JP2002325444A - スイッチング電源回路 - Google Patents

スイッチング電源回路

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JP2002325444A
JP2002325444A JP2001107290A JP2001107290A JP2002325444A JP 2002325444 A JP2002325444 A JP 2002325444A JP 2001107290 A JP2001107290 A JP 2001107290A JP 2001107290 A JP2001107290 A JP 2001107290A JP 2002325444 A JP2002325444 A JP 2002325444A
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voltage
circuit
winding
switching element
switching
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JP2001107290A
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Masayuki Yasumura
昌之 安村
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Sony Corp
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電源回路の小型軽量化、電力変換効率の向
上、及びノイズの抑制 【解決手段】 絶縁コンバータトランスの一次側にスイ
ッチング周波数固定の電圧共振形コンバータを備え、そ
の二次側には二次巻線と二次側直列共振コンデンサから
成る直列共振回路を備えた複合共振形コンバータを形成
する。そして、この一次側電圧共振形コンバータに対し
てフライバックトランスを備える高圧発生回路を結合す
る。そして、絶縁コンバータトランスの二次側には、直
列共振回路に対して所定倍の二次側直流出力電圧が得ら
れるようにされた整流回路を形成し、さらに二次側直列
共振コンデンサに対して並列にアクティブクランプ回路
を設ける。絶縁コンバータトランスの二次側直流出力電
圧の安定化は、上記アクティブクランプ回路の導通角を
制御することによって行う。また、高圧直流電圧につい
ても、一次側スイッチングコンバータのスイッチング周
波数制御によって安定化を図るようにされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば高解像度と
される大型のカラーテレビジョン受像機や、プロジェク
タ装置等として陰極線管を備える陰極線管表示装置に適
用して好適なスイッチング電源回路に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】陰極線管(以下CRT(Cathode-Ray Tu
be)ともいう)を備える陰極線管表示装置として、例え
ばHDTV(High Definition Television)といわれる
高品位のテレビジョン放送や、デジタルテレビジョン放
送に対応した、高解像度、高画質のものが普及してきて
いる。これらの機器のうち、HDTVに対応するもの
は、高解像度を実現するために、水平同期信号周波数が
通常のテレビジョン受像機の2倍の周波数とされ、例え
ばNTSC方式であれば、31.5KHzとなる。ま
た、デジタルテレビジョン放送に対応するものは、NT
SC方式のもとでは33.75KHzの水平同期信号周
波数であると規定されている。また、このような映像機
器におけるCRTのアノード電極に供給する高圧のアノ
ード電圧は、30KV以上とされる。
【0003】このようにして、陰極線管表示装置として
は、高解像度化が進められ、また、画面について大型化
を図ったものが普及してきている状況にある。このた
め、例えばテレビジョン受像機としては、NTSC方式
の水平同期信号周波数を31.5KHz(=15.75
KHz×2)の倍速モードに変換し、更にはHDTVも
受信可能なように設計されているものが少なからず普及
している。このため、上記したようなテレビジョン受像
機において、CRTのアノード電極に高圧直流出力電圧
を印加する場合には、例えば水平同期信号周波数31.
5KHzと33.75KHzとで、上記高圧直流出力電
圧が変動することとなって、CRTに表示される画面の
輝度やラスターサイズが変化してしまうことになる。そ
こで、上記したアノード電圧を生成する電源回路として
は、その安定化が不可欠となる。
【0004】本出願人は、このようなことを背景とし
て、各種陰極線管表示装置に適用して好適とされるスイ
ッチング回路を各種提案している。そこで先に本出願人
により出願されたスイッチング電源回路に基づいて構成
される映像機器用のスイッチング電源回路を、図9の回
路図に示す。
【0005】この図に示す電源回路においては、商用交
流電源(交流入力電圧VAC)を入力する整流平滑回路と
して、[整流ダイオードDi1,Di2,平滑コンデンサ
Ci1,Ci2]から成る倍電圧整流回路が設けられる。
この倍電圧整流回路では、直列接続された平滑コンデン
サCi1−Ci2の両端に、交流入力電圧VACの2倍に対
応する整流平滑電圧Eiを生成し、直流入力電圧として
一次側電圧共振形コンバータに対して供給する。
【0006】この電源回路に備えられる電圧共振形のス
イッチングコンバータは、1石のスイッチング素子Q1
を備えた自励式の構成を採っている。この場合、スイッ
チング素子Q1には、高耐圧のバイポーラトランジスタ
(BJT;接合型トランジスタ)が採用されている。
【0007】スイッチング素子Q1のベースと一次側ア
ース間には、駆動巻線NB、共振コンデンサCB、ベース
電流制限抵抗RBの直列接続回路よりなる自励発振駆動
用の直列共振回路が接続される。また、スイッチング素
子Q1のベースは、起動抵抗RSを介して平滑コンデンサ
Ci1(整流平滑電圧Ei)の正極側にも接続されてお
り、起動時のベース電流を整流平滑ラインから得るよう
にしている。
【0008】また、スイッチング素子Q1のベースと平
滑コンデンサCi2の負極(1次側アース)間には、ク
ランプダイオードDDが接続され、これにより、スイッ
チング素子Q1のオフ時に流れるクランプ電流の経路を
形成するようにされている。また、スイッチング素子Q
1のコレクタは、絶縁コンバータトランスPITの一次
巻線N1の一端と接続され、エミッタは接地される。
【0009】また、上記スイッチング素子Q1のコレク
タ−エミッタ間に対しては、並列共振コンデンサCrが
並列に接続されている。この並列共振コンデンサCr
は、自身のキャパシタンスと、後述する絶縁コンバータ
トランスPITの一次巻線N1側のインダクタンスL1と
により電圧共振形コンバータの一次側並列共振回路を形
成する。そして、ここでは詳しい説明を省略するが、ス
イッチング素子Q1のオフ時には、この並列共振回路の
作用によって並列共振コンデンサCrの両端電圧V1
は、実際には正弦波状のパルス波形となって電圧共振形
の動作が得られるようになっている。
【0010】この図に示す直交形制御トランスPRT
は、共振電流検出巻線ND、駆動巻線NB、及び制御巻線
NCが巻装された可飽和リアクトルである。この直交形
制御トランスPRTは、スイッチング素子Q1を駆動す
ると共に、スイッチング周波数制御方式による定電圧制
御のために設けられる。直交形制御トランスPRTの共
振電流検出巻線NDには、スイッチング素子Q1のスイッ
チング出力が一次巻線N1を介して伝達される。直交形
制御トランスPRTにおいては、共振電流検出巻線ND
に得られたスイッチング出力がトランス結合を介して駆
動巻線NBに誘起されることで、駆動巻線NBにはドライ
ブ電圧としての交番電圧が発生する。このドライブ電圧
は、自励発振駆動回路を形成する直列共振回路(NB,
CB)からベース電流制限抵抗RBを介して、ドライブ電
流としてスイッチング素子Q1のベースに出力される。
これにより、スイッチング素子Q1は、直列共振回路の
共振周波数により決定されるスイッチング周波数でスイ
ッチング動作を行う。
【0011】絶縁コンバータトランスPITは、スイッ
チング素子Q1のスイッチング出力を二次側に伝送す
る。絶縁コンバータトランスPITは、例えばフェライ
ト材によるEE型コアの中央磁脚に対して一次巻線N1
と二次巻線N2をそれぞれ分割した状態で巻装してい
る。そして、中央磁脚に対してはギャップを形成してい
る。これによって、所要の結合係数による疎結合の状態
が得られるようにして、飽和しにくい状態が得られるよ
うにしている。
【0012】上記絶縁コンバータトランスPITの一次
巻線N1の巻終わり端部は、図示するようにスイッチン
グ素子Q1のコレクタと接続され、巻始め端部は、共振
電流検出巻線NDを介して平滑コンデンサCiの正極
(整流平滑電圧Ei)と接続されている。従って、一次
巻線N1に対しては、スイッチング素子Q1のスイッチン
グ出力が供給されることで、スイッチング周波数に対応
する周期の交番電圧が発生する。
【0013】絶縁コンバータトランスPITの二次側で
は、一次巻線N1により誘起された交番電圧が二次側に
巻装された各巻線(N2,N3,N4)に発生する。この
場合、二次巻線N2に対しては、二次側並列共振コンデ
ンサC2が並列に接続されることで、二次巻線N2のリー
ケージインダクタンスL2と二次側並列共振コンデンサ
C2のキャパシタンスとによって二次側並列共振回路が
形成される。この二次側並列共振回路により、二次巻線
N2に誘起される交番電圧は共振電圧となり、従って、
二次側においては電圧共振動作が得られることとなる。
【0014】即ち、この電源回路では、一次側にはスイ
ッチング動作を電圧共振形とするための並列共振回路が
備えられ、絶縁コンバータトランスPITの二次側には
電圧共振動作を得るための並列共振回路が備えられる。
なお、本明細書では、このように一次側及び二次側に対
して共振回路が備えられて動作する構成のスイッチング
コンバータについては、「複合共振形スイッチングコン
バータ」ともいうことにする。
【0015】そして、図9に示す電源回路は、例えばテ
レビジョン受像器に搭載されるものとして構成されてい
るのであるが、これに対応して、絶縁コンバータトラン
スPITの二次側では、図示するようにして、二次側直
流出力電圧EO1〜EO5までの5種類の二次側直流出力電
圧を生成して出力するようにされる。そして二次側にお
いて二次側直流出力電圧EO1〜EO5を生成するための構
成としては次のようになっている。
【0016】二次側並列共振コンデンサC2が並列接続
される二次巻線N2に対しては、その巻終わり側に対し
て、整流ダイオードDO1及び平滑コンデンサCO1から成
る半波整流回路が備えられることで、平滑コンデンサC
O1の両端に135Vの二次側直流出力電圧EO1を得るよ
うにされる。
【0017】そして、二次巻線N2の巻始め側におい
て、図示するようにして2つのタップ出力を設け、この
タップ出力の巻始め側にあるほうをセンタータップとし
てアースに接地する。そして、[整流ダイオードDO2,
平滑コンデンサCO2]から成る半波整流回路と、[整流
ダイオードDO3,平滑コンデンサCO3]から成る半波整
流回路を図示するように接続することで、半波整流回路
[整流ダイオードDO2,平滑コンデンサCO2]によって
は、+15Vの二次側直流出力電圧EO2を得て、半波整
流回路[整流ダイオードDO3,平滑コンデンサCO3]に
よっては、−15Vの二次側直流出力電圧EO3を得るよ
うにされる。
【0018】また、この場合には、二次巻線N2の巻終
わり端部側に対して所定巻数の昇圧用巻線N3を追加的
に巻き上げるようにして形成する。そして、この昇圧用
巻線N3に対しては、図示するようにして整流ダイオー
ドDO4及び平滑コンデンサCO4を接続する。ここで、平
