JPH10206790A - 表示装置 - Google Patents

表示装置

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JPH10206790A
JPH10206790A JP9315976A JP31597697A JPH10206790A JP H10206790 A JPH10206790 A JP H10206790A JP 9315976 A JP9315976 A JP 9315976A JP 31597697 A JP31597697 A JP 31597697A JP H10206790 A JPH10206790 A JP H10206790A
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JP
Japan
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lens
image
display device
user
pupil
Prior art date
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Pending
Application number
JP9315976A
Other languages
English (en)
Inventor
Akira Kawamura
彰 川村
Takeshi Matsui
健 松井
Shunichi Hashimoto
俊一 橋本
Yoshinori Tanaka
義禮 田中
Takehiro Nakaeda
武弘 中枝
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
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Publication of JPH10206790A publication Critical patent/JPH10206790A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 臨場感ある虚像を、ユーザがリラックスした
状態で観賞することができるようにする。 【解決手段】 例えば、椅子またはソファなどであるユ
ーザ保持機構9の上部には、ユーザの頭部を覆うような
半球状のシステム保持機構8が設けられており、その内
部には、ディスプレイ装置7が固定されている。ディス
プレイ装置7では、ディスプレイパネル14に表示され
た映像が、レンズ13によって拡大されることにより虚
像が形成され、ユーザの左眼と右眼とで観察される虚像
が、空間上同一の位置に配置される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表示装置に関し、
特に、例えば、臨場感ある虚像を、ユーザがリラックス
した状態で観賞することができるようにする表示装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ユーザに臨場感を感じさせる
大きな映像を提供することができる表示装置として、例
えば、ビデオプロジェクタや、HMD(Head Mount Dis
play)などがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ビデオ
プロジェクタは、図145に示すように、映像を光学的
に拡大し、スクリーンに表示するものであるため、映像
を観賞するのに、ビデオプロジェクタだけでなく、スク
リーンも必要となる。また、この場合、スクリーンに大
きな映像を表示させるには、ビデオプロジェクタとスク
リーンとの間に、ある程度の距離が必要であるため、部
屋が狭いと、大きな映像を表示することは困難であっ
た。
【0004】一方、最近、液晶ディスプレイなどが表示
する映像を、レンズなどの光学系で拡大して虚像を形成
し、この虚像をユーザに提供するHMDやHUD(Head
UpDisplay)が実用化されている。
【0005】ここで、虚像は、物体が、焦点距離よりレ
ンズに近い位置にある場合に、その物体側にできるもの
で、その形成原理については、例えば、「レンズの科学
入門(上)」、小倉敏布、朝日ソノラマ社や、「光
学」、村田和美、サイエンス社などに、その詳細が記載
されている。
【0006】例えば、HMDは、図146に示すよう
に、映像を拡大して虚像を形成するレンズと、そのレン
ズの焦点距離より近い位置に配置されたディスプレイパ
ネル(例えば、液晶ディスプレイなど)を含んで構成さ
れる。ユーザは、HMDを頭部に装着し、ディスプレイ
パネルに表示された映像をレンズを介して見ることで、
その虚像を観賞することができる。即ち、ユーザは、ビ
デオプロジェクタの場合のように広いスペースがなくて
も、大きな虚像を観賞することができる。
【0007】ここで、図147に示すように、人間の眼
幅(左眼と右眼との距離)は、56乃至75mm程度で
あり、従って、HMDのレンズとしては、そのような範
囲をカバーできれば良い小型のものを使用することがで
きる。また、眼球の回転中心からレンズ表面までの距離
は、眼鏡をかけた人で平均約35mm程度あれば充分で
あることが知られており、従って、HMDは、ユーザの
頭部に装着されたときに、レンズがユーザの近くに位置
するように構成することができる。
【0008】以上から、HMDは小型に構成することが
でき、さらに、それを用いて虚像を観賞するために、大
きなスペースを必要としない。
【0009】なお、眼球の回転中心からレンズ表面まで
の距離が、平均約35mm程度あれば充分であることに
ついては、例えば、「めがね光学」、共立出版、101
頁などに記載されている(但し、この文献においては、
眼鏡レンズの厚さを8mmとしている)。
【0010】しかしながら、HMDは頭部に装着して使
用するため、ユーザに、その装着感や重量を感じさせる
課題があった。
【0011】そこで、HMDを頭部に装着せずに使用す
る方法があるが、HMDは頭部に装着して使用すること
を前提とすることから、軽量化などのために、一般に、
レンズ径などは必要最小限の大きさにされている。従っ
て、HMDを頭部に装着せずに使用した場合、図148
に示すように、眼球が、必ずしもレンズの正面(光軸上
付近)に位置しなくなり、虚像の一部が欠けて見えなく
なることが多くなる。
【0012】さらに、HMDは、通常、頭部に装着した
ときに、レンズの光軸上に瞳が位置するように設計さ
れ、また、レンズの形状も、図149(A)に示すよう
に、レンズの光軸上に瞳が位置するときに、収差が最小
となるように設計される。従って、HMDを頭部に装着
せずに使用し、図149(B)に示すように、瞳が、レ
ンズの光軸上に位置しない状態では、収差が大きくな
り、その結果、鮮明な映像(虚像)を見ることが困難と
なる。
【0013】一方、HUDは、例えば、図150に示す
ように、ユーザからある程度離れた位置に設置されるた
め、HMDのように、ユーザが装着感や重量を感じるこ
とはない。
【0014】ここで、図150のHUDでは、ディスプ
レイパネルに表示された映像が、レンズを介して拡大さ
れ、その拡大画像が、ハーフミラーで反射され、その反
射光をユーザが見ることで、虚像が形成されるようにな
されている。また、ハーフミラーは、外部の光を透過す
るようになされており、従って、ユーザは、ハーフミラ
ーを透過する、外部からの光としての周囲の景色(状
況)も、虚像とともに見ることができる。
【0015】HUDは、映像の観賞のためのものではな
く、例えば、自動車の運転や、航空機の操縦などの何ら
かの作業をしながら、必要な情報を見る目的のものであ
ることから、上述したように、周囲の状況を見ることが
できるようになされており、これにより、作業に集中し
ながら、その作業に支障をきたさないように、虚像によ
る情報の確認を行うことができるようになされている。
【0016】しかしながら、HUDによって形成される
虚像の視野角は、周囲の状況を明確に確認することがで
きるように、例えば、図150に示すように狭いものと
されている。
【0017】従って、HUDによって映像の観賞をした
場合、その映像は非常に見にくく、また、迫力の欠けた
ものとなる。
【0018】さらに、HUDでは、ユーザからの虚像の
位置は、例えば、自動車用のものでは数10m先程度、
航空機用のものでは無限遠などに固定されているため、
ユーザが所望する位置に、虚像を形成することが困難で
ある。
【0019】また、自動車の運転や航空機の操縦中は、
ほとんど頭部を動かさないことから、HUDでは、虚像
が、所定の定位置からのみ見えるように形成されるよう
になされている。このため、ユーザが、ある程度頭部を
動かしながらリラックスして虚像を見ることは困難であ
った。
【0020】さらに、HUDは、自動車の運転や航空機
の操縦などの作業の邪魔にならないように、ユーザか
ら、ある程度離れた位置(例えば、自動車や航空機の計
器盤の上部など)に設置されることを前提とする。即
ち、人間が何らかの作業をするには、少なくとも肘が入
るスペースが必要であり、HUDは、そのようなスペー
スが確保することができるように設置される。従って、
HUDとユーザとの間には、少なくとも肘が入るスペー
スが必要であった。
【0021】ここで、例えば、「人体を測る」、小原次
郎、内田謙、上野義雪、内田一利、日本出版サービス社
には、成人男性の前方前腕長(上腕を自然に下垂し、手
掌を内側に向けて前腕を水平前方に屈曲したときの肘顎
後縁から指先点までの距離)が45.1cmである旨が
記載されており、これによれば、HUDとユーザとの間
には、それより広いスペースが必要となる。
【0022】なお、虚像は、上述のHMDやHUDの
他、例えば、図151に示すように、ビデオカメラのビ
ューファインダなどによっても観察することが可能であ
るが、この場合、ビデオカメラを手などで持つ必要があ
り、ユーザに煩わしさを感じさせることになる。また、
ビデオカメラを三脚などで固定したとしても、ビューフ
ァインダでは、虚像を片眼でしか見ることができないた
め、臨場感のある映像を得ることは困難である。
【0023】本発明は、このような状況に鑑みてなされ
たものであり、臨場感ある虚像を、ユーザがリラックス
した状態で観賞することができるようにするものであ
る。
【0024】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の表示装
置は、映像提供装置が、映像を表示する表示手段と、表
示手段に表示された映像を拡大することにより虚像を形
成し、ユーザの左眼と右眼とで観察される虚像を、空間
上同一の位置に配置する拡大光学系とを有し、映像提供
装置を、ユーザ以外の所定の物に固定する固定手段をさ
らに備えることを特徴とする。
【0025】請求項42に記載の表示装置は、映像を表
示する表示手段に表示された映像を拡大することにより
虚像を形成する拡大光学系を構成する複数のレンズのう
ち、表示手段に最も近い位置に配置されたレンズは、そ
れ以外のレンズに比較して、屈折力が大きく、表示手段
から最も遠い位置に配置されたレンズは、それ以外のレ
ンズに比較して、屈折力が小さいことを特徴とする。
【0026】請求項1に記載の表示装置においては、固
定手段が、映像提供装置を、ユーザ以外の所定の物に固
定するようになされている。
【0027】請求項42に記載の表示装置においては、
拡大光学系を構成する複数のレンズのうち、表示手段に
最も近い位置に配置されたレンズが、それ以外のレンズ
に比較して、屈折力が大きく、表示手段から最も遠い位
置に配置されたレンズが、それ以外のレンズに比較し
て、屈折力が小さくされている。
【0028】
【発明の実施の形態】図1は、本発明を適用した虚像提
供システム(システムとは、複数の装置が論理的に集合
した物をいい、各構成の装置が同一筐体中にあるか否か
は問わない)の第1の実施の形態の構成を示している。
この虚像提供システムにおいては、臨場感ある虚像を、
ユーザがリラックスした状態で観賞することができるよ
うになされている。
【0029】即ち、ユーザ保持機構9は、ユーザを座っ
た状態に保持する、例えば、椅子やソファなどで、ユー
ザは、そこに腰掛けることでリラックスした状態に保持
されるようになされている。
【0030】ユーザ保持機構9の背もたれ部分と腰掛け
部分との接続部には、背もたれ角度調整機構27が設け
られており、これは、角度調整機構コントローラ11に
よって制御されるようになされている。角度調整機構コ
ントローラ11は、リモコン(リモートコントローラ)
26の操作にしたがって動作するようになされており、
従って、ユーザがリモコン26を操作すると、角度調整
機構コントローラ11は、その操作にしたがって、背も
たれ角度調整機構27を制御し、これにより、背もたれ
角度調整機構27は、ユーザ保持機構9の背もたれ部分
の角度を変化させる。
【0031】以上のように、ユーザはリモコンを操作す
ることにより、ユーザ保持機構9の背もたれ部分の角度
を、自身の所望する角度にすることができ、これによ
り、ユーザは、自身が最もリラックスする姿勢をとるこ
とができるようになされている。
【0032】また、ユーザ保持機構9の、例えば背もた
れ部分には、低周波振動機構28が設けられており、こ
の低周波振動機構28は、後述するローパスフィルタ2
9を介して供給される音響信号に対応して振動するよう
になされている。これにより、ユーザは、音響信号を体
感することができるようになされている。
【0033】さらに、ユーザ保持機構9の背もたれの上
部には、ユーザがそこに座ったときに、そのユーザの頭
部を覆うように構成された、例えば、半球状のシステム
保持機構8(固定手段)が固定されている。そして、シ
ステム保持機構8の内部には、ディスプレイ装置7およ
びスピーカ25が設けられている。
【0034】即ち、ディスプレイ装置7(映像提供装
置)は、ユーザがユーザ保持機構9に保持された状態に
おいて、そのユーザのほぼ前方(正面)に位置するよう
に、システム保持機構8の内部に固定されている。な
お、ユーザ保持機構9は、ユーザの頭部とディスプレイ
装置7との間隔が、例えば45cm以内になるように、
ユーザを保持するようになされている。
【0035】ディスプレイ装置7は、映像音声生成装置
10から供給される映像を表示する、例えば液晶ディス
プレイなどで構成される小型のディスプレイパネル14
(表示手段)と、そのディスプレイパネル14に表示さ
れた映像を拡大することにより虚像を形成し、ユーザの
左眼と右眼とで観察される虚像を、空間上同一の位置に
配置する拡大光学系としてのレンズ13を有しており、
これにより、ユーザに対して、映像音声生成装置10か
ら供給される映像を拡大した虚像を提供するようになさ
れている。
【0036】スピーカ25は、ユーザがユーザ保持機構
9に保持された状態において、例えば、そのユーザのほ
ぼ上部あるいは右および左側(例えば、耳の近く)など
に位置するように、システム保持機構8の内部に固定さ
れており、映像音声生成装置10から供給される音響信
号(音声信号)を放音するようになされている。なお、
その音量は、リモコン26によって制御することができ
るようになされている。
【0037】システム保持機構8は、例えば、ECD
(Electrochromic Display)などの光の透過率が可変な
素子(以下、適宜、透過率可変素子という)などで構成
されており、あるいは、また、透明な部材に、液晶シャ
ッタなどを組み込んで構成されており、この透過率可変
素子や液晶シャッタなどを制御する透過率制御機構16
を有している。透過率制御機構16は、リモコン26の
操作に対応して、透過率可変素子や液晶シャッタなどを
制御し、システム保持機構8に対して、外部から入射す
る光の量を変化させるようになされている。従って、ユ
ーザは、リモコン26を操作することにより、システム
保持機構8の透過率を変化させ、これにより、外部の景
色(状況)を見たり、あるいは、外部の景色が目に入ら
ないようにすることなどができるようになされている。
【0038】映像音声生成装置10は、ディスプレイ装
置7に表示する映像と、スピーカ25から出力する音響
信号を出力するようになされている。即ち、この実施の
形態においては、映像音声生成装置10は、VTR(ビ
デオテープレコーダ)17、TV(Television)チュー
ナ18、およびコンピュータ19を有しており、VTR
17では、ビデオテープに記録された映像信号および音
響信号が再生され、TVチューナ18では、所定のテレ
ビジョン放送の映像信号および音響信号が受信され、コ
ンピュータ19では、CD−ROM(Compact Disc-Rea
d Only Memory)などの記録媒体から映像信号および音
響信号が再生され、あるいは、インターネットなどの通
信網から映像信号および音響信号が受信される。
【0039】VTR17、TVチューナ18、およびコ
ンピュータ19で得られた映像信号および音響信号は、
セレクタ21に供給されるようになされており、セレク
タ21は、リモコン26の操作に対応して、VTR1
7、TVチューナ18、またはコンピュータ19のうち
のいずれかの出力を選択して出力するようになされてい
る。セレクタ21で選択された映像信号はディスプレイ
装置7に供給され、また、音響信号は、アンプ24で増
幅されて、スピーカ25およびローパスフィルタ29に
供給される。ローパスフィルタ29は、音響信号の低周
波数成分を取り出し、低周波振動機構28に供給するよ
うになされている。
【0040】以上のように構成される虚像提供システム
においては、例えば、ユーザがユーザ保持機構9に保持
された状態で、リモコン26を操作し、VTR17、T
Vチューナ18、またはコンピュータ19のうちのいず
れかの出力を指定すると、セレクタ21において、その
出力(映像信号および音響信号)が選択される。
【0041】セレクタ21で選択された映像信号は、デ
ィスプレイ装置7に供給され、そのディスプレイパネル
14に表示される。ディスプレイパネル14に表示され
た映像は、レンズ13により拡大され、これにより形成
される虚像が、ユーザ保持機構9に保持されたユーザに
提供される。以上のようにして、ユーザは、遠方に虚像
を観察することができ、その結果、実際の空間と同等
の、あるいは、それ以上に広い空間(虚像空間)を体感
することができる。
【0042】また、ユーザは、ユーザ保持機構9に保持
された状態で、かつ、ディスプレイ装置7を頭部に装着
したり、あるいは持つことなく、即ち、非常にリラック
スした状態で、疲労感をほとんど感じることなく、虚像
を観賞することができる。
【0043】なお、このとき、ユーザは、上述したよう
に、リモコン26を操作することで、透過率制御機構1
6を介して、その頭部を覆っているシステム保持機構8
の透過率を変化させることができる。例えば、透過率を
低くした場合、外部からの光のほとんどが遮断されるた
め、ユーザは、虚像空間に没頭することができる。一
方、透過率を高くした場合、ユーザは、周囲の状況を確
認しながら、虚像を観賞することができる。また、例え
ば、透過率を徐々に下げていった場合、現実の世界から
虚像空間に没入していく感覚を享受することができる。
【0044】一方、セレクタ21で選択された音響信号
は、アンプ24で増幅され、スピーカ25に供給されて
出力される。さらに、アンプ24で増幅された音響信号
は、ローパスフィルタ29において、その低周波数成分
だけが取り出され、低周波信号機構28に供給される。
これにより、低周波振動機構28は、スピーカ25から
出力される音響信号の低周波数成分に対応して振動し、
ユーザは、音響信号を体感することができる。即ち、こ
の場合、迫力ある視聴環境をユーザに提供することがで
きる。なお、振動レベルは、リモコン26により制御す
ることができるようになされている。
【0045】ここで、ディスプレイ装置7においては、
水平視野角が15度以上の映像(虚像)が形成されるよ
うになされており、これにより、臨場感ある虚像(広い
虚像空間)が提供されるようになされている。
【0046】さらに、映像のちらつきを防止する観点か
ら、ディスプレイ装置7に供給される映像信号は、ノン
インターレースの信号(プログレッシブな映像)(例え
ば、コンピュータ用の信号や、いわゆるクリアビジョン
の信号など)とされている。
【0047】即ち、例えば、NTSC(National Telev
ision System Committee)方式に準拠したテレビジョン
信号などは、インターレース走査されるため、そのイン
ターレースによるちらつきを感じる。一方、ノンインタ
ーレースの信号であれば、そのようなちらつきを感じる
ことはない(なお、NTSC方式に準拠したテレビジョ
ン信号を、横と縦との比が4:3のテレビジョン受像機
に表示した場合などは、視力が1.0の者がちらつきを
感じることなく映像を見るには、表示画面の高さの7倍
程度離れることが必要であるといわれているが、この場
合、水平視野角は10度程度になり、臨場感のある映像
を見ることは困難である。一方、横と縦との比が16:
9の、いわゆる横長のテレビジョン受像機などでは、1
5度程度の水平視野角を確保することが可能であり、臨
場感のある映像を得ることができる)。
【0048】なお、ディスプレイパネル14を、ビーム
を走査することにより映像を表示する、例えばCRT
(Cathode Ray Tube)などで構成した場合は、上述のと
おりであるが、TFT(Thin Film Transistor)液晶デ
ィスプレイなどように、画素値を保持するメモリを有す
るもので構成した場合には、インターレースの信号であ
っても良い。即ち、この場合、メモリに画素値が保持さ
れることにより、映像のちらつきは見え難くなるため、
映像信号は、インターレースの信号およびノンインター
レースの信号のいずれであってもかまわない。
【0049】以上のように、図1の虚像提供システムに
よれば、ユーザは、臨場感ある虚像を、非常にリラック
スした状態で観賞することができる。
【0050】なお、ユーザ保持機構9、システム保持機
構8、およびディスプレイ装置7は、いわば一体的に構
成されており、また、システム保持機構8によって固定
されたディスプレイ装置7は、上述したように、ユーザ
保持機構9に保持されたユーザから45cm以下の非常
に近い位置に設けられていることから、システム全体を
設置するために、それほど広いスペースは必要としな
い。即ち、広いスペースを占有せずに、ユーザに、広い
虚像空間を提供することが可能となる。
【0051】さらに、ディスプレイ装置7をユーザから
離れた位置に設置する場合、ディスプレイ装置7自体が
ユーザの目につき、虚像の臨場感が損なわれる。この臨
場感が損なわれるのを防止するために、レンズ13とし
て大型のものを用い、ディスプレイ装置7全体を大型に
する方法があるが、これでは、システム全体が高コスト
化、大規模化する。一方、ディスプレイ装置7をユーザ
に近い位置に設置する場合、上述のように、虚像の臨場
感が損なわれたり、また、システムが高コスト化、大規
模化することを防止することができる。
【0052】次に、図2は、図1のディスプレイ装置7
の光学系の構成例(第1の構成例)を示している。な
お、図2は、ディスプレイ装置7を、ユーザ保持機構9
に保持されたユーザの頭上から見た場合の構成例を示し
ている。
【0053】図2の実施の形態では、ディスプレイ装置
7は、映像を拡大することにより虚像を形成するための
拡大光学系として、光軸の異なる左眼用の光学系である
(を構成する)レンズ13Lと右眼用の光学系であるレ
ンズ13Rとを有している。
【0054】即ち、レンズ13Rまたは13Lは、右眼
または左眼に対して、ディスプレイパネル14Rまたは
14Lに表示された映像を拡大することにより得られる
虚像RまたはLをそれぞれ提供するための同一特性の、
例えば凸レンズで、これらは同一平面上に配置されてい
る。即ち、レンズ13Rおよび13Lは、その主平面ど
うしが一致するように配置されている。
【0055】ここで、図2において、O1またはO2
は、レンズ13Rまたは13Lの主点をそれぞれ表して
おり、F1またはF2は、レンズ13Rまたは13Lの
焦点をそれぞれ表している。また、Oは、主点O1とO
2との間の中点を表している。
【0056】ディスプレイパネル14Rまたは14L
