JP2002301912A - 空気入りタイヤ - Google Patents

空気入りタイヤ

Info

Publication number
JP2002301912A
JP2002301912A JP2001104854A JP2001104854A JP2002301912A JP 2002301912 A JP2002301912 A JP 2002301912A JP 2001104854 A JP2001104854 A JP 2001104854A JP 2001104854 A JP2001104854 A JP 2001104854A JP 2002301912 A JP2002301912 A JP 2002301912A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tire
rubber layer
point
reinforcing rubber
maximum width
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001104854A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4673496B2 (ja
Inventor
Masatoshi Tanaka
正俊 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Rubber Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Rubber Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Rubber Industries Ltd filed Critical Sumitomo Rubber Industries Ltd
Priority to JP2001104854A priority Critical patent/JP4673496B2/ja
Publication of JP2002301912A publication Critical patent/JP2002301912A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4673496B2 publication Critical patent/JP4673496B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Tires In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 低燃費性を維持しながら、操縦安定性及びロ
ードノイズ性能を向上する。 【解決手段】 サイドウォール部3に、カーカス6の内
面に沿いタイヤ最大巾領域Yよりも半径方向外方又は内
方で延在する補強ゴム層9(又は10)を設ける。前記
補強ゴム層9(又は10)は、損失正接(tan δ)が
0.1以下かつゴム硬度が50度以上のゴムからなり、
最大厚さTMが1.0〜5.0mmの断面三日月状をな
すとともに層巾W1を70mm以下とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、低燃費性を維持し
ながら、操縦安定性及びロードノイズ性能を改善した空
気入りタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術、及び発明が解決しようとする課題】近
年、地球環境改善の一環として、タイヤの転がり抵抗を
低減した低燃費タイヤの開発が強く要求されている。
【0003】この低燃費タイヤは、タイヤ重量の低減お
よびタイヤの撓みに伴う発熱を抑えるため、タイヤ各部
のゴム厚さが非常に薄く設計されるとともに、使用され
るゴム材料も耐久性や発熱性の観点から、比較的柔らか
いゴム配合のものが使用されている。その結果、ロード
ノイズ等の振動吸収性に劣るとともに、タイヤの縦剛性
や横剛性が低くなるなど操縦安定性を損ねるという問題
がある。
【0004】なおタイヤでは、荷重負荷時、剛性の低い
サイドウォール部のタイヤ最大巾点付近で最も撓みが大
きいが、このタイヤ最大巾点付近ではゴム厚さが非常に
薄いため、転がり抵抗への寄与は小さく、逆にバットレ
ス側部分やビード側部分では撓みは小さいもののゴム厚
さが大であるため、転がり抵抗への寄与は非常に大きい
ことが知られている。
【0005】そこで、本発明者は、剛性の低い前記タイ
ヤ最大巾点付近をそのままにして、前記バットレス側部
分又はビード側部分を、比較的高硬度でかつ低発熱性の
ゴム層で補強することを提案した。これにより、補強さ
