JP3537421B2 - 結像光学系 - Google Patents
結像光学系Info
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- JP3537421B2 JP3537421B2 JP2002032331A JP2002032331A JP3537421B2 JP 3537421 B2 JP3537421 B2 JP 3537421B2 JP 2002032331 A JP2002032331 A JP 2002032331A JP 2002032331 A JP2002032331 A JP 2002032331A JP 3537421 B2 JP3537421 B2 JP 3537421B2
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Description
し、特に、カメラのファインダー光学系等の結像光学系
に関する。
の周知なものとして、特開平3ー101709号のもの
がある。図44(a)に全体の光学系を、図44(b)
にその接眼光学系の部分を示すように、この画像表示装
置は、画像表示素子の表示画像を正レンズよりなるリレ
ー光学系にて空中像として伝達し、凹面反射鏡からなる
接眼光学系でこの空中像を拡大して観察者の眼球内に投
影するものである。
国特許第4,669,810号のものがある。この装置
は、図45に示すように、CRTの画像をリレー光学系
を介して中間像を形成し、反射ホログラフィック素子と
ホログラム面を有するコンバイナによって観察者の眼に
投影するものである。
して、特開昭62ー214782号のものがある。この
装置は、図46(a)、(b)に示すように、画像表示
素子を接眼レンズで拡大して直接観察できるようにした
ものである。
として、米国特許第4,026,641号のものがあ
る。この装置は、図47に示すように、画像表示素子の
像を伝達素子で湾曲した物体面に伝達し、その物体面を
トーリック反射面で空中に投影するようにしたものであ
る。
して、米国再発行特許第27,356号のものがある。
この装置は、図48に示すように、半透過凹面鏡と半透
過平面鏡によって物体面を射出瞳に投影する接眼光学系
である。
4、図45ような画像表示素子の映像をリレーするタイ
プの画像表示装置では、接眼光学系の形式によらず、接
眼光学系以外にリレー光学系として数枚のレンズを用い
なければならないため、光路長が長く、光学系は大型に
なり、重量も重くなる。
合は、図44(b)に示すように、観察者に対して凹面
を向けた反射面のみに正のパワーがあるため、図中、P
1に示されるような負の像面湾曲が大きく発生してしま
う。
察者の顔面からの装置突出量が大きくなってしまう。さ
らに、画像表示素子と照明光学系がその突出した部分に
取り付けられることになり、装置はますます大きく、重
量も重くなってしまう。
特に頭部に装着する装置であるため、装置が顔面から突
出する量が大きいと、頭部で支持している点から装置の
重心までの距離が長くなり、装着時のバランスが悪くな
る。さらに、装置を装着して移動、回転等を行うときに
装置が物にぶつかるおそれも生じる。
軽量であることが重要である。そして、この装置の大き
さ、重量を決定する大きな要因は光学系の構成にある。
大鏡のみを用いると、発生する収差は非常に大きく、そ
れを補正する手段がない。拡大鏡の凹面の形状を非球面
にすることで、ある程度球面収差が補正できても、コマ
収差、像面湾曲等が残存するため、観察画角を大きくす
ると、実用的な装置にはなり得ない。あるいは、接眼光
学系として凹面鏡のみを用いる場合には、通常の光学素
子(レンズやミラー)のみではなく、図47に示すよう
に、発生した像面湾曲に合わせて湾曲した面を有する伝
達素子(ファイバープレート)によってこれを補正する
という手段を用いなければならない。
と半透過平面鏡を用いて物体面を観察者の瞳に投影する
共軸系の接眼光学系においては、半透過面を2枚用いて
いるために、理論値でも像の明るさは1/16にまで低
下してしまう。さらに、半透過凹面鏡によって発生する
像面湾曲を物体面自体を湾曲させて補正を行っているた
め、LCD(液晶表示素子)等のいわゆるフラットディ
スプレイを画像表示素子として用いることが困難であ
る。
みてなされたものであり、その目的は、広い画角におい
て明瞭に結像が可能であり、像の明るさの低下がほとん
ど生じることがなく、さらに、非常に小型軽量であるカ
メラのファインダー光学系等の結像光学系を提供するこ
とである。
の本発明の結像光学系は、絞りを有し、物体像を形成す
る結像光学系において、前記結像光学系は、少なくとも