滑コンデンサCO4の負極端子は、平滑コンデンサCO1の
正極端子と接続されることで、平滑コンデンサCO4−C
O1の直列接続回路が得られるようになっている。従って
この場合にも、半波整流回路[整流ダイオードDO4,平
滑コンデンサCO4]を、半波整流回路[整流ダイオード
DO1,平滑コンデンサCO1]に対して積み上げるように
して形成していることになる。そして、整流ダイオード
DO4−平滑コンデンサCO4−CO1の整流電流経路によっ
て、半波整流動作が行われる結果、平滑コンデンサCO4
−平滑コンデンサCO1の直列接続回路の両端には、20
0Vの二次側直流出力電圧EO4が得られる。
【0019】さらにこの場合には、二次巻線N2(及び
昇圧用巻線N3)とは独立して、絶縁コンバータトラン
スPITの二次側に、所定ターン数の独立二次巻線N4
を巻装するようにしている。そして、この独立二次巻線
N4に対して図示するように、整流ダイオードDO5,平
滑コンデンサCO5からなる半波整流回路を備えること
で、24Vの二次側直流出力電圧EO5を得る。
【0020】また、絶縁コンバータトランスPITの二
次側にはアクティブクランプ回路20が備えられる。ア
クティブクランプ回路20は、補助スイッチング素子Q
2及びクランプダイオードDD2から成るスイッチング回
路に対して、クランプコンデンサCCLを直列に接続して
成るものとされる。そして、このようにして形成される
回路を二次巻線N2//二次側並列共振コンデンサC2から
なる二次側並列共振回路に対して、さらに並列に接続し
て構成される。また、この場合にはバイアス抵抗R11が
補助スイッチング素子Q2のゲートと二次側アース間に
挿入される。
【0021】第1制御回路1Aでは、二次側直流出力電
圧EO1のレベル変化に応じて可変のバイアス電圧を、補
助スイッチング素子Q2のゲートに対して印加する。こ
れによっては、スイッチング動作(オン/オフ動作)を
行う補助スイッチング素子Q2の導通角(オン期間)を
制御する動作が得られる。クランプコンデンサCCLに
は、二次側並列共振回路を形成する二次側並列共振コン
デンサC2に充電されるべき電流が分流して流れるよう
にされるが、補助スイッチング素子Q2の導通角が可変
制御されれば、クランプコンデンサCCLに流れる電流量
が変化するので、これに伴って二次側並列共振コンデン
サC2への充電電流量が変化する。このようにして二次
側並列共振コンデンサC2への充電電流量が変化するこ
とで、二次側並列共振回路に得られる交番電圧(並列共
振電圧)のレベルも変化する。そして、並列共振電圧が
変化することで、二次側直流出力電圧EO1のレベルも可
変制御されることになる。このようにして、絶縁コンバ
ータトランスPITの二次側に得られる直流出力電圧の
安定化が図られる。
【0022】そして、この電源回路においては、これま
で説明してきた構成に対して高圧発生回路40が備えら
れる。この高圧発生回路40は、所要の高圧とされるレ
ベルによる、CRTのアノード電圧を生成するために設
けられる。
【0023】高圧発生回路40は、フライバックトラン
スFBTと、その二次側に設けられる高圧整流回路とを
備えて形成され、上記スイッチング素子Q1のスイッチ
ング出力が、フライバックトランスFBTの一次巻線N
oに対して伝達される。
【0024】フライバックトランスFBTにおいては、
図示するように、一次側には一次巻線Noが巻装され
る。また、二次側には、二次巻線として、5組の昇圧巻
線NHV1,NHV2,NHV3,NHV4,NHV5が巻装されてい
る。ここで、一次側の一次巻線Noと二次側の昇圧巻線
NHV(1〜5)とでは、密結合の状態が得られるようにさ
れているものである。一次巻線Noは、共振電流検出巻
線NDを介して平滑コンデンサCiの正極端子(整流平
滑電圧Eiライン)と接続され、巻終わり端部は、スイ
ッチング素子Q1のコレクタに接続される。このような
接続形態によっては、絶縁コンバータトランスPITの
一次巻線N1に対して、フライバックトランスFBTの
一次巻線No(インダクタンスLo)が並列に接続されて
いるものと見ることができる。また、昇圧巻線NHV1〜
NHV5は、実際には、分割されて各々独立した状態でコ
アに巻装されている。これら昇圧巻線NHV1〜NHV5は、
一次巻線Noに対して逆極性となるように巻装されてい
ることで、フライバック動作が得られるようになってい
る。
【0025】上記昇圧巻線NHV1,NHV2,NHV3,NHV
4,NHV5は、それぞれ図示するようにして、高圧整流ダ
イオードDHV1,DHV2,DHV3,DHV4,DHV5の各々と
直列接続されることで、計5組の半波整流回路を形成
し、これら5組の半波整流回路がさらに直列に多段接続
されている。つまり、多段型整流回路を形成する。そし
て、これら5組の半波整流回路から成る多段型整流回路
に対して平滑コンデンサCOHVが並列に接続されること
で、二次側整流平滑回路を形成することになる。このよ
うな整流回路系の構成はマルチシングラー方式ともいわ
れる。
【0026】但し、この電源回路においては、昇圧巻線
NHV5の巻始め端部と、平滑コンデンサCOHVの負極端子
間に対して、図示するように、高圧整流ダイオードDHV
1〜DHV5と同一の導通方向によって、追加高圧整流ダイ
オードDHV6を直列に接続している。つまり、二次側整
流平滑回路の整流電流経路内における、多段型整流回路
の最下段に対して追加高圧整流ダイオードDHV6を設け
ているものである。なお、追加高圧整流ダイオードDHV
6を設けたことによる作用効果については後述する。
【0027】上記した二次側整流平滑回路の動作として
は次のようになる。つまり、フライバックトランスFB
Tの二次側においては、5組の半波整流回路が昇圧巻線
NHV1〜NHV5に誘起された電圧を、高圧整流ダイオード
DHV1〜DHV5(及び追加高圧整流ダイオードDHV6)に
より整流して平滑コンデンサCOHVに対して充電すると
いう動作が行われる。これによって、平滑コンデンサC
OHVの両端には、各昇圧巻線NHV1〜NHV5に誘起される
電圧の5倍に対応するレベルの直流電圧が得られる。そ
して、この平滑コンデンサCOHVの両端に得られた直流
電圧が直流高電圧EHVとして出力されることになる。こ
の直流高電圧EHVが、例えばCRTのアノード電圧とし
て利用される。
【0028】また、直流高電圧EHVが得られる平滑コン
デンサCOHVに対しては、分圧抵抗R1−R2の直列接続
回路が並列に設けられる。そして、この分圧抵抗R1−
R2の分圧点は、第2制御回路1Bに対して接続され
る。つまりこの電源回路においては、第2制御回路1B
に対しては、検出電圧として、直流高電圧EHVを分圧抵
抗R1−R2により分圧して得られる電圧レベルが入力さ
れることになる。
【0029】第2制御回路1Bは、直流高電圧EHVの変
化に応じて、制御巻線NCに流す制御電流(直流電流)
レベルを可変することで、直交形制御トランスPRTに
巻装された駆動巻線NBのインダクタンスLBを可変制御
する。これにより、駆動巻線NBのインダクタンスLBを
含んで形成されるスイッチング素子Q1のための自励発
振駆動回路内の直列共振回路の共振条件が変化する。こ
れは、スイッチング素子Q1のスイッチング周波数を可
変する動作となり、この動作によってフライバックトラ
ンスFBTにおいて一次側から二次側に伝送されるエネ
ルギーが変化する。これにより、直流高電圧EHVについ
て所要の一定レベルが保たれるように制御が行われる。
つまり、この図に示す回路においては、スイッチング周
波数制御方式によって直流高電圧EHVの安定化を図って
いる。
【0030】図10は、上記図9に示した電源回路にお
ける要部の動作を示している。ここで、図10(a)に
示す並列共振電圧V1は、一次側電圧共振形コンバータ
のスイッチング素子Q1のスイッチングタイミングに対
応した波形となる。即ち、スイッチング素子Q1がオフ
となる期間TOFF1において電圧共振パルスが得られ、オ
ンとなる期間TON1においては0レベルとなる波形が得
られる。また、このときにスイッチング素子Q1に流れ
るコレクタ電流IQ1は、図10(c)に示すようにし
て、先ず、期間TON開始時においてクランプダイオード
DDに負極性のクランプ電流が流れ、この後、正レベル
で上昇していく波形が得られる。また、このような一次
側のスイッチング動作によって一次巻線N1に得られる
スイッチング出力電流I1としては図10(b)に示す
ようにして、スイッチング周期に応じてものとなる。
【0031】また、アクティブクランプ回路20を備え
る絶縁コンバータトランスPITの二次側の動作として
は、図10(d)〜図10(j)に示される。ここで、
絶縁コンバータトランスPITの二次巻線N2には、図
10(d)に示すようにして、一次側のスイッチング周
期に応じて二次巻線電流I2が流れる。また、二次側並
列共振コンデンサC2の両端に得られる二次側並列共振
電圧V2としては、図10(e)に示すようにして、二
次側直流出力電圧EO1のレベルでクランプされる正極性
の波形と、負極性において所定のピークレベルを有する
波形とが交互に現れるものとなる。そして、整流ダイオ
ードDO1に流れる整流電流ID2としては、図10(j)
に示されるようにして、二次側並列共振電圧V2が正極
性となるタイミングに応じて整流ダイオードDO1が導通
することで、鋸歯状波形によって流れるようにされる。
【0032】また、アクティブクランプ回路20のため
の自励発振駆動回路を形成する駆動巻線Ngには、図1
0(i)に示すタイミングによって、正極性の方向に正
弦波状のパルスとなる波形による駆動電圧VNgが得られ
る。この正弦波状パルスの発生タイミングは、図10
(d)に示す二次巻線電流I2が負極性となる期間に対
応したものとなっている。そして、自励発振駆動回路で
は、このようにして得られる駆動電圧VNgに基づいて、
補助スイッチング素子Q2のゲートに対してスイッチン
グ駆動電圧を印加する。
【0033】ここで図中においては、期間TON2が補助
スイッチング素子Q2//クランプダイオードDD2からな
るスイッチング回路が導通してオンとなる期間とされ、
期間TOFF2は、上記スイッチング回路が非道通となって
オフとなる期間とされる。そして、この期間TON2,TO
FF2と、整流ダイオードDO1がオンとなって上記整流電
流ID2が流れる期間とを比較して分かるように、整流ダ
イオードDO1とスイッチング回路(Q2//DD2)は、ほ
ぼ交互となるタイミングでオン/オフ動作を行うように
される。
【0034】ここで、クランプコンデンサCCLからスイ
ッチング回路(Q2//DD2)を流れるクランプ電流IQ2
としては、図10(g)に示すようにして、期間TON2
の前半期間においてはクランプダイオードDD2→クラン
プコンデンサCCLを介して二次巻線電流I2が流れるこ
とで、負極性の鋸歯状波形が得られ、期間TON2の後半
期間においては反転して、クランプコンデンサCCL→Q
2ドレイン→Q2ソースの経路で二次巻線電流I2が流れ
ることで正極性の鋸歯状波形が得られるようにされる。
また、上記のようにしてスイッチング回路(Q2//DD
2)に対してクランプ電流IQ2が流れることにより、ス
イッチング回路(Q2//DD2)の両端電圧VQ2は、図1
0(h)に示すようにして、期間TON2では0レベル
で、期間TOFF2では或る正極正方向の一定レベルが維持
される波形となる。
【0035】また、上記のようにして、二次側並列共振
コンデンサC2に流入する電流IC2は、二次側並列共振
コンデンサC2のキャパシタンスによる部分電圧共振動
作により、図10(f)に示すようにして、期間TON2
の直前期間において二次巻線電流I2が負極性の方向で
流れ、期間TON2が終了して期間TOFF2が開始されるタ
ーンオフ時において、二次巻線電流I2が正極性にパル
ス状に流れる波形が得られることになる。
【0036】ここで、クランプコンデンサCCLのキャパ
シタンスは、例えば並列共振コンデンサC2のキャパシ
