JP2001190068A - スイッチング電源回路 - Google Patents

スイッチング電源回路

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JP2001190068A
JP2001190068A JP37418599A JP37418599A JP2001190068A JP 2001190068 A JP2001190068 A JP 2001190068A JP 37418599 A JP37418599 A JP 37418599A JP 37418599 A JP37418599 A JP 37418599A JP 2001190068 A JP2001190068 A JP 2001190068A
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voltage
winding
circuit
transformer
switching
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Masayuki Yasumura
昌之 安村
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Sony Corp
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    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02MAPPARATUS FOR CONVERSION BETWEEN AC AND AC, BETWEEN AC AND DC, OR BETWEEN DC AND DC, AND FOR USE WITH MAINS OR SIMILAR POWER SUPPLY SYSTEMS; CONVERSION OF DC OR AC INPUT POWER INTO SURGE OUTPUT POWER; CONTROL OR REGULATION THEREOF
    • H02M7/00Conversion of ac power input into dc power output; Conversion of dc power input into ac power output
    • H02M7/02Conversion of ac power input into dc power output without possibility of reversal
    • H02M7/04Conversion of ac power input into dc power output without possibility of reversal by static converters
    • H02M7/05Capacitor coupled rectifiers

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安定した直流高電圧を出力することができる
スイッチング電源回路を提供する。 【解決手段】 複合共振形としてのスイッチング電源回
路を構成している絶縁コンバータトランスPITの二次
側から得られる交番電圧V2を、昇圧トランスHVTの
一次側に対して直接入力するようにしている。そして、
昇圧トランスHVTにおいて交番電圧V2を昇圧した
後、高圧発生回路4にて所定の高圧レベルとされる直流
高電圧EHVを得るようにしている。これにより、例えば
テレビジョン受像機の水平偏向を行うのに必要とされる
直流高電圧を得るのに、水平偏向回路系は介在しないで
済むため、入力電圧から直流高電圧を得る際の電力変換
効率の向上が図られることになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種電子機器に電
源として備えられるスイッチング電源回路に関わり、特
に安定した高電圧を出力するためのスイッチング電源回
路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から例えばテレビジョン受像機やプ
ロジェクタ装置等の電子機器においては、画像表示を行
うために陰極線管(CRT:Cathode-ray Tube)を備え
たものがある。陰極線管(以下、「CRT」という)を
備えたテレビジョン受像機では、良く知られているよう
に、CRTの内部に設けられている電子銃から出力され
る電子ビームを左右方向(水平方向)に偏向するための
水平偏向回路系ブロックと、上下方向(垂直方向)に偏
向するための垂直偏向系ブロックが設けられている。ま
た、水平偏向回路系ブロックには、CRTのアノード電
極に対して例えば20kV〜35kV程度の高圧を供給
する高圧発生回路が設けられている。
【0003】図11は、テレビジョン受像機に備えられ
ている水平偏向回路系ブロックと、その周辺回路の構成
を示した図である。この図に示すスイッチング電源回路
10は、入力された直流電圧にスイッチングを行い、最
終的には所定の電圧レベルの直流電圧に変換して出力す
るDC−DCコンバータとされる。このスイッチング電
源回路10の前段には、全波整流方式のブリッジ整流回
路Di及び平滑コンデンサCiから成る整流平滑回路が
設けられ、この整流平滑回路により商用交流電源(交流
入力電圧VAC)を整流平滑して直流電圧Eiを得る。そ
して、この直流電圧Eiをスイッチング電源回路10に
対して入力するようにしている。そしてこの場合には、
スイッチング電源回路10からは、所定の電圧レベルに
変換された直流出力電圧EO(EO1,EO2,EO3)が出
力されるようになっている。上記各直流出力電圧EO1,
EO2,EO3の実際の電圧レベルとしては、例えば直流出
力電圧EO1=135V、直流出力電圧EO2=15V、直
流出力電圧EO3=7Vとされる。
【0004】水平発振回路20には、映像信号等に含ま
れている水平同期信号fHが入力される。そして、この
水平同期信号fHに対応した発振周波数(15.75k
Hz)により発振を行い、水平同期信号fHに同期した
パルス電圧を出力する。
【0005】一点鎖線で囲って示した水平ドライブ回路
30は、水平発振回路20からのパルス電圧を増幅し、
後述する水平出力回路40に対して十分大きいドライブ
電流(駆動電流)を供給する。この場合、水平ドライブ
回路30の構成としては、負荷となる水平出力回路40
により水平発振回路20から供給されるパルス電圧の周
期が変動しないように、通常はエミッタ接地のトランス
結合増幅回路によって構成されている。
【0006】水平ドライブ回路30においては、図示す
るように、例えばトランジスタQ11のベースがコンデン
サC11を介して水平発振回路20に対して接続され、水
平発振回路20からのパルス電圧がトランジスタQ11の
ベースに入力されている。また、そのベース−エミッタ
間には、バイアス抵抗R11が挿入され、ベースに対して
所定のバイアス電圧が印加されている。スイッチング素
子Q11のコレクタは、水平ドライブトランスHDTの一
次巻線N11及びコレクタ抵抗R13を介して上記スイッチ
ング電源回路10の二次側出力端子(直流出力電圧EO
1)に接続され、そのエミッタが接地されている。ま
た、そのコレクタ−エミッタ間には、コンデンサC12と
抵抗R12との直列接続回路からなるダンピング回路が設
けられている。なお、上記コンデンサC12と抵抗R12と
の直列接続回路からなるダンピング回路は、水平ドライ
ブトランスHDTの一次巻線N11を流れる電流に対し
て、サージ電流や振動電流(リンギング電流)が重畳さ
れるのを防止している。また、水平ドライブトランスH
DTの一次巻線N11の巻始め端部と二次側アースとの間
に設けられているコンデンサC13はノイズ除去用のコン
デンサとされる。
【0007】水平ドライブトランスHDTは、一次巻線
N11の出力を二次巻線N21に伝送する絶縁トランスとさ
れる。この場合、水平ドライブトランスHDTの一次巻
線N11と二次巻線N21の極性(巻方向)は逆極性となる
ように巻装される。そして、一次巻線N11の巻始め端部
は、コレクタ抵抗R13を介して上記スイッチング電源回
路10の直流出力端子(直流出力電圧EO1)に接続さ
れ、その巻終わり端部がトランジスタQ11のコレクタに
接続されている。また、その二次巻線N21の巻終わり端
部は、後述する水平出力回路40の出力トランジスタQ
12のベースに接続され、その巻始め端部がアースに対し
て接地されている。
【0008】一点鎖線で囲って示した水平出力回路40
は、上記水平ドライブトランスHDTの二次側から得ら
れる出力を増幅することで、CRTの電子銃から出力さ
れる電子ビームを水平方向に走査する水平偏向電流IDY
を発生させる。また同時に、後述する高圧発生回路50
において高電圧を発生させるためのフライバックパルス
を生成するように構成される。
【0009】水平出力回路40においては、出力トラン
ジスタQ12のベースが上記水平ドライブトランスHDT
の二次巻線N21の巻終わり端部に接続され、そのコレク
タが後述するフライバックトランスFBTの一次側低圧
巻線NLVを介してスイッチング電源回路10の二次側出
力端子(二次側出力電圧EO1)に接続されている。な
お、そのエミッタは接地されている。また、出力トラン
ジスタQ12のコレクタ−エミッタ間には、ダンパダイオ
ードD11、水平帰線コンデンサCr1が並列に接続され
ている。さらに、そのコレクタ−エミッタ間には、[水
平偏向ヨークHDY、水平直線補正コイルHLC、S字補正
コンデンサCS1]から成る直列接続回路が接続されてい
るものとされる。
