JP2002307825A - 感熱記録媒体 - Google Patents

感熱記録媒体

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JP2002307825A
JP2002307825A JP2001117178A JP2001117178A JP2002307825A JP 2002307825 A JP2002307825 A JP 2002307825A JP 2001117178 A JP2001117178 A JP 2001117178A JP 2001117178 A JP2001117178 A JP 2001117178A JP 2002307825 A JP2002307825 A JP 2002307825A
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JP
Japan
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ethyl
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azaphthalide
heat
recording medium
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Application number
JP2001117178A
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English (en)
Inventor
Michihiko Sato
道彦 佐藤
Yasunori Ishii
康憲 石井
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】支持体上に、少なくとも1種以上の電子供与性
の通常無色ないし淡色の染料前駆体と、加熱時反応して
該染料前駆体を発色させる電子受容性の顕色剤とを含有
する、少なくとも1層以上からなる感熱記録層を設けた
感熱記録媒体において、熱転写記録時にも良好なインク
受理性を有し、感熱記録時にもスティッキング、印字カ
ス等を生じることなく記録でき、しかもブロッキングを
引き起こすことのない感熱記録媒体を提供する。 【解決手段】感熱記録媒体のオーバーコート層にポリオ
レフィン系樹脂粒子を含有し、かつアクリル樹脂、ウレ
タン樹脂、SBRラテックスのいずれか1種以上を含有
させることによって、熱転写記録時にも良好なインク受
理性を有し、感熱記録時にもスティッキング、印字カス
等を生じることなく記録でき、しかもブロッキング特性
に優れた感熱記録媒体を発明するに至った。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、支持体上に感熱記
録層と熱転写受理性のあるオーバーコート層を設けた感
熱記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】感熱記録媒体は、一般に支持体上に電子
供与性の通常無色ないし淡色の染料前駆体と、加熱時反
応して該染料前駆体を発色させる電子受容性の顕色剤と
を主成分とする感熱記録成分から成る感熱記録層を設け
たもので、サーマルヘッド(熱ヘッド)、熱ペン、レー
ザー光などで加熱することにより、染料前駆体と顕色剤
とが瞬時反応して発色画像が得られるもので、特公昭4
3−4160号公報及び特公昭45−14039号公報
などに開示されている。
【0003】このような感熱記録媒体は、比較的簡単な
装置で記録でき、保守が容易なこと、騒音の発生がない
ことなどの利点があり、計測記録計、ファクシミリ、プ
リンター、コンピューターの端末機、ラベル、乗車券の
自動販売機など広範囲の分野に利用されている。特に近
年は、ガス、水道、電気料金等の領収書、金融機関のA
TMの利用明細書、各種レシートなど、財務関係の記録
用紙にも感熱記録媒体が用いられるようになっている。
以上のように、用途が多様化するにつれて、単色での発
色に加え、加熱温度の違いにより2種以上の色調に発色
させることのできる多色感熱記録媒体への要求も高まっ
てきている。
【0004】一方、基材上に熱溶融性のインクを塗布し
た感熱リボンの背面より、熱ヘッドで情報信号に応じた
加熱を行いインクを溶融し、溶融したインクを記録媒体
上に転写する熱転写記録方式も比較的簡単な装置を用い
て行われる。熱転写記録方式は、色調の異なる複数のイ
ンクリボンを使用することにより、比較的容易に多色印
字を行うことができる。その反面、複数のインクリボン
を使用しなければならず、近年のコスト削減、廃棄物削
減の流れから、インクリボンとその補充交換の必要のな
い感熱記録方式への需要が高まってきている。
【0005】これら、感熱記録装置と熱転写記録装置は
構造上の類似性から、しばしば同一装置を用いて行われ
ており、現在のような記録方式の移行の過渡期において
は、記録方式の違いを気にすることなく両方式に使用す
ることができる感熱記録媒体が望まれている。
【0006】それぞれの記録媒体に望まれる性質につい
て簡単に記述すると、熱転写記録媒体では、サーマルヘ
ッドにより押し付けられたインクリボン面と記録媒体が
完全に密着し均一にインクを受理し、脱落しないように
十分に結着する必要がある。そのため、インクのバイン
ダー成分と十分な結着性を有するポリマーを支持体上に
塗布したものが広く利用されている。一方、感熱記録媒
体では加熱により発色する感熱記録層を支持体上に設け
ることが必要である。
【0007】従って、これら2つの記録方式に対応した
記録媒体は、支持体上に感熱記録層を設けその上に熱転
写受理層を設けることが望ましい。この様な記録媒体を
感熱記録媒体として使用した場合、熱転写インク受理性
の高いポリマー等の素材を使用しているためスティッキ
ング、印字カス等を生じ易く、これらを改良防止するた
め顔料や滑剤等の併用が必要となる。一方、顔料や滑剤
の併用は表面の平滑性やインクとの結着性を低下させる
こととなり、熱転写記録媒体としては好ましくない。従
って、未だ2つの記録方式を十分満足できる記録媒体は
ない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、、熱
転写記録時にも良好なインク受理性を有し、感熱記録時
にもスティッキング、印字カス等を生じることなく記録
でき、しかもブロッキングを生じることのない感熱記録
媒体を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意研究を
行なった結果、感熱記録媒体のオーバーコート層にポリ
オレフィン系樹脂粒子を含有させ、尚かつガラス転移温
度(Tg)が−60℃以上20℃以下のアクリル樹脂、
ウレタン樹脂、SBRラテックスのいずれか1種以上を
含有させることによって、熱転写記録時にも良好なイン
ク受理性を有し、感熱記録時にもスティッキング、印字
カス等を生じることなく記録でき、しかもブロッキング
を生じることのない感熱記録媒体を発明するに至った。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の感熱記録媒体は、支持体
上に少なくとも1種以上の電子供与性の通常無色又は淡
色の染料前駆体と、該染料前駆体を加熱時発色させる1
種以上の電子受容性の顕色剤とを含有する感熱記録層を
設けることにより提供される。本発明で用いられる染料
前駆体として、赤系色、黄系色、青系色、緑系色、黒系
色に発色するものの具体例を挙げるが、これらに限定さ
れるものではない。
【0011】赤系色染料前駆体としては3,3−ビス
(1−n−ブチル−2−メチルインドール−3−イル)
フタリド、3,3−ビス(1−n−ブチル−2−メチル
インドール−3−イル)テトラクロロフタリド、3,3
−ビス(1−n−ブチルインドール−3−イル)フタリ
ド、3,3−ビス(1−n−ペンチル−2−メチルイン
ドール−3−イル)フタリド、3,3−ビス(1−n−
ヘキシル−2−メチルインドール−3−イル)フタリ
ド、3,3−ビス(1−n−オクチル−2−メチルイン
ドール−3−イル)フタリド、3,3−ビス(1−メチ
ル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド、3,
3−ビス(1−エチル−2−メチルインドール−3−イ
ル)フタリド、3,3−ビス(1−プロピル−2−メチ
ルインドール−3−イル)フタリド、3,3−ビス(2
メチルインドール−3−イル)フタリド、ローダミンB
−アニリノラクタム、ローダミンB−(o−クロロアニ
リノ)ラクタム、ローダミンB−(p−ニトロアニリ
ノ)ラクタム、3−ジエチルアミノ−5−メチル−7−
ジベンジルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6
−メチル−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ
−6−メトキシフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−
メチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−
7−クロロ−8−ベンジルフルオラン、3−ジエチルア
ミノ−6,7−ジメチルフルオラン、3−ジエチルアミ
ノ−6,8−ジメチルフルオラン、3−ジエチルアミノ
−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−メ
トキシフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(N−ア
セチル−N−メチル)アミノフルオラン、3−ジエチル
アミノ−7−メチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−
7−メチルエトキシフルオラン、3−ジエチルアミノ−
7−p−メチルフェニルフルオラン、3−ジエチルアミ
ノ−7,8−ベンゾフルオラン、3−ジエチルアミノベ
ンゾ[a]フルオラン、3−ジエチルアミノベンゾ
[c]フルオラン、3−ジメチルアミノ−7−メトキシ
