JP2002324274A - ドロワ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高額紙幣や商品券など取り引きに関わる券を
容易に取り扱うことができるドロワ装置を得る。 【解決手段】 コインケース１４，１５をマネーケース
１３に対してスライド自在に保持し、キャッシュボック
ス１２がドロワ筐体５から引き出されている状態で、こ
の引出方向と直交する水平方向にコインケース１４，１
５をキャッシュボックス１２に対して引き出し及び収納
自在とした。これにより、マネーケース１３を収納した
キャッシュボックス１２をドロワ筐体５から開放して、
コインケース１４，１５をマネーケース１３から引き出
すことにより、コインケース１４，１５の下方に取り引
きに関わる券を収納する券収納部６が露出する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ＥＣＲ（電子式キ
ャッシュレジスタ）やＰＯＳ（販売時点情報管理）端末
などの商品販売登録データ処理装置による商品販売登録
処理に連動して金銭を出し入れするためのドロワ装置に
関する。

【０００２】

【従来の技術】一般に、この種のドロワ装置１は、例え
ば、図５及び図６に示すようにＥＣＲ２に接続されてお
り、金銭を収納する為のマネーケース３が着脱自在に収
納されたキャッシュボックス４を備え、このキャッシュ
ボックス４がドロワ筐体５に対して引き出し及び収納自
在に収納され、ＥＣＲ２側の登録処理に伴う締め処理に
連動してキャッシュボックス４を開放する構造とされて
いる。

【０００３】マネーケース３には、例えば高額紙幣や商
品券など取引に関わる券を収納する券収納部６と他の紙
幣を金種別に収納する複数の紙幣収納部７とが区切られ
た状態で形成されている。また、券収納部６の上部に
は、コインケース８が着脱自在に収納されている。この
コインケース８には、硬貨を金種別に収納する複数の硬
貨収納部９が区切られた状態で形成されている。

【０００４】このようなドロワ装置１では、キャッシュ
ボックス４をドロワ筐体５から開放して、顧客から受け
取った貨幣を所定の場所に収納する。受け取った貨幣が
高額紙幣や商品券などであった場合には、コインケース
８を持ち上げて券収納部６に収納する。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなドロワ装置１では、高額紙幣などの券収納部６への
収納及び券収納部６からの取り出しの際には、コインケ
ース８を持ち上げる動作が必要になってしまう。そのた
め、コインケース８に多くの硬貨が収納されている場合
には、その重さによりコインケース８を持ち上げること
が困難であり、また、無理に持ち上げることによって硬
貨をコインケース８から外部に落としてしまう危険性も
伴う。

【０００６】そこで、これらの問題を改善する為に、コ
インケース８を左右二分割にして、硬貨の重さを分散さ
せて、個々のコインケース（図示せず）を持ち上げる負
担を軽くすることが行われている。しかし、このような
コインケースにおいても、上述した問題はある程度は改
善されるが、やはり、改善されたとは言えそれらの問題
は依然として残っている。

【０００７】本発明の目的は、高額紙幣や商品券など取
り引きに関わる券を容易に取り扱うことができるドロワ
装置を得ることである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】請求項１記載のドロワ装
置の発明は、ドロワ筐体と、前記ドロワ筐体に対して引
き出し及び収納自在で上面開口のキャッシュボックス
と、硬貨を収納するコインケースと紙幣を収納する紙幣
収納部とを有して前記キャッシュボックスに着脱自在に
収納されるマネーケースと、前記キャッシュボックス内
の前記コインケースの下方に取り引きに関わる券を収納
する券収納部と、を備え、前記コインケースを前記マネ
ーケースに対してスライド自在に保持し、前記キャッシ
ュボックスが引き出されている状態で、この引出方向と
直交する水平方向に前記コインケースを前記キャッシュ
ボックスに対して引き出し及び収納自在とした。

【０００９】したがって、マネーケースを収納したキャ
ッシュボックスをドロワ筐体から開放して、コインケー
スをマネーケースから引き出すことにより、券収納部を
露出させることが可能である。

【００１０】請求項２記載の発明は、請求項１記載のド
ロワ装置において、前記コインケースは、第一のコイン
ケースと第二のコインケースとを含み、前記第一のコイ
ンケース及び前記第二のコインケースは、互いに反対方
向に引出自在である。