は、その中心点(例えば、ディスプレイパネル14R,
14Lが長方形状をしている場合において、その長方形
の対角線の交点など)が、中点Oと焦点F1またはF2
それぞれとを結ぶ直線OF1またはOF2上にそれぞれ
位置し、かつ両者が同一平面上に位置するように配置さ
れている。
【0057】以上のように構成されるディスプレイ装置
7によれば、ディスプレイパネル14Rまたは14Lに
表示された映像が、レンズ13Rまたは13Lで拡大さ
れ、この拡大された映像に対応する光が右眼または左眼
にそれぞれ入射することにより、その映像に対応する虚
像が、右眼または左眼で観察される。即ち、レンズ13
Rまたは13Lによって形成される虚像RまたはLが、
右眼または左眼それぞれで観察される。
【0058】図2の構成によれば、右眼または左眼で観
察される虚像は、別々の光学系であるレンズ13Rまた
は13Lでそれぞれ形成されるが、これらの虚像は、3
次元空間において、同一の位置に配置される。即ち、ユ
ーザの左眼と右眼とで観察される虚像は、空間上同一の
位置に配置される。
【0059】これは、次のような理由による。即ち、例
えば、いま、主点O2からO1の方向をd軸とするとと
もに、レンズ13Lの光軸方向(主点O2から焦点F2
の方向)をs軸とする。そして、ディスプレイパネル1
4Lの中心点をM1とし、そのsd平面における座標を
(s1,d1)とするとともに、レンズ13Lが形成す
る虚像Lの中心点をM1’とし、そのsd平面における
座標を(s1’,d1’)とする。さらに、焦点F1と
F2との間の中点をO’とする。
【0060】この場合、上述したように、ディスプレイ
パネル14Rまたは14Lは同一平面内にあり、かつそ
の中心点が、直線OF1またはOF2上にあるから、デ
ィスプレイパネル14Rおよび14Lは、レンズ13R
および13Lの主平面(これも、上述したように同一平
面内にある)から等距離にある。従って、虚像Rおよび
Lも同一平面内にあるから、この虚像RおよびLの中心
点が、いずれも、中点OとO’とを結ぶ直線OO’上に
あれば、虚像RおよびLは同一位置にあることになる。
【0061】そこで、いま、ディスプレイパネル14L
の中心点M1(s1,d1)は、直線OF2上にあるこ
とから、次式が成立する。
【0062】 d1=L/2−L×s1/(2×f) ・・・(1) 但し、Lは、主点O1とO2との距離を表し、fは、レ
ンズ13Lの焦点距離を表す。
【0063】一方、結像公式により、次式が成立する。
【0064】 1/f=1/s1−1/s1’ ・・・(2)
【0065】また、主点O2、中心点M1,M1’は、
一直線上にあることから、次式が成立する。
【0066】 s1/s1’=d1/d1’ ・・・(3)
【0067】式(1)乃至(3)から、式 d1’=L/2 ・・・(4) が得られる。
【0068】式(4)より、虚像Lの中心点M1’は、
直線OO’上にある。
【0069】レンズ13Lが構成する光学系と、レンズ
13Rが構成する光学系とは、直線OO’に対して対称
であり、従って、虚像Rの中心点も、直線OO’上にあ
る。
【0070】以上のように、虚像RおよびLは、同一平
面内にあり、かつ、それらの中心点が、いずれも直線O
O’上にあるので、虚像RおよびLは同一位置にあるこ
とになる。
【0071】従って、ユーザは、両眼の輻輳と調整を一
致させた状態で、即ち、リラックスした状態で、虚像を
観察することができる。
【0072】なお、ディスプレイパネル14Rまたは1
4Lそれぞれは、その中心点が、直線OF1またはOF
2上を、同一平面内に含まれるように同期して移動する
ようになされており、これにより、虚像RおよびLが形
成される位置も移動するようになされている。ディスプ
レイパネル14Rおよび14Lの移動は、例えば、図示
せぬステッピングモータなどにより、リモコン26を操
作することで行われるようになされている。また、ディ
スプレイパネル14Rまたは14Lそれぞれは、焦点F
1またはF2よりも、レンズ13R側または13L側の
範囲を移動するようになされている。これは、前述した
ように、物体の虚像を観察するためには、その物体が、
焦点距離よりレンズに近い位置にある必要があるからで
ある。
【0073】ところで、レンズ13Rおよび13Lは、
例えば、その外形が矩形状などに加工され、図3(A)
に示すように、直方体形状のレンズホルダに格納されて
いる。同図(A)において、レンズ13Rが格納されて
いる右側のレンズホルダと、レンズ13Lが格納されて
いる左側のレンズホルダとの境界部分の厚みδは、少な
くとも、人間の瞳直径(一般には、3乃至8mm程度、
あるいは2乃至7mm程度といわれている)以下とされ
ており、これにより、その境界部分が、ユーザに認識さ
れないようになされている。即ち、境界部分の厚みδ
を、瞳直径以下とすると、その境界部分が網膜上に結像
されず、ぼけた状態となり、その結果、境界部分を、ユ
ーザに認識され難くすることができる。
【0074】なお、レンズ13Rおよび13Lを、図3
(A)に示したように、レンズホルダに格納するのでは
なく、例えば、透明な接着剤で接着することによって、
その境界の厚みを極力薄くすることも可能である。
【0075】また、レンズ13Rおよび13Lの境界の
厚みを薄くすることで、図3(B)に示すように、レン
ズ見込み角を、虚像の視野角(虚像視野角)に対して、
充分大きくすることができる。
【0076】次に、レンズ13Rおよび13Lは、少な
くとも、ユーザ保持機構9に保持されているユーザの頭
部(眼球)が容易に移動可能な範囲であれば、どこから
でも虚像全体を観察することができるように構成されて
いる。
【0077】即ち、虚像の水平視野角をαとする場合、
レンズ13Rおよび13Lの水平方向の長さL1は、図
4(A)の上面図に示すように、レンズ13Rと13L
との境界を通る光軸に平行な直線上の点であって、そこ
からレンズ13Rまたは13Lの右端または左端それぞ
れとを結んだ直線が形成する角度がαとなる点P1か
ら、レンズ13Rまたは13Lの右端または左端それぞ
れとを結んだ直線で囲まれる範囲から、三角形GHP1
を除いた範囲(同図(A)において斜線を付してある部
分)(以下、適宜、水平方向眼球位置許容範囲という)
が、少なくとも、ユーザの移動により眼球が移動する範
囲を含むようにされている。
【0078】ここで、三角形GHP1の辺GHは、レン
ズ13の主平面と平行な線分であって、その長さが、例
えば、ユーザの左眼と右眼との瞳どうしの平均的な距離
に等しいものとされている。
【0079】一方に、垂直視野角をβとする場合、レン
ズ13Rおよび13Lの垂直方向の長さL2は、図4
(B)の側面図(左側面図)に示すように、レンズ13
L(または13R)の光軸上の点であって、そこからレ
ンズ13Lの上端または下端それぞれとを結んだ直線が
形成する角度がβとなる点P2から、レンズ13Lの上
端または下端それぞれとを結んだ直線で囲まれる範囲
(同図(B)において斜線を付してある部分)(以下、
適宜、垂直方向眼球位置許容範囲という)が、少なくと
も、ユーザの移動により眼球が移動する範囲を含むよう
にされている。
【0080】ユーザの眼球が、水平方向眼球位置許容範
囲および垂直方向眼球位置許容範囲の両方に共通の範囲
にある限りは、ユーザがユーザ保持機構9に保持されて
いる状態で頭部を動かしても、虚像全体を観察すること
ができる。これにより、例えば、ユーザが、無意識に頭
部を動かしても、そのことによって、虚像の一部が欠け
たり、また、その全体が見えなくなったりすることはな
い。
【0081】なお、図4(A)において、ユーザが頭部
を動かすことにより、その右眼または左眼によって観察
される虚像が、レンズ13Rまたは13Lではなく、他
方のレンズ13Lまたは13Rによって形成されるもの
となっても、ユーザは、虚像全体を観賞することができ
る。
【0082】また、原理的には、レンズ13Rおよび1
3Lの水平方向の長さL1と垂直方向の長さL2とを長
くすればするほど、斜線を付した範囲は大きくなるが、
即ち、ユーザが頭部を動かしたときに虚像全体を観賞す
ることのできる範囲は広くなるが、これでは、システム
が大型化する。従って、L1およびL2は、システムの
規模と、虚像全体を観賞するのに必要な範囲とのバラン
スをとって決めるのが望ましい(例えば、100mm程
度など)。
【0083】さらに、レンズ13Rおよび13Lは、そ
の光軸に対して対称な形状になっている必要はない。即
ち、レンズ13Rおよび13Lは、その右半分と、左半
分とを非対称な形状にすることなどが可能である。
【0084】ところで、図4に斜線を付した範囲(以
下、適宜、全体可視範囲という)内に、ユーザの右眼お
よび左眼が位置していれば、上述したように、虚像全体
を観賞することができるが、その位置によって収差が大
きく変動したのでは、収差が小さいところでは、鮮明な
虚像が得られるが、収差が大きなところでは、ぼやけた
虚像が得られることになる。
【0085】そこで、ディスプレイ装置7では、レンズ
13(13Rおよび13L)を、図5に示すように、複
数のレンズで構成することにより、全体可視範囲におけ
る収差およびその変動量を小さくするようになされてい
る。
【0086】即ち、図5において、ディスプレイパネル
14に最も近い位置に配置されたレンズは、屈折力が、
他のレンズに比較して大きなものとされており、また、
ディスプレイパネル14から最も遠い位置に配置された
レンズ、即ち、図5においては、ユーザに最も近い位置
に配置されたレンズは、それ以外のレンズに比較して、
屈折力が小さいものとされている。
【0087】レンズ13を複数のレンズで構成すると、
その複数のレンズそれぞれで光が屈折させることができ
るため、1枚あたりの負荷が軽減される。その結果、レ
ンズ13全体の収差を小さくすることができる。さら
に、ディスプレイパネル14側に屈折力の大きいレンズ
を配置することで、ユーザ側には、屈折力の小さいレン
ズを配置することができる。この場合、ユーザ側、つま
り眼球側のレンズのパワー(屈折力)が小さいため、瞳
がレンズ13の光軸上に位置しなくても、光線の軌跡は
それほど変化しない。
【0088】即ち、図5(A)は、瞳が光軸上に位置し
ている場合の左側面図(または上面図)を、同図(B)
は、瞳が光軸上に位置していない場合の左側面図をそれ
ぞれ示しているが、両者の光線の軌跡(光路)は、それ
ほど変化せず、虚像面上で光線がほぼ収束しており、瞳
位置がずれても、収差の少ない虚像を観察することがで
きる。
【0089】なお、レンズ13を、図5に示したよう
に、複数のレンズで構成する場合において、その中に、
負のパワーを有し、波長の分散が、他のレンズに比較し
て大きいものを含めると、色収差の補正をすることがで
きる。
【0090】ここで、図5においては、4枚のレンズ
で、レンズ13が構成されているが、この4枚のレンズ
のパラメータは、例えば、次のような値とすることがで
きる。
【0091】即ち、いま、4枚のレンズを、ディスプレ
イパネル14側から、1、2、3、4枚目のレンズとい
うとすると、ディスプレイパネルの表示面、1枚目のレ
ンズのディスプレイパネル14側の面、その瞳側の面、
2枚目のレンズのディスプレイパネル14側の面、その
瞳側の面、3枚目のレンズのディスプレイパネル14側
の面、その瞳側の面、4枚目のレンズのディスプレイパ
ネル14側の面、またはその瞳側の面の曲率半径(m
m)は、例えば、それぞれ、∞,−273.2355,
−43.0090,156.9532,−158.93
18,71.8083,121.5689,65.90
55、または61.6620とされている。
【0092】また、ディスプレイパネル14の表示面か
ら1枚目のレンズのディスプレイパネル14側の面まで
の距離(光軸上の距離)、1枚目のレンズのディスプレ
イパネル14側の面からその瞳側の面までの距離、1枚
目のレンズの瞳側の面から2枚目のレンズのディスプレ
イパネル14側までの距離、2枚目のレンズのディスプ
レイパネル14側の面からその瞳側の面までの距離、2
枚目のレンズの瞳側の面から3枚目のレンズのディスプ
レイパネル14側までの距離、3枚目のレンズのディス
プレイパネル14側の面からその瞳側の面までの距離、
3枚目のレンズの瞳側の面から4枚目のレンズのディス
プレイパネル14側までの距離、4枚目のレンズのディ
スプレイパネル14側の面からその瞳側の面までの距
離、または4枚目のレンズの瞳側の面から瞳までの距離
は、例えば、それぞれ27.0,18.7626,0,
11.7904,0,6.2371,0,2.434
0、または50とされている。
【0093】次に、ディスプレイパネル14(14Rお
よび14L)は、例えば、画素単位で発光する発光素子
によって映像を表示する自発光型デバイスや、光の透過
を制御することによって映像を表示する透過光制御型デ
バイス、光の反射を制御することによって映像を表示す
る反射光制御型デバイスなどで構成することができる。
【0094】図6は、自発光型デバイスの構成例を示し
ている。
【0095】自発光型デバイスは、画素に相当する、多
数の発光素子で構成される発光部と、各発光素子の発光
を制御する制御部で構成される。自発光型デバイスは、
構成が単純で、軽量であり、また、自発光であるため、
視野角依存性が小さい。その結果、これによりディスプ
レイパネル14を構成した場合には、システムの軽量化
を図ることができる。さらに、斜め方向から映像を見た
場合であっても、鮮明な映像を観察することができる。
なお、自発光型デバイスとしては、例えば、CRTなど
がある。
【0096】図7は、透過光制御型デバイスの構成例を
示している。
【0097】透過光制御型デバイスは、光を発するバッ
クライトと、そのバックライトからの光の透過を画素単
位で制御する透過光制御部から構成される。透過光制御
型デバイスによれば、バックライトが発する光の量を調
整することで、容易に必要な明るさを得ることができ
る。これに対して、上述の自発光型デバイスでは、1つ
1つの発光素子の光量を調整する必要がある。さら、自
発光型デバイスは、そのデバイス自身に依存する、発光
量の限界があるが、透過光制御型デバイスでは、バック
ライトは、いわば単なる照明であるため、種々の発光量
のものが存在し、従って、バックライトを換えるだけ
で、所望する明るさの映像を表示することができる。
【0098】また、透過光制御型デバイスは、ディスプ
レイパネル14を、比較的平板形状に構成する場合に適
している。
【0099】なお、透過光制御型デバイスとしては、例
えば、液晶ディスプレイなどがある。
【0100】図8は、反射光制御型デバイスを用いた場
合のディスプレイパネル14の構成例を示している。
【0101】この場合、光源から光が発せられ、この光
は、ハーフミラーで反射されて、反射型デバイスに入射
する。反射型デバイスは、画素に相当する多数の素子が
平面状に配置されて構成されており、各素子の反射率
が、映像信号に対応して制御されるようになされてい
る。従って、反射型デバイスに入射した光は、映像信号
に対応した反射率で、各素子において反射される。この
反射光としての映像は、ハーフミラーを透過し、レンズ
13を介して、ユーザの眼球に入射する。これにより、
ユーザの眼球において、虚像が観察される。
【0102】従って、反射光制御型デバイスでは、光学
的には、反射型デバイスにおいて映像が表示されている
のと等価な効果が得られる。
【0103】なお、上述した透過光制御型デバイス(図
7)では、基本的に、透過光制御部の各画素の境目に、
その透過率を制御する制御機構を設ける必要があり、こ
の機構に起因して、その透過率が幾分低下する。従っ
て、画素数を多くした場合、制御機構の面積比が大きく
なり、全体の透過率が低下するため、所定の光量を得よ
うとするときには、画素数の増加に伴い、バックライト
の光量も増加させる必要がある。これに対して、反射光
制御型デバイス(図8)では、反射型デバイスの反射率
を制御する制御機構は、その反射面とは反対側の面に設
けることができるため、画素数を、容易に増加させるこ
とができる。
【0104】次に、図2に示したように、ディスプレイ
装置7を、ディスプレイパネル14Rおよび14Lが、
ユーザの正面に位置するように構成したのでは、システ
ム保持機構8(図1)が光を透過しても、ディスプレイ
パネル14Rおよび14Lによって視野を遮られるた
め、その遮られた視野の範囲に相当する外部の状況(景
色)は確認することができない。
【0105】そこで、ユーザの視野を遮らないようにす
るために、ディスプレイ装置7は、例えば、図9に示す
ように構成することが可能である。
【0106】即ち、図9は、ディスプレイ装置7の第2
の構成例を示している。
【0107】この場合、レンズ13およびディスプレイ
14は、ユーザの正面に配置されるのではなく、その視
野を遮らないように、上部(ユーザの頭上方向)に配置
されている。そして、ディスプレイパネル14に表示さ
れた映像は、レンズ13において拡大され、その拡大さ
れた映像としての光は、ハーフミラーに入射する。ハー
フミラーでは、レンズ13からの光が反射され、その反
射光は、ユーザの眼球に入射する。これにより、ユーザ
の眼球において、虚像が観察される。
【0108】図9の実施の形態では、ハーフミラーの、
ユーザと対向する側と反対側には、液晶シャッタが設け
られており、外部からの光は、この液晶シャッタを介し
て、ハーフミラーに入射し、さらに、ハーフミラーを透
過して、ユーザの眼球に入射するようになされている。
これにより、ユーザは、自身の正面の状況(景色)を、
虚像に重ねて観察(確認)することができる。
【0109】なお、液晶シャッタは、リモコン26(図
1)の操作に対応して、そこを透過する光量を変化させ
る。これにより、ユーザが、明るさのバランスのとれた
虚像と、外部の景色とを観察することができるようにな
されている。
【0110】この場合、虚像に重ねて、外部の状況を確
認することができるので、ユーザは、リラックスした状
態で(外部が見えないことによる不安を感じることな
く)、虚像を観賞することができる。
【0111】次に、以上においては、ディスプレイパネ
ル14に表示された映像を拡大することにより虚像を形
成し、ユーザの左眼と右眼とで観察される虚像を、空間
上同一の位置に配置する拡大光学系を、凸レンズである
レンズ13を用いて構成するようにしたが、この拡大光
学系は、凸レンズの他、例えば、凹面鏡などを用いて構
成することも可能である。
【0112】図10は、ディスプレイ装置7の拡大光学
系として、凹面鏡31(31Lおよび31R)を用いた
場合の構成例(第3の構成例)を示している。なお、図
10(A)は、ディスプレイ装置7を、ユーザ側(使用
時にユーザと対向する面側)から見た正面図を、同図
(B)は、その側面(例えば、使用時にユーザと対向す
る面側から見て、左側の側面)の断面図を、それぞれ示
している。
【0113】この実施の形態においては、使用時にユー
ザと対向するように、ハーフミラーが配置されており、
さらに、その後側に凹面鏡31(31Lおよび31R)
が配置されている。また、ハーフミラーの上部(従っ
て、ユーザの頭上方向)に、ディスプレイパネル14
(14Lおよび14R)が配置されている。
【0114】以上のように構成されるディスプレイ装置
7では、ディスプレイパネル14に表示された映像は、
ハーフミラーで反射され、凹面鏡31に入射する。凹面
鏡31では、ハーフミラーからの映像が反射されること
により拡大され、この拡大された映像は、ハーフミラー
を透過して、ユーザの眼球に入射する。これにより、ユ
ーザの眼球において、虚像が観察(知覚)される。な
お、ユーザの右眼と左眼とで観察される虚像は、図2に
おける場合と同様に、空間上同一位置に配置されるよう
になされている。
【0115】ここで、ハーフミラーにより、凹面鏡31
Rの主点または焦点と等価な点(ハーフミラー反射等価
位置)が、ハーフミラーと垂直な面内にある、凹面鏡3
1Rの光軸と垂直な直線上に形成されるが、この主点ま
たは焦点と等価な点を、それぞれPFRまたはPORと表
す。同様に、凹面鏡31Lについても、ハーフミラーに
より形成される、その主点または焦点と等価な点を、そ
れぞれPFLまたはPOLと表す。また、主点と等価な点P
ORとPOLとの間の中点をPと表す。
【0116】この場合、ディスプレイパネル14Rまた
は14Lそれぞれは、その中心点が、点PFRとPとを結
ぶ直線上または点PFLとPとを結ぶ直線上に位置するよ
うに、かつ同一平面内に含まれるように同期して移動
し、これにより、虚像が形成される位置が移動する。デ
ィスプレイパネル14Rおよび14Lの移動は、例え
ば、図示せぬステッピングモータなどにより、リモコン
26を操作することで行われるようになされている。ま
た、ディスプレイパネル14Rまたは14Lそれぞれ
は、焦点と等価な点PFRまたはPFLよりも、ハーフミラ
ー側の範囲を移動するようになされており、これによ
り、ユーザが虚像を観察することができるようになされ
ている。
【0117】以上のように、拡大光学系を凹面鏡で構成
する場合においては、凹面鏡は、レンズに比べて、比較
的容易に薄くすることができるので、システムの軽量化
を図ることが可能となる。
【0118】なお、凹面鏡31をハーフミラーで形成
し、さらに、図10(B)に示すように、その凹面鏡3
1の背面に、光の透過を変化させることのできる液晶シ
ャッタなどを設けた場合、外部からの光を、液晶シャッ
タ、凹面鏡31、およびハーフミラーを介して、ユーザ
の眼球に入射させることが可能となり、さらに、この場
合、眼球に入射する光量は、液晶シャッタを制御するこ
とによって調整することができる。従って、この場合、
ユーザは、図9における場合と同様に、自身の正面の状
況を、虚像に重ねて観察することができ、さらに、明る
さのバランスのとれた虚像と、外部の景色とを観察する
ことが可能となる。
【0119】次に、以上においては、光軸の異なる左眼
用の光学系(レンズ13Lや凹面鏡31L)と右眼用の
光学系(レンズ13Rや凹面鏡13R)とで、拡大光学
系を構成するようにしたが、拡大光学系は、光軸が1つ
の光学系だけで構成することも可能である。
【0120】即ち、図11は、拡大光学系を1つの凸レ
ンズで構成した場合のディスプレイ装置7の構成例(第
4の構成例)を示す上面図である。
【0121】この場合、レンズ13は、例えば図2に示
したレンズ13R(または13L)よりも径が大きいも
のとされており、その光軸上であって、その焦点距離よ
りも近い位置に、1つのディスプレイパネル14(の中
心)が配置されている。
【0122】以上のように構成されるディスプレイ装置
7では、ディスプレイパネル14に表示された映像が、
レンズ13により拡大され、この拡大画像が、ユーザの
眼球に入射する。これにより、ユーザの眼球において、
虚像が観察(知覚)される。
【0123】次に、図12は、拡大光学系を1つの凹面
鏡で構成した場合のディスプレイ装置7の構成例(第5
の構成例)を示している。なお、図12(A)は、その
上面の断面図を、同図(B)は、その側面の断面図を、
それぞれ示している。
【0124】この場合、凹面鏡31は、例えば図10に
示した凹面鏡31R(または31L)よりも径が大きい
ものとされており、その反射面側には、ハーフミラーが
配置されている。ハーフミラーの上部には、ディスプレ
イパネル14が配置されており、その配置位置は、図1
0で説明した場合と同様に、ハーフミラーにより形成さ
れる凹面鏡31の焦点と等価な点よりも、ハーフミラー
側とされている。
【0125】以上のように構成されるディスプレイ装置
7においては、ディスプレイ14に表示された映像がハ
ーフミラーで90度反射され、凹面鏡31に入射する。
凹面鏡31では、ハーフミラーからの映像が反射される
ことにより拡大され、この拡大された映像は、ハーフミ
ラーを透過して、ユーザの眼球に入射する。これによ
り、ユーザの眼球において、虚像が観察される。
【0126】図11および図12に示したように、拡大
光学系を、光軸が1つの光学系だけで構成する場合にお
いては、1つの虚像を、左眼および右眼で観察すること
となるため、両眼の輻輳およびその調節が完全に一致
し、その結果、ほとんど疲労感を感じることなく、虚像
を観賞することができる(なお、光軸の異なる左眼用の
光学系(レンズ13Lや凹面鏡31L)と右眼用の光学
