JP2002319805A - 中心電極組立体、非可逆回路素子、通信装置及び中心電極組立体の製造方法 - Google Patents

中心電極組立体、非可逆回路素子、通信装置及び中心電極組立体の製造方法

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JP2002319805A
JP2002319805A JP2001123498A JP2001123498A JP2002319805A JP 2002319805 A JP2002319805 A JP 2002319805A JP 2001123498 A JP2001123498 A JP 2001123498A JP 2001123498 A JP2001123498 A JP 2001123498A JP 2002319805 A JP2002319805 A JP 2002319805A
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ferrite
center electrode
electrode assembly
grooves
center
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Yasuhiro Tanaka
康▲廣▼ 田中
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電気特性が安定し、かつ、信頼性が高い小型
の中心電極組立体、非可逆回路素子、通信装置及び中心
電極組立体の製造方法を提供する。 【解決手段】 中心電極組立体1は、略矩形体状のフェ
ライト30と、フェライト30の上面30aに配置され
た中心電極21〜23とを備え、フェライト30が、フ
ェライト30の中央部に縦辺30dに対して略平行に配
置された基準溝33と、フェライト30の縦辺30dに
対して傾斜しかつ基準溝33に対して対称配置された二
つの溝31,32とを有し、中心電極21〜23がフェ
ライト30に設けられた溝31〜33内にそれぞれ配置
されている。フェライト30の縦辺30d及び横辺30
eの寸法をそれぞれH,Lとし、対称配置された二つの
溝31,32がなす交差角度をθとすると、関係式:H
/L=2×tan(θ/2)/nを満たす。但し、n
は、任意の自然数である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、マイクロ
波帯で使用されるアイソレータやサーキュレータ等の中
心電極組立体、非可逆回路素子、通信装置及び中心電極
組立体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、携帯電話等の移動用の通信装
置に採用される集中定数型アイソレータの中心電極組立
体として、図18に示すものが知られている。この中心
電極組立体240は、中心電極271〜273とアース
電極276からなる中心導体270とフェライト280
で形成されている。中心電極組立体240は、例えば、
以下に記載の手順で形成される。図18(A)に示すよ
うに、アース電極276の上にフェライト280を載置
する。アース電極276とフェライト280の底面28
0bは略同じ大きさである。中心電極271〜273及
びアース電極276は、例えば、金属薄板を打ち抜き加
工することによって形成されたものである。
【0003】そして、図18(B)に示すように、中心
電極271を折り曲げて、フェライト280に巻き、そ
の上から絶縁シート285(図19参照)を積層する。
さらに、図18(C)に示すように、中心電極272,
273を同様に、フェライト280に巻く。
【0004】中心電極271〜273のそれぞれの端部
はポート部Pとされ、整合用コンデンサ等に電気的に接
続される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図19に示す
ように、従来の中心電極組立体240は、フェライト2
80の上面280aの中央部に中心電極271〜273
と絶縁シート285が交互に層を形成しているので、高
さ寸法が大きかった。また、中心電極組立体240の上
面280aの平面度も悪かった。従って、この上面28
0aに載置される永久磁石や金属ケースの位置精度が安
定しにくく、中心電極組立体240に印加される磁界が
