JP2002311810A - ドライビングシミュレータ - Google Patents

ドライビングシミュレータ

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JP2002311810A
JP2002311810A JP2001112562A JP2001112562A JP2002311810A JP 2002311810 A JP2002311810 A JP 2002311810A JP 2001112562 A JP2001112562 A JP 2001112562A JP 2001112562 A JP2001112562 A JP 2001112562A JP 2002311810 A JP2002311810 A JP 2002311810A
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JP
Japan
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seat
driving simulator
sound
subject
driving
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JP2001112562A
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Inventor
Shuji Shiraishi
修士 白石
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Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シートに振動体を用いる場合においてもコス
ト増を抑制することができるドライビングシミュレータ
の提供。 【解決手段】 車両運転時に運転者が受ける音響に対応
する音響信号を生成する音響発生装置113と、音響発
生装置113で生成された音響信号で駆動されて大気中
に音響を出力するスピーカ82とを有するものであっ
て、被験者が着席するシート72に被験者に振動を与え
る振動板97が設けられ、音響発生装置113で生成さ
れた音響信号をローパスフィルタ118を介して振動板
97に供給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被験者に車両運転
時の疑似体験を行わせるドライビングシミュレータに関
する。
【0002】
【従来の技術】運転技能訓練等の目的から、被験者に車
両運転時の疑似体験を行わせるドライビングシミュレー
タが用いられている。このようなドライビングシミュレ
ータとして、例えば、実用新案登録第2544523号
公報および特開2000−194253号公報に開示さ
れたもの等がある。これらのうち実用新案登録第254
4523号公報には、被験者が着席するシート下部に振
動体を埋め込み、走行状況に応じて振動体を駆動するこ
とで臨場感を増すようにしたものが開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記におい
て、振動体は、これを駆動するための振動波形信号を生
成する振動体専用の振動信号発生装置によって駆動され
ていた。このため、コストが増大してしまうという問題
があった。
【0004】したがって、本発明は、シートに振動体を
用いる場合においてもコスト増を抑制することができる
ドライビングシミュレータの提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1記載のドライビングシミュレータ
は、車両運転時に運転者が受ける音響に対応する音響信
号を生成する音響発生装置(例えば実施形態における音
響発生装置113)と、該音響発生装置で生成された音
響信号で駆動されて大気中に音響を出力するスピーカ
(例えば実施形態におけるスピーカ82)とを有するも
のであって、被験者が着席するシート(例えば実施形態
におけるシート72)に被験者に振動を与える振動体
(例えば実施形態における振動板97)が設けられ、前
記音響発生装置で生成された音響信号をローパスフィル
タ(例えば実施形態におけるローパスフィルタ118)
を介して前記振動体に供給することを特徴としている。
【0006】これにより、音響発生装置で生成された、
スピーカを駆動するための音響信号をそのまま用い、ロ
ーパスフィルタを通過させることで、音響とともに振動
の発生を伴う場面で多く出力される低周波成分を取り出
し、この低周波成分で振動体を駆動することになるた
め、コスト増を最小限に抑えることができる。
