JP2002330531A - グロメットの車体パネルへの取付構造 - Google Patents

グロメットの車体パネルへの取付構造

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JP2002330531A
JP2002330531A JP2001136140A JP2001136140A JP2002330531A JP 2002330531 A JP2002330531 A JP 2002330531A JP 2001136140 A JP2001136140 A JP 2001136140A JP 2001136140 A JP2001136140 A JP 2001136140A JP 2002330531 A JP2002330531 A JP 2002330531A
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hole
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Isao Tsuji
勲 辻
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 グロメットの車体パネルへの取付を容易にす
る。 【解決手段】 小径筒部11と連続する大径筒部12よ
り先端筒部13を突設してグロメット本体10aを形成
すると共に、先端筒部13に突出片14bを周囲外方に
突設した別体のリング部材14を係止嵌合してグロメッ
ト10を構成する。車体パネルPは貫通穴Paの周囲か
ら切欠部Pcを設ける。グロメット10の取付は、突出
片14bと切欠部Pcの位置を合わて挿通押圧し、グロ
メット10を挿通状態にすると共に、貫通穴Paの周方
向への回転姿勢で突出片14bを切欠部Pcよりずらし
て、車体パネルPの両面を挟持固定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はグロメットの車体パ
ネルへの取付構造に関し、詳しくは、車体パネルの貫通
穴へのグロメットの取付及び取り外しの容易化を図るも
のである。
【0002】
【従来の技術】自動車のエンジンルームと車室を仕切る
車体パネルを横断配索するワイヤハーネスの挿通用に設
けられた貫通穴には、従来より防水性、防音性、防塵性
等を確保するためグロメットが装着されており、このグ
ロメットには種々のタイプが存在している。
【0003】図10(A)は、従来のグロメット1であ
り、いわゆる押し込みタイプと称されるもので、ゴム、
エラストマー等で一体成形されている。グロメット1は
ワイヤハーネスW/Hを挿通する小径筒部2の前端2a
に端面部4を介して大径筒部3を連続しており、大径筒
部3の外周3aに車体パネル5の係止用の凹部3bを凹
設すると共に、凹部3bの入口となる後側端部にはリッ
プ部3cを突設し、前側端部にはシール部3dを設けて
いる。また、大径筒部3の凹部3bより前方側の先端壁
部3eは、先細のテーパー状に形成して、車体パネルP
への挿通性を高めている。
【0004】ワイヤハーネスW/Hを挿通した状態のグ
ロメット1を車体パネル5の貫通穴5aに取り付けるに
は、図10(B)(C)に示すように、グロメット1の
先端壁部3eを貫通穴5aにエンジンルームX側より挿
通して、先端壁部3eを貫通穴5aの周縁部5bとの当
接で変形させながら押し込み、図10(A)のように凹
部3bに貫通穴5aの周縁部5bを嵌合してグロメット
1を車体パネル5に取り付けている。この取付状態で
は、車体パネル5のエンジンルームX側はリップ部3c
により、車室Y側からはシール部3dにより、車体パネ
ル5の両面を所要のシール圧で挟持して防水性等を確保
している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】グロメット1を貫通穴
5aに取り付けるには、図10(C)のように、先端壁
部3eを貫通穴5aの周縁部5bとの当接により変形さ
せながら押し込む必要があるので、当接による摩擦に加
えて変形に伴う反力により挿通抵抗が非常に大きくな
り、作業者には大きな負担がかかる問題がある。また、
変形に対する弾性力の反力が大きいタイプのグロメット
には、滑りを良くして挿通抵抗を低減するため、外周に
潤滑剤等を塗布することもあり装着作業に手間を要する
問題もある。
【0006】取付性を向上するためには、押し込みに対
する反力が低減するように先端壁部3eや大径筒部3の