製品毎にばらつきやすかった。
【0006】また、略矩形状のフェライト280に中心
電極271〜273を巻くとき、中心電極271〜27
3を所定の配置位置に案内するものがないので、中心電
極271〜273の配置位置がずれてしまう。従って、
中心電極271〜273相互の交差角度の精度を向上さ
せにくく、中心電極組立体240の電気特性がばらつき
やすかった。
【0007】また、組み立てられた中心電極組立体24
0に外的(物理的)ストレスが加わると、配置した位置
から中心電極271〜273がずれてしまいやすいの
で、中心電極組立体240の電気特性の変動や信頼性の
低下が懸念される。
【0008】そこで、本発明の目的は、電気特性が安定
し、かつ、信頼性が高い小型の中心電極組立体、非可逆
回路素子、通信装置及び中心電極組立体の製造方法を提
供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段及び作用】前記目的を達成
するため、本発明に係る中心電極組立体は、(a)略矩
形体状のフェライトと、(b)前記フェライトの主面に
配置された複数の中心電極とを備え、(c)前記フェラ
イトが、フェライトの中央部に縦辺に対して略平行に配
置された基準溝と、前記フェライトの縦辺に対して傾斜
しかつ前記基準溝に対して対称配置された二つの溝とを
有し、前記複数の中心電極が前記フェライトに設けられ
た溝内にそれぞれ配置されていること、を特徴とする。
より具体的には、フェライトの縦辺及び横辺の寸法をそ
れぞれH,Lとし、対称配置された二つの溝がなす交差
角度をθとすると、 H/L=2×tan(θ/2)/n 但し、n:任意の自然数、を満足している。
【0010】以上の構成により、フェライトの主面に形
成された溝内に全ての中心電極が収容されるので、中心
電極の交差角度の精度が高くなる。さらに、フェライト
の主面に形成された溝から中心電極は殆どはみ出ないの
で、フェライトの主面は平滑になり、例えば、フェライ
トの主面に矩形状の永久磁石を精度よく載置することが
できる。
【0011】また、本発明に係る非可逆回路素子及び通
信装置は、前述の特徴を有する中心電極組立体を備える
ことにより、優れた電気特性を有する。
【0012】また、本発明に係る中心電極組立体の製造
方法は、(d)フェライト母基板の主面に、所定のピッ
チ寸法で複数の基準溝を設けると共に、該基準溝に所定
の角度で交差しかつ該基準溝に対して対称配置された多
数対の溝を設ける工程と、(e)前記基準溝に対して平
行な第1切断線のピッチ寸法をL1とし、前記基準溝に
対して垂直な第2切断線のピッチ寸法をH1とし、前記
対称配置された対の溝がなす交差角度をθとすると、 H1/L1=2×tan(θ/2)/n 但し、n:任意の自然数、を満足するように、前記第1
切断線及び前記第2切断線にて切断して所定のサイズの
フェライトを切り出す工程と、(f)前記所定のサイズ
のフェライトの溝内にそれぞれ中心電極を配置する工程
と、を備えたことを特徴とする。
【0013】以上の方法により、優れた電気特性を有し
た中心電極組立体が効率よく量産される。ここに、所定
のサイズのフェライトを切り出す工程において、第1切
断線又は第2切断線のいずれか一方の切断線にてフェラ
イト母基板を短冊状に切断した後、短冊状に切断した基
板を切断した方向に相互に所定寸法だけずらし、残りの
切断線にて切断して所定のサイズのフェライトを切り出
すことにより、所定のサイズのフェライトの切り出しを
さらに効率よく行うことができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係る中心電極組
立体、非可逆回路素子、通信装置及び中心電極組立体の
製造方法の実施の形態について添付の図面を参照して説
明する。なお、同一部品及び同一部分には同じ符号を付
し、重複した説明は省略する。
【0015】[第1実施形態、図1〜図13]本発明に
係る中心電極組立体の一実施形態を示す外観斜視図を図
1に、平面図を図2に示す。中心電極組立体1は、概
略、矩形状のマイクロ波フェライト30と、中心電極2
1〜23と、アース電極25等で構成されている。
【0016】図1に示すように、フェライト30は、平
面視が略矩形状を有している。フェライト30は、フェ
ライト30の中央部にかつ縦辺30dに対して略平行に
配置された基準溝33と、フェライト30の縦辺30d
