JP2002354810A - スイッチング電源回路 - Google Patents

スイッチング電源回路

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JP2002354810A
JP2002354810A JP2001160458A JP2001160458A JP2002354810A JP 2002354810 A JP2002354810 A JP 2002354810A JP 2001160458 A JP2001160458 A JP 2001160458A JP 2001160458 A JP2001160458 A JP 2001160458A JP 2002354810 A JP2002354810 A JP 2002354810A
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Japan
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winding
voltage
circuit
switching
transformer
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JP2001160458A
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Inventor
Masayuki Yasumura
昌之 安村
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電源回路の小型軽量化、AC/DC電力変換
効率の向上。 【解決手段】 一次側が一石構成の電圧共振形コンバー
タとされ、二次側に電圧共振回路或いは電流共振回路を
備えた複合共振形コンバータの構成を採って直流定電圧
を得る。さらにこの複合共振形コンバータにフライバッ
クトランスを結合して高圧レギュレータ回路を構成し、
直流高電圧を得る。そしてメインスイッチング素子の駆
動はドライブトランスによる自励発振駆動回路により行
う。ドライブトランスには一次電流検出巻線と駆動巻線
と制御巻線が巻回されているが、制御巻線に対して並列
に、コンデンサと導通制御素子との直列回路が接続され
ていることで、導通制御素子の導通角制御によりメイン
スイッチング素子のスイッチング周波数が制御されるよ
うにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば高解像度と
される大型のカラーテレビジョン受像機や、プロジェク
タ装置等として陰極線管を備える陰極線管表示装置に適
用して好適なスイッチング電源回路に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】陰極線管(以下CRT(Cathode-Ray Tu
be)ともいう)を備える陰極線管表示装置として、例え
ばHDTV(High Definition Television)といわれる
高品位のテレビジョン放送や、デジタルテレビジョン放
送に対応した、高解像度、高画質のものが普及してきて
いる。これらの機器のうち、HDTVに対応するもの
は、高解像度を実現するために、水平同期信号周波数が
通常のテレビジョン受像機の2倍の周波数とされ、例え
ばNTSC方式であれば、31.5KHzとなる。ま
た、デジタルテレビジョン放送に対応するものは、NT
SC方式のもとでは33.75KHzの水平同期信号周
波数であると規定されている。また、このような映像機
器におけるCRTのアノード電極に供給する高圧のアノ
ード電圧は、30KV以上とされる。
【0003】このようにして、陰極線管表示装置として
は、高解像度化が進められ、また、画面について大型化
を図ったものが普及してきている状況にある。このた
め、例えばテレビジョン受像機としては、NTSC方式
であれば水平同期信号周波数を31.5KHz(=1
5.75KHz×2)の倍速モードに変換し、更にはH
DTVも受信可能なように設計されているものが少なか
らず普及している。上記したようなテレビジョン受像機
において、CRTのアノード電極に高圧直流出力電圧を
印加する場合には、例えば水平同期信号周波数31.5
KHzと33.75KHzとで、上記高圧直流出力電圧
が変動することとなって、CRTに表示される画面の輝
度やラスターサイズが変化してしまうことになる。この
ため、上記したアノード電圧を生成する電源回路では安
定化を行うことがが不可欠となる。
【0004】本出願人は、このようなことを背景とし
て、各種陰極線管表示装置に適用して好適とされるスイ
ッチング回路を各種提案している。そこで先に本出願人
により出願されたスイッチング電源回路に基づいて構成
される映像機器用のスイッチング電源回路を、図11の
回路図に示す。
【0005】この図11に示す電源回路においては、先
ず、商用交流電源ACに対して、[整流ダイオードDi
1,Di2,平滑コンデンサCi1,Ci2]を図示する接
続形態によって接続することで、倍電圧整流回路を形成
している。この倍電圧整流回路は、直列接続された平滑
コンデンサCi1−Ci2の両端に、交流入力電圧VACの
2倍に対応する整流平滑電圧Ei(直流入力電圧)を生
成する。
【0006】上記直流入力電圧を入力して断続するスイ
ッチングコンバータは、一石のメインスイッチング素子
Q1を備えて、いわゆるシングルエンド方式で自励式に
よりスイッチング動作を行う電圧共振形コンバータを備
えて構成される。この場合、メインスイッチング素子Q
1には、高耐圧のバイポーラトランジスタ(BJT;接
合型トランジスタ)が用いられている。
【0007】メインスイッチング素子Q1のベースに対
しては、ダイオードD2と抵抗R8の並列回路を介して
ドライブトランスCDTの駆動巻線NDが接続され、駆
動巻線NDの他端は一次側アースに接地される。メイン
スイッチング素子Q1のエミッタは一次側アースに接続
される。またメインスイッチング素子Q1のコレクタ
は、絶縁コンバータトランスPITの一次側に形成され
ている一次巻線N1の一端と接続される。また、メイン
スイッチング素子Q1のコレクタと平滑コンデンサCi2
の負極(1次側アース)間に挿入されるダイオードD1
により、メインスイッチング素子Q1のターンオンの開
始期間においてクランプ電流の経路を形成するようにさ
れる。
【0008】メインスイッチング素子Q1のコレクタ−
エミッタ間に対しては、一次側並列共振コンデンサCr
が並列に接続されている。この一次側並列共振コンデン
サCrは、自身のキャパシタンスと、一次巻線N1側の
リーケージインダクタンスL1とにより電圧共振形コン
バータの一次側並列共振回路を形成する。そして、メイ
ンスイッチング素子Q1のオフ時には、この一次側並列
共振回路の作用によって一次側並列共振コンデンサCr
の両端に発生する両端電圧V1は、正弦波状のパルス波
形となって電圧共振形の動作が得られるようになってい
る。
【0009】ドライブトランスCDTは、巻線NEの一
端に補助スイッチング素子Q30のコレクタが接続され
る。補助スイッチング素子Q30のコレクタ−エミッタ間
には並列に、コンデンサC31、抵抗R32の直列回路が接
続される。またベース−エミッタ間にバイアス抵抗R31
が接続される。そして補助スイッチング素子Q30のベー
スには、発振・制御IC2からのスイッチング制御信号
がバッファ回路3を介してベース電流として印加される
構成を採っている。
【0010】また、絶縁コンバータトランスPITの一
次側には、駆動巻線N3が巻回されており、駆動巻線N
3に励起された電流はダイオードD10、コンデンサC10
によって整流平滑される。この整流平滑電圧は、発振・
制御IC2、バッファ回路3に対する動作電源として供
給される。またコンデンサC10の正極側が巻線NEに接
続されることで、駆動巻線N3、ダイオードD10、コン
デンサC10が巻線NEに対する電流源としても機能す
る。なお、起動時には、発振・制御IC2、バッファ回
路3、巻線NEに対しては、起動抵抗Rsを介して直流
入力電圧Eiラインから起動電流が流されることにな
る。
【0011】発振・制御IC2には、フォトカプラPC
のフォトトランジスタが接続されており、フォトトラン
ジスタに流れる電流量に応じた発振信号を出力し、バッ
ファ回路3を介して補助スイッチング素子Q30に対する
ベース電流とする。つまりフォトトランジスタに流れる
電流量に応じて補助スイッチング素子Q30をスイッチン
グ制御する。そして補助スイッチング素子Q30のスイッ
チング動作により、ドライブトランスCDTを介してメ
インスイッチング素子Q1のベース電流IBが制御さ
れ、つまりメインスイッチング素子Q1のスイッチング
動作が制御されることになる。これにより、メインスイ
ッチング素子Q1は、発振・制御IC2の発振周波数に
より決定されるスイッチング周波数でスイッチング動作
を行うことになる。
【0012】絶縁コンバータトランスPITは、メイン
スイッチング素子Q1のスイッチング出力を二次側に伝
送する。絶縁コンバータトランスPITの一次巻線N1
の一端は、メインスイッチング素子Q1のコレクタに接
続され、他端は平滑コンデンサCi1の正極に接続され
る。また、絶縁コンバータトランスPITの二次側に
は、二次巻線N2が巻装されている。
【0013】この場合、二次巻線N2の一端は二次側ア
ースに接続され、他端は整流ダイオードDO1のアノード
に接続される。そして、この整流ダイオードDO1と平滑
コンデンサCO1から成る半波整流平滑回路によって、そ
の電圧レベルが110V〜140V(例えば135V)
とされる水平偏向回路用の直流出力電圧EO1を得るよう
にしている。
