JP2015205484A - 感熱記録材料 - Google Patents

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Abstract

【課題】発色部と未発色部との間で十分な透過濃度差が得られ、かつ負荷変動による画像欠陥が改善された感熱記録材料を提供する。【解決手段】光透過性支持体上に、電子供与性染料前駆体と電子受容性顕色剤、およびバインダー樹脂を含有する感熱記録層と、該感熱記録層上に保護層を少なくとも有し、該感熱記録層が2.6g/m2以上の電子供与性染料前駆体を含有し、該保護層がカルボキシル変性スチレン/ブタジエン共重合体を含有する。【選択図】なし

Description

本発明は電子供与性染料前駆体と電子受容性顕色剤との発色反応を利用した感熱記録材料に関し、詳しくは版下用途に好適な感熱記録材料に関する。
コンピューターやデジタル画像技術の発達に伴い、文字や各種図形及び写真等の画像がデジタル化されて容易に取り扱いができるようになり、これまで銀塩等の感光材料を使用していた印刷分野において、オフセット印刷版やスクリーン印刷版等の印刷版を製版する際の透過原稿として感熱記録材料を利用することが知られている。このような版下用途に用いられる感熱記録材料には、印刷版の感光波長域において、発色部と未発色部との間で十分な透過濃度差(コントラスト)を設けることが必要であり、例えばPS版の製版では300〜400nmの波長域において十分なコントラストが必要となり、また感光層が分光増感されている場合には、その増感波長域において十分なコントラストが必要となる。
上記したオフセット印刷版やスクリーン印刷版の透過原稿は、細線や網点等が組み合わされた2値画像で構成され、サーマルプリンタでは、安定的に加熱して画質の良い画像を得るために、サーマルヘッドとプラテンローラで、感熱記録材料を挟持押圧しながら搬送して感熱描画が行われる。
正確に画像を描画するには感熱記録材料にも高い搬送精度が求められる。しかしサーマルヘッドと接している感熱記録材料の感熱記録面は、加熱されることで摩擦抵抗が変化するため、記録される画像によっては感熱記録材料の搬送負荷の変化、いわゆる負荷変動が起こり感熱記録材料の搬送精度に悪影響を与える。特に、1ライン全て加熱から1ライン全て非加熱となるような大きな負荷変動が発生するところでは、描画ラインの間隔にズレが生じ易い。
例えば、サーマルヘッドの発熱素子が並ぶあるいは走査される方向に平行な直線画像の延長線上に網点画像がある場合、該延長線上に存在する網点の伸縮が起こり、巨視的には白線(非画像部の色の線)、或いは黒線(感熱発色された色の線)状に見える画像欠陥が現れる。特に版下用途に用いられる感熱記録材料には、高精細に画像を描画する必要があるため、とりわけ高い搬送精度が要求される。このため負荷変動の影響も受け易く、前述した網点の伸縮による白線、或いは黒線状の画像欠陥を解消することは特に重要な課題である。
感熱記録材料は、一般に支持体上に電子供与性染料前駆体(以下、染料前駆体とも記載。)、並びに電子受容性顕色剤(以下、顕色剤とも記載。)を主成分とする感熱記録層を有し、サーマルヘッドとのヘッドマッチング性や、感熱記録材料の送り精度を高める等の目的で、感熱記録層上に様々な保護層を設けることが知られている。上記した版下用途に用いられる感熱記録材料の保護層としては、例えば特開平08−118811号公報(特許文献1)にはウレタンアクリレート系紫外線硬化樹脂を含有する保護層が記載され、特開平09−175028号公報(特許文献2)および特開平11−115332号公報(特許文献3)にはシリコーン変性ブチラール樹脂を含有する保護層が記載され、特開2005−007763号公報(特許文献4)にはアセトアセタール樹脂を含有する保護層が記載され、特開平08−164677号公報(特許文献5)にはアセトアセチル変性ポリビニルアルコールを含有する保護層が記載される。
その他としては、特開平09−175023号公報(特許文献6)に記載される特定構造を有するポリビニルアセタール樹脂、特開平11−254831号公報(特許文献7)に記載される特定構造を有する塩化ビニルコポリマーからなる化合物が知られている。しかしながら上記した負荷変動による画像欠陥を解消するには至らず、改善が求められていた。
一方、特開平10−193795号公報(特許文献8)および特開平10−129117号公報(特許文献9)等には、保護層が含有する結合剤として数多くの化合物が記載され、その中の一例としてカルボキシル変性スチレン/ブタジエン共重合体が記載されている。
特開平08−118811号公報 特開平09−175028号公報 特開平11−115332号公報 特開2005−007763号公報 特開平08−164677号公報 特開平09−175023号公報 特開平11−254831号公報 特開平10−193795号公報 特開平10−129117号公報
本発明の目的は、印刷版の感光波長域、特に400nm以下の波長領域において、発色部と未発色部との間で十分な透過濃度差が得られ、かつ負荷変動による画像欠陥が改善された感熱記録材料を提供することにある。
上記課題は以下の手段により解決された。
(1)光透過性支持体上に、電子供与性染料前駆体と電子受容性顕色剤、およびバインダー樹脂を含有する感熱記録層と、該感熱記録層上に保護層を少なくとも有し、該感熱記録層が2.6g/m以上の電子供与性染料前駆体を含有し、該保護層がカルボキシル変性スチレン/ブタジエン共重合体を含有することを特徴とする感熱記録材料。