タンスの25倍以上となるように選定していることで、
期間TON2においては、二次巻線N2に流れる電流I2のほ
とんどは、二次側並列共振コンデンサC2に流すことな
く、クランプコンデンサCCLを介して流すことができ
る。これによって、二次側並列共振コンデンサC2にお
ける充電電荷は減少され、図10(e)に示される二次
側並列共振電圧V2の波形の傾きとしては緩やかにな
り、結果的にはそのピークレベルを抑制することが可能
となるものである。
【0037】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記構成に
よる電源回路では、期間TON2においてスイッチング回
路(Q2//DD2)が導通して二次側並列共振電圧V2をク
ランプする動作が得られるのであるが、この期間TON2
の直前期間においては、二次側並列共振回路(C2//N
2)の部分電圧共振作用によって、二次側並列共振電圧
V2のピークレベルは500V程度(二次側直流出力電
圧EO1=135Vの場合)にまで上昇する。このため、
二次側に設けられるMOS−FETとしての補助スイッ
チング素子Q2、高速リカバリ型の整流ダイオードDO
1、二次側並列共振コンデンサC2、及びクランプコンデ
ンサCCL等の素子について、600V耐圧品を選定する
必要がある。
【0038】ところが、例えば補助スイッチング素子Q
2であるところのMOS−FETは、高耐圧となるのに
従ってオン抵抗が高くなるという特性を有している。従
って、補助スイッチング素子Q2について600V耐圧
品を選定することによっては、相応にオン抵抗が高くな
ってしまうことから、ドレイン−ソース間に流れるクラ
ンプ電流IQ2の流入量を小さくしなければ、補助スイッ
チング素子Q2の導通損失は増加してしまうことにな
る。つまり、電力変換効率の低下を招くこととなる。そ
して、これを避けるためには、例えば二次巻線N2の巻
数を増加して二次巻線N2に流れる二次巻線電流I2を減
少させることになるのであるが、これによっては、絶縁
コンバータトランスPITの窓面積が増加するために、
絶縁コンバータトランスPIT自体を小型化することに
は限界が生じ、回路の小型軽量化の促進を阻むことにな
る。また、巻線工程についても時間を要するものとなっ
てしまう。
【0039】また、整流ダイオードDO1が高耐圧品とな
ることによっても、その順方向電圧降下VFと逆回復時
間trrが大きなものとなってしまうため、やはり電力
損失の増加を招いてしまうことになる。さらに、二次側
並列共振コンデンサC2及びクランプコンデンサCCLに
ついては高耐圧品となるほど大型化してしまい、回路の
小型軽量化には不利となってしまう。
【0040】さらに、図8に示した回路構成では、二次
側並列共振コンデンサC2及びクランプコンデンサCCL
に流れる電流(IC2,IQ2)には、図10(f)(g)
に示すようにして、期間TON2開始時において、高周波
の寄生振動が重畳する。また、整流ダイオードDO1のタ
ーンオン時においては、平滑コンデンサCO1の等化イン
ダクタンスの影響によって振動電流としてのリンギング
成分が、図10(g)に示すようにして整流電流ID2に
重畳する。このような寄生振動やリンギング成分は、高
周波ノイズとして輻射されるために、例えば実際には、
フェライトビーズやRCスナバ回路等を追加してノイズ
の抑制を図らねばならず、これによっても部品点数が増
加して回路規模が大きくなってしまうことになる。
【0041】
【課題を解決するための手段】そこで本発明は上記した
課題を考慮して、スイッチング電源回路として次のよう
に構成する。直流入力電圧についてスイッチングを行う
ようにしてスイッチング駆動されるメインスイッチング
素子を備えて形成されるスイッチング手段と、一次巻線
に得られる上記スイッチング手段の出力を二次巻線に対
して伝送する絶縁コンバータトランスと、この絶縁コン
バータトランスの一次巻線と一次側並列共振コンデンサ
とにより形成され、上記スイッチング手段の動作を電圧
共振形とするように設けられる一次側並列共振回路と、
絶縁コンバータトランスに巻装した二次巻線に対して二
次側直列共振コンデンサを直列に接続することで形成さ
れる二次側直列共振回路とを備える。また、二次側直列
共振回路に得られる交番電圧を入力して整流動作を行う
ことで、入力された交番電圧レベルの所定倍に対応する
レベルの直流出力電圧を得るように構成される直流出力
電圧生成手段を設ける。また、絶縁コンバータトランス
の一次巻線と密結合になるようにして絶縁コンバータト
ランスに巻装される駆動巻線と、この駆動巻線と直列に
共振用コンデンサを接続することで形成される補助スイ
ッチング素子駆動用共振回路と、二次側直列共振コンデ
ンサに対して並列に接続されると共にクランプコンデン
サと補助スイッチング素子とによる直列接続回路を備
え、補助スイッチング素子駆動用共振回路によりスイッ
チング駆動されることで、二次側直列共振コンデンサに
発生する電圧のピークレベルをクランプするように設け
られるアクティブクランプ手段とを設ける。そして、直
流出力電圧生成手段により得られる直流出力電圧のレベ
ルに応じて補助スイッチング素子の導通角を制御するこ
とで直流出力電圧についての定電圧制御を行うようにさ
れる第1の定電圧制御手段を設ける。そしてさらに、絶
縁コンバータトランスの一次巻線と並列に接続される一
次巻線を備えて、一次側に入力されるスイッチング電圧
を二次側に伝送することで、二次側から所定レベルに昇
圧された高圧電圧を得るように形成された高圧発生トラ
ンスと、高圧発生トランスの二次側に得られる高圧電圧
について整流動作を行うことで、直流高電圧を得るよう
に構成された直流高電圧生成手段と、直流高電圧のレベ
ルに応じてメインスイッチング素子のスイッチング周波
数制御を行うことで定電圧制御を行うようにされる第2
の定電圧制御手段とを備えることとした。
【0042】また、直流入力電圧についてスイッチング
を行うようにしてスイッチング駆動されるメインスイッ
チング素子を備えて形成されるスイッチング手段と、一
次巻線に得られるスイッチング手段の出力を二次巻線に
対して伝送する絶縁コンバータトランスと、この絶縁コ
ンバータトランスの一次巻線と一次側並列共振コンデン
サとにより形成され、スイッチング手段の動作を電圧共
振形とするように設けられる一次側並列共振回路と、絶
縁コンバータトランスに巻装した二次巻線に対して二次
側直列共振コンデンサを直列に接続することで形成され
る二次側直列共振回路とを備える。また、二次側直列共
振回路に得られる交番電圧を入力して整流動作を行うこ
とで、入力された交番電圧レベルの所定倍に対応するレ
ベルの直流出力電圧を得るように構成される直流出力電
圧生成手段を備える。また、絶縁コンバータトランスの
一次巻線と密結合になるようにして絶縁コンバータトラ
ンスに巻装される駆動巻線と、この駆動巻線と直列に共
振用コンデンサを接続することで形成される第1の補助
スイッチング素子駆動用共振回路と、二次側直列共振コ
ンデンサに対して並列に接続されると共に第1のクラン
プコンデンサと第1の補助スイッチング素子とによる直
列接続回路を備え、第1の補助スイッチング素子駆動用
共振回路によりスイッチング駆動されることで、二次側
直列共振コンデンサに発生する電圧のピークレベルをク
ランプするように設けられる第1のアクティブクランプ
手段を設ける。そして、直流出力電圧生成手段により得
られる直流出力電圧のレベルに応じて補助スイッチング
素子の導通角を制御することで上記直流出力電圧につい
ての定電圧制御を行うようにされる第1の定電圧制御手
段を設ける。また、絶縁コンバータトランスの一次巻線
と並列に接続される一次巻線を備えて、一次側に入力さ
れるスイッチング電圧を二次側に伝送することで、二次
側から所定レベルに昇圧された高圧電圧を得るように形
成された高圧発生トランスと、高圧発生トランスの二次
側に得られる高圧電圧について整流動作を行うことで直
流高電圧を得るように構成された直流高電圧生成手段
と、この高圧発生トランスの一次側動作を共振動作とす
るために、少なくとも高圧発生トランスの一次巻線に対
して直列共振コンデンサを直列に接続して形成される直
列共振回路とを備える。また、高圧発生トランスの一次
巻線と密結合になるようにして高圧発生トランスに巻装
される駆動巻線と、この駆動巻線と直列に共振用コンデ
ンサを接続することで形成される第2の補助スイッチン
グ素子駆動用共振回路と、直列共振コンデンサに対して
並列に接続されると共に第2のクランプコンデンサと第
2の補助スイッチング素子とによる直列接続回路を備
え、第2の補助スイッチング素子駆動用共振回路により
スイッチング駆動されることで、直列共振コンデンサに
発生する電圧のピークレベルをクランプするように設け
られる第2のアクティブクランプ手段を備える。そし
て、直流高電圧のレベルに応じて第2の補助スイッチン
グ素子の導通角制御を行うことで、定電圧制御を行うよ
うにされる第2の定電圧制御手段を備えるものである。
【0043】上記構成としては、一次側にスイッチング
周波数固定の電圧共振形コンバータを備え、二次側には
二次巻線と二次側直列共振コンデンサから成る直列共振
回路を備えた複合共振形コンバータが形成される。そし
て、この一次側電圧共振形コンバータに対してフライバ
ックトランスを備える高圧発生回路が結合された構成を
採るものである。そして、上記構成の下で、絶縁コンバ
ータトランスの二次側には、直列共振回路に対して所定
倍の二次側直流出力電圧が得られるようにされた整流回
路を形成し、さらに二次側直列共振コンデンサに対して
並列にアクティブクランプ回路を設けている。そして、
絶縁コンバータトランスの二次側直流出力電圧の安定化
は、上記アクティブクランプ回路の導通角を制御するこ
とによって行うようにされる。このような構成では、例
えば等倍電圧整流回路と同等レベルの二次側直流出力電
圧を得ることを前提とすれば、等倍電圧整流回路を備え
る場合よりも二次巻線の巻数が削減されてそれだけ二次
側に発生する交番電圧レベルを低減することが可能にな
る。また、二次側直列共振回路が形成されることで、二
次側平滑コンデンサの等化インダクタンス(浮遊インダ
クタンス)は、二次側において共振回路を形成する直列
共振コンデンサと直列に接続される状態を得ることがで
きる。
【0044】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の形態とし
てのスイッチング電源回路の構成例を示している。この
図1に示す電源回路は、一次側に電圧共振形コンバータ
を備えると共に二次側には並列共振回路を備えた複合共
振形スイッチングコンバータとしての基本構成を採る。
また、この図に示される電源回路は、ディスプレイデバ
イスとしてCRT(陰極線管)を備えるテレビジョン受
像機、モニタディスプレイ装置、プロジェクタ装置など
に搭載されるものである。
【0045】この図に示す電源回路においては、商用交
流電源(交流入力電圧VAC)を入力して直流入力電圧を
得るための整流平滑回路として、[整流ダイオードDi
1,Di2,平滑コンデンサCi1,Ci2]を図示する接
続形態によって接続することで倍電圧整流回路が形成さ
れている。この倍電圧整流回路では、直列接続された平
滑コンデンサCi1−Ci2の両端に、交流入力電圧VAC
の2倍に対応する整流平滑電圧Eiを生成して一次側電
圧共振形コンバータに対して供給する。本実施の形態に
おいて、このようにして交流入力電圧VACの2倍に対応
する整流平滑電圧Eiを得るようにしているのは、後述
するようにして、高圧発生回路40によって、所要レベ
ルの直流高電圧EHVを得る必要上、一次側並列共振電圧
V1のピークレベルとして1000V程度が必要である
ため、電圧共振形コンバータへの入力電圧レベルとそて
も相応の高レベルが必要とされることに依る。
【0046】この電源回路に備えられる電圧共振形のス
イッチングコンバータは、1石のスイッチング素子Q1