に対して傾斜しかつ基準溝33に対して対称配置された
二つの溝31,32とを有している。三つの溝31〜3
3内には、三対の中心電極21〜23が絶縁膜(図示せ
ず)を間に挟んで、フェライト30の中央で互いに交差
して配置されている。各一対の中心電極21,22,2
3はそれぞれ平行に並走している。中心電極21〜23
の一端は、フェライト30の側面30cを経てアース電
極25に接続されている。中心電極21〜23の他端
は、フェライト30の側面30cに延在してポート部P
1〜P3とされる。ポート部P1〜P3は、中心電極組
立体1と外部回路とを電気的に接続するためのものであ
る。中心電極21〜23、アース電極25及びポート部
P1〜P3は、一体成形されており、中心導体20とさ
れている(図3参照)。
【0017】以上の中心電極組立体1は、フェライト3
0の上面30aに形成された溝31〜33内に全ての中
心電極21〜23が収容されるので、中心電極21〜2
3の交差角度θの精度が高くなり、電気特性の安定化及
び信頼性が向上する。併せて、中心電極21〜23の配
置位置の精度を高くかつ容易にすることができ、中心電
極組立体1の生産性を向上させることができる。さら
に、フェライト30の上面30aに形成された溝31〜
33から中心電極21〜23は殆どはみ出ないので、フ
ェライト30の上面30aは平滑になり、例えば、フェ
ライト30の上面30aに矩形状の永久磁石を精度よく
載置でき、電気特性のばらつきの低減や信頼性の向上を
図ることができる。
【0018】フェライト30は、フェライト30の縦辺
30dの長さをH、横辺30eの長さをLとし、基準溝
33に対して対称配置された二つの溝31,32がなす
交差角度をθとすると、以下の関係式(1)を満足する
ように設定されている。 H/L=2×tan(θ/2)/n …(1) 但し、nは任意の自然数。
【0019】以下、フェライト30の寸法の設定手順に
ついて説明する。最初に、中心電極組立体1の要求仕様
に合わせて、交差角度θを設定する。本第1実施形態で
は、交差角度θは、53.1度に設定した。なお、交差
角度θが53.1度のときのtan(θ/2)の値は
0.5である。
【0020】次に、関係式(1)に交差角度θ(本第1
実施形態では53.1度)を代入した場合に、中心電極
組立体1の要求仕様に合致するH/Lの値(近似値を含
む)が得られるように、自然数nを決める。本第1実施
形態ではn=1とした。
【0021】そして、関係式(1)に交差角度θと自然
数nを代入して、H/Lの値を求める。本第1実施形態
では、H/L=1となる。
【0022】この後、H/L=1となる縦辺30dの長
さHと横辺30eの長さLを決定する。本第1実施形態
では縦辺30dの長さHと横辺30eの長さLは同じ
5.0mmとした。この場合、溝31,32と縦辺30
dとのそれぞれの交点間の距離Sは、L×tan(θ/
2)=5.0mm×0.5=2.5mmとなる。言い換
えると、距離Sは縦辺30dの長さHの半分である。
【0023】次に、図2に示した中心電極組立体1を量
産する製造方法の一例を説明する。まず、関係式(1)
を満たすフェライト30のそれぞれの値を上述の手順で
予め決定する。
【0024】次に、図4に示すように、フェライト母基
板40の上面に、フェライト30の横辺30eの長さL
に等しいピッチ寸法で複数の基準溝33を形成する。さ
らに、基準溝33に所定の角度で交差しかつ該基準溝3
3に対して対称配置された溝31,32を形成する。溝
31,32は、フェライト30の縦辺30dの長さHに
等しいピッチ寸法で基準溝33と交差しており、溝31
と溝32の交差角度がθになるように設ける。本第1実
施形態では、溝31〜33の横断面形状は矩形状に、溝
31〜33の深さは同じに設定した。溝31〜33は、
フェライト成型時と同時に、あるいは、焼成後の研磨加
工やレーザ加工やダイシング等の公知の手段によって形
成される。
【0025】次に、基準溝33に対して平行な縦切断線
g1に従ってフェライト母基板40を短冊状に切断す
る。縦切断線g1のピッチ寸法L1は、フェライト30
の横辺30eの長さLに等しい寸法に設定されている。
基準溝33は隣り合う縦切断線g1の中間に位置してい
る。
【0026】次に図5に示すように、隣り合う二つの短
冊状基板41を、短冊状基板41の切断方向(長手方