本発明により、印刷版の感光波長域、特に400nm以下の波長領域において、発色部と未発色部との間で十分な透過濃度差が得られ、かつ負荷変動による画像欠陥が改善された感熱記録材料を提供することができる。
以下、本発明の感熱記録材料を詳細に説明する。
本発明の感熱記録材料は、光透過性支持体上に、電子供与性染料前駆体と電子受容性顕色剤、およびバインダー樹脂を含有する感熱記録層と、該感熱記録層上に保護層を少なくとも有する感熱記録材料であって、感熱記録層が2.6g/m以上の電子供与性染料前駆体を含有し、該保護層がカルボキシル変性スチレン/ブタジエン共重合体を含有する。版下用途においては、印刷版の感光波長域、特に400nm以下の波長領域において、発色部と未発色部の透過濃度差が重要であり、発色部と未発色部の透過濃度差は2.00以上であることが好ましく、更には2.50以上であることがより好ましい。このような特性を得るためには、感熱記録層は電子供与性染料前駆体をより多く含有する必要があるが、その場合、感熱記録材料の感熱記録面の摩擦抵抗が変化しやすくなり、負荷変動による画像欠陥が生じる。本発明はこのような課題を、保護層がカルボキシル変性スチレン/ブタジエン共重合体を含有することで解決できることを見出したものである。
<光透過性支持体>
本発明の感熱記録材料が有する光透過性支持体としては、全光線透過率が80%以上の支持体が好ましく、このような支持体としては例えば、各種樹脂フィルム、ガラス、ゴム、セラミックス等が挙げられる。中でもフレキシブル性を有する樹脂フィルムは、取扱い性が優れている点で好適に用いられる。樹脂フィルムの具体例としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ジアセテート樹脂、トリアセテート樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリスルフォン樹脂、ポリエーテルスルフォン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリオレフィン樹脂、環状ポリオレフィン樹脂等からなる樹脂フィルムが挙げられ、その厚さは10〜1000μmであることが好ましい。
光透過性支持体の表面には親水化加工が施されていてもよく、こうした親水化加工としては、コロナ放電処理、火炎処理、プラズマ処理、紫外線照射処理等が挙げられる。更なる親水化加工として光透過性支持体上に設ける層との接着性を高めるため、光透過性支持体は下引き層を有していても良い。
<感熱記録層>
本発明の感熱記録層は、電子供与性染料前駆体と電子受容性顕色剤、およびバインダー樹脂を含有する。
感熱記録層が含有する電子供与性染料前駆体(以下染料前駆体とも記載)としては、
(1)トリアリールメタン系化合物:3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド(クリスタルバイオレットラクトン)、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(1,2−ジメチルインドール−3−イル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−メチルインドール−3−イル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−フェニルインドール−3−イル)フタリド、3,3−ビス(1,2−ジメチルインドール−3−イル)−5−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(1,2−ジメチルインドール−3−イル)−6−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(9−エチルカルバゾール−3−イル)−5−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(2−フェニルインドール−3−イル)−5−ジメチルアミノフタリド、3−p−ジメチルアミノフェニル−3−(1−メチルピロール−2−イル)−6−ジメチルアミノフタリド等、
(2)ジフェニルメタン系化合物:4,4′−ビス(ジメチルアミノフェニル)ベンズヒドリルベンジルエーテル、N−クロロフェニルロイコオーラミン、N−2,4,5−トリクロロフェニルロイコオーラミン等、
(3)キサンテン系化合物:ローダミンBアニリノラクタム、ローダミンB−p−クロロアニリノラクタム、3−ジエチルアミノ−7−ジベンジルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−オクチルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−フェニルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−メチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(3−メチルフェニルアミノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(3,4−ジクロロアニリノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−7−(2−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(2−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジペンチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピペリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−トリル)アミノ−6−メチル−7−フェネチルフルオラン、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(4−ニトロアニリノ)フルオラン、3−(N−メチル−N−プロピル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−イソアミル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−メチル−N−シクロヘキシル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−テトラヒドロフルフリル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(3−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン等、
(4)チアジン系化合物:ベンゾイルロイコメチレンブルー、p−ニトロベンゾイルロイコメチレンブルー等、
(5)スピロ系化合物:3−メチルスピロジナフトピラン、3−エチルスピロジナフトピラン、3,3′−ジクロロスピロジナフトピラン、3−ベンジルスピロジナフトピラン、3−メチルナフト−(3−メトキシベンゾ)スピロピラン、3−プロピルスピロベンゾピラン等を挙げることができる。
中でも染料前駆体としてキサンテン系化合物を用いることが好ましく、特に3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−アニリノフルオランを用いることが好ましい。これにより発色部と未発色部の透過濃度差にとりわけ優れた感熱記録材料を得ることが可能となる。
感熱記録層が含有する電子受容性顕色剤(以下、顕色剤とも記載)としては、一般に感圧記録材料、または感熱記録材料で使用される酸性物質等を使用できるが、特に限定されるものではない。例えば、フェノール誘導体、芳香族カルボン酸誘導体、N,N′−ジアリールチオ尿素誘導体、アリールスルホニル尿素誘導体、有機化合物の亜鉛塩等の多価金属塩、ベンゼンスルホンアミド誘導体、ウレアウレタン化合物等を挙げることができる。以下に、感熱記録層が含有する顕色剤の具体例を挙げるが、必ずしもこれらの化合物に限定されるものではない。
4−ヒドロキシ−4′−イソプロポキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4′−n−プロポキシジフェニルスルホン、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン、2,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4′−メチルジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4′−メトキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4′−エトキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4′−n−ブトキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4′−ベンジルオキシジフェニルスルホン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホンモノアリルエーテル、ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、3,4−ジヒドロキシジフェニルスルホン、3,4−ジヒドロキシ−4′−メチルジフェニルスルホン、3,4,4′−トリヒドロキシジフェニルスルホン、4,4′−〔オキシビス(エチレンオキシ−p−フェニレンスルホニル)〕ジフェノール、3,4,3′,4′−テトラヒドロキシジフェニルスルホン、2,3,4−トリヒドロキシジフェニルスルホン、3−フェニルスルホニル−4−ヒドロキシジフェニルスルホン、2,4−ビス(フェニルスルホニル)フェノール、