を備えた自励式の構成を採っている。この場合、スイッ
チング素子Q1には、高耐圧のバイポーラトランジスタ
(BJT;接合型トランジスタ)が採用されている。
【0047】スイッチング素子Q1のベースと一次側ア
ース間には、駆動巻線NB、共振コンデンサCB、ベース
電流制限抵抗RBの直列接続回路よりなる自励発振駆動
用の直列共振回路が接続される。また、スイッチング素
子Q1のベースは、起動抵抗RSを介して平滑コンデンサ
Ci1(整流平滑電圧Ei)の正極側にも接続されてお
り、起動時のベース電流を整流平滑ラインから得るよう
にしている。
【0048】また、スイッチング素子Q1のベースと平
滑コンデンサCi2の負極(1次側アース)間には、ク
ランプダイオードDDが接続され、これにより、スイッ
チング素子Q1のオフ時に流れるクランプ電流の経路を
形成するようにされている。また、スイッチング素子Q
1のコレクタは、絶縁コンバータトランスPITの一次
巻線N1の一端と接続され、エミッタは接地される。
【0049】また、上記スイッチング素子Q1のコレク
タ−エミッタ間に対しては、並列共振コンデンサCrが
並列に接続されている。この並列共振コンデンサCr
は、自身のキャパシタンスと、後述する絶縁コンバータ
トランスPITの一次巻線N1側のインダクタンスL1と
により電圧共振形コンバータの一次側並列共振回路を形
成する。そして、ここでは詳しい説明を省略するが、ス
イッチング素子Q1のオフ時には、この並列共振回路の
作用によって並列共振コンデンサCrの両端電圧V1
は、実際には正弦波状のパルス波形となって電圧共振形
の動作が得られるようになっている。
【0050】この図に示す直交形制御トランスPRT
は、共振電流検出巻線ND、駆動巻線NB、及び制御巻線
NCが巻装された可飽和リアクトルである。この直交形
制御トランスPRTは、スイッチング素子Q1を駆動す
ると共に、スイッチング周波数制御方式による定電圧制
御のために設けられる。この直交形制御トランスPRT
の構造としては、図示は省略するが、4本の磁脚を有す
る2つのダブルコの字形コアの互いの磁脚の端部を接合
するようにして立体型コアを形成する。そして、この立
体型コアの所定の2本の磁脚に対して、同じ巻装方向に
共振電流検出巻線ND、駆動巻線NBを巻装し、更に制御
巻線NCを、上記共振電流検出巻線ND及び駆動巻線NB
に対して直交する方向に巻装して構成される。
【0051】この場合、直交形制御トランスPRTの共
振電流検出巻線NDは、平滑コンデンサCi1の正極(整
流平滑電圧Eiライン)と絶縁コンバータトランスPI
Tの一次巻線N1との間に直列に挿入されることで、ス
イッチング素子Q1のスイッチング出力は、一次巻線N1
を介して共振電流検出巻線NDに伝達される。直交形制
御トランスPRTにおいては、共振電流検出巻線NDに
得られたスイッチング出力がトランス結合を介して駆動
巻線NBに誘起されることで、駆動巻線NBにはドライブ
電圧としての交番電圧が発生する。このドライブ電圧
は、自励発振駆動回路を形成する直列共振回路(NB,
CB)からベース電流制限抵抗RBを介して、ドライブ電
流としてスイッチング素子Q1のベースに出力される。
これにより、スイッチング素子Q1は、直列共振回路の
共振周波数により決定されるスイッチング周波数でスイ
ッチング動作を行うことになる。
【0052】絶縁コンバータトランスPITは、スイッ
チング素子Q1のスイッチング出力を二次側に伝送す
る。絶縁コンバータトランスPITは、図6に示すよう
に、例えばフェライト材によるE型コアCR1、CR2
を互いの磁脚が対向するように組み合わせたEE型コア
が備えられ、このEE型コアの中央磁脚に対して、分割
ボビンBを利用して一次巻線N1と、二次巻線N2をそれ
ぞれ分割した状態で巻装している。そして、中央磁脚に
対しては図のようにギャップGを形成するようにしてい
る。これによって、所要の結合係数による疎結合の状態
が得られるようにしている。なお、本実施の形態の電源
回路については、後述するようにして、二次側に巻装さ
れる巻線としては、二次巻線N2のみではなく、二次巻
線N2に対して独立して巻装される独立二次巻線N3,N
4が巻装されるのであるが、ここでは、説明の便宜上、
図示を省略している。但し、これらの独立二次巻線N
3,N4もまた、例えば実際には分割ボビンBにおいて、
二次巻線N2が巻回される分割領域に巻装されているも
のである。ギャップGは、E型コアCR1,CR2の中
央磁脚を、2本の外磁脚よりも短くすることで形成する
ことが出来る。また、結合係数kとしては、例えばk≒
0.85という疎結合の状態を得るようにしており、そ
の分、飽和状態が得られにくいようにしている。
【0053】上記絶縁コンバータトランスPITの一次
巻線N1の巻終わり端部は、図1に示すようにスイッチ
ング素子Q1のコレクタと接続され、巻始め端部は、共
振電流検出巻線NDを介して平滑コンデンサCiの正極
(整流平滑電圧Ei)と接続されている。従って、一次
巻線N1に対しては、スイッチング素子Q1のスイッチン
グ出力が供給されることで、スイッチング周波数に対応
する周期の交番電圧が発生する。
【0054】絶縁コンバータトランスPITの二次側で
は、一次巻線N1により誘起された交番電圧が二次側に
巻装された各巻線(N2,N3,N4)に発生する。この
場合、二次巻線N2に対しては、その巻終わり端部と二
次側アースとの間に対して二次側直列共振コンデンサC
sが直列に挿入される。これにより、二次巻線N2のリ
ーケージインダクタンスL2と二次側直列共振コンデン
サCsのキャパシタンスとによって二次側直列共振回路
が形成される。この二次側直列共振回路により、二次側
においては電流共振動作が得られることとなる。即ち、
この電源回路としても、一次側にはスイッチング動作を
電圧共振形とするための並列共振回路を備え、二次側に
は電流共振動作を得るための直列共振回路を備えた「複
合共振形スイッチングコンバータ」の構成を採る。
【0055】そして、本実施の形態の電源回路として
は、例えばテレビジョン受像器に搭載されるものとされ
る。これに対応して、絶縁コンバータトランスPITの
二次側では、図示するようにして、二次側直流出力電圧
EO1〜EO5までの5種類の二次側直流出力電圧を生成し
て出力するようにされる。
【0056】そして絶縁コンバータトランスPITの二
次側において二次側直流出力電圧EO1〜EO5を生成する
ための構成としては次のようになっている。
【0057】先ず、二次側並列共振コンデンサC2が並
列接続される二次巻線N2に対しては、その巻始め側の
端部に対して、整流ダイオードDO1,DO6及び平滑コン
デンサCO1を接続することで、整流電流経路に二次側直
列共振回路(N2//Cs)を含む倍電圧整流回路が形成
される。そして、この倍電圧整流回路によって、ここで
は、平滑コンデンサCO1の両端に135Vの二次側直流
出力電圧EO1を得るようにされる。
【0058】ところで、上記倍電圧整流回路の基本的動
作としては、次のようになる。二次巻線N2に誘起され
る交番電圧が負極性となる半周期では、整流ダイオード
DO6→二次巻線N2→二次側直列共振コンデンサCsの
経路で整流電流が流れることで、二次側直列共振コンデ
ンサCsに対して充電が行われて、二次巻線N2煮えら
れる交番電圧の等倍に対応する電位が発生する。そし
て、次の二次巻線N2に誘起される交番電圧が正極性と
なる半周期では、二次側直列共振コンデンサCsの電位
が重畳されるようにして、整流ダイオードDO1→平滑コ
ンデンサCO1→二次側直列共振コンデンサCs→二次巻
線N2の経路で整流電流が流れるようにされる。これに
よって、平滑コンデンサCO1の両端には、二次巻線N2
に得られる交番電圧の2倍のレベルに対応する二次側直
流出力電圧EO1が発生することになる。但し、上記した
動作はあくまでも基本的な整流動作について説明をして
おり、実際には、後述するアクティブクランプ回路2の
スイッチング回路(Q2//CCL)がオン/オフによるス
イッチング動作を行うことで、整流電流は、このスイッ
チング回路と二次側直列共振コンデンサCsとに分流す
る期間が生じるものである。
【0059】また、上記二次側直流出力電圧EO1は第1
制御回路1Aに対しても分岐して入力される。第1制御
回路1Aにおいては、直流出力電圧EO1を検出電圧及び
制御回路1の動作電源として利用する。第1制御回路1
Aでは、二次側の直流出力電圧レベルEO1の変化に応じ
て可変されたレベルの直流の制御電圧を印加するように
される。これにより後述するようにして、絶縁コンバー
タトランスPITの二次側に得られる直流出力電圧を安
定化する動作が得られる。
【0060】また、この場合には、二次巻線N2の巻始
め端部側を所定巻数だけ巻き上げて形成される昇圧巻線
部に対して、図示するようにして整流ダイオードDO4及
び平滑コンデンサCO4を接続している。ここで、平滑コ
ンデンサCO4の負極端子は、平滑コンデンサCO1の正極
端子と接続されることで、平滑コンデンサCO4−CO1の
直列接続回路が得られるようになっている。従ってこの
場合には、半波整流回路[整流ダイオードDO4,平滑コ
ンデンサCO4]を、倍電圧整流回路[整流ダイオードD
O1,DO6,平滑コンデンサCO1]に対して積み上げるよ
うにして形成していることになる。そして、整流ダイオ
ードDO4−平滑コンデンサCO4−CO1の整流電流経路に
よって、半波整流動作が行われる結果、平滑コンデンサ
CO4−平滑コンデンサCO1の直列接続回路の両端には、
200Vの二次側直流出力電圧EO4が得られる。
【0061】また、本実施の形態においては、絶縁コン
バータトランスPITの二次側に対して、二次巻線N2
とは独立して独立二次巻線N3及び独立二次巻線N4がそ
れぞれ巻装される。そして、この独立二次巻線N3に対
しては、図示するようにしてセンタータップを設けたう
えで、[整流ダイオードDO2,平滑コンデンサCO2]か
ら成る半波整流回路と、[整流ダイオードDO3,平滑コ
ンデンサCO3]から成る半波整流回路を図示するように
接続することで、半波整流回路[整流ダイオードDO2,
平滑コンデンサCO2]によっては、+15Vの二次側直
流出力電圧EO2を得て、半波整流回路[整流ダイオード
DO3,平滑コンデンサCO3]によっては、−15Vの二
次側直流出力電圧EO3を得るようにされる。
【0062】また、独立二次巻線N4に対しては、図示
するように、整流ダイオードDO5,平滑コンデンサCO5
からなる半波整流回路を備えることで、24Vの二次側
直流出力電圧EO5を得るようにしている。
【0063】ここで、上記二次側直流出力電圧EO1〜E
O5の用途について例を挙げておく。二次側直流出力電圧
EO1(=135V)は水平偏向回路系に供給され、二次
側直流出力電圧EO2,E03(=±15V)はアナログ信
号回路系、デジタル信号回路系に供給される。二次側直
流出力電圧EO4(=200V)は映像出力回路系に、二
次側直流出力電圧EO5(=24V)は音声出力回路系に
それぞれ供給される。
【0064】また、絶縁コンバータトランスPITの二
次側にはアクティブクランプ回路20が備えられる。ア
クティブクランプ回路20は、補助スイッチング素子Q
2,クランプコンデンサCCL,クランプダイオードDD2
を備えている。この場合、補助スイッチング素子Q2に
ついてはMOS−FETが選定される。また、クランプ
ダイオードDD2には、MOS−FETとしての補助スイ
ッチング素子Q2が内蔵するボディダイオードを用いる
ようにされる。また、補助スイッチング素子Q2を駆動
するための駆動回路系は、絶縁コンバータトランスPI
Tの一次側において、一次巻線N1と密結合となるよう
にしてに巻装される駆動巻線Ngに対して、コンデンサ
Cg−抵抗Rgを接続したLCR直列共振回路を接続す
ることで形成される。
【0065】補助スイッチング素子Q2のドレインはク
ランプコンデンサCCLを介して、二次巻線N2の巻終わ
り端部と二次側直列共振コンデンサCsとの接続点に対
