JPH09254541A - 可逆性感熱記録材料 - Google Patents

可逆性感熱記録材料

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JPH09254541A
JPH09254541A JP8068074A JP6807496A JPH09254541A JP H09254541 A JPH09254541 A JP H09254541A JP 8068074 A JP8068074 A JP 8068074A JP 6807496 A JP6807496 A JP 6807496A JP H09254541 A JPH09254541 A JP H09254541A
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JP
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reversible
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thermosensitive recording
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JP8068074A
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English (en)
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Hidemi Hanada
秀美 花田
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 通常無色ないし淡色の電子供与性染料前駆体
と、加熱により可逆的な色調変化を生じせしめる顕色剤
との反応を利用した、カールの発生しない可逆性感熱記
録材料を提供する。 【解決手段】 通常無色ないし淡色の電子供与性染料前
駆体と、加熱により該染料前駆体を発色させ、これを再
加熱して消色させる可逆顕色剤とを含有する可逆性感熱
記録層、およびこの機能を補う層を、該可逆性感熱記録
材料の支持体の両面に同一の層構成で、対応する同一機
能層の成分が同一になるようにし、厚さおよび塗布方法
/塗布条件が同一になるように塗布した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、温度条件の変化に
伴う発色、消色を利用して、発色時あるいは消去時にカ
ールを起こさせないように改良された可逆性感熱記録材
料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】感熱記録材料は一般に支持体上に電子供
与性の通常無色ないし淡色の染料前駆体と電子受容性の
顕色剤とを主成分とする感熱記録層を設けたものであ
り、熱ヘッド、熱ペン、レーザー光等で加熱することに
より、染料前駆体と顕色剤とが瞬時反応し記録画像が得
られるもので、特公昭43−4160号、特公昭45−
14039号等に開示されている。
【0003】一般にこのような感熱記録材料は、一度画
像を形成するとその部分を消去して再び画像形成前の状
態に戻すことは不可能であるため、さらに情報を記録す
る場合には画像が未形成の部分に追記するしかなかっ
た。このため感熱記録部分の面積が限られている場合に
は、記録可能な情報が制限され必要な情報を全て記録で
きないという問題が生じていた。
【0004】近年、この様な問題に対処するため画像形
成・画像消去が繰り返して可能な可逆性感熱記録材料が
考案されており、例えば、特開昭54−119377
号、特開昭63−39377号、特開昭63−4118
6号では、樹脂母材とこの樹脂母材中に分散された有機
低分子から構成された感熱記録材料が記載されている。
しかしこの方法は、熱エネルギーによって感熱記録材料
の透明度を可逆的に変化させるものであるため、画像形
成部と画像未形成部のコントラストが不十分である。
【0005】また、特開昭50−81157号、特開昭
50−105555号に記載された方法においては、形
成する画像は環境温度に従って変化するものであるた
め、画像形成状態と消去状態を保持する温度が異なって
おり、常温下ではこの2つの状態を任意の期間保持する
ことが出来ない。
【0006】さらに、特開昭59−120492号に
は、呈色成分のヒステリシス特性を利用し、記録材料を
ヒステリシス温度域に保つことにより画像形成状態・消
去状態を維持する方法が記載されているが、この方法で
は画像形成及び消去に加熱源と冷却源が必要な上、画像
の形成状態及び消去状態を保持できる温度領域がヒステ
リシス温度領域内に限られる欠点を有しており、日常生
活の温度環境で使用するには未だ不十分である。
【0007】一方、特開平2−188293号、特開平
2−188294号、国際公開番号WO90/1189
8号には、ロイコ染料と加熱によりロイコ染料を発色及
び消色させる顕減色剤から構成される可逆性感熱記録材
料が記載されている。顕減色剤は、ロイコ染料を発色さ
せる酸性基と、発色したロイコ染料を消色させる塩基性
基を有する両性化合物で、熱エネルギーの制御により酸
性基による発色作用または塩基性基による消色作用の一
方を優先的に発生させ、発色と消色を行うものである。
更に、特開平5−124360号には加熱によりロイコ
染料を発色及び消色させる可逆性感熱記録材料が記載さ
れており、電子受容性化合物として有機リン酸化合物、
