JP2002233149A - スイッチング電源回路 - Google Patents

スイッチング電源回路

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JP2002233149A
JP2002233149A JP2001026797A JP2001026797A JP2002233149A JP 2002233149 A JP2002233149 A JP 2002233149A JP 2001026797 A JP2001026797 A JP 2001026797A JP 2001026797 A JP2001026797 A JP 2001026797A JP 2002233149 A JP2002233149 A JP 2002233149A
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JP
Japan
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voltage
circuit
switching element
winding
primary
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JP2001026797A
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English (en)
Inventor
Masayuki Yasumura
昌之 安村
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 CRT画面に現れるビートの解消を図る。 【解決手段】 陰極線管表示装置用のスイッチング電源
回路として、複合共振形コンバータを基本構成として、
フライバックトランスを絶縁コンバータトランスの一次
巻線N1に並列に接続、または、二次巻線N2に接続す
る。そして、一次側電圧共振形コンバータのメインスイ
ッチング素子については、水平偏向回路系から得られる
水平同期信号周波数に同期してスイッチングを行うよう
にされる。これにより、絶縁コンバータトランスとフラ
イバックトランスから発生する漏洩磁束による水平偏向
回路部分への干渉を防ぐようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば高解像度と
される大型のカラーテレビジョン受像機や、プロジェク
タ装置等として陰極線管を備える陰極線管表示装置に適
用して好適なスイッチング電源回路に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】陰極線管(以下CRT(Cathode-ray Tu
be)ともいう)を備える陰極線管表示装置として、例え
ばHDTV(High Definition Television)といわれる
高品位のテレビジョン放送や、デジタルテレビジョン放
送に対応した、高解像度、高画質のものが普及してきて
いる。これらの機器のうち、HDTVに対応するもの
は、高解像度を実現するために、水平同期信号周波数が
通常のテレビジョン受像機の2倍の周波数とされ、例え
ばNTSC方式であれば、31.5KHzとなる。ま
た、デジタルテレビジョン放送に対応するものは、NT
SC方式のもとでは33.75KHzの水平同期信号周
波数であると規定されている。また、このような映像機
器におけるCRTのアノード電極に供給する高圧のアノ
ード電圧は、30KV以上とされる。
【0003】このようにして、陰極線管表示装置として
は、高解像度化が進められ、また、画面について大型化
を図ったものが普及してきている状況にある。このた
め、上記のようにして、HDTV方式やデジタルテレビ
ジョン放送が混在する中で、上記したアノード電圧を生
成する電源回路としては、その安定化が不可欠となる。
【0004】本出願人は、このようなことを背景とし
て、各種陰極線管表示装置に適用して好適とされるスイ
ッチング回路を各種提案している。そこで先に本出願人
により出願されたスイッチング電源回路に基づいて構成
される映像機器用のスイッチング電源回路を、図14の
回路図に示す。
【0005】この図14に示す電源回路においては、先
ず、商用交流電源(交流入力電圧VAC)を入力して直流
入力電圧を得るための整流平滑回路として、ブリッジ整
流回路Di及び平滑コンデンサCiから成る全波整流平
滑回路が備えられ、交流入力電圧VACの1倍のレベルに
対応する整流平滑電圧(直流入力電圧)Eiを生成する
ようにされる。
【0006】上記直流入力電圧Eiを入力して断続する
スイッチングコンバータは、一石のメインスイッチング
素子Q1を備えて、いわゆるシングルエンド方式で自励
式によりスイッチング動作を行う電圧共振形コンバータ
として構成される。この場合、メインスイッチング素子
Q1には、高耐圧のバイポーラトランジスタ(BJT;
接合型トランジスタ)が用いられている。
【0007】メインスイッチング素子Q1のベースは、
起動抵抗RS−電流制限抵抗RBを介して平滑コンデンサ
Ciの正極側と接続され、そのエミッタは一次側アース
に接地される。また、メインスイッチング素子Q1のベ
ースと一次側アース間には、駆動巻線NB、共振コンデ
ンサCB、ベース電流制限抵抗RBの直列接続回路よりな
る自励発振駆動用の直列共振回路が接続される。また、
メインスイッチング素子Q1のベースと平滑コンデンサ
Ciの負極(1次側アース)間に挿入されるクランプダ
イオードDD1により、メインスイッチング素子Q1のオ
フ時に流れるクランプ電流の経路を形成するようにされ
る。メインスイッチング素子Q1のコレクタは、絶縁コ
ンバータトランスPITの一次側に巻装される一次側巻
線N1の巻始め端部側と接続され、そのエミッタは一次
側アースに対して接地される。
【0008】上記メインスイッチング素子Q1のコレク
タ−エミッタ間に対しては、一次側並列共振コンデンサ
Crが並列に接続されている。この一次側並列共振コン
デンサCrは、自身のキャパシタンスと、一次側巻線N
1側のリーケージインダクタンスL1とにより一次側スイ
ッチングコンバータのスイッチング動作を電圧共振形と
するための一次側並列共振回路を形成する。
【0009】直交形制御トランスPRTは、共振電流検
出巻線ND、駆動巻線NB、及び制御巻線NCが巻装され
た可飽和リアクトルである。この直交形制御トランスP
RTは、メインスイッチング素子Q1を駆動すると共
に、定電圧制御のために設けられる。この直交形制御ト
ランスPRTの構造としては、図示は省略するが、4本
の磁脚を有する2つのダブルコの字形コアの互いの磁脚
の端部を接合するようにして立体型コアを形成する。そ
して、この立体型コアの所定の2本の磁脚に対して、同
じ巻回方向に共振電流検出巻線ND、駆動巻線NBを巻装
し、更に制御巻線NCを、上記共振電流検出巻線ND及び
駆動巻線NBに対して直交する方向に巻装するようにし
て構成される。
【0010】この場合、直交形制御トランスPRTの共
振電流検出巻線NDは、平滑コンデンサCiの正極と一
次側巻線N1との間に直列に挿入されることで、メイン
スイッチング素子Q1のスイッチング出力は、一次側巻
線N1を介して共振電流検出巻線NDに伝達される。直交
形制御トランスPRTにおいては、共振電流検出巻線N
Dに得られたスイッチング出力がトランス結合を介して
駆動巻線NBに誘起されることで、駆動巻線NBにはドラ
イブ電圧としての交番電圧が発生する。このドライブ電
圧は、自励発振駆動回路を形成する直列共振回路(N
B,CB)からベース電流制限抵抗RBを介して、ドライ
ブ電流としてメインスイッチング素子Q1のベースに出
力される。これにより、メインスイッチング素子Q1
は、直列共振回路の共振周波数により決定されるスイッ
チング周波数でスイッチング動作を行うことになる。
【0011】絶縁コンバータトランス(Power Isolation
Transformer)PITは、メインスイッチング素子Q1の
スイッチング出力を二次側に伝送する。絶縁コンバータ
トランスPITの構造としては、例えばフェライト材に
よるEE型コアの中央磁脚に対して、一次側巻線N1
と、二次側巻線N2がそれぞれ分割された状態で巻装さ
れる。そして、中央磁脚に対しては所定長のギャップを
形成するようにしている。これによって、所要の結合係
数による疎結合の状態が得られるようにしており、後述
する複合共振形コンバータとしての動作が得られるよう
にしている。
【0012】絶縁コンバータトランスPITの一次側巻
線N1の巻始め端部は、図1に示すようにメインスイッ
チング素子Q1のコレクタに接続され、その巻終わり端
部は共振電流検出巻線NDの直列接続を介して平滑コン
デンサCiの正極に接続されている。また、その二次側
には、二次側巻線として、二次巻線N2と、この二次巻
線N2の巻終わり端部側を巻き上げるようにして形成し
た三次巻線N3が設けられている。
【0013】この場合、二次巻線N2の巻始め端部は二
次側アースに接続され、その巻終わり端部は整流ダイオ
ードDO1のアノードに接続される。そして、この整流ダ
イオードDO1と平滑コンデンサCO1から成る半波整流平
滑回路によって、その電圧レベルが110V〜140V
とされる水平偏向用の直流出力電圧EO1(例えば135
V)を得るようにしている。
【0014】さらに、絶縁コンバータトランスPITの
二次側においては、二次巻線N2に巻き上げた三次巻線
N3の巻終端部を、整流ダイオードDO2のアノードと接
続することで、この整流ダイオードDO2と平滑コンデン
サCO2から成る半波整流回路によって、例えば映像出力
回路用の直流出力電圧EO2(200V)を得るようにし
ている。なお、この図14に示す回路では、平滑コンデ
ンサCO2の負極側を平滑コンデンサCO1の正極側に接続
することで、平滑コンデンサCO1−CO2の直列接続回路
の両端から映像出力回路用の直流出力電圧EO2を得るよ
うにしている。
【0015】二次巻線N2に対しては、二次側並列共振
コンデンサC2が並列に接続されている。この場合、二
次側巻線N2のリーケージインダクタンスL2と、二次側
並列共振コンデンサC2のキャパシタンスとによって二
次側並列共振回路が形成され、絶縁コンバータトランス
PITの二次側に誘起される交番電圧は共振電圧とな
り、絶縁コンバータトランスPITの二次側において電
圧共振動作が得られる。
【0016】即ち、図14に示す電源回路では、絶縁コ
ンバータトランスPITの一次側にはスイッチング動作
を電圧共振形とするための並列共振回路が備えられ、二
次側には電圧共振動作を得るための並列共振回路が備え
られる。なお、本明細書では、このように一次側及び二
次側に対して共振回路が備えられて動作する構成のスイ
ッチングコンバータについては、「複合共振形スイッチ
ングコンバータ」ともいうことにする。
【0017】上記した直流出力電圧EO1は第1制御回路
1Aに対しても分岐して入力される。制御回路1では、
絶縁コンバータトランスPITの二次側から出力される
直流出力電圧レベルEO1の変化に応じて、直交型制御ト
ランスPRTの制御巻線NCに流す制御電流(直流電
流)レベルを可変することで、直交形制御トランスPR
Tに巻装された駆動巻線NBのインダクタンスLBを可変
制御する。これにより、駆動巻線NBのインダクタンス
LBを含んで形成されるメインスイッチング素子Q1のた
めの自励発振駆動回路内の直列共振回路の共振条件が変
化し、メインスイッチング素子Q1のスイッチング周波
数を可変する動作となる。この動作によって絶縁コンバ
ータトランスPITの二次側から出力される直流出力電
圧の安定化が図られる。
【0018】このように、駆動巻線NBのインダクタン
スLBを可変制御する直交形制御トランスPRTが設け
られる場合、スイッチング周波数を可変するのにあた
り、メインスイッチング素子Q1がオフとなる期間TOFF
を一定としたうえで、オンとなる期間TONを可変制御す
るようにされる。つまり、図14に示す電源回路では、
定電圧制御動作として、スイッチング周波数を可変制御
することで、スイッチング出力に対する共振インピーダ
ンス制御を行い、これと同時に、スイッチング周期にお
けるメインスイッチング素子Q1の導通角制御(PWM
制御)も行っているものと見ることが出来る。そして、
この複合的な制御動作を1組の制御回路系によって実現
している。なお、本明細書では、このような複合的な安
定化制御を「複合制御方式」ともいう。
【0019】また、図14に示す電源回路においては、
絶縁コンバータトランスPITの一次側に対して一次側
アクティブクランプ回路10が設けられていると共に、
メインスイッチング素子Q1の両端には、直列共振コン
デンサC3と後述する高圧発生回路40に備えられる昇
圧トランスHVTの一次巻線NOとからなる直列共振回
路が並列に接続されている。このため、昇圧トランスH
VTの一次側には、一次側並列共振コンデンサCrの両
端に発生する共振電圧V1が直列共振回路を介して入力
されることになるが、この場合は直列共振回路の直列共
振動作により、昇圧トランスHVTの一次巻線NOを流
れる電流I3及び一次巻線NOの両端電圧V4が共に略正
弦波状の共振波形となる。
【0020】一次側アクティブクランプ回路10は、補
助スイッチング素子Q2、クランプコンデンサCCL1、ク
ランプダイオードDD2を備えて形成される。なお、クラ
ンプダイオードDD2としては、MOS−FETであるス
イッチング素子Q2に部品として内蔵されている、いわ
ゆるボディダイオードが使用される。また、補助スイッ
チング素子Q2を駆動するための駆動回路系として、駆
動巻線Ng,コンデンサCg,抵抗Rgを備えて成る。
【0021】この場合、補助スイッチング素子Q2のド
レイン−ソース間に対しては、クランプダイオードDD2
が並列に接続される。ここでは、クランプダイオードD
D2のアノードがソースに対して接続され、カソードがド
レインに対して接続される。また、補助スイッチング素
子Q2のドレインはクランプコンデンサCCL1を介して整
流平滑電圧Eiのラインと一次巻線N1の巻始め端部と
の接続点に対して接続される。また、補助スイッチング
素子Q2のソースは一次巻線N1の巻終端部に対して接続
される。つまり、この場合の一次側アクティブクランプ
回路10としては、上記補助スイッチング素子Q2//
クランプダイオードDD2の並列接続回路に対して、クラ
ンプコンデンサCCLを直列に接続して成るものとされ
る。そして、このようにして形成される回路を絶縁コン
バータトランスPITの一次巻線N1に対して並列に接
続して構成されるものである。
【0022】また、補助スイッチング素子Q2の駆動回
路系としては、図示するように、補助スイッチング素子
Q2のゲートに対して、抵抗Rg−コンデンサCg−駆
動巻線Ngの直列接続回路が接続される。この直列接続
回路は補助スイッチング素子Q2のための自励発振駆動
回路を形成する。ここで駆動巻線Ngは、絶縁コンバー
タトランスPITにおいて、一次巻線N1の巻始め端部
側を巻き上げるようにして形成されており、この場合の
巻数としては例えば1T(ターン)としている。これに
より、駆動巻線Ngには、一次巻線N1に得られる交番
電圧により励起された電圧が発生する。なお、実際とし
ては駆動巻線Ngのターン数は1Tであればその動作は
保証されるが、これに限定されるものではない。さらに