フルオラン、3−ジメチルアミノ−6−メチル−7−ク
ロロフルオラン、3−ジメチルアミノ−7−メチルフル
オラン、3−ジメチルアミノ−7−クロロフルオラン、
3−(N−エチル−p−トルイジノ)−7−メチルフル
オラン、3−(N−エチル−N−イソアミル)アミノ−
6−メチル−7−クロロフルオラン、3−(N−エチル
−N−イソアミル)アミノ−7,8−ベンゾフルオラ
ン、3−(N−エチル−N−イソアミル)アミノ−7−
メチルフルオラン、3−(N−エチル−N−n−オクチ
ル)アミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−
(N−エチル−N−n−オクチル)アミノ−7,8−ベ
ンゾフルオラン、3−(N−エチル−N−n−オクチ
ル)アミノ−7−メチルフルオラン、3−(N−エチル
−N−n−オクチル)アミノ−7−クロロフルオラン、
3−(N−エチル−N−4−メチルフェニル)アミノ−
7,8−ベンゾフルオラン、3−(N−エチル−N−4
−メチルフェニル)アミノ−7−メチルフルオラン、3
−(N−イソペンチル−N−エチル)アミノ−7,8−
ベンゾフルオラン、3−(N−エトキシエチル−N−エ
チル)アミノ−7,8−ベンゾフルオラン、3−(N−
エトキシエチル−N−エチル)アミノ−7−クロロフル
オラン、3−n−ジブチルアミノ−6−メチル−7−ク
ロロフルオラン、3−n−ジブチルアミノ−7,8−ベ
ンゾフルオラン、3−n−ジブチルアミノ−7−クロロ
フルオラン、3−n−ジブチルアミノ−7−メチルフル
オラン、3−ジアリルアミノ−7,8−ベンゾフルオラ
ン、3−ジアリルアミノ−7−クロロフルオラン、3−
ジ−n−ブチルアミノ−6−メチル−7−ブロモフルオ
ラン、3−シクロヘキシルアミノ−6−クロロフルオラ
ン、3−ピロリジルアミノ−7−メチルフルオラン、3
−エチルアミノ−7−メチルフルオラン、3−ジエチル
アミノ−ベンゾ[a]フルオラン、3−N−エチル−N
−イソアミルアミノ−ベンゾ[a]フルオラン、3−N
−エチル−N−p−メチルフェニルアミノ−7−メチル
フルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−ブ
ロモフルオラン、3,6−ビス(ジエチルアミノフルオ
ラン)−γ−(4′−ニトロ)アニリノラクタム。
【0012】黄系色染料前駆体としては、3,6−ジメ
トキシフルオラン、3−シクロヘキシルアミノ−6−ク
ロルフルオラン、2,6−ジフェニル−4−(4−ジメ
チルアミノフェニル)−ピリジン、2,2−ビス(4−
(2−(4−ジエチルアミノフェニル)キナゾリル)オ
キシフェニル)プロパン、4−クロロ−N−(4−(N
−(4−メチルベンジル)−N−メチルアミノ)ベンジ
リデン)アニリン、1−(2−キノリル)−2−(3−
メトキシ−4−ドデシルオキシフェニル)エテン、1−
(4−n−ドデシルオキシ−3−メトキシフェニル)−
2−(2−キノリル)エチレン。
【0013】青系色染料前駆体としては、3−(1−エ
チル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(4−
ジエチルアミノフェニル)フタリド、3−(1−エチル
−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−メチ
ル−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリ
ド、3−(1−エチル−2−メチルインド−ル−3−イ
ル)−3−(2−エトキシ−4−アミノフェニル)−4
−アザフタリド、3−(1−エチル−2−メチルインド
−ル−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−メチルア
ミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−エチル
−2−メチルインド−ル−3−イル)−3−(2−エト
キシ−4−エチルアミノフェニル)−4−アザフタリ
ド、3−(1−エチル−2−メチルインド−ル−3−イ
ル)−3−(2−エトキシ−4−ジメチルアミノフェニ
ル)−4−アザフタリド、3−(1−エチル−2−メチ
ルインド−ル−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−
ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−
(1−エチル−2−メチルインド−ル−3−イル)−3
−(2−エトキシ−4−ジプロピルアミノフェニル)−
4−アザフタリド、3−(1−エチル−2−メチルイン
ド−ル−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−ジブチ
ルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−エ
チル−2−メチルインド−ル−3−イル)−3−(2−
エトキシ−4−ジペンチルアミノフェニル)−4−アザ
フタリド、3−(1−エチル−2−メチルインド−ル−
3−イル)−3−(2−エトキシ−4−ジヘキシルアミ
ノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−エチル−
2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−エトキ
シ−4−ジヒドロキシアミノフェニル)−4−アザフタ
リド、3−(1−エチル−2−メチルインド−ル−3−
イル)−3−(2−エトキシ−4−ジクロロアミノフェ
ニル)−4−アザフタリド、3−(1−エチル−2−メ
チルインド−ル−3−イル)−3−(2−エトキシ−4
−ジブロモアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−
(1−エチル−2−メチルインド−ル−3−イル)−3
−(2−エトキシ−4−ジアリルアミノフェニル)−4
−アザフタリド、3−(1−エチル−2−メチルインド
−ル−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−ジヒドロ
キシアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−
エチル−2−メチルインド−ル−3−イル)−3−(2
−エトキシ−4−ジメトキシアミノフェニル)−4−ア
ザフタリド、3−(1−エチル−2−メチルインド−ル
−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−ジエトキシア
ミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−エチル
−2−メチルインド−ル−3−イル)−3−(2−エト
キシ−4−ジシクロヘキシルアミノフェニル)−4−ア
ザフタリド、3−(1−エチル−2−メチルインド−ル
−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−ジメチルエト
キシアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−
エチル−2−メチルインド−ル−3−イル)−3−(2
−エトキシ−4−ジエチルエトキシアミノフェニル)−
4−アザフタリド、3−(1−エチル−2−メチルイン
ド−ル−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−ジエチ
ルブトキシアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−
(1−エチル−2−メチルインド−ル−3−イル)−3
−(2−エトキシ−4−ジメチルシクロヘキシアミノフ
ェニル)−4−アザフタリド、3−(1−エチル−2−
メチルインド−ル−3−イル)−3−(2−エトキシ−
4−ジメトキシシクロヘキシルアミノフェニル)−4−
アザフタリド、3−(1−エチル−2−メチルインド−
ル−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−ピロリジル
アミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−エチ
ル−2−メチルインド−ル−3−イル)−3−(3−エ
トキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタ
リド、3−(1−エチル−2−メチルインド−ル−3−
イル)−3−(2,3−ジエトキシ−4−ジエチルアミ
ノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−エチル−
2−メチルインド−ル−3−イル)−3−(4−ジエチ
ルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−エ
チル−2−メチルインド−ル−3−イル)−3−(2−
クロロ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタ
リド、3−(1−エチル−2−メチルインド−ル−3−
イル)−3−(3−クロロ−4−ジエチルアミノフェニ
ル)−4−アザフタリド、3−(1−エチル−2−メチ
ルインド−ル−3−イル)−3−(2−ブロモ−4−ジ
エチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1
−エチル−2−メチルインド−ル−3−イル)−3−
(3−ブロモ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−ア
ザフタリド、3−(1−エチル−2−メチルインド−ル
−3−イル)−3−(2−エチル−4−ジエチルアミノ
フェニル)−4−アザフタリド、3−(1−エチル−2
−メチルインド−ル−3−イル)−3−(2−プロピル
−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、
3−(1−エチル−2−メチルインド−ル−3−イル)
−3−(3−メチル−4−ジエチルアミノフェニル)−
4−アザフタリド、3−(1−エチル−2−メチルイン
