JP2000141893A - 可逆性感熱記録材料 - Google Patents

可逆性感熱記録材料

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JP2000141893A
JP2000141893A JP31525298A JP31525298A JP2000141893A JP 2000141893 A JP2000141893 A JP 2000141893A JP 31525298 A JP31525298 A JP 31525298A JP 31525298 A JP31525298 A JP 31525298A JP 2000141893 A JP2000141893 A JP 2000141893A
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Japan
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thermosensitive recording
reversible thermosensitive
exemplified compound
electron
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JP31525298A
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Atsushi Maruyama
淳 丸山
Hidekazu Sano
秀和 佐野
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】良好なコントラストで画像の形成・消去が可能
で、日常生活の環境下で経時的に安定な画像を保持可能
な可逆性感熱記録材料を提供することである。 【解決手段】通常無色ないし淡色の電子供与性染料前駆
体と、加熱により該染料前駆体に可逆的な色調変化を生
じせしめる下記一般式化13で表される電子受容性化合
物とを含有する可逆性感熱記録材料。 【化13】 (式化13中、m、nは1以上3以下の整数を、R1
3は炭素数1から18の二価の炭化水素基を、X1、X
2は−CONH−結合を少なくとも一つ以上持つ二価の
基を表し、R2、R4は炭素数1から24の炭化水素基を
表す。R1、R2、R3、R4は更に、硫黄原子を鎖中に含
んでいてもよい。hは0または1を表す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加熱により画像形
成及び消去が可能な可逆性感熱記録材料に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】感熱記録材料は一般に支持体上に電子供
与性の通常無色ないし淡色の染料前駆体と電子受容性の
顕色剤とを主成分とする感熱記録層を設けたものであ
り、熱ヘッド、熱ペン、レーザー光等で加熱することに
より、染料前駆体と顕色剤とが瞬時反応し記録画像が得
られるもので、特公昭43−4160号公報、特公昭4
5−14039号公報等に開示されている。
【0003】一般にこのような感熱記録材料は、一度画
像を形成するとその部分を消去して再び画像形成前の状
態に戻すことは不可能であるため、さらに情報を記録す
る場合には画像が未形成の部分に追記するしかなかっ
た。このため感熱記録部分の面積が限られている場合に
は、記録可能な情報が制限され必要な情報を全て記録で
きないという問題が生じていた。
【0004】近年、この様な問題に対処するため画像形
成・画像消去が繰り返して可能な可逆性感熱記録材料が
考案されており、例えば、特開昭54−119377号
公報、特開昭63−39377号公報、特開昭63−4
1186号公報では、樹脂母材とこの樹脂母材中に分散
された有機低分子から構成された感熱記録材料が記載さ
れている。しかしこの方法は、熱エネルギーによって感
熱記録材料の透明度を可逆的に変化させる物であるた
め、画像形成部と画像未形成部のコントラストが不十分
である。
【0005】また、特開昭50−81157号公報、特
開昭50−105555号公報に記載された方法におい
ては、形成する画像は環境温度に従って変化するもので
あるため、画像形成状態と消去状態を保持する温度が異
なっており、常温下ではこの2つの状態を任意の期間保
持することが出来ない。
【0006】さらに、特開昭59−120492号公報
には、呈色成分のヒステリシス特性を利用し、記録材料
をヒステリシス温度域に保つことにより画像形成状態・
消去状態を維持する方法が記載されているが、この方法
では画像形成及び消去に加熱源と冷却源が必要な上、画
像の形成状態及び消去状態を保持できる温度領域がヒス
テリシス温度領域内に限られる欠点を有しており、日常
生活の温度環境で使用するには未だ不十分である。
【0007】一方、特開平2−188293号公報、特
開平2−188294号公報、国際公開番号WO90/
11898号には、ロイコ染料と加熱によりロイコ染料
を発色及び消色させる顕減色剤から構成される可逆性感
熱記録媒体が記載されている。顕減色剤は、ロイコ染料
を発色させる酸性基と、発色したロイコ染料を消色させ
る塩基性基を有する両性化合物で、熱エネルギーの制御
により酸性基による発色作用または塩基性基による消色
作用の一方を優先的に発生させ、発色と消色を行うもの
である。しかしこの方法では、熱エネルギーの制御のみ