【0007】本発明の請求項2記載のドライビングシミ
ュレータは、請求項1記載のものに関して、前記振動体
が、前記シートの座面部(例えば実施形態における座面
部95)および背もたれ部(例えば実施形態における背
もたれ部96)に設けられていることを特徴としてい
る。
【0008】このように、振動体がシートの座面部およ
び背もたれ部に設けられているため、シートに着席して
いる被験者にシート全体から振動を付与することができ
る。
【0009】
【発明の実施の形態】まず、本発明の一実施形態のドラ
イビングシミュレータを図面を参照して以下に説明す
る。
【0010】本実施形態のドライビングシミュレータ
は、図1および図2に示すように、被験者が乗り込むコ
ックピット11が内部に設けられるキャビン12と、こ
のキャビン12の下部を構成する揺動台13を六本のア
クチュエータ14を介して支持する基台15とを有する
もので、コックピット11における被験者の操作入力等
に応じて六本のアクチュエータ14の伸縮をそれぞれ個
別に制御することにより揺動台13を含むキャビン12
を揺動させるものである。
【0011】まず、基台15について図3および図4を
参照して説明する。基台15は、図3に示すように全体
として略三角形状(略正三角形)をなしており、図4に
示すように鉄鋼材からなる同形状の三つの基台構成部材
20が連結されて形成されるものである。すなわち、基
台構成部材20は、互いに鋭角をなして交差するように
配置される一対の直線状の分割辺部21と、これら分割
辺部21の近接側同士を連結させる連結部22と、分割
辺部21の離間側同士を連結させる連結部23とを有す
る形状をなしている。そして、三つの基台構成部材20
を、それぞれの連結部23同士が三角形状をなし、かつ
それぞれの分割辺部21が全体として略三角形状をなす
ようにしてボルト・ナット等の締結部材24で連結させ
ることで図3に示すよう基台15が構成される。
【0012】ここで、基台15には、各連結部22側
に、それぞれ一対のアクチェータ支持部26が並列して
設けられている。ここで、各基台側アクチュエータ支持
部26は、取付用の図示せぬボルト・ナット等の締結部
材が挿通される取付穴26aを複数有するもので、連結
部22と分割辺部21との境界部分に配置されている。
これら基台側アクチュエータ支持部26には、アクチュ
エータ14の一端側が連結されることになるが、基台側
アクチュエータ支持部26の対をなすもの同士は、それ
ぞれに取り付けられるアクチュエータ14の揺動による
干渉を防止するために必要な最小限の距離だけ離間して
おり、そのため、連結部22は、若干直線状をなし、そ
の結果、基台側アクチュエータ支持部26は略三角形の
頂点位置、具体的には三角形の各辺の連結側を面取りし
た略三角形の頂点位置に配置されている。すなわち、一
対のアクチュエータ14を基台15の頂点の一点に連結
するのが好ましいが、このような連結は物理的に不可能
なので、基台15への連結が物理的に可能であってしか
も揺動時に一対のアクチュエータ14が互いに干渉しな
い最小限の距離だけ対をなす基台側アクチュエータ支持
部26が離間しこれにともなって連結部22が若干直線
状をなしているのである。
【0013】そして、すべての基台側アクチュエータ支
持部26に一対一でアクチュエータ14の一端側をボル
ト・ナット等の締結部材を用いて連結させることによ
り、基台15の各頂点位置となる各連結部22にそれぞ
れ一対すなわち二本のアクチュエータ14の一端側を連
結させることになる。
【0014】次に、アクチュエータ14について図5を
参照して説明する。アクチュエータ14は、外周面に螺
旋状のボール溝31が形成されたスクリュシャフト32
およびこのスクリュシャフト32が螺合されるボールナ
ット33を有するボールネジ34と、ボールナット33
を固定状態で保持するとともにスクリュシャフト32を
内側に貫通可能とするモータロータ36と、このモータ
ロータ36を磁力で回転させることによりボールナット
33を回転させてボールネジ34を軸線方向に移動させ
るモータステータ37と、モータロータ36を回転可能
に支持するとともに、スクリュシャフト32およびモー
タロータ36の一端側を突出させた状態でスクリュシャ
フト32、ボールナット33、モータロータ36および
モータステータ37等を覆うケース38とを有する貫通
電動モータからなっている。
【0015】スクリュシャフト32は、ケース38の一
端側から突出しており、この突出するスクリュシャフト
32の先端部には、ユニバーサルジョイント40が取り
付けられている。また、ケース38におけるスクリュシ
ャフト32の突出側に対し反対端部にも、ユニバーサル
ジョイント41が取り付けられている。