各所の肉厚を薄くすること等も想定できるが、このよう
にすると、装着状態で貫通穴5aにかかる所要のシール
圧を確保できず、防水性等に問題が生じたり、反力が足
らず確実に凹部3bに嵌め込めないおそれもあり現実的
でない。
【0007】また、グロメット1の装着完了は、貫通穴
5aを先端壁部3eが通過して周縁部5bに凹部3bに
嵌合するのみなので、装着作業を行う作業者にとって、
グロメット1が正規位置で確実に取り付けられたかを、
確実な感触や節度感を伴って確認できず、取付不良を招
くおそれもある。さらに、昨今は、資源再利用の観点か
ら自動車のリサイクル性も重要視されているが、車体解
体時にグロメット1を貫通穴5aから取り外すには、取
付時より先端壁部3e等を一段と大きく変形させて貫通
穴5aより引き抜く必要があり、取り外しにも非常に手
間がかかる問題がある。
【0008】本発明は、上記した問題に鑑みてなされた
ものであり、グロメットの取付性及び取付時の節度感を
向上すると共に、リサイクル時の取り外しまでも容易に
することを課題としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、ワイヤハーネスを挿通する小径筒部と、
該小径筒部の一端と繋がり車体パネル側の対向面となる
周囲からリップ部を突出する大径筒部と、該大径筒部の
車体パネル側の対向面の中央箇所より突出する先端筒部
と、を備えるグロメット本体の該先端筒部の外周で上記
リップ部の突出端と軸線方向で同位置となる箇所に、突
出片が周囲外方へ二個以上突設する別体のリング部材を
係止嵌合しているグロメットを、周縁部に上記突出片と
対応する切欠部を有する車体パネルの貫通穴へ、上記突
出片と上記切欠部の位置を合わせた姿勢での挿通押圧に
より上記突出片が貫通穴を通過した挿通状態にすると共
に、上記貫通穴の周方向への回転姿勢で上記突出片を上
記切欠部よりずらして、車体パネルの両面を上記リップ
部と突出片とでそれぞれ挟持固定する構成としているこ
とを特徴とするグロメットの車体パネルへの取付構造を
提供している。
【0010】このように複数の突出片を有する別体のリ
ング部材を、小径筒部、大径筒部、および、先端筒部か
らなるグロメット本体に取り付けてグロメットを形成す
ると共に、車体パネルの貫通穴の周縁部に切欠部を設け
ると、グロメットを貫通穴への挿通状態より回転姿勢に
することで、ワンタッチで容易に車体パネルへ取り付け
ることができる。
【0011】即ち、リング部材の突出片と車体パネルの
切欠部は対応した位置および対応する大きさで設けるこ
とにより、突出片は切欠部を介して車体パネルを形状的
には通過することができる。しかし、軸線方向では、リ
ング部材の突出片の位置は大径筒部のリップ部と同位置
に設定しているため、通過時に突出片が切欠部に到達し
た時点で、リップ部が車体パネルの挿通背面と当接する
ので、以降押圧しながらの挿通により大径筒部を変形さ
せて、突出片は車体パネルを通過できる。
【0012】この通過状態から、グロメットを回転姿勢
にすることで、突出片が車体パネルと対向して当接し、
しかも、この当接状態では大径筒部の変形に伴う弾性力
により突出片には車体パネルへ密着しようとするシール
圧が発生する。一方、車体パネルの他方の面では、リッ
プ部が依然として車体パネルと当接しているが、この当
接も大径筒部の変形に伴う弾性力でリップ部が密着しよ
うとするシール圧が発生しており、結果として、車体パ
ネルの両面を突出片とリップ部で確実に挟持固定でき
る。しかも挟持状態は、車体パネル両面からの上記シー
ル圧でグロメットに要求される一定の防水性、防音性、
防塵性も満足できる。なお、大径筒部が撓みやすい場合
等は、リング部材の先端筒部への取付位置を、軸線方向
でリップ部の先端と同位置となる箇所から大径筒部側へ
移動させて所要のシール圧を確保するようにしてもよ
い。
【0013】小径筒部、大径筒部、および、先端筒部か
ら形成するグロメット本体は、所要の弾性力を確保する
ため、ゴム、エラストマー等の弾性材料で一体成形し、
一方、リング部材及び突出片は所要の剛性が要求される
ため、リング部材全体は樹脂や金属で形成する。また、
リング部材を先端筒部の外周へ確実に嵌合するために
は、先端筒部の外周に溝部を凹設して、この溝部にリン
グ部材の内周部分を嵌合することが好ましい。さらに、
グロメットの回転姿勢で、リング部材とグロメット本体
が一体となって回転するように、リング部材より係止用
凸部を設けると共に先端筒部には凹部を設け、上記凸部
