JP2006151170A - 空気入りタイヤ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】タイヤ子午線方向の断面視にて、タイヤ内周面と一対のビードコア21、21の基部を結ぶ仮想線とにより囲まれる領域の断面積を空洞断面積Acとする。この空気入りタイヤ1は、カーカス層3の内腔側であってサイドウォール部に対応する位置に内側ゴム層7が形成されており、この内側ゴム層7の断面積Arと空洞断面積Acとの比率Ar/Acが0.9[%]以上2.0[%]以下の範囲内にあり、内側ゴム層7のタイヤ幅方向の最大厚さWrとタイヤ最大幅SWとの比率Wr/SWが1.5[%]以上3.0[%]以下の範囲内にあり、且つ、内側ゴム層7のJIS−A硬度が70未満である。
【選択図】 図1
Description
図1は、この発明の実施例にかかる空気入りタイヤを示すタイヤ子午線方向の断面図である。図2および図3は、図1に記載した空気入りタイヤの性能試験の結果を示す表(図2)およびグラフ(図3)である。
この空気入りタイヤでは、カーカス層3の内腔側であってサイドウォール部に対応する位置に内側ゴム層7が形成され、タイヤ子午線方向の断面視にて、この内側ゴム層7の断面積Arと空洞断面積Acとの比率Ar/Acが0.9[%]以上2.0[%]以下の範囲内にあり、内側ゴム層7のタイヤ幅方向の最大厚さWrとタイヤ最大幅SWとの比率Wr/SWが1.5[%]以上3.0[%]以下の範囲内にあり、且つ、内側ゴム層7のJIS−A硬度が70未満である。かかる構成では、内側ゴム層7によりタイヤ内部の空洞断面積Acが適正な範囲に調整されており、且つ、内側ゴム層7の厚みおよび硬度が適正な範囲に規定されている。これにより、空洞共鳴音が低減されて、ロードノイズが効果的に低減される利点がある(図1および図2参照)。
なお、この空気入りタイヤ1では、内側ゴム層7の断面積Arと空洞断面積Acとの比率Ar/Acが0.9[%]以上2.0[%]以下の範囲内にあるが、この比率Ar/Acは、1.4[%]以上2.0[%]以下の範囲内にあることがより好ましい。これにより、空洞共鳴音が低減されてロードノイズ性が向上する利点がある。
また、この空気入りタイヤ1では、内側ゴム層7のタイヤ幅方向の最大厚さWrとタイヤ最大幅SWとの比率Wr/SWが1.5[%]以上3.0[%]の範囲内にあるが、この比率Wr/SWは、2.3[%]以上3.0[%]以下の範囲内にあることがより好ましい。これにより、空洞共鳴音が低減されてロードノイズ性が向上すると共に、サイドウォール部の縦剛性が適正化されて乗り心地性が維持される利点がある。
また、この空気入りタイヤ1では、内側ゴム層7のJIS−A硬度が70未満であるが、内側ゴム層7のJIS−A硬度は、65以上68以下の範囲内にあることがより好ましい。これにより、空洞共鳴音が低減されてロードノイズ性が向上すると共に、サイドウォール部の縦剛性が適正化されて乗り心地性が維持される利点がある。
また、この空気入りタイヤ1では、タイヤ子午線方向の断面視にて、内側ゴム層7のタイヤ径方向の延在長さHrとタイヤ径方向高さSHとの比率Hr/SHが60[%]以下であることが好ましい(図1および図2参照)。また、かかる比率Hr/SHは、58[%]以下であることがより好ましい。これにより、空洞共鳴音が低減されてロードノイズ性が向上すると共に、サイドウォール部の縦剛性が適正化されて乗り心地性が維持される利点がある。
また、この空気入りタイヤ1では、タイヤ子午線方向の断面視にて、ビードフィラー21の径方向高さHfとタイヤ径方向高さSHとの比率Hf/SHが20[%]以上であることが好ましい(図1および図2参照)。これにより、サイドウォール部の縦剛性が適正化されるので、操縦安定性が好適に維持される利点がある。
また、この空気入りタイヤ1では、ビードフィラー21を構成するゴム材料のJIS−A硬度が85以上であることが好ましく、88以上であることがより好ましい(図1および図2参照)。これにより、サイドウォール部の縦剛性が適正化されるので、操縦安定性が好適に維持される利点がある。
また、この空気入りタイヤ1では、タイヤ子午線方向の断面視にて、内側ゴム層7のタイヤ幅方向の最大厚さWrと、ビードコア2の基部からタイヤ径方向高さSHの半分(SH/2)の位置におけるサイドトレッドゴム6のタイヤ幅方向の厚さWsとが、略同一寸法を有することが好ましい(図1および図2参照)。具体的には、内側ゴム層7の最大厚さWrとサイドトレッドゴム6の厚さWsとの比率Wr/Wsが、90[%]以上105[%]以下の範囲内にあることが好ましい。また、内側ゴム層7の最大厚さWrとサイドトレッドゴム6の厚さWsとの寸法差が、2[mm]以上6[mm]以下の範囲内にあることが好ましい。これにより、空洞共鳴音が低減されてロードノイズ性が向上すると共に、サイドウォール部の縦剛性が適正化されて乗り心地性が維持される利点がある。
