JP3685009B2 - 流体供給装置及び流体供給方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は電子部品、家電製品などの分野における生産工程において、接着剤、クリーンハンダ、グリース、ペイント、ホットメルト、薬品、食品などの各種液体を定量に吐出・供給するための、あるいは、CRT、PDPなどのディスプレイ面の蛍光体材料等を均一かつ高精度に塗布するための流体供給装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
液体吐出装置(ディスペンサー)は従来から様々な分野で用いられているが、近年の電子部品の小形化・高記録密度化のニーズにともない、微少量の流体材料を高精度でかつ安定して供給制御する技術が要請される様になっている。
【0003】
あるいは、CRT、PDPなどのディスプレイ面の蛍光体を均一に塗布するための流体供給方法の要望も大きい。
【0004】
たとえば表面実装(SMT)の分野を例にとれば、実装の高速化、微小化、高密度化、高品位化、無人化のトレンドの中で、ディスペンサーの課題を要約すれば、
▲1▼ 塗布量の高精度化
▲2▼ 吐出時間の短縮
▲3▼ 1dot当たりの塗布量の微小化
である。従来、液体吐出装置として、図17に示す様なエアパルス方式によるディスペンサーが広く用いられており、例えば「自動化技術′93.25巻7号」等にその技術が紹介されている。
【0005】
この方式によるディスペンサーは、定圧源から供給される定量の空気を容器150(シリンダ)内にパルス的に印加させ、シリンダ150内の圧力の上昇分に対応する一定量の液体をノズル151から吐出させるものである。
【0006】
また、微少流量の流体を供給することを目的として、圧電素子を利用したマイクロポンプが開発されている。例えば「超音波TECHNO,6月号,′59」には次の様な内容が紹介されている。図18は原理図、図19はその具体構造を示している。積層圧電アクチェータ200に電圧を印加すると機械的伸びが発生し、この伸びは変位拡大機構201の働きで拡大される。更に突き上げ棒202を介してダイヤフラム203は図中上方に押し上げられ、ポンプ室204の容積は減少する。この時吸入口205の逆止弁206は閉じ、吐出口207の逆止弁208が開き、ポンプ室204内流体は吐出される。次に印加電圧を減少させると、電圧の減少と共に機械的伸びは縮少する。ダイヤフラム203はコイルバネ209(戻し作用)により下方に引き戻され、ポンプ室204内容積が増大し、ポンプ室204内圧力は負圧になる。この負圧により吸入口逆止弁206が開き、流体がポンプ室204内に満たされる。この時吐出口逆止弁208は閉ざされている。なおコイルバネ209はダイヤフラム203を引き戻す作用の他に、変位拡大機構201を介して積層圧電アクチェータ200に機械的予圧を加えるという重要な役割を果たしている。以下この繰り返し動作となる。
【0007】
上記圧電アクチェータを用いた構成により、小型で流量精度の優れた微少流量のポンプが実現可能と思われる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
前述した従来先行例のうち、エアーパルスの方式のディスペンサーは次の問題点があった。
【0009】
(1) 吐出圧脈動による吐出量のばらつき
(2) 水頭差による吐出量のばらつき
(3) 液体の粘度変化による吐出量変化
上記(1)の現象は、タクトが短く吐出時間が短い程顕著に表れる。そのため、エアーパルスの高さを均一化するための安定化回路を施すなどの工夫がなされている。
【0010】
上記(2)は、シリンダ内の空隙部152の容積が液体残量Hによって異なるため、一定量の高圧エアーを供給した場合、空隙部152内の圧力変化の度合が、上記Hによって大きく変化してしまうというのがその理由である。液体残量が低下すれば、塗布量が例えば最大値と比べて50〜60%程度減少してしまうという問題点があった。そのために、吐出毎に液体残量Hを検知し、吐出量が均一になる様にパルスの時間幅を調整する等の方策がなされている。
【0011】
上記(3)は、例えば多量の溶剤を含んだ材料が時間とともに粘度が変化した場合に発生する。そのための対策として、時間軸に対する粘度変化の傾向をあらかじめコンピュータにプログラミングしておき、粘度変化の影響を補正する様に例えばパルス幅を調節する等の方策がなされていた。
【0012】
上記課題に対するいずれの方策も、コンピュータを含む制御系が繁雑化し、また不規則な環境条件(温度等)の変化に対する対応は困難であり、抜本的な解決案にはならなかった。
【0013】
また、前述した図18、19に示す積層圧電アクチェータを用いたピエゾポンプを表面実装等の分野で用いられる高粘度流体の高速間欠塗布に用いた場合、あるいは、連続塗布後、急峻に流出を止める必要がある場合、次の様な問題点が予想される。
【0014】