α−ヒドロキシ脂肪族カルボン酸、脂肪酸ジカルボン酸
及び炭素数12以上の脂肪族基を有するアルキルチオフ
ェノール、アルキルオキシフェノール、アルキルカルバ
モイルフェノール、没食子酸アルキルエステルなどの特
定のフェノール化合物が例示されている。
【0008】これらの組み合わせは、通常無色ないし淡
色の電子供与性染料前駆体と、加熱により該染料前駆体
を発色させ、これを再加熱して発色体を消色させる可逆
顕色剤とを含有するものであり、発色記録画像を形成す
るためには加熱に引き続き急速な冷却が起これば良く、
記録画像の消色を行うためには加熱後の冷却速度が遅け
れば良い。例えば、適当な方法で加熱した後、低温の金
属ブロックなどを押し当てる等して急速に冷却すること
により、発色状態を発現させることができる。また、熱
ペン、サーマルヘッド、レーザー光等を用いて極めて短
い時間だけ加熱すると、加熱終了後に直ちに冷却する
為、発色状態を保持させることができる。一方、適当な
熱源(サーマルヘッド、レーザー光、熱ロール、熱スタ
ンプ、高周波加熱、電熱ヒーター、及びタングステンラ
ンプやハロゲンランプ等の光源等からの輻射熱、熱風
等)で比較的長い時間加熱すると、記録層だけでなく支
持体等も加熱される為に熱源を除いても冷却する速度が
遅いため消色状態になる。従って、同じ加熱温度、同じ
熱源を用いても、冷却速度を制御することにより発色状
態および消色状態を任意に発現させることができる。
【0009】しかしながら、通常無色ないし淡色の電子
供与性染料前駆体と、加熱により該染料前駆体を発色さ
せ、これを再加熱して発色体を消色させる可逆顕色剤と
を含有する可逆性感熱記録材料において、支持体または
/および支持体に構成される各層が加熱された場合、収
縮あるいは伸張し、カールを発生させる欠点があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】以上に説明したよう
に、従来技術においても温度変化に伴う発色・消色を行
う可逆性感熱記録材料が開発されており、特定条件下
(カールを発生させないような条件下、具体的には可と
う性のないボードに張り付けた状態など)では良好な発
色・消色を行うことができる。しかし、一般的な条件下
では、 (イ)発色・消色においては、多量の熱量が可逆性感熱
記録材料に加えられる。 (ロ)多量の熱量が加えられた場合、支持体または/お
よび支持体に構成される各層が加熱され、収縮あるいは
伸張する。 (ハ)その場合、支持体の一方の面と、もう一方の面と
の収縮あるいは伸張に差がある場合、カールが発生す
る。 (ニ)カールが発生した可逆性感熱記録材料は、取り扱
いが容易ではなくなり、記録装置に装着し使用するもの
であれば、搬送系でのジャムの原因となる不都合があっ
た。
【0011】請求項1の発明の目的は、一般的な条件下
で、カールを発生せず、発色/消色においても容易に取
り扱いできる可逆性感熱記録材料を提供することであ
る。
【0012】請求項2の発明の目的は請求項1の目的に
加え、一般的な条件下で、さらにカールを発生せず、発
色/消色においても容易に取り扱いできる可逆性感熱記
録材料を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに創作した本発明の基本的な原理について述べる。こ
れら一連の発明を達成するためには、まず、カールの発
生要因を解析する必要がある。本発明者は、可逆性感熱
記録材料の発色/消色時における、支持体または/およ
び支持体に構成される各層の加熱により、それらが収縮
あるいは伸張するが、その場合収縮あるいは伸張により
発生する力が、可逆性感熱記録材料の一方の面に偏在す
る場合、カールを発生するということが要因であると結
論づけた。
【0014】本発明者は、この課題を解決するため研究
を行った結果、支持体の両面に、通常無色ないし淡色の
電子供与性染料前駆体と、加熱により該染料前駆体を発
色させ、これを再加熱して消色させる可逆顕色剤とを含
有する可逆性感熱記録層、およびこれらの機能を補う層
を同一に構成し、可逆性感熱記録材料の発色/消色時に
おける、支持体または/および支持体に構成される各層
の加熱により、収縮あるいは伸張により発生する力が、
可逆性感熱記録材料の両面において等価に発生するよう
にし、カールの発生がないことを特徴とする可逆性感熱
記録材料を提供することにより、本課題を解決した。
【0015】本発明の可逆性感熱記録材料において、発
色記録画像を形成するためには加熱に引き続き急速な冷
却が起これば良く、記録画像の消色を行うためには加熱
後の冷却速度が遅ければ良い。従って、同じ加熱温度お
よび/または同じ熱源を用いても、冷却速度を制御する
ことにより発色状態および消色状態を任意に発現させる
ことができる。
【0016】
【発明実施の形態】以下、本発明について詳細に説明す
る。
【0017】本発明の可逆性感熱記録材料は、少なくと
も、保護層、可逆性感熱発色層、支持体よりなる構成で
ある。
【0018】本発明の可逆性感熱記録材料に用いる保護
層は、画像の書き込みと消去を繰り返し行う際に、可逆
性感熱記録層の劣化を防止するために可逆性感熱記録層
の上層に保護層を設ける。保護層を形成する材料として
は、水溶性高分子、ラテックス類、重合性化合物等があ
る。例えばポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、エポ
キシ樹脂、メラミン樹脂、ポリビニルアルコール、ニト
