JP2002301522A - パンチ加工方法及びその装置、ダイ金型におけるダイチップ交換方法及びその装置並びにパンチ加工方法に用いるダイ金型 - Google Patents

パンチ加工方法及びその装置、ダイ金型におけるダイチップ交換方法及びその装置並びにパンチ加工方法に用いるダイ金型

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JP2002301522A JP2001103283A JP2001103283A JP2002301522A JP 2002301522 A JP2002301522 A JP 2002301522A JP 2001103283 A JP2001103283 A JP 2001103283A JP 2001103283 A JP2001103283 A JP 2001103283A JP 2002301522 A JP2002301522 A JP 2002301522A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ワークに再突起(表傷)を生じさせず、バリ
取り作業の廃止と金型寿命の向上を図るようにし、ま
た、上面に突起部を設けたダイの製造コストを安価にす
る。 【解決手段】 ダイベース33に抜きかす排出用の逃げ
穴35を設け、ダイベース33の上部に逃げ穴35より
大きいダイチップ収容穴37を段付き形状に設ける。ダ
イチップ収容穴37にダイ穴39を備えたリバーシブル
ダイチップ41を着脱可能に設け、このダイチップ41
のダイ穴39の端縁全周の両面側に突起部43を設けて
いる。ダイチップ41の上面に位置する一方側の突起部
43がパンチング加工で用いられ、この一方側の突起部
43Aの寿命が来たら、ダイチップ41の上下を入れ換
えて、他方側の突起部43Bを用いてパンチング加工が
行われる。ダイチップ41は各種金型サイズ毎にダイ穴
39の形状が任意になるので、各種異なった形状のパン
チング加工が容易に行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、パンチ加工方法
及びその装置、ダイ金型におけるダイチップ交換方法及
びその装置並びにパンチ加工方法に用いるダイ金型に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、パンチプレスにおけるフレームに
は油圧シリンダが設けられており、この油圧シリンダは
フレームに固定したシリンダ本体と、このシリンダ本体
に昇降可能に設けられたピストンと、このピストンに設
けられたピストンロッドとを備えている。ピストンロッ
ドの下端部にはストライカが設けられている。このスト
ライカによりパンチ金型が打圧されてパンチング加工が
行われる。
【0003】図12を参照するに、パンチング加工の一
例が示されており、パンチ201はパンチガイド203
内を上下動自在に設けられ、このパンチ201がパンチ
ガイド203と共に下降し、板状のワークWをパンチガ
イド203の下面とダイ上面とで把持した後に、パンチ
201が下降し、このパンチ201とダイ205により
パンチング加工される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】図13を参照するに、
従来のパンチング加工においては、パンチ201とダイ
205との剪断加工により板状のワークWに抜き穴が形
成されると、この抜き穴の切り口には必ずバリが残る。
【0005】より詳しくは、パンチ201が下降される
と、ワークWはパンチ刃先207とダイ刃先209との
間で挟まれて押しつぶされて、パンチ刃先207とダイ
刃先209がワークWに食い込み、この食い込みがある
限度を超すとパンチ刃先207より亀裂Cが生じてワー
クWが分離する。この亀裂Cはパンチ刃先207並びに
ダイ刃先209より少し側面に入ったところで生じるの
で、剪断加工では必ずバリが発生する。このバリを除去
するために手間のかかるバリ除去作業が必要になり、こ
のバリ除去作業を行う際に二次バリを発生させてしまう
という問題点があった。
【0006】そこで、図14(A)〜(D)に示されて
いるようにダイ205のダイ穴211の端縁に沿って上
部に突起部213を設けてパンチング加工を行う方法が
あるが、この方法ではワークWの上面に再突起(表傷)
が発生してしまうという問題点があった。
【0007】より詳しくは、図14(A)を参照する
に、パンチ金型215はパンチガイド203がリフタス
プリング217により常時上方へ付勢された状態でパン
チホルダ219に上下動自在に設けられており、パンチ
201がリフタスプリング217より強い付勢力を有す
るストリッパスプリング221により常時上方へ付勢さ
れた状態でパンチガイド203内を上下動自在に設けら
れている。この状態でワークWがダイ205の上に載せ
られる。
【0008】図14(B)を参照するに、油圧シリンダ
223のピストン225が下降してピストンロッド22
7の下部のストライカ229によりパンチ201が打圧
されると、パンチガイド203がストリッパスプリング
221の付勢力により下降してワークWを押さえるので
ストリッパスプリング221の板押え力が強いためにダ
イ205の突起部213がワークWの裏面に食い込んで
ワークWの表面に盛り上がりが形成される。
【0009】図14(C)を参照するに、さらにピスト
ン225が下降すると、ストリッパスプリング221が
収縮してパンチ201が下降し、パンチ201がワーク
Wと干渉して打ち抜きが開始する。
【0010】図14(D)を参照するに、さらにピスト
ン225が下降して打ち抜きが完了するが、ワークWの
表面に上記の盛り上がりが再突起(表傷)となって残っ
てしまうのである。
【0011】上記の再突起(表傷)が発生する問題を解
決するためには、パンチ201とダイ205とのクリア
ランスを最小化する必要があるが、上記のクリアランス
を小さくしてしまうとパンチ金型215の寿命が短くな