して接続される。また、補助スイッチング素子Q2のド
レインは二次側アースに対して接地される。また、クラ
ンプダイオードDD2は、そのアノードが補助スイッチン
グ素子Q2のドレインに接続され、カソードが補助スイ
ッチング素子Q2のソースに接続されることで、補助ス
イッチング素子Q2がオフとなる期間に流れる電流経路
を形成するようにしている。このように、本実施の形態
のアクティブクランプ回路20としては、上記補助スイ
ッチング素子Q2及びクランプダイオードDD2から成る
スイッチング回路に対して、クランプコンデンサCCLを
直列に接続して成るものとされる。そして、このように
して形成される回路を、二次巻線N2//二次側並列共振
コンデンサC2からなる二次側並列共振回路に対して、
さらに並列に接続して構成されるものである。
【0066】そして、本実施の形態の電源回路において
は、これまで説明してきた構成に対して高圧発生回路4
0が備えられる。この高圧発生回路40は、所要の高圧
とされるレベルによる、CRTのアノード電圧を生成す
るために設けられる。
【0067】高圧発生回路40は、フライバックトラン
スFBTと、その二次側に設けられる高圧整流回路とを
備えて形成され、上記スイッチング素子Q1のスイッチ
ング出力が、フライバックトランスFBTの一次巻線N
oに対して伝達される。
【0068】フライバックトランスFBTにおいては、
図示するように、一次側には一次巻線Noが巻装され
る。また、二次側には、二次巻線として、5組の昇圧巻
線NHV1,NHV2,NHV3,NHV4,NHV5が巻装されてい
る。一次巻線Noは、図示するようにその巻始め端部が
平滑コンデンサCiの正極端子(整流平滑電圧Eiライ
ン)と接続され、巻終わり端部は、スイッチング素子Q
1のコレクタに接続される。このような接続形態によっ
ては、絶縁コンバータトランスPITの一次巻線N1に
対して、フライバックトランスFBTの一次巻線No
(インダクタンスLo)が並列に接続されているものと
見ることができる。また、昇圧巻線NHV1〜NHV5は、実
際には、分割されて各々独立した状態でコアに巻装され
ている。これら昇圧巻線NHV1〜NHV5は、一次巻線No
に対して逆極性となるように巻装されていることで、フ
ライバック動作が得られるようになっている。
【0069】上記昇圧巻線NHV1,NHV2,NHV3,NHV
4,NHV5は、それぞれ図示するようにして、高圧整流ダ
イオードDHV1,DHV2,DHV3,DHV4,DHV5の各々と
直列接続されることで、計5組の半波整流回路を形成
し、これら5組の半波整流回路がさらに直列に多段接続
されている。つまり、多段型整流回路を形成する。そし
て、これら5組の半波整流回路から成る多段型整流回路
に対して平滑コンデンサCOHVが並列に接続されること
で、二次側整流平滑回路を形成することになる。
【0070】但し、本実施の形態においては、図示する
ように、昇圧巻線NHV5の巻始め端部と、平滑コンデン
サCOHVの負極端子間に対して、図示するように、高圧
整流ダイオードDHV1〜DHV5と同一の導通方向によっ
て、追加高圧整流ダイオードDHV6を直列に接続してい
る。つまり、二次側整流平滑回路の整流電流経路内にお
ける、多段型整流回路の最下段に対して追加高圧整流ダ
イオードDHV6を設けているものである。なお、追加高
圧整流ダイオードDHV6を設けたことによる作用効果に
ついては後述する。
【0071】上記した二次側整流平滑回路の動作として
は次のようになる。つまり、フライバックトランスFB
Tの二次側においては、5組の半波整流回路が昇圧巻線
NHV1〜NHV5に誘起された電圧を、高圧整流ダイオード
DHV1〜DHV5(及び追加高圧整流ダイオードDHV6)に
より整流して平滑コンデンサCOHVに対して充電すると
いう動作が行われる。これによって、平滑コンデンサC
OHVの両端には、各昇圧巻線NHV1〜NHV5に誘起される
電圧の5倍に対応するレベルの直流電圧が得られる。そ
して、この平滑コンデンサCOHVの両端に得られた直流
電圧が直流高電圧EHVとして出力されることになる。こ
の直流高電圧EHVは、例えばCRTのアノード電圧とし
て利用される。
【0072】また、直流高電圧EHVが得られる平滑コン
デンサCOHVに対しては、分圧抵抗R1−R2の直列接続
回路が並列に設けられる。そして、この分圧抵抗R1−
R2の分圧点は、第2制御回路1Bに対して接続され
る。つまり本実施の形態においては、第2制御回路1B
に対しては、検出電圧として、直流高電圧EHVを分圧抵
抗R1−R2により分圧して得られる電圧レベルが入力さ
れることになる。
【0073】第2制御回路1Bは、直流高電圧EHVの変
化に応じて、制御巻線NCに流す制御電流(直流電流)
レベルを可変することで、直交形制御トランスPRTに
巻装された駆動巻線NBのインダクタンスLBを可変制御
する。これにより、駆動巻線NBのインダクタンスLBを
含んで形成されるスイッチング素子Q1のための自励発
振駆動回路内の直列共振回路の共振条件が変化する。こ
れは、スイッチング素子Q1のスイッチング周波数を可
変する動作となり、この動作によってフライバックトラ
ンスFBTにおいて一次側から二次側に伝送されるエネ
ルギーが変化する。これにより、直流高電圧EHVについ
て所要の一定レベルが保たれるように制御が行われる。
つまり、この図に示す回路においては、スイッチング周
波数制御方式によって直流高電圧EHVの安定化を図って
いる。
【0074】ところで、図1に示したようにしてフライ
バックトランスFBTを設けた構成とした場合には、そ
の一次巻線Noのリーケージインダクタンス(Lo)と
昇圧巻線NHV1〜NHV5の分布容量Csとの成分によって
形成される共振回路の共振作用で、電源回路内に高次高
調波のリンギング電流が流れ、これが電力損失を増加さ
せている1要因となることが分かっている。そこで本実
施の形態にあっては、前述もしたように、フライバック
トランスFBTの二次側整流平滑回路において、多段型
整流回路の整流電流経路に対して追加高圧整流ダイオー
ドDHV6が設けるようにされる。これによっては、昇圧
巻線NHV1〜NHV5の分布容量を小さくする作用を有して
いる。そして、この昇圧巻線NHV1〜NHV5の分布容量が
小さくなると、高次高調波のリンギング電流の周波数f
oが高くなることになる。
【0075】このようにしてリンギング電流の周波数
(共振周波数)foが高くなることで、主としては、二
次側に備えられる高圧整流ダイオードDHV1〜DHV5の空
乏層容量に対してはリンギング電流が流れにくくなる。
そして、例えば本実施の形態では、リンギング電流成分
について周波数fo≒800KHz程度にまで上昇させ
るようにされるが、この場合には、上記スイッチング素
子Q1、及び高圧整流ダイオードDHV1〜DHV5の空乏層
容量には、ほとんどリンギング電流が流れないようにさ
れる。
【0076】また、図7及び図8の断面図により、本実
施の形態としてのフライバックトランスFBTの構造例
を示しておく。先ず、図7に示すフライバックトランス
FBTでは、例えばフェライト材による2つのU型コア
CR1,CR2の各磁脚を対向するように組み合わせる
ことでU−U型コアCRが形成される。そして、U型コ
アCR1の磁脚端部と、U型コアCR2の磁脚端部との
対向する部分にはギャップG1,G2をそれぞれ設ける
ようにされる。そして、図示するように、U−U型コア
CRの一方の磁脚に対して、低圧巻線ボビンLBと高圧
巻線ボビンHBとを取付けることで、これら低圧巻線ボ
ビンLB及び高圧巻線ボビンHBに対して、それぞれ一
次巻線Noと昇圧巻線NHV(1〜5)を分割して巻装するよ
うにしている。この場合、低圧巻線ボビンLBには一次
巻線Noが巻装され、高圧巻線ボビンHBには昇圧巻線
NHVが巻装される。この時、高圧巻線ボビンHBには、
例えば複数の昇圧巻線NHV(1〜5)の各々を絶縁した状
態で巻装する必要があるため、昇圧巻線NHVの巻き方
は、各昇圧巻線NHVを所定回数巻装して得られる2つの
巻線層ごとに層間フィルムFを挿入して巻き上げる、い
わゆる層間巻きとされている。そのうえで、上記U−U
型コアCR、一次巻線No、及び昇圧巻線NHVとについ
て、例えば高分子のエポキシ樹脂等の充填剤により充填
することで、これらの絶縁を確保する。
【0077】そして、上記のようにして昇圧巻線NHV(1
〜5)を巻装したうえで、回路的には図1に示した態様
が得られるように、各昇圧巻線NHV(1〜5)に対して高
圧整流ダイオードDHV(1〜5)を接続して取り付ける。ま
た、本実施の形態においては、上記高圧整流ダイオード
DHV(1〜5)と共に、図1に示した追加高圧整流ダイオー
ドDHV6も接続して取り付けが行われることになる。
【0078】また、昇圧巻線NHV(1〜5)の各々につい
て絶縁した状態が得られるようにするためには、上記図
7に示す構造のほか、図8に示すようにして、いわゆる
分割巻き(スリット巻き)による構造を採ることもでき
る。なお、図8において図7と同一部分には同一符号を
付して説明を省略する。昇圧巻線NHVを分割巻きによっ
て巻装する場合は、図示するように、高圧巻線ボビンH
B1の内側に対して一体的に仕切板DVを形成する。こ
れにより、隣り合う仕切板DVの間には、巻線領域であ
るスリットSが形成されることになる。そして、この各
スリットS内に対して昇圧巻線NHVを巻装することで昇
圧巻線NHV間の絶縁を得るようにしているものである。
【0079】図2の波形図は、上記図1に示す電源回路
における要部の動作を示している。ここで、一次側並列
共振コンデンサCrの両端に得られる並列共振電圧V1
は、図2(a)に示すようにして、一次側電圧共振形コ
ンバータのスイッチング素子Q1のスイッチングタイミ
ングに対応した波形となる。即ち、スイッチング素子Q
1がオフとなる期間TOFF1において電圧共振パルスが得
られ、オンとなる期間TON1においては0レベルとなる
波形が得られる。また、このときにスイッチング素子Q
1に流れるコレクタ電流IQ1は、図2(c)に示すよう
にして、先ず、期間TON開始時においてクランプダイオ
ードDDに負極性のクランプ電流が流れ、この後、正レ
ベルに反転してドレイン−ソースに流れる波形が得られ
る。また、このような一次側のスイッチング動作によっ
て一次巻線N1に得られるスイッチング出力電流I1とし
ては図2(b)に示すようにして1スイッチング周期ご
とにに対応して正/負に反転する略正弦波状が得られ
る。
【0080】また、アクティブクランプ回路20を備え
る絶縁コンバータトランスPITの二次側の動作として
は、図2(d)〜図2(l)に示される。ここで、絶縁
コンバータトランスPITの二次巻線N2には、図2
(d)に示すようにして、一次側のスイッチング周波数
に応じてやはり、1スイッチング周期内で正/負に反転
する略正弦波状の波形による二次巻線電流I2が流れ
る。
【0081】また、二次巻線N2に得られる交番電圧に
よって駆動巻線Ngに誘起される交番電圧VNgとして
は、図2(k)に示すようにして、その期間TOFF1にお
いて正極性による正弦波状のパルスが得られ、期間TON
1においては負極性による一定レベルを維持する波形と
なる。ここで、この図2(k)に示される電圧VNg
と、図2(a)に示される一次側並列共振パルスとは、
同位相となっていることがわかる。そして、この電圧V
Ngに基づいて、補助スイッチング素子Q2のための自励
発振駆動回路が共振動作を行うことで、補助スイッチン
グ素子Q2を駆動する駆動電圧VGSとしては、図2
(l)に示すようにして、ほぼ電圧VNgと同じタイミ
ングによって、正極性のパルスをゲートに対して印加す
ることになる。
【0082】これにより、アクティブクランプ回路20
のスイッチング回路(Q2//DD2)のスイッチングタイ
ミングとしては、図2(g)のクランプ電流IQ2として
示されることになる。つまり、スイッチング回路(Q2/
/DD2)が導通してオンとなる期間TON2の前半期間にお