【００１１】したがって、マネーケースを収納したキャ
ッシュボックスをドロワ筐体から開放して、第一又は第
二のコインケースのどちらか一方をマネーケースから引
き出すことにより券収納部の一部を露出させることが可
能であり、第一及び第二のコインケースの両方をマネー
ケースから引き出すことにより券収納部を広く露出させ
ることが可能である。

【００１２】

【発明の実施の形態】本発明の実施の一形態について図
１ないし図４に基づいて説明する。本実施の形態は、Ｅ
ＣＲに接続されるドロワ装置に適用した一例である。な
お、図５及び図６で示した部分と同一部分は、同一符号
を用いて示し説明も省略する。また、以下の説明におい
て、方向を述べる際には、オペレータから見た方向を適
用する。

【００１３】図１は、本発明の実施の一形態のドロワ装
置をＥＣＲと共に概略的に示す斜視図、図２は、キャッ
シュボックスの構造を概略的に示す分解斜視図である。
図１に示すように、ドロワ装置１１は、ＥＣＲ２に接続
されており、このドロワ装置１１には、前面開口のドロ
ワ筐体５が設けられている。このドロワ筐体５には、上
面開口のキャッシュボックス１２がドロワ筐体５に対し
て引き出し及び収納自在に設けられており、このキャッ
シュボックス１２は、ドロワ筐体５の手前側に引き出さ
れる構造とされている。

【００１４】図１及び図２に示すように、キャッシュボ
ックス１２には、マネーケース１３が着脱自在に収納さ
れている。このマネーケース１３の前端部には、第一の
コインケース１４と第二のコインケース１５とが左右方
向に併設されている。これらの第一及び第二のコインケ
ース１４，１５は、マネーケース１３に対してスライド
自在に保持され、これによって、キャッシュボックス１
２が引き出されている状態でキャッシュボックス１２に
対して引き出し及び収納自在とされている。第一のコイ
ンケース１４は、マネーケース１３の右方に引き出し自
在に、第二のコインケース１５は、マネーケース１３の
左方に引き出し自在に設けられている。即ち、第一のコ
インケース１４と第二のコインケース１５とは、キャッ
シュボックス１２の引出方向と直交する水平方向であっ
て互いに反対方向に引出自在に取り付けられている。

【００１５】キャッシュボックス１２について説明す
る。キャッシュボックス１２の両側壁１６，１７の前端
部には、切欠１８がそれぞれ設けられている。これらの
切欠１８は、第一及び第二のコインケース１４，１５が
引き出されたときに第一及び第二のコインケース１４，
１５と側壁１６，１７とが当たらない大きさ及び位置に
形成されている。

【００１６】ここで、キャッシュボックス１２のドロワ
筐体５に対する引出機構について説明する。キャッシュ
ボックス１２の両側面の下端部には、前後方向に沿わせ
て一対のレール１９が設けられている。これらのレール
１９の位置は、切欠１８より下に設定されている。ドロ
ワ筐体５側には、それらのレール１９を保持する一対の
ローラ（図示せず）が左右両側壁の前端部内側に回転自
在に取り付けられている。また、ドロワ筐体５の左右両
側壁の内側には前後方向に沿わせて一対のレール（図示
せず）が設けられており、このレール上を転がって移動
する一対のローラ２０がキャッシュボックス１２の両側
面の後端部に回転自在に設けられている。このような機
構によりキャッシュボックス１２は、ドロワ筐体５に対
して引き出し及び収納自在とされている。

【００１７】マネーケース１３について説明する。マネ
ーケース１３には、券収納部６とこの券収納部６の奥側
に複数の紙幣収納部７とが区切られた状態で設けられて
いる。マネーケース１３の左右両側壁２１，２２の前端
部には、切欠２３がそれぞれ設けられており、これらの
切欠２３は、第一及び第二のコインケース１４，１５が
引き出されたときに第一及び第二のコインケース１４，
１５と側壁２１，２２とが当たらない大きさ及び位置に
形成されている。

【００１８】第一及び第二のコインケース１４，１５に
ついて説明する。第一及び第二のコインケース１４，１
５は、マネーケース１３の前端部である券収納部６の上
方に左右方向に併設されている。即ち、コインケース１
４，１５の下方に券収納部６が位置している。第一及び
第二のコインケース１４，１５には、硬貨を金種別に収
納する為の複数の硬貨収納部２４が区切られて形成され
ている。ここで、マネーケース１３に対する第一及び第
二のコインケース１４，１５の引出機構について説明す
る。図３は、第二のコインケースの引出機構の構造を示
す分解斜視図、図４は、図１のＡ−Ａ切断線における縦
断側面図である。