3つの面を持ち、かつ、前記少なくとも3つの面によっ
て形成される空間は屈折率が1より大きい媒質で満たさ
れており、前記絞りから前記物体像に向かって、順に、
屈折面である第1面、光軸に対して偏心するかあるいは
傾いて配置された内部反射面でかつ屈折面である第2
面、第2面に対向し正のパワーを有する反射面である第
3面で構成され、前記第2面の内部反射は全反射である
偏心光学素子を含んで構成され、前記第1面、前記第2
面及び前記第3面の少なくとも何れか1面は、偏心収差
を補正する非回転対称な非球面であり、前記結像光学系
の第1面は、前記光軸に対してティルトあるいはディセ
ンタリングしていることを特徴とするものである。
表示装置に基づいて説明する。以下の説明においては、
光学系の設計上の利便性から、観察者の瞳位置から画像
表示素子に向けて光線を追跡する逆光線追跡に基づいて
説明する。
画像表示素子と、この画像表示素子によって形成された
画像を投影し、観察者眼球に導く接眼光学系とからなる
画像表示装置において、その接眼光学系は少なくとも3
つの面を持ち、この少なくとも3つの面によって形成さ
れる空間は屈折率が1より大きい媒質で満たされてお
り、観察者眼球から画像表示素子に向かって、順に、屈
折面である第1面、観察者視軸に対して偏心するかある
いは傾いて配置された内部反射面でかつ屈折面である第
2面、第2面に対向し正のパワーを有する反射面である
第3面で構成され、前記第2面の内部反射は全反射であ
ることを特徴とするものである。この面番号の順は、観
察者眼球側から逆光線追跡の順によると、第1面、第2
面、第3面、第2面となる。
至第3面をそれぞれ独立した光学素子とする場合、これ
らを配置するときの角度や距離等に非常に高精度が求め
られるため、組み立てが困難となり、生産性が低下する
不具合が生じる。また、光学素子内部での反射面である
第2面及び第3面は色収差は発生しない。また、第2面
での屈折においては、面に対する光線の傾角が小さいた
め、発生する色収差は小さい。したがって、本発明の接
眼光学系における色収差は第1面のみで発生し、全体と
して比較的小さいものとなる。さらに、第2面として通
常の反射鏡を用いる場合、本発明のようにこの第2面に
反射と透過の作用を持たせるためには、入射する光線の
一部を反射し、一部を透過するハーフミラーとしなけれ
ばならない。しかしながら、ハーフミラーを用いると、
観察者眼球に到達するまでに被観察像の明るさは略1/
4に低下してしまう。そこで、第1面から第3面を一体
的に形成し、組み立てを容易にし、生産性の向上を図る
ことができる。また、第2面の内部反射は全反射を利用
することで、小型であっても広画角の観察範囲で周辺ま
で鮮明で明るい像を観察できるようにしたものである。
ついて以下に説明する。
第2面での軸外光線の反射高を低く抑えることができ
る。そのため、光学素子を小さく構成することが可能と
なる。言い換えると、小型の光学素子であっても画角を
広く設定することが可能となる。
を満たすようにし、第3面に主な正のパワーを持たせた
ために、第3面で発生するコマ収差の発生を抑えること
に成功したものである。
とによって、強い内コマ収差が発生する。また、光軸に
対して偏心又は傾いて配備された凹面鏡では、その傾き
角が大きくなるに従って発生するコマ収差の量が増大す
る。しかしながら、画角を広くとろうとすれば、眼球の
直前にある反射面の傾き角は大きくしなければ、画像表
示素子と頭部が干渉することになる。そこで、本発明の
接眼光学系では、眼球の直前の反射面である第2面での
反射角は大きくして全反射とし、強いパワーを持たない
ようにした。一方、第3面には主な正パワーを持たせ、
この凹面鏡での反射角を小さくすることによって偏心に
よるコマ収差の発生を小さく抑えることができた。
学系によって中間像として空中に実像を結像させ、接眼
光学系によって眼球に拡大投影するではなく、画像表示
素子をそのまま拡大して観察者の眼球に投影することに
よって、観察者は拡大された画像表示素子の画像を虚像
として観察できるため、少ない光学素子で光学系を構成
することができる。
対してティルトあるいはディセンタリングしていること
が望ましい。第1面がティルトあるいはディセンタリン
グすることにより、観察者視軸に対して画像表示素子側
の画像とその反対側の画像とで非対称に発生するコマ収
差の補正や、画像表示素子を配置する面を第3面での反
射後の光軸に対して略垂直に配置することが可能とな
る。これは視野角特性の良くない画像表示素子を用いる
ときに有効となる。
てティルトあるいはディセンタリングしていることが望
ましい。第2面で全反射した光線は、凹面鏡である第3