【0010】このような構成とされる水平出力回路40
では、水平帰線コンデンサCr1のキャパシタンスと、
フライバックトランスFBTの一次側低圧巻線NLVのリ
ーケージインダクタンス成分LLVとにより、電圧共振形
コンバータを形成している。そして、水平ドライブトラ
ンスHDTの二次側出力によって出力トランジスタQ12
がオン/オフ動作されることで、水平偏向ヨークHDYに
は鋸歯状波形とされる水平偏向電流IDYが流れる。ま
た、出力トランジスタQ12がオフとなる期間では、水平
偏向ヨークHDYのインダクタンスLDYと水平帰線コンデ
ンサCr1のキャパシタンスとの共振動作、及びダンパ
ダイオードD11の作用によって、水平帰線コンデンサC
r1の両端には、比較的高電圧とされるパルス電圧(フ
ライバックパルス電圧)V11が発生する。なお、水平直
線補正コイルHLC、及びS字補正コンデンサCS1の動作
については省略するが、例えば水平偏向電流IDYを補正
してCRTの管面に表示される画像の歪みを補正するよ
うに動作している。
【0011】一点鎖線で囲って示した高圧発生回路50
は、例えばフライバックトランスFBT(Fly Back Tra
nsformer)と高圧整流回路によって構成されており、上
記水平出力回路40にて生成されるフライバックパルス
電圧V11を昇圧して、例えばCRTのアノード電圧レベ
ルに対応した高電圧を生成する。
【0012】ここで、図15に上記フライバックトラン
スFBTの断面図を示し、この図15を用いて、フライ
バックトランスFBTの構造を説明しておく。この図に
示すフライバックトランスFBTでは、2つのコの字形
コアCR10,CR20の各磁脚を対向するように組み
合わせることで角形コアCR30が形成される。そし
て、コの字形コアCR10の端部と、コの字形コアCR
20の端部との対向する部分にはギャップGを設けるよ
うにされる。そして、図示するように、角形コアCR3
0の一方の磁脚に対して、低圧巻線ボビンLBと高圧巻
線ボビンHBとを取付けることで、これら低圧巻線ボビ
ンLB及び高圧巻線ボビンHBに対して、それぞれ一次
側低圧巻線NLV及び二次側高圧巻線NHVを分割して巻装
するようにしている。この場合、低圧巻線ボビンLBに
は単線を用いて一次側低圧巻線NLVが巻装され、高圧巻
線ボビンHBには同じく単線を用いて二次側高圧巻線N
HVが巻装される。この時、高圧巻線ボビンHBには、例
えば複数の二次側高圧巻線NHVを絶縁した状態で巻装す
る必要があるため、二次側高圧巻線NHVの巻き方は、各
二次側高圧巻線NHVの間に層間フィルムFを挿入して巻
き上げる、いわゆる層間巻きとされている。
【0013】上記図15に示した構造のフライバックト
ランスFBTの実際としては、例えば二次側高圧巻線N
HVとして5組の二次側高圧巻線NHV1,NHV2,NHV3,
NHV4,NHV5が分割されて各々独立した状態で巻装され
ている。なお、一次側低圧巻線NLVとしては1つの巻線
だけが巻装されている。ここで、一次側低圧巻線NLVに
対する各二次側高圧巻線NHV1〜NHV5の極性(巻方向)
は逆極性となるように巻装されている。一次側低圧巻線
NLVの巻始め端部は、スイッチング電源回路10の二次
側出力端子(直流出力電圧EO1)に接続され、巻終わり
端部は出力トランジスタQ12のコレクタに対して接続さ
れている。また、二次側高圧巻線NHV1〜NHV5の各々に
対しては、その巻き終わり端部に対して、高圧整流ダイ
オードDHV1,DHV2,DHV3,DHV4,DHV5のアノード
側が接続されている。そして、高圧整流ダイオードDHV
1のカソードは抵抗RHVを介して平滑コンデンサCHVO1
の正極端子と接続され、また、高圧整流ダイオードDHV
1,DHV2,DHV3,DHV4,DHV5の各カソードは、それ
ぞれ、二次側高圧巻線NHV1,NHV2,NHV3,NHV4の巻
き始め端部に対して接続される。
【0014】このような接続形態では、[二次側高圧巻
線NHV1、高圧整流ダイオードDHV1]、[二次側高圧巻
線NHV2、高圧整流ダイオードDHV2]、[二次側高圧巻
線NHV3、高圧整流ダイオードDHV3]、[二次側高圧巻
線NHV4、高圧整流ダイオードDHV4]、[二次側高圧巻
線NHV5、高圧整流ダイオードDHV5]という5組の半波
整流回路が形成され、そして、これら5組の半波整流回
路が直列に接続されていることになる。
【0015】従って、フライバックトランスFBTの二
次側においては、5組の半波整流回路が二次側高圧巻線
NHV1〜NHV5に誘起された電圧を整流して平滑コンデン
サCHVO1に対して充電するという動作を行うことで、平
滑コンデンサCHVO1の両端には、各二次側高圧巻線NHV
1〜NHV5に誘起される電圧の5倍に対応するレベルの直
流電圧が得られることになる。つまり、5倍電圧半波整
流回路が形成されていることになる。この平滑コンデン
サCHVO1の両端に得られた直流電圧は直流高電圧EHVと
されて、例えばCRTのアノード電圧として利用され
る。
【0016】なお、高圧整流ダイオードDHV3のカソー
ドと二次側アースとの間に挿入されている[抵抗R1、
可変抵抗R2、抵抗R3]からなる直列接続回路は、上記
直流高電圧EHVより低い電圧レベルを得るために設けら
れ、例えばCRTのフォーカス電圧等として利用される
直流出力電圧EFVを出力する。
【0017】上記図11に示した回路の各部の動作波形
は図12に示される。図11に示す回路では、出力トラ
ンジスタQ12のベースには、水平ドライブ回路30にて
増幅された水平発振回路20からパルス電圧が入力され
ることから、出力トランジスタQ12のスイッチング周波
数は、水平同期信号fHの同期周波数(15.75kH
z)に対応したものとなる。例えば、図示するように出
力トランジスタQ12のオン期間(水平走査期間)TONが
52.7μs、オフ期間(水平帰線期間)TOFFが1
0.8μsになっており、この期間TONと期間TOFFを
合わせた1周期の期間(63.5μS)が水平同期信号
fHの周期に対応している。
【0018】この場合、出力トランジスタQ12のコレク
タには、スイッチング素子Q12のオン/オフ動作によ
り、図12(d)に示すような波形のコレクタ電流IC
が流れる。これによりフライバックトランスFBTの一
次側低圧巻線NLVには、図12(c)に示すような波形
の一次側電流I11が流れ、水平偏向ヨークHDYには図1
2(b)に示すような波形の水平偏向電流IDYが流れる
ことになる。
【0019】この時、出力トランジスタQ12のコレクタ
−エミッタ間に対して並列に接続されている水平帰線コ
ンデンサCr1の両端電圧V11は、図12(a)に示す
ように、出力トランジスタQ12がオンとなる期間TONで
は0レベルになる。また、出力トランジスタQ12がオフ
となる期間TOFFでは、水平偏向ヨークHDYのインダク
タンス成分LDYと水平帰線コンデンサCr1のキャパシ
タンスとの共振動作によって、例えば1000Vp〜1
200Vp程度のフライバックパルス電圧V11が発生す
る。
【0020】そして、図11に示した高圧発生回路50
では、上記のようなフライバックパルス電圧V11によ
り、フライバックトランスFBTの一次側に印加される
正のパルス電圧を昇圧して、二次側から所定の直流高電
圧EHVを得るようにしている。例えば水平帰線コンデン
サCr1の両端に1000Vp〜1200Vpのフライ
バックパルス電圧V11が発生した場合は、図13に示す
ように、フライバックトランスFBTの一次側低圧巻線
NLVには約900Vp程度の正のパルス電圧が印加され
る。これにより、各二次側高圧巻線NHV1〜NHV5には、
上記正のパルス電圧を約6.5kV程度にまで昇圧され
た誘起電圧が発生する。高圧発生回路50には5組の二
次側高圧巻線NHV1〜NHV5が巻装され、5倍電圧半波整
流回路が設けられていることから、高圧発生回路50か
らは約32kVの直流高電圧EHVが出力されることにな
る。
【0021】なお、このようなフライバックトランスF
BTの一次側低圧巻線NLV及び二次側高圧巻線NHV1〜
NHV5の巻線数は、例えば各二次側高圧巻線NHV1〜NHV
5として、高圧巻線ボビンHBに500T(ターン)程
度の巻線を巻装した後、所定の直流高電圧EHVが得られ
るように低圧巻線ボビンLBに一次側低圧巻線NLVを所
定のターン巻装することで構成されるものである。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図11に示
した回路は、水平出力回路40にて得られるフライバッ
クパルス電圧V11を利用して高圧発生回路50から直流
高電圧EHVを得るようにしている。このため、入力電力
を高圧負荷電力に変換する際の電力変換効率は約70%
程度となり、高圧負荷電力を得る際の無効電力は比較的
大きいものとされる。
【0023】また、高圧発生回路50では、フライバッ
クトランスFBTの一次側低圧巻線NLVに入力される正
のパルス電圧(フライバックパルス電圧)により、各二
次側高圧巻線NHVに誘起される誘起電圧を得、この誘起
電圧のピーク値を、各高圧整流ダイオードDHVによって
半波整流することで、直流高電圧EHVを得るようにして
いる。しかしながら、この場合は高圧整流ダイオードD
HVの導通角が狭く、等価的には電源インピーダンスが高
くなるため、直流高電圧EHVの電圧レベルは、高圧負荷
の変動の影響を受けやすくなるという欠点がある。
【0024】例えば図11に示した回路をCRTの画面
サイズが29インチ以上とされるテレビジョン受像機に
適用した場合、高圧発生回路50からは、CRTの画面
輝度を確保するために、アノード電極に対して2mA以