表面実装の分野では、近年例えば0.1mg以下の接着剤(粘度10万〜数100万CPS)を0.1秒以下で瞬時に塗布するディスペンサーが要望されている。そのため、ポンプ室204内は、高い流体圧を発生させる必要があり、またこのポンプ室204と連絡する吸入弁206と吐出弁208には高い応答性が必要であることが予想される。しかし、受動的な吐出弁、吸入弁を伴う上記ポンプでは、流動性の悪い高粘度のレオロジー流体を、高い流量精度でかつ高速で間欠吐出させることは極めて困難である。
【0015】
微少流量の高粘度流体を塗布するために、粘性ポンプであるねじ溝式のディスペンサーも既に実用化されている。ねじ溝式の場合、ノズル抵抗に依存しにくいポンプ特性を選ぶことができるため、連続塗布は好ましい結果が得られるが、間欠塗布は粘性ポンプの性格上不得手である。そのため従来ねじ溝式では、
(1)モータとポンプ軸の間に電磁クラッチを介在させ、吐出のON、OFF時にこの電磁クラッチを連結あるいは開放する。
【0016】
(2)DCサーボモータを用いて、急速回転開始あるいは急速停止させる。
【0017】
しかし、上記いずれも機械的な系の時定数で応答性が決まるため、高速間欠動作には制約があった。またポンプ軸の過渡応答時(回転始動時と停止時)の回転特性に不確定要因が多いため、流量の厳密な制御は難しく、塗布精度にも限界があった。
【0018】
上述したエアーパルス方式、積層圧電アクチェータを用いたピエゾ方式、あるいはねじ溝式ポンプの欠点を解消するために、本発明者によって、以下に示す微少流量ポンプが既に提案(特願平08−289543)されている。
【0019】
これは、ピストンとシリンダの間に相対的な直線と回転運動をそれぞれ独立したアクチェータにより与えると共に、各アクチェータの運転を電気的に同期制御することにより、ポンプの吸入作用あるいは吐出作用を得るものである。
【0020】
図20において、301は積層型の圧電素子により構成される第1のアクチェータである。302は第1のアクチェータ1によって駆動されるピストンであり、ポンプの直動部分に相当する。このピストン302と下部ハウジング303の間で、ピストン302の軸方向の移動によって容量が変化するポンプ室304を形成している。また下部ハウジング303には、ポンプ室304と連絡する吸入孔305と吐出孔306a,306bが形成されている。
【0021】
307は第2のアクチェータであり、ピストン302と下部ハウジング303の間に相対的な回転・揺動を与えるもので、パルスモータ、DCサーボモータなどから構成される。308は前記第2のアクチェータ307を構成するモータロータ、309はステータである。
【0022】
回転部材310は、ピストン302と円盤形状の板バネ311を介して連結されている。また第1のアクチェータ301である圧電素子の軸方向の伸縮を、ピストン302に伝えるため、板バネ311は軸方向に弾性変形しやすい形状になっている。回転部材310の回転は板バネ311を介してピストン302に伝達される。この構成により、ポンプのピストン302は回転運動と直線運動を同時に、かつ独立して行うことができる。
【0023】
312は回転運動をする第1のアクチェータ301に、外部から電力を供給するためのカップリング・ジョイントである。
【0024】
下部ハウジング303の下端部には、先端に吐出ノズル313を有する吐出用スリーブ314が装着されている。この吐出用スリーブ314の内面に、吐出孔306a,306bと吐出ノズル313を連絡する流通路315が形成されている。下部ハウジング303とピストン302の相対移動面には、この2つの部材の相対的な回転運動により、ポンプ室304と吸入孔305及びポンプ室304と吐出孔306a,306bが交互に繋がるような流通溝316b,317bが形成されている。これらの流通溝は、通常のポンプの吸入弁・吐出弁の役割を担っている。
【0025】
318は変位センサー、319はピストン302に固定された回転円盤である。この変位センサー318、回転円盤319によりピストン302の軸方向位置を検出する。上記提案では、直動運動には圧電型アクチェータ、回転運動には、モータが用いられる。 上記提案によって、高速で間欠塗布できるディスペンサーが実現可能と思われる。
【0026】
しかし、近年益々高精度化、超微細化していく回路形成の分野、あるいはPDP,CRTなどの映像管の電極とリブ形成、液晶、光ディスクなどの製造行程の分野において、微細塗布技術に関する、たとえば、次のような要請があった。
【0027】
▲1▼連続と間欠塗布のいずれも兼ねられること。
【0028】
たとえば、連続塗布後すばやく塗布を止め、短い時間をおいて連続塗布を急峻に開始できる。
【0029】
▲2▼いずれも高精度塗布ができ、間欠では超高速塗布ができること。
【0030】
本発明は、微少流量ディスペンサーに係る従来実施例及び考案例を大幅に改良すると共に、微細塗布技術の新たな要請に応える流体供給装置を提供するものである。
【0031】
