進運動、全体座標に対す
る回転運動(手首の動き)、グリップの幾何学的中心軸
周りの回転運動(捻転)である。
こともできる。二次元座標とした場合には、スイングプ
レーン上にて、座標データをとるのが好ましい。スイン
グの軌道は、ほぼ同一平面上となることから、このスイ
ングの軌道とほぼ同一な平面をスイングプレーンとし、
その平面(スイングプレーン)上で二次元座標データを
取ることにより、解析結果の精度を向上することができ
る。
ラブモデルのシャフトは異方性シャフトとすることがで
きる。異方性シャフトは、スイング中に生じるシャフト
の撓みによってシャフトを捻れさせているため、スイン
グ時のゴルフクラブの挙動が特に複雑である。しかし、
本シミュレーション方法では、シャフトの捻れと撓みを
考慮しているため、このような異方性シャフトにおいて
も、正確にその挙動を把握することができる。従って、
本シミュレーションによれば、異方性シャフト特有のイ
ンパクト時のフェース面の向きの調整という効果をさら
に引き出しやすく、打球方向の調整が行い易いため、ゴ
ルファーは、自分のスイングに適したゴルフクラブを容
易に選択することができる。
の座標の時刻歴データ、及び、グリップの傾斜角の時刻
歴データを得るには、スイング時のグリップの2点の座
標を計測するのが良い。上記グリップの2点の座標から
グリップの傾斜角の時刻歴データを得ることができる。
なお、グリップの2点は任意の2点とすることができる
が、1点はグリップ端に近い方が良く、2点間の距離は
離れている方が精度が良くなる。
フトの幾何学的中心軸であるシャフト軸周りにおけるグ
リップの回転角の時刻歴データを得るには、ゴルフクラ
ブに対して非常に軽量な重量の複数の測定ポイントをグ
リップの近傍(グリップとシャフトの境界付近)で、グ
リップと平行にならず、ゴルフクラブの動きに追従する
ように設けるのが良い。具体的には、発泡スチロールの
球体等の2つの測定ポイントを、スイングの妨げになら
ないように、針金等を介してゴルフクラブ(シャフトあ
るいはグリップ)に固定し、2つの測定ポイントがゴル
フクラブの動きに追従するように設定する。2つの測定
ポイント間の距離は一定であるので、シャフトが捻転
し、その動きに応じて、両者の位置関係が変わると、両
者の座標より、捻転角度を求めることが可能となる。即
ち、測定ポイント2点の時刻歴の座標を計測し、測定ポ
イントの空間上での位置関係を時々刻々追尾することに
より、シャフトの幾何学的中心軸であるシャフト軸周り
におけるグリップの回転角の時刻歴データを得ることが
できる。また、シャフト軸周りにおけるグリップの回転
角を求めるには、グリップと直交する直線上に2つの測
定ポイントを設置するのが好ましい。なお、画像処理等
で正確な座標を得るために、周囲との判別がしやすいよ
うな色に測定ポイントの色を設定するのが好ましい。
よる座標計測を行うのが好ましい。異なる方向から複数
のカメラにより時々刻々撮影した複数の画像を基に、計
算により座標を算出するのが良い。なお、1台のカメラ
をスイングプレーンと垂直な方向に設置して二次元座標
の計測を行うこともできる。
例えばDLT法がある。これにより座標位置の計測精度
を向上することができる。
個々のゴルフクラブのスイング挙動はほぼ同じであると
想定し、一度実測したスイングデータに基づき、種々の
ゴルフクラブのスイングシミュレーションを行うことが
できる。
精度良くシミュレーションをすることができる。ゴルフ
クラブモデルのシャフトについて、有限要素法により解
析する際は、シャフトが中空形状のため、パイプ状の面
に厚みを持たせた要素としている。解析時に、見た目で
は、要素の体積はないように見えるが、上記のように厚