向)に、フェライト30の縦辺30dの長さHの1/2
だけずらす。これにより、短冊状基板41の横切断線g
2が一直線になる。横切断線g2は基準溝33に対して
垂直であり、そのピッチ寸法H1は、フェライト30の
縦辺30dの長さHに等しい寸法に設定されている。溝
31〜33の交差部は隣り合う横切断線g2の中間に位
置している。横切断線g2に従って短冊状基板41を切
断し、フェライト30を得る。横切断線g2が一直線に
なっているので、効率よく短冊状基板41からフェライ
ト30を切り出すことができる。基板40,41の切断
には、レーザ加工、研磨加工、スクライブ加工等の方法
を用いる。
【0027】こうして、フェライト母基板40を、以下
の関係式(2)を満足するように、縦切断線g1及び横
切断線g2にて切断することにより、所定のサイズのフ
ェライト30を得ることができる。 H1/L1=2×tan(θ/2)/n …(2) 但し、n:任意の自然数。
【0028】本第1実施形態では、フェライト30の縦
辺30dの長さHと横辺30eの長さLは同じなので、
横切断線g2のピッチ寸法H1=縦切断線g1のピッチ
寸法L1、すなわち、横切断線g2と縦切断線g1のピ
ッチ寸法比H1/L1=1となる。
【0029】次に、図6に示すように、中心電極21〜
23と一体に形成されるアース電極25(図3参照)
に、フェライト30の下面30bが接するようにフェラ
イト30を載置する。そして、中心電極21を折り曲げ
て、溝31内に巻き、中心電極21を接着、張り付け、
嵌合等の方法で固定する。その上から絶縁シート(図示
せず)を積層する。同様に、中心電極22,23をフェ
ライト30の溝32,33内に順に巻く。中心電極21
〜23は絶縁シートで直流電気的に分離されている。な
お、中心電極21〜23の形状、位置、形態等は任意で
ある。
【0030】なお、図1〜図6に示した中心電極組立体
1のフェライト30は、上述の各寸法の他に、関係式
(2)を満たすものであれば種々に変更することができ
る。例えば、図7に示すように、交差角度θ=90度、
自然数n=2、縦切断線g1及び横切断線g2のピッチ
寸法比H1/L1=1に設定された条件でフェライト母
基板40から切り出されてなるフェライト30であって
もよい。この場合、tan(θ/2)=1であるので、
関係式(2)の右辺が2×tan(θ/2)/n=1、
関係式(2)の左辺がH1/L1=1である。そして、
切断線g1,g2がそれぞれ一直線に並んでいるので、
フェライト母基板40をチャッキングで固定したままの
状態で切断線g1,g2の位置で切断して、フェライト
30を得ることができる。さらに、横切断線g2と縦切
断線g1のピッチ寸法比H1/L1=1に設定されてい
るので、フェライト30の辺の縦横長さ比H/L=1と
なり、関係式(1)も同時に満足することになる。
【0031】また、図8に示すように、図7におけるフ
ェライト母基板40を縦切断線g1に従って切断する
際、切断しろ(幅寸法=d)を有していてもよい。この
場合、縦切断線g1のピッチ寸法L1=横辺30eの長
さL+切断しろの幅寸法dの関係となる。
【0032】また、図9に示すように、交差角度θ=1
26.9度、自然数n=4、縦切断線g1及び横切断線
g2のピッチ寸法比H1/L1=1に設定された条件で
フェライト母基板40から切り出されてなるフェライト
30であってもよい。この場合、溝31〜33を形成し
たフェライト母基板40を横切断線g2で切断し、短冊
状の短冊状基板41を得る。次に、図10に示すよう
に、縦切断線g1が一直線上になるように、短冊状基板
41を左右に移動させ、溝33に沿った縦切断線g1で
ダイシング等により切断してフェライト30を得る。こ
のとき、溝33の幅寸法とほぼ等しい幅寸法の切断しろ
を設定することにより、溝33(この溝33には中心電
極は配置されない)による段差がフェライト30の左右
の縁部に形成されるのを防止することができる。なお、
図9では、中心電極が配置されない部分を含めて溝33
を直線状に連続して形成しているが、中心電極が配置さ
れる部分のみを断続的に形成するようにしてもよい。こ
の場合、レーザ照射のオン、オフを繰り返すことによ
り、効率のよい加工を行うことができる。
【0033】さらに、図11〜図13にそれぞれ示すよ
うに、フェライト母基板40に溝31〜33を形成した
後、一点鎖線で示す縦切断線g1及び横切断線g2に従