れた前記バットレス側部分又はビード側部分の撓みが減
少し、サイドウォール中央の撓みが増加する。
【0006】このとき、前記ゴム層の材質、厚さ、配置
位置などを最適に設定することにより、タイヤ全体とし
ての転がり抵抗の増加を最小限に止める、或いは場合に
よっては若干の転がり抵抗の低減を達成しながら、前記
補強効果による剛性アップによって、操縦安定性の向上
を同時に実現しうることを見出し得た。
【0007】又前記ゴム層を、カーカスの内側に配する
ことにより、このゴム層に沿う部分でのカーカスの内圧
分担が軽減され、その結果、カーカスコードの張力が部
分的に低くなることによって振動減衰性が改善され、ロ
ードノイズ性能が向上されることも究明し得た。
【0008】即ち本発明は、前記ゴム層の材質、厚さ、
配置位置などを特定することにより、転がり抵抗への犠
牲を最小限に止める、或いは若干の転がり抵抗の低減を
達成しながら、操縦安定性とロードノイズ性能とを向上
でき、低燃費タイヤとして好適な空気入りタイヤの提供
を目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本願請求項1の発明は、トレッド部からサイドウォ
ール部をへてビード部のビードコアに至るカーカスを具
える空気入りタイヤであって、前記サイドウォール部
に、前記カーカスの内面に沿いかつタイヤ最大巾点を中
心としたタイヤ最大巾領域よりも半径方向外方で延在す
る外の補強ゴム層、又は半径方向内方で延在する内の補
強ゴム層を設けるとともに、前記補強ゴム層は、損失正
接(tan δ)が0.1以下かつゴム硬度が50度以上の
ゴムからなり、かつ最大厚さTMが1.0〜5.0mm
の断面三日月状をなすとともに、この補強ゴム層の内面
に沿った層巾W1を70mm以下としたことを特徴とし
ている。
【0010】又請求項2の発明では、前記タイヤ最大巾
領域は、タイヤ最大巾点を中心とした半径方向長さLy
が10mmの領域であることを特徴としている。
【0011】又請求項3の発明では、タイヤ子午断面に
おいて、前記サイドウォール部の外面は、前記外の補強
ゴム層の最大厚さ点の近傍に、タイヤ最大巾点とトレッ
ド外縁点とを通る円弧からなるサイドウォール上基準線
からタイヤ外方に突出する凸部を具える、又は前記内の
補強ゴム層の最大厚さ点の近傍に、ビード部の外面がリ
ムフランジと離間する離間点とタイヤ最大巾点とを通る
円弧からなるサイドウォール下基準線からタイヤ外方に
突出する凸部を具えることを特徴としている。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の一形態を、
図示例とともに説明する。図1は、本発明のタイヤが、
低燃費タイヤであり、正規リムにリム組されつ正規内圧
の5%内圧を付加した状態(5%内圧状態)を示す子午
断面図である。
【0013】なお、前記「正規リム」とは、タイヤが基
づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタ
イヤサイズ毎に定めるリムであり、例えばJATMAで
あれば標準リム、TRAであれば "Design Rim" 、或い
はETRTOであれば "Measuring Rim"を意味する。又
前記「正規内圧」とは、前記規格が定める空気圧であ
り、JATMAであれば最高空気圧、TRAであれば表
"TIRE LOAD LIMITS ATVARIOUS COLD INFLATION PRESSU
RES" に記載の最大値、ETRTOであれば "INFLATION
PRESSURE" を意味し、乗用車用タイヤの場合には20
0kPaとしている。
【0014】図において、空気入りタイヤ1は、トレッ
ド部2からサイドウォール部3へてビード部4のビード
コア5に至るカーカス6と、トレッド部2の内方かつ前
記カーカス6の外側に配されるベルト層7とを具える。
【0015】又前記サイドウォール部3には、前記カー
カス6の内面に沿ってタイヤ最大巾領域Yよりも半径方
向外方で延在する外の補強ゴム層9、又は半径方向内方
で延在する内の補強ゴム層10を設けている。なお「タ
イヤ最大巾領域Y」とは、タイヤ最大巾点Pを中心とし
た半径方向長さLyが10mmの領域であり、荷重負荷
時、最も撓みが大きい部位である。
【0016】前記ベルト層7は、スチールコード等の高
弾性のベルトコードをタイヤ赤道Cに対して例えば10
〜35度の角度で配列した2枚以上、本例では2枚のベ
ルトプライ7A、7Bから形成される。このベルトプラ
イ7A、7Bは、ベルトコードがプライ間相互で交差す
るように向きを違えて重置され、これによってベルト剛
性を高め、トレッド部2の略全巾をタガ効果を有して補
