JP3542213B2 - 画像表示装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像表示装置に関し、特に、観察者の頭部又は顔面に保持することを可能にする頭部又は顔面装着式画像表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、頭部装着式画像表示装置の周知なものとして、特開平3ー101709号のものがある。この画像表示装置は、図40に光路図を示すように、2次元画像表示素子の表示画像を正レンズよりなるリレー光学系にて空中像として伝達し、凹面反射鏡からなる接眼光学系でこの空中像を拡大して観察者の眼球内に投影するものである。
【0003】
また、従来の他のタイプのものとして、米国特許第4,669,810号のものがある。この装置は、図41に示すように、CRTの画像をリレー光学系を介して中間像を形成し、反射型ホログラフィック素子とホログラム面を有するコンバイナによって観察者の眼に投影するものである。
【0004】
また、従来の他のタイプの画像表示装置として、特開昭62ー214782号のものがある。この装置は、図42(a)、(b)に示すように、画像表示素子を接眼レンズで拡大して直接観察できるようにしたものである。
【0005】
また、従来の他のタイプの画像表示装置として、米国特許第4,026,641号のものがある。この装置は、図43に示すように、画像表示素子の像を伝達素子で湾曲した物体面に伝達し、その物体面をトーリック反射面で空中に投影するようにしたものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図40、図41ような画像表示素子の映像をリレーするタイプの画像表示装置では、接眼光学系によらず、接眼光学系以外にリレー光学系として数枚のレンズを用いなければならないため、光路長が長く、光学系は大型になり、重量も重くなる。また、図42のようなレイアウトでは、観察者の顔面からの装置突出量が大きくなってしまう。さらに、画像表示素子と照明光学系をその突出した部分に取り付けることになり、装置はますます大きく、重量も重くなる。
【0007】
頭部装着式画像表示装置は、人間の体、特に頭部に装着する装置であるため、装置が顔面から突出する量が大きいと、頭部で支持している点から装置の重心までの距離が長くなり、装着時のバランスが悪く、疲労が大きくなる。さらに、装置を装着して移動、回転等を行うときに、装置が物にぶつかる恐れも生じる。つまり、頭部装着式画像表示装置は、小型軽量であることが重要である。そして、この装置の大きさ、重量を決定する大きな要因は光学系の構成にある。
【0008】
しかしながら、接眼光学系として通常の拡大鏡のみを用いると、発生する収差は非常に大きく、補正する手段がない。拡大鏡の凹面の形状を非球面にすることである程度球面収差が補正されても、コマ収差、像面湾曲等が残存するため、観察画角を大きくすると、実用的な装置にはなり得ない。あるいは、接眼光学系として凹面鏡のみを用いる場合には、通常の光学素子(レンズやミラー)のみではなく、図43に示すように、発生した像面湾曲にあわせて湾曲した面を有する伝達素子(ファイバープレート)によって補正するという手段を用いなければならない。
【0009】
本発明は従来のこのような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、広い画角において明瞭に観察が可能であり、さらに、光学系のみならず画像表示素子周辺も小型軽量化したために疲労し難い頭部装着式画像表示装置等の画像表示装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明の画像表示装置は、画像を表示する画像表示素子と、前記画像表示素子によって形成された画像を投影し、観察者眼球に導く接眼光学系とからなる画像表示装置において、
前記画像表示素子は、表示された画像を左右両眼球に導かれる左眼用光路と右眼用光路とに向けて射出可能に構成され、
前記接眼光学系は、前記画像表示素子から左眼用光路に向けて射出された前記画像光束を左眼に向けて投影する左眼用接眼光学系と、前記画像表示素子から右眼用光路に向けて射出された前記画像光束を右眼に向けて投影する右眼用接眼光学系とを有し、
前記左眼用接眼光学系は、少なくとも3つの面を持ち、前記少なくとも3つの面を観察者左眼球側から順に、左眼用第1面、左眼用第2面、左眼用第3面とし、前記左眼用第1面と前記左眼用第2面の間、及び、前記左眼用第2面と前記左眼用第3面の間に形成される空間を屈折率が1より大きい媒質で満たし、前記左眼用第1面の曲率と前記左眼用第2面の曲率は異なり、前記左眼用第2面は、観察者視軸に対して偏心して配備され、前記観察者左側眼球に対して凹面を向けた反射又は半透過面であり、前記画像表示素子から出た光線は、前記観察者左側眼球に入射するまでに中間像を形成することなく、また、前記左眼用第2面でのみ1回反射し、前記画像表示素子からの光線経路が、前記左眼用第3面で屈折し、前記左眼用第2面によって反射され、前記左眼用第1面でさらに屈折し、前記観察者左側眼球に入射するように構成され、
前記右眼用接眼光学系は、少なくとも3つの面を持ち、前記少なくとも3つの面を観察者右眼球側から順に、右眼用第1面、右眼用第2面、右眼用第3面とし、前記右眼用第1面と前記右眼用第2面の間、及び、前記右眼用第2面と前記右眼用第3面の間に形成される空間を屈折率が1より大きい媒質で満たし、前記右眼用第1面の曲率と前記右眼用第2面の曲率は異なり、前記右眼用第2面は、観察者視軸に対して偏心して配備され、前記観察者右側眼球に対して凹面を向けた反射又は半透過面であり、前記画像表示素子から出た光線は、前記観察者右側眼球に入射するまでに中間像を形成することなく、また、前記右眼用第2面でのみ1回反射し、前記画像表示素子からの光線経路が、前記右眼用第3面で屈折し、前記右眼用第2面によって反射され、前記右眼用第1面でさらに屈折し、前記観察者右側眼球に入射するように構成され、
前記画像表示素子が観察者顔面の前方に、かつ、表示面が観察者の略前方を向いて配置されていることを特徴とするものである。
【0011】
この場合、左右の接眼光学系は共に、第1面、第2面、第3面の何れか1面をアナモフィック面で構成することができる。
【0012】
以下に、本発明の画像表示装置の作用について説明する。以下の説明においては、光学系の設計上の利便性から、観察者の瞳位置から画像表示素子に向けて光線を追跡する逆光線追跡に従って行う。
本発明においては、まず、接眼光学系の第1面と第2面と第3面によって形成される空間を屈折率が1より大きい媒質で満たすことによって、偏心した第2面で発生する球面収差とコマ収差の補正を行うことが可能となり、広い射出瞳径と広い観察画角を持つ明瞭な観察像を観察者に提供することに成功したものである。
【0013】
そして、本発明では、画像表示素子を画像表示装置内にコンパクトに配置するために必要な光学系のレイアウトに関するものである。
画像表示素子を視軸に対して斜めに傾けて配置する構成にすると、傾いた画像表示素子を画像表示装置内に収納するために、観察者前方に当たる視軸方向の厚さが厚くなるため、画像表示装置の体積が大きくなり、重くなってしまう。そのため、本発明では、画像表示素子の表示面の垂線を視軸と略平行に配置するようにすることによって、画像表示装置の小型軽量化に成功したものである。
【0014】
また、本発明のもう1つの画像表示装置は、左右両眼にそれぞれ必要となる画像表示素子を1つの画像表示素子で構成し、装置全体を小型化することに成功したものである。
【0015】
まず、画像表示素子の表示面の垂線を視軸と略平行に配置したものの説明をする。