【0016】スクリュシャフト32側のユニバーサルジ
ョイント40とケース38には、ストッパ機構43が設
けられている。このストッパ機構43は、ユニバーサル
ジョイント40のスクリュシャフト32側に側方に延出
するように固定された側方延出部材44と、スクリュシ
ャフト32と平行をなすように側方延出部材44に固定
されたストッパ用ネジ(軸部)45と、ケース38のユ
ニバーサルジョイント40側に側方延出部材44と同方
向に延出するように設けられるとともにストッパ用ネジ
45を軸方向移動可能に貫通させる当接部材46と、ス
トッパ用ネジ45の側方延出部材44に対し反対側の端
部に螺合されて当接部材46に当接可能とされたナット
からなるストッパ47とを有している。
【0017】スクリュシャフト32は、ケース38内に
入り込む方向に移動した場合、ケース38内の当接部材
48に当接してそれ以上の移動が規制されることにな
り、ケース38から突出する方向に移動した場合、スク
リュシャフト32と一体に移動するストッパ用ネジ45
に螺合されたストッパ47が当接部材46に当接するこ
とによりそれ以上の移動が規制されることになる。すな
わち、スクリュシャフト32がモータロータ36に対し
貫通可能とされていることからスクリュシャフト32が
モータロータ36およびボールナット33から抜け出て
しまうのを、ストッパ機構43が規制するのである。な
お、ストッパ47は、スクリュシャフト32がボールナ
ット33から抜け出ることがなく、かつボールナット3
3から抜け出る方向に最大限ストロークできる位置で停
止するように取り付けられている。
【0018】以上から、ストッパ用ネジ45は、スクリ
ュシャフト32のケース38から突出する部分にこのス
クリュシャフト32と平行に設けられており、また、ス
トッパ47は、ストッパ用ネジ45に設けられケース3
8に当接することによりスクリュシャフト32のボール
ナット33からの抜けを防止する。
【0019】このアクチュエータ14は、図2に示すよ
うに、ケース38に取り付けられたユニバーサルジョイ
ント41が基台15の基台側アクチュエータ支持部26
に連結されることになり、スクリュシャフト32側のユ
ニバーサルジョイント40が揺動台13に連結されるこ
とになる。
【0020】次に、揺動台13を含むキャビン12につ
いて説明する。キャビン12は、その骨格を構成する図
2に示すキャビンフレーム51とこのキャビンフレーム
51にこれを覆うように取り付けられる図1に示すキャ
ビンカバー52とを有している。
【0021】キャビンフレーム51は、アルミニウムの
押出成形材からなる上部フレーム54と、アルミニウム
の押出成形材で形成される下部フレーム55に上下二分
割されており、これら上部フレーム54および下部フレ
ーム55がボルト・ナット等の図示せぬ締結部材で連結
されて構成されるもので、下部フレーム55の下部が、
揺動台13となっており、この揺動台13は全体として
略六角形状をなしている。
【0022】下部フレーム55は、図6および図7に示
すように、五本の辺部58が一辺のみ欠落した略六角形
状をなすように連結されるとともにこれらの内側に内側
連結部61を有する揺動台13に、適宜の位置から上方
に延出する下部支柱部60および複数の上側辺部63を
さらに設けたもので、揺動台13の頂点のうち連続する
三本の辺部58の端部に位置する連続する四つの頂点位
置と、内側連結部61の中間所定位置とに、アクチュエ
ータ14のスクリュシャフト32側のユニバーサルジョ
イント40をそれぞれボルト・ナット等の図示せぬ締結
部材を用いて連結させる揺動台側アクチュエータ支持部
62が設けられている。これら揺動台側アクチュエータ
支持部62は、略六角形(略正六角形)の頂点位置に配
置されるように設けられており、それぞれ取付用の図示
せぬボルト・ナット等の締結部材が挿通される取付穴6
2aを複数有している。
【0023】ここで、図2に示すように、基台15の各
頂点位置である各連結部22にそれぞれ二本で一対のア
クチュエータ14の一端側を連結させ、水平方向に連続
する四本のアクチュエータ14の他端側をそれぞれ揺動
台13の近接する頂点位置に連結させるとともに、残り
の二本のアクチュエータ14の他端側をそれぞれ内側連
結部61の中間所定位置に連結させる。すなわち、基台
15と揺動台13との連結状態を模式的に示すと図8に
示すようになっており、各連結部22にそれぞれ一対ず
つ設けられた基台側アクチュエータ支持部26に、アク
チュエータ14のユニバーサルジョイント41を連結
し、各アクチュエータ14を対をなすもの同士が上側ほ
ど離間するようにV字状をなすようにして、揺動台13
の四つの頂点位置および内側連結部61に略六角形の頂
