JP2002320898A - 塗工方法および塗工装置 - Google Patents
塗工方法および塗工装置Info
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Abstract
化することによってクラック等の形成不良のない良好な
厚肉の塗工層を迅速に形成することのできる塗工方法お
よび塗工装置を提供すること。 【解決手段】 乾燥炉1内の少なくとも塗工液表面に接
する雰囲気を飽和状態に保持しつつ塗工液の乾燥固化を
行うこと。
Description
置に係り、長尺な基材を搬送しつつこの基材に対して塗
工液を塗布した後、乾燥炉内にて前記塗工液を乾燥固化
することによって前記基材上に所望の厚さの塗工層を形
成するのに好適な塗工方法および塗工装置に関する。
脂フィルムや、紙、布または金属箔等からなる長尺な基
材上に種々の塗工層を形成する方法として、ダイコータ
等の塗工装置を用いた塗工方法が採用されている。
をローラ状の複数の搬送手段によって塗工位置まで順次
搬送し、塗工位置においてダイコータヘッド等の塗工手
段によって前記基材表面に塗工液を塗布した後、この基
材を乾燥炉内に搬送して前記基材に塗布された塗工液を
熱風乾燥、遠赤外線ヒータ又はパネルヒータによって加
熱乾燥固化するようになっている。
このような塗工方法においては、前記塗工層の品質を良
好に維持しつつその厚さを厚く形成することが重要な課
題とされている。
m以上の厚さの厚い塗工層を形成する場合においては、
乾燥炉内において塗工液の表面側が先に乾燥固化してし
まい、塗工液と基材との接触面側(以下、内部側と称す
る)がなかなか固化しない傾向があった。
ことによって、内部側の塗工液に含有された気泡が加熱
にともなってその体積を増加させるため、気泡の膨張に
より塗工層表面に3乃至4mmもの径からなるクレータ
状の痕跡が形成されてしまう場合や、塗工層表面にクラ
ックが発生してしまう場合があった。
成不良を防止するには、塗工液の乾燥固化を自然乾燥に
近い雰囲気状態において行うのが好ましいが、かかる場
合においては、塗工層の形成を迅速に行うことができな
いため、生産効率の著しい低下を招き、大量生産等の実
状に見合わない。
のない良好な塗工層を迅速に形成することができないと
いった問題が生じていた。
もので、基材に塗布された塗工液を内部側から乾燥固化
することによってクラック等の形成不良のない良好な厚
肉の塗工層を迅速に形成することのできる塗工方法およ
び塗工装置を提供することを目的とするものである。
本発明の請求項1に係る塗工方法の特徴は、乾燥炉内の
少なくとも塗工液表面に接する雰囲気を飽和状態に保持
しつつ塗工液の乾燥固化を行う点にある。
より、塗工液表面の乾燥固化を抑制しつつ塗工液の内部
側の乾燥固化を促進することができるため、クラック等
の形成不良のない良好な厚肉の塗工層を迅速に形成する
ことができる。
1において、前記乾燥炉内の雰囲気の湿り度を、基材の
搬送下流側に向けて漸次もしくは段階的に小さくする点
にある。
より、塗工液の内部側の乾燥固化がクラック等の形成不
良が生じない程度にまで進行するにつれて、前記基材に
対して次第に乾き度の大きな強力な乾燥固化を行うこと
ができるため、塗工層の形成をさらに迅速に行うことが
できる。
1または請求項2において、溶剤または水を染み込ませ
た不識布を乾燥炉内に配置することによって前記雰囲気
の飽和状態を形成する点にある。
より、不織布に染み込ませた水等を蒸発させることによ
って前記塗工液表面の雰囲気の飽和状態を簡易かつ適正
に形成することができ、ひいては製品の製造コストの低
廉化を図ることもできる。
乃至請求項3のいずれか1項において、遠赤外線ヒータ
又はパネルヒータによる加熱によって前記塗工液の乾燥
固化を行う点にある。
より、前記塗工液の内部側からの乾燥固化をさらに効果
的に行うことができる。
4において、遠赤外線ヒータ又はパネルヒータによる加
熱を、前記基材の前記塗工液が塗布された面の裏面側か
ら行う点にある。
より、遠赤外線ヒータ又はパネルヒータを塗工液表面側
から離間させ、内部側に近傍させることができるため、
塗工液表面の乾燥固化の抑制および内部側の乾燥固化の
促進をさらに効果的に行うことができる。
に、この乾燥炉内の少なくとも前記塗工液表面に接する
雰囲気を所望の飽和状態に保持する飽和保持手段を設
け、この飽和保持手段による前記飽和状態を保持しなが
ら前記塗工液の乾燥固化を行い得るように構成してなる
点にある。
より、前記飽和保持手段によって塗工液表面の乾燥固化
を抑制しつつ塗工液の内部側の乾燥固化を促進すること
ができるため、クラック等の形成不良のない良好な厚肉
の塗工層を迅速に形成することができる。
6において、前記飽和保持手段は、乾燥炉の搬送下流側
に向けて前記雰囲気の湿り度を漸次もしくは段階的に小
さくするように構成されてなる点にある。
より、塗工液の内部側の乾燥固化が形成不良が生じない
程度に進行するにつれて、前記基材に対して次第に乾き
度の大きな強力な乾燥固化を行うことができるため、塗
工層の形成をさらに迅速に行うことができる。
6または請求項7において、前記飽和保持手段は、溶剤
又は水を染み込ませた不織布を有する点にある。
より、前記飽和保持手段を簡易に構成することができ、
ひいては製品の製造コストの低廉化を図ることができ
る。
6乃至請求項8のいずれか1項において、前記乾燥炉
は、遠赤外線ヒータ又はパネルヒータを有する点にあ
る。
より、前記塗工液の内部側からの乾燥固化をさらに効果
的に行うことができる。
項9において、遠赤外線ヒータ又はパネルヒータは、前
記基材の、前記塗工液が塗布された面の裏面側に配設さ
れている点にある。
より、遠赤外線ヒータ又はパネルヒータを塗工液表面側
から離間させ、内部側に近傍する位置に配設することが
できるため、塗工液表面の乾燥固化の抑制および内部側
の乾燥固化の促進をさらに効果的に行うことができる。
施形態を図1を参照して説明する。
塗工液を塗布する塗工位置に搬送された基材に対する塗
工液の塗布や、乾燥炉内への基材の搬送については従来
から行われている一般的な塗工方法と基本的に異なると
ころはない。
ように、乾燥炉1内において基材2に塗布された塗工液
3中の水分又は溶剤を蒸発させて塗工層を形成する際
に、前記塗工液表面に接する炉内の雰囲気を飽和状態に
保持しつつ例えばヒータ等の乾燥手段による塗工液の乾
燥固化を行うようになっている。
内部側よりも早く乾燥固化されてしまうのは、塗工液表
面に接する炉1内の雰囲気が過熱蒸気状態であることに
起因することに着目して鋭意研究を行った結果、少なく
とも塗工液3表面に接する雰囲気を飽和状態に保持すれ
ば表面側の乾燥固化のみが促進されることはなく、塗工
液全体の乾燥固化を均一に行うことが可能なことを見出
した。
95%の飽和状態であることが好ましい。
固化を抑制しつつ内部側の加熱を促進することができる
ため、内部側の気泡が、未だに固化されていない表面側
から外部へ逃げることができるため、気泡の膨張に基づ
く塗工層表面への痕跡の発生を防止することができる。
を防ぐことができるため、従来のようなクラックの発生
を防ぐことができ、また、内部側の乾燥を促進すること
によって塗工層全体を迅速に形成することができる。
ける基材2の搬送経路の下流側に向かって前記塗工液3
表面の雰囲気の湿り度を漸次もしくは段階的に小さくす
るようにしてもよい。
が、痕跡やクラック等の形成不良の問題が生じない程度
まで進行するにつれて、塗工液3に対して次第に乾き度
の大きな飽和状態における強力な乾燥固化を行うことが
できるため、クラック等の形成不良の発生を防止しつつ
塗工層の形成をさらに迅速に行うことができる。
階の乾燥固化は、飽和状態でない通常の過熱蒸気状態の
雰囲気下において行うようにしてもよい。
態に保持する方法としては、水や溶剤等を染み込ませた
不織布4を乾燥炉1内に配置するようにしてもよい。
せた水分等を例えばヒータの加熱等による炉内温度で蒸
発させることによって、前記雰囲気の飽和状態を簡易か
つ適正に形成することができ、ひいては製品の製造コス
トを低廉化することができる。
燥手段としては、遠赤外線ヒータ5を用いるようにして
もよい。
塗工液3の内部側に熱エネルギを集中的に付与すること
ができるため、塗工液3の内部側からの乾燥固化をさら