みを入力するため、計算ではシャフトの体積が考慮さ
れ、材料の密度の値の入力が必要となる。
層の積層構成をモデル化している。具体的には、シャフ
トモデルを構成するシェル各要素に、各層の物性(繊維
方向)を、ゴルフクラブモデルを構成する繊維強化樹脂
(繊維強化プリプレグ)の積層分入力する。このよう
に、積層構成をモデル化しているため、シミュレーショ
ン時にシャフトの異方性の調整が容易であり、撓みや捻
れのシミュレーション精度も高めることができる。異方
性シャフトの種類により、同じスイングでも、シャフト
の撓み+捻れの挙動が異なり、インパクト時のフェース
向きが変わるため、種々の積層構成のシミュレーション
が可能であることにより、自分に適したゴルフクラブを
より、選択し易くなる。なお、シャフトだけでなく、ヘ
ッドもモデル化してシミュレーションを行い、ヘッドの
剛性、フェース面の向き、ロフト角等により調整するこ
とができる。
イバー、アイアン、パター等すべての種類のゴルフクラ
ブを用いたスイングシミュレーションを行うことができ
る。また、繊維強化樹脂製、金属製等のシャフトの材料
等、ゴルフクラブの材料にも限定されず、あらゆるゴル
フクラブに対応可能である。
ション方法を用いたゴルフクラブ設計システムを提供し
ている。本発明のゴルフスイングシミュレーション方法
により、個々のゴルファーに適したゴルフクラブを、試
作や試打を行うことなくコンピュータによる仮想空間上
で設計することができる。よって、個々のゴルファーの
スイングデータを用い、シャフトの異方性を変える等の
ゴルフクラブの設計が容易になる上に、各ゴルファーに
最適なゴルフクラブを設計、製造することができる。
ミュレーション方法の実施形態を図面を参照して説明す
る。本発明のシミュレーション方法では、ゴルフクラブ
の実物を用いてゴルファーのスイング挙動を計測し、上
記ゴルファーのスイング時の上記ゴルフクラブのグリッ
プの座標の時刻歴データ、グリップの傾斜角の時刻歴デ
ータ、シャフトの幾何学的中心軸であるシャフト軸周り
におけるグリップの回転角の時刻歴データを得て、3つ
の上記時刻歴データを基に、ゴルフクラブモデルにスイ
ングの動きを与え、ゴルフクラブモデルの捻転を考慮し
て、シミュレーションによりゴルフクラブモデルの挙動
を解析している。
ァーのスイング挙動を計測している。具体的には、図1
に示すように、実際にスイングを行うゴルフクラブ10
は、カーボン繊維を強化繊維とする繊維強化樹脂からな
り、異方性ではない通常のシャフト11を備え、該シャ
フトにドライバー用のヘッド12とグリップ13を取り
付けている。
測するために、グリップ13上に2つの測定点S1、S
2を設定している。また、ゴルフクラブ10の捻転を考
慮するため、シャフト11とグリップ13の境界線上よ
り、発泡スチロールの球体からなる2つの測定ポイント
T1、T2を、針金15を介してシャフト11に固定し
ている。測定ポイントT1、T2は、周囲との見分けが
つきやすいように、赤色とし、ゴルフクラブ10に対し
て非常に軽量としている。針金15とシャフト11は直
交しており、測定ポイントT1、T2は、スイングの妨
げにならないように、かつゴルフクラブ10の動きに追
従するように設定している。
ルBを打撃するスイングの動きがカメラの視野に十分入
るように2台の高速カメラ20(20−1、20−2)
を、それぞれ異なる方向から撮影できるように設置して
いる。高速カメラ20は打席後方の第1高速カメラ20
−1、打席前方で打撃フォームを正面側から撮影できる
位置に配置した第2高速カメラ20−2の2台を設置し
ている。なお、2台の高速カメラ20で得られるデータ
は同時刻のものとなるようにしている。
グする際に、高速カメラ20により、図3に示すよう