で完全に発色反応と消色反応を切り換えることは不可能
で、両反応がある割合で同時に起こるため、十分な発色
濃度が得られず、また、消色が完全には行えない。その
ために十分な画像のコントラストが得られない。また、
塩基性基の消色作用は常温で発色部にも作用するため、
経時的に発色部の濃度が低下する現象が避けられない。
そして、特開平5−124360号公報には加熱により
ロイコ染料を発色及び消色させる可逆性感熱記録媒体が
記載されており、電子受容性化合物として有機リン酸化
合物、α−ヒドロキシ脂肪族カルボン酸、脂肪族ジカル
ボン酸及び炭素数12以上の脂肪族基を有するアルキル
チオフェノール、アルキルオキシフェノール、アルキル
カルバモイルフェノール、没食子酸アルキルエステルな
どの特定のフェノール化合物が例示されている。しか
し、この記録媒体でもやはり発色濃度が低い、または、
消色が不完全という二つの問題を同時に解決することは
できないし、更に、その画像の経時的安定性においても
実用上満足すべきものにない。
【0008】このように、従来の技術では良好な画像コ
ントラストを持ち、画像の形成・消去が可能で、日常生
活の環境下で経時的に安定な画像を保持可能な実用的可
逆性感熱記録材料は存在しない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、良好
なコントラストで画像の形成・消去が可能で、日常生活
の環境下で経時的に安定な画像を保持可能な可逆性感熱
記録材料を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は、この課題を
解決するため研究を行った結果、通常無色ないし淡色の
電子供与性染料前駆体に加熱により可逆的な色調変化、
すなわち、発色及び消色を生じせしめる下記一般式化3
或いは一般式化4で表される電子受容性化合物が存在す
ることを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0011】
【化3】
【0012】式化3中、mは1以上3以下の整数を、R
1は炭素数1から18の二価の炭化水素基を、X1は−C
ONH−結合を少なくとも一つ以上持つ二価の基を表
し、R2は炭素数1から24の炭化水素基を表す。R1
2は更に、硫黄原子を鎖中に含んでいてもよい。
【0013】
【化4】
【0014】式化4中、nは1以上3以下の整数を、R
3は炭素数1から18の二価の炭化水素基を、X2は−C
ONH−結合を少なくとも一つ以上持つ二価の基を表
し、R4は炭素数1から24の炭化水素基を表す。R3
4は更に、硫黄原子を鎖中に含んでいてもよい。hは
0または1を表す。
【0015】化3、化4で表される化合物の中、R1
3は炭素数1から18の二価の炭化水素基を表すが、
好ましくは炭素数1から11の二価の炭化水素基であ
る。R2、R4は炭素数1から24の炭化水素基を表す
が、好ましくは炭素数6から22の炭化水素基である。
更に、R1とR2或いはR3とR4との炭素数の和が11以
上35以下である場合が特に好ましい。R1、R2、R3
及びR4は具体的には主として、各々アルキレン基及び
アルキル基を表すが、それぞれその基中に芳香環を含ん
でもよく、特にR1の場合は芳香環のみでもよい。一
方、X1、X2は−CONH−結合を少なくとも一つ以上
持つ二価の基を表わすが、その具体例としては、アミド
(−CONH−、−NHCO−)、尿素(−NHCON
H−)、ウレタン(−NHCOO−、−OCONH
−)、ジアシルアミン(−CONHCO−)、ジアシル
ヒドラジド(−CONHNHCO−)、しゅう酸ジアミ
ド(−NHCOCONH−)、アシル尿素(−CONH
CONH−、−NHCONHCO−)、3−アシルカル
バジン酸エステル(−CONHNHCOO−)、セミカ
ルバジド(−NHCONHNH−、−NHNHCONH
−)、アシルセミカルバジド(−CONHNHCONH
−、−NHCONHNHCO−)、ジアシルアミノメタ
ン(−CONHCH2NHCO−)、1−アシルアミノ
−1−ウレイドメタン(−CONHCH2NHCONH
−、−NHCONHCH2NHCO−)、マロンアミド
(−NHCOCH2CONH−)等の基が挙げられる。
【0016】本発明に用いる、通常無色ないし淡色の電
子供与性染料前駆体に可逆的な色調変化を生じせしめる
電子受容性化合物の具体例としては、下記に挙げるもの
などがあるが、本発明はこれに限定されるものではな
い。
【0017】まず、一般式化3で表される例としては、
化5〜化8の化合物が挙げられる。
【0018】
【化5】
【0019】
【化6】
【0020】
【化7】
【0021】
【化8】
【0022】次に、一般式化4で表される例としては、
化9〜化12の化合物が挙げられる。
【0023】
【化9】
【0024】
【化10】
【0025】
【化11】
【0026】
【化12】
【0027】本発明による電子受容性化合物はそれぞれ
1種または2種以上を混合して使用してもよく、通常無
色ないし淡色の染料前駆体に対する本発明による電子受
容性化合物の使用量は、5〜5000重量%、好ましく
は10〜3000重量%である。
【0028】本発明に用いられる通常無色ないし淡色の
電子供与性染料前駆体としては一般に感圧記録紙や感熱
記録紙等に用いられるものに代表されるが、特に制限さ
れるものではない。具体的な例としては、例えば下記に
挙げるものなどがあるが、本発明はこれに限定されるも
