JP2002301980A - 自動車用フロアーマット - Google Patents

自動車用フロアーマット

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JP2002301980A
JP2002301980A JP2001108219A JP2001108219A JP2002301980A JP 2002301980 A JP2002301980 A JP 2002301980A JP 2001108219 A JP2001108219 A JP 2001108219A JP 2001108219 A JP2001108219 A JP 2001108219A JP 2002301980 A JP2002301980 A JP 2002301980A
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styrene
automobile
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JP2001108219A
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弌▲是▼ ▲綛▼山
Kazuyoshi Kaseyama
Hitoshi Matsuyama
仁志 松山
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Eidai Kako KK
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Eidai Kako KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 敷設下地面に対して優れた防滑性を発揮して
位置ずれを生じ難く安全性に優れると共に、軽量化を十
分に図ることができ、かつ下地表皮材への影響(表面形
態の変化等)を軽減することのできる自動車用フロアー
マットを提供する。 【解決手段】 マットの樹脂弾性層9及び防滑用突起2
…を熱可塑性エラストマーの発泡体で構成するものとす
る。前記熱可塑性エラストマー発泡体としてはスチレン
系エラストマー発泡体を用いるのが好ましく、その中で
も特に好適なのはSBS(スチレン−ブタジエン−スチ
レン)エラストマー発泡体である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、自動車室内にお
ける例えば運転者や同乗者の足元に敷いて用いられる自
動車用フロアーマットに関する。
【0002】
【従来の技術】自動車室内のフロアーには予めカーペッ
ト等の表皮材が貼り付け施工されているが、この表皮材
の汚れを防止すること等を目的として、この表皮材の上
に更に取り外し可能なフロアーマットを載置することが
広く行われている。このフロアーマットに、足で踏む、
蹴る等の外力が加わると、フロアーマットは位置ずれを
生じる。このような位置ずれを生じると、使用者が滑っ
たりすることが懸念されるのみならず、位置ずれによっ
てフロアーマットがアクセル、ブレーキ、クラッチの上
に覆いかぶさるようなことがあると、安全運転を行う上
で支障を来すことから、この自動車用フロアーマットに
は位置ずれを生じないことが強く要請されている。
【0003】このような位置ずれを防止するために、従
来の自動車用フロアーマットでは、マットの裏側樹脂層
の下面に、合成樹脂からなる円柱形状等の防滑用突起を
多数設けることが行われていた。防滑用突起の下面の摩
擦抵抗や、防滑用突起の下地に対するスパイク効果等に
よって、足で踏む、蹴るなどの外力が加わった際の位置
ずれを防止しようとするものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、自動
車の構成材としては燃費特性等を向上させるために軽量
化を図ることが要請されているが、自動車室内に敷設さ
れるフロアーマットにおいても同様に軽量化を図ること
が求められている。しかるに、上記従来構成に係るフロ
アーマットでは、マットの少なくとも裏面に合成樹脂層
(裏打ち層)が設けられていることに加えて、更にこれ
の下面に合成樹脂からなる防滑用突起が多数設けられて
いるので、フロアーマットとしての重量が大きなものと
なることは到底避けられず、前記軽量化の要請に十分に
応えることができるものではなかった。
【0005】更に、上記従来構成のフロアーマットは、
防滑用突起のスパイク効果を発揮せしめるものであり、
このスパイク作用によって下地表皮材の上面に凹部がで