に、アドレス状態からスイングを開始して、フィニッシ
ュに至るスイング終了まで、時々刻々ゴルフスイングを
撮影し、一連のスイング画像を得ている。これらの画像
を基にDLT法を用いて、計算によりゴルフクラブ10
のグリップ13上の測定点S1、S2及び、測定ポイン
トT1、T2の三次元座標を算出している。
動を計測し、三次元座標を得ることにより、図4に示す
ように、測定点S1、S2より、ゴルファーGのスイン
グ時のゴルフクラブ10のグリップ13の座標の時刻歴
データ、グリップの傾斜角θの時刻歴データを得て、測
定ポイントT1、T2よりシャフト11の幾何学的中心
軸であるシャフト軸周りにおけるグリップ13の回転角
の時刻歴データを得ている。
り、測定ポイントT1、T2よりシャフト11の幾何学
的中心軸であるシャフト軸i周りにおけるグリップ13
の回転角の時刻歴データを得ている。2つの測定ポイン
トT1、T2は、ゴルフクラブ10に対して固定されて
いるため、測定ポイントT1、T2間の距離は一定であ
る。ゴルフクラブ10が、スイング時にシャフト軸i周
りに回転した場合、固定された高速カメラにてゴルフク
ラブ10を撮影すると、シャフト軸i周りの回転によ
り、測定ポイントT1、T2間の距離が見かけ上、変化
したように見える。測定ポイントT1、T2間の実際の
距離R0と、測定ポイントT1、T2間の見かけ上の距
離Rとから、シャフト軸i周りにおけるグリップ13の
回転角を計算する。この見かけ上の測定ポイントT1、
T2間の距離の経時的な変化から、シャフト軸i周りに
おけるグリップ13の回転角の時刻歴データを得てい
る。
ンを行うゴルフクラブモデル30を示す。図6に示すよ
うに、ゴルフクラブモデル30は、ゴルフクラブ10と
同一形状とし、測定ポイントは取り付けておらず、シャ
フトの積層構成のみ変更している。ゴルフクラブモデル
30において初期条件を設定している。本実施形態で
は、シャフト31を断面22分割、軸方向53分割、1
166個の要素31aに分割し、要素31aは4角形シ
ェルである。また、同様に、ヘッド32も要素32aに
メッシュ状に分割している。グリップ33は、剛体要素
として、要素33aにメッシュ分割している。なお、図
6中の格子状の線は、メッシュを示す概略図である。
レグの巻き付け時に強化繊維Fの方向性が統一されるよ
うに、繊維強化プリプレグ31bを積層した構成として
おり、ゴルフクラブモデル30のシャフト31は、ゴル
フクラブ10の実測時のスイングを修正するような異方
性シャフトとしている。シャフト31を構成する各要素
に、シャフトを構成する各繊維強化プリプレグ層の物性
(繊維方向)を入力している。
0のグリップ33を剛体要素にして、上記スイングの画
像計測により算出したグリップ33の座標データから、
剛体要素で構成するグリップ33に、強制加速度とシャ
フト軸を中心とした回転加速度を与え、時々刻々の速
度、加速度を入力して、ゴルフクラブモデル30を動か
し、シミュレーションを実現させている。
タをゴルフクラブモデル30のグリップ33に与えて、
グリップ33の全体座標に対する並進運動、全体座標に
対する回転運動(回転角θ)、グリップ33の幾何学的
中心軸周りの回転運動(捻転)の3つの動きを実現し、
スイングのシミュレーションを行っている。
るゴルフクラブモデル30をスイングしたと想定した時
の時々刻々のスイング挙動をシミュレートしている。特
に、図9に示すように、ボールとのインパクト時のゴル
フクラブモデル30のヘッド32のフェース面32aの
向きを精度良く解析している。
ングを捻転を考慮して3次元測定することで、ゴルフク
ラブの試作や試打を繰り返し行うことなく、かつ、ゴル
フクラブの撓みや捻れの影響を考慮し、スイング時の手