ってフェライト母基板40を切断してフェライト30を
得るようにしてもよい。
【0034】[第2実施形態、図14〜図16]第2実
施形態は、前記第1実施形態の中心電極組立体1を備え
た集中定数型アイソレータを例にして説明する。図14
は、本発明に係る集中定数型アイソレータ2の分解斜視
図を示す。図15は、図14に示した非可逆回路素子2
の組立完成後の外観斜視図を示す。該非可逆回路素子2
は、集中定数型アイソレータである。
【0035】図14に示すように、集中定数型アイソレ
ータ2は、概略、下側ケース4及び上側ケース8と、樹
脂ケース3と、前記第1実施形態で示した中心電極組立
体1と、矩形状の永久磁石9と、抵抗素子Rと、整合用
コンデンサ素子C1〜C3等を備えている。
【0036】下側ケース4は、底壁4aと左右の側壁4
bとを有している。また、上側ケース8は、平面視矩形
状であり、上壁8aと四つの側壁8bを有している。下
側ケース4及び上側ケース8は、鉄を主成分とする材料
からなる薄板を打ち抜き、曲げ加工をした後、銅めっき
や銀めっきを施して得る。
【0037】樹脂ケース3は、底壁3aと四つの側壁3
bを有している。この底壁3aの中央部には矩形状の挿
通孔3cが形成されている。また、樹脂ケース3、下側
ケース4、入力端子14、出力端子15及びアース端子
16は、インサートモールド法によって一体的に形成さ
れている。入力端子14は、一端が側壁3bの外側面に
露出し、他端が底壁3aの内側面に露出して入力引出電
極14aを形成している。出力端子15は、一端が側壁
3bの外側面に露出し、他端が底壁3aの内側面に露出
して出力引出電極15aを形成している。二つのアース
端子16は、それぞれ、一端が対向する側壁3bの外側
面に露出し、他端が底壁3aに形成された凹部の底面に
露出してアース端子電極16aを形成している。下側ケ
ース4の底壁4aとアース端子16は一体になってい
る。
【0038】整合用コンデンサ素子C1〜C3は、上面
全体にホット側コンデンサ電極を、下面全体にコールド
側コンデンサ電極をそれぞれ配設している。
【0039】抵抗素子Rは、絶縁性基板の両端部に厚膜
印刷等でアース側端子電極及びホット側端子電極を形成
し、その間に抵抗体を配設している。
【0040】以上の構成部品は、以下のように組み立て
られる。樹脂ケース3内に、中心電極組立体1や整合用
コンデンサ素子C1〜C3や抵抗素子R等を収容する。
【0041】中心電極組立体1は、挿通孔3cに挿通さ
れる。中心電極組立体1のアース電極25は、挿通孔3
cに露出している下側ケース4の底壁4aにはんだ付け
等の方法により接続され、接地される。中心電極21の
ポート部P1は入力引出電極14aに、中心電極22の
ポート部P2は出力引出電極15aに、はんだリフロー
やワイヤボンディング等で電気的にそれぞれ接続され
る。
【0042】抵抗素子Rのホット側端子電極はポート部
P3にはんだリフローやワイヤボンディング等で電気的
に接続される。アース側端子電極は樹脂ケース3の凹部
に露出しているアース端子電極16aにはんだ付けされ
る。整合用コンデンサ素子C1〜C3のホット側コンデ
ンサ電極はポート部P1〜P3にはんだリフローやワイ
ヤボンディング等で電気的にそれぞれ接続される。コー
ルド側コンデンサ電極はアース端子16のアース端子電
極16aにそれぞれはんだ付けされる。つまり、整合用
コンデンサ素子C3と抵抗素子Rとは、中心電極23の
ポート部P3とアース端子16との間に電気的に並列に
接続される(図16参照)。
【0043】さらに、永久磁石9を中心電極組立体1の
上面、つまり、フェライト30に配置した後、上側ケー
ス8を装着する。このとき、永久磁石9はフェライト3
0に直流磁界を印加する。フェライト30の上面30a
は平滑なので、永久磁石9は精度よく載置される。下側
ケース4と上側ケース8は、側壁4b,8bで接合して
金属ケースとなる。この金属ケースは、磁気回路を構成
しており、ヨークとしても機能する。
【0044】こうして、図15に示すアイソレータ2が
得られる。また、図16は、アイソレータ2の電気等価
回路図である。
【0045】このアイソレータ2は、前記第1実施形態
の中心電極組立体1を備えているので、電気特性や品質
が安定し、かつ、製造コストが安価なものとなる。
【0046】[第3実施形態、図17]第3実施形態
