JP4218875B2 - ゴルフクラブのスイングシミュレーション方法、該シミュレーション方法を用いたゴルフクラブの設計方法 - Google Patents
ゴルフクラブのスイングシミュレーション方法、該シミュレーション方法を用いたゴルフクラブの設計方法 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ゴルフクラブのスイングシミュレーション方法、該シミュレーション方法を用いたゴルフクラブの設計方法に関し、特に、インパクト直前のヘッドがどのような状態になっているかをコンピュータ上で分析し、かつ、ゴルフクラブのヘッド、シャフトの諸元を設計変数として、スイング時におけるヘッドの状態を分析することによりゴルフクラブの設計を効率良く行うものである。
【0002】
【従来の技術】
スイング時にゴルフクラブがどのような挙動を示し、かつ、インパクト直前におけるヘッド状態を正確に把握することは困難である。しかしながら、ゴルフクラブの設計において、どの程度のトルクを負荷してスイングすると、フェース面の方向等のヘッドの状態はどうなるか、また、ゴルフクラブのシャフトやヘッドの重量、剛性等の諸元が変わると、同一スイング挙動をした場合に、ヘッドの状態はどのように変化するかを正確に把握することはゴルフクラブの設計上において非常に重要である。
【0003】
近年、スイング時におけるゴルフクラブの挙動解析において、試作や試打の回数を低減するために、コンピュータを用いたシミュレーションによる方法も提案されている。
例えば、本出願人は、特開2002−331060号公報(特許文献1)において、ゴルフクラブの実物を用いてゴルファーのスイング挙動を計測し、スイング時のグリップ座標、グリップの傾斜角、シャフト軸周りにおけるグリップの回転角の各時刻歴データを基に、ゴルフクラブの捻転を考慮してシミュレーションによりゴルフクラブモデルの挙動を解析することを提案している。このシミュレーションモデルでは、実験で得られた手首の位置データを入力としている。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−331060号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記したシミュレーション方法では、実測データに基づいてのみシミュレーションを行っているため、スイング時のトルクが変わった場合や、使用するゴルフクラブが変わった場合にも、同一のスイング挙動をとるとみなしている。例えば、クラブの重さが10倍になったとしても、同じスイングをしているとみなされ、実際のスイング時のトルクが考慮されていない。
このように、ゴルフクラブのシャフトやヘッドの重量や材質等を変更した場合、実測データによる解析では、どのようなスイング挙動となるかを容易に予測できない問題がある。
【0006】
ゴルフクラブの設計において、出来るだけゴルファーの実際のスイングに近い状態を想定して、シャフトやヘッド等のゴルフクラブの構成要素を適宜に組み合わせることにより、目標とする性能に合わせたゴルフクラブを的確かつ簡易に設計可能とすることが要求されているが、前記したシミュレーション方法では、該要求を満たすことは出来ない。
【0007】
本発明は上記した問題に鑑みてなされたものであり、ゴルフクラブの重量、材質等の諸元が変更された場合におけるスイング挙動を的確に再現することができ、それに基づいて、ゴルフクラブを効率良く設計できるようにすることを課題としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、第1の発明として、ゴルフクラブをスイングする数値スイングモデルと、有限要素モデルからなるゴルフクラブモデルとを用いてゴルフクラブのスイングをシミュレーションする方法であって、
ゴルフクラブのスイングを実測して、スイング開始時からインパクト直前までの肩関節に加えられるトルクを測定し、該測定したトルクを上記数値スイングモデルに基準データとして入力し、該基準データのトルクに基づいて任意のトルクを入力する一方、