強する。
【0017】又前記カーカス6は、カーカスコードをタ
イヤ周方向に対して例えば75〜90度の角度で配列し
た1枚以上、本例では1枚のカーカスプライ6Aから形
成され、カーカスコードとして、例えばナイロン、ポリ
エステル、レーヨン、芳香族ポリアミド等の有機繊維コ
ードが好ましく採用される。又カーカスプライ6Aは、
前記ビードコア5、5間を跨る本体部の両端に、ビード
コア5の廻りで折返される折返し部を具えるとともに、
この本体部と折返し部との間には、ビード補強用のビー
ドエーペックスゴム8が配される。
【0018】該ビードエーペックスゴム8は、ビードコ
ア5から半径方向外方にのびる断面三角形状をなし、ゴ
ム硬度が80〜98度の硬質のゴムによって形成するこ
とにより、必要なビード剛性を付与する。ビードエーペ
ックスゴム8のビードベースラインBLからの半径方向
高さH1は、ビード耐久性や低燃費性の観点から25〜
45mmの範囲が好ましい。
【0019】又本例では、前記カーカスプライ6Aのト
ッピングゴムに低空気透過性ゴム組成物を用い、カーカ
スプライ6Aに空気圧保持力を持たせることにより、従
来的なインナーライナゴムを排除した所謂インナーライ
ナレスタイヤとして形成した場合を例示している。これ
によって、タイヤのいっそうの軽量化が図られ、低燃費
タイヤとしてさらに好ましいものとなる。
【0020】ここで、低空気透過性ゴム組成物として、
ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、及びイソブチレン
・パラメチルスチレン共重合体のハロゲン化物等である
低空気透過性ゴムを、ゴム基材中に25重量%以上含ん
だものが好適に使用できる。なお市販のイソブチレン・
パラメチルスチレン共重合体のハロゲン化物としては、
例えばエクソン化学社製のEXXPRO90−10、E
XXPRO89−4、EXXPRO93−5などがあ
る。また前記ゴム基材の残部としては、天然ゴム、ブタ
ジエンゴム、スチレン・ブタジエンゴム、イソプレンゴ
ム、クロロプレンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴ
ムなどのジエン系ゴムを、単独或いは組み合わせて使用
できる。
【0021】なお前記トッピングゴムとしては、タイヤ
内腔側のみを低空気透過性ゴム組成物で形成し、外側を
例えばジエン系ゴムで形成した所謂二層構造とすること
もできる。
【0022】そして、本実施形態では、サイドウォール
部3に、前記外の補強ゴム層9、又は内の補強ゴム層1
0の少なくとも一方を形成し、転がり抵抗を低く維持し
ながら、操縦安定性とロードノイズ性能とを向上してい
る。なお本例では、外の補強ゴム層9、及び内の補強ゴ
ム層10の双方が形成される好ましい場合を例示してい
る。
【0023】前記外の補強ゴム層9は、前記カーカス6
の内面に沿い、前記タイヤ最大巾領域Yよりも半径方向
外方で延在することにより、サイドウォール部3のバッ
トレス側部分を補強する。
【0024】この外の補強ゴム層9は、図2に拡大して
示すように、最大厚さTMaを有する中央部から両側に
向かって厚さを漸減させた断面三日月状をなし、その内
面9Sに沿った層巾W1aを70mm以下に、又前記最
大厚さTMaを1.0〜5.0mmの範囲に規制してい
る。
【0025】なお、外の補強ゴム層9では、その半径方
向外方端9Uを、前記ベルト層7外端のタイヤ軸方向内
側で終端せしめ、このベルト層7との間に0〜30mm
のタイヤ軸方向巾W2の重なり部11を形成すること
が、補強効果を高める上で好ましい。このとき、前記内
面9Sから最も隔たることにより前記最大厚さTMをな
す頂点K(最大厚さ点K)を、前記タイヤ最大巾点Pか
ら半径方向に20mm以上の距離L1aを隔てて設定す
ることが望ましい。なお外の補強ゴム層9の半径方向内
方端9Lの、前記タイヤ最大巾点Pからの半径方向距離
L2aは、当然ではあるが5mmより大であり、8mm
以上が望ましい。
【0026】又外の補強ゴム層9は、損失正接(tan
δ)が0.1以下、かつゴム硬度が50度以上の、比較
的硬質かつ低発熱のゴムから形成する。この損失正接
(tan δ)は、岩本製作所製の粘弾性スペクトロメータ
を用いて、温度70℃、周波数10Hz、初期歪10
%、動歪±1%の条件で測定した値であり、又ゴム硬度
は、JIS−K6253に基づいて測定したデュロメー
タA硬さを意味する。
【0027】次に、前記内の補強ゴム層10は、前記カ
ーカス6の内面に沿って、前記タイヤ最大巾領域Yより
も半径方向内方で延在することによってサイドウォール
部3のビード側部分を補強する。
【0028】この内の補強ゴム層10は、図3に拡大し
