JP2002034243A - スイッチング電源回路 - Google Patents
スイッチング電源回路Info
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- JP2002034243A JP2002034243A JP2000215855A JP2000215855A JP2002034243A JP 2002034243 A JP2002034243 A JP 2002034243A JP 2000215855 A JP2000215855 A JP 2000215855A JP 2000215855 A JP2000215855 A JP 2000215855A JP 2002034243 A JP2002034243 A JP 2002034243A
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- winding
- circuit
- resonance
- switching
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- Rectifiers (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 フライバックトランスから出力される直流高
電圧の定電圧化を図ること。 【解決手段】 複合共振形としてのスイッチング電源回
路を構成している絶縁コンバータトランスPITの二次
側から出力される負の共振電圧VC2を駆動巻線NAを介
してフライバックトランスFBTの一次側に対して直接
入力することで、例えばテレビジョン受像機の水平偏向
を行うのに必要とされる直流高電圧を得るのに、水平偏
向回路系は介在しないようにすると共に、制御回路2に
よってフライバックトランスFBTの二次側から出力さ
れる直流高電圧EHVの電圧レベルに応じて駆動巻線NA
のインダクタンスLAを可変制御することで、フライバ
ックトランスFBTの一次側巻線N4を流れる電流I4を
制御するようにした。
電圧の定電圧化を図ること。 【解決手段】 複合共振形としてのスイッチング電源回
路を構成している絶縁コンバータトランスPITの二次
側から出力される負の共振電圧VC2を駆動巻線NAを介
してフライバックトランスFBTの一次側に対して直接
入力することで、例えばテレビジョン受像機の水平偏向
を行うのに必要とされる直流高電圧を得るのに、水平偏
向回路系は介在しないようにすると共に、制御回路2に
よってフライバックトランスFBTの二次側から出力さ
れる直流高電圧EHVの電圧レベルに応じて駆動巻線NA
のインダクタンスLAを可変制御することで、フライバ
ックトランスFBTの一次側巻線N4を流れる電流I4を
制御するようにした。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばテレビジョ
ン受像機の電源として好適なスイッチング電源回路に関
するものである。
ン受像機の電源として好適なスイッチング電源回路に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば画像表示を行うために陰極線管
(CRT:Cathode-ray Tube)備えたカラーテレビジョ
ン受像機においては、CRT内部の電子銃から出射され
る電子ビームを左右方向(水平方向)に偏向する水平偏
向系回路と、電流共振形コンバータによるソフトスイッ
チング方式のスイッチング電源とによる電源回路が主に
利用されている。
(CRT:Cathode-ray Tube)備えたカラーテレビジョ
ン受像機においては、CRT内部の電子銃から出射され
る電子ビームを左右方向(水平方向)に偏向する水平偏
向系回路と、電流共振形コンバータによるソフトスイッ
チング方式のスイッチング電源とによる電源回路が主に
利用されている。
【0003】図9は、テレビジョン受像機に備えられて
いる水平偏向系回路と、その周辺回路の構成を示した図
である。この図9に示すスイッチング電源10は、入力
された直流電圧のスイッチングを行い、所定の電圧レベ
ルの直流電圧に変換して出力するDC−DCコンバータ
とされ、後述するように電流共振形のスイッチング電源
回路によって構成される。
いる水平偏向系回路と、その周辺回路の構成を示した図
である。この図9に示すスイッチング電源10は、入力
された直流電圧のスイッチングを行い、所定の電圧レベ
ルの直流電圧に変換して出力するDC−DCコンバータ
とされ、後述するように電流共振形のスイッチング電源
回路によって構成される。
【0004】スイッチング電源10の前段には、全波整
流方式のブリッジ整流回路Di及び平滑コンデンサCi
から成る整流平滑回路が設けられ、この整流平滑回路に
より商用交流電源(交流入力電圧VAC)を整流平滑して
直流電圧Eiを得、この直流電圧Eiをスイッチング電
源10に対して入力するようにしている。スイッチング
電源10からは、所定の電圧レベルに変換された直流出
力電圧EO(EO1,EO2,EO4,EO5)が出力される。
この場合、例えば直流出力電圧EO1はテレビジョン受像
機の水平偏向回路を駆動する駆動電圧、直流出力電圧E
O2は信号系回路を駆動する駆動電圧、直流出力電圧EO
4,EO5は音声出力回路を駆動する駆動電圧とされ、各
直流出力電圧EO1,EO2,EO4,EO5の実際の電圧レベ
ルとしては、例えば直流出力電圧EO1が135V、直流
出力電圧EO2が15V、直流出力電圧EO4,EO5が±2
0Vとされる。
流方式のブリッジ整流回路Di及び平滑コンデンサCi
から成る整流平滑回路が設けられ、この整流平滑回路に
より商用交流電源(交流入力電圧VAC)を整流平滑して
直流電圧Eiを得、この直流電圧Eiをスイッチング電
源10に対して入力するようにしている。スイッチング
電源10からは、所定の電圧レベルに変換された直流出
力電圧EO(EO1,EO2,EO4,EO5)が出力される。
この場合、例えば直流出力電圧EO1はテレビジョン受像
機の水平偏向回路を駆動する駆動電圧、直流出力電圧E
O2は信号系回路を駆動する駆動電圧、直流出力電圧EO
4,EO5は音声出力回路を駆動する駆動電圧とされ、各
直流出力電圧EO1,EO2,EO4,EO5の実際の電圧レベ
ルとしては、例えば直流出力電圧EO1が135V、直流
出力電圧EO2が15V、直流出力電圧EO4,EO5が±2
0Vとされる。
【0005】水平出力回路20は、CRTの電子銃から
出射される電子ビームを水平方向に走査するための水平
偏向電流IDYを発生させると共に、後述する高圧発生回
路40において高電圧を発生させるためのフライバック
パルスを生成するように構成される。
出射される電子ビームを水平方向に走査するための水平
偏向電流IDYを発生させると共に、後述する高圧発生回
路40において高電圧を発生させるためのフライバック
パルスを生成するように構成される。
【0006】このため、水平出力回路20の水平出力ト
ランジスタQ11のベースには、図示していない水平ドラ
イブ回路から映像信号の水平同期信号fH(15.73
45kHz)に同期したパルス電圧が入力される。ま
た、そのコレクタは後述するフライバックトランスFB
Tの一次側巻線N11を介してスイッチング電源10の二
次側出力端子(二次側直流出力電圧EO1)に接続され、
そのエミッタが接地されている。水平出力トランジスタ
Q11のコレクタ−エミッタ間には、ダンパダイオードD
11、水平帰線コンデンサCr11、及び[水平偏向ヨーク
H.DY、水平直線補正コイルHLC、S字補正コンデン
サCS1]から成る直列接続回路がそれぞれ並列に接続さ
れる。
ランジスタQ11のベースには、図示していない水平ドラ
イブ回路から映像信号の水平同期信号fH(15.73
45kHz)に同期したパルス電圧が入力される。ま
た、そのコレクタは後述するフライバックトランスFB
Tの一次側巻線N11を介してスイッチング電源10の二
次側出力端子(二次側直流出力電圧EO1)に接続され、
そのエミッタが接地されている。水平出力トランジスタ
Q11のコレクタ−エミッタ間には、ダンパダイオードD
11、水平帰線コンデンサCr11、及び[水平偏向ヨーク
H.DY、水平直線補正コイルHLC、S字補正コンデン
サCS1]から成る直列接続回路がそれぞれ並列に接続さ
れる。
【0007】このような構成とされる水平出力回路20
では、水平帰線コンデンサCr11のキャパシタンスと、
フライバックトランスFBTの一次側巻線N11のリーケ
ージインダクタンス成分とにより電圧共振形コンバータ
を形成している。そして、図示しない水平ドライブ回路
から入力されるパルス電圧によって水平出力トランジス
タQ11がスイッチング動作することで、水平偏向ヨーク
H.DYには鋸歯状波形とされる水平偏向電流IDYが流
れ、水平出力トランジスタQ11がオフとなる期間では、
水平偏向ヨークH.DYのインダクタンスLDYと水平帰
線コンデンサCr11のキャパシタンスとの共振動作、及
びダンパダイオードD11の作用によって、水平帰線コン
デンサCr11の両端には、比較的高電圧とされるパルス
電圧(フライバックパルス電圧)V11が発生する。な
お、詳しい説明は省略するが、水平直線補正コイルHL
C、及びS字補正コンデンサCS1は、例えば水平偏向電
流IDYを補正してCRTの管面に表示される画像の歪み
を補正している。
では、水平帰線コンデンサCr11のキャパシタンスと、
フライバックトランスFBTの一次側巻線N11のリーケ
ージインダクタンス成分とにより電圧共振形コンバータ
を形成している。そして、図示しない水平ドライブ回路
から入力されるパルス電圧によって水平出力トランジス
タQ11がスイッチング動作することで、水平偏向ヨーク
H.DYには鋸歯状波形とされる水平偏向電流IDYが流
れ、水平出力トランジスタQ11がオフとなる期間では、
水平偏向ヨークH.DYのインダクタンスLDYと水平帰
線コンデンサCr11のキャパシタンスとの共振動作、及
びダンパダイオードD11の作用によって、水平帰線コン
デンサCr11の両端には、比較的高電圧とされるパルス
電圧(フライバックパルス電圧)V11が発生する。な
お、詳しい説明は省略するが、水平直線補正コイルHL
C、及びS字補正コンデンサCS1は、例えば水平偏向電
流IDYを補正してCRTの管面に表示される画像の歪み
を補正している。
【0008】一点鎖線で囲って示した高圧発生回路40
は、例えばフライバックトランスFBT(Fly Back Tra
nsformer)と、高圧整流平滑回路によって構成されてお
り、上記水平出力回路20にて生成されるフライバック
パルス電圧V11を昇圧して、CRTのアノード電圧レベ
ルに対応した高電圧を生成する。
は、例えばフライバックトランスFBT(Fly Back Tra
nsformer)と、高圧整流平滑回路によって構成されてお
り、上記水平出力回路20にて生成されるフライバック
パルス電圧V11を昇圧して、CRTのアノード電圧レベ
ルに対応した高電圧を生成する。
【0009】フライバックトランスFBTの一次側に
は、一次側巻線N11が巻装されていると共に、その二次
側には5組の昇圧巻線NHV1,NHV2,NHV3,NHV4,N
HV5がスリット捲き、或いは層間捲きによって分割され
て巻装されている。また、フライバックトランスFBT
の一次側には、一次側巻線N11と密結合の状態で三次巻
線N12,N13が巻装されている。この場合、一次側巻線
N11に対する各昇圧巻線NHV1〜NHV5の極性(巻方向)
は逆極性となるように巻装され、また三次巻線N12,N
13の極性は一次側巻線N11に対して同極性となるように
巻装されている。
は、一次側巻線N11が巻装されていると共に、その二次
側には5組の昇圧巻線NHV1,NHV2,NHV3,NHV4,N
HV5がスリット捲き、或いは層間捲きによって分割され
て巻装されている。また、フライバックトランスFBT
の一次側には、一次側巻線N11と密結合の状態で三次巻
線N12,N13が巻装されている。この場合、一次側巻線
N11に対する各昇圧巻線NHV1〜NHV5の極性(巻方向)
は逆極性となるように巻装され、また三次巻線N12,N
13の極性は一次側巻線N11に対して同極性となるように
巻装されている。
【0010】一次側巻線N11の巻始端部は、スイッチン
グ電源10の二次側出力端子(直流出力電圧EO1)に接
続され、その巻終端部は水平出力トランジスタQ11のコ
レクタに接続される。また、各昇圧巻線NHV1〜NHV5の
巻終端部には、高圧整流ダイオードDHV1,DHV2,DHV
3,DHV4,DHV5の各アノードが接続される。そして、
高圧整流ダイオードDHV1のカソードが平滑コンデンサ
CHVの正極端子に接続されると共に、高圧整流ダイオー
ドDHV2〜DHV5の各カソードが、それぞれ昇圧巻線NHV
1〜NHV4の巻始端部に接続される。
グ電源10の二次側出力端子(直流出力電圧EO1)に接
続され、その巻終端部は水平出力トランジスタQ11のコ
レクタに接続される。また、各昇圧巻線NHV1〜NHV5の
巻終端部には、高圧整流ダイオードDHV1,DHV2,DHV
3,DHV4,DHV5の各アノードが接続される。そして、
高圧整流ダイオードDHV1のカソードが平滑コンデンサ
CHVの正極端子に接続されると共に、高圧整流ダイオー
ドDHV2〜DHV5の各カソードが、それぞれ昇圧巻線NHV
1〜NHV4の巻始端部に接続される。
【0011】即ち、フライバックトランスFBTの二次
側には、[昇圧巻線NHV1、高圧整流ダイオードDHV
1]、[昇圧巻線NHV2、高圧整流ダイオードDHV2]、
[昇圧巻線NHV3、高圧整流ダイオードDHV3]、[昇圧
巻線NHV4、高圧整流ダイオードDHV4]、[昇圧巻線N
HV5、高圧整流ダイオードDHV5]の5組の半波整流回路
が直列に接続された、いわゆるマルチシングラー方式の
半波整流回路が形成されている。
側には、[昇圧巻線NHV1、高圧整流ダイオードDHV
1]、[昇圧巻線NHV2、高圧整流ダイオードDHV2]、
[昇圧巻線NHV3、高圧整流ダイオードDHV3]、[昇圧
巻線NHV4、高圧整流ダイオードDHV4]、[昇圧巻線N
HV5、高圧整流ダイオードDHV5]の5組の半波整流回路
が直列に接続された、いわゆるマルチシングラー方式の
半波整流回路が形成されている。
【0012】従って、フライバックトランスFBTの二
次側においては、これら5組の半波整流回路が昇圧巻線
NHV1〜NHV5に誘起された電流を整流して平滑コンデン
サCHVに対して充電するという動作を行うことで、平滑
コンデンサCHVの両端には、各昇圧巻線NHV1〜NHV5に
誘起される誘起電圧の5倍に対応するレベルの直流電圧
が得られることになる。そして、この平滑コンデンサC
HVの両端に得られた直流高電圧EHVを、例えばCRTの
アノード電圧として利用するようにしている。なお、各
昇圧巻線NHV1〜NHV5には、6KVに昇圧された誘起電
圧が得られ、直流高電圧EHVとしては30KVのアノー
ド電圧が得られるものである。
次側においては、これら5組の半波整流回路が昇圧巻線
NHV1〜NHV5に誘起された電流を整流して平滑コンデン
サCHVに対して充電するという動作を行うことで、平滑
コンデンサCHVの両端には、各昇圧巻線NHV1〜NHV5に
誘起される誘起電圧の5倍に対応するレベルの直流電圧
が得られることになる。そして、この平滑コンデンサC
HVの両端に得られた直流高電圧EHVを、例えばCRTの
アノード電圧として利用するようにしている。なお、各
昇圧巻線NHV1〜NHV5には、6KVに昇圧された誘起電
