JP3544420B2 - 可逆性感熱記録材料 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、熱エネルギーを制御することにより画像形成及び消去が可能な可逆性感熱記録材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
感熱記録材料は一般に、支持体上に電子供与性の通常無色ないし淡色の染料前駆体と電子受容性の顕色剤とを主成分とする感熱記録層を設けたものであり、熱ヘッド、熱ペン、レーザー光等で加熱することにより、染料前駆体と顕色剤とが瞬時反応して記録画像が得られるもので、特公昭43−4160号、特公昭45−14039号公報等に開示されている。
【0003】
一般にこのような感熱記録材料は、一度画像を形成するとその部分を消去して再び画像形成前の状態に戻すことは不可能であるため、更に情報を記録する場合には画像が未形成の部分に追記するしかなかった。このため、感熱記録部分の面積が限られている場合には、記録可能な情報が制限され必要な情報を全て記録できないという問題が生じていた。
【0004】
近年、この様な問題に対処するため画像形成・画像消去が繰り返して可能な可逆性感熱記録材料が考案されており、例えば特開昭54−119377号公報、特開昭63−39377号公報、特開昭63−41186号公報では、樹脂母材とこの樹脂母材中に分散された有機低分子から構成された感熱記録材料が記載されている。しかしこの方法は、熱エネルギーによって感熱記録材料の透明度を可逆的に変化させるものであるため、画像形成部と画像未形成部のコントラストが不十分である。
【0005】
また、特開昭50−81157号公報、特開昭50−105555号公報に記載された方法においては、形成する画像は環境温度に従って変化するものであるため、画像形成状態と消去状態を保持する温度が異なっており、常温下ではこの2つの状態を任意の期間安定に保持することができない。
【0006】
更に、特開昭59−120492号公報には、呈色成分のヒステリシス特性を利用し、記録材料をヒステリシス温度域に保つことにより画像形成状態・消去状態を維持する方法が記載されているが、この方法では画像形成及び消去に加熱源と冷却源が必要な上、画像の形成状態及び消去状態を保持できる温度領域がヒステリシス温度領域内に限られる欠点を有しており、日常生活の温度環境で使用するには未だ不十分である。
【0007】
一方、特開平2−188293号公報、特開平2−188294号公報、国際公開第90/11898号パンフレットには、ロイコ染料と加熱によりロイコ染料を発色及び消色させる顕減色剤から構成される可逆性感熱記録媒体が記載されている。顕減色剤は、ロイコ染料を発色させる酸性基と、発色したロイコ染料を消色させる塩基性基を有する両性化合物で、熱エネルギーの制御により酸性基による発色作用または塩基性基による消色作用の一方を優先的に発生させ、発色と消色を行うものである。しかし、この方法では、熱エネルギーの制御のみで完全に発色反応と消色反応を切り換えることは不可能で、両反応がある割合で同時に起こるため、十分な発色濃度が得られず、また消色が完全には行えない。そのため、十分な画像のコントラストが得られない。また、塩基性基の消色作用は常温で発色部にも作用するため、経時的に発色部の濃度が低下する現象が避けられない。更に、特開平5−124360号公報には、加熱によりロイコ染料を発色及び消色させる可逆性感熱記録媒体が記載されており、電子受容性化合物として有機ホスホン酸化合物、α−ヒドロキシ脂肪族カルボン酸、脂肪酸ジカルボン酸及び炭素数12以上の脂肪族基を有するアルキルチオフェノール、アルキルオキシフェノール、アルキルカルバモイルフェノール、没食子酸アルキルエステル等の特定のフェノール化合物が例示されている。しかし、この記録媒体でもやはり発色濃度が低いか、または消色が不完全という二つの問題を同時に解決することはできず、画像の経時的安定性においても実用上満足すべきものにない。更には、特開平5−294063号公報には、上記可逆性感熱記録媒体の消去性を改良する消色促進剤として脂肪酸類、ワックス、高級アルコール、燐酸/安息香酸/フタル酸またはオキシ酸の各種エステル類、シリコーンオイル、液晶性化合物、界面活性剤及び炭素数10以上の脂肪酸飽和炭化水素等が開示されているが、その効果は小さいため、未だ消去時の画像濃度が高く実用的とは云えない。
【0008】
このように従来の技術では、明瞭な画像コントラストを持ち、高濃度な画像の形成及び完全消去が可能で、日常生活の環境下で経時的に安定な画像を保持可能な実用的可逆性感熱記録材料の製造は困難であった。一方、すでに特開平6−210954号公報にて本出願人らは、通常無色ないし淡色の電子供与性染料前駆体に加熱により可逆的な色調変化、すなわち発色及び消色を生じせしめる電子受容性化合物(可逆性顕色剤)が存在することを見出しているが、実用上更に良好な画像品質及び使いやすい記録媒体を得るためには、消色時の画像濃度、消色開始温度及び消色温度範囲等に改善すべき余地があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、良好なコントラストで画像の形成・消去が可能で、日常生活の環境下で経時的に安定な画像を保持可能な可逆性感熱記録材料を提供することである。より具体的には、消色時の画像濃度をより低く、消し残りが少なく、そして消去温度に関しても、より低い温度でかつ幅広い温度領域で均一な消去が可能な可逆性感熱記録材料を提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、支持体上に通常無色ないし淡色の染料前駆体と、加熱後の冷却速度の違いによりこの染料前駆体に可逆的な色調変化を生じせしめる可逆性顕色剤とを含有する可逆性感熱記録層を有する可逆性感熱記録材料において、該可逆性感熱記録層に下記一般式(1)、(2)、(3)、(4)及び(5)で示される消色促進剤の少なくとも1種を含有させることにより、幅広い温度領域で画像の消去が完全にかつ均一に実施可能な可逆性感熱記録材料が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0011】
【化7】
Figure 0003544420
【0012】
式(1)中、Aは二置換アミノ基または窒素原子含有5及び6員環の複素環を表す。Raは炭素数1から12の二価の炭化水素基を表す。Xaは−CONH−結合を1つ以上持つ二価の基を表す。 b1 は炭素数2から10の炭化水素基、R b2 はR b1 との炭素数の合計が24以下の炭化水素基を表す。hは0または1を表す。
【0013】
【化8】
Figure 0003544420
【0014】
式(2)中、Rc及びRdは炭素数1から24の炭化水素基、Reは炭素数1から12の二価の炭化水素基を表す。Rfは炭素数1から28の炭化水素基を表し、基中に酸素原子または硫黄原子を含有してもよい。Xbは−CONH−結合を1つ以上持つ二価の基を表す。
【0015】
【化9】
Figure 0003544420
【0016】
式3中、Rg及びRiは炭素数1から24の炭化水素基を表す。Rhは炭素数1から12の二価の炭化水素基を表す。Xcは−CONH−結合を1つ以上持つ二価の基を表す。
【0017】
【化10】
Figure 0003544420
【0018】
式4中、Rjは炭素数1から12の二価の炭化水素基を、Rkは炭素数1から24の炭化水素基を表す。iは1から3の整数を、jは0または1を表す。
【0019】
【化11】
Figure 0003544420
【0020】
式5中、Rlは炭素数1から24の炭化水素基を表す。Rmは炭素数1から12の二価の炭化水素基を表す。XdはXd末端に−CONH 2 または−CONHNH 2 部分を有する一価の基を表す。kは0または1を表す。ただし、k=0の場合、Xdは単なるアミドを含まない。
【0021】
一般式(1)で表される化合物中、Aは二置換アミノ基または窒素原子含有5及び6員環の複素環である。複素環の具体例としては、5員環のものとして、ピロリジン環、イミダゾリジン環、チアゾリジン環、ピロール環、イミダゾール環、ピラゾール環及びチアゾール環等、6員環のものとして、ピペリジン環、モルホリン環、チオモルホリン環、ピペラジン環、ピリジン環及びピリミジン環等が挙げられるが、環中の窒素原子はRaと直接結合していても、していなくともどちらでもよい。更に、二置換アミノ基または窒素原子含有5及び6員環の複素環は低級アルキル基、アラルキル基、アリール基及び水酸基等で置換されていてもよい。また、Raは具体的には炭素数1から12の二価の炭化水素基であるが、好ましくはアルキレン基を表し、基中に芳香環を1つ以上含んでいてもよいし、更には芳香環のみであってもよい。Xaは−CONH−結合を1つ以上持つ二価の基を表すが、その具体例としては、アミド(−CONH−、−NHCO−)、ウレタン(−NHCOO−、−OCONH−)、ジアシルアミン(−CONHCO−)、ジアシルヒドラジド(−CONHNHCO−)、蓚酸ジアミド(−NHCOCONH−)、アシル尿素(−CONHCONH−、−NHCONHCO−)、3−アシルカルバジド酸エステル(−CONHNHCOO−)、セミカルバジド(−NHCONHNH−、−NHNHCONH−)、アシルセミカルバジド(−CONHNHCONH−、−NHCONHNHCO−)、ジアシルアミノメタン(−CONHCH2NHCO−)、1−アシルアミノ−1−ウレイドメタン(−CONHCH2NHCONH−、−NHCONHCH2NHCO−)、マロンアミド(−NHCOCH2CONH−)、尿素(−NHCONH−)等の基が挙げられる。 b1 は炭素数2から10の炭化水素基、R b2 はR b1 との炭素数の合計が24以下の炭化水素基である。
【0022】
一般式(1)で表される化合物の具体例としては、以下に示す化合物が挙げられるが、本発明はこれに限定されない。
【0023】
まず、Aが二置換アミノ基である例としては、N−(3−ジエチルアミノプロピル)−11−デシルチオウンデカンアミド、N−(3−ジエチルアミノプロピル)カルバミド酸−11−ドデシルチオウンデシル、N−(2−オクタデシルチオエチル)カルバミド酸−6−ジエチルアミノヘキシル、N−6−ジメチルアミノカプロノ−N′−3−ドデシルチオプロピオノヒドラジド、10−(ドデシルチオ)デシルカルバミド酸−6−ジシクロヘキシルアミノカプリル、1−(3−ジエチルアミノプロピオノ)−4−(10−デシルチオデシル)セミカルバジド、1−(3−ジメチルアミノプロピオニルアミノ)−1−(11−ドデシルチオデカノイルアミノ)メタン、N−3−ジエチルアミノプロピル−N′−10−ドデシルチオデシルウレア等が挙げられる。
【0024】
Aが窒素原子含有5及び6員環の複素環である例としては、N−(2−ドデシルチオ)エチルカルバミド酸−2−(1−ピロリジニル)エチル、N−3−ピロリジニルプロピオノ−N′−11−デシルチオウンデカノヒドラジド、N−5−1H−テトラゾリル−N′−10−デシルチオデシルウレア、N−2−チアゾリル−N′−10−ドデシルチオデシルオキサミド、1−(11−ドデシルチオウンデカノ)−4−(2−チアゾリニル)セミカルバジド、N−ピペリジノカルバミド酸−6−オクタデシルチオヘキシル、N−〔2−(1−ピペリジノ)エチル〕−11−シクロヘキシルチオウンデカンアミド、N−(10−デシルチオデシル)カルバミド酸−2−(1−ピペリジノ)エチル、N−〔3−(1−ピペリジノ)プロピオノ〕−N′−3−ドデシルチオプロピオノヒドラジド、1−〔3−(1−ピペリジノ)プロピオノ〕−4−(10−デシルチオデシル)セミカルバジド、N−〔11−(1−ピペリジノ)ウンデカノ〕−N′−3−ドデシルチオプロピオノヒドラジド、N−(4−ピペリジニル)カルボ−N′−11−ドデシルチオウンデカノヒドラジド、1−〔4−(1−メチル)ピペリジニルカルボ〕−4−(10−ドデシルチオデシル)セミカルバジド、N−〔2−(4−ヒドロキシ−1−ピペリジニル)エチル〕−11−ドデシルチオウンデカンアミド、N−(2−モルホリノエチル)−11−デシルチオウンデカンアミド、N−(10−ドデシルチオデシル)カルバミド酸−6−モルホリノヘキシル、N−10−デシルチオデシルカルバミド酸−2−モルホリノエチル、N−11−モルホリノウンデカノ−N′−3−シクロヘキシルチオプロピオノヒドラジド、N−3−モルホリノプロピル−N′−10−デシルチオデシルオキサミド、N−11−ドデシルチオウンデシルオキシカルボ−N′−3−モルホリノプロピオノヒドラジド、N−(3−モルホリノプロピル)−3−ドデシルチオプロパンアミド、1−(3−モルホリノプロピオニルアミノ)−1−(11−デシルチオプロピオニルアミノ)メタン、N−2−モルホリノエチル−N′−10−デシルチオデシルマロンジアミド等が挙げられる。
【0025】