面で再び反射されるが、反射する方向が第2面からの入
射光よりも画像表示素子側に傾いていることによって、
第2面において射出する方向を前方にし、画像表示素子
の位置を第2面の斜面の上方に配備できる。したがっ
て、装置全体を薄く構成することが可能となる。また、
このような配置によれば、第2面に対する光線の入射角
が小さくなり、第2面における屈折時の色収差の発生を
抑える効果が得られる。
面の中、2面を有限の曲率半径を有するようにすること
によって、偏心して傾いた第3面で発生する球面収差と
コマ収差の補正を行うことが可能となり、広い射出瞳径
と広い観察画角を持ち明瞭な観察像を観察者に提供する
ことができる。
半径とする場合の中で、第2面の他に第1面が有限の曲
率半径を有する面で、第1面が正のパワーを有する場合
には、第1面での光線が屈折する効果が大きいため、さ
らに接眼光学系を小型にすることができる。あるいは、
画角を広くすることが可能になる。また、従属光線高が
低くなるために、第2面で発生するコマ収差、特に高次
コマ収差の発生を抑えることが可能となる。
する面の場合であって、第2面が正のパワーを有する場
合には、第2面において、軸外光線の全反射条件を満た
しやすくなり、非常に広い画角を実現することができ
る。
3面の何れか1面は、偏心非球面であることが収差補正
上有効である。
軸を原点から接眼光学系に向かう方向を正とするZ軸、
観察者視軸に直交し、観察者眼球からみて上下方向の下
から上を正とするY軸、観察者視軸に直交し、観察者眼
球からみて左右方向の右から左を正とするX軸と定義す
る場合、上記のように、接眼光学系の第1面、第2面及
び第3面の何れか1面を偏心非球面とすることは、Y方
向に偏心又は視軸から傾いて配置される第2面で発生す
るコマ収差、特に高次コマ収差やコマフレアーを補正す
るために重要な条件である。
したあるいは傾いた反射面を有するタイプの接眼光学系
を用いる画像表示装置においては、観察者視軸上におい
ても反射面に入射する光線が斜めになるため、コマ収差
が発生する。このコマ収差は、反射面の傾き角が大きく
なるに従って大きくなる。しかしながら、小型で広画角
の画像表示装置を実現しようとすると、偏心量又は傾き
角をある程度大きくしないと、画像表示素子と光路が干
渉するため、広画角な観察像を確保することが困難にな
る。
なればなる程反射面の傾き角が大きくなり、高次コマ収
差の発生を如何に補正するかが重要な問題となる。
には、接眼光学系を構成する第1面、第2面、第3面の
何れか1面を偏心した非球面とすることで、光学系のパ
ワーを視軸に対して非対称な構成にすることができ、さ
らに、軸外においては非球面の効果を利用することがで
きるため、軸上を含めたコマ収差の補正を有効に行うこ
とが可能となる。
何れか1面がアナモフィック面であることが重要であ
る。つまり、Y−Z面内の曲率半径と、この面と直交す
るX−Z面内の曲率半径が異なる面であることである。
るいは傾いているために起こる収差を補正するための条
件である。一般に、球面が偏心していると、その面に入
射する光線は、入射面内と入射面に直交する面内で光線
に対する曲率が異なる。このため、本発明のように、観
察者眼球の前に反射面が視軸に対して偏心あるいは傾い
て配置されている接眼光学系では、観察画像中心に当た
る視軸上の観察像も上記理由により非点収差が発生す
る。この軸上の非点収差を補正するために、接眼光学系
の第1面、第2面及び第3面の何れか1面の曲率半径
は、入射面内とこれと直交する面内において異なるもの
とすることが重要になる。
面、第2面及び第3面の何れか1面のY−Z面内におけ
る曲率半径を曲率半径をRy 、X−Z面内における曲率
半径をRx とするとき、 Ry /Rx ≧1 ・・・(1) を満たすことが好ましい。
いているために起こる収差、特に軸上を含む非点収差を
補正するための条件である。一般的に、画角が大きくな
ると、高次の非点収差が現れ、凸レンズ系では子午像は
画角が大きくなると負の方向に大きくなり、球欠像は正
の方向に大きくなる。これらの非点収差を補正するため
には、子午面内のパワーを小さくし、球欠面内のパワー
を大きくするような光学系の構成にすることが必要とな
る。したがって、少なくとも1つのアナモフィック面に
おける曲率半径は、Y方向を大きく、X方向を小さくす
ることが収差補正上好ましい。
をαとするとき、 30°<α<70° ・・・(2) であることが望ましい。
系と画像表示素子を適当な位置に配備するための条件で
ある。(2)式の下限の30°を越えると、反射後の光
線は視軸に対して90°以上の反射角をもってしまうた