ってしまうという問題点があった。
【0012】また、上面に突起部213を設けたダイ2
05は例えば超硬合金鋼などの高価な材料が用いられて
おり、突起部が摩耗すると交換する必要があるので、ダ
イ205の製造コストが高くつくという問題点があっ
た。
【0013】この発明は上述の課題を解決するためにな
されたもので、その目的は、上面に突起部を設けたダイ
を用いるとしてもワークに再突起(表傷)が生じないよ
うにすることによりバリ取り作業の廃止と金型寿命の向
上を図り得るパンチ加工方法及びその装置、ダイ金型に
おけるダイチップ交換方法及びその装置を提供し、ま
た、上面に突起部を設けたダイの製造コストを安価にし
得るダイ金型を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1によるこの発明のパンチ加工方法は、パン
チプレスのフレームに設けたダブルシリンダのうちの第
1シリンダの第1ピストンロッドを下降せしめることに
より、この第1ピストンロッドの下端に設けた第1スト
ライカでパンチ金型のパンチガイドを打圧して下降せし
め、このパンチガイドとダイ金型の上面と協働してワー
クを押さえ込み、前記ダブルシリンダのうちの第2シリ
ンダの第2ピストンロッドを下降せしめることにより、
この第2ピストンロッドの下端に設けた第2ストライカ
で前記パンチガイドの挿通穴内で昇降自在なパンチを打
圧して下降せしめ、このパンチの刃先とダイ金型のダイ
穴の端縁全周の上面に設けた突起部とにより協働して前
記ワークに剪断加工を行うことを特徴とするものであ
る。
【0015】したがって、パンチ金型のパンチガイドが
第1ストライカで打圧されて下降し、ワークがパンチガ
イドとダイ金型の上面と協働して適宜圧力で押さえ込ま
れるので、ワークの裏面にダイ金型の突起部により成形
加工されても、ワークの表面に盛り上がり(再突起)は
形成されない。次いで、この状態でパンチが第2ストラ
イカで打圧されて下降し、ワークがパンチの刃先とダイ
金型の突起部と協働してバリが発生することなく剪断加
工が行われる。
【0016】請求項2によるこの発明のパンチ加工方法
は、パンチプレスのフレームに設けたダブルシリンダの
うちの第1シリンダの第1ピストンロッドを下降せしめ
ることにより、この第1ピストンロッドの下端に設けた
第1ストライカでパンチ金型のパンチガイドを打圧して
下降せしめ、このパンチガイドとダイ金型の上面と協働
してワークを押さえ込み、前記ダブルシリンダのうちの
第2シリンダの第2ピストンロッドを下降せしめること
により、この第2ピストンロッドの下端に設けた第2ス
トライカで前記パンチガイドの挿通穴内で昇降自在なパ
ンチを打圧して下降せしめ、このパンチの刃先とダイ金
型におけるダイベースの上部にあるダイチップ装着穴に
着脱自在に装着されたダイチップのダイ穴の端縁全周の
上下両面側に少なくとも一方に設けた突起部とにより協
働して前記ワークに剪断加工を行うことを特徴とするも
のである。
【0017】したがって、パンチ金型のパンチガイドが
第1ストライカで打圧されて下降し、ワークがパンチガ
イドとダイ金型の上面と協働して適宜圧力で押さえ込ま
れるので、ワークの裏面にダイ金型に設けられた一方の
突起部により成形加工されても、ワークの表面に盛り上
がり(再突起)は形成されない。次いで、この状態でパ
ンチが第2ストライカで打圧されて下降し、ワークがパ
ンチの刃先とダイ金型の突起部と協働してバリが発生す
ることなく剪断加工が行われる。
【0018】そして、一方の突起部が摩耗したときは、
ダイ金型を外して他方の突起部を上面にして装着してパ
ンチング加工を行うことにより、ダイ金型が長寿命化さ
れる。
【0019】請求項3によるこの発明のパンチ加工装置
は、第1シリンダの第1ピストンロッドと第2シリンダ
の第2ピストンロッドを互いに独立して昇降自在に備え
たダブルシリンダをパンチプレスのフレームに設け、前
記第1ピストンロッドの下端に第1ストライカを設け、
前記第2ピストンロッドの下端に第2ストライカを設
け、前記第1ストライカにより下降されるパンチガイド
と、このパンチガイドの挿通穴内で昇降自在であると共
に前記第2ストライカにより下降されるパンチとからな
るパンチ金型を設け、このパンチ金型に対向してダイ穴
の端縁全周の上面に突起部を設けたダイ金型を設けてな
ることを特徴とするものである。
【0020】したがって、請求項1記載の作用と同様で
あり、パンチ金型のパンチガイドが第1ストライカで打
圧されて下降し、ワークがパンチガイドとダイ金型の上
面と協働して適宜圧力で押さえ込まれるので、ワークの
裏面にダイ金型の突起部により成形加工されても、ワー
クの表面に盛り上がり(再突起)は形成されない。次い
で、この状態でパンチが第2ストライカで打圧されて下
降し、ワークがパンチの刃先とダイ金型の突起部と協働
してバリが発生することなく剪断加工が行われる。
【0021】請求項4によるこの発明のパンチ加工装置
は、第1シリンダの第1ピストンロッドと第2シリンダ
の第2ピストンロッドを互いに独立して昇降自在に備え
たダブルシリンダをパンチプレスのフレームに設け、前
記第1ピストンロッドの下端に第1ストライカを設け、
前記第2ピストンロッドの下端に第2ストライカを設
け、前記第1ストライカにより下降されるパンチガイド
と、このパンチガイドの挿通穴内でストリッパスプリン
グの付勢力で上昇すると共に前記第2ストライカにより
ストリッパスプリングの付勢力に抗して下降されるパン
チとからなるパンチ金型を設け、このパンチ金型に対向
して、ダイチップ収容穴を上部に備えたダイベースと、
このダイベースに着脱自在でダイ穴を備えたダイチップ
と、このダイチップにおけるダイ穴の端縁全周の上下両
面側の少なくとも一方に設けた突起部と、からなるダイ
金型を設けてなることを特徴とするものである。
【0022】したがって、パンチ金型のパンチガイドが
第1ストライカで打圧されて下降し、ワークがパンチガ