と上記凹部を嵌合させるなどで、リング部材の空回りを
防止することが好適である。
【0014】さらに、本発明のグロメットの車体パネル
への取付構造では、上記のような車体パネルへの装着さ
れた状態のグロメットを、リング部材の突出片が切欠部
へ戻る方向の回転姿勢により、再度、突出部と切欠部を
一致させると、大径筒部の元に戻ろうとする弾性力によ
りグロメットを車体パネルから容易に抜き取ることがで
きる。よって、リサイクル時のグロメットの取り外しに
かかる手間も大幅に低減できる。
【0015】また、上記突出片の車体パネルへの挟持面
に係止部となる凸部あるいは凹部を形成すると共に、上
記車体パネルの被挟持面に上記係止部との対応箇所に被
係止部となる凹部あるいは凸部を形成して、上記グロメ
ットの回転姿勢で上記係止部と被係止部とを係合し、グ
ロメットの回転姿勢を位置決めすることが好ましい。こ
のように突出片には係止部、車体パネルには被係止部を
設けると、突出片による挟持状態であるリング部材を確
実に位置決め係止でき、車体の振動等によりグロメット
の位置が回転方向にずれてグロメットが抜け落ちるとい
う不具合も未然に防止できる。
【0016】また、係止時に凸部が凹部に入り込むため
明確な節度感が生じ、グロメットが回転姿勢により正規
の取付位置となったことを上記節度感により確認でき、
グロメットの取付不良等も解消できる。なお、突出片に
係止部として凸部を設けた場合は、車体パネルには被係
止部として凹部を設け、突出片に凹部を設けた場合は車
体パネルには凸部を設け、確実に係止部と被係止部を係
止する。
【0017】上記グロメットの大径筒部の小径筒部側の
背面には、指先の引掛り部を設けることが好ましい。こ
のように引掛り部を設けると、挿通状態のグロメットを
回転させて車体パネルに係止する際に、指先を上記引掛
り部に掛けることができ、グロメットを把持する指先が
すべることなく容易に回転できる。上記引掛り部は、指
先を入り込ませるような凹部を径方向の対向箇所にそれ
ぞれ設けるようにしてもよく、また、凹部ではなく法線
方向の線状の凸部を大径筒部の背面に周回させて設ける
ようにしてもよい。
【0018】さらに、上記突出片は、取付時の上記回転
姿勢にかかる回転方向の後方側となる端辺よりストッパ
ー部を大径筒部側へ突設して、上記回転姿勢で切欠部の
端縁と該ストッパー部の当接で上記回転姿勢の範囲を規
制することが好ましい。このようにストッパー部を突設
すると、グロメットの回転姿勢にかかる回転の際に、突
出片の幅寸法の回転量でストッパー部が切欠部と当接し
て、それ以上の回転を防止できる。よって、グロメット
の取付時に回転量が一定にして作業容易性を高め、ま
た、上記当接により取付が完了したという節度感も一段
と向上できる。さらに、回転過多により、突出片が回転
方向の前方に位置する切欠部と合致して、グロメットが
車体パネルより抜け落ちるという不具合も防止できる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照して説明する。図1(A)(B)は、本発明の実施
形態にかかるグロメットの車体パネルへの取付構造であ
り、グロメット10は、ゴムあるいはエラストマーの弾
性材料で一体成形される部分であるグロメット本体10
aに金属製のリング部材14を取り付けており、エンジ
ンルームXと車室Yを仕切る車体パネルPの貫通穴Pa
に装着している。
【0020】図2(A)にも示すように、グロメット本
体10aは、ワイヤハーネスW/Hを挿通する小径筒部
11の取付側となる前端11aに大径筒部12を屈曲端
面部15を介在させて連続的に繋げると共に、大径筒部
12の車体パネルPとの対向面12eの中央箇所からは
前方へ先端筒部13を突設した形状にしている。
【0021】大径筒部12は内部にワイヤハーネスW/
Hを挿通する中空部12aを形成して周囲は肉厚の壁部
12bとしている。また、小径筒部11側の背面12c
には、小径筒部11を挟んで対向する二箇所に、引掛り
部として作業者の指先が入る程度の大きさの引っ掛け凹
部12dを凹設している。一方、車体パネルPと対向面
12eの周囲からは、リップ部12fを車体パネルP側
となる前方へ突設している。
【0022】先端筒部13は、外径寸法を車体パネルP
の貫通穴Paの内径より小さく設定し、周囲の周壁部1
3aは取付状態で一定のシール圧に対する剛性を確保で
きる厚み寸法を確保している。また、周壁部13aの外
周面には、軸線方向で大径筒部12のリップ部12fの