首の動きやインパクト前のヘッドのフェース方向を解析
可能にし、精度良く各ゴルファーに応じたゴルフクラブ
の解析結果を得ることができる。特に、ゴルフクラブの
捻転を考慮したシミュレーションを行うことができるた
め、スイング時にシャフトの撓みと捻れの複雑な挙動を
示す異方性シャフトからなるゴルフクラブにおいても、
精度良く解析することができる。
ゴルフクラブのシャフトを繊維強化樹脂からなる異方性
シャフトとしているが、異方性ではなく繊維強化樹脂か
らなる通常のシャフトとしてもよいし、金属製のシャフ
トとしてもよい。また、シャフトに取り付けるヘッド
も、ドライバー用に限らず、アイアン、パター等とする
こともできる。なお、最初にスイングデータを計測する
ゴルフクラブも、異方性としてもよく、上記同様に種々
のゴルフクラブを用いることができる。
ン方法をゴルフクラブの設計に適用することで、スイン
グデータの計測から、最適なゴルフクラブの選択まで
を、短期間に実現することができ、ユーザーの要望に沿
うことができるゴルフクラブ設計システムの提供を可能
にしている。
によれば、ゴルフクラブのシャフトの撓みや捻れ、特
に、シャフト軸周りの捻転の影響を考慮したシミュレー
ションを行うことができるため、インパクト時のヘッド
のフェース面の方向を精度良く解析することができる。
繰り返し行うことなく、シミュレーションの解析結果に
より、各ゴルファーに応じたゴルフクラブを選択するこ
とができる。従って、煩雑な作業と時間を要することな
く、ゴルフクラブの設計が容易となる。
時の挙動が複雑なゴルフクラブについても解析可能であ
るため、種々のパターンのゴルフクラブについて、各ゴ
ルファーへの適応性を検討することができ、真に各ゴル
ファーに適したゴルフクラブを得ることができる。
図である。
ある。
ポイントの動きを示す図である。
した、シャフト軸周りにおけるグリップの回転角の算出
方法を示す図である。
積層構成を示す図である。
る挙動解析の結果を示す図である。
のフェース面の状況を示す図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 ゴルフクラブの実物を用いてゴルファー
のスイング挙動を計測し、 上記ゴルファーのスイング時の上記ゴルフクラブのグリ
ップの座標の時刻歴データ、グリップの傾斜角の時刻歴
データ、シャフトの幾何学的中心軸であるシャフト軸周
りにおけるグリップの回転角の時刻歴データを得て、 3つの上記時刻歴データを基に、ゴルフクラブモデルに
スイングの動きを与え、ゴルフクラブモデルの捻転を考
慮して、シミュレーションによりゴルフクラブモデルの
挙動を解析することを特徴とするゴルフスイングシミュ
レーション方法。 - 【請求項2】 上記時刻歴データを三次元座標により得
ている請求項1に記載のゴルフスイングシミュレーショ
ン方法。 - 【請求項3】 上記ゴルフクラブあるいは/及びゴルフ
クラブモデルのシャフトは異方性シャフトとしている請
求項1または請求項2に記載のゴルフスイングシミュレ
ーション方法。 - 【請求項4】 上記ゴルフクラブモデルのヘッドとボー
ルとのインパクト時におけるヘッドのフェース面の方向
を予測している請求項1乃至請求項3のいずれか1項に
記載のゴルフスイングシミュレーション方法。 - 【請求項5】 上記シミュレーションは、有限要素法に
より行っている請求項1乃至請求項4のいずれか1項に
記載のゴルフスイングシミュレーション方法。 - 【請求項6】 請求項1乃至請求項5のいずれか1項に
記載のゴルフスイングシミュレーション方法を用いたゴ
ルフクラブ設計システム。
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