上記ゴルフクラブモデルを構成するシャフトの重量分布、剛性分布、内径、外径、肉厚、弾性率、積層構造から選択される1項目以上を設計変数とし、
上記入力するトルク、上記ゴルフクラブモデルのヘッドおよび上記シャフトの3条件のうち、2条件は同一とすると共に1条件は設計変数とし、
上記数値スイングモデルによる上記ゴルフクラブモデルでのスイング時におけるインパクト直前のヘッドスピード、フェース角度、ブロー角度を分析していることを特徴とするゴルフクラブのスイングシミュレーション方法を提供している。
また、第2の発明として、ゴルフクラブをスイングする数値スイングモデルと、有限要素モデルからなるゴルフクラブモデルとを用いてゴルフクラブのスイングをシミュレーションする方法であって、
ゴルフクラブのスイングを実測して、スイング開始時からインパクト直前までの肩関節に加えられるトルクを測定し、該測定したトルクを上記数値スイングモデルに基準データとして入力し、該基準データのトルクに基づいて任意のトルクを入力する一方、
上記ゴルフクラブモデルを構成するヘッドの重量、重心位置、慣性モーメント、肉厚分布、形状から選択される1項目以上を設計変数とし、
上記入力するトルク、上記ゴルフクラブモデルのヘッドおよび上記シャフトの3条件のうち、2条件は同一とすると共に1条件は設計変数とし、
上記数値スイングモデルによる上記ゴルフクラブモデルでのスイング時におけるインパクト直前のヘッドスピード、フェース角度、ブロー角度を分析していることを特徴とするゴルフクラブのスイングシミュレーション方法を提供している。
【0009】
上記のように数値スイングモデルとゴルフクラブモデルを用いてスイングをシミュレーションしているため、ゴルフクラブモデルを同一としてスイング時の入力トルクを変更することで、シャフト軸まわりの回転も考慮し、同一ゴルフクラブを用いた場合においてもスイングする際に入力するトルクの相違によるスイング挙動やヘッドの状態の変化を分析することが可能となる。例えば、同一ゴルフクラブを用いても、非力なゴルファーがスイングした場合と、強い力でスイングした場合とのスイング挙動、上記したフェース面の向き等のヘッドの状態を比較分析することができる。
同様に、入力トルクは同一としてゴルフクラブモデルのシャフトあるいはヘッドの重量や材質を変化させることにより、ヘッドの状態の変化を分析することが可能となる。例えば、数値スイングモデルへの入力トルクを同一としても、ゴルフクラブの重量が重くなると、スイングスピードは小さくなり、より実際のスイングに近いモデルとなる。
其の際、ゴルフクラブモデルとして有限要素モデルを用いているため、ゴルフクラブモデルのシャフトやヘッドの重量、材質、形状等の変更は、ゴルフクラブを構成する要素への入力データを変更するだけで簡単に行え、様々なパターンのゴルフクラブをコンピュータ上で作成し、それに基づくスイング挙動およびヘッドの状態をコンピュータ上で容易に分析することができる。よって、ゴルフクラブの試作等を行うことなく、上記分析結果を利用して効率の良いゴルフクラブの設計を行うことができる。
【0010】
上記のように、数値スイングモデルは、ゴルフクラブのスイングを実測して作成しており、スイング開始時からインパクト直前までの肩関節に加えられるトルクを測定し、該測定したトルクを上記数値スイングモデルに基準データとして入力し、
上記数値スイングモデルの肩関節に任意のトルクをスイング開始時からインパクト直前まで入力し、上記基準データのトルクに基づいて上記任意のトルクを入力した時のスイング挙動を補正している。
【0011】
即ち、スイング時に負荷されるトルクは、肩関節部分にあるサーボモーターに入力する電圧より測定でき、この肩関節に負荷されるトルクを数値スイングモデルで制御することにより、実際のスイング時にゴルフクラブに負荷される力に応じたスイング挙動を再現することができる。なお、肩関節に入力するトルクは、その目的により任意に設定することができる。
【0012】