に効率的に行うことができる。なお、飽和状態におけ
る、遠赤外線ヒータ5の加熱温度は、200乃至300
℃に設定することが好ましい。
は、図1に示すように、前記基材2の前記塗工液3が形
成された面の裏面側から行うようにしてもよい。
を塗工液3表面側から離間させ、内部側に近傍させるこ
とができるため、塗工液3表面の乾燥固化の抑制および
内部側の乾燥固化の促進をさらに効果的に行うことがで
きる。
布された塗工液3を内部側から加熱乾燥固化することに
よってクラック等の形成不良のない良好な厚肉の塗工層
を迅速に形成することができる。
について、図2乃至図5を参照して説明する。
工装置7は、長尺な基材2を塗工位置に送り出すための
繰り出しローラ8および塗工層10が形成された基材2
を巻き取り収容するための巻き取りローラ11を有して
いる。
ラ11との間には、回転動作にともなって前記基材2を
塗工位置に順次搬送する搬送手段としての複数の搬送ロ
ーラ12が、所定の間隔を設けて連続的に配設されてお
り、各搬送ローラ12によって基材2の搬送経路が形成
されている。
各搬送ローラ12からなる基材2の繰り出し経路上に
は、繰り出し側駆動ローラ12aが、図示しないモータ
の駆動によって回転可能に配設されており、この繰り出
し側駆動ローラ12aの駆動力を介して基材2の繰り出
しが行われるようになっている。また、前記繰り出し側
駆動ローラ12aの外周には、この繰り出し側駆動ロー
ラ12aとともに基材2を狭持しつつ搬送するための繰
り出し側ピンチローラ14が前記繰り出し側駆動ローラ
12aの回転にともなって従動回転可能に配設されてい
る。
記各搬送ローラ12からなる基材2の巻取り経路上に
は、巻取り側駆動ローラ12bが、図示しないモータの
駆動によって回転可能に配設されており、この巻取り側
駆動ローラ12bの駆動力を介して基材2の巻取りが行
われるようになっている。また、前記巻取り側駆動ロー
ラ12bの外周には、この巻き取り側駆動ローラ12b
とともに基材2を狭持しつつ搬送するための巻き取り側
ピンチローラ15が前記巻取り側駆動ローラ12bの回
転にともなって従動回転可能に配設されている。
定位置には、基材2に塗工液3を塗布するための例えば
ダイコーダヘッド等の塗工手段16が配設されており、
この塗工手段16によって基材2の前記搬送ローラ12
との接触面に対向する面側に塗工液3が塗布されるよう
になっている。
この塗布手段16によって塗工液3が塗布された基材2
を加熱乾燥するための乾燥炉18が複数の脚部19に支
持されるようにして配設されている。
18bおよび側壁部18cからなる箱状に形成されてお
り、図2の左右に示す両側壁部18cには、乾燥炉18
内への基材2の搬入を行うための搬入口20および乾燥
炉18外への基材の排出を行う排出口21が形成されて
いる。
至るまでの同一平面上には、前記複数の搬送ローラ12
からなる炉内の搬送経路が形成されている。
を許容する搬送口22が形成された所定の隔壁24を隔
てるようにして、第一乾燥室25、第二乾燥室26およ
び第三乾燥室27からなる三つの乾燥室25,26,2
7が設けられている。
複数の搬送ローラ12が所定の間隔を設けるようにして
同一平面上に連続的に形成されており、各搬送ローラ1
2の間には、この第一乾燥室25に搬送された基材2に
塗布された塗工液3を乾燥固化する乾燥手段としての遠
赤外線ヒータ5が配設されている。
工液3の内部側に熱エネルギを集中的に付与することが
できるため、塗工液3の内部側の乾燥固化を有効に促進
することができるようになっている。
示す基材2の下面側、すなわち、基材2に塗布された塗
工液3の表面に対向する裏面側に配設されているため、
塗工液3表面の乾燥固化を抑制しつつ塗工液3の内部側
の乾燥固化を促進することができるようになっている。
工液3表面に接する炉内の雰囲気を所望の飽和状態に保
持するための飽和保持手段29が配設されている。
部近傍位置に、前記基材2に塗布された塗工液3に接す
る雰囲気の湿り度を調整するための調整用蓋部30を有
している。前記調整用蓋部30は、上壁部30aおよび
側壁部30bからなる蓋状に形成されており、上方へ所