ロセルロース、メタアクリル酸エステル、アクリル酸オ
リゴマ−、アクリル酸エステルオリゴマ−等が挙げられ
る。また必要に応じて、エポキシ化合物、尿素誘導体、
ビニル化合物等の架橋剤、リン酸系、スルホン酸系、ポ
リアミド系、アミン系等の硬化剤等を添加することが出
来る。
【0019】また、保護層に、該可逆性感熱記録材料の
表面粗さを調整するために顔料を含有させることもでき
る。ここでいう顔料は有機顔料、無機顔料のいずれでも
よい。例えば、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウ
ム、硫酸バリウム、カオリン、焼成カオリン、タルク、
水酸化アルミニウム、珪酸アルミニウム、酸化マグネシ
ウム、炭酸マグネシウム、シリカゲル、コロイダルシリ
カ、アルミナゾル、硫酸マグネシウム、酸化亜鉛、活性
白土、微粉珪酸、酸化チタン、珪酸カルシウム、ポリオ
レフィン樹脂、ポリスチレン樹脂、尿素−ホルムアルデ
ヒド樹脂、スチレン−アクリル樹脂、アクリル樹脂、シ
リコーン樹脂、着色顔料等が挙げられるが、これらに限
定されるものではない。これらの顔料は単独もしくは2
種以上併用できる。
【0020】また、必要に応じて滑剤を保護層に添加す
ることもできる。滑剤は主にワックス類であり、例えば
ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、ラウリン酸ア
ミド、エチレンビスステアリン酸アミド、メチレンビス
ステアリン酸アミド、メチロールステアリン酸アミド、
パラフィンワックス、ポリエチレンワックス、高級アル
コール、高級脂肪酸、高級脂肪酸エステル、シリコーン
系化合物等が挙げられるがこれらに限定されるものでは
ない。
【0021】保護層の塗布量は、熱遮断を避ける目的か
らより薄いことが望まれ、0.5〜5g/m2が好ましい。
この範囲より少ないと良好な保護層としての機能が発現
せず、この範囲より多いと感熱感度が悪化する。
【0022】本発明の可逆性感熱記録材料を構成する保
護層を形成する方法は特に制限されるものではなく、従
来の方法により形成することができる。例えば、エア−
ナイフコ−タ−、ブレ−ドコ−タ−、バ−コ−タ−、カ
−テンコ−タ−等の塗布装置、平版、凸版、凹版、フレ
キソ、グラビア、スクリーン等の方式による各種印刷機
等を用いる事ができる。さらに通常の乾燥工程の他、必
要に応じ、紫外線照射、電子線照射または加熱等により
保護層を保持させる事ができる。
【0023】また上記の保護層の形成によらず、予めポ
リエチレン、ポリエチレンテレフタレート等のように、
光を透過できるフィルムの状態にして、可逆性感熱記録
層の上に貼り合わせ等の手段で保護層を形成することも
できる。
【0024】本発明に用いられる通常無色ないし淡色の
電子供与性染料前駆体としては一般に感圧記録紙や感熱
記録紙等に用いられるものに代表されるが、特に制限さ
れるものではない。具体的な例としては、例えば下記に
挙げるものなどがあるが、本発明はこれに限定されるも
のではない。
【0025】(1)トリアリールメタン系化合物 3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジ
メチルアミノフタリド(クリスタルバイオレットラクト
ン)、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)フ
タリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−
(1,2−ジメチルインドール−3−イル)フタリド、
3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−メチ
ルインドール−3−イル)フタリド、3−(p−ジメチ
ルアミノフェニル)−3−(2−フェニルインドール−
3−イル)フタリド、3,3−ビス(1,2−ジメチル
インドール−3−イル)−5−ジメチルアミノフタリ
ド、3,3−ビス(1,2−ジメチルインドール−3−
イル)−6−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス
(9−エチルカルバゾール−3−イル)−5−ジメチル
アミノフタリド、3,3−ビス(2−フェニルインドー
ル−3−イル)−5−ジメチルアミノフタリド、3−p
−ジメチルアミノフェニル−3−(1−メチルピロール
−2−イル)−6−ジメチルアミノフタリド、3−(4
−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1
−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−ア
ザフタリド、3,3’−(4−ジエチルアミノ−2−エ
トキシフェニル)−4−アザフタリド等、
【0026】(2)ジフェニルメタン系化合物 4,4′−ビス(ジメチルアミノフェニル)ベンズヒド
リルベンジルエーテル、N−クロロフェニルロイコオー
ラミン、N−2,4,5−トリクロロフェニルロイコオ
ーラミン等、
【0027】(3)キサンテン系化合物 ローダミンBアニリノラクタム、ローダミンB−p−ク
ロロアニリノラクタム、3−ジエチルアミノ−7−ジベ
ンジルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−オ
クチルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−フ
ェニルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフ
ルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−メチ
ルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(3,4−ジ
クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7
−(2−クロロアニリノ)フルオラン、
【0028】3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−ア
ニリノフルオラン、3−(N−エチル)トリルアミノ−
6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピペリジノ
−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エ
チル)トリルアミノ−6−メチル−7−フェネチルフル
オラン、3−ジエチルアミノ−7−(4−ニトロアニリ
ノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7
−アニリノフルオラン、3−(N−メチル)プロピルア
ミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N
−エチル)イソアミルアミノ−6−メチル−7−アニリ
ノフルオラン、3−(N−メチル)シクロヘキシルアミ
ノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−
エチル)テトラヒドロフリルアミノ−6−メチル−7−
アニリノフルオラン等、
【0029】(4)チアジン系化合物 ベンゾイルロイコメチレンブルー、p−ニトロベンゾイ
ルロイコメチレンブルー等、
【0030】(5)スピロ系化合物 3−メチルスピロジナフトピラン、3−エチルスピロジ
ナフトピラン、3,3′−ジクロロスピロジナフトピラ
ン、3−ベンジルスピロジナフトピラン、3−メチルナ
フト−(3−メトキシベンゾ)スピロピラン、3−プロ
ピルスピロベンゾピラン等。
【0031】一方、本発明に用いられる可逆顕色剤とし
ては電子受容性化合物が好ましく、例えば、特開平2−
188293号公報、特開平2−188294号公報、
国際公開番号WO90/11898号に記載のロイコ染
料を発色させる酸性基と消色させる塩基性基を有する顕
減色剤や、特開平5−124360号公報記載の有機ホ
スホン酸化合物、α−ヒドロキシ脂肪族カルボン酸、脂
肪酸ジカルボン酸及び炭素数12以上の脂肪族基を有す
るアルキルチオフェノール、アルキルオキシフェノー
ル、アルキルカルバモイルフェノール、没食子酸アルキ
ルエステル等を挙げることができるが、可逆的な色調変
化を生じせしめる顕色剤であれば特に限定されるもので
はない。さらに、発色濃度や消色性の点で下記化1で表
されるものが特に好ましく用いられるが、下記化1の化
合物と同様の特性であればこれらの範囲外の化合物も本
発明に用いる事が出来る。尚、式化1の化合物の合成方
法は本出願人による特開平6−210954号公報、特
願平5−160547号、特願平5−256825号、
特願平5−317555号、特願平5−328101号
及び特願平6−10310号に記載している。
【0032】
【化1】
【0033】(式化1中、nは1から3の整数、i、j
及びkは各々0または1を表す。但し、iが1の場合、
jは1を示す。R1及びR2は炭素数1から18の二価の
炭化水素基、R3は炭素数1から24の炭化水素基を表
す。X1は−CONH−結合を少なくとも1つ以上持つ
二価の基を表し、 X2は−CONH−結合を少なくとも
1つ以上持つ二価の基、酸素原子或いは硫黄原子を表
す。)
【0034】上記式化1で表される化合物中、R1及び
2は炭素数1から18の二価の炭化水素基であるが、
基中に芳香環を含んでもよく、また芳香環のみであって
もよい。X1及びX2で示される−CONH−結合を少な
くとも一つ以上持つ二価の基とは、具体例にはアミド
(−CONH−、−NHCO−)、尿素(−NHCON
H−)、ウレタン(−NHCOO−、−OCONH
−)、ジアシルアミン(−CONHCO−)、ジアシル
ヒドラジド(−CONHNHCO−)、しゅう酸ジアミ
ド(−NHCOCONH−)、アシル尿素(−CONH
CONH−、−NHCONHCO−)、3−アシルカル
バジド酸エステル(−CONHNHCOO−)、セミカ
ルバジド(−NHCONHNH−、−NHNHCONH
−)、アシルセミカルバジド(−CONHNHCONH
−、−NHCONHNHCO−)、ジアシルアミノメタ
ン(−CONHCH2NHCO−)、 1−アシルアミノ
−1−ウレイドメタン(−CONHCH2NHCONH
−、−NHCONHCH2NHCO−)、マロンアミド
(−NHCOCH2CONH−)等の基である。
【0035】化1で表される化合物は電子受容性化合物
であり、ロイコ染料を発色させる能力を持つにも係わら
ず、特異的に消色効果すなわち可逆効果も持ち合わせて
いる。なお、通常の感熱記録材料に用いている電子受容
性化合物、即ち、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホ
ン、4−ヒドロキシ安息香酸ベンジル等ではこのような
可逆効果は全く見られない。以下に、化1で示される電
子受容性化合物の具体例を挙げるが、本発明はこれに限