め、画面の上と下の軸外光線の結像位置が非常に離れて
しまい、現実的ではなくなる。逆に、(2)式の上限の
70°を越えると、第2面における反射角が小さくなり
すぎて全反射条件を満たさなくなる。
て傾いて配備されていることが重要である。光学素子を
構成する屈折面あるいは反射面が偏心又は傾いている場
合、瞳からの光線は屈折面あるいは反射面での屈折角又
は反射角が像高によって異なり、像面が視軸に対して傾
くことがある。その場合、画像表示素子面を視軸に対し
て傾いて配備することで、像面の傾きを補正することが
可能となる。
なればなる程、最初の反射面である第2面の傾き角が大
きくなり、高次コマ収差の発生が増える。また、面の傾
きによって発生する非点収差も増大するため、第1面と
第2面及び第3面によって形成される空間を屈折率が1
より大きい媒質で満たされており、観察者眼球から画像
表示素子に向かって、順に、屈折面である第1面、観察
者視軸に対して偏心するかあるいは傾いて配置された内
部反射面でかつ屈折面である第2面、第2面に対向し正
のパワーを有する反射面である第3面で構成され、第2
面の内部反射は全反射である偏心光学素子のみでは、こ
れらの収差補正を十分に行うことが困難になってしまう
場合がある。
に、上述した偏心光学素子に加えて、屈折又は反射作用
を有する少なくとも1つの光学面を配備することによっ
て、接眼光学系で発生する収差の補正をより有効に行う
ことが可能となる。
その後の第3面の内部反射は反射面であるため、それら
の面で色収差は発生しない。また、画像表示素子に近接
する第2面における主光線は光軸に略平行であるため色
収差の発生は少ない。したがって、接眼光学系の色収差
は、屈折面である第1面での色収差の発生が支配的にな
る。ただし、第3面を屈折面とする場合には、第3面に
おいても色収差が発生する。また、本発明のような広画
角な光学系では、軸上の色収差よりも倍率の色収差の方
が顕著に現れる。つまり、第1面で発生する倍率の色収
差の補正を行うことが重要であり、より鮮明で高解像な
画像を表示することが可能となる。
察者眼球と画像表示素子の間に偏心光学素子と屈折又は
反射作用を有する少なくとも1つ光学面を配備すること
によって、接眼光学系を構成する光学素子を2種類以上
の媒質にすることができ、それらの媒質のアッべ数の違
いによって倍率の色収差を補正することが可能となる。
いては、偏心光学素子の第1面で発生する色収差の補正
が重要である。上記の少なくとも1つの光学面が第1面
で発生する色収差量と略同等の逆の色収差を発生させる
面で構成することによってこれが可能となる。
察者眼球と偏心光学素子の第1面の間に配設されている
場合であって、正の屈折力を有する光学面を配備する場
合には、偏心光学素子の第2面での光束径が小さくなる
ため、高次のコマ収差の発生が少なくなり、画像表示画
面周辺まで鮮明に画像を観察することができる。また、
画像周辺での主光線は上記の正の屈折力を有する少なく
とも1つの光学面によって屈折されるために、偏心光学
素子に入射する光線高を低くすくことができ、偏心光学
素子のみの場合よりもさらに観察画角を大きく設定する
ことが可能となる。
心光学素子の第1面乃至第3面の間に配設された場合、
上述したように、偏心光学素子が2種類の媒質で構成す
ることになるため、色収差補正に有効である。
心光学素子と画像表示素子との間に配設されている場
合、それが負のパワーを有するときは、軸外主光線の表
示素子に対する傾角を小さくすることができ、画面周辺
での視野角特性が良くない画像表示素子を用いるときに
有効となる。
軸に対して偏心して配設することで、視軸に対して画像
表示素子側の画像とその反対側の画像との間で非対称に
発生するコマ収差を補正し、画像表示素子を配置する面
に対する光軸を略垂直にすることが可能となる。
合面で構成することによって、偏心光学素子で発生する
倍率の色収差を補正することができ、さらに鮮明で広画
角を確保する場合に有効である。
学系を観察者頭部に対して位置決めする手段を有するこ
とによって、観察者は安定した観察像を観察することが
できる。
者頭部に対して位置決めする手段を有し、観察者頭部に
装着できるようにすることによって、観察者は自由な観
察姿勢や観察方向で画像を観察することが可能となる。
表示装置を一定の間隔で支持する支持手段を有すること
によって、観察者は左右両眼で楽に観察することが可能
となる。また、左右の画像表示面に視差を与えた画像を
表示し、両眼でそれらを観察することによって立体像を
楽しむことが可能となる。
を像面として無限遠の物体を結像させるように構成する
ことで、図42に示すようなカメラのファインダー光学
