JP2002301443A - 遮水シート状材料およびこの破損の検出方法 - Google Patents

遮水シート状材料およびこの破損の検出方法

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JP2002301443A JP2001107440A JP2001107440A JP2002301443A JP 2002301443 A JP2002301443 A JP 2002301443A JP 2001107440 A JP2001107440 A JP 2001107440A JP 2001107440 A JP2001107440 A JP 2001107440A JP 2002301443 A JP2002301443 A JP 2002301443A
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哲也 柏木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自己修復性能を有する遮水シート状材料、お
よびこの遮水シート状材料が破損した場合に精度よく簡
便にその破損を検出することができる検出方法を提供す
る。 【解決手段】 廃棄物堆積場に用いられる遮水シート状
材料において、少なくとも1枚の、水分を透過しないシ
ート本体3と、該シート本体3の上または下に配置され
た導電性膜2と、該導電性膜2の上および/または下に
積層された不織布シートとから構成され、前記不織布シ
ートの少なくとも1枚が水膨潤性不織布シートHであ
る。また、この遮水シート状材料を土表面に掘られた凹
部面に敷設してなる廃棄物堆積場における該遮水シート
状材料破損の検出方法であって、前記遮水シート状材料
の上部に設けられた電極と、該遮水シート状材料内の導
電性膜との間に通電して、通電の変化を測定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、廃棄物堆積場に用
いられる遮水シート状材料およびこの遮水シート状材料
が破損した場合の検出方法に関し、詳しくは、自己修復
性能を有する遮水シート状材料およびこの遮水シート状
材料が破損した場合に精度よく簡便にその破損を検出す
ることができる検出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】廃棄物を堆積する堆積場の建造の際に
は、堆積場周辺の住民への健康面に与える影響や環境保
全の点から、汚水漏れを防ぐ目的で、地表面を凹状に掘
削して得られる堆積場の上に遮水シートを敷設し、堆積
場より汚水が外部にもれないようにする処置を施し、こ
の遮水シートの破損及び破損位置を検知する方法を導入
している。
【0003】かかる検知方法としては、従来より幾つか
の方法が実施されており、例えば、遮水機能診断システ
ム、漏洩電流式漏水探査システム、2重シート真空管理
システム、ELL(Electric Leakpoi
nt Location)システムなどが知られてい
る。しかし、これらの方法は、必ずしも十分とはいえ
ず、例えば、遮水機能診断システムの場合、電位測定電
極を予め遮水シート上にメッシュ状に多数設置しなけれ
ばならず、堆積場施工の際、電位測定電極や電極のコー
ドが工事中の建設機械等により破壊される可能性があっ
た。また、漏洩電流式漏水探査システムの場合は、測定
電極を予め遮水シート上に格子状に多数設置しなければ
ならず、施工時の測定電極や電極コードの健全性、耐久
性に問題が残り、また漏洩電流強度を求める際に電界分
布や堆積場内の比抵抗分布を求める等の処理を行なう必
要があり解析に時間がかかった。さらに、2重シート真
空管理システムの場合、遮水シート、通気性マットおよ
び検知用シートより構成される袋状構造体のシートに対
し200〜500平方メートルの区割りをしなければな
らず、区画割りをするシートの接合を完全に行なうのが
困難であり、また2重構造故にコスト高となり、さらに
検知用シートが破損しても遮水シートの破損として検知
されるため、遮水シートの破損位置の特定ができなくな
る可能性があり、堆積場の品質管理上問題があった。さ
らにまた、ELLシステムの場合は、予め遮水シートの
上下に等間隔で多数の線電極を設置しなければならず、
設置に手間がかかり、堆積場施工時の電極、コードの耐