イドとダイ金型におけるダイチップの上面と協働して適
宜圧力で押さえ込まれるので、ワークの裏面にダイチッ
プの一方の突起部により成形加工されても、ワークの表
面に盛り上がり(再突起)は形成されない。次いで、こ
の状態でパンチが第2ストライカで打圧されて下降し、
ワークがパンチの刃先とダイチップの一方の突起部と協
働してバリが発生することなく剪断加工が行われる。
【0023】そして、一方の突起部が摩耗したときは、
ダイ金型を外して他方の突起部を上面にして装着してパ
ンチング加工を行うことにより、ダイ金型が長寿命化さ
れる。
【0024】請求項5によるこの発明のダイチップ交換
方法は、ダイ金型のダイベースのダイチップ収容穴にダ
イ穴の端縁全周の上下両面側の少なくとも一方に突起部
を設けたダイチップを装着する際に、前記ダイベースを
ダイベース載置台に載置し、このダイベース載置台上の
ダイベースのダイチップ収容穴にダイチップを乗せ、ダ
イベース載置台の上方に待機する加熱コイルを下降、接
近せしめて前記ダイベースを局部的に加熱することによ
りダイチップ収容穴を広げ、ダイベース載置台の上方に
待機するダイチップ押圧部材を下降せしめて前記ダイチ
ップを押圧してダイチップ収容穴に装着し、前記ダイ金
型のダイベースのダイチップ収容穴に装着したダイチッ
プを離脱する際に、前記ダイ金型をダイベース載置台に
載置し、このダイベース載置台上の上方に待機する加熱
コイルを下降、接近せしめて前記ダイベースを局部的に
加熱することによりダイチップ収容穴を広げ、前記ダイ
ベース載置台の下方からエジェクタ部材を上昇せしめて
前記エジェクタ部材の先端で前記ダイチップを押し上げ
てダイベースから離脱せしめることを特徴とするもので
ある。
【0025】したがって、ダイベースが加熱コイルで局
部的に加熱されてダイベースのダイチップ収容穴が広げ
られ、しかもダイチップ収容穴に乗せられ、ダイ穴の端
縁全周の上下両面側の少なくとも一方に突起部を設けた
ダイチップがダイチップ押圧部材により押圧されるの
で、ダイチップはダイチップ収容穴に容易に装着され
る。一方、ダイベースのダイチップ収容穴に装着された
ダイチップは、ダイベースが加熱コイルで局部的に加熱
されてダイベースのダイチップ収容穴が広げられ、しか
もダイチップがエジェクタ部材の先端で押し上げられる
ので、ダイチップはダイチップ収容穴から容易に離脱さ
れる。
【0026】請求項6によるこの発明のダイチップ交換
装置は、ダイ金型のダイベースを載置するダイベース載
置台を設け、このダイベース載置台上のダイベースのダ
イチップ収容穴に乗せられ、ダイ穴の端縁全周の上下両
面側の少なくとも一方に突起部を設けたダイチップに対
して上方から押圧可能なダイチップ押圧部材をダイベー
ス載置台の上方に昇降自在に設け、前記ダイベース載置
台上のダイベースを局部的に加熱するための加熱コイル
を前記ダイベースに対して接近離反可能にダイベース載
置台の上方に昇降自在に設け、ダイベース載置台の下方
から前記ダイベースに装着された前記ダイチップを押し
上げるべくエジェクタ部材を昇降自在に設けてなること
を特徴とするものである。
【0027】したがって、請求項5記載の作用と同様で
あり、ダイベースが加熱コイルで局部的に加熱されてダ
イベースのダイチップ収容穴が広げられ、しかもダイチ
ップ収容穴に乗せられた、ダイ穴の端縁全周の上下両面
側の少なくとも一方に突起部を設けたダイチップがダイ
チップ押圧部材により押圧されるので、ダイチップはダ
イチップ収容穴に容易に装着される。一方、ダイベース
のダイチップ収容穴に装着されたダイチップは、ダイベ
ースが加熱コイルで局部的に加熱されてダイベースのダ
イチップ収容穴が広げられ、しかもダイチップがエジェ
クタ部材の先端で押し上げられるので、ダイチップはダ
イチップ収容穴から容易に離脱される。
【0028】請求項7によるこの発明のダイ金型は、ダ
イベースに抜きかす排出用の逃げ穴を設け、前記ダイベ
ースの上部に前記逃げ穴より大きいダイチップ収容穴を
段付き形状に設け、このダイチップ収容穴にダイ穴を備
えたダイチップを着脱可能に設け、このダイチップのダ
イ穴の端縁全周の上下両面側の少なくとも一方に突起部
を設けてなることを特徴とするものである。
【0029】したがって、ダイ金型は例えばダイチップ
の上面に位置する一方側の突起部がパンチング加工で用
いられ、この一方側の突起部の寿命が来たら、ダイチッ
プを交換したり、あるいはダイチップの上下を入れ換え
て、他方側の突起部を用いてパンチング加工が行われ
る。高価なダイチップは両面が使えることでダイ金型の
寿命が2倍に向上しコストダウンとなる。また、ダイチ
ップは各種金型サイズ毎にダイ穴形状が任意になるの
で、各種のダイチップが交換して各種異なった形状のパ
ンチング加工が容易に行われる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、この発明のパンチ加工方法
及びその装置、ダイ金型におけるダイチップ交換方法及
びその装置並びにパンチ加工方法に用いるダイ金型の実
施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0031】図4を参照するに、本実施の形態に係わる
パンチプレス1は、ブリッジ型の本体フレーム3をベー
スにしており、この本体フレーム3は上部フレーム5と
下部フレーム7が上下に対向して備えられている。上記
の下部フレーム7には板状のワークWを支持するワーク
テーブル9が設けられている。
【0032】このワークテーブル9は、下部フレーム7
に固定した固定テーブルと、下部フレーム7におけるこ
の固定テーブルの左右(図4において紙面に向かって表
裏)に前後方向(図4において右左方向)ヘ移動可能に
設けられた一対の可動テーブルとを備えている。ワーク
テーブル9における一対の可動テーブルの前部にはキャ
レッジベース11が左右方向へ延伸して設けてあり、こ
のキャレッジベース11にはワークWの端部をクランプ
するワーククランプ装置13を備えたキャレッジ15が