4−フェニルフェノール、4−ヒドロキシアセトフェノン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2−エチルヘキサン、2,2−ビス(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、1,3−ビス〔1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル〕ベンゼン、1,3−ビス〔1−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル〕ベンゼン、1,4−ビス〔1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル〕ベンゼン、4,4′−ジヒドロキシジフェニルエーテル、3,3′−ジクロロ−4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、ビス(2−ヒドロキシナフチル)メタン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸メチル、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸ブチル、4,4−チオビス(2−tert−ブチル−5−メチルフェノール)、4−ヒドロキシフタル酸ジメチル、4−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、4−ヒドロキシ安息香酸メチル、没食子酸ベンジル、没食子酸ステアリル、ペンタエリスリトールテトラ(4−ヒドロキシ安息香酸)エステル、ペンタエリスリトールトリ(4−ヒドロキシ安息香酸)エステル、N−ブチル−4−〔3−(p−トルエンスルホニル)ウレイド〕ベンゾエート、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−1,3−プロパンジオールの重縮合物と4−ヒドロキシ安息香酸との脱水縮合物、
N,N′−ジフェニルチオ尿素、4,4′−ビス[3−(4−メチルフェニルスルホニル)ウレイド]ジフェニルメタン、N−(4−メチルフェニルスルホニル)−N′−フェニル尿素、N−(ベンゼンスルホニル)−N′−[3−(4−トルエンスルホニルオキシ)フェニル]尿素、N−(4−トルエンスルホニル)−N′−[3−(4−トルエンスルホニルオキシ)フェニル]尿素、ウレアウレタン化合物、
サリチルアニリド、5−クロロサリチルアニリド、サリチル酸、3,5−ジ−tert−ブチルサリチル酸、3,5−ビス(α−メチルベンジル)サリチル酸、4−[2′−(4−メトキシフェノキシ)エチルオキシ]サリチル酸、3−(オクチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸あるいはこれらサリチル酸誘導体の金属塩(例えば亜鉛塩)、
N−(4−ヒドロキシフェニル)−4−トルエンスルホンアミド、N−(2−ヒドロキシフェニル)−4−トルエンスルホンアミド、N−フェニル−4−ヒドロキシベンゼンスルホンアミド等。
中でも顕色剤としてフェノール誘導体を用いることが好ましく、特にビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルホンを用いることが好ましい。これにより発色部と未発色部の透過濃度差に優れた版下用感熱記録材料を得ることが可能となる。
感熱記録層が含有するバインダー樹脂としては、通常の塗工で用いられる種々の水溶性高分子化合物、または水分散性樹脂を用いることができる。その具体例としては、例えば澱粉類、ヒドロキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、カゼイン、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、アルギン酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、アクリルアミド/アクリル酸エステル共重合体、アクリルアミド/アクリル酸エステル/メタクリル酸三元共重合体、ポリアクリル酸のアルカリ塩、ポリマレイン酸のアルカリ塩、スチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩、エチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩、イソブチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩等の水溶性樹脂、及びスチレン/ブタジエン共重合体、アクリロニトリル/ブタジエン共重合体、アクリル酸メチル/ブタジエン共重合体、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン三元共重合体、ポリ酢酸ビニル、酢酸ビニル/アクリル酸エステル共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体、ポリアクリル酸エステル、スチレン/アクリル酸エステル共重合体、ポリウレタン等の水分散性樹脂が挙げられる。中でもゼラチン、スチレン/ブタジエン共重合体が好ましく利用され、特にバインダー樹脂としてゼラチンおよびスチレン/ブタジエン共重合体を併用することが好ましい。
透過原稿として感熱記録材料を利用する感熱記録材料においては、高い透過濃度を得る目的から、染料前駆体の塗工量を多くすることが望ましいが、その場合、感熱記録層塗液の塗布量全体も多くなり、かつ光透過性支持体は吸液性が無いため、塗布直後の塗膜(ウエット状態の塗膜)が極めて嵩高になり平滑な感熱記録層を得ることが難しい。平滑な感熱記録層が得られないと、熱ヘッドや熱ペンと感熱記録材料との間で十分に熱が伝わらず、高い透過濃度を得ることはできない。しかしこのようなケースにおいてもバインダー樹脂としてゼラチンを用いると、塗布直後であってかつ乾燥するまでの間に塗膜を冷却して塗膜全体を不動化し、その後乾燥することで、嵩高でかつ平滑な感熱記録層が得られるので好ましい。またゼラチンとスチレン/ブタジエン共重合体を併用することで、未発色部の透過濃度が低下するため好ましい。ゼラチンと他のバインダー樹脂を併用する場合、全バインダー樹脂に対するゼラチンの割合は40質量%以上であることが好ましい。