先端と同一となる箇所にリング溝部13bを凹設してい
る。なお、図2(B)に示すように、リング溝部13b
の大径筒部12側の垂直壁13cには、引っ掛け凹部1
2dの裏側と対向する箇所に角溝13dをそれぞれ設け
ている。さらに、先端筒部13のリング溝部13bより
前方側の先端部13eは、外周壁を先細のテーパー形状
に形成してリング部材14の嵌合時の挿通性を高めてい
る。
【0023】先端筒部13に取り付けるリング部材14
は、図3に示すように、樹脂で一体成形した所要の剛性
を有するリング形状をしており、リング部14aの内径
および幅は、グロメット本体10aのリング溝部13b
に圧入嵌合できる寸法に設定しており、外径は、車体パ
ネルPの貫通穴Paに周縁部Pbの内側に収まる寸法に
設定している。また、リング部材14は、リング部14
aの外周縁から等間隔で突出片14bを周囲外方へ計三
箇所突設している。
【0024】突出片14bは矩形状で、車体パネルPへ
の挟持面となる一面14cに係止部として凸部14dを
突設すると共に、一面14cからで突出側の左側側辺1
4eよりストッパー部14fとして壁部を一面14c側
に突設している。また、リング部14aからもストッパ
ー部14fの突設側と同方向に角凸部14gを対向箇所
に二箇所突設している。なお、リング部材14は金属材
料で形成してもよい。
【0025】リング部材14のグロメット本体10aへ
の取付は、ストッパー部14fの突設側を大径筒部12
の対向面12eに向けて先端筒部13へリング部材14
を挿通し、リング部14aの内径側をリング溝部13b
に圧入嵌合している。この嵌合の際、リング部材14の
角凸部14gを先端筒部13の角溝13dに嵌め込ん
で、リング部材14とグロメット本体10aが一体で回
転するようにして、図1(A)、図5(A)等に示すグ
ロメット10を完成している。
【0026】一方、グロメット10を装着する車体パネ
ルPの貫通穴Paは、図4に示すように、周方向に等間
隔で周縁部Pbに切欠部Pcを計三箇所設けている。切
欠部Pcは矩形状でリング部材14の突出片14bが通
過できる寸法に設定している。また、エンジンルームX
側の一面Peからで切欠部Pcの右周方向側となる箇所
には、車体パネルPの車室Y側の他面Pdより被係止部
である凹部Pfを凹設し、この凹設に伴う凸部が一面P
e側へ突設している。
【0027】グロメット10の車体パネルPの貫通穴P
aへの装着は、先ず、図5(A)(B)に示すように、
車体パネルPのエンジンルームX側より、リング部材1
4の突出片14bの位置と、貫通穴Paの切欠部Pcの
位置を合致させた状態で、グロメット10の先端筒部1
3の先端部13eを挿通している。一定量を挿通する
と、大径筒部12のリップ部12fが車体パネルPの一
面Peと当接する。
【0028】この当接状態より、図6(A)に示すよう
に、グロメット10を押圧すると、グロメット10は大
径筒部12及び屈曲端面部15が弾性変形して更に先端
部13eが車室Y側へ挿通されると共に、突出片14b
が切欠部Pcを通過して車室Y側へ位置する挿通状態と
なる。なお、挿通状態時に要するグロメット10の押圧
力は、大径筒部12及び屈曲端面部15を変形させる程
度のものなので、図10(C)の従来のグロメット1を
挿通させる際に要する力に比べて軽微である。このよう
な挿通状態のグロメット10を貫通穴Paの周方向へ車
体パネルPの一面Pe側からで右回りに回転して、グロ
メット10を回転姿勢にしている。
【0029】回転姿勢に伴う一定量の回転により、図7
(A)(B)、図8(A)(B)に示すように、突出片
14bの凸部14dが車体パネルPの凹部Pfと明確な
節度感を伴って係合すると共に、ストッパー部14fが
切欠部Pcの回転側の端辺Pgと当接して、更なる回転
を防止すると共に、この当接によっても節度感を生じさ
せている。これらの節度感により、作業者はグロメット
10が車体パネルPへ正規の位置で確実に取り付けられ
たことを確認でき、また、ストッパー部14fの当接で
更なる回転を規制し、回転過多で取付不良になるのも防
止している。
【0030】なお、図6(A)に示すように、上記回転
姿勢においては、作業者は指先Uを引っ掛け凹部12d
内に入れて引っ掛けることで、グロメット10を容易に
回転させることができる。また、引っ掛け凹部12d内
の指先Uによる回転力が、引っ掛け凹部12dの裏側対
向箇所の角溝13dに嵌合されたリング部材14の角凸
部14gにも伝達されリング部材14も一体となって回