【００１９】図２ないし図４に示すように、引出機構
は、第一及び第二のコインケース１４，１５側に取り付
けられたスライダ２５と、マネーケース１３側に取り付
けられたガイドレール２６等とから構成されている。

【００２０】スライダ２５は、コの字形の断面形状に形
成されており、第一及び第二のコインケース１４，１５
の後面に左右方向に沿わせて、ねじ２７によってそれぞ
れねじ止めされている。これらのスライダ２５は、その
コの字形の開口部を紙幣収納部７の前壁に向けて取り付
けられている。スライダ２５の上下面の一端部には、突
出部２５ａがそれらの上下面に対して垂直に突出してそ
れぞれ形成されている。

【００２１】ガイドレール２６は、コの字形の断面形状
に形成されており、マネーケース１３の紙幣収納部７の
前面に左右方向に沿わせて一直線上に並べられて、ねじ
２８によってそれぞれねじ止めされている。これらのガ
イドレール２６は、そのコの字形の開口部を紙幣収納部
７の前面から前方に向けて取り付けられている。ガイド
レール２６の開口部の内側には、スライダ２５の上面２
５ｂと対向し、その上面２５ｂが当接することによりス
ライダ２５の上方向への移動を規制する規制面２６ａ
と、スライダ２５の下面２５ｃを摺動自在に保持する保
持面２６ｂとが形成されている。ガイドレール２６の上
下壁には、スライダ２５の突出部２５ａがスライド自在
に嵌るガイド孔２６ｃが左右方向に長く形成されてい
る。これらのガイド孔２６ｃの一端には、引出ストッパ
２６ｄが形成されており、この引出ストッパ２６ｄにス
ライダ２５の突出部２５ａが当接することにより、スラ
イダ２５は、引出方向の移動を規制される。この引出ス
トッパ２６ｄは、スライダ２５の突出部２５ａが引出ス
トッパ２６ｄに当接する位置にあるときには、券収納部
６を装置外部に露出させる位置に第一及び第二のコイン
ケース１４，１５を位置させるように設定されている。
ガイド孔２６ｃの他端には、収納ストッパ２６ｅが形成
されており、この収納ストッパ２６ｅにスライダ２５の
突出部２５ａが当接することにより、スライダ２５は、
収納方向の移動を規制される。この収納ストッパ２６ｅ
は、スライダ２５の突出部２５ａが収納ストッパ２６ｅ
に当接する位置にあるときには、第一及び第二のコイン
ケース１４，１５が両方ともマネーケース１３に収納さ
れるように設定されている。

【００２２】マネーケース１３の前壁の上端には、保持
面２９が設けられており、この保持面２９は、第一及び
第二のコインケース１４，１５の前端部に形成された縁
部の下面３０を摺動自在に保持する。

【００２３】以上のような構成の引出機構により、第一
及び第二のコインケース１４，１５は、マネーケース１
３に対してスライド自在とされ、キャッシュボックス１
２に対して引き出し自在及び収納自在とされている。そ
して、第一及び第二のコインケース１４，１５は、マネ
ーケース１３から引き出された状態で、引出機構により
保持される。即ち、マネーケース１３から引き出された
状態の第一及び第二のコインケース１４，１５は、第一
及び第二のコインケース１４，１５の引出方向への移動
をガイドレール２６の引出ストッパ２６ｄにより規制さ
れ、上方向への移動をガイドレール２６の規制面２６ａ
により規制され、下方向への移動はガイドレール２６の
保持面２６ｂにより保持されていることにより規制され
るので、これらのことにより、第一及び第二のコインケ
ース１４，１５は、マネーケース１３から引き出された
状態で、引出機構により保持される。

【００２４】このような構成において、高額紙幣や商品
券などを券収納部６へ収納又は券収納部６からの取り出
しを行なう場合には、キャッシュボックス１２をドロワ
筐体５から開放して、それらの券のサイズに合わせて、
第一及び第二のコインケース１４，１５の両方、若しく
は、第一又は第二のコインケース１４，１５のどちらか
一方を引き出して券収納部６を露出させることにより、
それらの券を収納又は取り出すことができる。これによ
り、第一及び第二のコインケース１４，１５を持ち上げ
ることなく、高額紙幣や商品券など取引に関わる券の券
収納部６への収納及び券収納部６からの取り出しができ
るので、高額紙幣や商品券など取り引きに関わる券を容
易に取り扱うことができる。