点位置に配置されるように設けられた六カ所の揺動台側
アクチュエータ支持部62にアクチュエータ14のユニ
バーサルジョイント40を連結させる。このようにし
て、基台15に対し合計六本のアクチュエータ14を介
して揺動台13すなわちキャビンフレーム51を揺動可
能に支持することになる。
【0024】なお、揺動台13の五本の辺部58をすべ
て同じ長さとし正六角形状として、六つの頂点位置の下
面に揺動台側アクチュエータ支持部62を設けても良
い。このようにすると、すべてのアクチュエータ14の
他端側であるユニバーサルジョイント40を揺動台13
の頂点位置に連結させることになる。
【0025】以上により、基台15はキャビンフレーム
51を複数のアクチュエータ14を介して支持すること
になり、また複数のアクチュエータ14の伸縮が制御さ
れることによりキャビンフレーム51が揺動する。
【0026】上部フレーム54は、図9および図10に
示すように七本の辺部65が略七角形状をなすように連
結されるとともに、これらの内側に内側連結部66を有
する天台部67と、この天台部67の適宜の位置から下
方に延出する複数の上部支柱部68とを有するものであ
る。
【0027】そして、上部フレーム54の各上部支柱部
68の下端連結部68aには、取付用の図示せぬボルト
・ナット等の締結部材が挿通される取付穴68bが複数
形成されており、下部フレーム55の上端連結部55a
にも、取付用の図示せぬボルト・ナット等の締結部材が
挿通される取付穴55bが複数形成されている。そし
て、上部フレーム54の各下端連結部68aと下部フレ
ーム55の対応する上端連結部55aとがそれぞれ図示
せぬ締結部材で連結されることで、これら上部フレーム
54および下部フレーム55がキャビンフレーム51を
構成する。
【0028】この上部フレーム54には、図11に示す
ように、映像を投影する映像投影装置91およびこの映
像投影装置91から投影された映像が映し出されるスク
リーン92が所定位置に取り付けられている。ここで、
映像投影装置91は、内側連結部66に設けられてい
る。なお、上部フレーム54には、後にルームミラー9
3が所定位置に取り付けられることになる。このルーム
ミラー93は、液晶モニタからなっており、映像表示を
行う。
【0029】下部フレーム55には、図1、図2および
図12に示すように、被験者を収容するコックピット1
1を構成するインストルメントパネル71、シート7
2、ステアリングホイール73、アクセルペダル74、
ブレーキペダル75、クラッチペダル76、マニュアル
トランスミッション用シフトレバー77、サイドブレー
キ78、両サイドミラー79がそれぞれ所定位置に取り
付けられている。ここで、インストルメントパネル71
には、オートマチックトランスミッション用シフトレバ
ー81が設けられており、またシート72に着席する被
験者に向けた音響を発生させるスピーカ82が設けられ
ている。また、両サイドミラー79は、液晶モニタから
なっており、映像表示を行う。
【0030】また、下部フレーム55には、ステアリン
グホイール73の入力検出装置84、アクセルペダル7
4の入力検出装置85、ブレーキペダル75の入力検出
装置86、クラッチペダル76の入力検出装置87、マ
ニュアルトランスミッション用シフトレバー77の入力
検出装置88およびオートマチックトランスミッション
用シフトレバー81の入力検出装置89等がそれぞれ所
定位置に取り付けられている。
【0031】被験者が着席するシート72には、図1に
示すように、その座面部95および背もたれ部96に、
着席した被験者に振動を与える振動板(振動体)97が
それぞれ埋め込まれており、これら振動板97によっ
て、シート72に着席した被験者に大気を介することな
く直接振動を付与可能となっている。
【0032】ここで、キャビン12内のコックピット1
1は、図2に示すように、その進行方向前方側を、連続
的に配置される四本のアクチュエータ14側にして配置
されており、具体的には、図7に示すように、キャビン
フレーム51の揺動台13における頂点位置に設けられ
た四カ所の揺動台側アクチュエータ支持部62が前方側
(図7において紙面右側)になるように配置されてい
る。すなわち、辺部58に設けられた四カ所の揺動台側
アクチュエータ支持部62側に、コックピット11の前
部を構成する、インストルメントパネル71、ステアリ
ングホイール73、アクセルペダル74、ブレーキペダ
ル75、クラッチペダル76、ステアリングホイール7
3の入力検出装置84、アクセルペダル74の入力検出
装置85、ブレーキペダル75の入力検出装置86およ
びクラッチペダル76の入力検出装置87等が設けられ