て示すように、外の補強ゴム層9と同様に、最大厚さT
Mbを有する中央部から両側に向かって厚さを漸減させ
た断面三日月状をなし、その内面10Sに沿った層巾W
1bを70mm以下に、又最大厚さTMbを1.0〜
5.0mmの範囲に規制している。
【0029】なお、本例では、内の補強ゴム層10の半
径方向内方端10Lが、前記ビードエーペックスゴム8
の外端近傍で終端した場合を例示しており、又前記内面
10Sから最も隔たる最大厚さ点Kの、前記タイヤ最大
巾点Pからの半径方向距離L1bを20mm以上として
いる。なお半径方向外方端10Uの、前記タイヤ最大巾
点Pからの半径方向距離L2bは、当然ではあるが5m
mより大であり、8mm以上が望ましい。
【0030】この内の補強ゴム層10も同様に、損失正
接(tan δ)が0.1以下、かつゴム硬度が50度以上
の、比較的硬質かつ低発熱のゴムから形成する。なお損
失正接(tan δ)及びゴム硬度が前記範囲であるなら
ば、外内の補強ゴム層9、10は、互いにゴム組成を違
えても良い。
【0031】そして、本実施形態では、前記内面9S、
10Sを含むサイドウォール部3のタイヤ内腔面TS
が、前記5%内圧状態においては、従来的なタイヤと同
様に、前記タイヤ最大巾点Pを通るタイヤ軸方向線上に
中心を有する円弧状曲線に近似して滑らかに湾曲する。
従って、カーカス6の輪郭形状は、従来とは異なり、前
記補強ゴム層9、10の最大厚さ点Kにおいて、タイヤ
外方に向かってく字状に折れ曲がって突出する屈曲部分
12を形成している。なお該屈曲部分12の曲率半径R
Aは、この屈曲部分12と隣接する部分の曲率半径RB
より充分小さく、本例では、曲率半径RBの0.1倍以
下とした好ましい場合を例示している。
【0032】このようなタイヤ1は、内圧が充填された
際、前記補強ゴム層9、10が圧力の一部を支承しカー
カス6の内圧分担が部分的に軽減される。即ちカーカス
コードの張力が部分的に減少し、振動減衰性が改善され
る結果、ロードノイズ性能が向上する。特に、前記屈曲
部分12の形成により、振動伝達特性が大きく変化する
ため、ロードノイズ性能の向上効果はいっそう高められ
る。
【0033】他方、前記補強ゴム層9、10では、カー
カス6の内側に配されているため、荷重負荷時のタイヤ
の撓みを、この補強ゴム層9、10の圧縮剛性によって
担持することができるようになる。従って、より少ない
ゴムボリュームで、タイヤの撓みを効率よく軽減でき、
重量増加を抑えつつタイヤ剛性を高め操縦安定性を向上
できる。特にこの補強ゴム層9、10を前述の比較的硬
質かつ低発熱のゴムで形成しているため、転がり抵抗へ
の犠牲を最小限に止める、或いは場合によっては若干の
転がり抵抗の低減を達成しながら、補強効果による剛性
アップによって、操縦安定性の向上を同時に達成でき
る。
【0034】ここで、もしタイヤ最大巾領域Yに補強ゴ
ム層を設けた場合には、タイヤ最大巾点で応力が集中す
るため、撓みを抑えることが難しく、むしろゴム厚さの
増加によって発熱が過大となり、転がり抵抗の大巾な上
昇を招いてしまう。
【0035】なお前記補強ゴム層9、10の損失正接
(tan δ)が0.1を越えると、転がり抵抗の過度の増
加を招き、低燃費タイヤとして不適となる。又ゴム硬度
が50度未満では、補強効果が不十分となって操縦安定
性の向上が充分達成できなくなる。なお損失正接(tan
δ)が0.03未満では、必要な弾性力を確保しながら
50度以上のゴム硬度を得ることが難しく、逆にゴム硬
度が90度を越えると、必要な弾性力を確保しながら
0.1以下の損失正接(tan δ)を得ることが難しい。
従って、損失正接(tan δ)としては、好ましくは、
0.03〜0.1の範囲であり、又ゴム硬度としては、
好ましくは、50〜90度の範囲である。
【0036】又前記補強ゴム層9、10の最大厚さTM
が1.0mm未満では、補強効果が不十分である。又最
大厚さTMが5.0mmより大、及び層巾W1が70m
mより大では、重量及び発熱が上がり、転がり抵抗を不
必要に増加する。又補強効果をバランス良くうるため
に、前記層巾W1を最大厚さTMの5〜20倍の範囲と
するのが好ましい。
【0037】次に、サイドウォール部3をなすサイドウ
ォールゴム13は、前記カーカス6の外面に沿ってビー
ド部4から半径方向外方にのび、その外端部13Eは、
本例では、カーカス6とベルト層7外端部との間に挟ま
れて終端している。
【0038】このとき、サイドウォールゴム13は、前
記カーカス6の屈曲部分12、12の間では、略一定の
厚さTを有して延在しており、従って、前記サイドウォ
ール部3の外面3Sには、前記屈曲部分12、12に臨