久性にも問題があり、また電極は錫メッキ銅線を用いて
いるので腐食によって断線しやすく、さらに測定及び解
析も複雑であるという問題があった。
【0004】上述の問題点をすべて解消した遮水シート
の破損検出方法として、遮水シートの上、下いずれか一
方又は両方に面電極を設けて、上記遮水シートの上部に
沿って移動される移動電極と上記面電極との間に通電し
て、通電の変化を測定することにより遮水シートの破損
を検出する方法(特開平9−243581号公報)が開
発された。この方法により、遮水シートの破損位置を探
知する精度が向上し、迅速に測定結果が得られ、またシ
ート下部に敷いた電極が一部破損しても測定が可能とな
り、施工時の障害も少なく、さらに複雑な解析機器を用
いずに簡易に低コストで破損検知を行なうことができる
ようになった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
9−243581号公報に開示された遮水シート破損検
出方法に限らず、従来の遮水シートの破損検知方法にお
いては、遮水シートの破損箇所を修復するまでは廃棄物
堆積場内の汚水が土中に浸入し、汚染が拡大し続けると
いう問題があった。また、遮水シート上に廃棄物が堆積
した状態では堆積物を取り除いた後に補修することにな
り、多くの工数と費用が必要となるという問題があっ
た。
【0006】なお、自己修復性に優れた遮水シートとし
て、特開平11−291370号公報に、本体シート
と、その片面に貼り付けられた、水分を吸収する水膨潤
性シートとからなる遮水シートが開示されているが、こ
の遮水シートは自己修復機能を有するものの、遮水シー
ト破損の検出を伴わないため、シートの破損が酷く、シ
ートの自己修復では十分に対応できないときは破損孔か
ら浸入した廃棄物堆積場内の汚水が土中に侵入し、汚染
の原因となることもあり得た。
【0007】そこで本発明の目的は、上記問題点を解消
し、自己修復性能を有する遮水シート状材料、およびこ
の遮水シート状材料が破損した場合に精度よく簡便にそ
の破損を検出することができる検出方法を提供すること
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明の廃棄物堆積場に用いられる遮水シート状材
料およびこの遮水シート状材料が破損した場合の検出方
法は下記の通りである。
【0009】(1)廃棄物堆積場に用いられる遮水シー
ト状材料において、少なくとも1枚の、水分を透過しな
いシート本体と、該シート本体の上または下に配置され
た導電性膜と、該導電性膜の上および/または下に積層
された不織布シートとから構成され、前記不織布シート
の少なくとも1枚が水膨潤性不織布シートであることを
特徴とする遮水シート状材料である。
【0010】(2)前記(1)の遮水シート状材料にお
いて、前記水膨潤性不織布シートが、吸水膨潤性繊維を
30%以上含む遮水シート状材料である。
【0011】(3)前記(1)または(2)の遮水シー
ト状材料において、前記導電性膜の少なくとも上に不織
布シートが積層され、該織布シートが水膨潤性不織布シ
ートである遮水シート状材料である。
【0012】(4)前記(1)または(2)の遮水シー
ト状材料において、前記導電性膜の上および下に不織布
シートが積層され、これら不織布シートの双方が水膨潤
性不織布シートである遮水シート状材料である。
【0013】(5)前記(1)〜(4)の遮水シート状
材料のいずれかを土表面に掘られた凹部面に敷設してな
る廃棄物堆積場における、該遮水シート状材料破損の検
出方法であって、前記遮水シート状材料の上部に設けら
れた電極と、該遮水シート状材料内の導電性膜との間に
通電して、通電の変化を測定することを特徴とする廃棄
物堆積場における遮水シート状材料破損の検出方法であ
る。
【0014】(6)前記(5)の遮水シート状材料破損
の検出方法において、遮水シートの破損の検出を、自然
電位の測定、交流電流値の測定、交流抵抗値の測定また
は直流電流値の測定を用いることにより行う遮水シート
状材料破損の検出方法である。
【0015】本発明の遮水シート状材料においては、こ
の構成材料である遮水シート本体の破損を精度よく検出
する検出方法に適用することができるとともに、優れた
自己修復能力により堆積物を取り除くことなくシートの
修復ができる。したがって、軽微な破損であれば自己修
復のみで対応可能な場合も多く、また、遮水シート状材