ド−ル−3−イル)−3−(2−ニトロ−4−ジエチル
アミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−エチ
ル−2−メチルインド−ル−3−イル)−3−(2−ア
リル−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリ
ド、3−(1−エチル−2−メチルインド−ル−3−イ
ル)−3−(2−ヒドロキシ−4−ジエチルアミノフェ
ニル)−4−アザフタリド、3−(1−エチル−2−メ
チルインド−ル−3−イル)−3−(2−シアノ−4−
ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−
(1−エチル−2−メチルインド−ル−3−イル)−3
−(2−シクロヘキシルエトキシ−4−ジエチルアミノ
フェニル)−4−アザフタリド、3−(1−エチル−2
−メチルインド−ル−3−イル)−3−(2−メチルエ
トキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタ
リド、3−(1−エチル−2−メチルインド−ル−3−
イル)−3−(2−シクロヘキシルエチル−4−ジエチ
ルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(2−エ
チルインド−ル−3−イル)−3−(2−エトキシ−4
−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−
(1−エチル−2−クロロインド−ル−3−イル)−3
−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4
−アザフタリド、3−(1−エチル−2−ブロモインド
−ル−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−ジエチル
アミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−エチ
ル−2−エチルインド−ル−3−イル)−3−(2−エ
トキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタ
リド、3−(1−エチル−2−プロピルインド−ル−3
−イル)−3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフ
ェニル)−4−アザフタリド、3−(1−エチル−2−
メトキシインド−ル−3−イル)−3−(2−エトキシ
−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、
3−(1−エチル−2−エトキシインド−ル−3−イ
ル)−3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニ
ル)−4−アザフタリド、3−(1−エチル−2−フェ
ニルインド−ル−3−イル)−3−(2−エトキシ−4
−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−
(1−エチル−2−メチルインド−ル−3−イル)−3
−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−7
−アザフタリド、3−(1−エチル−2−メチルインド
−ル−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−ジエチル
アミノフェニル)−4,7−ジアザフタリド、3−(1
−エチル−4,5,6,7−テトラクロロ−2−メチル
インド−ル−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−ジ
エチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1
−エチル−4−ニトロ−2−メチルインド−ル−3−イ
ル)−3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニ
ル)−4−アザフタリド、3−(1−エチル−4−メト
キシ−2−メチルインド−ル−3−イル)−3−(2−
エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフ
タリド、3−(1−エチル−4−メチルアミノ−2−メ
チルインド−ル−3−イル)−3−(2−エトキシ−4
−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−
(1−エチル−4−メチル−2−メチルインド−ル−3
−イル)−3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフ
ェニル)−4−アザフタリド、3−(2−メチルインド
−ル−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−ジエチル
アミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−クロ
ロ−2−メチルインド−ル−3−イル)−3−(2−エ
トキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタ
リド、3−(1−ブロモ−2−メチルインド−ル−3−
イル)−3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェ
ニル)−4−アザフタリド、3−(1−メチル−2−メ
チルインド−ル−3−イル)−3−(2−エトキシ−4
−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−
(1−メチル−2−メチルインド−ル−3−イル)−3
−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−7
−アザフタリド、3−(1−プロピル−2−メチルイン
ド−ル−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−ジエチ
ルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−ブ
チル−2−メチルインド−ル−3−イル)−3−(2−
エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフ
タリド、3−(1−ブチル−2−インド−ル−3−イ
ル)−3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニ
ル)−7−アザフタリド、3−(1−ペンチル−2−メ
チルインド−ル−3−イル)−3−(2−エトキシ−4
−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−
(1−ヘキシル−2−メチルインド−ル−3−イル)−
3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−
4−アザフタリド、3−(1−ヘキシル−2−メチルイ
ンド−ル−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−ジエ
チルアミノフェニル)−7−アザフタリド、3−(1−
オクチル−2−メチルインド−ル−3−イル)−3−
(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−
アザフタリド、3−(1−オクチル−2−メチルインド
−ル−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−ジエチル
アミノフェニル)−7−アザフタリド、3−(1−オク
チル−2−メチルインド−ル−3−イル)−3−(2−
エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4,7−ジ
アザフタリド、3−(1−ノニル−2−メチルインド−
ル−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−ジエチルア
ミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−メトキ
シ−2−メチルインド−ル−3−イル)−3−(2−エ
トキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタ
リド、3−(1−エトキシ−2−メチルインド−ル−3
−イル)−3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフ
ェニル)−4−アザフタリド、3−(1−フェニル−2
−メチルインド−ル−3−イル)−3−(2−エトキシ
−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、
3−(1−ペンチル−2−メチルインド−ル−3−イ
ル)−3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニ
ル)−7−アザフタリド、3−(1−ヘプチル−2−メ
チルインド−ル−3−イル)−3−(2−エトキシ−4
−ジエチルアミノフェニル)−7−アザフタリド、3−
(1−ノニル−2−メチルインド−ル−3−イル)−3
−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−7
−アザフタリド、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフ
ェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、3−(4−ジ
メチルアミノ−2−メチルフェニル)−3−(4−ジメ
チルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、
3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)
−3−(4−ジエチルアミノ−2−n−ヘキシルオキシ
フェニル)−4−アザフタリド。
【0014】緑系色染料前駆体としては、3−(N−エ