上のビーム電流IHVを供給する必要がある。つまり、C
RTのアノード電極に対して供給される直流高電圧EHV
の電圧レベルを例えば32kVとすると、高圧発生回路
50にかかる高圧負荷電力としては64W(32kV×
2mA)の電力が必要になる。このため、高圧発生回路
50からは、高圧負荷電力として、少なくとも0W(I
HV=0mA)〜64W(IHV=2mA)までは変動する
ことが考えられる。
【0025】一例として高圧負荷電力を0W(IHV=0
mA)〜64W(IHV=2mA)まで変化させた時に、
高圧発生回路50から出力される直流高電圧EHVの変化
の様子を図14に示す。この場合、高圧負荷電力が0W
(IHV=0mA)の時は、直流高電圧EHVの電圧レベル
が32kVになっている。これに対して、高圧負荷電力
が64W(IHV=2mA)まで増加すると、高圧整流ダ
イオードDHV、及び突入電流制限抵抗RHV等による電圧
降下によって直流高電圧は約30.5kVまで低下して
いる。つまり、図11に示した回路を実際のテレビジョ
ン受像機等に適用した場合は、高圧負荷電力の実使用範
囲内(0W〜64W)における直流高電圧EHVの電圧レ
ベル幅ΔEHVは約1.5kVになる。
【0026】このように直流高電圧EHVの電圧レベルが
変動すると、例えば水平偏向電流IDYの電流値が一定の
もとでは、CRTから出力される電子ビームの水平方向
の振幅が変化する。このため、実際のテレビジョン受像
機においては、直流高電圧EHVの変動によって電子ビー
ムの水平方向の振幅が変化しないように、水平偏向電流
IDYの電流値を補正するズーミング補正回路等を水平出
力回路40に対して設ける必要があった。
【0027】また、フライバックトランスFBTは、上
述したように、一方の磁脚に対してのみ巻線が施されて
いることから、巻線が施されていない他方の磁脚のギャ
ップGからの漏洩磁束や、二次側高圧巻線NHVの漏洩イ
ンダクタンスの分布容量によって、リンギング(振動)
が発生することがある。例えば二次側高圧巻線NHVの漏
洩インダクタンスによって、図13に示すように、二次
側高圧巻線NHVに誘起される誘起電圧が負レベルとなる
タイミングでリンギング(振動)が発生すると、図12
(c)に示したフライバックトランスFBTの一次側を
流れる一次側電流I11にリンギング成分が重畳される。
これにより、図12(b)に示した水平偏向電流IDYに
もリンギング電流成分が重畳されるため、例えばCRT
の画面左端にラスターリンギングが生じる。このため、
実際のテレビジョン受像機では、ラスターリンギングを
防止するために何らかの対策が必要になる。
【0028】また、フライバックトランスFBTにおい
ては、一次側低圧巻線NLVを流れる一次側電流(フライ
バック電流)I11に直流成分が重畳されるため、フライ
バックトランスFBTが飽和しないようにコアの形状を
太くしたり、一次側電流I11が流れる一次側低圧巻線N
LVの巻線径を太くする必要がある。この結果、フライバ
ックトランスFBTの形状が大型化するという欠点もあ
った。
【0029】また、フライバックトランスFBTの一次
側を流れる一次側電流I11に直流電流成分が重畳される
と、これに伴って出力トランジスタQ12を流れるコレク
タ電流ICのピークレベルが増加する。このため、出力
トランジスタQ12を大電力に耐えられる高耐圧トランジ
スタによって構成したり、出力トランジスタQ12の発熱
を抑えるための放熱板等を取り付ける等の対策が必要に
なる。
【0030】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明のスイッ
チング電源回路は、上記した課題を考慮して以下のよう
に構成する。つまり、スイッチング素子を備え、入力さ
れた直流入力電圧を断続して出力するスイッチング手段
と、スイッチング手段の出力を二次側に伝送する絶縁コ
ンバータトランスと、絶縁コンバータトランスの一次巻
線を含む漏洩インダクタンス成分と、直列共振コンデン
サのキャパシタンスとによって形成されて、スイッチン
グ手段の動作を電流共振形とする一次側直列共振回路
と、絶縁コンバータトランスの一次巻線を含む漏洩イン
ダクタンス成分と、部分共振用コンデンサのキャパシタ
ンスとによって形成されて、少なくとも、スイッチング
素子のターンオフ時に流れるスイッチング電流を共振電
流とする部分共振回路と、絶縁コンバータトランスの二
次巻線に得られる交番電圧を入力して整流動作を行うこ
とで、二次側直流出力電圧を得るように構成された直流
出力電圧生成手段と、二次側直流出力電圧のレベルに応
じて、スイッチング素子のスイッチング周波数を可変す
ることで定電圧制御を行うようにされる定電圧制御手段
とを備える。そして、一次側に入力される交番電圧を二
次側に伝送することで、二次側において交番電圧を昇圧
した昇圧電圧を得るようにされる昇圧トランスと、昇圧
トランスの二次側に得られる昇圧電圧を入力して整流動
作を行うことで、所定の高圧レベルとされる直流高電圧
を得るように構成された直流高電圧生成手段とを備える
ようにした。
【0031】即ち、本発明によれば、一次側において電
流共振形コンバータを形成するための直列共振回路と、
スイッチング素子のターンオフ時に電流共振動作となる
部分共振回路を複合的に備えたスイッチング電源回路が
形成される。そして、このようなスイッチング電源回路
を構成している絶縁コンバータトランスの二次側から得
られる交番電圧を、昇圧トランスの一次側に対して直接
入力するようにしている。そして、昇圧トランスにおい
て交番電圧を昇圧した後、直流高電圧生成手段にて所定
の高圧レベルとされる直流高電圧を得るようにしてい
る。つまり、本発明にあっては、例えばテレビジョン受
像機の水平偏向を行うのに必要とされる直流高電圧を得
るのに、水平偏向回路系は介在しないようにされる。
【0032】
【発明の実施の形態】図1の回路図は、本発明の実施の
形態としてのスイッチング電源回路の構成を示した図で
ある。この図に示す電源回路は、2石のスイッチング素
子(バイポーラトランジスタ)をハーフブリッジ結合し
た、自励式の電流共振形スイッチングコンバータを備え
た構成を採る。この電流共振形スイッチングコンバータ
においては、図のように2つのスイッチング素子Q1,
Q2をハーフブリッジ結合したうえで、平滑コンデンサ
Ciの正極側の接続点とアース間に対して挿入するよう
にして接続されている。この場合、スイッチング素子Q
1,Q2には、バイポーラトランジスタ(BJT;接合型
トランジスタ)が採用される。そして、商用交流電源A
C(交流入力電圧VAC)から直流出力電圧を得るための
整流平滑回路として、ブリッジ整流回路Di及び平滑コ
ンデンサCiからなる全波整流回路が備えられ、この全
波整流回路では交流入力電圧VACのほぼ1倍のレベルに
対応する整流平滑電圧を生成し、直流入力電圧として供
給する。
【0033】スイッチング素子Q1,Q2の各コレクタ−
ベース間には、それぞれ起動抵抗RS1、RS2が挿入され
る。また、スイッチング素子Q1、Q2の各ベース−エミ
ッタ間にはそれぞれクランプダイオードDD1,DD2が挿
入される。また、スイッチング素子Q1のベースとスイ
ッチング素子Q2のコレクタ間に対しては、共振用コン
デンサCB1、ベース電流制限用抵抗RB1、駆動巻線NB1
から成る直列接続回路が挿入される。共振用コンデンサ
CB1は、自身のキャパシタンスと、駆動巻線NB1のイン
ダクタンスLB1と共に自励発振駆動用の直列共振回路を
形成し、これによりスイッチング素子Q1のスイッチン
グ周波数を決定する。同様に、スイッチング素子Q2の
ベースと一次側アース間に対しては、共振用コンデンサ
CB2、ベース電流制限用抵抗RB2、駆動巻線NB2から成
る直列接続回路が挿入されており、共振用コンデンサC
B2と駆動巻線NB2のインダクタンスLB2と共に自励発振
用の直列共振回路を形成して、スイッチング素子Q2の
スイッチング周波数を決定している。
【0034】また、スイッチング素子Q1のエミッタと
スイッチング素子Q2のコレクタの接点(スイッチング
出力点)と、一次側アースの間には、部分共振用コンデ
ンサCcが接続される。この部分共振用コンデンサCc
は、後述する直列共振コンデンサC1より十分小さいキ
ャパシタンスとされ、スイッチング素子Q1,Q2のスイ
ッチングノイズを吸収するために設けられるものである
が、ここでは、後述するようにして行われる定電圧制御
動作によって可変制御されるスイッチング周波数に対応
して、少なくとも、スイッチング素子Q1,Q2のターン
オフ時にゼロ電圧スイッチング動作を得るための共振作
用も有する。これにより、スイッチング素子Q1,Q2に
おけるスイッチング損失の低減が図られる。このよう
に、部分共振用コンデンサCcは、自身のキャパシタン
スと絶縁コンバータトランスPITの漏洩インダクタン
ス成分により、スイッチング素子Q1,Q2のコレクタ電
流ICI,IC2を略正弦波形の共振電流とするための部分
共振回路を形成している。
【0035】ドライブトランスPRT(Power Regulatin
g Transformer)はスイッチング素子Q1、Q2を駆動す
ると共に、スイッチング周波数を可変制御することによ
り定電圧制御を行うために設けられるもので、この図の
場合には駆動巻線NB1,NB2及び共振電流検出巻線ND
が巻回され、更にこれらの各巻線に対して制御巻線NC
が直交する方向に巻回された直交型の可飽和リアクトル
とされている。このドライブトランスPRTの駆動巻線
NB1の一端は、共振用コンデンサCB1−抵抗RB1の直列
接続を介してスイッチング素子Q1のベースに接続さ
れ、他端はスイッチング素子Q1のエミッタに接続され
