JP3113479B2 - 可逆性感熱記録材料 - Google Patents

可逆性感熱記録材料

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JP3113479B2 JP05328101A JP32810193A JP3113479B2 JP 3113479 B2 JP3113479 B2 JP 3113479B2 JP 05328101 A JP05328101 A JP 05328101A JP 32810193 A JP32810193 A JP 32810193A JP 3113479 B2 JP3113479 B2 JP 3113479B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、加熱により画像形成お
よび消去が可能な可逆性感熱記録材料に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】感熱記録材料は一般に支持体上に電子供
与性の通常無色ないし淡色の染料前駆体と電子受容性の
顕色剤とを主成分とする感熱記録層を設けたものであ
り、熱ヘッド、熱ペン、レーザー光等で加熱することに
より、染料前駆体と顕色剤とが瞬時反応し記録画像が得
られるもので、特公昭43−4160号、特公昭45−
14039号公報等に開示されている。
【0003】一般にこのような感熱記録材料は、一度画
像を形成するとその部分を消去して再び画像形成前の状
態に戻すことは不可能であるため、さらに情報を記録す
る場合には画像が未形成の部分に追記するしかなかっ
た。このため感熱記録部分の面積が限られている場合に
は、記録可能な情報が制限され必要な情報を全て記録で
きないという問題が生じていた。
【0004】近年、この様な問題に対処するため、画像
形成・画像消去が繰り返して可能な可逆性感熱記録材料
が考案されており、例えば、特開昭54−119377
号公報、特開昭63−39377号公報、特開昭63−
41186号公報では、樹脂母材とこの樹脂母材中に分
散された有機低分子から構成された感熱記録材料が記載
されている。しかし、この方法は、熱エネルギーによっ
て感熱記録材料の透明度を可逆的に変化させる物である
ため、画像形成部と画像未形成部のコントラストが不十
分である。
【0005】また、特開昭50−81157号公報、特
開昭50−105555号公報に記載された方法におい
ては、形成する画像は環境温度に従って変化するもので
あるため、画像形成状態と消去状態を保持する温度が異
なっており、常温下ではこの2つの状態を任意の期間保
持することが出来ない。
【0006】さらに、特開昭59−120492号公報
には、呈色成分のヒステリシス特性を利用し、記録材料
をヒステリシス温度域に保つことにより画像形成状態・
消去状態を維持する方法が記載されているが、この方法
では画像形成および消去に加熱源と冷却源が必要な上、
画像の形成状態および消去状態を保持できる温度領域が
ヒステリシス温度領域内に限られる欠点を有しており、
日常生活の温度環境で使用するには未だ不十分である。
【0007】一方、特開平2−188293号公報、特
開平2−188294号公報、国際公開番号WO90/
11898号には、ロイコ染料と加熱によりロイコ染料
を発色および消色させる顕減色剤から構成される可逆性
感熱記録媒体が記載されている。顕減色剤は、ロイコ染
料を発色させる酸性基と、発色したロイコ染料を消色さ
せる塩基性基を有する両性化合物で、熱エネルギーの制
御により酸性基による発色作用または塩基性基による消
色作用の一方を優先的に発生させ、発色と消色を行うも
のである。しかしこの方法では、熱エネルギーの制御の
みで完全に発色反応と消色反応を切り換えることは不可
能で、両反応がある割合で同時に起こるため、十分な発
色濃度が得られず、また、消色が完全には行えない。そ
のために十分な画像のコントラストが得られない。ま
た、塩基性基の消色作用は常温で発色部にも作用するた
め、経時的に発色部の濃度が低下する現象が避けられな
い。更に、特開平5−124360号公報には加熱によ
りロイコ染料を発色および消色させる可逆性感熱記録媒
体が記載されており、電子受容性化合物として有機リン
酸化合物、α−ヒドロキシ脂肪族カルボン酸、脂肪酸ジ
カルボン酸および炭素数12以上の脂肪族基を有するア
ルキルチオフェノール、アルキルオキシフェノール、ア
ルキルカルバモイルフェノール、没食子酸アルキルエス
テルなどの特定のフェノール化合物が例示されている。
しかし、この記録媒体でもやはり発色濃度が低い、また
は、消色が不完全というふたつの問題を同時に解決する
ことはできないし、その画像の経時安定性においても実
用上満足すべきものはない。この画像の経時安定性を改
善すべく、以前我々は特願平5−256825号明細書
である特定の電子受容性化合物を見出し、日常生活の環
境下で経時的に安定な画像を保持できるまでに至った。