ている。
【0033】以上の結果、揺動台13の後部に設けられ
るシート72の左右側方に、揺動台13の辺部58が配
置されることになり、これら辺部58側においては、両
端のアクチュエータ14の間隔が広くなるため、図13
に示すようにコックピット11に被験者が昇降するため
の昇降部100をキャビン12の横後部に設けるよう
に、昇降部100をこれら辺部58のうちの一方に設け
ることで被験者の昇降時にアクチュエータ14が邪魔に
なることを防止する。
【0034】なお、クラッチペダル76は、被験者によ
るスイッチ操作等に基づいてモータ76aを駆動するこ
とで折り畳み可能とされており、オートマチックトラン
スミッションを想定した模擬運転時には折り畳まれ、マ
ニュアルトランスミッションを想定した模擬運転時には
操作可能な位置に出現するようになっている。
【0035】また、キャビンフレーム51における辺部
58に設けられた四カ所の揺動台側アクチュエータ支持
部62側には、図2に示すように、スクリーン92も設
けられている。このスクリーン92は、図14に示すよ
うに、揺動台13が水平をなす状態で、鉛直方向に立設
されるとともに、横方向に広く、しかも水平方向にのみ
湾曲する曲面形状(円筒面形状)をなしている。なお、
スクリーン92は、その湾曲の略中心にシート72に着
席した被験者が位置するように配置されており、図15
に示すように、シート72に着席した被験者の目の正面
に配置されるようにその高さが設定されている。
【0036】映像投影装置91は、運転時のドライバの
視界の様子を模擬的に表現する映像を上記スクリーン9
2に投影するためのもので、映像を投影する汎用のプロ
ジェクタ102と、このプロジェクタ102の直前位置
に設けられこのプロジェクタ102から投影される映像
を横長のスクリーン92に合わせて横方向にのみ拡大す
る作用を有する拡大レンズ103とを有している。この
映像投影装置91は、シート72に着席した被験者の頭
部の上方となる位置に設けられており、シート72に着
席した被験者の頭部の真上となる位置に拡大レンズ10
3が設けられ、この拡大レンズ103のスクリーン92
に対し反対側にプロジェクタ102が設けられている。
ここで、被験者の頭部の上方に設けられるプロジェクタ
102として、光軸が斜め上方に向く投影レンズ(図示
略)を有し斜め上方に投影を行う汎用のものを用いてい
るため、このプロジェクタ102を上下反転させて上部
フレーム54に取り付けることで投影方向を斜め下方に
し、被験者の頭部の正面に設けられるスクリーン92へ
の投影を可能としている。
【0037】拡大レンズ103は、上下方向には拡大作
用を有さず横方向にのみ拡大作用を有するように、図1
6に示すように、シリンドリカルレンズ(アナモフィッ
クレンズ)を備えている。すなわち、拡大レンズ103
は、ケース105に平凸シリンドリカルレンズ(シリン
ドリカルレンズ)106と両凹シリンドリカルレンズ
(シリンドリカルレンズ)107とを所定距離離間さ
せ、しかも平凸シリンドリカルレンズ106の凸側が両
凹シリンドリカルレンズ107に対し反対側に向くよう
に配置することで構成されている。そして、拡大レンズ
103は、平凸シリンドリカルレンズ106が前方すな
わちスクリーン92側となり両凹シリンドリカルレンズ
107が後方すなわちプロジェクタ102側になるよう
に配置されることにより、これらシリンドリカルレンズ
106,107でプロジェクタ102から投影される映
像を横方向にのみ拡大してスクリーン92に投影する。
【0038】ここで、拡大レンズ103の光軸方向をプ
ロジェクタ102の投影レンズの光軸の方向に合わせて
おり、その結果、拡大レンズ103はプロジェクタ10
2の全体に対し傾斜状態で配置されている。
【0039】下部フレーム55に上部フレーム54が組
み立てられて形成されるキャビンフレーム51には、こ
れを覆うようにキャビンカバー52が取り付けられてお
り、これらキャビンフレーム51およびキャビンカバー
52と、上記コックピット11、スクリーン92および
映像投影装置91等とでキャビン12が構成されてい
る。
【0040】次に、ドライビングシミュレータの制御装
置110について図1を主に参照して説明する。制御装
置110は、メイン映像発生装置111、ルーム・サイ
ド映像発生装置112、音響発生装置113、駆動系サ
ーボアンプ装置114およびこれらを制御するメインコ
ンピュータ116を有しており、メインコンピュータ1
16には外部表示モニタ115が接続されている。
【0041】メイン映像発生装置111は、ステアリン
グホイール73、アクセルペダル74、ブレーキペダル
75等の操作入力等を入力としてメインコンピュータ1