る。また、駆動巻線NB2の一端はアースに接地されると
共に、他端は共振用コンデンサCB2−抵抗RB2の直列接
続を介してスイッチング素子Q2のベースと接続されて
いる。駆動巻線NB1と駆動巻線NB2は互いに逆極性の電
圧が発生するように巻装されている。
【0036】絶縁コンバータトランスPIT(Power Iso
lation Transformer)は、スイッチング素子Q1,Q2の
スイッチング出力を二次側に伝送する。この場合、絶縁
コンバータトランスPITの一次巻線N1の一端は、共
振電流検出巻線NDを介してスイッチング素子Q1のエミ
ッタとスイッチング素子Q2のコレクタの接点(スイッ
チング出力点)に接続され、他端は直列共振コンデンサ
C1を介して一次側アースに接地されることで、スイッ
チング出力が得られるようにされる。
【0037】上記接続形態では、上記直列共振コンデン
サC1及び一次巻線N1は直列に接続されているため、こ
の直列共振コンデンサC1のキャパシタンス及び一次巻
線N1(直列共振巻線)を含む絶縁コンバータトランス
PITの漏洩インダクタンス(リーケージインダクタン
ス)成分により、スイッチングコンバータの動作を電流
共振形とするための一次側直列共振回路を形成してい
る。つまり、図1に示した本実施の形態の電源回路の一
次側には電流共振形コンバータが備えられている。
【0038】従って、図1に示す回路では、一次側スイ
ッチングコンバータの動作を電流共振形とするための一
次側直列共振回路と、先に述べた、スイッチング素子Q
1,Q2のターンオフ時に流れるコレクタ電流IC1,IC2
を略正弦波形の共振電流とするための部分共振回路が複
合的に備えられた構成を採ることになる。なお、本明細
書では、このような一次側に対して、一次側直列共振回
路と部分共振回路という2組の共振回路が備えられて動
作する構成のスイッチングコンバータについては、「複
合電流共振形スイッチングコンバータ」ともいうことに
する。
【0039】絶縁コンバータトランスPITの二次側で
は、一次巻線N1に供給されるスイッチング出力によっ
て、二次巻線N2に交番電圧が誘起される。二次巻線N2
に対しては、ブリッジ整流回路DBR及び平滑コンデンサ
CO1から成る整流平滑回路が設けられ直流出力電圧EO1
を得るようにしている。つまり、この構成では二次側に
おいてブリッジ整流回路DBRによって全波整流動作を得
ている。この場合、ブリッジ整流回路DBRは絶縁コンバ
ータトランスPITの二次巻線N2に発生する交番電圧
が入力されることで、所定の電圧レベル(例えば135
V)とされる直流出力電圧EO1を生成する。なお、この
直流出力電圧EO1は制御回路1に対しても分岐して入力
される。制御回路1においては、直流出力電圧EO1を検
出電圧として利用する。
【0040】制御回路1は、例えば二次側の直流電圧出
力EO1のレベルに応じてそのレベルが可変される直流電
流を、制御電流としてドライブトランスPRTの制御巻
線NCに供給することにより後述するようにして定電圧
制御を行う。
【0041】上記構成による電源回路のスイッチング動
作としては、先ず商用交流電源が投入されると、例えば
起動抵抗RS1,RS2を介してスイッチング素子Q1,Q2
のベースに起動電流が供給されることになるが、例えば
スイッチング素子Q1が先にオンになったとすれば、ス
イッチング素子Q2はオフとなるように制御される。そ
してスイッチング素子Q1の出力として、共振電流検出
巻線ND→一次巻線N1→直列共振コンデンサC1に共振
電流が流れるが、この共振電流が0となる近傍でスイッ
チング素子Q2がオン、スイッチング素子Q1がオフとな
るように制御される。そして、スイッチング素子Q2を
介して先とは逆方向の共振電流が流れる。以降、スイッ
チング素子Q1,Q2が交互にオンとなる自励式のスイッ
チング動作が開始される。このように、平滑コンデンサ
Ciの端子電圧を動作電源としてスイッチング素子Q
1,Q2が交互に開閉を繰り返すことによって、絶縁コン
バータトランスPITの一次側巻線N1に共振電流波形
に近い一次側電流(ドライブ電流)I1を供給し、二次
側の巻線N2に交番出力を得る。
【0042】また、ドライブトランスPRTによる定電
圧制御は次のようにして行われる。例えば、交流入力電
圧や負荷電力の変動によって二次側出力電圧EO1が変動
したとすると、制御回路1では二次側出力電圧EO1の変
動に応じて制御巻線NCに流れる制御電流のレベルを可
変制御する。この制御電流によりドライブトランスPR
Tに発生する磁束の影響で、ドライブトランスPRTに
おいては飽和傾向の状態が変化し、駆動巻線NB1,NB2
のインダクタンスを変化させるように作用するが、これ
により自励発振回路の条件が変化してスイッチング周波
数が変化するように制御される。この図に示す電源回路
では、直列共振コンデンサC1及び一次巻線N1の直列共
振回路の共振周波数よりも高い周波数領域でスイッチン
グ周波数を設定しているが、例えばスイッチング周波数
が高くなると、直列共振回路の共振周波数に対してスイ
ッチング周波数が離れていくようにされる。これによ
り、スイッチング出力に対する一次側直列共振回路の共
振インピーダンスは高くなる。このようにして共振イン
ピーダンスが高くなることで、一次側直列共振回路の一
次巻線N1に供給されるドライブ電流が抑制される結
果、二次側出力電圧が抑制されることになって、定電圧
制御が図られることになる。なお、以降はこのような定
電圧制御方式を「スイッチング周波数制御方式」と呼
ぶ。
【0043】さらに、図1に示した本実施の形態の電源
回路には、昇圧トランスHVTと高圧整流回路を備えた
高圧発生回路4が設けられている。そして、この高圧発
生回路4において、絶縁コンバータトランスPITの二
次側に発生する交番電圧V2から、所定の高電圧レベル
とされる直流高電圧EHVを得るようにしている。このた
め、絶縁コンバータトランスPITの二次巻線N2に
は、高圧発生回路4の昇圧トランスHVTの一次巻線N
4が並列に接続されている。そして、この昇圧トランス
HVTの一次巻線N4に入力される交番電圧V2を昇圧し
て二次側に伝送するようしている。また、その一次側巻
線N4と二次側高圧巻線NHVの極性(巻方向)は同一と
なるように巻装されている。
【0044】ここで、図6に昇圧トランスHVTの断面
図を示し、この図6を用いて昇圧トランスHVTの構造
を説明しておく。この図に示す昇圧トランスHVTは、
上記図11に示したフライバックトランスFBTと同様
に、2つのコの字形コアCR10,CR20の各磁脚を
対向するように組み合わせることで角形コアCR30が
形成されている。そして、これら2つのコの字形コアC
R10の端部と、コの字形コアCR20の端部とが対向
する部分にはギャップGが設けられている。そして、図
示するように、角形コアCR30の一方の磁脚に対し
て、低圧巻線ボビンLBと高圧巻線ボビンHBを取り付
けることで、これら低圧巻線ボビンLB及び高圧巻線ボ
ビンHBに対して、それぞれ一次巻線N4及び二次側高
圧巻線NHVを分割して巻装するようにしている。そし
て、低圧巻線ボビンLBには一次巻線N4が巻装され、
高圧巻線ボビンHBには複数の二次側高圧巻線NHVが層
間フィルムFを挿入して巻き上げる層間巻きによって巻
装されることになる。
【0045】但し、この場合は、一次巻線N4にリッツ
線が用いられている点が、図11に示したフライバック
トランスFBTとは異なっている。昇圧トランスHVT
の一次巻線N4に発生する交番電圧は、絶縁コンバータ
トランスPITの二次側出力であり、即ち、その周波数
はスイッチング素子Q1のスイッチング周波数に対応し
たものとなる。このスイッチング周波数は、例えば数十
kHz〜200kHz程度の範囲内において、所定の周
波数範囲を使用するものとされていることから、図11
に示したフライバックトランスFBTの一次側電流の周
波数(水平同期周波数fH)よりも高い周波数となる。
この場合に、本実施の形態のように、一次巻線N4にリ
ッツ線を使用すると、一次巻線N4にうず電流が発生す
るのを防止することができる。
【0046】なお、本実施の形態においては、昇圧トラ
ンスHVTの二次側高圧巻線NHVを層間巻きによって巻
装した場合が示されているが、二次側高圧巻線NHVの巻
き方としては層間巻きに限定されるものでなく、本発明
の昇圧トランスHVTとしては、例えば高圧ボビンHB
を複数の領域に分割して、各分割領域に対して二次側高
圧巻線NHVを巻装する、いわゆる分割巻きによって巻装
することも可能である。つまり、高圧ボビンHBに巻装
される複数の二次側高圧巻線NHVが、それぞれ絶縁され
た状態で巻装されれば良い。
【0047】図1に示す昇圧トランスHVTの二次側に
は、例えば5組の二次側高圧巻線NHV1,NHV2,NHV
3,NHV4,NHV5が分割された状態で巻装されている。
そして、例えば二次側高圧巻線NHV1の巻始め端部が高
圧コンデンサCHV1の一端に接続され、その巻終わり端
部が高圧整流ダイオードDHV1のアノードに接続されて
いる。そして、高圧整流ダイオードDHV1のカソードが
高圧コンデンサCHV1の他端に接続されている。
【0048】このような接続形態では、結果的には[二
次側高圧巻線NHV1、高圧整流ダイオードDHV1、高圧コ
ンデンサCHV1]からなる倍電圧半波整流回路が形成さ
れていることになる。そして、このような倍電圧半波整
流回路の倍電圧整流動作としては次のようになる。先
ず、高圧整流ダイオードDHV1がオフとなる期間におい
ては、高圧整流ダイオードDHV1により整流した整流電
流を高圧コンデンサCHV1に対して充電する動作が得ら
れる。そして、高圧整流ダイオードDHV1がオンとなる