系(レンズ13Rや凹面鏡13R)とで、拡大光学系を
構成した場合においても、本実施の形態では、図2で説
明したように、ユーザの左眼と右眼とで観察される虚像
は、空間上同一の位置に配置されるため、ほとんど疲労
感を感じることなく、虚像を観賞することができる)。
【0127】また、図11または図12の実施の形態に
おけるレンズ13または凹面鏡31は、その径が大きい
ものとされており、これにより、ユーザが多少頭部を動
かしても、虚像が欠けることなく、その全体を観察する
ことができるようになされている。
【0128】但し、拡大光学系を、光軸が1つの光学系
だけで構成する場合に比較して、光軸が2つの光学系、
即ち、左眼用および右眼用の光学系で構成する方が、レ
ンズや凹面鏡の1枚あたりの大きさや収差は小さいもの
とすることができる。
【0129】次に、図13は、ディスプレイ装置7のさ
らに他の構成例(第6の構成例)を示す左側面の断面図
である。この実施の形態においては、ディスプレイ装置
7は、レンズ13とディスプレイパネル14との間に、
拡大光学系を構成する光学部品として、シリンドリカル
レンズ41(湾曲手段)が新たに設けられている他は、
図2における場合と同様に構成されている。
【0130】図13の実施の形態において、シリンドリ
カルレンズ41は、レンズ13と対向する面が円柱形状
に窪んでおり、これにより、その中心部分は薄く、その
上部および下部は厚いものとされている。この場合、デ
ィスプレイパネル14の中心付近(ここでは、垂直方向
の中心付近)からレンズ13の主平面までの光学的な距
離に比較して、その周辺(ここでは、ディスプレイパネ
ル14の上部および下部)から主平面までの光学的な距
離が短くなる。
【0131】即ち、図14に示すように、空気中におけ
る光学的な距離がLである点AとBとの間に、屈折率が
n、厚さがdの物体が置かれると、一般に、その物体を
介した点AとBとの間の光学的な距離(空気換算した距
離)は、L−d×(n−1)/nとなり、一般に、物体
を介さない場合(L)に比較して短くなる。
【0132】従って、この場合、レンズ13により形成
される虚像が配置される面は、図13に示すように、そ
の中心付近より、上部および下部がユーザ側に近い、上
下方向(垂直方向)が湾曲したものとなる。
【0133】この場合、ユーザに、虚像に囲まれたよう
な感覚を感じさせることができ、その結果、より臨場感
ある虚像を提供することが可能となる。
【0134】なお、図13の実施の形態では、上部と下
部が湾曲した虚像が得られるが、シリンドリカルレンズ
41を、図13における場合から、90度回転して配置
することにより、その右側と左側が湾曲した虚像(水平
方向が湾曲した虚像)を得ることが可能となる。
【0135】また、レンズ41として、円柱形状に窪ん
だもの(シリンドリカルレンズ)ではなく、例えば、球
状に窪んだもの(平凹レンズ)を用いることにより、上
下左右から取り囲まれたような虚像を提供することが可
能となる。さらに、レンズ41として用いるレンズの形
状を所望の形状とすることで、その所望の形状に湾曲し
た虚像を得ることができる。
【0136】ここで、図13の実施の形態においては、
凸レンズ(レンズ13)により映像を拡大するようにし
たが、映像の拡大には、凹面鏡を用いることも可能であ
る。
【0137】次に、例えば、図2などにおいては、拡大
光学系として、左眼用のレンズ13Lと右眼用のレンズ
13Rとを設けるとともに、2つのディスプレイパネル
14Lおよび14Rを設け、ディスプレイパネル14L
の映像をレンズ13Rによって、また、ディスプレイパ
ネル14Rの映像をレンズ13Rによって、それぞれ拡
大するようにしたが、映像を表示するディスプレイパネ
ルを1つとし、このディスプレイパネルが表示する映像
を、左眼用の光学系と右眼用の光学系とに、別々に入射
させることによって、ユーザに虚像を提供するようにす
ることも可能である。
【0138】図15は、そのようなディスプレイ装置7
の構成例(第7の構成例)を示す上面図である。
【0139】ディスプレイパネル14は、使用時にユー
ザの右眼と左眼が配置される位置の中心線上に配置され
ており、このディスプレイパネル14が表示する映像
は、ハーフミラー51に入射する。ハーフミラー51
(入射手段)は、ディスプレイパネル14の映像の一部
を透過するとともに、残りを90度曲げて反射すること
で、ディスプレイパネル14が表示する映像を、左眼用
の光学系と右眼用の光学系とに、別々に入射させる。
【0140】即ち、ハーフミラー51を透過した映像
は、ミラー52に入射し、そこで90度反射され、ミラ
ー53に入射する。ミラー53では、ミラー52からの
映像が90度反射され、レンズ13Rに入射する。レン
ズ13Rは、ミラー53からの映像を拡大し、右眼に入
射させる。
【0141】一方、ハーフミラー51で反射された映像
は、ミラー54で90度反射され、レンズ13Lに入射
する。レンズ13Lは、ミラー54からの映像を拡大
し、左眼に入射させる。
【0142】以上のようにして、ユーザの左眼または右
眼では、1つのディスプレイ14に表示された映像を、
レンズ13Lまたは13Rで拡大した虚像が、それぞれ
観察される。
【0143】次に、図15においては、拡大光学系とし
て、凸レンズ(レンズ13Lおよび13R)を用いるよ
うにしたが、拡大光学系としては、凹面鏡を用いること
も可能である。
【0144】即ち、図16は、凹面鏡を用いた場合のデ
ィスプレイ装置7の構成例(第8の構成例)を示してい
る。なお、図16(A)は、ディスプレイ装置7の正面
図を、同図(B)は、左側面の側面図を、それぞれ示し
ている。
【0145】この場合、ユーザの頭上方向に配置された
ディスプレイパネル14が表示する映像は、ハーフミラ
ー61に入射する。ハーフミラー61(入射手段)は、
ディスプレイパネル14の映像の一部を透過するととも
に、残りを90度反射することで、ディスプレイパネル
14が表示する映像を、左眼用の光学系と右眼用の光学
系とに、別々に入射させる。
【0146】即ち、ハーフミラー61を透過した映像
は、ミラー64に入射し、そこで90度反射され、ミラ
ー65に入射する。ミラー65では、ミラー64からの
映像が90度反射され、ハーフミラー63に入射する。
ハーフミラー63では、ミラー65からの映像が90度
反射され、凹面鏡31Rに入射する。凹面鏡31Rで
は、そこに入射した映像が拡大され、この拡大映像は、
ハーフミラー63を透過して、右眼に入射する。
【0147】一方、ハーフミラー61で反射された映像
は、ミラー62で90度反射され、ハーフミラー63に
入射する。ハーフミラー63では、ミラー62からの映
像が90度反射され、凹面鏡31Lに入射する。凹面鏡
31Lでは、そこに入射した映像が拡大され、この拡大
映像は、ハーフミラー63を透過して、左眼に入射す
る。
【0148】以上のようにして、ユーザの左眼または右
眼では、1つのディスプレイ14に表示された映像を、
凹面鏡31Lまたは31Rで拡大した虚像が、それぞれ
観察される。
【0149】以上のように、1つのディスプレイパネル
14でディスプレイ装置7を構成する場合においては、
2つのディスプレイパネル14Rおよび14Lを用いる
場合に比較して、システムを低コストで構成することが
可能となる。さらに、2つのディスプレイパネル14R
および14Lを用いる場合は、それらの特性のばらつき
により、右眼と左眼とで観察される画質に差が生じるこ
とも稀にあり得るが、1つのディスプレイパネル14で
ディスプレイ装置7を構成する場合には、そのような画
質差が生じることもない。その結果、右眼と左眼とで観
察される画質に差があることにより生じる疲労感を感じ
ることもない。
【0150】次に、図17は、本発明を適用した虚像提
供システムの第2の実施の形態の構成を示している。こ
の虚像提供システムは、映像音声生成装置10に代え
て、右目用映像生成装置70Rおよび左目用映像生成装
置70Lが設けられている他は、図1における場合と同
様に構成されている(但し、図17においては、一部
(例えば、ユーザ保持機構9や、音響信号の処理に関係
する部分など)の図示を省略してある)。
【0151】即ち、図1においては、1つの映像音声生
成装置10が出力する映像についての虚像を、ユーザの
右眼および左眼の両方で観察させることにより、2次元
の(平面的な)虚像を提供するようにしたが、図17の
実施の形態では、右眼用映像生成装置70Rまたは左眼
用映像提供装置70Lが出力する映像についての虚像
を、ユーザの右眼または左眼で、それぞれ観察させるこ
とにより、立体的な虚像を提供するようになされてい
る。
【0152】具体的には、VTR71Rまたは71Lで
は、両眼視差を利用した立体映像が記録されたビデオテ
ープが再生され、右眼用の映像または左眼用の映像が、
それぞれセレクタ74Rまたは74Lに出力されるよう
になされている。なお、VTR71Rおよび71Lで
は、互いに同期信号がやりとりされるようになされてお
り、これにより、それぞれからは、右眼用の映像または
左眼用の映像が同期をとれた状態で出力されるようにな
されている。
【0153】また、コンピュータ72Rまたは72Lで
は、両眼視差を利用した立体映像を提供するための、コ
ンピュータグラフィックスによる右眼用または左眼用の
映像が生成され、それぞれセレクタ74Rまたは74L
に出力されるようになされている。なお、コンピュータ
72Rと72Lとは、例えば、イーサネットの回線な
ど、所定の通信回線によって接続されており、これによ
り、それぞれからは、やはり、右眼用の映像と左眼用の
映像とが同期をとれた状態で出力されるようになされて
いる。
【0154】その他の画像生成装置73Rまたは73L
でも、両眼視差を利用した立体映像を構成する右眼用ま
たは左眼用の映像が生成され、それらは、互いに同期が
とれた状態で、セレクタ74Rまたは74Lにそれぞれ
出力されるようになされている。
【0155】セレクタ74Rでは、VTR71R、コン
ピュータ72R、またはその他画像生成装置73Rのう
ちのいずれかの出力が選択され、その選択された出力、
即ち、右眼用の映像が、ディスプレイパネル14Rに供
給される。セレクタ74Lは、セレクタ74Rと同期し
ており、VTR71L、コンピュータ72L、またはそ
の他画像生成装置73Lのうちの、セレクタ74が選択
したものに対応するものの出力を選択し、その選択した
出力、即ち、左眼用の映像を、ディスプレイパネル14
Lに供給する。
【0156】ディスプレイパネル14Rまたは14Lの
表示は、レンズ13Rまたは13Lで拡大され、ユーザ
の右眼または左眼にそれぞれ入射する。これにより、ユ
ーザの右眼または左眼では、右眼用または左眼用の映像
を拡大した虚像がそれぞれ観察され、これにより、ユー
ザに、両眼視差を利用した立体映像が提供される。
【0157】この場合、ユーザの左眼または右眼は、右
眼用または左眼用それぞれの虚像の方向に向き、さら
に、そのピントの調整も、右眼用または左眼用それぞれ
の虚像にあうように行われる。従って、ほとんど疲労感
を感じることなく、立体映像を観察することができる。
【0158】即ち、従来の、立体映像を観賞するための
システムとしては、例えば、図18に示すように、2つ
のプロジェクタに、偏光方向が異なる偏光フィルタを設
置し、各プロジェクタの光を、偏光フィルタを介して、
スクリーンに照射することで、右眼用の映像(右目映
像)と左眼用の映像(左目映像)とを表示するものがあ
る。
【0159】このシステムでは、ユーザが、2つのプロ
ジェクタに設置された偏光フィルタそれぞれに対応する
偏光眼鏡を介して、右眼用の映像または左眼用の映像
を、右眼または左眼によってそれぞれ観察することで、
スクリーンよりユーザ側に浮かび上がる立体映像が提供
される。
【0160】従って、この場合、ユーザの右眼または左
眼は、右眼用または左眼用の映像の方向にそれぞれ向く
が、そのピントの調整は、立体映像ではなく、スクリー
ン上の映像にあうように行われる。このように、立体映
像位置に対して、ピントの調整が行われないため、ユー
ザは、立体映像の観賞するのに、多大な疲労感を感じ
る。
【0161】これに対して、図17における場合には、
ユーザの左眼または右眼は、右眼用または左眼用それぞ
れの虚像の方向に向き、さらに、ピントの調整も、見て
いる虚像にあうように行われる。従って、ほとんど疲労
感を感じることなく、立体映像を観察することができ
る。
【0162】なお、図17の実施の形態では、拡大光学
系として、凸レンズであるレンズ13Rおよび13Lを
用いたが、凹面鏡を用いても、図17における場合と同
様に、立体映像を提供することが可能である。
【0163】次に、図1の実施の形態においては、ユー
ザ保持機構9に固定した、半球状のシステム保持機構8
の内部にディスプレイ装置7を固定するようにしたが、
ディスプレイ装置7は、例えば、図19に示すように、
ユーザ保持機構9に、一端を固定したアームスタンド8
1の他端に固定するようにすることなども可能である。
【0164】アームスタンド81は、図20に示すよう
に、その幾つかの部位に、円柱形状のヒンジ部が設けら
れており、各ヒンジ部は、その中心軸(円柱形の2つの
底面の中心を通る直線)を中心に回転可能なようになさ
れている。
【0165】従って、この場合、ユーザは、ディスプレ
イ装置7を所望する位置に移動して虚像を観賞すること
ができる。
【0166】なお、以上においては、特に言及しなかっ
たが、図1において、システム保持機構8は、例えば、
ユーザ保持機構9と接続されている部分を中心として、
上方向に回動するようにすることが可能である。この場
合、ユーザは、ユーザ保持機構9に、容易に腰掛けるこ
とが可能となる。
【0167】また、上述の場合には、ユーザ保持機構9
を、椅子やソファなどとしたが、ユーザ保持機構9は、
その他、例えば、ユーザがリラックスすることのできる
ベットなどとすることも可能である。
【0168】さらに、上述の場合においては、ディスプ
レイ装置7を、ユーザ保持機構9に固定するようにした
が、ディスプレイ装置7は、ユーザ保持機構9に対して
着脱可能に構成することも可能である。そして、この場
合、取り外したディスプレイ装置7は、例えば、図21
(A)に示すように、棒状のスタンドに固定して使用し
たり、あるいは、図21(B)に示すように、机など
に、その一端を固定金具などで固定したアームスタンド
の他端に固定して使用したりすることが可能である。
【0169】また、ユーザ保持機構9は、ユーザに観賞
させる虚像に連動して、例えば、上下左右、前後方向に
振動させたり、あるいは傾けたりすることが可能であ
る。例えば、空の映像に連動させて、ユーザ保持機構9
を動かした場合、ユーザに、実際に航空機に乗っている
かのような感覚を与えることが可能となる。
【0170】ところで、ディスプレイ装置7を、ユーザ
以外のものに固定した場合、例えば、ユーザが動くこと
によって、ユーザの瞳と、拡大光学系を構成するレンズ
13Lおよび13Rとしての接眼レンズとの相対的な位
置関係が変化する。従って、ユーザが、ある程度、光軸
方向に動いても、ユーザの瞳と、接眼レンズとが接触し
ないように、それらの間隔(アイレリーフ)をとる必要
がある。また、視力の低いユーザは、眼鏡をかけた状態
で、ディスプレイ装置7の使用を行うことがあるから、
眼鏡をかけたユーザが、ある程度、光軸方向に動いて
も、眼鏡と、接眼レンズとが接触しないようにする必要
もあり、このような眼鏡をかけたユーザも考慮すると、
ユーザの瞳と接眼レンズとの間隔、即ち、アイレリーフ
は、さらに長くとる必要がある。
【0171】また、ユーザが、光軸と垂直な方向に動い
た場合には、ユーザの瞳位置が、光軸上からずれるが、
接眼レンズは、そのような状態でも、高解像度の映像
(虚像)を提供することができる、瞳位置のずれの許容
量の大きい性能の高いものであるのが望ましい。
【0172】さらに、従来、ディスプレイパネル14L
および14Rとしては、横×縦の画素数が640×48
0(VGA)程度のものが一般的であったが。最近で
は、高画質化の要請等から、例えば、1024×768
(XGA)や、1600×1200(UXGA)、19
20×1080(ハイビジョン)などの画素数を有する
ものが一般的になりつつあり、これに伴い、接眼レンズ
としても、より高解像力で、画角の広いものが必要とな
ってきている。
【0173】しかしながら、アイレリーフを長くするこ
とを、瞳位置のずれの許容量を大きくすることとは、背
反する要求であり、さらに、これらの要求と、解像力を
高めることや、画角を広くすることも、それぞれ背反す
る要求である。
【0174】一方、接眼レンズの(全系の)焦点距離を
長くすれば、同一構成であっても、アイレリーフを長く
し、さらに、瞳位置のずれの許容量を大きくすることが
できる。
【0175】しかしながら、映像の大きさが一定の場合
においては、画角は、焦点距離に反比例するため、接眼
レンズの焦点距離を長くすると、画角が狭くなり、臨場
感が損なわれることになる。
【0176】また、画角は、接眼レンズの焦点距離を短
くすることで大きくすることができるが、この場合、ア
イレリーフが短くなり、瞳位置のずれの許容量も小さく
なる。さらに、画角を大きくすると、一般に、非点収差
や、像面歪曲、歪曲収差、倍率色収差などが大きくな
り、解像度を確保することが困難となる。
【0177】そこで、図22は、拡大光学系を構成する
レンズ13L,13Rとして用いる接眼レンズの第1実
施の形態の構成例を示している。
【0178】上述したように、接眼レンズのアイレリー
フを長くすることと、瞳位置のずれ量に対する許容量を
大きくすることとは、背反する要求であり、従って、ア
イレリーフと瞳位置のずれの許容量ととは、両者のバラ
ンスを考え、実用上許容することができる値を設定する
必要がある。
【0179】図22の第1実施の形態の接眼レンズ(後
述する実施の形態の接眼レンズについても同様)では、
アイレリーフが、例えば35mm(ミリメートル)以上
に、瞳位置のずれの許容量が、例えば±9mmに設定さ
れている。さらに、画角は、水平画角(全角)で35
度、対角画角(全角)で40度以上確保することができ
るように設定されている。
【0180】なお、例えば、双眼鏡などでは、アイレリ
ーフは、一般に20mm程度とされているが、ここで
は、接眼レンズが、前述の、ユーザ以外のものに固定さ
れるディスプレイ装置7に使用された場合に、眼鏡をか
けたユーザが、ある程度、光軸方向に動いても、眼鏡
と、接眼レンズとが接触しないようにするために、アイ
レリーフを35mm以上に設定している。
【0181】また、一般に、臨場感を感じる水平画角は
30度以上とされているため、水平画角を35度に設定
している。
【0182】図22において、接眼レンズは、4群5枚
のレンズで構成されている。即ち、接眼レンズ(光学
系)は、第1レンズ群101、第2レンズ群102、第
3レンズ群103、第4レンズ群104が、瞳側から順
次配置されて構成されている。なお、図22において、
第4レンズ群104の右側に、例えば、虚像を形成する
像が投影されるスクリーン、あるいは虚像を形成する映
像を表示するディスプレイパネルなどが設置され、その
像を、第1レンズ群101の左側から見ることで、その
虚像を観察することができる。
【0183】第1レンズ群101(第1のレンズ群)
は、正レンズであるレンズ111と負レンズであるレン
ズ112とが接合されて構成されている。なお、レンズ
111が瞳側に、レンズ112が瞳と反対側(スクリー
ン側)に、それぞれ配置されている。
【0184】第2レンズ群102(第2のレンズ群)
は、正レンズであるレンズ121で構成されている。さ
らに、第2レンズ群102の形状係数は0.5より大き
い値とされている。即ち、第2レンズ群102の瞳側の
面の曲率半径をr4と、その瞳側と反対側(スクリーン
側)の面の曲率半径をr5と、それぞれするとき、第2
レンズ群102の形状係数sf2は、次式で表される。
【0185】 sf2=(r5+r4)/(r5−r4)・・・(5)
【0186】そして、第2レンズ群102は、この形状
係数sf2が、式 0.5<sf2・・・(6) を満たすように構成されている
【0187】第2レンズ群102の形状係数を0.5よ
り大きい値としたのは、これ以下の値であると、非点収
差が大きく、図23に斜線を付して示すような、接眼レ
ンズを介して観察される虚像の、中央と端との間の中間
領域の解像度が、接眼レンズの解像力の低下により劣化
するからである。
【0188】なお、第2レンズ群102の形状係数は、
0.5より大きい値とするのが望ましいのであって、そ
れ以下の値にすることができないということではない。
【0189】第3レンズ群103(第3のレンズ群)
も、正レンズであるレンズ131で構成されている。
【0190】第4レンズ群104(第4のレンズ群)
は、負レンズであるレンズ141で構成されている。
【0191】そして、以上の第1レンズ群101乃至第
4レンズ群104のうち、図22では、第3レンズ群1
03を構成するレンズ131の瞳側の面131Aだけが
非球面とされている。さらに、この場合、第3レンズ群
103の瞳側の面131Aの4次の非球面係数をa
31と、接眼レンズの全系の焦点距離をfと、所定の係数
をk31と、それぞれするとき、式 −1.3<k31<0.6、但し、a31=(k31/f)3 ・・・(7) が成立するように、係数k31が設定されている。
【0192】これは、係数k31が、−1.3以下となる
場合には、図23に斜線を付して示した中間領域の像面
(メリジオナル方向の像面)が正方向に曲がりすぎ、ま
た、瞳を動かしたときに、映像の画面の周辺(端)部分
で、コマ収差が大きくなり、いずれにしても、解像力が
劣化するからである。一方、係数k31が0.6以上とな
る場合には、映像の画面の周辺部分の像面が負方向に曲
がりすぎ、解像力が劣化するからである。
【0193】なお、レンズの4次の非球面係数は、6次
の非球面係数とともに、そのレンズの非球面のサグ量を
定義するもので、サグ量をZと、4次または6次の非球
面係数をaまたはbと、それぞれするとき、サグ量Z
は、次式で表される。
【0194】 Z=ch2/(1+(1−(1+K)c221/2)+ah4+bh6 ・・・(8) 但し、cは面の頂点での曲率を、hは光軸からの高さ
を、Kは円錐係数を、それぞれ表す。なお、ここでは、
K=0としてある。
【0195】ここで、係数k31は、式(7)に示した範
囲外の値にすることができないというわけではない。但
し、式(7)の範囲外とする場合には、接眼レンズが、
以下のような性能を下回ることになる。
【0196】即ち、図22に示した接眼レンズの第1実
施の形態では(後述する接眼レンズの実施の形態におい
ても同様)、3本の光路を1組として、5組の光路A乃
至Eを図示してあるが、例えば、光軸上の3本の光路を
例にすれば、その3本の光路は、上から順番に、上光
線、主光線、下光線をそれぞれ表している。
【0197】そして、ここでは、瞳が光軸上にある場合
において、像面上での上光線と下光線との横収差の差
が、2分50秒(=0.0472度)以上となるとき
を、接眼レンズの解像力が劣化する範囲としている。
【0198】即ち、接眼レンズを介して映像(虚像)を
観察する場合には、その観察映像の画素を区別すること
ができるのが望ましい。この場合、上光線や下光線など
の接眼レンズを通る各光線が1乃至2画素分以下の収差
をもって結像することが要求される。一方、ここでは、
接眼レンズによって、例えば、横×縦が1600×12
00画素などの高解像度の映像の虚像を観察することを
想定している。いま、水平視野角を、30度以上の、例
えば35度とすると、35度の水平視野角に対して、上
光線と下光線との横収差の差が2分50秒であること
は、35度の水平画角に対して、1/741の解像力が
あることに相当する。この解像力は、1600×120
0画素で構成される映像における約2画素分の解像力と
なる。
【0199】従って、ここでは、1600×1200画
素で構成される映像を、35度の水平画角を確保して観
察した場合に、2画素の区別ができなくなるときをもっ
て、解像力が劣化するといっている。
【0200】瞳が光軸上にある場合は、上述の通りであ
るが、瞳が光軸上にない場合(但し、上述した瞳のずれ
の許容量である、光軸から±9mmの範囲にはある場