転している。
【0031】図6(B)の装着状態のグロメット10
は、車体パネルPのエンジンルームX側からは、リップ
部12fと車体パネルPの一面Peとの当接によりシー
ル性を確保しており、一方、車体パネルPの車室Y側か
らは、突出片14bと車体パネルPの他面Pdとの当接
によりシール性を確保しており、全体では車体パネルP
を両面からリップ部12fおよび突出片14bで挟持固
定した状態となっている。この挟持固定状態は、大径筒
部12等の弾性変形により、リップ部12fには車体パ
ネルP側へのシール圧が発生し、突出片14bからも車
体パネルP側へ向かうシール圧が発生しており、貫通穴
Paにおいて所要の防水、防音、防塵性を確保してい
る。
【0032】さらに、貫通穴Paに装着状態のグロメッ
ト10は、凸部14dと凹部Pfとが係合した状態にな
っているため、車体の振動等による影響でグロメット1
0が回転方向にずれてグロメット10が貫通穴Paより
抜け落ちるという不具合の発生も皆無にしている。
【0033】一方、車体の解体時に、車体の構成部材を
リサイクルするためグロメット10を車体パネルPより
取り外すには、上記取付時の回転方向とは逆の方向にグ
ロメット10を回転している。一定量回転すると、スト
ッパー部14fが切欠部Pcの他方の側辺Phと当接す
ることで、自然と突出片14bと切欠部Pcの位置が合
致する。この合致状態から変形した大径筒部12等の元
の形状に戻ろうとする弾性力で、突出片14bが切欠部
Pcを通じてエンジンルームX側へ抜け出るため、その
ままグロメット10を貫通穴Paより引き抜くだけで、
容易にグロメット10を車体パネルPより取り外してい
る。
【0034】なお、本発明のグロメットの車体パネルへ
の取付構造に適用されるグロメットには種々の変形例が
可能であり、例えば、リング部材14に設ける突出片1
4bと貫通穴Paに設ける切欠部Pcの個数は、適用さ
れる貫通穴Paの内径寸法が小さければ、対向位置に二
箇所設けるだけでもよく、また、内径寸法が大きけれ
ば、寸法に応じて三箇所以上設けるようにしてもよい。
また、リング部材14に設ける係止部と車体パネルPに
設ける被係止部とは、凹凸を逆にしてリング部材14に
凹部、車体パネルPに凸部を設けるようにしてもよい。
【0035】さらに、図9(A)に示すように、ストッ
パー部もリング部材に形成するのではなく、車体パネル
P’に形成するようにしてもよい。即ち、車体パネル
P’の被係止部の凹部Pf’より、取付時の回転方向で
前方の箇所を、一辺を残して切り欠き形成した切欠片を
他面Pd’側へ屈曲させて突出し、第一ストッパー部P
j’を形成している。また、切欠部Pc’の他方の端辺
Ph’からも切欠片を他面Pd’側へ屈曲して第二スト
ッパー部Pk’を形成してもよい。このように第一及び
第二ストッパー部Pj’、Pk’を設けると、取付時の
回転に対しては、第一ストッパー部Pj’とリング部材
14’の突出片14b’が当接して位置決め規制し、取
り外し時の回転に対しては、第二ストッパー部Pk’と
突出片14b’が当接して、突出片14b’と切欠部P
c’の位置を合致させて取り外しを容易にしている。
【0036】その上、図9(B)に示すように、グロメ
ット10”の大径筒部12”に形成する指先の引掛り部
は、放射状に延在する凸部12g’を周回した配列形態
で大径筒部12”の背面12c”に形成するようにして
もよい。また、本発明のグロメットの車体パネルへの取
付構造は、エンジンルームと車室を仕切る車体パネルに
装着するグロメットだけでなく、車体の各所に装着する
グロメットに適用してもよい。
【0037】
【発明の効果】上記した説明より明らかなように、本発
明のグロメットの車体パネルへの取付構造を用いると、
低挿通力で車体パネルに装着できるので、作業者にかか
る負担を軽減できる。さらに、装着は挿通状態のグロメ
ットを回転姿勢にして、リング部材の係止部と車体パネ
ルの被係止部との係合で装着を完了するので、完全に取
り付けられたか否かを、上記係合に伴う節度感で確実に
確認でき、取付不良等を大幅に削減できる。また、装着
状態も上記係合で維持されるため、車体の振動等を受け
ても不用意にグロメットが抜け落ちるという不具合も防
止できる。
【0038】また、ストッパー部を設けることで、グロ
メットの回転量を規制できるので、作業者はグロメット
を回転する量に対して注意する必要がなくなり、一段と
取付作業性を向上できると共に、ストッパー部による当