期間においては、二次側高圧巻線NHV1に誘起された誘
起電圧に高圧コンデンサCHV1の両端電圧が加わるとい
う動作が得られる。これにより、[二次側高圧巻線NHV
1、高圧整流ダイオードDHV1、高圧コンデンサCHV1]
からなる倍電圧整流回路では、二次側高圧巻線NHV1に
誘起される誘起電圧のほぼ2倍に対応する電圧が得られ
ることになる。
【0049】そして、本実施の形態の電源回路では、昇
圧トランスHVTの二次側に巻装されている二次側高圧
巻線NHV2,NHV3,NHV4,NHV5に対して、上記した倍
電圧半波整流回路と同様な倍電圧半波整流回路がそれぞ
れ形成されている。即ち、昇圧トランスHVTの二次側
には、[二次側高圧巻線NHV1、高圧整流ダイオードDH
V1、高圧コンデンサCHV1]、[二次側高圧巻線NHV2、
高圧整流ダイオードDHV2、高圧コンデンサCHV2]、
[二次側高圧巻線NHV3、高圧整流ダイオードDHV3、高
圧コンデンサCHV3]、[二次側高圧巻線NHV4、高圧整
流ダイオードDHV4、高圧コンデンサCHV4]、[二次側
高圧巻線NHV5、高圧整流ダイオードDHV5、高圧コンデ
ンサCHV5]からなる倍電圧半波整流回路が形成されて
いることになる。
【0050】そして、図1に示した回路では、これら5
組の倍電圧半波整流回路が直列に接続された多倍圧整流
回路が形成されることになる。これら5組の倍電圧整流
回路からなる多倍圧整流回路が整流動作を行うと、平滑
コンデンサCHVO1には、高圧整流ダイオードDO1を介し
て、二次側高圧巻線NHVに誘起される誘起電圧のほぼ1
0倍に対応する電圧により充電動作が行われることにな
る。これにより、平滑コンデンサCHVO1の両端には、二
次側高圧巻線NHV1〜NHV5の各々に得られる電圧レベル
の10倍に対応する高レベルの直流電圧が得られる。つ
まり、この場合の多倍圧整流回路としては10倍電圧半
波整流回路が形成されていることになる。そして、この
平滑コンデンサCHVO1の両端に得られる直流高電圧が、
CRTのアノード電圧として利用される直流高電圧EHV
として利用されるものである。
【0051】また、昇圧トランスHVTの二次側には、
例えばCRTのフォーカス電圧EFVを得るために、5組
の倍電圧半波整流回路からなる直列回路に対して並列に
[抵抗R1、可変抵抗R2、抵抗R3]の直列接続回路が
接続されている。
【0052】ここで、例えば絶縁コンバータトランスP
ITの二次側から出力される二次側直流出力電圧EO1の
電圧レベルとして135V、昇圧トランスHVTの二次
側から出力される直流高電圧EHVの電圧レベルとして3
2kVが得られるように、図1に示した回路を実際に構
成する場合は、直列共振コンデンサC1=0.033μ
F、部分共振用コンデンサCc=1000PF、昇圧ト
ランスHVTの一次巻線N4=20T、二次側高圧巻線
NHV1〜NHV5=500T、高圧コンデンサCHV1〜C
HV5=100PF/5kV、平滑コンデンサCHVO1=
1000PF/40kVが選定される。なお、この時に
昇圧トランスHVTの各二次側高圧巻線NHV1〜NHV5に
誘起される誘起電圧の電圧レベルは4kVp以下にする
ことが望ましい。
【0053】上記図1に示した本実施の形態の電源回路
の動作波形を図2及び図3に示す。図2には例えば交流
入力電圧VACが100V、高圧発生回路5での高圧負荷
電力が64W(負荷電流IHV=2mA)とされた時の動
作波形が示され、図3には交流入力電圧VACが100
V、高圧発生回路5での高圧負荷電力が0W(負荷電流
IHV=0mA)とされた時の動作波形が示されている。
【0054】高圧発生回路5での高圧負荷電力が64W
時の場合、図2に示すようにして、スイッチング素子Q
1,Q2のスイッチング周波数は例えば100kHzとな
るように制御され、実際のスイッチング素子Q1,Q2の
オン/オフ期間TON/TOFFとしては5μsとなる。ま
た、スイッチング素子Q2の両端電圧(コレクタ−エミ
ッタ間電圧)Vcpは、図2(a)に示すようにして、
スイッチング素子Q2がオンとなる期間TONには0レベ
ルで、オフとなる期間TOFFには矩形波状のパルスが得
られる。また、スイッチング素子Q2のコレクタを流れ
るコレクタ電流IC2は、部分共振用コンデンサCCの共
振作用により、図2(d)に実線で示すような略正弦波
形となる。これにより、スイッチング素子Q2のターン
オフ時に流れるコレクタ電流IC2の電流レベルは、例え
ば図2(d)に破線で示した部分共振用コンデンサCc
が無いとされる時のコレクタ電流IC2の電流レベルより
小さくなり、スイッチング素子Q1,Q2のターンオフ時
には、ゼロ電圧スイッチング動作に近い動作が得られ
る。
【0055】また、スイッチングQ1の動作波形は、こ
れまで説明したスイッチング素子Q2の動作波形とは位
相が180度ずれた波形として示される。つまり、スイ
ッチング素子Q1は、スイッチング素子Q2がオフとなる
期間TOFF においてオンとなる波形となる。そして、そ
のコレクタには部分共振用コンデンサCcの共振作用に
より、図2(c)に示すような波形のコレクタ電流IC1
が流れる。このようにして、スイッチング素子Q1,Q2
が交互にオン/オフを繰り返すスイッチング動作を行う
ことにより、絶縁コンバータトランスPITの一次巻線
N1には図2(b)に示すような波形の一次側共振電流
I1が流れる。
【0056】上記のようなスイッチング素子Q1,Q2の
オン/オフ動作により、絶縁コンバータトランスPIT
の二次側にはスイッチング出力が伝達される。この場
合、絶縁コンバータトランスPITの二次側には、図2
(e),図2(f)に示すような波形の電流I2,I3が
流れ、昇圧トランスHVTの一次巻線N4には、図2
(g)に示すような交番電圧V2が印加されることにな
る。
【0057】また、高圧発生回路5での高圧負荷電力が
0W時の場合、図3に示すようにして、スイッチング素
子Q1,Q2のスイッチング周波数は例えば160kHz
となるように制御され、実際のスイッチング素子Q1,
Q2のオン/オフ期間TON/TOFFとしては3.1μsと
なる。この場合、スイッチング素子Q2の両端電圧(コ
レクタ−エミッタ間電圧)Vcpしては図3(a)に示
すような矩形波状のパルスが得られる。また、スイッチ
ング素子Q2のコレクタには、先に説明したように部分
共振用コンデンサCcの共振作用によって、図3(d)
に示すような波形のコレクタ電流IC2が流れる。またス
イッチング素子Q1のコレクタには図3(c)に示すよ
うな波形のコレクタ電流IC1が流れる。これにより、絶
縁コンバータトランスPITの一次巻線N1には図3
(b)に示すような波形の一次側共振電流I1が流れ
る。そして、スイッチング素子Q1のオン/オフ動作に
より、絶縁コンバータトランスPITの二次側には、図
3(e),図3(f)に示すような波形の電流I2,I3
が流れる。これにより、昇圧トランスHVTの一次巻線
N4には、図3(g)に示すような交番電圧V2が印加さ
れる。
【0058】これら図2及び図3に示した動作波形を比
較してわかるように、高圧発生回路5での高圧負荷が6
4W(IHV=2mA)〜0W(IHV=0mA)まで変化
した時は、スイッチング素子Q1,Q2のスイッチング周
波数は100kHz〜160kHzまで変化している。
即ち、本実施の形態の電源回路では、高圧発生回路5側
での負荷変動に応じて、一次側スイッチングコンバータ
のスイッチング周波数が可変制御される。そして、これ
は即ち、昇圧トランスHVTの交番電圧周期(高圧発生
回路5における整流ダイオードのスイッチング周波数)
は、一次側スイッチングコンバータのスイッチング周波
数に依存して可変されることを意味する。
【0059】つまり、図1に示した回路においては、絶
縁コンバータトランスPITの二次巻線N2に昇圧トラ
ンスHVTの一次巻線N4が並列に接続されることで、
二次巻線N2に得られる交番電圧V2を昇圧トランスHV
Tの一次巻線N4に入力している。そして、昇圧トラン
スHVTにおいて、一次側に入力された交番電圧V2を
二次側に伝送する。これまでの記述からわかるように、
この昇圧トランスHVTの二次側に得られた交番電圧
は、一次側電流共振形コンバータのスイッチング周波数
と同じ周波数とされている。そして、昇圧トランスHV
Tの二次側では、前述した回路構成による10倍電圧整
流回路が、整流のためのスイッチング動作を行うもので
ある。
【0060】このような構成とされる図1に示した本実
施の形態の回路と、図11に示した従来の回路とを比較
すると、図11に示した回路では、スイッチング電源回
路10の二次側直流電圧EO1により、水平出力回路40
にて得られるフライバックパルス電圧V11を昇圧して高
圧発生回路50から直流高電圧EHVを得るようにしてい
た。これに対して、図1に示した本実施の形態の電源回
路では、絶縁コンバータトランスPITの二次側から出
力される交番電圧V2を高圧発生回路4に入力し、この
交番電圧V2を昇圧することで直流高電圧EHVを得るよ
うにしている。つまり、図1に示した本実施の形態の回
路では、スイッチング電源回路として機能している絶縁
コンバータトランスPITの二次側出力を高圧発生回路
4に直接入力することで、例えば図11に示した回路の
ようにスイッチング電源回路10の直流出力電圧EO1を
フライバックパルス電圧に変換するための水平出力回路
40を介在させることなく、高圧発生回路4において直
流高電圧EHVを得るようにしている。
【0061】これにより、図11に示した従来の回路で
は、入力電圧から直流高電圧EHVを得る際の電力変換効
率が約70%程度であったのに対して、図1に示した本
実施の形態の電源回路では、その電力変換効率を86.