ゼラチンとしては、動物のコラーゲンを原料としたゼラチンであれば全て使用できるが、豚皮、牛皮、及び牛骨から得られるコラーゲンを原料としたゼラチンが好ましい。また、ゼラチンの種類も特に制限はないが、石灰処理ゼラチン及び酸処理ゼラチンの他、特公昭38−4854号、特公昭39−5514号、特公昭40−12237号、及び特公昭42−26345号等公報、米国特許第2,525,753号、米国特許第2,594,293号、米国特許第2,614,928号、米国特許第2,763,639号、米国特許第3,118,766号、米国特許第3,132,945号、米国特許第3,186,846号、米国特許第3,312,553号等明細書、英国特許第1,033,189号明細書等に記載のゼラチン誘導体等が挙げられ、これらは1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
スチレン/ブタジエン共重合体は、脂肪族共役ジエン系単量体からなる構成単位と、芳香族ビニル化合物単量体からなる構成単位と酸成分を有するビニル単量体からなる構成単位よりなる共重合体であり、通常の乳化重合法で合成されたものを使用することができる。このようなスチレン/ブタジエン共重合体としては、一般に市販されているものを入手して使用することもでき、例えば日本エイアンドエル(株)製スマーテックスPA9281、日本ゼオン(株)製NipolLX112、同LX110、同2507H等が市販されている。
感熱記録層が含有するバインダー樹脂の配合量としては、感熱記録層の全固形分に対して10〜40質量%が好ましい。
感熱記録層は上記したバインダー樹脂と共に架橋剤(耐水化剤)を含有することが好ましい。架橋剤としては、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリイソシアネート化合物、アルデヒド化合物、シラン化合物、クロム明礬、ジビニルスルホン等、樹脂の架橋を促すことによって耐水性を付与するものを用いることができ、特に好ましくはジビニルスルホンである。架橋剤の配合量はバインダー樹脂の固形分量に対して0.01〜30質量%であることが好ましく、より好ましくは3〜30質量%である。
本発明の感熱記録材料を構成する感熱記録層は、その熱応答性を向上させるために熱可融性化合物を含有させることもできる。この場合、60〜180℃に融点を有する化合物が好ましく、特に、80〜140℃に融点を有する化合物がより好ましい。
具体的には、ステアリン酸アミド、N−ヒドロキシメチルステアリン酸アミド、N−ステアリルステアリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、N−ステアリル尿素、ベンジル−2−ナフチルエーテル、m−ターフェニル、4−ベンジルビフェニル、4−アセチルビフェニル、2,2′−ビス(4−メトキシフェノキシ)ジエチルエーテル、α,α′−ジフェノキシキシレン、1,2−ジフェノキシエタン、1,2−ビス(3−メチルフェノキシ)エタン、ビス(4−メトキシフェニル)エーテル、アジピン酸ジフェニル、シュウ酸ジベンジル、シュウ酸ビス(4−メチルベンジル)、シュウ酸ビス(4−クロロベンジル)エステル、テレフタル酸ジメチル、テレフタル酸ジベンジル、ベンゼンスルホン酸フェニルエステル、ビス(4−アリルオキシフェニル)スルホン、4−アセチルアセトフェノン、アセト酢酸アニリド類、脂肪酸アニリド類等公知の熱可融性物質が挙げられる。これらの化合物は単独もしくは2種以上併用して使用することもできる。
また、熱可融性化合物の含有量は、前記した顕色剤(電子受容性顕色剤)に対し質量比で30〜200質量%が好ましい範囲であり、更に好ましい範囲は50〜150質量%である。この範囲とすることで、熱応答性、発色画像の飽和濃度などの基本特性も良好な感熱記録材料が得られる。
感熱記録層は、その他の添加剤として、加熱印字ヘッドの摩耗防止、またはスティッキング防止などの目的でステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウムなどの高級脂肪酸金属塩、パラフィン、酸化パラフィン、ポリエチレン、酸化ポリエチレン、ステアリン酸アミド、カスタードワックスなどのワックス類や界面活性剤などを必要に応じて含有することができる。
上記した本発明の感熱記録材料を構成する感熱記録層に含まれる種々の成分は、分散媒中に分散された分散液として支持体上に塗布、乾燥されることが好ましい。その分散液は、発色成分を構成する化合物を乾式粉砕して分散媒中に分散する方法、または発色成分を構成する化合物を分散媒に混入し湿式粉砕する方法などにより得られる。分散粒径はメジアン径で0.6μm以下であることが好ましい。なおメジアン径とは、粒子体の一つの集団の全体積を100%として累積曲線を求めたとき、累積曲線が50%となる点の粒子径(累積平均径)であり、粒度分布を評価するパラメーターの一つとしてレーザー回折/散乱式粒度分布測定装置LA920((株)堀場製作所製)などを用いて測定することができる。