いては、クランプダイオードDD2→クランプコンデンサ
CCL→二次巻線N2の経路で電流が流れることで、クラ
ンプ電流IQ2としては負極性による鋸歯状波が得られ、
後半期間においては、その電流の流れが反転して正極性
となって、二次巻線N2→Q2ドレイン→Q2ソースの経
路で流れるようにされる。そして、スイッチング回路
(Q2//DD2)がオフとなる期間TOFF2においては、0
レベルが維持される波形となるものである。
【0083】そして、二次側の整流動作であるが、先
ず、整流ダイオードDO1がオフとなって、整流ダイオー
ドDO2がオンとなる期間DOFFにおいては、図2(i)
に示すようにして整流ダイオードDO2には、整流電流I
D3が流れることになる。そして、この整流電流ID3は、
期間DOFF内において期間TON2の後半期間となるときに
は、クランプコンデンサCCLと二次側直列共振コンデン
サCsとに分流して流れるようにされる。これによっ
て、期間DOFFにおいて二次側直列共振コンデンサCs
に流れる共振電流IC2としては、図2(f)に示す波形
が得られることになり、期間DOFFのほぼ後半期間にお
いて正極性レベルの電流によって充電される動作とな
る。また、整流ダイオードDO2の両端電圧である整流電
圧V2は、図2(e)に示されるようにして、期間DOFF
に対応しては0レベルで、期間TONにおいては、所定の
正レベル(EO1のレベル)が維持される波形となるもの
である。
【0084】一方、整流ダイオードDO1がオンとなって
整流ダイオードDO2がオフとなる期間DONにおいては、
整流ダイオードDO1には、図2(j)に示すようにして
整流電流ID2が流れるようにされる。また、このときに
も、この期間DON内において、スイッチング回路(Q2/
/DD2)が導通する期間TON2においては、整流電流ID3
は、クランプダイオードDD2→クランプコンデンサCCL
の経路と、二次側直列共振コンデンサCsとに対して分
流して流れることで、図2(f)(g)に示す波形の共
振電流IC2、クランプ電流IQ2が得られることになる。
【0085】そして、上記のようにして共振電流IC2が
流れるようにされることで、二次側直列共振コンデンサ
Csの両端電圧VC2は、図2(h)に示すようにして、
スイッチング周期に応じて充放電が繰り返されることで
緩やかに振幅する波形が得られるものである。
【0086】ここで、前述した第1制御回路1Aの動作
によっては、二次側直流出力電圧EO1のレベルに応じ
て、補助スイッチング素子Q2が導通する期間TON2が可
変制御(PWM制御)されることになる。図1に示す回
路構成の場合、期間TON2においてスイッチング回路
(Q2//DD2)が導通してクランプコンデンサCCLに電
流が流れるということは、クランプコンデンサCCLと二
次側直列共振コンデンサCsとの並列接続回路が形成さ
れることを意味し、このときには、二次側直列共振コン
デンサCsのキャパシタンスを増加させていることにな
る。そして、第1制御回路1Aの動作によって、期間T
ON2についてPWM制御されることで、二次側直列共振
コンデンサCsのキャパシタンスが増加する期間が可変
制御されることになる。これによって、例えば1スイッ
チング周期内において、平滑コンデンサCO1に充電され
る充電電流量が変化することとなって、結果的には、二
次側直流出力電圧EO1のレベルを可変制御する動作が得
られる。そして、このような動作によって、絶縁コンバ
ータトランスPITの二次側直流出力電圧の安定化が図
られるものである。
【0087】これまでの説明から分かるように、図1に
示した電源回路では、二次側に対して倍電圧整流回路が
備えられることになる。従って、二次側直流出力電圧E
O1について135Vのレベルを得る場合には、二次巻線
N2のターン数としては、図9に示した回路と比較すれ
ば1/2で済むことになる。これに伴い、二次巻線N2
に得られる交番電圧レベルとしても、そのターン数に応
じてほぼ1/2程度とすることができることになる。そ
して、さらに本実施の形態においては、二次側直列共振
回路(N2−Cs)を形成して電流共振動作を得るよう
にしていることで、二次側直列共振コンデンサCsにか
かる交番電圧レベルとしては、図2(h)に示すように
して低レベルなものとすることができている。そしてさ
らに、二次側直列共振コンデンサCsに対してアクティ
ブクランプ回路20のスイッチング回路を並列に設ける
ようにしていることで、整流電流がクランプコンデンサ
CCLと二次側直列共振コンデンサCsとに分流して流れ
るようにされるために、これによっても二次側共振回路
に発生する交番電圧レベルは低下されることになる。
【0088】この結果、本実施の形態においては、補助
スイッチング素子Q2、整流ダイオード、クランプコン
デンサCCL、及び二次側直列共振コンデンサCsについ
て、図9に示した回路の場合よりも低耐圧品を選定する
ことが可能となる。例えば実際には、上記各素子につい
て、200V耐圧品を選定することが可能とされてい
る。これにより、補助スイッチング素子Q2については
オン抵抗を低いものとし、また、整流ダイオードについ
ては、順方向電圧降下VFと逆回復時間trrを小さな
ものとすることができるので、それだけ電力損失が少な
いものとなって電力変換効率が向上されることになる。
また、電力損失が低減されることで、例えば放熱板など
を削除することも可能となるものである。また、クラン
プコンデンサCCL及び二次側直列共振コンデンサCs等
についても低耐圧品が選定されれば、これらの素子につ
いては小型となるものである。
【0089】また、上述もしたように、絶縁コンバータ
トランスPITの二次巻線N2については、その巻数が
1/2とされることで、絶縁コンバータトランスPIT
についても小型化を図ることができ、更には巻線工程の
時間を短縮することが可能になる。
【0090】さらに本実施の形態の電源回路の構成で
は、図2(i)(j)からも分かるように整流電流ID
3,ID2にはリンギング成分が重畳しておらず、また、
クランプ電流IQ2や二次側直列共振コンデンサCsに流
れる共振電流IC2(図2(f))に発生する高周波の寄
生振動成分はほとんど無視できる程度に小さなものとな
っている。これは、二次側共振回路が直列共振回路とさ
れることによって、平滑コンデンサCO1の浮遊インダク
タンス(等化インダクタンス)の成分が、二次側直列共
振コンデンサCsと直列に接続されるため、共振コンデ
ンサに重畳する寄生振動そのものが浮遊インダクタンス
を介して整流されることに依る。そして、これに伴って
整流電流のリンギングも抑制されるものである。これに
より、本実施の形態としては、例えばフェライトビーズ
やRCスナバ回路などのノイズ対策のための部品や回路
を追加する必要は無いことになる。
【0091】また、参考までに、図1に示した回路にお
ける定電圧制御特性を図3に示しておく。この図に示す
ようにして、第1制御回路1Aの動作によって、補助ス
イッチング素子Q2のゲート閾値電圧VGSは2V〜5V
の範囲で制御可能となっており、ゲート閾値電圧VGSが
高くなるのに従って、期間TON2は4μs〜10μsの
範囲で長くなるように可変制御され、これに伴って、二
次側直流出力電圧EO1のレベルは140V〜40Vの範
囲で低下するようにして制御される。
【0092】また、交流入力電圧VAC=90V〜120
V、負荷電力Po=150W〜0W、二次側直流出力電
圧EO1=135V、二次側直流出力電圧EO2=15V、
スイッチング周波数fs=50KHzの仕様のもとで、
上記した実験結果を得るのにあたっては、各素子につい
ては次のように選定した。 一次巻線N1=65T 二次巻線N2=50T 二次側直列共振コンデンサCs=0.22μF クランプコンデンサCCL=1μF これに対して、図9に示す回路では、各素子を次のよう
に選定している。 一次巻線N1=65T 二次巻線N2=100T 二次側並列共振コンデンサC2=4700pF クランプコンデンサCCL=0.1μF
【0093】図4は、本発明の第2の実施の形態として
のスイッチング電源回路の構成例を示している。なお、
この図において図1と同一部分には同一符号を付して説
明を省略する。
【0094】先ず、この図に示す電源回路においては、
交流入力電圧VACを入力して整流する整流回路として
は、ブリッジ整流回路Diが備えられることで、平滑コ
ンデンサCiの両端に交流入力電圧VACの等倍に対応す
る整流平滑電圧Ei(直流入力電圧)を生成するように
している。
【0095】また、この図に示す電源回路において、メ
インスイッチング素子Q1をスイッチング駆動する自励
発振駆動回路としては、駆動巻線NB−共振用コンデン
サCB−インダクタL1−ベース電流制限抵抗RBの直列
接続回路より成るものとされる。そして、この場合の駆
動巻線NBは、絶縁コンバータトランスPITの一次側
に対して巻装されることで、一次巻線N1により交番電
圧が励起されるようになっている。そして、これに伴っ
て、図4に示す回路では直交型制御トランスPRTが省
略されている。本実施の形態の場合、直流高電圧EHVの
安定化は、後述するようにして設けられるアクティブク
ランプ回路21を動作制御することによっておこなわれ
るものとされる。
【0096】また、この場合には、メインスイッチング
素子Q1のベースに対して、絶縁コンデンサCtを介し
て、水平同期信号周波数fHとしての外部トリガパルス
が入力されるようになっている。上記外部トリガパルス
は、直流高電圧EHVの負荷とされる、水平偏向回路系か
ら取り出される。上記メインスイッチング素子の自励発
振駆動回路内に備えられる直列共振回路(NB,CB)と
しては、水平同期信号周波数fHよりも僅かに低いとさ
れる所定の共振周波数が設定されており、メインスイッ
チング素子Q1としてはこの共振周波数による駆動信号
によりスイッチング駆動することになるのであるが、こ
こで、同時に外部トリガパルスが入力されることによっ
て、メインスイッチング素子Q1は、この外部トリガパ
ルスのタイミングに同期するようにしてスイッチング動
作を行うようにされる。つまり、CRTを表示駆動して
いるビーム電流の水平偏向周波数に同期したスイッチン
グ動作を行うようにされる。具体的には、例えばNTS
C方式のHDTVに対応する場合には、水平同期信号周
波数fH=31.5KHzに同期したスイッチングタイ
ミングとなり、デジタルテレビジョン放送に対応する場
合には水平同期信号周波数fH=33.75KHzに同
期したスイッチングタイミングとなる。
【0097】また、この図に示す回路において、フライ
バックトランスFBTの一次巻線NOの巻終わり端部
は、絶縁コンバータトランスPITの一次巻線N1の巻
終わり端部とメインスイッチング素子Q1のコレクタの
接続点に対して接続される。また、一次巻線NOの巻始
め端部は、直列共振コンデンサC5の直列接続を介して
一次側アースに対して接地される。このようにして、一
次巻線NOと直列共振コンデンサC5とを直列接続するこ
とで、一次巻線NOのリーケージインダクタンスLOと直
列共振コンデンサC5のキャパシタンスによっては一次
側直列共振回路が形成されることになる。また、この一
次側直列共振回路(NO−C5)は、絶縁コンバータトラ
ンスPITの一次巻線N1−平滑コンデンサCiの直列
接続回路に対して並列に接続されているものと見ること
ができる。
【0098】また、本実施の形態においては、フライバ
ックトランスFBTの一次側に対して一次側アクティブ
クランプ回路21が備えられる。この一次側アクティブ
クランプ回路21において、MOS−FETによる補助
スイッチング素子Q3、クランプダイオードDD3及びク
ランプコンデンサCCL3から成る回路部は、図示するよ
うにして、直列共振コンデンサC5に対して並列に接続
される。また、補助スイッチング素子Q3のゲートに対
しては、自励発振駆動回路(Cg3−Rg3−Ng3)及
びバイアス抵抗R12が接続されており、この自励発振駆
動回路によって補助スイッチング素子Q3はスイッチン