このように、実測したトルクの時刻歴データをシミュレーションのデータを基準データとして入力しているため、スイング中の各時刻におけるトルクの負荷の具合を精度良く再現することができ、スイング時のスイング速度等を考慮した解析を行うことができる。この基準データに基づいて、スイング時のトルク、ゴルフクラブの重量等を変えた場合におけるスイング挙動、ヘッドの状態の解析を行っているため、実際のスイングに近い仮想スイングをコンピュータ上で精度良く再現することができる。
【0013】
上記数値スイングモデルは、ゴルフのスイングロボットあるいはゴルファーよる実測スイング時の肩関節、肘、手首等の位置データを入力して作成し、上記数値スイングモデルの肩関節に所要トルクを入力してスイングさせると、該スイングは、同一トルクが肩関節に入力された時の上記実測されたスイングと同一のスイング挙動となる設定としている。
【0014】
上記のようにスイングロボットやゴルファーの上記位置データを入力して数値スイングモデルを作成しているため、実際のスイング時の挙動をほぼ完全に模写することができ、コンピュータを用いたシミュレーションの信頼性を高くすることができる。
其の際、肘、手首の位置データも入力しているため、肩関節に与えられる入力に応じた遠心力、重力によるコックの開き、手首の返りの現象も実際のスイング挙動に準じた設定とすることができる。
【0015】
ゴルフクラブのシャフトの形状や材料は特に限定されるものではなく、プリプレグの積層体等の繊維強化樹脂製、金属製等の従来使用される種々の材料とすることができる。また、ゴルフクラブのヘッドは、ウッド型ヘッド、アイアン型ヘッド、パター型ヘッド等とすることができ、ドライバー、アイアンクラブ、パター等のあらゆる種類のゴルフクラブとすることができる。ヘッドの材質は、パーシモン(ウッド)、繊維強化樹脂、スチール・アルミニウム合金・チタン・チタン合金・ジュラルミン等の金属材料等の種々の材質とすることができる。また、ヘッドの形状は、従来使用される種々の形状とすることができる。なお、グリップ等の材質・形状等も限定されず、種々の形態とすることができる。各部の材質は部分的に変更することもでき、ゴルフクラブモデルにおいてその材質の該当部分に該当する材質の物性値が入力されていれば良い。
【0016】
本発明は、上述した本発明のゴルフクラブのスイングシミュレーション方法を用い、
上記数値スイングモデルに入力するトルク及び上記ゴルフクラブモデルを構成するヘッドの条件は同一とし、
上記ゴルフクラブモデルを構成するシャフトの重量分布、剛性分布、内径、外径、積層構造から選択される1項目以上を設計変数として、上記ゴルフクラブモデルの挙動を解析し、
ゴルフボールをインパクトする直前のヘッドスピードを速め、フェースオープン角を0に近づけ、ブロー角が大きくなるように上記設計変数の値を変量してゴルフクラブの仕様を設定することを特徴とするゴルフクラブの設計方法を提供している。
【0017】
設計変数をゴルフクラブモデルを構成するシャフトの重量分布、剛性分布、内径、外径、肉厚、弾性率、積層構造等のシャフトの諸元から選択される1項目以上としているため、シャフトの性能を変化させたときのゴルフクラブの性能変化を精度良く評価することができ、ゴルフクラブの設計に非常に有用である。
即ち、飛距離や打球方向等の性能に影響を及ぼすシャフトのしなりや捩れ等の影響を考慮することができる。また、トルクとヘッドの条件は同一であるため、シャフトの影響のみを考慮することができ、どの設計変数により、ゴルフクラブの挙動がどのように変化したかを明確に把握することができ、設計指針として有用な情報を得ることができる。さらに、試作を行うことなく、コンピュータにより設計変数を変量させるだけで、種々のタイプのゴルフクラブの性能を予測することができるため、設計の効率化を図ることができる。
【0018】
さらに、本発明は、上述した本発明のゴルフクラブのスイングシミュレーション方法を用い、
上記数値スイングモデルに入力するトルク及び上記ゴルフクラブモデルを構成するシャフトの条件は同一とし、
上記ゴルフクラブモデルを構成するヘッドの重量、重心位置、慣性モーメント、肉厚分布、形状から選択される1項目以上を設計変数として、上記ゴルフクラブモデルの挙動を解析し、