感熱記録層の塗工量は、染料前駆体の塗工量(感熱記録層における染料前駆体の含有量)で2.6g/m以上であることが必要であり、これにより発色部と未発色部との間で十分なコントラストを得ることができる。染料前駆体の塗工量が2.6g/mに満たない場合、十分なコントラストは得られないが、負荷変動による画像欠陥は生じない。これは染料前駆体の含有量が少ない場合には、感熱記録層全体の塗工量が少なくて済み、結果、感熱記録面の摩擦抵抗が変化しにくくなるためと推測される。一方、染料前駆体の塗工量が2.6g/m以上である場合、発色部と未発色部との間で十分なコントラストが得られる反面、感熱記録層全体の塗工量が多くなり、その分、負荷変動による画像欠陥が生じやすくなるが、保護層がカルボキシル変性スチレン/ブタジエン共重合体を含有することによって、これらを両立させることが可能になる。染料前駆体の塗工量は、3.1g/m以上であることがより好ましい。また染料前駆体の塗工量の上限は8.0g/m以下であることが好ましい。
感熱記録層の固形分塗工量は、10.0g/m以上であることが好ましく、より好ましくは20.0g/m以上である。上限は50g/m以下であることが好ましい。
本発明の感熱記録材料は、発色感度を高める等、必要に応じて光透過性支持体と感熱記録層の間に中間層を1層以上有することができる。また、光透過性支持体を挟んで感熱記録層側の反対面(裏面)には、マット化剤や耐電防止剤等を含有するバックコート層を1層以上有することもできる。
本発明の感熱記録材料は、上記した感熱記録層上にカルボキシル変性スチレン/ブタジエン共重合体を含有する保護層を有する。かかるカルボキシル変性スチレン/ブタジエン共重合体としては、一般に市販されているものを入手して使用することができ、例えばDIC(株)製ラックスター2800A、同DS407H、同DS205、同3307BE、旭化成ケミカルズ(株)製DL−620、日本ゼオン(株)製NipolLX407AS、同LX430等を利用することができる。中でもガラス転移点(Tg)が50℃以下のカルボキシル変性スチレン/ブタジエン共重合体が、負荷変動による画像欠陥の改善に有効に作用するため、特に好ましい。
本発明において保護層は、上記したカルボキシル変性スチレン/ブタジエン共重合体の他に、ヒドロキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、カゼイン、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、アルギン酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、アクリルアミド/アクリル酸エステル共重合体、アクリルアミド/アクリル酸エステル/メタクリル酸三元共重合体、ポリアクリル酸のアルカリ塩、ポリマレイン酸のアルカリ塩、スチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩、エチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩、イソブチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩等の水溶性樹脂、及びスチレン/ブタジエン共重合体、アクリロニトリル/ブタジエン共重合体、アクリル酸メチル/ブタジエン共重合体、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン三元共重合体、ポリ酢酸ビニル、酢酸ビニル/アクリル酸エステル共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体、ポリアクリル酸エステル、スチレン/アクリル酸エステル共重合体、ポリウレタン等の水分散性樹脂を含有することができる。特に未発色部の透過濃度を低下させる観点から、カルボキシル変性スチレン/ブタジエン共重合体とゼラチンを含有することが好ましい。カルボキシル変性スチレン/ブタジエン共重合体とゼラチンの好ましい質量比は70:30〜30:70である。
保護層が含有するその他の成分としては、スティッキング防止などの目的でステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウムなどの高級脂肪酸金属塩、パラフィン、酸化パラフィン、ポリエチレン、酸化ポリエチレン、ステアリン酸アミド、モンタン酸エステルワックス、カスタードワックスなどのワックス類や界面活性剤、カオリン、硫酸バリウム、コロイダルシリカ、微粒子シリカなどの顔料、消泡剤等が必要に応じて添加される。また保護層は架橋剤(耐水化剤)を含有することが好ましい。
保護層の固形分塗布量は0.1〜20g/mであることが好ましく、より好ましくは0.5〜10g/mである。
本発明の感熱記録材料を用いて透過原稿を作製する方法としては、熱ヘッドで感熱記録材料の感熱記録層を有する側の面を像様に加熱する方法を挙げることができ、特にサーマルプリンタとして厚膜あるいは薄膜のラインヘッドを用いたラインプリンタや、薄膜のシリアルヘッドを用いたシリアルプリンターなどが好適に用いられる。記録エネルギー密度は10〜150mJ/mmであることが好ましく、また高品質な出力画像を得るためにはヘッドの画像記録密度が300dpi以上であることが好ましい。また本発明の感熱記録材料を用いて得られた透過原稿を用いてオフセット印刷版やスクリーン印刷版等の印刷版を製版する方法としては、例えば光源として高圧水銀灯を有する密着露光装置を用いて、前記透過原稿と印刷版を重ねて密着露光し、その後、所定の現像液にて現像する方法を挙げることができる。