定されるものではない。
【0036】例えば、式化1中、i=0/j=0/k=
0である化合物としては、4′−ヒドロキシヘキサデカ
ンアニリド、N−オクタデシル−4−ヒドロキシベンズ
アミド、N−(4−ヒドロキシフェニル)−N´−オク
タデシル尿素、N−(4−ヒドロキシベンゾ)−N´−
オクタデカノヒドラジド、N−(3,4−ジヒドロキシ
フェニル−N´−オクタデシルオキサミド等、
【0037】式化1中、i=0/j=1/k=0である
化合物としては、N−〔2−(4−ヒドロキシフェニ
ル)エチル〕−N´−オクタデシル尿素、N−〔3−
(4−ヒドロキシフェニル)プロピオノ〕−N´−オク
タデカノヒドラジド、N−〔3−(4−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオノ〕−N´−ドコサノヒドラジド、1−
〔3−(4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル〕アミ
ノ−1−オクタデカノイルアミノメタン、1−(4−ヒ
ドロキシフェニルアセチル)−4−オクタデシルセミカ
ルバジド等、
【0038】式化1中、i=1/j=1/k=0である
化合物としては、N−ヘキサデシル−(4−ヒドロキシ
フェニルチオ)アセトアミド、N−〔2−(4−ヒドロ
キシフェニルチオ)エチル〕−N´−オクタデシル尿
素、N−(4−ヒドロキシフェニルチオ)アセト−N´
−ドコサノヒドラジド、N−〔11−(4−ヒドロキシ
フェニルチオ)ウンデカノ〕−N´−デカノヒドラジ
ド、N−〔2−(4−ヒドロキシフェニルチオ)エチ
ル〕−N´−オクタデシルオキサミド、N−〔4−(4
−ヒドロキシフェニルチオ)フェニル〕−N´−オクタ
デシルオキサミド、N−〔4−(4−ヒドロキシフェニ
ルチオメチル)ベンゾ〕−N´−ドコサノヒドラジド
等、
【0039】式化1中、i=0/j=0/k=1である
化合物としては、N−(4−ヒドロキシフェニル)−3
−ドデシルチオプロパンアミド、N−(4−ヒドロキシ
フェニル)−N´−3−オクタデシルチオプロピル尿
素、4−ヒドロキシ−4´−オクタデシルオキシベンズ
アニリド、4−ヒドロキシ−4´−ドデシルチオベンズ
アニリド、2−(4−オクタデカノイルアミノフェニ
ル)−4´−ヒドロキシアセトアニリド、2−〔4−
(N´−オクタデシルウレイド)フェニル〕−4´−ヒ
ドロキシアセトアニリド等、
【0040】式化1中、i=0/j=1/k=1である
化合物としては、N−〔3−(4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオノ〕−N´−(3−ドデシルチオプロピオ
ノ)ヒドラジド、N−〔3−(3,4−ジヒドロキシフ
ェニル)プロピオノ〕−N´−(11−デシルチオウン
デカノ)ヒドラジド等、
【0041】式化1中、i=1/j=1/k=1である
化合物としては、N−〔3−(4−ヒドロキシフェニル
チオ)プロピオノ〕−N´−(3−オクタデシルチオプ
ロピオノ)ヒドラジド、N−〔11−(3,4,5−ト
リヒドロキシフェニルチオ)ウンデカノ〕−N´−(1
1−オクタデシルチオウンデカノ)ヒドラジド等が挙げ
られる。
【0042】これらの可逆顕色剤はそれぞれ1種または
2種以上を混合して使用してもよく、染料前駆体に対す
る可逆顕色剤の使用量は、5〜5000重量%、好まし
くは10〜3000重量%である。
【0043】また、可逆性感熱記録層の強度を向上する
等の目的でバインダーを可逆顕色剤および染料前駆体と
併用する事も可能である。バインダーの具体例として
は、デンプン類、ヒドロキシエチルセルロース、メチル
セルロース、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、
カゼイン、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアル
コール、ポリアクリル酸ソーダ、アクリル酸アミド/ア
クリル酸エステル共重合体、アクリル酸アミド/アクリ
ル酸エステル/メタクリル酸3元共重合体、スチレン/
無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩、エチレン/無水
マレイン酸共重合体のアルカリ塩等の水溶性高分子、ポ
リ酢酸ビニル、ポリウレタン、ポリアクリル酸エステ
ル、スチレン/ブタジエン共重合体、アクリロニトリル
/ブタジエン共重合体、アクリル酸メチル/ブタジエン
共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体等のラテック
スなどがあげられるが、これらに限定されるものではな
い。
【0044】また、前記バインダーとともに、耐性向上
や色調調整を目的として顔料を併用することもできる。
ここでいう顔料は有機顔料、無機顔料のいずれでもよ
い。例えば、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウ
ム、硫酸バリウム、カオリン、焼成カオリン、タルク、
水酸化アルミニウム、珪酸アルミニウム、酸化マグネシ
ウム、炭酸マグネシウム、シリカゲル、コロイダルシリ
カ、アルミナゾル、硫酸マグネシウム、酸化亜鉛、活性
白土、微粉珪酸、酸化チタン、珪酸カルシウム、ポリオ
レフィン樹脂、ポリスチレン樹脂、尿素−ホルムアルデ
ヒド樹脂、スチレン−アクリル樹脂、アクリル樹脂、シ
リコーン樹脂、着色顔料等が挙げられるが、これらに限
定されるものではない。これらの顔料は単独もしくは2