は、本発明に係る通信装置として、携帯電話を例にして
説明する。
【0047】図17は携帯電話120のRF部分の電気
回路ブロック図である。図17において、122はアン
テナ素子、123はデュプレクサ、131は送信側アイ
ソレータ、132は送信側増幅器、133は送信側段間
用バンドパスフィルタ、134は送信側ミキサ、135
は受信側増幅器、136は受信側段間用バンドパスフィ
ルタ、137は受信側ミキサ、138は電圧制御発振器
(VCO),139はローカル用バンドパスフィルタで
ある。
【0048】ここに、送信側アイソレータ131とし
て、前記第2実施形態の集中定数型アイソレータ2を使
用することができる。このアイソレータ2を実装するこ
とにより、通信特性が優れた携帯電話を実現することが
できる。
【0049】[他の実施形態]なお、本発明に係る中心
電極組立体、非可逆回路素子及び通信装置は前記実施形
態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々
に変更することができる。特に、本発明は、アイソレー
タの他に、サーキュレータ等の非可逆回路素子にも適用
することができる。
【0050】また、前記第1実施形態で示した溝31〜
33の形状や深さは全て同じとして説明したが、これに
限定されるものではなく、三つの溝31〜33の形状や
深さがそれぞれ異なるものにしてもよい。また、溝はフ
ェライト30の上面30aだけでなく、中心導体20の
形状等に応じて、下面30bや側面30cに設けてもよ
い。
【0051】また、中心導体20は印刷、塗布、PVD
法、化学気相蒸着法(CVD法)による成膜で形成して
もよい。この中心導体20の形成は、フェライト母基板
40を切断する前に行ってもよいし、フェライト母基板
40を切断した後に段階的に行ってもよい。
【0052】また、前記第2実施形態で示した永久磁石
9は、直方体形状に限定されるものではなく、円板や六
角形等の他の形状でもよい。
【0053】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、中心電極組立体は、フェライトの主面に形成
された溝内に全ての中心電極が収容される構造を有して
いるので、中心電極の交差角度の精度を高くすることが
できる。さらに、フェライトの主面に形成された溝から
中心電極は殆どはみ出ないので、フェライトの主面は平
滑になり、例えば、フェライトの主面に矩形状の永久磁
石を精度よく載置することができる。
【0054】また、フェライト母基板の主面に、所定の
ピッチ寸法で複数の基準溝を設けると共に、該基準溝に
所定の角度で交差しかつ該基準溝に対して対称配置され
た多数対の溝を設け、所定のピッチでフェライト母基板
を切断してフェライトを得ることにより、優れた電気特
性を有した中心電極組立体が効率よく量産される。ここ
に、所定のサイズのフェライトを切り出す工程におい
て、第1切断線又は第2切断線のいずれか一方の切断線
にてフェライト母基板を短冊状に切断した後、短冊状に
切断した基板を切断した方向に相互に所定寸法だけずら
し、残りの切断線にて切断して所定のサイズのフェライ
トを切り出すことにより、所定のサイズのフェライトの
切り出しをさらに効率よく行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る中心電極組立体の一実施形態を示
す外観斜視図。
【図2】図1に示した中心電極組立体の平面図。
【図3】中心導体の展開図。
【図4】図1に示した中心電極組立体の製造方法を説明
するための平面図。
【図5】図4に続く中心電極組立体の製造方法を説明す
るための平面図。
【図6】図5に続く中心電極組立体の製造方法を説明す
るための外観斜視図。
【図7】図1に示した中心電極組立体の変形例を示す平
面図。
【図8】図7に示した中心電極組立体の製造方法を説明
するための平面図。
【図9】図1に示した中心電極組立体の別の変形例を示
す平面図。
【図10】図9に示した中心電極組立体の製造方法を説
明するための平面図。
【図11】図1に示した中心電極組立体のさらに別の変
形例を示す平面図。
【図12】図1に示した中心電極組立体のさらに別の変
形例を示す平面図。
【図13】図1に示した中心電極組立体のさらに別の変
形例を示す平面図。
【図14】本発明に係る非可逆回路素子の一実施形態を
示す分解斜視図。