また、この空気入りタイヤ1では、サイドトレッドゴム6のJIS−A硬度が50以上60以下の範囲内にあることが好ましく、52以上58以下の範囲内にあることがより好ましい(図1および図2参照)。これにより、空洞共鳴音が低減されてロードノイズ性が向上すると共に、サイドウォール部の縦剛性が適正化されて乗り心地性が維持される利点がある。
また、この空気入りタイヤ1では、タイヤの扁平率が35[%]以上50[%]以下であることが好ましい。かかる構成では、上記の効果が顕著に得られる利点がある。
また、この空気入りタイヤ1では、カーカス層3がレーヨン材により構成されることが好ましい。かかる構成とすれば、高速性能が向上する利点がある。
この実施例では、条件が異なる複数の空気入りタイヤについて、(1)空洞共鳴音、(2)ロードノイズ性、(3)操縦安定性、および、(4)乗り心地性にかかる性能試験が行われた(図2参照)。この性能試験では、タイヤサイズ245/40R18の空気入りタイヤがJATMA規定の正規リム(リムサイズ18×8JJ)にリム組みされ、この空気入りタイヤに正規空気圧(230[kPa])が負荷される。また、試験車両として排気量3000[cc]のFR車が使用され、この試験車両に空気入りタイヤが装着される。
2 ビードコア
21 ビードフィラー
3 カーカス層
4 ベルト層
5 トレッドゴム
6 サイドトレッドゴム
7 内側ゴム層
Claims (8)
- 一対のビードコアと、これらのビードコアの外周に配置されるビードフィラーと、ビードフィラーを端部にて包み込みつつビードコア間に架け渡されるカーカス層と、カーカス層のタイヤ幅方向外側に配置されてサイドウォール部を構成するサイドウォールゴムとを含む空気入りタイヤにおいて、
タイヤ子午線方向の断面視にて、タイヤ内周面と前記一対のビードコアの基部を結ぶ仮想線とにより囲まれる領域の断面積を空洞断面積Acとしたときに、
前記カーカス層の内腔側であってサイドウォール部に対応する位置に内側ゴム層が形成されており、この内側ゴム層の断面積Arと空洞断面積Acとの比率Ar/Acが0.9[%]以上2.0[%]以下の範囲内にあり、内側ゴム層のタイヤ幅方向の最大厚さWrとタイヤ最大幅SWとの比率Wr/SWが1.5[%]以上3.0[%]以下の範囲内にあり、且つ、内側ゴム層のJIS−A硬度が70未満であることを特徴とする空気入りタイヤ。 - タイヤ子午線方向の断面視にて、前記内側ゴム層のタイヤ径方向の延在長さHrとタイヤ径方向高さSHとの比率Hr/SHが50[%]以上60[%]以下の範囲内にある請求項1に記載の空気入りタイヤ。
- タイヤ子午線方向の断面視にて、前記ビードフィラーの径方向高さHfとタイヤ径方向高さSHとの比率Hf/SHが20[%]以上36[%]以下の範囲内にある請求項1または2に記載の空気入りタイヤ。
- 前記ビードフィラーを構成するゴム材料のJIS−A硬度が85以上95以下の範囲内にある請求項1〜3のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
- タイヤ子午線方向の断面視にて、前記内側ゴム層のタイヤ幅方向の最大厚さWrと、前記ビードコアの基部からタイヤ径方向高さSHの半分の位置における前記サイドトレッドゴムのタイヤ幅方向の厚さWsとが略同一寸法を有する請求項1〜4のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
- サイドトレッドゴムのJIS−A硬度が50以上60以下の範囲内にある請求項1〜5のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
- タイヤの扁平率が35[%]以上50[%]以下である請求項1〜6のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
- 前記カーカス層がレーヨン材により構成される請求項1〜7のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
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JP2004299639A (ja) * | 2003-04-01 | 2004-10-28 | Yokohama Rubber Co Ltd:The | 空気入りタイヤ |
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2004
- 2004-11-29 JP JP2004344221A patent/JP2006151170A/ja active Pending
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