接で節度感までも更に向上できる。さらに、車体パネル
からの取り外しは、取付と逆方向の回転にすることで、
ストッパー部を当接させてリング部材の突出片と切欠部
の位置を合致できるので、容易にグロメットを車体パネ
ルから抜き取ることができ、車体のリサイクル性も高め
られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態にかかるグロメットの車体
パネルへの取付構造であり、(A)は取付前の状態の斜
視図、(B)は取付時の斜視図である。
【図2】 グロメット本体であり、(A)は軸線方向の
断面図、(B)は要部拡大図である。
【図3】 リング部材の斜視図である。
【図4】 車体パネルの貫通穴の斜視図である。
【図5】 (A)(B)は、グロメットの車体パネルへ
の挿通時の概略断面図である。
【図6】 (A)は挿通状態のグロメットの概略断面
図、(B)は、回転姿勢を経た取付状態のグロメットの
概略断面図である。
【図7】 (A)は、挿通状態におけるリング部材の突
出片と貫通穴の切欠部の状態を示す概略図、(B)は
(A)のA−A断面図である。
【図8】 (A)は、取付状態におけるリング部材の突
出片と貫通穴の切欠部の係合状態を示す概略図、(B)
は(A)のB−B断面図である。
【図9】 (A)は変形例にかかるグロメットの車体パ
ネルへの取付構造の概略断面図、(B)は別の変形例に
かかるグロメットの斜視図である。
【図10】 従来のグロメットの車体パネルへの取付構
造であり、(A)は取付状態の概略図、(B)は挿通状
態の概略図、(C)は従来の問題点を示す概略図であ
る。
【符号の説明】
10 グロメット 10a グロメット本体 11 小径筒部 12 大径筒部 12d 引っ掛け凹部 12f リップ部 13 先端筒部 13b リング溝部 14 リング部材 14b 突出片 14d 凸部 14f ストッパー部 P 車体パネル Pa 貫通穴 Pc 切欠部 Pf 凹部 X エンジンルーム Y 車室
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H02G 3/38 F16L 5/02 A

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワイヤハーネスを挿通する小径筒部と、
    該小径筒部の一端と繋がり車体パネル側の対向面となる
    周囲からリップ部を突出する大径筒部と、該大径筒部の
    車体パネル側の対向面の中央箇所より突出する先端筒部
    と、を備えるグロメット本体の該先端筒部の外周で上記
    リップ部の突出端と軸線方向で同位置となる箇所に、突
    出片が周囲外方へ二個以上突設する別体のリング部材を
    係止嵌合しているグロメットを、 周縁部に上記突出片と対応する切欠部を有する車体パネ
    ルの貫通穴へ、上記突出片と上記切欠部の位置を合わせ
    た姿勢での挿通押圧により上記突出片が貫通穴を通過し
    た挿通状態にすると共に、上記貫通穴の周方向への回転
    姿勢で上記突出片を上記切欠部よりずらして、車体パネ
    ルの両面を上記リップ部と突出片とでそれぞれ挟持固定
    する構成としていることを特徴とするグロメットの車体
    パネルへの取付構造。
  2. 【請求項2】 上記突出片の車体パネルへの挟持面に係
    止部となる凸部あるいは凹部を形成すると共に、上記車
    体パネルの被挟持面に上記係止部との対応箇所に被係止
    部となる凹部あるいは凸部を形成して、上記グロメット
    の回転姿勢で上記係止部と被係止部とを係合し、グロメ
    ットの回転姿勢を位置決めする請求項1に記載のグロメ
    ットの車体パネルへの取付構造。
  3. 【請求項3】 上記グロメットの大径筒部の小径筒部側
    の背面には、指先の引掛り部を設けている請求項1又は
    請求項2に記載のグロメット取付構造。
  4. 【請求項4】 上記突出片は、取付時の上記回転姿勢に
    かかる回転方向の後方側となる端辺よりストッパー部を
    大径筒部側へ突設して、上記回転姿勢で切欠部の端縁と
    該ストッパー部の当接で上記回転姿勢の範囲を規制する
    請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のグロメッ
    トの車体パネルへの取付構造。
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