ゴルフボールをインパクトする直前のヘッドスピードを速め、フェースオープン角を0に近づけ、ブロー角が大きくなるように上記設計変数の値を変量してゴルフクラブの仕様を設定することを特徴とするゴルフクラブの設計方法を提供している。
【0019】
設計変数をゴルフクラブモデルを構成するヘッドの重量、重心位置、慣性モーメント、肉厚分布、形状等のヘッドの諸元から選択される1項目以上としているため、ヘッドの性能を変化させたときのゴルフクラブの性能変化を精度良く評価することができ、ゴルフクラブの設計に非常に有用である。また、トルクとシャフトの条件は同一であるため、ヘッドの影響のみを考慮することができ、どの設計変数により、ゴルフクラブの挙動がどのように変化したかを明確に把握することができ、設計指針として有用な情報を得ることができる。さらに、試作を行うことなく、コンピュータにより設計変数を変量させるだけで、種々のタイプのゴルフクラブの性能を予測することができるため、設計の効率化を図ることができる。
【0020】
上記のように設計変数を変量することで、ゴルフボールをインパクトする直前のヘッドスピードを速め、フェースオープン角を0に近づけ、ブロー角が大きくなるように設定している。これによりより大きな飛距離が得られると共に、打球方向のずれが少ないゴルフクラブを設計することができる。ドライバーやアイアン等の各ゴルフクラブの種類に応じて、目標とするヘッドスピードやブロー角は適宜変更することができる。具体的には、ヘッドスピードは、ドライバークラブの場合は40m/s、アイアンクラブの場合は20m/s〜60m/sの速さが良い。また、ブロー角は、ロフト角にもよるが、ドライバークラブの場合は1°〜8°、アイアンクラブの場合は−8°〜0°が良い。
【0021】
最適なヘッドスピード、フェースオープン角、ブロー角が得られるまで設計変数の変量とシミュレーションを繰り返すことで、効率良く各性能に優れたゴルフクラブを設計することができる。また、各設計変数毎に最適な設定を得て、ヘッドとシャフトの各設定を適宜組み合わせることで、各性能に優れたあらゆるタイプのゴルフクラブを容易に設計することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1に本発明のゴルフクラブのスイングシミュレーション方法のフローチャートを示し、まず、該フローチャートに基づいて概略的に説明する。
【0023】
まず、ステップ#1で、ゴルフクラブのスイングを実測して、スイング開始時からインパクト直前までの肩関節に加えられるトルクを測定する。
ステップ#2で、上記測定したトルクを数値スイングモデルに基準データとして入力し、ゴルフクラブモデルをスイングさせる。
ステップ#3で、入力するトルク、ゴルフクラブモデルのヘッド、シャフトの3条件のうち、2条件は同一とすると共に1条件は設計変数とする。
ステップ#4で、ゴルフクラブモデルのスイング時のおけるインパクト直前のヘッドスピード、フェース角度、ブロー角度を分析する。
【0024】
以下、上記シミュレーション方法について詳述する。
まず、ゴルフクラブのスイングを実測して、スイング開始時からインパクト直前までの肩関節に加えられるトルクの時刻歴データを測定する。
【0025】
図2(A)に示すように、実際にスイングを行うゴルフクラブ10は、カーボン繊維を強化繊維とする繊維強化樹脂からなるシャフト11と、チタン製のウッド型ヘッド12と、グリップ13とを備えたドライバーであり、シャフト11の小径端側にヘッド12、大径端側にグリップ13が取り付けられている。ゴルフクラブ10の重量は286.5g、長さは1168mm、重心位置はグリップ端から895mm、重心周りの慣性モーメントは5.12×105(g・cm2)としている。
【0026】
図2(B)に示すように、ゴルフクラブ10は、ほぼ等身大の大きさであるゴルフのスイングロボット14(Golf−Laboratories社製)に握らせてスイングさせるようにしている。スイングロボット14のスイング条件は、ゴルフボールをインパクトする直前のヘッドスピードを40m/sに設定している。
【0027】