以下、実施例を用いて本発明を説明するが、無論この記述により本発明が限定されるものではない。なお、以下の記述の中における単位として%や部は、特に記載がない限り質量基準である。
(実施例1)
両面に下引き層がコートされている全光線透過率88%、厚さ100μmのポリエステルフィルムの片面に、感熱記録層塗液と保護層塗液をスライドホッパーコーティング法により、支持体側から感熱記録層、保護層の順になるように重層塗布を行った。その際、湿潤塗布量を、感熱記録層が120g/m、保護層が30g/mに設定して行った。
<A液調製>
ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルホン 40.0部
カルボン酸変性ポリビニルアルコール10%水溶液 60.0部
(クラレ(株)製SD−1000)
上記組成物をビーズミルでメジアン径が0.4μmになるまで粉砕した。
<B液調製>
3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン
35.0部
カルボン酸変性ポリビニルアルコール13.0%水溶液 65.0部
(クラレ(株)製SD−1000)
上記組成物をビーズミルでメジアン径が0.4μmになるまで粉砕した。
<感熱記録層塗液の調製>
ゼラチン(牛骨、アルカリ処理) 3.6部
スチレン/ブタジエン共重合体のラテックス 7.6部
(日本エイアンドエル(株)製スマーテックスPA9281、48%スラリー)
スルホコハク酸ジオクチルナトリウム5%水溶液 0.6部
A液 21.8部
B液 10.0部
ジビニルスルホン5%水溶液 7.8部
水で全量を120部とした。
<C液調製>
硫酸バリウム 5.0部
(粒径=0.3μm 吸油量18ml/100g)
ポリカルボン酸アンモニウム塩40%水溶液 1.5部
水で全量を30部とし、ホモミキサーを用いて10分間の高速微分散処理を施した。
<保護層塗液Dの調製>
ゼラチン(牛骨、アルカリ処理) 0.7部
カルボキシル変性スチレン/ブタジエン共重合体のラテックス 0.9部
(DIC(株)製ラックスター3307BE Tg=15℃ 50%スラリー)
スルホコハク酸ジオクチルナトリウム5%水溶液 0.5部
モンタン酸エステルワックス 0.25部
フッ素系界面活性剤(セイミケミカル(株)製サーフロンS386) 0.05部
C液 3.0部
ジビニルスルホン5%水溶液 1.9部
水で全量を30部とした。
上記湿分塗布量において塗布を行った後、直ちに1〜3℃の冷風にて塗膜をゲル化させ、その後30℃に設定された温風にて乾燥を行った。乾燥後、温度40℃に調整された恒温恒湿器を用いて3日間の加温を行うことにより、実施例1の感熱記録材料を得た。
上記のように作製した感熱記録材料について下記の評価を行った。得られた結果を表1に示す。
<記録濃度>
上記のようにして得られた感熱記録材料の感熱記録層を有する側の面に、サーマルデジタルプリンター(三菱製紙(株)製TDP−324:1200dpi/120lpi、ラインヘッド)を用いて画像出力(記録エネルギー密度70〜100mJ/mm、電気容量330W)し、得られた発色部と未発色部の400nm以下の波長領域の透過濃度を透過濃度計(商品名:エックスライト社製361T(V))にて測定した。
<負荷変動による画像欠陥>
負荷変動評価として、50%網点からなる平網部を幅方向(ラインヘッドの発熱素子が並ぶ方向に平行な方向)中央部に配し、その平網部の幅方向両側に、幅方向に伸びる1ポイント細線を、感熱記録材料の搬送方向に複数列配置した画像を、上記のようにして得られた感熱記録材料の感熱記録層を有する側の面に、サーマルデジタルプリンター(三菱製紙(株)製TDP−459:1200dpi/120lpi、ラインヘッド)を用いて画像出力(記録エネルギー密度100〜120mJ/mm、電気容量350W)し、細線に挟まれた平網部を目視により観察し、画像の欠陥を下記評価基準にて判定した
○:平網部の網点に乱れが認められない。
△:僅かに網点に乱れが認められるが実用上問題のないレベル。
×:網点が乱れている。
(実施例2)
実施例1の感熱記録材料の製造方法において、感熱記録層の湿潤塗布量を110g/mに変更した以外は実施例1と同様にして、実施例2の感熱記録材料を得た。得られた感熱記録材料を実施例1の感熱記録材料と同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例3)
実施例1の感熱記録材料の製造方法において、感熱記録層の湿潤塗布量を103g/mに変更した以外は実施例1と同様にして、実施例3の感熱記録材料を得た。得られた感熱記録材料を実施例1の感熱記録材料と同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
(比較例1)
実施例1の感熱記録材料の製造方法において、感熱記録層の湿潤塗布量を75.4g/mに変更した以外は実施例1と同様にして、比較例1の感熱記録材料を得た。得られた感熱記録材料を実施例1の感熱記録材料と同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