チル−N−n−ヘキシル)アミノ−7−アニリノフルオ
ラン、3−(N−エチル−N−p−トリル)アミノ−7
−(N−フェニル−N−メチル)アミノフルオラン、3
−(N−エチル−N−n−プロピル)アミノ−7−ジベ
ンジルアミノフルオラン、3−(N−エチル−N−n−
プロピル)アミノ−6−クロロ−7−ジベンジルアミノ
フルオラン、3−(N−エチル−N−4−メチルフェニ
ル)アミノ−7−(N−メチル−N−フェニル)アミノ
フルオラン、3−(N−エチル−4−メチルフェニル)
アミノ−7−ジベンジルアミノフルオラン、3−(N−
エチル−4−メチルフェニル)アミノ−6−メチル−7
−ジベンジルアミノフルオラン、3−(N−エチル−4
−メチルフェニル)アミノ−6−メチル−7−(N−メ
チル−ベンジル)アミノフルオラン、3−(N−メチル
−N−n−ヘキシル)アミノ−7−アニリノフルオラ
ン、3−(N−プロピル−N−n−ヘキシル)アミノ−
7−アニリノフルオラン、3−(N−エトキシ−N−n
−ヘキシル)アミノ−7−アニリノフルオラン、3−
(N−n−ペンチル−N−アリル)アミノ−6−メチル
−7−アニリノフルオラン、3−(N−n−ペンチル−
N−アリル)アミノ−7−アニリノフルオラン、3−n
−ジブチルアミノ−6−クロロ−7−(2−クロロアニ
リノ)フルオラン、3−n−ジブチルアミノ−6−メチ
ル−7−(2−クロロアニリノ)フルオラン、3−n−
ジブチルアミノ−6−メチル−7−(2−フルオロアニ
リノ)フルオラン、3−n−ジブチルアミノ−7−(2
−クロロアニリノ)フルオラン、3−n−ジブチルアミ
ノ−7−(2−クロロベンジルアニリノ)フルオラン、
3,3−ビス(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェ
ニル)−4−アザフタリド、3,6−ビス(ジメチルア
ミノ)フルオレン−9−スピロ−3′−(6′−ジメチ
ルアミノ)フタリド、3−ジエチルアミノ−6−メチル
−7−ベンジルアミノ−フルオラン、3−ジエチルアミ
ノ−6−メチル−7−ジベンジルアミノフルオラン、3
−ジエチルアミノ−6−メチル−7−n−オクチルアミ
ノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−
(N−シクロヘキシル−N−ベンジルアミノ)フルオラ
ン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(2−クロ
ロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メ
チル−7−(2−トリフルオロメチルアニリノ)フルオ
ラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(3−ト
リフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3−ジエチル
アミノ−6−メチル−7−(2−エトキシアニリノ)フ
ルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(4
−エトキシアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ
−6−クロロ−7−(2−クロロアニリノ)フルオラ
ン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−ジベンジル
アミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−
7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−エ
チルエトキシ−7−アニリノフルオラン、3−ジエチル
アミノ−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ
−7−メチルアニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ
−7−ジベンジルアミノフルオラン、3−ジエチルアミ
ノ−7−n−オクチルアミノフルオラン、3−ジエチル
アミノ−7−p−クロルアニリノフルオラン、3−ジエ
チルアミノ−7−p−メチルフェニルアニリノフルオラ
ン、3−ジエチルアミノ−7−(N−シクロヘキシル−
N−ベンジルアミノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ
−7−(2−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチ
ルアミノ−7−(3−トリフルオロアニリノ)フルオラ
ン、3−ジエチルアミノ−7−(2−トリフルオロメチ
ルアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−
(2−エトキシアニリノ)フルオラン、3−ジエチルア
ミノ−7−(4−エトキシアニリノ)フルオラン、3−
ジエチルアミノ−7−(2−クロロベンジルアニリノ)
フルオラン、3−ジメチルアミノ−6−クロロ−7−ジ
ベンジルアミノフルオラン、3−ジメチルアミノ−6−
メチル−7−n−オクチルアミノフルオラン、3−ジメ
チルアミノ−7−ジベンジルアミノフルオラン、3−ジ
メチルアミノ−7−n−オクチルアミノフルオラン、3
−ジブチルアミノ−7−(2−フルオロアニリノ)フル
オラン、3−[p−(p−アニリノアニリノ)アニリノ]
−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−アニリノ−
7−ジベンジルアミノフルオラン、3−アニリノ−6−
メチル−7−ジベンジルアミノフルオラン、3−ピロリ
ジノ−7−ジベンジルアミノフルオラン、3−ピロリジ
ノ−(7−シクロヘキシルアニリノ)フルオラン、3−
ジベンジルアミノ−6−メチル−7−ジベンジルアミノ
フルオラン、3−ジベンジルアミノ−7−ジベンジルア
ミノフルオラン、3−ジベンジルアミノ−7−(2−ク
ロロアニリノ)フルオラン。
【0015】黒系色染料前駆体としては、3−ジブチル
アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ
ブチルアミノ−6−メチル−7−フェニルアミノフルオ
ラン、3−ジブチルアミノ−7−(2−クロロアニリ
ノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−7−(o−クロ
ロフェニル)アミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−
6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルア
ミノ−6−メチル−7−フェニルアミノフルオラン、3
−ジエチルアミノ−6−メチル−7−キシリジノフルオ
ラン、3−ジエチルアミノ−7−(2−クロロアニリ
ノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(o−クロ
ロフェニル)アミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−
7−(o−クロロフェニル)アミノ−フルオラン、3−
ジエチルアミノ−7−(2−カルボメトキシ−フェニル
アミノ)フルオラン、3−(N−シクロヘキシル−N−
メチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラ
ン、3−(N−シクロヘキシル−N−メチル)アミノ−
6−メチル−7−フェニルアミノフルオラン、3−(N
−シクロペンチル−N−エチル)アミノ−6−メチル−
7−フェニルアミノフルオラン、3−(N−イソアミル
−N−エチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフル
オラン、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メ
チル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−p
−トルイジノ)−6−メチル−7−(p−トルイジノ)
フルオラン、3−(N−エチル−N−イソアミル)アミ
ノ−6−メチル−7−フェニルアミノフルオラン、3−
(N−メチル−N−テトラヒドロフルフリル)アミノ−
6−メチル−7−フェニルアミノフルオラン、3−(N
−エチル−N−テトラヒドロフルフリル)アミノ−6−
メチル−7−フェニルアミノフルオラン、3−ピロリジ
ノ−6−メチル−7−フェニルアミノフルオラン、3−
ピロリジノ−6−メチル−7−p−ブチルフェニルアミ
ノフルオラン、3−ピペリジノ−6−メチル−7−フェ
ニルアミノフルオラン、2−フェニルアミノ−3−メチ
ル−6−(N−エチル−N−p−トルイル)アミノ−フ
ルオランなどがある。
【0016】本発明の感熱記録媒体は、支持体上に通常
無色ないし淡色の電子供与性の染料前駆体と、該染料前
駆体を加熱時発色させる電子受容性の顕色剤を主成分と
する感熱記録層を設けることにより実施できるが、この
感熱記録層は所望により単色感熱記録層或いは多色感熱
記録層を用いることができる。特に多色感熱記録の場合
には以下に述べる方法で実現することができる。感熱記
録層を2層以上設ける方法では、(1)互いに異なる色
相に発色する染料前駆体を高温発色層と低温発色層に層
別し、低温印字に続く高温印字時には、低温色相と高温
色相との混色を得る方法(特開昭54-097048号公報)が
ある。この方法は、高温発色層が下層にあるために低感
度であり、これを高感度にしようとすると、低温色印字
時に高温色の混色は免れ得ず、色分離がまだ不十分であ
る。この色分離を改良するために、(2)互いに異なる
色相に発色する染料前駆体を高温発色層と低温発色層と
に消色剤層を介して層別し、低温印字に続く高温印字時
には、低温発色層を消色しながら印字する消色型の方法
(特開昭55-139470号公報、特開昭57-178791号公報)が
提案されている。この方式は高温発色時に、低温色が消
色されるので色分離は非常に良好であるが、消色剤が感
熱記録層の中に存在することは、長期保存時の画像の保