む位置に、タイヤ外方に突出する凸部15、15が形成
される。
【0039】言い換えると、前記外の補強ゴム層9の最
大厚さ点Kの近傍に、サイドウォール上基準線Jaから
タイヤ外方に突出する凸部15aを具える。又前記内の
補強ゴム層10の最大厚さ点Kの近傍に、サイドウォー
ル下基準線Jbからタイヤ外方に突出する凸部15bを
具えている。
【0040】ここで前記「サイドウォール上基準線J
a」とは、タイヤ最大巾点Pとトレッド外縁点TEとを
通る円弧であって、前記タイヤ最大巾点Pを通るタイヤ
軸方向線上にその中心を有している。又前記「サイドウ
ォール下基準線Jb」とは、ビード部4の外面がリムフ
ランジと離間する離間点P1とタイヤ最大巾点Pとを通
る円弧であって、前記タイヤ最大巾点Pを通るタイヤ軸
方向線上にその中心を有している。
【0041】又各凸部15の頂部は、本例では、最大厚
さ点Kを通って補強ゴム層9、10の内面9S、10S
に直交する最大厚さ線Xからの距離L3を10mm以下
としている。
【0042】なお前記凸部15は、タイヤの金型の当該
部分に、この凸部15に合う凹み部を設けることにより
形成される。加硫時には、風船状に脹らむブラダー等の
よってタイヤ内腔面TSが押し圧されるため、金型に前
記凹み部があると、カーカス6は、補強ゴム層9、10
により押出され易くなり、前記屈曲部分12を容易に形
成することができる。このとき、前記サイドウォールゴ
ム13の前記厚さTを均一に保つことができ、又タイヤ
表面の歪みも分散されるので、転がり抵抗や耐久性の面
からも有利となる。
【0043】なお前記サイドウォールゴム13は、低燃
費性を確保するため、前記厚さTを0.5〜3.0mm
の範囲、好ましくは1.0〜2.0mmの範囲とするの
が良く、又損失正接(tan δ)を0.15以下、好まし
くは0.06〜0.12の範囲とするのが良い。
【0044】なお本発明では、内外の補強ゴム層9、1
0のうち、何れか一方のみ形成しても良く、特に外の補
強ゴム層9は、内外の補強ゴム層10に比して、操縦安
定性への向上効果が高く好ましい。又、カーカス6の内
側にインナーライナゴムを設けても良く、係る場合に
は、前記補強ゴム層9、10は、インナーライナゴムの
内側に配しても、又インナーライナゴムとカーカス6と
の間に配することもできる。
【0045】以上、本発明の特に好ましい実施形態につ
いて詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定される
ことなく、種々の態様に変形して実施しうる。
【0046】
【実施例】タイヤサイズが195/65R15でありか
つ図1に示す構成を有する低燃費タイヤを表1の仕様に
基づき試作するとともに、各試供タイヤの転がり抵抗、
操縦安定性、乗り心地性、ロードノイズ性能を測定し、
その結果を表1に示す。テスト条件は次の通り。
【0047】(1)転がり抵抗 転動抵抗試験機を用い、リム(15×6JJ)、内圧
(200kPA)、荷重(4kN)の条件で転がり抵抗
を測定し、従来例を100とする指数で示した。数値が
小さいほど、転がり抵抗が少なく良好である。
【0048】(2)操縦安定性及び乗心地性 試供タイヤを、リム(15×6JJ)、内圧(200k
PA)の条件で乗用車両(2000cc)の全輪に装着
するとともに、テストコースのドライアスファルト路面
上にて走行させ、操縦安定性及び乗り心地性をドライバ
ーの官能評価により従来例を6とする10点法で評価し
た。数値が大きいほど良好である。
【0049】(3)ロードノイズ性能 前記乗用車両を用い、スムース路面を速度50km/h
にて走行させ、運転席左耳許にてオーバーオールの騒音
レベルdB(A)を測定した。
【0050】
【表1】
【0051】実施例のタイヤは、低燃費性を維持しなが
ら、操縦安定性及びロードノイズ性能を向上しうるのが
確認できる。
【0052】
【発明の効果】本発明は叙上の如く構成しているため、
転がり抵抗への犠牲を最小限に止める、或いは若干の転
がり抵抗の低減を達成しながら、操縦安定性とロードノ
イズ性能とを向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のタイヤの断面図である。
【図2】外の補強ゴム層を拡大して示す断面図である。
【図3】内の補強ゴム層を拡大して示す断面図である。
【符号の説明】
2 トレッド部 3 サイドウォール部 4 ビード部 5 ビードコア 6 カーカス 9 外の補強ゴム層 10 内の補強ゴム層 15、15a、15b 凸部 K 最大厚さ点 Ja サイドウォール上基準線 Jb サイドウォール下基準線 P タイヤ最大巾点 P1 離間点 TE トレッド外縁点 Y タイヤ最大巾領域