【0014】また、この場合には、二次巻線N2に対し
て図示するようにしてタップを設け、このタップ出力に
対して図示するようにして整流ダイオードDO2及び平滑
コンデンサCO2から成る半波整流回路を接続すること
で、上記二次側直流出力電圧EO1よりも低圧とされる所
要のレベル(例えば15V)の二次側直流出力電圧EO2
を得るようにもされている。
【0015】二次巻線N2に対しては、二次側並列共振
コンデンサC2が並列に接続されている。この場合、二
次側巻線N2のリーケージインダクタンスL2と、二次側
並列共振コンデンサC2のキャパシタンスとによって二
次側並列共振回路が形成される。これによって、絶縁コ
ンバータトランスPITの二次側に誘起される交番電圧
は共振電圧となり、絶縁コンバータトランスPITの二
次側において電圧共振動作が得られる。
【0016】即ち、図11に示す電源回路では、絶縁コ
ンバータトランスPITの一次側にはスイッチング動作
を電圧共振形とするための並列共振回路が備えられ、二
次側にも電圧共振動作を得るための並列共振回路が備え
られる。なお、本明細書では、このように一次側及び二
次側に対して共振回路が備えられて動作する構成のスイ
ッチングコンバータについては、「複合共振形スイッチ
ングコンバータ」ともいうことにする。
【0017】また、絶縁コンバータトランスPITの二
次側に対しては、アクティブクランプ回路20が備えら
れる。このアクティブクランプ回路20は、補助スイッ
チング素子Q2、クランプコンデンサCCL2、クランプダ
イオードDD2を備えて形成される。なお、クランプダイ
オードDD2としては、MOS−FETである補助スイッ
チング素子Q2に部品として内蔵されている、いわゆる
ボディダイオードが使用される。また、補助スイッチン
グ素子Q2を駆動するための駆動回路系としては、駆動
巻線Ng,コンデンサCg,抵抗Rgを備えて成る。
【0018】この場合、補助スイッチング素子Q2のド
レイン−ソース間に対しては、クランプダイオードDD2
が並列に接続される。また、補助スイッチング素子Q2
のドレインはクランプコンデンサCCL2を介して二次巻
線N2に対して接続される。また、補助スイッチング素
子Q2のソースは二次側アース(二次巻線N2の一端)に
対して接続される。つまり、アクティブクランプ回路2
0としては、上記補助スイッチング素子Q2//クラン
プダイオードDD2を並列接続したスイッチング回路に対
して、クランプコンデンサCCL2を直列に接続して成る
ものとされる。そして、このようにして形成される回路
を絶縁コンバータトランスPITの二次巻線N2に対し
て並列に接続して構成されるものである。また、この場
合には二次巻線N2と二次側並列共振コンデンサC2とに
より二次側並列共振回路が形成されていることから、ア
クティブクランプ回路20は、二次側並列共振回路に対
して並列に接続されているものと見ることもできる。
【0019】また、補助スイッチング素子Q2の駆動回
路系としては、図示するように、補助スイッチング素子
Q2のゲートに対して、コンデンサCg−抵抗Rg−駆
動巻線Ngの直列接続回路が接続される。この直列接続
回路は補助スイッチング素子Q2のための自励発振駆動
回路を形成する。ここで駆動巻線Ngは、絶縁コンバー
タトランスPITにおいて、二次巻線N2の一端を巻き
上げるようにして形成されている。
【0020】補助スイッチング素子Q2のゲートは、第
1制御回路1Aとも接続されている。この場合、第1制
御回路1Aに対しては、検出電圧として二次側直流出力
電圧EO1が入力される。第1制御回路1Aは、入力され
た二次側直流出力電圧EO1のレベル変化に応じて、その
レベルを可変した制御電圧を印加する。これにより、補
助スイッチング素子Q2は、ゲート閾値電圧(バイア
ス)が可変されることになって、1スイッチング周期内
におけるオン期間(導通角)が可変制御される、つま
り、PWM制御が行われるようにしてスイッチング動作
が行われるものとされる。クランプコンデンサCCL2に
は、二次側並列共振回路を形成する二次側並列共振コン
デンサC2に充電されるべき電流が分流して流れるよう
にされるが、補助スイッチング素子Q2の導通角が可変
制御されれば、クランプコンデンサCCL2に流れる電流
量が変化するので、これに伴って二次側並列共振コンデ
ンサC2への充電電流量が変化する。このようにして二
次側並列共振コンデンサC2への充電電流量が変化する
ことで、二次側並列共振回路に得られる交番電圧(並列
共振電圧)のレベルも変化する。そして、並列共振電圧
が変化することで、二次側直流出力電圧EO1のレベルも
可変制御されることになる。このようにして、絶縁コン
バータトランスPITの二次側に得られる直流出力電圧
の安定化が図られる。
【0021】高圧発生回路40は、フライバックトラン
スFBTと高圧整流回路によって構成されており、フラ
イバックトランスFBTの一次巻線N0に得られる巻線
電圧を利用して、例えばCRTのアノード電圧レベルに
対応した直流高電圧を生成する。一次巻線N0の一端は
メインスイッチング素子Q1のエミッタに接続される。
また一次巻線N0の他端には一次側直列共振コンデンサ
C5が接続され、一次側直列共振コンデンサC5の他端
は一次側アースに接地されている。これにより一次巻線
N0のリーケージインダクタンスと一次側直列共振コン
デンサC5により直列共振回路が形成され、メインスイ
ッチング素子Q1からのスイッチング出力が、当該直列
共振回路に供給される構成となる。従ってフライバック
トランスFBTは一次巻線N0に得られる共振電圧を二
次側に伝送する。
【0022】フライバックトランスFBTの二次側に
は、4組〜5組の昇圧巻線NHVが、いわゆるスリット捲
き、或いは層間捲きによって分割されて巻装されてい
る。この場合、一次巻線N0と昇圧巻線NHVとは密結合
となるように巻装されている。なお、この場合の一次巻
線N0と昇圧巻線NHVの結合係数kとしては、k≧0.
95とされている。フライバックトランスFBTの二次
側には、一次巻線N0に発生する巻線電圧が、昇圧巻線
NHVと一次巻線N0との巻線比(NHV/N0)に応じて昇
圧された昇圧電圧が得られることになる。
【0023】この図11に示す電源回路の場合、フライ
バックトランスFBTの二次側には、5組の昇圧巻線N
HV1,NHV2,NHV3,NHV4,NHV5がそれぞれ独立した
状態で巻装されており、各々の昇圧巻線NHV1〜NHV5の
巻終わり端部に対しては、高圧整流ダイオードDHV1,
DHV2,DHV3,DHV4,DHV5のアノード側が接続されて
いる。そして、高圧整流ダイオードDHV1のカソードが
平滑コンデンサCOHVの正極端子に接続され、残る高圧
整流ダイオードDHV2〜DHV5の各カソードが、それぞれ
昇圧巻線NHV1〜NHV4の巻始め端部に対して接続され
る。
【0024】即ち、フライバックトランスFBTの二次
側には、[昇圧巻線NHV1、高圧整流ダイオードDHV
1]、[昇圧巻線NHV2、高圧整流ダイオードDHV2]、
[昇圧巻線NHV3、高圧整流ダイオードDHV3]、[昇圧
巻線NHV4、高圧整流ダイオードDHV4]、[昇圧巻線N
HV5、高圧整流ダイオードDHV5]という5組の半波整流
回路が直列に接続された、いわゆるマルチシングラー方
式の半波整流回路が形成されていることになる。
【0025】従って、フライバックトランスFBTの二
次側においては、5組の半波整流回路が昇圧巻線NHV1
〜NHV5に誘起された電流を整流して平滑コンデンサCO
HVに対して充電するという動作が行われ、平滑コンデン
サCOHVの両端には、各昇圧巻線NHV1〜NHV5に誘起さ
れる誘起電圧の約5倍に対応するレベルの直流高電圧
(アノード電圧)EHV(例えば31.5KV)が得られ
ることになる。
【0026】また、平滑コンデンサCOHVの両端に対し
ては、抵抗R1−抵抗R2からなる直列回路が並列に接続
されており、これら抵抗R1,R2により分圧した直流高
電圧EHVが第2制御回路1Bに入力される。さらに平滑
コンデンサCOHVと二次側アース間には抵抗R3が接続
されることで平滑コンデンサCOHVと抵抗R3の接続点
から、直流高電圧EHVの白ピーク信号のリップル電圧が
検出され、第2制御回路1Bに入力される。
【0027】第2制御回路1Bは、オペアンプQ5、シ
ャントレギュレータQ4を有する。上記抵抗R1,R2に
より分圧された直流高電圧EHVは、コンデンサC13で高
周波成分がカットされてオペアンプQ5の非反転入力端
子に入力される。また上記リップル電圧は、抵抗R11、
R12を介して分圧され、コンデンサC11で高周波成分が
カットされ、さらにコンデンサC11により直流成分がカ
ットされて抵抗R13を介してオペアンプQ5の非反転入
力端子に入力される。オペアンプ回路(Q5、抵抗R1
4、R15、コンデンサC14)は、上記直流高電圧EHV及
び上記リップル電圧による入力に対する増幅を行い、そ
の出力をコントロール信号として、可変抵抗VR1、抵
抗R16、R17を介してシャントレギュレータQ4コント
ロール端子に供給する。
【0028】シャントレギュレータQ4のアノードは二
次側アースに接地され、カソードはフォトカプラPCの
フォトダイオードのカソードに接続されている。なお、
オペアンプQ5の動作電源及びフォトカプラPCのフォ
トダイオードの電流源として上記した直流出力電圧E02
が供給される。フォトカプラPCのフォトダイオードに
は、上記コントロール信号によりシャントレギュレータ
Q4が導通されることで、抵抗R18を介して電流が流れ
る。つまり第2制御回路1Bは、上記直流高電圧EHV及
び上記リップル電圧のレベルに応じて、フォトダイオー
ドの電流が制御され、これによってフォトカプラPCの