系等の結像光学系として利用することが可能である。
実施例1から10について、それぞれの単眼用の画像表
示装置の断面図である図1〜図10を参照して説明す
る。
るが、以下の説明において、面番号は、観察者の瞳位置
1から画像表示素子6へ向う逆追跡の面番号として示し
てある。そして、座標の取り方は、図1に示すように、
観察者の瞳位置1を原点とし、観察者視軸2を原点から
接眼光学系7に向かう方向を正とするZ軸、観察者視軸
2に直交し、観察者眼球から見て上下方向の下から上を
正とするY軸、観察者視軸2に直交し、観察者眼球から
みて左右方向の右から左を正とするX軸と定義する。つ
まり、紙面内をYーZ面とし、紙面と垂直方向の面をX
−Z面とする。また、光軸は紙面のY−Z面内で折り曲
げられるものとする。
て、偏心量Y,Zと傾き角θが記載されている面につい
ては、基準面である1面(瞳位置1)からのその面の面
頂のY軸方向、Z軸方向の偏心量、及び、その面の中心
軸のZ軸からの傾き角を意味し、その場合、θが正は反
時計回りを意味する。なお、偏心量Y,Zと傾き角θの
記載のない面は、その前の面と同軸であることを意味す
る。
のZ軸に沿う距離であり、その位置が基準点になり、そ
の基準点から偏心量Yの点が2面の面頂になる。同軸系
部分についてはその面から次の面までの軸上間隔であ
る。なお、面間隔は、光軸に沿って逆追跡の方向を正と
して示してある。
形状は、その面を規定する座標上で、Ry 、Rx はそれ
ぞれY−Z面(紙面)内の近軸曲率半径、X−Z面内で
の近軸曲率半径、Kx 、Ky はそれぞれX−Z面、Y−
Z面内の円錐係数、AR、BRはそれぞれZ軸に対して
回転対称な4次、6次の非球面係数、AP、BPはそれ
ぞれZ軸に対して回転非対称な4次、6次の非球面係数
とすると、非球面式は以下に示す通りである。
{ 1-(1+Kx ) ( X2/Rx 2)-(1+Ky ) ( Y2/Ry 2)}
1/2 ]+AR[ (1-AP) X2+( 1+AP) Y2 ]2+B
R[ (1-BP) X2+( 1+BP) Y2 ]3 なお、面と面の間の媒質の屈折率はd線の屈折率で表
す。長さの単位はmmである。
像表示装置であり、左眼用は構成す光学要素を全てY−
Z面に対称に配備することで実現できる。
によって光軸が屈曲する方向は、観察者の上方あるいは
下方、側方何れの方向にあってもよいことは言うまでも
ない。
察者瞳位置、2は観察者視軸、3は接眼光学系の第1
面、4は接眼光学系の第2面、5は接眼光学系の第3
面、6は画像表示素子、7は接眼光学系、8は偏心光学
素子、9、9’は光学面である。
例1を例にとると、次のようになる。すなわち、画像表
示素子6から発した光線束は、接眼光学系7の第2面4
で屈折して接眼光学系7に入射し、第3面5で内部反射
し、第2面4で全反射されて第1面3に入射して屈折さ
れて、観察者の瞳の虹彩位置又は眼球の回旋中心を射出
瞳1として観察者の眼球内に投影される。 実施例1 本実施例は、図1に断面を示すが、水平画角48°、垂
直画角36.9°、瞳経4mmである。後記する構成パ
ラメータにおいて、2、4面はアナモフィック非球面で
あり、3、5面は平面である。 実施例2 本実施例は、図2に断面を示すが、水平画角30°、垂
直画角22.7°、瞳径12mmである。後記する構成
パラメータにおいて、2〜5面は球面である。 実施例3 本実施例は、図3に断面を示すが、水平画角55°、垂
直画角42.7°、瞳径4mmである。後記する構成パ
ラメータにおいて、2〜5面はアナモフィック非球面で
ある。 実施例4 本実施例は、図4に断面を示すが、水平画角40°、垂
直画角30.5°、瞳径4mmである。後記する構成パ
ラメータにおいて、2、4、5、7、8は球面、3、
6、9面はアナモフィック非球面である。また、光学面
は5〜7面で定義されており、視軸2に対して偏心して
配備されている。 実施例5 本実施例は、図5に断面を示すが、水平画角40°、垂
直画角30.5°、瞳径8mmである。後記する構成パ
ラメータにおいて、4、6面は球面であり、2、3、
5、7面はアナモフィック非球面である。また、光学面
は4、6面で定義されており、視軸2に対して偏心して
配備されている。 実施例6 本実施例は、図6に断面を示すが、水平画角48°、垂
直画角36.9°、瞳径4mmである。後記する構成パ
ラメータにおいて、2、4、6面は球面であり、3、
5、7面はアナモフィック非球面である。また、光学面
は4、6面で定義されており、視軸2に対して偏心して
配備されている。 実施例7 本実施例は、図7に断面を示すが、水平画角50°、垂
直画角38.5°、瞳径4mmである。後記する構成パ