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トレッド部からサイドウォール部をへてビ
    ード部のビードコアに至るカーカスを具える空気入りタ
    イヤであって、 前記サイドウォール部に、前記カーカスの内面に沿いか
    つタイヤ最大巾点を中心としたタイヤ最大巾領域よりも
    半径方向外方で延在する外の補強ゴム層又は半径方向内
    方で延在する内の補強ゴム層を設けるとともに、 前記補強ゴム層は、損失正接(tan δ)が0.1以下か
    つゴム硬度が50度以上のゴムからなり、かつ最大厚さ
    TMが1.0〜5.0mmの断面三日月状をなすととも
    に、この補強ゴム層の内面に沿った層巾W1を70mm
    以下としたことを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 【請求項2】前記タイヤ最大巾領域は、タイヤ最大巾点
    を中心とした半径方向長さLyが10mmの領域である
    ことを特徴とする請求項1記載の空気入りタイヤ。
  3. 【請求項3】タイヤ子午断面において、前記サイドウォ
    ール部の外面は、 前記外の補強ゴム層の最大厚さ点の近傍に、タイヤ最大
    巾点とトレッド外縁点とを通る円弧からなるサイドウォ
    ール上基準線からタイヤ外方に突出する凸部を具える、 又は前記内の補強ゴム層の最大厚さ点の近傍に、ビード
    部の外面がリムフランジと離間する離間点とタイヤ最大
    巾点とを通る円弧からなるサイドウォール下基準線から
    タイヤ外方に突出する凸部を具える、ことを特徴とする
    請求項1又は2記載の空気入りタイヤ。
JP2001104854A 2001-04-03 2001-04-03 空気入りタイヤ Expired - Fee Related JP4673496B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001104854A JP4673496B2 (ja) 2001-04-03 2001-04-03 空気入りタイヤ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001104854A JP4673496B2 (ja) 2001-04-03 2001-04-03 空気入りタイヤ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002301912A true JP2002301912A (ja) 2002-10-15
JP4673496B2 JP4673496B2 (ja) 2011-04-20