のではない。
【0029】(1)トリアリールメタン系化合物 3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジ
メチルアミノフタリド(クリスタルバイオレットラクト
ン)、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)フ
タリド、3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェ
ニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3
−イル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニ
ル)−3−(2−メチルインドール−3−イル)フタリ
ド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−
フェニルインドール−3−イル)フタリド、3,3−ビ
ス(1,2−ジメチルインドール−3−イル)−5−ジ
メチルアミノフタリド、3,3−ビス(1,2−ジメチ
ルインドール−3−イル)−6−ジメチルアミノフタリ
ド、3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニ
ル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−
イル)−4−アザフタリド、3,3−ビス(9−エチル
カルバゾール−3−イル)−5−ジメチルアミノフタリ
ド、3,3−ビス(2−フェニルインドール−3−イ
ル)−5−ジメチルアミノフタリド、3−p−ジメチル
アミノフェニル−3−(1−メチルピロール−2−イ
ル)−6−ジメチルアミノフタリド等、
【0030】(2)ジフェニルメタン系化合物 4,4′−ビス(ジメチルアミノフェニル)ベンズヒド
リルベンジルエーテル、N−クロロフェニルロイコオー
ラミン、N−2,4,5−トリクロロフェニルロイコオ
ーラミン等、
【0031】(3)キサンテン系化合物 ローダミンBアニリノラクタム、ローダミンB−p−ク
ロロアニリノラクタム、3−ジエチルアミノ−7−ジベ
ンジルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−オ
クチルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−フ
ェニルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフ
ルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−メチ
ルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−フェノキシフ
ルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(3,4−ジクロ
ロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−
(2−クロロアニリノ)フルオラン、
【0032】3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−ア
ニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−
7−(3−メチルアニリノ)フルオラン、3−(N−エ
チル)トリルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオ
ラン、3−ピペリジノ−6−メチル−7−アニリノフル
オラン、3−(N−エチル)トリルアミノ−6−メチル
−7−フェネチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7
−(4−ニトロアニリノ)フルオラン、3−ジブチルア
ミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N
−メチル)プロピルアミノ−6−メチル−7−アニリノ
フルオラン、3−(N−エチル)イソアミルアミノ−6
−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−メチ
ル)シクロヘキシルアミノ−6−メチル−7−アニリノ
フルオラン、3−(N−エチル)テトラヒドロフリルア
ミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン等、
【0033】(4)チアジン系化合物 ベンゾイルロイコメチレンブルー、p−ニトロベンゾイ
ルロイコメチレンブルー等、
【0034】(5)スピロ系化合物 3−メチルスピロジナフトピラン、3−エチルスピロジ
ナフトピラン、3,3′−ジクロロスピロジナフトピラ
ン、3−ベンジルスピロジナフトピラン、3−メチルナ
フト−(3−メトキシベンゾ)スピロピラン、3−プロ
ピルスピロベンゾピラン等。
【0035】前記通常無色ないし淡色の染料前駆体はそ
れぞれ1種または2種以上を混合して使用してもよい。
【0036】次に本発明の可逆性感熱記録材料の具体的
製造方法について述べるが、本発明はこれに限定される
ものではない。
【0037】本発明の可逆性感熱記録材料の製造方法の
具体例としては、通常無色ないし淡色の染料前駆体と本