ラメータにおいて、2、3面は球面、4、5、6面はア
ナモフィック非球面である。また、光学面は3面で定義
されており、視軸2に対して偏心して配備されている。 実施例8 本実施例は、図8に断面を示すが、水平画角50°、垂
直画角38.5°、瞳径4mmである。後記する構成パ
ラメータにおいて、2、3、4面は球面、5、6、7面
はアナモフィック非球面である。また、光学面は2、3
面で定義された正レンズであり、偏心光学素子8と観察
者眼球1の間に視軸2に対して偏心して配備されてい
る。 実施例9 本実施例は、図9に断面を示すが、水平画角52°、垂
直画角40.2°、瞳径4mmである。後記する構成パ
ラメータにおいて、2、3、5、7面は球面、4、6、
8面はアナモフィック非球面である。また、光学面は
3、5、7面で定義されており、視軸2に対して偏心さ
れて配備されている。 実施例10 本実施例は、図10に断面を示すが、水平画角40°、
垂直画角30.5°、瞳径10mmである。後記する構
成パラメータにおいて、2〜7面は球面である。また、
光学面は6、7面で定義されており、視軸2に対して偏
心して配備されている。ここでは、光学面は、画像表示
素子6と偏心光学素子8の間の単レンズとして構成され
ているが、接合レンズとすることも当然可能である。
タを示す。
図13に、同様に実施例2〜10の横収差図をそれぞれ
図14〜図16、図17〜図19、図20〜図22、図
23〜図25、図26〜図28、図29〜図31、図3
2〜図34、図56〜図37、図38〜図40に示す。
これらの横収差図において、括弧内に示された数字は
(水平画角,垂直画角)を表し、その画角における横収
差を示す。
適用した場合の実施例に基づいて説明してきたが、本発
明はこれらの実施例に限定されず種々の変形が可能であ
る。本発明の光学装置を頭部装着式画像表示装置(HM
D)13として構成するには、図41(a)に断面図、
同図(b)に斜視図を示すように、例えばヘッドバンド
10を取り付けて観察者の頭部に装着して使用する。こ
の使用例の場合に、接眼光学系の第2面を半透過ミラー
(ハーフミラー)12とし、このハーフミラー12の前
方に液晶シヤッター11を配備し、外界像を選択的に又
は画像表示素子6の映像と重畳して観察できるようにし
ている。
系を結像光学系として用いた場合、例えば、図42に斜
視図を示すように、撮影光学系Obとファインダー光学
系Fiが別体に併設されたコンパクトカメラCaのファ
インダー光学系Fiに用いることができる。このような
結像光学系として用いた場合の光学系の構成図を図43
に示す。前側レンズ群GFと、明るさ絞りDとその後方
に配備された本発明による接眼光学系DSとで対物光学
系Ltを構成することができる。この対物光学系Ltに
よって形成された像は、この対物光学系Ltの観察者側
に設けられた4回反射のホロプリズムPによって正立さ
れ、接眼レンズOcによって観察できる。
うに構成することができる。 〔1〕 画像を表示する画像表示素子と、前記画像表示
素子によって形成された画像を投影し、観察者眼球に導
く接眼光学系とからなる画像表示装置において、前記接
眼光学系は少なくとも3つの面を持ち、かつ、前記少な
くとも3つの面によって形成される空間は屈折率が1よ
り大きい媒質で満たされており、前記観察者眼球から前
記画像表示素子に向かって、順に、屈折面である第1
面、観察者視軸に対して偏心するかあるいは傾いて配置
された内部反射面でかつ屈折面である第2面、第2面に
対向し正のパワーを有する反射面である第3面で構成さ
れ、前記第2面の内部反射は全反射であることを特徴と
する画像表示装置。 〔2〕 前記接眼光学系の第1面は、前記観察者視軸に
対してティルトあるいはディセンタリングしていること
を特徴とする上記〔1〕記載の画像表示装置。 〔3〕 前記接眼光学系の第3面は、前記観察者視軸に
対してティルトあるいはディセンタリングしていること
を特徴とする上記〔1〕又は〔2〕記載の画像表示装
置。 〔4〕 前記少なくとも3つの面の中、少なくとも2面
は有限の曲率半径を有する面であることを特徴とする上
記〔2〕又は〔3〕記載の画像表示装置。 〔5〕 前記第1面、前記第2面及び前記第3面の何れ
か1面は、偏心非球面であることを特徴とする上記
〔2〕又は〔3〕記載の画像表示装置。 〔6〕 前記第1面、前記第2面及び前記第3面の何れ
か1面は、アナモフィック面であることを特徴とする上
記〔2〕又は〔3〕記載の画像表示装置。 〔7〕 前記観察者視軸を含む上下方向の面をY−Z
面、前記観察者視軸を含む左右方向の面をX−Z面と定
義する場合、前記第1面、前記第2面及び前記第3面の
何れか1面のアナモフィック面のY−Z面内における曲