合)においては、像面の倒れについては、像面上での上
光線と下光線との横収差の差が4分以上のときを、コマ
収差については、上光線と主光線との横収差の差または
下光線と主光線との横収差の差のうちの少なくとも一方
が4分以上のときを、解像力が劣化する範囲としてい
る。
【0201】係数k31を式(7)の範囲外とした場合に
は、上述したような意味で、解像力が劣化する。ここ
で、以下に説明する非球面係数に関する条件も、上述し
たような意味で解像力の劣化がないように設定されてい
る。
【0202】なお、ここでは、1600×1200画素
で構成される映像を、35度の水平画角を確保して観察
した場合に、最悪でも2画素の区別が可能なように設定
を行うようにしたが、より好ましくは、1画素以下の区
別が可能なように設定を行うことができる。これは、上
光線と下光線との横収差の差が1分20秒(0.022
度)以下となるようにすれば良い。
【0203】次に、係数k31を、式(7)に示した範囲
の中間の範囲の値である、例えば−0.800とした場
合に、図22の接眼レンズの各パラメータを、第2レン
ズ群102の形状係数sf2が式(6)を満たすように
設定すると、例えば、以下のようになる。
【0204】 r0= ∞ d0=35.000000 r1= 50.24994 d1=19.437488 nd1=1.578294 νd1=62.6745 r2= -41.86735 d2= 3.000000 nd2=1.750353 νd2=32.8672 r3= 392.33990 d3= 0.100000 r4= 38.58461 d4=14.577210 nd4=1.487000 νd4=70.4000 r5= 578.24030 d5=14.098421 r6= 38.98957 d6= 9.615117 nd6=1.600080 νd6=61.3702 r7=-138.62195 d7= 8.369858 r8= -31.64800 d8= 3.000000 nd8=1.755000 νd8=27.6000 r9= 78.58062 a31=-0.522192×10-531=-0.715067×10-8 f=46.112 ・・・(9)
【0205】ここで、r0乃至r9は、瞳面、レンズ111
の瞳側の面、レンズ111のスクリーン側の面(レンズ
112の瞳側の面)、レンズ112のスクリーン側の
面、レンズ121の瞳側の面、レンズ121のスクリー
ン側の面、レンズ131の瞳側の面、レンズ131のス
クリーン側の面、レンズ141の瞳側の面、またはレン
ズ141のスクリーン側の面それぞれにおける曲率半径
(mm)を表す。また、d0は、瞳から接眼レンズ、即
ち、第1レンズ群101のレンズ111までの距離(ア
イレリーフ)(mm)を表し、d1乃至d8は、レンズ11
1の厚み、レンズ112の厚み、レンズ112とレンズ
121との間の空気間隔、レンズ121の厚み、レンズ
121とレンズ131との間の空気間隔、レンズ131
の厚み、レンズ131とレンズ141との空気間隔、レ
ンズ141の厚み(mm)を、それぞれ表す。さらに、
nd1,nd2,nd4,nd6、またはnd8は、レンズ111,1
2,21,31、または41それぞれの硝材のd線にお
ける屈折率を表し、νd1,νd2,νd4,νd6、またはν
d8は、レンズ111,12,21,31、または41そ
れぞれの硝材のd線におけるアッベ数を表す。また、a
31またはb31は、非球面である、第3レンズ群103の
瞳側の面131Aの4次または6次の非球面係数をそれ
ぞれ表し、fは、波長が525nm(ナノメートル)の
光における接眼レンズの焦点距離を表す。
【0206】なお、この場合、第2レンズ群102の形
状係数sf2は、1.143となり、式(6)を満たす。
【0207】接眼レンズの各パラメータが、式(9)に
示すように設定されている場合に、瞳が光軸上にあると
きには、図22に示したような光路図が描かれる。ま
た、この場合の球面収差、非点収差、および歪曲収差
は、図24に示すようになり、像面上における横収差
は、図25に示すようになる。
【0208】ここで、図24において、球面収差につい
ては、波長が615nm,525nm,470nmの3
種類の光のものを図示してある(従って、各波長の光に
ついての球面収差を見れば、それは、縦の色収差を表し
ていることになる)。また、図25においても、波長が
615nm,525nm,470nmの3種類の光につ
いての横収差を図示してある。但し、図25において、
横収差は、メリジオナル方向についてだけ図示してあ
る。さらに、図25では、図25(A)乃至図25
(E)の5つの横収差を図示してあるが、これらは、図
22の点A乃至Eそれぞれにおけるものである。なお、
観察画角は、対角で40.8度(±20.4度)として
おり、図22の点A乃至点Eは、それぞれ20.4度、
14.3度、0度(光軸上)、−14.3度、−20.
4度の画角に相当する点である。また、瞳径は、直径
で、一般に、2乃至7mm程度、あるいは3乃至8mm
程度であるため、ここでは、ほぼ、その中間値である4
mmとしてある。
【0209】なお、上述のことは、以下に示す球面収
差、非点収差、および歪曲収差、並びに横収差について
も同様である。
【0210】また、接眼レンズの各パラメータが、式
(9)に示すように設定されている場合に、瞳が光軸上
から9mmだけずれたときに描かれる光路図を、図26
に示す。さらに、この場合の像面上における横収差を、
図27に示す。
【0211】次に、係数k31を、式(7)に示した範囲
の下限値である−1.3とした場合に、図22の接眼レ
ンズの各パラメータを、第2レンズ群102の形状係数
sf2が式(6)を満たすように設定すると、例えば、
以下のようになる。
【0212】 r0= ∞ d0=35.000000 r1= 44.98305 d1=21.788580 nd1=1.551875 νd1=64.4815 r2= -40.61049 d2= 3.000000 nd2=1.751778 νd2=31.0426 r3=-525.70221 d3= 7.145805 r4= 36.37975 d4=16.861732 nd4=1.530210 νd4=66.1883 r5=-260.49181 d5= 9.028761 r6= 56.89054 d6= 4.448242 nd6=1.487000 νd6=70.4000 r7=-105.10564 d7= 5.392555 r8= -32.15009 d8= 4.186553 nd8=1.755000 νd8=27.6000 r9= 64.84861 a31=-0.224076×10-431=0.101922×10-7 f=46.112 ・・・(10)
【0213】なお、この場合、第2レンズ群102の形
状係数sf2は、0.755となり、式(6)を満たす。
【0214】接眼レンズの各パラメータが、式(10)
に示すように設定されている場合に、瞳が光軸上にある
ときには、球面収差、非点収差、および歪曲収差は、図
28に示すようになり、像面上における横収差は、図2
9に示すようになる。
【0215】また、接眼レンズの各パラメータが、式
(10)に示すように設定されている場合に、瞳が光軸
上から9mmだけずれているときの像面上における横収
差は、図30に示すようになる。
【0216】次に、係数k31を、式(7)に示した範囲
の上限値である0.6とした場合に、図22の接眼レン
ズの各パラメータを、第2レンズ群102の形状係数s
2が式(6)を満たすように設定すると、例えば、以
下のようになる。
【0217】 r0= ∞ d0=35.000000 r1= 50.05161 d1=19.201337 nd1=1.556786 νd1=64.1245 r2= -42.93164 d2= 3.000000 nd2=1.750946 νd2=32.0814 r3=3414.53698 d3= 0.100000 r4= 38.22049 d4=20.261766 nd4=1.487000 νd4=70.4000 r5=-836.90401 d5=13.906944 r6= 29.70857 d6= 6.730841 nd6=1.591505 νd6=61.8656 r7= 183.26213 d7= 6.224333 r8= -30.65892 d8= 3.00000 nd8=1.755000 νd8=27.6000 r9= 91.55184 a31=0.220299×10-531=-0.245065×10-7 f=46.112 ・・・(11)
【0218】なお、この場合、第2レンズ群102の形
状係数sf2は、0.913となり、式(6)を満たす。
【0219】接眼レンズの各パラメータが、式(11)
に示すように設定されている場合に、瞳が光軸上にある
ときには、球面収差、非点収差、および歪曲収差は、図
31に示すようになり、像面上における横収差は、図3
2に示すようになる。
【0220】また、接眼レンズの各パラメータが、式
(11)に示すように設定されている場合に、瞳が光軸
上から9mmだけずれているときの像面上における横収
差は、図33に示すようになる。
【0221】次に、図34は、拡大光学系を構成するレ
ンズ13L,13Rとして用いる接眼レンズの第2実施
の形態の構成例を示している。なお、図中、図22にお
ける場合と対応する部分については、同一の符号を付し
てある。即ち、この接眼レンズは、基本的に、図22に
おける場合と同様に構成されている。
【0222】従って、第2実施の形態においても、接眼
レンズは、4群5枚のレンズで構成されている。即ち、
接眼レンズは、第1レンズ群101、第2レンズ群10
2、第3レンズ群103、第4レンズ群104が、瞳側
から順次配置されて構成されている。そして、第1レン
ズ群101は、正レンズであるレンズ111と負レンズ
であるレンズ112とが接合されて構成され、第2レン
ズ群102は、正レンズであるレンズ121で構成され
ている。さらに、第2レンズ群102の形状係数sf2
は、ここでも、解像力の劣化を防止するために、式
(6)を満たすような値、即ち、0.5より大きい値と
されている。
【0223】そして、第3レンズ群103は、正レンズ
であるレンズ131で構成され、第4レンズ群104
は、負レンズであるレンズ141で構成されている。
【0224】但し、第2実施の形態では、以上の第1レ
ンズ群101乃至第4レンズ群104のうち、第3レン
ズ群103を構成するレンズ131のスクリーン側の面
131Bだけが非球面とされている。さらに、この場
合、第3レンズ群103のスクリーン側の面131Bの
4次の非球面係数をa32とするとともに、所定の係数を
32と、それぞれするとき、式 −0.9<k32<1.4、但し、a32=(k32/f)3 ・・・(12) が成立するように、係数k32が設定されている。
【0225】これは、係数k32が、−0.9以下となる
場合には、映像の画面の周辺部分の像面が負方向に曲が
りすぎ、解像力が劣化するからである。一方、係数k32
が1.4以上となる場合には、瞳を動かしたときに、映
像の画面の周辺部分の像面が正方向に曲がりすぎ、やは
り、解像力が劣化するからである。
【0226】次に、係数k32を、式(12)に示した範
囲の中間の範囲の値である、例えば1.000とした場
合に、図34の接眼レンズの各パラメータを、第2レン
ズ群102の形状係数sf2が式(6)を満たすように
設定すると、例えば、以下のようになる。
【0227】 r0= ∞ d0=35.000000 r1= 49.57582 d1=18.673001 nd1=1.573581 νd1=62.9774 r2= -45.49569 d2= 3.000000 nd2=1.751542 νd2=31.3301 r3= 239.93171 d3= 0.100000 r4= 43.29904 d4=10.852289 nd4=1.598668 νd4=61.4503 r5= 192.70107 d5=17.389232 r6= 34.67545 d6= 9.794774 nd6=1.620000 νd6=60.3000 r7=-197.44785 d7= 9.494566 r8= -32.76053 d8= 3.000000 nd8=1.755000 νd8=27.6000 r9= 82.51277 a32=0.101990×10-432=-0.956666×10-8 f=46.121 ・・・(13)
【0228】ここで、b32は、非球面である、第3レン
ズ群103のスクリーン側の面131Bの6次の非球面
係数を表す。
【0229】なお、この場合、第2レンズ群102の形
状係数sf2は、1.580となり、式(6)を満たす。
【0230】接眼レンズの各パラメータが、式(13)
に示すように設定されている場合に、瞳が光軸上にある
ときには、図34に示したような光路図が描かれる。ま
た、この場合の球面収差、非点収差、および歪曲収差
は、図35に示すようになり、像面上における横収差
は、図36に示すようになる。
【0231】また、接眼レンズの各パラメータが、式
(13)に示すように設定されている場合に、瞳が光軸
上から9mmだけずれたときに描かれる光路図を、図3
7に示す。さらに、この場合の像面上における横収差
を、図38に示す。
【0232】次に、係数k32を、式(12)に示した範
囲の下限値である−0.9とした場合に、図34の接眼
レンズの各パラメータを、第2レンズ群102の形状係
数sf2が式(6)を満たすように設定すると、例え
ば、以下のようになる。
【0233】 r0= ∞ d0=35.000000 r1= 47.66856 d1=21.334572 nd1=1.555536 νd1=64.2144 r2= -43.66090 d2= 3.000000 nd2=1.751888 νd2=30.9106 r3=7046.41554 d3= 0.100000 r4= 35.63434 d4=25.000000 nd4=1.487000 νd4=70.4000 r5=-881.17596 d5= 7.125332 r6= 27.02964 d6= 5.467799 nd6=1.487000 νd6=70.4000 r7= 60.81379 d7= 8.495934 r8= -25.69600 d8= 3.000000 nd8=1.755000 νd8=27.6000 r9= 300.82749 a32=-0.743508×10-532=0.677046×10-7 f=46.112 ・・・(14)
【0234】なお、この場合、第2レンズ群102の形
状係数sf2は、0.922となり、式(6)を満たす。
【0235】接眼レンズの各パラメータが、式(14)
に示すように設定されている場合に、瞳が光軸上にある
ときには、球面収差、非点収差、および歪曲収差は、図
39に示すようになり、像面上における横収差は、図4
0に示すようになる。
【0236】また、接眼レンズの各パラメータが、式
(14)に示すように設定されている場合に、瞳が光軸
上から9mmだけずれているときの像面上における横収
差は、図41に示すようになる。
【0237】次に、係数k32を、式(12)に示した範
囲の上限値である1.4とした場合に、図34の接眼レ
ンズの各パラメータを、第2レンズ群102の形状係数
sf2が式(6)を満たすように設定すると、例えば、
以下のようになる。
【0238】 r0= ∞ d0=35.000000 r1= 50.34425 d1=16.590908 nd1=1.590853 νd1=61.9042 r2=-55.68133 d2= 3.000000 nd2=1.752327 νd2=30.3944 r3=224.40520 d3= 0.100000 r4= 41.99334 d4= 8.854807 nd4=1.620000 νd4=60.3000 r5=101.12743 d5=21.032002 r6= 27.60385 d6=13.502596 nd6=1.533368 νd6=65.9251 r7=-65.96967 d7= 5.164372 r8=-39.17709 d8= 3.000000 nd8=1.755000 νd8=27.6000 r9= 51.70521 a32=0.279861×10-432=-0.339646×10-7 f=46.112 ・・・(15)
【0239】なお、この場合、第2レンズ群102の形
状係数sf2は、2.420となり、式(6)を満たす。
【0240】接眼レンズの各パラメータが、式(15)
に示すように設定されている場合に、瞳が光軸上にある
ときには、球面収差、非点収差、および歪曲収差は、図
42に示すようになり、像面上における横収差は、図4
3に示すようになる。
【0241】また、接眼レンズの各パラメータが、式
(15)に示すように設定されている場合に、瞳が光軸
上から9mmだけずれているときの像面上における横収
差は、図44に示すようになる。
【0242】次に、図45は、拡大光学系を構成するレ
ンズ13L,13Rとして用いる接眼レンズの第3実施
の形態の構成例を示している。なお、図中、図22にお
ける場合と対応する部分については、同一の符号を付し
てある。即ち、この接眼レンズは、基本的に、図22に
おける場合と同様に構成されている。
【0243】従って、第3実施の形態においても、接眼
レンズは、4群5枚のレンズで構成されている。即ち、
接眼レンズは、第1レンズ群101、第2レンズ群10
2、第3レンズ群103、第4レンズ群104が、瞳側
から順次配置されて構成されている。そして、第1レン
ズ群101は、正レンズであるレンズ111と負レンズ
であるレンズ112とが接合されて構成され、第2レン
ズ群102は、正レンズであるレンズ121で構成され
ている。さらに、第2レンズ群102の形状係数sf2
は、ここでも、解像力の劣化を防止するために、式
(6)を満たすような値、即ち、0.5より大きい値と
されている。
【0244】そして、第3レンズ群103は、正レンズ
であるレンズ131で構成され、第4レンズ群104
は、負レンズであるレンズ141で構成されている。
【0245】但し、第3実施の形態では、以上の第1レ
ンズ群101乃至第4レンズ群104のうち、第4レン
ズ群104を構成するレンズ141の瞳側の面141A
だけが非球面とされている。さらに、この場合、第4レ
ンズ群104の瞳側の面141Aの4次の非球面係数を
41とするとともに、所定の係数をk41と、それぞれす
るとき、式 −1.9<k41<−1.1、但し、a41=(k41/f)3 ・・・(16) が成立するように、係数k41が設定されている。
【0246】これは、係数k41が、−1.9以下となる
場合には、図23に斜線を付して示した中間領域の像面
が負方向に曲がりすぎ、解像力が劣化するからである。
一方、係数k41が−1.1以上となる場合には、瞳を動
かしたときに、映像の画面の周辺部分の像面が正方向に
倒れ、解像力が劣化するからである。
【0247】次に、係数k41を、式(16)に示した範
囲の中間の範囲の値である、例えば−1.500とした
場合に、図45の接眼レンズの各パラメータを、第2レ
ンズ群102の形状係数sf2が式(6)を満たすよう
に設定すると、例えば、以下のようになる。
【0248】 r0= ∞ d0=35.000000 r1= 46.95438 d1=15.243933 nd1=1.624863 νd1=59.3331 r2= -81.59796 d2= 3.000000 nd2=1.755000 νd2=27.6000 r3= 262.88850 d3= 0.100000 r4= 35.32537 d4= 5.265233 nd4=1.634506 νd4=57.5452 r5= 42.57455 d5=18.825720 r6= 29.86996 d6=13.203455 nd6=1.543031 νd6=65.1511 r7=-118.63999 d7= 2.892257 r8=-251.38234 d8=11.893973 nd8=1.755000 νd8=27.6000 r9= 40.33824 a41=-0.344216×10-441=0.373255×10-7 f=46.112 ・・・(17)
【0249】ここで、b41は、非球面である、第4レン
ズ群104の瞳側の面141Aの6次の非球面係数を表
す。
【0250】なお、この場合、第2レンズ群102の形
状係数sf2は、10.746となり、式(6)を満たす。
【0251】接眼レンズの各パラメータが、式(17)
に示すように設定されている場合に、瞳が光軸上にある
ときには、図45に示したような光路図が描かれる。ま
た、この場合の球面収差、非点収差、および歪曲収差
は、図46に示すようになり、像面上における横収差
は、図47に示すようになる。
【0252】また、接眼レンズの各パラメータが、式
(17)に示すように設定されている場合に、瞳が光軸
上から9mmだけずれたときに描かれる光路図を、図4
8に示す。さらに、この場合の像面上における横収差
を、図49に示す。
【0253】次に、係数k32を、式(16)に示した範
囲の下限値である−1.9とした場合に、図45の接眼
レンズの各パラメータを、第2レンズ群102の形状係
数sf2が式(6)を満たすように設定すると、例え
ば、以下のようになる。
【0254】 r0= ∞ d0=35.000000 r1= 51.43608 d1=20.175768 nd1=1.620000 νd1=60.3000 r2= -48.86497 d2= 3.000000 nd2=1.755000 νd2=27.6000 r3=2852.31240 d3= 0.100000 r4= 29.02626 d4= 6.819791 nd4=1.563701 νd4=63.6389 r5= 31.02646 d5=14.886732 r6= 29.14243 d6=11.868992 nd6=1.620000 νd6=60.3000 r7= 293.64092 d7= 8.338791 r8=-266.79528 d8= 5.960953 nd8=1.664663 νd8=32.4763 r9= 51.30455 a41=-0.699328×10-441=0.953879×10-7 f=46.114 ・・・(18)
【0255】なお、この場合、第2レンズ群102の形
状係数sf2は、30.023となり、式(6)を満たす。
【0256】接眼レンズの各パラメータが、式(18)
に示すように設定されている場合に、瞳が光軸上にある
ときには、球面収差、非点収差、および歪曲収差は、図
50に示すようになり、像面上における横収差は、図5
1に示すようになる。
【0257】また、接眼レンズの各パラメータが、式
(18)に示すように設定されている場合に、瞳が光軸
上から9mmだけずれているときの像面上における横収
差は、図52に示すようになる。
【0258】次に、係数k41を、式(16)に示した範
囲の上限値である−1.1とした場合に、図45の接眼
レンズの各パラメータを、第2レンズ群102の形状係
数sf2が式(6)を満たすように設定すると、例え
ば、以下のようになる。
【0259】 r0= ∞ d0=35.000000 r1= 42.73929 d1=16.486633 nd1=1.653513 νd1=54.4529 r2=-90.08130 d2= 3.000000 nd2=1.755000 νd2=27.6000 r3=102.53971 d3= 0.100000 r4= 44.79904 d4= 6.635084 nd4=1.620000 νd4=60.3000 r5= 90.04515 d5=16.723563 r6= 34.62602 d6= 7.621149 nd6=1.487000 νd6=70.4000 r7=180.67253 d7= 1.334160 r8= 74.08869 d8=17.786101 nd8=1.755000 νd8=27.6000 r9= 34.28271 a41=-0.135749×10-441=-0.106893×10-7 f=46.112 ・・・(19)
【0260】なお、この場合、第2レンズ群102の形
状係数sf2は、2.980となり、式(6)を満たす。
【0261】接眼レンズの各パラメータが、式(19)
に示すように設定されている場合に、瞳が光軸上にある
ときには、球面収差、非点収差、および歪曲収差は、図
53に示すようになり、像面上における横収差は、図5