発明による電子受容性化合物を主成分とし、これらを支
持体上に塗布或いは印刷して可逆性感熱記録層を形成す
る方法が挙げられる。
【0038】通常無色ないし淡色の染料前駆体と、本発
明による電子受容性化合物を可逆性感熱記録層に含有さ
せる方法としては、各々の化合物を単独で溶媒に溶解も
しくは分散媒に分散してから混合する方法、各々の化合
物を混ぜ合わせてから溶媒に溶解もしくは分散媒に分散
する方法、各々の化合物を加熱溶解し均一化した後冷却
し、溶媒に溶解もしくは分散媒に分散する方法等が挙げ
られるが特定されるものではない。
【0039】また、可逆性感熱記録層の強度を向上する
等の目的でバインダーを可逆性感熱記録層中に添加する
事も可能である。バインダーの具体例としては、デンプ
ン類、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、カゼイ
ン、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコー
ル、ポリアクリル酸ソーダ、アクリル酸アミド/アクリ
ル酸エステル共重合体、アクリル酸アミド/アクリル酸
エステル/メタクリル酸3元共重合体、スチレン/無水
マレイン酸共重合体のアルカリ塩、エチレン/無水マレ
イン酸共重合体のアルカリ塩等の水溶性高分子、ポリ酢
酸ビニル、ポリウレタン、ポリアクリル酸エステル、ス
チレン/ブタジエン共重合体、アクリロニトリル/ブタ
ジエン共重合体、アクリル酸メチル/ブタジエン共重合
体、エチレン/酢酸ビニル共重合体、エチレン/塩化ビ
ニル共重合体、ポリ塩化ビニル、エチレン/塩化ビニリ
デン共重合体、ポリ塩化ビニリデン等のラテックス類が
挙げられる。これらのバインダーの役割は、組成物の各
素材が印字、消去の熱印加によって片寄ることなく均一
に分散した状態を保つことにある。したがって、バイン
ダー樹脂には耐熱性の高い樹脂を用いることが好まし
い。最近になって、プリペイドカード、ストアドカード
といった付加価値の高い可逆性感熱記録材料が用いられ
ることが多くなり、それに伴い、耐熱性、耐水性、さら
には接着性といった高耐久品が要求されるようになって
きている。このような要求に対しては、硬化性樹脂は特
に好ましい。
【0040】硬化性樹脂としては、例えば熱硬化性樹
脂、電子線硬化樹脂、紫外線硬化樹脂等が挙げられる。
熱硬化性樹脂としては、例えばフェノキシ樹脂、ポリビ
ニルブチラール樹脂、セルロースアセテートプロピオネ
ート樹脂等の水酸基、カルボキシル基が架橋剤と反応
し、硬化するものが挙げられる。この際の架橋剤として
は、例えば、イソシアネート類、アミン類、フェノール
類、エポキシ類等が挙げられる。
【0041】電子線および硬化線樹脂に用いられるモノ
マーとしては、アクリル系に代表される単官能性モノマ
ー、二官能モノマー、多官能モノマー等が挙げられる
が、特に紫外線架橋の際には光重合開始剤、光重合促進
剤を用いる。
【0042】また、可逆性感熱記録層の発色感度及び消
色温度を調節するための添加剤として、熱可融性物質を
可逆性感熱記録層中に含有させることができる。60℃
〜200℃の融点を有するものが好ましく、特に80℃
〜180℃の融点を有するものが好ましい。一般の感熱
記録紙に用いられている増感剤を使用することもでき
る。例えば、N−ヒドロキシメチルステアリン酸アミ
ド、ステアリン酸アミド、パルミチン酸アミドなどのワ
ックス類、2−ベンジルオキシナフタレン等のナフトー
ル誘導体、p−ベンジルビフェニル、4−アリルオキシ
ビフェニル等のビフェニル誘導体、1,2−ビス(3−
メチルフェノキシ)エタン、2,2′−ビス(4−メト
キシフェノキシ)ジエチルエーテル、ビス(4−メトキ
シフェニル)エーテル等のポリエーテル化合物、炭酸ジ
フェニル、シュウ酸ジベンジル、シュウ酸ビス(p−メ
チルベンジル)エステル等の炭酸またはシュウ酸ジエス
テル誘導体等を併用して添加することができる。
【0043】本発明の可逆性感熱記録材料に用いられる
支持体としては、紙、各種不織布、織布、合成樹脂フィ
ルム、合成樹脂ラミネート紙、合成紙、金属箔、ガラス
等、あるいはこれらを組み合わせた複合シートを目的に
応じて任意に用いることができるし、更に、透明、半透
明或いは不透明にいずれであっても良い。また、これら
に限定されるものでもない。
【0044】本発明の可逆性感熱記録材料の層構成は、
可逆性感熱記録層のみであっても良い。必要に応じて、
可逆性感熱記録層上に保護層を設けることも又、可逆性
感熱記録層と支持体の間に中間層を設けることもでき
る。この場合、保護層および/または中間層は2層ない
しは3層以上の複数の層から構成されていてもよい。更
に可逆性感熱記録層中および/または他の層および/ま
たは可逆性感熱記録層が設けられている面および/また
は反対側の面に、電気的、磁気的、光学的に情報が記録
可能な材料を含んでも良い。また、可逆性感熱記録層が
設けられている面と反対側の面にカール防止、帯電防止
を目的としてバックコート層を設けることもできる。
【0045】可逆性感熱記録層は、各発色成分を微粉砕
して得られる各々の分散液を混合し、支持体上に塗布、
印刷して乾燥する方法、各発色成分を溶媒に溶解して得
られる各々の溶液を混合し、支持体上に塗布、印刷して
乾燥する方法などにより得ることができる。この場合、
例えば、各発色成分を一層ずつに含有させ、多層構造と
してもよい。