種以上併用できる。
【0045】また、可逆性感熱記録層の発色感度及び消
色温度を調節するための添加剤として、熱可融性物質を
可逆性感熱記録層中に含有させることができる。60℃
〜200℃の融点を有するものが好ましく、特に80℃
〜180℃の融点を有するものが好ましい。一般の感熱
記録紙に用いられている増感剤を使用することもでき
る。
【0046】例えば、N−ヒドロキシメチルステアリン
酸アミド、ステアリン酸アミド、パルミチン酸アミドな
どのワックス類、2−ベンジルオキシナフタレン等のナ
フトール誘導体、p−ベンジルビフェニル、4−アリル
オキシビフェニル等のビフェニル誘導体、1,2−ビス
(3−メチルフェノキシ)エタン、2,2′−ビス(4
−メトキシフェノキシ)ジエチルエーテル、ビス(4−
メトキシフェニル)エーテル等のポリエーテル化合物、
炭酸ジフェニル、シュウ酸ジベンジル、シュウ酸ビス
(p−メチルベンジル)エステル等の炭酸またはシュウ
酸ジエステル誘導体等を併用して添加することができる
が、これらに限定されるものではない。
【0047】本発明においては、必要に応じて支持体と
可逆性感熱記録層との間にアンダーコート層を介在させ
ることができる。アンダーコート層は、断熱性向上、支
持体と記録層との接着性向上、画像形成および画像消去
などで熱が加えられる場合の支持体による熱溶融性物質
の吸収防止等の目的で設置される。アンダーコート層に
用いる樹脂は特に限定されないが、従来公知の水溶性及
び非水溶性の各種高分子が用いられる。
【0048】本発明においては、可逆性感熱記録層の上
に中間層を設けることも可能である。中間層に用いる樹
脂は特に限定されないが、従来公知の水溶性及び非水溶
性の各種高分子が用いられる。
【0049】前記の水溶性高分子の具体例としては、ポ
リビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、澱粉
及びその誘導体、メチルセルロールあるいはメトキシセ
ルロースあるいはヒドロキシエチルセルロース等のセル
ロース誘導体、カゼイン、ゼラチン、ポリビニルピロリ
ドン、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ジイソブチ
レン−無水マレイン酸共重合体、ポリアクリルアミド、
変性ポリアクリルアミド、メチルビニルエーテル−無水
マレイン酸共重合体、カルボキシ変性ポリエチレン、ポ
リビニルアルコール−アクリロアミド共重合体、メラミ
ン−ホルムアルデヒド樹脂、尿素−ホルムアルデヒド樹
脂、等が挙げられる。これらの水溶性高分子は水溶液の
形で用いられる。
【0050】前記の非水溶液高分子の具体例としては、
ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、スチレン−ブタジエン
共重合体、スチレン−ブタジエン−アクリル系共重合
体、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、塩化ビ
ニル−酢酸ビニル共重合体、ポリブチルメタクリレー
ト、エチレン−酢酸ビニル共重合体等が挙げられる。こ
れらの非水溶性高分子は水性エマルジョンの形で用いら
れる。
【0051】前記高分子は、単独または混合して用いら
れ、必要がれば硬化剤を添加して樹脂を硬化させてもよ
い。
【0052】また、前記高分子とともに、耐性向上や接
着性向上の目的で顔料を併用することもできる。ここで
いう顔料は有機顔料、無機顔料のいずれでもよい。例え
ば、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、硫酸バ
リウム、カオリン、焼成カオリン、タルク、水酸化アル
ミニウム、珪酸アルミニウム、酸化マグネシウム、炭酸
マグネシウム、シリカゲル、コロイダルシリカ、アルミ
ナゾル、硫酸マグネシウム、酸化亜鉛、活性白土、微粉
珪酸、酸化チタン、珪酸カルシウム、ポリオレフィン樹
脂、ポリスチレン樹脂、尿素−ホルムアルデヒド樹脂、
スチレン−アクリル樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹
脂、着色顔料等が挙げられるが、これらに限定されるも
のではない。これらの顔料は単独もしくは2種以上併用
できる。
【0053】本発明の可逆性感熱記録材料を構成する保
護層以外の各層を支持体上に形成する方法は、支持体の
両面に形成される同一機能層が、同一の塗布方法/塗布
条件で塗布するという条件を除けば、特に制限されるも
のではなく、従来の方法により形成することができる。
例えば、エア−ナイフコ−タ−、ブレ−ドコ−タ−、バ
−コ−タ−、カ−テンコ−タ−等の塗布装置、平版、凸
版、凹版、フレキソ、グラビア、スクリーン、ホットメ
ルト等の方式による各種印刷機等を用いる事ができる。
さらに通常の乾燥工程の他、紫外線照射、電子線照射あ
るいは加熱等により各層を保持させる事ができる。これ
らの方法により、1層ずつあるいは多層同時に塗布、印
刷することができる。
【0054】本発明の可逆性感熱記録材料に用いられる
支持体としては、紙、塗工紙、各種不織布、織布、合成
樹脂フィルム、合成樹脂ラミネート紙、合成紙、金属
箔、ガラス等、あるいはこれらを組み合わせた複合シー
トを目的に応じて任意に用いることができし、更に、透
明、半透明或いは不透明のいずれであっても良いが、こ
れらに限定されるものではない。また支持体の厚みは、
繰り返しの使用に耐える範囲であれば特に制限されない