グ駆動される。ここで、上記自励発振駆動回路を形成す
る駆動巻線Ng2は、フライバックトランスFBTの一
次側に巻装されることで、一次巻線NOに伝達されるス
イッチング出力電圧によって駆動電圧としての交番電圧
が励起されるようになっている。
【0099】また、フライバックトランスFBTの一次
側には巻線N5が巻装され、この巻線N5に対しては、ダ
イオードD1及びコンデンサC1から成る半波整流回路が
備えられている。そして、コンデンサC1の両端に得ら
れる直流電圧に基づいては、フォトカプラPCのフォト
トランジスタを介してそのレベルが可変された電流が補
助スイッチング素子Q3のゲートに対して与えられるよ
うになっており、これにより補助スイッチング素子Q2
のゲート閾値電圧(バイアス)が可変されることにな
る。また、これに対応して、本実施の形態の第2制御回
路1Bは直流高電圧EHVのレベルに応じてフォトカプラ
PCのフォトダイオードを導通させる電流量を可変する
ように構成されることになる。つまり、本実施の形態で
は、第2制御回路の動作によっては、直流高電圧EHVの
レベルに応じて、補助スイッチング素子Q3のゲート閾
値電圧を可変制御することで、補助スイッチング素子Q
3の導通角を可変制御するようにされる。
【0100】上記図4に示す構成において、一次側電圧
共振形コンバータ及び絶縁コンバータトランスPITの
二次側から成る複合共振形コンバータ、及び高圧発生回
路40内における高圧整流ダイオードのスイッチング動
作は、直流高電圧EHVの負荷である水平偏向回路にて生
成される水平同期信号周波数fHに同期したものとな
る。そして、そのスイッチング周波数としては固定とさ
れており、例えば直流高電圧EHVの変動に応じて可変制
御されることはない。
【0101】これによって、絶縁コンバータトランスP
IT及びフライバックトランスFBTから輻射される漏
洩磁束による水平偏向回路部品への干渉が発生すること
が無くなる。従って、絶縁コンバータトランスPIT及
びフライバックトランスFBTに対して磁気シールドを
設ける必要は無くなるものである。
【0102】また、スイッチング周波数が固定されたう
えでの安定化が図られることで、直流高電圧EHVに重畳
される高周波のリップルも抑制されることになるため、
このリップル抑制のためのフィルタ回路等を設ける必要
もなくなるものである。そして、本実施の形態の形態と
しては、もちろんのこと、上記のようにして磁気シール
ドやフィルタ回路を省略しても、漏洩磁束やリップルに
起因するビートの問題は解消されるものである。
【0103】また、スイッチング周波数としては、例え
ば図9に示す回路が50KHz程度以上とされていたの
に対し、本実施の形態としての図1に示した回路では、
水平同期信号周波数fHとほぼ同一となるのであるか
ら、31.5KHz若しくは33.75KHzとされる
ことになり、大幅に低周波化されることになる。これに
よって、スイッチング損失が低減されて電力変換効率の
向上を図ることも可能となるものである。
【0104】また、絶縁コンバータトランスPITの二
次側の構成としては、図1に示した実施の形態の電源回
路と同様であり、その動作としても、各整流ダイオード
のスイッチング周波数が、一次側電圧共振形コンバータ
に対応して水平同期信号周波数fHに同期した固定のも
のとなる以外は、例えば図2(e)〜(l)により説明
したのと同様の動作が得られることになる。そして、絶
縁コンバータトランスPITの二次側直流出力電圧の安
定化については、先の第1の実施の形態と同様にして、
第1制御回路1Aの制御によってアクティブクランプ回
路20内の補助スイッチング素子Q2の導通角制御を行
うことによって行われるものである。従って、この図4
に示す実施の形態についても、図1に示した第1の実施
の形態と同様に、絶縁コンバータトランスPITの巻き
数を削減し、絶縁コンバータトランスPITの二次側の
各素子について低耐圧品を選定することが可能になる。
さらに、二次側のコンデンサに流れる電流に重畳する寄
生振動成分、及び整流電流に重畳するリンギング成分の
抑制も図られるものである。
【0105】また、図4に示す回路において特徴とな
る、フライバックトランスFBTの一次側に備えられる
アクティブクランプ回路21の動作について、図5の波
形図を参照して説明する。この図5に示す波形図では、
メインスイッチング素子Q1を備える一次側電圧共振形
コンバータの動作と共に、アクティブクランプ回路21
側の動作が示されている。
【0106】図5(a)に示される、一次側並列共振コ
ンデンサCrの両端に得られる並列共振電圧V1は、こ
の場合にも、メインスイッチング素子Q1がオフとなる
期間TOFF1においてパルス波形が得られ、オンとなる期
間TON1においては0レベルとなる波形が得られる。つ
まり、先の実施の形態に対応した図2(a)と同様の波
形となるものである。但し、図4に示す回路において
は、スイッチング周波数制御が行われないので、この期
間TON1,期間TOFF1は、高圧負荷変動等による高圧直
流電圧EHVの変動に関わらず一定であり、また、期間T
OFF1+TON1による1スイッチング周期は、水平同期信
号周波数fHの1周期に同期したものとなっている。
【0107】そして、図5(d)に示されるメインスイ
ッチング素子Q1のコレクタ電流IQ1も、先に図2
(c)により説明したのと同様のタイミング及び波形に
よって流れることになる。また、このような一次側のス
イッチング動作によって一次巻線N1に得られるスイッ
チング出力電流I1としては図5(b)に示すようにし
て1スイッチング周期ごとにに対応して正/負に反転す
る略正弦波状が得られる。
【0108】また、上記のようにして一次側電圧共振形
コンバータがスイッチング動作を行うことで、このスイ
ッチング出力が伝送される、一次巻線NO−一次側直列
共振コンデンサC5に流入する直列共振電流I2は、図5
(c)に示すようにして、期間TOFF1において正極性か
ら負極性に反転し、期間TON1において負極性から正極
性に反転する正弦波状の波形が得られる。
【0109】そして、アクティブクランプ回路21にお
ける動作であるが、これは、図5(e)のクランプ電流
IQ3として示される。このクランプ電流IQ3は、期間T
ON3において図示する鋸歯状波によって流れ、期間TOFF
3において0レベルとなる波形である。つまり、期間TO
N3において一次側アクティブクランプ回路21における
スイッチング回路(Q3//DD3)が導通し、期間TOFF3
において非道通となるスイッチング動作が行われるもの
である。また、この場合の期間TON3としては、図示す
るようにして、メインスイッチング素子Q1がオフとな
る期間TOFF1を含んでこれより長い期間となっている。
【0110】ここで、期間TON3の前半期間において
は、クランプ電流IQ3はクランプダイオードDD3→クラ
ンプコンデンサCCL3を介してフライバックトランスF
BTの一次巻線NOに対して共振電流I2として流れるこ
とで、図示するように負極性による鋸歯状波が得られ
る。また、期間TON3の後半期間におけるクランプ電流
IQ3としては、共振電流I2が、クランプコンデンサCC
L3→Q3ドレイン→Q3ソースを解して流れることで、正
極性による鋸歯状波が得られることになる。
【0111】また、一次側直列共振コンデンサC5の両
端電圧V3は、図8(f)に示すようにして、期間TON3
においては正極性による一定レベルが保たれ、期間TOF
F3においては、共振電流I2が流れることで、正弦波状
にピーク値を有する波形となる。ここで、両端電圧V3
として期間TON3においては正極性による一定レベルと
なるのは、この期間において、本来であれば一次側直列
共振コンデンサC5に充電されるべきスイッチング出力
電流I2のほとんどがクランプコンデンサCCL3に対して
流れることによる。
【0112】ここで、第2制御回路1Bにおいては、直
流高電圧EHVのレベル変動に応じてフォトカプラPCに
おけるフォトトランジスタの導通を制御することで、前
述したように、補助スイッチング素子Q3のゲート閾値
電圧を可変する。これによって、補助スイッチング素子
Q3は、直流高電圧EHVのレベル変動に応じてその導通
角が制御されることになる。つまり、1スイッチング周
期内における期間TON3が可変制御される。これは、即
ち、図5(e)に示す期間TON3が可変となることを意
味するが、これに伴っては、一次側直列共振コンデンサ
C5に対して流れる共振電流I2の電流量も可変されるこ
ととなる。そして、これによっては、一次側直列共振コ
ンデンサC5の充電電荷が変化することになり、一次側
直列共振回路(NO−C5)の共振条件を変化させること
となる。これによって、例えば一次側直列共振回路の共
振インピーダンスが可変され、フライバックトランスF
BTの二次側に伝送されるエネルギーも可変されること
となる。これにより、結果的にはフライバックトランス
FBTの二次側で得られる直流高電圧EHVがコントロー
ルされることとなって安定化が図られるものである。
【0113】なお、上記実施の形態においては、一次側
に自励式共振コンバータを備えた構成の下で定電圧制御
を行うのにあたって直交形制御トランスが用いられてい
るが、この直交形制御トランスの代わりに、先に本出願
人により提案された斜交形制御トランスを採用すること
ができる。上記斜交形制御トランスの構造としては、こ
こでの図示は省略するが、例えば直交形制御トランスの
場合と同様に、4本の磁脚を有する2組のダブルコの字
形コアを組み合わせることで立体型コアを形成する。そ
して、この立体形コアに対して制御巻線NCと駆動巻線
NBを巻装するのであるが、この際に、制御巻線と駆動
巻線の巻方向の関係が斜めに交差する関係となるように
される。具体的には、制御巻線NCと駆動巻線NBの何れ
か一方の巻線を、4本の磁脚のうちで互いに隣り合う位
置関係にある2本の磁脚に対して巻装し、他方の巻線を
対角の位置関係にあるとされる2本の磁脚に対して巻装
するものである。そして、このような斜交形制御トラン
スを備えた場合には、駆動巻線を流れる交流電流が負の
電流レベルから正の電流レベルとなった場合でも駆動巻
線のインダクタンスが増加するという動作傾向が得られ
る。これにより、スイッチング素子をターンオフするた
めの負方向の電流レベルは増加して、スイッチング素子
の蓄積時間が短縮されることになるので、これに伴って
スイッチング素子のターンオフ時の下降時間も短くな
り、スイッチング素子の電力損失をより低減することが
可能になるものである。
【0114】また、本実施の形態の回路においては、一
次側に備えられるべきスイッチングコンバータとして、
自励式とされて、シングルエンド方式を採る電圧共振形
コンバータを備えた場合を例に挙げたが、例えば他励式
の構成が採られても構わない。また、例えばスイッチン
グ素子を2組備える、いわゆるプッシュプル方式によ
る、自励式又は他励式の電圧共振形コンバータとされて
も構わないものである。
【0115】また、上記実施の形態では、メインとなる
スイッチング素子と補助スイッチング素子とについて
は、バイポーラトランジスタ、MOS−FETを採用す
るものとしているが、ほかにも例えばIGBT(絶縁ゲ
ートバイポーラトランジスタ)やSIT(静電誘導サイ
リスタ)などの他の素子を採用することも考えられるも
のである。また、メインスイッチング素子Q1を駆動す
るスイッチング駆動部の構成も各図に示したものに限定
される必要はなく、適宜適切とされる回路構成に変更さ
れて構わない。また、メインスイッチング素子と各補助
スイッチング素子とについての素子の種類の組み合わせ
としても、上記各図に示した構成に限定されるものでは
ない。また、二次側共振回路を含んで形成される二次側
の整流回路としても、実施の形態としての各図に示した
構成に限定されるものではなく、他の回路構成が採用さ
れて構わないものである。
【0116】
【発明の効果】以上説明したように本発明の電源回路と
しては、絶縁コンバータトランスの一次側にスイッチン