16において実行される制御プログラムにしたがって、
車両運転時における運転者の視界に対応する映像信号を
生成するもので、この映像信号で映像投影装置91のプ
ロジェクタ102に映像を投影させることでスクリーン
92に映像を表示させる。
【0042】ルーム・サイド映像発生装置112は、ス
テアリングホイール73、アクセルペダル74、ブレー
キペダル75等の操作入力等を入力としてメインコンピ
ュータ116において実行される制御プログラムにした
がって、車両運転時における両サイドミラー79および
ルームミラー93の像に対応する映像信号を生成するも
ので、この映像信号で両サイドミラー79およびルーム
ミラー93の液晶モニタに映像を表示させる。
【0043】音響発生装置113は、ステアリングホイ
ール73、アクセルペダル74、ブレーキペダル75等
の操作入力等を入力としてメインコンピュータ116に
おいて実行される制御プログラムにしたがって、車両運
転時に運転者が受ける音響に対応する音響信号を生成す
るもので、この音響信号でスピーカ82を駆動し音響を
大気中に発生させる。
【0044】ここで、音響発生装置113には、他方
で、ローパスフィルタ118を介してシート72の振動
板97が接続されており、音響生成装置113で生成さ
れたスピーカ82を駆動するための音響信号をそのまま
ローパスフィルタ118を介して振動板97に供給する
ことでこの音響信号の低周波成分のみで振動板97を駆
動する。なお、ドライビングシミュレータでは、音声に
よるアナウンスが行われるため、ローパスフィルタ11
8としては、このアナウンスのための音声(人の声)に
よって振動板97を振動させないものが用いられ、例え
ば100Hzのものが用いられている。
【0045】駆動系サーボアンプ装置114は、ステア
リングホイール73、アクセルペダル74、ブレーキペ
ダル75等の操作入力等を入力としてメインコンピュー
タ116において実行される制御プログラムにしたがっ
て、各アクチュエータ14の伸縮を制御する。例えば、
図13および図17に示すようにアクチュエータ14を
縮めたり、図18および図19に示すようにアクチュエ
ータ14を伸ばしたりする。
【0046】以上のような構成のドライビングシミュレ
ータの作動について説明する。すべてのアクチュエータ
14についてスクリュシャフト32の突出量を小さくす
ることにより、キャビン12を下降させる。このように
下降したキャビン12に対し、被験者が昇降部100か
ら乗り込んだり、降りたりする。このとき、昇降部10
0は、上記したようにアクチュエータ14の間隔が広い
部分に設けられているため、乗り降りが容易となる。
【0047】そして、キャビン12に乗り込んだ被験者
はその内部のコックピット11におけるシート72に着
席する。ドライビングシミュレータは、被験者によるス
テアリングホイール73、アクセルペダル74、ブレー
キペダル75等の操作入力等を入力として実行される制
御プログラムにしたがってメイン映像発生装置111お
よびルーム・サイド映像発生装置112が映像信号を生
成するとともに音響発生装置113が音響信号を生成す
る。そして、メイン映像発生装置111が生成した映像
信号で映像投影装置91のプロジェクタ102がスクリ
ーン92に映像を投影することでスクリーン92に映像
を表示させるとともに、ルーム・サイド映像発生装置1
12が生成した映像信号で両サイドミラー79およびル
ームミラー93の液晶モニタに映像を表示させ、さら
に、音響発生装置113が生成した音響信号でスピーカ
82が音響を被験者に向け発生させる。ここで、この音
響信号は、ローパスフィルタ118を介して振動板97
にも出力され、音響信号のうち低周波成分でのみ振動板
97が振動し被験者に振動を与える。また、ドライビン
グシミュレータは、被験者によるステアリングホイール
73、アクセルペダル74、ブレーキペダル75等の操
作入力等を入力としてメインコンピュータ116におい
て実行される制御プログラムにしたがって、駆動系サー
ボアンプ装置114が各アクチュエータ14の伸縮を適
宜制御することによりキャビン12を揺動させて、被験
者に実際の運転時の感覚を模擬的に体感させる。
【0048】以上に述べたドライビングシミュレータに
よれば、音響発生装置113で生成された、スピーカ8
2を駆動するための音響信号をそのまま用い、ローパス
フィルタ118を通過させることで、音響とともに振動
の発生を伴う場面で多く出力される低周波成分を取り出
し、この低周波成分で振動板97を駆動することになる
ため、コスト増を最小限に抑えることができる。したが
って、シート72に振動板97を用いる場合においても
コスト増を抑制できる。