(比較例2)
実施例1の感熱記録材料の製造方法において、感熱記録層の湿潤塗布量を75.4g/mに変更し、さらに保護層塗液Dを下記保護層塗液Eに変更した以外は実施例1と同様にして、比較例2の感熱記録材料を得た。得られた感熱記録材料を実施例1の感熱記録材料と同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
<保護層塗液Eの調製>
ゼラチン(牛骨、アルカリ処理) 0.7部
アクリル酸エステル共重合体のラテックス 1.05部
(クライアントポリマー(株)製モビニール735、43%スラリー)
スルホコハク酸ジオクチルナトリウム5%水溶液 0.5部
モンタン酸エステルワックス 0.25部
フッ素系界面活性剤(セイミケミカル(株)製サーフロンS386) 0.05部
C液 3.0部
ジビニルスルホン5%水溶液 1.9部
水で全量を30部とした。
(実施例4)
実施例1の感熱記録材料の製造方法において、保護層塗液の調整に用いたカルボキシル変性スチレン/ブタジエン共重合体のラテックス(DIC(株)製ラックスター3307BE、50%スラリー)0.9部を、カルボキシル変性スチレン/ブタジエン共重合体のラテックス(DIC(株)製ラックスターDS205、48%スラリー、Tg=40℃)0.94部に変更した以外は実施例1と同様にして、実施例4の感熱記録材料を得た。得られた感熱記録材料を実施例1の感熱記録材料と同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例5)
実施例1のB液調製に用いる3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−アニリノフルオランを28.0部とし、更に3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン7.0部を用いた以外は実施例1と同様にして、実施例5の感熱記録材料を得た。得られた感熱記録材料を実施例1の感熱記録材料と同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例6)
実施例1のA液調製に用いるビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルホンの代わりに4−ヒドロキシ−4′−イソプロポキシジフェニルスルホンを用いた以外は実施例1と同様にして、実施例6の感熱記録材料を得た。得られた感熱記録材料を実施例1の感熱記録材料と同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
(比較例3)
実施例1の感熱記録材料の製造方法において用いた保護層塗液Dを、下記保護層塗液Fに変更した以外は同様にして、比較例3の感熱記録材料を得た。得られた感熱記録材料を実施例1の感熱記録材料と同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
<保護層塗液Fの調製>
アセトアセチル変性ポリビニルアルコール10%水溶液 11.5部
(日本合成化学工業(株)製Z−200)
スルホコハク酸ジオクチルナトリウム5%水溶液 0.5部
モンタン酸エステルワックス 0.25部
フッ素系界面活性剤(セイミケミカル(株)製サーフロンS386) 0.05部
C液 3.0部
アジピン酸ヒドラジド10%水溶液 1.2部
水で全量を30部とした。
(比較例4)
実施例1の感熱記録材料の製造方法において用いた保護層塗液Dを、下記保護層塗液Gに変更した以外は同様にして、比較例4の感熱記録材料を得た。得られた感熱記録材料を実施例1の感熱記録材料と同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
<保護層塗液Gの調製>
ゼラチン(牛骨、アルカリ処理) 0.7部
ポリスチレン共重合体のラテックス 0.9部
(日本ゼオン(株)製ニッポールLX303A、50%スラリー)
スルホコハク酸ジオクチルナトリウム5%水溶液 0.5部
モンタン酸エステルワックス 0.25部
フッ素系界面活性剤(セイミケミカル(株)製サーフロンS386) 0.05部
C液 3.0部
ジビニルスルホン5%水溶液 1.9部
水で全量を30部とした。
(比較例5)
実施例1の感熱記録材料の製造方法において用いた保護層塗液Dを、前記した保護層塗液Eに変更した以外は同様にして、比較例5の感熱記録材料を得た。得られた感熱記録材料を実施例1の感熱記録材料と同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
表1に示す結果から判るように、本発明により印刷版の感光波長域、特に400nm以下の波長領域において、発色部と未発色部との間で十分な透過濃度差が得られ、かつ負荷変動による画像欠陥が改善された感熱記録材料が得られることが判る。

Claims (1)

  1. 光透過性支持体上に、電子供与性染料前駆体と電子受容性顕色剤、およびバインダー樹脂を含有する感熱記録層と、該感熱記録層上に保護層を少なくとも有し、該感熱記録層が2.6g/m以上の電子供与性染料前駆体を含有し、該保護層がカルボキシル変性スチレン/ブタジエン共重合体を含有することを特徴とする感熱記録材料。
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