料全体の補修を必要とする大きな補修の場合でも、その
間の、廃棄物堆積場内の汚水の土中への浸入を低減させ
ることができる。
【0016】また、不織布シートとして自己修復性を有
しないもののみを使用した場合には、遮水シートから漏
れる水が破損孔の周りに染み込むのでそこでの電導性が
高くなり、結果として破損孔の位置を精度よく検出でき
ないという問題があったが、本発明の遮水シート状材料
破損の検出方法においては、破損孔の周辺に水が拡散し
ないので、検出の位置精度を高めることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につき
具体的に説明する。図1に、本発明の遮水シート状材料
の実施の形態のうち、好適なものの断面構造を(a)〜
(d)に示す。(a)に示す遮水シート状材料の好適例
は、水膨潤性不織布シートHを介してシート本体3と導
電性膜2とを敷設した構成例である。この場合、予め導
電性膜2を水膨潤性不織布シートHに貼り付けておくこ
とにより、施工が容易になるという利点がある。
【0018】(b)に示す遮水シート状材料の好適例
は、導電性膜2を介してシート本体3と水膨潤性不織布
シートHとを敷設した構成例である。この場合も、予め
導電性膜2を水膨潤性不織布シートHに貼り付けておく
ことにより、施工が容易になり、かつシート本体3を補
強することになる。
【0019】(c)に示す遮水シート状材料の好適例
は、導電性膜2を水膨潤性不織布シートHでサンドイッ
チ状には挟んで敷設した構成例である。この場合、導電
性膜2の上および下に積層された不織布シートのいずれ
か一方、好ましくは上層の不織布シートが水膨潤性不織
布シートであれば、良好に自己修復性能を示すが、上下
双方が水膨潤性不織布シートであれば、より良好に自己
修復性能を示すことになる。また、破損孔の周辺への水
拡散が十分に防止され、検出の位置精度がより一層高く
なる。
【0020】(d)に示す遮水シート状材料の好適例
は、(c)に示す遮水シート状材料の最下層にさらにシ
ート本体3を敷設した構成例である。これにより遮水性
能をより一層高めることができる。
【0021】本発明の遮水シート状材料の層構成、シー
ト本体3の材質および厚さ、並びに水膨潤性不織布シー
トの材質および厚さ等は上述の好適例のものに限定され
ず、適用箇所等に応じ適宜定めればよいが、シート本体
3は、水を透過しないゴム系またはオレフィン系の材料
から形成されていることが好ましい。また、導電性膜2
としては、金属箔や電気伝導度の高い導電材、例えばア
ルミニウム、ステンレス等より成るシート、ベントナイ
ト、メッシュ状シート、導電部付き遮水シート、粘性土
(導電性土質材料)等を用いることができるが、好まし
くは20〜100μm程度の厚さのアルミシートを使用
する。
【0022】水膨潤性不織布シートHは、水分を吸収す
ると膨潤する吸水膨潤性繊維を含む不織布である。この
吸水膨潤性繊維としては、アクリル変性体、ポリビニル
アルコール(PVA)、アクリル酸塩架橋体、吸水樹脂
を通常繊維にコーティングした物等があり、水膨潤度が
2ml/g以上のものが好ましい。特に好ましくは、ラ
ンシールF(登録商標、東洋紡績株式会社製の超吸水性
繊維)である。ランシールFは、繊維外層部が親水性架
橋重合体で芯部がアクリロニトリル系重合体となってお
り、外層部のみが吸水膨潤する。膨潤したゲルは芯部と
一体化しているため、ゲルの離脱が防げるので、本発明
の遮水シート状材料には特に適している。
【0023】本発明に係る水膨潤性不織布シートHは、
吸水膨潤性繊維を、好ましくは30%以上、より好まし
くは50%〜100%含み、他の混紡繊維は天然繊維、
合成繊維等何でも使うことができる。水膨潤性不織布シ
ートHは、補強等のためにスパンボンドやフィルムを複
合してもよい。
【0024】不織布の製法としてはニードルパンチ法が
望ましいが、低融点繊維を混紡したサーマルボンド法で
もよい。また、吸水樹脂を不織布に含浸、コーティング
させた物、水溶性ポリマーを不織布に含浸し架橋させた
物も使うことができる。
【0025】次に、本発明の遮水シート状材料を土表面
に掘られた凹部面に敷設した廃棄物堆積場において、こ
の遮水シート状材料が破損した際の検出方法について具
体的実施の形態につき説明する。
【0026】図2は、本発明による廃棄物堆積場におけ
るシート破損の検出方法の実施の形態を示す模式図であ
る。図2において、地表面1に設けられた凹状の堆積場
5は逆台形状にて成り、堆積場5の内壁面に密着する状
態で、図1の(c)に示す構造の遮水シート状材料が敷
設されている。廃棄物堆積場5からの漏水を防ぐシート
本体3の上には、シート本体3を外力から保護するため
の保護砂4を敷きつめる。すなわち、保護砂4は、堆積
場5に堆積されるゴミ等をならすブルドーザ等の作業機
械、ゴミ運搬用のトラック等で、遮水シートが破損しな
いように、緩衝材として機能する。この場合、堆積場5
には、自然電位の測定で破損を検出する計測部6が設置
される。
【0027】計測部6は移動電極7、マルチメーター
8、レコーダ9から構成され、移動電極7としては、各
地点に作業者が保護砂4の表面又は保護砂4中に差し込
み易い図外の導電棒(照合電極)が用いられる。この移
動電極7のリード線Lは、レコーダ9を備えたマルチメ
ーター8を経て、導電性膜2の地表に表われた部分に設
けたターミナル10に接続される構成をとっている。以
上の構成において、動作はつぎのとおりである。移動電
極7を保護砂4の表面の所定部位に差込むことにより、
自然電位がレコーダ9に記録される。すなわち、この自
然電位の測定では、シート本体3上部の移動電極7と導
電性膜2間の電位差を測定する。シート本体3に破損部
があれば導電性膜2と移動電極7間は電気的に通電状態
となり、導電性膜2の自然電位E0値に近い値が測定さ
れ、移動電極7が破損部の近傍になれば導電性膜2の自
然電位E0値が測定される。一方、シート本体3に破損
部がなければ導電性膜2と移動電極7間は電気的に絶縁
状態となり自然電位は測定されない。このことを、レコ
ーダ9により判定することにより破損部を特定できる。
【0028】この実施の形態の自然電位検知方法の特徴
はつぎのとおりである。 (1)AC電源が不要である。 (2)測定方法が容易である。 (3)測定原理がわかりやすい。 (4)導電性膜2に自然電位の高いアルミニウムのシー
ト状のものを採用した場合、特に、精度のよい測定がで
きる。ステンレス等のメッシュ電極、他の金属電極でも
測定は可能であるが、自然電位はアルミニウムの方が高
く(アルミニウムの自然電位は、−1000〜−700
mVである。)、測定精度がよい。 (5)検知の結果、軽微な破損であれば自己修復のみで
対応可能である。 (6)検知の結果、遮水シート状材料全体の補修を必要
とする大きな補修の場合でも、その間の、廃棄物堆積場
内の汚水の土中への浸入を低減することができる。
【0029】本実施の形態では、導電性膜2がシート本
体3の下に全面的に敷設されているため測定時の移動電
極7と導電性膜2との間の距離が互いに常に最短位置で
あり、保護砂4の抵抗等による妨害をうけにくく、正確
なデータを得ることができる。導電性膜2は施工中の物
理的外圧等で一部を破損しても、切断されてしまった状
態でなければ、ほぼ検知に支障がない。また、一枚シー
ト状であることから、他の点電極や線電極のように多く
の配線を必要とせず、導線の腐食による断線の頻度もき
わめて少なくなる。さらに、優れた自己修復能力により
堆積物を取り除くことなくシートの修復ができる。した
がって、軽微な破損であれば自己修復のみで対応可能な
場合も多く、また、遮水シート状材料全体の補修を必要
とする大きな補修の場合でも、その間の、廃棄物堆積場
内の汚水の土中への浸入を低減させることができる。
【0030】本実施形態は、測定方法が簡易化されてい
るため他の従来例のような複雑な装置や大がかりな施工
を必要としないので経済的である。
【0031】図3は本発明の他の実施の形態を示す摸式
図であり、この構成は、図2に示した計測部6のかわり
に、交流電流値を用いて検知する方法の計測部21を用
いている点のみが異なっている。計測部21では、移動
電極7よりのびたリード線Lが、シャント抵抗22から
ファンクションジェネレータ24を経てターミナル10
に接続されるものとなっている。23はシグナルプロセ
ッサーである。
【0032】以上の構成において動作は次のとおりであ
る。まず移動電極7として用いられる導電棒と導電性膜
2にファンクションジェネレータ24にて一定電圧の交
流電流を印加し、作業者が保護砂4の表面の測定部位に
移動電極7を10〜20cmほど差し込んだ際に、抵抗
値が既知のシャント抵抗22を流れる電流値をシグナル
プロセッサー23にて測定するものである。シート本体
3に破損があれば、電流が流れ、移動電極7が破損部の
近傍であれば交流電流値が大きくなる。
【0033】上記構成より成る交流抵抗値検知方法の特
徴はつぎのとおりである。 (1)交流電流値を用いることにより、電極表面におけ
る分極が防止でき電流と電圧の関係が地盤などによって
変化しない。 (2)測定方法が容易である。 (3)測定原理がわかりやすい。 (4)シャント抵抗値を変えることにより、堆積場の抵
抗の大小に係わらず測定が可能となる。 (5)導電性膜として、金属箔や電気伝導度の高い導電
材、例えばアルミニウム、ステンレス等より成るシー
ト、ベントナイト、メッシュ状シート、導電部付き遮水
シート、粘性土(導電性土質材料)等を用いることがで
きる。 (6)検知の結果、軽微な破損であれば自己修復のみで
対応可能である。 (7)検知の結果、遮水シート状材料全体の補修を必要
とする大きな補修の場合でも、その間の、廃棄物堆積場
内の汚水の土中への浸入を低減することができる。
【0034】図4は、本発明のさらに他の実施の形態を
示す図であり、この構成は、図2に示した計測部6のか
わりに交流抵抗値を用いて探知する方法の計測部31を
用いている点が異なっている。計測部31では、移動電
極7からのびたリード線Lが、周波数特性分析器32を
一端に接続したポテンショスタット33を経て導電性膜
2の地表端に設けられたターミナル10に接続される構
成となっている。
【0035】以上の構成において、動作はつぎのとおり
である。移動電極7と導電性膜2にポテンショスタット
33で一定電圧の交流を印加し、作業者が保護砂4の表
面の測定部位に移動電極7を10〜20cmほど差し込
んだ際の、移動電極7と導電性膜2間の交流抵抗値を周
波数特性分析器32で測定するのである。シート本体3
に破損部があれば電流は流れ、移動電極7が破損部の近
傍であれば、交流抵抗値は小さくなる。
【0036】この実施の形態の交流抵抗値の測定方法の
特徴はつぎのとおりである。 (1)交流電流を用いることにより、電極表面の分極を
防止でき、電流と電圧の波形が地盤などによって変化し
ない。 (2)測定方法が容易である。 (3)測定原理がわかりやすい。 (4)1測定点当たり数秒で計測できる。 (5)導電性膜として、金属箔や電気伝導度の高い導電
材、例えばアルミニウム、ステンレス等より成るシー
ト、導電部付き遮水シート、ベントナイト、粘性土(導
電性の土質材料)等を用いることができる。 (6)検知の結果、軽微な破損であれば自己修復のみで
対応可能である。 (7)検知の結果、遮水シート状材料全体の補修を必要
とする大きな補修の場合でも、その間の、廃棄物堆積場
内の汚水の土中への浸入を低減することができる。
【0037】図5は、本発明のさらに他の実施の形態を
示す図であり、この構成は、図2に示した計測部6のか
わりに直流電流値を用いて探知する方法の計測部41を
用いる点が異なっている。計測部41では、移動電極7
よりのびたリード線Lが、一端をレコーダ42に接続し
たマルチメーター8、ポテンショスタット44の順で経
て導電性膜2の地表端に設けられたターミナル10に接
続されている。
【0038】以上の構成において動作は、つぎのとおり
である。まず、移動電極7と導電性膜2にポテンショス
タット44で一定電圧の直流電流を印加し、作業者が保
護砂4の表面の測定部位に移動電極を10〜20cm差
し込んだ際に、移動電極7と導電性膜2との間を流れる
電流値をマルチメーター8で測定し、レコーダ42で記
録するものである。
【0039】この実施形態の直流電流値の測定方法の特
徴はつぎのとおりである。 (1)測定方法が容易である。 (2)測定原理が分かりやすい。 (3)導電性膜として、金属箔や電気伝導度の高い導電
材、例えばアルミニウム、ステンレス等より成るシー
ト、導電部付き遮水シート、ベントナイト、メッシュ状
シート、粘性土(導電性の土質材料)等を用いることが
できる。 (4)検知の結果、軽微な破損であれば自己修復のみで
対応可能である。 (5)検知の結果、遮水シート状材料全体の補修を必要
とする大きな補修の場合でも、その間の、廃棄物堆積場
内の汚水の土中への浸入を低減することができる。
【0040】本発明の遮水シート状材料およびこの破損
の検出方法は、廃棄物堆積場のみならず、漏水を許され
ない建造物に対しても応用が可能である。測定点の位置
は、GPS又はレーザー測量器を用いるとさらに測定が
容易で正確なものとなる。
【0041】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、優れた自己修復能力により堆積物を取り除くことな
くシートの修復ができる。この結果、軽微な破損であれ
ば自己修復のみで対応可能である。また、遮水シート状
材料全体の補修を必要とする大きな補修の場合でも、そ
の間の、廃棄物堆積場内の汚水の土中への浸入を低減す
ることができる。さらに、破損部の周辺に水が拡散しな
いので、検出の位置精度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(d)は、夫々本発明の一実施の形態
の遮水シート状材料の断面図である。
【図2】本発明の検出方法の一実施の形態を説明する摸
式図である。
【図3】本発明の検出方法の他の実施の形態を説明する
摸式図である。
【図4】本発明の検出方法のさらに他の実施の形態を説
明する摸式図である。
【図5】本発明の検出方法のさらに他の実施の形態を説
明する摸式図である。
【符号の説明】
1 地表面 2 導電性膜 3 シート本体 4 保護砂 5 堆積場 6,21,31,41 計測部 7 移動電極 8 マルチメーター 9 レコーダ 10 ターミナル 22 シャント抵抗 23 シグナルプロセッサー 24 ファンクションジェネレータ 32 周波数特性分析器 33 ポテンショスタット 42 レコーダ 44 ポテンショスタット L リード線 H 水膨潤性不織布シート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2G060 AA09 AE01 AF02 AF03 AF07 AG11 HA01 HA02 HC06 KA11 4D004 AA46 BB05 BB06 DA03 4F100 AB01 AB10 AB33 AK03 AK21 AK25 AK27 AN00 AT00A AT00E BA03 BA04 BA05 BA07 BA10A BA10B BA10C BA10E BA13 DA15C DA15D DG01C DG01D DG20 EJ99 GB90 JB05C JB06 JD05 JD05A JD05E JD15C JD15D JG01B JL00 JM02B YY00C YY00D

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 廃棄物堆積場に用いられる遮水シート状
    材料において、 少なくとも1枚の、水分を透過しないシート本体と、該
    シート本体の上または下に配置された導電性膜と、該導
    電性膜の上および/または下に積層された不織布シート
    とから構成され、前記不織布シートの少なくとも1枚が
    水膨潤性不織布シートであることを特徴とする遮水シー
    ト状材料。
  2. 【請求項2】 前記水膨潤性不織布シートが、吸水膨潤
    性繊維を30%以上含む請求項1記載の遮水シート状材
    料。
  3. 【請求項3】 前記導電性膜の少なくとも上に不織布シ
    ートが積層され、該織布シートが水膨潤性不織布シート
    である請求項1または2記載の遮水シート状材料。
  4. 【請求項4】 前記導電性膜の上および下に不織布シー
    トが積層され、これら不織布シートの双方が水膨潤性不
    織布シートである請求項1または2記載の遮水シート状
    材料。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のうちいずれか一項記載の
    遮水シート状材料を土表面に掘られた凹部面に敷設して
    なる廃棄物堆積場における、該遮水シート状材料破損の
    検出方法であって、前記遮水シート状材料の上部に設け
    られた電極と、該遮水シート状材料内の導電性膜との間
    に通電して、通電の変化を測定することを特徴とする廃
    棄物堆積場における遮水シート状材料破損の検出方法。
  6. 【請求項6】 遮水シートの破損の検出を、自然電位の
    測定、交流電流値の測定、交流抵抗値の測定または直流
    電流値の測定を用いることにより行う請求項5記載の遮
    水シート状材料破損の検出方法。
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