存性に不安が残り、生産コストも高い欠点がある。
【0017】一方、感熱記録層が単層で色分離の良い多
色記録を得る方法としては、(3)互いに異なる色相に
発色する複数の染料前駆体を同一層に含有し、該染料前
駆体の少なくとも一種類をマイクロカプセルに内包する
方法(特開平8-282115号公報)がある。この方法は染料
前駆体が相互にカプセル膜で隔離されているため、色分
離は良いが、マイクロカプセル内に油性液体が内包され
ているため、取り扱い時の圧力や摩擦によりカプセルが
破壊され地肌着色が発生し、やはり画像の保存性に欠点
がある。
【0018】更に、(4)ポリウレア、およびポリウレ
タンより選ばれた少なくとも1種の高分子物質で高温発
色染料前駆体を複合微粒子とし、低温染料前駆体の固体
微粒子と併用する方法(特開平9-142025号公報)も提案
されている。この方法では、染料前駆体を完全に被覆す
るには、多量のポリウレアまたはポリウレタンを含有さ
せることになり、色分離は良いが発色感度不足の難があ
る。更に、(5)異なる色調に発色する2種以上の染料
前駆体の少なくとも1種以上を、不飽和炭素結合を有す
る化合物で重合した発色調節層で覆う方法(特開平11-3
01118号公報)がある。この方法は、染料前駆体粒子が固
体状で薄い高分子皮膜(発色調節層)により覆われてお
り、この発色調節層の膜厚や使用素材の調節により、発
色感度の調節を行って、低温色と高温色との色分離のコ
ントロールを行うことが出来るが、発色感度そのものは
発色調節層のある分だけ低感度となる。本発明における
多色感熱記録を実現する方法としては、色分離、感度、
保存性等の理由から、上述した(5)の方法が特に好ま
しい。
【0019】次に、上述した染料前駆体と反応して発色
する電子受容性の顕色剤としては、例えば下記に示すよ
うなものが挙げられる。
【0020】4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホ
ン、2,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4−
ヒドロキシ−4′−イソプロポキシジフェニルスルホ
ン、4−ヒドロキシ−4′−ベンジルオキシジフェニル
スルホン、4−ヒドロキシ−4′−プロポキシジフェニ
ルスルホン、ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニ
ル)スルホン、3,4−ジヒドロキシ−4′−メチルジ
フェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4′−ベンゼンス
ルホニルオキシジフェニルスルホン、2,4−ビス(フ
ェニルスルホニル)フェノール、p−フェニルフェノー
ル、p−ヒドロキシアセトフェノン、1,1−ビス(p
−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(p−
ヒドロキシフェニル)ペンタン、1,1−ビス(p−ヒ
ドロキシフェニル)ヘキサン、1,1−ビス(p−ヒド
ロキシフェニル)シクロヘキサン、2,2−ビス(p−
ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(p−ヒ
ドロキシフェニル)ヘキサン、1,1−ビス(p−ヒド
ロキシフェニル)−2−エチルヘキサン、2,2−ビス
(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、
1,1−ビス(p−ヒドロキシフェニル)−1−フェニ
ルエタン、1,3−ジ−〔2−(p−ヒドロキシフェニ
ル)−2−プロピル〕ベンゼン、1,3−ジ−〔2−
(3,4−ジヒドロキシフェニル)−2−プロピル〕ベ
ンゼン、1,4−ジ−〔2−(p−ヒドロキシフェニ
ル)−2−プロピル〕ベンゼン、4,4′−ヒドロキシ
ジフェニルエーテル、3,3′−ジクロロ−4,4′−
ヒドロキシジフェニルスルフィド、2,2−ビス(4−
ヒドロキシフェニル)酢酸メチル、2,2−ビス(4−
ヒドロキシフェニル)酢酸ブチル、4,4′−チオビス
(2−tert−ブチル−5−メチルフェノール)、4
−ヒドロキシフタル酸ジメチル、4−ヒドロキシ安息香
酸ベンジル、4−ヒドロキシ安息香酸メチル、没食子酸
ベンジル、没食子酸ステアリル、N,N′−ジフェニル
チオ尿素、4,4′−ビス(3−(4−メチルフェニル
スルホニル)ウレイド)ジフェニルメタン、N−(4−
メチルフェニルスルホニル)−N′−フェニル尿素、サ
リチルアニリド、5−クロロサリチルアニリド、サリチ
ル酸、3,5−ジ−ターシャリーブチルサリチル酸、
3,5−ジ−α−メチルベンジルサリチル酸、4−
[2′−(4−メトキシフェノキシ)エチルオキシ]サ
リチル酸、3−(オクチルオキシカルボニルアミノ)サ
リチル酸或いはこれらサリチル酸誘導体の金属塩、N−
(4−ヒドロキシフェニル)−p−トルエンスルホンア
ミド、N−(4−ヒドロキシフェニル)ベンゼンスルホ
ンアミド、N−(4−ヒドロキシフェニル)−1−ナフ
タレンスルホンアミド、N−(4−ヒドロキシフェニ
ル)−2−ナフタレンスルホンアミド、N−(4−ヒド
ロキシナフチル)−p−トルエンスルホンアミド、N−
(4−ヒドロキシナフチル)ベンゼンスルホンアミド、
N−(4−ヒドロキシナフチル)−1−ナフタレンスル
ホンアミド、N−(4−ヒドロキシナフチル)−2−ナ
フタレンスルホンアミド、N−(3−ヒドロキシフェニ
ル)−p−トルエンスルホンアミド、N−(3−ヒドロ
キシフェニル)ベンゼンスルホンアミド、N−(3−ヒ
ドロキシフェニル)−1−ナフタレンスルホンアミド、
N−(3−ヒドロキシフェニル)−2−ナフタレンスル
ホンアミドなどが挙げられる。これらは、単独もしくは
2種以上混合して、染料前駆体の合計量100重量部に
対して100〜700、好ましくは150〜400重量
部の割合で使用される。
【0021】本発明の感熱記録媒体は、熱応答性を向上
させるために感熱記録層に、熱可融性物質を必要に応じ
て含有させることができる。この場合、60℃〜180
℃の融点を有するものが好ましく、特に80℃〜140
℃の融点を持つものがより好ましい。
【0022】このような熱応答性を向上させるための熱
可融性物質(増感剤)としては、N−ヒドロキシメチル
ステアリン酸アミド、ステアリン酸アミド、バルミチン
酸アミド、オレイン酸アミド、エチレンビスステアリン
酸アミド、リシノール酸アミド、パラフィンワックス、
マイクロクリスタリンワックス、ポリエチレンワック
ス、ライスワックス、カルナバワックス等のワックス
類、2−ベンジルオキシナフタレン等のナフトール誘導
体、p−ベンジルビフェニル、4−アリルオキシビフェ
ニル、m−ターフェニル等のビフェニル誘導体、1,2
−ビス(3−メチルフェノキシ)エタン、2,2′−ビ
ス(4−メトキシフェノキシ)ジエチルエーテル、ビス
(4−メトキシフェニル)エーテル等のポリエーテル化
合物、炭酸ジフェニル、シュウ酸ジベンジル、シュウ酸
ジ(p−クロロベンジル)エステル等の炭酸またはシュ
ウ酸ジエステル誘導体等が挙げられるが、本発明はこれ
に限定されるものではない。
【0023】これらの増感剤は、単独もしくは2種以上
混合して使用することができる。また、十分な熱応答性
を得るために、通常無色ないし淡色の電子供与性染料前
駆体と電子受容性の顕色剤を主成分とする感熱記録層に
用いる場合には、該電子供与性染料前駆体に対して20
〜400重量%用いることが好ましく、さらに、30〜
350重量%用いることがより好ましい。
【0024】本発明における感熱記録層は、感熱記録成
分を支持体上に設けることにより形成される。感熱記録
成分を支持体上に設ける方法は特に限定されないが、感
熱記録成分を含む塗液を塗布する方法、感熱記録成分を
含むインキを印刷する方法などを用いることができる。
また、感熱記録層には、必要に応じてバインダーを含有
させることもできる。感熱記録層に含有させるバインダ
ーは特に限定されないが、感熱記録成分の発色特性に与
える影響が少ないものが特に好ましく用いられる。
【0025】本発明における感熱記録層及びオーバーコ
ート層に用いるバインダーの具体例としては、デンプン
類、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、
エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ゼラ
チン、カゼイン、ポリビニルアルコール、変性ポリビニ
ルアルコール、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸等の
水溶性樹脂。ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル
酸エステル、ポリアクリル酸ソーダ、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリブチレンテレフタレート、塩素化ポリ
エーテル、アリル樹脂、フラン樹脂、ケトン樹脂、オキ
シベンゾイルポリエステル、ポリアセタール、ポリエー
テルエーテルケトン、ポリエーテルスルホン、ポリイミ
ド、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリアミノビスマ
レイミド、ポリメチルペンテン、ポリフェニレンオキシ
ド、ポリフェニレンスルフィド、ポリフェニレンスルホ
ン、ポリスルホン、ポリアリレート、ポリアリルスルホ
ン、ポリブタジエン、ポリカーボネート、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、
ポリ塩化ビニリデン、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、
フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、メラミン
ホルマリン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ビスマレイミ
ドトリアジン樹脂、アルキド樹脂、アミノ樹脂、エポキ
シ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、スチレン/ブタジエ