フォトトランジスタの電流が可変制御されることで、発
振・制御IC2における発振周波数を制御する構成とさ
れる。そして、上記したように発振・制御IC2におけ
る発振周波数が制御されることで、メインスイッチング
素子Q1のスイッチング周波数が可変される。この動作
によってフライバックトランスFBTの二次側から出力
される直流高電圧EHVの安定化が図られる。
【0029】このように、図11に示す電源回路では、
直流低電圧EO1の電圧レベルに応じて、アクティブクラ
ンプ回路20の補助スイッチング素子Q2の導通角制御
を行うことで、絶縁コンバータトランスPITの二次側
にある直流出力電圧の定電圧化を図り、また、直流高電
圧EHVの電圧レベルに応じて、メインスイッチング素子
Q1のスイッチング周波数を制御することによって、直
流高電圧EHVの定電圧化を図るようにしている。
【0030】なお、直流高電圧EHV、つまりアノード電
圧の安定化については、高速過渡応答特性が悪化する
と、例えば図14のように、本来は実線で示されるよう
な長方形の白色ピーク画像を表示させたときに、これが
破線で示されるように、台形形状となるようにして歪み
が生じる。このため、高速過渡応答の第2制御回路1B
を上記のようにオペアンプQ5及びシャントレギュレー
タQ4を用いて構成し、直流高電圧EHVとリップル電圧
を検出して、発振・制御IC2を制御することで安定化
を図り、直流高電圧EHVの定電圧化とともに画面歪を防
止している。
【0031】図12の波形図は、上記図11に示した構
成による電源回路における最大負荷時の要部の動作を示
している。一次側並列共振コンデンサCrの両端に得ら
れる並列共振電圧V1は、図12(a)に示すようにし
て、メインスイッチング素子Q1がオフとなる期間TOFF
1において電圧共振パルスが得られ、オンとなる期間TO
N1においては0レベルとなる波形が得られており、一次
側電圧共振形コンバータのメインスイッチング素子Q1
のスイッチングタイミングに対応した波形となってい
る。
【0032】また、このときにスイッチング素子Q1に
流れるコレクタ電流IQ1は、図12(b)に示すように
して、先ず、期間TON1開始時においてダイオードD1
を介して負極性のクランプ電流が流れ、この後、正レベ
ルに反転してコレクタ−エミッタに流れる波形が得られ
る。また、このような一次側のスイッチング動作によっ
て一次巻線N1に得られる巻線電流I1としては図12
(e)に示すようにして1スイッチング周期ごとに対応
して正/負に反転する略正弦波状の波形が得られる。
【0033】また、フライバックトランスFBTの一次
巻線N0に対しては、図12(f)に示されるようにし
て正弦波状の巻線電流I3が流れる。この巻線電流I3
は、図12(e)に示す巻線電流I1にほぼ対応した波
形が得られる。これに応じて、フライバックトランスF
BTの二次側の整流回路に流れる整流電流は、期間TOF
F1内において正極性の方向により正弦波状に流れる波形
が得られるものである。
【0034】また、絶縁コンバータトランスPITの二
次巻線N2の電流I2、及び二次側に設けられる二次側
並列共振コンデンサC2の両端に得られる二次側並列共
振電圧V2としては、図12(g)(h)に示されるよ
うになる。二次側並列共振電圧V2は整流ダイオードDO
1がオンとなる期間、つまり補助スイッチング素子Q2
がオフとなっている期間TOFF2において、二次側直流出
力電圧EO1のレベルによりクランプされ、整流ダイオー
ドDO1がオフとなる期間、つまり補助スイッチング素子
Q2がオンとなる期間TON2においては負極正の方向に
正弦波状にピークを有する波形となる。そして、二次巻
線N2から整流ダイオードDO1に流入する巻線電流I2
は、期間TOFF2においては正極性の方向にほぼ所定の一
定レベルが維持され、期間TON2においては正極性から
負極性に反転するようにして、負極正の方向によりピー
クを有する波形となる。
【0035】メインスイッチング素子Q1に対するスイ
ッチング制御は図12(c)(d)に示される。発振・
制御IC2からの発振信号によりスイッチングされる補
助スイッチング素子Q30のコレクタ−エミッタ間の電圧
V30は、当該補助スイッチング素子Q30のオン/オフに
応じて図12(d)のようになる。そしてドライブトラ
ンスCDTを介して生成されるメインスイッチング素子
Q1のベース電流IBは図12(c)のようになり、こ
れによりメインスイッチング素子Q1がスイッチングさ
れる。そして上述したように第2制御回路1Bの動作に
応じて発振・制御IC2の発振周波数が制御されること
で、メインスイッチング素子Q1のスイッチング周波数
が変化され、直流高電圧EHVの安定化が図られる。
【0036】図13は、高圧負荷電流IHVが0mA〜3
mAまで変動した場合の、スイッチング素子Q1のスイ
ッチング周波数fsと、補助スイッチング素子Q2の導
通角の制御特性である。
【0037】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記図11
のような電源回路では次のような問題がある。直流高電
圧EHVの安定化のためのスイッチング素子Q1のスイッ
チング制御は、画面歪みを防止するために高速過渡応答
の制御特性を得ることが必要であるため、発振・制御I
C2による他励発振回路構成をとっている。このため、
発振・制御IC2及び当該ICの外付け部品、バッファ
回路3、ドライブトランスCDTや補助スイッチング素
子Q30等によるドライブ回路などが必要で構成部品点数
がかなり多くなる。従って材料費の増大、プリント基板
マウント加工費の増加などコスト的な欠点が生じると共
に、マウント面積の増加により小型化にも不利となる。
【0038】また発振・制御IC2とバッファ回路3を
の消費電力は0.5W必要であり、またドライブトラン
スCDTや補助スイッチング素子Q30等によるドライブ
回路の消費電力は0.95W必要である。これらの消費
電力として1.45Wを供給するためには交流入力電力
が1.6W必要となる。これによってAC/DC電力変
換効率が1%低下する。
【0039】また図11の構成の場合、スイッチング素
子Q1のコレクタ−エミッタ間のダンパーダイオードD
1としては、1500V耐圧のものが必要となる。さら
に起動抵抗Rsとしては3W定格品が必要となる。これ
らはコストアップを促す。
【0040】またドライブトランスCDTの一次巻線N
Eは巻数が多くなるため、ドライブトランスCDTの小
型軽量化は困難である。これも回路構成の小型化に不利
となる。
【0041】
【課題を解決するための手段】そこで本発明は上記した
課題を考慮して、スイッチング電源回路として次のよう
に構成する。即ち、直流入力電圧を断続して出力するた
めのメインスイッチング素子を備えて形成されるスイッ
チング手段と、一次巻線と二次巻線とを備え、上記一次
巻線に得られる上記スイッチング手段の出力を上記二次
巻線に伝送する絶縁コンバータトランスと、上記一次巻
線と一次側並列共振コンデンサとにより形成され上記ス
イッチング手段の動作を電圧共振形とするように設けら
れる一次側並列共振回路と、上記二次巻線と二次側共振
コンデンサとにより形成される二次側共振回路と、上記
二次側共振回路に得られる交番電圧について整流動作を
行うことで、直流低電圧を得るように構成された直流低
電圧生成手段と、上記絶縁コンバータトランスの一次巻
線に得られる上記スイッチング手段の出力が分岐して高
圧用一次巻線に入力され、この高圧用一次巻線の入力を
二次側の昇圧巻線に伝送することで、二次側から所定レ
ベルに昇圧された高圧電圧を得るようにされた高圧発生
トランスと、上記高圧発生トランスの二次側に得られる
高圧電圧について整流動作を行うことで、直流高電圧を
得るようにされる直流高電圧生成手段と、閉磁路磁心に
巻装される検出巻線と駆動巻線と制御巻線とを備え上記
検出巻線が上記絶縁コンバータトランスの一次巻線に直
列接続されることで上記スイッチング手段の出力を上記
駆動巻線に伝送すると共に、上記制御巻線に印加される
電圧により上記駆動巻線を制御するドライブトランス
と、上記ドライブトランスの上記駆動巻線とコンデンサ
による直列共振回路として構成され、上記メインスイッ
チング素子に対してスイッチング駆動信号を印加してス
イッチング動作をさせるスイッチング駆動手段と、上記
ドライブトランスの制御巻線に並列に接続される、コン
デンサと導通制御素子との直列回路と、上記直流高電圧
のレベルに応じて上記導通制御素子を制御することで、
上記ドライブトランスを介して上記メインスイッチング
素子のスイッチング周波数を可変制御し、上記直流高電
圧を安定化する直流高電圧安定化制御手段と、を備える
ようにする。
【0042】また本発明のスイッチング電源回路は、上
記同様のスイッチング手段、絶縁コンバータトランス、
一次側並列共振回路、二次側共振回路、直流低電圧生成
手段、高圧発生トランス、直流高電圧生成手段、スイッ
チング駆動手段とを備えると共に、磁心に巻装される検
出巻線と駆動巻線とを備え、上記検出巻線が上記絶縁コ
ンバータトランスの一次巻線に直列接続されることで上
記スイッチング手段の出力を上記駆動巻線に伝送するド
ライブトランスと、上記メインスイッチング素子に接続
される、コンデンサと導通制御素子との直列回路と、上
記直流高電圧のレベルに応じて上記導通制御素子を制御
することで、上記メインスイッチング素子のスイッチン
グ周波数を可変制御し、上記直流高電圧を安定化する直
流高電圧安定化制御手段と、を備えるようにする。
【0043】また、上記各構成において、さらに、少な
くとも二次側クランプコンデンサと二次側補助スイッチ
ング素子との直列接続回路からなり、この直列接続回路
が上記二次側共振回路に対して並列に接続される二次側