補助スイッチング素子Q2のゲートは、フォトカプラ2
を介して後述する第2制御回路1Bとも接続されてお
り、この第2制御回路1Bから後述する高圧発生回路4
0から出力される直流高電圧EOHVのレベル変化に対応し
た制御電圧が入力される。なお、フォトカプラ2は、一
次側と二次側とについて直流的に絶縁した状態で定電圧
化のためのフィードバック回路を形成するために設けら
れるものである。
【0023】一点鎖線で囲って示した高圧発生回路40
は、昇圧トランスHVTと高圧整流回路によって構成さ
れており、昇圧トランスHVTの一次側巻線NOに入力
される巻線電圧V4を利用して、例えばCRTのアノー
ド電圧レベルに対応した直流高電圧を生成する。このた
め、昇圧トランスHVTの二次側には、4組〜5組の昇
圧巻線NHVがいわゆるスリット捲き、或いは層間捲きに
よって分割されて巻装されている。この場合、一次側巻
線NOと昇圧巻線NHVとは密結合となるように巻装さ
れ、しかもその極性(巻方向)は逆方向となるように巻
装される。従って、昇圧トランスHVTの二次側には、
一次側巻線NOに発生する巻線電圧V4の負の共振電圧が
反転され、昇圧巻線NHVと一次側巻線NOとの巻線比
(NHV/NO)によって昇圧された昇圧電圧が得られる
ことになる。つまりフライバック動作によって昇圧電圧
を得るものである。
【0024】図14に示す電源回路では、昇圧トランス
HVTの二次側には、5組の昇圧巻線NHV1,NHV2,N
HV3,NHV4,NHV5がそれぞれ独立した状態で巻装され
ており、各々の昇圧巻線NHV1〜NHV5の巻終わり端部に
対しては、高圧整流ダイオードDHV1,DHV2,DHV3,
DHV4,DHV5のアノード側が接続されている。そして、
高圧整流ダイオードDHV1のカソードが平滑コンデンサ
COHVの正極端子に接続され、残る高圧整流ダイオード
DHV2〜DHV5の各カソードが、それぞれ昇圧巻線NHV1
〜NHV4の巻始め端部に対して接続される。
【0025】即ち、昇圧トランスHVTの二次側には、
[昇圧巻線NHV1、高圧整流ダイオードDHV1]、[昇圧
巻線NHV2、高圧整流ダイオードDHV2]、[昇圧巻線N
HV3、高圧整流ダイオードDHV3]、[昇圧巻線NHV4、
高圧整流ダイオードDHV4]、[昇圧巻線NHV5、高圧整
流ダイオードDHV5]という5組の半波整流回路が直列
に接続された、いわゆるマルチシングラー方式の半波整
流回路が形成されていることになる。
【0026】従って、昇圧トランスHVTの二次側にお
いては、5組の半波整流回路が昇圧巻線NHV1〜NHV5に
誘起された電流を整流して平滑コンデンサCOHVに対し
て充電するという動作が行われ、平滑コンデンサCOHV
の両端には、各昇圧巻線NHV1〜NHV5に誘起される誘起
電圧の約5倍に対応するレベルの直流高電圧(アノード
電圧)EOHVが得られることになる。
【0027】また、平滑コンデンサCOHVの両端に対し
ては、抵抗R1−抵抗R2からなる直列回路が並列に接続
されており、これら抵抗R1,R2により分圧した電圧が
第2制御回路1Bに入力される。第2制御回路1Bは、
例えば直流高電圧EOHVの電圧レベル変化に応じた制御電
圧を制御信号として出力する。この第2制御回路1Bか
らの制御信号はフォトカプラ2を介して一次側と二次側
を直流的に絶縁した状態で、一次側アクティブクランプ
回路10の補助スイッチング素子Q2のゲートに印加さ
れる。これにより、補助スイッチング素子Q2は、1ス
イッチング周期内におけるオン期間(導通角)が可変制
御される、つまり、PWM制御が行われるようにしてス
イッチング動作が行われるものとされる。
【0028】上記のようにして補助スイッチング素子Q
2がスイッチング動作を行うことで、メインスイッチン
グ素子Q1のオフ時に一次側並列共振コンデンサCrに
発生する共振電圧V1がクランプされ、その電圧レベル
は直流高電圧レベルの変動に応じて可変制御されること
になる。これに伴い、一次側並列共振コンデンサCrの
端部と接続される一次側直列共振回路(C3−NO)を介
して、昇圧トランスHVTの一次巻線NOに入力される
電流I3の電流レベルも変化することから、一次巻線NO
の両端に発生する巻線電圧V4の電圧レベルが可変制御
される。これにより、昇圧トランスHVTの二次側に誘
起される誘起電圧レベルが可変され、高圧発生回路40
から出力される直流高電圧EHVの安定化が図られること
になる。
【0029】このように、図14に示す電源回路では、
直流出力電圧EO1の電圧レベルに応じて、メインスイッ
チング素子Q1のスイッチング周波数と、その導通角を
同時に制御する複合制御方式によって、絶縁コンバータ
トランスPITの二次側にある直流出力電圧EO1の定電
圧化を図るようされている。また、直流高電圧EOHVの電
圧レベルに応じて、一次側アクティブクランプ回路10
の補助スイッチング素子Q2の導通角制御を行うことで
直流高電圧EOHVの定電圧化を図るようにしている。
【0030】このようにして構成されるスイッチング電
源回路では、商用交流電源を入力して動作する一次側電
圧共振形コンバータに対して、絶縁コンバータトランス
PITと、高圧発生回路40内の昇圧トランスHVTを
接続し、低圧の二次側直流出力電圧EO1,EO2、及び直
流高電圧EHVを得るようにされている。このため、例え
ば従来の高圧発生回路と比較して、電力変換効率や回路
規模の小型化等の点で優れている。
【0031】ここで、上記図14に示した電源回路の各
部の動作波形の一例を図15に示す。この図15(a)
〜(g)には、高圧発生回路40の高圧負荷電力が最大
負荷電力Pomax=60W(IHV=2mA)とされる
条件での動作波形が示され、図15(h)〜図15
(n)には、例えば高圧発生回路40(EHV)の負荷電
力が最小負荷電力Pomin=0W(IHV=0mA)と
される条件での動作波形が示されている。
【0032】高圧発生回路40の高圧負荷が最大負荷電
力とされる時は、メインスイッチング素子Q1のスイッ
チング周期が例えば12μS(スイッチング周波数=8
3.3kHz)となるように制御される。この場合は、
一次側並列共振コンデンサCrの両端には、一次側並列
共振回路の共振動作によって、図15(a)に示されて
いるように、スイッチングメインスイッチング素子Q1
がオフとなる期間TOFFにおいて略正弦波状のパルス波
形の共振電圧V1が得られる。またメインスイッチング
素子Q1には図15(b)に示すようなコレクタ電流I1
が流れる。
【0033】図14に示す電源回路では、絶縁コンバー
タトランスPITの一次巻線N1に対して並列に一次側
アクティブクランプ回路10が接続されており、この一
次側アクティブクランプ回路10が導通することで、ク
ランプダイオードDD2→クランプコンデンサCCL1の経
路で電流が流れる。この場合、クランプ電流I4は、図
15(c)に示すように、負方向から時間経過に従って
正方向に流れる鋸歯状波となる。一次側アクティブクラ
ンプ回路10が導通している時は、大部分の電流がクラ
ンプ電流I4としてクランプコンデンサCCL1に流れ、一
次側並列共振コンデンサCrに対してほとんど流れない
ものとされる。よって、一次側アクティブクランプ回路
10が導通している期間においては、一次側並列共振コ
ンデンサCrに発生する共振電圧V1がクランプされ、
結果的には図15(a)に示されているように電圧レベ
ルが約550Vpに抑制されている。
【0034】上記のようなスイッチング動作が行われる
ことで、絶縁コンバータトランスPITの二次側に形成
される二次側並列共振回路(N2//C2)には、図15
(d)に示すようにして、整流ダイオードDO1が導通す
る正極性の期間においては、135Vpにクランプさ
れ、整流ダイオードDO1が非導通となる負極性の期間に
おいては正弦波状となる波形が得られている。
【0035】また、絶縁コンバータトランスPITの一
次巻線N1に接続されている直列共振コンデンサC3に
は、図15(e)に示されるようにして正弦波状の電流
I3が流れる。また、昇圧トランスHVTの一次巻線NO
の両端には、図15(f)に示されているように、その
レベルが400Vpとされる正弦波状の巻線電圧V4が
発生することになる。
【0036】一方、高圧発生回路40の高圧負荷が最小
負荷電力となる条件では、メインスイッチング素子Q1
のスイッチング周期が例えば11μS(スイッチング周
波数=90.9kHz)となるように制御される。この
場合も、一次側並列共振コンデンサCrの両端には、一
次側並列共振回路の共振動作によって、図15(g)に
示されているような略正弦波状のパルス波形の共振電圧
V1が得られると共に、図15(h)に示すようなコレ
クタ電流I1が流れる。そしてこの場合は、一次側アク
ティブクランプ回路10の導通期間が、上記した最大負
荷電力時の導通期間より長くなるように制御されること
で、図15(i)に示されているように、クランプコン
デンサCCLにクランプ電流I4が流れる期間が長くな
る。これにより、一次側並列共振コンデンサCrに発生
する共振電圧V1がクランプされ、結果的には図15
(g)に示されているように、そのピーク電圧レベルが
約440Vpまで抑制されることになる。
【0037】またこの時、メインスイッチング素子Q1
には、図15(h)に示すようなコレクタ電流I1が流
れ、直列共振コンデンサC3には、図15(k)に示す
ように、約2Apに抑制された共振電流I3が流れる。
これにより、絶縁コンバータトランスPITの一次巻線
N1に接続されている直列共振コンデンサC3には、図1
5(k)に示したような電流I3が流れ、昇圧トランス
HVTの一次巻線NOの両端には、図15(l)に示さ
れているような、その電圧レベルが約380Vpに抑制
された巻線電圧V4が発生することになる。なお、この
場合も二次側並列共振回路(N2//C2)には、図15
(j)に示す波形による共振電圧V2が発生する。
【0038】ここで図15(c)と図15(i)に示し
たクランプ電流I4についての導通期間を比較して分か
るように、一次側アクティブクランプ回路10では、高
圧発生回路の負荷電力の変動に応じて補助スイッチング
素子Q2の導通角を可変制御する導通角制御を行ってい
ることが分かる。これにより、一次側直列共振回路に流
れる共振電流I3のレベルは、図15(e)(k)に示
すようにしてそのピークレベルが変化し、また、図15
(f)(l)に示されるようにして、昇圧トランスHV
Tの一次巻線NOに発生する巻線電圧V4も変化するよう
にされる。これにより、直流高電圧EHVの安定化が図ら
れているものである。
【0039】また、メインスイッチング素子Q1のスイ
ッチング周期としては、図15(a)(g)を比較して
分かるように、12μs〜11μsまで変化しているこ
とから、高圧負荷変動に応じて、一次側スイッチングコ
ンバータのスイッチング周波数が可変制御されているこ
とが分かる。これは、高圧負荷電力変動に伴って、一次
側アクティブクランプ回路10の導通期間が可変制御さ
れた時は、一次側直列共振コンデンサCrの両端に発生
する共振電圧V1の電圧レベルが変化するため、この共
振電圧V1から得られる直流出力電圧EO1の電圧レベル
が変動するためである。そして、このようにして変動す
る直流出力電圧EO1を安定化するために、複合制御が行
われるため、図15(a)(g)に示されるようにして
複合制御によってスイッチング周波数が可変されるもの
である。
【0040】
【発明が解決しようとする課題】上記構成によるスイッ
チング電源回路においては、絶縁コンバータトランスP
IT側にて得られる低圧の二次側直流出力電圧を安定化
するために、複合制御方式によりメインスイッチング素
子Q1のスイッチング周波数を可変制御する。また、直
流高電圧EHVの変動に対応しても、図15の波形図によ
る動作に示されるようにして、メインスイッチング素子
Q1のスイッチング周波数は変化する。つまり、メイン
スイッチング素子Q1のスイッチング周波数は、直流入
力電圧、及び二次側直流出力電圧EO1及び直流高電圧E
HVにおける各負荷変動に対応して変動することとなる。
このため、絶縁コンバータトランスPIT及び昇圧トラ
ンスHVTにおいてはスイッチング周波数に応じた漏洩
磁束が発生することになる。これらの漏洩磁束は、例え
ばCRTのビーム電流に対して変調を与えるため、表示
画面に対してビートを生じさせる要因となる。このた
め、これら絶縁コンバータトランスPIT及び昇圧トラ
ンスHVTに対して磁気シールドを施す必要がある。ま
た、直流高電圧EHVに対しては、やはりスイッチング周
期に対応した高周波のリップル成分が重畳することにな
るのであるが、このリップル成分も同様にしてビートを
発生させる要因となるので、例えばこのリップルを抑制
するためのフィルタ回路を直流高電圧EHVのラインに対
して設ける必要が生じてしまう。このように、図14に
示す回路においては、ビートの発生を抑えるために磁気
シールド及びフィルタ回路等を実装する必要があり、こ
れによって回路の小型軽量化及び低コスト化を阻む要因
となっている。
【0041】
【課題を解決するための手段】そこで本発明は、上記し
た課題を考慮して陰極線管表示装置用のスイッチング電
源回路として次のように構成する。つまり、直流入力電
圧をスイッチングして出力するメインスイッチング素子
を備えて形成されるスイッチング手段と、陰極線管表示
装置で用いる水平同期信号に同期した信号に基づいて、
メインスイッチング素子について水平同期信号周波数に
同期したスイッチング動作を実行させる同期手段と、ス
イッチング手段の動作を電圧共振形とする一次側並列共
振回路が形成されるようにして備えられる一次側並列共
振コンデンサを備える。また、一次側と二次側とについ
て疎結合とされて所要の結合係数が得られるようにさ
れ、一次側に得られるスイッチング手段の出力を二次側
に伝送する絶縁コンバータトランスと絶縁コンバータト
ランスに備えられる複数の二次側巻線の少なくとも一つ
の二次側巻線に対して二次側並列共振コンデンサを並列
に接続することで形成される二次側並列共振回路を備え
る。また、少なくとも第一のクランプコンデンサと第一
の補助スイッチング素子とからなり、二次側並列共振コ
ンデンサに対して並列に接続される第一の直列接続回路
を備えることで、絶縁コンバータトランスに巻装した二
次側巻線に発生する電圧をクランプする二次側アクティ
ブクランプ手段と、絶縁コンバータトランスに巻装した
二次側ドライブ巻線を含む回路として形成され、上記第
一の補助スイッチング素子にスイッチング動作を実行さ
せる二次側スイッチング駆動手段とを備える。また、複
数の二次側巻線に得られる交番電圧について半波整流動
作を行うことで所要の数の直流出力電圧を得るように構
成された直流出力電圧生成手段と、この直流出力電圧生
成手段により得られる直流出力電圧レベルに応じて、上
記第一の補助スイッチング素子の導通角を制御すること
で、上記直流出力電圧生成手段についての定電圧制御を
行うようにされる第一の定電圧制御手段を備える。ま
た、絶縁コンバータトランスに巻装した一次側巻線と並
列接続された一次側巻線を備え、上記絶縁コンバータト
ランスの二次側巻線に得られる共振電圧を、一次側から
二次側に伝送することで、二次側から上記共振電圧を昇
圧した高圧電圧を得るようにされた高圧発生トランス
と、この高圧発生トランスの二次側に得られる高圧電圧
について半波整流動作を行うことで、直流高電圧を得る