【0049】また、振動板97がシート72の座面部9
5および背もたれ部96に設けられているため、シート
72に着席している被験者にシート72の全体から振動
を付与することができる。したがって、より臨場感が増
すことになる。
【0050】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の請求項1
記載のドライビングシミュレータによれば、音響発生装
置で生成された、スピーカを駆動するための音響信号を
そのまま用い、ローパスフィルタを通過させることで、
音響とともに振動の発生を伴う場面で多く出力される低
周波成分を取り出し、この低周波成分で振動板を駆動す
ることになるため、コスト増を最小限に抑えることがで
きる。したがって、シートに振動体を用いる場合におい
てもコスト増を抑制できる。
【0051】本発明の請求項2記載のドライビングシミ
ュレータによれば、振動板がシートの座面部および背も
たれ部に設けられているため、シートに着席している被
験者にシート全体から振動を付与することができる。し
たがって、より臨場感が増すことになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態のドライビングシミュレ
ータの全体構成を概略的に示す側面図である。
【図2】 本発明の一実施形態のドライビングシミュレ
ータのキャビンカバーを除いた斜視図である。
【図3】 本発明の一実施形態のドライビングシミュレ
ータの基台を示す平面図である。
【図4】 本発明の一実施形態のドライビングシミュレ
ータの基台の分解平面図である。
【図5】 本発明の一実施形態のドライビングシミュレ
ータのアクチュエータを示す側断面図である。
【図6】 本発明の一実施形態のドライビングシミュレ
ータのキャビンフレームの下部フレームを示す斜視図で
ある。
【図7】 本発明の一実施形態のドライビングシミュレ
ータのキャビンフレームの下部フレームを示す下面図で
ある。
【図8】 本発明の一実施形態のドライビングシミュレ
ータの基台側アクチュエータ支持部および揺動台側アク
チュエータ支持部へのアクチュエータの連結関係を模式
的に示す平面図である。
【図9】 本発明の一実施形態のドライビングシミュレ
ータのキャビンフレームの上部フレームを示す斜視図で
ある。
【図10】 本発明の一実施形態のドライビングシミュ
レータのキャビンフレームの上部フレームを示す下面図
である。
【図11】 本発明の一実施形態のドライビングシミュ
レータのキャビンフレームの上部フレームに各構成を配
置した状態を示す斜視図である。
【図12】 本発明の一実施形態のドライビングシミュ
レータのキャビンフレームの下部フレームに各構成を配
置した状態を示す斜視図である。
【図13】 本発明の一実施形態のドライビングシミュ
レータのアクチュエータが縮んだ状態を示す側面図であ
る。
【図14】 本発明の一実施形態のドライビングシミュ
レータのスクリーンの配置を示す平面図である。
【図15】 本発明の一実施形態のドライビングシミュ
レータのスクリーンおよび映像投影装置の配置を示す側
面図である。
【図16】 本発明の一実施形態のドライビングシミュ
レータの拡大レンズを示す平断面図である。
【図17】 本発明の一実施形態のドライビングシミュ
レータのアクチュエータが縮んだ状態を示す正面図であ
る。
【図18】 本発明の一実施形態のドライビングシミュ
レータのアクチュエータが伸びた状態を示す側面図であ
る。
【図19】 本発明の一実施形態のドライビングシミュ
レータのアクチュエータが伸びた状態を示す正面図であ
る。
【符号の説明】
72 シート 82 スピーカ 95 座面部 96 背もたれ部 97 振動板(振動体) 113 音響発生装置 118 ローパスフィルタ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両運転時に運転者が受ける音響に対応
    する音響信号を生成する音響発生装置と、該音響発生装
    置で生成された音響信号で駆動されて大気中に音響を出
    力するスピーカとを有するドライビングシミュレータに
    おいて、 被験者が着席するシートに被験者に振動を与える振動体
    が設けられ、 前記音響発生装置で生成された音響信号をローパスフィ
    ルタを介して前記振動体に供給することを特徴とするド
    ライビングシミュレータ。
  2. 【請求項2】 前記振動体が、前記シートの座面部およ
    び背もたれ部に設けられていることを特徴とする請求項
    1記載のドライビングシミュレータ。
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