アクティブクランプ手段と、上記直流低電圧生成手段に
より生成される電圧レベルに応じて上記二次側補助スイ
ッチング素子の導通角制御を行うことで、上記直流低電
圧を安定化する直流低電圧安定化制御手段とを備える。
また上記各構成において、上記高圧発生トランスの一次
側動作を共振動作とするために、上記高圧発生トランス
の上記高圧用一次巻線に対して直列に直列共振コンデン
サを接続する。
【0044】上記の本発明によれば、一次側が一石構成
の電圧共振形コンバータとされ、二次側に電圧共振回路
或いは電流共振回路を備えた複合共振形コンバータの構
成を採って、直流低電圧を得るようにし、さらにこの複
合共振形コンバータにフライバックトランスを結合して
高圧レギュレータ回路を構成し、直流高電圧を得るよう
にした、テレビジョン受像器用に好適なスイッチング電
源回路が形成される。そしてメインスイッチング素子の
駆動はドライブトランスによる自励発振駆動回路により
行う。ドライブトランスには一次電流検出巻線と駆動巻
線と制御巻線が巻回されているが、制御巻線に対して並
列に、コンデンサと導通制御素子との直列回路が接続さ
れていることで、導通制御素子の導通角制御によりメイ
ンスイッチング素子のスイッチング周波数が制御される
ことになる。
【0045】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態のスイ
ッチング電源回路について説明を行っていくこととす
る。以降説明する本実施の形態としてのスイッチング電
源回路は、一次側に電圧共振形コンバータを備えると共
に、二次側には電圧共振或いは電流共振回路を備えた複
合共振形スイッチングコンバータとしての基本構成を採
る。また、この図に示される電源回路は、ディスプレイ
デバイスとしてCRT(陰極線管)を備えるテレビジョ
ン受像機、モニタディスプレイ装置、プロジェクタ装置
などに搭載されるものである。
【0046】図1は、本発明の第1の実施の形態として
のスイッチング電源回路の構成例を示している。この図
に示される電源回路においては、先ず、商用交流電源A
Cに対して、[整流ダイオードDi1,Di2,平滑コン
デンサCi1,Ci2]を図示する接続形態によって接続
することで、倍電圧整流回路を形成している。この倍電
圧整流回路は、直列接続された平滑コンデンサCi1−
Ci2の両端に交流入力電圧VACの2倍に対応する整流
平滑電圧Ei(直流入力電圧)を生成する。本実施の形
態において、このようにして交流入力電圧VACの2倍に
対応する整流平滑電圧Eiを得るようにしているのは、
後述するようにして、高圧発生回路40によって、所要
レベルの直流高電圧EHVを得る必要上、効率を向上させ
るには、一次側並列共振電圧V1のピークレベルとして
1000V程度が必要であるため、電圧共振形コンバー
タへの入力電圧レベルとしても相応の高レベルが必要と
されることに依る。
【0047】上記直流入力電圧を入力して断続するスイ
ッチングコンバータは、一石のメインスイッチング素子
Q1を備えて、いわゆるシングルエンド方式で自励式に
よりスイッチング動作を行う電圧共振形コンバータを備
えて構成される。この場合、メインスイッチング素子Q
1には、高耐圧のバイポーラトランジスタ(BJT;接
合型トランジスタ)が用いられている。
【0048】また、メインスイッチング素子Q1のベー
スに対しては、駆動巻線NB−共振コンデンサCB−ベー
ス電流制限抵抗RBの直列接続回路よりなる自励発振駆
動用の直列共振回路が接続される。また、メインスイッ
チング素子Q1のベースと平滑コンデンサCi2の負極
(1次側アース)間には低速リカバリ型のダンパーダイ
オードDD1が接続される。このダンパーダイオードDD1
はメインスイッチング素子Q1のオフ時に導通し、オフ
期間後にダンパーダイオードDD1からメインスイッチン
グ素子Q1のベース−コレクタを介してダンパー電流が
流れるようにする。メインスイッチング素子Q1のコレ
クタは、絶縁コンバータトランスPITの一次側に巻装
される一次巻線N1及び検出巻線NAを介して、直流入力
電圧(整流平滑電圧Ei)のラインと接続され、エミッ
タは一次側アースに接地される。
【0049】上記メインスイッチング素子Q1のコレク
タ−エミッタ間に対しては、一次側並列共振コンデンサ
Crが並列に接続されている。この一次側並列共振コン
デンサCrは、自身のキャパシタンスと、一次巻線N1
側のリーケージインダクタンスL1とにより電圧共振形
コンバータの一次側並列共振回路を形成する。そして、
ここでは詳しい説明を省略するが、メインスイッチング
素子Q1のオフ時には、この一次側並列共振回路の作用
によって一次側並列共振コンデンサCrの両端に発生す
る両端電圧V1は、実際には正弦波状のパルス波形とな
って電圧共振形の動作が得られるようになっている。
【0050】ドライブトランスCDTは、検出巻線N
A、駆動巻線NB、制御巻線NCが巻装される。検出巻線
NAは絶縁コンバータトランスPITの一次巻線N1と
直流入力電圧(整流平滑電圧Ei)のラインの間に挿入
される。駆動巻線NBは上記のように自励発振駆動用の
直列共振回路を形成する要素となる。駆動巻線NBの他
端は一次側アースに接地される。制御巻線NCは、一端
が二次側アースに接地され、他端はコンデンサC4と低
耐圧小容量のMOS−FETによる導通制御素子Q3と
の直列回路に対して接続される。また導通制御素子(M
OS−FET)Q3のドレイン−ソース間に対して並列
にクランプダイオードDD3が接続される。なお、クラン
プダイオードDD3としては、MOS−FET(Q3)に
部品として内蔵されている、いわゆるボディダイオード
が使用される。MOS−FET(Q3)のソースは二次
側アースに接地される。
【0051】この導通制御素子であるMOS−FET
(Q3)に対しては、後述する第2制御回路1Bから制
御電流が供給され、この制御電流が抵抗R5,R4によ
ってゲート電圧とされてゲートに印加される。ゲート電
圧が変化されることでことでMOS−FET(Q3)の
導通角が変化する。そしてMOS−FET(Q3)の導
通角変化によって電流IQ3が制御され、ドライブトラン
スCDTの制御巻線NCを介して、駆動巻線NBと直列共
振コンデンサCBから成る直列共振回路の共振周波数を
変化させる作用を為す。つまりMOS−FET(Q3)
のゲート電圧制御によって、メインスイッチング素子Q
1のオフ期間は一定でオン期間が変化するベース電流I
B1を供給することが可能となり、即ちメインスイッチン
グ素子Q1のスイッチング周波数が制御される。
【0052】ドライブトランスCDTとしては、閉磁路
磁心として、例えば図3に示すようなEI−12型フェ
ライト磁心によるものか、或いは図4に示すようなアモ
ルファス磁心によるものを採用できる。図3の場合は、
I型コア101とE型コア102を図のように配する。
そしてE型コア102の中央磁脚103に検出巻線NA
と駆動巻線NBと制御巻線NCをそれぞれ巻装することで
形成される。このとき、制御巻線NCは、検出巻線NA及
び駆動巻線NBとの間に絶縁距離を確保することで、一
次側と絶縁する。図4の場合は、アモルファス磁心11
0に対して、3重絶縁線として、検出巻線NAと駆動巻
線NBと制御巻線NCをそれぞれ図示するように巻装し、
制御巻線NCについては一次側との絶縁を確保する。こ
の図3又は図4のようなドライブトランスCDTは巻数
が少なく小型軽量化が可能となる。
【0053】絶縁コンバータトランスPITは、メイン
スイッチング素子Q1のスイッチング出力を二次側に伝
送する。絶縁コンバータトランスPITの構造として
は、図5に示すように、例えばフェライト材によるE型
コアCR11、CR12を互いの磁脚が対向するように
組み合わせたEE型コアが備えられ、このEE型コアの
中央磁脚に対して、分割ボビンBを利用して一次巻線N
1と二次巻線N2がそれぞれ分割された状態で巻装され
る。そして、中央磁脚に対しては図のようにギャップG
を形成するようにしている。これによって、所要の結合
係数による疎結合が得られる。ギャップGは、E型コア
CR11,CR12の中央磁脚を、2本の外磁脚よりも
短くすることで形成することが出来る。また、結合係数
kとしては、例えばk≒0.8という疎結合の状態を得
るようにしており、その分、飽和状態が得られにくいよ
うにしている。
【0054】絶縁コンバータトランスPITの一次巻線
N1の一端は、図1に示すようにメインスイッチング素
子Q1のコレクタに接続され、他端は検出巻線NAの直列
接続を介して平滑コンデンサCiの正極に接続される。
また、絶縁コンバータトランスPITの二次側には二次
巻線N2が巻装されている。
【0055】この場合、二次巻線N2の一端は二次側ア
ースに接続され、その他端は整流ダイオードDO1のアノ
ードに接続される。そして、この整流ダイオードDO1と
平滑コンデンサCO1から成る半波整流平滑回路によっ
て、その電圧レベルが110V〜140V(例えば13
5V)とされる水平偏向回路用の直流出力電圧EO1を得
るようにしている。
【0056】また、この場合には、二次巻線N2に対し
て図示するようにしてタップを設け、このタップ出力に
対して図示するようにして整流ダイオードDO2及び平滑
コンデンサCO2から成る半波整流回路を接続すること
で、上記二次側直流出力電圧EO1よりも低圧とされる所
要のレベル(例えば15V)の二次側直流出力電圧EO2
を得るようにもされている。この二次側直流出力電圧E
O2は、例えば垂直偏向回路系に用いられる。
【0057】なお、実際としては、他の各種回路系に供
給するための所要のレベルの二次側直流出力電圧が生成
されるようにしても構わないものであり、例えばビデオ
出力回路系(200V)、CRTヒーター回路系(7.