4に示すようになる。
【0262】また、接眼レンズの各パラメータが、式
(19)に示すように設定されている場合に、瞳が光軸
上から9mmだけずれているときの像面上における横収
差は、図55に示すようになる。
【0263】次に、図56は、拡大光学系を構成するレ
ンズ13L,13Rとして用いる接眼レンズの第4実施
の形態の構成例を示している。なお、図中、図22にお
ける場合と対応する部分については、同一の符号を付し
てある。即ち、この接眼レンズは、基本的に、図22に
おける場合と同様に構成されている。
【0264】従って、第4実施の形態においても、接眼
レンズは、4群5枚のレンズで構成されている。即ち、
接眼レンズは、第1レンズ群101、第2レンズ群10
2、第3レンズ群103、第4レンズ群104が、瞳側
から順次配置されて構成されている。そして、第1レン
ズ群101は、正レンズであるレンズ111と負レンズ
であるレンズ112とが接合されて構成され、第2レン
ズ群102は、正レンズであるレンズ121で構成され
ている。さらに、第2レンズ群102の形状係数sf2
は、ここでも、解像力の劣化を防止するために、式
(6)を満たすような値、即ち、0.5より大きい値と
されている。
【0265】そして、第3レンズ群103は、正レンズ
であるレンズ131で構成され、第4レンズ群104
は、負レンズであるレンズ141で構成されている。
【0266】但し、第4実施の形態では、以上の第1レ
ンズ群101乃至第4レンズ群104のうち、第4レン
ズ群104を構成するレンズ141のスクリーン側の面
141Bだけが非球面とされている。さらに、この場
合、第4レンズ群104のスクリーン側の面141Bの
4次の非球面係数をa42とするとともに、所定の係数を
42と、それぞれするとき、式 −1.8<k42<2.0、但し、a42=(k42/f)3 ・・・(20) が成立するように、係数k42が設定されている。
【0267】これは、係数k42が、−1.8以下となる
場合には、瞳を動かしたときに、映像の画面の周辺部分
でのコマ収差が大きくなり、解像力が劣化するからであ
る。さらに、この場合、歪曲収差も負方向に大きくなる
からである。一方、係数k42が2.0以上となる場合に
は、図23に斜線を付して示した中間領域では、像面が
負方向に曲がりすぎ、周辺部分では、像面が正方向に曲
がりすぎ、解像力が劣化するからである。さらに、歪曲
収差も正方向に大きくなるからである。
【0268】次に、係数k42を、式(20)に示した範
囲の中間の範囲の値である、例えば1.700とした場
合に、図56の接眼レンズの各パラメータを、第2レン
ズ群102の形状係数sf2が式(6)を満たすように
設定すると、例えば、以下のようになる。
【0269】 r0= ∞ d0=35.000000 r1= 57.33885 d1=18.369087 nd1=1.627197 νd1=53.4628 r2=-39.79919 d2= 3.000000 nd2=1.752596 νd2=30.0865 r3=370.26370 d3= 0.100000 r4= 37.88815 d4=14.933140 nd4=1.487000 νd4=70.4000 r5=632.70628 d5=19.132328 r6= 27.34086 d6= 7.538561 nd6=1.620000 νd6=60.3000 r7= 87.43207 d7= 7.581556 r8=-29.49375 d8= 3.000000 nd8=1.755000 νd8=27.6000 r9=327.65071 a42=0.501077×10-442=-0.173207×10-6 f=46.112 ・・・(21)
【0270】ここで、b42は、非球面である、第4レン
ズ群104のスクリーン側の面141Bの6次の非球面
係数を表す。
【0271】なお、この場合、第2レンズ群102の形
状係数sf2は、1.127となり、式(6)を満たす。
【0272】接眼レンズの各パラメータが、式(21)
に示すように設定されている場合に、瞳が光軸上にある
ときには、図56に示したような光路図が描かれる。ま
た、この場合の球面収差、非点収差、および歪曲収差
は、図57に示すようになり、像面上における横収差
は、図58に示すようになる。
【0273】また、接眼レンズの各パラメータが、式
(21)に示すように設定されている場合に、瞳が光軸
上から9mmだけずれたときに描かれる光路図を、図5
9に示す。さらに、この場合の像面上における横収差
を、図60に示す。
【0274】次に、係数k42を、式(20)に示した範
囲の下限値である−1.8とした場合に、図56の接眼
レンズの各パラメータを、第2レンズ群102の形状係
数sf2が式(6)を満たすように設定すると、例え
ば、以下のようになる。
【0275】 r0= ∞ d0=35.000000 r1= 63.74873 d1=16.817964 nd1=1.648512 νd1=49.6557 r2=-41.34616 d2= 3.000000 nd2=1.755000 νd2=27.6000 r3=540.21774 d3= 0.100000 r4= 37.57345 d4=13.547257 nd4=1.487000 νd4=70.4000 r5=209.85729 d5=21.708479 r6= 26.83056 d6= 8.662030 nd6=1.620000 νd6=60.3000 r7=130.40070 d7= 7.164270 r8=-30.19076 d8= 3.000000 nd8=1.755000 νd8=27.6000 r9= 32.73832 a42=-0.594804×10-442=0.600080×10-8 f=46.112 ・・・(22)
【0276】なお、この場合、第2レンズ群102の形
状係数sf2は、1.436となり、式(6)を満たす。
【0277】接眼レンズの各パラメータが、式(22)
に示すように設定されている場合に、瞳が光軸上にある
ときには、球面収差、非点収差、および歪曲収差は、図
61に示すようになり、像面上における横収差は、図6
2に示すようになる。
【0278】また、接眼レンズの各パラメータが、式
(22)に示すように設定されている場合に、瞳が光軸
上から9mmだけずれているときの像面上における横収
差は、図63に示すようになる。
【0279】次に、係数k42を、式(20)に示した範
囲の上限値である2.0とした場合に、図56の接眼レ
ンズの各パラメータを、第2レンズ群102の形状係数
sf2が式(6)を満たすように設定すると、例えば、
以下のようになる。
【0280】 r0= ∞ d0=35.000000 r1= 57.12941 d1=16.680182 nd1=1.614935 νd1=54.1070 r2= -46.27543 d2= 3.000000 nd2=1.753322 νd2=29.2884 r3= 308.46978 d3= 0.100000 r4= 38.05458 d4=13.868119 nd4=1.487000 νd4=70.4000 r5= 293.50877 d5=20.101568 r6= 28.03696 d6= 8.406043 nd6=1.675762 νd6=51.4159 r7= 125.69552 d7= 6.342776 r8= -36.16103 d8= 3.000000 nd8=1.755000 νd8=27.6000 r9=29279.63461 a42=0.815921×10-442=-0.213534×10-6 f=46.112 ・・・(23)
【0281】なお、この場合、第2レンズ群102の形
状係数sf2は、1.298となり、式(6)を満たす。
【0282】接眼レンズの各パラメータが、式(23)
に示すように設定されている場合に、瞳が光軸上にある
ときには、球面収差、非点収差、および歪曲収差は、図
64に示すようになり、像面上における横収差は、図6
5に示すようになる。
【0283】また、接眼レンズの各パラメータが、式
(23)に示すように設定されている場合に、瞳が光軸
上から9mmだけずれているときの像面上における横収
差は、図66に示すようになる。
【0284】以上説明した構成によれば、対角で、40
度以上の画角に亘って、高解像力で、アイレリーフが長
く、また、瞳位置が、ある程度、光軸上からずれても、
高解像力な接眼レンズを提供することができる。
【0285】なお、式(9)乃至(11),(13)乃
至(15),(17)乃至(19),(21)乃至(2
3)から明らかなように、アイレリーフは、0.75f
以上確保されている。
【0286】次に、以上説明した接眼レンズによって、
映像の虚像を形成して提供するディスプレイ装置7につ
いて説明する。
【0287】図67は、ディスプレイ装置7の第9の構
成例を示している。
【0288】表示素子(画像表示素子)151は、自発
光型または透過型の表示デバイス(自発光型デバイスま
たは透過光制御型デバイス)で、ユーザに提供すべき映
像を表示する。
【0289】即ち、表示素子151は、図6または図7
で説明したように構成される表示デバイスで、そこで表
示された映像は、投影レンズ152を介して、透過式ス
クリーン153上に投影される。そして、この透過式ス
クリーン153上に投影された映像が、図22、図3
4、図45、または図56に示したように構成される接
眼レンズ154を介することにより、ユーザの眼球に入
射し、これにより、ユーザの眼球において、表示素子1
51において表示された映像の虚像が観察される。
【0290】なお、以上の構成においては、投影レンズ
152、透過式スクリーン153、および接眼レンズ1
54が拡大光学系を構成している。
【0291】図68は、ディスプレイ装置7の第10の
構成例を示している。なお、図中、図67における場合
と対応する部分については、同一の符号を付してある。
即ち、このディスプレイ装置7は、透過式スクリーン1
53が設けられていないことを除けば、図67における
場合と同様に構成されている。
【0292】図68のディスプレイ装置7では、表示素
子151において表示された映像が、投影レンズ152
を介することで、その映像の空中像161が、例えば、
図67において透過式スクリーン153が設置されてい
た位置に形成される。この空中像161が、接眼レンズ
154を介することにより、ユーザの眼球に入射し、こ
れにより、ユーザの眼球において、表示素子151にお
いて表示された映像の虚像が観察される。なお、この場
合、図68に一点破線で示すように、空中像161の近
くに、フィールドレンズ155を配置することが可能で
ある。この場合、接眼レンズ154を介して見た画像の
周辺光量を増加させることができる。
【0293】図69は、ディスプレイ装置7の第11の
構成例を示している。なお、図中、図67における場合
と対応する部分については、同一の符号を付してある。
即ち、このディスプレイ装置7は、投影レンズ152お
よび透過式スクリーン153が設けられていないことを
除けば、図67における場合と同様に構成されている。
【0294】このディスプレイ装置7では、表示素子1
51において表示された映像が、接眼レンズ154を、
直接介することにより、ユーザの眼球に入射し、これに
より、ユーザの眼球において、表示素子151において
表示された映像の虚像が観察される。
【0295】表示素子151の表示領域が大きい場合に
は、図69に示したように、表示素子151において表
示された映像を、投影レンズ152で拡大することな
く、接眼レンズ154だけを介して見るだけでも、画角
を広くするとともに、アイレリーフを長くすることがで
きる。表示素子151の表示領域が小さい場合には、接
眼レンズ154の焦点距離が短いと、画角は広くなる
が、アイレリーフは短くなる。一方、接眼レンズ154
の焦点距離が長いと、アイレリーフは長くなるが、画角
が狭くなる。そこで、表示素子151の表示領域が小さ
い場合には、図67に示したように、表示素子151上
の映像を、投影レンズ42で、透過式スクリーン153
上に拡大し、その拡大された映像を、接眼レンズ154
を介して見るようにすれば良い。この場合、画角を広く
するとともに、アイレリーフを長くすることができる。
【0296】図70は、ディスプレイ装置7の第12の
構成例を示している。なお、図中、図67における場合
と対応する部分については、同一の符号を付してある。
即ち、このディスプレイ装置7は、表示素子151に代
えて、表示素子171およびPBS(偏光ビームスプリ
ッタ)172が設けられている他は、図67における場
合と同様に構成されている。
【0297】図示せぬ光源から発せられた照明光として
の光は、PBS172において、90度反射され、表示
素子(画像表示素子)171に入射する。表示素子17
1は、反射型の表示デバイス(反射光制御型デバイス)
で、図8で説明したように、そこに入射される光を反射
することで、ユーザに提供すべき映像を表示する。
【0298】表示素子171における反射光としての映
像は、PBS172を透過して、投影レンズ152に入
射し、以下、図67における場合と同様にして、ユーザ
の眼球において、虚像が観察される。
【0299】図70においても、表示素子171で表示
された映像が、投影レンズ152によって拡大されるの
で、表示素子171の表示領域が小さい場合でも、画角
を広くするとともに、アイレリーフを長くすることがで
きる。
【0300】なお、PBS172に代えて、ハーフミラ
ーその他の光を分割する素子を設けることも可能であ
る。
【0301】図71は、ディスプレイ装置7の第13の
構成例を示している。なお、図中、図68または図70
における場合と対応する部分については、同一の符号を
付してある。即ち、このディスプレイ装置7は、表示素
子151に代えて、表示素子171およびPBS172
が設けられている他は、図68における場合と同様に構
成されている。
【0302】このディスプレイ装置7においては、図示
せぬ光源から発せられた照明光としての光が、PBS1
72において、90度反射され、表示素子171に入射
する。表示素子171では、そこに入射される光が反射
され、その反射光としての映像が、PBS172を透過
して、投影レンズ152に入射し、以下、図68におけ
る場合と同様にして、ユーザの眼球において、虚像が観
察される。なお、この場合にも、図47における場合と
同様に、フィールドレンズ55を配置することで、画像
の周辺光量を増加させることができる。
【0303】図72は、ディスプレイ装置7の第14の
構成例を示している。なお、図中、図70における場合
と対応する部分については、同一の符号を付してある。
即ち、このディスプレイ装置7は、PBS172が、表
示素子151と投影レンズ152との間ではなく、投影
レンズ152と接眼レンズ154との間に設けられてい
る他は、図70における場合と同様に構成されている。
【0304】この場合、図示せぬ光源から発せられた照
明光としての光が、PBS172において、90度反射
され、投影レンズ152を介して、表示素子171に入
射する。表示素子171では、そこに入射される光が反
射され、その反射光としての映像が、投影レンズ152
およびPBS172を透過して、透過式スクリーン15
3に拡大投影され、以下、図70における場合と同様に
して、ユーザの眼球において、虚像が観察される。
【0305】なお、同様の原理で、図71において、P
BS172は、表示素子151と投影レンズ152との
間ではなく、投影レンズ152と接眼レンズ154との
間に設けることが可能である。
【0306】図73は、ディスプレイ装置7の第15の
構成例を示している。なお、図中、図67における場合
と対応する部分については、同一の符号を付してある。
【0307】この場合、表示素子151において表示さ
れた映像としての光は、投影レンズ152を介して、ミ
ラー182に入射する。ミラー182では、投影レンズ
152からの光が、90度反射され、ミラー181に出
射される。ミラー181では、ミラー182からの反射
光が、さらに、90度反射され、その反射光が、透過式
スクリーン153上に投影される。そして、この透過式
スクリーン153上に投影された映像が、接眼レンズ1
54を介することにより、ユーザの眼球に入射し、これ
により、ユーザの眼球において、表示素子151におい
て表示された映像の虚像が観察される。
【0308】図74は、ディスプレイ装置7の第16の
構成例を示している。なお、図中、図70または図73
における場合と対応する部分については、同一の符号を
付してある。
【0309】この場合、図示せぬ光源から発せられた照
明光としての光は、PBS172において、90度反射
され、表示素子171に入射する。表示素子171は、
そこに入射される光を反射することで、ユーザに提供す
べき映像を形成し、その映像としての反射光は、PBS
172および投影レンズ152を介して、ミラー182
に入射し、以下、図73における場合と同様にして、ユ
ーザの眼球において、虚像が観察される。
【0310】即ち、図67乃至51では、表示素子15
1または171、投影レンズ152、接眼レンズ154
を一直線上に並べた構成としたが、ディスプレイ装置7
は、図73や図74に示したように、途中にミラー18
1および182を挿入することで、光路を折り曲げるよ
うな構成とすることができる。この場合、装置の小型化
を図ることができる。
【0311】図75は、ディスプレイ装置7の第17の
構成例を示している。
【0312】発光ダイオード191R,191G,19
1Bでは、それぞれ赤色、緑色、青色の光が、照明光と
して発光され、それぞれの光は、ダイクロイックプリズ
ム192、フライアイレンズ193、およびフィールド
レンズ194を介して、PBS195に入射する。PB
S195では、フィールドレンズ194からの光が、9
0度反射され、その反射光は、反射型の表示デバイスで
ある反射型映像表示パネル196に入射する。反射型映
像表示パネル196は、そこに入射される光を反射する
ことで、ユーザに提供すべき映像を形成し、その映像と
しての反射光は、PBS195および投影レンズ197
を介して、透過型スクリーン198に拡大投影される。
この拡大投影された像は、図22、図34、図45、ま
たは図56に示したように構成される接眼レンズ199
を介して、ユーザの眼球に入射し、これにより、ユーザ
の眼球において、反射型映像表示パネル196において
表示された映像の虚像が観察される。
【0313】この場合、反射型映像表示パネル196に
は、赤色、緑色、青色の光が、照明光として照射される
ので、いわゆるフィールドシーケンシャル方式により、
カラーの虚像を提供することができる。
【0314】図76は、ディスプレイ装置7の第18の
構成例を示している。なお、図中、図75における場合
と対応する部分については、同一の符号を付してある。
即ち、このディスプレイ装置7は、フライアイレンズ1
93とフィールドレンズ194との間に、ミラー201
が設けられているとともに、投影レンズ197と透過型
スクリーン198との間に、ミラー202および203
が設けられており、さらに、全体が筐体204内に固定
されている他は、図75における場合と同様に構成され
ている。
【0315】この実施の形態では、フライアイレンズ1
93からの照明光としての光は、ミラー201で90度
反射され、フィールドレンズ194を介して、PBS1
95に入射する。PBS195では、フィールドレンズ
194からの光が、90度反射され、その反射光は、反
射型映像表示パネル196に入射する。反射型映像表示
パネル196は、そこに入射される光を180度反射す
ることで、ユーザに提供すべき映像を形成し、その映像
としての反射光は、PBS195および投影レンズ19
7を介して、ミラー202に入射する。ミラー202で
は、投影レンズ197からの光が、90度反射され、そ
の反射光は、ミラー203に入射する。ミラー203で
は、ミラー202からの反射光が、さらに90度反射さ
れ、これにより、投影レンズ197で拡大された像が、
透過型スクリーン198に投影される。以下、図75に
おける場合と同様にして、ユーザの眼球において、反射
型映像表示パネル196において表示された映像の虚像
が観察される。
【0316】以上のように、ミラー201乃至203に
よって光路を曲げることで、装置の小型化を図ることが
できる。
【0317】図77は、ディスプレイ装置7の第19の
構成例を示している。
【0318】この実施の形態においては、図76に示し
たディスプレイ装置7を2組設けて、それぞれにより形
成される虚像を、左眼と右眼で観察することができるよ
うになされている。
【0319】即ち、図77において、発光ダイオード1
91RL,191GL,191BL、ダイクロイックプ
リズム192L、フライアイレンズ193L、フィール
ドレンズ194L,PBS195L、反射型映像表示パ
ネル196L、投影レンズ197L、透過型スクリーン
198L、接眼レンズ199L、ミラー201L乃至2
03Lは、図76の発光ダイオード191R,191
G,191B、ダイクロイックプリズム192、フライ
アイレンズ193、フィールドレンズ194,PBS1
95、反射型映像表示パネル196、投影レンズ19
7、透過型スクリーン198、接眼レンズ199、ミラ
ー201乃至203とそれぞれ同様に構成され、ユーザ
の左眼に、虚像を提供するようになされている。また、
図77において、発光ダイオード191RR,191G
R,191BR、ダイクロイックプリズム192R、フ
ライアイレンズ193R、フィールドレンズ194R,
PBS195R、反射型映像表示パネル196R、投影
レンズ197R、透過型スクリーン198R、接眼レン
ズ199R、ミラー201R乃至203Rも、図76の
発光ダイオード191R,191G,191B、ダイク
ロイックプリズム192、フライアイレンズ193、フ
ィールドレンズ194,PBS195、反射型映像表示
パネル196、投影レンズ197、透過型スクリーン1
98、接眼レンズ199、ミラー201乃至203とそ
れぞれ同様に構成され、ユーザの右眼に、虚像を提供す
るようになされている。
【0320】従って、この場合、ユーザは、虚像を、左
眼と右眼で観察することができる。
【0321】なお、図76におけるミラー201乃至2
03や、図77におけるミラー201L乃至203Lお
よび201R乃至203Rの配置位置は、図76や図7
7に示した位置に限定されるものではない。即ち、図7
6や図77の実施の形態では、光路を、図面と平行な方
向に曲げるように、ミラーを配置したが、その他、例え
ば、ミラーは、光路を、図面と垂直な方向に曲げるよう
に配置することも可能である。
【0322】以上のように、接眼レンズとして、図2
2、図34、図45、または図56に示したように構成
されるものを利用したディスプレイ装置7によれば、高
解像度で、広画角の映像を提供することが可能となる。
また、そのようなディスプレイ装置7を、ユーザ以外の
ものに固定した場合に、例えば、ユーザが動くことによ
って、ユーザの瞳が光軸からずれても、高解像度の映像
(虚像)を提供することができる。また、図22、図3
4、図45、または図56に示した接眼レンズは、アイ
レリーフを長くすることができるので、ユーザが光軸方
向に動いた場合にも対処可能となる。
【0323】なお、上述の場合には、第1レンズ群10
1乃至第4レンズ群104のうちの、第3レンズ群10
3または第4レンズ群104の1面だけ非球面とするよ
うにしたが、第3レンズ群103または第4レンズ群1
04の2面以上を非球面とするようにしても良い。な
お、第1レンズ群101や第2レンズ群102の面を非
球面としても良いが、第3レンズ群103または第4レ
ンズ群104の面を非球面とする方が、非点収差やコマ
収差を低減することができる。
【0324】さらに、上述の場合では、レンズの4次の
非球面係数を制限するようにしたが、その他、例えば、
レンズの6次の非球面係数を制限することによっても、
レンズの4次の非球面係数を制限した場合と同様の性能
を得ることが可能である。
【0325】なお、第3レンズ群103または第4レン
ズ群104の中の1面も非球面としない場合には、非点
収差や歪曲収差などが大きくなり、上述したような解像
力を保ちながら、対角の画角を40度以上にして、0.