率半径をRy 、X−Z面内における曲率半径をRx とす
るとき、 Ry /Rx ≧1
・・・(1) であることを特徴とする上記〔2〕又は〔3〕記載の画
像表示装置。 〔8〕 前記接眼光学系の第2面と視軸のなす角をαと
するとき、 30°<α<70°
・・・(2) であることを特徴とする上記〔1〕から〔3〕の何れか
1項記載の画像表示装置。 〔9〕 前記画像表示素子の表示面は、前記観察者視軸
に対して傾いて配備されていることを特徴とする上記
〔1〕から〔3〕の何れか1項記載の画像表示装置。 〔10〕 画像を表示する画像表示素子と、前記画像表
示素子によって形成された画像を投影し、観察者眼球に
導く接眼光学系とからなる画像表示装置において、前記
接眼光学系は少なくとも3つの面を持ち、かつ、前記少
なくとも3つの面によって形成される空間は屈折率が1
より大きい媒質で満たされており、前記観察者眼球から
前記画像表示素子に向かって、順に、屈折面である第1
面、観察者視軸に対して偏心するかあるいは傾いて配置
された内部反射面でかつ屈折面である第2面、第2面に
対向し正のパワーを有する面である第3面で構成され、
前記第2面の内部反射は全反射である偏心光学素子と、
屈折又は反射作用を有する少なくとも1つの光学面と
を、前記画像表示素子から前記観察者眼球に到る光路中
に配設してなることを特徴とする画像表示装置。 〔11〕 前記少なくとも1つの光学面は、前記第1面
で発生する色収差量と略同等の逆の色収差量を発生させ
る面で構成してなることを特徴とする上記〔10〕記載
の画像表示装置。 〔12〕 前記少なくとも1つの光学面は、前記観察者
眼球と前記偏心光学素子の間に配設されていることを特
徴とする上記〔10〕記載の画像表示装置。 〔13〕 前記少なくとも1つの光学面は、前記偏心光
学素子の第1面乃至第3面の間いに配設されていること
を特徴とする上記〔10〕記載の画像表示装置。 〔14〕 前記少なくとも1つの光学面は、前記偏心光
学素子と前記画像表示素子との間に配設されていること
を特徴とする上記〔10〕記載の画像表示装置。 〔15〕 前記少なくとも1つの光学面は、前記観察者
視軸に対して偏心していることを特徴とする上記〔1
0〕記載の画像表示装置。 〔16〕 前記少なくとも1つの光学面は、接合面であ
ることを特徴とする上記〔10〕から〔14〕の何れか
1項記載の画像表示装置。 〔17〕 前記画像表示素子と前記接眼光学系を観察者
頭部に対して位置決めする位置決め手段を有することを
特徴とする上記〔1〕から〔16〕の何れか1項記載の
画像表示装置。 〔18〕 前記画像表示素子と前記接眼光学系を前記観
察者頭部に対して支持する支持手段を有し、前記観察者
頭部に装着できることを特徴とする上記〔1〕から〔1
7〕の何れか1項記載の画像表示装置。 〔19〕 前記画像表示装置の少なくとも2組を一定の
間隔で支持する支持手段を有することを特徴とする上記
〔1〕から〔18〕の何れか1項記載の画像表示装置。 〔20〕 前記画像表示装置における接眼光学系を結像
光学系として用いることを特徴とする上記〔1〕から
〔16〕の何れか1項記載の画像表示装置。
の結像光学系によると、広い画角で、非常に小型軽量な
カメラのファインダー光学系等の新規な結像光学系を提
供することができる。
路図である。
路図である。
路図である。
路図である。
路図である。
路図である。
路図である。
路図である。
路図である。
の光路図である。
である。
の一部である。
の部分である。
である。
の一部である。
の部分である。
である。
の一部である。
の部分である。
である。
の一部である。
の部分である。
である。
の一部である。
の部分である。
である。
の一部である。
の部分である。
である。
の一部である。
の部分である。
である。
の一部である。
の部分である。
である。
の一部である。
の部分である。
部である。
りの一部である。
りの部分である。
断面図と斜視図である。
用した場合の構成図である。
用した場合の光学系の構成図である。
である。
ある。
す図である。
す図である。
を示す図である。
Claims (15)
- 【請求項1】 絞りを有し、物体像を形成する結像光学
系において、 前記結像光学系は、少なくとも3つの面を持ち、かつ、
前記少なくとも3つの面によって形成される空間は屈折
率が1より大きい媒質で満たされており、前記絞りから
前記物体像に向かって、順に、屈折面である第1面、光
軸に対して偏心するかあるいは傾いて配置された内部反
射面でかつ屈折面である第2面、第2面に対向し正のパ
ワーを有する反射面である第3面で構成され、前記第2