【0046】また、可逆性感熱記録層及び/または保護
層及び/または中間層には、ケイソウ土、タルク、カオ
リン、焼成カオリン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウ
ム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ケイ素、水酸化アルミ
ニウム、尿素−ホルマリン樹脂等の顔料、その他に、ス
テアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等の高級脂肪
酸金属塩、パラフィン、酸化パラフィン、ポリエチレ
ン、酸化ポリエチレン、ステアリン酸アミド、カスター
ワックス等のワックス類を、また、ジオクチルスルホコ
ハク酸ナトリウム等の分散剤、さらに界面活性剤、蛍光
染料などを含有させることもできる。
【0047】
【作用】本発明による電子受容性化合物は、ロイコ染料
を発色させる能力を持つにも拘らず、特異的に消色効果
すなわち可逆効果も持ち合わせている。このことは全く
予期しないことであり、通常の感熱記録材料に用いてい
る電子受容性化合物、即ち、2,2−ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)スルホン、4−ヒドロキシ安息香酸ベンジル等では
このような可逆効果は全く見られない。
【0048】本発明の可逆性感熱記録材料の画像形成及
び消去原理は未だ明確ではないが、以下の様に考えられ
る。通常無色ないし淡色の染料前駆体は、フェノール性
化合物のような電子受容性化合物と共に加熱すると染料
前駆体から電子受容性化合物への電子移動が起こり発色
する。この時、電子受容性化合物分子は発色した染料分
子の極めて近傍に存在していると考えられる。また、発
色した染料分子から電子受容性化合物分子を引き離す
と、発色した染料分子は再び電子を受け取り、発色前の
染料前駆体の状態となる。本発明は加熱により、電子受
容性化合物分子と染料分子との距離を変化させ発色及び
消色を行うものと考えられる。
【0049】さらに詳しく述べるならば、本発明による
電子受容性化合物は、その構造の中に大きな脂肪鎖を持
つため、染料前駆体分子および発色した染料分子との相
溶性が低く、凝固した状態では互いに殆ど溶け合わない
と考えられる。また、加熱溶融状態の様に染料前駆体分
子と本発明による電子受容性化合物分子が自由に運動で
きる状態では、染料前駆体分子と本発明による電子受容
性化合物分子は互いにある割合で溶け合い、発色状態と
なる。それ故、発色している溶融状態の混合物をゆっく
り冷却すると、降温するに従い本発明による電子受容性
化合物と染料分子は互いに溶け合わなくなって相分離
し、消色する。この時、本発明による電子受容性化合物
は分子内に、アミド結合等の水素結合能力を持つ結合を
含有しているため、分子間水素結合により速やかに結晶
化してしまう。一方、急速に冷却を行うと、相分離する
前、即ち発色状態のままで固化するため、発色状態が固
定され固化後も発色状態が安定に保持される。
【0050】以上のように、本発明による可逆性感熱記
録材料は、染料分子と本発明による電子受容性化合物と
の相溶状態および相分離状態を作りだし、発色および消
色状態を発現させるものと考えられる。発色を行うに
は、加熱に引き続き急速な冷却が起これば良く、例えば
サーマルヘッド、レーザー光等による加熱により可能で
ある。また、加熱後ゆっくり冷却すれば消色し、例えば
熱ロール、熱スタンプ、サーマルヘッド、高周波加熱、
熱風、電熱ヒーター或いはハロゲンランプ等の光源から
の輻射熱等を用いることにより行える。
【0051】次に、化3、化4で表される電子受容性化
合物の具体的合成例の代表例を以下に示す。
【0052】合成例1 N−(p−ヒドロキシフェニル)フェニルカルバメート
の合成 攪拌機を付けた1000mlのフラスコ内に、p−アミ
ノフェノール33.5g、ピリジン24.3g、及びメ
チルエチルケトン(MEK)500mlを仕込み、内温
を0℃まで冷却した。この溶液にクロロ蟻酸フェニル4
8.1gを反応温度が上昇しないように約1時間を要し
滴下した。滴下終了後、内温を同温に保ち、3時間撹拌
した。反応終了後、反応混合物を1500mlの氷水に
投入すると白色の結晶が析出した。析出した結晶を濾取
したのち、酢酸エチルに溶解、分液ロートにて水洗3
回、飽和食塩水洗1回を行った。酢酸エチル層を無水硫
酸ナトリウムで乾燥し、濾別後の濾液を減圧濃縮する
と、目的とする結晶が52.2g得られた。
【0053】合成例2 12−〔(p−ヒドロキシフェニルカルバモイル)アミ
ノ〕ラウリン酸エチルの合成 攪拌機、冷却機を付けた300mlのフラスコ内に、合
成例1で得たカルバメート10.2g、12−アミノラ
ウリン酸エチル塩酸塩12.5g、トリエチルアミン
7.6g、及びTHF100mlを仕込み、3時間加熱
還流した。反応溶媒を減圧留去し、残さに2%希塩酸1
00mlを投入し析出した結晶を濾取した。得られた結
晶を酢酸エチルに溶解し、分液ロートにて水洗3回、飽
和食塩水洗1回を行った。酢酸エチル層を無水硫酸ナト
リウムで乾燥し、濾別後の濾液を減圧濃縮すると、目的
とする結晶が12.5g得られた。
【0054】合成例3 合成例2で得たエステル体の加水分解 撹拌機、冷却機を付けた300mlのフラスコ内に、エ
ステル体11.3g、エタノール100ml、及び水酸
化ナトリウム3.6gを蒸留水10mlに溶解した、水