ように構成された直流高電圧生成手段と、この高圧発生
トランスの二次側巻線の低電圧端に直列に接続される整
流素子とを備える。また、少なくとも第二のクランプコ
ンデンサと第二の補助スイッチング素子との第二の直列
接続回路から成り、第二の直列接続回路が上記一次側並
列共振コンデンサに対して並列に接続される一次側アク
ティブクランプ手段と、絶縁コンバータトランスに巻装
した一次側ドライブ巻線を含む回路として形成され、第
二の補助スイッチング素子ついてスイッチング動作を実
行させるさせる二次側スイッチング駆動手段と、直流高
電圧レベルに応じて、第二の補助スイッチング素子の導
通角制御を行うことで、上記直流高電圧についての定電
圧制御を行うようにされる第二の定電圧制御手段とを備
える。
【0042】また、陰極線管表示装置用のスイッチング
電源回路として次のようにも構成する。つまり、直流入
力電圧をスイッチングして出力するメインスイッチング
素子を備えて形成されるスイッチング手段と、陰極線管
表示装置で用いる水平同期信号に同期した信号に基づい
て、メインスイッチング素子について水平同期信号周波
数に同期したスイッチング動作を実行させる同期手段
と、スイッチング手段の動作を電圧共振形とする一次側
並列共振回路が形成されるようにして備えられる一次側
並列共振コンデンサとを備える。また、一次側と二次側
とについて疎結合とされて所要の結合係数が得られるよ
うにされ、一次側に得られるメインスイッチング素子の
出力を二次側に伝送する絶縁コンバータトランスと、絶
縁コンバータトランスに備えられる複数の二次側巻線の
少なくとも一つの二次側巻線に対して二次側並列共振コ
ンデンサを並列に接続することで形成される二次側並列
共振回路とを備える。また、少なくとも第一のクランプ
コンデンサと第一の補助スイッチング素子との第一の直
列接続回路からなり、上記第一の直列接続回路が上記二
次側並列共振回路を含んで形成される二次側巻線に対し
て並列に接続される二次側アクティブクランプ手段と、
複数の二次側巻線に得られる交番電圧について半波整流
動作を行うことで所要の数の直流出力電圧を得るように
構成された直流出力電圧生成手段と、この直流出力電圧
生成手段により得られる直流出力電圧レベルに応じて、
上記第一の補助スイッチング素子の導通角を制御するこ
とで、上記直流出力電圧生成手段についての定電圧制御
を行うようにされる第一の定電圧制御手段とを備える。
また、絶縁コンバートトランスの一次側巻線と並列に接
続され、一次側に入力される電圧を二次側に伝送するこ
とで、二次側から所定レベルに昇圧された高圧電圧を得
るように形成された高圧発生トランスと、この高圧発生
トランスの二次側に得られる高圧電圧について整流動作
を行うことで、直流高電圧を得るように構成された直流
高電圧生成手段と、高圧発生トランスの二次側巻線の低
電圧端に直列に接続される整流素子とを備える。また、
高圧発生トランスの一次側動作を共振動作とするため
に、少なくとも高圧発生トランスの一次側巻線に対して
直列共振コンデンサを直列に接続して形成され、スイッ
チング手段のスイッチング出力を分岐して供給される直
列共振回路と、少なくとも第二のクランプコンデンサと
第二の補助スイッチング素子との第二の直列接続回路か
ら成り、第二の直列接続回路が絶縁コンバータトランス
の一次側巻線に対して並列に接続される一次側アクティ
ブクランプ手段と、直流高電圧レベルに応じて、第二の
補助スイッチング素子の導通角制御を行うことで、定電
圧制御を行うようにされる第二の定電圧制御手段とを備
える。
【0043】さらに、陰極線管表示装置用のスイッチン
グ電源回路として、次のようにも構成する。つまり、直
流入力電圧をスイッチングして出力するメインスイッチ
ング素子を備えて形成されるスイッチング手段と、陰極
線管表示装置で用いる水平同期信号に同期した信号に基
づいて、メインスイッチング素子について水平同期信号
周波数に同期したスイッチング動作を実行させる同期手
段と、スイッチング手段の動作を電圧共振形とする一次
側並列共振回路が形成されるようにして備えられる一次
側並列共振コンデンサとを備える。また、一次側と二次
側とについて疎結合とされて所要の結合係数が得られる
ようにされ、一次側に得られるメインスイッチング素子
の出力を二次側に伝送する絶縁コンバータトランスと、
この絶縁コンバータトランスに備えられる複数の二次側
巻線の少なくとも一つの二次側巻線に対して二次側並列
共振コンデンサを並列に接続することで形成される二次
側並列共振回路とを備える。また、二次側並列共振コン
デンサに対して並列に、少なくとも第一のクランプコン
デンサと第一の補助スイッチング素子とからなる第一の
直列接続回路を備えることで、上記絶縁コンバータトラ
ンスに巻装した二次側巻線に発生する電圧をクランプす
る二次側アクティブクランプ手段と、絶縁コンバータト
ランスに巻装した二次側ドライブ巻線を含む回路として
形成され、第一の補助スイッチング素子にスイッチング
動作を実行させる二次側スイッチング駆動手段とを備え
る。また、複数の二次側巻線に得られる交番電圧につい
て半波整流動作を行うことで所要の数の直流出力電圧を
得るように構成された直流出力電圧生成手段と、この直
流出力電圧生成手段により得られる直流出力電圧レベル
に応じて、第一の補助スイッチング素子の導通角を制御
することで、直流出力電圧生成手段についての定電圧制
御を行うようにされる第一の定電圧制御手段とを備え
る。また、絶縁コンバータトランスに巻装した二次側巻
線と並列接続された一次側巻線を備え、絶縁コンバータ
トランスの二次側巻線に得られる共振電圧を一次側から
二次側に伝送することで、二次側から上記共振電圧を昇
圧した高圧電圧を得るようにされた高圧発生トランス
と、この高圧発生トランスの二次側に得られる高圧電圧
について半波整流動作を行うことで、直流高電圧を得る
ように構成された直流高電圧生成手段と、高圧発生トラ
ンスの二次側巻線の低電圧端に直列に接続される整流素
子とを備える。また、高圧発生トランスの一次側動作を
共振動作とするために、少なくとも高圧発生トランスの
一次側巻線に対して直列共振コンデンサを直列に接続し
て形成され、スイッチング手段のスイッチング出力が分
岐して供給される直列共振回路と、少なくとも第二のク
ランプコンデンサと第二の補助スイッチング素子との第
二の直列接続回路から成り、第二の直列接続回路が直列
共振コンデンサに対して並列に接続される一次側アクテ
ィブクランプ手段と、高圧発生トランスに巻装した一次
側ドライブ巻線を含む回路として形成され、第二の補助
スイッチング素子についてスイッチング動作を実行させ
る二次側スイッチング駆動手段と、直流高電圧レベルに
応じて第二の補助スイッチング素子の導通角制御を行う
ことで、定電圧制御を行うようにされる第二の定電圧制
御手段とを備えることとした。
【0044】上記各構成においては、一次側に電圧共振
形スイッチングコンバータを備え、絶縁コンバータトラ
ンスの二次側に並列共振回路が備えられた複合共振形コ
ンバータを備え、さらに、絶縁コンバータトランスの一
次側又は二次側から電力供給を受ける高圧発生トランス
及び直流高電圧生成手段が備えられる。また、絶縁コン
バータトランスの二次側直流出力電圧の安定化は、二次
側に設けられるアクティブクランプ手段を形成する補助
スイッチング素子の導通角制御によって行われ、直流高
電圧の安定化は、一次側のアクティブクランプ回路を形
成する補助スイッチング素子の導通角制御によって行わ
れる。そして、そのうえで一次側のメインスイッチング
素子については、陰極線管表示装置で用いる水平同期信
号に同期するようにしてスイッチング駆動されるように
している。これによって、例えば陰極線管表示装置の水
平偏向回路は、絶縁コンバータトランスや高圧発生トラ
ンスからの漏洩磁束による干渉を受けることが無いよう
にされる。
【0045】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態のスイ
ッチング電源回路について説明を行っていくこととす
る。以降説明する本実施の形態としてのスイッチング電
源回路は、CRTを備える映像機器であるところの陰極
線管表示装置に搭載されるもので、特にHDTV方式や
デジタルテレビジョン放送の受信に対応した映像機器に
適用して好適とされる。
【0046】図1は、本発明の第1の実施の形態として
のスイッチング電源回路の構成例を示している。この図
1に示す電源回路においては、商用交流電源(交流入力
電圧VAC)を入力して直流入力電圧を得るための整流平
滑回路として、ブリッジ整流回路Di及び平滑コンデン
サCiから成る全波整流平滑回路が備えられる。この全
波整流平滑回路は、平滑コンデンサCiの両端電圧とし
て、交流入力電圧VACの1倍のレベルに対応する整流平
滑電圧(直流入力電圧)Eiを生成する。
【0047】上記直流入力電圧Eiを入力して断続する
スイッチングコンバータは、一石のメインスイッチング
素子Q1を備えて、いわゆるシングルエンド方式で自励
式によりスイッチング動作を行う電圧共振形コンバータ
を備えて構成される。この場合、メインスイッチング素
子Q1には、高耐圧のバイポーラトランジスタ(BJ
T;接合型トランジスタ)が用いられている。
【0048】この図1に示す電源回路においては、例え
ば図14の回路の場合と比較した場合に、直流入力電圧
に対するメインスイッチング素子Q1と絶縁コンバータ
トランスPITの一次巻線N1との接続関係が逆となっ
ている。つまり、メインスイッチング素子Q1のコレク
タが平滑コンデンサCiの正極端子に接続され、エミッ
タが絶縁コンバータトランスPITの一次巻線N1の巻
終わり端部に対して接続されているものである。
【0049】メインスイッチング素子Q1のベースに対
しては、駆動巻線NB、インダクタLB、共振コンデンサ
CB、ベース電流制限抵抗RBの直列接続回路よりなる自
励発振駆動用の直列共振回路が接続される。また、この
場合には、メインスイッチング素子Q1のベースに対し
て、絶縁コンデンサCtを介して、水平同期信号周波数
fHとしての外部トリガパルスが入力されるようになっ
ている。この外部トリガパルスは、後述する直流高電圧
EHVの負荷である、水平偏向回路系から取り出される。
【0050】また、メインスイッチング素子Q1のコレ
クタ−ベース間には、クランプダイオードDD1が並列に
接続され、メインスイッチング素子Q1のオフ時に流れ
るクランプ電流の経路を形成するようにされる。
【0051】ここで、メインスイッチング素子Q1の自
励発振駆動回路を形成する駆動巻線NBは、絶縁コンバ
ータトランスPITの一次巻線N1の巻終わり端部側を
巻き上げるようにして形成されている。これによって、
駆動巻線NBには一次巻線N1から伝達されるドライブ電
圧としての交番電圧が発生する。このドライブ電圧は、
自励発振駆動回路を形成する直列共振回路(NB,CB)
からベース電流制限抵抗RBを介して、ドライブ電流と
してメインスイッチング素子Q1のベースに出力され
る。つまり、メインスイッチング素子Q1に対しては、
直列共振回路の共振周波数を有する駆動信号が供給され
ることになる。
【0052】そのうえで、本実施の形態においては、上
記もしたように、メインスイッチング素子Q1のベース
に対しては水平同期信号周波数fHを有する外部トリガ
パルスが入力されるようになっている。上記直列共振回
路(NB,CB)としては、水平同期信号周波数fHより
も僅かに低いとされる所定の共振周波数が設定されてお
り、メインスイッチング素子Q1としてはこの共振周波
数による駆動信号によりスイッチング駆動することにな
るのであるが、ここで、同時に外部トリガパルスが入力
されることによって、メインスイッチング素子Q1は、
この外部トリガパルスのタイミングに同期するようにし
てスイッチング動作を行うようにされる。つまり、CR
Tを表示駆動しているビーム電流の水平偏向周波数に同
期したスイッチング動作を行うようにされる。具体的に
は、例えばNTSC方式のHDTVに対応する場合に
は、水平同期信号周波数fH=31.5KHzに同期し
たスイッチングタイミングとなり、デジタルテレビジョ
ン放送に対応する場合には水平同期信号周波数fH=3
3.75KHzに同期したスイッチングタイミングとな
る。なお、起動時においては、メインスイッチング素子
Q1は、起動抵抗Rsを介して整流平滑電圧Eiからベ
ースに流れる起動電流によってスイッチング動作を開始
する。
【0053】また、メインスイッチング素子Q1のエミ
ッタと一次側アース間に対しては、一次側並列共振コン
デンサCrが接続される。この一次側並列共振コンデン
サCrは、自身のキャパシタンスと、一次側巻線N1側
のリーケージインダクタンスL1とにより電圧共振形コ
ンバータの一次側並列共振回路を形成する。そして、こ
こでは詳しい説明を省略するが、メインスイッチング素
子Q1のオフ時には、この一次側並列共振回路の作用に
よって一次側並列共振コンデンサCrの両端に発生する
両端電圧V1は、実際には正弦波状のパルス波形となっ
て電圧共振形の動作が得られるようにされる。
【0054】また、この図に示す電源回路の一次側には
一次側アクティブクランプ回路10が備えられる。一次
側アクティブクランプ回路10は、補助スイッチング素
子Q2,クランプコンデンサCCL1,クランプダイオード
DD2を備えている。この場合、補助スイッチング素子Q
2についてはMOS−FETが選定される。また、クラ
ンプダイオードDD2には、MOS−FETである補助ス
イッチング素子Q2に内蔵されるボディダイオードを用
いることができる。
【0055】補助スイッチング素子Q2のドレインはク
ランプコンデンサCCL1を介してメインスイッチング素
子Q1のエミッタと一次巻線N1の巻終わり端部との接続
点に対して接続される。また、補助スイッチング素子Q
2のソースは一次側アース(一次巻線N1の巻始め端部)
に対して接続される。また、クランプダイオードDD2
は、そのアノードが補助スイッチング素子Q2のソース
に接続され、カソードが補助スイッチング素子Q2のド
レインに接続される。このように、本実施の形態の一次
側アクティブクランプ回路10としては、上記補助スイ
ッチング素子Q2及びクランプダイオードDD2から成る
スイッチング回路に対して、クランプコンデンサCCL1
を直列に接続して成るものとされる。そして、このよう
にして形成される回路を絶縁コンバータトランスPIT
の一次巻線N1に対して並列に接続して構成されるもの
である。
【0056】また、補助スイッチング素子Q2の駆動回
路系としては、補助スイッチング素子Q2のゲートに対
して、コンデンサCg−抵抗Rg−駆動巻線Ngの直列
接続回路により形成されるLCR直列共振回路が接続さ
れる。上記LCR直列共振回路(Cg−Rg−Ng)の
共振周波数としては、メインスイッチング素子Q1の自
励発振駆動回路を形成する直列共振回路(RB−CB−N
B)と同等であるようにして設定される。つまり、メイ
ンスイッチング素子Q1のスイッチング周波数とほぼ同
等となるようにして設定される。なお、この場合には、
バイアス抵抗R10を補助スイッチング素子Q3のゲート
−ソース間に並列に接続している。
【0057】ここで駆動巻線Ngは、絶縁コンバータト
ランスPITにおいて一次巻線N1の巻始め端部側を巻
き上げるようにして形成されている。これによって、駆
動巻線Ngには、一次巻線N1に得られるメインスイッ
チング素子Q1のスイッチング出力である交番電圧によ