一般式(2)で表される化合物中、Rc及びRdは炭素数1から24の炭化水素基であるが、同一でも異なっていてもよい。また、Reは炭素数1から12の二価の炭化水素基であり、好ましくはアルキレン基を表すが、基中に芳香環を含んでいてもよいし、更には芳香環のみであってもよい。Rfは炭素数1から28の炭化水素基を表し、好ましくは脂肪族炭化水素基である。また、Rfがその基中に酸素原子または硫黄原子を含む場合は、Rfはそれぞれ−Rf1−O−Rf2または−Rf1−S−Rf2と表され、Rf1とRf2は二つの基の炭素数の和が2から28になるアルキレン基とアルキル基を示す。更に、Rc、Rd、Re及びRf(Rf1及びRf2)の炭素数の和が18から64である場合が特に好ましい。一方、Xbは−CONH−結合を1つ以上持つ二価の基を表すが、その具体例としては、アミド(−CONH−、−NHCO−)、尿素(−NHCONH−)、ウレタン(−NHCOO−、−OCONH−)、ジアシルアミン(−CONHCO−)、ジアシルヒドラジド(−CONHNHCO−)、蓚酸ジアミド(−NHCOCONH−)、アシル尿素(−CONHCONH−、−NHCONHCO−)、3−アシルカルバジド酸エステル(−CONHNHCOO−)、セミカルバジド(−NHCONHNH−、−NHNHCONH−)、アシルセミカルバジド(−CONHNHCONH−、−NHCONHNHCO−)、ジアシルアミノメタン(−CONHCH2NHCO−)、1−アシルアミノ−1−ウレイドメタン(−CONHCH2NHCONH−、−NHCONHCH2NHCO−)、マロンアミド(−NHCOCH2CONH−)等の基が挙げられる。更に、Xbが尿素、ウレタン、ジアシルヒドラジドである場合は、安価に製造することが可能であり、特に好ましい。
【0026】
一般式(2)で表される化合物の具体例としては、以下に示す化合物が挙げられるが、本発明はこれに限定されない。
【0027】
N−〔3−(ジメトキシホスホリル)プロピル〕オクタデカンアミド、N−テトラデシル−3−(ジエトキシホスホリル)プロパンアミド、N−〔2−(ジメトキシホスホリル)エチル〕−N′−テトラデシル尿素、N−〔3−(ジエトキシホスホリル)プロピル〕−N′−オクタデシル尿素、N−〔3−(ジブトキシホスホリル)プロピル〕−N′−オクタデシル尿素、N−〔p−(ジブトキシホスホリル)フェニル〕−N′−ドコシル尿素、N−〔3−(ジエトキシホスホリル)プロピル〕−N′−(10−デシルオキシデシル)尿素、N−〔3−(ジメトキシホスホリル)プロピル〕カルバミド酸ヘキサデシル、N−〔3−(ジエトキシホスホリル)プロピル〕カルバミド酸ヘキサデシル、N−オクタデシルカルバミド酸〔3−(ジエトキシホスホリル)プロピル〕、N−(3−オクタデシルチオプロピル)カルバミド酸〔3−(ジエトキシホスホリル)プロピル〕、N−オクタデカノイル−3−(ジエトキシホスホリル)プロパンアミド、N−〔3−(ジメトキシホスホリル)プロピオノ〕−N′−オクタデカノヒドラジド、N−〔3−(ジエトキシホスホリル)プロピオノ〕−N′−オクタデカノヒドラジド、N−〔11−(ジエトキシホスホリル)ウンデカノ〕−N′−オクタノヒドラジド、N−〔3−(ジブトキシホスホリル)プロピオノ〕−N′−テトラデカノヒドラジド、N−〔3−(ジオクチルオキシホスホリル)プロピオノ〕−N′−デカノヒドラジド、N−〔3−(ジドデシルオキシホスホリル)プロピオノ〕−N′−オクタノヒドラジド、N−〔p−(ジエトキシホスホリルメチル)ベンゾ〕−N′−ドコサノヒドラジド、〔3−(ジエトキシホスホリル)プロピオノ〕−N′−(11−デシルチオウンデカノ)ヒドラジド、N−〔3−(ジエトキシホスホリル)プロピオニル〕−N′−オクタデシルオキサミド、N−〔3−(ジブトキシホスホリル)プロピオニル〕−N′−テトラデシルオキサミド、N−〔3−(ジエトキシホスホリル)プロピオニル〕−N′−オクタデシル尿素、N−〔3−(ジエトキシホスホリル)プロピル〕−N′−オクタデカノイル尿素、3−〔3−(ジエトキシホスホリル)プロピオニル〕カルバジド酸ヘキサデシル、1−テトラデシル−4−〔3−(ジエトキシホスホリル)プロピル〕セミカルバジド、1−〔3−(ジエトキシホスホリル)プロピオノ〕−4−オクタデシルセミカルバジド、1−〔11−(ジブトキシホスホリル)ウンデカノ〕−4−オクタデシルセミカルバジド、1−〔3−(ジエトキシホスホリル)プロピオニルアミノ〕−1−オクタデカノイルアミノメタン、1−〔3−(ジブトキシホスホリル)プロピオニルアミノ〕−1−(N′−オクタデシシルウレイド)メタン、N−〔3−(ジエトキシホスホリル)プロピオニル〕−N′−オクタデシルマロンアミド等が挙げられる。
【0028】
一般式(3)で表される化合物中、Rg及びRiは炭素数1から24の炭化水素基を表す。Rhは具体的には炭素数1から12の二価の炭化水素基であるが、好ましくはアルキレン基を表し、基中に芳香環を含んでいてもよいし、更には芳香環のみであってもよい。好ましくはRg、Rh及びRiの炭素数の和が20から40である。Xcは−CONH−結合を1つ以上持つ二価の基を表すが、その具体例としては、アミド(−CONH−、−NHCO−)、尿素(−NHCONH−)、ウレタン(−NHCOO−、−OCONH−)、ジアシルアミン(−CONHCO−)、ジアシルヒドラジド(−CONHNHCO−)、蓚酸ジアミド(−NHCOCONH−)、アシル尿素(−CONHCONH−、−NHCONHCO−)、3−アシルカルバジン酸エステル(−CONHNHCOO−)、セミカルバジド(−NHCONHNH−、−NHNHCONH−)、アシルセミカルバジド(−CONHNHCONH−、−NHCONHNHCO−)、ジアシルアミノメタン(−CONHCH2NHCO−)、1−アシルアミノ−1−ウレイドメタン(−CONHCH2NHCONH−、−NHCONHCH2NHCO−)、マロンアミド(−NHCOCH2CONH−)等の基が挙げられる。
【0029】
一般式(3)で表される化合物の具体例としては、以下に示す化合物が挙げられるが、本発明はこれに限定されない。
【0030】
N−〔2−(プロピルスルフィニルエチル)〕オクタデカンアミド、N−ヘキサデシル〔2−(プロピルスルフィニルエタン)〕アミド、N−〔3−(メチルスルフィニル)プロピル〕−N′−オクタデシル尿素、N−〔2−(オクチルスルフィニル)エチル〕−N′−デシル尿素、N−〔2−(メチルスルフィニル)エチル〕カルバミド酸ヘキサデシル、N−ヘキサデシルカルバミド酸〔4−(メチルスルフィニル)ブチル〕、N−〔2−(プロピルスルフィニル)アセチル〕オクタデカンアミド、N−〔3−(メチルスルフィニル)プロピオニル〕−N′−オクタデカノヒドラジド、N−〔4−(ヘキシルスルフィニル)ブチリル〕−N′−ドデカノヒドラジド、N−〔3−(メチルスルフィニル)プロピル〕−N′−オクタデシルオキサミド、N−〔p−(デシルスルフィニル)フェニル〕−N′−オクタデシルオキサミド、N−〔11−(メチルスルフィニル)ウンデカノイル〕−N′−デシル尿素、N−ヘキサデカノイル−N′−〔3−(ブチルスルフィニル)プロピル〕尿素、3−〔3−(メチルスルフィニル)プロピオニル〕カルバジン酸ヘキサデシル、1−〔2−(デシルスルフィニル)アセチル〕−4−オクタデシルセミカルバジド、1−ドデカノ−4−〔3−(ドデシルスルフィニル)プロピル〕セミカルバジド、1−〔3−(エチルスルフィニル)プロピオニルアミノ〕−1−オクタデカノイルアミノメタン、1−〔p−(ブチルスルフィニル)ベンゾイルアミノ〕−1−(N′−オクタデシルウレイド)メタン、N−〔2−(プロピルスルフィニル)エチル〕−N′−オクタデシルマロンジアミド等が挙げられる。
【0031】
一般式(4)で表される化合物中、iは1から3の整数を表すが、好ましくはiが1または2で表される化合物、すなわち5及び6原子環形成化合物である。Rjは具体的には炭素数1から12の二価の炭化水素基であるが、好ましくはアルキレン基を表し、基中に芳香環を含んでいてもよいし、更には芳香環のみであってもよい。jは硫黄原子の有無を表す。
【0032】
一般式(4)で表される化合物の具体例としては、以下に示す化合物が挙げられるが、本発明はこれに限定されない。
【0033】
まず、iが1の化合物である例としては、N−テトラデシルスクシンイミド、N−ヘキサデシルスクシンイミド、オクタデシルスクシンイミド、N−ドコシルスクシンイミド、N−ドデシルグルタルイミド、N−(4―ヘプチルフェニル)グルタルイミド、N−テトラデシルグルタルイミド、N−ヘキサデシルグルタルイミド、N−オクタデシルグルタルイミド、N−ドコシルグルタルイミド、N−ドデシルアジピンイミド、N−オクタデシルアジピンイミド等が挙げられる。
【0034】
また、iが2の化合物である例としては、N−(2−デシルチオ)エチルスクシンイミド、N−(2−ドデシルチオ)エチルスクシンイミド、N−(2−オクタデシルチオ)エチルスクシンイミド、N−(3−デシルチオ)プロピルスクシンイミド、N−(3−ドデシルチオ)プロピルスクシンイミド、N−(3−オクタデシルチオ)プロピルスクシンイミド、N−(5−オクチルチオ)ペンチルスクシンイミド、N−(5−デシルチオ)ペンチルスクシンイミド、N−(5−ドデシルチオ)ペンチルスクシンイミド、N−(5−オクタデシルチオ)ペンチルスクシンイミド、N−(10−オクチルチオ)デシルスクシンイミド、N−(10−デシルチオ)デシルスクシンイミド、N−(10−ドデシルチオ)デシルスクシンイミド、N−(10−オクタデシルチオ)デシルスクシンイミド、N−(4−ドデシルチオ)フェニルスクシンイミド、N−(4−ドデシルチオ)フェニルスクシンイミド、N−(4−オクタデシルチオ)フェニルスクシンイミド、N−(2−シクロヘキシルチオ)エチルスクシンイミド、N−(3−シクロヘキシルチオ)プロピルスクシンイミド、N−(5−シクロヘキシルチオ)ペンチルスクシンイミド、N−(10−シクロヘキシルチオ)デシルスクシンイミド、N−(4−シクロヘキシルチオ)フェニルスクシンイミド、N−(2−デシルチオ)エチルグルタルイミド、N−(2−ドデシルチオ)エチルグルタルイミド、N−(2−オクタデシルチオ)エチルグルタルイミド、N−(3−デシルチオ)プロピルグルタルイミド、N−(3−ドデシルチオ)プロピルグルタルイミド、N−(オクタデシルチオ)プロピルグルタルイミド、N−(5−オクチルチオ)ペンチルグルタルイミド、N−(5−デシルチオ)ペンチルグルタルイミド、N−(5−ドデシルチオ)ペンチルグルタルイミド、N−(5−オクタデシルチオ)ペンチルグルタルイミド、N−(10−オクチルチオ)デシルグルタルイミド、N−(10−デシルチオ)デシルグルタルイミド、N−(10−ドデシルチオ)デシルグルタルイミド、N−(10−オクタデシルチオ)デシルグルタルイミド、N−(4−ドデシルチオ)フェニルグルタルイミド、N−(4−ドデシルチオ)フェニルグルタルイミド、N−(4−オクタデシルチオ)フェニルグルタルイミド、N−(2−シクロヘキシルチオ)エチルグルタルイミド、N−(3−シクロヘキシルチオ)プロピルグルタルイミド、N−(5−シクロヘキシルチオ)ペンチルグルタルイミド、N−(10−シクロヘキシルチオ)デシルグルタルイミド、N−(4−シクロヘキシルチオ)フェニルグルタルイミド、N−(2−デシルチオ)エチルアジピンイミド、N−(2−ドデシルチオ)エチルアジピンイミド、N−(2−オクタデシルチオ)エチルアジピンイミド、N−(3−デシルチオ)プロピルアジピンイミド、N−(3−ドデシルチオ)プロピルアジピンイミド、N−(オクタデシルチオ)プロピルアジピンイミド、N−(5−オクチルチオ)ペンチルアジピンイミド、N−(5−デシルチオ)ペンチルアジピンイミド、N−(5−ドデシルチオ)ペンチルアジピンイミド、N−(5−オクタデシルチオ)ペンチルアジピンイミド、N−(10−オクチルチオ)デシルアジピンイミド、N−(10−デシルチオ)デシルアジピンイミド、N−(10−ドデシルチオ)デシルアジピンイミド、N−(10−オクタデシルチオ)デシルアジピンイミド、N−(4−ドデシルチオ)フェニルアジピンイミド、N−(4−ドデシルチオ)フェニルアジピンイミド、N−(4−オクタデシルチオ)フェニルアジピンイミド、N−(2−シクロヘキシルチオ)エチルアジピンイミド、N−(3−シクロヘキシルチオ)プロピルアジピンイミド、N−(5−シクロヘキシルチオ)ペンチルアジピンイミド、N−(10−シクロヘキシルチオ)デシルアジピンイミド、N−(4−シクロヘキシルチオ)フェニルアジピンイミド等が挙げられる。
【0035】
一般式(5)で表される化合物中、Xd末端に−CONH 2 または−CONHNH 2 部分を有する一価の基を表すが、その具体例としては、アミド(−CONH2)、尿素(−NHCONH2)、ウレタン(−OCONH2)、アシルヒドラジド(−CONHNH2)、蓚酸ジアミド(−NHCOCONH2)、アシル尿素(−CONHCONH2)、カルバジン酸エステル(−OCONHNH2)、セミカルバジド(−NHCONHNH2)、1−アシルセミカルバジド(−CONHNHCONH2)、1−アシルアミノ−1−ウレイドメタン(−CONHCH2NHCONH2)、マロンアミド(−NHCOCH2CONH2)等の基が挙げられる。しかし、k=0の場合、Xdは単なるアミド(−CONH2)を含まない。Rmは炭素数1から12の二価の炭化水素基であるが、好ましくはアルキレン基を表し、基中に芳香環を含んでいてもよいし、更には芳香環のみであってもよい。また、k=0の場合、Rlの炭素数が12以上である場合が特に好ましく、k=1の場合、RlとRmの炭素数の和が16から30である場合が特に好ましい。