75f以上のアイレリーフを実現することは困難であ
る。
【0326】ところで、ディスプレイ装置7において、
映像を、投影レンズなどの投影光学系によって、スクリ
ーン上に投影し、その投影像を、接眼レンズを介して観
察する場合に使用されるスクリーンとしては、例えば、
図67などに示した透過型のものの他、反射型のものが
ある。反射型のスクリーンを使用する場合、投影光学系
からの光を、反射型のスクリーンに照射し、そこで、1
80度反射されてくる反射光を、接眼レンズに入射させ
る必要がある。この場合、投影光学系からスクリーンま
での光路と、スクリーンから接眼レンズまでの光路が重
なるため、そのうちの一方の光路を、ハーフミラーなど
で折り曲げて、そのハーフミラーおよび投影光学系の間
の光路と、ハーフミラーおよび接眼レンズの間の光路と
を別々にすることが、一般的に行われる。
【0327】この場合、ハーフミラーは、接眼レンズと
スクリーンとの間の光路中に設置されることとなるた
め、その間には、その設置のためのスペースが必要とな
る。従って、接眼レンズとスクリーンとの間の距離は、
ある程度長くとる必要がある。しかしながら、接眼レン
ズとスクリーンとの間の距離(光軸上の距離)を長くす
ることと、アイレリーフを長くすることとは、やはり、
背反する要求である。
【0328】また、この場合、ハーフミラーの設置によ
る装置全体の大型化を防止するために、例えば、接眼レ
ンズの長さを短くする必要がある。接眼レンズの長さを
短くするには、それを構成するレンズの枚数を少なくす
る必要があるが、少ないレンズで、高解像力を実現する
のは、極めて困難である。
【0329】具体的には、例えば、USP2,637,
245などに開示されている接眼レンズでは、画角(見
かけ視界)は42度程度で、アイレリーフは1.376
f程度とハイアイポイントであるが、スクリーンとの間
の距離は、0.243f程度と短い。さらに、UXGA
やハイビジョンの規格に対応することは困難である。
【0330】そこで、図78は、拡大光学系を構成する
レンズ13L,13Rとして用いる接眼レンズの第5実
施の形態の構成例を示している。
【0331】この実施の形態(後述する他の実施の形態
の接眼レンズにおいても同様)においては、アイレリー
フが、例えば40mmに、瞳位置のずれの許容量が、例
えば±9mmに設定されている。さらに、画角は、水平
画角(全角)で35度、対角画角(全角)で40度以上
確保することができるように設定されている。
【0332】また、図78の第5実施の形態の接眼レン
ズ(後述する他の実施の形態の接眼レンズについても同
様)では、バックフォーカス(接眼レンズと、スクリー
ン上などに形成される像との距離)が、アイレリーフと
同程度に設定されている。即ち、ここでは、バックフォ
ーカスは、上述したアイレリーフと同様の40mm程度
を確保することができるように設定されている。
【0333】さらに、図78の第5実施の形態の接眼レ
ンズ(後述する他の実施の形態の接眼レンズについても
同様)は、装置の小型化のために、2群4枚で構成され
ている。このように、接眼レンズを構成するレンズの枚
数を少なくした場合、いわゆる色消しと、接眼レンズの
像面の平面化とを、共に実現することは困難である。そ
こで、ここでは、例えば、色消しが優先されている。こ
のように、色消しを優先する場合、接眼レンズを構成す
るのに使用するレンズの屈折率や分散値などが制限され
るため、像面湾曲を減らして、像面を平面にすることが
困難となる。即ち、少ない枚数の接眼レンズで色消しを
優先すると、一般に、その像面が曲面になることは避け
られない。
【0334】像面が曲面になっている接眼レンズによっ
て、例えば、収差の少ない投影光学系によりスクリーン
上などに投影された像を観察すると、光軸から離れた画
面の周辺領域(端の部分)では、像がぼけてしまい、解
像力が劣化する。そこで、ここでは、投影光学系におい
て、接眼レンズの像面と一致する曲面の像面の像が形成
されるものとし、これにより、画面の周辺領域において
も、像がぼけることなく、高解像度の映像の観察が可能
なようになされている。ここで、投影光学系に、曲面の
像面の像を形成させる方法としては、例えば、投影光学
系が像を投影するスクリーンを、そのような曲面形状と
する方法などがある。
【0335】なお、画面の周辺領域における像のぼけが
許容される場合には、投影光学系に、像面が曲面の像を
形成させる必要はない。
【0336】図78において、接眼レンズは、上述した
ように、2群4枚のレンズで構成されている。即ち、接
眼レンズは、第1レンズ群301および第2レンズ群3
02が、瞳側から順次配置されて構成されている。な
お、図78において、第2レンズ群302の右側に、投
影光学系により形成される像が投影されるスクリーンな
どが設置され、その像を、第1レンズ群301の左側
(瞳側)から見ることで、その虚像を観察することがで
きる。
【0337】第1レンズ群301(第1のレンズ群)
は、正レンズであるレンズ311と負レンズであるレン
ズ312とが、瞳側から見て順次接合されて構成されて
いる。即ち、レンズ311が瞳側に、レンズ312が瞳
と反対側(スクリーン側)に、それぞれ配置されてい
る。
【0338】第2レンズ群302(第2のレンズ群)
は、負レンズであるレンズ321と正レンズであるレン
ズ322とが、瞳側から見て順次接合されて構成されて
いる。即ち、レンズ321が瞳側に、レンズ322がス
クリーン側に、それぞれ配置されている。
【0339】そして、以上の第1レンズ群301または
第2レンズ群302のうち、ここでは、第1レンズ群3
01を構成するレンズ311の瞳側の面311Aだけが
非球面とされている。さらに、この場合、第1レンズ群
301の瞳側の面311Aの4次の非球面係数をa
11と、接眼レンズの全系の焦点距離をfと、所定の係数
をk11と、それぞれするとき、式 −0.9<k11<−0.5、但し、a11=(k11/f)3 ・・・(24) が成立するように、係数k11が設定されている。
【0340】これは、係数k11が、−0.9以下となる
場合には、瞳が光軸上から動いたときに、その動いた方
向と反対側の、映像の画面の周辺領域(画面の端の部
分)の像面が負方向に倒れ、解像力が劣化するからであ
る。一方、係数k11が−0.5以上となる場合には、瞳
が光軸上から動いたときに、その動いた方向の像面が正
方向に倒れ、解像力が劣化するからである。ここで、像
面が正方向または負方向に曲がりすぎるとは、サジタル
方向(S方向)の非点収差曲線とメリジオナル方向(M
方向)の非点収差曲線とから得られる平均像面を表す曲
線が、正方向または負方向に傾きすぎることを意味す
る。
【0341】ここで、式(24)(後述する他の条件式
についても同様)は、その条件を必ず満たさなければな
らないというものではない。但し、式(24)の条件を
満たさない場合は、接眼レンズの第1実施の形態で説明
したような意味で、接眼レンズの解像力が劣化する。
【0342】次に、第1レンズ群301におけるレンズ
311の瞳側の面311Aのみを非球面とし、係数k11
を、式(24)に示した範囲の中間の範囲の値である、
例えば−0.7とした場合における接眼レンズの各パラ
メータは、例えば、以下のようになる。
【0343】 r0= ∞ d0=40.000000 r1= 50.07380 d1=21.596783 nd1=1.540033 νd1=65.3863 r2= -45.97502 d2=16.930953 nd2=1.744445 νd2=43.5917 r3= -82.60234 d3= 1.000000 r4= 90.60758 d4= 3.000000 nd4=1.746911 νd4=38.3455 r5= 30.31965 d5=17.472265 nd5=1.487000 νd5=70.4000 r6=-7038.46034 d6=40.000000 r7= -75.00000 a11=-0.970425×10-611=-0.134184×10-9 f=70.704 ・・・(25)
【0344】ここで、式(25)以下においては、r0乃
至r7は、瞳面、レンズ311の瞳側の面、レンズ311
のスクリーン側の面(レンズ312の瞳側の面)、レン
ズ312の瞳側の面、レンズ321の瞳側の面、レンズ
321のスクリーン側の面(レンズ322の瞳側の
面)、レンズ322のスクリーン側の面、または投影光
学系によってスクリーンなどに形成される像の像面それ
ぞれにおける曲率半径(mm)を表す。また、d0は、瞳
から接眼レンズ、即ち、第1レンズ群301のレンズ3
11までの距離(アイレリーフ)(mm)を表し、d1乃
至d6は、レンズ311の厚み、レンズ312の厚み、レ
ンズ312とレンズ321との間の空気間隔、レンズ3
21の厚み、レンズ322の厚み、レンズ322からス
クリーンなどに形成される像までの距離(バックフォー
カス)(mm)を、それぞれ表す。さらに、nd1,nd2,
nd4、またはnd5は、レンズ311,12,21、または
22それぞれの硝材のd線における屈折率を表し、νd
1,νd2,νd4、またはνd5は、レンズ311,12,
21、または22それぞれの硝材のd線におけるアッベ
数を表す。また、a11またはb11は、非球面である、第
1レンズ群301の瞳側の面(レンズ311の瞳側の
面)311Aの4次または6次の非球面係数をそれぞれ
表し、fは、波長が525nm(ナノメートル)の光に
おける接眼レンズの焦点距離を表す。
【0345】接眼レンズの各パラメータが、式(25)
に示すように設定されている場合、レンズ311,31
2,321,322の形状は、図78に示したようにな
る。さらに、瞳が光軸上にあるときには、図78に示し
たような光路図が描かれる。また、この場合の球面収
差、非点収差、および歪曲収差は、図79に示すように
なり、像面上における横収差は、図80に示すようにな
る。
【0346】また、接眼レンズの各パラメータが、式
(25)に示すように設定されている場合に、瞳が光軸
上から9mmだけずれたときに描かれる光路図を、図8
1に示す。さらに、この場合の像面上における横収差
を、図82に示す。
【0347】なお、図78を含め、以下に示す光路図で
は、接眼レンズの第1実施の形態で説明した5つの光路
A乃至EのうちのDおよびEの図示を省略してある。
【0348】次に、第1レンズ群301におけるレンズ
311の瞳側の面311Aのみを非球面とし、係数k11
を、式(24)に示した範囲の下限値である−0.9と
した場合における接眼レンズの各パラメータは、例え
ば、以下のようになる。
【0349】 r0= ∞ d0=40.000000 r1= 46.78293 d1=25.517040 nd1=1.487000 νd1=70.4000 r2= -36.86474 d2=11.080586 nd2=1.698553 νd2=47.7991 r3= -57.08138 d3= 1.000000 r4= 160.01023 d4= 3.206065 nd4=1.745732 νd4=40.6829 r5= 32.53695 d5=19.196310 nd5=1.487000 νd5=70.4000 r6=-251.08445 d6=39.999999 r7= -75.00000 a11= -0.206251×10-511= -0.162838×10-9 f=70.704 ・・・(26)
【0350】接眼レンズの各パラメータが、式(26)
に示すように設定されている場合、レンズ311,31
2,321,322の形状は、図83に示すようにな
る。さらに、瞳が光軸上にあるときには、図83に示す
ような光路図が描かれる。また、この場合の球面収差、
非点収差、および歪曲収差は、図84に示すようにな
り、像面上における横収差は、図85に示すようにな
る。
【0351】また、接眼レンズの各パラメータが、式
(26)に示すように設定されている場合に、瞳が光軸
上から9mmだけずれたときに描かれる光路図を、図8
6に示す。さらに、この場合の像面上における横収差
を、図87に示す。
【0352】次に、第1レンズ群301におけるレンズ
311の瞳側の面311Aのみを非球面とし、係数k11
を、式(24)に示した範囲の上限値である−0.5と
した場合における接眼レンズの各パラメータは、例え
ば、以下のようになる。
【0353】 r0= ∞ d0=40.000000 r1= 56.36241 d1=19.832046 nd1=1.610052 νd1=60.8210 r2= -48.36727 d2=18.528516 nd2=1.744406 νd2=43.6864 r3=-128.12790 d3= 1.000000 r4= 80.08954 d4= 3.000000 nd4=1.747707 νd4=36.9175 r5= 30.32276 d5=17.639439 nd5=1.487000 νd5=70.4000 r6=-812.28344 d6=40.000000 r7= -75.00000 a11=-0.353654×10-611=-0.350604×10-11 f=70.704 ・・・(27)
【0354】接眼レンズの各パラメータが、式(27)
に示すように設定されている場合、レンズ311,31
2,321,322の形状は、図88に示すようにな
る。さらに、瞳が光軸上にあるときには、図88に示す
ような光路図が描かれる。また、この場合の球面収差、
非点収差、および歪曲収差は、図89に示すようにな
り、像面上における横収差は、図90に示すようにな
る。
【0355】また、接眼レンズの各パラメータが、式
(27)に示すように設定されている場合に、瞳が光軸
上から9mmだけずれたときに描かれる光路図を、図9
1に示す。さらに、この場合の像面上における横収差
を、図92に示す。
【0356】次に、図93は、拡大光学系を構成するレ
ンズ13L,13Rとして用いる接眼レンズの第6実施
の形態の構成例を示している。なお、図中、図78にお
ける場合と対応する部分については、同一の符号を付し
てある。即ち、この接眼レンズは、基本的に、図78に
おける場合と同様に構成されている。
【0357】但し、第6実施の形態では、第1レンズ群
301または第2レンズ群302のうち、第1レンズ群
301を構成するレンズ312のスクリーン側の面31
2Bだけが非球面とされている。さらに、この場合、第
1レンズ群301のスクリーン側の面312Bの4次の
非球面係数をa12と、接眼レンズの全系の焦点距離をf
と、所定の係数をk12と、それぞれするとき、式 −0.1<k12<1.2、但し、a12=(k12/f)3 ・・・(28) が成立するように、係数k12が設定されている。
【0358】これは、係数k12が、−0.1以下となる
場合には、映像の画面の周辺部分の像面が正方向に曲が
りすぎ、解像力が劣化するからである。一方、係数k12
が1.2以上となる場合には、瞳が光軸上から動いたと
きに、その動いた方向と反対側の、映像の画面の周辺部
分の像面が正方向に倒れ、解像力が劣化するからであ
る。
【0359】次に、第1レンズ群301におけるレンズ
312のスクリーン側の面312Bのみを非球面とし、
係数k12を、式(28)に示した範囲の中間の範囲の値
である、例えば1.1とした場合における接眼レンズの
各パラメータは、例えば、以下のようになる。
【0360】 r0= ∞ d0=40.000000 r1= 47.90263 d1=20.532074 nd1=1.549677 νd1=64.6446 r2= -61.94314 d2= 4.449320 nd2=1.487000 νd2=70.4000 r3=-142.84458 d3= 4.095881 r4=-280.44421 d4= 3.000000 nd4=1.748102 νd4=36.2474 r5= 41.59350 d5=27.922724 nd5=1.487000 νd5=70.4000 r6= -49.29290 d6=40.000000 r7= -75.00000 a12=0.376570×10-512=0.403927×10-9 f=70.704 ・・・(29)
【0361】ここで、b12は、非球面である、第1レン
ズ群301のレンズ312のスクリーン側の面312B
の6次の非球面係数を表す。
【0362】接眼レンズの各パラメータが、式(29)
に示すように設定されている場合、レンズ311,31
2,321,322の形状は、図93に示したようにな
る。さらに、瞳が光軸上にあるときには、図93に示し
たような光路図が描かれる。また、この場合の球面収
差、非点収差、および歪曲収差は、図94に示すように
なり、像面上における横収差は、図95に示すようにな
る。
【0363】また、接眼レンズの各パラメータが、式
(29)に示すように設定されている場合に、瞳が光軸
上から9mmだけずれたときに描かれる光路図を、図9
6に示す。さらに、この場合の像面上における横収差
を、図97に示す。
【0364】次に、第1レンズ群301におけるレンズ
312のスクリーン側の面312Bのみを非球面とし、
係数k12を、式(28)に示した範囲の下限値である−
0.1とした場合における接眼レンズの各パラメータ
は、例えば、以下のようになる。
【0365】 r0= ∞ d0=40.000000 r1= 59.60024 d1=22.208164 nd1=1.561732 νd1=61.3018 r2= -39.79904 d2= 9.621365 nd2=1.744000 νd2=44.7000 r3=-110.13093 d3= 1.000000 r4= 73.87884 d4= 8.203051 nd4=1.747301 νd4=37.6311 r5= 30.04885 d5=18.967420 nd5=1.487000 νd5=70.4000 r6=-266.58052 d6=40.000000 r7= -75.00000 a12=-0.282923×10-812=-0.298726×10-9 f=70.704 ・・・(30)
【0366】接眼レンズの各パラメータが、式(30)
に示すように設定されている場合、レンズ311,31
2,321,322の形状は、図98に示すようにな
る。さらに、瞳が光軸上にあるときには、図98に示す
ような光路図が描かれる。また、この場合の球面収差、
非点収差、および歪曲収差は、図99に示すようにな
り、像面上における横収差は、図100に示すようにな
る。
【0367】また、接眼レンズの各パラメータが、式
(30)に示すように設定されている場合に、瞳が光軸
上から9mmだけずれたときに描かれる光路図を、図1
01に示す。さらに、この場合の像面上における横収差
を、図102に示す。
【0368】次に、第1レンズ群301におけるレンズ
312のスクリーン側の面312Bのみを非球面とし、
係数k12を、式(28)に示した範囲の上限値である
1.2とした場合における接眼レンズの各パラメータ
は、例えば、以下のようになる。
【0369】 r0= ∞ d0=40.000000 r1= 45.35307 d1=24.984328 nd1=1.511234 νd1=64.2827 r2= -46.28172 d2= 3.000000 nd2=1.487000 νd2=70.4000 r3= -86.15767 d3= 4.572285 r4=-128.71885 d4= 3.000000 nd4=1.747277 νd4=37.6752 r5= 43.40071 d5=24.443387 nd5=1.487000 νd5=70.4000 r6= -43.83295 d6=40.000007 r7= -75.00000 a12=0.488893×10-512=0.401212×10-9 f=70.704 ・・・(31)
【0370】接眼レンズの各パラメータが、式(31)
に示すように設定されている場合、レンズ311,31
2,321,322の形状は、図103に示すようにな
る。さらに、瞳が光軸上にあるときには、図103に示
すような光路図が描かれる。また、この場合の球面収
差、非点収差、および歪曲収差は、図104に示すよう
になり、像面上における横収差は、図105に示すよう
になる。
【0371】また、接眼レンズの各パラメータが、式
(31)に示すように設定されている場合に、瞳が光軸
上から9mmだけずれたときに描かれる光路図を、図1
06に示す。さらに、この場合の像面上における横収差
を、図107に示す。
【0372】次に、図108は、拡大光学系を構成する
レンズ13L,13Rとして用いる接眼レンズの第7実
施の形態の構成例を示している。なお、図中、図78に
おける場合と対応する部分については、同一の符号を付
してある。即ち、この接眼レンズは、基本的に、図78
における場合と同様に構成されている。
【0373】但し、第7実施の形態では、第1レンズ群
301または第2レンズ群302のうち、第2レンズ群
302を構成するレンズ321の瞳側の面321Aだけ
が非球面とされている。さらに、この場合、第2レンズ
群302の瞳側の面321Aの4次の非球面係数をa21
と、接眼レンズの全系の焦点距離をfと、所定の係数を
21と、それぞれするとき、式 −1.0<k21<−0.5、但し、a21=(k21/f)3 ・・・(32) が成立するように、係数k21が設定されている。
【0374】これは、係数k21が、−1.0以下となる
場合には、映像の画面の周辺部分の像面が負方向に曲が
りすぎ、解像力が劣化するからである。一方、係数k21
が−0.5以上となる場合には、瞳が光軸上から動いた
ときに、その動いた方向と反対側の、映像の画面の周辺
部分の像面が正方向に倒れ、解像力が劣化するからであ
る。
【0375】次に、第2レンズ群302におけるレンズ
321の瞳側の面321Aのみを非球面とし、係数k21
を、式(32)に示した範囲の中間の範囲の値である、
例えば−0.8とした場合における接眼レンズの各パラ
メータは、例えば、以下のようになる。
【0376】 r0= ∞ d0=40.000000 r1= 51.53362 d1=25.734500 nd1=1.637960 νd1=56.9431 r2=-138.26306 d2= 3.000000 nd2=1.755000 νd2=27.6000 r3= 177.92592 d3= 2.134425 r4= 92.12853 d4= 8.878594 nd4=1.744000 νd4=44.7000 r5= 38.73840 d5=18.683144 nd5=1.501478 νd5=68.8479 r6= -72.62546 d6=40.000000 r7= -75.00000 a21=-0.144856×10-521=-0.456271×10-9 f=70.704 ・・・(33)
【0377】ここで、b21は、非球面である、第2レン
ズ群302のレンズ321の瞳側の面321Aの6次の
非球面係数を表す。
【0378】接眼レンズの各パラメータが、式(33)
に示すように設定されている場合、レンズ311,31
2,321,322の形状は、図108に示したように
なる。さらに、瞳が光軸上にあるときには、図108に
示したような光路図が描かれる。また、この場合の球面
収差、非点収差、および歪曲収差は、図109に示すよ
うになり、像面上における横収差は、図110に示すよ
うになる。
【0379】また、接眼レンズの各パラメータが、式
(33)に示すように設定されている場合に、瞳が光軸
上から9mmだけずれたときに描かれる光路図を、図1
11に示す。さらに、この場合の像面上における横収差
を、図112に示す。
【0380】次に、第2レンズ群302におけるレンズ
321の瞳側の面321Aのみを非球面とし、係数k21
を、式(32)に示した範囲の下限値である−1.0と
した場合における接眼レンズの各パラメータは、例え
ば、以下のようになる。
【0381】 r0= ∞ d0=40.000000 r1= 50.93361 d1=30.810164 nd1=1.638947 νd1=56.7747 r2=-80.61686 d2= 3.000000 nd2=1.755000 νd2=27.6000 r3=130.33798 d3= 4.739208 r4=116.91932 d4= 3.000000 nd4=1.501781 νd4=68.8172 r5= 48.67346 d5=18.379810 nd5=1.487000 νd5=70.4000 r6=-66.31831 d6=40.074024 r7=-75.00000 a21=-0.282896×10-521=-0.135659×10-8 f=70.708 ・・・(34)
【0382】接眼レンズの各パラメータが、式(34)
に示すように設定されている場合、レンズ311,31
2,321,322の形状は、図113に示すようにな