が、20〜1300μm、好ましくは40〜1000μ
m程度である。
【0055】本発明の可逆性感熱記録材料において、発
色記録画像を形成するためには加熱に引き続き急速な冷
却が起これば良く、記録画像の消色を行うためには加熱
後の冷却速度が遅ければ良い。例えば、適当な方法で加
熱した後、低温の金属ブロックなどを押し当てる等して
急速に冷却することにより、発色状態を発現させること
ができる。また、サーマルヘッド、レーザー光等を用い
て極めて短い時間だけ加熱すると、加熱終了後に直ちに
冷却する為、発色状態を保持させることができる。一
方、適当な熱源(サーマルヘッド、レーザー光、熱ロー
ル、熱スタンプ、高周波加熱、電熱ヒーター、及びタン
グステンランプやハロゲンランプ等の光源等からの輻射
熱、熱風等)で比較的長い時間加熱すると、記録層だけ
でなく支持体等も加熱される為に熱源を除いても冷却す
る速度が遅いため消色状態になる。従って、同じ加熱温
度および/または同じ熱源を用いても、冷却速度を制御
することにより発色状態および消色状態を任意に発現さ
せることができる。
【0056】また、本発明の可逆性感熱記録材料におい
ては、支持体の両面に同一の層が形成されることが重要
なのであって、発色/消色する面はどちらを用いてもか
まわない。実際の使用に関しては、片側だけを使用して
発色/消色してもかまわないし、任意の面を使用しても
よい。また、両面同時に使用してもかまわない。
【0057】
【実施例】以下、実施例によって本発明を更に詳しく説
明する。
【0058】実施例1 (A)可逆性感熱塗液の作製 染料前駆体である3−ジ−n−ブチルアミノ−6−メチ
ル−7−アニリノフルオラン40部を2. 5%ポリビニ
ルアルコール水溶液90部と共にボールミルで24時間
粉砕し、染料前駆体分散液を得た。次いでN−[3−
(p−ヒドロキシフェニル)プロピオノ]−N´−n−
オクタデカノヒドラジド100部を2. 5%ポリビニル
アルコール水溶液400部と共にボールミルで24時間
粉砕し分散液を得た。上記2種の分散液を混合した後、
10%ポリビニルアルコール水溶液200部、水400
部を添加、よく混合し、可逆性感熱塗液Aを作成した。
【0059】(B)可逆性感熱記録層の塗工(1) (A)で調製した可逆性感熱塗液Aをポリエチレンテレ
フタレート(PET)シート支持体(イ)(東レ製ルミ
ラーE22、厚さ188μm、比重1.4)に、固形分
塗布量4g/m2となる様にマイクログラビア塗布装置で塗
布乾燥し、塗工シートBを得た。
【0060】(C)可逆性感熱記録層の塗工(2) (A)で調製した可逆性感熱塗液Aを塗工シートBに、
(B)で塗布した可逆性感熱記録層を設けた反対面に、
固形分塗布量4g/m2となる様にマイクログラビア塗布装
置で塗布乾燥し、塗工シートCを得た。
【0061】(D)中間層の塗工(1) (C)で得た塗工シートCの塗層上に、5%ポリビニル
アルコール単独からなる塗液を固形分塗布量1g/m2とな
るようにマイクログラビア装置で塗布乾燥し、中間層を
設けて塗工シートDを得た。
【0062】(E)中間層の塗工(2) (D)で得た塗工シートDの、中間層塗層を設けた反対
面に、5%ポリビニルアルコール単独からなる塗液を固
形分塗布量1g/m2となるようにマイクログラビア装置で
塗布乾燥し、中間層を設けて塗工シートEを得た。
【0063】(F)保護層の塗工(1) (E)で得た塗工シートEの塗層上に、アロニックスM
8030(東亜合成化学工業製)85部、N−ビニル−
2−ピロリドン 5部、イルガキュア500(日本チバ
ガイギー製)5部、ミズカシル P−527(水澤化学
製)5部を加え十分攪拌した紫外線硬化性樹脂組成物を
RI試験器にて1.5g/m2となるように塗布した後、紫
外線照射装置(ウシオ電機製、ラピッドキュア)にて硬
化を行ない、塗工シートFを得た。
【0064】(G)保護層の塗工(2) (F)で得た塗工シートFの保護層を設けた反対面の塗
層上に、アロニックスM8030(東亜合成化学工業
製)85部、N−ビニル−2−ピロリドン 5部、イル
ガキュア500(日本チバガイギー製)5部、ミズカシ
ル P−527(水澤化学製)5部を加え十分攪拌した
紫外線硬化性樹脂組成物をRI試験器にて1.5g/m2
なるように塗布した後、紫外線照射装置(ウシオ電機
製、ラピッドキュア)にて硬化を行ない、可逆性感熱記
録材料を得た。
【0065】比較例1 (H)可逆性感熱塗液の作製 染料前駆体である3−ジ−n−ブチルアミノ−6−メチ
ル−7−アニリノフルオラン40部を2. 5%ポリビニ
ルアルコール水溶液90部と共にボールミルで24時間
粉砕し、染料前駆体分散液を得た。次いでN−[3−
(p−ヒドロキシフェニル)プロピオノ]−N´−n−
オクタデカノヒドラジド100部を2. 5%ポリビニル
アルコール水溶液400部と共にボールミルで24時間
粉砕し分散液を得た。上記2種の分散液を混合した後、
10%ポリビニルアルコール水溶液200部、水400
部を添加、よく混合し、可逆性感熱塗液Hを作成した。
【0066】(I)可逆性感熱記録層の塗工 (H)で調製した可逆性感熱塗液Hをポリエチレンテレ
フタレート(PET)シート支持体(イ)(東レ製ルミ
ラーE22、厚さ188μm、比重1.4)に、固形分
塗布量4g/m2となる様にマイクログラビア塗布装置で塗
布乾燥し、塗工シートIを得た。
【0067】(J)中間層の塗工 (I)で得た塗工シートIの塗層上に、ポリビニルアル
コール単独からなる塗液を固形分塗布量1g/m2となるよ
うにマイクログラビア装置で塗布乾燥し、中間層を設け