定の間隙を設けつつ前記基材2および前記塗工液3を上
方から囲繞するようになっている。
側壁部30bには、水や溶剤等を染み込ませた不織布4
が椀体31内に収容されるように配設されている。
を例えば遠赤外線ヒータ5の熱等の炉内温度を介して蒸
発させることによって前記塗工液3表面と調整用蓋部3
0の上壁部30aとの間に雰囲気飽和状態を簡易かつ適
正に形成することができるようになっている。
や溶剤が逐次供給されるようになっているため、飽和状
態の形成を安定的に行うことができ、また、炉内の湿り
度の調整を簡易に行うことができるようになっている。
この上壁部30aの一部を開閉するシャッタ34が配設
されており、このシャッタ34の開閉動作にともなって
調整用蓋部30内の水蒸気を外部に逃がすことができる
ため、調整用蓋部30内の雰囲気の湿り度を簡易かつ適
正に調整することができるようになっている。
の、前記基材2の搬送方向前後側の両側壁部30bに
は、調整用蓋部30と基材2との間隙を調整する板状の
間隙調整板35が前記側壁部30bに摺接するようにし
て基材2に対して遠近可能に配設されており、この間隙
調整板35の調整位置に従って調整用蓋部30から外部
に逃げる飽和蒸気の量を調整することができるようにな
っている。
もなって調整用蓋部30内の湿り度を簡易かつ適正に調
整することができるようになっている。なお、前記間隙
調整板35の位置調整は、例えばネジ36等によって行
うようにしてもよい。
30全体を前記基材2に対して上下動させる図示しない
移動手段が配設されている。この移動手段によって前記
調整用蓋部30を基材2から上方に離間させることがで
きるため、例えば炉内の基材2を洗浄する場合等におけ
る取扱いが便利になる。なお、この移動手段は、例えば
エアシリンダ等であってもよい。
3表面に接する炉内の雰囲気を飽和状態にすることがで
きるとともに、前記調整用蓋部30によって前記雰囲気
の湿り度を調整することができるため、所望の飽和状態
を簡易化かつ適正に保持することができるようになって
いる。
30の容積は小さいため、この調整用蓋部30によって
塗工液3表面を囲繞することにより、塗工液3表面に接
する雰囲気を迅速かつ適正に飽和状態にすることができ
るようになっている。
み込ませる液体の種類あるいはその量等は、設計コンセ
プトに応じて適宜変更すればよい。また、前記調整用蓋
部30は、軽量化等の観点からステンレスを用いて形成
することが好ましいが、ステンレスのみでは乾燥固化の
際の受熱により熱変形する虞があるため、例えばステン
レスで枠を組み、これに発泡されたPTFEを張るよう
な構成にすることが好ましい。
て基材2の搬送方向前後の両端部近傍に対応する位置に
は、基材2上の塗工液3に対して搬送方向と逆方向に進
行する風を吹き付ける一対のカウンタフォロワ38が垂
設されている。このカウンタフォロワ38は、前記飽和
状態における乾燥固化の後、前記移動手段によって前記
調整用蓋部30を基材2から離間させた状態において、
1.0乃至1.5m/s程度の風速による塗工液3の弱
乾燥を行うようになっている。
一乾燥室25による乾燥の次工程の乾燥を行うための前
記第二乾燥室26が配設されている。
第一乾燥室25と異なるところはなく、前記第一乾燥室
25と同様に遠赤外線ヒータ5とカウンタフォロワ38
によって塗工液3の弱乾燥を行うようになっている。
0内の雰囲気の湿り度を前記第一乾燥室25の湿り度よ
りも小さくするようにしてもよい。
3の内部側の乾燥固化がクラック等の形成不良が生じな
い程度まで進行するにつれて飽和状態を漸次もしくは段
階的に緩和することができるため、塗工層10の形成を
より迅速に行うことができる。
燥室26までで約80%以上の塗工液3の乾燥固化が成
されるようになっている。
3の最終的な乾燥固化を行う前記第三乾燥室27が配設
されている。
層10となった塗工液3に対して直に風を吹き付けるエ
アバー39が搬送方向に所定の間隙を設けて複数個配設
されており、これらエアバー39によって塗工液3の残
留水分や気泡をとばす強乾燥が10乃至20m/sの風
速下で行われるようになっている。
燥炉18の外部には、前記第三乾燥室27を負圧状態に