って励起された交番電圧が発生することになる。また、
この場合には、その巻方向の関係から、一次巻線N1と
駆動巻Ngとでは、逆極性の交番電圧が得られる。そし
て、このようにして得られる交番電圧によってLCR直
列共振回路が共振動作を行ってその出力を補助スイッチ
ング素子Q2のゲートに印加する。このようにして駆動
される補助スイッチング素子Q2としては、メインスイ
ッチング素子Q1と同様のスイッチング周期で、かつ、
ほぼ交互となるオン/オフタイミングによってスイッチ
ング動作を行うようにされる。
【0058】また、一次巻線N1に対してはタップ出力
が設けられ、このタップ出力に対して図示するようにし
て、ダイオードD1とコンデンサC1から成る半波整流回
路が接続される。そして、このコンデンサC1に得られ
る直流電圧が、フォトカプラ2のフォトトランジスタを
介して、補助スイッチング素子Q2のゲートに対して印
加されるようになっている。
【0059】一次側アクティブクランプ回路10は、そ
のスイッチング回路(Q2,DD2)がスイッチング動作
を行うことで、後述するようにして、メインスイッチン
グ素子Q1//並列共振コンデンサCrの並列回路の両端
に発生する並列共振電圧V1のピークレベルを抑制する
ように動作する。また、このフォトカプラ2のフォトト
ランジスタを介してゲートに印加される制御電圧のレベ
ルに応じては、補助スイッチング素子Q2及びクランプ
ダイオードDD2から成るスイッチング回路のオン期間に
ついてのPWM制御が行われる。これにより、結果的に
は、後述する直流高電圧EHVについての安定化を図るよ
うにされる。
【0060】絶縁コンバータトランスPITは、メイン
スイッチング素子Q1のスイッチング出力を二次側に伝
送する。絶縁コンバータトランスPITの構造として
は、例えば次のようになる。そのコアとしては、例えば
フェライト材による2組のE型コアを互いの磁脚が対向
するように組み合わせたEE型コアが備えられる。そし
て、このEE型コアの中央磁脚に対して、分割ボビンを
利用して一次巻線N1と、二次側に巻装される二次巻線
N2をそれぞれ分割した状態で巻装する。そして、中央
磁脚に対しては所定のギャップ長によるギャップを形成
するようにしている。これによって、所要の結合係数に
よる疎結合が得られるようにしている。なお、本実施の
形態の電源回路においては、二次側に巻装される巻線と
しては、二次巻線N2のみではなく、二次巻線N2を巻き
上げて形成される昇圧用巻線N3、N5、及び二次巻線N
2に対して独立して巻装される独立二次巻線N4が巻装さ
れるのであるが、これらの巻線N3,N5,N4もまた、
例えば実際には分割ボビンにおいて、二次巻線N2が巻
回される分割領域に巻装されているものである。また、
ギャップは、2組のE型コアの各中央磁脚を、2本の外
磁脚よりも短くすることで形成することが出来る。ま
た、結合係数kとしては、例えばk≒0.85という疎
結合の状態を得るようにしており、その分、飽和状態が
得られにくいようにしている。
【0061】上記絶縁コンバータトランスPITの一次
巻線N1の巻始め端部は、図1に示すようにスイッチン
グ素子Q1のコレクタと接続され、巻終わり端部は、共
振電流検出巻線NDを介して平滑コンデンサCiの正極
(整流平滑電圧Ei)と接続されている。従って、一次
巻線N1に対しては、スイッチング素子Q1のスイッチン
グ出力が供給されることで、スイッチング周波数に対応
する周期の交番電圧が発生する。
【0062】絶縁コンバータトランスPITの二次側で
は、一次巻線N1により誘起された交番電圧が二次側に
巻装された各巻線(N2,N3,N4,N5)に発生する。
この場合、二次巻線N2に対しては、二次側並列共振コ
ンデンサC2が並列に接続されることで、二次巻線N2の
リーケージインダクタンスL2と二次側並列共振コンデ
ンサC2のキャパシタンスとによって二次側並列共振回
路が形成される。この二次側並列共振回路により、二次
巻線N2に誘起される交番電圧は共振電圧となり、従っ
て、二次側においては電圧共振動作が得られることとな
る。即ち、この電源回路としても、一次側にはスイッチ
ング動作を電圧共振形とするための並列共振回路を備
え、二次側には電圧共振動作を得るための並列共振回路
を備えた「複合共振形スイッチングコンバータ」の構成
を採る。このような動作は、絶縁コンバータトランスP
ITについて上述のようにギャップを施して疎結合の状
態とすることで得られるものとされる。
【0063】ここで、本実施の形態の電源回路として
は、例えばテレビジョン受像器に搭載されるものとされ
る。これに対応して、絶縁コンバータトランスPITの
二次側では、図示するようにして、二次側直流出力電圧
EO1〜EO5までの5種類の二次側直流出力電圧を生成し
て出力するようにされる。そして二次側において二次側
直流出力電圧EO1〜EO5を生成するための構成としては
次のようになっている。
【0064】先ず、二次側並列共振コンデンサC2が並
列接続される二次巻線N2に対しては、その巻終わり側
に対して、整流ダイオードDO1及び平滑コンデンサCO1
から成る半波整流回路が備えられることで、平滑コンデ
ンサCO1の両端に135Vの二次側直流出力電圧EO1を
得るようにされる。
【0065】また、この場合には、二次巻線N2の巻終
わり端部側に対して所定巻数の昇圧用巻線N3を追加的
に巻き上げるようにして形成する。そして、この昇圧用
巻線N3に対しては、図示するようにして整流ダイオー
ドDO2及び平滑コンデンサCO2を接続する。ここで、平
滑コンデンサCO2の負極端子は、平滑コンデンサCO1の
正極端子と接続されることで、平滑コンデンサCO2−C
O1の直列接続回路が得られるようになっている。従って
この場合には、半波整流回路[整流ダイオードDO2,平
滑コンデンサCO2]を、半波整流回路[整流ダイオード
DO1,平滑コンデンサCO1]に対して積み上げるように
して形成していることになる。そして、整流ダイオード
DO2−平滑コンデンサCO2−CO1の整流電流経路によっ
て、半波整流動作が行われる結果、平滑コンデンサCO2
−平滑コンデンサCO1の直列接続回路の両端には、20
0Vの二次側直流出力電圧EO2が得られる。
【0066】また、二次巻線N2に対しては、図示する
ように2つのタップ出力を設け、巻終わり端部側のタッ
プ出力に対しては、[整流ダイオードDO3,平滑コンデ
ンサCO3]から成る半波整流回路を接続し、巻始め端部
側のタップ出力に対しては、[整流ダイオードDO4,平
滑コンデンサCO4]から成る半波整流回路を接続する。
ここで、平滑コンデンサCO3,CO4は図示するように直
列に接続する。つまり、この場合にも半波整流回路[整
流ダイオードDO3,平滑コンデンサCO3]を、半波整流
回路[整流ダイオードDO4,平滑コンデンサCO4]に対
して積み上げるようにして形成しているものである。そ
して、このような接続態様により、整流ダイオードDO3
−平滑コンデンサCO4の整流電流経路によって、半波整
流動作が行われる結果、整流ダイオードDO3−平滑コン
デンサCO4の直列接続回路の両端には、15Vの二次側
直流出力電圧EO3が得られる。また、平滑コンデンサC
O4の正極端子からは、7.5Vの二次側直流出力電圧E
O4を得ることができる。
【0067】また、二次巻線N2の巻始め端部について
は、図示するようにして、巻線N5を巻き上げるように
して形成する。巻線N5との巻線部に対して、図示する
ようにして、[整流ダイオードDO5,平滑コンデンサC
O5]から成る半波整流回路を接続することで、平滑コン
デンサCO5の両端に−15Vの二次側直流出力電圧EO5
を得るようにされる。
【0068】さらにこの場合には、二次巻線N2とは独
立して、絶縁コンバータトランスPITの二次側に、所
定ターン数の独立二次巻線N4を巻装するようにしてい
る。そして、この独立二次巻線N4に対して図示するよ
うに、整流ダイオードDO6,平滑コンデンサCO6からな
る半波整流回路を備えることで、24Vの二次側直流出
力電圧EO6を得る。
【0069】なお、上記二次側直流出力電圧EO1〜EO6
は、例えば以下のようにして、それぞれ所要の回路部に
対して電源として供給される。 二次側直流出力電圧EO1(135V) 水平偏向回路系 二次側直流出力電圧EO2(200V) ビデオ出力回路
系 二次側直流出力電圧EO3,EO5(±15V) 垂直偏向
回路系回路系 二次側直流出力電圧EO4(7.5V) CRTヒーター
回路系 二次側直流出力電圧EO6(24V) 音声出力回路系
【0070】また、絶縁コンバータトランスPITの二
次側には二次側アクティブクランプ回路11が備えられ
る。二次側アクティブクランプ回路11は、補助スイッ
チング素子Q3,クランプコンデンサCCL2,クランプダ
イオードDD3を備えている。この場合、補助スイッチン
グ素子Q3についてはMOS−FETが選定される。ま
た、クランプダイオードDD3には、MOS−FETとし
ての補助スイッチング素子Q3が内蔵するボディダイオ
ードを用いるようにされる。また、補助スイッチング素
子Q3を駆動するための駆動回路系は、絶縁コンバータ
トランスPITの二次側に巻装される駆動巻線Ng1に
対して、コンデンサCg1−抵抗Rg1を接続したLC
R直列共振回路を接続することで形成される。また、こ
の場合には、バイアス抵抗R11が補助スイッチング素子
Q3のゲートと二次側アース間に挿入される。
【0071】補助スイッチング素子Q3のドレインはク
ランプコンデンサCCL2を介して、二次巻線N2の巻始め
側の端部に接続される。補助スイッチング素子Q3のド
レインは二次側アースに対して接地される。また、クラ
ンプダイオードDD3は、そのアノードが補助スイッチン
グ素子Q3のドレインに接続され、カソードが補助スイ
ッチング素子Q3のソースに接続されることで、補助ス
イッチング素子Q3がオフとなる期間に流れるクランプ
電流の経路を形成するようにしている。このように、本
実施の形態の二次側アクティブクランプ回路11として
は、上記補助スイッチング素子Q3及びクランプダイオ
ードDD3から成るスイッチング回路に対して、クランプ
コンデンサCCL2を直列に接続して成るものとされる。
そして、このようにして形成される回路を二次巻線N2/
/二次側並列共振コンデンサC2からなる二次側並列共振
回路に対して、さらに並列に接続して構成されるもので
ある。
【0072】第1制御回路1Aに対しては検出電圧とし
て二次側直流出力電圧EO1が入力される。この第1制御
回路1Aは、入力された二次側直流出力電圧EO1のレベ
ル変化に応じて可変のバイアス電圧を、補助スイッチン
グ素子Q3のゲートに対して印加する。これによって
は、スイッチング動作(オン/オフ動作)を行う補助ス
イッチング素子Q3の導通角(オン期間)を制御する動
作が得られる。クランプコンデンサCCL2には、二次側
並列共振回路を形成する二次側並列共振コンデンサC2
に充電されるべき電流が分流して流れるようにされる
が、補助スイッチング素子Q3の導通角が可変制御され
れば、クランプコンデンサCCL2に流れる電流量が変化
するので、これに伴って二次側並列共振コンデンサC2
への充電電流量が変化する。このようにして二次側並列
共振コンデンサC2への充電電流量が変化することで、
二次側並列共振回路に得られる交番電圧(並列共振電
圧)のレベルも変化する。そして、並列共振電圧が変化
することで、二次側直流出力電圧EO1のレベルも可変制
御されることになる。このようにして、絶縁コンバータ
トランスPITの二次側に得られる直流出力電圧の安定
化が図られる。
【0073】そして、本実施の形態の電源回路において
は、これまで説明してきた構成に対して高圧発生回路4
0が備えられる。この高圧発生回路40は、所要の高圧
とされるレベルによる、CRTのアノード電圧を生成す
るために設けられる。
【0074】高圧発生回路40は、フライバックトラン
スFBTと、その二次側に設けられる高圧整流回路とを
備えて形成され、上記スイッチング素子Q1のスイッチ
ング出力が、フライバックトランスFBTの一次巻線N
Oに対して伝達される。
【0075】フライバックトランスFBTにおいては、
図示するように、一次側には一次巻線NOが巻装され
る。また、二次側には、二次巻線として、5組の昇圧巻
線NHV1,NHV2,NHV3,NHV4,NHV5が巻装されてい
る。
【0076】一次巻線NOは、図示するようにその巻終
わり端部が直列共振コンデンサC5の直列接続を介して
メインスイッチング素子Q1エミッタと絶縁コンバータ
トランスPITの一次巻線N1の接続点に対して接続さ
れる。ここで、直列共振コンデンサC5のキャパシタン
スと一次巻線NOのインダクタンスLOとによっては、直
列共振回路が形成される。また、一次巻線NOの巻始め
端部は一次側アースに対して接地される。このような接
続形態によっては、絶縁コンバータトランスPITの一
次巻線N1に対して、直列共振コンデンサC5−一次巻線
NOから成る直列共振回路が並列に接続されているもの
と見ることができる。また、昇圧巻線NHV1〜NHV5は、
実際には、分割されて各々独立した状態でコアに巻装さ
れている。これら昇圧巻線NHV1〜NHV5は、一次巻線N
Oに対して、いわゆる減極性の関係となるように巻装さ
れていることで、フライバック動作が得られるようにな
っている。
【0077】上記昇圧巻線NHV1,NHV2,NHV3,NHV
4,NHV5は、それぞれ図示するようにして、高圧整流ダ
イオードDHV1,DHV2,DHV3,DHV4,DHV5の各々と
直列接続されることで、計5組の半波整流回路を形成
し、これら5組の半波整流回路がさらに直列に多段接続
されている。つまり、多段型整流回路を形成する。そし
て、これら5組の半波整流回路から成る多段型整流回路
に対して平滑コンデンサCOHVが並列に接続されること
で、二次側整流平滑回路を形成することになる。
【0078】但し、本実施の形態においては、図示する
ように、昇圧巻線NHV5の巻始め端部と、平滑コンデン
サCOHVの負極端子間に対して、図示するように、高圧
整流ダイオードDHV1〜DHV5と同一の導通方向によっ
て、追加高圧整流ダイオードDHV6を直列に接続してい
る。つまり、二次側整流平滑回路の整流電流経路内にお
ける、多段型整流回路の最下段に対して追加高圧整流ダ
イオードDHV6を設けているものである。
【0079】図1に示したようにしてフライバックトラ
ンスFBTを設けた構成とした場合には、その一次巻線
NOのリーケージインダクタンス(Lo)と昇圧巻線NH
V1〜NHV5の分布容量Csとの成分によって形成される
共振回路の共振作用で、電源回路内に高次高調波のリン
ギング電流が流れ、これが電力損失を増加させている1
要因となることが分かっている。そこで、上記のように
して追加高圧整流ダイオードDHV6を設けるようにされ
るのであるが、これによっては、昇圧巻線NHV1〜NHV5
の分布容量を小さくするように作用する。そして、この
昇圧巻線NHV1〜NHV5の分布容量が小さくなると、高次
高調波のリンギング電流の周波数foが高くなることに
なる。
【0080】このようにしてリンギング電流の周波数
(共振周波数)foが高くなることで、主としては、二
次側に備えられる高圧整流ダイオードDHV1〜DHV5の空
乏層容量に対してはリンギング電流が流れにくくなる。
そしてこれにより、上記スイッチング素子Q1、及び高