ン共重合体、アクリロニトリル/ブタジエン共重合体、
アクリル酸メチル/ブタジエン共重合体、エチレン/酢
酸ビニル共重合体、アクリル酸アミド/アクリル酸エス
テル共重合体、アクリル酸アミド/アクリル酸エステル
/メタクリル酸3元共重合体、スチレン/無水マレイン
酸共重合体のアルカリ塩、エチレン/無水マレイン酸共
重合体のアルカリ塩またはアンモニウム塩等の水分散樹
脂などが挙げられ、これらは、単独もしくは2種以上混
合して用いることができる。
【0026】本発明におけるオーバーコート層に用いら
れるポリオレフィン系樹脂粒子としては、単一オレフィ
ン類の単独共重合体のみばかりでなく、各種モノマーと
の共重合体を使用することができる。
【0027】単独共重合体としては、ポリエチレン樹
脂、ポリプロピレン樹脂、ポリブチレン樹脂等が挙げら
れるが、中でもポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂
が好ましく、特に好ましいのは低密度ポリエチレン樹脂
である。
【0028】各種モノマーとの共重合体のうち、好まし
いものとしてエチレン−極性モノマー共重合体が挙げら
れる。中でも、エチレン−(メタ)アクリル酸メチル共
重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸エチル共重合
体、エチレン−(メタ)アクリル酸プロピル共重合体、
エチレン−(メタ)アクリル酸ブチル共重合体、エチレ
ン−(メタ)アクリル酸ヘキシル共重合体、エチレン−
(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル共重合体、
エチレン−(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシプロピ
ル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸グリシジル
共重合体等のエチレン−(メタ)アクリル酸エステル共
重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチ
レン−マレイン酸共重合体、エチレン−フマル酸共重合
体、エチレン−クロトン酸共重合等のエチレン−エチレ
ン性不飽和酸共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合
体、エチレン−プロピオン酸ビニル共重合体、エチレン
−酪酸ビニル共重合体、エチレン−ステアリン酸ビニル
共重合体等のエチレン−ビニルエステル共重合体、或い
はエチレン−スチレン共重合体等がより好ましい。更に
好ましくは、エチレン−ビニルエステル共重合体、エチ
レン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体であり、特
に好ましいのはエチレン−酢酸ビニル共重合体である。
エチレン−極性モノマー共重合体の分子量は、基体に塗
布、乾燥された後皮膜を形成できる程度であればよい。
エチレンと極性モノマーとの重量比は95/5乃至50
/50である。
【0029】本発明におけるオーバーコート層に用いる
ポリオレフィン系樹脂粒子の平均粒径が1μm以下にな
ると、感熱記録を行った場合スティッキングを起こしや
すく、平均粒径が20μm以上になると、熱転写記録を
行った場合、インクリボンとの密着性が低下するため、
白抜けなどの印字障害を起こしやすくなる。従って、本
発明に用いるポリオレフィン系樹脂の平均粒径は、1乃
至20μmが好ましく、より好ましくは2乃至15μm
であり、特に好ましいのは3乃至10μmである。
【0030】本発明におけるオーバーコート層に用いる
ポリオレフィン系樹脂粒子の配合量が重量比で5重量%
以下になると、塗工表面付近に存在するポリオレフィン
系樹脂粒子が少なくなるため、感熱記録を行った場合ス
ティッキングを起こしやすくなる。一方、ポリオレフィ
ン系樹脂粒子の配合比が90重量%以上になると、バイ
ンダーによる結着力が弱く、粒子の脱落が生じやすくな
り、粉ふき、熱転写インクの脱落等を起こしやすくな
る。従って、本発明におけるオーバーコート層に用いる
ポリオレフィン系樹脂粒子の配合量は5乃至90重量%
が好ましく、より好ましくは10乃至80重量%であ
り、特に好ましいのは15乃至70重量%である。
【0031】また、オーバーコート層の塗布量が固形分
で3g/m2より多くすると、感熱記録を行った場合感
熱発色層への熱伝達が低下するため、発色感度の低下、
発色濃度の低下を引き起こす。従って、本発明における
オーバーコート層の塗布量は、固形分で3g/m2以下
が好ましく、より好ましくは2.5g/m2以下であ
り、特に好ましいのは1.5g/m2以下である。
【0032】本発明におけるオーバーコート層に用いら
れる、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、SBRラテックス
としては、市販されている種々の樹脂を用いることがで
きる。
【0033】本発明におけるオーバーコート層に用いら
れるアクリル樹脂としては、種々のアクリル系単量体を
共重合したもの、或いはアクリル系単量体とビニル系単
量体を共重合したものを用いることができる。具体例と
しては、荒川化学工業製のポリマセットシリーズ、日本
エヌエスシー製のナクリリックシリーズ、中央理化工業
製のリカボンドシリーズ、ヘキスト合成製のモビニール
シリーズ、三井化学製ボンロンシリーズ、サイデン化学
製のサイビノールシリーズ、大日本インキ化学工業製の
ボンコートシリーズ等が挙げられる。
【0034】本発明におけるオーバーコート層に用いら
れるウレタン樹脂としては、ポリイソシアネート化合物
とポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール等
の高分子量ポリオール化合物、或いはカルボキシル基又
はスルホン酸基を有する低分子量ポリオールとを共重合
させたものを用いることができる。これらの具体例とし
ては、第一工業製薬製のスーパーフレックスシリーズ、
エラストロンシリーズ、コニシ製のボンドKUシリー
ズ、大日本インキ化学工業製のボンディックシリーズ、
ハイドランHWシリーズ、ハイドランAPシリーズ等が
挙げられる。
【0035】本発明におけるオーバーコート層に用いら
れるSBRラテックスとしては、スチレンとブタジエン
を乳化重合させたものを用いることができる。これらの
具体例としては、旭化成工業製のDLシリーズ、Lシリ
ーズ、日本ゼオン製のニポールシリーズ、大日本インキ
化学工業製のラックスターシリーズ等が挙げられる。
【0036】本発明におけるオーバーコート層に用いら
れるアクリル樹脂、ウレタン樹脂、SBRラテックスの
少なくとも1種のガラス転移温度(Tg)は、−60℃
以上かつ20℃以下であり、好ましくは−40℃以上1
5℃以下、より好ましくは−20℃以上10℃以下であ
る。Tgが−60℃より低くなると、ブロッキングを起
こしやすくなるばかりでなく、感熱印字を行った場合ス
ティッキング、印字カスを引き起こしやすくなる。一
方、Tgが20℃より高くなると、熱転写印字を行った
場合、インク成分との結着力が低下しドットの再現性が
悪くなる。
【0037】本発明に用いられる支持体としては、紙、
各種不織布、織布、ポリエチレンテレフタレートやポリ
プロピレン等のプラスチックフィルム、ポリエチレン、
ポリプロピレン等の合成樹脂をラミネートしたラミネー
ト紙、合成紙、アルミニウム等の金属箔、ガラス等、或
いはこれらを組み合わせた複合シートを目的に応じて任
意に用いることができるが、これらに限定されるもので
はない。これらは不透明、透明、半透明のいずれでもよ
い。地肌を白色その他の特定の色に見せるために白色顔
料や有色染顔料や気泡を支持体中又は表面に含有させて
も良い。
【0038】本発明における感熱記録層の層構成は、必
要に応じて、感熱記録層と支持体の間、或いは感熱記録
層とオーバーコート層との間にに中間層を設けることが
できる。また、感熱記録層が2層以上の場合は、異なる
感熱記録層の間に中間層を設けることができる。これら
の場合、中間層は2層ないしは3層以上の複数の層から
構成されていてもよい。更に支持体の感熱記録層が設け
られている面と反対側の面にカール防止、帯電防止を目
的としたバックコート層、或いは磁気記録を目的とした
磁気記録層、インクジェット記録を目的としたIJ記録
層など種々の記録層を設けることができる。
【0039】本発明における感熱記録層は、発色成分を
微粉砕して得られる各々の水性分散液とバインダ−等を
混合し、支持体上に塗布乾燥することにより得ることが
できる。この場合、所望により複数の発色成分を複数の
層に含有させて多層構造としてもよいが、同一の層に含
有させることが好ましい。
【0040】本発明の感熱記録媒体においては、レーザ
ー光を用いた印字を行うために、感熱記録媒体中の任意
の層及び支持体中に光熱変換材料を含有させることもで
きる。
【0041】本発明の感熱記録媒体の任意の層には、必
要に応じて、ケイソウ土、タルク、カオリン、焼成カオ
リン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化チタ
ン、酸化亜鉛、酸化ケイ素、水酸化アルミニウム、尿素
−ホルマリン樹脂などの無機および有機顔料、その他
に、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウムなどの
高級脂肪酸金属塩、パラフィン、酸化パラフィン、ポリ
エチレン、酸化ポリエチレン、ステアリン酸アミド、カ
スターワックスなどのワックス類を、また、ジオクチル
スルホこはく酸ナトリウムなどの分散剤、さらに界面活
性剤、及び蛍光染料などを含有させることもできる。
【0042】また、耐光性を向上させる目的で、酸化防
止剤、紫外線吸収剤を添加することができる。酸化防止
剤としては、ヒンダードアミン系酸化防止剤、ヒンダー
ドフェノール系酸化防止剤、及びスルフィド系酸化防止
剤などが挙げられる。また、紫外線吸収剤としては、ベ
ンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、サリチル酸系紫外線
吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤などの有機系紫
外線吸収剤、及び酸化亜鉛、酸化チタン、酸化セリウム
などの無機系紫外線吸収剤が挙げられる。
【0043】
【実施例】以下実施例によって本発明をさらに詳しく説
明する。なお、以下の部は重量部であり、%は重量%を
表す。
【0044】実施例1 (A1)多色感熱記録層(高温発色層)形成用塗工液の
調製 黒発色染料前駆体である3−ジブチルアミノ−6−メチ
ル−7−アニリノフルオラン3部を2%ポリビニルアル
コール水溶液7部と共にボールミルで粉砕し、体積平均
粒径1μmの染料前駆体分散液10部を得た。次いで、
顕色剤である2,2′−ビス{4−(4−ヒドロキシフ
ェニルスルホニル)フェノキシ}ジエチルエーテル5部
を2%ポリビニルアルコール水溶液10部と共にボール
ミルで粉砕し、体積平均粒径1μmの顕色剤分散液15
部を得た。上記2種の分散液を混合し、多色感熱記録層
形成用(高温発色層)塗工液を調製した。
【0045】(A2)多色感熱記録層(低温発色層)形
成用塗工液の調製 赤発色染料前駆体である3−ジエチルアミノ−7−クロ
ロフルオラン3部を2%ポリビニルアルコール水溶液7
部と共にボールミルで粉砕し、体積平均粒径1μmの染
料前駆体分散液10部を得た。次いで、電子受容性の顕
色剤であるN−(4−ヒドロキシフェニル)−p−トル
エンスルホンアミド5部を2%ポリビニルアルコール水
溶液10部と共にボールミルで粉砕し、体積平均粒径1
μmの顕色剤分散液15部を得た。また、シュウ酸ジ−
p−メチルベンジル5部を2%ポリビニルアルコール水
溶液10部と共にボールミルで粉砕し、体積平均粒径1
μmのシュウ酸ジ−p−メチルベンジル分散液15部を
得た。さらに、炭酸カルシウム3部を2%ヘキサメタリ
ン酸ナトリウム水溶液7部と共にホモジナイザーで粉砕
し、体積平均粒径1μmの炭酸カルシウム分散液10部
を得た。上記4種の分散液を混合し、多色感熱記録層形
成用(低温発色層)塗工液を調製した。
【0046】(B)感熱塗工用紙の作製 焼成カオリン100部、50%スチレン−ブタジエン系
ラテックス水分散液24部、水200部の配合よりなる
塗工液を、坪量50g/m2の上質紙に固形分塗抹量と
して10g/m2になる様に塗工、乾燥して、感熱層塗
工用紙を作製した。
【0047】(C1)オーバーコート層形成用塗液の調
製 40%アクリルエマルジョン(サイデン化学製:サイビ
ノールEK−1005、Tg:−4℃)45部、40%
低密度ポリオレフィン分散液(三井化学製:ケミパール
M200、平均粒子径6μm)45部、及び炭酸カルシ
ウム3部を2%ヘキサメタリン酸ナトリウム水溶液7部
と共にホモジナイザーで粉砕して得られる炭酸カルシウ
ム分散液10部を混合しオーバーコート層形成用塗工液
を調製した。
【0048】(D1)多色感熱記録層の作製 (B)で作製した感熱塗工用紙に、(A1)で調製した
多色感熱記録層(高温発色層)形成用塗工液を固形分塗
工量が3g/m2になるように塗工、乾燥した。更にこ
の上に(A2)で調製した多色感熱記録層(低温発色
層)形成用塗工液を固形分塗工量が2g/m2になるよ
うに塗工、乾燥した後、塗工面のベック平滑度が400
〜500秒となるようにカレンダー処理し、多色感熱記
録層を設けた。
【0049】(D1)で設けた多色感熱記録層上に、
(C1)で調製したオーバーコート層形成用塗工液を固
形分塗工量が1.5g/m2となるように塗工、乾燥し
た後、塗工面のベック平滑度が600〜800秒となる
ようにカレンダー処理し、感熱記録媒体を作製した。
【0050】実施例2 (A3)多色感熱記録層形成用塗工液の調製 黒色発色の電子供与性染料前駆体である3−ジエチルア
ミノ−6−メチル−7−(3−トリフルオロメチルアニ
リノ)フルオラン5部を2.5%ポリビニルアルコール
水溶液90部と共にボールミルで粉砕し、体積平均粒径
1μmの染料前駆体分散液を得た。次いでこの分散液を
重合容器に移し、メタクリル酸メチル2部及びエチレン
グリコールジメタクリレート0.5部を加え攪拌しなが
ら70℃に昇温した。これに重合開始剤である2.5%
過硫酸カリウム水溶液2.5部を加えて、攪拌を続けな
がら8時間反応させた。次いでこれを室温まで冷却し、
表面に発色調節層を設けた電子供与性染料前駆体粒子の
分散液100部を得た。また、赤色発色の染料前駆体で
ある3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン3部を
2%ポリビニルアルコール水溶液7部と共にボールミル
で粉砕し、体積平均粒径1μmの染料前駆体分散液10
部を得た。次いで、電子受容性の顕色剤である2,2−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン6部を2%ポ
リビニルアルコール水溶液14部と共にボールミルで粉
砕し、体積平均粒径1μmの電子受容性顕色剤分散液2
0部を得た。また、増感剤として2−ベンジルオキシナ
フタレン6部を2%ポリビニルアルコール水溶液14部
と共にボールミルで粉砕し、体積平均粒径1μmの2−
ベンジルオキシナフタレン分散液20部を得た。さら
に、炭酸カルシウム5部を2%ヘキサメタリン酸ナトリ
ウム水溶液10部と共にホモジナイザーで粉砕し、体積
平均粒径1μmの炭酸カルシウム分散液15部を得た。
上記5種の分散液を混合し、多色感熱記録層形成用塗工
液を調製した。
【0051】(C2)オーバーコート層形成用塗工液の
調製 44%アクリル樹脂(サイデン化学製:EC−83、T
g:19℃)45部、40%酢酸ビニル系共重合ポリオ
レフィン分散液(三井化学製:ケミパールV300、平
均粒子径8μm)45部、及び炭酸カルシウム3部を2
%ヘキサメタリン酸ナトリウム水溶液7部と共にホモジ
ナイザーで粉砕して得られる炭酸カルシウム分散液10
部を混合しオーバーコート層形成用塗工液を調製した。
【0052】(D2)多色感熱記録層の作製 (B)で作製した感熱塗工用紙上に、(A3)で調製し
た多色感熱記録層形成用塗工液を固形分塗工量が5g/
2となるように塗工、乾燥した後、塗工面のベック平
滑度が400〜500秒となるようにカレンダー処理
し、多色感熱記録層を設けた。
【0053】(D2)で設けた多色感熱記録層の上に、
(C2)で調製したオーバーコート層形成用塗工液を固
形分塗工量が1.5g/m2となるように塗工、乾燥し
た後、塗工面のベック平滑度が600〜800秒となる
ようにカレンダー処理し、感熱記録媒体を作製した。
【0054】実施例3 (A4)単色感熱記録層形成用塗工液の調製 黒発色染料前駆体である3−ジブチルアミノ−6−メチ
ル−7−アニリノフルオラン3部を2%ポリビニルアル
コール水溶液7部と共にボールミルで粉砕し、体積平均
粒径1μmの染料前駆体分散液10部を得た。次いで、
顕色剤である2,2′−ビス{4−(4−ヒドロキシフ
ェニルスルホニル)フェノキシ}ジエチルエーテル5部
を2%ポリビニルアルコール水溶液10部と共にボール
ミルで粉砕し、体積平均粒径1μmの顕色剤分散液15
部を得た。上記2種の分散液を混合し、単色感熱記録層
形成用塗工液を調製した。
【0055】(D3)単色感熱記録層の作製 (B)で作製した感熱塗工用紙上に、(A4)で調製し
た単色感熱記録層形成用塗工液を固形分塗工量が5g/
2となるように塗工、乾燥した後、塗工面のベック平
滑度が400〜500秒となるようにカレンダー処理
し、単色感熱記録層を設けた。
【0056】(C3)オーバーコート層形成用塗工液の
調製 30%ウレタン樹脂(第一工業製薬製:スーパーフレッ
クス200、Tg:−40℃)60部と、低密度ポリエ
チレン樹脂粒子(住友精化製:フロービーズLE108
0、平均粒子径6μm)30部、及び炭酸カルシウム3
部を2%ヘキサメタリン酸ナトリウム水溶液7部と共に
ホモジナイザーで粉砕して得られる分散液10部とを混
合しオーバーコート用塗工液を調製した。
【0057】(D3)で設けた単色感熱記録層上に、
(C3)で調製したオーバーコート層形成用塗工液を固
形分塗工量が1.5g/m2となるように塗工、乾燥し
た後、塗工面のベック平滑度が600〜800秒となる
ようにカレンダー処理し感熱記録媒体を作製した。
【0058】実施例4 (C4)オーバーコート層形成用塗工液の調製 35%ウレタン樹脂(第一工業製薬製:スーパーフレッ
クス700、Tg:6℃)45部、40%低密度ポリオ
レフィン分散液(三井化学製:ケミパールM200、平
均粒子径6μm)45部及び炭酸カルシウム3部を2%
ヘキサメタリン酸ナトリウム水溶液7部と共にホモジナ
イザーで粉砕して得られる炭酸カルシウム分散液10部
を混合しオーバーコート層形成用塗工液を調製した。
【0059】(D1)で設けた多色感熱記録層上に(C
4)で調製したオーバーコート層形成用塗工液を固形分
塗工量が1.5g/m2となるように塗工、乾燥した
後、塗工面のベック平滑度が600〜800秒となるよ
うにカレンダー処理し、感熱記録媒体を作製した。
【0060】実施例5 (C5)オーバーコート層形成用塗工液の調製 48%SBRラテックス(日本ゼオン製:ニポールLX
432A、Tg:−55℃)45部、40%酢酸ビニル
系共重合ポリオレフィン分散液(三井化学製:ケミパー
ルM200、平均粒子径6μm)45部、及び炭酸カル
シウム3部を2%ヘキサメタリン酸ナトリウム水溶液7
部と共にホモジナイザーで粉砕して得られる炭酸カルシ
ウム分散液10部を混合しオーバーコート層形成用塗工
液を調製した。
【0061】(D1)で設けた多色感熱記録層上に、
(C5)で調製したオーバーコート層形成用塗工液を固
形分塗工量が1.5g/m2となるように塗工、乾燥し
た後、塗工面のベック平滑度が600〜800秒となる
ようにカレンダー処理し、感熱記録媒体を作製した。
【0062】実施例6 (C6)オーバーコート層形成用塗工液の調製 49%SBRラテックス(日本ゼオン製:ニポールLX
430、Tg:12℃)45部、40%低密度ポリオレ
フィン分散液(三井化学製:ケミパールM200、平均
粒子径6μm)45部、及び炭酸カルシウム3部を2%
ヘキサメタリン酸ナトリウム水溶液7部と共にホモジナ