る。さらに、瞳が光軸上にあるときには、図113に示
すような光路図が描かれる。また、この場合の球面収
差、非点収差、および歪曲収差は、図114に示すよう
になり、像面上における横収差は、図115に示すよう
になる。
【0383】また、接眼レンズの各パラメータが、式
(34)に示すように設定されている場合に、瞳が光軸
上から9mmだけずれたときに描かれる光路図を、図1
16に示す。さらに、この場合の像面上における横収差
を、図117に示す。
【0384】次に、第2レンズ群302におけるレンズ
321の瞳側の面321Aのみを非球面とし、係数k21
を、式(32)に示した範囲の上限値である−0.5と
した場合における接眼レンズの各パラメータは、例え
ば、以下のようになる。
【0385】 r0= ∞ d0=40.000000 r1= 54.25936 d1=20.371520 nd1=1.593045 νd1=61.7750 r2= -49.98184 d2=18.762553 nd2=1.744000 νd2=44.7000 r3= -153.31734 d3= 1.000000 r4= 72.07611 d4= 3.000000 nd4=1.748554 νd4=35.5128 r5= 31.41941 d5=16.865927 nd5=1.487000 νd5=70.4000 r6=-1306.83799 d6=40.000000 r7= -75.00000 a21=-0.353654×10-621= -0.296813×10-9 f=70.704 ・・・(35)
【0386】接眼レンズの各パラメータが、式(35)
に示すように設定されている場合、レンズ311,31
2,321,322の形状は、図118に示すようにな
る。さらに、瞳が光軸上にあるときには、図118に示
すような光路図が描かれる。また、この場合の球面収
差、非点収差、および歪曲収差は、図119に示すよう
になり、像面上における横収差は、図120に示すよう
になる。
【0387】また、接眼レンズの各パラメータが、式
(35)に示すように設定されている場合に、瞳が光軸
上から9mmだけずれたときに描かれる光路図を、図1
21に示す。さらに、この場合の像面上における横収差
を、図122に示す。
【0388】次に、図123は、拡大光学系を構成する
レンズ13L,13Rとして用いる接眼レンズの第8実
施の形態の構成例を示している。なお、図中、図78に
おける場合と対応する部分については、同一の符号を付
してある。即ち、この接眼レンズは、基本的に、図78
における場合と同様に構成されている。
【0389】但し、第8実施の形態では、第1レンズ群
301または第2レンズ群302のうち、第2レンズ群
302を構成するレンズ322のスクリーン側の面32
2Bだけが非球面とされている。さらに、この場合、第
2レンズ群302のスクリーン側の面322Bの4次の
非球面係数をa22と、接眼レンズの全系の焦点距離をf
と、所定の係数をk22と、それぞれするとき、式 −0.2<k22<1.4、但し、a22=(k22/f)3 ・・・(36) が成立するように、係数k22が設定されている。
【0390】これは、係数k22が、−0.2以下となる
場合には、瞳が光軸上から動いたときに、その動いた方
向と反対側の、映像の画面の周辺部分の像面が正方向に
倒れ、解像力が劣化するからである。一方、係数k22
1.4以上となる場合には、映像の画面の中心部分と周
辺部分との間の中間領域(図23において斜線を付して
示した部分)の像面が正方向に曲がりすぎるとともに、
その周辺部分の像面が負方向に曲がりすぎ、解像力が劣
化するからである。
【0391】次に、第2レンズ群302におけるレンズ
322のスクリーン側の面322Bのみを非球面とし、
係数k22を、式(36)に示した範囲の中間の範囲の値
である、例えば1.0とした場合における接眼レンズの
各パラメータは、例えば、以下のようになる。
【0392】 r0= ∞ d0=40.000000 r1= 53.25800 d1=24.594861 nd1=1.489267 νd1=69.0034 r2= -95.29804 d2= 3.000000 nd2=1.751184 νd2=31.7766 r3= 470.65448 d3= 1.905110 r4= 51.15860 d4=10.173024 nd3=1.744000 νd4=44.7000 r5= 31.00215 d5=20.327005 nd5=1.487000 νd5=70.4000 r6=-105.92664 d6=40.000000 r7= -75.00000 a22=0.282923×10-522=0.263858×10-11 f=70.704 ・・・(37)
【0393】ここで、b22は、非球面である、第2レン
ズ群302のレンズ322のスクリーン側の面322B
の6次の非球面係数を表す。
【0394】接眼レンズの各パラメータが、式(37)
に示すように設定されている場合、レンズ311,31
2,321,322の形状は、図123に示したように
なる。さらに、瞳が光軸上にあるときには、図123に
示したような光路図が描かれる。また、この場合の球面
収差、非点収差、および歪曲収差は、図124に示すよ
うになり、像面上における横収差は、図125に示すよ
うになる。
【0395】また、接眼レンズの各パラメータが、式
(37)に示すように設定されている場合に、瞳が光軸
上から9mmだけずれたときに描かれる光路図を、図1
26に示す。さらに、この場合の像面上における横収差
を、図127に示す。
【0396】次に、第2レンズ群302におけるレンズ
322のスクリーン側の面322Bのみを非球面とし、
係数k22を、式(36)に示した範囲の下限値である−
0.2とした場合における接眼レンズの各パラメータ
は、例えば、以下のようになる。
【0397】 r0= ∞ d0=40.000000 r1= 54.45186 d1=20.611380 nd1=1.587757 νd1=62.0893 r2= -48.72213 d2=20.140800 nd2=1.744913 νd2=42.4859 r3=-142.45322 d3= 1.000000 r4= 62.92736 d4= 3.000000 nd4=1.749529 νd4=34.0261 r5= 30.83249 d5=15.247820 nd5=1.487000 νd5=70.4000 r6= 357.62396 d6=40.000000 r7= -75.00000 a22=-0.226338×10-722=0.223811×10-8 f=70.704 ・・・(38)
【0398】接眼レンズの各パラメータが、式(38)
に示すように設定されている場合、レンズ311,31
2,321,322の形状は、図128に示すようにな
る。さらに、瞳が光軸上にあるときには、図128に示
すような光路図が描かれる。また、この場合の球面収
差、非点収差、および歪曲収差は、図129に示すよう
になり、像面上における横収差は、図130に示すよう
になる。
【0399】また、接眼レンズの各パラメータが、式
(38)に示すように設定されている場合に、瞳が光軸
上から9mmだけずれたときに描かれる光路図を、図1
31に示す。さらに、この場合の像面上における横収差
を、図132に示す。
【0400】次に、第2レンズ群302におけるレンズ
322のスクリーン側の面322Bのみを非球面とし、
係数k22を、式(36)に示した範囲の上限値である
1.4とした場合における接眼レンズの各パラメータ
は、例えば、以下のようになる。
【0401】 r0= ∞ d0=40.000000 r1= 40.50842 d1=20.778826 nd1=1.512048 νd1=58.0043 r2=-147.28690 d2= 3.000000 nd2=1.749294 νd2=34.3723 r3= 78.38449 d3= 1.000000 r4= 34.45382 d4= 3.000000 nd4=1.737236 νd4=45.2369 r5= 24.59147 d5=23.037221 nd5=1.487000 νd5=70.4000 r6=-238.11515 d6=40.000000 r7= -75.00000 a22=0.776340×10-522=0.332592×10-8 f=70.704 ・・・(39)
【0402】接眼レンズの各パラメータが、式(39)
に示すように設定されている場合、レンズ311,31
2,321,322の形状は、図133に示すようにな
る。さらに、瞳が光軸上にあるときには、図133に示
すような光路図が描かれる。また、この場合の球面収
差、非点収差、および歪曲収差は、図134に示すよう
になり、像面上における横収差は、図135に示すよう
になる。
【0403】また、接眼レンズの各パラメータが、式
(39)に示すように設定されている場合に、瞳が光軸
上から9mmだけずれたときに描かれる光路図を、図1
36に示す。さらに、この場合の像面上における横収差
を、図137に示す。
【0404】以上説明した構成によれば、対角で、40
度以上の画角に亘って、高解像力で、かつ瞳位置が、あ
る程度、光軸上からずれても、高解像力な接眼レンズを
提供することができる。また、アイレリーフおよびバッ
クフォーカスをバランス良く、かつ長い距離を確保する
ことができる。
【0405】即ち、式(25)乃至(27),(29)
乃至(31),(33)乃至(35),(37)乃至
(39)から明らかなように、アイレリーフd0およびバ
ックフォーカスd6は、いずれも0.56f以上と、互い
にバランス良く、長い距離が確保されている。
【0406】次に、以上説明した接眼レンズによって、
映像の虚像を形成して提供するディスプレイ装置7につ
いて説明する。
【0407】図138は、ディスプレイ装置7の第20
の構成例を示している。
【0408】表示素子(画像表示素子)331は、例え
ば、図67における表示素子151と同様に構成される
自発光型または透過型の表示デバイスで、ユーザに提供
すべき映像を表示する。表示素子331において表示さ
れた映像は、投影レンズ332を介して、ハーフミラー
334に入射する。ハーフミラー334では、投影レン
ズ332からの光が90度反射され、反射式スクリーン
333に照射される。反射式スクリーン333は、接眼
レンズ335の像面と一致するような曲面のスクリーン
で、ハーフミラー334からの光を、180度反射す
る。この反射光は、ハーフミラー334を透過して、図
78や、図93、図108、図123などに示したよう
に構成される接眼レンズ335を介することにより、ユ
ーザの眼球に入射し、これにより、ユーザの眼球におい
て、表示素子331において表示された映像の虚像が観
察される。
【0409】図139は、ディスプレイ装置7の第21
の構成例を示している。なお、図中、図138における
場合と対応する部分については、同一の符号を付してあ
る。即ち、この映像提供装置は、ハーフミラー334
が、反射式スクリーン333と接眼レンズ335との間
ではなく、投影レンズ332と反射式スクリーン333
との間に設けられていることを除けば、図138におけ
る場合と同様に構成されている。
【0410】図139では、表示素子331において表
示された映像が、投影レンズ332およびハーフミラー
334を介して、反射式スクリーン333に照射され
る。反射式スクリーン333では、ハーフミラー334
からの光が、180度反射され、この反射光は、ハーフ
ミラー334において、さらに90度反射され、接眼レ
ンズ335に入射し、以下、図138における場合と同
様にして、ユーザの眼球において、表示素子331にお
いて表示された映像の虚像が観察される。
【0411】図140は、ディスプレイ装置7の第22
の構成例を示している。なお、図中、図138における
場合と対応する部分については、同一の符号を付してあ
る。即ち、このディスプレイ装置7は、表示素子331
に代えて、表示素子351およびPBS352が設けら
れている他は、図138における場合と同様に構成され
ている。
【0412】図示せぬ光源から発せられた照明光として
の光が、PBS352において、90度反射され、表示
素子(画像表示素子)351に入射する。表示素子35
1は、例えば、図70における表示素子171と同様に
構成される反射型の表示デバイスで、そこに入射される
光を反射することで、ユーザに提供すべき映像を表示す
る。
【0413】表示素子171で反射された反射光として
の映像は、PBS352を透過して、投影レンズ332
に入射し、以下、図138における場合と同様にして、
ユーザの眼球において、虚像が観察される。
【0414】なお、PBS352に代えて、ハーフミラ
ーその他の光を分割する素子を設けることも可能であ
る。
【0415】図141は、ディスプレイ装置7の第23
の構成例を示している。なお、図中、図140における
場合と対応する部分については、同一の符号を付してあ
る。即ち、この映像提供装置は、PBS352が、表示
素子351と投影レンズ332との間ではなく、投影レ
ンズ332とハーフミラー334との間に設けられてい
る他は、図140における場合と同様に構成されてい
る。
【0416】この場合、図示せぬ光源から発せられた照
明光としての光が、PBS352において、90度反射
され、投影レンズ332を介して、表示素子351に入
射する。表示素子351では、そこに入射される光が反
射され、その反射光としての映像が、投影レンズ332
およびPBS352を透過して、ハーフミラー334に
入射し、以下、図140における場合と同様にして、ユ
ーザの眼球において、虚像が観察される。
【0417】図142は、ディスプレイ装置7の第24
の構成例を示している。
【0418】発光ダイオード391R,391G,39
1Bでは、それぞれ赤色、緑色、青色の光が、照明光と
して発光され、それぞれの光は、ダイクロイックプリズ
ム392、フライアイレンズ393、およびフィールド
レンズ394を介して、PBS395に入射する。PB
S395では、フィールドレンズ394からの光が、9
0度反射され、その反射光は、反射型の表示素子である
反射型映像表示パネル396に入射する。反射型映像表
示パネル396は、そこに入射される光を反射すること
で、ユーザに提供すべき映像を形成し、その映像として
の反射光は、PBS395および投影レンズ397を介
して、ハーフミラー400に入射する。ハーフミラー4
00では、投影レンズ397からの映像が90度反射さ
れ、これにより、その映像が、反射型スクリーン398
に拡大投影される。この拡大投影された像は、図78
や、図93、図108、図123などに示したように構
成される接眼レンズ399を介して、ユーザの眼球に入
射し、これにより、ユーザの眼球において、反射型映像
表示パネル396において表示された映像の虚像が観察
される。
【0419】この場合、反射型映像表示パネル396に
は、赤色、緑色、青色の光が、照明光として照射される
ので、いわゆるフィールドシーケンシャル方式により、
カラーの虚像を提供することができる。
【0420】図143は、ディスプレイ装置7の第25
の構成例を示している。なお、図中、図142における
場合と対応する部分については、同一の符号を付してあ
る。即ち、この映像提供装置は、フライアイレンズ39
3とフィールドレンズ394との間に、ミラー401が
設けられている他は、図142における場合と同様に構
成されている。
【0421】この実施の形態では、フライアイレンズ3
93からの照明光としての光は、ミラー401で90度
反射され、フィールドレンズ394を介して、PBS3
95に入射する。PBS395では、フィールドレンズ
394からの光が、90度反射され、その反射光は、反
射型映像表示パネル396に入射する。反射型映像表示
パネル396は、そこに入射される光を反射すること
で、ユーザに提供すべき映像を形成し、その映像として
の反射光は、PBS395および投影レンズ397を介
して、ハーフミラー400に入射する。ハーフミラー4
00では、投影レンズ397からの光が、90度反射さ
れ、その反射光は、反射型スクリーン398に投影され
る。以下、図142における場合と同様にして、ユーザ
の眼球において、反射型映像表示パネル396において
表示された映像の虚像が観察される。
【0422】この場合、ミラー401によって光路を曲
げているので、装置の小型化を図ることができる。
【0423】図144は、ディスプレイ装置7の第26
の構成例を示している。
【0424】この実施の形態においては、図143に示
した映像提供装置を2組設けて、それぞれにより形成さ
れる虚像を、左眼と右眼で観察することができるように
なされている。
【0425】即ち、図144において、発光ダイオード
391RL,391GL,391BL、ダイクロイック
プリズム392L、フライアイレンズ393L、フィー
ルドレンズ394L,PBS395L、反射型映像表示
パネル396L、投影レンズ397L、反射型スクリー
ン398L、接眼レンズ399L、ハーフミラー400
L、またはミラー401Lは、図143の発光ダイオー
ド391R,391G,391B、ダイクロイックプリ
ズム392、フライアイレンズ393、フィールドレン
ズ394,PBS395、反射型映像表示パネル39
6、投影レンズ397、反射型スクリーン398、接眼
レンズ399、ハーフミラー400、またはミラー40
1とそれぞれ同様に構成され、ユーザの左眼に、虚像を
提供するようになされている。また、図144におい
て、発光ダイオード391RR,391GR,391B
R、ダイクロイックプリズム392R、フライアイレン
ズ393R、フィールドレンズ394R,PBS395
R、反射型映像表示パネル396R、投影レンズ397
R、反射型スクリーン398R、接眼レンズ399R、
ハーフミラー400R、またはミラー401Rも、図1
43の発光ダイオード391R,391G,391B、
ダイクロイックプリズム392、フライアイレンズ39
3、フィールドレンズ394,PBS395、反射型映
像表示パネル396、投影レンズ397、反射型スクリ
ーン398、接眼レンズ399、ハーフミラー400、
またはミラー401とそれぞれ同様に構成され、ユーザ
の右眼に、虚像を提供するようになされている。
【0426】従って、この場合、ユーザは、虚像を、左
眼と右眼で観察することができる。
【0427】なお、図143におけるミラー401や、
図144におけるミラー401Lおよび401Rの配置
位置は、図143や図144に示した位置に限定される
ものではない。即ち、図143や図144の実施の形態
では、光路を、図面と平行な方向に曲げるように、ミラ
ーを配置したが、その他、例えば、ミラーは、光路を、
図面と垂直な方向に曲げるように配置することも可能で
ある。
【0428】なお、図78や、図93、図108、図1
23などに示した接眼レンズは、その他、例えば、図6
8に示したように、空中像161の虚像を観察する場合
にも用いることが可能である。この場合、空中像161
は、例えば、図138に示した反射式スクリーン333
のように、曲面形状に形成するのが望ましい。
【0429】また、図78や、図93、図108、図1
23などに示した接眼レンズは、例えば、図75乃至図
77などに示した接眼レンズ199(199L,199
R)などとしても用いることが可能である。即ち、図7
8や、図93、図108、図123などに示した接眼レ
ンズは、反射式スクリーンを用いずに形成された像(映
像)の虚像を観察する場合にも用いることが可能であ
る。
【0430】以上のように、接眼レンズとして、図78
や、図93、図108、図123などに示したように構
成されるものを利用したディスプレイ装置7によれば、
高解像度で、広画角の映像を提供することが可能とな
り、さらに、ユーザの瞳が光軸からずれても、高解像度
の映像(虚像)を提供することが可能となる他、アイレ
リーフとバックフォーカスとを、バランス良く確保する
ことが可能となるので、ユーザが光軸方向に動いた場合
に対処することができるとともに、スクリーンと接眼レ
ンズとを離して設置することなどが可能となる。また、
接眼レンズを構成するレンズの枚数が少ないので、装置
の小型化、軽量化が可能となる。
【0431】なお、上述の場合には、第1レンズ群30
1または第2レンズ群302のうちの、いずれかの1面
だけ非球面とするようにしたが、2面以上を非球面とす
るようにしても良い。
【0432】さらに、図78や、図93、図108、図
123などに示した接眼レンズについては、レンズの4
次の非球面係数を制限するようにしたが、これらの接眼
レンズにおいても、例えば、レンズの6次の非球面係数
を制限することによって、レンズの4次の非球面係数を
制限した場合と同様の性能を得ることが可能である。
【0433】
【発明の効果】請求項1に記載の表示装置によれば、映
像提供装置が、固定手段によって、ユーザ以外の所定の
ものに固定されているので、ユーザは、映像提供装置
を、例えば、装着したりすることなく、臨場感ある虚像
を観賞することが可能となる。
【0434】請求項42に記載の表示装置によれば、拡
大光学系を構成する複数のレンズのうち、表示手段に最
も近い位置に配置されたレンズは、それ以外のレンズに
比較して、屈折力が大きく、表示手段から最も遠い位置
に配置されたレンズは、それ以外のレンズに比較して、
屈折力が小さくされている。従って、ユーザの眼球の位
置が多少移動しても、鮮明な虚像を観察することが可能
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した虚像提供システムの第1実施
の形態の構成を示すブロック図である。
【図2】ディスプレイ装置7の第1の構成例を示す上面
の断面図である。
【図3】図2のレンズ13Lおよび13Rの構成例を示
す斜視図である。
【図4】虚像の水平視野角と垂直視野角とを説明するた
めの図である。
【図5】図2のレンズ13Lおよび13Rの構成例を示
す断面図である。
【図6】自己発光型デバイスの構成例を示す斜視図であ
る。
【図7】透過光制御型デバイスの構成例を示す斜視図で
ある。
【図8】反射光制御型デバイスの構成例を示す断面図で
ある。
【図9】ディスプレイ装置7の第2の構成例を示す左側
面の断面図である。
【図10】ディスプレイ装置7の第3の構成例を示す正
面図および断面図である。
【図11】ディスプレイ装置7の第4の構成例を示す上
面の断面図である。
【図12】ディスプレイ装置7の第5の構成例を示す上
面および左側面の断面図である。
【図13】ディスプレイ装置7の第6の構成例を示す左
側面の断面図である。
【図14】図13のシリンドリカルレンズ41の機能を
説明するための図である。
【図15】ディスプレイ装置7の第7の構成例を示す上
面の断面図である。
【図16】ディスプレイ装置7の第8の構成例を示す上
面および左側面の断面図である。
【図17】本発明を適用した虚像提供システム(立体画
像表示システム)の第2実施の形態の構成を示すブロッ
ク図である。
【図18】プロジェクタによって立体映像を表示するシ
ステムを示す図である。
【図19】本発明を適用した虚像提供システムの第3実
施の形態の構成例を示すブロック図である。
【図20】図19のアームスタンド81の構成例を示す
斜視図である。
【図21】ディスプレイ装置7を単独で使用する場合を
説明するための斜視図である。
【図22】拡大光学系を構成する接眼レンズの第1実施
の形態の構成例を示す図である。
【図23】虚像の、中央と端との間の中間領域を示す図
である。
【図24】図22の接眼レンズの球面収差(色収差)、
非点収差、および歪曲収差を示す図である。
【図25】図22の接眼レンズの横収差を示す図であ
る。
【図26】図22において、瞳位置がずれた場合の光路
を示す光路図である。
【図27】瞳位置がずれた場合の、図22の接眼レンズ
の横収差を示す図である。
【図28】図22の接眼レンズの球面収差(色収差)、
非点収差、および歪曲収差を示す図である。
【図29】図22の接眼レンズの横収差を示す図であ
る。
【図30】瞳位置がずれた場合の、図22の接眼レンズ
の横収差を示す図である。
【図31】図22の接眼レンズの球面収差(色収差)、
非点収差、および歪曲収差を示す図である。
【図32】図22の接眼レンズの横収差を示す図であ
る。
【図33】瞳位置がずれた場合の、図22の接眼レンズ
の横収差を示す図である。
【図34】拡大光学系を構成する接眼レンズの第2実施
の形態の構成例を示す図である。
【図35】図34の接眼レンズの球面収差(色収差)、
非点収差、および歪曲収差を示す図である。
【図36】図34の接眼レンズの横収差を示す図であ
る。
【図37】図34において、瞳位置がずれた場合の光路
を示す光路図である。