圧整流ダイオードDHV1〜DHV5の空乏層容量には、ほと
んどリンギング電流が流れないようにされる。
【0081】また、上記した二次側整流平滑回路の動作
としては次のようになる。つまり、フライバックトラン
スFBTの二次側においては、5組の半波整流回路が昇
圧巻線NHV1〜NHV5に誘起された電圧を、高圧整流ダイ
オードDHV1〜DHV5(及び追加高圧整流ダイオードDHV
6)により整流して平滑コンデンサCOHVに対して充電す
るという動作が行われる。これによって、平滑コンデン
サCOHVの両端には、各昇圧巻線NHV1〜NHV5に誘起さ
れる電圧の5倍に対応するレベルの直流電圧が得られ
る。そして、この平滑コンデンサCOHVの両端に得られ
た直流電圧が直流高電圧EHVとして出力されることにな
る。この直流高電圧EHVは、例えばCRTのアノード電
圧として利用される。
【0082】また、直流高電圧EHVが得られる平滑コン
デンサCOHVに対しては、分圧抵抗R1−R2の直列接続
回路が並列に設けられる。そして、この分圧抵抗R1−
R2の分圧点は、第2制御回路1Bに対して接続され
る。つまり本実施の形態においては、第2制御回路1B
に対しては、検出電圧として、直流高電圧EHVを分圧抵
抗R1−R2により分圧して得られる電圧レベルが入力さ
れることになる。第2制御回路1Bは、直流高電圧EHV
のレベル変化に応じてフォトカプラ2の導通制御を行
う。なお、フォトカプラ2のフォトダイオードと二次側
アース間には抵抗Rpcが直列に挿入される。
【0083】上記のようにして、第2制御回路1Bによ
ってフォトカプラ2の導通制御が行われることで、一次
側にあるコンデンサC1からは、フォトカプラ2のフォ
トトランジスタを介して、直流高電圧EHVのレベルに応
じて可変される電流が流れることになる。これによっ
て、一次側アクティブクランプ回路10内の補助スイッ
チング素子Q2のゲートに対して与えられるべきバイア
スが変化することになる。このようにして補助スイッチ
ング素子Q2のバイアスが可変されることで、補助スイ
ッチング素子Q2は、その1スイッチング周期内におけ
るオン期間が可変される。つまり、PWM制御が行われ
る。前述もしたように、補助スイッチング素子Q2のス
イッチング動作によっては、一次側並列共振コンデンサ
Crの両端に発生する共振電圧V1をクランプして抑制
する動作が得られるのであるが、上記のようにして補助
スイッチング素子Q2についてPWM制御が行われるこ
とで、共振電圧V1の電圧レベルは直流高電圧レベルの
変動に応じて可変制御されることになる。ここで、直列
共振コンデンサC5と一次側巻線NOからなる直列共振回
路に対しては、共振電圧V1のレベル変化に対応してそ
のレベルが可変された、メインスイッチング素子Q1の
スイッチング出力が供給される。このため、昇圧トラン
スHVTの一次巻線NOに流れる電流I3の電流レベルも
変化し、これに伴って、一次巻線N4の両端に発生する
巻線電圧V4の電圧レベルも可変されることになる。こ
れにより、昇圧トランスHVTの二次側に誘起される誘
起電圧レベルが可変され、高圧発生回路04から出力さ
れる直流高電圧EHVの安定化が図られることになる。
【0084】ここで、図12及び図13の断面図によ
り、本実施の形態としてのフライバックトランスFBT
の構造例を示しておく。先ず、図12に示すフライバッ
クトランスFBTでは、例えばフェライト材による2つ
のU字型コアCR1,CR2の各磁脚を対向するように
組み合わせることでU−U字型コアCRが形成される。
そして、U字型コアCR1の磁脚端部と、U字型コアC
R2の磁脚端部との対向する部分にはギャップG1,G
2をそれぞれ設けるようにされる。そして、図示するよ
うに、一次巻線N1を巻装した低圧巻線ボビンLBをU
−U字型コアCRの一方の磁脚に対して貫通させるよう
に取り付ける。そして、この低圧巻線ボビンLBのさら
に外側に対して、昇圧巻線NHV(1〜5)を巻装した高圧
巻線ボビンHBを貫通させるようにして取り付ける。こ
れによって、一次巻線N1と昇圧巻線NHV(1〜5)とにつ
いて分割して巻装する構造が得られる。
【0085】ここで、高圧巻線ボビンHBに巻装する昇
圧巻線NHVとしては、例えば複数の昇圧巻線NHV(1〜
5)の各々を絶縁した状態で巻装する必要がある。この
ため、昇圧巻線NHVの巻き方は、各昇圧巻線NHV(1〜
5)を所定回数巻装して得られる巻線層ごとに層間フィ
ルムFを介在させた、いわゆる層間巻きとされている。
そのうえで、上記一次巻線N1及び昇圧巻線NHVとにつ
いて、例えば高分子のエポキシ樹脂等の充填剤により充
填することで、これらの絶縁を確保する。そして、上記
のようにして昇圧巻線NHV(1〜5)を巻装したうえで、
回路的には図6に示した態様が得られるように、各昇圧
巻線NHV(1〜5)に対して高圧整流ダイオードDHV(1〜
5)を接続して取り付ける。
【0086】また、昇圧巻線NHV(1〜5)の各々につい
て絶縁した状態が得られるようにするためには、上記図
12に示す構造のほか、図13に示すようにして、いわ
ゆる分割巻き(スリット巻き)による構造を採ることも
できる。なお、図13において図12と同一部分には同
一符号を付して説明を省略する。昇圧巻線NHVを分割巻
きによって巻装する場合は、図示するように、高圧巻線
ボビンHB1の内側に対して一体的に仕切板DVを形成
する。これにより、隣り合う仕切板DVの間には、巻線
領域であるスリットSが複数形成されることになる。そ
して、この各スリットS内に対して昇圧巻線NHVを巻装
することで昇圧巻線NHV間の絶縁を得るようにしている
ものである。なお、図12及び図13の各図には、低圧
巻線ボビンLBの一部分割領域に対して三次巻線N3を
巻装している状態が示されているが、これは、例えば一
次側において低圧直流電圧を得るために、その源となる
低圧交番電圧を生成する三次巻線N3を巻装する必要が
ある場合に対応しているものとされる。そして、上記図
12又は図13に示すフライバックトランスFBTの構
造によっては、一次巻線N1と二次側の昇圧巻線NHV(1
〜5)とについては、同一の磁脚に対して巻装されてい
るで、互いの結合状態として密結合の状態が得られるよ
うにされている。例えば実際としては、結合係数k=
0.98程度の密結合が得られているものである。な
お、本実施の形態において採用されるフライバックトラ
ンスFBTの構造としてはこれに限定されるものではな
く、ほかにも考えられるものである。
【0087】図2は、上記図1に示した構成による電源
回路における要部の動作波形を示している。なお、この
図に示される動作は、交流入力電圧VAC=100Vで、
絶縁コンバータトランスPIT側にて得られる二次側直
流出力電圧EO1の負荷電力が145W、フライバックト
ランスFBT側にて得られる直流高電圧EHVの負荷電力
が60Wの条件におけるものとされる。
【0088】先ず、一次側の動作としては、前述もした
ように、メインスイッチング素子Q1のスイッチングタ
イミングとしては、期間TON1+期間TOFF1による1ス
イッチング周期が、水平同期信号周波数fHに同期した
ものとなっている。そして、一次側並列共振コンデンサ
Crの両端に得られる一次側並列共振電圧V1は、メイ
ンスイッチング素子Q1のスイッチング周期のタイミン
グに対応した波形となる。つまり、図2(a)に示すよ
うにして、メインスイッチング素子Q1がオフとなる期
間TOFF1においては、負極性にて所定のピークレベルで
クランプされた波形が得られ、また、メインスイッチン
グ素子Q1がオンとなる期間TON1においては、整流平滑
電圧Eiのレベルでクランプされるレベルの波形とな
る。
【0089】そして、絶縁コンバータトランスPITの
一次巻線N1に流れるスイッチング出力電流I1は、図2
(b)に示すような、メインスイッチング素子Q1のス
イッチング周期に同期した波形となり、同様に、フライ
バックトランスFBTの一次巻線NOに流れるスイッチ
ング出力電流I2も、図2(c)に示されるようなメイ
ンスイッチング素子Q1のスイッチング周期に同期した
波形となるものである。
【0090】また、メインスイッチング素子Q1のコレ
クタには、上記スイッチング出力電流I1,I2が合成さ
れて流れるようにされるのであるが、そのコレクタ電流
IQ1は、図2(d)に示すようにして、期間TON1にお
いては、ターンオン時にクランプダイオードDD1→Q1
ベース→Q1コレクタを介して平滑コンデンサにCiに
流れることで負極性の波形となってZVS動作し、その
後に正極性に反転してQ1コレクタ−Q1エミッタに流れ
るようにされる。そして、期間TOFF1においては0レベ
ルを維持する。
【0091】また、一次側アクティブクランプ回路10
の動作としては、図2(e)に示される。つまり、クラ
ンプコンデンサCCL1を介して補助スイッチング素子Q2
に流れるクランプ電流IQ2は、期間TON2において図示
するようにして負極性から正極性に反転する鋸歯状波に
より流れ、期間TOFF2において0レベルとなる。ここ
で、期間TON2は、補助スイッチング素子Q2及びクラン
プダイオードDD2からなるスイッチング回路が導通する
期間であり、この場合には、期間TOFF1内にあるように
されている。これに対して期間TOFF2は、上記スイッチ
ング回路が非道通となる期間である。ここで、メインス
イッチング素子Q1のオン/オフタイミングである[期
間TON1,TOFF1]と、補助スイッチング素子Q2のオン
/オフタイミングである[期間TON2,TOFF2]とを比
較して分かるように、メインスイッチング素子Q1と補
助スイッチング素子Q2とでは、ほぼ交互となるタイミ
ングによってオン/オフ動作を行うようにされている。
【0092】ここで、期間TOFF1は、本来であれば、ス
イッチング出力電流I1,I2が一次側並列共振コンデン
サCrに流入する期間なのであるが、本実施の形態で
は、図2(e)に示すようにして、期間TON2におい
て、スイッチング出力電流I1,I2が一次側アクティブ
クランプ回路10側に流れるようにされる。従って、一
次側並列共振コンデンサCrに対してスイッチング出力
電流I1,I2が流れるのは、期間TOFF1における期間T
ON2以外の期間のみとなり、それだけ充電電流量が低減
されることになる。これによって、一次側並列共振電圧
V1は、図2(a)に示されるようにして期間TOFF1に
おいてクランプされ、負極性におけるピークレベルが抑
制された波形となるものである。
【0093】また、同じ一次側の動作として、フライバ
ックトランスFBTの一次巻線NOとメインスイッチン
グ素子Q1のエミッタとの間に直列に挿入される直列共
振コンデンサC1の両端電圧V3は、図2(h)に示すよ
うにして、メインスイッチング素子Q1のスイッチング
周期に対応した正弦波が得られる。このような正弦波
は、直列共振コンデンサC1−一次巻線NOから成る直列
共振回路の共振作用によって、得られるものとされる。
そして、フライバックトランスFBTの一次巻線NOの
両端に得られる交番電圧V4は、図2(i)に示すよう
にして期間TOFF1において負極性のパルスが得られ、期
間TON1において緩やかなピークを有する波形となる。
この交番電圧V4もまた、直列共振コンデンサC1−一次
巻線NOから成る直列共振回路の共振作用によって、全
体として滑らかな波形が得られている。ここで、フライ
バックトランスFBT側においてはフライバック動作に
よる整流動作とされており、従って、二次側の多段型整
流回路においては、図2(i)に示す交番電圧V4が負
極性となるタイミングで、各高圧整流ダイオードDHV(1
〜5)及び追加高圧整流ダイオードDHV6が導通して、半
波整流動作を行うようにされる。つまり、フライバック
トランスFBTにおいては、メインスイッチング素子Q
1がオフとなる期間TOFF1において電力伝送が行われ
る。
【0094】また、絶縁コンバータトランスPITの二
次側の動作は図2(f)(g)に示される。絶縁コンバ
ータトランスPITの二次側に設けられる二次側並列共
振コンデンサC2の両端に得られる交番電圧V2は、図2
(f)に示されるようにして、二次側アクティブクラン
プ回路11のスイッチング回路(Q3,DD3)が導通し
てオンとなる期間TON3においては負極性により所定レ
ベルでクランプされた波形が得られ、また、上記スイッ
チング回路が非導通となってオフとなる期間TOFF3にお
いては、正極性の方向により二次側直流出力電圧EO1の
レベルでクランプされる波形が得られる。絶縁コンバー
タトランスPITの二次側の各整流ダイオード(DO1〜
DO6)は、この期間TOFF3により得られる正極性の交番
電圧V2の波形によって導通して半波整流動作を行うこ
とになる。
【0095】また、図2(g)には、二次側アクティブ
クランプ回路10の動作として、クランプコンデンサC
CL2からスイッチング回路(Q3,DD3)に対して流れる
クランプ電流IQ3が示される。この図2(g)から分か
るように、スイッチング回路(Q3,DD3)は期間TON3
にて導通(オン)し、期間TOFF3において非道通(オ
フ)となる。つまり、絶縁コンバータトランスPITの
二次側の各整流ダイオード(DO1〜DO6)とはほぼ交互
となるタイミングでオン/オフ動作を行う。ここで、期
間TON3内の動作として、その前半期間においては、ク
ランプダイオードDD3→クランプコンデンサCCL2から
二次巻線N2の経路によりクランプ電流IQ3が流れ、そ
の波形としては図2(g)に示すようにして、負極性の
鋸歯状波となる。そして後半期間に至ると、負極性から
正極性に反転して、クランプ電流IQ3は、クランプコン
デンサCCL2→Q3ドレイン→Q3ソースを介して流れる
ようにされる。例えばこのようにして、期間TON3にお
いてクランプ電流IQ3が流れるようにされることで、こ
の場合にも二次側並列共振コンデンサC2に充電される
べき電流が、クランプコンデンサCCL2に対して充放電
されるようにして流れることになるため、図2(f)に
示される二次側並列共振コンデンサC2の両端の交番電
圧V2としては、負極性のピークレベルがクランプされ
る。
【0096】また、前述もしたように、交流入力電圧V
AC又は二次側直流出力電圧EO1の負荷の変動により、二
次側直流出力電圧EO1のレベルが変動したときには、制
御回路1Aによって、補助スイッチング素子Q3につい
ての導通角制御が行われ、期間TON3が可変されること
になる。これに伴い、前述したようにして、整流ダイオ
ードDO1の導通角も制御されることとなるために、結果
的に二次側直流出力電圧EO1のレベルが安定化されるよ
うにコントロールされることになる。
【0097】また、同様にして、交流入力電圧VAC又は
直流高電圧EHVの負荷の変動により直流高電圧EHVのレ
ベルが変動したときには、制御回路1Bによって、一次
側アクティブクランプ回路の導通期間TON2が可変制御
されるようにして導通角制御が行われる。これによって
は、前述した作用によって直流高電圧EHVのレベルが安
定化されるようにして可変制御されることになるもので
ある。
【0098】このような本実施の形態の電源回路の構成
によれば、一次側電圧共振形コンバータ及び絶縁コンバ
ータトランスPITの二次側から成る複合共振形コンバ
ータ、及び高圧発生回路40内における高圧整流ダイオ
ードのスイッチング動作は、直流高電圧EHVの負荷であ
る水平偏向回路にて生成される水平同期信号周波数fH