0%まで向上させることが可能になり、約16.0%の
電力変換効率の改善が図られるものである。例えば図1
1に示した回路と、図1に示した本実施の形態の回路に
対して64Wの高圧負荷電力が実際にかかった場合は、
図11に示した回路では91.4Wの入力電力が必要と
されたのに対して、図1に示した本実施の形態の回路で
は74.4Wの入力電力で済み、約17.0Wの入力電
力の低減が図られた。
【0062】また、図1に示した本実施の形態の回路で
は、絶縁コンバータトランスPITの二次側から出力さ
れる交番電圧V2を昇圧トランスHVTの一次巻線N4に
入力していることから、昇圧トランスHVTの一次側に
入力される交番電圧波形は、図4に示すように正負のレ
ベルがほぼ対称とされる矩形状となる。これにより、昇
圧トランスHVTの二次側から出力される誘起電圧も矩
形状の波形となる。このような誘起電圧を高圧整流ダイ
オードDHV1〜DHV5にて整流した場合は、各高圧整流ダ
イオードDHV1〜DHV5の導通角が、図11に示した場合
よりも広くなるため、等価的には電源インピーダンスが
低くなる。
【0063】従って、図1に示した回路をテレビジョン
受像機等に適用した場合、図5に示すように、例えば高
圧負荷電力が0W(IHV=0mA)の時に直流高電圧E
HVの電圧レベルが32kVであれば、高圧負荷電力が6
4W(IHV=2mA)まで増加しても、その直流高電圧
EHVの電圧レベルは約31.1kVに維持されることに
なる。つまり、図1に示した回路から出力される直流高
電圧EHVの電圧レベルの変動幅ΔEHVは、例えばテレビ
ジョン受像機等において実際に要求される高圧負荷電力
力の範囲内(0W〜64W)では、約0.9kVにな
る。
【0064】即ち、図11に示した回路では、高圧負荷
電力が無負荷(IHV=0mA)〜64W(IHV=2m
A)まで変動した時の直流高電圧EHVの変動幅ΔEHVは
1.5kVとされていたが、図1に示した回路において
は、その電圧レベルの変動幅ΔEHVを0.9kVまで抑
制することができる。よって、図1に示した本実施の形
態の回路を、例えばテレビジョン受像機等に適用して、
CRTのアノード電極に対して直流高電圧EHVを供給す
れば、直流高電圧EHVによってCRTから出力される電
子ビームの水平方向の振幅変動を抑制することができる
ので、テレビジョン受像機の水平出力回路に対してズー
ミング補正回路等を設ける必要が無い。
【0065】また、昇圧トランスHVTのスイッチング
周波数は、スイッチング素子Q1,Q2のスイッチング周
波数に対応したものであり、例えば映像信号の水平同期
信号fHの周期とは同期するものではない。これによ
り、昇圧トランスHVTからの漏洩磁束や漏洩インダク
タンスによって、昇圧トランスHVTの二次側高圧巻線
NHV1〜NHV5の誘起電圧にリンギングが発生することも
ない。従って、本実施の形態の回路をテレビジョン受像
機に適用した場合でも、例えばCRTの画面上にラスタ
ーリンギングが生じることがなく、また仮にリンギング
が発生したとしても、本実施の形態の回路では、高圧発
生回路4の水平偏向回路とは独立に形成されていること
から水平偏向電流IDYにリンギング電流成分が重畳され
ないので、CRTの画面上にラスターリンギングが生じ
ることはない。
【0066】また、昇圧トランスHVTの一次巻線N4
を流れる交番電流には、直流成分が重畳されるというこ
ともないので、昇圧トランスHVTのコアの形状を小型
化を図ることができ、また一次巻線N4の巻線径を太く
する必要もないので、その形状を小型化することが可能
になる。また、各々のスイッチング素子Q1,Q2を流れ
る電流のピーク電流値も減少するので、スイッチング素
子Q1,Q2の発熱が抑制され、スイッチング素子Q1,
Q2に放熱板等を取り付ける等の対策も必要なくなる。
【0067】また、本発明の電源回路の回路構成として
は、図1に示した回路構成に限定されるものでない。図
7は本発明の第2の実施の形態としての電源回路の構成
を示した回路図である。なお、この図において、図1と
同一部分には、同一番号を付して説明を省略する。この
電源回路も2本のスイッチング素子をハーフブリッジ結
合した電流共振形コンバータが備えられているが、その
駆動方式は他励式とされている。このため、図7に示し
た回路には、図1に示した自励式の発振駆動回路[NB1
−CB1,NB2−CB2]の代わりに、他励式の発振・ドラ
イブ回路2が備えられている。また、スイッチング素子
Q21,Q22としてはMOS−FETが採用されている。
スイッチング素子Q21,Q22の各ゲートは発振・ドライ
ブ回路2に接続されている。また、スイッチング素子Q
21のドレインは、平滑コンデンサCiの正極と接続さ
れ、ソースは直列共振コンデンサC1、一次巻線N1を介
して一次側アースに接続される。また、スイッチング素
子Q22のドレインは、上記スイッチング素子Q21のソー
スと接続され、そのソースは一次側アースに接続されて
いる。またここでは、部分共振用コンデンサCcがスイ
ッチング素子Q21のソース及びスイッチング素子Q22の
ドレインの接点(スイッチング出力点)と一次側アース
との間に接続されている。従って、ここでも部分共振コ
ンデンサCcによる部分共振動作が得られることにな
る。更に、各スイッチング素子Q21,Q22のドレイン−
ソース間に対しては、クランプダイオードDD1,DD2が
並列に接続されている。
【0068】上記スイッチング素子Q21,Q22は、発振
・ドライブ回路2によって、先に図1にて説明したスイ
ッチング動作が得られるようにスイッチング駆動され
る。つまり、制御回路1では直流出力電圧EO1の変動に
応じて変動したレベルの電流又は電圧を発振・ドライブ
回路2に対して供給する。発振・ドライブ回路2では、
直流出力電圧EO1の安定化が図られるように、制御回路
1からの出力レベルに応じて、その周期が可変されたス
イッチング駆動信号(電圧)をスイッチング素子Q21,
Q22のゲートに対して出力する。これによって、スイッ
チング素子Q21,Q22のスイッチング周波数が可変され
ることになる。
【0069】この場合、起動回路3に対しては、平滑コ
ンデンサCiに得られる整流平滑電圧Eiが動作電源と
して供給されており、また、絶縁コンバータトランスP
ITに追加的に巻装された巻線N5に得られた起動時の
電圧によって、起動回路3は、発振・ドライブ回路2を
起動させるための動作を実行するようにされている。
【0070】上記ようにして形成される絶縁コンバータ
トランスPITの二次側では、二次巻線N2に対して二
次側アースに接地されるセンタータップを設けたうえ
で、さらにその両側にそれぞれタップを設けるようにし
ている。即ち、二次巻線N2は、その中央が二次側アー
スに接地された第1の二次巻線N2Aと、この第1の二次
巻線N2Aの両端に対してそれぞれ第2の二次巻線N3A,
N3Bを巻き上げたような構成とされている。
【0071】そして、この第1の二次巻線N2Aの端部に
対して、それぞれ整流ダイオードDO1,DO2のアノード
を接続する。そして、各整流ダイオードDO1,DO2のカ
ソードを平滑コンデンサCO1を正極に接続することで、
[整流ダイオードDO1,DO2、平滑コンデンサCO1]に
よる全波整流回路を形成する。さらに第1の二次巻線N
2Aの両端に巻き上げられている第2の二次巻線N3A,N
3Bの端部、即ち、二次巻線N2の両端が高圧発生回路5
の昇圧トランスHVTの一次巻線N4に接続される。
【0072】この図に示す高圧発生回路5の昇圧トラン
スHVTの二次側には、例えば3組の二次側高圧巻線N
HV1〜NHV3が分割されて独立した状態で巻装されてい
る。なお、二次側高圧巻線NHV1〜NHV3の巻方向は、図
1に示した回路と同様に、一次巻線N4と同一の極性
(巻方向)となっている。
【0073】そして、昇圧トランスHVTの二次側に巻
装されている3組の二次側高圧巻線NHV1〜NHV3に対し
て、先において説明したような倍電圧半波整流回路がそ
れぞれ形成されている。即ち、昇圧トランスHVTの二
次側には、[二次側高圧巻線NHV1、高圧整流ダイオー
ドDHV1、高圧コンデンサCHV1]、[二次側高圧巻線N
HV2、高圧整流ダイオードDHV2、高圧コンデンサCHV
2]、[二次側高圧巻線NHV3、高圧整流ダイオードDHV
3、高圧コンデンサCHV3]からなる3組の倍電圧半波整
流回路が形成され、これら3組の倍電圧整流回路が直列
に接続された多倍圧整流回路が形成されている。従っ
て、この場合の多倍圧整流回路としては、各二次側高圧
巻線NHV1〜NHV3に誘起される誘起電圧のほぼ6倍のレ
ベルに対応した直流電圧EHVを得る6倍電圧半波整流回
路が形成されていることになる。
【0074】このような構成とされる回路では、絶縁コ
ンバータトランスPITの二次巻線N2として、二次側
直流出力電圧EO1を得るための第1の二次巻線N2Aの両
端に、第2の二次巻線N3A,N3Bを巻き上げて構成する
ようにしている。従って、昇圧トランスHVTの一次巻
線N4に入力される電圧レベルは、例えば図1に示した
回路よりも第1の二次巻線N2Aに対して第2の二次巻線
N3A,N3Bを巻き上げた分だけ大きくなる。このため、
図7に示す回路では、例えば図1に示した多倍電圧整流
回路である10倍電圧整流回路よりも少ない電圧倍数で
ある、6倍電圧整流回路を昇圧トランスHVTの二次側
に設けたとしても、図1に示した回路から出力される直
流高電圧EHVとほぼ同一の電圧レベルの直流高電圧EHV
を得ることが可能とされる。そして、このような構成と
した場合は、図1に示した本実施の形態の回路と同様の
効果を得ることができると共に、図1に示した回路よ
り、昇圧トランスHVTの二次側に独立巻装される二次
側高圧巻線NHV1〜NHV3の数を減らすことができるの
で、より昇圧トランスHVTの小型化を図ることが可能
になる。
【0075】上記図7に示した回路では高圧発生回路5
内において6倍電圧整流回路が備えられているが、この
高圧発生回路5に対して備えられるべき6倍電圧整流回
路としては、図7に示した構成以外を採用しても構わな
い。以下、高圧発生回路5内に対して備えられるべき6
倍電圧整流回路の変形例を、図8及び図9により説明し
ていくこととする。
【0076】図8は、第1の変形例としての6倍電圧整
流回路を備えた高圧発生回路5が示されている。この高
圧発生回路5においては、各二次側高圧巻線NHV1〜NH
V3に対して形成されている倍電圧半波整流回路に、それ