グ周波数固定の電圧共振形コンバータを備え、その二次
側には二次巻線と二次側直列共振コンデンサから成る直
列共振回路を備えた複合共振形コンバータを基本構成と
し、これに対して一次側電圧共振形コンバータに対して
フライバックトランスを備える高圧発生回路を結合した
構成を採るものである。そして、上記構成の下で、絶縁
コンバータトランスの二次側には、直列共振回路に対し
て所定倍の二次側直流出力電圧が得られるようにされた
整流回路を形成し、さらに二次側直列共振コンデンサに
対して並列にアクティブクランプ回路を設けている。そ
して、絶縁コンバータトランスの二次側直流出力電圧の
安定化は、上記アクティブクランプ回路の導通角を制御
することによって行うようにされる。また、高圧発生回
路により得られる高圧直流電圧についても、一次側スイ
ッチングコンバータのスイッチング周波数制御、また
は、フライバックトランスの一次巻線と接続される直列
共振回路に対して並列に接続したアクティブクランプ回
路の導通角制御によって安定化を図るようにされる。
【0117】このような構成であれば、絶縁コンバータ
トランスの二次側に発生する交番電圧レベルを大幅に抑
制することが可能になるため、二次側に設けられる補助
スイッチング素子、整流ダイオード、二次側直列共振コ
ンデンサ及びクランプコンデンサ等について、低耐圧品
を選定することが可能となる。そして、これによって
は、電力変換効率の向上を図ることが可能となり、ひい
ては放熱板などを削除することも可能となるものであ
る。また、特にコンデンサ等の素子について顕著である
が、素子そのもののサイズが小型となる。
【0118】また、絶縁コンバータトランスの二次巻線
の巻数を、例えば1/2以上に削減することが可能にな
るため、絶縁コンバータトランスの小型化、及び製造時
における巻線工程の時間を短縮することが可能になる。
【0119】さらに本発明に基づく回路構成では、二次
側共振回路が直列共振回路とされていることで、整流電
流にはリンギング成分が重畳しないこととなり、さら
に、クランプコンデンサや二次側直列共振コンデンサC
sに流れる共振電流についても、高周波の寄生振動成分
はほとんど発生しないようにされる。これにより、ノイ
ズ対策のための部品や回路も省略することが可能にな
る。このようにして本発明によっては、電源回路の小型
軽量化、電力変換効率の向上、及びノイズの抑制が有効
に図られることとなる。
【0120】さらに本発明の構成の下、メインスイッチ
ング素子のスイッチング周波数ついて、外部からのトリ
ガ信号によって所定の固定による信号周波数に同期させ
るように構成すれば、絶縁コンバータトランスの漏洩磁
束の輻射が防止されることになり、例えばシールド板を
設けなくとも、本発明による電源回路が搭載される機器
への悪影響を解消することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態としてのスイッチン
グ電源回路の構成例を示す回路図である。
【図2】図1に示す電源回路における要部の動作を示す
波形図である。
【図3】図1に示す電源回路の定電圧制御特性を示す説
明図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態としてのスイッチン
グ電源回路の構成例を示す回路図である。
【図5】図4に示す電源回路における要部の動作を示す
波形図である。
【図6】絶縁コンバータトランスの構造を示す平面図で
ある。
【図7】本実施の形態の電源回路に備えられるフライバ
ックトランスの構造例として、昇圧巻線が層間巻きされ
る場合を示す断面図である。
【図8】本実施の形態の電源回路に備えられるフライバ
ックトランスの構造例として、昇圧巻線が分割巻きされ
る場合を示す断面図である。
【図9】先行技術としてのスイッチング電源回路の構成
例を示す回路図である。
【図10】図9に示す回路における要部の動作を示す波
形図である。
【符号の説明】
1A 第1制御回路、1B 第2制御回路、20,21
アクティブクランプ回路、40 高圧発生回路、Q1
メインスイッチング素子、Cr 一次側並列共振コン
デンサ、DD,DD2,DD3 クランプダイオード、Cs
二次側直列共振コンデンサ、C5 一次側直列共振コ
ンデンサ、PIT 絶縁コンバータトランス、PRT
直交型制御トランス、CCL,CCL3 クランプコンデン
サ、Q2,Q3 補助スイッチング素子、DO1〜DO6 整
流ダイオード、Ng 駆動巻線、PC フォトカプラ、
N1,NO 一次巻線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H02M 7/06 H02M 7/06 K Fターム(参考) 5H006 AA01 BB04 BB06 CA01 CA07 CA12 CB04 CC02 DA04 DC05 HA05 HA08 HA09 5H730 AA02 AA14 AA15 AS01 AS04 AS15 BB42 BB52 BB66 BB67 BB82 CC01 DD02 DD41 EE02 EE03 EE06 EE19 EE21 EE39 EE59 EE73 EE74 EE76 FD01 FF01 FG02 FG07 ZZ11 ZZ16

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流入力電圧についてスイッチングを行
    うようにしてスイッチング駆動されるメインスイッチン
    グ素子を備えて形成されるスイッチング手段と、 一次巻線に得られる上記スイッチング手段の出力を二次
    巻線に対して伝送する絶縁コンバータトランスと、 上記絶縁コンバータトランスの一次巻線と一次側並列共
    振コンデンサとにより形成され、上記スイッチング手段
    の動作を電圧共振形とするように設けられる一次側並列
    共振回路と、 上記絶縁コンバータトランスに巻装した二次巻線に対し
    て二次側直列共振コンデンサを直列に接続することで形
    成される二次側直列共振回路と、 上記二次側直列共振回路に得られる交番電圧を入力して
    整流動作を行うことで、入力された交番電圧レベルの所
    定倍に対応するレベルの直流出力電圧を得るように構成
    される直流出力電圧生成手段と、 上記絶縁コンバータトランスの一次巻線と密結合になる
    ようにして絶縁コンバータトランスに巻装される駆動巻
    線と、この駆動巻線と直列に共振用コンデンサを接続す
    ることで形成される補助スイッチング素子駆動用共振回
    路と、 上記二次側直列共振コンデンサに対して並列に接続され
    ると共にクランプコンデンサと補助スイッチング素子と
    による直列接続回路を備え、上記補助スイッチング素子
    駆動用共振回路によりスイッチング駆動されることで、
    上記二次側直列共振コンデンサに発生する電圧のピーク
    レベルをクランプするように設けられるアクティブクラ
    ンプ手段と、 上記直流出力電圧生成手段により得られる直流出力電圧
    のレベルに応じて上記補助スイッチング素子の導通角を
    制御することで、上記直流出力電圧についての定電圧制
    御を行うようにされる第1の定電圧制御手段と、 上記絶縁コンバータトランスの一次巻線と並列に接続さ
    れる一次巻線を備えて、一次側に入力されるスイッチン
    グ電圧を二次側に伝送することで、二次側から所定レベ
    ルに昇圧された高圧電圧を得るように形成された高圧発
    生トランスと、 上記高圧発生トランスの二次側に得られる高圧電圧につ
    いて整流動作を行うことで、直流高電圧を得るように構
    成された直流高電圧生成手段と、 上記直流高電圧のレベルに応じて、上記メインスイッチ
    ング素子のスイッチング周波数制御を行うことで、定電
    圧制御を行うようにされる第2の定電圧制御手段と、 を備えていることを特徴とするスイッチング電源回路。
  2. 【請求項2】 直流入力電圧についてスイッチングを行
    うようにしてスイッチング駆動されるメインスイッチン
    グ素子を備えて形成されるスイッチング手段と、 一次巻線に得られる上記スイッチング手段の出力を二次
    巻線に対して伝送する絶縁コンバータトランスと、 上記絶縁コンバータトランスの一次巻線と一次側並列共
    振コンデンサとにより形成され、上記スイッチング手段
    の動作を電圧共振形とするように設けられる一次側並列
    共振回路と、 上記絶縁コンバータトランスに巻装した二次巻線に対し
    て二次側直列共振コンデンサを直列に接続することで形
    成される二次側直列共振回路と、 上記二次側直列共振回路に得られる交番電圧を入力して
    整流動作を行うことで、入力された交番電圧レベルの所
    定倍に対応するレベルの直流出力電圧を得るように構成
    される直流出力電圧生成手段と、 上記絶縁コンバータトランスの一次巻線と密結合になる
    ようにして絶縁コンバータトランスに巻装される駆動巻
    線と、この駆動巻線と直列に共振用コンデンサを接続す
    ることで形成される第1の補助スイッチング素子駆動用
    共振回路と、 上記二次側直列共振コンデンサに対して並列に接続され
    ると共に第1のクランプコンデンサと第1の補助スイッ
    チング素子とによる直列接続回路を備え、上記第1の補
    助スイッチング素子駆動用共振回路によりスイッチング
    駆動されることで、上記二次側直列共振コンデンサに発
    生する電圧のピークレベルをクランプするように設けら
    れる第1のアクティブクランプ手段と、 上記直流出力電圧生成手段により得られる直流出力電圧
    のレベルに応じて上記補助スイッチング素子の導通角を
    制御することで、上記直流出力電圧についての定電圧制
    御を行うようにされる第1の定電圧制御手段と、 上記絶縁コンバータトランスの一次巻線と並列に接続さ
    れる一次巻線を備えて、一次側に入力されるスイッチン
    グ電圧を二次側に伝送することで、二次側から所定レベ
    ルに昇圧された高圧電圧を得るように形成された高圧発
    生トランスと、 上記高圧発生トランスの二次側に得られる高圧電圧につ
    いて整流動作を行うことで、直流高電圧を得るように構
    成された直流高電圧生成手段と、 上記高圧発生トランスの一次側動作を共振動作とするた
    めに、少なくとも上記高圧発生トランスの一次巻線に対
    して直列共振コンデンサを直列に接続して形成される直
    列共振回路と、 上記高圧発生トランスの一次巻線と密結合になるように
    して高圧発生トランスに巻装される駆動巻線と、この駆
    動巻線と直列に共振用コンデンサを接続することで形成
    される第2の補助スイッチング素子駆動用共振回路と、 上記直列共振コンデンサに対して並列に接続されると共
    に第2のクランプコンデンサと第2の補助スイッチング
    素子とによる直列接続回路を備え、上記第2の補助スイ
    ッチング素子駆動用共振回路によりスイッチング駆動さ
    れることで、上記直列共振コンデンサに発生する電圧の
    ピークレベルをクランプするように設けられる第2のア
    クティブクランプ手段と、 上記直流高電圧のレベルに応じて、上記第2の補助スイ
    ッチング素子の導通角制御を行うことで、定電圧制御を
    行うようにされる第2の定電圧制御手段と、 を備えていることを特徴とするスイッチング電源回路。
  3. 【請求項3】 上記メインスイッチング素子について、
    外部から入力される所定周波数の信号に同期したスイッ
    チング動作を実行させる同期手段、 を設けたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載
    のスイッチング電源回路。
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