排気するための排気手段40が配設されており、この排
気手段40によって前記第三乾燥室27に搬送された基
材2の塗工層10の残留水分や気泡を有効に除去するこ
とができるようになっている。
基材2の搬送速度や湿り度の調整あるいは遠赤外線ヒー
タ5の加熱温度等の種々の自動制御を設定するための制
御盤42および本機の運転操作のためのタッチパネルの
操作盤43が配設されている。
用について説明する。
は塗工液3は塗布されていないものとし、基材2は、そ
の先端部が前記繰り出し側ピンチローラ14と搬送ロー
ラ12との間に狭持されている以外は、ほとんどすべて
前記繰り出しローラ8に巻回されているものとする。
始する場合は、まず、予め第一および第二乾燥室25,
26の飽和保持手段29によって基材2の塗工液3表面
に接することとなる各調整用蓋部30内の雰囲気を所定
の飽和状態にしておく。
調整用蓋部30に配設された前記不織布24によって調
整用蓋部30内の雰囲気を簡易かつ適正に飽和状態にす
ることができる。
気手段40によって所定の真空状態に排気しておく。
を回転駆動することによって前記基材2を下流側に搬送
し、前記塗工手段16による塗工位置において、前記基
材2の前記搬送ローラ12との接触面の対向面側に塗工
液3を塗布する。
を、搬入口20を通して前記乾燥炉18の第一乾燥室2
5に搬入する。
外線ヒータ5による加熱およびカウンタフォロワ38に
よる風の吹き付けによって前記塗工液3の乾燥固化を行
う。
不織布4からなる飽和保持手段29によって基材2上の
塗工液3表面に接する調整用蓋部30内の雰囲気を所定
の飽和状態に保持することができ、また、遠赤外線ヒー
タ5によって塗工液3表面に対向する下面側から乾燥固
化を行うことができる。
しつつ塗工液3の内側の乾燥固化を促進することができ
る。
した後、基材2を第二乾燥室26に搬送し、この第二乾
燥室26内にて前記第一乾燥室25と同様に、飽和保持
手段29によって所定の雰囲気飽和状態を保持しつつ遠
赤外線ヒータ5およびカウンタフォロワ38による塗工
液3の乾燥固化を行う。
0内の湿り度は、前記第一乾燥室25の調整用蓋部30
の場合よりも小さくするようにしてもよい。
て、塗工液3の乾燥固化がクラック等の塗工層10の形
成不良が生じない程度まで進行した場合は、第二乾燥室
26において乾き度が大きな強力な乾燥固化を行うこと
によって塗工層10の形成を迅速に行うことができる。
化が完了した後、基材2を第三乾燥室27に搬送し、こ
の第三乾燥室27において最終的な塗工層10内の残留
水分や気泡の除去を行う。
外部に完全に除去されて乾燥固化が完了し、基材2上に
所望の塗工層10が完成する。
2を排出口21を通して乾燥炉18から排出した後、こ
の基材2を前記巻き取りローラ11の外周に巻き取るこ
とによって塗工を完了する。
持手段29によって塗工液3表面の乾燥固化を抑制しつ
つ塗工液3の内部側の乾燥固化を促進することができる
ため、クラック等の形成不良のない良好な厚肉の塗工層
10を迅速に形成することができる。
されるものではなく、必要に応じて種々変更することが
可能である。
の弱乾燥を行う乾燥室として第一乾燥室25および第二
乾燥室26の二個の乾燥室を設けているが、これに限定
する必要はなく、乾燥室の配設個数や位置は、適宜変更
することができる。
工液の乾燥固化を行う前記乾燥手段として、遠赤外線ヒ
ータ5を用いていたが、これに限る必要はなく、例え
ば、パネルヒータを用いるようにしてもよい。かかる場
合においても、遠赤外線ヒータ5と同様の効果を奏し得
ることが予想される。
して、乾燥路内を窒素(N2 )による窒素パージをする
ことによって酸素濃度を下げ、溶剤濃度を上げるように
してもよい。
る塗工方法によれば、クラック等の形成不良のない良好
な厚肉の塗工層を迅速に形成することができる。
1に係る塗工方法の効果に加えて、塗工層の形成をさら
に迅速に行うことができる。
1または請求項2に係る塗工方法の効果に加えて、塗工
液表面の雰囲気の飽和状態を簡易かつ適正に形成するこ
とができ、ひいては製品の製造コストの低廉化を図るこ
ともできる。
1乃至請求項3のいずれか1項に係る塗工方法の効果に