5V)、音声出力回路系(24V)などのための二次側
直流出力電圧を得るようにしても構わないものである。
【0058】そして、この二次巻線N2に対しては、二
次側並列共振コンデンサC2が並列に接続されている。
この場合、二次巻線N2のリーケージインダクタンスL2
と、二次側並列共振コンデンサC2のキャパシタンスと
によって二次側並列共振回路が形成される。これによっ
て、二次側に誘起される交番電圧は共振電圧となり、二
次側において電圧共振動作が得られる。即ち、本実施の
形態の電源回路としても、絶縁コンバータトランスPI
Tの一次側にはスイッチング動作を電圧共振形とするた
めの並列共振回路が備えられ、二次側には電圧共振動作
を得るための並列共振回路が備えられた、複合共振形ス
イッチングコンバータを形成しているものである。
【0059】また、上記二次側並列共振回路に対しては
二次側アクティブクランプ回路11が設けられる。二次
側アクティブクランプ回路11は、補助スイッチング素
子Q2,クランプコンデンサCCL2,クランプダイオー
ドDD2を備えている。補助スイッチング素子Q2につい
てはMOS−FETが選定され、クランプダイオードD
D2にはボディダイオードが用いられる。
【0060】また、補助スイッチング素子Q2を駆動す
るための駆動回路系は、二次巻線N2を巻き上げるよう
にして二次側に巻装される駆動巻線Ngに対して、抵抗
Rg−コンデンサCgを接続したLCR直列共振回路を
接続することで形成される。
【0061】また、巻方向の関係から二次巻線N2と駆
動巻線Ngとでは、逆極性の交番電圧が得られることか
ら、補助スイッチング素子Q2と二次側整流ダイオード
は、ほぼ交互となるオン/オフタイミングによってスイ
ッチング動作を行うようにされる。なお、補助スイッチ
ング素子Q2と二次側整流ダイオードについてのスイッ
チング周波数としては、一次側電圧共振形コンバータの
スイッチング出力が絶縁コンバータトランスPITを介
して二次側に伝送されてくる関係上、メインスイッチン
グ素子Q1のスイッチング周波数に対応したものとな
る。
【0062】補助スイッチング素子Q2のドレインはク
ランプコンデンサCCL2を介して、二次巻線N2と整流ダ
イオードD01の接続点に接続される。補助スイッチング
素子Q2のソースは二次側アースに対して接地される。
また、クランプダイオードDD2は、そのアノードが補助
スイッチング素子Q2のソースに接続され、カソードが
補助スイッチング素子Q2のドレインに接続されること
で、補助スイッチング素子Q2がオフとなる期間に流れ
るクランプ電流の経路を形成するようにしている。この
ように、本実施の形態の二次側アクティブクランプ回路
11としては、補助スイッチング素子Q2及びクランプ
ダイオードDD2から成るスイッチング回路に対して、ク
ランプコンデンサCCL2を直列に接続して成るものとさ
れる。そして、このようにして形成される回路を二次巻
線N2//二次側並列共振コンデンサC2からなる二次側並
列共振回路に対して、さらに並列に接続して構成される
ものである。
【0063】補助スイッチング素子Q2のゲートは、第
1制御回路1Aとも接続されている。この場合、第1制
御回路1Aに対しては、検出電圧として二次側直流出力
電圧EO1、E02が入力される。第1制御回路1Aは、入
力された二次側直流出力電圧EO1、E02のレベル変化に
応じて、そのレベルを可変した制御電圧を印加する。こ
れにより、補助スイッチング素子Q2は、ゲート閾値電
圧(バイアス)が可変されることになって、1スイッチ
ング周期内におけるオン期間(導通角)が可変制御され
る、つまり、PWM制御が行われるようにしてスイッチ
ング動作が行われるものとされる。
【0064】そして、直流出力電圧(直流低電圧)E0
1、E02に応じて補助スイッチング素子Q3についてのオ
ン期間が可変されるが、図1に示す回路構成の場合、オ
ン期間においてスイッチング回路(Q2//DD2)が導通
してクランプコンデンサCCL2に電流が流れることによ
っては、二次側並列共振コンデンサC2に流入して充電
されるべき電流がクランプコンデンサCCL2に流れるこ
とになるもので、この動作によって、二次側並列共振コ
ンデンサC2の両端に得られる二次側並列共振電圧V2の
ピークレベルを抑制してクランプするようにされる。従
って、補助スイッチング素子Q2の導通角が可変制御さ
れてクランプコンデンサCCL2に流れる電流量が可変さ
れれば、二次側並列共振コンデンサC2における充電電
流量が可変されることになって二次側並列共振電圧V2
のクランプレベルも変化する。このようにして二次側並
列共振電圧V2のレベルが変化することで、平滑コンデ
ンサCO1、C02に流入する整流電流レベルが変化するこ
ととなって、結果的には、二次側直流出力電圧EO1、E
02のレベルを可変制御する動作が得られる。そして、こ
のような動作によって、低圧二次側直流出力電圧の安定
化が図られるものである。
【0065】高圧発生回路40は、フライバックトラン
スFBTと高圧整流回路によって構成されており、フラ
イバックトランスFBTの一次巻線N0に得られる巻線
電圧を利用して、例えばCRTのアノード電圧レベルに
対応した直流高電圧を生成する。このため、フライバッ
クトランスFBTの二次側には、4組〜5組の昇圧巻線
NHVが、後述するようにしていわゆるスリット捲き、或
いは層間捲きによって分割されて巻装されている。この
場合、一次巻線N0と昇圧巻線NHVとは密結合となるよ
うに巻装されている。なお、この場合の一次巻線N0と
昇圧巻線NHVの結合係数kとしては、k≧0.95とさ
れている。
【0066】一次巻線N0の一端はメインスイッチング
素子Q1のエミッタに接続される。また一次巻線N0の
他端には一次側直列共振コンデンサC5が接続され、一
次側直列共振コンデンサC5の他端は一次側アースに接
地されている。これにより一次巻線N0のリーケージイ
ンダクタンスと一次側直列共振コンデンサC5により直
列共振回路が形成され、メインスイッチング素子Q1か
らのスイッチング出力が、当該直列共振回路に供給され
る構成となる。従ってフライバックトランスFBTは一
次巻線N0に得られる共振電圧を二次側に伝送する。フ
ライバックトランスFBTの二次側には、一次巻線N0
に発生する巻線電圧V3が、昇圧巻線NHVと一次巻線N0
との巻線比(NHV/N0)に応じて昇圧された昇圧電圧
が得られることになる。
【0067】この図1に示す電源回路の場合、フライバ
ックトランスFBTの二次側には、5組の昇圧巻線NHV
1,NHV2,NHV3,NHV4,NHV5がそれぞれ独立した状
態で巻装されており、各々の昇圧巻線NHV1〜NHV5の巻
終わり端部に対しては、高圧整流ダイオードDHV1,DH
V2,DHV3,DHV4,DHV5のアノード側が接続されてい
る。そして、高圧整流ダイオードDHV1のカソードが平
滑コンデンサCOHVの正極端子に接続され、残る高圧整
流ダイオードDHV2〜DHV5の各カソードが、それぞれ昇
圧巻線NHV1〜NHV4の巻始め端部に対して接続される。
【0068】即ち、フライバックトランスFBTの二次
側には、[昇圧巻線NHV1、高圧整流ダイオードDHV
1]、[昇圧巻線NHV2、高圧整流ダイオードDHV2]、
[昇圧巻線NHV3、高圧整流ダイオードDHV3]、[昇圧
巻線NHV4、高圧整流ダイオードDHV4]、[昇圧巻線N
HV5、高圧整流ダイオードDHV5]という5組の半波整流
回路が直列に接続された、いわゆるマルチシングラー方
式の半波整流回路が形成されていることになる。
【0069】従って、フライバックトランスFBTの二
次側においては、5組の半波整流回路が昇圧巻線NHV1
〜NHV5に誘起された電流を整流して平滑コンデンサCO
HVに対して充電するという動作が行われ、平滑コンデン
サCOHVの両端には、各昇圧巻線NHV1〜NHV5に誘起さ
れる誘起電圧の約5倍に対応するレベルの直流高電圧
(アノード電圧)EHV(例えば31.5KV)が得られ
ることになる。
【0070】また、平滑コンデンサCOHVの両端に対し
ては、抵抗R1−抵抗R2からなる直列回路が並列に接続
されており、これら抵抗R1,R2により分圧した直流高
電圧EHVが第2制御回路1Bに入力される。さらに平滑
コンデンサCOHVと二次側アース間には抵抗R3が接続
されることで平滑コンデンサCOHVと抵抗R3の接続点
から、直流高電圧EHVの白ピーク信号のリップル電圧が
検出され、第2制御回路1Bに入力される。
【0071】第2制御回路1Bは、高速過渡応答の制御
回路として、オペアンプQ5、シャントレギュレータQ
4を有する。上記抵抗R1,R2により分圧された直流高
電圧EHVは、コンデンサC13で高周波成分がカットされ
てオペアンプQ5の非反転入力端子に入力される。また
上記リップル電圧は、抵抗R11、R12を介して分圧さ
れ、コンデンサC11で高周波成分がカットされ、さらに
コンデンサC11により直流成分がカットされて抵抗R13
を介してオペアンプQ5の非反転入力端子に入力され
る。オペアンプ回路(Q5、抵抗R14、R15、コンデン
サC14)は、上記直流高電圧EHV及び上記リップル電圧
による入力に対する増幅を行い、その出力をコントロー
ル信号として、可変抵抗VR1、抵抗R16、R17を介し
てシャントレギュレータQ4コントロール端子に供給す
る。
【0072】シャントレギュレータQ4のアノードは二
次側アースに接地され、カソードは抵抗R19を介して極
性反転増幅器としてのトランジスタQ6のベースに接続
される。なお、オペアンプQ5の動作電源、トランジス
タQ6,シャントレギュレータQ4の電流源として上記
した直流出力電圧E02が供給される。そして、上記コン
トロール信号によりシャントレギュレータQ4が導通さ
れることで、抵抗R18を介して電流が流れる。つまりト