【図15】図14に示した非可逆回路素子の組立完成後
の外観斜視図。
【図16】図15に示した非可逆回路素子の電気等価回
路図。
【図17】本発明に係る通信装置の一実施形態を示すブ
ロック図。
【図18】従来の中心電極組立体の組立手順を説明する
ための外観斜視図。
【図19】図18に示した中心電極組立体の組立完成後
の垂直断面図。
【符号の説明】
1…中心電極組立体 2…集中定数型アイソレータ(非可逆回路素子) 4…下側ケース(金属ケース) 8…上側ケース(金属ケース) 9…永久磁石 21〜23…中心電極 25…アース電極 30…マイクロ波フェライト 30a…上面(主面) 30d…フェライトの縦辺 30e…フェライトの横辺 31,32…溝 33…溝(基準溝) 40…フェライト母基板 41…短冊状基板 120…携帯電話(通信装置) g1…縦切断線(第1切断線) g2…横切断線(第2切断線) H…フェライトの縦辺の長さ H1…横切断線のピッチ寸法 L…フェライトの横辺の長さ L1…縦切断線のピッチ寸法 θ…交差角度

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 略矩形体状のフェライトと、 前記フェライトの主面に配置された複数の中心電極とを
    備え、 前記フェライトが、フェライトの中央部に縦辺に対して
    略平行に配置された基準溝と、前記フェライトの縦辺に
    対して傾斜しかつ前記基準溝に対して対称配置された二
    つの溝とを有し、前記複数の中心電極が前記フェライト
    に設けられた溝内にそれぞれ配置されていること、 を特徴とする中心電極組立体。
  2. 【請求項2】 前記フェライトの縦辺及び横辺の寸法を
    それぞれH,Lとし、前記対称配置された二つの溝がな
    す交差角度をθとすると、 H/L=2×tan(θ/2)/n 但し、n:任意の自然数、 を満足していることを特徴とする請求項1に記載の中心
    電極組立体。
  3. 【請求項3】 永久磁石と、 前記永久磁石により直流磁界が印加される請求項1又は
    請求項2に記載のいずれか一つの中心電極組立体と、 前記永久磁石と前記中心電極組立体とを収容する金属ケ
    ースと、 を備えたことを特徴とする非可逆回路素子。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の非可逆回路素子を備え
    たことを特徴とする通信装置。
  5. 【請求項5】 フェライト母基板の主面に、所定のピッ
    チ寸法で複数の基準溝を設けると共に、該基準溝に所定
    の角度で交差しかつ該基準溝に対して対称配置された多
    数対の溝を設ける工程と、 前記基準溝に対して平行な第1切断線のピッチ寸法をL
    1とし、前記基準溝に対して垂直な第2切断線のピッチ
    寸法をH1とし、前記対称配置された対の溝がなす交差
    角度をθとすると、 H1/L1=2×tan(θ/2)/n 但し、n:任意の自然数、 を満足するように、前記第1切断線及び前記第2切断線
    にて切断して所定のサイズのフェライトを切り出す工程
    と、 前記所定のサイズのフェライトの溝内にそれぞれ中心電
    極を配置する工程と、 を備えたことを特徴とする中心電極組立体の製造方法。
  6. 【請求項6】 所定のサイズのフェライトを切り出す工
    程において、前記第1切断線又は前記第2切断線のいず
    れか一方の切断線にて前記フェライト母基板を短冊状に
    切断した後、短冊状に切断した基板を切断した方向に相
    互に所定寸法だけずらし、残りの切断線にて切断して所
    定のサイズのフェライトを切り出すことを特徴とする請
    求項5に記載の中心電極組立体の製造方法。
JP2001123498A 2001-04-20 2001-04-20 中心電極組立体、非可逆回路素子、通信装置及び中心電極組立体の製造方法 Pending JP2002319805A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100577617B1 (ko) * 2001-04-26 2006-05-10 가부시키가이샤 무라타 세이사쿠쇼 비가역 회로소자

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