酸化ナトリウム水溶液を仕込み、60℃にて1時間加熱
撹拌した。反応混合物を2%希塩酸500mlに投入
し、析出した結晶を濾取した。得られた結晶を洗液が中
性を呈するまで水洗後、60℃にて減圧乾燥し、目的物
9.0gを得た。
【0055】合成例4 例示化合物(1−4)の合成 攪拌機、冷却器を付けた200mlのフラスコ内に、合
成例3で得たカルボン酸3.7g、n−アミノデカン
2.1g、N,N′−ジイソプロピルカルボジイミド
1.7g、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール1水和物
2.1g、及びTHF80mlを仕込み、3時間加熱還
流した。反応混合物を室温まで放冷後、析出した結晶を
濾取した。得られた結晶をTHF40mlで洗浄後、メ
タノール/エタノール=1:1の混合溶媒300mlか
ら再結晶を行い、目的物4.3gを得た。融点157
℃。
【0056】合成例5 3−〔(p−ヒドロキシフェニルカルバモイル)アミ
ノ〕プロピルアミンの合成 攪拌機を付けた200mlのフラスコ内に、合成例1で
得たカルバメート9.2g、1,3−ジアミノプロパン
9.0g、及びTHF100mlを仕込み、室温で10
時間撹拌した。析出した結晶を濾取し、得られた結晶を
THF50mlで2回洗浄後、メタノール/エタノール
=1:1の混合溶媒200mlから再結晶を行い、目的
物5.7gを得た。
【0057】合成例6 例示化合物(1−11)の合成 攪拌機を付けた200mlのフラスコ内に、合成例5で
得たアミン体4.2g、及びN,N−ジメチルアセトア
ミド(DMA)50mlを仕込み、室温で撹拌する中
に、ステアリルイソシアネート5.3gを滴下した。滴
下終了後、同温にて2時間撹拌したのち、反応混合物を
2%希塩酸200mlに投入し、析出した結晶を濾取し
た。得られた結晶を洗液が中性を呈するまで水洗後、イ
ソプロピルアルコール300mlから再結晶を行い、目
的物8.4gを得た。融点198℃。
【0058】合成例7 合成例2で得たエステル体のヒドラジド化 撹拌機を付けた200mlのフラスコ内に、エステル体
12.3g、エタノール100ml、及び抱水ヒドラジ
ン8.1gを仕込み、60℃にて10時間撹拌した。析
出した結晶を濾取し、エタノール30mlで3回洗浄
後、60℃にて減圧乾燥し、目的物8.5gを得た。
【0059】合成例8 例示化合物(1−24)の合成 撹拌機を付けた200mlのフラスコ内に、合成例7で
得たヒドラジド体4.2g、トリエチルアミン1.4
g、及びDMA100mlを仕込み、室温で撹拌する中
にn−デカン酸クロリド2.2gを滴下した。滴下終了
後、同温にて2時間撹拌したのち、反応混合物を2%希
塩酸300mlに投入し、析出した結晶を濾取した。得
られた結晶を洗液が中性を呈するまで水洗後、メチルセ
ロソルブ300mlから再結晶を再結晶を行い、目的物
5.2gを得た。融点208℃
【0060】合成例9 6−(オクタデシルカルバモイルアミノ)カプロン酸メ
チルの合成 撹拌機を付けた500mlフラスコ内に、6−アミノカ
プロン酸メチル塩酸塩4.5g、トリエチルアミン2.
8g、及び1,4−ジオキサン250mlを仕込み、室
温で撹拌する中にステアリルイソシアネート7.0gを
滴下した。滴下終了後、同温にて2時間撹拌したのち、
反応混合物を2%希塩酸400mlに投入し、析出した
結晶を濾取した。得られた結晶を洗液が中性を呈するま
で水洗後、エタノールで2回洗浄した。60℃にて減圧
乾燥し、目的物9.7gを得た。
【0061】合成例10 6−(オクタデシルカルバモイルアミノ)カプロン酸ヒ
ドラジドの合成 撹拌機、冷却機を付けた300mlフラスコ内に、合成
例9で得たエステル体9.7g、抱水ヒドラジン15.
5g、及びメタノール120mlを仕込み、一昼夜加熱
還流した。反応混合物を放冷後、析出した結晶を濾取
し、メタノールで3回洗浄した。60℃にて減圧乾燥
し、目的物6.7gを得た。
【0062】合成例11 例示化合物(2−17)の合成 撹拌機、冷却機を付けた300mlフラスコ内に、合成
例10で得たヒドラジド体6.1g、酢酸3滴、p−ヒ
ドロキシベンズアルデヒド2.5g、及びエタノール1
50mlを仕込み、3時間加熱還流した。反応混合物を
室温まで放冷後、析出した結晶を濾取し、メタノールで
3回洗浄した。60℃にて減圧乾燥し、目的物7.3g
を得た。融点172℃
【0063】
【実施例】以下実施例によって本発明を更に詳しく説明
する。
【0064】実施例1 (A)可逆性感熱塗液の作製 3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−
3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)
−4−アザフタリド40部と例示化合物(1−4)20
0部を8%ポリビニルアセタール(積水化学工業製、B
L−1、アセタール化度63モル%)のテトラヒドロフ
ラン(THF)溶液9100部と共にペイントコンディ
ショナーで粉砕し可逆性感熱塗液を作製した。
【0065】(B)可逆性感熱記録層の塗工 (A)で作製した可逆性感熱塗液にコロネートL(日本
ポリウレタン株式会社製)29部を加えた後、ポリエチ
レンテレフタレート(PET)シートに、固形分塗抹量
4.0g/m2となる様に塗抹した。60℃で24時間
乾燥し、スーパーカレンダーで処理して可逆性感熱記録