ランジスタQ6にはシャントレギュレータQ4の導通に
応じてベース電流が与えられることになり、トランジス
タQ6のコレクタ電流が抵抗R5,R4を介してMOS
−FET(Q3)に対するゲート電圧として印加され
る。
【0073】つまり第2制御回路1Bは、上記直流高電
圧EHV及び上記リップル電圧のレベルに応じて、MOS
−FET(Q3)のゲート電圧を可変制御し、これによ
って上述したようにメインスイッチング素子Q1のスイ
ッチング周波数が制御されることになる。この動作によ
ってフライバックトランスFBTの二次側から出力され
る直流高電圧EHVの安定化が図られる。
【0074】このように、図1に示す電源回路では、直
流低電圧EO1、E02の電圧レベルに応じて、アクティブ
クランプ回路11の補助スイッチング素子Q2の導通角
制御を行うことで、絶縁コンバータトランスPITの二
次側にある直流出力電圧EO1、E02の定電圧化を図り、
また、直流高電圧EHVの電圧レベルに応じて、メインス
イッチング素子Q1のスイッチング周波数を制御するこ
とによって、直流高電圧EHVの定電圧化を図るようにし
ている。
【0075】ここで、図6及び図7の断面図により、フ
ライバックトランスFBTの構造例を示しておく。先
ず、図6に示すフライバックトランスFBTでは、例え
ばフェライト材による2つのU字型コアCR1,CR2
の各磁脚を対向するように組み合わせることでU−U字
型コアCRが形成される。そして、U字型コアCR1の
磁脚端部と、U字型コアCR2の磁脚端部との対向する
部分にはギャップG1,G2をそれぞれ設けるようにさ
れる。そして、図示するように、一次巻線N0を巻装し
た低圧巻線ボビンLBをU−U字型コアCRの一方の磁
脚に対して貫通させるように取り付ける。そして、この
低圧巻線ボビンLBのさらに外側に対して、昇圧巻線N
HV(1〜5)を巻装した高圧巻線ボビンHBを貫通させる
ようにして取り付ける。これによって、一次巻線N0と
昇圧巻線NHV(1〜5)とについて分割して巻装する構造
が得られる。
【0076】ここで、高圧巻線ボビンHBに巻装する昇
圧巻線NHVとしては、例えば複数の昇圧巻線NHV(1〜
5)の各々を絶縁した状態で巻装する必要がある。この
ため、昇圧巻線NHVの巻き方は、各昇圧巻線NHV(1〜
5)を所定回数巻装して得られる巻線層ごとに層間フィ
ルムFを介在させた、いわゆる層間巻きとされている。
そして、上記のようにして昇圧巻線NHV(1〜5)を巻装
したうえで、回路的には図4に示した態様が得られるよ
うに、各昇圧巻線NHV(1〜5)に対して高圧整流ダイオ
ードDHV(1〜5)を接続して取り付ける。そして実際に
は、この図6に示される構造をケース内に収納した上で
例えば高分子のエポキシ樹脂等の充填剤により充填して
モールドすることで、これらの絶縁を確保するようにし
ている。
【0077】また、昇圧巻線NHV(1〜5)の各々につい
て絶縁した状態が得られるようにするためには、上記図
6に示す構造のほか、図7に示すようにして、いわゆる
分割巻き(スリット巻き)による構造を採ることもでき
る。なお、図7において図6と同一部分には同一符号を
付して説明を省略する。昇圧巻線NHVを分割巻きによっ
て巻装する場合は、図示するように、高圧巻線ボビンH
B1の内側に対して一体的に仕切板DVを形成する。こ
れにより、隣り合う仕切板DVの間には、巻線領域であ
るスリットSが複数形成されることになる。そして、こ
の各スリットS内に対して昇圧巻線NHVを巻装すること
で昇圧巻線NHV間の絶縁を得るようにしているものであ
る。そして、上記図6又は図7に示すフライバックトラ
ンスFBTの構造によっては、一次巻線N0と二次側の
昇圧巻線NHV(1〜5)とについては、同一の磁脚に対し
て、いわゆる「同軸巻き」によって巻装されていること
で、互いの結合状態として密結合の状態が得られるよう
にされている。例えば実際としては、結合係数k=0.
98程度の密結合が得られているものである。
【0078】図2の波形図は、上記図1に示した構成に
よる電源回路における、最大負荷電力180W、交流入
力電圧VAC=100V時の要部の動作を示している。な
お実験においては、ドライブトランスCDTとして図3
のようなEI−12型フェライト磁心のものを採用し、
検出巻線NA=1T(ターン)、駆動巻線NB=5T、制
御巻線NC=10Tとした。また駆動巻線NBのインダク
タンスは10μH、制御巻線NCのインダクタンスは4
0μH、直列共振コンデンサCB=0.56μF、コン
デンサC4=1μF、抵抗RB=0.47Ω、起動抵抗
Rs=470KΩとした。メインスイッチング素子Q1
は1500V耐圧8Aの高速スイッチングトランジスタ
である。
【0079】図2(a)に示すように、一次側並列共振
コンデンサCrの両端に得られる一次側並列共振電圧V
1は、メインスイッチング素子Q1のスイッチング周期の
タイミングに対応した波形となる。つまりメインスイッ
チング素子Q1がオフとなる期間TOFF1においては、電
圧共振パルスが得られ、また、メインスイッチング素子
Q1がオンとなる期間TON1においては、ゼロレベルとな
る。
【0080】また、スイッチング素子Q1に流れるコレ
クタ電流IQ1は、図2(b)に示すようにして、先ず、
期間TON1においては、その開始時においてクランプダ
イオードDD1→Q1ベース→Q1コレクタを介して負極性
の方向にクランプ電流が流れ、この後、正レベルに反転
してコレクタ−エミッタに流れる波形が得られる。ま
た、期間TOFF1においては0レベルである。また、この
ような一次側のスイッチング動作によって一次巻線N1
に得られる巻線電流I1としては図2(g)に示すよう
にして1スイッチング周期ごとに対応して正/負に反転
する略正弦波状の波形が得られる。
【0081】また、フライバックトランスFBTの一次
巻線N0に対しては、図2(h)に示されるようにして
正弦波状の巻線電流I3が流れる。この巻線電流I3は、
図2(g)に示す巻線電流I1にほぼ対応した波形が得
られる。これに応じて、フライバックトランスFBTの
二次側の整流回路に流れる整流電流は、期間TOFF1内に
おいて正極性の方向により正弦波状に流れる波形が得ら
れるものである。
【0082】また、絶縁コンバータトランスPITの二
次巻線N2の電流I2、及び二次側に設けられる二次側
並列共振コンデンサC2の両端に得られる二次側並列共
振電圧V2としては、図2(i)(j)に示されるよう
になる。二次側並列共振電圧V2は整流ダイオードDO1
がオンとなる期間、つまり補助スイッチング素子Q2が
オフとなっている期間TOFF2において、二次側直流出力
電圧EO1のレベルによりクランプされ、整流ダイオード
DO1がオフとなる期間、つまり補助スイッチング素子Q
2がオンとなる期間TON2においては負極正の方向に正
弦波状にピークを有する波形となる。そして、二次巻線
N2から整流ダイオードDO1に流入する巻線電流I2は、
期間TOFF2においては正極性の方向にほぼ所定の一定レ
ベルが維持され、期間TON2においては正極性から負極
性に反転するようにして、負極正の方向によりピークを
有する波形となる。
【0083】そして、前述もしたように、交流入力電圧
VAC又は二次側直流出力電圧EO1の負荷の変動により、
二次側直流出力電圧EO1のレベルが変動したときには、
第1制御回路1Aによって、補助スイッチング素子Q2
についての導通角制御が行われ、期間TON2が可変され
ることになる。これに伴い整流ダイオードDO1の導通角
も制御されることとなるために、結果的に二次側直流出
力電圧EO1のレベルが安定化されるようにコントロール
されることになる。
【0084】メインスイッチング素子Q1に対するスイ
ッチング制御は図2(c)(d)(e)(f)に示され
る。制御巻線NCからコンデンサC4、MOS−FET
(Q3)の直列回路に対して流れる電流IQ3は図2
(d)のようになり、これによって駆動巻線NBの両端
に発生する電圧VNBは図2(e)のようになる。そして
直列共振コンデンサCBの両端には図2(f)の共振電
圧VCBが得られ、結果的にスイッチング素子Q1のベー
ス電流IBは図2(c)のように流れる。つまり期間TO
N1において順方向電流IB1及び逆方向電流IB2としての
図示する波形が得られる。期間TOFF1ではベース電流I
Bは流れない。これによりメインスイッチング素子Q1
がスイッチングされる。そして上述したように第2制御
回路1Bの動作に応じてMOS−FET(Q3)のゲー
ト電圧が制御されることで、メインスイッチング素子Q
1のスイッチング周波数が変化され、直流高電圧EHVの
安定化が図られる。
【0085】なお、高圧負荷電流IHVが0mA〜3mA
まで変動した場合の、スイッチング素子Q1のスイッチ
ング周波数fsと、補助スイッチング素子Q2の導通角
の制御特性としては、上述した図13と同様となる。
【0086】このような本実施の形態の電源回路では、
直流高電圧EHVの安定化のためのスイッチング素子Q1
のスイッチング制御について、画面歪みを防止するため
に高速過渡応答の制御特性を得ることが必要な回路とし
て、図11に示した回路のような発振・制御IC2によ
る他励発振回路構成をとらなくてもよいものとなる。こ
のため、図11に示した発振・制御IC2及び当該IC
の外付け部品、バッファ回路3、ドライブトランスCD
Tや補助スイッチング素子Q30等によるドライブ回路な
どに必要な構成部品点数が大幅に減少する。実際には部
品点数を1/3程度にすることができた。従って材料費
の低減、プリント基板マウント加工費の低減などが実現
され、またマウント面積の縮小により小型化も促進でき
るものとなる。
【0087】またスイッチング素子Q1のスイッチング
周波数制御に必要な制御回路系での消費電力が0.2