加えて、塗工液の内部側からの乾燥固化をさらに効果的
に行うことができる。
4に係る塗工装置の効果に加えて、塗工液表面の乾燥固
化の抑制および内部側の乾燥固化の促進をさらに効果的
に行うことができる。
ク等の形成不良のない良好な厚肉の塗工層を迅速に形成
することができる。
6に係る塗工装置の効果に加えて、塗工層の形成をさら
に迅速に行うことができる。
6または請求項7に係る塗工装置の効果に加えて、飽和
保持手段を簡易に構成することができ、ひいては製品の
製造コストの低廉化を図ることができる。
6乃至請求項8のいずれか1項に係る塗工装置の効果に
加えて、塗工液の内部側からの乾燥固化をさらに効果的
に行うことができる。
項9に係る塗工装置の効果に加えて、塗工液表面の乾燥
固化の抑制および内部側の乾燥固化の促進をさらに効果
的に行うことができる。
面図
和保持手段の具体的構成を示す正面側概略断面図
和保持手段の具体的構成を示す右側概略断面図
Claims (10)
- 【請求項1】 塗工位置に搬送された長尺な基材に対し
て塗工液を塗布した後、この基材を乾燥炉内に搬送し、
この乾燥炉内にて前記基材に塗布された塗工液を乾燥固
化することにより、前記基材上に所望の厚さの塗工層を
形成する塗工方法において、 前記乾燥炉内の少なくとも前記塗工液表面に接する雰囲
気を飽和状態に保持しつつこの塗工液の乾燥固化を行う
ことを特徴とする塗工方法。 - 【請求項2】 前記乾燥炉内の雰囲気の湿り度を、基材
の搬送下流側に向けて漸次もしくは段階的に小さくする
ことを特徴とする請求項1に記載の塗工方法。 - 【請求項3】 溶剤または水を染み込ませた不識布を乾
燥炉内に配置することによって前記雰囲気の飽和状態を
形成することを特徴とする請求項1または請求項2に記
載の塗工方法。 - 【請求項4】 遠赤外線ヒータ又はパネルヒータによる
加熱によって前記塗工液の乾燥固化を行うことを特徴と
する請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の塗工
方法。 - 【請求項5】 前記遠赤外線ヒータ又はパネルヒータに
よる加熱を、前記基材の前記塗工液が塗布された面の裏
面側から行うことを特徴とする請求項4に記載の塗工方
法。 - 【請求項6】 長尺な基材を搬送する搬送手段を設け、
この搬送手段によって搬送される基材に塗工液を塗布す
るための塗工手段を前記搬送手段による搬送経路中に設
け、前記塗工手段の搬送下流側に、この塗工手段によっ
て塗布された塗工液を乾燥固化する乾燥炉を設けた塗工
装置において、 前記乾燥炉に、この乾燥炉内の少なくとも前記塗工液表
面に接する雰囲気を所望の飽和状態に保持する飽和保持
手段を設け、この飽和保持手段による前記飽和状態を保
持しながら前記塗工液の乾燥固化を行い得るように構成
してなることを特徴とする塗工装置。 - 【請求項7】 前記飽和保持手段は、乾燥炉の搬送下流
側に向けて前記雰囲気の湿り度を漸次もしくは段階的に
小さくするように構成されてなることを特徴とする請求
項6に記載の塗工装置。 - 【請求項8】 前記飽和保持手段は、溶剤又は水を染み
込ませた不織布を有することを特徴とする請求項6また
は請求項7に記載の塗工装置。 - 【請求項9】 前記乾燥炉は、遠赤外線ヒータ又はパネ
ルヒータを有することを特徴とする請求項6乃至請求項
8のいずれか1項に記載の塗工装置。 - 【請求項10】 前記遠赤外線ヒータ又は前記パネルヒ
ータは、前記基材の、前記塗工液が塗布された面の裏面
側に配設されていることを特徴とする請求項9に記載の
塗工装置。
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---|---|---|---|
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JP2001127164A JP4537612B2 (ja) | 2001-04-25 | 2001-04-25 | 塗工方法および塗工装置 |
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