【図38】瞳位置がずれた場合の、図34の接眼レンズ
の横収差を示す図である。
【図39】図34の接眼レンズの球面収差(色収差)、
非点収差、および歪曲収差を示す図である。
【図40】図34の接眼レンズの横収差を示す図であ
る。
【図41】瞳位置がずれた場合の、図34の接眼レンズ
の横収差を示す図である。
【図42】図34の接眼レンズの球面収差(色収差)、
非点収差、および歪曲収差を示す図である。
【図43】図34の接眼レンズの横収差を示す図であ
る。
【図44】瞳位置がずれた場合の、図34の接眼レンズ
の横収差を示す図である。
【図45】拡大光学系を構成する接眼レンズの第3実施
の形態の構成例を示す図である。
【図46】図45の接眼レンズの球面収差(色収差)、
非点収差、および歪曲収差を示す図である。
【図47】図45の接眼レンズの横収差を示す図であ
る。
【図48】図45において、瞳位置がずれた場合の光路
を示す光路図である。
【図49】瞳位置がずれた場合の、図45の接眼レンズ
の横収差を示す図である。
【図50】図45の接眼レンズの球面収差(色収差)、
非点収差、および歪曲収差を示す図である。
【図51】図45の接眼レンズの横収差を示す図であ
る。
【図52】瞳位置がずれた場合の、図45の接眼レンズ
の横収差を示す図である。
【図53】図45の接眼レンズの球面収差(色収差)、
非点収差、および歪曲収差を示す図である。
【図54】図45の接眼レンズの横収差を示す図であ
る。
【図55】瞳位置がずれた場合の、図45の接眼レンズ
の横収差を示す図である。
【図56】拡大光学系を構成する接眼レンズの第4実施
の形態の構成例を示す図である。
【図57】図56の接眼レンズの球面収差(色収差)、
非点収差、および歪曲収差を示す図である。
【図58】図56の接眼レンズの横収差を示す図であ
る。
【図59】図56において、瞳位置がずれた場合の光路
を示す光路図である。
【図60】瞳位置がずれた場合の、図56の接眼レンズ
の横収差を示す図である。
【図61】図56の接眼レンズの球面収差(色収差)、
非点収差、および歪曲収差を示す図である。
【図62】図56の接眼レンズの横収差を示す図であ
る。
【図63】瞳位置がずれた場合の、図56の接眼レンズ
の横収差を示す図である。
【図64】図56の接眼レンズの球面収差(色収差)、
非点収差、および歪曲収差を示す図である。
【図65】図56の接眼レンズの横収差を示す図であ
る。
【図66】瞳位置がずれた場合の、図56の接眼レンズ
の横収差を示す図である。
【図67】ディスプレイ装置7の第9の構成例を示す図
である。
【図68】ディスプレイ装置7の第10の構成例を示す
図である。
【図69】ディスプレイ装置7の第11の構成例を示す
図である。
【図70】ディスプレイ装置7の第12の構成例を示す
図である。
【図71】ディスプレイ装置7の第13の構成例を示す
図である。
【図72】ディスプレイ装置7の第14の構成例を示す
図である。
【図73】ディスプレイ装置7の第15の構成例を示す
図である。
【図74】ディスプレイ装置7の第16の構成例を示す
図である。
【図75】ディスプレイ装置7の第17の構成例を示す
図である。
【図76】ディスプレイ装置7の第18の構成例を示す
図である。
【図77】ディスプレイ装置7の第19の構成例を示す
図である。
【図78】拡大光学系を構成するの第5実施の形態の構
成例を示す図である。
【図79】図78の接眼レンズの球面収差(色収差)、
非点収差、および歪曲収差を示す図である。
【図80】図78の接眼レンズの横収差を示す図であ
る。
【図81】図78において、瞳位置がずれた場合の光路
を示す光路図である。
【図82】瞳位置がずれた場合の、図78の接眼レンズ
の横収差を示す図である。
【図83】第5実施の形態の接眼レンズのパラメータを
変えたものの構成例を示す図である。
【図84】図83の接眼レンズの球面収差(色収差)、
非点収差、および歪曲収差を示す図である。
【図85】図83の接眼レンズの横収差を示す図であ
る。
【図86】図83において、瞳位置がずれた場合の光路
を示す光路図である。
【図87】瞳位置がずれた場合の、図83の接眼レンズ
の横収差を示す図である。
【図88】第5実施の形態の接眼レンズのパラメータを
変えたものの他の構成例を示す図である。
【図89】図88の接眼レンズの球面収差(色収差)、
非点収差、および歪曲収差を示す図である。
【図90】図88の接眼レンズの横収差を示す図であ
る。
【図91】図88において、瞳位置がずれた場合の光路
を示す光路図である。
【図92】瞳位置がずれた場合の、図88の接眼レンズ
の横収差を示す図である。
【図93】拡大光学系を構成するの第6実施の形態の構
成例を示す図である。
【図94】図93の接眼レンズの球面収差(色収差)、
非点収差、および歪曲収差を示す図である。
【図95】図93の接眼レンズの横収差を示す図であ
る。
【図96】図93において、瞳位置がずれた場合の光路
を示す光路図である。
【図97】瞳位置がずれた場合の、図93の接眼レンズ
の横収差を示す図である。
【図98】第6実施の形態の接眼レンズのパラメータを
変えたものの構成例を示す図である。
【図99】図98の接眼レンズの球面収差(色収差)、
非点収差、および歪曲収差を示す図である。
【図100】図98の接眼レンズの横収差を示す図であ
る。
【図101】図98において、瞳位置がずれた場合の光
路を示す光路図である。
【図102】瞳位置がずれた場合の、図98の接眼レン
ズの横収差を示す図である。
【図103】第6実施の形態の接眼レンズのパラメータ
を変えたものの他の構成例を示す図である。
【図104】図103の接眼レンズの球面収差(色収
差)、非点収差、および歪曲収差を示す図である。
【図105】図103の接眼レンズの横収差を示す図で
ある。
【図106】図103において、瞳位置がずれた場合の
光路を示す光路図である。
【図107】瞳位置がずれた場合の、図103の接眼レ
ンズの横収差を示す図である。
【図108】拡大光学系を構成するの第7実施の形態の
構成例を示す図である。
【図109】図108の接眼レンズの球面収差(色収
差)、非点収差、および歪曲収差を示す図である。
【図110】図108の接眼レンズの横収差を示す図で
ある。
【図111】図108において、瞳位置がずれた場合の
光路を示す光路図である。
【図112】瞳位置がずれた場合の、図108の接眼レ
ンズの横収差を示す図である。
【図113】第7実施の形態の接眼レンズのパラメータ
を変えたものの構成例を示す図である。
【図114】図113の接眼レンズの球面収差(色収
差)、非点収差、および歪曲収差を示す図である。
【図115】図113の接眼レンズの横収差を示す図で
ある。
【図116】図113において、瞳位置がずれた場合の
光路を示す光路図である。
【図117】瞳位置がずれた場合の、図113の接眼レ
ンズの横収差を示す図である。
【図118】第7実施の形態の接眼レンズのパラメータ
を変えたものの他の構成例を示す図である。
【図119】図118の接眼レンズの球面収差(色収
差)、非点収差、および歪曲収差を示す図である。
【図120】図118の接眼レンズの横収差を示す図で
ある。
【図121】図118において、瞳位置がずれた場合の
光路を示す光路図である。
【図122】瞳位置がずれた場合の、図118の接眼レ
ンズの横収差を示す図である。
【図123】拡大光学系を構成するの第8実施の形態の
構成例を示す図である。
【図124】図118の接眼レンズの球面収差(色収
差)、非点収差、および歪曲収差を示す図である。
【図125】図118の接眼レンズの横収差を示す図で
ある。
【図126】図118において、瞳位置がずれた場合の
光路を示す光路図である。
【図127】瞳位置がずれた場合の、図118の接眼レ
ンズの横収差を示す図である。
【図128】第8実施の形態の接眼レンズのパラメータ
を変えたものの構成例を示す図である。
【図129】図128の接眼レンズの球面収差(色収
差)、非点収差、および歪曲収差を示す図である。
【図130】図128の接眼レンズの横収差を示す図で
ある。
【図131】図128において、瞳位置がずれた場合の
光路を示す光路図である。
【図132】瞳位置がずれた場合の、図128の接眼レ
ンズの横収差を示す図である。
【図133】第8実施の形態の接眼レンズのパラメータ
を変えたものの他の構成例を示す図である。
【図134】図133の接眼レンズの球面収差(色収
差)、非点収差、および歪曲収差を示す図である。
【図135】図133の接眼レンズの横収差を示す図で
ある。
【図136】図133において、瞳位置がずれた場合の
光路を示す光路図である。
【図137】瞳位置がずれた場合の、図133の接眼レ
ンズの横収差を示す図である。
【図138】ディスプレイ装置7の第20の構成例を示
す図である。
【図139】ディスプレイ装置7の第21の構成例を示
す図である。
【図140】ディスプレイ装置7の第22の構成例を示
す図である。
【図141】ディスプレイ装置7の第23の構成例を示
す図である。
【図142】ディスプレイ装置7の第24の構成例を示
す図である。
【図143】ディスプレイ装置7の第25の構成例を示
す図である。
【図144】ディスプレイ装置7の第26の構成例を示
す図である。
【図145】プロジェクタにより拡大映像を表示するプ
ロジェクタシステムの一例の構成を示す斜視図である。
【図146】HMDシステムの一例の構成を示す図であ
る。
【図147】人間の眼幅、およびレンズと眼球との間に
必要な距離を説明するための図である。
【図148】虚像の一部が欠けて見えなくなる場合を説
明するための図である。
【図149】HMDシステムにおけるレンズの設計方法
を説明するための図である。
【図150】HUDシステムの一例の構成を示す図であ
る。
【図151】ビデオカメラの一例の構成を示す図であ
る。
【符号の説明】
7 ディスプレイ装置, 8 システム保持機構, 9
ユーザ保持機構,10 映像音声生成装置, 11
角度調整機構コントローラ, 13,13L,13R
レンズ, 14,14L,14R ディスプレイパネ
ル, 16 透過率制御機構, 17 VTR, 18
TVチューナ, 19 コンピュータ, 21 セレ
クタ, 24 アンプ, 25 スピーカ, 27 角
度調整機構, 28 低周波振動機構, 29 ローパ
スフィルタ, 31,31L,31R 凹面鏡, 41
シリンドリカルレンズ, 51 ハーフミラー, 5
2乃至54 ミラー, 61 ハーフミラー, 62
ミラー, 63 ハーフミラー, 64,65 ミラ
ー, 70L 左目用映像生成装置, 70R 右目用
映像生成装置, 71L,71R VTR, 72L,
72R コンピュータ, 73L,73R その他画像
生成装置, 74L,74R セレクタ, 81 アー
ムスタンド, 101 第1レンズ群, 102 第2
レンズ群, 103 第3レンズ群, 104 第4レ
ンズ群, 111,112,121,131,141
レンズ, 131A,131B,141A,141B
レンズの面, 151 表示素子, 152 投影レン
ズ, 153 透過式スクリーン, 154 接眼レン
ズ, 155 フィールドレンズ, 161 空中像,
171 表示素子, 172 PBS, 181,18
2 ミラー, 301第1レンズ群, 302 第2レ
ンズ群, 311,312,321,322レンズ,
311A,312B,321A,322B レンズの
面, 331表示素子, 332 投影レンズ, 33
3 反射式スクリーン, 334 接眼レンズ, 33
5 接眼レンズ, 341 空中像, 351 表示素
子,352 PBS
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 義禮 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 中枝 武弘 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内

Claims (42)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ユーザに映像を提供する映像提供装置を
    備える表示装置であって、 前記映像提供装置は、 映像を表示する表示手段と、 前記表示手段に表示された映像を拡大することにより虚
    像を形成し、ユーザの左眼と右眼とで観察される前記虚
    像を、空間上同一の位置に配置する拡大光学系とを有
    し、 前記映像提供装置を、ユーザ以外の所定の物に固定する
    固定手段をさらに備えることを特徴とする表示装置。
  2. 【請求項2】 前記映像提供装置は、2次元の虚像を提
    供することを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  3. 【請求項3】 前記映像提供装置は、 前記表示手段として、左眼用の表示手段と右眼用の表示
    手段を有し、 前記左眼用または右眼用の表示手段に、左眼用または右
    眼用の映像をそれぞれ表示させることにより、立体的な
    虚像を提供することを特徴とする請求項1に記載の表示
    装置。
  4. 【請求項4】 前記表示手段は、画素単位で発光する発
    光素子によって映像を表示する自発光型デバイスで構成
    されることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  5. 【請求項5】 前記表示手段は、光の透過を制御するこ
    とによって映像を表示する透過光制御型デバイスで構成
    されることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  6. 【請求項6】 前記表示手段は、光の反射を制御するこ
    とによって映像を表示する反射光制御型デバイスで構成
    されることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  7. 【請求項7】 前記映像提供装置は、外部からの光を透
    過するようになされていることを特徴とする請求項1に
    記載の表示装置。
  8. 【請求項8】 前記拡大光学系は、凹面鏡を含んで構成
    されることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  9. 【請求項9】 前記映像提供装置は、前記拡大光学系と
    して、光軸が1つの光学系を有することを特徴とする請
    求項1に記載の表示装置。
  10. 【請求項10】 前記映像提供装置は、前記拡大光学系
    として、光軸の異なる左眼用の光学系と右眼用の光学系
    とを有することを特徴とする請求項1に記載の表示装
    置。
  11. 【請求項11】 前記映像提供装置は、前記表示手段が
    表示する1つの映像を、前記左眼用の光学系と右眼用の
    光学系とに別々に入射させる入射手段をさらに有するこ
    とを特徴とする請求項10に記載の表示装置。
  12. 【請求項12】 前記左眼用の光学系および右眼用の光
    学系は、いずれも、映像を拡大するレンズを含み、 前記左眼用の光学系および右眼用の光学系が有するレン
    ズどうしの間隔が、少なくとも人間の瞳の直径以下であ
    ることを特徴とする請求項10に記載の表示装置。
  13. 【請求項13】 前記映像提供装置は、前記拡大光学系
    により形成される虚像が配置される面を湾曲させる湾曲
    手段をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の
    表示装置。
  14. 【請求項14】 ユーザを保持するユーザ保持手段をさ
    らに備え、 前記固定手段は、前記映像提供装置を、前記ユーザ保持
    手段に固定することを特徴とする請求項1に記載の表示
    装置。
  15. 【請求項15】 前記ユーザ保持手段は、ユーザを保持
    する状態を変化させることができるようになされている
    ことを特徴とする請求項14に記載の表示装置。
  16. 【請求項16】 前記ユーザ保持手段は、音響信号に対
    応して振動することを特徴とする請求項14に記載の表
    示装置。
  17. 【請求項17】 前記ユーザ保持手段は、ユーザを座っ
    た状態に保持することを特徴とする請求項14に記載の
    表示装置。
  18. 【請求項18】 前記固定手段は、前記映像提供装置を
    所定の位置に移動可能なようになされていることを特徴
    とする請求項1に記載の表示装置。
  19. 【請求項19】 前記固定手段は、ユーザが前記ユーザ
    保持手段に保持された状態において、そのユーザの頭部
    を覆うように構成され、その内側に、前記映像提供装置
    を固定していることを特徴とする請求項14に記載の表
    示装置。
  20. 【請求項20】 前記固定手段は、光の透過率が可変の
    素子で構成されていることを特徴とする請求項19に記
    載の表示装置。
  21. 【請求項21】 前記拡大光学系は、少なくとも、前記
    ユーザ保持手段に保持されているユーザの頭部が移動可
    能な範囲において、虚像全体を観察することができるよ
    うに構成されていることを特徴とする請求項14に記載
    の表示装置。
  22. 【請求項22】 前記拡大光学系は、複数のレンズで構
    成されることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  23. 【請求項23】 前記拡大光学系を構成する複数のレン
    ズのうち、前記表示手段に最も近い位置に配置されたレ
    ンズは、それ以外のレンズに比較して、屈折力が大きい
    ことを特徴とする請求項22に記載の表示装置。
  24. 【請求項24】 前記拡大光学系を構成する複数のレン
    ズのうち、前記表示手段から最も遠い位置に配置された
    レンズは、それ以外のレンズに比較して、屈折力が小さ
    いことを特徴とする請求項22に記載の表示装置。
  25. 【請求項25】 前記拡大光学系は、第1乃至第4のレ
    ンズ群が、瞳側から順次配置されて構成され前記第1の
    レンズ群は、正レンズと負レンズとを順次接合して構成
    され、 前記第2および第3のレンズ群は、正レンズで構成さ
    れ、 前記第4のレンズ群は、負レンズで構成され、 前記第3または第4のレンズ群のうちの少なくとも1面
    が非球面とされていることを特徴とする請求項22に記
    載の表示装置。
  26. 【請求項26】 前記第2のレンズ群の形状係数が0.
    5より大きいことを特徴とする請求項25に記載の表示
    装置。
  27. 【請求項27】 前記第3のレンズ群の瞳側の面のみが
    非球面とされている場合において、 前記第3のレンズ群の瞳側の面の4次の非球面係数をa
    と、前記第1乃至第4のレンズ群の全系の焦点距離をf
    と、所定の係数をkと、それぞれするとき、式 −1.3<k<0.6、但し、a=(k/f)3 が成立することを特徴とする請求項25に記載の表示装
    置。
  28. 【請求項28】 前記第3のレンズ群の瞳側と反対側の
    面のみが非球面とされている場合において、 前記第3のレンズ群の瞳側と反対側の面の4次の非球面
    係数をaと、前記第1乃至第4のレンズ群の全系の焦点
    距離をfと、所定の係数をkと、それぞれするとき、式 −0.9<k<1.4、但し、a=(k/f)3 が成立することを特徴とする請求項25に記載の表示装
    置。
  29. 【請求項29】 前記第4のレンズ群の瞳側の面のみが
    非球面とされている場合において、 前記第4のレンズ群の瞳側の面の4次の非球面係数をa
    と、前記第1乃至第4のレンズ群の全系の焦点距離をf
    と、所定の係数をkと、それぞれするとき、式 −1.9<k<−1.1、但し、a=(k/f)3 が成立することを特徴とする請求項25に記載の表示装
    置。
  30. 【請求項30】 前記第4のレンズ群の瞳側と反対側の
    面のみが非球面とされている場合において、 前記第4のレンズ群の瞳側と反対側の面の4次の非球面
    係数をaと、前記第1乃至第4のレンズ群の全系の焦点
    距離をfと、所定の係数をkと、それぞれするとき、式 −1.8<k<2.0、但し、a=(k/f)3 が成立することを特徴とする請求項25に記載の表示装
    置。
  31. 【請求項31】 前記拡大光学系は、第1および第2の
    レンズ群が、瞳側から順次配置され、 前記第1のレンズ群は、正レンズと負レンズとを順次接
    合して構成され、 前記第2のレンズ群は、負レンズと正レンズとを順次接
    合して構成され、 前記第1または第2のレンズ群のうちの少なくとも1面
    が非球面とされていることを特徴とする請求項22に記
    載の表示装置。
  32. 【請求項32】 前記拡大光学系は、像面が曲面の像の
    虚像を形成することを特徴とする請求項31に記載の表
    示装置。
  33. 【請求項33】 前記第1のレンズ群の瞳側の面のみが
    非球面とされている場合において、 前記第1のレンズ群の瞳側の面の4次の非球面係数をa
    と、前記第1および第2のレンズ群の全系の焦点距離を
    fと、所定の係数をkと、それぞれするとき、式 −0.9<k<−0.5、但し、a=(k/f)3 が成立することを特徴とする請求項31に記載の表示装
    置。
  34. 【請求項34】 前記第1のレンズ群の瞳側と反対側の
    面のみが非球面とされている場合において、 前記第1のレンズ群の瞳側と反対側の面の4次の非球面
    係数をaと、前記第1および第2のレンズ群の全系の焦
    点距離をfと、所定の係数をkと、それぞれするとき、
    式 −0.1<k<1.2、但し、a=(k/f)3 が成立することを特徴とする請求項31に記載の表示装
    置。
  35. 【請求項35】 前記第2のレンズ群の瞳側の面のみが
    非球面とされている場合において、 前記第2のレンズ群の瞳側の面の4次の非球面係数をa
    と、前記第1および第2のレンズ群の全系の焦点距離を
    fと、所定の係数をkと、それぞれするとき、式 −1.0<k<−0.5、但し、a=(k/f)3 が成立することを特徴とする請求項31に記載の表示装
    置。
  36. 【請求項36】 前記第2のレンズ群の瞳側と反対側の
    面のみが非球面とされている場合において、 前記第2のレンズ群の瞳側と反対側の面の4次の非球面
    係数をaと、前記第1および第2のレンズ群の全系の焦
    点距離をfと、所定の係数をkと、それぞれするとき、
    式 −0.2<k<1.4、但し、a=(k/f)3 が成立することを特徴とする請求項31に記載の表示装
    置。
  37. 【請求項37】 前記ユーザ保持手段は、ユーザの頭部
    と前記映像提供装置との間隔が45cm以内になるよう
    に、ユーザを保持することを特徴とする請求項14に記
    載の表示装置。
  38. 【請求項38】 前記映像提供装置は、水平視野角が1
    5度以上になる映像を提供することを特徴とする請求項
    1に記載の表示装置。
  39. 【請求項39】 前記拡大光学系は、前記表示手段に表
    示された映像を、反射式のスクリーンに投影し、その投
    影された像の虚像を形成することを特徴とする請求項1
    に記載の表示装置。
  40. 【請求項40】 前記拡大光学系は、前記表示手段に表
    示された映像を、透過式のスクリーンに投影し、その投
    影された像の虚像を形成することを特徴とする請求項1
    に記載の表示装置。
  41. 【請求項41】 前記拡大光学系は、前記表示手段に表
    示された映像の空中像の虚像を形成することを特徴とす
    る請求項1に記載の表示装置。
  42. 【請求項42】 映像を表示する表示手段と、 前記表示手段に表示された映像を拡大することにより虚
    像を形成する、複数のレンズで構成される拡大光学系と
    を備える表示装置であって、 前記拡大光学系を構成する複数のレンズのうち、前記表
    示手段に最も近い位置に配置されたレンズは、それ以外
    のレンズに比較して、屈折力が大きく、前記表示手段か
    ら最も遠い位置に配置されたレンズは、それ以外のレン
    ズに比較して、屈折力が小さいことを特徴とする表示装
    置。
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