W、駆動回路系での消費電力が0.6Wであり、図11
の回路例における消費電力より0.7W程度減少され
る。これによってAC/DC電力変換効率を約0.4%
向上できる。
【0088】また図11の構成の場合、スイッチング素
子Q1のコレクタ−エミッタ間のダンパーダイオードD
1としては、1500V耐圧のものが必要となっていた
が、図1の構成の場合、高耐圧のダンパーダイオードは
不要となる。さらに起動抵抗Rsとしては1/2W定格
の小型起動抵抗でよい。これによりコストダウンがはか
られる。
【0089】またドライブトランスCDTの巻線NA、
NB、NCは上述のように巻数が少なくてよいため、ドラ
イブトランスCDTの小型軽量化が可能となる。さらに
ドライブトランスCDTにおいて制御巻線NCについて
は一次側との絶縁が確保されるため、フォトカプラも不
要となる。また導通制御素子としても、低耐圧小容量品
のMOS−FET(Q3)でよいなど、設計上及びコス
ト上、好適である。
【0090】続いて本発明の第2の実施の形態を図8で
説明する。なお、図8において上記図1と同一部分には
同一符号を付し、説明を省略する。この第2の実施の形
態の場合は、上記第1の実施の形態と比べて、直流高電
圧EHVの安定化のための電圧検出方式が異なるものとな
る。
【0091】この場合、フライバックトランスFBTの
一次側には、三次巻線N5が巻装される。三次巻線N5
には一次巻線N0によって励起された交番電流が発生さ
れ、この交番電流がダイオードD20、平滑コンデンサC
20によって整流平滑される。そして抵抗R20、R21によ
って電圧値、つまり直流高電圧EHVの電圧状態を示す情
報としての電圧値としてオペアンプQ5の非反転入力端
子に印加される。
【0092】オペアンプQ5は、上記第1の実施の形態
の場合と同様に検出されるリップル電圧とともに、当該
三次巻線N5から検出される電圧値に応じてシャントレ
ギュレータQ4の電流量を制御し、トランジスタQ6を
介してMOS−FET(Q3)のゲート電圧を制御する
ものとなる。
【0093】このような第2の実施の形態においても、
上記第1の実施の形態と同様の効果が得られると共に、
この場合、フライバックトランスFBTの二次側におけ
る例えば1GΩ程度の高圧抵抗R1が不要となる為、そ
の分の消費電力がなくなり電力変換効率の点で有利であ
る。
【0094】本発明の第3の実施の形態を図9で説明す
る。なお、この図9においても、上記図1と同一部分に
は同一符号を付し、説明を省略する。この第3の実施の
形態の場合は、上記第1の実施の形態と比べて、直流高
電圧EHVの安定化のためのゲート電圧供給方式及びスイ
ッチング制御方式が異なるものとなる。
【0095】この場合、ドライブトランスCDTには検
出巻線NAと駆動巻線NBが巻回され、上記各実施の形態
の場合のような制御巻線NCは設けられない。検出巻線
NAは絶縁コンバータトランスPITの一次巻線N1に
直列に接続されていることで、スイッチング素子Q1の
スイッチング出力を検出する。また検出巻線NAからス
イッチング電圧が伝送される駆動巻線NBは、直列共振
コンデンサCBとともに、スイッチング素子Q1を自励式
により駆動するための自励発振駆動回路を形成する。
【0096】このドライブトランスCDTとしては、例
えば図10に示すようなH字型フェライト磁心によるも
のを採用できる。即ちH字型のフェライト磁心100に
対して、検出巻線NAと駆動巻線NBを二重絶縁線として
絶縁を確保した上で巻装することで形成される。この場
合もドライブトランスCDTは、例えば図11で説明し
たドライブトランスCDTに比較して大幅な小型軽量化
が可能となる。
【0097】上記自励発振駆動回路における、ドライブ
トランスCDTの駆動巻線NBは、上記のように検出巻
線NAが絶縁コンバータトランスPITの一次巻線に直
列接続されているため、一次巻線N1に得られるスイッ
チング出力電圧により励起されるドライブ電圧としての
交番電圧が発生する。このドライブ電圧は、直列共振回
路(NB−CB)とを介するようにして、ドライブ電流と
してスイッチング素子Q1のベースに出力される。これ
により、スイッチング素子Q1は、直列共振回路の共振
周波数により決定されるスイッチング周波数でスイッチ
ング動作を行うことになる。そして、そのコレクタに得
られるスイッチング出力を絶縁コンバータトランスPI
Tの一次巻線N1に伝達する。
【0098】また本例では、コンデンサC4と導通制御
素子としてのMOS−FET(Q3)の直列回路が、ス
イッチング素子Q1のベースに接続される。MOS−F
ET(Q3)のドレインは、コンデンサC4と接続さ
れ、ソースは一次側アースに接続される。また、ボディ
ダイオードによるクランプダイオードDD3は、MOS−
FET(Q3)のドレイン−ソース間に対して図示する
方向により並列に接続される。そしてこのような構成に
より、MOS−FET(Q3)のゲート電圧が変化する
ことで、スイッチング素子Q1のスイッチング周波数が
制御されるものとなる。
【0099】また、この図に示す回路の場合には、絶縁
コンバータトランスPITの一次側に対して、三次巻線
N3が巻装される。この三次巻線N3に対してはダイオー
ドD10及びコンデンサC10から成る半波整流回路が接続
されており、このコンデンサC10の両端に対しては、所
定レベルの低圧直流電圧が得られることになる。そし
て、コンデンサC10の正極端子は、フォトカプラPCの
フォトトランジスタに接続される。フォトカプラPCの
フォトトランジスタには、コンデンサC10の正極端子に
得られる電圧と、後述する第2制御回路1Bに配されて
いるフォトダイオードの電流に応じた電流が流れるが、
その電流は抵抗R5、R4によって電圧値として、MO
S−FET(Q3)のゲートに印加される。
【0100】第2制御回路1Bは、上記第1の実施の形
態の場合と同様に、高圧発生回路40から直流高電圧E
HV及びリップル電圧を検出してシャントレギュレータQ
4の導通制御を行う構成とされる。但しこの場合は、シ
ャントレギュレータQ4のカソードはフォトカプラPC
のフォトダイオードのカソードに接続されている。な
お、オペアンプQ5の動作電源及びフォトカプラPCの
フォトダイオードの電流源として直流出力電圧E02が供
給される。
【0101】フォトカプラPCのフォトダイオードに
は、オペアンプQ5からのコントロール信号によりシャ
ントレギュレータQ4が導通されることで、抵抗R18を
介して電流が流れる。つまり第2制御回路1Bは、直流
高電圧EHV及びリップル電圧のレベルに応じて、フォト
ダイオードの電流が制御され、これによってフォトカプ
ラPCのフォトトランジスタの電流が可変制御されるこ
とで、MOS−FET(Q3)のゲート電圧を制御する
構成とされる。そして、上記したようにMOS−FET
(Q3)のゲート電圧が制御されることで、メインスイ
ッチング素子Q1のスイッチング周波数が可変される。
この動作によってフライバックトランスFBTの二次側
から出力される直流高電圧EHVの安定化が図られる。
【0102】またこの図9の回路の場合は、絶縁コンバ
ータトランスPITの二次側において電流共振回路が形
成される。即ち絶縁コンバータトランスPITの二次側
においては、二次巻線N2Aが直列共振コンデンサC3を
介して二次巻線N2Bと接続される。これにより絶縁コン
バータトランスPITの二次側には電流共振波形が得ら
れる。つまり、この図9の電源回路は、一次側にはスイ
ッチング動作を電圧共振形とするための並列共振回路を
備え、二次側には電流共振動作を得るための直列共振回
路を備えた「複合共振形スイッチングコンバータ」とさ
れるものである。
【0103】上記のようにして形成される絶縁コンバー
タトランスPITの二次側に対しては、二次巻線N2Aに
接続される二次側整流ダイオードDO1、D03と平滑コン
デンサCO1とからなる全波整流回路が備えられ、これに
より、二次巻線N2Aに誘起される交番電圧に対応する二
次側直流出力電圧EO1を得るようにしている。また、二
次巻線N2Bに対して図示するように、二次側整流ダイオ
ードD02と平滑コンデンサCO2から成る半波整流回路を
接続することで、低圧の二次側直流出力電圧EO2を得る
ようにしている。
【0104】また、この場合も上記第1の実施の形態と
同様に第1制御回路1A及びアクティブクランプ回路1
1(Q2、CCL2、DD2、Ng、Rg、Cg、R6)が
設けられ、これによって二次側直流出力電圧EO1、E02
についての安定化が図られるものとされている。
【0105】このような第3の実施の形態においても、
ドライブトランスCDTに制御巻線NCが不要となる一
方でフォトカプラPCが必要であるという事情はある
が、それ以外については上記第1の実施の形態と同様の
効果が得られる。
【0106】以上、各種実施の形態を説明してきたが本
発明の要旨の範囲内において回路構成として各種変形例
が考えられる。例えば、二次側共振回路を含んで形成さ
れる二次側の整流回路としても、実施の形態としての各
図に示した構成に限定されるものではなく、他の回路構
成が採用されて構わないものである。
【0107】
【発明の効果】以上説明したように本発明による電源回
路では、直流高電圧の安定化のためのメインスイッチン
グ素子のスイッチング制御について、画面歪みを防止す
るために高速過渡応答の制御特性を得ることが必要な回
路として、発振・制御IC、バッファ回路、駆動回路に
よる他励発振回路構成をとらなくてもよいものとなる。
このため、回路構成上、必要な部品点数を大幅に減少さ
せることができ、材料費の低減、プリント基板マウント
加工費の低減などが実現され、またマウント面積の縮小
により小型化も促進できるという効果がある。
【0108】またメインスイッチング素子のスイッチン