しかしながら、この電子受容性化合物をもってしても、
更に過酷な条件下においてはその画像の経時的安定性は
満足すべきものではなかった。
【0008】このように、従来の技術では良好な画像コ
ントラストを持ち、画像の形成・消去が可能で、日常生
活の環境下で経時的に安定な、更にはそれよりも過酷な
条件下においても安定な画像を保持可能な実用的可逆性
感熱記録材料は知られていなかった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、良好
なコントラストで画像の形成・消去が可能で、日常生活
の環境下で経時的に安定な、更にはそれよりも過酷な条
件下においても安定な画像を保持可能な、かつ消去温度
幅が広く実用上満足できる可逆性感熱記録材料を提供す
ることである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、この課題
を解決するため研究を行った結果、通常無色ないし淡色
の電子供与性染料前駆体に加熱により可逆的な色調変
化、すなわち、発色および消色を生じせしめる下記一般
式化2で表される電子受容性化合物が存在することを見
い出し、本発明を完成するに至った。
【0011】
【化2】
【0012】式化2中、nは1以上3以下の整数を、R
1単なるビニレンおよび1,4−フェニレンを含まな
炭素数1から18の二価の炭化水素基を表す。Xは−
CONH−結合を少なくとも一つ以上持つ、両末端がN
H、CO、COOの何れかで構成される二価の基を表
す。但し、単なるアミド、尿素結合、およびウレタン結
合は除く。R2は炭化水素環を含まない炭素数1から2
4の炭化水素基を表す。
【0013】化2で表される化合物の中、R1単なる
ビニレンおよび1,4−フェニレンを含まない炭素数1
から18の二価の炭化水素基を表すが、好ましくは炭素
数1から12の二価の炭化水素基である。R2は炭化水
素環を含まない炭素数1から24の炭化水素基である。
更に、R1とR2との炭素数の和が11以上35以下であ
る場合が特に好ましい。R1およびR2は具体的には主と
して、各々アルキレン基およびアルキル基を表すが、R
1の場合は芳香環を含んでいてもよく、1,4−フェニ
レン以外の芳香環のみでもよい。一方、式化2中のXは
−CONH−結合を少なくとも一つ以上持つ、両末端が
NH、CO、COO(OCO)の何れかで構成される
価の基を表わすが、その具体例としては、ジアシルアミ
ン(−CONHCO−)、ジアシルヒドラジン(−CO
NHNHCO−)、しゅう酸ジアミド(−NHCOCO
NH−)、アシル尿素(−CONHCONH−、−NH
CONHCO−)、セミカルバジド(−NHCONHN
H−、−NHNHCONH−)、アシルセミカルバジド
(−CONHNHCONH−、−NHCONHNHCO
−)、ジアシルアミノメタン(−CONHCH2NHC
O−)、1−アシルアミノ−1−ウレイドメタン(−C
ONHCH2NHCONH−、−NHCONHCH2
HCO−)、マロンアミド(−NHCOCH2 CONH
−)等の基が挙げられる。但し、アミド(−CONH
−、−NHCO−)、尿素(−NHCONH−)、およ
びウレタン(−NHCOO−、−OCONH−)は、こ
れに含まれない。
【0014】本発明に用いる、通常無色ないし淡色の電
子供与性染料前駆体に可逆的な色調変化を生じせしめる
電子受容性化合物の具体例としては、下記に挙げるもの
などがあるが、本発明はこれに限定されるものではな
い。
【0015】N−[3−(p−ヒドロキシフェニル)プ
ロピオニル]−N−n−オクタデカノイルアミン、N−
[6−(p−ヒドロキシフェニル)ヘキサノイル]−N
−n−オクタデカノイルアミン、N−[2−(p−ヒド
ロキシフェニル)アセト]−N′−n−ドデカノヒドラ
ジド、N−[2−(p−ヒドロキシフェニル)アセト]
−N′−n−オクタデカノヒドラジド、N−[3−(p
−ヒドロキシフェニル)プロピオノ]−N′−n−オク
タデカノヒドラジド、N−[3−(3,4−ジヒドロキ
シフェニル)プロピオノ]−N′−n−オクタデカノヒ
ドラジド、N−[2−(p−ヒドロキシフェニル)アセ
ト]−N′−n−ドコサノヒドラジド、N−[3−(p
−ヒドロキシフェニル)プロピオノ]−N′−n−ドコ
サノヒドラジド、N−[3−(3,4−ジヒドロキシフ
ェニル)プロピオノ]−N′−n−ドコサノヒドラジ
ド、N−[6−(p−ヒドロキシフェニル)ヘキサノ]
−N′−n−テトラデカノヒドラジド、N−[6−(p
−ヒドロキシフェニル)ヘキサノ]−N′−n−オクタ
デカノヒドラジド、N−[11−(p−ヒドロキシフェ
ニル)ウンデカノ−N′−n−デカノヒドラジド、N−
[11−(p−ヒドロキシフェニル)ウンデカノ−N′
−n−テトラデカノヒドラジド、N−[11−(p−ヒ
ドロキシフェニル)ウンデカノ−N′−n−オクタデカ
ノヒドラジド、N−[11−(3,4,5−トリヒドロ