圧が得られ、直流高電圧EHVとしては30KVのアノー
ド電圧が得られるものである。
【0013】またフライバックトランスFBTの一次側
巻線N11にはタップが設けられており、このタップから
得られる正のパルス電圧を整流ダイオードDO3、及び平
滑コンデンサCO3からなる半波整流平滑回路によって整
流平滑することで、平滑コンデンサCO3の両端から直流
出力電圧EO3を得るようにしている。この直流出力電圧
EO3の電圧レベルは例えば200Vとされ、図示してい
ない映像信号増幅器を介してブラウン管のカソード電極
に供給される。
巻線N11にはタップが設けられており、このタップから
得られる正のパルス電圧を整流ダイオードDO3、及び平
滑コンデンサCO3からなる半波整流平滑回路によって整
流平滑することで、平滑コンデンサCO3の両端から直流
出力電圧EO3を得るようにしている。この直流出力電圧
EO3の電圧レベルは例えば200Vとされ、図示してい
ない映像信号増幅器を介してブラウン管のカソード電極
に供給される。
【0014】また、フライバックトランスFBTの一次
側に巻装されている三次巻線N12から得られる負のパル
ス電圧は、整流ダイオードDO6と平滑コンデンサCO6か
らなる整流平滑回路、及び整流ダイオードDO7と平滑コ
ンデンサCO7からなる整流平滑回路によって、それぞれ
整流平滑することで平滑コンデンサCO6,CO7の両端か
らそれぞれ直流出力電圧EO6,EO7を得るようにしてい
る。この直流出力電圧EO6,EO7の電圧レベルは、+1
5V,−15Vとされ、図示していない垂直偏向回路の
駆動電圧として用いられる。さらに、三次巻線N13から
得られる負のパルス電圧は、整流ダイオードDO8と平滑
コンデンサCO8からなる整流平滑回路により整流平滑す
ることで、平滑コンデンサCO8の両端から直流出力電圧
EO8を得るようにしている。この直流出力電圧EO8は例
えば6.3Vとされ、ブラウン管のヒータ用電圧として
用いられる。
側に巻装されている三次巻線N12から得られる負のパル
ス電圧は、整流ダイオードDO6と平滑コンデンサCO6か
らなる整流平滑回路、及び整流ダイオードDO7と平滑コ
ンデンサCO7からなる整流平滑回路によって、それぞれ
整流平滑することで平滑コンデンサCO6,CO7の両端か
らそれぞれ直流出力電圧EO6,EO7を得るようにしてい
る。この直流出力電圧EO6,EO7の電圧レベルは、+1
5V,−15Vとされ、図示していない垂直偏向回路の
駆動電圧として用いられる。さらに、三次巻線N13から
得られる負のパルス電圧は、整流ダイオードDO8と平滑
コンデンサCO8からなる整流平滑回路により整流平滑す
ることで、平滑コンデンサCO8の両端から直流出力電圧
EO8を得るようにしている。この直流出力電圧EO8は例
えば6.3Vとされ、ブラウン管のヒータ用電圧として
用いられる。
【0015】ここで、上記図9に示すスイッチング電源
10として現在よく使用されているスイッチングコンバ
ータ回路構成を図10に示す。この図10に示すスイッ
チングコンバータ回路は、2石のスイッチング素子(バ
イポーラトランジスタ)Q21,Q22をハーフブリッジ結
合した電流共振形スイッチングコンバータを備えた構成
を採り、図9に示した全波整流回路からの直流入力電圧
Eiが入力される。
10として現在よく使用されているスイッチングコンバ
ータ回路構成を図10に示す。この図10に示すスイッ
チングコンバータ回路は、2石のスイッチング素子(バ
イポーラトランジスタ)Q21,Q22をハーフブリッジ結
合した電流共振形スイッチングコンバータを備えた構成
を採り、図9に示した全波整流回路からの直流入力電圧
Eiが入力される。
【0016】スイッチング素子Q21,Q22の各ゲートは
発振・ドライブ回路21に接続されている。また、スイ
ッチング素子Q21のドレインは、直流入力電圧Eiライ
ンと接続され、そのソースは直列共振コンデンサC1、
絶縁コンバータトランスPITの一次側巻線N21を介し
て一次側アースに接地される。また、各スイッチング素
子Q21,Q22のドレイン−ソース間には、それぞれクラ
ンプダイオードDD11,DD12が並列に接続されている。
ここでは、スイッチング素子Q21,Q22に対して、図示
するように直列共振コンデンサC1が、絶縁コンバータ
トランスPITの一次側巻線N21に直列に接続されてい
るため、直列共振コンデンサC1のキャパシタンスと、
一次側巻線N21を含む絶縁コンバータトランスPITの
漏洩インダクタンス成分により、スイッチングコンバー
タの動作を電流共振形とするための一次側直列共振回路
を形成している。
発振・ドライブ回路21に接続されている。また、スイ
ッチング素子Q21のドレインは、直流入力電圧Eiライ
ンと接続され、そのソースは直列共振コンデンサC1、
絶縁コンバータトランスPITの一次側巻線N21を介し
て一次側アースに接地される。また、各スイッチング素
子Q21,Q22のドレイン−ソース間には、それぞれクラ
ンプダイオードDD11,DD12が並列に接続されている。
ここでは、スイッチング素子Q21,Q22に対して、図示
するように直列共振コンデンサC1が、絶縁コンバータ
トランスPITの一次側巻線N21に直列に接続されてい
るため、直列共振コンデンサC1のキャパシタンスと、
一次側巻線N21を含む絶縁コンバータトランスPITの
漏洩インダクタンス成分により、スイッチングコンバー
タの動作を電流共振形とするための一次側直列共振回路
を形成している。
【0017】上記スイッチング素子Q21,Q22は、発振
・ドライブ回路21によってスイッチング動作が得られ
るようにスイッチング駆動される。このため、制御回路
1は直流出力電圧EO1の変動に応じたレベルの電流又は
電圧を発振・ドライブ回路21に供給する。そして、発
振・ドライブ回路21では、直流出力電圧EO1の安定化
が図られるように、制御回路1からの出力レベルに応じ
て、その周期が可変されたスイッチング駆動信号(電
圧)をスイッチング素子Q21,Q22のゲートに対して出
力するようにされる。これによって、スイッチング素子
Q21,Q22のスイッチング周波数が可変され、直流出力
電圧EO1の安定化が図られることになる。起動抵抗RS
は、商用交流電源投入時において、整流平滑ラインに得
られる起動電流を発振・ドライブ回路21に対して供給
するために設けられる。
・ドライブ回路21によってスイッチング動作が得られ
るようにスイッチング駆動される。このため、制御回路
1は直流出力電圧EO1の変動に応じたレベルの電流又は
電圧を発振・ドライブ回路21に供給する。そして、発
振・ドライブ回路21では、直流出力電圧EO1の安定化
が図られるように、制御回路1からの出力レベルに応じ
て、その周期が可変されたスイッチング駆動信号(電
圧)をスイッチング素子Q21,Q22のゲートに対して出
力するようにされる。これによって、スイッチング素子
Q21,Q22のスイッチング周波数が可変され、直流出力
電圧EO1の安定化が図られることになる。起動抵抗RS
は、商用交流電源投入時において、整流平滑ラインに得
られる起動電流を発振・ドライブ回路21に対して供給
するために設けられる。
【0018】絶縁コンバータトランスPITは、スイッ
チング素子Q21,Q22のスイッチング出力を二次側に伝
送する。ここでの詳しい説明は省略するが、絶縁コンバ
ータトランスPITには、コアに対してギャップが形成
されていることで、疎結合の状態が得られるようになっ
ている。絶縁コンバータトランスPITの二次側には、
図示するように、3組の二次巻線N22,N23,N24がそ
れぞれ独立した状態で巻装されている。そして、二次巻
線N22には、2本の整流ダイオードDO11,DO12と、平
滑コンデンサCO1を、図示するような接続形態により接
続することで、水平偏向回路用の直流出力電圧EO1(1
35V)を得ると共に、二次巻線N23にも、2本の整流
ダイオードDO21,DO22と平滑コンデンサCO2を同様の
接続形態によって接続することで信号系回路の直流出力
電圧EO2(15V)を得るようにしている。さらに、二
次巻線N24には、整流ダイオードDO41,DO42と、平滑
コンデンサCO4からなる整流平滑回路、及び整流ダイオ
ードDO51,DO52と、平滑コンデンサCO5からなる整流
平滑回路という2組の整流平滑回路を図示するような接
続形態によって接続することで、音声出力回路用の直流
出力電圧EO4(+20V)、EO5(−20V)を得るよ
うにしている。
チング素子Q21,Q22のスイッチング出力を二次側に伝
送する。ここでの詳しい説明は省略するが、絶縁コンバ
ータトランスPITには、コアに対してギャップが形成
されていることで、疎結合の状態が得られるようになっ
ている。絶縁コンバータトランスPITの二次側には、
図示するように、3組の二次巻線N22,N23,N24がそ
れぞれ独立した状態で巻装されている。そして、二次巻
線N22には、2本の整流ダイオードDO11,DO12と、平
滑コンデンサCO1を、図示するような接続形態により接
続することで、水平偏向回路用の直流出力電圧EO1(1
35V)を得ると共に、二次巻線N23にも、2本の整流
ダイオードDO21,DO22と平滑コンデンサCO2を同様の
接続形態によって接続することで信号系回路の直流出力
電圧EO2(15V)を得るようにしている。さらに、二
次巻線N24には、整流ダイオードDO41,DO42と、平滑
コンデンサCO4からなる整流平滑回路、及び整流ダイオ
ードDO51,DO52と、平滑コンデンサCO5からなる整流
平滑回路という2組の整流平滑回路を図示するような接
続形態によって接続することで、音声出力回路用の直流
出力電圧EO4(+20V)、EO5(−20V)を得るよ
うにしている。
【0019】上記図9に示した回路の各部の動作波形は
図11に示すようになる。図9に示す回路においては、
水平出力トランジスタQ11のベースに対して、映像信号
の水平同期信号fH(15.7345kHz)に同期し
たパルス電圧が入力されることから、水平出力トランジ
スタQ11のスイッチング周波数は、水平同期信号fHに
対応したものとなり、水平出力トランジスタQ11のオン
期間(水平走査期間)Ttは51.5μs、オフ期間
(水平帰線期間)Trは12μsとなる。つまり、この
水平走査期間Ttと水平走査期間Trを合わせた期間T
H(63.5μS)が水平同期信号fHの周期に対応し
たものとなっている。
図11に示すようになる。図9に示す回路においては、
水平出力トランジスタQ11のベースに対して、映像信号
の水平同期信号fH(15.7345kHz)に同期し
たパルス電圧が入力されることから、水平出力トランジ
スタQ11のスイッチング周波数は、水平同期信号fHに
対応したものとなり、水平出力トランジスタQ11のオン
期間(水平走査期間)Ttは51.5μs、オフ期間
(水平帰線期間)Trは12μsとなる。つまり、この
水平走査期間Ttと水平走査期間Trを合わせた期間T
H(63.5μS)が水平同期信号fHの周期に対応し
たものとなっている。
【0020】この場合、水平出力トランジスタQ11のス
イッチング動作により、フライバックトランスFBTの
一次側巻線N11には、図11(b)に示すような波形の
一次側電流I11が流れ、水平偏向ヨークH.DYには図
11(c)に示すような波形の水平偏向電流IDYが流れ
る。また一次側巻線N11に設けられているタップを介し
て整流ダイオードDO3には、図11(e)に示すような
波形の整流電流I3が流れることになる。
イッチング動作により、フライバックトランスFBTの
一次側巻線N11には、図11(b)に示すような波形の
一次側電流I11が流れ、水平偏向ヨークH.DYには図
11(c)に示すような波形の水平偏向電流IDYが流れ
る。また一次側巻線N11に設けられているタップを介し
て整流ダイオードDO3には、図11(e)に示すような
波形の整流電流I3が流れることになる。
【0021】この時、水平出力トランジスタQ11のコレ
クタ−エミッタ間に接続されている水平帰線コンデンサ
Cr11の両端電圧V11は、図11(a)に示すように、
水平出力トランジスタQ11がオンとなる期間Ttでは0
レベルになり、水平出力トランジスタQ11がオフとなる
期間Trでは水平偏向ヨークH.DYのインダクタンス
成分LDYと水平帰線コンデンサCr11のキャパシタンス
との共振動作によって、例えば1200Vp程度のフラ
イバックパルス電圧V11が発生する。従って、図9に示
した高圧発生回路40では、上記のようなフライバック
パルス電圧V11により、フライバックトランスFBTの
一次側に印加される正のパルス電圧を昇圧して、二次側
の昇圧巻線NHV1〜NHV5及び三次巻線N12,N13から所
定の電圧レベルとされる各種直流出力電圧を得るように
している。
クタ−エミッタ間に接続されている水平帰線コンデンサ
Cr11の両端電圧V11は、図11(a)に示すように、
水平出力トランジスタQ11がオンとなる期間Ttでは0
レベルになり、水平出力トランジスタQ11がオフとなる
期間Trでは水平偏向ヨークH.DYのインダクタンス
成分LDYと水平帰線コンデンサCr11のキャパシタンス
との共振動作によって、例えば1200Vp程度のフラ
イバックパルス電圧V11が発生する。従って、図9に示
した高圧発生回路40では、上記のようなフライバック
パルス電圧V11により、フライバックトランスFBTの
一次側に印加される正のパルス電圧を昇圧して、二次側
の昇圧巻線NHV1〜NHV5及び三次巻線N12,N13から所
定の電圧レベルとされる各種直流出力電圧を得るように
している。
【0022】また、平滑コンデンサCO3の両端には、水
平出力トランジスタQ11がオフとなる期間Trにおい
て、図11(d)に示すように、例えば200Vp程度
のパルス電圧V3が発生するため、このパルス電圧V3を
整流ダイオードDO3と、平滑コンデンサCO3により整流
平滑することで、直流出力電圧EO3を得るようにしてい
る。
平出力トランジスタQ11がオフとなる期間Trにおい
て、図11(d)に示すように、例えば200Vp程度
のパルス電圧V3が発生するため、このパルス電圧V3を
整流ダイオードDO3と、平滑コンデンサCO3により整流
平滑することで、直流出力電圧EO3を得るようにしてい
る。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図9に示し
た回路は、高圧発生回路40のフライバックトランスF
BTにおいて、スイッチング電源10から入力される直
流電圧EO1を直流高電圧EHVに変換する際の電力変換効
率が約85%程度とされることから、例えば高圧負荷電
力が60Wとされる時は、約9Wの損失電力が発生す
る。
た回路は、高圧発生回路40のフライバックトランスF
BTにおいて、スイッチング電源10から入力される直
流電圧EO1を直流高電圧EHVに変換する際の電力変換効
率が約85%程度とされることから、例えば高圧負荷電
力が60Wとされる時は、約9Wの損失電力が発生す
る。
【0024】また、高圧発生回路40では、フライバッ
クトランスFBTの一次側巻線N11に入力される正のパ
ルス電圧(フライバックパルス電圧)によって、二次側
の各昇圧巻線NHV1〜NHV5に誘起される電流のピーク値
を半波整流することで、直流高電圧EHVを得るようにし
ている。しかしながら、この場合は高圧整流ダイオード
DHV1〜DHV5の導通角が狭く、等価的には電源インピ
ーダンスが高くなるため、直流高電圧EHVの電圧レベル
は高圧負荷の変動の影響を受けやすくなるという欠点が