【0036】
一般式(5)で表される化合物の具体例としては、以下に示す化合物が挙げられるが、本発明はこれに限定されない。
【0037】
まず、k=0である化合物の例としては、オクタデカノヒドラジド、ドコサノヒドラジド、オクタデシル尿素、ヘキサデシル尿素、ドデシル尿素、カルバミド酸ヘキサデシル、カルバミド酸ドデシル、N−オクタデカノ尿素、N−テトラデカノ尿素、カルバジン酸ヘキサデシル、カルバジン酸ドコシル、N−オクタデシルオキサミド、N−ドデシルオキサミド、4−オクタデシルセミカルバジド、4−ヘキサデシルセミカルバジド、1−テトラデカノセミカルバジド、1−オクタデカノセミカルバジド、1−ドコサノセミカルバジド、3−(オクタデシルアミノ)オキサリルヒドラジン、3−(テトラデシルアミノ)オキサリルヒドラジン、1−(オクタデシルアミノカルボニル)セミカルバジド、1−(ヘキサデシルアミノカルボニル)セミカルバジド、N−オクタデシルマロンジアミド、N−ドコシルマロンジアミド、1−オクタデカノアミノ−1−ウレイドメタン、1−ヘキサデカノアミノ−1−ウレイドメタン等が挙げられる。
【0038】
また、k=1である例としては、3−(オクタデシルチオ)プロピオンアミド、11−(デシルチオ)ウンデカンアミド、6−(テトラデシルチオ)ヘキサンアミド、11−(オクタデシルチオ)ウンデカンアミド、2−(ヘキサデシルチオ)アセトアミド、3−(ドコシルチオ)プロピオノヒドラジド、11−(オクタデシルチオ)ウンデカノヒドラジド、6−(ドデシルチオ)ヘキサノヒドラジド、N−〔2−(オクタデシルチオ)エチル〕尿素、N−〔2−(テトラデシルチオ)エチル〕尿素、N−〔2−(ヘキサデシルチオ)エチル〕オキサミド、N−〔4−(ドデシルチオ)ブチル〕オキサミド、カルバミド酸〔1−(オクチルチオ)デシル〕、カルバミド酸〔12−(ウンデシルチオ)ドデシル〕、カルバジン酸〔10−(ヘキシルチオ)デシル〕、カルバジン酸〔4−(ドコシルチオ)ブチル〕、4−〔3−(オクタデシルチオ)プロピル〕セミカルバジド、4−〔3−(デシルチオ)デシル〕セミカルバジド、1−〔6−(ドデシルチオ)ヘキサノ〕セミカルバジド、1−〔4−(ヘキサデシルチオ)ブタノ〕セミカルバジド、1−〔3−(テトラデシルチオ)プロピオニルアミノ〕ウレイド、1−〔8−(テトラデシルチオ)オクタノイルアミノ〕ウレイド、N−〔11−(ドコシルチオ)ウンデカノイル〕マロンアミド、N−〔3−(ヘキサデシルチオ)プロピオニル〕マロンアミド、p−(オクタデシルチオ)ベンズアミド、p−〔(ヘキサデシルチオ)メチル〕ベンズアミド、p−(テトラデシルチオ)ベンズヒドラジド、p−(オクタデシルチオ)フェニルアセトヒドラジド等が挙げられる。
【0039】
本発明に係わる一般式(1)乃至(5)で表される化合物の好ましい使用量は、染料前駆体に対し0.5重量%以上1000重量%以下であり、より好ましくは1重量%以上200重量%以下である。更に、印字画像の耐熱保存性を考慮すれば、5重量%以上100重量%以下が最も好ましい。また、一般式(1)乃至(5)で表される化合物は単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい
【0040】
一方、本発明に用いられる可逆性顕色剤としては特に限定されるものではく、例えば特開平2−188293号公報、特開平2−188294号公報及び国際公開第90/11898号パンフレットに記載の顕減色剤や、特開平5−124360号報記載の有機ホスホン酸、カルボン酸またはフェノール化合物等の可逆顕色剤も用いることができるが、発色濃度や消色性の点で下記一般式(6)で表されるものが特に好ましい。更に、下記一般式(6)の化合物と同様の特性であれば、これらの範囲外の化合物も本発明に用いることができる。尚、一般式(6)の化合物の合成方法は本出願人による特開平6−210954号公報、特願平5−160547号、特願平5−256825号、特願平5−317555号、特願平5−328101号及び特願平6−10310号に記載している。
【0041】
【化12】
Figure 0003544420
【0042】
式(6)中、pは1から3の整数、q、r及びsは各々0または1を表す。但し、qが1の場合、rは1を示す。R1及びR2は炭素数1から18の二価の炭化水素基、R3は炭素数1から24の炭化水素基を表す。X1は−CONH−結合を1つ以上持つ二価の基を表し、X2は−CONH−結合を1つ以上持つ二価の基、酸素原子または硫黄原子を表す。
【0043】
上記一般式(6)で表される化合物中、R1及びR2は炭素数1から18の二価の炭化水素基であるが、基中に芳香環を含んでもよく、また芳香環のみであってもよい。X1及びX2で示される−CONH−結合を1つ以上持つ二価の基とは、具体例にはアミド(−CONH−、−NHCO−)、尿素(−NHCONH−)、ウレタン(−NHCOO−、−OCONH−)、ジアシルアミン(−CONHCO−)、ジアシルヒドラジド(−CONHNHCO−)、蓚酸ジアミド(−NHCOCONH−)、アシル尿素(−CONHCONH−、−NHCONHCO−)、3−アシルカルバジド酸エステル(−CONHNHCOO−)、セミカルバジド(−NHCONHNH−、−NHNHCONH−)、アシルセミカルバジド(−CONHNHCONH−、−NHCONHNHCO−)、ジアシルアミノメタン(−CONHCH2NHCO−)、1−アシルアミノ−1−ウレイドメタン(−CONHCH2NHCONH−、−NHCONHCH2NHCO−)、マロンアミド(−NHCOCH2CONH−)等の基である。
【0044】
一般式(6)で表される化合物は電子受容性化合物であり、ロイコ染料を発色させる能力を持つにも拘わらず、特異的に消色効果、すなわち可逆効果も持ち合わせている。尚、通常の感熱記録材料に用いている電子受容性化合物、すなわち2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、4−ヒドロキシ安息香酸ベンジル等ではこのような可逆効果は全く見られない。以下に、一般式()で示される電子受容性化合物の具体例を挙げるが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0045】
例えば、一般式(6)中、q=0/r=0/s=0である化合物としては、4′−ヒドロキシヘキサデカンアニリド、N−オクタデシル−4−ヒドロキシベンズアミド、N−(4−ヒドロキシフェニル)−N′−オクタデシル尿素、N−(4−ヒドロキシベンゾ)−N′−オクタデカノヒドラジド、N−(3,4−ジヒドロキシフェニル−N′−オクタデシルオキサミド等。
【0046】
一般式(6)中、q=0/r=1/s=0である化合物としては、N−〔2−(4−ヒドロキシフェニル)エチル〕−N′−オクタデシル尿素、N−〔3−(4−ヒドロキシフェニル)プロピオノ〕−N′−オクタデカノヒドラジド、N−〔3−(4−ヒドロキシフェニル)プロピオノ〕−N′−ドコサノヒドラジド、1−〔3−(4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル〕アミノ−1−オクタデカノイルアミノメタン、1−(4−ヒドロキシフェニルアセチル)−4−オクタデシルセミカルバジド等。
【0047】
一般式(6)中、q=1/r=1/s=0である化合物としては、N−ヘキサデシル−(4−ヒドロキシフェニルチオ)アセトアミド、N−〔2−(4−ヒドロキシフェニルチオ)エチル〕−N′−オクタデシル尿素、N−(4−ヒドロキシフェニルチオ)アセト−N′−ドコサノヒドラジド、N−〔11−(4−ヒドロキシフェニルチオ)ウンデカノ〕−N′−デカノヒドラジド、N−〔2−(4−ヒドロキシフェニルチオ)エチル〕−N′−オクタデシルオキサミド、N−〔4−(4−ヒドロキシフェニルチオ)フェニル〕−N′−オクタデシルオキサミド、N−〔4−(4−ヒドロキシフェニルチオメチル)ベンゾ〕−N′−ドコサノヒドラジド等。
【0048】
一般式(6)中、q=0/r=0/s=1である化合物としては、N−(4−ヒドロキシフェニル)−3−ドデシルチオプロパンアミド、N−(4−ヒドロキシフェニル)−N′−3−オクタデシルチオプロピル尿素、4−ヒドロキシ−4′−オクタデシルオキシベンズアニリド、4−ヒドロキシ−4′−ドデシルチオベンズアニリド、2−(4−オクタデカノイルアミノフェニル)−4′−ヒドロキシアセトアニリド、2−〔4−(N′−オクタデシルウレイド)フェニル〕−4′−ヒドロキシアセトアニリド等。
【0049】
一般式(6)中、q=0/r=1/s=1である化合物としては、N−〔3−(4−ヒドロキシフェニル)プロピオノ〕−N′−(3−ドデシルチオプロピオノ)ヒドラジド、N−〔3−(3,4−ジヒドロキシフェニル)プロピオノ〕−N′−(11−デシルチオウンデカノ)ヒドラジド等。
【0050】
一般式(6)中、q=1/r=1/s=1である化合物としては、N−〔3−(4−ヒドロキシフェニルチオ)プロピオノ〕−N′−(3−オクタデシルチオプロピオノ)ヒドラジド、N−〔11−(3,4,5−トリヒドロキシフェニルチオ)ウンデカノ〕−N′−(11−オクタデシルチオウンデカノ)ヒドラジド等が挙げられる。
【0051】
これらの可逆性顕色剤は単独でも、または2種以上を混合して使用してもよく、染料前駆体に対する可逆性顕色剤の使用量は、5〜5000重量%、好ましくは10〜3000重量%である。
【0052】
本発明に用いられる通常無色ないし淡色の電子供与性染料前駆体としては、一般に感圧記録紙や感熱記録紙等に用いられる公知な化合物に代表されるが、特に制限されるものではない。具体的な例としては、例えば下記に挙げるもの等があるが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0053】
(1)トリアリールメタン系化合物
3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド(クリスタルバイオレットラクトン)、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(1,2−ジメチルインドール−3−イル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−メチルインドール−3−イル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−フェニルインドール−3−イル)フタリド、3,3−ビス(1,2−ジメチルインドール−3−イル)−5−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(1,2−ジメチルインドール−3−イル)−6−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(9−エチルカルバゾール−3−イル)−5−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(2−フェニルインドール−3−イル)−5−ジメチルアミノフタリド、3−p−ジメチルアミノフェニル−3−(1−メチルピロ
ール−2−イル)−6−ジメチルアミノフタリド等。
【0054】
(2)ジフェニルメタン系化合物
4,4′−ビス(ジメチルアミノフェニル)ベンズヒドリルベンジルエーテル、N−クロロフェニルロイコオーラミン、N−2,4,5−トリクロロフェニルロイコオーラミン等。
【0055】
(3)キサンテン系化合物
ローダミンBアニリノラクタム、ローダミンB−p−クロロアニリノラクタム、3−ジエチルアミノ−7−ジベンジルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−オクチルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−フェニルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−メチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(3,4−ジクロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(2−クロロアニリノ)フルオラン、
【0056】
3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−トリル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピペリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−トリル)アミノ−6−メチル−7−フェネチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(4−ニトロアニリノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−メチル−N−プロピル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−イソアミル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−メチル−N−シクロヘキシル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−テトラヒドロフリル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン等。
【0057】
(4)チアジン系化合物
ベンゾイルロイコメチレンブルー、p−ニトロベンゾイルロイコメチレンブルー等。
【0058】
(5)スピロ系化合物
3−メチルスピロジナフトピラン、3−エチルスピロジナフトピラン、3,3′−ジクロロスピロジナフトピラン、3−ベンジルスピロジナフトピラン、3−メチルナフト−(3−メトキシベンゾ)スピロピラン、3−プロピルスピロベンゾピラン等。
【0059】
前記通常無色ないし淡色の染料前駆体は単独でも、または2種以上を混合して使用してもよい。
【0060】
本発明の可逆性感熱記録材料の製造方法の具体例としては、染料前駆体と可逆性顕色剤を主成分とし、これに本発明による化合物を添加し、支持体上に塗布して可逆性感熱記録層を形成する方法が挙げられる。
【0061】
染料前駆体と可逆性顕色剤及び本発明による化合物を可逆性感熱記録層に含有させるための塗液作製方法としては、各々の化合物を単独で溶媒に溶解もしくは分散媒に分散してから混合する方法、各々の化合物を混ぜ合わせてから溶媒に溶解もしくは分散媒に分散する方法、各々の化合物を加熱溶解し均一化した後冷却し、溶媒に溶解もしくは分散媒に分散する方法等が挙げられるが、特に限定されるものではない。分散時には必要なら分散剤を用いてもよい。水を分散媒として使う場合の分散剤としてはポリビニルアルコール等の水溶性高分子や各種の界面活性剤が利用できる。水系の分散の際は、エタノール等の水溶性有機溶媒を混合してもよい。この他に炭化水素類に代表される有機溶媒が分散媒の場合は、レシチンや燐酸エステル類等を分散剤に用いてもよい。
【0062】
また、可逆性感熱記録層の強度を向上させるなどの目的で、バインダーを可逆性感熱記録層中に添加することも可能である。バインダーの具体例としては、デンプン類、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、カゼイン、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ソーダ、アクリル酸アミド/アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸アミド/アクリル酸エステル/メタクリル酸3元共重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩、エチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩等の水溶性高分子、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、ポリアクリル酸エステル、スチレン/ブタジエン共重合体、アクリロニトリル/ブタジエン共重合体、アクリル酸メチル/ブタジエン共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体、エチレン/塩化ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル、エチレン/塩化ビニリデン共重合体、ポリ塩化ビニリデン等のラテックス等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0063】
また、可逆性感熱記録層の発色感度を調節するための添加剤として、熱可融性物質を可逆性感熱記録層中に含有させることもできる。60〜200℃の融点を有するものが好ましく、特に80〜180℃の融点を有するものが好ましい。一般の感熱記録紙に用いられている増感剤を使用することもできる。これらの化合物としては、N−ヒドロキシメチルステアリン酸アミド、ベヘン酸アミド、ステアリン酸アミド、パルミチン酸アミド等のワックス類、2−ベンジルオキシナフタレン等のナフトール誘導体、p−ベンジルビフェニル、4−アリルオキシビフェニル等のビフェニル誘導体、1,2−ビス(3−メチルフェノキシ)エタン、2,2′−ビス(4−メトキシフェノキシ)ジエチルエーテル、ビス(4−メトキシフェニル)エーテル等のポリエーテル化合物、炭酸ジフェニル、蓚酸ジベンジル、蓚酸ビス(p−メチルベンジル)エステル等の炭酸または蓚酸ジエステル誘導体等が挙げられ、2種以上併用して添加することもできる。
【0064】
本発明の可逆性感熱記録材料に用いられる支持体としては、紙、各種不織布、織布、ポリエチレンテレフタレートやポリプロピレン等の合成樹脂フィルム、ポリエチレン、ポリプロピレン等の合成樹脂をラミネートした紙、合成紙、金属箔、ガラス等、またはこれらを組み合わせた複合シートを目的に応じて任意に用いることができるが、これらに限定されるものではなく、これらは不透明、半透明または透明のいずれであってもよい。地肌を白色その他の特定の色に見せるために、白色顔料や有色染顔料や気泡を支持体中または表面に含有させても良い。特にフィルム類等水性塗布を行う場合で、支持体の親水性が小さく、可逆性感熱記録層の塗布困難な場合は、コロナ放電等による表面の親水化処理やバインダーに用いるのと同様の水溶性高分子類を、支持体表面に塗布するなどの易接着処理してもよい。
【0065】
本発明の可逆性感熱記録材料の層構成は、可逆性感熱記録層のみであっても良い。必要に応じて、可逆性感熱記録層上に保護層を設けることも、また可逆性感熱記録層と支持体の間に水溶性高分子や白色ないし有色染顔料や中空粒子のいずれか1つ以上を含む中間層を設けることもできる。この場合、保護層及び/または中間層は2層ないしは3層以上の複数の層から構成されていてもよい。可逆性感熱記録層も各成分を一層ずつに含有させたり層別に配合比率を変化させたりして2層以上の多層にしてもよい。更に、可逆性感熱記録層中及び/または他の層及び/または可逆性感熱記録層が設けられている面と反対側の面に、電気的、光学的、磁気的に情報が記録可能な材料を含んでも良い。また、可逆性感熱記録層が設けられている面と反対側の面にブロッキング防止、カール防止、帯電防止を目的としてバックコート層を設けることもできる。
【0066】
尚、本発明の可逆性感熱記録材料における各層を支持体上に積層し、本発明の可逆性感熱記録材料を形成する方法は特に制限されるものではなく、従来の方法により形成することができる。例えば、エアーナイフコーター、ブレードコーター、バーコーター、カーテンコーター等の塗抹装置、平版、凸版、凹版、フレキソ、グラビア、スクリーン、ホットメルト等の方式による各種印刷機等を用いることができる。更に、通常の乾燥工程の他、UV照射・EB照射により各層を保持させることができる。
【0067】
可逆性感熱記録層は、各成分を微粉砕して得られる各々の分散液を混合し、支持体上に塗布乾燥する方法、各成分を溶媒に溶解して得られる各々の溶液を混合し、支持体上に塗布乾燥する方法などにより得ることができる。乾燥条件は水等の分散媒ないし溶媒によっても異なる。この他に各成分を混合し加熱して可融分を溶融し、熱時塗布する方法もある。
【0068】
また、可逆性感熱記録層及び/または保護層及び/または中間層には、ケイソウ土、タルク、カオリン、焼成カオリン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ケイ素、水酸化アルミニウム、尿素−ホルマリン樹脂等の顔料を、その他に、ヘッド摩耗防止、スティッキング防止等の目的で、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等の高級脂肪酸金属塩、パラフィン、酸化パラフィン、ポリエチレン、酸化ポリエチレン、ステアリン酸アミド、カスターワックス等のワックス類を、またジオクチルスルホこはく酸ナトリウム等の分散剤、更に界面活性剤、蛍光染料等を含有させることもできる。
【0069】
次に、本発明の可逆性感熱記録材料の発色及び消色方法について述べる。発色を行うには、加熱に引き続いて急速な冷却が起こればよく、例えばサーマルヘッド、レーザー光等による加熱により可能である。また、加熱後ゆっくり冷却すれば消色し、例えばサーマルヘッド、熱ロール、熱スタンプ、高周波加熱、熱風、電熱ヒーター及びタングステンランプ、ハロゲンランプ等の光源などからの輻射熱等を用いることにより行うことができる。
【0070】
【作用】
本発明の感熱記録材料の画像形成及び消去原理は未だ明確ではないが、以下の様に考えられる。通常無色ないし淡色の染料前駆体は、フェノール性化合物のような電子受容性化合物と共に加熱すると染料前駆体から電子受容性化合物への電子移動が起こり発色する。この時、電子受容性化合物分子は発色した染料分子の極めて近傍に存在していると考えられる。また、発色した染料分子から電子受容性化合物分子を引き離すと、発色した染料分子は再び電子を受け取り、発色前の染料前駆体の状態となる。本発明は加熱により、電子受容性化合物分子と染料分子との距離を変化させ発色及び消色を行うものと考えられる。
【0071】
更に詳しく述べるならば、これまでに可逆性顕色剤と呼ばれる電子受容性化合物の多くは、その構造の中に脂肪鎖を持つため、染料前駆体分子および発色した染料分子との相溶性が低く、凝固した状態では互いに殆ど溶け合わないと考えられる。また、加熱溶融状態の様に染料前駆体分子と可逆性顕色剤分子が自由に運動できる状態では、染料前駆体分子と可逆性顕色剤分子は互いにある割合で溶け合い、発色状態となる。それ故、発色している溶融状態の混合物をゆっくり冷却すると、降温するに従い可逆顕色剤分子と染料分子は互いに溶け合わなくって相分離し、消色する。特に、本発明に好ましく使用される一般式(6)で表される電子受容性化合物は分子内に、アミド結合等の水素結合能力を持つ結合を含有しているため、分子間水素結合により速やかに結晶化してしまうと考えられる。一方、急速に冷却を行うと、相分離する前、すなわち発色状態のままで固化するため、発色状態が固定され固化後も発色状態が安定に保持される。
【0072】
本発明に係わる一般式(1)乃至(5)で表される消色促進化合物において、上記可逆性顕色剤と同様に分子内に脂肪鎖とアミド結合等の水素結合能力を持つ結合を併せ持つものの場合、加熱により発色状態が崩れ可逆性顕色剤が染料と分離する際の結晶化の核として作用するものと考えられる。一方、一般に電子供与性染料前駆体を用いる感熱記録材料は、アミン等の塩基性化合物との接触で印字画像が消色することが広く知られているが、本発明で用いられる消色促進剤も分子内に消色作用を示す含窒素複素環等を有するものは、降温後の電子供与性染料前駆体と電子受容性可逆性顕色剤の相分離時に、消色現象をより加速しているものと考えられる。
【0073】
次に、本発明に係わる一般式(1)乃至(5)で示される消色促進剤の具体的製造方法についてその一部を例示するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0074】
合成例1
N−(3−ジエチルアミノプロピル)−11−デシルチオウンデカンアミドの合成。
撹拌機及び冷却器を付けたフラスコ内に、11−ブロモウンデカン酸132g、デカンチオール91.5g、ナトリウムメトキシド(28%メタノール溶液)59.4g、メタノール1.5lを仕込み、撹拌下昼夜加熱還流した。反応液を室温まで冷却した後、析出した結晶を減圧下濾別し、メタノールにて洗浄した。得られた結晶を5lの純水に懸濁後濃塩酸にて中和し、再び結晶を減圧濾取した。結晶を洗液が中性になるまでよく水洗し、エタノールより再結晶を行い、目的物140.5gを得た。次いで、得られたカルボン酸の14.3g、塩化チオニル5.7g、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)1滴、クロロホルム40mlを撹拌機及び冷却器を付けたフラスコ内に仕込み、撹拌下2時間加熱還流した。反応終了後、クロロホルム及び過剰の塩化チオニルを減圧下留去すると無色透明の油状物が得られた。これにベンゼン10mlを加え、溶解後再び減圧留去した。予めフラスコ内に仕込んでおいた、N,N−ジエチルアミノ−1,3−ジアミノプロパン2.6gのN,N−ジメチルアセトアミド(DMA)30ml溶液に得られた酸クロリドの7.5gを滴下し、室温雰囲気下で2時間撹拌した。反応終了後、反応混合物をベンゼン300mlで希釈し、5%重曹水、純水、飽和食塩水の順に洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧留去すると結晶が得られた。n−ヘキサンより再結晶し、目的物6.9gを得た。融点61℃。
【0075】
合成例2
N−(2−モルホリノエチル)−11−デシルチオウンデカンアミドの合成。
撹拌機、冷却器及び塩化カルシウム乾燥管を付けたフラスコ内に、N−(2−アミノエチル)モルホリン2.6g、DMA30mlを仕込み、氷冷下撹拌した。この溶液に11−デシルチオウンデカン酸クロリド7.5gをゆっくり滴下した。滴下終了後、室温に戻し、更に2時間撹拌した。反応液をベンゼン300mlで希釈した後、反応液を5%重曹水、純水、飽和食塩水の順に洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧留去すると結晶が得られた。n−ヘキサンより再結晶し、目的物7.3gを得た。融点80℃。
【0076】
合成例3
N−10−デシルチオデシルカルバミド酸−2−モルホリノエチルの合成。
撹拌機、冷却器を付けたフラスコ内に、11−デシルチオウンデカン酸クロリド7.5g、アセトン20mlを仕込み、氷冷下撹拌した。この溶液にナトリウムアジド2.0gの5ml水溶液をゆっくり滴下した。滴下終了後、同温にて、更に1時間撹拌した。反応液をベンゼン300mlで希釈した後、反応液を純水、飽和食塩水の順に洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濾液を1時間加熱還流した。この反応混合物にN−β−ヒドロキシエチルモルホリン2.6gを加え、更に3時間加熱還流した。反応終了後、溶媒を減圧留去し、残渣をn−ヘキサンより再結晶し、目的物5.9gを得た。融点91℃。
【0077】
合成例4
N−(3−モルホリノプロピル)−3−ドデシルチオプロパンアミドの合成。 撹拌機、冷却器及び塩化カルシウム乾燥管を付けたフラスコ内に、3−ドデシルチオプロピオン酸8.23g、塩化オキサリル4.6g及びベンゼン50mlを仕込み、室温下一昼夜撹拌した。反応終了後、過剰の塩化オキサリル及びベンゼンを減圧留去し、酸クロリドを調製した。別に調製したN−(3−アミノプロピル)モルホリン5.2g、トリエチルアミン3.7g及びDMA60mlを仕込んだフラスコ内に、得られた酸クロリドの全量をゆっくり滴下し、滴下終了後2時間室温で撹拌した。反応終了後、反応混合物を300mlの純水に投入し、クロロホルム抽出を行った。クロロホルム層を飽和食塩水で洗浄後、クロロホルムを減圧留去し、残渣をメタノールより再結晶したところ目的物6.5gが得られた。融点46℃。
【0078】
合成例5
N−〔3−(ジエトキシホスホリル)プロピオノ〕−N′−オクタデカノヒドラジドの合成。
撹拌機及び冷却器を付けたフラスコ内に、N−〔3−(ジエトキシホスホリル)プロピオノ〕ヒドラジド10.0g、トリエチルアミン5.4g及びDMA100mlを仕込み、水浴にて冷却しながら撹拌した。この溶液にオクタデカン酸クロリド13.5gをゆっくり滴下した後、1時間撹拌を継続した。次に、撹拌下1時間湯浴にて50℃に加熱した。この反応液を室温まで冷却した後、析出した結晶を減圧下濾別し、蒸留水にて洗浄した。2−メトキシエタノールより再結晶を行い、目的物8.5gを白色結晶として得た。融点85℃。
【0079】
合成例6
N−〔3−(メチルスルフィニル)プロピル〕−N′−オクタデシル尿素の合成。
撹拌機、冷却器及び塩化カルシウム乾燥管を付けたフラスコ内に、3−(メチルスルフィニル)プロピルアミン臭化水素酸塩10.6g、トリエチルアミン5.6g及びアセトン100mlを仕込み室温下撹拌した。この溶液にイソシアン酸オクタデシル14.8gをゆっくり滴下した。滴下終了後、室温に戻し、更に2時間加熱還流した。反応液を室温まで冷却した後、析出した結晶を減圧下濾別し、蒸留水にて洗浄した。2−プロパノールより再結晶を行い、目的物14.9gを得た。融点105℃。
【0080】
合成例7
N−〔3−(メチルスルフィニル)プロピオニル〕−N′−オクタデカノヒドラジドの合成。
撹拌機、冷却器及び塩化カルシウム乾燥管を付けたフラスコ内に、3−(メチルスルフィニル)プロピオニルヒドラジド7.5g、トリエチルアミン6.1g及びDMA100mlを仕込み、氷冷下撹拌した。この溶液にオクタデカン酸クロライド15.1gをゆっくり滴下した。滴下終了後、室温に戻し、次に2時間湯浴にて60℃で加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却した後、析出した結晶を減圧下濾別し、蒸留水にて洗浄した。2−プロパノールより再結晶を行い、目的物13.6gを得た。融点144℃。
【0081】
合成例8
N−オクタデシルスクシンイミドの合成。
撹拌機及び冷却器を付けたフラスコ内に、ブロモオクタデカン30.6g、スクシンイミド10.0g、炭酸カリウム13.9g、ヨウ化カリウム0.5g、DMF60mlを仕込み、100℃の油浴上で2時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却した後、反応混合物を大量の純水に投入し、析出した結晶を減圧下濾別し、メタノールにて洗浄した。2−プロパノールより再結晶を行い、目的物28.5gを得た。融点75.8℃。
【0082】
合成例9
N−(10−ドデシルチオ)デシルスクシンイミドの合成。
撹拌機、冷却器及び塩化カルシウム乾燥管を付けたフラスコ内に、11−ブロモウンデカン酸26.6g、ドデシルメルカプタン21.2g、ナトリウムメトキシド(28%メタノール溶液)42.4ml、メタノール300mlを仕込み、油浴上で6時間加熱還流した。反応液を室温まで冷却した後、析出した結晶を減圧下濾別し、メタノールにて洗浄した。得られた結晶を純水1000mlに懸濁し、濃塩酸を加えpH2とした後、60℃湯浴上で20分間加熱撹拌した。中和後、結晶を減圧下濾別し、純水にて洗浄した。エタノールより再結晶を行い、11−ドデシルチオウンデカン酸35.2gを得た。このカルボン酸27.0g、塩化チオニル10.0g、DMF1滴、クロロホルム100mlをフラスコ内に仕込み、油浴上で2時間加熱還流した。反応終了後、クロロホルム及び過剰の塩化チオニルを減圧下留去し、酸クロリドを得た。得られた酸クロリドの全量をアセトン100mlで希釈し、予め調製しておいたナトリウムアジド5.9g、純水60mlの水溶液に氷水冷下で滴下した。滴下終了後、同温にて1時間撹拌し、反応混合物をベンゼン300mlで2回抽出した。ベンゼン層を合わせ、純水洗浄を3回、飽和食塩水洗浄を1回行った。ベンゼン層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濾液を1時間加熱還流した。この反応混合物に、ベンジルアルコール11.3g、トリエチルアミン3滴を加え、更に2時間加熱還流した。反応終了後、ベンゼンを減圧下留去し、残渣の結晶をエタノールより再結晶したところ、N−(10−ドデシルチオ)デシルカルバミン酸ベンジル26.5gを得た。得られたN−(10−ドデシルチオ)デシルカルバミン酸ベンジル24.5g、48%臭化水素酸20ml、氷酢酸180mlをフラスコ内に仕込み、2時間加熱還流した。反応終了後、氷酢酸を減圧下留去し、残渣の結晶をエタノールより再結晶したところ10−ドデシルチオデシルアミンのHBr塩17.0gを得た。得られたアミンのHBr塩4.4g、コハク酸無水物1.1g、トリエチルアミン1.0g、1,4−ジオキサン50mlをフラスコ内に仕込み、湯浴上50℃で1.5時間加熱撹拌した。この反応混合物に、無水酢酸1.5g、酢酸ナトリウム0.4gを加え、更に3時間加熱還流した。反応終了後、1,4−ジオキサンを減圧下留去後、残渣を氷−希塩酸に投入し結晶を減圧濾別した。得られた結晶を水洗後、メタノールと2−プロパノールの混合溶媒より再結晶したところ、目的物を3.0g得た。融点85.9℃。
【0083】
合成例10
ドコサノヒドラジドの合成。
撹拌機、冷却器及び塩化カルシウム乾燥管を付けたフラスコ内に、ドコサン酸17.0g、p−トルエンスルホン酸・1水和物1.0g及びn−プロパノール200mlを仕込み、4時間加熱還流した。その後、この溶液にヒドラジン・1水和物12.5gを加え、更に20時間加熱還流を継続した。反応液を室温まで冷却した後、析出した結晶を減圧下濾取し、蒸留水にて洗浄した。2−プロパノールより再結晶を行い、目的物14.2gを得た。融点117℃。
【0084】
合成例11
N−オクタデシルオキサミドの合成。
撹拌機、冷却器及び塩化カルシウム乾燥管を付けたフラスコ内に、オクタデシルアミン13.5g、オキサミド酸エチル6.4g及びエタノール200mlを仕込み、1時間加熱還流した。反応液を室温まで冷却した後、析出した結晶を減圧下濾取した。エタノールより再結晶を行い、目的物12.8gを得た。融点169℃。
【0085】
合成例12
4−オクタデシルセミカルバジドの合成。
撹拌機、冷却器及び塩化カルシウム乾燥管を付けたフラスコ内に、ヒドラジン・1水和物20.0g及びエタノール200mlを仕込み、氷冷下撹拌した。この溶液にイソシアン酸オクタデシル14.8gをゆっくり滴下した。滴下終了後、室温に戻し1時間撹拌し、析出した結晶を減圧下濾取した。エタノールより再結晶を行い、目的物8.2gを得た。融点100℃。
【0086】
合成例13
6−(オクタデシルチオ)ヘキサンアミドの合成。
撹拌機、冷却器及び塩化カルシウム乾燥管を付けたフラスコ内に、酢酸アンモニウム19.3g及びDMA100mlを仕込み、室温にて撹拌した。ここに6−(オクタデシルチオ)ヘキサン酸クロリドを21.0gをゆっくり滴下した後、20時間撹拌を継続した。次に2時間湯浴にて60℃で加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却した後、析出した結晶を減圧下濾別し、アセトンにて洗浄した。析出した結晶を減圧下濾別し、蒸留水にて洗浄した。2−プロパノールより再結晶を行い、目的物16.0gを白色結晶として得た。融点105℃。
【0087】
合成例14
11−(オクタデシルチオ)ウンデカンアミドの合成。
撹拌機、冷却器及び塩化カルシウム乾燥管を付けたフラスコ内に、オクタデカンチオール13.2g、11−ブロモウンデカンアミド14.3g、ヨウ化カリウム1.7g、炭酸カリウム20.7g及びDMA100mlを仕込み、100℃で5時間加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却した後、反応液を氷水にあけ、析出した結晶を減圧下濾取し、蒸留水にて洗浄した。2−プロパノールより再結晶を行い、目的物16.4gを得た。融点108℃。
【0088】
合成例15
11−(ヘキサデシルチオ)ウンデカノヒドラジドの合成。
撹拌機、冷却器及び塩化カルシウム乾燥管を付けたフラスコ内に、11−(ヘキサデシルチオ)ウンデカン酸22.1g、p−トルエンスルホン酸・1水和物1.0g及びn−プロパノール200mlを仕込み、4時間加熱還流した。その後、この溶液にヒドラジン・1水和物12.5gを加え、更に20時間加熱還流を継続した。反応液を室温まで冷却した後、析出した結晶を減圧下濾取し、蒸留水にて洗浄した。2−プロパノールより再結晶を行い、目的物16.0gを得た。融点108℃。
【0089】
合成例16
3−(ドコシルチオ)プロピオノヒドラジドの合成。
撹拌機、冷却器及び塩化カルシウム乾燥管を付けたフラスコ内に、3−(ドコシルチオ)プロピオン酸エチル22.1g、n−プロパノール150ml及びヒドラジン・1水和物12.5gを加え、更に20時間加熱還流した。反応液を室温まで冷却した後、析出した結晶を減圧下濾取し、蒸留水にて洗浄した。2−プロパノールより再結晶を行い、目的物17.2gを得た。融点106℃。
【0090】
【実施例】
以下実施例によって本発明を更に詳しく説明する。実施例中の部数や百分率は重量基準である。
【0091】
消色促進剤が一般式(1)である場合の実施例
実施例1
(A)可逆性感熱塗液の調製
3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン40部を2.5%ポリビニルアルコール水溶液90部と共にペイントコンディショナーで粉砕し、染料前駆体分散液(A液)を得た。次いで、N−(4−ヒドロキシフェニル)−N′−オクタデシル尿素100部を1.25%ポリビニルアルコール水溶液400部と共にペイントコンディショナーで粉砕し、可逆性顕色剤分散液(B液)を得た。更に、炭酸マグネシウム20部と0.2%ポリビニルアルコール水溶液47部を同様に粉砕した(C液)。また、N−(3−ジエチルアミノプロピル)−11−デシルチオウンデカンアミド10部を1.25%ポリビニルアルコール水溶液40部と共にペイントコンディショナーで粉砕し、消色促進剤分散液(D液)を得た。これらA、B、C及びD液の4種の分散液を混合した後、10%ポリビニルアルコール水溶液170部、水350部を添加、よく混合し、可逆性感熱塗液を調製した。
【0092】
(B)可逆性感熱記録材料の作製
(A)で調製した可逆性感熱塗液をポリエチレンテレフタレート(PET)シートに、固形分塗抹量2.6g/m2となる様に塗抹乾燥後、その上に5%ポリビニルアルコール水溶液を固形分塗抹量2g/m2となる様に塗抹乾燥し、スーパーカレンダーで処理して可逆性感熱記録材料を得た。
【0093】
実施例2
実施例1で用いたN−(3−ジエチルアミノプロピル)−11−デシルチオウンデカンアミドのかわりにN−(2−オクタデシルチオエチル)カルバミド酸−6−ジエチルアミノヘキシルを使用した他は、実施例1と同様にして可逆性感熱記録材料を得た。

【0094】
実施例
実施例1で用いたN−(3−ジエチルアミノプロピル)−11−デシルチオウンデカンアミドのかわりにN−(2−ドデシルチオ)エチルカルバミド酸−2−(1−ピロリジニル)エチルを使用した他は、実施例1と同様にして可逆性感熱記録材料を得た。

【0095】
実施例
実施例1で用いたのN−(3−ジエチルアミノプロピル)−11−デシルチオウンデカンアミドかわりにN−〔2−(1−ピペリジノ)エチル〕−11−シクロヘキシルチオウンデカンアミド、を使用した他は、実施例1と同様にして可逆性感熱記録材料を得た。

【0096】
実施例
実施例1で用いたN−(3−ジエチルアミノプロピル)−11−デシルチオウンデカンアミドのかわりに1−〔4−(1−メチル)ピペリジニルカルボ〕−4−(10−ドデシルチオデシル)セミカルバジドを使用した他は、実施例1と同様にして可逆性感熱記録材料を得た。

【0097】
実施例
実施例1で用いたN−(3−ジエチルアミノプロピル)−11−デシルチオウンデカンアミドのかわりにN−(2−モルホリノエチル)−11−デシルチオウンデカンアミドを使用した他は、実施例1と同様にして可逆性感熱記録材料を得た。

【0098】
実施例
実施例1で用いたN−(4−ヒドロキシフェニル)−N′−オクタデシル尿素のかわりにN−(4−ヒドロキシベンゾ)−N′−オクタデカノヒドラジドを、N−(3−ジエチルアミノプロピル)−11−デシルチオウンデカンアミドのかわりにN−10−デシルチオデシルカルバミド酸−2−モルホリノエチルをそれぞれ使用した他は、実施例1と同様にして可逆性感熱記録材料を得た。

【0099】
実施例
実施例1で用いたN−(4−ヒドロキシフェニル)−N′−オクタデシル尿素のかわりにN−(4−ヒドロキシフェニルチオ)アセト−N′−ドコサノヒドラジドを、N−(3−ジエチルアミノプロピル)−11−デシルチオウンデカンアミドのかわりにN−3−モルホリノ−N′−10−デシルチオデシルオキサミドをそれぞれ使用した他は、実施例1と同様にして可逆性感熱記録材料を得た。

【0100】
実施例
実施例1で用いたN−(4−ヒドロキシフェニル)−N′−オクタデシル尿素のかわりに2−(4−オクタデカノイルアミノフェニル)−4′−ヒドロキシアセトアニリドをN−(3−ジエチルアミノプロピル)−11−デシルチオウンデカンアミドのかわりにN−(3−モルホリノプロピル)−3−ドデシルチオプロパンアミドをそれぞれ使用した他は、実施例1と同様にして可逆性感熱記録材料を得た。

【0101】
比較例1
実施例1で用いたN−(3−ジエチルアミノプロピル)−11−デシルチオウンデカンアミドを除いた他は、実施例1と同様にして可逆性感熱記録材料を得た。

【0102】
比較例2
実施例1で用いたN−(3−ジエチルアミノプロピル)−11−デシルチオウンデカンアミドのかわりに、2−ベンジルオキシナフタレンを使用した他は、実施例1と同様にして可逆性感熱記録材料を得た。

【0103】
比較例3
実施例1で用いたN−(3−ジエチルアミノプロピル)−11−デシルチオウンデカンアミドを除き、N−(4−ヒドロキシフェニル)−N′−オクタデシル尿素のかわりにN−(4−ヒドロキシベンゾ)−N′−オクタデカノヒドラジドを使用した他は、実施例1と同様にして可逆性感熱記録材料を得た。

【0104】
比較例4
実施例1で用いたN−(3−ジエチルアミノプロピル)−11−デシルチオウンデカンアミドを除き、N−(4−ヒドロキシフェニル)−N′−オクタデシル尿素のかわりにN−(4−ヒドロキシフェニルチオ)アセト−N′−ドコサノヒドラジドを使用した他は、実施例1と同様にして可逆性感熱記録材料を得た。

【0105】
比較例5
実施例1で用いたN−(3−ジエチルアミノプロピル)−11−デシルチオウンデカンアミドを除き、N−(4−ヒドロキシフェニル)−N′−オクタデシル尿素のかわりに2−(4−オクタデカノイルアミノフェニル)−4′−ヒドロキシアセトアニリドを使用した他は、実施例1と同様にして可逆性感熱記録材料を得た。

【0106】
試験1(発色濃度=熱応答性)
実施例1〜及び比較例1〜5で得た感熱記録材料を、京セラ製印字ヘッドKJT−256−8MGF1付き大倉電気製感熱ファクシミリ印字試験機TH−PMDを用いて印加パルス1.1ミリ秒で印加電圧26の条件で印字し、得られた発色画像の濃度を濃度計マクベスRD918を用いて測定した。

【0107】
試験2(画像の消去性)
実施例1〜及び比較例1〜5で得た感熱記録材料を、京セラ製印字ヘッドKJT−256−8MGF1付き大倉電気製感熱ファクシミリ印字試験機TH−PMDを用いて印加パルス1.1ミリ秒で印加電圧26の条件で印字し、これを熱スタンプを用いて100℃で1秒間加熱した後、試験1と同様にして濃度を測定した。

【0108】
試験3(消色開始温度)
実施例1〜及び比較例1〜5で得た感熱記録材料を、京セラ製印字ヘッドKJT−256−8MGF1付き大倉電気製感熱ファクシミリ印字試験機TH−PMDを用いて印加パルス1.1ミリ秒で印加電圧26の条件で印字し、これを熱スタンプを用いて60℃から150℃まで10℃間隔で計10箇所、各々1秒間加熱した後、試験1と同様にしてそれぞれの濃度を測定した。印字画像の光学濃度が0.15を下回った加熱温度を消色開始温度とした。

【0109】
試験4(発色濃度の経時変化=画像安定性)
実施例1〜及び比較例1〜5で得た感熱記録材料を、京セラ製印字ヘッドKJT−256−8MGF1付き大倉電気製感熱ファクシミリ印字試験機TH−PMDを用いて、印加パルス1.1ミリ秒で印加電圧26の条件で印字し、温度35℃、相対湿度20%の雰囲気下に24時間保存した後、試験1と同様にして、発色部の濃度を測定し、下記数1により画像残存率を計算した。

【0110】
【数1】
Figure 0003544420

【0111】
実施例1〜及び比較例1〜5の試験1〜4の結果を表1に示した。
【0112】
【表1】
Figure 0003544420
【0113】
消色促進剤が一般式(2)である場合の実施例
実施例10
実施例1で用いたN−(3−ジエチルアミノプロピル)−11−デシルチオウンデカンアミドのかわりにN−〔3−(ジエトキシホスホリル)プロピオノ〕−N′−オクタデカノヒドラジドを使用した他は、実施例1と同様にして可逆性感熱記録材料を得た。
【0114】
実施例11
実施例10で用いたN−〔3−(ジエトキシホスホリル)プロピオノ〕−N′−オクタデカノヒドラジドのかわりにN−〔3−(ジエトキシホスホリル)プロピル〕−N′−オクタデシル尿素を使用した他は、実施例10と同様にして可逆性感熱記録材料を得た。
【0115】
実施例12
実施例10で用いたN−(4−ヒドロキシフェニル)−N′−オクタデシル尿素のかわりにN−(4−ヒドロキシベンゾ)−N′−オクタデカノヒドラジドを使用した他は、実施例10と同様にして可逆性感熱記録材料を得た。
【0116】
実施例13
実施例10で用いたN−(4−ヒドロキシフェニル)−N′−オクタデシル尿素のかわりにN−(4−ヒドロキシフェニルチオ)アセト−N′−ドコサノヒドラジドを使用した他は、実施例10と同様にして可逆性感熱記録材料を得た。
【0117】
実施例14
実施例10で用いたN−(4−ヒドロキシフェニル)−N′−オクタデシル尿素のかわりに2−(4−オクタデカノイルアミノフェニル)−4′−ヒドロキシアセトアニリドを使用した他は、実施例10と同様にして可逆性感熱記録材料を得た。
【0118】
比較例6
実施例10で用いたN−〔3−(ジエトキシホスホリル)プロピオノ〕−N′−オクタデカノヒドラジドを除いた他は、実施例10と同様にして可逆性感熱記録材料を得た。
【0119】
比較例7
実施例10で用いたN−〔3−(ジエトキシホスホリル)プロピオノ〕−N′−オクタデカノヒドラジドのかわりに、2−ベンジルオキシナフタレンを使用した他は、実施例10と同様にして可逆性感熱記録材料を得た。
【0120】
比較例8
実施例10で用いたN−〔3−(ジエトキシホスホリル)プロピオノ〕−N′−オクタデカノヒドラジドを除き、N−(4−ヒドロキシフェニル)−N′−オクタデシル尿素のかわりにN−(4−ヒドロキシベンゾ)−N′−オクタデカノヒドラジドを使用した他は、実施例10と同様にして可逆性感熱記録材料を得た。
【0121】
実施例1014及び比較例6〜8の試験1〜4の結果を表2に示した。
【0122】
【表2】
Figure 0003544420
【0123】
消色促進剤が一般式(3)である場合の実施例
実施例15
実施例1で用いたN−(3−ジエチルアミノプロピル)−11−デシルチオウンデカンアミドのかわりにN−〔3−(メチルスルフィニル)プロピル〕−N′−オクタデシル尿素を使用した他は、実施例1と同様にして可逆性感熱記録材料を得た。
【0124】
実施例16
実施例15で用いたN−〔3−(メチルスルフィニル)プロピル〕−N′−オクタデシル尿素のかわりにN−〔3−(メチルスルフィニル)プロピオニル〕−N′−オクタデカノヒドラジドを使用した他は、実施例15と同様にして可逆性感熱記録材料を得た。
【0125】
実施例17
実施例15で用いたN−(4−ヒドロキシフェニル)−N′−オクタデシル尿素のかわりにN−(4−ヒドロキシベンゾ)−N′−オクタデカノヒドラジドを使用した他は、実施例15と同様にして可逆性感熱記録材料を得た。
【0126】
比較例9
実施例15で用いたN−〔3−(メチルスルフィニル)プロピル〕−N′−オクタデシル尿素を除いた他は、実施例15と同様にして可逆性感熱記録材料を得た。
【0127】
比較例10
実施例15で用いたN−〔3−(メチルスルフィニル)プロピル〕−N′−オクタデシル尿素のかわりに、2−ベンジルオキシナフタレンを使用した他は、実施例15と同様にして可逆性感熱記録材料を得た。
【0128】
実施例1517及び比較例9、10の試験1〜4の結果を表3に示した。
【0129】
【表3】
Figure 0003544420
【0130】
消色促進剤が一般式(4)である場合の実施例
実施例18
実施例1で用いたN−〔3−(メチルスルフィニル)プロピル〕−11−デシルチオウンデカンアミドのかわりにN−オクタデシルスクシンイミドを使用した他は、実施例1と同様にして可逆性感熱記録材料を得た。
【0131】
実施例19
実施例18で用いたN−オクタデシルスクシンイミドかわりにN−オクタデシルグルタルイミドを使用した他は、実施例18と同様にして可逆性感熱記録材料を得た。
【0132】
実施例20
実施例18で用いたN−オクタデシルスクシンイミドのかわりにN−(3−オクタデシルチオ)プロピルスクシンイミドを使用した他は、実施例18と同様にして可逆性感熱記録材料を得た。
【0133】
実施例21
実施例18で用いたN−オクタデシルスクシンイミドのかわりにN−(10−ドデシルチオ)デシルスクシンイミドを使用した他は、実施例18と同様にして可逆性感熱記録材料を得た。
【0134】
実施例22
実施例18で用いたN−オクタデシルスクシンイミドのかわりにN−(10−シクロヘキシルチオ)デシルスクシンイミドを使用した他は、実施例18と同様にして可逆性感熱記録材料を得た。
【0135】
実施例23
実施例18で用いたN−オクタデシルスクシンイミドのかわりにN−(5−デシルチオ)ペンチルグルタルイミドを使用した他は、実施例18と同様にして可逆性感熱記録材料を得た。
【0136】
実施例24
実施例18で用いたN−オクタデシルスクシンイミドのかわりにN−(10−デシルチオ)デシルグルタルイミドを使用した他は、実施例18と同様にして可逆性感熱記録材料を得た。
【0137】
実施例25
実施例18で用いたN−(4−ヒドロキシフェニル)−N′−オクタデシル尿素のかわりにN−(4−ヒドロキシベンゾ)−N′−オクタデカノヒドラジドを使用した他は、実施例18と同様にして可逆性感熱記録材料を得た。
【0138】
実施例26
実施例18で用いたN−(4−ヒドロキシフェニル)−N′−オクタデシル尿素のかわりにN−(4−ヒドロキシフェニルチオ)アセト−N′−ドコサノヒドラジドを、N−オクタデシルスクシンイミドのかわりにN−(10−ドデシルチオ)デシルグルタルイミドをそれぞれ使用した他は、実施例18と同様にして可逆性感熱記録材料を得た。
【0139】
実施例27
実施例18で用いたN−(4−ヒドロキシフェニル)−N′−オクタデシル尿素のかわりに2−(4−オクタデカノイルアミノフェニル)−4′−ヒドロキシアセトアニリドを、N−オクタデシルスクシンイミドのかわりにN−(5−オクタデシルチオ)ペンチルグルタルイミドをそれぞれ使用した他は、実施例18と同様にして可逆性感熱記録材料を得た。
【0140】
比較例11
実施例18で用いたN−オクタデシルスクシンイミドを除いた他は、実施例18と同様にして可逆性感熱記録材料を得た。
【0141】
比較例12
実施例18で用いたN−オクタデシルスクシンイミドのかわりに、2−ベンジルオキシナフタレンを使用した他は、実施例18と同様にして可逆性感熱記録材料を得た。
【0142】
比較例13
実施例18で用いたN−オクタデシルスクシンイミドを除き、N−(4−ヒドロキシフェニル)−N′−オクタデシル尿素のかわりにN−(4−ヒドロキシベンゾ)−N′−オクタデカノヒドラジドを使用した他は、実施例18と同様にして可逆性感熱記録材料を得た。
【0143】
比較例14
実施例18で用いたN−オクタデシルスクシンイミドを除き、N−(4−ヒドロキシフェニル)−N′−オクタデシル尿素のかわりにN−(4−ヒドロキシフェニルチオ)アセト−N′−ドコサノヒドラジドを使用した他は、実施例18と同様にして可逆性感熱記録材料を得た。
【0144】
比較例15
実施例18で用いたN−オクタデシルスクシンイミドを除き、N−(4−ヒドロキシフェニル)−N′−オクタデシル尿素のかわりに2−(4−オクタデカノイルアミノフェニル)−4′−ヒドロキシアセトアニリドを使用した他は、実施例18と同様にして可逆性感熱記録材料を得た。
【0145】
実施例1827及び比較例11〜15の試験1〜4の結果を表4に示した。
【0146】
【表4】
Figure 0003544420
【0147】
消色促進剤が一般式(5)である場合の実施例
実施例28
実施例1で用いたN−(3−ジエチルアミノプロピル)−11−デシルチオウンデカンアミドのかわりにドコサノヒドラジドを使用した他は、実施例1と同様にして可逆性感熱記録材料を得た。
【0148】
実施例29
実施例28で用いたドコサノヒドラジドのかわりにオクタデシルオキサミドを使用した他は、実施例28と同様にして可逆性感熱記録材料を得た。
【0149】
実施例30
実施例28で用いたドコサノヒドラジドのかわりにオクタデシルセミカルバジドを使用した他は、実施例28と同様にして可逆性感熱記録材料を得た。
【0150】
実施例31
実施例28で用いたドコサノヒドラジドのかわりに6−(オクタデシルチオ)ヘキサンアミドを使用した他は、実施例28と同様にして可逆性感熱記録材料を得た。
【0151】
実施例32
実施例28で用いたドコサノヒドラジドのかわりに11−(オクタデシルチオ)ウンデカンアミドを使用した他は、実施例28と同様にして可逆性感熱記録材料を得た。
【0152】
実施例33
実施例28で用いたドコサノヒドラジドのかわりに11−(ヘキサデシルチオ)ウンデカノヒドラジドを使用した他は、実施例28と同様にして可逆性感熱記録材料を得た。
【0153】
実施例34
実施例28で用いたドコサノヒドラジドのかわりに3−(ドコシルチオ)プロピオノヒドラジドを使用した他は、実施例28と同様にして可逆性感熱記録材料を得た。
【0154】
実施例35
実施例28で用いたN−(4−ヒドロキシフェニル)−N′−オクタデシル尿素のかわりにN−〔11−(4−ヒドロキシフェニルチオ)ウンデカノ〕−N′−デカノヒドラジドを、ドコサノヒドラジドのかわりにオクタデシル尿素をそれぞれ使用した他は、実施例28と同様にして可逆性感熱記録材料を得た。
【0155】
実施例36
実施例28で用いたN−(4−ヒドロキシフェニル)−N′−オクタデシル尿素のかわりにN−〔3−(4−ヒドロキシフェニル)プロピオノ〕−N′−ドコサノヒドラジドを、ドコサノヒドラジドのかわりに11−(オクタデシルチオ)ウンデカノヒドラジドをそれぞれ使用した他は、実施例28と同様にして可逆性感熱記録材料を得た。
【0156】
実施例37
実施例28で用いたN−(4−ヒドロキシフェニル)−N′−オクタデシル尿素のかわりに2−(4−オクタデカノイルアミノフェニル)−4′−ヒドロキシアセトアニリドを、ドコサノヒドラジドのかわりにp−(オクタデシルチオ)ベンズアミドをそれぞれ使用した他は、実施例28と同様にして可逆性感熱記録材料を得た。
【0157】
比較例16
実施例28で用いたドコサノヒドラジドを除いた他は、実施例28と同様にして可逆性感熱記録材料を得た。
【0158】
比較例17
実施例28で用いたドコサノヒドラジドのかわりに、ステアリン酸アミドを使用した他は、実施例28と同様にして可逆性感熱記録材料を得た。
【0159】
比較例18
実施例28で用いたドコサノヒドラジドのかわりに、2−ベンジルオキシナフタレンを使用した他は、実施例28と同様にして可逆性感熱記録材料を得た。
【0160】
比較例19
実施例28で用いたドコサノヒドラジドを除き、N−(4−ヒドロキシフェニル)−N′−オクタデシル尿素のかわりにN−〔11−(4−ヒドロキシフェニルチオ)ウンデカノ〕−N′−デカノヒドラジドを使用した他は、実施例28と同様にして可逆性感熱記録材料を得た。
【0161】
比較例20
実施例28で用いたドコサノヒドラジドを除き、N−(4−ヒドロキシフェニル)−N′−オクタデシル尿素のかわりにN−〔3−(4−ヒドロキシフェニル)プロピオノ〕−N′−ドコサノヒドラジドを使用した他は、実施例28と同様にして可逆性感熱記録材料を得た。
【0162】
比較例21
実施例28で用いたドコサノヒドラジドを除き、N−(4−ヒドロキシフェニル)−N′−オクタデシル尿素のかわりに2−(4−オクタデカノイルアミノフェニル)−4′−ヒドロキシアセトアニリドを使用した他は、実施例28と同様にして可逆性感熱記録材料を得た。
【0163】
実施例2837及び比較例16〜21の試験1〜4の結果を表5に示した。
【0164】
【表5】
Figure 0003544420
【0165】
【発明の効果】
表1〜5に示したように、通常無色ないし淡色の染料前駆体と、加熱により該染料前駆体に可逆的な色調変化を生じせしめる可逆性顕色剤とを含有する可逆性感熱記録層を有する可逆性感熱記録材料において、該可逆性感熱記録層に一般式(1)、(2)、(3)、(4)及び(5)で表される消色促進剤の少なくとも1種を含有させることにより、明瞭なコントラストで画像の形成・消去が可能で、日常生活の環境下で経時的に、安定な画像を保持可能な可逆性感熱記録材料を得ることができた。

Claims (2)

  1. 支持体上に通常無色ないし淡色の染料前駆体と、加熱後の冷却速度の違いにより該染料前駆体に可逆的な色調変化を生じせしめる可逆性顕色剤を含有する可逆性感熱記録層を有する可逆性感熱記録材料において、該可逆性感熱記録層に下記一般式(1)、(2)、(3)、(4)及び(5)で示される消色促進剤の少なくとも1種を含有することを特徴とする可逆性感熱記録材料。
    Figure 0003544420
    (式(1)中、Aは二置換アミノ基または窒素原子含有5及び6員環の複素環を表す。Raは炭素数1から12の二価の炭化水素基を表す。Xaは−CONH−結合を1つ以上持つ二価の基を表す。 b1 は炭素数2から10の炭化水素基、R b2 はR b1 との炭素数の合計が24以下の炭化水素基を表す。hは0または1を表す。)
    Figure 0003544420
    (式(2)中、Rc及びRdは炭素数1から24の炭化水素基、Reは炭素数1から12の二価の炭化水素基を表す。Rfは炭素数1から28の炭化水素基を表し、基中に酸素原子または硫黄原子を含有してもよい。Xbは−CONH−結合を少なくとも1つ以上持つ二価の基を表す。)
    Figure 0003544420
    (式(3)中、Rg及びRiは炭素数1から24の炭化水素基を表す。Rhは炭素数1から12の二価の炭化水素基を表す。Xcは−CONH−結合を1つ以上持つ二価の基を表す。)
    Figure 0003544420
    (式(4)中、Rjは炭素数1から12の二価の炭化水素基を、Rkは炭素数1から24の炭化水素基を表す。iは1から3の整数を、jは0または1を表す。)
    Figure 0003544420
    (式5中、Rlは炭素数1から24の炭化水素基を表す。Rmは炭素数1から12の二価の炭化水素基を表す。Xd末端に−CONH 2 または−CONHNH 2 部分を有する一価の基を表す。kは0または1を表す。ただし、k=0の場合、Xdは単なるアミドを含まない。)
  2. 前記可逆性顕色剤が下記一般式(6)で表される化合物であることを特徴とする請求項1記載の可逆性感熱記録材料。
    Figure 0003544420
    (式(6)中、pは1から3の整数、q、r及びsは各々0または1を表す。但し、qが1の場合、rは1を示す。R1及びR2は炭素数1から18の二価の炭化水素基、R3は炭素数1から24の炭化水素基を表す。X1は−CONH−結合を1つ以上持つ二価の基を表し、X2は−CONH−結合を1つ以上持つ二価の基、酸素原子または硫黄原子を表す。)
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