きて表面形態が変化する等下地表皮材に対して少なから
ず影響を与えることは避けられなかった。
【0006】この発明は、かかる技術的背景に鑑みてな
されたものであって、敷設下地面に対して優れた防滑性
を発揮して位置ずれを生じ難く安全性に優れると共に、
軽量化を十分に図ることができ、かつ下地表皮材への影
響(表面形態の変化など)を大きく軽減することのでき
る自動車用フロアーマットを提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明者は鋭意研究の結果、マットの樹脂弾性層及
び防滑用突起を、熱可塑性エラストマーの発泡体で構成
するものとすることにより、上記所望の自動車用フロア
ーマットが得られることを見出すに至り、この発明を完
成したものである。
【0008】即ち、この発明に係る自動車用フロアーマ
ットは、少なくとも下面に弾性層が設けられ、該弾性層
の下面に多数個の防滑用突起が相互に間隔をあけて設け
られた自動車用フロアーマットにおいて、前記弾性層及
び防滑用突起が、熱可塑性エラストマーの発泡体で構成
されていることを特徴とするものである。
【0009】このマットを下地表皮材の上に載置する
と、下地表皮材の繊維間に防滑用突起が侵入してこれに
絡んで係合した状態となるので、加重状態、無加重状態
いずれの状態においても下地面に対して優れた防滑性が
発揮されて、位置ずれが効果的に防止される。また、弾
性層、防滑用突起ともに非常に軽量である発泡体で構成
されているので、フロアーマットとして十分に軽量化を
図ることができる。更に、防滑用突起の構成材として熱
可塑性エラストマーの発泡体が用いられているので、防
滑用突起として下地表皮材に対するスパイク効果を十分
に発揮させつつも、下地表皮材に及ぼす悪影響(凹部が
できる等の表面形態の変化等)を十分に軽減することが
可能となる。本発明は、このように従来では両立が困難
であった両特性(優れたスパイク効果、下地への悪影響
の軽減)を同時に十分に享受することが可能になった点
で非常に重要な技術的意義を有するものである。
【0010】上記発泡体の発泡倍率は1.5〜3.0倍
の範囲であるのが好ましい。このような範囲の熱可塑性
エラストマー発泡体を用いることによって、下地表皮材
に対するスパイク効果を十分に発揮させつつ、下地表皮
材に及ぼす悪影響(表面形態の変化等)を一段と軽減す
ることができる利点がある。
【0011】上記熱可塑性エラストマー発泡体としては
スチレン系エラストマー発泡体を用いるのが好ましい。
スチレン系エラストマー発泡体を用いた場合には、防滑
用突起の弾性、伸び特性が一層向上するので、下地表皮
材に敷設されたこのフロアーマットを下地表皮材から取
り外す際に、防滑用突起が下地表皮材の繊維を外方に向
けて引き出してその表面から突出させてしまうようなこ
とが効果的に防止されるので、下地表皮材の外観美を損
なうことなくマットの取り外しを行うことができる。上
記効果をより十分に享受する観点から、上記スチレン系
エラストマー発泡体の中でもSBSエラストマー発泡体
を用いるのがより好ましい。
【0012】また、防滑用突起は、盤状台座部と、該台
座部の下面に垂下状に突設された1ないし複数のスパイ
ク状小突起とからなる構成を採用するのが好ましい。こ
のようなスパイク状小突起は、侵入した下地表皮材の繊
維と十分に係合するので、位置ずれ防止性が一段と向上
される。
【0013】
【発明の実施の形態】この発明の一実施形態に係る自動
車用フロアーマットを図1〜3に示す。この自動車用フ
ロアーマット(1)は、表材(10)の下面側に弾性層
(9)が積層一体化されると共に、該弾性層(9)の下
面に多数の防滑用突起(2)…が相互に間隔をあけて縦
横に整列状態に設けられてなるものであり、これら弾性
層(9)および防滑用突起(2)が熱可塑性エラストマ
ーの発泡体で構成されていることに主な特徴を有するも
のである。
【0014】前記防滑用突起(2)は、図2、3に示す
ように、円盤状台座部(3)と、該台座部(3)の下面
に垂下状に一体的に突設されたスパイク状小突起(4)
(4)(4)とからなるもので、該スパイク状小突起
(4)の先端は半球状に形成されている。なお、弾性層
(9)下面における防滑用突起(2)…が突設されない
領域は、図示では省略したが、平滑面ではなく、しぼ付
け加工がなされて細かい凹凸模様が形成されている。
【0015】この自動車用フロアーマット(1)を、カ
ーペット等の下地表皮材の上に載置すると、下地表皮材
の繊維間に防滑用突起(2)が侵入してこれに絡んで係
合した状態となるので、加重状態、無加重状態いずれの
状態においても下地面に対して優れた防滑性が発揮され
て、位置ずれが効果的に防止される。また、弾性層
(9)、防滑用突起(2)のいずれもが発泡体で構成さ
れているので、これら構成部分が非常に軽量化され、従
ってフロアーマット(1)としても十分な軽量化が可能
となる。更に、防滑用突起(2)の構成材として熱可塑
性エラストマーの発泡体を用いているので、防滑用突起
(2)として下地表皮材に対するスパイク効果を十分に
発揮させつつも、下地表皮材に及ぼす悪影響(凹部がで
きる等の表面形態の変化等)を十分に軽減することが可
能となる。従来、マット裏面に防滑用突起を設けた構成
では、そのスパイク効果により優れた防滑性が得られる
反面、下地表皮材に対して少なからず悪影響(凹部がで
きる等の表面形態の変化等)を及ぼすことは回避し難い
ものであったが、本発明では防滑用突起(2)の構成材
として熱可塑性エラストマーの発泡体を用いることによ
って、従来両立が困難であった両特性(優れたスパイク
効果、下地への悪影響の大幅な軽減)を同時に享受する
ことが可能になったものである。
【0016】更に、上記実施形態では、防滑用突起
(2)は、盤状台座部(3)と、1ないし複数のスパイ
ク状小突起(4)とからなる構成を採用しており、この
スパイク状小突起(4)が、下地表皮材の繊維と十分に
係合できるので、位置ずれ防止性を一層向上させること
ができる利点がある。
【0017】この発明においては、弾性層(9)および
防滑用突起(2)が熱可塑性エラストマーの発泡体で構
成される必要があるが、熱可塑性エラストマーとして
は、特に限定されるものではなく、例えばSBS(スチ
レン−ブタジエン−スチレン)エラストマー、SIS
(スチレン−イソプレン−スチレン)エラストマー等の
スチレン系エラストマー、アタクチックポリプロピレ
ン、EPDM(エチレン−プロピレン−ジエン共重合
体)等のオレフィン系エラストマー等が挙げられる。
【0018】これらの中でもスチレン系エラストマー発
泡体を用いるのが好ましく、これにより防滑用突起
(2)の弾性、伸び特性が一層向上し、下地表皮材に敷
設されたこのフロアーマット(1)を下地表皮材から取
り外す際に、即ち相互に絡み合った下地表皮材の繊維と
防滑用突起(2)とが引き離される際に、該防滑用突起
(2)によって下地表皮材の繊維が外方に引き出されて
その表面から突出してしまうことを効果的に防止できる
ので、下地表皮材の外観美を損なうことなくマット
(1)の取り外しを行うことができる。中でも、SBS
エラストマー発泡体を用いるのが、上記効果をより十分
に発揮させ得る点で、特に好ましい。
【0019】前記熱可塑性エラストマー発泡体として
は、独立気泡構造のものが好ましい。連続気泡構造のも
のを用いると、自動車用フロアーマットとして必要な強
度を確保するのが困難となる上に、防滑用突起(2)を
ロール成形する場合に突起の形成が不十分となるので、
好ましくない。
【0020】前記弾性層(9)及び防滑用突起(2)を
構成する熱可塑性エラストマー発泡体の発泡倍率は、特
に限定されるものではないが、1.5〜3.0倍の範囲
に設定されるのが好ましい。3.0倍を超えると十分な
軽量性は確保されるものの防滑用突起(2)のスパイク
効果が十分に発揮されなくなるので好ましくないし、一
方1.5倍未満では下地表皮材への悪影響(表面形態の
変化等)を十分に軽減できなくなるので好ましくない。
中でも、前記発泡倍率は2.0〜2.5倍の範囲に設定
されるのがより好ましい。
【0021】上記発泡のための発泡剤としては、特に限
定されるものではなく、例えば熱膨張マイクロカプセ
ル、アゾジカルボンアミド(ADCA)、N,N’−ジ
ニトロソペンタメチレンテトラミン(DPT)、4,
4’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)
(OBSH)等が挙げられる。
【0022】前記弾性層(9)及び防滑用突起(2)を
構成する熱可塑性エラストマー発泡体には、老化防止
剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、色剤、無
機充填剤等の各種添加剤を必要に応じて含有せしめても
良い。
【0023】前記防滑用突起(2)の配置密度は、10
cm2当たり3〜20個とするのが好ましい。3個未満
では位置ずれ防止性が低下するので好ましくないし、一
方20個を超えると目付量が増大してマット(1)とし
ての軽量性を十分に確保するのが困難となるので好まし
くない。
【0024】前記盤状台座部(3)は、高さ(d)0.
5〜1.5mm、下面の面積7〜30mm2に設定され
るのが好ましい。この盤状台座部(3)は、それ自体が
下地表皮材との係合効果も期待されるものであるから、
その高さが0.5mm未満であると所望の係合効果が得
られないので好ましくないし、一方高さが1.5mmを
超えたり、下面の面積が30mm2を超えたりすると、
目付量が増大してマットの軽量化を図ることが困難とな
るので好ましくない。
【0025】前記盤状台座部(3)の形状は、特に限定
されるものではなく、例えば平面視円形、正方形、正三
角形等が挙げられる。
【0026】前記スパイク状小突起(4)の数は特に限
定されず、1個であっても良いし、複数個であっても良
いし、或いはまた全く設けない構成を採用しても良い。
また、スパイク状小突起(4)の先端形状も特に限定さ
れず、前記実施形態のような半球状であっても良いし、
或いは平坦状であっても良い。
【0027】前記スパイク状小突起(4)は、高さ
(t)0.7〜2.0mm、径(m)0.7〜1.5m
mに設定されることが好ましい。このスパイク状小突起
(4)は、下地表皮材の繊維と十分に係合することによ
り位置ずれ防止性の更なる向上を図るものであるとこ
ろ、高さが2.0mmを超えたり、径が0.7mm未満
であると、曲がりやすくなって下地表皮材の繊維との係
合性が低下し前記位置ずれ防止性向上効果が十分に得ら
れなくなるからである。また、高さが0.7mm未満で
あったり、径が1.5mmを超えると、それ自体の変形
が起こり難くなり過ぎて下地表皮材の繊維との係合性が
低下するからである。
【0028】前記表材(10)としては、特に限定され
ないが、例えばポリエステル、ポリプロピレン、アクリ
ル、ナイロン等の合成繊維あるいは天然繊維等の繊維か
らなるカーペット基材等が挙げられ、その種類は限定さ
れず例えばタフトカーペット、ニードルパンチカーペッ
ト等が挙げられ、そのパイル形状も限定されずループパ
イル、カットパイル等が挙げられる。
【0029】なお、上記実施形態では、表層に表材(1
0)を有する構成を採用しているが、特にこのような構
成に限定されるものではなく、例えば図4に示すような
特に表材(10)を設けない構成を採用することもでき
る。
【0030】この発明の自動車用フロアーマット(1)
は、例えば自動車室内における運転者や同乗者の足元に
敷いて用いられるフロアーマットとして、あるいは自動
車の荷台マットや荷室マット等として用いられる。
【0031】
【実施例】次に、この発明の具体的実施例について比較
例との対比において説明する。
【0032】<実施例1>SBSエラストマー70重量
部、炭酸カルシウム25重量部、発泡剤として熱膨張マ
イクロカプセルを5重量部を混合せしめた樹脂組成物を
口径135mmの押出機で溶融状態でシート状に発泡押
出成形(発泡倍率3.0倍、独立気泡構造形成)しなが
ら、これの上にポリエステル繊維からなるカーペット基
材(表材)を重ね合わせ、次いで加圧ロールを用いて両
者を圧接させて一体化して図1〜3に示す構成の自動車
用フロアーマットを得た。なお、加圧ロールの樹脂組成
物接触面には、円盤状台座部(3)及びスパイク状小突
起(4)成型用の凹面加工が施されており、ロール部通
過後に弾性層(9)の下面に、円盤状台座部(3)及び
スパイク状小突起(4)(4)(4)からなる防滑用突
起(2)…が多数形成される。
【0033】なお、弾性層(9)の厚さは1.8mm、
円盤状台座部(3)の直径(n)は4mm、高さ(d)
は1mm、スパイク状小突起(4)の径(m)は1m
m、高さ(t)は1.5mm、防滑用突起(2)の配置
密度は10cm2当たり5個であった。
【0034】<実施例2〜5>防滑用突起を構成するS
BSエラストマー発泡体の発泡倍率を表に示す倍率に設
定した以外は、実施例1と同様にして自動車用フロアー
マットを得た。
【0035】<実施例6>SBSエラストマー70重量
部に代えてSISエラストマー70重量部を用いた以外
は、実施例1と同様にして自動車用フロアーマットを得
た。
【0036】<実施例7>SBSエラストマー70重量
部に代えてオレフィン系エラストマー70重量部を用い
た以外は、実施例1と同様にして自動車用フロアーマッ
トを得た。
【0037】<比較例1>樹脂組成物を発泡剤を含有し
ない構成とし、非発泡のSBSエラストマーにより防滑
用突起を構成するものとした以外は、実施例1と同様に
して自動車用フロアーマットを得た。
【0038】上記のようにして得られた各フロアーマッ
トに対して下記評価法により性能評価を行った。その結
果を表1に示す。
【0039】<軽量性評価法>フロアーマットの単位面
積当たりの重量(弾性層及び防滑用突起の重量:表材は
除く)で評価した。即ち、1500g/m2を超えるも
のを「×」、750〜1500g/m2であるものを
「○」、750g/m2未満であるものを「◎」とし
た。
【0040】<位置ずれ防止性(滑り防止性)評価法>
各フロアーマットを150mm×150mmの大きさに
切り出して試験片とし、該試験片の縁部にグロメットを
取り付け、このグロメットにプッシュ・プルスケールを
連結して、各試験片を、無加重の状態と5kgの荷重を
加えた状態とに分けて自動車の床面カーペット上を滑ら
せ、その時の最大荷重をそれぞれ測定した(測定温度条
件:23℃)。なお、測定はそれぞれ3回づつ行い、そ
の平均値を測定値とした。
【0041】<下地表皮材における凹部発生の有無の評
価法>下地表皮材(カーペット)の上に各フロアーマッ
ト試験片を載置し、更にこのフロアーマット試験片の上
面に60kgの荷重を60分間加えた後、フロアーマッ
ト試験片を取り外して、下地表皮材の表面における凹凸
形状の発生の有無を目視により調べた。凹部の発生が認
められるものを「×」、凹部の発生が殆ど認められない
ものを「○」、凹部の発生が全く認められないものを
「◎」とした。
【0042】<フロアーマットの取り外し操作による下
地表皮材の表面外観の変化の有無の評価法>下地表皮材
(カーペット)に対して各フロアーマット試験片の着脱
操作を50回繰り返して行った後、下地表皮材の表面外
観を目視により調べた。外方に向けて引き出されて突出
した繊維が多数あり表面外観の変化が顕著でその美観が
低下したものを「×」とし、外方に向けて引き出された
繊維が少数であり表面外観の変化が殆どないものを
「○」とし、外方に向けて引き出された繊維が極めて少
なく表面外観の変化が認められず良好な美観が維持され
ているものを「◎」とし、外方に向けて引き出された繊
維が認められず優れた美観が維持されているものを「◎
◎」とした。
【0043】
【表1】
【0044】表から明らかなように、この発明の実施例
1〜7のマットは、軽量であって、加重状態、無加重状
態のいずれの状態においても滑り移動し難いものであり
優れた位置ずれ防止性を具備すると共に、下地表皮材へ
の影響(凹部発生等の表面形態の変化等)が殆どなかっ
た。
【0045】更に、防滑用突起がスチレン系エラストマ
ー発泡体で構成されている実施例1〜6のマットでは、
マット取り外し操作によって外方に引き出される下地表
皮材繊維の数は極めて少なく下地表皮材の表面外観の変
化が認められず良好な美観が維持されていた。
【0046】これに対し、非発泡の熱可塑性エラストマ
ーを用いた比較例1では、軽量性を十分に確保できない
上に、下地表皮材に凹部が生じており下地表皮材に及ぼ
す影響が大きいものであった。
【0047】
【発明の効果】この発明の自動車用フロアーマットは、
下地表皮材の上に載置すると下地表皮材の繊維間に防滑
用突起が侵入してこれに絡んで係合するので、加重状
態、無加重状態いずれの状態においても下地面に対して
優れた防滑性を発揮させることができ、位置ずれ防止性