画像表示素子として、例えば液晶表示素子を利用する場合に、表示面の画素の明るさをコントロールするための電極を液晶表示素子基板より取り出すことが必要となる。この配線の処理のために、表示領域より大きい電気基板の上に液晶表示素子を配置し、基板上で配線を処理し、その基板からフレキシブル基板等を使用してコントローラー等に接続する構成が一般的である。
【0016】
この構成で画像表示素子を視軸に対して斜めに傾けて配置する構成だと、大きい電気基板を斜めに配置するために、画像表示装置の体積が大きくなり、重くなってしまう。そのため、本発明では、画像表示素子の表示面の垂線を視軸と略平行に配置することによって、画像表示装置を小型軽量化に成功したものである。
【0017】
一般に、傾いた凹面鏡の第2面で光路を曲げると、画像表示素子の表示面の方向は、第2面の方向を向き、観察者前方に当たる視軸と交差することとなり、画像表示素子6を図22の点線のように傾けて配置しないと、観察する画像が傾いてしまい、明瞭に観察することができない。なお、図22において、観察者視軸を2で、接眼光学系の第2面である凹面鏡を4で示してある。
【0018】
そこで、本発明では、画像表示素子6の垂線と視軸2を略平行にしても、観察像が傾かないようにしている。
図22の実線に示す位置に画像表示素子6を配置しても、観察画像が傾いて観察されないようにすることが重要である。
【0019】
次に、観察像が傾かずに観察するために必要となる条件について説明する。まず、第2面の視軸に対する傾き角を少なくして、画像表示素子の視軸に対する傾き角の発生が少ないようにしている。
さらに好ましくは、観察者視軸上の逆光線追跡の光線が第2面で反射するときの反射角をθとするとき、θが以下に示す範囲にあることが重要である。
【0020】
30°<θ<60° ・・・(1)
上記の式の下限の30°を越えると、画像表示素子が視軸に近付きすぎてしまい、観察像の水平画角を30°以上にとる場合に、観察像と画像表示素子が干渉してしまい、広い観察画角をとることができなくなる。
【0021】
また、上記の式の上限の60°を越えると、接眼光学系の第2面で反射する場合に発生する収差が大きくなると共に、画像表示素子を配置する物体面の傾きが左右の接眼光学系で傾いてしまい、観察像の傾きが左右の眼で異なってしまい、左右両眼で観察することが不可能となる。
【0022】
さらに好ましくは、
30°<θ<40° ・・・(2)
なる条件を満足することが好ましい。この条件を満足することによって、観察画角の広い光学系を構成することができる。
この式の上限と下限の意味は前記の条件式(1)と同じである。
【0023】
次に、接眼光学系の凹面鏡で発生する像面の傾きを少なくするために、観察者眼球側から第1面と第3面の透過面の視軸上の光線に対する傾きを適切に設定することが重要となる。本発明の場合、第1面と第3面で光線を屈折させることが重要になる。
【0024】
第1面に観察者視軸上の軸上光線が入射するときに、第1面と軸上光線がなす角をθとし、第2面で反射し第3面に入射するときの観察者視軸上の軸上光線が第3面となす角をθとし、第1面と第2面、第2面と第3面の間に形成される空間の屈折率をnとするとき、以下の条件式を満足することが重要となる。
【0025】
30°<(θ+θ)×n<70° ・・・(3)
上記条件式の下限の30°を越えると、第2面で反射する反射角が大きくなり、偏心による収差の発生が大きくなりすぎ、他の面で補正することが難しくなる。また、上限の70°を越えると、第1面と第3面で屈折するときに発生する収差特に色収差の発生が大きくなりすぎ、補正が困難になる。
【0026】
さらに好ましくは、以下の条件を満足することにより、より高解像の接眼光学系を構成することが可能となる。
50°<(θ+θ)×n<70° ・・・(4)
下限については上記条件式と同じで、特に偏心して配置された第2面で反射する時に発生するコマ収差の発生を少なくするためである。
【0027】
下限については、上記条件式(3)と同じで、特に、偏心して配置された第2面で反射するときに発生するコマ収差の発生を少なくするために設定したものである。
【0028】
次に、本発明において、1つの画像表示素子で、観察者左右の眼に対応した2つの接眼光学系に画像を供給する方法について説明する。
本発明の上記の場合と同じく、画像表示素子の表示面の垂線と観察者視軸が略平行にすることが重要となる。画像表示面が傾いたまま1つの画像表示素子で2つの接眼光学系に画像を供給すると、画像表示面が左右の接眼光学系に対して同一面にないために、観察する画像が傾いて観察されてしまう。つまり、傾いた凹面鏡を用いて1つの画像表示素子に表示される画像を両眼に導いても、左右の画像は傾いて観察者に観察されるために、両眼で融像できない像になってしまう。
【0029】
さらに、本発明では、画像表示素子の表示面の中心と観察者視軸との距離をd(mm)とするとき、以下の条件式を満足することが重要である。
25<d<35 ・・・(5)
この条件式の上限と下限は、観察者の両眼に合わせて眼幅調整をする必要から設定されたものであり、下限を越えると、眼幅50mm以下の人に鮮明な画像を供給することが不可能となる。上限を越えると、眼幅70mm以上の人が鮮明な画像を観察することができなくなる。
【0030】
また、本発明においては、前記したように、接眼光学系の第1面と第2面と第3面によって形成される空間を屈折率が1より大きい媒質で満たすことによって、偏心した第2面で発生する球面収差とコマ収差の補正を行うことが可能となり、広い射出瞳径と広い観察画角を持つ明瞭な観察像を観察者に提供することに成功したものである。
【0031】
一般に、凹面鏡では、瞳位置が凹面鏡の反射面から見て、曲率中心より遠くにある場合には、強い内コマ収差が発生する。この強い内コマ収差を補正するために、本発明では、接眼光学系となる第1面と第2面と第3面によって形成される空間を屈折率1以上の媒質で満たすと同時に、第1面と第2面の曲率を異ならせることによって、第1面での光線の屈折作用を利用して、第2面に入射する光線高を低くすることが可能となる。この作用によって、凹面鏡で発生する強い内コマ収差の発生を比較的小さくすることに成功したものである。
【0032】
また、接眼光学系の第2面は偏心(視軸に対して面を傾かせる、又は、面頂をずらす。)して配置されていることが望ましい。第2面を偏心することで光軸を屈曲させることになり、画像表示素子と頭部の干渉を避けることになる。さらに、第2面を偏心することにより、視軸に対して画像表示素子側の画像と、その反対側の画像での非対称に発生するコマ収差の補正や、画像表示素子を配置する面を第2面での反射後の光軸に対して略垂直に配置することが可能となる。これは視野角特性の良くないLCD(液晶表示装置)を用いるときに有効となる。
【0033】
また、画像表示素子の観察像をリレー光学系によって中間像として、空中に実像を結像させるのではなく、画像表示素子をそのまま拡大して観察者の眼球に投影することによって、観察者は拡大された画像表示素子の画像を虚像として観察できるため、少ない光学素子で光学系を構成できる。また、拡大投影する光学素子は、接眼光学系の反射面である第2面が観察者の顔面の直前に顔面のカーブに沿った形状で配備できるため、顔面からの突出量は非常に小さくでき、小型で軽量な画像表示装置を実現することができる。
【0034】
また、接眼光学系の第1面、第2面及び第3面の何れか1面はアナモフィック面であることが重要である。つまり、観察者視軸と画像表示素子の中心を含む面内の曲率半径と、この面と直交し観察者視軸を含む面内の曲率半径とが異なる面であることである。
【0035】
この条件は、第2面が視軸に対して傾いているために起こる収差を補正するための条件である。一般に、球面が傾いていると、その面に入射する光線は、入射面と入射面に直交する面内で光線に対する曲率が異なる。このため、本発明のように反射面が視軸に対して偏心して配置されている接眼光学系では、観察画像中心に当たる視軸上の観察像も、上記理由により非点収差が発生する。この軸上の非点収差を補正するために、接眼光学系の第1面、第2面及び第3面の何れか1面の曲率半径は、入射面内とこれと直交する面内において異なるものとすることが重要になる。
【0036】
また、観察者視軸を含み画像表示素子の中心を含む面内の接眼光学系の焦点距離をf、観察者視軸を含み画像表示素子の中心を含む面と直交する面内の接眼光学系の焦点距離をfとするとき、
/f>1 ・・・(6)
を満たすことが重要である。
【0037】
上記で説明したように、接眼光学系の何れか1面が入射面内とこれと直交する面内において曲率半径が異なるものとすると、それぞれの方向での焦点距離が異なる。その場合、(6)式を満たすことが重要な条件となる。(6)式の条件を越えてf/fが1以下になると、接眼光学系の反射面が傾いているために発生する非点収差の補正ができなくなる。
【0038】
また、接眼光学系の第2面が観察者視軸と画像表示素子の中心を含む面とその面と直交する面で曲率が異なるアナモフィック面であることが望ましい。
【0039】
本発明の接眼光学系において、主な正のパワーを持つ面は第2面の反射面である。この面の直交する面を異なる曲率とすることで、上記の非点収差の補正を有効に行うことが可能となる。
【0040】
また、第1面、第3面をアナモフィック面とし、第2面である反射面が傾いているために発生する収差を補正する場合、第2面もアナモフィック面とすることで、他の面で発生する収差補正、特にコマ収差の補正に効果が得られる。
【0041】
さらに、観察者視軸と画像表示素子の中心を含む面内の接眼光学系の第2面の曲率半径をRy2とし、この面と直交し視軸を含む面内の第2面の曲率半径をRx2とするとき、
0.5<Ry2/Rx2<3 ・・・(7)
を満足することが有用である。
【0042】
この条件は、第2面がアナモフィック面であることと同様に、第2面が視軸に対して傾いているために起こる収差を補正するための条件である。本発明の接眼光学系において、主な正のパワーを持つ面は第2面の反射面である。この面が(7)の条件を満たすことによって、非点収差補正の効果を大きく持たせることが可能となる。一般に、反射面は屈折面に比べて曲率半径の差によるパワーの差が大きいため、第2面における曲率半径を入射面内とこれと直交する面内において異なるものとすることが大きな効果を有することとなる。
【0043】
さらに、第2面の上記曲率半径Rx2とRy2は、
1<Ry2/Rx2<3 ・・・(8)
を満足することが有用である。
【0044】
製作性、コストを考慮すると、接眼光学系の第1面及び第3面は球面あるいは平面に加工することが考えられる。そのような場合、特に、反射面である第2面を(8)の条件を満たすことによって、収差補正の効果を持たせることが可能となる。条件(8)の下限の1を越えると、十分な非点収差補正の効果が得られなくなる。上限の3を越えると、接眼光学系の入射面内とこれと直交する面内におけるパワーの差が大きくなりすぎるため、補正オーバーになってしまう。
【0045】
接眼光学系の第1面、第3面をアナモフィック面とすることで、第2面である反射面が傾いていることによって発生する非点収差を補正する場合、第2面の上記曲率半径Rx2とRy2は、
0.5<Ry2/Rx2≦1 ・・・(9)
なる条件を満たすことが重要となる場合がある。
【0046】
この条件は、第1面あるいは第3面がアナモフィック面で構成されている場合、特に、第1面及び第3面の何れか1面の観察者視軸と画像表示素子の中心を含む面内のパワーが、それと垂直な面内のパワーよりも大きい場合に有効である。つまり、第2面が視軸に対して傾いているために起こる非点収差を他の面によって補正されている場合の条件であり、(9)の条件を満たすことで、第1面あるいは第3面で発生するコマ収差を補正する効果を得ることとなる。
【0047】
また、接眼光学系の第1面、第2面、第3面の各面をそれぞれ正、正、負の屈折力を有する面とすることが、光学系全体のパワー配置として有効な効果が得られることになる。図39に、本発明の接眼光学系の光学要素の配置図を示す。図において、左側より右側に向かって観察者の瞳30、接眼光学系31、画像表示素子32とする。接眼光学系31は、左から第1面41、第2面42、第3面43を有する。
【0048】
接眼光学系31のパワー配置は、正、正、負であると、画像表示素子32に向かう光線の傾角uは小さくなる。そのため、光学系の主点位置Hは接眼光学系31よりも瞳30方向にシフトするため、バックフォーカスBf(第3面43から画像表示面32までの距離)が短くなり、アイリリーフER(瞳30から第1面41までの距離)を長くとることが可能となる。このような大きなアイリリーフとすることで、顔面、特に眼、鼻と光学系が干渉する心配がなくなる。
【0049】
また、第1面41が正のパワーを有することで、反射面である第2面42における光線高を低くすることができる。そのため、観察画角を広くとることが可能となる。さらに、軸外光線の反射面における光線高を低くできるために、凹面鏡で発生するコマ収差の発生を小さく抑えることが可能となる。
第2面42は接眼光学系の主な正のパワーを有する反射面であり、画像表示素子32が顔に干渉しないために観察者視軸に対して偏心して配置されている。
【0050】
また、第3面43を負のパワーを持たせることによって、主に第2面42で発生した像面湾曲を補正することが可能となる。
【0051】
さらに、接眼光学系の第1面、第2面、第3面の各面の屈折力をそれぞれφ、φ、φとするとき、
−1>(φ+φ)/φ>−15 ・・・(10)
なる条件を満たすことが望ましい。
【0052】
これは、接眼光学系の第1面、第2面、第3面の各面をそれぞれ正、正、負の屈折力を有する面とすることと同様の効果を得るための条件であり、第1面と第2面のパワーの和と第3面のパワーの比を規定したものである。(10)式の条件を満足することで、第1面及び第2面で発生する負の球面収差を第3面で発生する正の球面収差によって補正する効果が得られ、さらに、主点位置を瞳側にシフトさせることができ、十分なアイリリーフを確保することが可能となる。
【0053】
接眼光学系の第1面は、観察者眼球に対して凸面を向けた面であることが望ましい。第1面に正のパワーを持たせることによって、逆光線追跡による瞳から出た軸外光線は屈折され、反射面である第2面における光線高を低くすることができる。そのため、観察画角を広くとることが可能となる。さらに、従属光線の反射面における光線高を低くできるために、凹面鏡で発生する高次コマ収差の発生を小さく抑えることが可能となる。
【0054】
さらに、接眼光学系の第3面は、画像表示素子に対して凹面を向けた面であることが望ましい。第3面に負のパワーを持たせることによって、主に第2面で発生した像面湾曲を補正することが可能となる。第2面では正のパワーを有するために、強い負の像面湾曲が生じる。この像面湾曲は、第3面を凹面とすることで正の像面湾曲を発生させて補正することが可能となる。
【0055】
また、接眼光学系の第2面と視軸のなす角をαとするとき、
30°<α<80° ・・・(11)
であることが望ましい。これは、装置が観察者の頭部に干渉しないための条件である。(11)式の下限の30°を越えると、反射後の光線は視軸に対して90°以上の反射角をもってしまうため、画面の上と下の軸外光線の結像位置が非常に離れてしまい、現実的ではなくなる。逆に、上限の80°を超えると、第2面で反射した光線がそのまま顔面方向に戻ってしまうため、画像表示素子と顔面が干渉してしまう。
【0056】
また、画像表示素子の表示面は、観察者視軸に対して傾いて配備されていることが望ましい。反射面である第2面が視軸に対して傾いて配置されているため、反射された光線は入射高によって像高が異なり、像面が視軸に対して屈曲することがある。その場合、画像表示素子面を視軸に対して傾いて配備することで、像面の屈曲を補正することが可能となる。
【0057】
さらに、本発明においては、接眼光学系と観察者眼球の間に正の屈折力を有する第1光学系を配備することによって、接眼光学系の第2面での光束径が小さくなるため、高次のコマ収差の発生が少なくなり、画像表示画面周辺まで鮮明に画像を観察することができる。また、画像周辺での主光線は正の屈折力を有する第1光学系によって屈折されるために、接眼光学系に入射する光線高を低くすることができ、接眼光学系のみの場合よりもさらに観察画角を大きく設定することが可能となる。
また、正のパワーを有する第1光学系と接眼光学系の媒質のアッベ数を異なる値に設定することで、倍率の色収差を補正することができる。
【0058】
上記の第1光学系としてレンズを用いることによって、製作性が良く、安価で、広画角であり、画面周辺まで鮮明な画像表示装置を提供することができる。
【0059】
また、第1光学系を視軸に対して偏心して配備することによって、偏心した第2面で発生した高次コマ収差の補正に良い結果を得ることができる。
【0060】
さらに、第1光学系を接合レンズで構成することによって、第1光学系で発生する倍率の色収差を補正することができ、さらに鮮明で広画角を確保する場合に有効である。
また、第1光学系を接眼光学系と接合することによって、第1光学系と接眼光学系に発生する倍率の色収差を補正することができ、さらに鮮明で広画角を確保する場合に有効である。
【0061】
また、本発明においては、広画角で小型の画像表示装置になれば、凹面鏡の傾き角が大きくなり、高次コマ収差が発生する。また、面の傾きによって発生する非点収差も増大するため、接眼光学系単体ではこれらの収差補正を十分に行なうことが困難になってしまう。そのため、前記接眼光学系と画像表示素子の間に第2光学系を配備することによって、前記接眼光学系で発生する収差の補正を行うことが可能となる。
【0062】
また、頭部に装着する画像表示素子は顔面からの突出量が小さい程良いため、光学系は、観察者の眼球と接眼光学系との間に配備するよりも、接眼光学系と画像表示素子の間に配備する方が、顔面からの突出量を少なくできるメリットがある。これが第2光学系である。
また、第2光学系と接眼光学系の媒質のアッベ数を変化させることで、倍率の色収差を補正することができる。
【0063】
さらに、前記した接眼光学系の第1面と観察者の瞳の間に第1光学系を配備したものと組み合わせた構成にすることでより、収差補正上有利になることは言うまでもない。
【0064】
第2光学系を負の屈折力を有するレンズとすることで、光学系の主点位置をより瞳側にシフトすることができるため、アイリリーフを確保することが可能となる。
また、画像表示面の直前に負のパワーを有するレンズを配備することで、接眼光学系で発生した像面湾曲を補正することができる。
【0065】
第2光学系を正の屈折力を有するレンズとすることで、光学系全体の正のパワーを接眼光学系の第2面と第2光学系に分散することになるため、第2面でのパワーは比較的小さくなり、反射面で発生する球面収差、コマ収差を小さくすることができる。
第2光学系を観察者視軸に対して偏心して配備することで、視軸に対して画像表示素子側の画像とその反対側の画像との間で非対称に発生するコマ収差を補正し、画像表示素子を配置する面を第2面での反射後の光軸に対して略垂直に配置することが可能となる。
【0066】
また、第2光学系を接合レンズで構成することによって、第2光学系で発生する倍率の色収差を補正することができ、画面の周辺まで色収差の少ない鮮明な画像を観察することが可能となる。
【0067】
さらに、第2光学系を第3面に接合することによって、接眼光学系と第2光学系で発生する倍率の色収差を補正することができ、さらに鮮明で広画角を確保する場合に有効である。また、光学素子の数が増えても、光学系全体としてコンパクトな構成にすることが可能となる。
【0068】
本発明においては、画像表示素子と接眼光学系を観察者頭部に対して位置決めする手段を有することによって、観察者は安定した観察像を観察することが可能となる。
【0069】
さらに、画像表示素子と接眼光学系を観察者頭部に対して位置決めする手段を有し、観察者頭部に装着できるようにすることによって、観察者は自由な観察姿勢や観察方向で画像を観察することが可能となる。
【0070】
また、少なくとも2組の画像表示装置を一定の間隔で支持する支持手段を有することによって、観察者は左右両眼で楽に観察することが可能となる。また、左右の画像表示面に視差を与えた画像を表示し、両眼でそれらを観察することによって立体像を楽しむことが可能となる。
【0071】
【実施例】
以下に、本発明の画像表示装置の実施例1から21について、図面を参照して説明する。
各実施例の構成パラメータは後記するが、以下の説明において、面番号は、観察者の瞳位置1又は眼球回旋中心の位置から映像表示素子6へ向う逆追跡の面番号として示してある。そして、座標の取り方は、出発面である面番号1の面に関して、図1に示すように、観察者の瞳位置1中心を視軸方向をZ軸とし、紙面をY−Z面とし、紙面に垂直でZ軸を含む面をX−Z面とする。
【0072】
そして、後記する構成パラメータ中において、偏心量Y,Zと傾き角θが記載(記載のない項目はゼロ)されている面については、その前の面の面頂を原点とし、その前の面を規定している座標上でのY,Zで指定される位置に面頂が位置し、また、θで指定される角度だけその前の面の座標のZ軸から中心軸が傾いていることを意味し、その場合、θが正は反時計回りを意味する。そして、その回転した座標(特に、Z軸)が次の面を決める新たな座標になる。したがって、Z軸方向について、傾き角θの指定がある毎に次の面を決める座標が変化して行く。
【0073】
また、面間隔は、その面の座標におけるZ軸に沿うその面の面頂から次の面を決める規準点までの距離であり、前の面にこの面間隔が規定されているときは、上記に係わらず、次の面は、この規準点を原点として、その前の面を規定している座標上でのY,Zで指定される位置に面頂が位置し、また、θで指定される角度だけその前の面の座標のZ軸から中心軸が傾いていることを意味する。また、次の面に偏心量Y,Zと傾き角θが記載ないときは、次の面の面頂がその規準点に位置することになる。
【0074】
なお、偏心量Y,Zと傾き角θについて、特に規準面が指定されている場合は、その指定された面の面頂を原点として、その指定された面を規定している座標上でのY,Zで指定される位置に面頂が位置し、また、θで指定される角度だけその指定された面の座標のZ軸から中心軸が傾いていることを意味する。
【0075】
また、各面において、アナモルフィック面の面形状は、その面を規定する座標上で、R、RはそれぞれY−Z面(紙面)内の近軸曲率半径、X−Z面内での近軸曲率半径、K、KはそれぞれX−Z面、Y−Z面内の円錐係数、AR、BRはそれぞれZ軸に対して回転対称な4次、6次の非球面係数、AP、BPはそれぞれZ軸に対して回転非対称な4次、6次の非球面係数とすると、非球面式は以下に示す通りである。
【0076】
Figure 0003542213
また、各面において、トーリック面の面形状は、その面を規定する座標上で、R、RはそれぞれY−Z面(紙面)内の近軸曲率半径、X−Z面内での近軸曲率半径、KはY−Z面内の円錐係数、A、BはそれぞれY−Z面内の4次、6次の非球面係数とすると、非球面式は以下に示す通りである。
【0077】
Figure 0003542213
さらに、各面において、回転対称の非球面形状は、近軸曲率半径をRとすると、次の式で与えられる。
【0078】
Figure 0003542213
ここで、Kは円錐係数、A、Bはそれぞれ4次、6次の非球面係数である。
なお、面と面の間の媒質の屈折率はd線の屈折率で表す。長さの単位はmmである。
【0079】
さて、以下に示す実施例は全て右眼用の画像表示装置であり、左眼用は構成す光学要素を全てX−Z面に対称に配備することで実現できる。
また、実際の装置においては、接眼光学系によって光軸が屈曲する方向は、観察者の上方でも横方向(右眼では右方向)でも何れでもよいことは言うまでもない。
【0080】
図1〜図20にそれぞれ実施例1〜20の単眼用の画像表示装置の断面図を示す。それぞれの断面図において、1は観察者瞳位置、2は観察者視軸、3は接眼光学系の第1面、4は接眼光学系の第2面を構成する凹面鏡、5は接眼光学系の第3面、6は画像表示素子、7は第1面3、第2面4と第3面5からなる接眼光学系、8は第1光学系、9は第2光学系である。
【0081】
これらの実施例における実際の光線経路は、画像表示素子6から発した光線束は、(第2光学系9)、接眼光学系7の第3面5、第2面(凹面鏡)4、第1面3、(第1光学系8)の順に(屈折)、屈折、反射、屈折、(屈折)されて、観察者の瞳の虹彩位置又は眼球の回旋中心を射出瞳1として観察者の眼球内に投影される。なお、図19、図20には、観察者視軸2上の光線が接眼光学系7の第1面3に入射する位置の第1面3の法線n、その光線が接眼光学系7の第2面4に入射する位置の第2面4の法線n、その光線が接眼光学系7の第3面5に入射する位置の第3面5の法線nをそれぞれ図示してある。
【0082】
実施例1
この実施例は、図1に断面を示すように、接眼光学系7のみからなり、第1面3、第2面4、第3面5のパワーは、それぞれ正、正、負であり、第1面3、第2面4、第3面5はアナモフィック非球面である。本実施例は、水平画角35°、垂直画角26.6°、瞳経8mmである。
【0083】
実施例2
本実施例は、図2に断面を示すように、接眼光学系7のみからなり、第1面3、第2面4、第3面5のパワーは、それぞれ正、正、ゼロであり、第1面3は球面、第2面4はアナモフィック非球面、第3面5は平面である。本実施例は、水平画角35°、垂直画角26.6°、瞳経8mmである。
【0084】
実施例3
本実施例は、図3に断面を示すように、接眼光学系7のみからなり、第1面3、第2面4、第3面5のパワーは、それぞれ正、正、正であり、第1面3は球面、第2面4はアナモフィック非球面、第3面5は球面である。本実施例は、水平画角30°、垂直画角22.7°、瞳経8mmである。
【0085】
実施例4
本実施例は、図4に断面を示すように、接眼光学系7のみからなり、第1面3、第2面4、第3面5のパワーは、それぞれ正、正、負であり、第1面3はトーリック面、第2面4は球面、第3面5はトーリック面である。本実施例は、水平画角35°、垂直画角26.6°、瞳経8mmである。
【0086】
実施例5
本実施例は、図5に断面を示すように、接眼光学系7のみからなり、第1面3、第2面4、第3面5のパワーは、それぞれゼロ、正、負であり、第1面3は平面、第2面4、第3面5はアナモフィック非球面である。本実施例は、水平画角35°、垂直画角26.6°、瞳経8mmである。
【0087】
実施例6
本実施例は、図6に断面を示すように、接眼光学系7と第1光学系8とからなり、接眼光学系7の第1面3、第2面4、第3面5のパワーは、それぞれ負、正、ゼロであり、第1面3は球面、第2面4はアナモフィック非球面、第3面5は平面である。また、球面で構成された正のパワーを有する第1光学系8が、観察者の瞳1と接眼光学系7の第1面3の間に、視軸2に対して偏心して配備されている。本実施例は、水平画角35°、垂直画角26.6°、瞳経8mmである。
【0088】
実施例7
本実施例は、図7に断面を示すように、接眼光学系7と第1光学系8とからなり、接眼光学系7の第1面3、第2面4、第3面5のパワーは、それぞれ負、正、ゼロであり、第1面3は球面、第2面4はアナモフィック非球面、第3面5は平面である。また、球面で構成された正のパワーを有する第1光学系8が、視軸2に対して偏心して接眼光学系7の第1面3に接合されている。本実施例は、水平画角35°、垂直画角26.6°、瞳経8mmである。
【0089】
実施例8
本実施例は、図8に断面を示すように、接眼光学系7と第1光学系8、第2光学系9とからなり、接眼光学系7の第1面3、第2面4、第3面5のパワーは、それぞれゼロ、正、ゼロであり、第1面3は平面、第2面4はアナモフィック非球面、第3面5は平面である。また、球面、平面で構成された正のパワーを有する第1光学系8が、接眼光学系7の第1面3に視軸に対して偏心して接合されており、平面、球面で構成された負のパワーを有する第2光学系9は、接眼光学系7の第3面5に偏心して接合されている。本実施例は、水平画角35°、垂直画角26.6°、瞳経8mmである。
【0090】
実施例9
本実施例は、図9に断面を示すように、接眼光学系7と第1光学系8、第2光学系9とからなり、接眼光学系7の第1面3、第2面4、第3面5のパワーは、それぞれ負、正、ゼロであり、第1面3は球面、第2面4はアナモフィック非球面、第3面5は平面である。また、球面で構成された正のパワーを有する第1光学系8が、観察者の瞳1と接眼光学系7の第1面3の間に、視軸2に対して偏心して配備されており、平面、球面で構成された負のパワーを有する第2光学系9は、接眼光学系7の第3面5に偏心して接合されている。本実施例は、水平画角35°、垂直画角26.6°、瞳経8mmである。
【0091】
実施例10
本実施例は、図10に断面を示すように、接眼光学系7と第1光学系8、第2光学系9とからなり、接眼光学系7の第1面3、第2面4、第3面5のパワーは、それぞれ負、正、負であり、第1面3は球面、第2面4、第3面5はアナモフィック非球面である。また、球面で構成された正のパワーを有する第1光学系8が、接眼光学系7の第1面3に、視軸に対して偏心して接合されており、球面レンズ2枚の接合レンズで構成された正のパワーを有する第2光学系9は、接眼光学系7の第3面5と画像表示素子6の間に偏心して配備されている。本実施例は、水平画角35°、垂直画角26.6°、瞳経8mmである。
【0092】
実施例11
本実施例は、図11に断面を示すように、接眼光学系7と第1光学系8、第2光学系9とからなり、接眼光学系7の第1面3、第2面4、第3面5のパワーは、それぞれゼロ、正、正であり、第1面3は平面、第2面4はアナモフィック非球面、第3面5は球面である。また、球面で構成された正のパワーを有する第1光学系8が、接眼光学系7の第1面3に、視軸2に対して偏心して接合されており、球面レンズ2枚の接合レンズで構成された正のパワーを有する第2光学系9は、接眼光学系7の第3面5に偏心して接合されている。本実施例は、水平画角35°、垂直画角26.6°、瞳経8mmである。
【0093】
実施例12
本実施例は、図12に断面を示すように、接眼光学系7と第1光学系8とからなり、接眼光学系7の第1面3、第2面4、第3面5のパワーは、それぞれ負、正、正であり、第1面3、第3面5は球面、第2面4はアナモフィック非球面である。また、球面レンズを2枚接合した構成の正のパワーを有する第1光学系8が、観察者の瞳1と接眼光学系7の第1面3の間に、視軸2に対して偏心して配備されている。本実施例は、水平画角35°、垂直画角26.6°、瞳経8mmである。
【0094】
実施例13
本実施例は、図13に断面を示すように、接眼光学系7と第2光学系9とからなり、接眼光学系7の第1面3、第2面4、第3面5のパワーは、それぞれ正、正、ゼロであり、第1面3は球面、第2面4はアナモフィック非球面、第3面5は平面である。また、平面と球面で構成された負のパワーを有する第2光学系9が、接眼光学系7の第3面5に平面側が接合され、視軸に対して偏心して配備されている。本実施例は、水平画角45°、垂直画角35.5°、瞳経8mmである。
【0095】
実施例14
本実施例は、図14に断面を示すように、接眼光学系7と第2光学系9とからなり、接眼光学系7の第1面3、第2面4、第3面5のパワーは、それぞれ正、正、負であり、第1面3、第2面4、第3面5はアナモフィック非球面である。また、球面で構成された正のパワーを有する第2光学系9が、接眼光学系7と画像表示素子6の間に視軸に対して偏心して配備されている。本実施例は、水平画角35°、垂直画角26.6°、瞳経8mmである。
【0096】
実施例15
本実施例は、図15に断面を示すように、接眼光学系7と第2光学系9とからなり、接眼光学系7の第1面3、第2面4、第3面5のパワーは、それぞれ正、正、負であり、第1面3、第3面5は球面、第2面4はアナモフィック非球面である。また、球面で構成された正のパワーを有する第2光学系9が、接眼光学系7の第3面5に視軸に対して偏心して接合されている。本実施例は、水平画角30°、垂直画角22.7°、瞳経8mmである。
【0097】
実施例16
本実施例は、図16に断面を示すように、接眼光学系7と第2光学系9とからなり、接眼光学系7の第1面3、第2面4、第3面5のパワーは、それぞれ正、正、負であり、第1面3、第2面4、第3面5はアナモフィック非球面である。また、球面レンズを2枚接合した構成の正のパワーを有する第2光学系9が、接眼光学系7と画像表示素子6の間に視軸に対して偏心して配備されている。本実施例は、水平画角35°、垂直画角26.6°、瞳経8mmである。
【0098】
実施例17
本実施例は、図17に断面を示すように、接眼光学系7と第2光学系9とからなり、接眼光学系7の第1面3、第2面4、第3面5のパワーは、それぞれ正、正、負であり、第1面3、第2面4はアナモフィック非球面、第3面5は球面である。また、球面レンズを2枚接合した構成の正のパワーを有する第2光学系9が、接眼光学系7に視軸に対して偏心して接合されている。本実施例は、水平画角35°、垂直画角26.6°、瞳経8mmである。
【0099】
実施例18
本実施例は、図18に断面を示すように、接眼光学系7と第2光学系9とからなり、接眼光学系7の第1面3、第2面4、第3面5のパワーは、それぞれ正、正、負であり、第1面3はアナモフィック非球面、第2面4、第3面5は球面である。また、球面レンズを2枚接合した構成の正のパワーを有する第2光学系9が、接眼光学系7と画像表示素子6の間に、視軸に対して偏心して配備されている。本実施例は、水平画角35°、垂直画角26.6°、瞳経8mmである。
【0100】
実施例19
この実施例は、図19に断面を示すように、接眼光学系7のみからなり、第1面3、第2面4、第3面5のパワーは、それぞれ負、正、負であり、第1面3、第2面4、第3面5はアナモフィック非球面である。本実施例は、水平画角30°、垂直画角22.7°、瞳経4mmである。
【0101】
実施例20
この実施例は、図20に断面を示すように、接眼光学系7のみからなり、第1面3、第2面4、第3面5のパワーは、それぞれ負、正、負であり、第1面3、第2面4、第3面5はアナモフィック非球面である。本実施例は、水平画角30°、垂直画角22.7°、瞳経4mmである。
【0102】
なお、以上の各実施例において、アナモルフィック非球面、トーリック面の面形状にこだわらず、回転対称な非球面、球面、さらに、次に式で定義される自由曲面等の面形状で構成できることは言うまでもない。
Figure 0003542213
ここで、x,y,zは直交座標を表し、Cnmは任意の係数、k,k’も任意とする。
【0103】
さらに、面の曲率、パワー等を定義できない形状の場合は、視軸上を進み画像表示素子に到る軸上光線に沿って、軸上光線と面とが当たる部分の面の形状の微分値によって得られるある任意のある領域内の曲率をその面の曲率とすることで、曲率、パワーを求めることもできる。
【0104】
次に、図21に実施例21の水平断面図を示す。この実施例は両眼用の画像表示装置の断面図であり、実施例19の接眼光学系を2つ用い、1つの画像表示素子6からの画像を左右の接眼光学系7、7に供給している。なお、1、1は観察者の左右の瞳位置、2、2は観察者の左右の視軸を示す。
次に、上記実施例1〜20の構成パラメータを示す。
実施例1
Figure 0003542213
Figure 0003542213
【0105】
実施例2
Figure 0003542213
【0106】
実施例3
Figure 0003542213
【0107】
実施例4
Figure 0003542213
【0108】
実施例5
Figure 0003542213
【0109】
実施例6
Figure 0003542213
【0110】
実施例7
Figure 0003542213
【0111】
実施例8
Figure 0003542213
Figure 0003542213
【0112】
実施例9
Figure 0003542213
【0113】
実施例10
Figure 0003542213
Figure 0003542213
【0114】
実施例11
Figure 0003542213
【0115】
実施例12
Figure 0003542213
【0116】
実施例13
Figure 0003542213
【0117】
実施例14
Figure 0003542213
Figure 0003542213
【0118】
実施例15
Figure 0003542213
【0119】
実施例16
Figure 0003542213
Figure 0003542213
【0120】
実施例17
Figure 0003542213
Figure 0003542213
【0121】
実施例18
Figure 0003542213
【0122】
実施例19
Figure 0003542213
Figure 0003542213
【0123】
実施例20
Figure 0003542213
Figure 0003542213
【0124】
次に、上記実施例の中、実施例1、実施例6、実施例18〜20の横収差図をそれぞれ図23〜図25、図26〜図28、図29〜図31、図32〜図34、図35〜図37に示す。これらの横収差図において、括弧内に示された数字は(水平画角,垂直画角)を表し、その画角における横収差を示す。
【0125】
以上、本発明の画像表示装置を実施例に基づいて説明してきたが、本発明はこれらの実施例に限定されず種々の変形が可能である。そして、本発明の画像表示装置を頭部装着式画像表示装置(HMD)として構成するには、例えば、図38(a)に断面図、同図(b)に斜視図を示すように、左右のHMD12の間を眼輻距離に合わせて固定的に支持し、これに例えばヘッドバンド10を取り付けて、このヘッドバンド10により観察者の頭部に装着して使用する。この使用例の場合に、接眼光学系の第2面を半透過ミラー(ハーフミラー)とし、このハーフミラーの前方に液晶シヤッター11を配備し、外界像を選択的に、又は、映像表示素子の映像と重畳して観察できるようにすることができる。
【0126】
以上に説明した本発明の画像表示装置は、例えば次にように構成することができる。
〔1〕 画像を表示する画像表示素子と、前記画像表示素子によって形成された画像を投影し、観察者眼球に導く接眼光学系とからなる画像表示装置において、前記接眼光学系は少なくとも3つの面を持ち、前記少なくとも3つの面を観察者眼球側から第1面、第2面、第3面とし、前記第1面と前記第2面の間、及び、前記第2面と前記第3面の間に形成される空間を屈折率が1より大きい媒質で満たし、前記第1面の曲率と前記第2面の曲率は異なり、前記第2面は、観察者視軸に対して偏心して配備され、前記観察者眼球に対して凹面を向けた反射又は半透過面であり、
前記画像表示素子から出た光線は、前記観察者眼球に入射するまでに中間像を形成することなく、また、前記第2面でのみ1回反射し、前記画像表示素子からの光線経路が、前記第3面で屈折し、前記第2面によって反射され、前記第1面でさらに屈折し、前記観察者眼球に入射するように構成され、
前記画像表示素子が観察者顔面の前方に、かつ、表示面が観察者の略前方を向いて配置されていることを特徴とする画像表示装置。
【0127】
〔2〕 前記画像表示装置は、1つの画像表示素子と2つの接眼光学系とから構成されていることを特徴とする上記〔1〕記載の画像表示装置。
【0128】
〔3〕 前記第1面、第2面、第3面の何れか1面はアナモフィック面であることを特徴とする上記〔1〕記載の画像表示装置。
【0129】
〔4〕 前記観察者視軸を含み前記画像表示素子の中心を含む面内の前記接眼光学系の焦点距離をf、前記観察者視軸を含み前記画像表示素子の中心を含む面と直交する面内の前記接眼光学系の焦点距離をfとするとき、
/f>1 ・・・(6)
を満たすことを特徴とする上記〔1〕記載の画像表示装置。
【0130】
〔5〕 前記接眼光学系の第2面はアナモフィック面であることを特徴とする上記〔3〕記載の画像表示装置。
【0131】
〔6〕 前記観察者視軸を含み前記画像表示素子の中心を含む面の前記接眼光学系の第2面の曲率半径をRy2とし、前記観察者視軸を含み前記画像表示素子の中心を含む面と直交する面内の前記接眼光学系の第2面の曲率半径をRx2とするとき、
0.5<Ry2/Rx2<3 ・・・(7)
を満たすことを特徴とする上記〔1〕記載の画像表示装置。
【0132】
〔7〕 前記接眼光学系の第2面の曲率半径Rx2とRy2は、
1<Ry2/Rx2<3 ・・・(8)
を満たすことを特徴とする上記〔6〕記載の画像表示装置。
【0133】
〔8〕 前記接眼光学系の第2面の曲率半径Rx2とRy2は、
0.5<Ry2/Rx2≦1 ・・・(9)
を満たすことを特徴とする上記〔6〕記載の画像表示装置。
【0134】
〔9〕 前記接眼光学系の第1面、第2面、第3面の各面が、それぞれ正、正、負の屈折力を有することを特徴とする上記〔1〕記載の画像表示装置。
【0135】
〔10〕 前記接眼光学系の第1面、第2面、第3面の各面の屈折力をそれぞれφ、φ、φとするとき、
−1>(φ+φ)/φ>−15 ・・・(10)
を満たすことを特徴とする上記〔1〕記載の画像表示装置。
【0136】
〔11〕 前記接眼光学系の第1面は観察者眼球に対して凸面を向けた面であることを特徴とする上記〔1〕記載の画像表示装置。
【0137】
〔12〕 前記接眼光学系の第3面は画像表示素子に対して凹面を向けた面であることを特徴とする上記〔1〕又は〔11〕記載の画像表示装置。
【0138】
〔13〕 前記接眼光学系の第2面と前記観察者視軸のなす角をαとするとき、30°<α<80° ・・・(11)
を満たすことを特徴とする上記〔1〕記載の画像表示装置。
【0139】
〔14〕 前記画像表示素子の表示面は前記観察者視軸に対して傾いて配備されていることを特徴とする上記〔1〕記載の画像表示装置。
【0140】
〔15〕 画像を表示する画像表示素子と、前記画像表示素子によって形成された画像を投影し、観察者眼球に導く接眼光学系とからなる画像表示装置において、
前記接眼光学系は少なくとも3つの面を持ち、前記少なくとも3つの面を観察者眼球側から第1面、第2面、第3面とし、前記第1面と前記第2面の間、及び、前記第2面と前記第3面の間に形成される空間を屈折率が1より大きい媒質で満たし、前記第1面の曲率と前記第2面の曲率は異なり、前記第2面は、観察者視軸に対して偏心して配備され、前記観察者眼球に対して凹面を向けた反射又は半透過面であり、前記第1面と前記観察者眼球の間に正のパワーを有する第1光学系を備え、
前記画像表示素子から出た光線は、前記観察者眼球に入射するまでに中間像を形成することなく、また、前記第2面でのみ1回反射し、前記画像表示素子からの光線経路が、前記第3面で屈折し、前記第2面によって反射され、前記第1面でさらに屈折し、前記第1光学系を介して前記観察者眼球に入射するように構成され、
前記画像表示素子が観察者顔面の前方に、かつ、表示面が観察者の略前方を向いて配置されていることを特徴とする画像表示装置。
【0141】
〔16〕 前記第1光学系は正の屈折力を有するレンズであることを特徴とする上記〔15〕記載の画像表示装置。
【0142】
〔17〕 前記第1光学系は前記観察者視軸に対して偏心していることを特徴とする上記〔15〕記載の画像表示装置。
【0143】
〔18〕 前記第1光学系は接合レンズであることを特徴とする上記〔15〕記載の画像表示装置。
【0144】
〔19〕 前記第1光学系は前記第1面に接合されていることを特徴とする上記〔15〕記載の画像表示装置。
【0145】
〔20〕 画像を表示する画像表示素子と、前記画像表示素子によって形成された画像を投影し、観察者眼球に導く接眼光学系とからなる画像表示装置において、
前記接眼光学系は少なくとも3つの面を持ち、前記少なくとも3つの面を観察者眼球側から第1面、第2面、第3面とし、前記第1面と前記第2面の間、及び、前記第2面と前記第3面の間に形成される空間を屈折率が1より大きい媒質で満たし、前記第1面の曲率と前記第2面の曲率は異なり、前記第2面は、観察者視軸に対して偏心して配備され、前記観察者眼球に対して凹面を向けた反射又は半透過面であり、前記第3面と前記画像表示素子の間に第2光学系を備え、
前記画像表示素子から出た光線は、前記観察者眼球に入射するまでに中間像を形成することなく、また、前記第2面でのみ1回反射し、前記画像表示素子からの光線経路が、前記第2光学系を介して、前記第3面で屈折し、前記第2面によって反射され、前記第1面でさらに屈折し、前記観察者眼球に入射するように構成され、
前記画像表示素子が観察者顔面の前方に、かつ、表示面が観察者の略前方を向いて配置されていることを特徴とする画像表示装置。
【0146】
〔21〕 前記第2光学系は負の屈折力を有するレンズであることを特徴とする上記〔20〕記載の画像表示装置。
【0147】
〔22〕 前記第2光学系は正の屈折力を有するレンズであることを特徴とする上記〔20〕記載の画像表示装置。
【0148】
〔23〕 前記第2光学系は前記観察者視軸に対して偏心していることを特徴とする上記〔20〕記載の画像表示装置。
【0149】
〔24〕 前記第2光学系は接合レンズであることを特徴とする上記〔20〕記載の画像表示装置。
【0150】
〔25〕 前記第2光学系は前記第3面に接合されていることを特徴とする上記〔20〕記載の画像表示装置。
【0151】
〔26〕 前記画像表示素子と前記接眼光学系を観察者頭部に対して位置決めする位置決め手段を有すること特徴とする上記〔1〕、〔15〕又は〔20〕記載の画像表示装置。
【0152】
〔27〕 前記画像表示素子と前記接眼光学系を前記観察者頭部に対して支持する支持手段を有し、前記観察者頭部に装着できることを特徴とする上記〔1〕、〔15〕又は〔20〕記載の画像表示装置。
【0153】
〔28〕 前記画像表示装置の少なくとも2組を一定の間隔で支持する支持手段を有することを特徴とする上記〔1〕、〔15〕又は〔20〕記載の画像表示装置。
【0154】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明の画像表示装置によると、広い観察画角で、光学系のみならず画像表示素子周辺も小型軽量な頭部装着式画像表示装置等の画像表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の画像表示装置の光路図である。
【図2】本発明の実施例2の画像表示装置の光路図である。
【図3】本発明の実施例3の画像表示装置の光路図である。
【図4】本発明の実施例4の画像表示装置の光路図である。
【図5】本発明の実施例5の画像表示装置の光路図である。
【図6】本発明の実施例6の画像表示装置の光路図である。
【図7】本発明の実施例7の画像表示装置の光路図である。
【図8】本発明の実施例8の画像表示装置の光路図である。
【図9】本発明の実施例9の画像表示装置の光路図である。
【図10】本発明の実施例10の画像表示装置の光路図である。
【図11】本発明の実施例11の画像表示装置の光路図である。
【図12】本発明の実施例12の画像表示装置の光路図である。
【図13】本発明の実施例13の画像表示装置の光路図である。
【図14】本発明の実施例14の画像表示装置の光路図である。
【図15】本発明の実施例15の画像表示装置の光路図である。
【図16】本発明の実施例16の画像表示装置の光路図である。
【図17】本発明の実施例17の画像表示装置の光路図である。
【図18】本発明の実施例18の画像表示装置の光路図である。
【図19】本発明の実施例19の画像表示装置の光路図である。
【図20】本発明の実施例20の画像表示装置の光路図である。
【図21】本発明の実施例21の画像表示装置の水平断面図である。
【図22】本発明における画像表示素子の配置を説明するための図である。
【図23】本発明の実施例1の横収差図の一部である。
【図24】本発明の実施例1の横収差図の別の部分である。
【図25】本発明の実施例1の横収差図の残りの部分である。
【図26】本発明の実施例6の横収差図の一部である。
【図27】本発明の実施例6の横収差図の別の部分である。
【図28】本発明の実施例6の横収差図の残りの部分である。
【図29】本発明の実施例18の横収差図の一部である。
【図30】本発明の実施例18の横収差図の別の部分である。
【図31】本発明の実施例18の横収差図の残りの部分である。
【図32】本発明の実施例19の横収差図の一部である。
【図33】本発明の実施例19の横収差図の別の部分である。
【図34】本発明の実施例19の横収差図の残りの部分である。
【図35】本発明の実施例20の横収差図の一部である。
【図36】本発明の実施例20の横収差図の別の部分である。
【図37】本発明の実施例20の横収差図の残りの部分である。
【図38】本発明による頭部装着式画像表示装置の断面図と斜視図である。
【図39】本発明の接眼光学系の光学要素の配置図である。
【図40】従来の1つの画像表示装置の光学系を示す図である。
【図41】従来の別の画像表示装置の光学系を示す図である。
【図42】従来のさらに別の画像表示装置の光学系を示す図である。
【図43】従来のもう1つの画像表示装置の光学系を示す図である。
【符号の説明】
1…観察者の瞳位置
2…視軸
3…接眼光学系の第1面
4…接眼光学系の第2面(凹面鏡)
5…接眼光学系の第3面
6…画像表示素子
7…接眼光学系
8…第1光学系
9…第2光学系
10…ヘッドバンド
11…液晶シヤッター
12…HMD

Claims (10)

  1. 画像を表示する画像表示素子と、前記画像表示素子によって形成された画像を投影し、観察者眼球に導く接眼光学系とからなる画像表示装置において、
    前記画像表示素子は、表示された画像を左右両眼球に導かれる左眼用光路と右眼用光路とに向けて射出可能に構成され、
    前記接眼光学系は、前記画像表示素子から左眼用光路に向けて射出された前記画像光束を左眼に向けて投影する左眼用接眼光学系と、前記画像表示素子から右眼用光路に向けて射出された前記画像光束を右眼に向けて投影する右眼用接眼光学系とを有し、
    前記左眼用接眼光学系は、少なくとも3つの面を持ち、前記少なくとも3つの面を観察者左眼球側から順に、左眼用第1面、左眼用第2面、左眼用第3面とし、前記左眼用第1面と前記左眼用第2面の間、及び、前記左眼用第2面と前記左眼用第3面の間に形成される空間を屈折率が1より大きい媒質で満たし、前記左眼用第1面の曲率と前記左眼用第2面の曲率は異なり、前記左眼用第2面は、観察者視軸に対して偏心して配備され、前記観察者左側眼球に対して凹面を向けた反射又は半透過面であり、前記画像表示素子から出た光線は、前記観察者左側眼球に入射するまでに中間像を形成することなく、また、前記左眼用第2面でのみ1回反射し、前記画像表示素子からの光線経路が、前記左眼用第3面で屈折し、前記左眼用第2面によって反射され、前記左眼用第1面でさらに屈折し、前記観察者左側眼球に入射するように構成され、
    前記右眼用接眼光学系は、少なくとも3つの面を持ち、前記少なくとも3つの面を観察者右眼球側から順に、右眼用第1面、右眼用第2面、右眼用第3面とし、前記右眼用第1面と前記右眼用第2面の間、及び、前記右眼用第2面と前記右眼用第3面の間に形成される空間を屈折率が1より大きい媒質で満たし、前記右眼用第1面の曲率と前記右眼用第2面の曲率は異なり、前記右眼用第2面は、観察者視軸に対して偏心して配備され、前記観察者右側眼球に対して凹面を向けた反射又は半透過面であり、前記画像表示素子から出た光線は、前記観察者右側眼球に入射するまでに中間像を形成することなく、また、前記右眼用第2面でのみ1回反射し、前記画像表示素子からの光線経路が、前記右眼用第3面で屈折し、前記右眼用第2面によって反射され、前記右眼用第1面でさらに屈折し、前記観察者右側眼球に入射するように構成され、
    前記画像表示素子が観察者顔面の前方に、かつ、表示面が観察者の略前方を向いて配置されていることを特徴とする画像表示装置。
  2. 前記左右の接眼光学系は共に、前記第1面、前記第2面、前記第3面の何れか1面がアナモフィック面であることを特徴とする請求項1記載の画像表示装置。
  3. 前記観察者視軸を含み前記画像表示素子の中心を含む面内の前記左右の接眼光学系の焦点距離をf、前記観察者視軸を含み前記画像表示素子の中心を含む面と直交する面内の前記左右の接眼光学系の焦点距離をfとするとき、
    /f>1 ・・・(6)
    を満たすことを特徴とする請求項1記載の画像表示装置。
  4. 前記左右の接眼光学系の第2面は、アナモフィック面であることを特徴とする請求項3記載の画像表示装置。
  5. 前記観察者視軸を含み前記画像表示素子の中心を含む面の前記左右の接眼光学系の第2面の曲率半径をRy2とし、前記観察者視軸を含み前記画像表示素子の中心を含む面と直交する面内の前記左右の接眼光学系の第2面の曲率半径をRx2とするとき、
    0.5<Ry2/Rx2<3 ・・・(7)
    を満たすことを特徴とする請求項1記載の画像表示装置。
  6. 前記左右の接眼光学系の第1面、第2面、第3面の各面が、それぞれ正、正、負の屈折力を有することを特徴とする請求項1記載の画像表示装置。
  7. 前記左右の接眼光学系の第1面、第2面、第3面の各面の屈折力をそれぞれφ、φ、φとするとき、
    −1>(φ+φ)/φ>−15 ・・・(10)
    を満たすことを特徴とする請求項1記載の画像表示装置。
  8. 前記接眼光学系の第1面は、観察者眼球に対して凸面を向けた面であることを特徴とする請求項1記載の画像表示装置。
  9. 前記左右の接眼光学系の第3面は、画像表示素子に対して凹面を向けた面であることを特徴とする請求項1又は8記載の画像表示装置。
  10. 前記左右の接眼光学系の第2面と前記観察者視軸のなす角をαとするとき、
    30°<α<80° ・・・(11)
    を満たすことを特徴とする請求項1記載の画像表示装置。
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