左右方向へ移動可能に設けられている。
【0033】また、上部フレーム5には円盤状の上部タ
レット17が回転可能に設けられており、下部フレーム
7には円盤状の下部タレット19が回転可能かつ上部タ
レット17に上下に対向して設けられている。上部タレ
ット17には多数のパンチ金型21がタレット周方向及
びタレット径方向へ適宜間隔に装着されており、同様に
下部タレット19には多数のダイ金型23がタレット周
方向及びタレット径方向へ適宜間隔に装着されている。
【0034】上部フレーム5における上部タレット17
の上方にはパンチ金型21を打圧する金型打圧装置25
が設けられており、この金型打圧装置25は、ダブルシ
リンダ27と、ダブルシリンダ27の作動により昇降す
る第1ストライカ29及び第2ストライカ31が備えら
れている。
【0035】次に、本発明の実施の形態の主要部を構成
するダイ金型23について説明する。
【0036】図1(A),(B)を参照するに、ダイ金
型23はダイベース33が円板状をなしており、ダイベ
ース33のほぼ中央には本実施の形態では矩形状をなす
抜きかす排出用の逃げ穴35が貫通して設けられてい
る。また、上記のダイベース33の上部には逃げ穴35
より大きい円形状をなすダイチップ収容穴37が段付き
形状をなすように設けられている。
【0037】また、ダイ穴39を備えたリバーシブルダ
イチップ41(以下、単に「ダイチップ」という)が上
記のダイチップ収容穴37に着脱可能に設けられてい
る。本実施の形態ではダイチップ41はダイ穴39が矩
形状をなしており、このダイ穴39の端縁全周の上下両
面側に突起部43A,43Bが設けられている。
【0038】ダイベース33のダイチップ収容穴37と
ダイチップ41との境界面にはダイチップ41の位置決
めを行うためのキー溝45が設けられており、このキー
溝45にピン状のキー47が挿入されている。ダイベー
ス33の外周面にはダイホルダ(図示省略)に装着する
際に位置決めするための少なくとも1つのキー49が突
出されている。
【0039】上記構成により、ダイ金型23は例えばダ
イチップ41の突起部43Aがパンチング加工で用いら
れ、この突起部43Aの寿命が来たら、詳しくは後述す
るダイチップ交換装置を用いてダイチップ41の上下を
入れ換えて、突起部43Bを用いてパンチング加工が行
われる。ダイチップ41には高価な超硬合金鋼などが用
いられているので、両面が使えることによりダイ金型2
3の寿命が向上しコストダウンに寄与する。
【0040】なお、ダイチップ41は各種金型サイズ毎
にダイ穴39の形状が任意になるので、各種のダイチッ
プ41が交換されることにより各種異なった形状のパン
チング加工を容易に行うことができる。
【0041】次に、本発明の実施の形態の主要部を構成
する金型打圧装置25についてより詳細に説明する。
【0042】図2を参照するに、金型打圧装置25は、
シリンダ本体53が上部フレーム5における上部タレッ
ト17の上方に位置して設けられており、シリンダ本体
53内には第1シリンダ室55が形成されている。この
第1シリンダ室55内には比較的大きい圧力作用面積を
有する中空形状を第1ピストン57が昇降可能に設けら
れている。
【0043】上記の第1ピストン57の中空内は第2シ
リンダ室59が形成されており、この第2シリンダ室5
9内には比較的小さい圧力作用面積を有する第2ピスト
ン61が昇降可能に設けられている。上記の第1ピスト
ン57と第2ピストン61は個別に昇降させたり、第1
ピストン57と第2ピストン61を一体的に昇降させた
りできるように構成されている。上記の第1ピストン5
7には上下方向へ延伸した第1ピストンロッド63が設
けられており、第2ピストン61には上下方向へ延伸し
た第2ピストンロッド65が設けられている。
【0044】また、上記の第1ピストンロッド63の下
端部には、支持ブロック67が連結部材69を介して設
けられており、支持ブロック67の下部には貫通穴71
を備えた環状の第1ストライカ29が一体的に設けられ
ており、第1ストライカ29の貫通穴71には第2スト
ライカ31が昇降可能に支持されており、上記の第2ス
トライカ31の上端部は第2ピストンロッド65の下端
に支持されている。
【0045】なお、パンチ金型21はパンチガイド73
がリフタスプリング75により常時上方へ付勢された状
態でパンチホルダ77に上下動自在に設けられており、
パンチ79がリフタスプリング75より強い付勢力を有
するストリッパスプリング81により常時上方へ付勢さ
れた状態で、パンチ79の上部であるパンチヘッド79
Hはパンチガイド73より上方へ突出せず、パンチガイ
ド73内を上下動自在に設けられている。また、パンチ
ガイド73の上端は第1ストライカ29により打圧可能
であり、パンチ79の上端は第2ストライカ31により
打圧可能である。
【0046】また、下部タレット19には例えば図1及
び図2の如くダイ穴39の全周端縁の上面に突起部43
Aを備えたダイ金型23がダイホルダ(図示省略)に装
着されている。
【0047】上記構成により、上部タレット17及び下
部タレット19が回転されることにより、所定のパンチ
金型21と所定のダイ金型23が加工領域に割り出さ
れ、2つの第1,第2ストライカ29,31が所定のパ
ンチ金型21の垂直上方(真上)に位置することにな
る。
【0048】図3(A)を参照するに、パンチ金型21
及び金型打圧装置25は待機状態にあり、この状態でワ
ークWがダイ金型23の上に載せられる。板状のワーク
Wは図4に示されているようにワーククランプ装置13
によりクランプされた状態の下で、キャレッジベース1
1が一対の可動テーブルと共に前後方向へ移動され且つ
キャレッジ15が左右方向へ移動される。これによっ
て、ワークWは前後、左右方向へ移動されて、ワークW
の被加工部が所定のパンチ金型21と所定のダイ金型2
3の間に位置せしめられる。
【0049】図3(B)を参照するに、第1シリンダ室