キシフェニル)ウンデカノ]−N′−n−オクタデカノ
ヒドラジド、N−[p−(p−ヒドロキシフェニル)ベ
ンゾ]−N′−n−オクタデカノヒドラジド、N−[p
−(p−ヒドロキシフェニルメチル)ベンゾ]−N′−
n−オクタデカノヒドラジド、N−[2−(p−ヒドロ
キシフェニル)エチル]−N′−n−テトラデシルオキ
サミド、N−[3−(p−ヒドロキシフェニル)プロピ
ル]−N′−n−オクタデシルオキサミド、N−[3−
(3,4−ジヒドロキシフェニル)プロピル]−N′−
n−オクタデシルオキサミド、N−[11−(p−ヒド
ロキシフェニル)ウンデカニル]−N′−n−デシルオ
キサミド、N−[p−(p−ヒドロキシフェニル)フェ
ニル]−N′−n−オクタデシルオキサミド、N−[2
−(p−ヒドロキシフェニル)アセチル]−N′−n−
ドデシル尿素、N−[2−(p−ヒドロキシフェニル)
アセチル]−N′−n−オクタデシル尿素、N−[3−
(p−ヒドロキシフェニル)プロピオニル]−N′−n
−オクタデシル尿素、N−[p−(p−ヒドロキシフェ
ニル)ベンゾイル]−N′−n−オクタデシル尿素、N
−[2−(p−ヒドロキシフェニル)エチル]−N′−
n−ドデカノイル尿素、N−[2−(p−ヒドロキシフ
ェニル)エチル]−N′−n−オクタデカノイル尿素、
N−[p−(p−ヒドロキシフェニル)フェニル]−
N′−n−オクタデカノイル尿素、4−[2−(p−ヒ
ドロキシフェニル)エチル]−1−n−テトラデシルセ
ミカルバジド、4−[2−(p−ヒドロキシフェニル)
エチル]−1−n−オクタデシルセミカルバジド、4−
[p−(p−ヒドロキシフェニル)フェニル]−1−n
−テトラデシルセミカルバジド、1−[2−(p−ヒド
ロキシフェニル)エチル]−4−n−テトラデシルセミ
カルバジド、1−[2−(p−ヒドロキシフェニル)エ
チル]−4−n−オクタデシルセミカルバジド、1−
[p−(p−ヒドロキシフェニル)フェニル]−4−n
−テトラデシルセミカルバジド、1−[2−(p−ヒド
ロキシフェニル)アセチル]−4−n−テトラデシルセ
ミカルバジド、1−[3−(p−ヒドロキシフェニル)
プロピオニル]−4−n−オクタデシルセミカルバジ
ド、1−[11−(p−ヒドロキシフェニル)ウンデカ
ノイル]−4−n−デシルセミカルバジド、1−[p−
(p−ヒドロキシフェニル)ベンゾイル]−4−n−オ
クタデシルセミカルバジド、4−[2−(p−ヒドロキ
シフェニル)エチル]−1−n−テトラデカノイルセミ
カルバジド、4−[2−(p−ヒドロキシフェニル)エ
チル]−1−n−オクタデカノイルセミカルバジド、4
−[p−(p−ヒドロキシフェニル)フェニル]−1−
n−オクタデカノイルセミカルバジド、1−[2−(p
−ヒドロキシフェニル)アセトアミド]−1−n−ドデ
カノイルアミノメタン、1−[2−(p−ヒドロキシフ
ェニル)アセトアミド]−1−n−オクタデカノイルア
ミノメタン、1−[3−(p−ヒドロキシフェニル)プ
ロパンアミド]−1−n−オクタデカノイルアミノメタ
ン、1−[11−(p−ヒドロキシフェニル)ウンデカ
ンアミド]−1−n−デカノイルアミノメタン、1−
[p−(p−ヒドロキシフェニル)ベンズアミド]−1
−n−オクタデカノイルアミノメタン、1−[2−(p
−ヒドロキシフェニル)アセトアミド]−1−(3−n
−ドデシルウレイド)メタン、1−[2−(p−ヒドロ
キシフェニル)アセトアミド]−1−(3−n−オクタ
デシルウレイド)メタン、1−[3−(p−ヒドロキシ
フェニル)プロパンアミド]−1−(3−n−オクタデ
シルウレイド)メタン、1−[11−(p−ヒドロキシ
フェニル)ウンデカンアミド]−1−(3−n−デシル
ウレイド)メタン、1−[p−(p−ヒドロキシフェニ
ル)ベンズアミド]−1−(3−n−オクタデシルウレ
イド)メタン、1−{3−[2−(p−ヒドロキシフェ
ニル)エチル]ウレイド}−1−n−オクタデカノイル
アミノメタン、1−{3−[p−(p−ヒドロキシフェ
ニル)フェニル]ウレイド}−1−n−オクタデカノイ
ルアミノメタン、N−[2−(p−ヒドロキシフェニ
ル)エチル]−N′−n−オクタデシルマロンアミド、
N−[p−(p−ヒドロキシフェニル)フェニル]−
N′−n−オクタデシルマロンアミド等が挙げられる。
【0016】本発明による電子受容性化合物はそれぞれ
1種または2種以上を混合して使用してもよく、通常無
色ないし淡色の染料前駆体に対する本発明による電子受
容性化合物の使用量は、5〜5000重量%、好ましく
は10〜3000重量%である。
【0017】本発明に用いられる通常無色ないし淡色の
電子供与性染料前駆体としては一般に感圧記録紙や感熱
記録紙等に用いられるものに代表されるが、特に制限さ
れるものではない。具体的な例としては、例えば下記に
挙げるものなどがあるが、本発明はこれに限定されるも
のではない。
【0018】(1)トリアリールメタン系化合物 3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジ
メチルアミノフタリド(クリスタルバイオレットラクト
ン)、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)フ
タリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−
(1,2−ジメチルインドール−3−イル)フタリド、
3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−メチ
ルインドール−3−イル)フタリド、3−(p−ジメチ
ルアミノフェニル)−3−(2−フェニルインドール−
3−イル)フタリド、3,3−ビス(1,2−ジメチル
インドール−3−イル)−5−ジメチルアミノフタリ
ド、3,3−ビス(1,2−ジメチルインドール−3−
イル)−6−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス
(9−エチルカルバゾール−3−イル)−5−ジメチル
アミノフタリド、3,3−ビス(2−フェニルインドー
ル−3−イル)−5−ジメチルアミノフタリド、3−p
−ジメチルアミノフェニル−3−(1−メチルピロール
−2−イル)−6−ジメチルアミノフタリド等、
【0019】(2)ジフェニルメタン系化合物 4,4′−ビス(ジメチルアミノフェニル)ベンズヒド
リルベンジルエーテル、N−クロロフェニルロイコオー
ラミン、N−2,4,5−トリクロロフェニルロイコオ
ーラミン等、
【0020】(3)キサンテン系化合物 ローダミンBアニリノラクタム、ローダミンB−p−ク
ロロアニリノラクタム、3−ジエチルアミノ−7−ジベ
ンジルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−オ
クチルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−フ
ェニルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフ
ルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−メチ
ルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(3,4−ジ
クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7
−(2−クロロアニリノ)フルオラン、
【0021】3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−ア
ニリノフルオラン、3−(N−エチル)トリルアミノ−
6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピペリジノ
−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エ
チル)トリルアミノ−6−メチル−7−フェネチルフル
オラン、3−ジエチルアミノ−7−(4−ニトロアニリ
ノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7
−アニリノフルオラン、3−(N−メチル)プロピルア
ミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N
−エチル)イソアミルアミノ−6−メチル−7−アニリ
ノフルオラン、3−(N−メチル)シクロヘキシルアミ
ノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−
エチル)テトラヒドロフリルアミノ−6−メチル−7−
アニリノフルオラン等、
【0022】(4)チアジン系化合物 ベンゾイルロイコメチレンブルー、p−ニトロベンゾイ
ルロイコメチレンブルー等、
【0023】(5)スピロ系化合物 3−メチルスピロジナフトピラン、3−エチルスピロジ
ナフトピラン、3,3′−ジクロロスピロジナフトピラ
ン、3−ベンジルスピロジナフトピラン、3−メチルナ
フト−(3−メトキシベンゾ)スピロピラン、3−プロ
ピルスピロベンゾピラン等。
【0024】前記通常無色ないし淡色の染料前駆体はそ
れぞれ1種または2種以上を混合して使用してもよい。
【0025】次に本発明の可逆性感熱記録材料の具体的
製造方法について述べるが、本発明はこれに限定される
ものではない。
【0026】本発明の可逆性感熱記録材料の製造方法の
具体例としては、通常無色ないし淡色の染料前駆体と本
発明による電子受容性化合物を主成分とし、これらを支
持体上に塗布或いは印刷して可逆性感熱記録層を形成す
る方法が挙げられる。
【0027】通常無色ないし淡色の染料前駆体と、本発
明による電子受容性化合物を可逆性感熱記録層に含有さ
せる方法としては、各々の化合物を単独で溶媒に溶解も
しくは分散媒に分散してから混合する方法、各々の化合