ある。
クトランスFBTの一次側巻線N11に入力される正のパ
ルス電圧(フライバックパルス電圧)によって、二次側
の各昇圧巻線NHV1〜NHV5に誘起される電流のピーク値
を半波整流することで、直流高電圧EHVを得るようにし
ている。しかしながら、この場合は高圧整流ダイオード
DHV1〜DHV5の導通角が狭く、等価的には電源インピ
ーダンスが高くなるため、直流高電圧EHVの電圧レベル
は高圧負荷の変動の影響を受けやすくなるという欠点が
ある。
【0025】例えば、図9に示した回路をCRTの画面
サイズが34インチ以上とされるテレビジョン受像機に
適用した場合、CRTの画面輝度を最も明るい状態(ハ
イライト)にするには、CRTのアノード電極に対して
2mA以上のビーム電流IHVを供給する必要がある。従
って、例えばアノード電極に供給する直流高電圧EHVの
電圧レベルを30KVとすると、ハイライト状態の時に
高圧発生回路40にかかる高圧負荷電力として60W
(30KV×2mA)の電力が必要になる。このため、
高圧発生回路40からCRTのアノード電極に供給する
高圧負荷電力は、少なくとも0W(IHV=0mA)〜6
0W(IHV=2mA)まで変動することが考えられる。
サイズが34インチ以上とされるテレビジョン受像機に
適用した場合、CRTの画面輝度を最も明るい状態(ハ
イライト)にするには、CRTのアノード電極に対して
2mA以上のビーム電流IHVを供給する必要がある。従
って、例えばアノード電極に供給する直流高電圧EHVの
電圧レベルを30KVとすると、ハイライト状態の時に
高圧発生回路40にかかる高圧負荷電力として60W
(30KV×2mA)の電力が必要になる。このため、
高圧発生回路40からCRTのアノード電極に供給する
高圧負荷電力は、少なくとも0W(IHV=0mA)〜6
0W(IHV=2mA)まで変動することが考えられる。
【0026】この場合、CRTのアノード電極に対して
2mAのビーム電流IHVが流れ、高圧発生回路40の高
圧負荷電力が60Wとされる時の直流高電圧EHVの電圧
レベルを30KVとすると、高圧発生回路40の高圧負
荷電力が無負荷状態(0W)になった時は、例えば直流
高電圧EHVの電圧レベルが32.5KVまで上昇する。
つまり、図9に示した回路を実際のテレビジョン受像機
等に適用した場合は、高圧負荷電力の実使用範囲内(0
W〜60W)における直流高電圧EHVの電圧変動幅ΔE
HVが約2.5KVになる。これは高圧発生回路40にか
かる高圧負荷電力の変動によって、高圧発生回路40を
構成している高圧整流ダイオードDHV1〜DHV5等におけ
る電圧降下によるものとされる。
2mAのビーム電流IHVが流れ、高圧発生回路40の高
圧負荷電力が60Wとされる時の直流高電圧EHVの電圧
レベルを30KVとすると、高圧発生回路40の高圧負
荷電力が無負荷状態(0W)になった時は、例えば直流
高電圧EHVの電圧レベルが32.5KVまで上昇する。
つまり、図9に示した回路を実際のテレビジョン受像機
等に適用した場合は、高圧負荷電力の実使用範囲内(0
W〜60W)における直流高電圧EHVの電圧変動幅ΔE
HVが約2.5KVになる。これは高圧発生回路40にか
かる高圧負荷電力の変動によって、高圧発生回路40を
構成している高圧整流ダイオードDHV1〜DHV5等におけ
る電圧降下によるものとされる。
【0027】このように直流高電圧EHVの電圧レベルが
変動すると、例えば水平偏向電流IDYの電流値が一定の
もとでは、CRTから出力される電子ビームの水平方向
の振幅が変化する。このため、実際のテレビジョン受像
機においては、直流高電圧EHVの変動によって電子ビー
ムの水平方向の振幅が変化しないように、水平偏向電流
IDYの電流値を補正するズーミング補正回路等を水平出
力回路20に対して設ける必要があった。
変動すると、例えば水平偏向電流IDYの電流値が一定の
もとでは、CRTから出力される電子ビームの水平方向
の振幅が変化する。このため、実際のテレビジョン受像
機においては、直流高電圧EHVの変動によって電子ビー
ムの水平方向の振幅が変化しないように、水平偏向電流
IDYの電流値を補正するズーミング補正回路等を水平出
力回路20に対して設ける必要があった。
【0028】また、フライバックトランスFBTは、そ
の構造上、例えば二次側の昇圧巻線NHVの漏洩インダク
タンスにより、昇圧巻線NHVに誘起される誘起電圧が負
レベルとなるタイミングでリンギング(振動)が発生す
る。そして、このリンギング成分が図11(b)に示し
たフライバックトランスFBTの一次側を流れる一次側
電流I11に重畳されると、CRTの画面左端にラスター
リンギングやカーテン縞等が生じるという欠点があっ
た。このため、実際のテレビジョン受像機では、これら
ラスターリンギングやカーテン縞等を防止するために何
らかの対策を施す必要があった。
の構造上、例えば二次側の昇圧巻線NHVの漏洩インダク
タンスにより、昇圧巻線NHVに誘起される誘起電圧が負
レベルとなるタイミングでリンギング(振動)が発生す
る。そして、このリンギング成分が図11(b)に示し
たフライバックトランスFBTの一次側を流れる一次側
電流I11に重畳されると、CRTの画面左端にラスター
リンギングやカーテン縞等が生じるという欠点があっ
た。このため、実際のテレビジョン受像機では、これら
ラスターリンギングやカーテン縞等を防止するために何
らかの対策を施す必要があった。
【0029】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明のスイッ
チング電源回路は、上記した課題を考慮して以下のよう
に構成する。つまり、入力された直流入力電圧を断続し
て出力するためのスイッチング素子を備えて形成される
スイッチング手段と、スイッチング手段の動作を電圧共
振形とする一次側並列共振回路が形成されるようにして
備えられる一次側並列共振コンデンサと、一次側の出力
を二次側に伝送するために設けられ、一次側には一次側
巻線が巻回され、二次側には、少なくとも第1の二次側
巻線の部分と、この第1の二次側巻線に対して巻き上げ
るように形成した第2の二次側巻線の部分とを有する二
次側巻線が巻回されると共に、一次側巻線と二次側巻線
とについては疎結合とされる所要の結合度が得られるよ
うにされた絶縁コンバータトランスと、二次側巻線に対
して二次側並列共振コンデンサを並列に接続することで
形成される二次側並列共振回路と、二次側並列共振回路
を含んで形成され、第1の二次側巻線から得られる交番
電圧の正期間の電圧について半波整流動作を行うこと
で、第1の直流出力電圧を得ると共に、第2の二次側巻
線から得られる交番電圧の正期間の電圧について半波整
流動作を行うことで得られる直流出力電圧を、第1の直
流出力電圧に対して積み上げて、第2の直流出力電圧を
得るように構成された直流出力電圧生成手段と、第1の
直流出力電圧のレベルに応じて、スイッチング素子のス
イッチング周波数を可変制御すると共に、スイッチング
周期内のオフ期間を一定としたうえで、オン期間を可変
するようにしてスイッチング素子をスイッチング駆動す
ることで、第1の直流出力電圧の定電圧制御を行うよう
にされる第1の定電圧制御手段とを備える。そして、一
次側に入力される共振電流を二次側に伝送することで、
二次側から負の期間の共振電圧を反転して昇圧した昇圧
電圧を得るようにされたフライバックトランスと、フラ
イバックトランスの一次側動作を共振動作とするため
に、絶縁コンバータトランスの二次側巻線と、フライバ
ックトランスの一次側巻線との間に挿入され、絶縁コン
バータトランスの二次側巻線から得られる負の共振電圧
から略正弦波状の共振電流をフライバックトランスの一
次側に入力するインダクタと、フライバックトランスの
二次側に得られる昇圧電圧を入力して半波整流動作を行
うことで、直流高電圧を得るように構成された直流高電
圧生成手段と、直流高電圧のレベルに応じて、直流高電
圧の定電圧制御を行うようにされる第2の定電圧制御手
段とを備えることとした。
チング電源回路は、上記した課題を考慮して以下のよう
に構成する。つまり、入力された直流入力電圧を断続し
て出力するためのスイッチング素子を備えて形成される
スイッチング手段と、スイッチング手段の動作を電圧共
振形とする一次側並列共振回路が形成されるようにして
備えられる一次側並列共振コンデンサと、一次側の出力
を二次側に伝送するために設けられ、一次側には一次側
巻線が巻回され、二次側には、少なくとも第1の二次側
巻線の部分と、この第1の二次側巻線に対して巻き上げ
るように形成した第2の二次側巻線の部分とを有する二
次側巻線が巻回されると共に、一次側巻線と二次側巻線
とについては疎結合とされる所要の結合度が得られるよ
うにされた絶縁コンバータトランスと、二次側巻線に対
して二次側並列共振コンデンサを並列に接続することで
形成される二次側並列共振回路と、二次側並列共振回路
を含んで形成され、第1の二次側巻線から得られる交番
電圧の正期間の電圧について半波整流動作を行うこと
で、第1の直流出力電圧を得ると共に、第2の二次側巻
線から得られる交番電圧の正期間の電圧について半波整
流動作を行うことで得られる直流出力電圧を、第1の直
流出力電圧に対して積み上げて、第2の直流出力電圧を
得るように構成された直流出力電圧生成手段と、第1の
直流出力電圧のレベルに応じて、スイッチング素子のス
イッチング周波数を可変制御すると共に、スイッチング
周期内のオフ期間を一定としたうえで、オン期間を可変
するようにしてスイッチング素子をスイッチング駆動す
ることで、第1の直流出力電圧の定電圧制御を行うよう
にされる第1の定電圧制御手段とを備える。そして、一
次側に入力される共振電流を二次側に伝送することで、
二次側から負の期間の共振電圧を反転して昇圧した昇圧
電圧を得るようにされたフライバックトランスと、フラ
イバックトランスの一次側動作を共振動作とするため
に、絶縁コンバータトランスの二次側巻線と、フライバ
ックトランスの一次側巻線との間に挿入され、絶縁コン
バータトランスの二次側巻線から得られる負の共振電圧
から略正弦波状の共振電流をフライバックトランスの一
次側に入力するインダクタと、フライバックトランスの
二次側に得られる昇圧電圧を入力して半波整流動作を行
うことで、直流高電圧を得るように構成された直流高電
圧生成手段と、直流高電圧のレベルに応じて、直流高電
圧の定電圧制御を行うようにされる第2の定電圧制御手
段とを備えることとした。
【0030】即ち、本発明によれば、複合共振形として
のスイッチング電源回路を構成している絶縁コンバータ
トランスの二次側から出力される負の共振電圧をフライ
バックトランスの一次側に対して直接入力することで、
例えばテレビジョン受像機の水平偏向を行うのに必要と
される直流高電圧を得るのに、水平偏向回路系は介在し
ないようにすると共に、第2の定電圧制御手段によっ
て、直流高電圧生成手段から出力される直流高電圧の定
電圧化を図ることで、高圧負荷電力の変動に伴う直流高
電圧の変動を抑制することが可能になる。
のスイッチング電源回路を構成している絶縁コンバータ
トランスの二次側から出力される負の共振電圧をフライ
バックトランスの一次側に対して直接入力することで、
例えばテレビジョン受像機の水平偏向を行うのに必要と
される直流高電圧を得るのに、水平偏向回路系は介在し
ないようにすると共に、第2の定電圧制御手段によっ
て、直流高電圧生成手段から出力される直流高電圧の定
電圧化を図ることで、高圧負荷電力の変動に伴う直流高
電圧の変動を抑制することが可能になる。
【0031】
【発明の実施の形態】図1の回路図は、本発明の実施の
形態としてのスイッチング電源回路の構成を示した図で
ある。この図に示す電源回路は、一次側に電圧共振形コ
ンバータを備えると共に、二次側に並列共振回路を備え
る複合共振形スイッチングコンバータとしての構成を採
る。この図1に示す電源回路には、先ず、商用交流電源
(交流入力電圧VAC)を入力して直流入力電圧を得るた
めの整流平滑回路として、ブリッジ整流回路Di及び平
滑コンデンサCiから成る全波整流平滑回路が備えら
れ、交流入力電圧VACの1倍のレベルに対応する整流平
滑電圧(直流入力電圧)Eiを生成するようにされる。
形態としてのスイッチング電源回路の構成を示した図で
ある。この図に示す電源回路は、一次側に電圧共振形コ
ンバータを備えると共に、二次側に並列共振回路を備え
る複合共振形スイッチングコンバータとしての構成を採
る。この図1に示す電源回路には、先ず、商用交流電源
(交流入力電圧VAC)を入力して直流入力電圧を得るた
めの整流平滑回路として、ブリッジ整流回路Di及び平
滑コンデンサCiから成る全波整流平滑回路が備えら
れ、交流入力電圧VACの1倍のレベルに対応する整流平
滑電圧(直流入力電圧)Eiを生成するようにされる。
【0032】上記直流入力電圧Eiを入力して断続する
スイッチングコンバータとしては、一石のスイッチング
素子Q1を備えて、いわゆるシングルエンド方式で自励
式によりスイッチング動作を行う電圧共振形コンバータ
を備えて構成される。この場合、スイッチング素子Q1
には、高耐圧のバイポーラトランジスタ(BJT;接合
型トランジスタ)が用いられている。
スイッチングコンバータとしては、一石のスイッチング
素子Q1を備えて、いわゆるシングルエンド方式で自励
式によりスイッチング動作を行う電圧共振形コンバータ
を備えて構成される。この場合、スイッチング素子Q1
には、高耐圧のバイポーラトランジスタ(BJT;接合
型トランジスタ)が用いられている。
【0033】スイッチング素子Q1のベースは、電流制
限抵抗RB、起動抵抗RSを介して平滑コンデンサCiの
正極側と接続され、そのエミッタは一次側アースに接地
される。また、スイッチング素子Q1のベースと一次側
アース間には、駆動巻線NB、共振コンデンサCB、ベー
ス電流制限抵抗RBの直列接続回路よりなる自励発振駆
動用の直列共振回路が接続される。また、スイッチング
素子Q1のベースと平滑コンデンサCiの負極(1次側
アース)間に挿入されるクランプダイオードDD1によ
り、スイッチング素子Q1のオフ時に流れるクランプ電
流の経路を形成するようにされる。スイッチング素子Q
1のコレクタは、絶縁コンバータトランスPITの一次
側に形成されている一次側巻線N1の一端と接続され、
そのエミッタは接地される。
限抵抗RB、起動抵抗RSを介して平滑コンデンサCiの
正極側と接続され、そのエミッタは一次側アースに接地
される。また、スイッチング素子Q1のベースと一次側
アース間には、駆動巻線NB、共振コンデンサCB、ベー
ス電流制限抵抗RBの直列接続回路よりなる自励発振駆
動用の直列共振回路が接続される。また、スイッチング
素子Q1のベースと平滑コンデンサCiの負極(1次側
アース)間に挿入されるクランプダイオードDD1によ
り、スイッチング素子Q1のオフ時に流れるクランプ電
流の経路を形成するようにされる。スイッチング素子Q
1のコレクタは、絶縁コンバータトランスPITの一次
側に形成されている一次側巻線N1の一端と接続され、
そのエミッタは接地される。
【0034】上記スイッチング素子Q1のコレクタ−エ
ミッタ間に対しては、並列共振コンデンサCrが並列に
接続されている。この並列共振コンデンサCrは、自身
のキャパシタンスと、絶縁コンバータトランスPITの
一次側巻線N1側のリーケージインダクタンスL1とによ
り電圧共振形コンバータの一次側並列共振回路を形成す
る。そして、ここでは詳しい説明を省略するが、スイッ
チング素子Q1のオフ時には、この一次側並列共振回路
の作用によって共振コンデンサCrの両端に発生する両