スイング開始時からインパクト直前までの肩関節14Aに加えられるトルクの時刻歴データを測定するために、サーボモーターに入力する電圧波形をモニターしている電圧とトルクの関係はスイングロボットの指定の定数を使用している。
【0028】
図3に示すように、上記構成のスイングロボットに、スイングのアドレス→バックスイング→トップ→インパクト→フォロースルー→フィニッシュまでの一連の動きでスイングさせ、図4に示すように、スイング開始時からインパクト直前まで肩関節に加えられるトルクの時刻歴データが含まれるようにトルクの時刻歴データを測定する。
【0029】
測定した任意のトルクを数値スイングモデルに基準データとして入力し、任意のゴルフクラブモデルをスイングさせる。即ち、ゴルフクラブをスイングする数値スイングモデルと、有限要素モデルからなるゴルフクラブモデルとを用いてゴルフクラブのスイングをシミュレーションする。本シミュレーションにおいて、入力するトルク、ゴルフクラブモデルのヘッド、シャフトの3条件のうち、2上件は同一とすると共に1条件は設計変数としている。
【0030】
数値スイングモデルの解析ソフトは汎用機構解析コードMADYMO(TNO社製)を使用している。なお、他の機構解析ソフト(ADAMS、DADS等)を使用することも可能である。
【0031】
図5(A)に示すように、数値スイングモデルの解析を行うにあたり、コンピュータによりゴルフクラブモデル20の初期条件を設定する。
シミュレーションで用いたヘッドモデル22はゴルフクラブ10のヘッド12と同様の構成になるように設定しており、7498個の要素に分割し、多数の節点を得ており、有限要素の一辺の平均長さは約2mmとしている。ヘッドモデル22は、全体を4節点シェル要素の剛体でモデル化し、材料物性や重心位置、重量、慣性モーメント等のヘッドの諸元を入力している。
【0032】
シミュレーションで用いたシャフトモデル21はゴルフクラブ10のシャフト11と同様の構成になるように設定しており、57個の梁要素に分割し、多数の節点を得ており、有限要素の一辺の平均長さは約20mmとしている。シャフトモデル21は、全体を梁要素でモデル化し、シャフトの積層構造から予め求めたシャフトの弾性率、肉厚等のシャフトの諸元を入力している。本実施形態では、シャフトモデル21の長手方向に20mmピッチで要素分割しており、静的な曲げ試験と合うようにシャフトの弾性率全体に補正係数0.8を掛けている。ねじれの特性については、静的な曲げたわみ試験実施時のたわみ量と合うように、ポアソンを0.45に定めている。
なお、有限要素モデルは、シェル要素、ソリッド要素でもモデル化することも可能である。
【0033】
シミュレーションで用いたスイングロボットモデル24は、実物のスイングロボット14と同様の構成になるように設定しており、実物と同じ重量諸元を各要素に入力している。スイングロボットモデル24は、全体を3個の剛体リンクモデルでモデル化し、実物のスイングロボット14の腕、手首の重量諸元を入力している。肩関節部分はスイング面に垂直方向軸周りの回転のみに自由度を持っている。手首部分は、手首が開く角度(コック角)変化(開外)θotに合わせて、手首のねじれ角度変化(開内)θrtを線形に定義している。手首のコック角が1度開くと、手首のねじれが1度閉じるように定義している。
【0034】
数値スイングモデルであるスイングロボットモデルにゴルフクラブモデルを握らせ、数値スイングモデルの肩関節に、上記方法でスイングロボットモデルにスイング実測により得たトルクの時刻歴データをスイング開始時からインパクト直前まで入力してスイングシミュレーションを行う。即ち、基準データのトルクに基づいて上記トルクを入力した時のスイング挙動を補正している。また、数値スイングモデルには、ゴルフのスイングロボット実測スイング時の肩関節、肘、手首等の位置データを入力しても良い。
【0035】