イザーで粉砕して得られる炭酸カルシウム分散液10部
を混合しオーバーコート層形成用塗工液を調製した。
【0063】(D1)で設けた多色感熱記録層上に、
(C6)で調製したオーバーコート層形成用塗工液を固
形分塗工量が1.5g/m2となるように塗工、乾燥し
た後、塗工面のベック平滑度が600〜800秒となる
ようにカレンダー処理し、感熱記録媒体を作製した。
【0064】比較例1 (C7)オーバーコート層形成用塗工液の調製 10%ポリビニルアルコール水溶液20部、ポリアクリ
ル酸のグリオキザール変性体2部、炭酸カルシウム15
部及び水60部をホモジナイザーで粉砕し、感熱記録紙
用オーバーコート層形成用塗工液を調製した。
【0065】(D1)で設けた多色感熱記録層上に、
(C7)で調製したオーバーコート層形成用塗工液を固
形分塗工量が1.5g/m2となるように塗工、乾燥し
た後、塗工面のベック平滑度が600〜800秒となる
ようにカレンダー処理し、感熱記録媒体を作製した。
【0066】比較例2 (C8)オーバーコート層形成用塗工液の調製 10%ポリビニルアルコール水溶液40部、ポリアクリ
ル酸のグリオキザール変性体2部、炭酸カルシウム15
部、40%低密度ポリオレフィン分散液(三井化学製:
ケミパールM200、平均粒子径6μm)45部及び水
60部をホモジナイザーで粉砕し、オーバーコート層形
成用塗工液を調製した。
【0067】(D1)で設けた多色感熱記録層上に、
(C8)で調製したオーバーコート層形成用塗工液を固
形分塗工量が1.5g/m2となるように塗工、乾燥し
た後、塗工面のベック平滑度が600〜800秒となる
ようにカレンダー処理し、感熱記録媒体を作製した。
【0068】比較例3 (C9)オーバーコート層形成用塗工液の調整 30%ウレタン樹脂(第一工業製薬製:スーパーフレッ
クス200、Tg:−40℃)60部と、炭酸カルシウ
ム30部を2%ヘキサメタリン酸ナトリウム水溶液70
部と共にホモジナイザーで粉砕して得られる分散液10
0部とを混合しオーバーコート用塗工液を調製した。
【0069】(D2)で設けた多色感熱記録層上に、
(C9)で調製したオーバーコート層形成用塗工液を固
形分塗工量が1.5g/m2となるように塗工、乾燥し
た後、塗工面のベック平滑度が600〜800秒となる
ようにカレンダー処理し、感熱記録媒体を作製した。
【0070】比較例4 (C10)オーバーコート層形成用塗工液の調整 30%ウレタン樹脂(第一工業製薬製:スーパーフレッ
クス200、Tg:−40℃)60部と、炭酸カルシウ
ム30部を2%ヘキサメタリン酸ナトリウム水溶液70
部と共にホモジナイザーで粉砕して得られる分散液10
0部とを混合しオーバーコート用塗工液を調製した。
【0071】(D2)で設けた多色感熱記録層上に、
(C10)で調製したオーバーコート層形成用塗工液を
固形分塗工量が1.5g/m2となるように塗工、乾燥
した後、塗工面のベック平滑度が600〜800秒とな
るようにカレンダー処理し、感熱記録媒体を作製した。
【0072】比較例5 (C11)オーバーコート層形成用塗工液の調整 49%SBRラテックッフ(日本ゼオン製:ニポールL
X430、Tg:12℃)60部と、炭酸カルシウム3
0部を2%ヘキサメタリン酸ナトリウム水溶液70部と
共にホモジナイザーで粉砕して得られる分散液100部
とを混合しオーバーコート用塗工液を調製した。
【0073】(D2)で設けた多色感熱記録層上に、
(C11)で調製したオーバーコート層形成用塗工液を
固形分塗工量が1.5g/m2となるように塗工、乾燥
した後、塗工面のベック平滑度が600〜800秒とな
るようにカレンダー処理し、感熱記録媒体を作製した。
【0074】試験1 感熱記録試験 実施例1〜6および比較例1〜5の感熱記録媒体に、T
DK製印字ヘッド(LH4409)付き大倉電機製感熱
ファクシミリ印字試験機(TH−PMD)を用いて、印
加電圧20ボルト、印加パルス2.0ミリ秒で高エネル
ギー印字(黒色印字)を行った。また、実施例1〜2、
実施例4〜6及び比較例1〜5の感熱記録媒体に印加電
圧20ボルト、印加パルス1.0ミリ秒で低エネルギー
印字(赤色印字)を行った。印字時の、スティッキン
グ、印字カス、印字品質を目視により観察した結果を表
1に示す。
【0075】試験2 熱転写記録試験 実施例1〜6及び比較例1〜5の感熱記録媒体の塗工面
に、熱転写インクリボンをのせ、感熱記録試験と同じよ
うに印加電圧20ボルト、印加パルス0.8ミリ秒で加
熱した後、インクリボンを取り除き画像の印字品質を目
視により観察した。その結果を表1に示す。
【0076】試験3 ブロッキング試験 実施例1〜6及び比較例1〜5の感熱記録媒体につい
て、それぞれの試験片3枚を重ね合わせ、150g/c
2になるように荷重し、40℃、湿度90%RHの環
境に24時間暴露した後、一枚ずつ剥離して塗工面及び
裏面の状態を目視により観察した。その結果を表1に示
す。
【0077】
【表1】
【0078】表1中の感熱記録試験は下記の評価基準に
て評価した。 (1)印字品質 ◎:ドットの再現性が極めて優れている。 ○:ドットの再現性が良好である。 △:ドットの再現性が劣り、実用には不十分である。 ×:ドットの再現性が極めて悪く、実用には適さない。 (2)スティッキング ◎:印字音がなく、極めて優れている。 ○:印字音はするものの、画像への影響がない。 △:印字音、画像への影響が僅かにあり実用には不十分
である。 ×:印字音、画像の白トビがあり実用的でない。 (3)カス ◎:カスの付着がなく極めて優れている。 ○:カスの付着があるが、印字への影響はない。 △:カスの付着があり、印字への影響が僅かにあり実用
には不十分である。 ×:カスが付着し、印字への影響があり実用には適さな
い。
【0079】表1中の熱転写記録試験は、下記の評価基
準にて評価した。 (1)印字品質 ◎:ドットの再現性が極めて優れている。 ○:ドットの再現性が良好である。 △:ドットの再現性が劣り、実用には不十分である。 ×:ドットの再現性が極めて悪く、実用には適さない。
【0080】表1中のブロッキング試験は、下記の評価
基準で評価した。 ◎:試験片が極めて容易に剥がれる。 ○:試験片が容易に剥がれる。 △:試験片が剥がれ難く、僅かに塗工面の剥離がある。 ×:試験片が剥がれ難く、塗工面が脱落し実用には適さ
ない。
【0081】表1中、実施例2及び6の感熱記録媒体
は、オーバーコート層に使用した樹脂のTgが比較的高
く皮膜が硬くなるためか、熱転写記録時の印字品質が僅
かに低下する傾向がみられたが、実用上問題ないレベル
であった。一方、実施例3及び5の感熱記録媒体は、オ
ーバーコート層に使用した樹脂のTgが比較的低く被膜
が柔らかくなるためか、感熱記録時に僅かながら印字音
が発生したが、画像への影響はなく実用上問題ないレベ
ルであった。また、熱転写記録時には熱転写インクリボ
ンとの密着性が高いためか、極めて良好な印字特性を示
した。更に、ブロッキング試験においては、試験片の張
り付きが生じるが、塗工面の剥離を生じることなく容易
に剥がすことができ、実用上問題ないレベルであった。
以上、実施例1〜6の感熱記録媒体は、感熱記録、熱転
写記録の両方の記録特性に優れており、しかもブロッキ
ング特性にも優れた結果を示した。
【0082】比較例1では、感熱記録紙用のオーバーコ
ート層を設けているため、感熱記録試験においては良好
な結果を示すが、熱転写記録試験においては、熱転写イ
ンク受理性が乏しく実用には適さない結果となった。比
較例2では、熱転写インクとの結着性が良いポリオレフ
ィン系樹脂粒子を使用しているものの、熱転写記録時の
印字品質は実用には不十分であった。
【0083】比較例3では、オーバーコート層に比較的
Tgの低いアクリル樹脂を使用しているため、感熱記録
時に印字音が発生するが画像への影響はなかった。しか
し、オーバーコート層にポリオレフィン系樹脂粒子を使
用していないため、熱転写インクとの結着性が不十分で
実用には適さない結果となった。また、ブロッキング試
験時にも試験片の張り付きが生じ、剥離時に塗工面の脱
落が生じる結果となった。
【0084】比較例4では、Tgの低いウレタン樹脂を
オーバーコート層に使用しているため、熱転写記録時に
は実用レベルの印字品質が得られるものの、ポリオレフ
ィン系樹脂を使用していないため、感熱記録時にはステ
ィッキングを生じ実用には適さない結果となった。ま
た、ブロッキング試験においても、試験片の張り付きが
生じ、剥離時に塗工面の脱落が生じた。
【0085】比較例5では、オーバーコート層に比較的
Tgの高いSBRラテックスを使用しているが、ポリオ
レフィン系樹脂粒子を使用していないため、感熱記録時
にはスティッキングを生じ、熱転写記録時には細線の印
字カケを生じ実用には適さない結果となった。
【0086】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明の感熱
記録媒体は感熱記録時において、スティッキング、印字
カス等を生じることなく記録することができ、しかもド
ットの再現性に極めて優れている。また、熱転写記録に
おいても、インク受理性が良くドットの再現性に極めて
優れており、ブロッキングを引き起こすこともない。従
って、本発明の感熱記録媒体を用いることによって、単
一の記録媒体で感熱記録、熱転写記録の2つの記録方式
に対応することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に、少なくとも1種以上の電子
    供与性の通常無色ないし淡色の染料前駆体と、該染料前
    駆体を加熱時発色させる電子受容性の顕色剤を含有す
    る、少なくとも1層以上からなる感熱記録層を設けた感
    熱記録媒体において、オーバーコート層に低密度ポリオ
    レフィン系樹脂粒子を含有し、尚かつガラス転移温度
    (Tg)が−60℃以上20℃以下のアクリル樹脂、ウ
    レタン樹脂、SBRラテックスのいずれか1種以上を含
    有することを特徴とする感熱記録媒体。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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