【００２５】なお、本実施の形態では、券収納部６をマ
ネーケース１３に設けた例を説明したが、実施に当たっ
ては、券収納部６をキャッシュボックス１２の内側の底
部に設けても良い。この場合、本実施の形態でマネーケ
ース１３に設けた第一及び第二のコインケース１４，１
５の前端部の縁部の下面３０を摺動自在に保持する保持
面２９をキャッシュボックスの前壁の内側に設けること
により、キャッシュボックスを簡単な構造とすることが
できる。

【００２６】

【発明の効果】請求項１記載のドロワ装置の発明によれ
ば、ドロワ筐体と、前記ドロワ筐体に対して引き出し及
び収納自在で上面開口のキャッシュボックスと、硬貨を
収納するコインケースと紙幣を収納する紙幣収納部とを
有して前記キャッシュボックスに着脱自在に収納される
マネーケースと、前記キャッシュボックス内の前記コイ
ンケースの下方に取り引きに関わる券を収納する券収納
部と、を備え、前記コインケースを前記マネーケースに
対してスライド自在に保持し、前記キャッシュボックス
が引き出されている状態で、この引出方向と直交する水
平方向に前記コインケースを前記キャッシュボックスに
対して引き出し及び収納自在としたことにより、マネー
ケースを収納したキャッシュボックスをドロワ筐体から
開放して、コインケースをマネーケースから引き出すこ
とで、券収納部を露出させることができるので、コイン
ケースを持ち上げることなく、例えば高額紙幣や商品券
など取引に関わる券の券収納部への収納又は券収納部か
らの取り出しができ、これにより、高額紙幣など取り引
きに関わる券を容易に取り扱うことができる。

【００２７】請求項２記載の発明によれば、請求項１記
載のドロワ装置において、前記コインケースは、第一の
コインケースと第二のコインケースとを含み、前記第一
のコインケース及び前記第二のコインケースは、互いに
反対方向に引出自在であることにより、マネーケースを
収納したキャッシュボックスをドロワ筐体から開放し
て、第一又は第二のコインケースのどちらか一方をマネ
ーケースから引き出すことで券収納部の一部を露出させ
ることができ、第一及び第二のコインケースの両方をマ
ネーケースから引き出すことにより券収納部を広く露出
させることができるので、例えば高額紙幣や商品券など
取引に関わる券の券収納部への収納及び券収納部からの
取り出しの際に、券のサイズに合わせて、第一及び第二
のコインケースの両方、若しくは、第一又は第二のコイ
ンケースのどちらか一方を引き出すかを選択することが
できるので、さらに、高額紙幣など取り引きに関わる券
を容易に取り扱うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の一形態のドロワ装置をＥＣＲと
共に概略的に示す斜視図である。

【図２】キャッシュボックスの構造を概略的に示す分解
斜視図である。

【図３】第二のコインケースの引出機構の構造を示す分
解斜視図である。

【図４】図１のＡ−Ａ切断線における縦断側面図であ
る。

【図５】従来のドロワ装置をＥＣＲと共に概略的に示す
斜視図である。

【図６】キャッシュボックスの構造を概略的に示す分解
斜視図である。

【符号の説明】

５ ドロワ筐体 ６ 券収納部 ７ 紙幣収納部 １１ ドロワ装置 １２ キャッシュボックス １４ 第一のコインケース １５ 第二のコインケース １３ マネーケース

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ドロワ筐体と、 前記ドロワ筐体に対して引き出し及び収納自在で上面開
   口のキャッシュボックスと、 硬貨を収納するコインケースと紙幣を収納する紙幣収納
   部とを有して前記キャッシュボックスに着脱自在に収納
   されるマネーケースと、 前記キャッシュボックス内の前記コインケースの下方に
   取り引きに関わる券を収納する券収納部と、を備え、 前記コインケースを前記マネーケースに対してスライド
   自在に保持し、前記キャッシュボックスが引き出されて
   いる状態で、この引出方向と直交する水平方向に前記コ
   インケースを前記キャッシュボックスに対して引き出し
   及び収納自在としたドロワ装置。
2. 【請求項２】 前記コインケースは、第一のコインケー
   スと第二のコインケースとを含み、前記第一のコインケ
   ース及び前記第二のコインケースは、互いに反対方向に
   引出自在である請求項１記載のドロワ装置。