ぞれ高圧整流ダイオードDHVO1,DHVO2、DHVO3と、平
滑コンデンサCHVO1,CHVO2,CHVO3を設けた構成とな
っている。この場合、倍電圧半波整流回路[NHV1,DH
V1,CHV1]の出力は高圧整流ダイオードDHVO1を介し
て平滑コンデンサCHVO1に充電されている。同様に倍電
圧半波整流回路[NHV2,DHV2,CHV2]の出力は高圧
整流ダイオードDHVO2を介して平滑コンデンサCHVO2に
充電され、倍電圧半波整流回路[NHV3,DHV3,CHV
3]の出力は高圧整流ダイオードDHVO3を介して平滑コ
ンデンサCHVO3に充電されている。そして、この図に示
す回路では平滑コンデンサCHVO1−CHVO2−CHVO3が直
列に接続されていることから、平滑コンデンサCHVO1−
CHVO2−CHVO3からなる直列接続回路の両端には、各二
次側高圧巻線NHV1〜NHV3に誘起される誘起電圧のほぼ
6倍のレベルに対応した直流電圧EHVが得られることに
なる。
【0077】また、上記図9に示した第2の変形例とし
ての6倍電圧整流回路を備えた高圧発生回路5において
は、昇圧トランスHVTの二次側高圧巻線NHV1の巻始
め端部が高圧整流ダイオードDHV1のアノードと高圧整
流ダイオードDHV2のカソードとの接続点に接続され、
その巻終わり端部が平滑コンデンサCHVO1の負極と平滑
コンデンサCHVO2の正極の接続点に対して接続される。
また、平滑コンデンサCHVO1の正極が高圧整流ダイオー
ドDHV1のカソードに接続され、平滑コンデンサCHVO2
の負極が高圧整流ダイオードDHV2のアノードに対して
接続されている。
【0078】このような接続形態では、結果的には、二
次側高圧巻線NHV1からの出力により、平滑コンデンサ
CHVO1に対する充電動作と、平滑コンデンサCHVO2に対
する充電動作が行われるため、直列に接続された平滑コ
ンデンサCHVO1−平滑コンデンサCHVO2の両端には、二
次側高圧巻線NHV1に得られた交番電圧の2倍に対応す
る直流出力電圧が得られる。そして、高圧発生回路5に
は[二次側高圧巻線NHV1、高圧整流ダイオードDHV1,
DHV2、平滑コンデンサCHVO1,CHVO2]、[二次側高
圧巻線NHV2、高圧整流ダイオードDHV3,DHV4、平滑
コンデンサCHVO3,CHVO4]、[二次側高圧巻線NHV
3、高圧整流ダイオードDHV5,DHV6、平滑コンデンサ
CHVO5,CHVO6]からなる3組の倍電圧整流平滑回路が
設けられ、各倍電圧整流平滑回路の平滑コンデンサCHV
O1,CHVO2,CHVO3,CHVO4,CHVO5,CHVO6が直列に
接続されている。これにより、平滑コンデンサCHVO1−
CHVO2−CHVO3−CHVO4−CHVO5−CHVO6の両端には、
各二次側高圧巻線NHV1〜NHV3に誘起される誘起電圧の
ほぼ6倍のレベルに対応した直流電圧EHVが得ることが
できるようにされている。
【0079】また、図10は本発明の第3の実施の形態
とされる電源回路の回路構成を示した図である。なお、
この図10において、一次側の構成は図1の構成と同様
とされるため、同一部分には同一符号を付して説明を省
略する。この図に示す絶縁コンバータトランスPITの
二次側では、二次巻線N2に対してセンタータップが設
けられている。そして、ここでは、二次巻線N2の巻き
終わり端部とセンタータップとの間に在るとされる巻線
部分を第1の二次巻線N2Aとしては二次巻線N2の巻き
始め端部とセンタータップとの間に在るとされる巻線部
分を第2の二次巻線N3としている。第1の二次巻線N2
Aに対しては、ブリッジ整流回路DBR及び平滑コンデン
サCO1からなる全波整流回路を接続することで直流出力
電圧EO1を得るようにしている。そして、上記第1の二
次巻線N2Aと第2の二次巻線N3からなる二次巻線N2に
対して高圧発生回路6の昇圧トランスHVTの一次巻線
N4を並列に接続するようにしている。この場合、直流
出力電圧EO1を得るのに利用される第1の二次巻線N2A
を本来の二次巻線であると見なした場合、第2の二次巻
線N3は、第1の二次巻線N2Aを巻き上げることによっ
て追加的に設けられた巻線と見ることができる。
【0080】昇圧トランスHVTの二次側には、例えば
2組の二次側高圧巻線NHV1,NHV2が分割された状態で
巻装されている。なお、この場合も二次側高圧巻線NHV
1〜NHV2の巻線方向は、上記一次巻線N4と同一の極性
(巻方向)となっている。この場合、昇圧トランスHV
Tの二次側高圧巻線NHV1の巻始め端部は、高圧コンデ
ンサCHV1の直列接続を介して、高圧整流ダイオードDH
V1のアノードと高圧整流ダイオードDHV2のカソードの
接続点に対して接続されると共に、高圧コンデンサCHV
2の直列接続を介して高圧整流ダイオードDHV3のアノー
ドと高圧整流ダイオードDHV4のカソードの接続点に対
して接続される。
【0081】一方、二次側高圧巻線NHV1の巻終わり端
部は、平滑コンデンサCHVO1の負極と平滑コンデンサC
HVO2の正極の接続点に対して接続される。また、この平
滑コンデンサCHVO1の負極と平滑コンデンサCHVO2の正
極の接続点に対しては、高圧整流ダイオードDHV2のア
ノードと高圧整流ダイオードDHV3のカソードが接続さ
れる。平滑コンデンサCHVO1と平滑コンデンサCHVO2
は、平滑コンデンサCHVO1の負極と平滑コンデンサCHV
O2の正極と接続して直列接続したうえで、平滑コンデン
サCHVO1の正極を高圧整流ダイオードDHV1のカソード
に接続し、平滑コンデンサとCO2の負極を二次側アース
に対して接続するように設けられる。
【0082】このような接続形態では、二次側高圧巻線
NHV1に対して[高圧コンデンサCHV1、高圧整流ダイオ
ードDHV1,DHV2、平滑コンデンサCHVO1]の組からな
る倍電圧整流回路と、[高圧コンデンサCHV2、高圧整
流ダイオードDHV3,DHV4、平滑コンデンサCHVO2]の
組から成る倍電圧整流回路とが形成され、これらの倍電
圧整流回路の出力(平滑コンデンサCHVO1,CHVO2)が
直列に接続されていることになる。よって、これら倍電
圧整流回路を組み合わせた整流回路全体としては、直列
接続された平滑コンデンサCHVO1−平滑コンデンサCHV
O2の両端には、二次側高圧巻線NHV1に得られた交番電
圧の4倍に対応する出力電圧が得られる。つまり、1つ
の二次側高圧巻線NHV1には誘起電圧のほぼ4倍の電圧
レベルに対応した出力を得ることができる4倍電圧全波
整流回路が形成されている。
【0083】上記したような4倍電圧全波整流回路の動
作は次のようになる。4倍電圧全波整流回路は、二次側
高圧巻線NHV1に得られた交番電圧を入力して整流動作
を行うが、このときの[高圧コンデンサCHV1、高圧整
流ダイオードDHV1,DHV2、平滑コンデンサCHVO1]か
ら成る倍電圧整流回路の動作を以下に記す。先ず、高圧
整流ダイオードDHV1がオフとなり、高圧整流ダイオー
ドDHV2がオンとなる期間においては、二次側高圧巻線
NHV1の漏洩インダクタンスと高圧コンデンサCHV1によ
って、高圧整流ダイオードDHV2により整流した整流電
流を高圧コンデンサCHV1に対して充電する動作が得ら
れる。そして、高圧整流ダイオードDHV2がオフとな
り、高圧整流ダイオードDHV1がオンとなって整流動作
を行う期間においては、二次側高圧巻線NHV1に誘起さ
れた電圧に高圧コンデンサCHV1の電位が加わった状態
で、平滑コンデンサCHVO1に対して充電が行われる動作
となる。
【0084】上記のようにして整流動作が行われること
で、平滑コンデンサCHVO1においては、二次側高圧巻線
NHV1の誘起電圧のほぼ2倍に対応する直流電圧(整流
平滑電圧)が得られる。また、[高圧コンデンサCHV
2、高圧整流ダイオードDHV3,DHV4、平滑コンデンサ
CHVO2]の組とから成る倍電圧整流回路においても同様
の動作によって、平滑コンデンサCHVO2の両端には、二
次側高圧巻線NHV1の誘起電圧のほぼ2倍に対応する直
流電圧が得られることになる。これにより、4倍電圧全
波整流回路では、直列に接続された平滑コンデンサCHV
O1−CHVO2の両端には、二次側高圧巻線NHV1に誘起さ
れる誘起電圧の4倍に対応する直流電圧が得られること
になる。
【0085】そして、この図10に示す回路では、昇圧
トランスHVTの二次側に巻装されている二次側高圧巻
線NHV2に対しても上記した4倍電圧全波整流回路が形
成されており、これら2組の4倍電圧整流回路を直列に
接続した多倍圧整流回路が形成されている。即ち、この
場合は多倍圧整流回路として、二次側高圧巻線NHV1,
NHV2に誘起される誘起電圧のほぼ8倍のレベルに対応
した直流高電圧EHV(整流平滑電圧)を得るための8倍
電圧整流回路が形成されているものである。
【0086】このような構成とされる回路した場合も、
絶縁コンバータトランスPITの二次巻線N2として、
二次側直流出力電圧EO1を得るための第1の二次巻線N
2Aの一端に第2の二次巻線N3を巻き上げて構成するよ
うにしている。従って、昇圧トランスHVTの一次巻線
N4に入力される電圧レベルは、例えば図1に示した回
路よりも二次巻線N2Aに対して二次巻線N3を巻き上げ
た分だけ大きくなる。このため、図10に示す回路で
は、例えば図1に示した多倍電圧整流回路である10倍
電圧整流回路よりも少ない電圧倍数である、8倍電圧整
流回路を昇圧トランスHVTの二次側に設けたとして
も、図1に示した回路から出力される直流高電圧EHVと
ほぼ同一の電圧レベルの直流高電圧EHVを得ることが可
能になる。そして、このような構成とした場合は、図1
に示した本実施の形態の回路と同様の効果を得ることが
できると共に、図1に示した本実施の形態の回路より、
昇圧トランスHVTの小型化を図ることが可能になる。
【0087】なお、本実施の形態においては、一次側に
対して自励式による共振コンバータを備えた構成の下で
定電圧制御を行うための制御トランスとして直交形制御
トランスが用いられているが、この直交形制御トランス
の代わりに、先に本出願人により提案された斜交形制御
トランスを採用することができる。上記斜交形制御トラ
ンスの構造としては、ここでの図示は省略するが、例え
ば直交形制御トランスの場合と同様に、4本の磁脚を有
する2組のダブルコの字形コアを組み合わせることで立
体型コアを形成する。そして、この立体形コアに対して