に優れたものとなる。また、防滑用突起の構成材として
熱可塑性エラストマーの発泡体が用いられているので、
下地表皮材に対するスパイク効果を十分に発揮させつ
つ、下地表皮材に及ぼす影響(凹部発生等の表面形態の
変化等)を十分に軽減することができる。即ち、本発明
では、防滑用突起の構成材として熱可塑性エラストマー
の発泡体を用いることで、優れたスパイク効果と、下地
への悪影響の大幅な軽減効果を同時に享受できるものと
なった。更に、弾性層、防滑用突起のいずれもが発泡体
であるから、これら構成部分を非常に軽量化することが
でき、従ってマット全体としても十分な軽量化を図るこ
とができる。
【0048】熱可塑性エラストマー発泡体の発泡倍率が
1.5〜3.0倍の範囲である場合には、下地表皮材に
対するスパイク効果を十分に発揮させつつ、下地表皮材
に及ぼす影響(表面形態の変化等)を一段と軽減するこ
とができる。
【0049】熱可塑性エラストマー発泡体がスチレン系
エラストマー発泡体である場合には、マットを下地表皮
材から取り外す際に、防滑用突起が下地表皮材の繊維を
外方に向けて引き出して突出させてしまうようなことを
効果的に防止できるので、下地表皮材の外観美を損なう
ことなくマットの取り外しを行うことができる。
【0050】スチレン系エラストマー発泡体の中でもS
BSエラストマー発泡体を用いる場合には、取り外しの
際に下地表皮材の繊維を外方に引き出してしまうような
ことを一層効果的に防止できる。
【0051】防滑用突起が、盤状台座部と、該台座部の
下面に垂下状に突設された1ないし複数のスパイク状小
突起とからなる場合には、該スパイク状小突起が下地表
皮材の繊維と十分に係合するので、位置ずれ防止性を一
段と向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係る自動車用フロアー
マットを裏面側から見た平面図である。
【図2】(イ)は図1におけるII−II線の断面図で、
(ロ)はその一部拡大断面図である。
【図3】一部を拡大して示す裏面側斜視図である。
【図4】他の実施形態に係る自動車用フロアーマットを
示す断面図である。
【符号の説明】
1…自動車用フロアーマット 2…防滑用突起 3…盤状台座部 4…スパイク状小突起 9…弾性層 10…表材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3B088 FA02 FB05 FB06 FC01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも下面に弾性層が設けられ、該
    弾性層の下面に多数個の防滑用突起が相互に間隔をあけ
    て設けられた自動車用フロアーマットにおいて、 前記弾性層及び防滑用突起が、熱可塑性エラストマーの
    発泡体で構成されていることを特徴とする自動車用フロ
    アーマット。
  2. 【請求項2】 前記発泡体の発泡倍率が1.5〜3.0
    倍の範囲である請求項1に記載の自動車用フロアーマッ
    ト。
  3. 【請求項3】 前記熱可塑性エラストマー発泡体が、ス
    チレン系エラストマー発泡体である請求項1または2に
    記載の自動車用フロアーマット。
  4. 【請求項4】 前記スチレン系エラストマー発泡体が、
    SBS(スチレン−ブタジエン−スチレン)エラストマ
    ー発泡体である請求項3に記載の自動車用フロアーマッ
    ト。
  5. 【請求項5】 前記防滑用突起が、盤状台座部と、該台
    座部の下面に垂下状に突設された1ないし複数のスパイ
    ク状小突起とからなる請求項1〜4のいずれか1項に記
    載の自動車用フロアーマット。
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