グ周波数制御に必要な制御回路系及び駆動回路系での消
費電力が低減され、これによって交流入力電力の低減及
びAC/DC電力変換効率の向上が実現される。
【0109】またメインスイッチング素子のコレクタ−
エミッタ間における高耐圧のダンパーダイオードが不要
となることや、起動抵抗が小型起動抵抗でよい。またド
ライブトランスの巻線は巻数が少なくてよいため、ドラ
イブトランスの小型軽量化が可能となる。さらにフォト
カプラも不要となる場合もある。また導通制御素子とし
ても、低耐圧小容量品のMOS−FETでよい。これら
のことから、設計上及びコスト上、好適なものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態としてのスイッチン
グ電源回路の構成例を示す回路図である。
【図2】実施の形態の電源回路における要部の動作を示
す波形図である。
【図3】第1及び第2の実施の形態の電源回路に備えら
れるドライブトランスの構造例の説明図である。
【図4】第1及び第2の実施の形態の電源回路に備えら
れるドライブトランスの構造例の説明図である。
【図5】実施の形態の電源回路に備えられる絶縁コンバ
ータトランスの構造例の説明図である。
【図6】実施の形態の電源回路に備えられるフライバッ
クトランスの構造例を示す説明図である。
【図7】実施の形態の電源回路に備えられるフライバッ
クトランスの構造例を示す説明図である。
【図8】第2の実施の形態としてのスイッチング電源回
路の構成例を示す回路図である。
【図9】第3の実施の形態としてのスイッチング電源回
路の構成例を示す回路図である。
【図10】第3の実施の形態の電源回路に備えられるド
ライブトランスの構造例の説明図である。
【図11】先行技術としてのスイッチング電源回路の構
成を示す回路図である。
【図12】先行技術のスイッチング電源回路における要
部の動作を示す波形図である。
【図13】スイッチング周波数及び導通角制御の特性の
説明図である。
【図14】画面歪みの説明図である。
【符号の説明】
1A 第1制御回路、1B 第2制御回路、11 二次
側アクティブクランプ回路、FBT フライバックトラ
ンス、PIT 絶縁コンバータトランス、CDT ドラ
イブトランス、40 高圧発生回路、Q1 メインスイ
ッチング素子、Cr 一次側並列共振コンデンサ、C2
二次側並列共振コンデンサ、C3 二次側直列共振コ
ンデンサ、C4 コンデンサ、C5 一次側直列共振コ
ンデンサ、Q2 補助スイッチング素子、Q3 導通制
御素子(MOS−FET)、Q4シャントレギュレー
タ、Q5 オペアンプ、Q6 トランジスタ、N0 一
次巻線、N1 一次巻線、N2 二次巻線、NHV1〜NHV5
昇圧巻線、DHV1〜DHV5高圧整流ダイオード、COHV
平滑コンデンサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H006 AA01 BB04 CA01 CA07 CB04 CC02 DA04 HA08 HA09 5H730 AA02 AA14 AA16 AS01 AS04 AS05 AS15 BB23 BB66 BB67 BB76 BB77 BB80 BB82 CC01 DD02 DD23 DD41 EE02 EE06 EE07 EE65 FD01 FD25 FD31 FG07 VV06 ZZ11 ZZ16 ZZ17

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流入力電圧を断続して出力するための
    メインスイッチング素子を備えて形成されるスイッチン
    グ手段と、 一次巻線と二次巻線とを備え、上記一次巻線に得られる
    上記スイッチング手段の出力を上記二次巻線に伝送する
    絶縁コンバータトランスと、 上記一次巻線と、一次側並列共振コンデンサとにより形
    成され、上記スイッチング手段の動作を電圧共振形とす
    るように設けられる一次側並列共振回路と、 上記二次巻線と、二次側共振コンデンサとにより形成さ
    れる二次側共振回路と、 上記二次側共振回路に得られる交番電圧について整流動
    作を行うことで、直流低電圧を得るように構成された直
    流低電圧生成手段と、 上記絶縁コンバータトランスの一次巻線に得られる上記
    スイッチング手段の出力が分岐して高圧用一次巻線に入
    力され、この高圧用一次巻線の入力を二次側の昇圧巻線
    に伝送することで、二次側から所定レベルに昇圧された
    高圧電圧を得るようにされた高圧発生トランスと、 上記高圧発生トランスの二次側に得られる高圧電圧につ
    いて整流動作を行うことで、直流高電圧を得るようにさ
    れる直流高電圧生成手段と、 閉磁路磁心に巻装される検出巻線と駆動巻線と制御巻線
    とを備え、上記検出巻線が上記絶縁コンバータトランス
    の一次巻線に直列接続されることで上記スイッチング手
    段の出力を上記駆動巻線に伝送すると共に、上記制御巻
    線に印加される電圧により上記駆動巻線を制御するドラ
    イブトランスと、 上記ドライブトランスの上記駆動巻線とコンデンサによ
    る直列共振回路として構成され、上記メインスイッチン
    グ素子に対してスイッチング駆動信号を印加してスイッ
    チング動作をさせるスイッチング駆動手段と、 上記ドライブトランスの制御巻線に並列に接続される、
    コンデンサと導通制御素子との直列回路と、 上記直流高電圧のレベルに応じて上記導通制御素子を制
    御することで、上記ドライブトランスを介して上記メイ
    ンスイッチング素子のスイッチング周波数を可変制御
    し、上記直流高電圧を安定化する直流高電圧安定化制御
    手段と、 を備えたことを特徴とするスイッチング電源回路。
  2. 【請求項2】 直流入力電圧を断続して出力するための
    メインスイッチング素子を備えて形成されるスイッチン
    グ手段と、 一次巻線と二次巻線とを備え、上記一次巻線に得られる
    上記スイッチング手段の出力を上記二次巻線に伝送する
    絶縁コンバータトランスと、 上記一次巻線と、一次側並列共振コンデンサとにより形
    成され、上記スイッチング手段の動作を電圧共振形とす
    るように設けられる一次側並列共振回路と、 上記二次巻線と、二次側共振コンデンサとにより形成さ
    れる二次側共振回路と、 上記二次側共振回路に得られる交番電圧について整流動
    作を行うことで、直流低電圧を得るように構成された直
    流低電圧生成手段と、 上記絶縁コンバータトランスの一次巻線に得られる上記
    スイッチング手段の出力が分岐して高圧用一次巻線に入
    力され、この高圧用一次巻線の入力を二次側の昇圧巻線
    に伝送することで、二次側から所定レベルに昇圧された
    高圧電圧を得るようにされた高圧発生トランスと、 上記高圧発生トランスの二次側に得られる高圧電圧につ
    いて整流動作を行うことで、直流高電圧を得るようにさ
    れる直流高電圧生成手段と、 磁心に巻装される検出巻線と駆動巻線とを備え、上記検
    出巻線が上記絶縁コンバータトランスの一次巻線に直列
    接続されることで上記スイッチング手段の出力を上記駆
    動巻線に伝送するドライブトランスと、 上記ドライブトランスの上記駆動巻線とコンデンサによ
    る直列共振回路として構成され、上記メインスイッチン
    グ素子に対してスイッチング駆動信号を印加してスイッ
    チング動作をさせるスイッチング駆動手段と、 上記メインスイッチング素子に接続される、コンデンサ
    と導通制御素子との直列回路と、 上記直流高電圧のレベルに応じて上記導通制御素子を制
    御することで、上記メインスイッチング素子のスイッチ
    ング周波数を可変制御し、上記直流高電圧を安定化する
    直流高電圧安定化制御手段と、 を備えたことを特徴とするスイッチング電源回路。
  3. 【請求項3】 少なくとも二次側クランプコンデンサと
    二次側補助スイッチング素子との直列接続回路からな
    り、この直列接続回路が上記二次側共振回路に対して並
    列に接続される二次側アクティブクランプ手段と、 上記直流低電圧生成手段により生成される電圧レベルに
    応じて上記二次側補助スイッチング素子の導通角制御を
    行うことで、上記直流低電圧を安定化する直流低電圧安
    定化制御手段と、 を更に備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に
    記載のスイッチング電源回路。
  4. 【請求項4】 上記高圧発生トランスの一次側動作を共
    振動作とするために、上記高圧発生トランスの上記高圧
    用一次巻線に対して直列に直列共振コンデンサを接続し
    たことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のスイ
    ッチング電源回路。
  5. 【請求項5】 上記メインスイッチング素子はバイポー
    ラ・トランジスタにより形成されることを特徴とする請
    求項1又は請求項2に記載のスイッチング電源回路。
  6. 【請求項6】 上記導通制御素子はMOS−FETによ
    り形成されることを特徴とする請求項1又は請求項2に
    記載のスイッチング電源回路。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101450459B1 (ko) 2012-06-28 2014-10-14 가부시키가이샤 어드밴티스트 시험 장치용의 전원 장치 및 이를 이용한 시험 장치

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