制御巻線NCと駆動巻線NBを巻装するのであるが、この
際に、制御巻線と駆動巻線の巻方向の関係が斜めに交差
する関係となるようにされる。具体的には、制御巻線N
Cと駆動巻線NBの何れか一方の巻線を、4本の磁脚のう
ちで互いに隣り合う位置関係にある2本の磁脚に対して
巻装し、他方の巻線を対角の位置関係にあるとされる2
本の磁脚に対して巻装するものである。そして、このよ
うな斜交形制御トランスを備えた場合には、駆動巻線を
流れる交流電流が負の電流レベルから正の電流レベルと
なった場合でも駆動巻線のインダクタンスが増加すると
いう動作傾向が得られる。これにより、スイッチング素
子をターンオフするための負方向の電流レベルは増加し
て、スイッチング素子の蓄積時間が短縮されることにな
るので、これに伴ってスイッチング素子のターンオフ時
の下降時間も短くなり、スイッチング素子の電力損失を
より低減することが可能になるものである。
【0088】また、本実施の形態の電源回路において
は、スイッチングコンバータとしての一次側の構成を、
一次側複合共振形スイッチングコンバータを例に挙げて
説明したが、本発明の一次側回路構成としては、必ずし
も複合共振形スイッチングコンバータの構成を採る必要
はない。例えば一次側の回路構成としては電流共振形の
スイッチングコンバータにより構成しても良い。
【0089】また本実施の形態では、昇圧トランスHV
Tの二次側に対して、10倍電圧整流回路、6倍電圧整
流回路、及び8倍電圧整流回路を設けた場合を例に挙げ
ているが、このような構成の整流回路に限定されるもの
でなく、本発明としては、昇圧トランスの二次側高圧巻
線NHVに誘起される誘起電圧レベルが所定の電圧レベル
に対応する直流高電圧EHVを得るように構成した各種整
流回路を適用することが可能である。
【0090】また、絶縁コンバータトランスPITの二
次側において二次側出力電圧EO1を得るための整流回路
として全波整流方式の整流回路を設けた場合を例に挙げ
ているが、このような構成の整流回路に限定されるもの
でなく、本発明としての絶縁コンバータトランスPIT
の二次側整流回路の構成としては各種考えられるもので
ある。
【0091】
【発明の効果】以上説明したように本発明のスイッチン
グ電源回路は、複合共振形としてのスイッチング電源回
路を構成している絶縁コンバータトランスの二次側から
得られる交番電圧を、昇圧トランスの一次側に対して直
接入力するようにしている。そして、昇圧トランスにお
いて交番電圧を昇圧した後、直流高電圧生成手段にて所
定の高圧レベルとされる直流高電圧を得るようにしてい
る。従って、本発明のスイッチング電源回路をテレビジ
ョン受像機に適用すれば、例えば陰極線管のアノードに
対して供給する直流高電圧を得る際には、水平偏向回路
において二次側直流出力電圧をフライバックパルス電圧
に変換する必要が無く、水平偏向回路を省いた構成とす
ることができる。これにより、入力電圧から直流高電圧
を得る際の電力変換効率の向上が図られることになる。
【0092】また、本発明によれば、直流高電圧生成手
段により出力される直流高電圧は、高圧負荷が変動した
場合でも、その電圧変動幅は従来に比べて小さくするこ
とができる。従って、本発明を例えばテレビジョン受像
機の高電圧供給手段に適用すれば、例えば陰極線管から
出力される電子ビームの水平方向の振幅変動を抑制する
ことが可能になる。
【0093】また、昇圧トランスの一次側には、絶縁コ
ンバータトランスの交番電圧が入力されていることか
ら、昇圧トランスの一次側を流れる一次側電流には直流
成分が重畳されないので、昇圧トランスのコアの小型
化、及び一次巻線の巻線径の細線化を図ることが可能に
なる。これにより、昇圧トランスの小型、軽量化を図る
ことも可能になる。またこの場合は、スイッチング素子
に対して流れる電流のピーク値も小さくなり、スイッチ
ング素子の発熱量も減少するので、スイッチング素子に
対して放熱板を取り付ける等の対策を行う必要もない。
【0094】また、絶縁コンバータトランスの二次巻線
を、直流出力電圧生成手段に対して入力される交番電圧
を得るための第1の二次巻線に対して第2の二次巻線を
巻き上げるように構成して、この第2の二次巻線から昇
圧トランスの一次巻線に対して交番電圧を入力するよう
にしている。この場合は、昇圧トランスの一次巻線に入
力される電圧の電圧レベルを大きくでき、昇圧トランス
の二次側高圧巻線の数を減らすことが可能になるので、
昇圧トランスの小型化を図ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態としての電源回路の構成例
を示す回路図である。
【図2】本実施の形態の電源回路の要部の動作を示す波
形図である。
【図3】本実施の形態の電源回路の要部の動作を示す波
形図である。
【図4】本実施の形態の昇圧トランスの動作波形を示し
た図である。
【図5】本実施の形態の高圧発生回路から出力される直
流高電圧と高圧負荷電流との関係を示した図である。
【図6】本実施の形態の昇圧トランスの構成を示す断面
図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態としての電源回路の
構成例を示す回路図である。
【図8】本実施の形態の高圧発生回路に備えられる6倍
電圧整流回路の第1の変形例を示した回路図である。
【図9】本実施の形態の高圧発生回路に備えられる6倍
電圧整流回路の第2の変形例を示す回路図である。
【図10】本発明の第3の実施の形態としての電源回路
の構成例を示す回路図である。
【図11】従来の高圧発生回路とその周辺回路の構成を
示した回路図である。
【図12】図11に示した回路の要部の動作を示した波
形図である。
【図13】フライバックトランスの動作波形を示した図
である。
【図14】図11に示した回路から出力される直流高電
圧と高圧負荷電流との関係を示した図である。
【図15】図11に示した回路に備えられているフライ
バックトランスの構成を示す断面図である。
【符号の説明】 1 制御回路、2 発振・ドライブ回路、3 起動回
路、4 5 6 高圧発生回路、Ci 平滑コンデン
サ、Q1 スイッチング素子、PIT 絶縁コンバータ
トランス、PRT 直交形制御(ドライブ)トランス、
HVT 昇圧トランス、C1 直列共振コンデンサ、CC
部分共振用コンデンサ、N1 N4 一次巻線、N2
二次巻線、NHV1〜NHV5 二次側高圧巻線、NC 制御
巻線、NB 駆動巻線、ND 共振電流検出巻線、CB
共振コンデンサ、DBR ブリッジ整流回路、DO1 DO2
整流ダイオード、DHV1〜DHV6 DHVO1〜DHVO3 高
圧整流ダイオード、CHV1〜CHV5 CHVO1〜CHVO3 高
圧コンデンサ、CO1 CHVO1〜CHVO6 平滑コンデンサ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スイッチング素子を備え、入力された直
    流入力電圧を断続して出力するスイッチング手段と、 上記スイッチング手段の出力を二次側に伝送する絶縁コ
    ンバータトランスと、 上記絶縁コンバータトランスの一次巻線を含む漏洩イン
    ダクタンス成分と、直列共振コンデンサのキャパシタン
    スとによって形成されて、上記スイッチング手段の動作
    を電流共振形とする一次側直列共振回路と、 上記絶縁コンバータトランスの一次巻線を含む漏洩イン
    ダクタンス成分と、部分共振用コンデンサのキャパシタ
    ンスとによって形成されて、少なくとも上記スイッチン
    グ素子のターンオフ時に流れるスイッチング電流を共振
    電流とする部分共振回路と、 上記絶縁コンバータトランスの二次巻線に得られる交番
    電圧を入力して整流動作を行うことで、二次側直流出力
    電圧を得るように構成された直流出力電圧生成手段と、 上記二次側直流出力電圧のレベルに応じて、上記スイッ
    チング素子のスイッチング周波数を可変することで定電
    圧制御を行うようにされる定電圧制御手段と、 一次側に入力される上記交番電圧を二次側に伝送するこ
    とで、二次側において上記交番電圧を昇圧した昇圧電圧
    を得るようにされる昇圧トランスと、 上記昇圧トランスの二次側に得られる昇圧電圧を入力し
    て整流動作を行うことで、所定の高圧レベルとされる直
    流高電圧を得るように構成された直流高電圧生成手段
    と、 を備えることを特徴とするスイッチング電源回路。
  2. 【請求項2】 上記絶縁コンバータトランスの二次巻線
    は、 上記直流出力電圧生成手段に対して入力される交番電圧
    を得るために巻装された第1の二次巻線と、 上記昇圧トランスの一次巻線に対して入力される交番電
    圧を得るために、上記第1の二次巻線に対して巻き上げ
    て巻装された第2の二次巻線と、 から成ることを特徴とする請求項1に記載のスイッチン
    グ電源回路。
  3. 【請求項3】 上記直流高電圧生成手段は、 上記昇圧トランスの二次側において、各々独立に巻装さ
    れる複数の二次側高圧巻線と、 上記二次側高圧巻線の各々に得られるとされる上記昇圧
    電圧を入力し、この入力された上記昇圧電圧のほぼ2倍
    に対応するレベルの出力電圧が得られるように設けられ
    る複数の倍電圧整流回路を、直列に接続して形成される
    多倍圧整流回路と、 を備えていることを特徴とする請求項1に記載のスイッ
    チング電源回路。
  4. 【請求項4】 上記直流高電圧生成手段は、 上記昇圧トランスの二次側において、各々独立に巻装さ
    れる複数の二次側高圧巻線と、 上記二次側高圧巻線の各々に得られるとされる上記昇圧
    電圧を入力し、この入力された上記昇圧電圧のほぼ4倍
    に対応するレベルの出力電圧が得られるように設けられ
    る複数の4倍電圧整流回路を、直列に接続して形成され
    る多倍圧整流回路と、 を備えていることを特徴とする請求項1に記載のスイッ
    チング電源回路。
  5. 【請求項5】 上記昇圧トランスは、 上記二次側高圧巻線が層間巻きによって巻装されること
    を特徴とする請求項1に記載のスイッチング電源回路。
  6. 【請求項6】 上記昇圧トランスは、 上記二次側高圧巻線が分割巻きによって巻装されること
    を特徴とする請求項1に記載のスイッチング電源回路。
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