55内に圧油が供給されて第1ピストン57のみが下降
するので、パンチガイド73が第1ストライカ29によ
りリフタスプリング75の付勢力に抗して押圧されて下
降し、ワークWはパンチガイド73の下端で適宜な板押
え力で押さえられる。そのために、ダイ金型23のダイ
チップ41の上面には突起部43Aが突出しているが、
ワークWの突起部43Aが裏面に食い込まないので、ワ
ークWの表面に盛り上がり(再突起;表傷)が形成され
ない。
【0050】図3(C)を参照するに、次に第2シリン
ダ室59内に圧油が供給されて第2ピストン61が下降
すると、パンチ79がストリッパスプリング81の付勢
力に抗して下降し、パンチ79がワークWと干渉して打
ち抜きが開始すると同時に、ダイ金型23の突起部43
AによりワークWの裏面に成形加工されるのであるが、
ワークWの表面に盛り上がり(再突起;表傷)は形成さ
れない。
【0051】図3(D)を参照するに、さらに第2ピス
トン61が下降すると、パンチ79の刃先とダイ金型2
3の突起部43AとがワークWに食い込んでワークWの
上面から剪断が開始する。この食い込みがある限度を超
えると亀裂が発生して破断となり、打ち抜きが完了す
る。しかし、ワークWの裏面はダイ金型23の突起部4
3Aにより成形加工されているので、亀裂が上記の突起
部43Aによる成形部に到達し、ワークWの裏面にもバ
リが発生しないのである。
【0052】次に、この発明の実施の形態の主要部の1
つを構成するダイチップ交換装置51について説明す
る。
【0053】図5ないしは図8を参照するに、ダイチッ
プ交換装置51は前述したダイ金型23においてダイベ
ース33のダイチップ収容穴37内にダイチップ41を
装着、離脱を行うための装置である。
【0054】装置本体83の上面には、ダイベース33
を載置するためのダイベース載置台85が例えば円筒箱
形状に設けられており、このダイベース載置台85の図
6において右側には中空のスタンドシャフト87が立設
されている。このスタンドシャフト87には図8に示さ
れているように環状のリフト部材89が軸受91を介し
て昇降自在且つ回転自在に設けられており、このリフト
部材89の外周にはほぼ水平面で円板状をなす回転アー
ム部材93が一体的に突設されている。
【0055】上記の回転アーム部材93の外周側の同心
円上には複数個(図5では4個)の円筒形状をなすガイ
ド部95が上下方向に延伸された状態で設けられてお
り、各ガイド部95の中空にはガイドシャフト97が軸
受99を介して昇降自在に挿通されている。ガイドシャ
フト97の上端にはストッパを兼ねたヘッド部101が
設けられており、ガイドシャフト97の下端には大小種
々の大きさの複数のダイチップ押圧部材103が一体的
に設けられている。なお、各ダイチップ押圧部材103
はスプリング105により常時下方へ付勢された状態に
ある。
【0056】また、スタンドシャフト87の上端には、
図8に示されているように回転ベース107が軸受10
9を介してほぼ水平面に回転自在に設けられており、回
転ベース107の先端側にはガイドシャフト111が下
方に向けて延伸されており、このガイドシャフト111
は回転アーム部材93に設けたガイド穴113内に軸受
115を介して挿通されている。
【0057】さらに、上記の回転ベース107の上面に
はブラケット117にプーリ119が軸承されており、
このプーリ119にはワイヤロープ121が半周ほど巻
回され、このワイヤロープ121の一端は図8に示され
ているように回転アーム部材93に連結されており、ワ
イヤロープ121の他端にはスタンドシャフト87の中
空内を挿通して回転アーム部材93をほぼ無重力状態に
するための重りとなるウェイトバランサ123が連結さ
れている。このウェイトバランサ123は安全のために
装置本体83の内部で上下動するように構成されてい
る。
【0058】ダイベース載置台85の図5において上方
側(図7において右側)には、装置本体83の上面に支
柱体125が立設されており、この支柱体125の上部
にはダイベース載置台85に載置されたダイベース33
に対して上方からダイチップ41を押圧して装着すべ
く、ダイチップ押圧部材103のガイドシャフト97の
ヘッド部101を下方へ押圧せしめるためのチップクラ
ンプ127がチップクランプレバー129により上下動
可能に設けられている。
【0059】図10を併せて参照するに、装置本体83
には、エジェクタ昇降用シャフト131がダイベース載
置台85の内部で上下動自在に設けられており、エジェ
クタ昇降用シャフト131の上部には複数のエジェクタ
部材としての例えばエジェクタピン133が垂直方向に
立設されており、各エジェクタピン133はダイベース
載置台85に設けたピンガイド穴135に挿通され、ダ
イベース載置台85の上面より上方へ出没可能に設けら
れている。エジェクタ昇降用シャフト131の下端は装
置本体83の側面に設けたエジェクタピン上昇レバー1
37により上下動されるように構成されている。
【0060】装置本体83の図5及び図6において左側
には、ダイベース載置台85上のダイベース33を局部
的に加熱するための加熱コイル139が昇降自在且つ回
転位置決め自在に設けられている。より詳しくは、装置
本体83の上部にガイドシャフト141が立設されてお
り、このガイドシャフト141には複数のコイル用アー
ム143を一体的に備えたコイル用リフト145が上下
の2段に昇降自在且つ回転自在に設けられている。上段
側には2本のコイル用アーム143で、上段側には3本
のコイル用アーム143が設けられている。各コイル用
アーム143の先端には大小種々の大きさの加熱コイル
139が設けられている。
【0061】なお、コイル用リフト145は図6に示さ
れているようにコイル上下動用レバー147により上下
動されるように構成されている。
【0062】また、各加熱コイル139は図5及び図6
に示されているように装置本体83内に設けられている
電源149に接続されている。加熱コイル139は誘導