物を混ぜ合わせてから溶媒に溶解もしくは分散媒に分散
する方法、各々の化合物を加熱溶解し均一化した後冷却
し、溶媒に溶解もしくは分散媒に分散する方法等が挙げ
られるが特定されるものではない。
【0028】また、可逆性感熱記録層の強度を向上する
等の目的で、バインダーを可逆性感熱記録層中に添加す
ることも可能である。バインダーの具体例としては、デ
ンプン類、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロ
ース、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、カゼイ
ン、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコー
ル、ポリアクリル酸ソーダ、アクリル酸アミド/アクリ
ル酸エステル共重合体、アクリル酸アミド/アクリル酸
エステル/メタクリル酸3元共重合体、スチレン/無水
マレイン酸共重合体のアルカリ塩、エチレン/無水マレ
イン酸共重合体のアルカリ塩等の水溶性高分子、ポリ酢
酸ビニル、ポリウレタン、ポリアクリル酸エステル、ス
チレン/ブタジエン共重合体、アクリロニトリル/ブタ
ジエン共重合体、アクリル酸メチル/ブタジエン共重合
体、エチレン/酢酸ビニル共重合体等のラテックスなど
が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0029】また、可逆性感熱記録層の発色感度および
消色温度を調節するための添加剤として、熱可融性物質
を可逆性感熱記録層中に含有させることができる。60
℃〜200℃の融点を有するものが好ましく、特に80
℃〜180℃の融点を有するものが好ましい。一般の感
熱記録紙に用いられている増感剤を使用することもでき
る。例えば、N−ヒドロキシメチルステアリン酸アミ
ド、ステアリン酸アミド、パルミチン酸アミドなどのワ
ックス類、2−ベンジルオキシナフタレン等のナフトー
ル誘導体、p−ベンジルビフェニル、4−アリルオキシ
ビフェニル等のビフェニル誘導体、1,2−ビス(3−
メチルフェノキシ)エタン、2,2′−ビス(4−メト
キシフェノキシ)ジエチルエーテル、ビス(4−メトキ
シフェニル)エーテル等のポリエーテル化合物、炭酸ジ
フェニル、シュウ酸ジベンジル、シュウ酸ビス(p−メ
チルベンジル)エステル等の炭酸またはシュウ酸ジエス
テル誘導体等を併用して添加することができる。
【0030】本発明の可逆性感熱記録材料に用いられる
支持体としては、紙、各種不織布、織布、合成樹脂フィ
ルム、合成樹脂ラミネート紙、合成紙、金属箔、ガラス
等、あるいはこれらを組み合わせた複合シートを目的に
応じて任意に用いることができし、更に、透明、半透明
或いは不透明にいずれであっても良い。また、これらに
限定されるものでもない。
【0031】本発明の可逆性感熱記録材料の層構成は、
可逆性感熱記録層のみであっても良い。必要に応じて、
可逆性感熱記録層上に保護層を設けることも又、可逆性
感熱記録層と支持体の間に中間層を設けることもでき
る。この場合、保護層および/または中間層は2層ない
しは3層以上の複数の層から構成されていてもよい。更
に可逆性感熱記録層中および/または他の層および/ま
たは可逆性感熱記録層が設けられている面および/また
は反対側の面に、電気的、磁気的、光学的に情報が記録
可能な材料を含んでも良い。また、可逆性感熱記録層が
設けられている面と反対側の面にカール防止、帯電防止
を目的としてバックコート層を設けることもできる。
【0032】可逆性感熱記録層は、各発色成分を微粉砕
して得られる各々の分散液を混合し、支持体上に塗布、
印刷して乾燥する方法、各発色成分を溶媒に溶解して得
られる各々の溶液を混合し、支持体上に塗布、印刷して
乾燥する方法などにより得ることができる。この場合、
例えば、各発色成分を一層ずつに含有させ、多層構造と
してもよい。
【0033】また、可逆性感熱記録層および/または保
護層および/または中間層には、ケイソウ土、タルク、
カオリン、焼成カオリン、炭酸カルシウム、炭酸マグネ
シウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ケイ素、水酸化ア
ルミニウム、尿素−ホルマリン樹脂等の顔料、その他
に、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等の高
級脂肪酸金属塩、パラフィン、酸化パラフィン、ポリエ
チレン、酸化ポリエチレン、ステアリン酸アミド、カス
ターワックス等のワックス類を、また、ジオクチルスル
ホコハク酸ナトリウム等の分散剤、さらに界面活性剤、
蛍光染料などを含有させることもできる。
【0034】
【作用】本発明による電子受容性化合物は、ロイコ染料
を発色させる能力を持つにも拘らず、特異的に消色効果
すなわち可逆効果も持ち合わせている。このことは全く
予期しないことであり、通常の感熱記録材料に用いてい
る電子受容性化合物、即ち、2,2−ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)スルホン、4−ヒドロキシ安息香酸ベンジル等では
このような可逆効果は全く見られない。
【0035】本発明の感熱記録材料の画像形成および消
去原理は未だ明確ではないが、以下の様に考えられる。
通常無色ないし淡色の染料前駆体は、フェノール性化合
物のような電子受容性化合物と共に加熱すると染料前駆
体から電子受容性化合物への電子移動が起こり発色す
る。この時、電子受容性化合物分子は発色した染料分子
の極めて近傍に存在していると考えられる。また、発色
した染料分子から電子受容性化合物分子を引き離すと、
発色した染料分子は再び電子を受け取り、発色前の染料
前駆体の状態となる。本発明は加熱により、電子受容性
化合物分子と染料分子との距離を変化させ発色および消
色を行うものと考えられる。
【0036】さらに詳しく述べるならば、本発明による
電子受容性化合物は、その構造の中に大きな脂肪鎖を持
つため、染料前駆体分子および発色した染料分子との相
溶性が低く、凝固した状態では互いに殆ど溶け合わない
と考えられる。また、加熱溶融状態の様に染料前駆体分
子と本発明による電子受容性化合物分子が自由に運動で
きる状態では、染料前駆体分子と本発明による電子受容
性化合物分子は互いにある割合で溶け合い、発色状態と
なる。それ故、発色している溶融状態の混合物をゆっく
り冷却すると、降温するに従い本発明による電子受容性
化合物と染料分子は互いに溶け合わなくなって相分離
し、消色する。この時、本発明による電子受容性化合物
は分子内に、アミド結合等の水素結合能力を持つ結合を
含有しているため、分子間水素結合により速やかに結晶
化してしまう。一方、急速に冷却を行うと、相分離する
前、即ち発色状態のままで固化するため、発色状態が固
定され固化後も発色状態が安定に保持される。
【0037】以上のように、本発明による可逆性感熱記
録材料は、染料分子と本発明による電子受容性化合物と
の相溶状態および相分離状態を作りだし、発色および消
色状態を発現させるものと考えられる。発色を行うに
は、加熱に引き続き急速な冷却が起これば良く、例えば
サーマルヘッド、レーザー光等による加熱により可能で
ある。また、加熱後ゆっくり冷却すれば消色し、例えば
熱ロール、熱スタンプ、サーマルヘッド、高周波加熱、
熱風、電熱ヒーター或いはハロゲンランプ等の光源から
の輻射熱等を用いることにより行える。
【0038】次に、化2で表される電子受容性化合物の
具体的合成例の代表例を以下に示す。中間体として用い
られるω−ヒドロキシフェニルカルボン酸は、例えば、
J.Am.Chem.Soc.,69,3018,(1947) などに記載されている
方法によって合成することができる。
【0039】合成例1 N−[2−(p−ヒドロキシフェニル)アセト]−N′
−n−オクタデカノヒドラジドの合成。撹拌機を付けた
100mlのフラスコ内に、p−ヒドロキシフェニルア
セトヒドラジド3.3g、トリエチルアミン2.1g、
ジメチルアセトアミド30mlを仕込み、加温溶解し
た。これに室温下、オクタデカノイルクロリド5.7g
を滴下し、同温で1時間撹拌した。反応固形物を一度加
温溶解したのち、希塩酸水溶液100ml、氷30gに
投入し、析出した結晶を濾取した。この結晶を順に熱ベ
ンゼン、熱i−プロパノールで洗浄し、目的物7.3g
を得た。融点201℃。
【0040】合成例2 N−[3−(p−ヒドロキシフェニル)プロピオノ]−
N′−n−オクタデカノヒドラジドの合成。撹拌機を付
けた100mlのフラスコ内に、p−ヒドロキシフェニ
ルプロピオノヒドラジド3.6g、トリエチルアミン
2.1g、ジメチルアセトアミド30mlを仕込み、加
温溶解した。これに室温下、オクタデカノイルクロリド
5.7gを滴下し、同温で1時間撹拌した。反応固形物
を一度加温溶解したのち、希塩酸水溶液100ml、氷
30gに投入し、析出した結晶を濾取した。i−プロパ
ノールより再結晶を行い、目的物7.3gを得た。融点
171℃。
【0041】合成例3 N−[5−(p−ヒドロキシフェニル)バレリル]−
N′−n−ドコサノヒドラジドの合成。撹拌機を付けた
100mlのフラスコ内に、p−ヒドロキシフェニルプ
ロバレリックヒドラジド2.1g、トリエチルアミン
1.1g、ジメチルアセトアミド20mlを仕込み、加
温溶解した。これに室温下、別途、ベヘン酸3.4gと
オキサリルクロリド1.9gから合成した酸クロリドを
滴下し、同温で1時間撹拌した。反応固形物を一度加温
溶解したのち、希塩酸水溶液50ml、氷15gに投入
し、析出した結晶を濾取した。i−プロパノールより再
結晶を行い、目的物4.4gを得た。融点146℃。
【0042】合成例4 1−(p−ヒドロキシフェニル)アセトアミド−1−n
−オクタデカノイルアミノメタンの合成。撹拌機、冷却
器を付けた200mlのフラスコ内に、p−ヒドロキシ
フェニルアセトアミド13.2g、N−ヒドロキシメチ
ル−n−オクタデカンアミド20.0g、濃塩酸5滴お
よびテトラヒドロフラン140mlを仕込み、60℃で
5時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却後、300
mlの蒸留水に投入し、析出した結晶を濾取した。i−
プロパノールより再結晶を行い、目的物18.6gを得
た。融点176℃。
【0043】合成例5 N−[2−(p−ヒドロキシフェニル)エチル]−N′
−n−オクタデシルオキサミドの合成。撹拌機を付けた
100mlのフラスコ内に、チラミン塩酸塩5.2g、
アセトニトリル40mlを仕込み、氷冷下トリエチルア
ミン7.6gを加えた。次いで、クロログリオキシル酸
エチル4.1gを30分間かけて滴下し、その後同温に
て1時間撹拌した。反応液を希塩酸水溶液100ml、
氷15gに投入し、酢酸エチルで2回抽出し、これを合
わせ順に希塩酸水溶液、蒸留水、飽和食塩水で洗浄し
た。無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去し
得られた油状物をエタノール300mlに溶解し、オク
タデシルアミン8.2gを加え30分間加熱還流した。
反応液を室温まで冷却後、析出した結晶を濾取し、目的
物8.8gを得た。融点167℃。
【0044】
【実施例】以下実施例によって本発明を更に詳しく説明
する。
【0045】実施例1 (A)可逆性感熱塗液の作製 染料前駆体である3−ジ−n−ブチルアミノ−6−メチ
ル−7−アニリノフルオラン40部を2.5%ポリビニ
ルアルコール水溶液90部と共にボールミルで24時間
粉砕し、染料前駆体分散液を得た。次いでN−[2−
(p−ヒドロキシフェニル)アセト]−N′−n−オク
タデカノヒドラジド100部を2.5%ポリビニルアル
コール水溶液400部と共にボールミルで24時間粉砕
し分散液を得た。上記2種の分散液を混合した後、10
%ポリビニルアルコール水溶液200部、水400部を
添加、よく混合し、可逆性感熱塗液を作製した。
【0046】(B)可逆性感熱記録材料の作製 (A)で調製した可逆性感熱塗液をポリエチレンテレフ
タレート(PET)シートに、固形分塗抹量4g/m2
となる様に塗抹し、乾燥後、スーパーカレンダーで処理
して可逆性感熱記録材料を得た。
【0047】実施例2 実施例1で用いたN−[2−(p−ヒドロキシフェニ
ル)アセト]−N′−n−オクタデカノヒドラジドのか
わりに、N−[3−(p−ヒドロキシフェニル)プロピ
オノ]−N′−n−ドコサノヒドラジドを使用した他
は、実施例1と同様にして可逆性感熱記録材料を得た。
【0048】実施例3 実施例1で用いたN−[2−(p−ヒドロキシフェニ
ル)アセト]−N′−n−オクタデカノヒドラジドのか
わりに、N−[5−(p−ヒドロキシフェニル)バレリ
ル]−N′−n−ドコサノヒドラジドを使用した他は、
実施例1と同様にして可逆性感熱記録材料を得た。
【0049】実施例4 実施例1で用いたN−[2−(p−ヒドロキシフェニ
ル)アセト]−N′−n−オクタデカノヒドラジドのか
わりに、1−(p−ヒドロキシフェニル)アセトアミド
−1−n−オクタデカノイルアミノメタンを使用した他
は、実施例1と同様にして可逆性感熱記録材料を得た。
【0050】実施例5 実施例1で用いたN−[2−(p−ヒドロキシフェニ
ル)アセト]−N′−n−オクタデカノヒドラジドのか
わりに、N−[2−(p−ヒドロキシフェニル)エチ
ル]−N′−n−オクタデシルオキサミドを使用した他
は、実施例1と同様にして可逆性感熱記録材料を得た。
【0051】実施例6 実施例1で用いたN−[2−(p−ヒドロキシフェニ
ル)アセト]−N′−n−オクタデカノヒドラジドのか
わりに、N−[3−(p−ヒドロキシフェニル)プロピ
オニル]−N′−n−オクタデシル尿素を使用した他
は、実施例1と同様にして可逆性感熱記録材料を得た。
【0052】実施例7 実施例1で用いたN−[2−(p−ヒドロキシフェニ
ル)アセト]−N′−n−オクタデカノヒドラジドのか
わりに、4−[2−(p−ヒドロキシフェニル)エチ
ル]−1−n−オクタデカノイルセミカルバジドを使用
した他は、実施例1と同様にして可逆性感熱記録材料を
得た。
【0053】実施例8 実施例1で用いたN−[2−(p−ヒドロキシフェニ
ル)アセト]−N′−n−オクタデカノヒドラジドのか
わりに、1−[3−(p−ヒドロキシフェニル)プロピ
オニル]−4−n−オクタデシルセミカルバジドを使用
した他は、実施例1と同様にして可逆性感熱記録材料を
得た。
【0054】実施例9 実施例1で用いたN−[2−(p−ヒドロキシフェニ
ル)アセト]−N′−n−オクタデカノヒドラジドのか
わりに、1−[2−(p−ヒドロキシフェニル)アセト
アミド]−1−n−テトラデカノイルアミノメタンを使
用した他は、実施例1と同様にして可逆性感熱記録材料
を得た。
【0056】実施例10 実施例1で用いたN−[2−(p−ヒドロキシフェニ
ル)アセト]−N′−n−オクタデカノヒドラジドのか
わりに、1−[3−(p−ヒドロキシフェニル)プロパ
ンアミド]−1−(N′−n−オクタデシルウレイド)
メタンを使用した他は、実施例1と同様にして可逆性感
熱記録材料を得た。
【0057】比較例1 実施例1で用いたN−[2−(p−ヒドロキシフェニ
ル)アセト]−N′−n−オクタデカノヒドラジドのか
わりに、没食子酸とステアリルアミンとの塩を使用した
他は、実施例1と同様にした。
【0058】比較例2 実施例1で用いたN−[2−(p−ヒドロキシフェニ
ル)アセト]−N′−n−オクタデカノヒドラジドのか
わりに、2,2−ビス(p−ヒドロキシフェニル)プロ
パンを使用した他は、実施例1と同様にした。
【0059】比較例3 実施例1で用いたN−[2−(p−ヒドロキシフェニ
ル)アセト]−N′−n−オクタデカノヒドラジドのか
わりに、p−(n−オクタデシルチオ)フェノールを使
用した他は、実施例1と同様にした。
【0060】試験1(発色濃度=熱応答性) 実施例1〜10および比較例1〜3で得た感熱記録材料
を、京セラ製印字ヘッドKJT−256−8MGF1付
き大倉電気製感熱ファクシミリ印字試験機TH−PMD
を用いて印加パルス1.1ミリ秒で印加電圧26ボルト
の条件で印字し、得られた発色画像の濃度を濃度計マク
ベスRD918を用いて測定した。結果を表1に示し
た。
【0061】試験2(発色濃度の経時変化=画像安定
性) 実施例1〜10および比較例1〜3で得た感熱記録材料
を、京セラ製印字ヘッドKJT−256−8MGF1付
き大倉電気製感熱ファクシミリ印字試験機TH−PMD
を用いて、印加パルス1.1ミリ秒で印加電圧26ボル
トの条件で印字し、温度60℃、相対湿度30%の雰囲
気下に14時間保存した後、試験1と同様にして、発色
部の濃度を測定し、下記数1により画像残存率を計算し
た。結果を表1に示した。
【0062】
【数1】A=(C/B)×100 A:画像残存率(%) B:試験前の画像濃度 C:試験後の画像濃度
【0063】試験3(画像の消去性) 実施例1〜10および比較例1〜3で得た感熱記録材料
を、京セラ製印字ヘッドKJT−256−8MGF1付
き大倉電気製感熱ファクシミリ印字試験機TH−PMD
を用いて印加パルス1.1ミリ秒で印加電圧26ボルト
の条件で印字し、得られた発色画像部に熱スタンプを用
いて120℃で1秒間加熱した後、試験1と同様にして
濃度を測定した。結果を表1に示した。
【0064】
【表1】
【0065】表1中、○は消去部の濃度が発色部の濃度
の30%未満で発色部と消去部のコントラストが良好、
△は消去部の濃度が発色部の濃度の30%以上80%未
満でコントラストが不十分、×は消去部の濃度が発色部
の濃度の80%以上で可逆性が認められないことを表
す。
【0066】
【発明の効果】表1に示したように、通常無色ないし淡
色の電子供与性染料前駆体と、加熱により該染料前駆体
に可逆的な色調変化を生じせしめる前記一般式化1で表
される電子受容性化合物とを含有する可逆性感熱記録材
料により、良好なコントラストで画像の形成・消去が可
能で、日常生活の環境下で経時的に安定な、更にはそれ
よりも過酷な条件下においても安定な画像を保持可能な
画像を保持可能な可逆性感熱記録材料を得ることができ
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−201132(JP,A) 特開 平5−124360(JP,A) 特開 平5−294063(JP,A) 特開 平6−171225(JP,A) 特開 平7−68934(JP,A) 特開 平6−210954(JP,A) 特開 平7−156540(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41M 5/28 - 5/34 C09K 9/02

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 通常無色ないし淡色の電子供与性染料前
    駆体と、加熱により該染料前駆体に可逆的な色調変化を
    生じせしめる下記一般式化1で表される電子受容性化合
    物とを含有する可逆性感熱記録材料。 【化1】 (式化1中、nは1以上3以下の整数を、R1単なる
    ビニレンおよび1,4−フェニレンを含まない炭素数1
    から18の二価の炭化水素基を表す。Xは−CONH−
    結合を少なくとも一つ以上持つ、両末端がNH、CO、
    COOの何れかで構成される二価の基を表す。但し、単
    なるアミド、尿素結合、およびウレタン結合は除く。R
    2 は炭化水素環を含まない炭素数1から24の炭化水素
    基を表す。)
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