図5(B)に、シミュレーションにより得られたスイングモデルを示す。腕の付け根部分である肩関節のみにトルクを与え、遠心力、重力によってコックの開き、手首の返りの現象が起こっている。肩関節を中心としてスイング面に垂直な軸回りの腕の動きが制御されており、数値スイングモデルであるスイングロボットモデルの肩関節に所要トルクを入力してスイングさせると、該スイングは、同一トルクが肩関節に入力された時の上記実測されたスイングと同一のスイング挙動となる設定としている。
【0036】
図5(B)に示すように、肩関節に与えられるトルクを考慮したゴルフクラブモデルのスイング時の挙動をシミュレーションにより解析し、その動きを可視化して時々刻々表示することができる。よって、トルクの負荷時におけるインパクト直前のヘッドスピード、フェース角度、ブロー角度を分析することができる。
【0037】
本シミュレーション方法により得られたスイング挙動と実測スイング挙動との差を調べるために、シャフトに生じるひずみをシミュレーションによる計算値と実測による実験値とを求めた。シャフトのTIP端から124mm(TIP1)、324mm(TIP2)、524mm(TIP3)、724mm(TIP4)の4箇所のおいてスイング時に生じるひずみの時刻歴データの計算値と実験値を図6乃至図8に示す。トウダウン方向、スイング方向、ねじれ方向の3方向について求め、各図に示す。実線が実験値であり、破線が計算値である。図6乃至図8に示すように、ひずみの実験値と計算値を比較すると、いずれのグラフにおいても実験値と計算値が良く一致しており、シミュレーションにより精度良くスイングが再現されていることが確認できた。
【0038】
上記実施形態では、スイングロボットによる実測スイング時のデータを入力して解析しているが、ゴルファーよる実測スイング時のデータを用いても良く、ゴルファーのスイング挙動を解析することもできる。ゴルフクラブやスイング条件を変更することで、種々のタイプのスイングシミュレーションを非常に精度良く行うことができる。
【0039】
以下、本発明のゴルフクラブの設計方法について詳述する。
まず、上記ゴルフクラブのスイングシミュレーション方法を用い、数値スイングモデルに入力するトルク及びゴルフクラブモデルを構成するヘッドの条件は同一とし、ゴルフクラブモデルを構成するシャフトの重量分布、剛性分布、内径、外径、肉厚、弾性率、積層構造から選択される1項目以上を設計変数として、ゴルフクラブモデルの挙動を解析する。
【0040】
具体的には、上記実施形態と同様の方法でトルク制御したシミュレーションを行う。このときのシミュレーションの結果、ゴルフボールをインパクトする直前のヘッドスピードが目的の値に達しているかを判定する。
ここで、設計変数はシャフトの弾性率・肉厚・内径としている。図9(A)(B)(C)は、上記シミュレーションを行ったゴルフクラブが初期の状態での、シャフトの長手方向の各位置と、シャフトの弾性率・肉厚・内径との各関係、即ち、シャフトの構造を示す。シャフトの長手方向の位置は、TIP端からの距離で表している。
【0041】
次に、ヘッドスピードが目的の値に達していない場合には、ヘッドスピードが目的の値に達するように(スピードが速くなるように)設計変数の値を変量する。ここでは図10に示すようにシャフトの弾性率の値を変量し、シャフトの剛性分布を変化させている。なお、シャフトの肉厚と内径は同一としている。
【0042】
設計変数を変量させた後、再度、上記同様のシミュレーションを行い、ヘッドスピードが目的の値に達しているか判定する。目的の値に達するまで、設計変数の変量とシミュレーションとを繰り返す。ヘッドスピードが目的の値に達していればシミュレーションを終了する。
【0043】
その他、ゴルフボールをインパクトする直前のフェースオープン角を0に近づけ、ブロー角が大きくなるように設計変数の値を変量してゴルフクラブの仕様を設定することができる。
【0044】
また、設計変数のヘッドの構成要素とすることもできる。
即ち、まず、上記ゴルフクラブのスイングシミュレーション方法を用い、数値スイングモデルに入力するトルク及びゴルフクラブモデルを構成するシャフトの条件は同一とし、ゴルフクラブモデルを構成するヘッドの重量、重心位置、慣性モーメント、肉厚分布、形状から選択される1項目以上を設計変数として、ゴルフクラブモデルの挙動を解析する。