加熱コイル139が使用され、ダイベース33の穴部の
みを急速且つ局部加熱するものである。加熱時間が10秒
以内と短時間であるために、ダイチップ41への熱伝導
が少ないものである。加熱温度は最大約400°Cまで可
能である。
【0063】上記構成により、ダイ金型23のダイベー
ス33にダイチップ41を装着、固定する際には、回転
アーム部材93は人により持ち上げられるが、ウェイト
バランサ123により軽く、しかもガイドシャフト11
1にガイドされて図8の2点鎖線に示されているように
上昇する。そして、回転アーム部材93が回転されてダ
イ金型23にあった大きさのダイチップ押圧部材103
がダイベース載置台85の上方に位置決めされ、待機状
態にされる。
【0064】コイル用リフト145もコイル上下動用レ
バー147により上昇せしめられ、回転されてダイ金型
23にあった大きさの加熱コイル139がダイベース載
置台85の上方に位置決めされ、図8の2点鎖線に示さ
れているように待機状態にされる。
【0065】図9(A)を参照するに、ダイベース33
がダイベース載置台85にセッティングされ、このダイ
ベース33のダイチップ収容穴37の上にダイチップ4
1が載置される。このとき、ダイチップ41とダイベー
ス33はしまりばめのクリアランスを有しており、ダイ
ベース33を加熱することでダイベース33のダイチッ
プ収容穴37の穴径が広がってダイチップ41が収まる
ように構成されている。なお、このしばりばめのクリア
ランスはダイベース33、ダイチップ41の材質、径、
ダイチップ41の厚さにより決まってくる。
【0066】図9(B)を参照するに、待機位置にある
ダイチップ押圧部材103が押し付け位置まで下降さ
れ、待機位置にある加熱コイル139も加熱位置まで下
降される。加熱コイル139が加熱され、その加熱温度
が約300〜350°Cとなる。加熱時は急速に約10秒で加熱
されるので、ダイベース33のみが加熱されてダイチッ
プ収容穴37の穴径が広がり、ダイチップ41とはすき
まばめのクリアランスとなり、ダイチップ41がダイチ
ップ収容穴37内に収まる状態になる。
【0067】図9(C)を参照するに、このとき、チッ
プクランプレバー129を手前側(図7において左側方
向)に引くことにより、チップクランプ127が下降さ
れて、押し付け位置にあるダイチップ押圧部材103が
ガイドシャフト97を介して押圧される。その結果、ダ
イチップ41はスムーズにダイチップ収容穴37内に収
まることになる。ダイチップ41上面とダイベース33
の上面が同一面となったとき、ダイチップ41の装着、
固定は完了する。
【0068】また、ダイ金型23のダイベース33から
ダイチップ41を離脱する際には、前述した装着、固定
の場合と同様に、ダイ金型23にあった大きさの加熱コ
イル139がダイベース載置台85の上方に位置決めさ
れ、待機状態にされる。
【0069】図11(A)を参照するに、ダイベース3
3がダイベース載置台85にセッティングされる。
【0070】図11(B)を参照するに、待機位置にあ
る加熱コイル139が加熱位置まで下降され、加熱コイ
ル139が加熱される。加熱温度及び加熱時間は前述し
た装着、固定の場合と同様である。ダイベース33のみ
が加熱されてダイチップ収容穴37の穴径が広がり、ダ
イチップ41とはすきまばめのクリアランスとなる。
【0071】図11(C)を参照するに、エジェクタピ
ン上昇レバー137によりエジェクタピン133が上昇
せしめられ、このエジェクタピン133によりダイチッ
プ41が容易に持ち上げられてダイベース33から離脱
する。加熱コイル139を上昇せしめてダイチップ41
が取り出される。
【0072】なお、この発明は前述した実施の形態に限
定されることなく、適宜な変更を行うことによりその他
の態様で実施し得るものである。
【0073】例えば、第1シリンダ室55と第2シリン
ダ室59は、同軸又は並列配置でも構わず、また、単数
又は複数であっても構わない。
【0074】また、ダイベース33とダイチップ41の
装着、固定方法は、焼きばめ、冷やしばめ、ボルト止め
又はチャッキング方式であっても構わない。
【0075】さらに、本体フレーム形態はブリッジ型で
なくても可能あり、加工位置決め方法は、「ワーク移動
型」「シリンダ・ストライカ・金型・ダイ移動型」及び
「両方の移動型でも可能である。パンチ金型及びダイは
タレット以外の型で装着されても可能である。
【0076】
【発明の効果】以上のごとき発明の実施の形態の説明か
ら理解されるように、請求項1の発明によれば、第1ス
トライカでパンチ金型のパンチガイドを打圧して下降せ
しめることにより、パンチガイドとダイ金型の上面と協
働して適宜圧力でワークを押さえ込むことができるの
で、ワークの裏面にダイ金型の突起部で成形加工されて
も、ワークの表面に盛り上がり(再突起)を形成しない
ようにできる。次いで、第2ストライカでパンチを打圧
して下降せしめることにより、パンチの刃先とダイ金型
の突起部と協働してワークにバリを発生させることなく
剪断加工を行うことができる。
【0077】請求項2の発明によれば、パンチ金型のパ
ンチガイドが第1ストライカで打圧されて下降し、ワー
クがパンチガイドとダイ金型の上面と協働して適宜圧力
で押さえ込まれるので、ワークの裏面にダイ金型に設け
られた一方の突起部により成形加工されても、ワークの
表面に盛り上がり(再突起)は形成されない。次いで、
この状態でパンチが第2ストライカで打圧されて下降
し、ワークがパンチの刃先とダイ金型の突起部と協働し
てワークにバリを発生させることなく剪断加工を行うこ
とができる。
【0078】しかも、一方の突起部が摩耗したときは、
ダイ金型を外して他方の突起部を上面にして装着してパ
ンチング加工を行うことにより、従来よりもダイ金型の
長寿命化を図ることができる。
【0079】請求項3の発明によれば、請求項1記載の
効果と同様であり、第1ストライカでパンチ金型のパン
チガイドを打圧して下降せしめることにより、パンチガ