材料を得た。
【0066】(C)保護層の塗工 (B)で作製した塗工シート上に、アロニックスM80
30(東亞合成化学工業製)90部、N−ビニル−2−
ピロリドン5部、イルガキュア500(日本チバガイギ
ー製)5部、及びニップシールE220A(日本シリカ
製)10部を加え撹拌後、保護層の塗液とし、1.0g
/m2となるように塗工した後、紫外線照射装置にて硬
化を行い、保護層を有する可逆性感熱記録材料を得た。
【0067】実施例2 実施例1で用いた例示化合物(1−4)のかわりに、例
示化合物(1−6)を使用した他は、実施例1と同様に
して可逆性感熱記録材料を得た。
【0068】実施例3 実施例1で用いた例示化合物(1−4)のかわりに、例
示化合物(1−11)を使用した他は、実施例1と同様
にして可逆性感熱記録材料を得た。
【0069】実施例4 実施例1で用いた例示化合物(1−4)のかわりに、例
示化合物(1−16)を使用した他は、実施例1と同様
にして可逆性感熱記録材料を得た。
【0070】実施例5 実施例1で用いた例示化合物(1−4)のかわりに、例
示化合物(1−24)を使用した他は、実施例1と同様
にして可逆性感熱記録材料を得た。
【0071】実施例6 実施例1で用いた例示化合物(1−4)のかわりに、例
示化合物(1−27)を使用した他は、実施例1と同様
にして可逆性感熱記録材料を得た。
【0072】実施例7 実施例1で用いた例示化合物(1−4)のかわりに、例
示化合物(1−34)を使用した他は、実施例1と同様
にして可逆性感熱記録材料を得た。
【0073】実施例8 実施例1で用いた例示化合物(1−4)のかわりに、例
示化合物(1−35)を使用した他は、実施例1と同様
にして可逆性感熱記録材料を得た。
【0074】実施例9 実施例1で用いた例示化合物(1−4)のかわりに、例
示化合物(1−37)を使用した他は、実施例1と同様
にして可逆性感熱記録材料を得た。
【0075】実施例10 実施例1で用いた例示化合物(1−4)のかわりに、例
示化合物(1−38)を使用した他は、実施例1と同様
にして可逆性感熱記録材料を得た。
【0076】比較例1 実施例1で用いた例示化合物(1−4)のかわりに、
2,2−ビス(p−ヒドロキシフェニル)プロパンを使
用した他は、実施例1と同様にした。
【0077】比較例2 実施例1で用いた例示化合物(1−4)のかわりに、没
食子酸とステアリルアミンとの塩を使用した他は、実施
例1と同様にした。
【0078】比較例3 実施例1で用いた例示化合物(1−4)のかわりに、p
−(n−オクタデシルチオ)フェノールを使用した他
は、実施例1と同様にした。
【0079】比較例4 実施例1で用いた例示化合物(1−4)のかわりに、N
−(p−ヒドロキシフェニル)−N′−オクタデシル尿
素を使用した他は、実施例1と同様にした。
【0080】比較例5 実施例1で用いた例示化合物(1−4)のかわりに、N
−(p−ヒドロキシフェニル)−6−〔(オクタデシル
カルバモイル)アミノ〕カプロン酸アミドを使用した他
は、実施例1と同様にした。
【0081】試験1(発色濃度=熱応答性) 実施例1〜10および比較例1〜5で得た可逆性感熱記
録材料を、京セラ製印字ヘッドKJT−256−8MG
F1付き大倉電気製感熱ファクシミリ印字試験機TH−
PMDを用いて印加パルス1.1ミリ秒で印加電圧20
ボルトの条件で印字し、得られた発色画像の濃度を濃度
計マクベスRD918を用いて測定した。結果を表1に
示した。
【0082】試験2(発色濃度の経時変化=画像安定
性) 実施例1〜10および比較例1〜5で得た可逆性感熱記
録材料を、京セラ製印字ヘッドKJT−256−8MG
F1付き大倉電気製感熱ファクシミリ印字試験機TH−
PMDを用いて、印加パルス1.1ミリ秒で印加電圧2
0ボルトの条件で印字し、温度50℃、相対湿度30%
の雰囲気下に18時間保存した後、試験1と同様にし
て、発色部の濃度を測定し、下記数1により画像残存率
を計算した。結果を表1に示した。
【0083】
【数1】A=(C/B)×100 A:画像残存率(%) B:試験前の画像濃度 C:試験後の画像濃度
【0084】試験3(画像の消去性) 実施例1〜10および比較例1〜5で得た可逆性感熱記
録材料を、京セラ製印字ヘッドKJT−256−8MG
F1付き大倉電気製感熱ファクシミリ印字試験機TH−
PMDを用いて印加パルス1.1ミリ秒で印加電圧20
ボルトの条件で印字し、得られた発色画像部に熱スタン
プを用いて120℃で1秒間加熱した後、試験1と同様
にして濃度を測定した。結果を表1に示した。
【0085】
【表1】
【0086】実施例11 (A)可逆性感熱塗液の作製 3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−
3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)
−4−アザフタリド40部と例示化合物(2−2)20
0部を8%ポリビニルアセタール(積水化学工業製、B
L−1、アセタール化度63モル%)のテトラヒドロフ
ラン(THF)溶液9100部と共にペイントコンディ
ショナーで粉砕し可逆性感熱塗液を作製した。
【0087】(B)可逆性感熱記録層の塗工 (A)で作製した可逆性感熱塗液にコロネートL(日本
ポリウレタン株式会社製)29部を加えた後、ポリエチ
レンテレフタレート(PET)シートに、固形分塗抹量