【0045】
具体的には、上記実施形態と同様の方法でトルク制御したシミュレーションを行う。このときのシミュレーションの結果、ゴルフボールをインパクトする直前のフェース角が目的の値に達しているかを判定する。
ここで、設計変数はヘッドの左右慣性モーメント・ヘッドの上下慣性モーメント、シャフト軸周りのヘッドの慣性モーメントとしている。表1は、上記シミュレーションを行ったゴルフクラブが初期の状態での、ヘッドの左右慣性モーメント・ヘッドの上下慣性モーメント、シャフト軸周りのヘッドの慣性モーメントを示す。
【0046】
【表1】
【0047】
次に、フェース角(フェースオープン角)が目的の値に達していない場合には、フェース角が目的の値に達するように(0°に近くなるように)設計変数の値を変量する。ここではシャフトからヘッド重心位置までの距離を31.6mmから29.5mmに変更し、表2に示すように、シャフト軸周りのヘッドの慣性モーメントの値を変量している。なお、ヘッドの左右慣性モーメント・ヘッドの上下慣性モーメントは同一としている。
【0048】
【表2】
【0049】
設計変数を変量させた後、再度、上記同様のシミュレーションを行い、フェース角が目的の値に達しているか判定する。目的の値に達するまで、設計変数の変量とシミュレーションとを繰り返す。フェース角が目的の値に達していればシミュレーションを終了する。
【0050】
その他、ゴルフボールをインパクトする直前のヘッドスピードを速め、ブロー角が大きくなるように設計変数の値を変量してゴルフクラブの仕様を設定することができる。これらのシミュレーションによる設計結果を組み合わせることで、飛距離や打球方向等の各性能に優れたゴルフクラブを容易に設計することができる。
【0051】
【発明の効果】
以上の説明より明らかなように、本発明によれば、数値スイングモデルとゴルフクラブモデルを用いてスイングをシミュレーションしているため、ゴルフクラブモデルを同一としてスイング時の入力トルクを変更することで、同一ゴルフクラブを用いた場合においてもスイングする際に入力するトルクの相違によるスイング挙動やヘッドの状態の変化を分析することが可能となる。同様に、入力トルクは同一としてゴルフクラブモデルのシャフトあるいはヘッドの重量や材質を変化させることにより、ヘッドの状態の変化を分析することが可能となる。
【0052】
また、ゴルフクラブモデルとして有限要素モデルを用いているため、ゴルフクラブモデルのシャフトやヘッドの重量、材質、形状等の変更は、ゴルフクラブを構成する要素への入力データを変更するだけで簡単に行え、ゴルフクラブの試作等を行うことなく、様々なパターンのゴルフクラブをコンピュータ上で作成し、それに基づくスイング挙動およびヘッドの状態をコンピュータ上で容易に分析することができる。
【0053】
即ち、実際のゴルフクラブの挙動をシミュレーションで的確に再現することができ、打撃時に打球方向や飛距離に影響を及ぼすインパクト直前のヘッドスピード、フェース角、ブロー角度等をコンピュータ上で精度良く分析することができる。
【0054】
さらに、本発明のシミュレーション方法を用い、入力トルクと、シャフトあるいはヘッドの条件は同一とし、他の要件を設計変数とすることで、目的に応じて最適なゴルフラブの設計を効率良く行うことができる。これらの設計結果を組み合わせることで、飛距離や打球方向等の各性能に優れたゴルフクラブを容易に設計することができる。
【0055】
また、コンピュータによる仮想空間上で計算するため、形状や材料の変更も、入力データの変更だけで良く、シャフトやヘッドの構成を変更した様々なパターンのゴルフクラブの設計を容易に行うことができる。さらに、実際のゴルフクラブの試作回数を減らし、試作に要する費用と時間を削減することができ、ゴルフクラブの設計時間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のゴルフクラブのスイングシミュレーション方法のフローチャートを示す。
【図2】 (A)はスイングロボットにスイングさせたゴルフクラブ、(B)はスイングロボットの概略図である。
【図3】 スイングロボットのスイング状況を示す図である。
【図4】 スイング時に肩関節に加えられるトルクの時刻歴データを示す。
【図5】 (A)はスイングロボットモデルを示し、(B)は数値スイングシミュレーションによるスイング挙動の時間変化を示す図である。
【図6】 トゥダウン方向のひずみの実験値と計算値のグラフである。
【図7】 スイング方向のひずみの実験値と計算値のグラフである。
【図8】 ねじれ方向のひずみの実験値と計算値のグラフである。
【図9】 (A)(B)(C)は、シミュレーションを行ったゴルフクラブが初期の状態での、シャフトの長手方向の各位置と、シャフトの弾性率・肉厚・内径との各関係を示す図である。
【図10】 設計変数である弾性率の変量後の、シャフトの長手方向の各位置とシャフトの弾性率との関係を示す図である。
【符号の説明】
10 ゴルフクラブ
11 シャフト
12 ヘッド
14 スイングロボット
14A 肩関節
20 ゴルフクラブモデル
21 シャフトモデル
22 ヘッドモデル
24 スイングロボットモデル
Claims (4)
- ゴルフクラブをスイングする数値スイングモデルと、有限要素モデルからなるゴルフクラブモデルとを用いてゴルフクラブのスイングをシミュレーションする方法であって、
ゴルフクラブのスイングを実測して、スイング開始時からインパクト直前までの肩関節に加えられるトルクを測定し、該測定したトルクを上記数値スイングモデルに基準データとして入力し、該基準データのトルクに基づいて任意のトルクを入力する一方、
上記ゴルフクラブモデルを構成するシャフトの重量分布、剛性分布、内径、外径、肉厚、弾性率、積層構造から選択される1項目以上を設計変数とし、
上記入力するトルク、上記ゴルフクラブモデルのヘッドおよび上記シャフトの3条件のうち、2条件は同一とすると共に1条件は設計変数とし、
上記数値スイングモデルによる上記ゴルフクラブモデルでのスイング時におけるインパクト直前のヘッドスピード、フェース角度、ブロー角度を分析していることを特徴とするゴルフクラブのスイングシミュレーション方法。 - ゴルフクラブをスイングする数値スイングモデルと、有限要素モデルからなるゴルフクラブモデルとを用いてゴルフクラブのスイングをシミュレーションする方法であって、
ゴルフクラブのスイングを実測して、スイング開始時からインパクト直前までの肩関節に加えられるトルクを測定し、該測定したトルクを上記数値スイングモデルに基準データとして入力し、該基準データのトルクに基づいて任意のトルクを入力する一方、
上記ゴルフクラブモデルを構成するヘッドの重量、重心位置、慣性モーメント、肉厚分布、形状から選択される1項目以上を設計変数とし、
上記入力するトルク、上記ゴルフクラブモデルのヘッドおよび上記シャフトの3条件のうち、2条件は同一とすると共に1条件は設計変数とし、
上記数値スイングモデルによる上記ゴルフクラブモデルでのスイング時におけるインパクト直前のヘッドスピード、フェース角度、ブロー角度を分析していることを特徴とするゴルフクラブのスイングシミュレーション方法。 - 上記数値スイングモデルは、ゴルフのスイングロボットあるいはゴルファーによる実測スイング時の肩関節、肘、手首等の位置データを入力して作成し、上記数値スイングモデルの肩関節に所要トルクを入力してスイングさせると、該スイングは、同一トルクが肩関節に入力された時の上記実測されたスイングと同一のスイング挙動となる設定としている請求項1または請求項2に記載のゴルフクラブのスイングシミュレーション方法。
- 請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のゴルフクラブのスイングシミュレーション方法を用い、
上記数値スイングモデルによりゴルフボールをインパクトする直前のヘッドスピードを速め、フェースオープン角を0に近づけ、ブロー角が大きくなるように上記設計変数の値を変量してゴルフクラブの仕様を設定することを特徴とするゴルフクラブの設計方法。
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