イドとダイ金型の上面と協働して適宜圧力でワークを押
さえ込むことができるので、ワークの裏面にダイ金型の
突起部で成形加工されても、ワークの表面に盛り上がり
(再突起)を形成しないようにできる。次いで、第2ス
トライカでパンチを打圧して下降せしめることにより、
パンチの刃先とダイ金型の突起部と協働してワークにバ
リを発生させることなく剪断加工を行うことができる。
【0080】請求項4の発明によれば、パンチ金型のパ
ンチガイドが第1ストライカで打圧されて下降し、ワー
クがパンチガイドとダイ金型におけるダイチップの上面
と協働して適宜圧力で押さえ込まれるので、ワークの裏
面にダイチップの一方の突起部により成形加工されて
も、ワークの表面に盛り上がり(再突起)は形成されな
い。次いで、この状態でパンチが第2ストライカで打圧
されて下降し、ワークがパンチの刃先とダイチップの一
方の突起部と協働してワークにバリを発生させることな
く剪断加工を行うことができる。
【0081】しかも、一方の突起部が摩耗したときは、
ダイ金型を外して他方の突起部を上面にして装着してパ
ンチング加工を行うことにより、従来よりもダイ金型の
長寿命化を図ることができる。
【0082】請求項5の発明によれば、加熱コイルでダ
イベースを局部的に加熱することによりダイベースのダ
イチップ収容穴を広げ、しかもダイチップ収容穴に乗せ
られ、ダイ穴の端縁の上下両面側の少なくとも一方に突
起部を設けたダイチップをダイチップ押圧部材により押
圧するので、ダイチップをダイチップ収容穴に容易に装
着できる。一方、ダイベースのダイチップ収容穴に装着
されたダイチップは、加熱コイルでダイベースを局部的
に加熱することによりダイベースのダイチップ収容穴を
広げ、しかもエジェクタ部材の先端でダイチップを押し
上げることができるので、ダイチップをダイチップ収容
穴から容易に離脱できる。
【0083】請求項6の発明によれば、請求項5記載の
効果と同様であり、加熱コイルでダイベースを局部的に
加熱することによりダイベースのダイチップ収容穴を広
げ、しかもダイチップ収容穴に乗せられ、ダイ穴の端縁
の上下両面側の少なくとも一方に突起部を設けたダイチ
ップをダイチップ押圧部材により押圧するので、ダイチ
ップをダイチップ収容穴に容易に装着できる。一方、ダ
イベースのダイチップ収容穴に装着されたダイチップ
は、加熱コイルでダイベースを局部的に加熱することに
よりダイベースのダイチップ収容穴を広げ、しかもエジ
ェクタ部材の先端でダイチップを押し上げることができ
るので、ダイチップをダイチップ収容穴から容易に離脱
できる。
【0084】請求項7の発明によれば、ダイ金型は、ダ
イチップの上面に位置する一方側の突起部をパンチング
加工で用い、この一方側の突起部の寿命が来たときに、
ダイチップの上下を入れ換えることにより、他方側の突
起部を用いてパンチング加工を行うことができる。した
がって、ダイチップは高価であるが、両面を使えるので
ダイ金型の寿命を2倍に向上できコストダウンを図るこ
とができる。また、ダイチップは各種金型サイズ毎にダ
イ穴形状を任意に備えることができるので、各種のダイ
チップを交換することにより各種異なった形状のパンチ
ング加工を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示すもので、(A)はダ
イ装置の平面図で、(B)は(A)の矢視I−I線の断
面図である。
【図2】本発明の実施の形態で用いられる金型打圧装置
の縦断面図である。
【図3】(A)〜(D)は、本発明の実施の形態のパン
チ加工の動作説明図である。
【図4】本発明の実施の形態で用いられるタレットパン
チプレスの側面図である。
【図5】本発明の実施の形態を示すもので、ダイチップ
交換装置の平面図である。
【図6】図5のダイチップ交換装置の正面図である。
【図7】図5のダイチップ交換装置の右側面図である。
【図8】ダイチップ交換装置の部分的な拡大詳細説明図
である。
【図9】(A)〜(C)は、ダイチップをダイベースに
装着する工程の状態説明図である。
【図10】ダイベース載置台の部分的な拡大詳細説明図
である。
【図11】(A)〜(C)は、ダイチップをダイベース
から離脱する工程の状態説明図である。
【図12】従来のパンチ加工状態を示す状態説明図であ
る。
【図13】従来のパンチ加工によりバリ発生する時の状
態説明図である。
【図14】(A)〜(D)は、従来のパンチ加工の動作
説明図である。
【符号の説明】
1 パンチプレス(プレス加工装置) 3 本体フレーム 21 パンチ金型 23 ダイ金型 25 金型打圧装置 27 ダブルシリンダ 29 第1ストライカ 31 第2ストライカ 33 ダイベース 35 逃げ穴 37 ダイチップ収容穴 39 ダイ穴 41 ダイチップ(リバーシブルダイチップ) 43A,43B 突起部 51 ダイチップ交換装置 53 シリンダ本体 55 第1シリンダ室 57 第1ピストン 59 第2シリンダ室 61 第2ピストン 63 第1ピストンロンド 65 第2ピストンロッド 73 パンチガイド 79 パンチ 85 ダイベース載置台 103 ダイチップ押圧部材 133 エジェクタピン(エジェクタ部材) 139 加熱コイル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 修 神奈川県平塚市東中原2−12−17 (72)発明者 高橋 義昭 神奈川県秦野市堀西884−9 Fターム(参考) 4E048 LA10 LA17 4E050 CB01 CD01 CD04 CD07

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パンチプレスのフレームに設けたダブル
    シリンダのうちの第1シリンダの第1ピストンロッドを
    下降せしめることにより、この第1ピストンロッドの下
    端に設けた第1ストライカでパンチ金型のパンチガイド
    を打圧して下降せしめ、このパンチガイドとダイ金型の