4.0g/m2となる様に塗抹した。60℃で24時間
乾燥し、スーパーカレンダーで処理して可逆性感熱記録
材料を得た。
【0088】(C)保護層の塗工 (B)で作製した塗工シート上に、アロニックスM80
30(東亞合成化学工業製)90部、N−ビニル−2−
ピロリドン5部、イルガキュア500(日本チバガイギ
ー製)5部、及びニップシールE220A(日本シリカ
製)10部を加え撹拌後、保護層の塗液とし、1.0g
/m2となるように塗工した後、紫外線照射装置にて硬
化を行い、保護層を有する可逆性感熱記録材料を得た。
【0089】実施例12 実施例11で用いた例示化合物(2−2)のかわりに、
例示化合物(2−3)を使用した他は、実施例11と同
様にして可逆性感熱記録材料を得た。
【0090】実施例13 実施例11で用いた例示化合物(2−2)のかわりに、
例示化合物(2−7)を使用した他は、実施例11と同
様にして可逆性感熱記録材料を得た。
【0091】実施例14 実施例11で用いた例示化合物(2−2)のかわりに、
例示化合物(2−8)を使用した他は、実施例11と同
様にして可逆性感熱記録材料を得た。
【0092】実施例15 実施例11で用いた例示化合物(2−2)のかわりに、
例示化合物(2−11)を使用した他は、実施例11と
同様にして可逆性感熱記録材料を得た。
【0093】実施例16 実施例11で用いた例示化合物(2−2)のかわりに、
例示化合物(2−17)を使用した他は、実施例11と
同様にして可逆性感熱記録材料を得た。
【0094】実施例17 実施例11で用いた例示化合物(2−2)のかわりに、
例示化合物(2−20)を使用した他は、実施例11と
同様にして可逆性感熱記録材料を得た。
【0095】実施例18 実施例11で用いた例示化合物(2−2)のかわりに、
例示化合物(2−22)を使用した他は、実施例11と
同様にして可逆性感熱記録材料を得た。
【0096】実施例19 実施例11で用いた例示化合物(2−2)のかわりに、
例示化合物(2−23)を使用した他は、実施例11と
同様にして可逆性感熱記録材料を得た。
【0097】実施例20 実施例11で用いた例示化合物(2−2)のかわりに、
例示化合物(2−24)を使用した他は、実施例11と
同様にして可逆性感熱記録材料を得た。
【0098】比較例6 実施例11で用いた例示化合物(2−2)のかわりに、
2,2−ビス(p−ヒドロキシフェニル)プロパンを使
用した他は、実施例11と同様にした。
【0099】比較例7 実施例11で用いた例示化合物(2−2)のかわりに、
没食子酸とステアリルアミンとの塩を使用した他は、実
施例11と同様にした。
【0100】比較例8 実施例11で用いた例示化合物(2−2)のかわりに、
p−(n−オクタデシルチオ)フェノールを使用した他
は、実施例11と同様にした。
【0101】比較例9 実施例11で用いた例示化合物(2−2)のかわりに、
N−(p−ヒドロキシフェニル)−N′−オクタデシル
尿素を使用した他は、実施例11と同様にした。
【0102】比較例10 実施例11で用いた例示化合物(2−2)のかわりに、
N−(p−ヒドロキシフェニル)−6−〔(オクタデシ
ルカルバモイル)アミノ〕カプロン酸アミドを使用した
他は、実施例11と同様にした。
【0103】試験1〜3の結果を表2に示した。
【0104】
【表2】
【0105】
【発明の効果】表1、表2から明らかなように、通常無
色ないし淡色の電子供与性染料前駆体と、加熱により該
染料前駆体に可逆的な色調変化を生じせしめる前記一般
式化3、或いは一般式化4で表される電子受容性化合物
とを含有する可逆性感熱記録材料により、良好なコント
ラストで画像の形成・消去が可能で、日常生活の環境下
で経時的に安定な画像を保持可能な可逆性感熱記録材料
を得ることができた。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 通常無色ないし淡色の電子供与性染料前
    駆体と、加熱により該染料前駆体に可逆的な色調変化を
    生じせしめる下記一般式化1で表される電子受容性化合
    物とを含有する可逆性感熱記録材料。 【化1】 (式化1中、mは1以上3以下の整数を、R1は炭素数
    1から18の二価の炭化水素基を、X1は−CONH−
    結合を少なくとも一つ以上持つ二価の基を表し、R2
    炭素数1から24の炭化水素基を表す。R1、R2は更
    に、硫黄原子を鎖中に含んでいてもよい。)
  2. 【請求項2】 上記一般式1のX1が尿素結合である請
    求項1記載の可逆性感熱記録材料。
  3. 【請求項3】 通常無色ないし淡色の電子供与性染料前
    駆体と、加熱により該染料前駆体に可逆的な色調変化を
    生じせしめる下記一般式化2で表される電子受容性化合
    物とを含有する可逆性感熱記録材料。 【化2】 (式化2中、nは1以上3以下の整数を、R3は炭素数
    1から18の二価の炭化水素基を、X2は−CONH−
    結合を少なくとも一つ以上持つ二価の基を表し、R4
    炭素数1から24の炭化水素基を表す。R3、R4は更
    に、硫黄原子を鎖中に含んでいてもよい。hは0または
    1を表す。)
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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