面の内部反射は全反射である偏心光学素子を含んで構成
され、 前記第1面、前記第2面及び前記第3面の少なくとも何
れか1面は、偏心収差を補正する非回転対称な非球面で
あり、 前記結像光学系の第1面は、前記光軸に対してティルト
あるいはディセンタリングしている ことを特徴とする結
像光学系。 - 【請求項2】 前記結像光学系の第3面は、前記光軸に
対してティルトあるいはディセンタリングしていること
を特徴とする請求項1記載の結像光学系。 - 【請求項3】 前記少なくとも3つの面の中、少なくと
も2面は有限の曲率半径を有する面であることを特徴と
する請求項1記載の結像光学系。 - 【請求項4】 前記第1面、前記第2面及び前記第3面
の内、複数の面が、非回転対称な非球面であることを特
徴とする請求項1記載の結像光学系。 - 【請求項5】 前記第1面、前記第2面及び前記第3面
の何れか1面は、アナモフィック面であることを特徴と
する請求項4記載の結像光学系。 - 【請求項6】 前記光軸を含む上下方向の面をY−Z
面、前記光軸を含む左右方向の面をX−Z面と定義する
場合、前記第1面、前記第2面及び前記第3面の何れか
1面のアナモフィック面のY−Z面内における曲率半径
をRy 、X−Z面内における曲率半径をRx とすると
き、 であることを特徴とする請求項5記載の結像光学系。 - 【請求項7】 前記結像光学系の第2面と光軸のなす角
をαとするとき、 であることを特徴とする請求項1記載の結像光学系。 - 【請求項8】 前記物体像の面は、前記光軸に対して傾
いて配備されていることを特徴とする請求項1記載の結
像光学系。 - 【請求項9】 屈折又は反射作用を有する少なくとも1
つの光学面とを、前記物体像から前記絞りに到る光路中
に配設して構成されたことを特徴とする請求項1記載の
結像光学系。 - 【請求項10】 前記少なくとも1つの光学面は、前記
第1面で発生する色収差量と略同等の逆の色収差量を発
生させる面で構成してなることを特徴とする請求項9記
載の結像光学系。 - 【請求項11】 前記少なくとも1つの光学面は、前記
絞りと前記偏心光学素子の間に配設されていることを特
徴とする請求項9記載の結像光学系。 - 【請求項12】 前記少なくとも1つの光学面は、前記
偏心光学素子の第1面乃至第3面の間に配設されている
ことを特徴とする請求項9記載の結像光学系。 - 【請求項13】 前記少なくとも1つの光学面は、前記
偏心光学素子と前記物体像との間に配設されていること
を特徴とする請求項9記載の結像光学系。 - 【請求項14】 前記少なくとも1つの光学面は、前記
光軸に対して偏心していることを特徴とする請求項9記
載の結像光学系。 - 【請求項15】 前記少なくとも1つの光学面は、接合
面であることを特徴とする請求項9記載の結像光学系。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002032331A JP3537421B2 (ja) | 2002-02-08 | 2002-02-08 | 結像光学系 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21159495A Division JP3537230B2 (ja) | 1995-08-21 | 1995-08-21 | 接眼光学系及びそれを用いた画像表示装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002303794A JP2002303794A (ja) | 2002-10-18 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2002032331A Expired - Lifetime JP3537421B2 (ja) | 2002-02-08 | 2002-02-08 | 結像光学系 |
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JP2011100009A (ja) * | 2009-11-06 | 2011-05-19 | Konica Minolta Opto Inc | 虚像観察光学系 |
-
2002
- 2002-02-08 JP JP2002032331A patent/JP3537421B2/ja not_active Expired - Lifetime
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---|---|
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