に同期したものとなる。そして、そのスイッチング周波
数としては固定とされており、例えば二次側直流出力電
圧EO1及び直流高電圧EHVの変動に応じて可変制御され
ることはない。
【0099】これによって、絶縁コンバータトランスP
IT及びフライバックトランスFBTから輻射される漏
洩磁束による水平偏向回路部品への干渉が発生すること
が無くなる。従って、絶縁コンバータトランスPIT及
びフライバックトランスFBTに対して磁気シールドを
設ける必要は無くなるものである。
【0100】また、スイッチング周波数が固定されたう
えでの安定化が図られることで、直流高電圧EHVに重畳
される高周波のリップルも抑制されることになるため、
このリップル抑制のためのフィルタ回路等を設ける必要
もなくなるものである。そして、本実施の形態の形態と
しては、もちろんのこと、上記のようにして磁気シール
ドやフィルタ回路を省略しても、漏洩磁束やリップルに
起因するビートの問題は解消されるものである。
【0101】また、スイッチング周波数としては、例え
ば図14に示す回路が84KHz〜90KHzとされて
いたのに対し、本実施の形態としての図1に示した回路
では、水平同期信号周波数fHとほぼ同一となるのであ
るから、31.5KHz若しくは33.75KHzとさ
れることになり、大幅に低周波化されることになる。こ
れによって、スイッチング損失が低減され、上記図2に
示した実験結果を得たときのAC/DC電力変換効率と
しては図14の回路が89%であるのに対して、図1に
示す回路では90.4%となり、1.4%程度の向上が
図られることにもなる。
【0102】図3は第2の実施の形態としてのスイッチ
ング電源回路の構成例を示している。なお、図3におい
て図1と同一部分には同一符号を付して説明を省略す
る。この図に示す電源回路においては、フライバックト
ランスFBTの一次巻線NOの巻終わり端部が、直接、
絶縁コンバータトランスPITの一次巻線N1の巻終わ
り端部とメインスイッチング素子Q1のエミッタとの接
続点に対して接続される。つまり、この図3に示す電源
回路においては、図1において一次巻線NOと共に兆列
共振回路を形成していた一次側直列共振コンデンサC1
が省略されている点が異なっているものである。
【0103】図4は、この図3に示す回路における要部
の動作を示す波形図である。この図に示す動作も、図2
の場合と同様に、交流入力電圧VAC=100Vで、絶縁
コンバータトランスPIT側にて得られる二次側直流出
力電圧EO1の負荷電力が145W、フライバックトラン
スFBT側にて得られる直流高電圧EHVの負荷電力が6
0Wの条件におけるものとされる。そして、図4(a)
〜図4(g)には、先の図1の電源回路の動作を示す波
形図として、図2(a)〜図2(g)と同一部位につい
ての動作が示されているものである。ここで、図4
(a)〜図4(g)と図2(a)〜図2(g)とを比較
して分かるように、図3の回路としても、図1の回路と
同様の動作が得られておいるものであり、従って、一次
側アクティブクランプ回路10及び二次側アクティブク
ランプ回路11の各補助スイッチング素子Q2,Q3に対
する導通角制御によって、絶縁コンバータトランスPI
Tの二次側直流出力電圧及び直流高電圧EHVについての
安定化が図られるようになっている。そして、図3に示
す回路としても、図1の回路と同様にして、絶縁コンバ
ータトランスPIT及びフライバックトランスFBTか
らの漏洩磁束の輻射及び直流高電圧EHVに重畳される高
周波のリップル成分の問題が解消されるものである。ま
た、AC/DC電力変換効率としても、図1の回路とほ
ぼ同等程度に向上される。
【0104】図5は、第3の実施の形態としてのスイッ
チング電源回路の構成例を示している。なお、この図に
おいても図1及び図3と同一部分については同一符号を
付して説明を省略する。この図5に示す電源回路におい
ては、先ず、商用交流電源ACに対して、[整流ダイオ
ードDi1,Di2,平滑コンデンサCi1,Ci2]を図
示する接続形態によって接続することで、直列接続され
た平滑コンデンサCi1−Ci2の交流入力電圧VACの2
倍に対応する整流平滑電圧Eiを生成して一次側電圧共
振形コンバータに対して供給する。
【0105】また、本実施の形態の場合、一次側電圧共
振形コンバータは、他励式によるシングルエンド方式の
構成を採っている。そして、この場合にはメインスイッ
チング素子Q1として、MOS−FETが採用されてい
る。この場合には、MOS−FETとしてのメインスイ
ッチング素子Q1のドレインは、一次巻線N1の巻始め端
部に対して接続され、ソースは一次側アースに対して接
続される。また、並列共振コンデンサCrは、メインス
イッチング素子Q1のドレイン−ソース間に対して並列
に接続される。また、クランプダイオードDD1もまた、
メインスイッチング素子Q1のドレイン−ソース間に対
して並列に接続される。また、絶縁コンバータトランス
PITの一次巻線N1の巻終わり端部は、平滑コンデン
サCi1の正極端子、つまり、整流平滑電圧Eiのライ
ンに対して接続される。
【0106】スイッチング駆動部20は、他励式により
メインスイッチング素子Q1を駆動し、またスイッチン
グ周波数制御を行うために設けられているもので、例え
ば1石のICとして構成することができる。このスイッ
チング駆動部20は、発振回路21とドライブ回路22
から成る。このスイッチング駆動部20は、起動時にお
いては、整流平滑電圧Eiのラインから起動抵抗Rsを
介して起動用の電力を得るようにされている。
【0107】発振回路21では、発振信号を生成してド
ライブ回路12に対して出力する。この場合の発振信号
としては、例えば絶縁コンデンサCtを介して入力され
る、水平同期信号周波数fHとしての外部トリガパルス
に基づいて、水平同期信号周波数fHに同期した発振信
号を生成するようにされる。ドライブ回路22において
は、入力された発振信号をMOS−FETであるメイン
スイッチング素子Q1を駆動可能なドライブ電圧に変換
して、メインスイッチング素子Q1のゲートに対して出
力する。これにより、メインスイッチング素子Q1は、
水平同期信号周波数fHに同期するようにしてスイッチ
ング駆動されることになる。
【0108】また、この場合の一次側アクティブクラン
プ回路10内の補助スイッチング素子Q2については、
IGBT(絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)が選定
されている。このIGBTとされる補助スイッチング素
子Q2のコレクタは、クランプコンデンサCCL1を介して
絶縁コンバータトランスPITの一次巻線N1の巻終わ
り端部と接続され、エミッタは一次巻線N1の巻始め端
部と接続される。また、この場合にも補助スイッチング
素子Q2を駆動するのは、自励発振駆動回路(Ng−R
g−Cg)とされており、この自励発振駆動回路が補助
スイッチング素子Q2のゲートに対して接続される。そ
して、この場合にも、第2制御回路1Bにより直流高電
圧EHVの誤差を検出して得られる制御電圧が、フォトカ
プラ2を介して補助スイッチング素子Q2のゲートに対
して印加されるようになっている。このような一次側の
構成であっても、一次側アクティブクランプ回路10に
おいてスイッチング動作が行われることで、一次側並列
共振コンデンサCrの両端に得られる並列共振電圧をク
ランプして抑制する動作が得られる。また、直流高電圧
EHVの変動に応じてスイッチング回路(Q2,DD2)に
ついての導通角が制御されることによって、直流高電圧
EHVを安定化するように動作する。
【0109】また、図5に示す回路においては、上述の
接続形態から分かるように、メインスイッチング素子Q
1が、絶縁コンバータトランスPITの一次巻線N1を介
して整流平滑電圧Eiのラインと接続されている回路形
式を採っている。このため、フライバックトランスFB
Tの一次巻線NOについては、その巻始め端部を、直列
共振コンデンサC5を介して、一次巻線N1の巻始め端部
側と、メインスイッチング素子Q1のドレインとの接続
点に対して接続するようにされ、これによって、フライ
バックトランスFBTにおけるフライバック動作を得る
ようにされる。
【0110】また、この図5に示す回路では、二次側ア
クティブクランプ回路11内に備えられる補助スイッチ
ング素子Q3についても、IGBTが選定されている
が、二次側アクティブクランプ回路11としての動作
は、先の第1及び第2の実施の形態としての回路に備え
られる二次側アクティブクランプ回路と同様となるもの
である。従って、この図5に示す回路においても、図1
及び図3の回路と同様の作用効果を得ることができるも
のである。
【0111】図6は、第4の実施の形態としての電源回
路の構成例を示している。なお、この図において図1,
図3,及び図5と同一部分については同一符号を付して
説明を省略する。この図に示す電源回路において、シン
グルエンド方式による電圧共振形コンバータとしては、
メインスイッチング素子Q1についてはBJTが採用さ
れており、自励式により駆動される構成を採っている。
【0112】この場合、メインスイッチング素子Q1の
コレクタは、絶縁コンバータトランスPITの一次巻線
N1を介して、整流平滑電圧Eiのラインと接続され
る。また、エミッタは一次側アースに接地される。ま
た、クランプダイオードDD1は、メインスイッチング素
子Q1のベース−エミッタ間に対して並列に接続され
る。また、一次側並列共振コンデンサCrは、メインス
イッチング素子Q1のコレクタ−エミッタ間に対して並
列に接続される。
【0113】また、この場合には、メインスイッチング
素子Q1を駆動するための自励発振駆動回路(RB−LB
−CB−NB)を形成する駆動巻線NBは、絶縁コンバー
タトランスPITの一次側において一次巻線N1とは独
立して巻装されており、一次巻線N1に得られるスイッ
チング出力によって駆動電圧としての交番電圧が励起さ
れるようになっている。この場合にも、上記自励発振駆
動回路によっては、例えば水平同期信号周波数fHに対
して僅かに低い共振周波数が設定されているが、絶縁コ
ンデンサCtを介して入力される、水平同期信号周波数
fHとしての外部トリガパルスが、メインスイッチング
素子Q1のベースに印加されることで、メインスイッチ
ング素子Q1は、水平同期信号周波数fHに同期したタイ
ミングで固定周波数によりスイッチング動作を行うよう
にされる。
【0114】また、メインスイッチング素子Q1は、起
動時においては、起動抵抗Rsを介して整流平滑電圧E
iから供給される起動電流によって起動するようにされ
ている。
【0115】この場合、フライバックトランスFBTの
一次巻線NOの巻終わり端部は一次巻線N1の巻始め端部
とメインスイッチング素子Q1のコレクタの接続点に対
して接続される。また、一次巻線NOの巻始め端部は、
直列共振コンデンサC5の直列接続を介して一次側アー
スに対して接地される。従って、この場合にも、一次巻
線NOのリーケージインダクタンスLOと直列共振コンデ
ンサC5のキャパシタンスによって一次側直列共振回路
が形成されることになる。また、この一次側直列共振回
路(NO−C5)は、絶縁コンバータトランスPITの一
次巻線N1(−平滑コンデンサCi)に対して並列に接
続されているものと見ることができる。
【0116】また、本実施の形態においては、フライバ
ックトランスFBTの一次側に対して一次側アクティブ
クランプ回路10Bが備えられる。この一次側アクティ
ブクランプ回路10Bにおいて、MOS−FETによる
補助スイッチング素子Q4、クランプダイオードDD4及
びクランプコンデンサCCL3から成る回路部は、図示す
るようにして、直列共振コンデンサC5に対して並列に
接続される。また、この場合にも、補助スイッチング素
子Q4のゲートに対しては、自励発振駆動回路(Cg2−
Rg2−Ng2)及びバイアス抵抗R12が接続されてお
り、この自励発振駆動回路によってスイッチング駆動さ
れる。ここで、上記自励発振駆動回路を形成する駆動巻
線Ng2は、フライバックトランスFBTの一次側に巻
装されることで、一次巻線NOに伝達されるスイッチン
グ出力電圧によって駆動電圧としての交番電圧が励起さ
れるようになっている。
【0117】また、フライバックトランスFBTの一次
側には巻線N4が巻装され、この巻線N4に対しては、ダ
イオードD1及びコンデンサC1から成る半波整流回路が
備えられている。そして、コンデンサC1の両端に得ら
れる直流電圧に基づいては、フォトカプラ2のフォトト
ランジスタを介してそのレベルが可変された電流が補助
スイッチング素子Q4のゲートに対して与えられるよう
になっており、バイアスが可変されることになる。
【0118】図8は、上記図6に示す回路構成を有する
電源回路における要部の動作を示す波形図である。この
図に示される動作も、交流入力電圧VAC=100Vで、
絶縁コンバータトランスPIT側にて得られる二次側直
流出力電圧EO1の負荷電力が145W、フライバックト
ランスFBT側にて得られる直流高電圧EHVの負荷電力
が60Wの条件におけるものとされる。一次側の動作
は、図8(a)〜(d)の一次側並列共振電圧V1、ス
イッチング出力電流I1,I2、メインスイッチング素子
Q1のコレクタ電流IQ1として示されている。この場合
の、並列共振コンデンサCrの両端に得られる並列共振
電圧V1としては、図8(a)に示すようにして、メイ
ンスイッチング素子Q1がオフとなる期間TOFF1におい
て正弦波状のパルスが得られ、オンとなる期間TON1に
おいては0レベルとなる波形が得られる。また、これに
応じて、絶縁コンバータトランスPITの一次巻線N1
に流れるスイッチング出力電流I1と、フライバックト
ランスFBTの一次巻線NOに流れるスイッチング出力
電流I2は、メインスイッチング素子Q1のスイッチング
周期に応じて、それぞれ図8(b)(c)に示す波形に
より流れるものとなる。そして、メインスイッチング素
子Q1のコレクタ電流IQ1は、メインスイッチング素子
Q1のオン/オフタイミングによって、図8(d)に示
すようにして流れるようにされる。また、この場合に
も、期間TOFF1+TON1による1スイッチング周期は、
水平同期信号周波数fHに同期したものとなっている。
【0119】そして、一次側アクティブクランプ回路1
0Bにおける動作であるが、これは、図8(e)のクラ
ンプ電流IQ3として示される。このクランプ電流IQ3
は、期間TON4において図示する鋸歯状波によって流
れ、期間TOFF4において0レベルとなる波形である。つ
まり、期間TON4において一次側アクティブクランプ回
路10Bにおけるスイッチング回路(Q4,DD4)が導
通し、期間TOFF4において非道通となるスイッチング動
作が行われるものである。また、この場合の期間TON4
としては、図示するようにして、メインスイッチング素
子Q1がオフとなる期間TOFF1を含んでこれより長い期
間となっている。
【0120】また、一次側直列共振コンデンサC5の両
端電圧V3は、図8(f)に示すようにして、期間TON4
においては正極性による一定レベルが保たれ、期間TOF
F4においては正弦波状にピーク値を有する波形となる。
ここで、両端電圧V3として期間TON4においては正極性
による一定レベルとなるのは、この期間において、本来
であれば一次側直列共振コンデンサC5に充電されるべ
きスイッチング出力電流I2のほとんどがクランプコン
デンサCCL3に対して流れることによる。
【0121】ここで、第2制御回路2においては、直流
高電圧EHVのレベル変動に応じてフォトカプラ2におけ
るフォトトランジスタの導通を制御することで、前述し
たように、補助スイッチング素子Q4のバイアスを可変
する。これによって、補助スイッチング素子Q4は、直
流高電圧EHVのレベル変動に応じてその導通角が制御さ
れることになる。つまり、1スイッチング周期内におけ
る期間TON4が可変制御される。これは、即ち、図8
(e)に示す期間TON4が可変となることを意味する
が、これに伴っては、一次側直列共振コンデンサC5に
対して流れるスイッチング出力電流I2の電流量も可変
されることとなる。そして、これによっては、一次側直
列共振コンデンサC5の充電電荷が変化することにな
り、一次側直列共振回路の共振条件を変化させることと
なる。これによって、例えば一次側直列共振回路の共振
インピーダンスが可変され、フライバックトランスFB
Tの二次側に伝送されるエネルギーも可変されることと
なる。これにより、結果的にはフライバックトランスF
BTの二次側で得られる直流高電圧EHVがコントロール
されることとなって安定化が図られるものである。
【0122】図7は、本発明の第5の実施の形態として
の電源回路の構成例を示している。なお、この図におい
て、図1、図3、図5、及び図6と同一部分には同一符
号を付して説明を省略する。この図7に示す電源回路に
おいては、例えば図6に示す構成に対して、一次側第1
アクティブクランプ回路10Aを追加的に備えるように
して構成される。なお、この図に示される一次側第2ア
クティブクランプ回路10Bは、図6における一次側ア
クティブクランプ回路10Bと同様にして設けられるも
のであり、この一次側アクティブクランプ回路10Bに
対して導通角制御を行うことで、直流高電圧EHVを安定
化する動作も図6と同様とされる。
【0123】ここで、一次側第1アクティブクランプ回
路10Aの構成及び接続形態としては、基本的には、図
5において示されていた一次側アクティブクランプ回路
10と同様とされる。但し、図7に示す回路においは、
補助スイッチング素子Q2としてIGBTに代えてMO
S−FETが選定されている。また、ダイオードD1及
びコンデンサC1から成る半波整流回路と、フォトカプ
ラを介してのバイアス可変制御のための構成は削除され
ている。つまり、この一次側第1アクティブクランプ回
路10Aは、メインスイッチング素子Q1に同期して、
ほぼ互いにオン/オフとなるタイミングで以てスイッチ
ング動作を行うことで、一次側並列共振コンデンサCr
の両端に得られる並列共振電圧をクランプして有効に抑
制するために設けられるものである。そして、これによ
っては、例えば交流入力電圧VAC=90V〜288Vの
範囲に対応したいわゆるワイドレンジ対応とすることが
容易に可能となるものである。また、例えばこの図7に
示される構成であれば、一次側のメインスイッチング素
子Q1及び補助スイッチング素子Q2については、これま
では1600Vの耐圧品であったものを、800Vにま
で低減することが可能となる。また、これは、先の図6
に示した回路についても同様であるが、補助スイッチン
グ素子Q3,Q4については、800Vから400Vの低
耐圧品を選定することが可能になる。
【0124】この図7に示す構成による電源回路として
は、図8に示した波形図と同様の動作が得られるものと
される。そして、これら図6及び図7に示した第4及び
第5の実施の形態の電源回路においても、先の各実施の
形態と同様に、特に磁気シールドを施すことなくビート
の発生が抑えられるという効果が得られるものである。
また、図6及び図7に示した回路におけるAC/DC変
換効率としては、90.6%程度とされ、図14に示し
た回路よりも1.6%程度向上している。
【0125】図9は、第6の実施の形態としての電源回
路の構成例を示している。この図において、図1、図
3、図5、図6及び図7と同一部分には同一符号を付し
て説明を省略する。また、この図においては、自励式に
よりメインスイッチング素子Q1を駆動するための自励
発振駆動回路についての図示は省略されているが、これ
については、これまでの実施の形態において示された自
励発振駆動回路の構成と同様とされればよい。
【0126】この図に示す電源回路においても、図示さ
れないメインスイッチング素子Q1のための自励発振駆
動回路としては、水平同期信号周波数fHよりも僅かに
低い周波数の駆動信号を出力するようにされる。また、
メインスイッチング素子Q1のベースに対しては、水平
同期信号周波数fHとしての外部トリガパルスが入力さ
れていることで、メインスイッチング素子Q1は、水平
同期信号周波数fHに同期してスイッチング動作を行う
ようにされる。
【0127】また、この図に示す絶縁コンバータトラン
スPITの二次側においても、二次巻線N2と二次側並
列共振コンデンサC2による二次側並列共振回路が形成
されており、一次側電圧共振形コンバータと共に複合共
振形コンバータを形成している。なお、この場合には、
例えば24Vの二次側直流出力電圧O6を生成するための
整流回路系は削除されているが、これを生成するための
回路系を備えるようにされても構わないものである。
【0128】また、絶縁コンバータトランスPITの二
次側には第1アクティブクランプ回路20が備えられる
が、この回路構成は、例えば図1に示した二次側アクテ
ィブクランプ回路11と同様とされる。また、第1制御
回路1Aによる二次側直流出力電圧EO1についての安定
化も、図1の場合と同様の動作によって行われる。
【0129】本実施の形態の高圧発生回路40は、図示
するようにして、絶縁コンバータトランスPITの二次
側に設けられる。つまり、例えば絶縁コンバータトラン
スPITの二次巻線N2−N3の巻終わり端部側に対し
て、さらに巻線N4を巻き上げて形成するようにされ
る。そして、この巻線N4と、フライバックトランスF
BTの一次巻線NOの巻終わり端部とを接続するように
される。また、一次巻線NOの巻始め端部は、直列共振
コンデンサC5を介して二次側アースに対して接続され
る。従って、本実施の形態においても、一次巻線NO−
直列共振コンデンサC5によって直列共振回路が形成さ
れる
【0130】また、フライバックトランスFBTの一次
側に対しては、第2アクティブクランプ回路21が備え
られるが、これについては、図6に示された一次側アク
ティブクランプ回路10Bと基本的には同様の構成を採
る。従って、この場合にも、クランプコンデンサCCL
3、補助スイッチング素子Q4及びクランプダイオードD
D4から成る回路部は、直列共振コンデンサC5に対して
並列に接続される。但し、この場合には、フライバック
トランスFBTは、絶縁コンバータトランスPITの二
次側に在るようにされることから、フォトカプラを介在
させることなく、第2制御回路1Bから出力する制御電
圧によって補助スイッチング素子Q4の導通角制御を行
うことで、直流高電圧EHVの安定化を図る構成が採られ
ている。
【0131】図11は、上記図9に示した回路における
要部の動作を示す波形図である。この図に示される動作
も、交流入力電圧VAC=100V、二次側直流出力電圧
EO1の負荷電力が145W、直流高電圧EHVの負荷電力
が60Wの条件におけるものとされる。
【0132】図9に示す回路においては、並列共振コン
デンサCrの両端に得られる並列共振電圧V1は、図1
1(a)に示すようにして、メインスイッチング素子Q
1がオフとなる期間TOFF1において正弦波状のパルスと
なり、オンとなる期間TON1においては0レベルとなる
波形が得られる。また、これに応じて、絶縁コンバータ
トランスPITの一次巻線N1に流れるスイッチング出
力電流I1は、メインスイッチング素子Q1のスイッチン
グ周期に応じて、図11(b)に示す波形により流れる
ものとなる。そして、メインスイッチング素子Q1のコ
レクタ電流IQ1は、メインスイッチング素子Q1のオン
/オフタイミングに応じて、図11(c)に示すように
して流れるようにされる。また、この場合にも、期間T
OFF1+TON1による1スイッチング周期は、水平同期信
号周波数fHに同期したものとなっている。
【0133】また、絶縁コンバータトランスPITの二
次側の動作として、二次側並列共振電圧V2は、図11
(d)に示すようにして、第1アクティブクランプ回路
20のスイッチング回路(Q3,DD3)が導通する期間
TON2では負極性で、非導通の期間TOFF2では正極性と
なる交番波形が得られる。そして、クランプコンデンサ
CCL2を流れるクランプ電流IQ2は、図11(e)に示
すようにして、期間TON2において正極性から負極性に
反転する鋸歯状波として流れ、期間TOFF2において0レ
ベルとなる波形が得られる。このようにして、期間TON
2においてクランプ電流IQ2が流れるようにされること
で、二次側並列共振電圧V2の負極性方向のパルスのピ
ークレベルがクランプされることになる。
【0134】また、この場合において、フライバックト
ランスFBTの一次巻線NOに流れる巻線電流I2は、図
11(f)に示すようにして、期間TON2において正極
性から負極性に反転し、期間TOFF2において負極性から
正極性に反転する動作が得られる。
【0135】そして、第2アクティブクランプ回路21
の動作としては、図11(g)のクランプ電流IQ3とし
て示すように、第2アクティブクランプ回路21のスイ
ッチング回路(Q4,DD4)が導通してオンとなる期間
TON3において正極性から負極性に反転する鋸歯状波に
よって流れ、非導通でオフとなる期間TOFF2において
は、0レベルとなる波形が得られる。この場合のクラン
プ電流IQ3は、期間TON3の前半期間において、一次巻
線N0からクランプコンデンサCCL3→Q4ドレイン→Q4
ソースの経路で流れ、後半期間において反転して、クラ
ンプダイオードDD4→クランプコンデンサCCL3を介し
て一次巻線N0に流れるようにされる。
【0136】このようにしてクランプ電流IQ3が流れる
ことで、期間TON3においては、直列共振コンデンサC5
に流れるべき電流のほとんどがクランプコンデンサCCL
4に流れることになる。これによって、直列共振コンデ
ンサC5の両端電圧V3としては、図11(h)に示すよ
うにして、期間TON3においてクランプされてピークレ
ベルが抑制される波形が得られることとなる。特に本実
施の形態の場合、直列共振コンデンサC5の両端電圧V3
について、上記図11(h)に示す波形とされること
で、補助スイッチング素子Q4は800Vの耐圧品から
400Vの耐圧品とすることができる。なお、補助スイ
ッチング素子Q3についても本実施の形態では、400
Vの耐圧品を選定することができる。
【0137】図10は、第7の実施の形態としての電源
回路の構成例を示している。なお、この図において、図
1、図3、図5、図6、図7及び図9と同一部分には同
一符号を付して説明を省略する。この図に示す回路は、
図9に示した電源回路に対して、絶縁コンバータトラン
スPITの一次側において第3アクティブクランプ回路
22を備えた構成を採っている。なお、この第3アクテ
ィブクランプ回路22としての回路構成及び接続形態
は、図7に示した一次側第1アクティブクランプ回路1
0Aと同様とされるので、これについての説明は、ここ
では省略する。そして、このようにして第3アクティブ
クランプ回路22が備えられることで、一次側並列共振
コンデンサCrの両端に得られる並列共振電圧について
クランプして有効に抑制することが可能となる。従っ
て、この場合にも、例えば交流入力電圧VAC=90V〜
288Vの範囲に対応したいわゆるワイドレンジ対応と
することが可能となる。そして、図9及び図10に示す
電源回路についてもこれまでに説明してきた各実施の形
態の電源回路と同様の作用効果が得られるものである。
また、特に図9及び図10に示す電源回路においては、
絶縁コンバータトランスPITの二次側に対してフライ
バックトランスFBTを設けるようにしていることか
ら、安全規格に対して充分な余裕を持って対応すること
が容易であるというメリットも有している。
【0138】なお、本発明は、各図において実施の形態
として示した構成に限定されるものではない。例えば、
上記実施の形態では、メインとなるスイッチング素子と
補助スイッチング素子とについては、バイポーラトラン
ジスタ、MOS−FET、IGBTを採用するものとし
ているが、ほかにも例えばSIT(静電誘導サイリス
タ)などの他の素子を採用することも考えられるもので
ある。また、メインスイッチング素子Q1を駆動するス
イッチング駆動部の構成も各図に示したものに限定され
る必要はなく、適宜適切とされる回路構成に変更されて
構わない。また、メインスイッチング素子と各補助スイ
ッチング素子とについての素子の種類の組み合わせとし
ても、上記各図に示した構成に限定されるものではな
い。また、二次側共振回路を含んで形成される二次側の
整流回路としても、実施の形態としての各図に示した構
成に限定されるものではなく、他の回路構成が採用され
て構わないものである。
【0139】
【発明の効果】以上の説明から分かるように本発明とし
ての陰極線管表示装置用のスイッチング電源回路では、
一次側電圧共振形コンバータのメインスイッチング素子
が、水平偏向回路系から得られる水平同期信号周波数に
同期してスイッチングを行うようにされる。本発明のス
イッチング電源回路は複合共振形コンバータとしての構
成を有した上でフライバックトランスが備えられるので
あるが、本発明としては、この複合共振形コンバータと
しての一次側及び二次側のスイッチング動作が水平同期
信号周波数に同期したものとなる。これにより、絶縁コ
ンバータトランスとフライバックトランスから発生する
漏洩磁束による水平偏向回路部分への干渉がなくなっ
て、これによるビートの発生が解消されることになる。
従って、これらのトランスに磁気シールドを施す必要も
なくなるものであり、それだけ回路の小型軽量化及び低
コスト化を促進することが可能となる。また、スイッチ
ング周波数が固定とされることで、直流高電圧に重畳さ
れる高周波のリップル成分も大幅に抑制されることにな
る。このため、リップル抑制のためのフィルタ回路等を
設ける必要もなくなるので、この点においても回路の小
型軽量化及び低コスト化に有利となる。
【0140】さらに、スイッチング周波数としては、例
えば31.5KHz又は33.75KHz程度の水平同
期信号周波数に対応したものとなることで、例えば本発
明が適用される以前のスイッチング周波数が例えば85
KHz〜90KHz程度であった場合と比較して大幅に
低周波化されることになる。これによっては、電力変換
効率の向上が図られることになるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態としてのスイッチン
グ電源回路の構成例を示す回路図である。
【図2】図1に示す回路における要部の動作を示す波形
図である。
【図3】第2の実施の形態としてのスイッチング電源回
路の構成例を示す回路図である。
【図4】図3に示す回路における要部の動作を示す波形
図である。
【図5】第3の実施の形態としてのスイッチング電源回
路の構成例を示す回路図である。
【図6】第4の実施の形態としてのスイッチング電源回
路の構成例を示す回路図である。
【図7】第5の実施の形態としてのスイッチング電源回
路の構成例を示す回路図である。
【図8】図6に示す回路における要部の動作を示す波形
図である。
【図9】第6の実施の形態としてのスイッチング電源回
路の構成例を示す回路図である。
【図10】第7の実施の形態としてのスイッチング電源
回路の構成例を示す回路図である。
【図11】図9に示す回路における要部の動作を示す波
形図である。
【図12】本実施の形態の電源回路に備えられるフライ
バックトランスの構造例として、昇圧巻線が層間巻きさ
れる場合を示す断面図である。
【図13】本実施の形態の電源回路に備えられるフライ
バックトランスの構造例として、昇圧巻線が分割巻きさ
れる場合を示す断面図である。
【図14】先行技術としてのスイッチング電源回路の構
成例を示す回路図である。
【図15】図14に示す回路における要部の動作を示す
波形図である。
【符号の説明】
1A 第1制御回路、1B 第2制御回路、2 フォト
カプラ、10,10B一次側(第2)アクティブクラン
プ回路、10A 一次側第1アクティブクランプ回路、
11 二次側アクティブクランプ回路、20 第1アク
ティブクランプ回路、21 第2アクティブクランプ回
路、22 第3アクティブクランプ回路PIT 絶縁コ
ンバータトランス、FBT フライバックトランス、4
0 高圧発生回路、Q1 メインスイッチング素子、C
r 一次側並列共振コンデンサ、C2 二次側並列共振
コンデンサ、C5 一次側直列共振コンデンサ、Q2,Q
3,Q4 補助スイッチング素子、DD1,DD2,DD3,D
D4 クランプダイオード、CCL1,CCL2,CCL3,CCL4
クランプコンデンサ、Ct 絶縁コンデンサ、N1
一次巻線、NO 一次巻線、N2 二次巻線、NHV1〜NH
V5 昇圧巻線、DHV1〜DHV5 高圧整流ダイオード、C
OHV 平滑コンデンサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 3/18 H04N 3/18 Z 5/63 5/63 Z Fターム(参考) 5C026 EA02 5C068 AA01 BA09 CA04 CB04 CC07 5H006 BB04 CA01 CA07 CA11 CB03 CC02 DA04 DB01 DC05 5H730 BB43 BB52 BB77 BB83 CC01 DD02 DD41 EE19 EE59 EE73 EE74 EE76 FD01 FF19 FG18

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 陰極線管表示装置用のスイッチング電源
    回路において、 直流入力電圧をスイッチングして出力するメインスイッ
    チング素子を備えて形成されるスイッチング手段と、 上記陰極線管表示装置で用いる水平同期信号に同期した
    信号に基づいて、上記メインスイッチング素子につい
    て、水平同期信号周波数に同期したスイッチング動作を
    実行させる同期手段と、 上記スイッチング手段の動作を電圧共振形とする一次側
    並列共振回路が形成されるようにして備えられる一次側
    並列共振コンデンサと、 一次側と二次側とについて疎結合とされて所要の結合係
    数が得られるようにされ、一次側に得られる上記メイン
    スイッチング素子の出力を二次側に伝送する絶縁コンバ
    ータトランスと、 上記絶縁コンバータトランスに備えられる複数の二次側
    巻線の少なくとも一つの二次側巻線に対して二次側並列
    共振コンデンサを並列に接続することで形成される二次
    側並列共振回路と、 少なくとも第一のクランプコンデンサと第一の補助スイ
    ッチング素子とからなり、上記二次側並列共振コンデン
    サに対して並列に接続される第一の直列接続回路を備え
    ることで、上記絶縁コンバータトランスに巻装した二次
    側巻線に発生する電圧をクランプする二次側アクティブ
    クランプ手段と、 上記絶縁コンバータトランスに巻装した二次側ドライブ
    巻線を含む回路として形成され、上記第一の補助スイッ
    チング素子にスイッチング動作を実行させる二次側スイ
    ッチング駆動手段と、 上記複数の二次側巻線に得られる交番電圧について半波
    整流動作を行うことで所要の数の直流出力電圧を得るよ
    うに構成された直流出力電圧生成手段と、 上記直流出力電圧生成手段により得られる直流出力電圧
    レベルに応じて、上記第一の補助スイッチング素子の導
    通角を制御することで、上記直流出力電圧生成手段につ
    いての定電圧制御を行うようにされる第一の定電圧制御
    手段と、 上記絶縁コンバータトランスに巻装した一次側巻線と並
    列接続された一次側巻線を備え、上記絶縁コンバータト
    ランスの二次側巻線に得られる共振電圧を、一次側から
    二次側に伝送することで、二次側から上記共振電圧を昇
    圧した高圧電圧を得るようにされた高圧発生トランス
    と、 上記高圧発生トランスの二次側に得られる高圧電圧につ
    いて半波整流動作を行うことで、直流高電圧を得るよう
    に構成された直流高電圧生成手段と、 上記高圧発生トランスの二次側巻線の低電圧端に直列に
    接続される整流素子と、 少なくとも第二のクランプコンデンサと第二の補助スイ
    ッチング素子との第二の直列接続回路から成り、上記第
    二の直列接続回路が上記一次側並列共振コンデンサに対
    して並列に接続される一次側アクティブクランプ手段
    と、 上記絶縁コンバータトランスに巻装した一次側ドライブ
    巻線を含む回路として形成され、上記第二の補助スイッ
    チング素子ついてスイッチング動作を実行させるさせる
    二次側スイッチング駆動手段と、 上記直流高電圧レベルに応じて、上記第二の補助スイッ
    チング素子の導通角制御を行うことで、上記直流高電圧
    についての定電圧制御を行うようにされる第二の定電圧
    制御手段と、 を備えていることを特徴とするスイッチング電源回路。
  2. 【請求項2】上記高圧発生トランスの一次側動作を共振
    動作とするために、少なくとも上記高圧発生トランスの
    一次側巻線に対して直列共振コンデンサを直列に接続す
    ることを特徴とする請求項1に記載のスイッチング電源
    回路。
  3. 【請求項3】上記第2の定電圧制御手段には、一次側と
    二次側を直流的に絶縁するためのフォトカプラが設けら
    れていることを特徴とする請求項1に記載のスイッチン
    グ電源回路。
  4. 【請求項4】 陰極線管表示装置用のスイッチング電源
    回路において、 直流入力電圧をスイッチングして出力するメインスイッ
    チング素子を備えて形成されるスイッチング手段と、 上記陰極線管表示装置で用いる水平同期信号に同期した
    信号に基づいて、上記メインスイッチング素子につい
    て、水平同期信号周波数に同期したスイッチング動作を
    実行させる同期手段と、 上記スイッチング手段の動作を電圧共振形とする一次側
    並列共振回路が形成されるようにして備えられる一次側
    並列共振コンデンサと、 一次側と二次側とについて疎結合とされて所要の結合係
    数が得られるようにされ、一次側に得られる上記メイン
    スイッチング素子の出力を二次側に伝送する絶縁コンバ
    ータトランスと、 上記絶縁コンバータトランスに備えられる複数の二次側
    巻線の少なくとも一つの二次側巻線に対して二次側並列
    共振コンデンサを並列に接続することで形成される二次
    側並列共振回路と、 少なくとも第一のクランプコンデンサと第一の補助スイ
    ッチング素子との第一の直列接続回路からなり、上記第
    一の直列接続回路が上記二次側並列共振回路を含んで形
    成される二次側巻線に対して並列に接続される二次側ア
    クティブクランプ手段と、 上記複数の二次側巻線に得られる交番電圧について半波
    整流動作を行うことで所要の数の直流出力電圧を得るよ
    うに構成された直流出力電圧生成手段と、 上記直流出力電圧生成手段により得られる直流出力電圧
    レベルに応じて、上記第一の補助スイッチング素子の導
    通角を制御することで、上記直流出力電圧生成手段につ
    いての定電圧制御を行うようにされる第一の定電圧制御
    手段と、 上記絶縁コンバートトランスの一次側巻線と並列に接続
    され、一次側に入力される電圧を二次側に伝送すること
    で、二次側から所定レベルに昇圧された高圧電圧を得る
    ように形成された高圧発生トランスと、 上記高圧発生トランスの二次側に得られる高圧電圧につ
    いて整流動作を行うことで、直流高電圧を得るように構
    成された直流高電圧生成手段と、 上記高圧発生トランスの二次側巻線の低電圧端に直列に
    接続される整流素子と、 上記高圧発生トランスの一次側動作を共振動作とするた
    めに、少なくとも上記高圧発生トランスの一次側巻線に
    対して直列共振コンデンサを直列に接続して形成され、
    上記スイッチング手段のスイッチング出力を分岐して供
    給される直列共振回路と、 少なくとも第二のクランプコンデンサと第二の補助スイ
    ッチング素子との第二の直列接続回路から成り、上記第
    二の直列接続回路が上記絶縁コンバータトランスの一次
    側巻線に対して並列に接続される一次側アクティブクラ
    ンプ手段と、 上記直流高電圧レベルに応じて、上記第二の補助スイッ
    チング素子の導通角制御を行うことで、定電圧制御を行
    うようにされる第二の定電圧制御手段と、 を備えていることを特徴とするスイッチング電源回路。
  5. 【請求項5】 少なくとも第三のクランプコンデンサと
    第三の補助スイッチング素子との第三の直列接続回路か
    ら成り、上記第三の直列接続回路が上記絶縁コンバータ
    トランスの一次側巻線に対して並列に接続されるアクテ
    ィブクランプ手段を備えていることを特徴とする請求項
    4に記載のスイッチング電源回路。
  6. 【請求項6】 上記第二の定電圧制御手段には、一次側
    と二次側を直流的に絶縁するためのフォトカプラが設け
    られていることを特徴とする請求項4に記載のスイッチ
    ング電源回路。
  7. 【請求項7】 陰極線管表示装置用のスイッチング電源
    回路において、 直流入力電圧をスイッチングして出力するメインスイッ
    チング素子を備えて形成されるスイッチング手段と、 上記陰極線管表示装置で用いる水平同期信号に同期した
    信号に基づいて、上記メインスイッチング素子につい
    て、水平同期信号周波数に同期したスイッチング動作を
    実行させる同期手段と、 上記スイッチング手段の動作を電圧共振形とする一次側
    並列共振回路が形成されるようにして備えられる一次側
    並列共振コンデンサと、 一次側と二次側とについて疎結合とされて所要の結合係
    数が得られるようにされ、一次側に得られる上記メイン
    スイッチング素子の出力を二次側に伝送する絶縁コンバ
    ータトランスと、 上記絶縁コンバータトランスに備えられる複数の二次側
    巻線の少なくとも一つの二次側巻線に対して二次側並列
    共振コンデンサを並列に接続することで形成される二次
    側並列共振回路と、 上記二次側並列共振コンデンサに対して並列に、少なく
    とも第一のクランプコンデンサと第一の補助スイッチン
    グ素子とからなる第一の直列接続回路を備えることで、
    上記絶縁コンバータトランスに巻装した二次側巻線に発
    生する電圧をクランプする二次側アクティブクランプ手
    段と、 上記絶縁コンバータトランスに巻装した二次側ドライブ
    巻線を含む回路として形成され、上記第一の補助スイッ
    チング素子にスイッチング動作を実行させる二次側スイ
    ッチング駆動手段と、 上記複数の二次側巻線に得られる交番電圧について半波
    整流動作を行うことで所要の数の直流出力電圧を得るよ
    うに構成された直流出力電圧生成手段と、 上記直流出力電圧生成手段により得られる直流出力電圧
    レベルに応じて、上記第一の補助スイッチング素子の導
    通角を制御することで、上記直流出力電圧生成手段につ
    いての定電圧制御を行うようにされる第一の定電圧制御
    手段と、 上記絶縁コンバータトランスに巻装した二次側巻線と並
    列接続された一次側巻線を備え、上記絶縁コンバータト
    ランスの二次側巻線に得られる共振電圧を、一次側から
    二次側に伝送することで、二次側から上記共振電圧を昇
    圧した高圧電圧を得るようにされた高圧発生トランス
    と、 上記高圧発生トランスの二次側に得られる高圧電圧につ
    いて半波整流動作を行うことで、直流高電圧を得るよう
    に構成された直流高電圧生成手段と、 上記高圧発生トランスの二次側巻線の低電圧端に直列に
    接続される整流素子と、 上記高圧発生トランスの一次側動作を共振動作とするた
    めに、少なくとも上記高圧発生トランスの一次側巻線に
    対して直列共振コンデンサを直列に接続して形成され、
    上記スイッチング手段のスイッチング出力が分岐して供
    給される直列共振回路と、 少なくとも第二のクランプコンデンサと第二の補助スイ
    ッチング素子との第二の直列接続回路から成り、上記第
    二の直列接続回路が上記直列共振コンデンサに対して並
    列に接続される一次側アクティブクランプ手段と、 上記高圧発生トランスに巻装した一次側ドライブ巻線を
    含む回路として形成され、上記第二の補助スイッチング
    素子についてスイッチング動作を実行させる二次側スイ
    ッチング駆動手段と、 上記直流高電圧レベルに応じて、上記第二の補助スイッ
    チング素子の導通角制御を行うことで、定電圧制御を行
    うようにされる第二の定電圧制御手段と、 を備えていることを特徴とするスイッチング電源回路。
  8. 【請求項8】 少なくとも第三のクランプコンデンサと
    第三の補助スイッチング素子との第三の直列接続回路か
    らなり、上記第三の直列接続回路が上記絶縁コンバータ
    トランスの一次側巻線に対して並列に接続されるアクテ
    ィブクランプ手段を備えていることを特徴とする請求項
    7に記載のスイッチング電源回路。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011004469A (ja) * 2009-06-16 2011-01-06 Nissin Electric Co Ltd 双方向dc−dcコンバータ
CN112886830A (zh) * 2021-03-02 2021-06-01 深圳通业科技股份有限公司 一种地铁车辆用辅助电源变换电路

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JP2011004469A (ja) * 2009-06-16 2011-01-06 Nissin Electric Co Ltd 双方向dc−dcコンバータ
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