て塗工シートJを得た。
【0068】(K)保護層の塗工 (J)で得た塗工シートJの塗層上に、アロニックスM
8030(東亜合成化学工業製)85部、N−ビニル−
2−ピロリドン 5部、イルガキュア500(日本チバ
ガイギー製)5部、ミズカシル P−527(水澤化学
製)5部を加え十分攪拌した紫外線硬化性樹脂組成物を
RI試験器にて1.5g/m2となるように塗布した後、紫
外線照射装置(ウシオ電機製、ラピッドキュア)にて硬
化を行ない、可逆性感熱記録材料を得た。
【0069】比較例2 実施例1の(C)の可逆性感熱塗液Aの固形分塗布量を
6g/m2に変更した以外は、実施例1と同様にして可逆性
感熱記録材料を得た。
【0070】比較例3 実施例1の(E)のポリビニルアルコールからなる塗液
の固形分塗布量を2g/m2に変更した以外は、実施例1
と同様にして可逆性感熱記録材料を得た。
【0071】比較例4 実施例1の(G)の紫外線硬化性樹脂組成物の塗布量を
2.5g/m2に変更した以外は、実施例1と同様にして
可逆性感熱記録材料を得た。
【0072】比較例5 実施例1の(A)の可逆性感熱塗液Aの2. 5%ポリビ
ニルアルコール水溶液90部を20%アクリルエマルジ
ョン(三井東圧化学(株)製バリアスター1000)1
1.25部に変更した塗液を、実施例1の(C)の塗液
として使用した以外は、実施例1と同様にして可逆性感
熱記録材料を得た。
【0073】比較例6 実施例1の(E)のポリビニルアルコールからなる塗液
を、20%アクリルエマルション(三井東圧化学(株)
製バリアスター1000)を5%に希釈したものに変更
した以外は、実施例1と同様にして可逆性感熱記録材料
を得た。
【0074】比較例7 実施例1の(C)の可逆性感熱塗液Aの塗布方法をメイ
ヤーバーに変更した以外は、実施例1と同様にして可逆
性感熱記録材料を得た。
【0075】比較例8 実施例1の(E)のポリビニルアルコールからなる塗液
の塗布方法をメイヤーバーに変更した以外は、実施例1
と同様にして可逆性感熱記録材料を得た。
【0076】以上のように作製した可逆性感熱記録材料
について以下の評価試験を行った。 試験方法 実施例および比較例で得た可逆性感熱記録材料を、JI
S X 6311に規定する大きさに切り抜き、京セラ
製印字ヘッドKJT−256−8MGF1付き大倉電気
製感熱ファクシミリ印字試験機TH−PMDを用いて印
加パルス1.1ミリ秒で印加電圧26ボルトの条件で印
字した。つづいて130℃に保たれた恒温乾燥機で60
秒間加熱して消色した後、水平台上に、カールがある場
合はカールしている面を上側にして置いて、一方の角を
指で押さえ、押さえた角の対角が水平台上から浮いた距
離を求めた。
【0077】
【表1】
【0078】実施例1で得た可逆性感熱記録材料は、カ
ールが全く起こらなかった。これに対して、比較例1〜
6はカールの発生が見られ、特に支持体の片側に全く塗
布しない比較例1ではカールが大きく、支持体の両方の
面を比較して塗布量の違う比較例2〜4、塗液の成分が
違う比較例5〜6、塗布方法が違う比較例7〜8ではカ
ールを発生する。これにより実施例と比較例間に明確な
差が認められ、本発明が大きな効果を持つことが確認さ
れる。
【0079】
【発明の効果】本願に関わる一連の発明における可逆性
感熱記録材料は、該可逆性感熱記録材料の支持体の両面
に同一の層構成を有し、該可逆性感熱記録材料を構成す
る、対応する同一機能層の成分が同一であり、厚さおよ
び塗布方法/塗布条件が同一に塗布されていることを特
徴としており、発色/消色時に支持体または/および支
持体に構成される各層が加熱された場合でも、カールを
発生させない。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体に、通常無色ないし淡色の電子供
    与性染料前駆体と、加熱により該染料前駆体を発色さ
    せ、これを再加熱して発色体を消色させる可逆顕色剤と
    を含有する可逆記録層を設けた可逆性感熱記録材料であ
    り、支持体の両面に同一の層構成を有し、各々対応する
    層に対して、成分が同一であり、かつ固形分塗布量が同
    一であることを特徴とする可逆性感熱記録材料。
  2. 【請求項2】 該可逆性感熱記録材料を構成する、支持
    体の両面に塗布される各層において、各々対応する層
    が、同一の塗布方法/塗布条件で塗布されていることを
    特徴とする請求項1記載の可逆性感熱記録材料。
JP8068074A 1996-03-25 1996-03-25 可逆性感熱記録材料 Pending JPH09254541A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1591829A1 (en) * 2004-04-29 2005-11-02 Xerox Corporation Method for forming temporary image
US7205088B2 (en) 2004-04-29 2007-04-17 Xerox Corporation Reimageable medium with light absorbing material
US7214456B2 (en) 2004-04-29 2007-05-08 Xerox Corporation Reimageable medium

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