    上面と協働してワークを押さえ込み、 前記ダブルシリンダのうちの第2シリンダの第2ピスト
    ンロッドを下降せしめることにより、この第2ピストン
    ロッドの下端に設けた第2ストライカで前記パンチガイ
    ドの挿通穴内で昇降自在なパンチを打圧して下降せし
    め、このパンチの刃先とダイ金型のダイ穴の端縁全周の
    上面に設けた突起部とにより協働して前記ワークに剪断
    加工を行うことを特徴とするパンチ加工方法。
  2. 【請求項2】 パンチプレスのフレームに設けたダブル
    シリンダのうちの第1シリンダの第1ピストンロッドを
    下降せしめることにより、この第1ピストンロッドの下
    端に設けた第1ストライカでパンチ金型のパンチガイド
    を打圧して下降せしめ、このパンチガイドとダイ金型の
    上面と協働してワークを押さえ込み、 前記ダブルシリンダのうちの第2シリンダの第2ピスト
    ンロッドを下降せしめることにより、この第2ピストン
    ロッドの下端に設けた第2ストライカで前記パンチガイ
    ドの挿通穴内で昇降自在なパンチを打圧して下降せし
    め、このパンチの刃先とダイ金型におけるダイベースの
    上部にあるダイチップ装着穴に着脱自在に装着されたダ
    イチップのダイ穴の端縁全周の上下両面側に少なくとも
    一方に設けた突起部とにより協働して前記ワークに剪断
    加工を行うことを特徴とするパンチ加工方法。
  3. 【請求項3】 第1シリンダの第1ピストンロッドと第
    2シリンダの第2ピストンロッドを互いに独立して昇降
    自在に備えたダブルシリンダをパンチプレスのフレーム
    に設け、前記第1ピストンロッドの下端に第1ストライ
    カを設け、前記第2ピストンロッドの下端に第2ストラ
    イカを設け、前記第1ストライカにより下降されるパン
    チガイドと、このパンチガイドの挿通穴内でストリッパ
    スプリングの付勢力で上昇すると共に前記第2ストライ
    カによりストリッパスプリングの付勢力に抗して下降さ
    れるパンチとからなるパンチ金型を設け、このパンチ金
    型に対向してダイ穴の端縁全周の上面に突起部を設けた
    ダイ金型を設けてなることを特徴とするパンチ加工装
    置。
  4. 【請求項4】 第1シリンダの第1ピストンロッドと第
    2シリンダの第2ピストンロッドを互いに独立して昇降
    自在に備えたダブルシリンダをパンチプレスのフレーム
    に設け、前記第1ピストンロッドの下端に第1ストライ
    カを設け、前記第2ピストンロッドの下端に第2ストラ
    イカを設け、前記第1ストライカにより下降されるパン
    チガイドと、このパンチガイドの挿通穴内でストリッパ
    スプリングの付勢力で上昇すると共に前記第2ストライ
    カによりストリッパスプリングの付勢力に抗して下降さ
    れるパンチとからなるパンチ金型を設け、このパンチ金
    型に対向して、ダイチップ収容穴を上部に備えたダイベ
    ースと、このダイベースに着脱自在でダイ穴を備えたダ
    イチップと、このダイチップにおけるダイ穴の端縁全周
    の上下両面側の少なくとも一方に設けた突起部と、から
    なるダイ金型を設けてなることを特徴とするパンチ加工
    装置。
  5. 【請求項5】 ダイ金型のダイベースのダイチップ収容
    穴にダイ穴の端縁全周の上下両面側の少なくとも一方に
    突起部を設けたダイチップを装着する際に、前記ダイベ
    ースをダイベース載置台に載置し、このダイベース載置
    台上のダイベースのダイチップ収容穴にダイチップを乗
    せ、ダイベース載置台の上方に待機する加熱コイルを下
    降、接近せしめて前記ダイベースを局部的に加熱するこ
    とによりダイチップ収容穴を広げ、ダイベース載置台の
    上方に待機するダイチップ押圧部材を下降せしめて前記
    ダイチップを押圧してダイチップ収容穴に装着し、 前記ダイ金型のダイベースのダイチップ収容穴に装着し
    た前記ダイチップを離脱する際に、前記ダイ金型をダイ
    ベース載置台に載置し、このダイベース載置台上の上方
    に待機する加熱コイルを下降、接近せしめて前記ダイベ
    ースを局部的に加熱することによりダイチップ収容穴を
    広げ、前記ダイベース載置台の下方からエジェクタ部材
    を上昇せしめて前記エジェクタ部材の先端で前記ダイチ
    ップを押し上げてダイベースから離脱せしめることを特
    徴とするダイチップ交換方法。
  6. 【請求項6】 ダイ金型のダイベースを載置するダイベ
    ース載置台を設け、このダイベース載置台上のダイベー
    スのダイチップ収容穴に乗せ、ダイ穴の端縁全周の上下
    両面側の少なくとも一方に突起部を設けたダイチップに
    対して上方から押圧可能なダイチップ押圧部材をダイベ
    ース載置台の上方に昇降自在に設け、前記ダイベース載
    置台上のダイベースを局部的に加熱するための加熱コイ
    ルを前記ダイベースに対して接近離反可能にダイベース
    載置台の上方に昇降自在に設け、ダイベース載置台の下
    方から前記ダイベースに装着された前記ダイチップを押
    し上げるべくエジェクタ部材を昇降自在に設けてなるこ
    とを特徴とするダイチップ交換装置。
  7. 【請求項7】 ダイベースに抜きかす排出用の逃げ穴を
    設け、前記ダイベースの上部に前記逃げ穴より大きいダ
    イチップ収容穴を段付き形状に設け、このダイチップ収
    容穴にダイ穴を備えたダイチップを着脱可能に設け、こ
    のダイチップのダイ穴の端縁全周の上下両面側の少なく
    とも一方に突起部を設けてなることを特徴とするダイ金
    型。
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