Family

ID=18957650

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001104854A Expired - Fee Related JP4673496B2 (ja) 2001-04-03 2001-04-03 空気入りタイヤ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4673496B2 (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006151170A (ja) * 2004-11-29 2006-06-15 Yokohama Rubber Co Ltd:The 空気入りタイヤ
JP2007276712A (ja) * 2006-04-11 2007-10-25 Yokohama Rubber Co Ltd:The 空気入りタイヤ
JP2007302072A (ja) * 2006-05-10 2007-11-22 Yokohama Rubber Co Ltd:The 空気入りタイヤ
JP2008024063A (ja) * 2006-07-19 2008-02-07 Yokohama Rubber Co Ltd:The 空気入りタイヤ
JP2008024256A (ja) * 2006-07-25 2008-02-07 Yokohama Rubber Co Ltd:The 空気入りタイヤ
JP2011016400A (ja) * 2009-07-07 2011-01-27 Sumitomo Rubber Ind Ltd 空気入りタイヤ
US8662129B2 (en) * 2008-12-22 2014-03-04 Compagnie Generale Des Etablissements Michelin Sidewall shear decoupling layer
WO2015194469A1 (ja) * 2014-06-17 2015-12-23 横浜ゴム株式会社 空気入りタイヤ

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07266814A (ja) * 1994-03-31 1995-10-17 Bridgestone Corp 空気入りタイヤ
JPH09109621A (ja) * 1995-10-24 1997-04-28 Bridgestone Corp ラジアルタイヤ
JPH11334314A (ja) * 1998-05-28 1999-12-07 Sumitomo Rubber Ind Ltd タイヤとリムの組立体
JP2001001726A (ja) * 1999-06-18 2001-01-09 Yokohama Rubber Co Ltd:The 空気入りラジアルタイヤ

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07266814A (ja) * 1994-03-31 1995-10-17 Bridgestone Corp 空気入りタイヤ
JPH09109621A (ja) * 1995-10-24 1997-04-28 Bridgestone Corp ラジアルタイヤ
JPH11334314A (ja) * 1998-05-28 1999-12-07 Sumitomo Rubber Ind Ltd タイヤとリムの組立体
JP2001001726A (ja) * 1999-06-18 2001-01-09 Yokohama Rubber Co Ltd:The 空気入りラジアルタイヤ

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006151170A (ja) * 2004-11-29 2006-06-15 Yokohama Rubber Co Ltd:The 空気入りタイヤ
JP2007276712A (ja) * 2006-04-11 2007-10-25 Yokohama Rubber Co Ltd:The 空気入りタイヤ
JP2007302072A (ja) * 2006-05-10 2007-11-22 Yokohama Rubber Co Ltd:The 空気入りタイヤ
JP2008024063A (ja) * 2006-07-19 2008-02-07 Yokohama Rubber Co Ltd:The 空気入りタイヤ
JP2008024256A (ja) * 2006-07-25 2008-02-07 Yokohama Rubber Co Ltd:The 空気入りタイヤ
US8662129B2 (en) * 2008-12-22 2014-03-04 Compagnie Generale Des Etablissements Michelin Sidewall shear decoupling layer
JP2011016400A (ja) * 2009-07-07 2011-01-27 Sumitomo Rubber Ind Ltd 空気入りタイヤ
WO2015194469A1 (ja) * 2014-06-17 2015-12-23 横浜ゴム株式会社 空気入りタイヤ
CN106457896A (zh) * 2014-06-17 2017-02-22 横滨橡胶株式会社 充气轮胎
JPWO2015194469A1 (ja) * 2014-06-17 2017-04-20 横浜ゴム株式会社 空気入りタイヤ
US10449803B2 (en) 2014-06-17 2019-10-22 The Yokohama Rubber Co., Ltd. Pneumatic tire

Also Published As

Publication number Publication date
JP4673496B2 (ja) 2011-04-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4971700B2 (ja) ランフラットタイヤ
JP4653651B2 (ja) ランフラットタイヤ
JP4769146B2 (ja) トレッド用ゴム組成物、および空気入りタイヤ
JP2004352174A (ja) 空気入りラジアルタイヤ
JP2020001564A (ja) 空気入りタイヤ
EP1577122A1 (en) Run-flat tire
JP2009126410A (ja) ランフラットタイヤ
JP7400229B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP2005271794A (ja) ランフラットタイヤ
JP2006282161A (ja) ランフラットタイヤ
WO2013047192A1 (ja) ランフラットタイヤ
JP2005280459A (ja) ランフラットタイヤ
JP2004050869A (ja) 空気入りタイヤ
JP4673496B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP4971680B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP4904075B2 (ja) ランフラットタイヤ
JP4653556B2 (ja) ランフラットタイヤ及びそれを用いた車両
JP4971671B2 (ja) ランフラットタイヤ
JP2008155855A (ja) ランフラットタイヤ
JP5103081B2 (ja) 自動二輪車用空気入りタイヤ
JP2004306742A (ja) 空気入りタイヤ
JP2001121905A (ja) チューブレスタイヤ
JP2009045998A (ja) 全地形車用の空気入りタイヤ
JP2000198333A (ja) 空気入りタイヤ
JP4287709B2 (ja) 空気入りタイヤ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080312

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100922

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101012

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101203

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110118

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110121

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140128

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees