JP2002301414A - 流体吐出方法及び流体吐出装置 - Google Patents
流体吐出方法及び流体吐出装置Info
- Publication number
- JP2002301414A JP2002301414A JP2001110945A JP2001110945A JP2002301414A JP 2002301414 A JP2002301414 A JP 2002301414A JP 2001110945 A JP2001110945 A JP 2001110945A JP 2001110945 A JP2001110945 A JP 2001110945A JP 2002301414 A JP2002301414 A JP 2002301414A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- fluid
- discharge
- discharge port
- gap
- sleeve
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Coating Apparatus (AREA)
- Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
- Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 電子部品、家電製品などの分野における生産
工程において、接着剤、クリーンハンダ、蛍光体、グリ
ース、ペイント、ホットメルト、薬品、食品などの各種
液体を、間欠、連続を問わず高速かつ高精度に定量吐出
・供給する。 【解決手段】 狭い隙間を保って隙間方向に相対移動す
る2面間に流体を供給する流体補給手段を有し、かつ前
記相対移動面の隙間の変動分の振幅をΔh(mm)、前記隙
間の大きさの中心値をh0(mm),流体の粘度をμ(kgsec/mm
2)、前記相対移動面の外周部の平均半径をr0(mm)、前記
吐出口開口部の平均半径をri(mm)、前記相対移動面の外
周部と前記吐出口間の流体抵抗をRp(kgsec/mm5)、前記
吐出口の流体抵抗をRn(kgsec/mm5)としたとき、 【式1】 上式で表現される1ドット当たりの吐出量Qs(mm3)を、
上記振幅Δhの選択で管理する流体吐出方法。
工程において、接着剤、クリーンハンダ、蛍光体、グリ
ース、ペイント、ホットメルト、薬品、食品などの各種
液体を、間欠、連続を問わず高速かつ高精度に定量吐出
・供給する。 【解決手段】 狭い隙間を保って隙間方向に相対移動す
る2面間に流体を供給する流体補給手段を有し、かつ前
記相対移動面の隙間の変動分の振幅をΔh(mm)、前記隙
間の大きさの中心値をh0(mm),流体の粘度をμ(kgsec/mm
2)、前記相対移動面の外周部の平均半径をr0(mm)、前記
吐出口開口部の平均半径をri(mm)、前記相対移動面の外
周部と前記吐出口間の流体抵抗をRp(kgsec/mm5)、前記
吐出口の流体抵抗をRn(kgsec/mm5)としたとき、 【式1】 上式で表現される1ドット当たりの吐出量Qs(mm3)を、
上記振幅Δhの選択で管理する流体吐出方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、情報・精密機器、
工作機械、FAなどの分野、あるいは半導体、液晶、デ
ィスプレイ、表面実装などの様々な生産行程で必要とさ
れる微少流量の流体吐出方法および流体吐出装置に関す
るものである。
工作機械、FAなどの分野、あるいは半導体、液晶、デ
ィスプレイ、表面実装などの様々な生産行程で必要とさ
れる微少流量の流体吐出方法および流体吐出装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】機械加工における加工精度はミクロンか
らサブミクロンのオーダーに入りつつある。半導体・電
子部品の分野では、サブミクロン加工は普通であるが、
メカトロニクスと共に進歩している機械加工の分野で
も、超精密加工に対する需要が急増している。近年、超
精密加工技術の導入と共に、超磁歪素子、圧電素子で代
表される電磁歪素子がマイクロ・アクチュエータとして
適用されるようになっている。
らサブミクロンのオーダーに入りつつある。半導体・電
子部品の分野では、サブミクロン加工は普通であるが、
メカトロニクスと共に進歩している機械加工の分野で
も、超精密加工に対する需要が急増している。近年、超
精密加工技術の導入と共に、超磁歪素子、圧電素子で代
表される電磁歪素子がマイクロ・アクチュエータとして
適用されるようになっている。
【0003】この電磁歪素子を流体圧力の発生源として
利用することにより、微少量の液滴を高速で噴射させる
噴射装置が様々な分野で用いられている。
利用することにより、微少量の液滴を高速で噴射させる
噴射装置が様々な分野で用いられている。
【0004】図21は、インクジェット記録装置におけ
るヘッド部の従来例(特開平11-10866号)を示すもの
で、401は基台、402は振動板、403は積層型圧
電素子、404はインク室、405は共通インク室、4
06はインク流路、407はノズルプレート、408は
吐出ノズルである。
るヘッド部の従来例(特開平11-10866号)を示すもの
で、401は基台、402は振動板、403は積層型圧
電素子、404はインク室、405は共通インク室、4
06はインク流路、407はノズルプレート、408は
吐出ノズルである。
【0005】圧力印加手段である圧電素子403に電圧
を加えると、圧電素子403は振動板402を厚み方向
に変形させ、インク室404の容積が減少する。
を加えると、圧電素子403は振動板402を厚み方向
に変形させ、インク室404の容積が減少する。
【0006】流体が圧縮されてインク室の圧力が上昇す
るため、流体の一部はインク通路を通過して共通インク
室405側に逆流するが、残り分はノズル408から大
気に放出される。
るため、流体の一部はインク通路を通過して共通インク
室405側に逆流するが、残り分はノズル408から大
気に放出される。
【0007】超磁歪素子を用いて、任意の1個の液滴を
噴射する方法が、たとえば特開2000-167467号に開示さ
れている。
噴射する方法が、たとえば特開2000-167467号に開示さ
れている。
【0008】図22において、502はガラスパイプ、
ステンレスパイプ等の非磁性材質からなるシリンダであ
る。このシリンダ502の端部に液体の貯留部503と
微細な噴射口を有した噴射ノズル504が形成されてい
る。
ステンレスパイプ等の非磁性材質からなるシリンダであ
る。このシリンダ502の端部に液体の貯留部503と
微細な噴射口を有した噴射ノズル504が形成されてい
る。
【0009】シリンダ502の内部には、棒状を成した
超磁歪材料からなるアクチュエータ505が移動可能に
収納されている。噴射ノズル504に向くアクチュエー
タ505の端部にピストン506が離接可能に設けられ
ている。
超磁歪材料からなるアクチュエータ505が移動可能に
収納されている。噴射ノズル504に向くアクチュエー
タ505の端部にピストン506が離接可能に設けられ
ている。
【0010】アクチュエータ505の他端部と端部のス
トッパ507の間には、スプリング508を介在させて
アクチュエータ505をスプリング508により前進す
るように付勢されている。また、シリンダ502の外周
部のピストンに近い位置に、コイル509が巻成されて
いる。
トッパ507の間には、スプリング508を介在させて
アクチュエータ505をスプリング508により前進す
るように付勢されている。また、シリンダ502の外周
部のピストンに近い位置に、コイル509が巻成されて
いる。
【0011】上記構成からなる噴射装置において、該コ
イル509に電流を瞬間的に流すことにより、前記超磁
歪材料に瞬間磁界を作用させて超磁歪材料の軸端部に弾
性波による瞬時の過渡的変位を発生させる。その作用に
より、シリンダ内に充填した液体を微少な1個の液滴と
してノズルから噴射できる、としている。
イル509に電流を瞬間的に流すことにより、前記超磁
歪材料に瞬間磁界を作用させて超磁歪材料の軸端部に弾
性波による瞬時の過渡的変位を発生させる。その作用に
より、シリンダ内に充填した液体を微少な1個の液滴と
してノズルから噴射できる、としている。
【0012】従来、液体吐出装置として、図23に示す
様なエアパルス方式によるディスペンサーが広く用いら
れており、例えば「自動化技術′93.25巻7号」等
にその技術が紹介されている。
様なエアパルス方式によるディスペンサーが広く用いら
れており、例えば「自動化技術′93.25巻7号」等
にその技術が紹介されている。
【0013】この方式によるディスペンサーは、定圧源
から供給される定量の空気を容器600(シリンダ)の
内部601にパルス的に印加させ、シリンダ600内の
圧力の上昇分に対応する一定量の液体をノズル602か
ら吐出させるものである。
から供給される定量の空気を容器600(シリンダ)の
内部601にパルス的に印加させ、シリンダ600内の
圧力の上昇分に対応する一定量の液体をノズル602か
ら吐出させるものである。
【0014】近年益々高精度化、超微細化していく回路
形成の分野、あるいはPDP,CRTなどの映像管の電
極とリブ、蛍光面形成、液晶、光ディスクなどの製造行
程の分野において、微細塗布すべき流体のほとんどは高
粘度の粉流体である。
形成の分野、あるいはPDP,CRTなどの映像管の電
極とリブ、蛍光面形成、液晶、光ディスクなどの製造行
程の分野において、微細塗布すべき流体のほとんどは高
粘度の粉流体である。
【0015】この微細な微粒子を含む粉流体を、高速・
高精度で、流路の目詰まりなく、高い信頼性のもとで、
対象の基板上にいかにして塗布できるかが最大の課題で
ある。
高精度で、流路の目詰まりなく、高い信頼性のもとで、
対象の基板上にいかにして塗布できるかが最大の課題で
ある。
【0016】たとえばPDP,CRTなどの映像管の蛍
光体塗布の場合、微粒子の粒径は通常7〜9μmであ
り、その比重量は4.0〜5.0kg/m3程度であ
る。
光体塗布の場合、微粒子の粒径は通常7〜9μmであ
り、その比重量は4.0〜5.0kg/m3程度であ
る。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】この蛍光体を、従来か
ら回路実装などの分野で用いられるエアーノズル式のデ
ィスペンサーを用いて、映像管に塗布する試みが従来か
らなされている。エアーノズル式の場合、高粘度流体を
高速で連続塗布させるのは困難なため、微粒子は低粘度
の流体で希釈して塗布される。しかしこの場合、粒子単
体の重さゆえに、流体の流動が止まると微粒子はたちま
ち流路内部で堆積してしまうという問題点があった。
ら回路実装などの分野で用いられるエアーノズル式のデ
ィスペンサーを用いて、映像管に塗布する試みが従来か
らなされている。エアーノズル式の場合、高粘度流体を
高速で連続塗布させるのは困難なため、微粒子は低粘度
の流体で希釈して塗布される。しかしこの場合、粒子単
体の重さゆえに、流体の流動が止まると微粒子はたちま
ち流路内部で堆積してしまうという問題点があった。
【0018】また、前述した圧電材料、超磁歪材料を駆
動源とする吐出装置は、元来低粘度で粉体を含まない流
体の塗布を対象としており、高粘度流体・粉流体の塗布
プロセスに係る上記課題に応えることは困難であった。
動源とする吐出装置は、元来低粘度で粉体を含まない流
体の塗布を対象としており、高粘度流体・粉流体の塗布
プロセスに係る上記課題に応えることは困難であった。
【0019】微少流量塗布に係る近年の様々な要求に応
えるために、本発明者は、ピストンとシリンダの間に相
対的な直線運動と回転運動を与えると共に、回転運動に
より流体の輸送手段を与え、直線運動を用いて固定側と
回転側の相対的なギャップを変化させ、吐出量を制御す
る塗布方法を提案し、「流体供給装置及び流体供給方
法」として出願中(特願2000-188899号)である。
えるために、本発明者は、ピストンとシリンダの間に相
対的な直線運動と回転運動を与えると共に、回転運動に
より流体の輸送手段を与え、直線運動を用いて固定側と
回転側の相対的なギャップを変化させ、吐出量を制御す
る塗布方法を提案し、「流体供給装置及び流体供給方
法」として出願中(特願2000-188899号)である。
【0020】本発明は上記提案を間欠塗布に限定して厳
密な理論解析を行ない、その結果を基にポンプ性能を向
上させる具体的な構成条件を見出すと共に、さらなる構
造の簡素化を図る方法を提供するものである。
密な理論解析を行ない、その結果を基にポンプ性能を向
上させる具体的な構成条件を見出すと共に、さらなる構
造の簡素化を図る方法を提供するものである。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明の流体吐出方法
は、狭い隙間を保って隙間方向に相対移動する2面と、
この2面間に流体を供給する流体補給手段と、前記相対
移動面のいずれかに設けられた吐出口より構成される流
体吐出装置を用いた流体吐出方法において、前記相対移
動面の隙間の変動分の振幅をΔh(mm)、前記隙間の大き
さの中心値をh0(mm)、前記相対移動面の外周部の平均半
径をr0(mm)、前記吐出口開口部の平均半径をri(mm)、流
体の粘性係数をμ(kgsec/mm2)、前記相対移動面の外周
部と前記吐出口開口部間の流体抵抗をRp(kgsec/mm5)、
前記吐出口の流体抵抗をRn(kgsec/mm5)としたとき、
は、狭い隙間を保って隙間方向に相対移動する2面と、
この2面間に流体を供給する流体補給手段と、前記相対
移動面のいずれかに設けられた吐出口より構成される流
体吐出装置を用いた流体吐出方法において、前記相対移
動面の隙間の変動分の振幅をΔh(mm)、前記隙間の大き
さの中心値をh0(mm)、前記相対移動面の外周部の平均半
径をr0(mm)、前記吐出口開口部の平均半径をri(mm)、流
体の粘性係数をμ(kgsec/mm2)、前記相対移動面の外周
部と前記吐出口開口部間の流体抵抗をRp(kgsec/mm5)、
前記吐出口の流体抵抗をRn(kgsec/mm5)としたとき、
【0022】
【式5】
【0023】として、上式で概略表現される1ドット当
たりの吐出量Qs(mm3)を、上記振幅Δhの選択で管理で
きる。
たりの吐出量Qs(mm3)を、上記振幅Δhの選択で管理で
きる。
【0024】
【発明の実施の形態】図1は本発明の第1の実施例を示
すモデル図である。1はピストンであり、ハウジング2
に対して軸方向に移動可能に収納されている。3はピス
トン1の外周部を収納するスリーブであり、固定側であ
るハウジング2に対して回転方向に移動可能に収納され
ている。
すモデル図である。1はピストンであり、ハウジング2
に対して軸方向に移動可能に収納されている。3はピス
トン1の外周部を収納するスリーブであり、固定側であ
るハウジング2に対して回転方向に移動可能に収納され
ている。
【0025】ピストン1は軸方向駆動手段(矢印4)に
より、またスリーブ3は回転伝達手段(矢印5)により
駆動される。6はスリーブ3とハウジング2の相対移動
面に形成されたねじ溝(黒く塗りつぶした部分)、7は
流体の吸入口である。8はピストン1の端面、9はその
固定側対向面、10は固定側対向面9の中央部に形成さ
れた吐出ノズル、11は固定側対向面9に形成された吐
出ノズル10の開口部である。ピストン端面8と固定側
対向面9が隙間方向に相対移動する2面となる。
より、またスリーブ3は回転伝達手段(矢印5)により
駆動される。6はスリーブ3とハウジング2の相対移動
面に形成されたねじ溝(黒く塗りつぶした部分)、7は
流体の吸入口である。8はピストン1の端面、9はその
固定側対向面、10は固定側対向面9の中央部に形成さ
れた吐出ノズル、11は固定側対向面9に形成された吐
出ノズル10の開口部である。ピストン端面8と固定側
対向面9が隙間方向に相対移動する2面となる。
【0026】12はスリーブ3とハウジング2の間に供
給された塗布流体である。13はねじ溝3の下端部とハ
ウジング2の間に形成されたポンプ室端部(ピストン外
周部)であり、このポンプ室端部13内には流体補給手
段であるねじ溝ポンプにより常時流体が供給される。
給された塗布流体である。13はねじ溝3の下端部とハ
ウジング2の間に形成されたポンプ室端部(ピストン外
周部)であり、このポンプ室端部13内には流体補給手
段であるねじ溝ポンプにより常時流体が供給される。
【0027】軸方向駆動手段4(具体構造は図示せず)
は、ピストン1とハウジング2の間に設けられており、
両部材1,2間の軸方向相対位置に変化を与える。この
軸方向駆動手段4によって、ピストン端面8とその対向
面9間の隙間hを変化させることができる。
は、ピストン1とハウジング2の間に設けられており、
両部材1,2間の軸方向相対位置に変化を与える。この
軸方向駆動手段4によって、ピストン端面8とその対向
面9間の隙間hを変化させることができる。
【0028】隙間hを周波数f(=ω/2π)で変化さ
せると、hの平均値をたとえば数十ミクロンのオーダー
に設定した場合、粘性流体のスクイーズ効果によって、
ピストン端面8とその対向面9間の間隙部に正圧と負圧
が交互に発生する。この間隙部をスクイーズポンプ部1
4、またねじ溝とハウジング2で形成される間隙部をポ
ンプ室16と呼ぶことにする。ピストン端面8の中央部
で、15に位置する部分を吐出ノズル10の上流側とす
る。本発明は、このスクイーズ効果を利用することによ
り、流体を高速で間欠塗布させることができるという着
想に基づくものである。
せると、hの平均値をたとえば数十ミクロンのオーダー
に設定した場合、粘性流体のスクイーズ効果によって、
ピストン端面8とその対向面9間の間隙部に正圧と負圧
が交互に発生する。この間隙部をスクイーズポンプ部1
4、またねじ溝とハウジング2で形成される間隙部をポ
ンプ室16と呼ぶことにする。ピストン端面8の中央部
で、15に位置する部分を吐出ノズル10の上流側とす
る。本発明は、このスクイーズ効果を利用することによ
り、流体を高速で間欠塗布させることができるという着
想に基づくものである。
【0029】[1] 理論解析 (1)基礎式の導出 さて本発明の原理と効果を明らかにするために、スクイ
ーズポンプ(仮称)の基礎式を導出する。
ーズポンプ(仮称)の基礎式を導出する。
【0030】対向して配置された平面間の狭い隙間に粘
性流体が介在し、かつその隙間の間隔が時間と共に変化
する場合の流体圧力は、スクイーズ作用(Squeeze acti
on)の項を持つ次の極座標におけるReynolds方程式を解
くことにより得られる。
性流体が介在し、かつその隙間の間隔が時間と共に変化
する場合の流体圧力は、スクイーズ作用(Squeeze acti
on)の項を持つ次の極座標におけるReynolds方程式を解
くことにより得られる。
【0031】
【式7】
【0032】(1)式において、Pは圧力、μは流体の
粘性係数、hは対向面間の隙間、rは半径方向位置、t
は時間である。また右辺が、隙間が変化するときに発生
するスクイーズアクション効果をもたらす項である。図
2に、スクイーズポンプ部の寸法関係を示す。
粘性係数、hは対向面間の隙間、rは半径方向位置、t
は時間である。また右辺が、隙間が変化するときに発生
するスクイーズアクション効果をもたらす項である。図
2に、スクイーズポンプ部の寸法関係を示す。
【0033】
【式8】
【0034】として、(1)式の両辺を2度積分する。圧
力と流量の境界条件から未定定数C1、C2を求める求める
詳細な手順は省略するが、半径方向位置rの圧力は、
力と流量の境界条件から未定定数C1、C2を求める求める
詳細な手順は省略するが、半径方向位置rの圧力は、
【0035】
【式9】
【0036】但し、
【0037】
【式10】
【0038】吐出ノズルの開口部:r=ri(図1の15)
において、Pi=A+BQiとする。吐出ノズルの流体抵抗をRn
すれば、吐出ノズルを通過する流量はQn=Pi/Rnである。
流れの連続性からQi=Qnであり、吐出ノズルの開口部の
圧力Piが次のように求まる。
において、Pi=A+BQiとする。吐出ノズルの流体抵抗をRn
すれば、吐出ノズルを通過する流量はQn=Pi/Rnである。
流れの連続性からQi=Qnであり、吐出ノズルの開口部の
圧力Piが次のように求まる。
【0039】
【式11】
【0040】吐出ノズルのノズル半径をsr、ノズル長さ
をslとおくと、吐出ノズル抵抗は
をslとおくと、吐出ノズル抵抗は
【0041】
【式12】
【0042】また、Rpは吐出ノズルの開口部(図1の1
5)とピストン外周部(図1のポンプ室端部13)の間
の流体抵抗である。
5)とピストン外周部(図1のポンプ室端部13)の間
の流体抵抗である。
【0043】
【式13】
【0044】ピストン端面とその対向面の隙間を、h=h0
+Δhsinωtで振動させる。h0≫Δhとすれば、圧力の変
動成分は、
+Δhsinωtで振動させる。h0≫Δhとすれば、圧力の変
動成分は、
【0045】
【式14】
【0046】この圧力変動による流量は(6)式を用い
て、ΔQi=Δpi/Rnである。理論的には
て、ΔQi=Δpi/Rnである。理論的には
【0047】
【式15】
【0048】のときに流体は吐出するが、実際の圧力は
0気圧以下にはならないことを考慮すると、1周期(0≦
θ≦2π)における吐出区間はπ/2≦θ≦3π/2である。
したがって、1ドット当たりの総吐出量Qsは
0気圧以下にはならないことを考慮すると、1周期(0≦
θ≦2π)における吐出区間はπ/2≦θ≦3π/2である。
したがって、1ドット当たりの総吐出量Qsは
【0049】
【式16】
【0050】(2)解析結果 図3及び図4に、下記表1の条件下で求めた時間に対す
る吐出ノズルの開口部(図1の15)の圧力特性と、吐
出ノズルの流量特性を示す。
る吐出ノズルの開口部(図1の15)の圧力特性と、吐
出ノズルの流量特性を示す。
【0051】吐出ノズル上流側圧力は高圧の正圧と負圧
を交互に繰り返す急峻な圧力波形となる。この圧力は、
前述したように、流体軸受の動圧効果の一種であるスク
イーズアクション作用によるものである。厳密な数値解
析の結果では、実施例の条件下では、吐出ノズル上流側
15とポンプ室端部13間で、P=100〜200Kg/cm2の極め
て大きな圧力が発生する。 但し実際には、気泡の発生
などにより負圧は0気圧(Pi=-0.01kg/mm2)以下にはなら
ないため、吐出ノズル内にある流体の逆流分は僅少であ
る。この圧力波形により、切れ味のよい、粒径の均一な
間欠塗布が実現できる。
を交互に繰り返す急峻な圧力波形となる。この圧力は、
前述したように、流体軸受の動圧効果の一種であるスク
イーズアクション作用によるものである。厳密な数値解
析の結果では、実施例の条件下では、吐出ノズル上流側
15とポンプ室端部13間で、P=100〜200Kg/cm2の極め
て大きな圧力が発生する。 但し実際には、気泡の発生
などにより負圧は0気圧(Pi=-0.01kg/mm2)以下にはなら
ないため、吐出ノズル内にある流体の逆流分は僅少であ
る。この圧力波形により、切れ味のよい、粒径の均一な
間欠塗布が実現できる。
【0052】通常、吐出ヘッドと基板を相対的に移動さ
せながら、基板上に流体塊を連打する場合い。本ディス
ペンサーでは、塗布開始の直前に負圧となり、その直後
急峻な正圧が発生し、再び負圧となる。この負圧の発生
により、吐出ノズル先端の流体は再びノズル内部へ吸引
され、基板上の流体と分離する。
せながら、基板上に流体塊を連打する場合い。本ディス
ペンサーでは、塗布開始の直前に負圧となり、その直後
急峻な正圧が発生し、再び負圧となる。この負圧の発生
により、吐出ノズル先端の流体は再びノズル内部へ吸引
され、基板上の流体と分離する。
【0053】すなわち、負圧→急峻な正圧→負圧のサイ
クルにより、極めて切れ味のよい間欠塗布が実現できる
のである。
クルにより、極めて切れ味のよい間欠塗布が実現できる
のである。
【0054】
【表1】
【0055】[2]本ディスペンサーの特徴 (1)吐出量精度と粘度、塗布時間の関係 粘度依存性 上記(7)式において、流体抵抗Rn,Rpは粘度μに比例
するために、(7)式の分母・分子の粘度μはキャンセ
ルされる。したがって、本ディスペンサーの吐出量は粘
度に依存しない。通常、流体の粘度は温度に対して対数
的に大きく変化する。その温度変化に対して鈍感である
という点は、塗布システムを構成する上で極めて有利な
特徴となる。
するために、(7)式の分母・分子の粘度μはキャンセ
ルされる。したがって、本ディスペンサーの吐出量は粘
度に依存しない。通常、流体の粘度は温度に対して対数
的に大きく変化する。その温度変化に対して鈍感である
という点は、塗布システムを構成する上で極めて有利な
特徴となる。
【0056】塗布時間依存性 図4は、ドット打ちの周期が異なる場合の吐出流量特性
を比較したものである。周期Ts=0.01秒とTs=0.02秒の
比較から、本ディスペンサーの総吐出量Qsは塗布時間
に依存しないことがわかる。この理由は、スクイーズ発
生圧力がピストンの速度に比例するからで、たとえば塗
布時間が短くなれば発生圧力と流量も増加し、その流量
の時間積分値は不変となるからである。
を比較したものである。周期Ts=0.01秒とTs=0.02秒の
比較から、本ディスペンサーの総吐出量Qsは塗布時間
に依存しないことがわかる。この理由は、スクイーズ発
生圧力がピストンの速度に比例するからで、たとえば塗
布時間が短くなれば発生圧力と流量も増加し、その流量
の時間積分値は不変となるからである。
【0057】(2)吐出量精度をさらに向上させる方法
について 等価電気回路モデル (6)式で表現されるスクイーズポンプの圧力と負荷抵
抗の関係を、等価電気回路モデルで表すと、図5によう
になる。
について 等価電気回路モデル (6)式で表現されるスクイーズポンプの圧力と負荷抵
抗の関係を、等価電気回路モデルで表すと、図5によう
になる。
【0058】すなわち、ΔPsを圧力源として、内部抵抗
Rpと外部抵抗Rnがシリーズに連結された形となる。ここ
で、Rp≫Rnとなるように設定できたとすれば、(7)式は
Rpと外部抵抗Rnがシリーズに連結された形となる。ここ
で、Rp≫Rnとなるように設定できたとすれば、(7)式は
【0059】
【式17】
【0060】(8)式から総吐出量Qsは、ピストン端
面間のギャップh0(振動の中心位置)、吐出ノズル抵抗
Rnにも依存せず、ピストンの振幅Δhのみで決まること
になる。
面間のギャップh0(振動の中心位置)、吐出ノズル抵抗
Rnにも依存せず、ピストンの振幅Δhのみで決まること
になる。
【0061】逆に、Rp≪Rnとなるように設定したとすれ
ば、(7)式は
ば、(7)式は
【0062】
【式18】
【0063】この場合は、総吐出量Qsは、ピストン端
面間のギャップh0 と、吐出ノズル抵抗Rnの影響を大き
く受けてしまうことが分かる。
面間のギャップh0 と、吐出ノズル抵抗Rnの影響を大き
く受けてしまうことが分かる。
【0064】吐出ノズル抵抗の変化の影響を受けにく
い条件 図6は、スクイーズポンプの内部抵抗:Rpをパラメータ
として、1ドット当りの総吐出量と吐出ノズル抵抗の関
係(下記表2のa〜e)を求めたものである。
い条件 図6は、スクイーズポンプの内部抵抗:Rpをパラメータ
として、1ドット当りの総吐出量と吐出ノズル抵抗の関
係(下記表2のa〜e)を求めたものである。
【0065】
【表2】
【0066】Rpは、ピストン端面間のギャップh0(5式
をh=h0とおく)を変化させて設定した。
をh=h0とおく)を変化させて設定した。
【0067】図6を用いて、吐出ノズル抵抗がRn=0.012
から0.006kgsec/mm5 まで変化した場合について総吐出
量の変動量ΔQsを求めた。さらに変動率:ξ=(ΔQs/Qs
0)×100を求める。但しQs0はRn=0.009kgsec/cm5 のと
きの値である。吐出ノズル抵抗Rnが1/2に低減するとい
うことは、(4)式から吐出ノズル抵抗はノズル内径の
4乗に逆比例するため、ノズル内径が2割弱増大したや
や極端な場合に相当する。
から0.006kgsec/mm5 まで変化した場合について総吐出
量の変動量ΔQsを求めた。さらに変動率:ξ=(ΔQs/Qs
0)×100を求める。但しQs0はRn=0.009kgsec/cm5 のと
きの値である。吐出ノズル抵抗Rnが1/2に低減するとい
うことは、(4)式から吐出ノズル抵抗はノズル内径の
4乗に逆比例するため、ノズル内径が2割弱増大したや
や極端な場合に相当する。
【0068】たとえばパラメータeのときは、ピストン
の振動の中心値h0 =50μmの場合である。このときは、
スクイーズポンプの内部抵抗:Rpと吐出ノズル抵抗:Rn
は同オーダー(Rp/Rn=1.06)となり、総吐出量の変動
率:ξ=33%である。
の振動の中心値h0 =50μmの場合である。このときは、
スクイーズポンプの内部抵抗:Rpと吐出ノズル抵抗:Rn
は同オーダー(Rp/Rn=1.06)となり、総吐出量の変動
率:ξ=33%である。
【0069】パラメータaのときは、Rp/Rn=132の場合
であり、変動率は僅少となり、ξ=0.5%である。
であり、変動率は僅少となり、ξ=0.5%である。
【0070】Rp/Rnの設定について 図7は下記表3の条件下で、ほぼ同一流量で塗布したと
きの、1ドット当りの総吐出量と吐出ノズル抵抗の関係
を比較したものである。
きの、1ドット当りの総吐出量と吐出ノズル抵抗の関係
を比較したものである。
【0071】条件(イ)で塗布したときの、条件(ロ)
に対する優位性は明らかである。条件(イ)の場合、吐
出ノズル抵抗が変化しても、吐出量はほとんどその影響
を受けず、一定値を保つことが分かる。
に対する優位性は明らかである。条件(イ)の場合、吐
出ノズル抵抗が変化しても、吐出量はほとんどその影響
を受けず、一定値を保つことが分かる。
【0072】
【表3】
【0073】図8は、総吐出量の変動率:ξと内部抵抗
とノズル抵抗の比:Rp/Rnの関係を、表2を用いて整理
したものである。Rp/Rn≒5の近傍で変動率:ξが大幅に
低下する変曲点があるため、パラメータa〜eのみを記
す。
とノズル抵抗の比:Rp/Rnの関係を、表2を用いて整理
したものである。Rp/Rn≒5の近傍で変動率:ξが大幅に
低下する変曲点があるため、パラメータa〜eのみを記
す。
【0074】さて本ディスペンサーを用いて、様々な条
件下で実証実験を行なった。
件下で実証実験を行なった。
【0075】通常のプロセスでは、吐出ノズル抵抗が1/
2倍に低減(ノズル内径が2割増加)するケースは少な
く、吐出ノズル抵抗はせいぜい2割程度の低減(ノズル
内径が約5%増加)見込めば十分であった。したがっ
て、総吐出量の変動量ΔQsは小さくなり、ΔQs→ΔQs×
(0.009×1.2-0.009)/0.006=ΔQs×0.3となる。この場
合、表2及び図8の総吐出量の変動率:ξの数値を0.3
倍して評価すればよい。ノズル内径が約5%増加すると
いうことは、エアー式の場合、後述する10式により変
動率:ξ=21%である。
2倍に低減(ノズル内径が2割増加)するケースは少な
く、吐出ノズル抵抗はせいぜい2割程度の低減(ノズル
内径が約5%増加)見込めば十分であった。したがっ
て、総吐出量の変動量ΔQsは小さくなり、ΔQs→ΔQs×
(0.009×1.2-0.009)/0.006=ΔQs×0.3となる。この場
合、表2及び図8の総吐出量の変動率:ξの数値を0.3
倍して評価すればよい。ノズル内径が約5%増加すると
いうことは、エアー式の場合、後述する10式により変
動率:ξ=21%である。
【0076】要約すれば、実用的にはRp/Rn>0.5に設定
すれば、総吐出量の十分に高い精度を保つことができ
た。
すれば、総吐出量の十分に高い精度を保つことができ
た。
【0077】さらに、Rp/Rn>2に設定すると、吐出ノ
ズル抵抗の変化に対して、総吐出量の変動率:ξを一層
小さく押さえられることもわかった。
ズル抵抗の変化に対して、総吐出量の変動率:ξを一層
小さく押さえられることもわかった。
【0078】変曲点以下:Rp/Rn>5になれば、ほとんど
理想的なディスペンサーが実現できる。
理想的なディスペンサーが実現できる。
【0079】従来インクジェット方式との違いについ
て 従来のインクジェット方式(図21)は、積層型の圧電
素子403をアクチュエータとして、振動板402を変
形させてインク室404の容積を減少させることによ
り、流体を吐出する作用を与えるものであった。
て 従来のインクジェット方式(図21)は、積層型の圧電
素子403をアクチュエータとして、振動板402を変
形させてインク室404の容積を減少させることによ
り、流体を吐出する作用を与えるものであった。
【0080】スクイーズ効果を用いて、大きな正圧を発
生させる本発明との違いは明らかであり、たとえば図2
1において、インク室404内では、吐出ノズル408
以外に流体抵抗に相当するものが無く、本発明の内部抵
抗に相当する部分:Rp≒0(すなわちRp/Rn≒0)であ
る。
生させる本発明との違いは明らかであり、たとえば図2
1において、インク室404内では、吐出ノズル408
以外に流体抵抗に相当するものが無く、本発明の内部抵
抗に相当する部分:Rp≒0(すなわちRp/Rn≒0)であ
る。
【0081】上記理論解析の結果から、従来のディスペ
ンサーにはない様々な特徴が明らかとなった。要約すれ
ば、 1ドット当たりの総吐出量Qsは、ピストンの振動振
幅Δhに比例する。
ンサーにはない様々な特徴が明らかとなった。要約すれ
ば、 1ドット当たりの総吐出量Qsは、ピストンの振動振
幅Δhに比例する。
【0082】総吐出量Qsは塗布流体の粘度、塗布時
間の影響を受けない。
間の影響を受けない。
【0083】総吐出量Qsが吐出ノズル抵抗、ピスト
ン端面間ギャップ(振動中心絶対位置h0)の影響を受け
ない設定も可能である。
ン端面間ギャップ(振動中心絶対位置h0)の影響を受け
ない設定も可能である。
【0084】1ドット当たりの総吐出量Qsが、温度に
依存して大きく変化する流体粘度の影響を受けず、変位
センサーの振動振幅の出力値のみで管理できるという点
は、本ディスペンサーの従来方式にない特徴である。
依存して大きく変化する流体粘度の影響を受けず、変位
センサーの振動振幅の出力値のみで管理できるという点
は、本ディスペンサーの従来方式にない特徴である。
【0085】また総吐出量Qsが吐出ノズル抵抗の影響
を受けない設定ができるという点は、スクイーズ効果を
利用した本塗布方式によるディスペンサーが、「定容量
型のポンプ特性」を持つがゆえに得られる特徴である。
そして、「定容量型」にできる理由は、本ディスペンサ
ーが流路内に、狭い隙間を保って隙間方向に相対移動す
る2面(スクイーズポンプ部分14)を有し、この部分
が圧力の発生源になると同時に、吐出ノズルに繋がる流
路の大きな内部抵抗Rpとなるからである。
を受けない設定ができるという点は、スクイーズ効果を
利用した本塗布方式によるディスペンサーが、「定容量
型のポンプ特性」を持つがゆえに得られる特徴である。
そして、「定容量型」にできる理由は、本ディスペンサ
ーが流路内に、狭い隙間を保って隙間方向に相対移動す
る2面(スクイーズポンプ部分14)を有し、この部分
が圧力の発生源になると同時に、吐出ノズルに繋がる流
路の大きな内部抵抗Rpとなるからである。
【0086】この大きな内部抵抗Rpは、吸入側への逆流
を防止する「逆止弁」の効果を兼ねている。
を防止する「逆止弁」の効果を兼ねている。
【0087】さて、吐出ノズルの抵抗Rnは、ノズル先端
と塗布面の間のギャップによって変化する。もし塗布面
にうねりがあれば、吐出量が吐出ノズル抵抗Rnの影響を
受けやすいディスペンサー程、塗布量にばらつきが生じ
る。
と塗布面の間のギャップによって変化する。もし塗布面
にうねりがあれば、吐出量が吐出ノズル抵抗Rnの影響を
受けやすいディスペンサー程、塗布量にばらつきが生じ
る。
【0088】ちなみに、従来のエアー式ディスペンサー
の1ドット当たりの総吐出量Qsは次式から得られる。
の1ドット当たりの総吐出量Qsは次式から得られる。
【0089】
【式19】
【0090】(10)式において、Ps0は供給源圧力、sr
は吐出ノズルのノズル半径、slはノズル長さ、Δtは塗
布時間、μは塗布流体の粘性係数である。
は吐出ノズルのノズル半径、slはノズル長さ、Δtは塗
布時間、μは塗布流体の粘性係数である。
【0091】(10)式と(8)式を比較すれば、本発
明からなるディスペンサーの優位性は明らかである。エ
アー式の場合、総吐出量Qsは供給源圧力Ps0と粘度μ
の変動と塗布時間Δtの影響を受ける。したがってエア
ー式の場合は、粘度を一定にするための厳密な温度管理
と塗布時間Δtの制御が必要である。
明からなるディスペンサーの優位性は明らかである。エ
アー式の場合、総吐出量Qsは供給源圧力Ps0と粘度μ
の変動と塗布時間Δtの影響を受ける。したがってエア
ー式の場合は、粘度を一定にするための厳密な温度管理
と塗布時間Δtの制御が必要である。
【0092】また、たとえば蛍光体をPDP,CRTな
どの蛍光面に塗布する場合、微粉体が吐出ノズルを通過
する際にノズル内面を磨耗させ、長時間使用後、ノズル
内径を増大させる。ノズル抵抗はノズル内径の4乗に比
例するため、従来のエアー式を用いた場合、僅かな内径
の増大が吐出流量に多大な影響を与えてしまうなどの問
題点があった。本発明のディスペンサーの適用により、
この問題点は解消される。
どの蛍光面に塗布する場合、微粉体が吐出ノズルを通過
する際にノズル内面を磨耗させ、長時間使用後、ノズル
内径を増大させる。ノズル抵抗はノズル内径の4乗に比
例するため、従来のエアー式を用いた場合、僅かな内径
の増大が吐出流量に多大な影響を与えてしまうなどの問
題点があった。本発明のディスペンサーの適用により、
この問題点は解消される。
【0093】(3)吐出量を安定化する条件について さて本ディスペンサーを用いて、1秒あたりn個のドッ
トを対向面上に打つとすれば、平均吐出流量Qsmは
トを対向面上に打つとすれば、平均吐出流量Qsmは
【0094】
【式20】
【0095】本ディスペンサーの流体の供給源側は、外
部に放出される上記吐出量を補うべくスクイーズポンプ
側に流体を供給する必要がある。マクロ的にみれば本デ
ィスペンサーの流路を通過する流体の流れは、吐出ノズ
ル10に向かって一方向である。もし供給源側からの流
量が不足すれば、ピストン端面とその対向面間の空間
(スクイーズポンプ部14)に流体が充填できず、スク
イーズポンプは「空打ち」となるからである。
部に放出される上記吐出量を補うべくスクイーズポンプ
側に流体を供給する必要がある。マクロ的にみれば本デ
ィスペンサーの流路を通過する流体の流れは、吐出ノズ
ル10に向かって一方向である。もし供給源側からの流
量が不足すれば、ピストン端面とその対向面間の空間
(スクイーズポンプ部14)に流体が充填できず、スク
イーズポンプは「空打ち」となるからである。
【0096】図9に、時間に対するピストン変位曲線の
一例を示す。ピストンの軸方向駆動に電磁歪素子を用い
た場合、その応答性の良さを活かして、図9で示すよう
なパルス波形による駆動ができる。ここでピストンが降
下した位置にあるときの時間をTp、上昇した位置にある
ときの時間をTgとする。
一例を示す。ピストンの軸方向駆動に電磁歪素子を用い
た場合、その応答性の良さを活かして、図9で示すよう
なパルス波形による駆動ができる。ここでピストンが降
下した位置にあるときの時間をTp、上昇した位置にある
ときの時間をTgとする。
【0097】1サイクルの周期をTs(=Tp+Tg), デュテ
ィ比:φ=Tg/Ts、「流体補給手段」であるねじ溝ポンプ
の最大輸送量をQgmaxとする。ねじ溝ポンプが供給でき
る平均流量は、Qgmax×φである。したがって、本ディ
スペンサーが「空打ち」することなく、理想的に機能す
る必要条件は、
ィ比:φ=Tg/Ts、「流体補給手段」であるねじ溝ポンプ
の最大輸送量をQgmaxとする。ねじ溝ポンプが供給でき
る平均流量は、Qgmax×φである。したがって、本ディ
スペンサーが「空打ち」することなく、理想的に機能す
る必要条件は、
【0098】
【式21】
【0099】(12)式からデュティ比:φが大きい程、
ねじ溝ポンプの最大輸送量をQgmaxは小さくできること
がわかる。
ねじ溝ポンプの最大輸送量をQgmaxは小さくできること
がわかる。
【0100】但し実験の結果、必ずしも上記12式が成
立しなくてもディスペンサーとしての機能は満足するこ
とができた。この場合、平均吐出流量Qsmあるいは1ド
ット当りの総吐出量Qsが、ピストンの振幅Δhと単位
時間当たりの塗布回数nに比例するという線形関係は成
立しなくなる。すなわち、振幅Δhと塗布回数nを変え
ながら、塗布量を調節するというデリケートな制御は困
難になる。
立しなくてもディスペンサーとしての機能は満足するこ
とができた。この場合、平均吐出流量Qsmあるいは1ド
ット当りの総吐出量Qsが、ピストンの振幅Δhと単位
時間当たりの塗布回数nに比例するという線形関係は成
立しなくなる。すなわち、振幅Δhと塗布回数nを変え
ながら、塗布量を調節するというデリケートな制御は困
難になる。
【0101】しかし、塗布量が一定の固定された条件下
での塗布プロセスならば、理想的な必要流量の2割程度
に設定し、すなわちQgmax>0.2×Qsm/φとすれば、実用
的には満足のいく塗布ができた。
での塗布プロセスならば、理想的な必要流量の2割程度
に設定し、すなわちQgmax>0.2×Qsm/φとすれば、実用
的には満足のいく塗布ができた。
【0102】図9は,下記表4の条件下で求めたねじ溝
ポンプの流量と圧力の関係を示すグラフである。
ポンプの流量と圧力の関係を示すグラフである。
【0103】
【表4】
【0104】ここで圧力とは、ねじ溝ポンプの下端部1
3の圧力P2(=P0)と吸入口7近傍圧力P1の差圧(= P2-
P1)として定義する。ねじ溝ポンプが最も大きな流量を
輸送できるときは、差圧が最小のとき、すなわち、ピス
トン1が上昇し、ねじ溝3の下端部13の圧力が0気圧
(P2=−0.01kg/mm2)のときである。したがって、ポン
プの最大輸送量Qgmaxは、たとえば、図10のグラフに
おいてP=−0.01kg/mm2 のときの流量:Qgmax=83 mm3/se
cである。
3の圧力P2(=P0)と吸入口7近傍圧力P1の差圧(= P2-
P1)として定義する。ねじ溝ポンプが最も大きな流量を
輸送できるときは、差圧が最小のとき、すなわち、ピス
トン1が上昇し、ねじ溝3の下端部13の圧力が0気圧
(P2=−0.01kg/mm2)のときである。したがって、ポン
プの最大輸送量Qgmaxは、たとえば、図10のグラフに
おいてP=−0.01kg/mm2 のときの流量:Qgmax=83 mm3/se
cである。
【0105】なを本発明における流体補給手段としての
ポンプの形態は、ねじ溝式に限らず他の方式のポンプも
適用可能である。たとえば、スネイクポンプと呼ばれる
モーノ式、ギヤ式、ツインスクリュウ式、シリンジ式ポ
ンプなどが適用できる。あるいは、流体を高圧エアーで
加圧するだけのポンプでもよい。つまり、吐出流量が少
なくてもよい場合は、流体をポンプ室へ供給する手段さ
えあれば、スリーブを回転させる手段も不要であり、ま
たスリーブも省略してよい。
ポンプの形態は、ねじ溝式に限らず他の方式のポンプも
適用可能である。たとえば、スネイクポンプと呼ばれる
モーノ式、ギヤ式、ツインスクリュウ式、シリンジ式ポ
ンプなどが適用できる。あるいは、流体を高圧エアーで
加圧するだけのポンプでもよい。つまり、吐出流量が少
なくてもよい場合は、流体をポンプ室へ供給する手段さ
えあれば、スリーブを回転させる手段も不要であり、ま
たスリーブも省略してよい。
【0106】ポンプの最大輸送量Qgmaxは通常は理論的
に求められる場合が多いが、もしそれが困難な場合は、
図10のグラフに相当する圧力・流量特性を実験的に求め
てもよい。
に求められる場合が多いが、もしそれが困難な場合は、
図10のグラフに相当する圧力・流量特性を実験的に求め
てもよい。
【0107】(4)吐出圧力と流量を最大化する条件 以上の解析結果は、吐出口開口部の平均半径を一定(ri
=1.5mm)として、求めたものであった。ここで、Reynold
s方程式(1)から導出した1ドット当りの総吐出量Q
sを求める基礎式(7)に再度立ち返り考察する。前述
したように、スクイーズポンプの圧力と負荷抵抗の関係
を、等価電気回路モデル(図5)で表すと、ΔPiを圧力
発生源として、内部抵抗Rpと外部抵抗Rnがシリーズに連
結された形となった。すなわち、Qi=ΔPi/(Rp+Rn)であ
る。もし、吐出口開口部の平均半径ri→0とすれば、圧
力発生源ΔPiも増大するが、内部抵抗Rpもまた増大し流
量を抑制する。すなわち、総吐出量Qiを最大にするピ
ストンの最適な内外径の比:Ri/R0の存在が予想され
る。
=1.5mm)として、求めたものであった。ここで、Reynold
s方程式(1)から導出した1ドット当りの総吐出量Q
sを求める基礎式(7)に再度立ち返り考察する。前述
したように、スクイーズポンプの圧力と負荷抵抗の関係
を、等価電気回路モデル(図5)で表すと、ΔPiを圧力
発生源として、内部抵抗Rpと外部抵抗Rnがシリーズに連
結された形となった。すなわち、Qi=ΔPi/(Rp+Rn)であ
る。もし、吐出口開口部の平均半径ri→0とすれば、圧
力発生源ΔPiも増大するが、内部抵抗Rpもまた増大し流
量を抑制する。すなわち、総吐出量Qiを最大にするピ
ストンの最適な内外径の比:Ri/R0の存在が予想され
る。
【0108】図11は、表1の条件下で、吐出ノズルの
内径riをパラメータとして、Ri/R0に対する吐出圧力|
ΔPi|を求めたものである。Ri/R0=0.2の近傍で吐出圧
力の振幅:|ΔPi|は最大値を持つことがわかる。
内径riをパラメータとして、Ri/R0に対する吐出圧力|
ΔPi|を求めたものである。Ri/R0=0.2の近傍で吐出圧
力の振幅:|ΔPi|は最大値を持つことがわかる。
【0109】図12は、同様に吐出ノズルの内径di(=2
×ri)をパラメータとして、1ドット当たりの総吐出量
Qsを求めたものである。0.1<Ri/R0≦0.2の範囲で、総
吐出量Qsは最大値を持つが、吐出ノズルの内径がdi≧
0.3mmになると、Qsの値はほとんど変わらなくな
る。この理由は、吐出ノズル内径diで決まる吐出ノズル
抵抗Rnが、内部抵抗Rpと比べて十分に小さく、総吐出量
の変動率:ξが僅少となるからである。di≦0.25となる
と、吐出抵抗の変動に対して高い流量精度を保つ条件:
Rp≧Rnからずれてくるために、総吐出量Qsは大きく低
下する。
×ri)をパラメータとして、1ドット当たりの総吐出量
Qsを求めたものである。0.1<Ri/R0≦0.2の範囲で、総
吐出量Qsは最大値を持つが、吐出ノズルの内径がdi≧
0.3mmになると、Qsの値はほとんど変わらなくな
る。この理由は、吐出ノズル内径diで決まる吐出ノズル
抵抗Rnが、内部抵抗Rpと比べて十分に小さく、総吐出量
の変動率:ξが僅少となるからである。di≦0.25となる
と、吐出抵抗の変動に対して高い流量精度を保つ条件:
Rp≧Rnからずれてくるために、総吐出量Qsは大きく低
下する。
【0110】しかしいずれの場合でも、0.1<Ri/R0<0.3
の範囲でRiとR0を設定すれば、十分に大きな流量を得る
ことができる。
の範囲でRiとR0を設定すれば、十分に大きな流量を得る
ことができる。
【0111】(5)その他の補足説明 流体抵抗Rp,Rnは通常よく知られた理論式(例えば式
4、式5)から求められるが、形状が複雑ならば数値解
析を用いるか、あるいは実験的に求めても良い。内径に
対して絞り部分長さが短いオリフィスの場合は、線形抵
抗の式(例えば式4)が成り立たなくなるが、この場合
は動作点を中心に線形化して、見かけの流体抵抗とすれ
ばよい。
4、式5)から求められるが、形状が複雑ならば数値解
析を用いるか、あるいは実験的に求めても良い。内径に
対して絞り部分長さが短いオリフィスの場合は、線形抵
抗の式(例えば式4)が成り立たなくなるが、この場合
は動作点を中心に線形化して、見かけの流体抵抗とすれ
ばよい。
【0112】スクイーズポンプを構成するピストンとそ
の対向面の形状は、円形でなくてもよい。もし本発明
を、たとえばインクジェットプリンタとして適用する場
合は、ピストンは長方形の形状でもよい。この場合は、
等価な面積を持つ円の半径を平均半径とする。
の対向面の形状は、円形でなくてもよい。もし本発明
を、たとえばインクジェットプリンタとして適用する場
合は、ピストンは長方形の形状でもよい。この場合は、
等価な面積を持つ円の半径を平均半径とする。
【0113】微少流量を扱う本実施例のポンプでは、ピ
ストンのストロークは、大きくとも数十ミクロンのオー
ダでよく、超磁歪素子、圧電素子などの電磁歪素子を用
いても、ストロークの限界は問題とならない。
ストンのストロークは、大きくとも数十ミクロンのオー
ダでよく、超磁歪素子、圧電素子などの電磁歪素子を用
いても、ストロークの限界は問題とならない。
【0114】また、高粘度流体を吐出させる場合、スク
イーズ作用によって大きな吐出圧の発生が予想される。
この場合、ピストンを駆動する軸方向駆動手段には高い
流体圧に抗する大きな推力が要求されるため、数百〜数
千Nの力が容易に出せる電磁歪型アクチェータの適用が
好ましい。電磁歪素子は、数MHz以上の周波数応答性を
持っているため、ピストンを高い応答性で直線運動させ
ることができる。そのため、高粘度流体の吐出量を高い
レスポンスで高精度に制御できる。
イーズ作用によって大きな吐出圧の発生が予想される。
この場合、ピストンを駆動する軸方向駆動手段には高い
流体圧に抗する大きな推力が要求されるため、数百〜数
千Nの力が容易に出せる電磁歪型アクチェータの適用が
好ましい。電磁歪素子は、数MHz以上の周波数応答性を
持っているため、ピストンを高い応答性で直線運動させ
ることができる。そのため、高粘度流体の吐出量を高い
レスポンスで高精度に制御できる。
【0115】スクイーズ効果による発生圧力と流量は、
式6あるいは図2、図3のグラフからわかるように、ピ
ストン端面とその対向面間隙間の変位入力:h=h0+Δhsi
nωtに対して、位相がΔθ=π/2だけ進んだ波形とな
る。すなわち、ピストンが下降中(dh/dt<0)の区間で
流体が吐出される。たとえば、塗布対象の基板をステー
ジで移動させながら間欠塗布する場合、塗布個所に照準
を合わせて高い位置精度で塗布すためには、ピストン隙
間の変位入力信号hに対して、位相がΔθ=π/2進ん
で塗布されることを考慮して、ステージと変位入力信号
hのタイミングを合わせればよい。たとえば、ピストン
が上昇中にステージを移動させ、停止後、ピストンを下
降させて対象の基板に塗布すればよい。
式6あるいは図2、図3のグラフからわかるように、ピ
ストン端面とその対向面間隙間の変位入力:h=h0+Δhsi
nωtに対して、位相がΔθ=π/2だけ進んだ波形とな
る。すなわち、ピストンが下降中(dh/dt<0)の区間で
流体が吐出される。たとえば、塗布対象の基板をステー
ジで移動させながら間欠塗布する場合、塗布個所に照準
を合わせて高い位置精度で塗布すためには、ピストン隙
間の変位入力信号hに対して、位相がΔθ=π/2進ん
で塗布されることを考慮して、ステージと変位入力信号
hのタイミングを合わせればよい。たとえば、ピストン
が上昇中にステージを移動させ、停止後、ピストンを下
降させて対象の基板に塗布すればよい。
【0116】ピストンを高い周波数で駆動させる程、間
欠塗布は限りなく連続塗布に近づいていく。この場合、
単位時間当たりの塗布回数をn(1/sec)としたと
き、(11)式により、塗布回数nを設定して平均吐出
量Qsmを管理できる。
欠塗布は限りなく連続塗布に近づいていく。この場合、
単位時間当たりの塗布回数をn(1/sec)としたと
き、(11)式により、塗布回数nを設定して平均吐出
量Qsmを管理できる。
【0117】また、吐出側に時間遅れ要素として、小径
で長いパイプを装着し、その先端に吐出ノズルを設ける
ような構成にすれば、擬似連続化はさらに低い周波数で
も可能である(図示せず)。
で長いパイプを装着し、その先端に吐出ノズルを設ける
ような構成にすれば、擬似連続化はさらに低い周波数で
も可能である(図示せず)。
【0118】実施例では、スリーブ3を回転自在、ピス
トン1を軸方向に移動可能に構成した。既提案(特願20
00-188899号)のように、スリーブとピストンを一体化
して、モータと超磁歪素子による回転運動と直線運動の
複合アクチュエータ構造として、本発明を適用してもよ
い。本発明が開示した理論解析による知見は、上記既提
案では言及していない内容である。
トン1を軸方向に移動可能に構成した。既提案(特願20
00-188899号)のように、スリーブとピストンを一体化
して、モータと超磁歪素子による回転運動と直線運動の
複合アクチュエータ構造として、本発明を適用してもよ
い。本発明が開示した理論解析による知見は、上記既提
案では言及していない内容である。
【0119】図13(イ)(ロ)は本発明の第2の実施例を
示すもので、スリーブの吐出側端面とその対抗面との間
の相対移動面に動圧シールを形成することにより、間欠
塗布が行なわれない状態、すなわちピストンが静止した
状態では、吐出ノズルからの流体の流出を遮蔽する効果
をもたせた例である。
示すもので、スリーブの吐出側端面とその対抗面との間
の相対移動面に動圧シールを形成することにより、間欠
塗布が行なわれない状態、すなわちピストンが静止した
状態では、吐出ノズルからの流体の流出を遮蔽する効果
をもたせた例である。
【0120】図13(イ)において、51はピストン、5
2はハウジング、53はスリーブである。ピストン51
は軸方向駆動手段(矢印54)により、またスリーブ5
3は回転伝達手段(矢印55)により駆動される点は、
第1の実施例と同様である。56はねじ溝、57は流体
の吸入口、58はピストン51の端面、59はその固定
側対向面、60は吐出ノズル、61は吐出ノズル60の
開口部、62は塗布流体、63はポンプ室端部、64は
スクイーズポンプ部である。また65に位置する部分を
吐出ノズル60の上流側とする。ねじ溝56とハウジン
グ52で形成される間隙部をポンプ室68とする。
2はハウジング、53はスリーブである。ピストン51
は軸方向駆動手段(矢印54)により、またスリーブ5
3は回転伝達手段(矢印55)により駆動される点は、
第1の実施例と同様である。56はねじ溝、57は流体
の吸入口、58はピストン51の端面、59はその固定
側対向面、60は吐出ノズル、61は吐出ノズル60の
開口部、62は塗布流体、63はポンプ室端部、64は
スクイーズポンプ部である。また65に位置する部分を
吐出ノズル60の上流側とする。ねじ溝56とハウジン
グ52で形成される間隙部をポンプ室68とする。
【0121】図13(ロ)において、66はスリーブ53
の吐出側端面67とその対抗面68との間の相対移動面
に形成された、スラスト動圧シール(黒く塗りつぶした
部分は溝部)である。スリーブの吐出側端面67とその
対抗面68の間隙δは十分に狭く、実施例ではδ=20
μmに設定した。このスラスト動圧シール66によっ
て、前記スリーブの吐出側端面67とその対向面の間に
は、流体を常に遠心方向に圧送するポンピング圧力が発
生している。
の吐出側端面67とその対抗面68との間の相対移動面
に形成された、スラスト動圧シール(黒く塗りつぶした
部分は溝部)である。スリーブの吐出側端面67とその
対抗面68の間隙δは十分に狭く、実施例ではδ=20
μmに設定した。このスラスト動圧シール66によっ
て、前記スリーブの吐出側端面67とその対向面の間に
は、流体を常に遠心方向に圧送するポンピング圧力が発
生している。
【0122】
【表5】
【0123】(1)間欠塗布がOFFの状態 この場合は、スリーブ53は回転状態を保っているが、
ピストン51は停止(h=h0)している。このときねじ溝
56により、ポンプ室端部63内の流体は吐出側に圧送
する作用を受けている。しかし、前記スリーブの吐出側
端面とその対向面間にも、スラスト動圧シール66によ
って流体を遠心方向に圧送するポンピング圧力が発生し
ているため、流体の吐出ノズル60側への流出は遮断さ
れる。
ピストン51は停止(h=h0)している。このときねじ溝
56により、ポンプ室端部63内の流体は吐出側に圧送
する作用を受けている。しかし、前記スリーブの吐出側
端面とその対向面間にも、スラスト動圧シール66によ
って流体を遠心方向に圧送するポンピング圧力が発生し
ているため、流体の吐出ノズル60側への流出は遮断さ
れる。
【0124】図14における曲線(イ)は、上記表5の
条件下におけるスラスト動圧シールのシール圧力と隙間
の関係の一例を示すものである。
条件下におけるスラスト動圧シールのシール圧力と隙間
の関係の一例を示すものである。
【0125】この特性はスラスト面の外径、溝深さ、ス
パイラル角度、溝(グルーブ)と山(リッジ)の比、回
転数、粘度等によって任意に選定できる。実施例では、
間隙δ=20μm のときには、Ps=0.2kg/mm2以上のシー
ル圧力が発生するように、上記パラメータを設定した。
パイラル角度、溝(グルーブ)と山(リッジ)の比、回
転数、粘度等によって任意に選定できる。実施例では、
間隙δ=20μm のときには、Ps=0.2kg/mm2以上のシー
ル圧力が発生するように、上記パラメータを設定した。
【0126】一方前述したように、ねじ溝ポンプの圧力
と流量の関係も同様なパラメータによって選定できる。
実施例では輸送量Qg=0のとき、発生圧力Pr=0.2kg/mm2
となるように、溝形状、外径等を設定した。したがっ
て、ピストン51が停止した状態では、流体の吐出は遮
断される。
と流量の関係も同様なパラメータによって選定できる。
実施例では輸送量Qg=0のとき、発生圧力Pr=0.2kg/mm2
となるように、溝形状、外径等を設定した。したがっ
て、ピストン51が停止した状態では、流体の吐出は遮
断される。
【0127】(2)間欠塗布がONの状態 ピストン端面とその対向面の隙間を、たとえば、h=h0+
Δhsinωtで振動させる。すると、スクイーズポンプ部
64には、前述したように、極めて大きな正圧と負圧が
交互に発生する。スクイーズポンプ部64の容積が増大
する負圧発生時には、そのスクイーズポンプ部64と近
接して隣合わせにあるスラスト動圧シール66の効用が
なくなり、シール部66の圧力が大きく降下する。
Δhsinωtで振動させる。すると、スクイーズポンプ部
64には、前述したように、極めて大きな正圧と負圧が
交互に発生する。スクイーズポンプ部64の容積が増大
する負圧発生時には、そのスクイーズポンプ部64と近
接して隣合わせにあるスラスト動圧シール66の効用が
なくなり、シール部66の圧力が大きく降下する。
【0128】その結果、ねじ溝56のポンピング作用に
より、流体はシール部66を経由して、スクイーズポン
プ部64に流入する。すなわち、ピストン51が上昇す
るdh/dt>0の区間で、流体補給手段であるねじ溝から流
体の供給を受ける。ピストン51が下降するdh/dt<0の
区間では、動圧シール、ねじ溝ポンプよりもはるかに大
きなスクイーズ圧力の発生により、流体は吐出される。
より、流体はシール部66を経由して、スクイーズポン
プ部64に流入する。すなわち、ピストン51が上昇す
るdh/dt>0の区間で、流体補給手段であるねじ溝から流
体の供給を受ける。ピストン51が下降するdh/dt<0の
区間では、動圧シール、ねじ溝ポンプよりもはるかに大
きなスクイーズ圧力の発生により、流体は吐出される。
【0129】(3)塗布状態がON→OFF、あるいはOFF→
ONに移行する場合 スクイーズ圧力と動圧シールの発生圧力は、時間遅れ要
素を基本的にもたないために、吐出流体はすみやかに遮
断、あるいは吐出開放がなされる。
ONに移行する場合 スクイーズ圧力と動圧シールの発生圧力は、時間遅れ要
素を基本的にもたないために、吐出流体はすみやかに遮
断、あるいは吐出開放がなされる。
【0130】また吐出ノズル60の開口部近傍の流体
は、スラスト動圧シール66によって遠心方向のポンピ
ング作用を受けているために負圧(大気圧以下)とな
る。この効果により、吐出ノズル60先端に残存してい
た流体は再びポンプ内部に吸引される。その結果、吐出
ノズル60先端で表面張力による流体魂ができることは
なく、糸引き、洟垂れが解消される。
は、スラスト動圧シール66によって遠心方向のポンピ
ング作用を受けているために負圧(大気圧以下)とな
る。この効果により、吐出ノズル60先端に残存してい
た流体は再びポンプ内部に吸引される。その結果、吐出
ノズル60先端で表面張力による流体魂ができることは
なく、糸引き、洟垂れが解消される。
【0131】以上、本発明の第2の実施例について述べ
たが、第1の実施例で導出したスクイーズポンプの基礎
式と、その理論解析結果から得られた知見は、本実施例
と以降説明する他の実施例も含めて、そのまま適用可能
である。
たが、第1の実施例で導出したスクイーズポンプの基礎
式と、その理論解析結果から得られた知見は、本実施例
と以降説明する他の実施例も含めて、そのまま適用可能
である。
【0132】また、本実施例と既提案(特願2000-18889
9号)との違いは、スラスト動圧シール66を形成した
スリーブ53を軸方向に移動させず、動圧シール66の
間隙は常に一定である、という点である。本実施例で
は、スクイーズポンプが動圧シールの発生圧力と比べ
て、はるかに大きな圧力が発生できる、という点を利用
している。ピストンが移動するときのみ、動圧シールと
ねじ溝ポンプの「圧力の均衡条件」を破り、流体が吐出
されるのである。
9号)との違いは、スラスト動圧シール66を形成した
スリーブ53を軸方向に移動させず、動圧シール66の
間隙は常に一定である、という点である。本実施例で
は、スクイーズポンプが動圧シールの発生圧力と比べ
て、はるかに大きな圧力が発生できる、という点を利用
している。ピストンが移動するときのみ、動圧シールと
ねじ溝ポンプの「圧力の均衡条件」を破り、流体が吐出
されるのである。
【0133】本実施例の場合の流体抵抗Rpは、吐出ノズ
ル開口部61とスラスト動圧シールの外周部であるポン
プ室端部63(相対移動面の外周部)の間の流体抵抗を
示す。このように、ポンプ室から吐出ノズル開口部に至
る流路の間に、狭い隙間(実施例ではδ=20μm)を
介在する場合は、ピストン端面の流体抵抗Rp1に,狭い通
路の流体抵抗Rp2を加えたものを流体抵抗Rp(=Rp1+ Rp
2)と定義する。この場合、吐出量精度を確保すること
を目的として大きなRpを得るためには、スラスト動圧シ
ールの部分の流体抵抗Rp2が十分大きければ、ピストン
端面の隙間を狭くする必要はない。
ル開口部61とスラスト動圧シールの外周部であるポン
プ室端部63(相対移動面の外周部)の間の流体抵抗を
示す。このように、ポンプ室から吐出ノズル開口部に至
る流路の間に、狭い隙間(実施例ではδ=20μm)を
介在する場合は、ピストン端面の流体抵抗Rp1に,狭い通
路の流体抵抗Rp2を加えたものを流体抵抗Rp(=Rp1+ Rp
2)と定義する。この場合、吐出量精度を確保すること
を目的として大きなRpを得るためには、スラスト動圧シ
ールの部分の流体抵抗Rp2が十分大きければ、ピストン
端面の隙間を狭くする必要はない。
【0134】後述するラジアル動圧シールの場合も同様
で、ラジアル動圧シールの軸方向の流体抵抗をRp2とす
る。また流体補給手段であるねじ溝ポンプ自身に大きな
内部抵抗がある場合、同様にねじ溝ポンプの内部抵抗を
加えて、流体抵抗Rpを求めれば良い。
で、ラジアル動圧シールの軸方向の流体抵抗をRp2とす
る。また流体補給手段であるねじ溝ポンプ自身に大きな
内部抵抗がある場合、同様にねじ溝ポンプの内部抵抗を
加えて、流体抵抗Rpを求めれば良い。
【0135】ピストン51は直線運動と回転運動の複合
運動をさせる必要がなくなるために、回転する部材に電
力を供給する必要がない。そのため固定側に圧電アクチ
ュエータ等を設置して、ピストン51を駆動できる。そ
の結果、ディスペンサー本体の全体構成を簡素化でき
る。
運動をさせる必要がなくなるために、回転する部材に電
力を供給する必要がない。そのため固定側に圧電アクチ
ュエータ等を設置して、ピストン51を駆動できる。そ
の結果、ディスペンサー本体の全体構成を簡素化でき
る。
【0136】また微少粒子が含まれた蛍光体、接着材の
ような粉流体を塗布する場合は、ギャップδの最小値δ
minは微少粒子径φdよりも大きく設定すればよい。
ような粉流体を塗布する場合は、ギャップδの最小値δ
minは微少粒子径φdよりも大きく設定すればよい。
【0137】
【式22】
【0138】同一の発生圧力に対して、より大きなギャ
ップを得るためには、回転数を高くするか、スラスト溝
66の半径を大きくかつ溝深さ、溝角度等に適切な値を
選べば良い。スラスト動圧溝は、図13(ロ)で示した
スパイラル形状以外に、たとえば、ヘリングボーン(魚
の骨)と呼ばれているものを用いてもよい(図示せ
ず)。
ップを得るためには、回転数を高くするか、スラスト溝
66の半径を大きくかつ溝深さ、溝角度等に適切な値を
選べば良い。スラスト動圧溝は、図13(ロ)で示した
スパイラル形状以外に、たとえば、ヘリングボーン(魚
の骨)と呼ばれているものを用いてもよい(図示せ
ず)。
【0139】図15は本発明の第3の実施例を示し、ス
リーブの吐出側外周面とその対抗面との間の相対移動面
にラジアル動圧シールを形成することにより、第2の実
施例同様に、間欠塗布が行なわれない状態では、吐出ノ
ズルからの流体の流出を遮蔽する効果をもたせた例であ
る。
リーブの吐出側外周面とその対抗面との間の相対移動面
にラジアル動圧シールを形成することにより、第2の実
施例同様に、間欠塗布が行なわれない状態では、吐出ノ
ズルからの流体の流出を遮蔽する効果をもたせた例であ
る。
【0140】71はピストン、72はハウジング、73
はスリーブである。ピストン71は軸方向駆動手段(矢
印74)により、またスリーブ73は回転伝達手段(矢
印75)により駆動される点は、第1、2の実施例と同
様である。76はねじ溝、77は流体の吸入口、78は
吐出ノズル、79は吐出ノズル78の開口部、80は塗
布流体、81はポンプ室、82はスクイーズポンプ部で
ある。また83に位置する部分を吐出ノズル78の上流
側とする。
はスリーブである。ピストン71は軸方向駆動手段(矢
印74)により、またスリーブ73は回転伝達手段(矢
印75)により駆動される点は、第1、2の実施例と同
様である。76はねじ溝、77は流体の吸入口、78は
吐出ノズル、79は吐出ノズル78の開口部、80は塗
布流体、81はポンプ室、82はスクイーズポンプ部で
ある。また83に位置する部分を吐出ノズル78の上流
側とする。
【0141】84はスリーブ73の吐出側の外周面とそ
の対抗面との間の相対移動面に形成された、ラジアル動
圧シール(黒く塗りつぶした部分は溝部)である。ねじ
溝ポンプが発生する最大圧力以上のシール圧が得られる
ように、スリーブの外周面とその対抗面の間隙δは十分
に狭く形成した。ピストン71が停止した状態では、こ
のラジアル動圧シール84によるポンピング圧力よっ
て、流体の流出が遮断される。
の対抗面との間の相対移動面に形成された、ラジアル動
圧シール(黒く塗りつぶした部分は溝部)である。ねじ
溝ポンプが発生する最大圧力以上のシール圧が得られる
ように、スリーブの外周面とその対抗面の間隙δは十分
に狭く形成した。ピストン71が停止した状態では、こ
のラジアル動圧シール84によるポンピング圧力よっ
て、流体の流出が遮断される。
【0142】第2の実施例では、スリーブの端面に動圧
シールを形成したため、その端面間の隙間の管理に、部
材の軸方向の熱膨張などの影響を配慮する必要があっ
た。しかし、この実施例では、スリーブの外周部分に動
圧シールを形成しているために、動圧シール圧力を効果
的に発生させるための隙間δの設定が容易となる。
シールを形成したため、その端面間の隙間の管理に、部
材の軸方向の熱膨張などの影響を配慮する必要があっ
た。しかし、この実施例では、スリーブの外周部分に動
圧シールを形成しているために、動圧シール圧力を効果
的に発生させるための隙間δの設定が容易となる。
【0143】図16は本発明の第4の実施例を示し、流
体補給手段としてのねじ溝ポンプを省略し、外部に設置
された圧力発生源を利用して、高圧の流体をディスペン
サーに供給したものである。また第3の実施例同様に、
間欠塗布が行なわれない状態では、スリーブの吐出側外
周面とその対抗面との間の相対移動面にラジアル動圧シ
ールを形成することにより、吐出ノズルからの流体の流
出を遮蔽している。
体補給手段としてのねじ溝ポンプを省略し、外部に設置
された圧力発生源を利用して、高圧の流体をディスペン
サーに供給したものである。また第3の実施例同様に、
間欠塗布が行なわれない状態では、スリーブの吐出側外
周面とその対抗面との間の相対移動面にラジアル動圧シ
ールを形成することにより、吐出ノズルからの流体の流
出を遮蔽している。
【0144】151はピストン、152はハウジング、
153はスリーブである。ピストン151は軸方向駆動
手段(矢印154)により、またスリーブ153は回転
伝達手段(矢印155)により駆動される点は、第1〜
3の実施例と同様である。156は流体シール、157
は流体の吸入口、158は吐出ノズル、159は吐出ノ
ズル158の開口部、160は塗布流体、161はポン
プ室、162はスクイーズポンプ部である。また163
に位置する部分を吐出ノズル158の上流側とする。
153はスリーブである。ピストン151は軸方向駆動
手段(矢印154)により、またスリーブ153は回転
伝達手段(矢印155)により駆動される点は、第1〜
3の実施例と同様である。156は流体シール、157
は流体の吸入口、158は吐出ノズル、159は吐出ノ
ズル158の開口部、160は塗布流体、161はポン
プ室、162はスクイーズポンプ部である。また163
に位置する部分を吐出ノズル158の上流側とする。
【0145】164はスリーブ163の吐出側の外周面
とその対抗面との間の相対移動面に形成された、ラジア
ル動圧シール(黒く塗りつぶした部分は溝部)である。
外部に設置された流体供給源の圧力をPs0、ラジアル動
圧シール164によるポンピング圧力をPsとしたとき、
Ps>Ps0となるように設定することにより、ピストン1
51が停止した状態で流体の流出が遮断される。
とその対抗面との間の相対移動面に形成された、ラジア
ル動圧シール(黒く塗りつぶした部分は溝部)である。
外部に設置された流体供給源の圧力をPs0、ラジアル動
圧シール164によるポンピング圧力をPsとしたとき、
Ps>Ps0となるように設定することにより、ピストン1
51が停止した状態で流体の流出が遮断される。
【0146】図17は本発明の第5の実施例を示し、第
1〜4の実施例とは逆に、中心軸を回転させて動圧シー
ルを形成すると共に、この中心軸を収納するスリーブ
に、スクイーズ効果を発生させるための軸方向運動を与
えた例である。また流体補給手段は、外部に設置された
圧力発生源を利用している。
1〜4の実施例とは逆に、中心軸を回転させて動圧シー
ルを形成すると共に、この中心軸を収納するスリーブ
に、スクイーズ効果を発生させるための軸方向運動を与
えた例である。また流体補給手段は、外部に設置された
圧力発生源を利用している。
【0147】251は中心軸、252はハウジング、2
53はスリーブである。中心軸251は回転伝達手段
(矢印254)により、またスリーブ253は軸方向駆
動手段(矢印255)により駆動される。256はスリ
ーブ253の弾性支持部、257は流体の吸入口、25
8は吐出ノズル、259は中心軸251の細径部、26
0はこの細径部259を収納する吐出側スリーブ、26
1は細径部259と吐出側スリーブ260の間に形成さ
れたラジアル動圧シール(黒く塗りつぶした部分は溝
部)である。262は塗布流体、263はポンプ室、2
64はスクイーズポンプ部である。また細径部259と
吐出側スリーブ260の開口部に位置する部分を吐出ノ
ズルの上流側とする。
53はスリーブである。中心軸251は回転伝達手段
(矢印254)により、またスリーブ253は軸方向駆
動手段(矢印255)により駆動される。256はスリ
ーブ253の弾性支持部、257は流体の吸入口、25
8は吐出ノズル、259は中心軸251の細径部、26
0はこの細径部259を収納する吐出側スリーブ、26
1は細径部259と吐出側スリーブ260の間に形成さ
れたラジアル動圧シール(黒く塗りつぶした部分は溝
部)である。262は塗布流体、263はポンプ室、2
64はスクイーズポンプ部である。また細径部259と
吐出側スリーブ260の開口部に位置する部分を吐出ノ
ズルの上流側とする。
【0148】外部に設置された流体供給源の圧力をPs
0、ラジアル動圧シール261によるポンピング圧力をP
sとしたとき、Ps>Ps0となるように設定することによ
り、スリーブ253が停止した状態で流体の流出が遮断
されるのは第4の実施例と同様である。
0、ラジアル動圧シール261によるポンピング圧力をP
sとしたとき、Ps>Ps0となるように設定することによ
り、スリーブ253が停止した状態で流体の流出が遮断
されるのは第4の実施例と同様である。
【0149】本実施例では、動圧シール261を吐出ノ
ズル258近傍に配置している。そのため長時間、流体
の遮蔽状態を保ったままでも、流体の大気と接する界面
の位置を吐出ノズル258近傍に保てることができる。
そのため、長時間停止後も、スムーズに塗布を開始でき
る。
ズル258近傍に配置している。そのため長時間、流体
の遮蔽状態を保ったままでも、流体の大気と接する界面
の位置を吐出ノズル258近傍に保てることができる。
そのため、長時間停止後も、スムーズに塗布を開始でき
る。
【0150】流体補給手段を内蔵する場合は、たとえば
ねじ溝を中心軸251とスリーブ253の相対移動面に
形成してもよい(図示せず)。
ねじ溝を中心軸251とスリーブ253の相対移動面に
形成してもよい(図示せず)。
【0151】図18は、本発明の第6の実施例であるデ
ィスペンス・ヘッドを示し、狭い隙間を保って隙間方向
に壁面を相対移動させる手段に、電磁歪素子である圧電
素子を用いた場合を示す。この圧電素子以外には、たと
えば積層型超磁歪などを用いても良い。
ィスペンス・ヘッドを示し、狭い隙間を保って隙間方向
に壁面を相対移動させる手段に、電磁歪素子である圧電
素子を用いた場合を示す。この圧電素子以外には、たと
えば積層型超磁歪などを用いても良い。
【0152】300は圧電素子、301は振動板、30
2はポンプ室、303は基台、304は吐出ノズル、3
05、306は吸入口、307は振動板上に突出して形
成されたピストン部、308は吐出ノズルの上流側、3
09はピストン外周部である。外部に設置された流体補
給手段(図示せず)により、吸入口305、306を通
して加圧流体がポンプ室302に供給される。
2はポンプ室、303は基台、304は吐出ノズル、3
05、306は吸入口、307は振動板上に突出して形
成されたピストン部、308は吐出ノズルの上流側、3
09はピストン外周部である。外部に設置された流体補
給手段(図示せず)により、吸入口305、306を通
して加圧流体がポンプ室302に供給される。
【0153】従来のインクジェット方式(図21)と形
態はよく似ているが、大きく異なるのは、圧力の発生原
理である。従来のインクジェット方式が流体の圧縮性を
利用しているのに対して、本実施例ではピストン部30
7の端面とその対向面間に発生するスクイーズ効果を利
用している。従来のバブルジェット(登録商標)方式な
どに対して、「スクイーズ・ジェット方式」とも言うべ
き新方式である。
態はよく似ているが、大きく異なるのは、圧力の発生原
理である。従来のインクジェット方式が流体の圧縮性を
利用しているのに対して、本実施例ではピストン部30
7の端面とその対向面間に発生するスクイーズ効果を利
用している。従来のバブルジェット(登録商標)方式な
どに対して、「スクイーズ・ジェット方式」とも言うべ
き新方式である。
【0154】そのため、1ドット当りの塗布量が流体の
粘度、塗布時間の影響を受けにくいという点は、既に記
述した実施例と同様である。
粘度、塗布時間の影響を受けにくいという点は、既に記
述した実施例と同様である。
【0155】また、吐出ノズルの上流側308とピスト
ン外周部309間の流体抵抗をRp、吐出ノズル抵抗をRn
としたとき、2つの流体抵抗の比:Rp/Rnを十分大きく
設定すれば、吐出ノズル抵抗の影響をほとんど受けな
い。
ン外周部309間の流体抵抗をRp、吐出ノズル抵抗をRn
としたとき、2つの流体抵抗の比:Rp/Rnを十分大きく
設定すれば、吐出ノズル抵抗の影響をほとんど受けな
い。
【0156】ピストン部307とその対向面間に発生す
る圧力は、(7)式から隙間h0の3乗に逆比例する。し
たがって、隙間h0を十分に小さくすれば、ピストン部3
07の外径を小さくしても、大きなスクイーズ圧力を発
生できる。但し、大きな圧力が発生する個所はこのピス
トン部307だけである。従来インクジェット方式(図
22)が、振動板(図22の402)全体でなだらかな
分布を持つ流体圧力を受けるのに対して、本発明の上記
実施例では、図18(イ)で示すように、ピストン部3
07の狭い面積の突出部が鋭敏なエッジを有する流体圧
を受けるのである。振動板上の圧力を面積分した値が圧
電素子全体の負荷であるため、本実施例のディスペンス
ヘッドでは、極めて高い発生圧が得られるにもかかわら
ず、圧電素子が受ける負荷は小さい。
る圧力は、(7)式から隙間h0の3乗に逆比例する。し
たがって、隙間h0を十分に小さくすれば、ピストン部3
07の外径を小さくしても、大きなスクイーズ圧力を発
生できる。但し、大きな圧力が発生する個所はこのピス
トン部307だけである。従来インクジェット方式(図
22)が、振動板(図22の402)全体でなだらかな
分布を持つ流体圧力を受けるのに対して、本発明の上記
実施例では、図18(イ)で示すように、ピストン部3
07の狭い面積の突出部が鋭敏なエッジを有する流体圧
を受けるのである。振動板上の圧力を面積分した値が圧
電素子全体の負荷であるため、本実施例のディスペンス
ヘッドでは、極めて高い発生圧が得られるにもかかわら
ず、圧電素子が受ける負荷は小さい。
【0157】また本ディスペンス・ヘッドでは、高い圧
力が発生する個所は吐出口近傍だけであるため高粘度流
体を微少塗布できる。バイモレフ型(薄板)の圧電素子
は発生荷重に限界があり、従来のインクジェット方式で
は、高粘度流体の塗布は困難であった。本発明により、
従来インクジェット方式の大幅な性能改善が図れるだけ
でなく、電磁歪素子で駆動される超小型ヘッドの新たな
用途が開ける。
力が発生する個所は吐出口近傍だけであるため高粘度流
体を微少塗布できる。バイモレフ型(薄板)の圧電素子
は発生荷重に限界があり、従来のインクジェット方式で
は、高粘度流体の塗布は困難であった。本発明により、
従来インクジェット方式の大幅な性能改善が図れるだけ
でなく、電磁歪素子で駆動される超小型ヘッドの新たな
用途が開ける。
【0158】また振動板とその相対移動面に形成するピ
ストン部の突出部は、相対移動面のいずれに形成しても
よいが、実施例のごとく、振動板301側に形成した場
合、ピストン部端面の全面の間隙は、圧電素子の変形に
対して常に平行状態を保つことができる。そのためより
効果的にスクイーズ圧力を発生できる。
ストン部の突出部は、相対移動面のいずれに形成しても
よいが、実施例のごとく、振動板301側に形成した場
合、ピストン部端面の全面の間隙は、圧電素子の変形に
対して常に平行状態を保つことができる。そのためより
効果的にスクイーズ圧力を発生できる。
【0159】図19は、本発明の第7の実施例を示し、
前述した第6の実施例をさらに改良したものである。
前述した第6の実施例をさらに改良したものである。
【0160】350は圧電素子、351は振動板、35
2はポンプ室、353は基台、354は吐出ノズル、3
55、356は吸入口、357は振動板上に突出して形
成されたピストン部、358は吐出ノズルの上流側、3
59はピストン外周部、360は基台353の一部に形
成された弾性変形部、361は補強板、362はスクイ
ーズポンプ部、362は流体補給手段であるポンプ、3
63は配管である。
2はポンプ室、353は基台、354は吐出ノズル、3
55、356は吸入口、357は振動板上に突出して形
成されたピストン部、358は吐出ノズルの上流側、3
59はピストン外周部、360は基台353の一部に形
成された弾性変形部、361は補強板、362はスクイ
ーズポンプ部、362は流体補給手段であるポンプ、3
63は配管である。
【0161】ポンプ室352を構成する壁面の一部に、
弾性変形部を設けることにより、スクイーズ圧力の発生
源であるピストン部357の境界部(ピストン外周部3
59)の変動圧力を平滑化できる。すなわちスクイーズ
圧力の影響を受けて変動するポンプ室352の圧力変動
を平滑化するアキュームレータの効果が得られる。その
結果、図19(イ)で示すごとく、ピストン部357以外
の圧力変化がなくなり、圧電素子の負荷を一層軽減でき
る。また吐出量精度を一層安定化できる。圧力変動を平
滑化する方法としては、壁面を弾性変形させる以外にど
のような手段でもよい。
弾性変形部を設けることにより、スクイーズ圧力の発生
源であるピストン部357の境界部(ピストン外周部3
59)の変動圧力を平滑化できる。すなわちスクイーズ
圧力の影響を受けて変動するポンプ室352の圧力変動
を平滑化するアキュームレータの効果が得られる。その
結果、図19(イ)で示すごとく、ピストン部357以外
の圧力変化がなくなり、圧電素子の負荷を一層軽減でき
る。また吐出量精度を一層安定化できる。圧力変動を平
滑化する方法としては、壁面を弾性変形させる以外にど
のような手段でもよい。
【0162】図20は、本発明を適用したディスペンサ
ー全体の具体的な実施の形態を示し、中空の外周軸に貫
通した中心軸に軸方向駆動手段を与えた場合の構成を示
す。
ー全体の具体的な実施の形態を示し、中空の外周軸に貫
通した中心軸に軸方向駆動手段を与えた場合の構成を示
す。
【0163】100は第1のアクチェータであり、超磁
歪素子、圧電素子、電磁ソレノイド等を用いる。実施例
では、応答性に優れ、高いレスポンスと大きな発生荷重
の得られる積層型の圧電アクチュエータを用いた。
歪素子、圧電素子、電磁ソレノイド等を用いる。実施例
では、応答性に優れ、高いレスポンスと大きな発生荷重
の得られる積層型の圧電アクチュエータを用いた。
【0164】101は第1のアクチェータである圧電ア
クチュエータ100によって軸方向に駆動されるピスト
ンである。前記第1のアクチェータは、上部シリンダ1
02の内部に配置されている。103は第2のアクチェ
ータとしてのモータであり、ピストン101を収納する
スリーブ104と中間シリンダ105の間に相対的な回
転運動を与えるものである。106はモータ103のロ
ータ、107はステータである。
クチュエータ100によって軸方向に駆動されるピスト
ンである。前記第1のアクチェータは、上部シリンダ1
02の内部に配置されている。103は第2のアクチェ
ータとしてのモータであり、ピストン101を収納する
スリーブ104と中間シリンダ105の間に相対的な回
転運動を与えるものである。106はモータ103のロ
ータ、107はステータである。
【0165】108はスリーブ104の外表面に形成さ
れた流体を吐出側に圧送するためのねじ溝である。この
スリーブ104と下部シリンダ109の間で、スリーブ
104と下部シリンダ109の相対的な回転によってポ
ンピング作用を得るためのねじ溝ポンプ室110を形成
している。
れた流体を吐出側に圧送するためのねじ溝である。この
スリーブ104と下部シリンダ109の間で、スリーブ
104と下部シリンダ109の相対的な回転によってポ
ンピング作用を得るためのねじ溝ポンプ室110を形成
している。
【0166】また下部シリンダ109には、ねじ溝ポン
プ室110と連絡する吸入孔111が形成されている。
112は下部シリンダ109の下端部に装着された吐出
ノズルであり、中心部に吐出孔113が形成されてい
る。114は前記スリーブの吐出側スラスト端面であ
る。115、116はスリーブ104を支持する玉軸受
である。たとえば、前記スラスト端面とその対向面の間
隔を十分に狭く設定し、ねじ溝108が発生できる最大
圧力以上のシール圧力が発生できる動圧スラストシール
を形成すれば、ピストン101が停止した状態で、吐出
流量を遮断できる(動圧スラストシールは図示せず)。
プ室110と連絡する吸入孔111が形成されている。
112は下部シリンダ109の下端部に装着された吐出
ノズルであり、中心部に吐出孔113が形成されてい
る。114は前記スリーブの吐出側スラスト端面であ
る。115、116はスリーブ104を支持する玉軸受
である。たとえば、前記スラスト端面とその対向面の間
隔を十分に狭く設定し、ねじ溝108が発生できる最大
圧力以上のシール圧力が発生できる動圧スラストシール
を形成すれば、ピストン101が停止した状態で、吐出
流量を遮断できる(動圧スラストシールは図示せず)。
【0167】また、117はピストンの上部に設けられ
たフランジ部、118は圧電アクチュエータ100に設
けられた円盤部、119はピストン100の軸方向位置
を検知するための変位センサー、120はフランジ部1
17を軸方向に弾性変形させるためにに形成されたヒン
ジ部である。圧電アクチュエータ100には、ヒンジ部
の弾性変形によって、適度な予圧が加わるように、各部
材の寸法が決められている。
たフランジ部、118は圧電アクチュエータ100に設
けられた円盤部、119はピストン100の軸方向位置
を検知するための変位センサー、120はフランジ部1
17を軸方向に弾性変形させるためにに形成されたヒン
ジ部である。圧電アクチュエータ100には、ヒンジ部
の弾性変形によって、適度な予圧が加わるように、各部
材の寸法が決められている。
【0168】以上、本発明のすべての実施例に、理論解
析から得られた新たな知見、たとえば、Rp/Rnと流量精
度の関係、吐出流量を安定化するために流量補給手段に
要求される条件、流量を最大化するri/r0の条件などが
適用できる。
析から得られた新たな知見、たとえば、Rp/Rnと流量精
度の関係、吐出流量を安定化するために流量補給手段に
要求される条件、流量を最大化するri/r0の条件などが
適用できる。
【0169】
【発明の効果】本発明を用いた流体回転装置により、次
の効果が得られる。 1.従来エアー式、ねじ溝式では困難だった超高速応答
の間欠塗布ができる。 2.吸入口から吐出通路に至る流路を常に非接触にでき
るため、従来のインクジェット方式では困難だった微粒
子が混合した粉粒体に対応できる。 3.ディスペンサー本体をシンプルな構成にできる。 4.さらに以下示す特徴を、本発明のディスペンサは合
わせ持つことができる。
の効果が得られる。 1.従来エアー式、ねじ溝式では困難だった超高速応答
の間欠塗布ができる。 2.吸入口から吐出通路に至る流路を常に非接触にでき
るため、従来のインクジェット方式では困難だった微粒
子が混合した粉粒体に対応できる。 3.ディスペンサー本体をシンプルな構成にできる。 4.さらに以下示す特徴を、本発明のディスペンサは合
わせ持つことができる。
【0170】高粘度流体の高速塗布ができる。
【0171】超微少量を高精度で吐出できる。
【0172】糸引き、液ダレが防止できる。
【0173】本発明を例えばPDP,CRTディスプレイの蛍
光体塗布、表面実装のディスペンサー等に用いれば、そ
の長所をいかんなく発揮でき、効果は絶大なものがあ
る。
光体塗布、表面実装のディスペンサー等に用いれば、そ
の長所をいかんなく発揮でき、効果は絶大なものがあ
る。
【図1】本発明の第1の実施例のモデル図
【図2】スクイーズポンプ部の寸法関係を示す図
【図3】吐出ノズル上流側の圧力特性の解析結果のグラ
フ
フ
【図4】周期が異なる場合の、吐出ノズル流量特性を比
較した解析結果のグラフ
較した解析結果のグラフ
【図5】スクイーズポンプの等価電気モデルを示す図
【図6】内部抵抗をパラメータとして、1ドット当りの
総吐出量と吐出ノズル抵抗の関係を示す図
総吐出量と吐出ノズル抵抗の関係を示す図
【図7】1ドット当りの総吐出量と吐出ノズル抵抗の関
係を比較する図
係を比較する図
【図8】総吐出量の変動率:ξとRp/Rnの関係を示すグ
ラフ
ラフ
【図9】時間に対するピストン変位の一例を示す図
【図10】ねじ溝ポンプの流量と圧力の関係を示す図
【図11】圧力とRi/R0の関係を示すグラフ
【図12】流量とRi/R0の関係を示すグラフ
【図13】(イ)は本発明の第2の実施例の正面断面図
(ロ)は同軸の端面を示す図
(ロ)は同軸の端面を示す図
【図14】(a)は第2の実施例におけるスラスト動圧
シールの圧力と隙間の関係を示す図(b)は同グラフ
シールの圧力と隙間の関係を示す図(b)は同グラフ
【図15】本発明の第3の実施例のモデル図
【図16】本発明の第4の実施例のモデル図
【図17】本発明の第5の実施例のモデル図
【図18】(イ)は本発明の第6の実施例における圧力
分布のグラフ(ロ)は同実施例のモデル平面図(ハ)は
同実施例のモデル正面図
分布のグラフ(ロ)は同実施例のモデル平面図(ハ)は
同実施例のモデル正面図
【図19】(イ)は本発明の第7の実施例における圧力
分布のグラフ(ロ)は同実施例のモデル平面図(ハ)は
同実施例のモデル正面図
分布のグラフ(ロ)は同実施例のモデル平面図(ハ)は
同実施例のモデル正面図
【図20】本発明の具体的な実施の形態によるディスペ
ンサーを示す正面断面図
ンサーを示す正面断面図
【図21】従来の圧電素子によるインクジェットのヘッ
ドのモデル図
ドのモデル図
【図22】超磁歪素子を用いた噴射装置の従来考案例を
示す図
示す図
【図23】従来のエアーパルス方式ディスペンサーを示
す図
す図
8,9 相対移動する2面 6 流体補給手段 10 吐出口
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B41J 2/055 Fターム(参考) 2C057 AF01 BA07 BA14 4D075 AC01 AC04 AC09 AC84 AC91 AC95 AC96 DC15 DC22 DC24 EA31 4F041 AA04 AA05 AA06 AB01 BA02 BA34 4F042 AA06 AA07 BA06 BA08 BA12 BA15 CB02 CB07
Claims (21)
- 【請求項1】 狭い隙間を保って隙間方向に相対移動す
る2面と、この2面間に流体を供給する流体補給手段
と、前記相対移動面のいずれかに設けられた吐出口より
構成される流体吐出装置を用いた流体吐出方法におい
て、前記相対移動面の隙間の変動分の振幅をΔh(mm)、
前記隙間の大きさの中心値をh0(mm)、前記相対移動面の
外周部の平均半径をr0(mm)、前記吐出口開口部の平均半
径をri(mm)、流体の粘性係数をμ(kgsec/mm2)、前記相
対移動面の外周部と前記吐出口開口部間の流体抵抗をR
p(kgsec/mm5)、前記吐出口の流体抵抗をRn(kgsec/mm5)
としたとき、 【式1】 として、上式で概略表現される1ドット当たりの吐出量
Qs(mm3)を、上記振幅Δhの選択で管理したことを特徴
とする流体吐出方法。 - 【請求項2】 狭い隙間を保って隙間方向に相対移動す
る2面と、この2面間に流体を供給する流体補給手段
と、前記相対移動面のいずれかに設けられた吐出口より
構成される流体吐出装置を用いた流体吐出方法におい
て、前記相対移動面の隙間の変動分の振幅をΔh(mm)、
前記隙間の大きさの中心値をh0(mm)、前記相対移動面の
外周部の平均半径をr0(mm)、前記吐出口開口部の平均半
径をri(mm)、流体の粘性係数をμ(kgsec/mm2)、前記相
対移動面の外周部と前記吐出口開口部間の流体抵抗をR
p(kgsec/mm5)、前記吐出口の流体抵抗をRn(kgsec/m
m5)、単位時間当たりの塗布回数をn(1/sec)とした
とき、 【式2】 として、上式で概略表現される平均吐出流量Qsm(mm3/se
c)を、上記振幅Δh及び又は単位時間当たりの塗布回数
nの選択で管理したことを特徴とする流体吐出方法。 - 【請求項3】 狭い隙間を保って隙間方向に相対移動す
る2面と、この2面間に流体を供給する流体補給手段
と、前記相対移動面のいずれかに設けられた吐出口より
構成される流体吐出装置において、前記流体補給手段が
供給できる最大吐出量をQgmax(mm3/sec)、前記相対移動
する2面によって吐出される1ドット当りの塗布量をQs
(mm3)、単位時間当たりの塗布回数をn(1/sec)、塗布行
程の1サイクルの周期をTs(sec)、前記相対移動面の隙
間が増大した位置にある時の時間をTg(sec)、φ=Tg/T
s、としたとき、 【式3】 となるように構成されていることを特徴とする流体吐出
装置。 - 【請求項4】 【式4】 となるように構成されていることを特徴とする請求項3
記載流体吐出装置。 - 【請求項5】 狭い隙間を保って隙間方向に相対移動す
る2面と、この2面間に流体を供給する流体補給手段
と、前記相対移動面のいずれかに設けられた吐出口より
構成される流体吐出装置を用いた流体吐出方法におい
て、前記相対移動面の隙間の変動分の振幅をΔh(mm)、
前記隙間の大きさの中心値をh0(mm)、前記相対移動面の
外周部の平均半径をr0(mm)、前記吐出口開口部の平均半
径をri(mm)、流体の粘性係数をμ(kgsec/mm2)、前記相
対移動面の外周部と前記吐出口開口部間の流体抵抗をR
p(kgsec/mm5)、前記吐出口の流体抵抗をRn(kgsec/m
m5)、単位時間当たりの塗布回数をn(1/sec)、前記
流体補給手段が供給できる最大吐出量をQgmax(mm3/se
c)、塗布行程の1サイクルの周期をTs(sec)、前記相対
移動面の隙間が増大した位置にある時の時間をTg(se
c)、φ=Tg/Ts、としたとき、 【式5】 となるように構成されていることを特徴とする請求項3
記載の流体吐出装置。 - 【請求項6】 流体補給手段はねじ溝ポンプであること
を特徴とする請求項3記載の流体吐出装置。 - 【請求項7】 狭い隙間を保って隙間方向に相対移動す
る2面と、この2面間に流体を供給する流体補給手段
と、前記相対移動面のいずれかに設けられた吐出口より
構成される流体吐出装置において、前記相対移動面の外
周部と前記吐出口開口部間の流体抵抗をRp(kgsec/m
m5)、前記吐出口の流体抵抗をRn(kgsec/mm5)としたと
き、Rp/Rn>0.5となるように構成されていることを特徴
とする流体吐出装置。 - 【請求項8】 Rp/Rn>2となるように構成されているこ
とを特徴とする請求項6記載の流体吐出装置。 - 【請求項9】 Rp/Rn>5となるように構成されているこ
とを特徴とする請求項7記載の流体吐出装置。 - 【請求項10】 狭い隙間を保って隙間方向に相対移動
する2面と、この2面間に流体を供給する流体補給手段
と、前記相対移動面のいずれかに設けられた吐出口より
構成される流体吐出装置において、前記相対移動面の外
周部の平均半径をr0(mm)、前記吐出口開口部の平均半径
をri(mm)としたとき、0.1<ri/r0<0.3となるように構
成されていることを特徴とする流体吐出装置。 - 【請求項11】 ri/r0≒0.2となるように構成されてい
ることを特徴とする請求項9記載の流体吐出装置。 - 【請求項12】 狭い隙間を保つ2面を隙間方向に相対
移動させる手段は、電磁歪素子であることを特徴とする
請求項1あるいは2記載の流体吐出方法。 - 【請求項13】 相対移動面における吐出口近傍の局所
的な圧力の上昇を利用して、流体を吐出させることを特
徴とする請求項1あるいは2記載流体吐出装置。 - 【請求項14】 吐出口近傍の相対移動面に、他の部分
と比べて2面間の間隙が小さくなるように、突出部を形
成したことを特徴とする請求項6あるいは9記載の流体
吐出装置。 - 【請求項15】 前記突出部とその対向面以外の流路
に、変動圧力を平滑化する手段を設けたことを特徴とす
る請求項6あるいは9記載の流体吐出装置。 - 【請求項16】 塗布対象面と吐出ノズルを相対的に移
動させながら塗布する塗布プロセスにおいて、ピストン
隙間の変位入力信号hに対して、位相が概略Δθ=π/
2進んで塗布されることを考慮して、塗布対象面と吐出
ノズルの相対位置と前記変位入力信号hのタイミングを
合わせことを特徴とする請求項1あるいは2記載の流体
吐出方法。 - 【請求項17】 軸を収納するスリーブと、前記軸及び
前記スリーブを収納するハウジングと、前記スリーブを
前記ハウジングに対して相対的に回転させる手段と、前
記軸を前記ハウジングに対して軸方向相対変位を与える
軸方向駆動手段と、前記スリーブと前記ハウジングで形
成されるポンプ室と、このポンプ室に流体を供給する流
体補給手段と、このポンプ室と外部を連絡する流体の吸
入口及び吐出口と、前記ポンプ室内に流入された前記流
体を前記軸方向駆動手段によって前記吐出口側へ圧送す
る手段から構成される請求項7あるいは10記載の流体
吐出装置。 - 【請求項18】 軸を収納するスリーブと、前記軸及び
前記スリーブを収納するハウジングと、前記軸を前記ハ
ウジングに対して相対的に回転させる手段と、前記スリ
ーブを前記ハウジングに対して軸方向相対変位を与える
軸方向駆動手段と、前記スリーブと前記ハウジングで形
成されるポンプ室と、このポンプ室に流体を供給する流
体補給手段と、このポンプ室と外部を連絡する流体の吸
入口及び吐出口と、前記ポンプ室内に流入された前記流
体を前記軸方向駆動手段によって前記吐出口側へ圧送す
る手段から構成される請求項7あるいは10記載の流体
吐出装置。 - 【請求項19】 軸を収納するスリーブと、前記軸及び
前記スリーブを収納するハウジングと、前記スリーブを
前記ハウジングに対して相対的に回転させる手段と、前
記軸を前記ハウジングに対して軸方向相対変位を与える
軸方向駆動手段と、前記スリーブと前記ハウジングで形
成されるポンプ室と、このポンプ室に流体を供給する流
体補給手段と、このポンプ室と外部を連絡する流体の吸
入口及び吐出口と、前記ポンプ室内に流入された前記流
体を前記軸方向駆動手段によって前記吐出口側へ圧送す
る手段から構成される流体供給装置において、前記軸方
向駆動手段が停止状態のとき、前記吐出口からの流体の
吐出が遮断されるように前記スリーブと前記ハウジング
間に動圧シールが形成されていることを特徴とする流体
吐出装置。 - 【請求項20】 軸を収納するスリーブと、前記軸及び
前記スリーブを収納するハウジングと、前記軸を前記ハ
ウジングに対して相対的に回転させる手段と、前記スリ
ーブを前記ハウジングに対して軸方向相対変位を与える
軸方向駆動手段と、前記スリーブと前記ハウジングで形
成されるポンプ室と、このポンプ室に流体を供給する流
体補給手段と、このポンプ室と外部を連絡する流体の吸
入口及び吐出口と、前記ポンプ室内に流入された前記流
体を前記軸方向駆動手段によって前記吐出口側へ圧送す
る手段から構成される流体供給装置において、前記軸方
向駆動手段が停止状態のとき、前記吐出口からの流体の
吐出が遮断されるように前記軸と前記ハウジング間に動
圧シールが形成されていることを特徴とする流体吐出装
置。 - 【請求項21】 前記動圧シールの流量が0のときのシ
ール圧力をPs、前記流体補給手段による圧力をPs0とし
たとき、Ps>Ps0としたことを特徴とする請求項19あ
るいは20記載の流体吐出装置。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001110945A JP2002301414A (ja) | 2001-04-10 | 2001-04-10 | 流体吐出方法及び流体吐出装置 |
US10/118,156 US6679685B2 (en) | 2000-03-07 | 2002-04-09 | Method and device for discharging viscous fluids |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001110945A JP2002301414A (ja) | 2001-04-10 | 2001-04-10 | 流体吐出方法及び流体吐出装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002301414A true JP2002301414A (ja) | 2002-10-15 |
Family
ID=18962632
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001110945A Pending JP2002301414A (ja) | 2000-03-07 | 2001-04-10 | 流体吐出方法及び流体吐出装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002301414A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004154741A (ja) * | 2002-11-08 | 2004-06-03 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | パターン形成装置および形成方法 |
US7470447B2 (en) | 2003-02-14 | 2008-12-30 | Panasonic Corporation | Method and device for discharging fluid |
US7647883B2 (en) | 2004-04-16 | 2010-01-19 | Panasonic Corporation | Fluid injection method and apparatus and display panel |
JP2014520689A (ja) * | 2011-07-22 | 2014-08-25 | デュルスト フォトテクニク−アクチェンゲゼルシャフト | インクジェットプリンタ用のプリントヘッド |
WO2021132689A1 (ja) * | 2019-12-27 | 2021-07-01 | ハリマ化成株式会社 | ろう付け材の塗布方法及びろう付け用金属部材の製造方法 |
-
2001
- 2001-04-10 JP JP2001110945A patent/JP2002301414A/ja active Pending
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004154741A (ja) * | 2002-11-08 | 2004-06-03 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | パターン形成装置および形成方法 |
US7470447B2 (en) | 2003-02-14 | 2008-12-30 | Panasonic Corporation | Method and device for discharging fluid |
US7647883B2 (en) | 2004-04-16 | 2010-01-19 | Panasonic Corporation | Fluid injection method and apparatus and display panel |
JP2014520689A (ja) * | 2011-07-22 | 2014-08-25 | デュルスト フォトテクニク−アクチェンゲゼルシャフト | インクジェットプリンタ用のプリントヘッド |
US9751313B2 (en) | 2011-07-22 | 2017-09-05 | Durst Phototechnik—A.G. | Print head for an ink jet printer |
US9994029B2 (en) | 2011-07-22 | 2018-06-12 | Durst Phototechnik—A.G. | Print head for an ink jet printer |
WO2021132689A1 (ja) * | 2019-12-27 | 2021-07-01 | ハリマ化成株式会社 | ろう付け材の塗布方法及びろう付け用金属部材の製造方法 |
CN114845830A (zh) * | 2019-12-27 | 2022-08-02 | 哈利玛化成株式会社 | 钎焊材料的涂布方法和钎焊用金属构件的制造方法 |
CN114845830B (zh) * | 2019-12-27 | 2024-03-01 | 哈利玛化成株式会社 | 钎焊材料的涂布方法和钎焊用金属构件的制造方法 |
US11945052B2 (en) | 2019-12-27 | 2024-04-02 | Harima Chemicals, Inc. | Brazing material application method and manufacturing method of metal member for brazing |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP1132615B1 (en) | Fluid dispenser | |
JP4032729B2 (ja) | 流体塗布方法 | |
US6679685B2 (en) | Method and device for discharging viscous fluids | |
US7131555B2 (en) | Method and device for discharging fluid | |
JP4065450B2 (ja) | 流体噴射装置 | |
JP3648882B2 (ja) | 流体供給装置及び方法 | |
JP2001246298A (ja) | 流体吐出装置及び流体吐出方法 | |
JP4439865B2 (ja) | 流体吐出方法 | |
KR20040074003A (ko) | 유체 토출 방법 및 유체 토출 장치 | |
JP2002301414A (ja) | 流体吐出方法及び流体吐出装置 | |
JP2004084592A (ja) | 流体制御装置及び流体制御方法 | |
JP3685009B2 (ja) | 流体供給装置及び流体供給方法 | |
JP2002143746A (ja) | 流体供給装置及び流体供給方法 | |
JP2002320895A (ja) | 流体塗布装置 | |
JP3873607B2 (ja) | 流体供給方法 | |
JP4077624B2 (ja) | 流体吐出装置及び流体吐出方法 | |
JP3747764B2 (ja) | 流体供給装置および流体供給方法 | |
JP2002102766A (ja) | 塗布装置 | |
JP3858585B2 (ja) | 流体供給方法 | |
JP4082181B2 (ja) | パターン形成方法 | |
JP2004105799A (ja) | 流体吐出装置 | |
JP2003181328A (ja) | 流体吐出方法及び吐出装置 | |
JP2004305828A (ja) | 流体供給装置 | |
JP2004261803A (ja) | 流体吐出方法及び流体吐出装置 | |
JP2002355580A (ja) | 流体塗布方法及び流体塗布装置 |