端電圧V1は、実際には正弦波状のパルス波形となって
電圧共振形の動作が得られるようにされる。
ミッタ間に対しては、並列共振コンデンサCrが並列に
接続されている。この並列共振コンデンサCrは、自身
のキャパシタンスと、絶縁コンバータトランスPITの
一次側巻線N1側のリーケージインダクタンスL1とによ
り電圧共振形コンバータの一次側並列共振回路を形成す
る。そして、ここでは詳しい説明を省略するが、スイッ
チング素子Q1のオフ時には、この一次側並列共振回路
の作用によって共振コンデンサCrの両端に発生する両
端電圧V1は、実際には正弦波状のパルス波形となって
電圧共振形の動作が得られるようにされる。
【0035】直交形制御トランスPRT−1は、共振電
流検出巻線ND、駆動巻線NB、及び制御巻線NC1が巻装
された可飽和リアクトルとされる。この直交形制御トラ
ンスPRT−1は、スイッチング素子Q1を駆動すると
共に、定電圧制御のために設けられる。この直交形制御
トランスPRT−1の構造としては、図示は省略する
が、4本の磁脚を有する2つのダブルコの字形コアの互
いの磁脚の端部を接合するようにして立体型コアを形成
する。そして、この立体型コアの所定の2本の磁脚に対
して、同じ巻回方向に共振電流検出巻線ND、駆動巻線
NBを巻装し、更に制御巻線NC1を、上記共振電流検出
巻線ND及び駆動巻線NBに対して直交する方向に巻装す
るようにして構成される。
流検出巻線ND、駆動巻線NB、及び制御巻線NC1が巻装
された可飽和リアクトルとされる。この直交形制御トラ
ンスPRT−1は、スイッチング素子Q1を駆動すると
共に、定電圧制御のために設けられる。この直交形制御
トランスPRT−1の構造としては、図示は省略する
が、4本の磁脚を有する2つのダブルコの字形コアの互
いの磁脚の端部を接合するようにして立体型コアを形成
する。そして、この立体型コアの所定の2本の磁脚に対
して、同じ巻回方向に共振電流検出巻線ND、駆動巻線
NBを巻装し、更に制御巻線NC1を、上記共振電流検出
巻線ND及び駆動巻線NBに対して直交する方向に巻装す
るようにして構成される。
【0036】この場合、直交形制御トランスPRT−1
の共振電流検出巻線NDは、平滑コンデンサCiの正極
と、一次側巻線N1との間に直列に挿入されることで、
スイッチング素子Q1のスイッチング出力は、一次側巻
線N1を介して共振電流検出巻線NDに伝達される。直交
形制御トランスPRT−1においては、共振電流検出巻
線NDに得られたスイッチング出力がトランス結合を介
して駆動巻線NBに誘起されることで、駆動巻線NBには
ドライブ電圧としての交番電圧が発生する。このドライ
ブ電圧は、自励発振駆動回路を形成する直列共振回路
(NB,CB)からベース電流制限抵抗RBを介して、ド
ライブ電流としてスイッチング素子Q1のベースに出力
される。これにより、スイッチング素子Q1は、直列共
振回路の共振周波数により決定されるスイッチング周波
数でスイッチング動作を行うことになる。
の共振電流検出巻線NDは、平滑コンデンサCiの正極
と、一次側巻線N1との間に直列に挿入されることで、
スイッチング素子Q1のスイッチング出力は、一次側巻
線N1を介して共振電流検出巻線NDに伝達される。直交
形制御トランスPRT−1においては、共振電流検出巻
線NDに得られたスイッチング出力がトランス結合を介
して駆動巻線NBに誘起されることで、駆動巻線NBには
ドライブ電圧としての交番電圧が発生する。このドライ
ブ電圧は、自励発振駆動回路を形成する直列共振回路
(NB,CB)からベース電流制限抵抗RBを介して、ド
ライブ電流としてスイッチング素子Q1のベースに出力
される。これにより、スイッチング素子Q1は、直列共
振回路の共振周波数により決定されるスイッチング周波
数でスイッチング動作を行うことになる。
【0037】絶縁コンバータトランス(Power Isolation
Transformer)PITは、スイッチング素子Q1のスイッ
チング出力を二次側に伝送する。絶縁コンバータトラン
スPITの構造としては、図7に示すように、例えばフ
ェライト材によるE型コアCR1、CR2を互いの磁脚
が対向するように組み合わせたEE型コアが備えられ、
このEE型コアの中央磁脚に対して、分割ボビンBを利
用して一次側巻線N1と、二次巻線N2をそれぞれ分割し
た状態で巻装している。そして、中央磁脚に対しては図
のようにギャップGを形成するようにしている。これに
よって、所要の結合係数による疎結合が得られる。ギャ
ップGは、E型コアCR1,CR2の中央磁脚を、2本
の外磁脚よりも短くすることで形成することが出来る。
また、結合係数kとしては、例えばk≒0.85という
疎結合の状態を得るようにしており、その分、飽和状態
が得られにくいようにしている。
Transformer)PITは、スイッチング素子Q1のスイッ
チング出力を二次側に伝送する。絶縁コンバータトラン
スPITの構造としては、図7に示すように、例えばフ
ェライト材によるE型コアCR1、CR2を互いの磁脚
が対向するように組み合わせたEE型コアが備えられ、
このEE型コアの中央磁脚に対して、分割ボビンBを利
用して一次側巻線N1と、二次巻線N2をそれぞれ分割し
た状態で巻装している。そして、中央磁脚に対しては図
のようにギャップGを形成するようにしている。これに
よって、所要の結合係数による疎結合が得られる。ギャ
ップGは、E型コアCR1,CR2の中央磁脚を、2本
の外磁脚よりも短くすることで形成することが出来る。
また、結合係数kとしては、例えばk≒0.85という
疎結合の状態を得るようにしており、その分、飽和状態
が得られにくいようにしている。
【0038】ところで、絶縁コンバータトランスPIT
の二次側動作としては、一次側巻線N1、二次巻線N2の
極性(巻方向)と整流ダイオードDOの接続関係、及び
二次側巻線に励起される交番電圧の極性変化によって、
一次側巻線N1のインダクタンスL1と二次巻線N2のイ
ンダクタンスL2との相互インダクタンスMについて、
+Mの動作モード(加極性モード;フォワード動作)と
なる場合と、−Mの動作モード(減極性モード;フライ
バック動作)となる場合がある。例えば、図8(a)に
示す回路と等価となる場合に相互インダクタンスは+M
となり、図8(b)に示す回路と等価となる場合に相互
インダクタンスは−Mとなる。なお、図1に示す電源回
路においては、絶縁コンバータトランスPITの一次側
巻線N1と二次側巻線N2の極性が+Mの動作モードとな
る期間において、整流ダイオードDO1を介して平滑コン
デンサCO1の充電動作が行われるものとされる。
の二次側動作としては、一次側巻線N1、二次巻線N2の
極性(巻方向)と整流ダイオードDOの接続関係、及び
二次側巻線に励起される交番電圧の極性変化によって、
一次側巻線N1のインダクタンスL1と二次巻線N2のイ
ンダクタンスL2との相互インダクタンスMについて、
+Mの動作モード(加極性モード;フォワード動作)と
なる場合と、−Mの動作モード(減極性モード;フライ
バック動作)となる場合がある。例えば、図8(a)に
示す回路と等価となる場合に相互インダクタンスは+M
となり、図8(b)に示す回路と等価となる場合に相互
インダクタンスは−Mとなる。なお、図1に示す電源回
路においては、絶縁コンバータトランスPITの一次側
巻線N1と二次側巻線N2の極性が+Mの動作モードとな
る期間において、整流ダイオードDO1を介して平滑コン
デンサCO1の充電動作が行われるものとされる。
【0039】絶縁コンバータトランスPITの一次側巻
線N1の巻始端部は、図1に示すようにスイッチング素
子Q1のコレクタに接続され、巻終端部は共振電流検出
巻線NDの直列接続を介して平滑コンデンサCiの正極
(整流平滑電圧Ei)に接続されている。また、その二
次側には、二次巻線N2(第1の二次側巻線)を巻き上
げるようにて三次巻線N3(第2の二次側巻線)が形成
されており、この二次巻線N2と三次巻線N3とからなる
巻線(N2+N3)に対して、二次側並列共振コンデンサ
C2を並列に接続するようにしている。
線N1の巻始端部は、図1に示すようにスイッチング素
子Q1のコレクタに接続され、巻終端部は共振電流検出
巻線NDの直列接続を介して平滑コンデンサCiの正極
(整流平滑電圧Ei)に接続されている。また、その二
次側には、二次巻線N2(第1の二次側巻線)を巻き上
げるようにて三次巻線N3(第2の二次側巻線)が形成
されており、この二次巻線N2と三次巻線N3とからなる
巻線(N2+N3)に対して、二次側並列共振コンデンサ
C2を並列に接続するようにしている。
【0040】二次巻線N2の巻始端部は二次側アースに
接続され、その巻終端部は整流ダイオードDO1のアノー
ドに接続されており、この整流ダイオードDO1と平滑コ
ンデンサCO1から成る半波整流平滑回路によって、10
0V〜140Vの水平偏向用の直流出力電圧EO1(例え
ば135V)を得るようにしている。つまり、この場合
は整流ダイオードDO1に対して二次側並列共振回路から
供給される共振電圧を入力することで直流出力電圧EO1
を生成するようにされる。
接続され、その巻終端部は整流ダイオードDO1のアノー
ドに接続されており、この整流ダイオードDO1と平滑コ
ンデンサCO1から成る半波整流平滑回路によって、10
0V〜140Vの水平偏向用の直流出力電圧EO1(例え
ば135V)を得るようにしている。つまり、この場合
は整流ダイオードDO1に対して二次側並列共振回路から
供給される共振電圧を入力することで直流出力電圧EO1
を生成するようにされる。
【0041】また、二次巻線N2の所要位置にはタップ
が設けられており、このタップには整流ダイオードDO2
のアノードが接続されている。そして、この整流ダイオ
ードDO2と平滑コンデンサCO2から成る半波整流平滑回
路によって、信号系回路用の直流出力電圧EO2(15
V)を得るようにしている。
が設けられており、このタップには整流ダイオードDO2
のアノードが接続されている。そして、この整流ダイオ
ードDO2と平滑コンデンサCO2から成る半波整流平滑回
路によって、信号系回路用の直流出力電圧EO2(15
V)を得るようにしている。
【0042】さらに、二次巻線N2に巻き上げられてい
る三次巻線N3の巻終端部は、整流ダイオードDO3のア
ノードと接続されており、この整流ダイオードDO1と平
滑コンデンサCO1から成る半波整流回路から映像出力回
路用の直流出力電圧EO3(200V)を得ることになる
が、図1に示す電源回路では、平滑コンデンサCO3の負
極側を平滑コンデンサCO1の正極側に接続することで、
平滑コンデンサCO1−CO3の直列接続回路の両端から映
像出力回路の直流出力電圧EO3を得るようにしている。
即ち、図1に示す電源回路では、映像出力回路の直流出
力電圧EO3を得るために、平滑コンデンサCO1の両端に
発生する直流出力電圧EO1に、平滑コンデンサCO3の両
端に発生する直流出力電圧を積み上げる、つまり二次巻
線N2から得られる直流出力電圧EO1と、三次巻線N3か
ら得られる直流出力電圧を加算することで直流出力電圧
EO3を得るようにしている。このため、三次巻線N3、
整流ダイオードDO3及び平滑コンデンサCO3からなる整
流平滑回路の構成としては、直流出力電圧EO3(200
V)から、110V〜140Vとされる直流出力電圧E
O1を引いた90V〜60Vの直流出力電圧を得ることが
できればよいものとなっている。
る三次巻線N3の巻終端部は、整流ダイオードDO3のア
ノードと接続されており、この整流ダイオードDO1と平
滑コンデンサCO1から成る半波整流回路から映像出力回
路用の直流出力電圧EO3(200V)を得ることになる
が、図1に示す電源回路では、平滑コンデンサCO3の負
極側を平滑コンデンサCO1の正極側に接続することで、
平滑コンデンサCO1−CO3の直列接続回路の両端から映
像出力回路の直流出力電圧EO3を得るようにしている。
即ち、図1に示す電源回路では、映像出力回路の直流出
力電圧EO3を得るために、平滑コンデンサCO1の両端に
発生する直流出力電圧EO1に、平滑コンデンサCO3の両
端に発生する直流出力電圧を積み上げる、つまり二次巻
線N2から得られる直流出力電圧EO1と、三次巻線N3か
ら得られる直流出力電圧を加算することで直流出力電圧
EO3を得るようにしている。このため、三次巻線N3、
整流ダイオードDO3及び平滑コンデンサCO3からなる整
流平滑回路の構成としては、直流出力電圧EO3(200
V)から、110V〜140Vとされる直流出力電圧E
O1を引いた90V〜60Vの直流出力電圧を得ることが
できればよいものとなっている。
【0043】またこの場合、二次巻線N2と三次巻線N3
からなる二次側巻線(N2+N3)に対しては、二次側並
列共振コンデンサC2が並列に接続されることで、二次
巻線N2と三次巻線N3からなる二次側巻線(N2+N3)
のリーケージインダクタンス(L2+L3)と、二次側並
列共振コンデンサC2のキャパシタンスとによって並列
共振回路が形成され、二次巻線N2及び三次巻線N3に誘
起される交番電圧は共振電圧となり、絶縁コンバータト
ランスPITの二次側において電圧共振動作が得られ
る。
からなる二次側巻線(N2+N3)に対しては、二次側並
列共振コンデンサC2が並列に接続されることで、二次
巻線N2と三次巻線N3からなる二次側巻線(N2+N3)
のリーケージインダクタンス(L2+L3)と、二次側並
列共振コンデンサC2のキャパシタンスとによって並列
共振回路が形成され、二次巻線N2及び三次巻線N3に誘
起される交番電圧は共振電圧となり、絶縁コンバータト
ランスPITの二次側において電圧共振動作が得られ
る。
【0044】即ち、図1に示す電源回路では、一次側に
はスイッチング動作を電圧共振形とするための並列共振
回路が備えられ、二次側には電圧共振動作を得るための
並列共振回路が備えられる。なお、本明細書では、この
ように一次側及び二次側に対して共振回路が備えられて
動作する構成のスイッチングコンバータについては、
「複合共振形スイッチングコンバータ」ともいうことに
する。なお、このような複合共振形スイッチングコンバ
ータとしての構成は、先に図7にて説明したように、絶
縁コンバータトランスPITに対してギャップGを形成
して所要の結合係数による疎結合としたことによって、
更に飽和状態となりにくい状態を得たことで実現される
ものである。例えば、絶縁コンバータトランスPITに
対してギャップGが設けられない場合には、フライバッ
ク動作時において絶縁コンバータトランスPITが飽和
状態となって動作が異常となる可能性が高く、二次側の
整流動作が適正に行われるのを望むのは難しい。
はスイッチング動作を電圧共振形とするための並列共振
回路が備えられ、二次側には電圧共振動作を得るための
並列共振回路が備えられる。なお、本明細書では、この
ように一次側及び二次側に対して共振回路が備えられて
動作する構成のスイッチングコンバータについては、
「複合共振形スイッチングコンバータ」ともいうことに
する。なお、このような複合共振形スイッチングコンバ
ータとしての構成は、先に図7にて説明したように、絶
縁コンバータトランスPITに対してギャップGを形成
して所要の結合係数による疎結合としたことによって、
更に飽和状態となりにくい状態を得たことで実現される
ものである。例えば、絶縁コンバータトランスPITに
対してギャップGが設けられない場合には、フライバッ
ク動作時において絶縁コンバータトランスPITが飽和
状態となって動作が異常となる可能性が高く、二次側の
整流動作が適正に行われるのを望むのは難しい。
【0045】上記した直流出力電圧EO1は制御回路1に
対しても分岐して入力される。制御回路1では、二次側
の直流出力電圧レベルEO1の変化に応じて、制御巻線N
C1に流す制御電流(直流電流)レベルを可変すること
で、直交形制御トランスPRT−1に巻装された駆動巻
線NBのインダクタンスLBを可変制御する。これによ
り、駆動巻線NBのインダクタンスLBを含んで形成され
るスイッチング素子Q1のための自励発振駆動回路内の
直列共振回路の共振条件が変化する。これは、スイッチ
ング素子Q1のスイッチング周波数を可変する動作とな
り、この動作によって二次側の直流出力電圧を安定化す
る。なお、制御回路1に対して直流出力電圧EO3を分岐
して入力して二次側の直流出力電圧を安定化を図ること
も可能とされる。
対しても分岐して入力される。制御回路1では、二次側
の直流出力電圧レベルEO1の変化に応じて、制御巻線N
C1に流す制御電流(直流電流)レベルを可変すること
で、直交形制御トランスPRT−1に巻装された駆動巻
線NBのインダクタンスLBを可変制御する。これによ
り、駆動巻線NBのインダクタンスLBを含んで形成され
るスイッチング素子Q1のための自励発振駆動回路内の
直列共振回路の共振条件が変化する。これは、スイッチ
ング素子Q1のスイッチング周波数を可変する動作とな
り、この動作によって二次側の直流出力電圧を安定化す
る。なお、制御回路1に対して直流出力電圧EO3を分岐
して入力して二次側の直流出力電圧を安定化を図ること
も可能とされる。
【0046】図1に示した電源回路においては、駆動巻
線NBのインダクタンスLBを可変制御する直交形制御ト
ランスPRT−1が設けられる場合、スイッチング周波
数を可変するのにあたり、スイッチング素子Q1がオフ
となる期間TOFFを一定としたうえで、オンとなる期間
TONを可変制御するようにされる。つまり、この電源回
路では、定電圧制御動作として、スイッチング周波数を
可変制御するように動作することで、スイッチング出力
に対する共振インピーダンス制御を行い、これと同時
に、スイッチング周期におけるスイッチング素子Q1の
導通角制御(PWM制御)も行っているものと見ること
が出来る。そして、この複合的な制御動作を1組の制御
回路系によって実現している。なお、本明細書では、こ
のような複合的な制御を「複合制御方式」ともいう。
線NBのインダクタンスLBを可変制御する直交形制御ト
ランスPRT−1が設けられる場合、スイッチング周波
数を可変するのにあたり、スイッチング素子Q1がオフ
となる期間TOFFを一定としたうえで、オンとなる期間
TONを可変制御するようにされる。つまり、この電源回
路では、定電圧制御動作として、スイッチング周波数を
可変制御するように動作することで、スイッチング出力
に対する共振インピーダンス制御を行い、これと同時
に、スイッチング周期におけるスイッチング素子Q1の
導通角制御(PWM制御)も行っているものと見ること
が出来る。そして、この複合的な制御動作を1組の制御
回路系によって実現している。なお、本明細書では、こ
のような複合的な制御を「複合制御方式」ともいう。
【0047】さらに、図1に示した本実施の形態の電源
回路においては、三次巻線N3が直交形制御トランス
(直交形フェライトトランス)PRT−2の駆動巻線N
Aを介して高圧発生回路4に設けられているフライバッ
クトランスFBTの一次側巻線N4に接続されている。
即ち、図1に示す電源回路では、二次側並列共振コンデ
ンサC2に対して、絶縁コンバータトランスPITの二
次巻線N2と三次巻線N3とからなる二次側巻線(N2+
N3)と、直交形制御トランスPRT−2の駆動巻線NA
とフライバックトランスFBTの一次側巻線N4との直
列接続回路が、それぞれ並列に接続されていることにな
る。
回路においては、三次巻線N3が直交形制御トランス
(直交形フェライトトランス)PRT−2の駆動巻線N
Aを介して高圧発生回路4に設けられているフライバッ
クトランスFBTの一次側巻線N4に接続されている。
即ち、図1に示す電源回路では、二次側並列共振コンデ
ンサC2に対して、絶縁コンバータトランスPITの二
次巻線N2と三次巻線N3とからなる二次側巻線(N2+
N3)と、直交形制御トランスPRT−2の駆動巻線NA
とフライバックトランスFBTの一次側巻線N4との直
列接続回路が、それぞれ並列に接続されていることにな
る。
【0048】従って、絶縁コンバータトランスPITの
二次側においては、二次巻線N2と三次巻線N3のインダ
クタンス(L2+L3)と、駆動巻線NAと一次側巻線N4
のインダクタンス(LA+L4)との並列接続インダクタ
ンスと、二次側並列共振コンデンサC2のキャパシタン
スによって並列共振動作が生じており、二次側並列共振
コンデンサC2の両端には負の電圧共振パルス電圧VC2
が発生し、フライバックトランスFBTの一次側巻線N
4には正弦波状の共振電流I4が流れることになる。これ
により、図1に示す電源回路では、フライバックトラン
スFBTの一次側動作が共振動作となるようにしてい
る。
二次側においては、二次巻線N2と三次巻線N3のインダ
クタンス(L2+L3)と、駆動巻線NAと一次側巻線N4
のインダクタンス(LA+L4)との並列接続インダクタ
ンスと、二次側並列共振コンデンサC2のキャパシタン
スによって並列共振動作が生じており、二次側並列共振
コンデンサC2の両端には負の電圧共振パルス電圧VC2
が発生し、フライバックトランスFBTの一次側巻線N
4には正弦波状の共振電流I4が流れることになる。これ
により、図1に示す電源回路では、フライバックトラン
スFBTの一次側動作が共振動作となるようにしてい
る。
【0049】直交形制御トランスPRT−2は、駆動巻
線NA、及び制御巻線NC2が巻装された可飽和リアクト
ルとされ、後述する高圧発生回路4から出力される直流
高電圧EHVの定電圧制御のために設けられる。直交形制
御トランスPRT−2の構造としては、図示は省略する
が、4本の磁脚を有する2つのダブルコの字形コアの互
いの磁脚の端部を接合するようにして立体型コアを形成
する。そして、この立体型コアの所定の2本の磁脚に対
して、駆動巻線NAを巻装し、更に制御巻線NC2を、上
記駆動巻線NAに対して直交する方向に巻装して構成さ
れる。この場合、直交形制御トランスPRT−2は、制
御巻線NC2を流れる制御電流(直流電流)レベルに応じ
て、その駆動巻線NAのインダクタンスLAが変化するも
のとされる。即ち、直交形制御トランスPRT−2は、
直流高電圧EHVの定電圧化を図るために、フライバック
トランスFBTの一次側巻線N4との直列に接続されて
いる制御巻線NAのインダクタンスを可変制御するため
に設けられている。
線NA、及び制御巻線NC2が巻装された可飽和リアクト
ルとされ、後述する高圧発生回路4から出力される直流
高電圧EHVの定電圧制御のために設けられる。直交形制
御トランスPRT−2の構造としては、図示は省略する
が、4本の磁脚を有する2つのダブルコの字形コアの互
いの磁脚の端部を接合するようにして立体型コアを形成
する。そして、この立体型コアの所定の2本の磁脚に対
して、駆動巻線NAを巻装し、更に制御巻線NC2を、上
記駆動巻線NAに対して直交する方向に巻装して構成さ
れる。この場合、直交形制御トランスPRT−2は、制
御巻線NC2を流れる制御電流(直流電流)レベルに応じ
て、その駆動巻線NAのインダクタンスLAが変化するも
のとされる。即ち、直交形制御トランスPRT−2は、
直流高電圧EHVの定電圧化を図るために、フライバック
トランスFBTの一次側巻線N4との直列に接続されて
いる制御巻線NAのインダクタンスを可変制御するため
に設けられている。
【0050】一点破線で囲って示した高圧発生回路4
は、フライバックトランスFBTと高圧整流回路によっ
て構成されており、上記二次側並列共振コンデンサC2
の両端に発生する共振電圧VC2を昇圧して、例えばCR
Tのアノード電圧レベルに対応した高電圧を生成する。
このため、フライバックトランスFBTの一次側には、
一次側巻線N4が巻装され、二次側には400T〜50
0T(ターン)の巻線を施した4組〜5組の昇圧巻線N
HVがスリット捲き、或いは層間捲きによって分割されて
巻装されている。この場合、一次側巻線N4と昇圧巻線
NHVの極性(巻方向)は逆方向となるように巻装されて
いることから、一次側巻線N4に入力される負の共振パ
ルス電圧は正のパルス電圧に反転され、1組の各昇圧巻
線において5KV〜6KVの高電圧に昇圧される。
は、フライバックトランスFBTと高圧整流回路によっ
て構成されており、上記二次側並列共振コンデンサC2
の両端に発生する共振電圧VC2を昇圧して、例えばCR
Tのアノード電圧レベルに対応した高電圧を生成する。
このため、フライバックトランスFBTの一次側には、
一次側巻線N4が巻装され、二次側には400T〜50
0T(ターン)の巻線を施した4組〜5組の昇圧巻線N
HVがスリット捲き、或いは層間捲きによって分割されて
巻装されている。この場合、一次側巻線N4と昇圧巻線
NHVの極性(巻方向)は逆方向となるように巻装されて
いることから、一次側巻線N4に入力される負の共振パ
ルス電圧は正のパルス電圧に反転され、1組の各昇圧巻
線において5KV〜6KVの高電圧に昇圧される。
【0051】フライバックトランスFBTの一次側巻線
N4は、その巻始端部が駆動巻線NAを介して絶縁コンバ
ータトランスPITの三次巻線N3の巻終端部に接続さ
れると共に、その巻終端部が二次側アースに接地され
る。また、その二次側には昇圧巻線NHV1,NHV2,NHV
3,NHV4,NHV5がそれぞれ独立した状態で巻装されて
おり、各々の昇圧巻線NHV1〜NHV5の巻終端部に対して
は、高圧整流ダイオードDHV1,DHV2,DHV3,DHV4,
DHV5のアノード側が接続されている。そして、高圧整
流ダイオードDHV1のカソードは平滑コンデンサCHVの
正極端子と接続され、高圧整流ダイオードDHV2〜DHV5
の各カソードは、それぞれ昇圧巻線NHV1〜NHV4の巻始
端部に対して接続される。
N4は、その巻始端部が駆動巻線NAを介して絶縁コンバ
ータトランスPITの三次巻線N3の巻終端部に接続さ
れると共に、その巻終端部が二次側アースに接地され
る。また、その二次側には昇圧巻線NHV1,NHV2,NHV
3,NHV4,NHV5がそれぞれ独立した状態で巻装されて
おり、各々の昇圧巻線NHV1〜NHV5の巻終端部に対して
は、高圧整流ダイオードDHV1,DHV2,DHV3,DHV4,
DHV5のアノード側が接続されている。そして、高圧整
流ダイオードDHV1のカソードは平滑コンデンサCHVの
正極端子と接続され、高圧整流ダイオードDHV2〜DHV5
の各カソードは、それぞれ昇圧巻線NHV1〜NHV4の巻始
端部に対して接続される。
【0052】このような接続形態では、[昇圧巻線NHV
1、高圧整流ダイオードDHV1]、[昇圧巻線NHV2、高
圧整流ダイオードDHV2]、[昇圧巻線NHV3、高圧整流
ダイオードDHV3]、[昇圧巻線NHV4、高圧整流ダイオ
ードDHV4]、[昇圧巻線NHV5、高圧整流ダイオードD
HV5]という5組の半波整流回路が直列に接続された、
いわゆるマルチシングラー方式の半波整流回路が形成さ
れていることになる。
1、高圧整流ダイオードDHV1]、[昇圧巻線NHV2、高
圧整流ダイオードDHV2]、[昇圧巻線NHV3、高圧整流
ダイオードDHV3]、[昇圧巻線NHV4、高圧整流ダイオ
ードDHV4]、[昇圧巻線NHV5、高圧整流ダイオードD
HV5]という5組の半波整流回路が直列に接続された、
いわゆるマルチシングラー方式の半波整流回路が形成さ
れていることになる。
【0053】従って、フライバックトランスFBTの二
次側においては、5組の半波整流回路が昇圧巻線NHV1
〜NHV5に誘起された電流を整流して平滑コンデンサCH
Vに対して充電するという動作を行うことで、平滑コン
デンサCHVの両端には、各昇圧巻線NHV1〜NHV5に誘起
される電圧の5倍に対応するレベルの直流高電圧EHVが
得られ、この直流高電圧EHVをCRTのアノード電圧と
して利用するようにしている。
次側においては、5組の半波整流回路が昇圧巻線NHV1
〜NHV5に誘起された電流を整流して平滑コンデンサCH
Vに対して充電するという動作を行うことで、平滑コン
デンサCHVの両端には、各昇圧巻線NHV1〜NHV5に誘起
される電圧の5倍に対応するレベルの直流高電圧EHVが
得られ、この直流高電圧EHVをCRTのアノード電圧と
して利用するようにしている。
【0054】また、高圧整流ダイオードDHV1のカソー
ドと二次側アースとの間に挿入されている抵抗R1、可
変抵抗R2からなる直列接続回路は、上記直流高電圧EH
Vより低い電圧レベルを得るために設けられ、抵抗R1及
び抵抗R2により分圧された分圧電圧が制御回路2に入
力される。制御回路2は、直流高電圧EHVのレベル変化
に応じて、直交形制御トランスPRT−2の制御巻線N
C2に流す制御電流(直流電流)レベルを可変すること
で、駆動巻線NAのインダクタンスLAを可変制御する。
これにより、フライバックトランスFBTの一次側巻線
N4に流れる電流I4を制御することで、直流高電圧EHV
の定電圧化を図るようにしている。
ドと二次側アースとの間に挿入されている抵抗R1、可
変抵抗R2からなる直列接続回路は、上記直流高電圧EH
Vより低い電圧レベルを得るために設けられ、抵抗R1及
び抵抗R2により分圧された分圧電圧が制御回路2に入
力される。制御回路2は、直流高電圧EHVのレベル変化
に応じて、直交形制御トランスPRT−2の制御巻線N
C2に流す制御電流(直流電流)レベルを可変すること
で、駆動巻線NAのインダクタンスLAを可変制御する。
これにより、フライバックトランスFBTの一次側巻線
N4に流れる電流I4を制御することで、直流高電圧EHV
の定電圧化を図るようにしている。
【0055】ここで、高圧発生回路4から例えば30K
Vの直流高電圧EHVが得られるように、図1に示した回
路を実際に構成する場合は、絶縁コンバータトランスP
ITの二次巻線N2=45T、三次巻線N3=22T、二
次側並列共振コンデンサC2=0.015μF、フライ
バックトランスFBTの一次側巻線N4=30T、昇圧
巻線NHV1〜NHV5=530Tが選定される。また直交形
制御トランスPRT−2の制御巻線NAのインダクタン
スLAの可変範囲としてはLA=30μH〜150μHと
される。
Vの直流高電圧EHVが得られるように、図1に示した回
路を実際に構成する場合は、絶縁コンバータトランスP
ITの二次巻線N2=45T、三次巻線N3=22T、二
次側並列共振コンデンサC2=0.015μF、フライ
バックトランスFBTの一次側巻線N4=30T、昇圧
巻線NHV1〜NHV5=530Tが選定される。また直交形
制御トランスPRT−2の制御巻線NAのインダクタン
スLAの可変範囲としてはLA=30μH〜150μHと
される。
【0056】上記図1に示した本実施の形態の電源回路
の動作波形を図2及び図3に示す。図2には例えば交流
入力電圧VACが100V、高圧発生回路4での高圧負荷
電力が60W(IHV=2mA)とされた時の動作波形が
示され、図3には交流入力電圧VACが100V、高圧発
生回路4での高圧負荷電力が0W(IHV=0mA)とさ
れた時の動作波形が示されている。
の動作波形を図2及び図3に示す。図2には例えば交流
入力電圧VACが100V、高圧発生回路4での高圧負荷
電力が60W(IHV=2mA)とされた時の動作波形が
示され、図3には交流入力電圧VACが100V、高圧発
生回路4での高圧負荷電力が0W(IHV=0mA)とさ
れた時の動作波形が示されている。
【0057】高圧発生回路4での高圧負荷電力が60W
時の場合、スイッチング素子Q1のオン/オフ期間TON
/TOFFとしては7μs/5μsとなる。この場合、絶
縁コンバータトランスPITの二次側に設けられている
二次側共振コンデンサC2の両端電圧VC2は、図2
(a)に示すように、スイッチング素子Q1の動作がオ
ンとなる期間では、整流ダイオードDO1及び整流ダイオ
ードDO3の動作によって、その電圧レベルが200Vと
される正の電圧が得られ、スイッチング素子Q1の動作
がオフとなる期間TOFFでは、そのピーク電圧レベルが
800Vpとされる負の共振パルス電圧が得られる。ま
た、フライバックトランスFBTの一次側を流れる電流
I4は、図2(b)に示されるように、そのピーク電流
値が4Appとされる略正弦波形の共振電流波形となる。
時の場合、スイッチング素子Q1のオン/オフ期間TON
/TOFFとしては7μs/5μsとなる。この場合、絶
縁コンバータトランスPITの二次側に設けられている
二次側共振コンデンサC2の両端電圧VC2は、図2
(a)に示すように、スイッチング素子Q1の動作がオ
ンとなる期間では、整流ダイオードDO1及び整流ダイオ
ードDO3の動作によって、その電圧レベルが200Vと
される正の電圧が得られ、スイッチング素子Q1の動作
がオフとなる期間TOFFでは、そのピーク電圧レベルが
800Vpとされる負の共振パルス電圧が得られる。ま
た、フライバックトランスFBTの一次側を流れる電流
I4は、図2(b)に示されるように、そのピーク電流
値が4Appとされる略正弦波形の共振電流波形となる。
【0058】一方、高圧発生回路4での高圧負荷電力が
0W時の場合、図3に示すように、スイッチング素子Q
1のオン/オフ期間TON/TOFFとしては6μs/6μs
となり、二次側共振コンデンサC2の両端電圧VC2は、
図3(a)に示すように、スイッチング素子Q1の動作
がオンとなる期間では、整流ダイオードDO1及び整流ダ
イオードDO3の動作によって、その電圧レベルが200
Vとされる正の電圧が得られ、スイッチング素子Q1の
動作がオフとなる期間TOFFでは、そのピーク電圧レベ
ルが640Vpとされる負の共振パルス電圧が得られ
る。また、フライバックトランスFBTの一次側を流れ
る電流I4は、図2(b)に示されるように、そのピー
ク電流値が1.5Appとされる略正弦波形の共振電流波
形となる。
0W時の場合、図3に示すように、スイッチング素子Q
1のオン/オフ期間TON/TOFFとしては6μs/6μs
となり、二次側共振コンデンサC2の両端電圧VC2は、
図3(a)に示すように、スイッチング素子Q1の動作
がオンとなる期間では、整流ダイオードDO1及び整流ダ
イオードDO3の動作によって、その電圧レベルが200
Vとされる正の電圧が得られ、スイッチング素子Q1の
動作がオフとなる期間TOFFでは、そのピーク電圧レベ
ルが640Vpとされる負の共振パルス電圧が得られ
る。また、フライバックトランスFBTの一次側を流れ
る電流I4は、図2(b)に示されるように、そのピー
ク電流値が1.5Appとされる略正弦波形の共振電流波
形となる。
【0059】これら図2及び図3に示した動作波形を比
較してわかるように、図1に示した本実施の形態の電源
回路においては、高圧発生回路4での高圧負荷が60W
(IHV=2mA)〜0W(IHV=0mA)まで変動した
場合でも、スイッチング素子Q1のスイッチング周波数
は83.3kHzのままとなっている。即ち、図1に示
した電源回路は、高圧負荷が60Wから0Wまで変動し
た場合は、制御回路2によって、直交形制御トランスP
RT−2の駆動巻線NAのインダクタンスLAを可変制御
することで、フライバックトランスFBTの一次側巻線
N4を流れる電流I4を可変制御するようにしている。こ
れにより、高圧発生回路4側での負荷変動に応じて一次
側スイッチングコンバータのスイッチング周波数が変化
させることなく、高圧発生回路4から出力される直流高
電圧EHVの定電圧化を図るようにしている。
較してわかるように、図1に示した本実施の形態の電源
回路においては、高圧発生回路4での高圧負荷が60W
(IHV=2mA)〜0W(IHV=0mA)まで変動した
場合でも、スイッチング素子Q1のスイッチング周波数
は83.3kHzのままとなっている。即ち、図1に示
した電源回路は、高圧負荷が60Wから0Wまで変動し
た場合は、制御回路2によって、直交形制御トランスP
RT−2の駆動巻線NAのインダクタンスLAを可変制御
することで、フライバックトランスFBTの一次側巻線
N4を流れる電流I4を可変制御するようにしている。こ
れにより、高圧発生回路4側での負荷変動に応じて一次
側スイッチングコンバータのスイッチング周波数が変化
させることなく、高圧発生回路4から出力される直流高
電圧EHVの定電圧化を図るようにしている。
【0060】このような構成とされる図1に示した電源
回路と、図9に示した従来の回路とを比較すると、図9
に示した従来の回路では、水平出力回路20によって得
られるフライバックパルス電圧V11を昇圧して高圧発生
回路40から直流高電圧EHVを得るようにしていた。こ
れに対して、図1に示した回路では、二次側共振コンデ
ンサC2の両端に発生する負の共振パルス電圧VC2を高
圧発生回路4に直接入力することで、例えば図9に示し
た回路のようにスイッチング電源10の直流出力電圧E
O1をフライバックパルス電圧に変換するための水平出力
回路20を介在させることなく、高圧発生回路4におい
て直流高電圧EHVを得ることができる。また、絶縁コン
バータトランスPITの一次側にスイッチング動作を電
圧共振形とするための並列共振回路を備え、二次側には
電圧共振動作を得るための並列共振回路を備えた複合共
振形スイッチングコンバータとすると共に、フライバッ
クトランスFBTには、その一次側の動作を電圧共振形
とするための並列共振回路を備えるようにしている。
回路と、図9に示した従来の回路とを比較すると、図9
に示した従来の回路では、水平出力回路20によって得
られるフライバックパルス電圧V11を昇圧して高圧発生
回路40から直流高電圧EHVを得るようにしていた。こ
れに対して、図1に示した回路では、二次側共振コンデ
ンサC2の両端に発生する負の共振パルス電圧VC2を高
圧発生回路4に直接入力することで、例えば図9に示し
た回路のようにスイッチング電源10の直流出力電圧E
O1をフライバックパルス電圧に変換するための水平出力
回路20を介在させることなく、高圧発生回路4におい
て直流高電圧EHVを得ることができる。また、絶縁コン
バータトランスPITの一次側にスイッチング動作を電
圧共振形とするための並列共振回路を備え、二次側には
電圧共振動作を得るための並列共振回路を備えた複合共
振形スイッチングコンバータとすると共に、フライバッ
クトランスFBTには、その一次側の動作を電圧共振形
とするための並列共振回路を備えるようにしている。
【0061】この結果、図9に示した従来の回路では、
高圧発生回路4から例えば60W(30KV×2mA)
の高圧出力を取り出す際に、スイッチングコンバータか
ら70.6Wの直流入力電力が必要とされていたのに対
して、図1に示した本実施の形態の電源回路では、6
3.2Wの直流入力電力で済むことになり、7.4Wの
電力損失の低減を図ることができる。
高圧発生回路4から例えば60W(30KV×2mA)
の高圧出力を取り出す際に、スイッチングコンバータか
ら70.6Wの直流入力電力が必要とされていたのに対
して、図1に示した本実施の形態の電源回路では、6
3.2Wの直流入力電力で済むことになり、7.4Wの
電力損失の低減を図ることができる。
【0062】また、図9に示す従来の回路は、電圧変換
効率ηDC−DCが約85%とされることから、このような
電源回路を34インチのテレビジョン受像機に適用し
て、フライバックトランスFBTから映像出力回路用の
直流出力電圧EO3(200V)/10W、垂直偏向回路
用の直流出力電圧EO6,EO7(±15V)/7W、ヒー
タ用の直流出力電圧EO8(6.3V)/4Wを得る場合
は、21W÷0.85=24.7Wの直流入力電力が必
要とされていた。これに対して、図1に示した電源回路
においては、絶縁コンバータトランスPITの二次側か
ら直流出力電圧EO3を得ることができると共に、図示し
ていないが絶縁コンバータトランスPITの二次側から
直流出力電圧EO6,EO7,EO8を得るような構成とする
ことが可能とされる。この場合も、図1に示した電源回
路に備えられるスイッチングコンバータは複合共振形と
され、その電圧変換効率ηDC−DCが約95%とされるこ
とから、図1に示す電源回路を34インチのテレビジョ
ン受像機に適用して絶縁コンバータトランスPITの二
次側から直流出力電圧EO3,EO6,EO7,EO8を得るよ
うにすると、21W÷0.95=22.1Wの直流入力
電力で済むことになり、約2.6Wの電力損失の低減を
図ることが可能とされる。
効率ηDC−DCが約85%とされることから、このような
電源回路を34インチのテレビジョン受像機に適用し
て、フライバックトランスFBTから映像出力回路用の
直流出力電圧EO3(200V)/10W、垂直偏向回路
用の直流出力電圧EO6,EO7(±15V)/7W、ヒー
タ用の直流出力電圧EO8(6.3V)/4Wを得る場合
は、21W÷0.85=24.7Wの直流入力電力が必
要とされていた。これに対して、図1に示した電源回路
においては、絶縁コンバータトランスPITの二次側か
ら直流出力電圧EO3を得ることができると共に、図示し
ていないが絶縁コンバータトランスPITの二次側から
直流出力電圧EO6,EO7,EO8を得るような構成とする
ことが可能とされる。この場合も、図1に示した電源回
路に備えられるスイッチングコンバータは複合共振形と
され、その電圧変換効率ηDC−DCが約95%とされるこ
とから、図1に示す電源回路を34インチのテレビジョ
ン受像機に適用して絶縁コンバータトランスPITの二
次側から直流出力電圧EO3,EO6,EO7,EO8を得るよ
うにすると、21W÷0.95=22.1Wの直流入力
電力で済むことになり、約2.6Wの電力損失の低減を
図ることが可能とされる。
【0063】従って、図1に示した本実施の形態とされ
る電源回路を34インチのテレビジョン受像機に適用す
ると、図9に示した従来の回路をテレビジョン受像機に
適用する場合に比べて約10W(7.4W+2.6W)
の電力損失の低減が図られることが分かった。
る電源回路を34インチのテレビジョン受像機に適用す
ると、図9に示した従来の回路をテレビジョン受像機に
適用する場合に比べて約10W(7.4W+2.6W)
の電力損失の低減が図られることが分かった。
【0064】また図9に示した従来の回路において、ス
イッチング電源10を構成している電流共振形コンバー
タは、AC−DC電力変換効率ηAC−DCが約90%であ
り、直流出力電圧EO1,EO2,EO4,EO5を総合した最
大負荷電力(Pomax)が200Wの場合、交流入力
電力は222.2Wとなる。これに対して、図1に示し
た電源回路は、そのAC−DC電力変換効率ηAC−DCが
約92%であり、また最大負荷電力(Pomax)は2
00Wから約10W低減されて約190Wとなるため、
交流入力電力は約206.5Wで済むことになる。従っ
て、図1に示した電源回路と、図9に示した従来の回路
を比較すると、図1に示した電源回路のほうが交流入力
電力を約15.7W低減することができ、省エネルギー
化を図ることが可能になるものとされる。
イッチング電源10を構成している電流共振形コンバー
タは、AC−DC電力変換効率ηAC−DCが約90%であ
り、直流出力電圧EO1,EO2,EO4,EO5を総合した最
大負荷電力(Pomax)が200Wの場合、交流入力
電力は222.2Wとなる。これに対して、図1に示し
た電源回路は、そのAC−DC電力変換効率ηAC−DCが
約92%であり、また最大負荷電力(Pomax)は2
00Wから約10W低減されて約190Wとなるため、
交流入力電力は約206.5Wで済むことになる。従っ
て、図1に示した電源回路と、図9に示した従来の回路
を比較すると、図1に示した電源回路のほうが交流入力
電力を約15.7W低減することができ、省エネルギー
化を図ることが可能になるものとされる。
【0065】また、図1に示した本実施の形態の電源回
路では、制御回路2によって、フライバックトランスF
BTの二次側から出力される直流高電圧EHVの電圧レベ
ルに応じて駆動巻線NAのインダクタンスLAを可変制御
することで、フライバックトランスFBTの一次側巻線
N4を流れる電流I4を制御して、高圧発生回路4から出
力される直流高電圧EHVの定電圧化を図るようにしてい
る。これにより、高圧負荷電力が0W〜60Wまで変動
した場合でも直流高電圧EHVの電圧レベルが変動するの
を抑制することが可能になる。
路では、制御回路2によって、フライバックトランスF
BTの二次側から出力される直流高電圧EHVの電圧レベ
ルに応じて駆動巻線NAのインダクタンスLAを可変制御
することで、フライバックトランスFBTの一次側巻線
N4を流れる電流I4を制御して、高圧発生回路4から出
力される直流高電圧EHVの定電圧化を図るようにしてい
る。これにより、高圧負荷電力が0W〜60Wまで変動
した場合でも直流高電圧EHVの電圧レベルが変動するの
を抑制することが可能になる。
【0066】図4は、図1に示す電源回路をテレビジョ
ン受像機に適用した場合において、高圧発生回路から出
力される直流高電圧と高圧負荷電力との関係を示した図
である。この図4に示すように、例えば従来の回路をテ
レビジョン受像機等に適用した場合は、高圧負荷電力が
0W〜60Wまで変動した場合は直流高電圧EHVの電圧
レベルが30KV〜31.5KVまで変動し、その電圧
レベル変動幅ΔEHVは約1.5KVとされていたのに対
して、図1に示す電源回路では、高圧負荷電力が0W〜
60Wまで変動した場合でも直流高電圧EHVの電圧レベ
ルが30KVから殆ど変動することなく、その電圧レベ
ル変動幅ΔEHVは約0.1KVに抑制することができる
ようになる。
ン受像機に適用した場合において、高圧発生回路から出
力される直流高電圧と高圧負荷電力との関係を示した図
である。この図4に示すように、例えば従来の回路をテ
レビジョン受像機等に適用した場合は、高圧負荷電力が
0W〜60Wまで変動した場合は直流高電圧EHVの電圧
レベルが30KV〜31.5KVまで変動し、その電圧
レベル変動幅ΔEHVは約1.5KVとされていたのに対
して、図1に示す電源回路では、高圧負荷電力が0W〜
60Wまで変動した場合でも直流高電圧EHVの電圧レベ
ルが30KVから殆ど変動することなく、その電圧レベ
ル変動幅ΔEHVは約0.1KVに抑制することができる
ようになる。
【0067】従って、図1に示した本実施の形態の電源
回路を、例えばテレビジョン受像機等に適用して、CR
Tのアノード電極に対して直流高電圧EHVを供給すれ
ば、直流高電圧EHVによってCRTから出力される電子
ビームの水平方向の振幅変動をほぼ無いものとすること
ができる。これにより、例えば図5に示すように、テレ
ビジョン受像機のブラウン管面に白色ピークのウインド
ウ画面を表示させた場合、直流高電圧EHVの定電圧制御
を行っていない従来の回路では、破線で示すような画曲
がりが発生していたのに対して、直流高電圧EHVの定電
圧制御を行うようにした本実施の形態の電源回路では、
実線で示すように白色ピークのウインドウ画面の画曲が
りを無くすことができるようになる。この結果、従来の
回路では、テレビジョン受像機の水平出力回路に対して
設ける必要があったズーミング補正回路等が必要なくな
り、削減することができるようになる。
回路を、例えばテレビジョン受像機等に適用して、CR
Tのアノード電極に対して直流高電圧EHVを供給すれ
ば、直流高電圧EHVによってCRTから出力される電子
ビームの水平方向の振幅変動をほぼ無いものとすること
ができる。これにより、例えば図5に示すように、テレ
ビジョン受像機のブラウン管面に白色ピークのウインド
ウ画面を表示させた場合、直流高電圧EHVの定電圧制御
を行っていない従来の回路では、破線で示すような画曲
がりが発生していたのに対して、直流高電圧EHVの定電
圧制御を行うようにした本実施の形態の電源回路では、
実線で示すように白色ピークのウインドウ画面の画曲が
りを無くすことができるようになる。この結果、従来の
回路では、テレビジョン受像機の水平出力回路に対して
設ける必要があったズーミング補正回路等が必要なくな
り、削減することができるようになる。
【0068】さらに、フライバックトランスFBTのス
イッチング周波数は、スイッチング素子Q1のスイッチ
ング周波数に対応したものであり、例えば映像信号の水
平同期信号fHの周期とは同期するものではない。これ
により、フライバックトランスFBTからの漏洩磁束や
漏洩インダクタンスによって、フライバックトランスF
BTの昇圧巻線NHV1〜NHV5の誘起電圧にリンギングが
発生することもない。これにより、例えばCRTの画面
上にラスターリンギングが生じることがなく、また仮に
リンギングが発生したとしても、高圧発生回路4の水平
偏向回路とは独立に形成されていることから、水平偏向
電流IDYにリンギング電流成分が重畳されないので、C
RTの画面上にラスターリンギングやカーテン縞が生じ
ることがないという利点もある。
イッチング周波数は、スイッチング素子Q1のスイッチ
ング周波数に対応したものであり、例えば映像信号の水
平同期信号fHの周期とは同期するものではない。これ
により、フライバックトランスFBTからの漏洩磁束や
漏洩インダクタンスによって、フライバックトランスF
BTの昇圧巻線NHV1〜NHV5の誘起電圧にリンギングが
発生することもない。これにより、例えばCRTの画面
上にラスターリンギングが生じることがなく、また仮に
リンギングが発生したとしても、高圧発生回路4の水平
偏向回路とは独立に形成されていることから、水平偏向
電流IDYにリンギング電流成分が重畳されないので、C
RTの画面上にラスターリンギングやカーテン縞が生じ
ることがないという利点もある。
【0069】さらにまた、図9に示した従来の回路に備
えられるスイッチング電源10は、図10に示すよう
に、絶縁コンバータトランスPITの二次側から出力さ
れる水平偏向回路用の直流出力電圧EO1、信号系回路用
の直流出力電圧EO2、及び音声出力回路用の直流出力電
圧EO4,EO5のそれぞれがセンタータップを用いた両波
整流方式によって得るようにしている。このため、絶縁
コンバータトランスPITの二次側に巻装する巻線ボビ
ンのピン数として9ピン必要とされていたが、図1に示
す本実施の形態の電源回路では、この図には示していな
い音声出力回路用の直流出力電圧EO4,EO5をセンター
タップを用いた両波整流方式によって、二次側から得る
ように構成したとしても、巻線ボビンの二次側のピン数
は7ピンで済むため、それだけ絶縁コンバータトランス
PITの構造を簡素化することができる。
えられるスイッチング電源10は、図10に示すよう
に、絶縁コンバータトランスPITの二次側から出力さ
れる水平偏向回路用の直流出力電圧EO1、信号系回路用
の直流出力電圧EO2、及び音声出力回路用の直流出力電
圧EO4,EO5のそれぞれがセンタータップを用いた両波
整流方式によって得るようにしている。このため、絶縁
コンバータトランスPITの二次側に巻装する巻線ボビ
ンのピン数として9ピン必要とされていたが、図1に示
す本実施の形態の電源回路では、この図には示していな
い音声出力回路用の直流出力電圧EO4,EO5をセンター
タップを用いた両波整流方式によって、二次側から得る
ように構成したとしても、巻線ボビンの二次側のピン数
は7ピンで済むため、それだけ絶縁コンバータトランス
PITの構造を簡素化することができる。
【0070】また、本発明の電源回路としては、図1に
示した回路構成に限定されるものでない。図6は本発明
の第2の実施の形態とされる電源回路の二次側の構成を
示した回路図である。なお、この図6に示す電源回路の
一次側構成は、図1の構成と同様であるため図示は省略
する。また、図1と同一部分には同一符号を付して説明
は省略する。
示した回路構成に限定されるものでない。図6は本発明
の第2の実施の形態とされる電源回路の二次側の構成を
示した回路図である。なお、この図6に示す電源回路の
一次側構成は、図1の構成と同様であるため図示は省略
する。また、図1と同一部分には同一符号を付して説明
は省略する。
【0071】この図6に示す絶縁コンバータトランスP
ITの二次側では、さらに三次巻線N3の巻終端部を巻
き上げるようにして三次巻線N5が形成されている。そ
して、この三次巻線N5の巻終端部と二次側アース間に
対して二次側並列共振コンデンサC2を接続すると共
に、この三次巻線N5の巻終端部がインダクタLAを介
してフライバックトランスFBTの一次側巻線N4の巻
終端部に接続するように構成されている。そして、絶縁
コンバータトランスPITの三次巻線N5の巻終端部と
二次側アース間に対してアクティブクランプ回路20を
並列に接続するようにしている。
ITの二次側では、さらに三次巻線N3の巻終端部を巻
き上げるようにして三次巻線N5が形成されている。そ
して、この三次巻線N5の巻終端部と二次側アース間に
対して二次側並列共振コンデンサC2を接続すると共
に、この三次巻線N5の巻終端部がインダクタLAを介
してフライバックトランスFBTの一次側巻線N4の巻
終端部に接続するように構成されている。そして、絶縁
コンバータトランスPITの三次巻線N5の巻終端部と
二次側アース間に対してアクティブクランプ回路20を
並列に接続するようにしている。
【0072】この場合、アクティブクランプ回路20
は、補助スイッチング素子Q2、クランプコンデンサCC
L、クランプダイオードDD2を備えて形成される。クラ
ンプダイオードDD2には、例えばいわゆるボディダイオ
ードが選定される。また、補助スイッチング素子Q2を
駆動するための駆動回路系として、駆動巻線Ng,コン
デンサCg,抵抗R3を備えて成る。つまり、この場合
は二次側並列共振コンデンサC2と並列に部分共振回路
を形成するようにしている。
は、補助スイッチング素子Q2、クランプコンデンサCC
L、クランプダイオードDD2を備えて形成される。クラ
ンプダイオードDD2には、例えばいわゆるボディダイオ
ードが選定される。また、補助スイッチング素子Q2を
駆動するための駆動回路系として、駆動巻線Ng,コン
デンサCg,抵抗R3を備えて成る。つまり、この場合
は二次側並列共振コンデンサC2と並列に部分共振回路
を形成するようにしている。
【0073】補助スイッチング素子Q2のドレイン−ソ
ース間に対してはクランプダイオードDD2が並列に接続
される。ここでは、クランプダイオードDD2のアノード
がソースに対して接続され、カソードがドレインに対し
て接続される。また、補助スイッチング素子Q2のドレ
インはクランプコンデンサCCLの一方の端子と接続され
て、その他方の端子は、三次巻線N5の巻終端部とイン
ダクタLAとの接続点に対して接続される。また、補助
スイッチング素子Q2のソースは二次側アースに対して
接地される。つまり、本実施の形態のアクティブクラン
プ回路20としては、上記補助スイッチング素子Q2/
/クランプダイオードDD2の並列接続回路に対して、ク
ランプコンデンサCCLを直列に接続して成るものとされ
る。そして、このようにして形成される回路を絶縁コン
バータトランスPITの二次側巻線(N2+N3+N5)
に対して並列に接続して構成されるものである。
ース間に対してはクランプダイオードDD2が並列に接続
される。ここでは、クランプダイオードDD2のアノード
がソースに対して接続され、カソードがドレインに対し
て接続される。また、補助スイッチング素子Q2のドレ
インはクランプコンデンサCCLの一方の端子と接続され
て、その他方の端子は、三次巻線N5の巻終端部とイン
ダクタLAとの接続点に対して接続される。また、補助
スイッチング素子Q2のソースは二次側アースに対して
接地される。つまり、本実施の形態のアクティブクラン
プ回路20としては、上記補助スイッチング素子Q2/
/クランプダイオードDD2の並列接続回路に対して、ク
ランプコンデンサCCLを直列に接続して成るものとされ
る。そして、このようにして形成される回路を絶縁コン
バータトランスPITの二次側巻線(N2+N3+N5)
に対して並列に接続して構成されるものである。
【0074】また、補助スイッチング素子Q2の駆動回
路系としては、図示するように、補助スイッチング素子
Q2のゲートに対して、抵抗R3−コンデンサCg−駆動
巻線Ngの直列接続回路が接続される。この直列接続回
路は補助スイッチング素子Q2のための自励発振駆動回
路を形成する。ここで駆動巻線Ngは、絶縁コンバータ
トランスPITにおいて、二次巻線N2の巻始端部側を
巻き上げるようにして形成されており、この場合の巻数
としては例えば1T(ターン)としている。これによ
り、駆動巻線Ngには、二次巻線N2に得られる交番電
圧により励起された電圧が発生する。なお、実際として
は駆動巻線Ngのターン数は1Tであればその動作は保
証されるが、これに限定されるものではない。さらに、
補助スイッチング素子Q2のゲートには、制御回路2か
ら負フライバックトランスFBTの二次側から出力され
る直流高電圧EHVのレベル変化に対応した電圧をが入力
される。
路系としては、図示するように、補助スイッチング素子
Q2のゲートに対して、抵抗R3−コンデンサCg−駆動
巻線Ngの直列接続回路が接続される。この直列接続回
路は補助スイッチング素子Q2のための自励発振駆動回
路を形成する。ここで駆動巻線Ngは、絶縁コンバータ
トランスPITにおいて、二次巻線N2の巻始端部側を
巻き上げるようにして形成されており、この場合の巻数
としては例えば1T(ターン)としている。これによ
り、駆動巻線Ngには、二次巻線N2に得られる交番電
圧により励起された電圧が発生する。なお、実際として
は駆動巻線Ngのターン数は1Tであればその動作は保
証されるが、これに限定されるものではない。さらに、
補助スイッチング素子Q2のゲートには、制御回路2か
ら負フライバックトランスFBTの二次側から出力され
る直流高電圧EHVのレベル変化に対応した電圧をが入力
される。
【0075】このように構成した場合は、制御回路2に
よって、アクティブクランプ回路20の補助スイッチン
グ素子Q2の導通角制御(PWM制御)を行うことで、
フライバックトランスFBTの一次側巻線N4に入力さ
れる負の共振電圧レベルを、フライバックトランスFB
Tの二次側から出力される直流高電圧EHVの電圧レベル
に応じて制御することが可能になり、この場合も高圧発
生回路4から出力される直流高電圧EHVの定電圧化を図
ることができる。
よって、アクティブクランプ回路20の補助スイッチン
グ素子Q2の導通角制御(PWM制御)を行うことで、
フライバックトランスFBTの一次側巻線N4に入力さ
れる負の共振電圧レベルを、フライバックトランスFB
Tの二次側から出力される直流高電圧EHVの電圧レベル
に応じて制御することが可能になり、この場合も高圧発
生回路4から出力される直流高電圧EHVの定電圧化を図
ることができる。
【0076】また、三次巻線N3の巻終端部に第3の二
次側巻線とされる三次巻線N5を巻き上げ、三次巻線N5
の巻終端部をフライバックトランスFBTの一次側巻線
N4に接続するようにすれば、一次側巻線N4に入力され
る共振電圧レベルを高くすることが可能になるため、フ
ライバックトランスFBTにおいて昇圧する昇圧レベル
を図1に示した電源回路に比べて低く抑えることがで
き、フライバックトランスFBTの二次側に巻装されて
いる昇圧巻線NHV1〜NHV5の巻線数を少なくすることが
できるという利点がある。
次側巻線とされる三次巻線N5を巻き上げ、三次巻線N5
の巻終端部をフライバックトランスFBTの一次側巻線
N4に接続するようにすれば、一次側巻線N4に入力され
る共振電圧レベルを高くすることが可能になるため、フ
ライバックトランスFBTにおいて昇圧する昇圧レベル
を図1に示した電源回路に比べて低く抑えることがで
き、フライバックトランスFBTの二次側に巻装されて
いる昇圧巻線NHV1〜NHV5の巻線数を少なくすることが
できるという利点がある。
【0077】なお、図6に示す電源回路においては、三
次巻線N5の巻終端部と二次側アースとの間に二次側並
列共振コンデンサC2と、アクティブクランプ回路20
を並列に接続するようにしているが、もちろん三次巻線
N5を巻き上げることなく、図1に示したように、三次
巻線N3と二次側アース間に接続した二次側並列共振コ
ンデンサC2に対して並列にアクティブクランプ回路2
0を設けるようにしても良い。また、逆に三次巻線N3
に巻き上げた三次巻線N5の巻終端部と、フライバック
トランスFBTの一次側巻線N4との間に、図1に示し
たような直交形制御トランスPRT−1の駆動巻線NA
を挿入するように構成しても良い。
次巻線N5の巻終端部と二次側アースとの間に二次側並
列共振コンデンサC2と、アクティブクランプ回路20
を並列に接続するようにしているが、もちろん三次巻線
N5を巻き上げることなく、図1に示したように、三次
巻線N3と二次側アース間に接続した二次側並列共振コ
ンデンサC2に対して並列にアクティブクランプ回路2
0を設けるようにしても良い。また、逆に三次巻線N3
に巻き上げた三次巻線N5の巻終端部と、フライバック
トランスFBTの一次側巻線N4との間に、図1に示し
たような直交形制御トランスPRT−1の駆動巻線NA
を挿入するように構成しても良い。
【0078】また、本実施の形態においては、一次側に
対して自励式による共振コンバータを備えた構成の下で
定電圧制御を行うための制御トランスとして直交形制御
トランスPRT−1が用いられているが、この直交形制
御トランスPRT−1の代わりに、先に本出願人により
提案された斜交形制御トランスを採用することができ
る。上記斜交形制御トランスの構造としては、ここでの
図示は省略するが、例えば直交形制御トランスの場合と
同様に、4本の磁脚を有する2組のダブルコの字形コア
を組み合わせることで立体型コアを形成する。そして、
この立体形コアに対して制御巻線NC1と駆動巻線NBを
巻装するのであるが、この際に、制御巻線と駆動巻線の
巻方向の関係が斜めに交差する関係となるようにされ
る。具体的には、制御巻線NC1と駆動巻線NBの何れか
一方の巻線を、4本の磁脚のうちで互いに隣り合う位置
関係にある2本の磁脚に対して巻装し、他方の巻線を対
角の位置関係にあるとされる2本の磁脚に対して巻装す
るものである。そして、このような斜交形制御トランス
を備えた場合には、駆動巻線を流れる交流電流が負の電
流レベルから正の電流レベルとなった場合でも駆動巻線
のインダクタンスが増加するという動作傾向が得られ
る。これにより、スイッチング素子をターンオフするた
めの負方向の電流レベルは増加して、スイッチング素子
の蓄積時間が短縮されることになるので、これに伴って
スイッチング素子のターンオフ時の下降時間も短くな
り、スイッチング素子の電力損失をより低減することが
可能になるものである。
対して自励式による共振コンバータを備えた構成の下で
定電圧制御を行うための制御トランスとして直交形制御
トランスPRT−1が用いられているが、この直交形制
御トランスPRT−1の代わりに、先に本出願人により
提案された斜交形制御トランスを採用することができ
る。上記斜交形制御トランスの構造としては、ここでの
図示は省略するが、例えば直交形制御トランスの場合と
同様に、4本の磁脚を有する2組のダブルコの字形コア
を組み合わせることで立体型コアを形成する。そして、
この立体形コアに対して制御巻線NC1と駆動巻線NBを
巻装するのであるが、この際に、制御巻線と駆動巻線の
巻方向の関係が斜めに交差する関係となるようにされ
る。具体的には、制御巻線NC1と駆動巻線NBの何れか
一方の巻線を、4本の磁脚のうちで互いに隣り合う位置
関係にある2本の磁脚に対して巻装し、他方の巻線を対
角の位置関係にあるとされる2本の磁脚に対して巻装す
るものである。そして、このような斜交形制御トランス
を備えた場合には、駆動巻線を流れる交流電流が負の電
流レベルから正の電流レベルとなった場合でも駆動巻線
のインダクタンスが増加するという動作傾向が得られ
る。これにより、スイッチング素子をターンオフするた
めの負方向の電流レベルは増加して、スイッチング素子
の蓄積時間が短縮されることになるので、これに伴って
スイッチング素子のターンオフ時の下降時間も短くな
り、スイッチング素子の電力損失をより低減することが
可能になるものである。
【0079】
【発明の効果】以上説明したように本発明のスイッチン
グ電源回路は、複合共振形としてのスイッチング電源回
路を構成している絶縁コンバータトランスの二次側から
得られる負の共振電圧をインダクタを介してフライバッ
クトランスの一次側に対して直接入力するようにしてい
る。そして、フライバックトランスにおいて負の共振電
圧の極性を反転して昇圧した後、直流高電圧生成手段に
て所定の高圧レベルとされる直流高電圧を得るようにし
ている。従って、本発明のスイッチング電源回路をテレ
ビジョン受像機に適用すれば、例えば陰極線管のアノー
ドに対して供給する直流高電圧を得る際には、水平偏向
回路において二次側直流出力電圧をフライバックパルス
電圧に変換する必要が無く、水平偏向回路を省いた構成
とすることができる。これにより、入力電圧から直流高
電圧を得る際の電力変換効率の向上が図られることにな
る。
グ電源回路は、複合共振形としてのスイッチング電源回
路を構成している絶縁コンバータトランスの二次側から
得られる負の共振電圧をインダクタを介してフライバッ
クトランスの一次側に対して直接入力するようにしてい
る。そして、フライバックトランスにおいて負の共振電
圧の極性を反転して昇圧した後、直流高電圧生成手段に
て所定の高圧レベルとされる直流高電圧を得るようにし
ている。従って、本発明のスイッチング電源回路をテレ
ビジョン受像機に適用すれば、例えば陰極線管のアノー
ドに対して供給する直流高電圧を得る際には、水平偏向
回路において二次側直流出力電圧をフライバックパルス
電圧に変換する必要が無く、水平偏向回路を省いた構成
とすることができる。これにより、入力電圧から直流高
電圧を得る際の電力変換効率の向上が図られることにな
る。
【0080】また、第2の定電圧制御手段により、直流
高電圧生成手段から出力される直流高電圧の定電圧化を
図るようにしているため、高圧負荷電力の変動に伴う直
流高電圧の変動を抑制することが可能になる。従って、
本発明を例えばテレビジョン受像機の高電圧供給手段に
適用すれば、例えば陰極線管から出力される電子ビーム
の水平方向の振幅変動を抑制することが可能になる。
高電圧生成手段から出力される直流高電圧の定電圧化を
図るようにしているため、高圧負荷電力の変動に伴う直
流高電圧の変動を抑制することが可能になる。従って、
本発明を例えばテレビジョン受像機の高電圧供給手段に
適用すれば、例えば陰極線管から出力される電子ビーム
の水平方向の振幅変動を抑制することが可能になる。
【0081】また、フライバックトランスの一次側に
は、絶縁コンバータトランスから直接共振電圧が入力さ
れることから、フライバックトランスをテレビジョン受
像機の水平偏向回路から分離した構成とされ、フライバ
ックトランスのスイッチング周波数は、スイッチング素
子のスイッチング周波数に対応したものとされるので、
フライバックトランスからの漏洩磁束や漏洩インダクタ
ンスによって、昇圧巻線の誘起電圧にリンギングが発生
することがない。これにより、本発明をテレビジョン受
像機に適用した場合でも、例えばCRTの画面上にラス
ターリンギングやカーテン縞が発生することがないとい
う利点もある。
は、絶縁コンバータトランスから直接共振電圧が入力さ
れることから、フライバックトランスをテレビジョン受
像機の水平偏向回路から分離した構成とされ、フライバ
ックトランスのスイッチング周波数は、スイッチング素
子のスイッチング周波数に対応したものとされるので、
フライバックトランスからの漏洩磁束や漏洩インダクタ
ンスによって、昇圧巻線の誘起電圧にリンギングが発生
することがない。これにより、本発明をテレビジョン受
像機に適用した場合でも、例えばCRTの画面上にラス
ターリンギングやカーテン縞が発生することがないとい
う利点もある。
【図1】本発明の実施の形態としての電源回路の構成例
を示す回路図である。
を示す回路図である。
【図2】図1に示した電源回路の要部の動作を示す波形
図である。
図である。
【図3】図1に示した電源回路の要部の動作を示す波形
図である。
図である。
【図4】高圧発生回路から出力される直流高電圧と高圧
負荷電力との関係を示した図である。
負荷電力との関係を示した図である。
【図5】テレビジョン受像機のブラウン管面に白色ピー
クのウインドウ画面を表示したときに発生する画曲がり
の説明図である。
クのウインドウ画面を表示したときに発生する画曲がり
の説明図である。
【図6】第2の実施の形態とされる電源回路の二次側の
回路構成を示した図である。
回路構成を示した図である。
【図7】本実施の形態の絶縁コンバータトランスの構造
を示す断面図である。
を示す断面図である。
【図8】相互インダクタンスが+M/−Mの場合の各動
作を示す説明図である。
作を示す説明図である。
【図9】従来のテレビ用電源回路の構成を示した図であ
る。
る。
【図10】図9に示したテレビ用電源に備えられるスイ
ッチング電源の構成を示した回路図である。
ッチング電源の構成を示した回路図である。
【図11】図9に示したテレビ用電源回路の要部の動作
を示した波形図である。
を示した波形図である。
【符号の説明】 1 2 制御回路、4 高圧発生回路、20 アクティ
ブクランプ回路、AC商用交流電源、Ci 平滑コンデ
ンサ、Cr 一次側並列共振コンデンサ、C2 二次側
並列共振コンデンサ、CB 共振コンデンサ、CO1〜CO
8 平滑コンデンサ、CHV 平滑コンデンサ、Di ブ
リッジ整流回路、DD1 DD2 クランプダイオード、D
HV1〜DHV5 高圧整流ダイオード、DO1〜DO8 整流ダ
イオード、EO1〜EO8 直流出力電圧、EHV 直流高電
圧、FBT フライバックトランス、LA インダク
タ、N1 N4 一次側巻線、N2 二次巻線(二次側巻
線)、N3 N3A N3B N12 N13 三次巻線(二次
側巻線)、NA NB Ng駆動巻線、NC1 NC2 制御
巻線、PIT 絶縁コンバータトランス、PRT−1
PRT−2 直交形制御トランス、Q1 Q2 スイッチ
ング素子、RS 起動抵抗、RB ベース電流制限抵抗
ブクランプ回路、AC商用交流電源、Ci 平滑コンデ
ンサ、Cr 一次側並列共振コンデンサ、C2 二次側
並列共振コンデンサ、CB 共振コンデンサ、CO1〜CO
8 平滑コンデンサ、CHV 平滑コンデンサ、Di ブ
リッジ整流回路、DD1 DD2 クランプダイオード、D
HV1〜DHV5 高圧整流ダイオード、DO1〜DO8 整流ダ
イオード、EO1〜EO8 直流出力電圧、EHV 直流高電
圧、FBT フライバックトランス、LA インダク
タ、N1 N4 一次側巻線、N2 二次巻線(二次側巻
線)、N3 N3A N3B N12 N13 三次巻線(二次
側巻線)、NA NB Ng駆動巻線、NC1 NC2 制御
巻線、PIT 絶縁コンバータトランス、PRT−1
PRT−2 直交形制御トランス、Q1 Q2 スイッチ
ング素子、RS 起動抵抗、RB ベース電流制限抵抗
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 3/185 H04N 3/185 Fターム(参考) 5C068 AA09 CA03 CB04 CC04 CC08 5H006 AA01 BB04 CA01 CA07 CA12 CA13 CB03 CC02 DA04 DC05 HA09 5H730 AA01 AA16 AS01 AS04 AS05 AS15 BB23 BB26 BB43 BB52 BB66 BB67 BB72 BB74 BB86 BB94 CC01 DD02 DD22 EE07 EE39 EE44 EE65 EE73 FD01 FD21 FF01 FG07 ZZ16
Claims (5)
- 【請求項1】 入力された直流入力電圧を断続して出力
するためのスイッチング素子を備えて形成されるスイッ
チング手段と、 上記スイッチング手段の動作を電圧共振形とする一次側
並列共振回路が形成されるようにして備えられる一次側
並列共振コンデンサと、 一次側の出力を二次側に伝送するために設けられ、一次
側には一次側巻線が巻回され、二次側には、少なくとも
第1の二次側巻線の部分と、この第1の二次側巻線に対
して巻き上げるように形成した第2の二次側巻線の部分
とを有する二次側巻線が巻回されると共に、上記一次側
巻線と上記二次側巻線とについては疎結合とされる所要
の結合度が得られるようにされた絶縁コンバータトラン
スと、 上記二次側巻線に対して二次側並列共振コンデンサを並
列に接続することで形成される二次側並列共振回路と、 上記二次側並列共振回路を含んで形成され、上記第1の
二次側巻線から得られる交番電圧の正期間の電圧につい
て半波整流動作を行うことで、第1の直流出力電圧を得
ると共に、上記第2の二次側巻線から得られる交番電圧
の正期間の電圧について半波整流動作を行うことで得ら
れる直流出力電圧を、上記第1の直流出力電圧に対して
積み上げて、第2の直流出力電圧を得るように構成され
た直流出力電圧生成手段と、 上記第1の直流出力電圧のレベルに応じて、上記スイッ
チング素子のスイッチング周波数を可変制御すると共
に、スイッチング周期内のオフ期間を一定としたうえ
で、オン期間を可変するようにして上記スイッチング素
子をスイッチング駆動することで、上記第1の直流出力
電圧の定電圧制御を行うようにされる第1の定電圧制御
手段と、 一次側に入力される共振電流を二次側に伝送すること
で、二次側から負の期間の共振電圧を反転して昇圧した
昇圧電圧を得るようにされたフライバックトランスと、 上記フライバックトランスの一次側動作を共振動作とす
るために、上記絶縁コンバータトランスの二次側巻線
と、上記フライバックトランスの一次側巻線との間に挿
入され、上記絶縁コンバータトランスの二次側巻線から
得られる負の共振電圧から略正弦波状の共振電流を上記
フライバックトランスの一次側に入力するインダクタ
と、 上記フライバックトランスの二次側に得られる昇圧電圧
を入力して半波整流動作を行うことで、直流高電圧を得
るように構成された直流高電圧生成手段と、 上記直流高電圧のレベルに応じて、上記直流高電圧の定
電圧制御を行うようにされる第2の定電圧制御手段と、 を備えることを特徴とするスイッチング電源回路。 - 【請求項2】 上記二次側並列共振回路は、上記第2の
二次側巻線と二次側アースとの間に接続することを特徴
とする請求項1に記載のスイッチング電源回路。 - 【請求項3】 上記絶縁コンバータトランスの二次側巻
線には、上記第2の二次側巻線対して巻き上げるように
して第3の二次側巻線が形成されていると共に、 上記二次側並列共振回路を、上記第3の二次側巻線と二
次側アースとの間に接続することを特徴とする請求項1
に記載のスイッチング電源回路。 - 【請求項4】 上記第2の定電圧制御手段は、 上記インダクタを駆動巻線とし、この駆動巻線のインダ
クタンスを制御する制御巻線とからなる制御トランスを
備え、 上記直流高電圧レベルに応じて、上記駆動巻線のインダ
クタンスを可変制御することで、上記直流高電圧の定電
圧制御を行うようにしたことを特徴とする請求項1に記
載のスイッチング電源回路。 - 【請求項5】 上記第2の定電圧制御手段は、 上記絶縁コンバータトランスの二次側に巻回される駆動
巻線を少なくとも備えてなる自励式駆動回路と、この自
励式駆動回路によりスイッチング駆動される補助スイッ
チング素子とからなり、上記スイッチング素子がオフと
なる期間において上記二次側並列共振コンデンサの両端
に発生する共振電圧をクランプするように設けられるア
クティブクランプ手段を備え、 上記直流高電圧レベルに応じて、上記補助スイッチング
素子の駆動をパルス幅制御することで、上記直流高電圧
の定電圧制御を行うようにしたことを特徴とする請求項
1に記載のスイッチング電源回路。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000215855A JP2002034243A (ja) | 2000-07-11 | 2000-07-11 | スイッチング電源回路 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000215855A JP2002034243A (ja) | 2000-07-11 | 2000-07-11 | スイッチング電源回路 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002034243A true JP2002034243A (ja) | 2002-01-31 |
Family
ID=18711210
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000215855A Pending JP2002034243A (ja) | 2000-07-11 | 2000-07-11 | スイッチング電源回路 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002034243A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110855152A (zh) * | 2019-11-28 | 2020-02-28 | 南京汇凯顺电子科技有限公司 | 一种低压输入自激震荡型高压静电电源 |
-
2000
- 2000-07-11 JP JP2000215855A patent/JP2002034243A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110855152A (zh) * | 2019-11-28 | 2020-02-28 | 南京汇凯顺电子科技有限公司 | 一种低压输入自激震荡型高压静电电源 |
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