すなわち、ピストンとシリンダの間に相対的な直線運動と回転運動を与えると共に、回転運動により流体の輸送手段を与え、直線運動を用いて固定側と回転側の相対的なギャップを変化させ、流体の吐出量を制御したものである。
【0032】
本発明により、例えば流動性の悪い超微少量の高粘度流体を、間欠・連続を問わず高精度かつ高速で供給・塗布できる流体供給装置を得ることができる。
【0033】
【課題を解決するための手段】
本発明の流体供給装置では、軸とこの軸を収納するハウジングを相対的に回転させる手段と、前記軸の軸方向に前記ハウジングとの相対変位を与える軸方向駆動手段と、前記軸と前記ハウジングで形成される空間に流体を供給する吸入口と、前記空間から外部に流体を吐出する吐出口と、前記空間内に流入された流体を吐出口側に圧送する手段構成される流体供給装置において、前記軸方向駆動手段によって前記軸と前記ハウジング間の間隙を変化させることを特徴とする。
【0034】
【発明の実施の形態】
[第1実施例]
[本発明の原理の説明(その1)]
第一実施例の詳細な説明に入る前に、本発明の原理(その1)を図1を用いて説明する。
【0035】
図1(イ)において、500は軸、501はスリーブ、502は軸に形成された流体圧送用のラジアル溝、503はシール用ラジアル溝、504は吸入口、505は吐出ノズルである。図1(ロ)に示すように、506は前記軸の吐出側端面に突出して形成されたスラスト端面であり、このスラスト端面の対向面507に吐出ノズルの開口部508が形成されている。
【0036】
前記ラジアル溝はスパイラルグルーブ動圧軸受として知られている公知のものであり、またねじ溝ポンプとしても利用されている。
【0037】
509は軸に回転を与えるモータである。510は回転している軸500に、軸方向の往復運動を与える軸方向駆動手段である。
【0038】
たとえば超磁歪素子を用いると、回転している軸を伸縮させるための電力を外部から非接触で供給できる(モータ、超磁歪素子は図示せず)。
【0039】
スラスト端面506とその対向面507間のギャップδが十分に大きいときは、吐出量はこのギャップδの影響を受けない。すなわち、ラジアル溝のパラメータ(溝深さ、ラジアル隙間、溝角度など)と回転数、流体粘度と前記ノズル505の流体抵抗により、吐出量が決まる。
【0040】
流体の吐出量を抑制するときは、軸を回転させたままで前記軸方向位置決め手段510を用いて、回転軸のスラスト端面506を固定側の対向面507に接近させる。ギャップδが小さくなると、スラスト端面506の外周部から吐出ノズル開口部508間の粘性抵抗Rは、次式で示すようにギャップδの3乗に逆比例して急激に増大する。
【0041】
【式1】
Figure 0003685009
【0042】
(1)式において、Pはスラスト端面506の内外周間の圧力差、Qは流量、μは流体の粘性係数、R0はスラスト端面506の外径、Riは吐出ノズル開口部の半径である。
【0043】
軸方向位置xを変位センサー511を用いて検出し、ギャップδが極力小さい状態(数μm)を保つように軸方向位置決めをおこなえば、回転状態を維持しつつ、かつ非接触の状態を保ったままで流体の吐出量が無視できるレベルまでに低減することができる。
【0044】
すなわち本発明では、粘性流体における「隙間―流量特性」の非線形性、すなわち流体抵抗がギャップの3乗に逆比例するという特性を利用して、回転部材と固定部材の間で「非接触シール」を構成している。
【0045】
ギャップδが少し大きくなれば流体抵抗は大幅に小さくなるために、前記軸方向位置決め手段のストロークは十分小さく、たとえば数十ミクロン以下でよい点に注目する。そのため、前記軸方向位置決め手段に用いるアクチェータに、たとえば超磁歪素子、ピエゾ素子を用いれば連続塗布状態から塗布停止、あるいは停止状態から連続塗布への移行をすみやかに行うことができる。
【0046】
[第一実施例の詳細説明]
以下、本発明を電子部品の表面実装用ディスペンサーに適用した具体的な実施の形態について、図2を用いて説明する。
【0047】
1は第1のアクチェータであり、超磁歪素子等による電磁歪型のアクチェータ、静電型アクチェータあるいは電磁ソレノイド等より構成される。
【0048】
実施例では、高粘度流体を高速で間欠的に微小量かつ高精度に供給するために、高い位置決め精度が得られ、高い応答性を持つと共に大きな発生荷重が得られる超磁歪素子を用いた。2は第1のアクチェータ1によって駆動される主軸である。前記第1のアクチェータは、ハウジング3に収納されており、このハウジングの下端部に、主軸2を収納するシリンダ4が装着されている。5は主軸2の外表面に形成された流体を吐出側に圧送するためのラジアル溝、6はシール用のラジアル溝である。
【0049】
この主軸2とシリンダ4の間で、主軸2とシリンダ4の相対的な回転によってポンピング作用を得るためのポンプ室7を形成している。またシリンダ4には、ポンプ室7と連絡する吸入孔8が形成されている。9はシリンダの下端部に装着された吐出ノズルであり、中心部に吐出孔10が形成されている。11は前記主軸の吐出側スラスト端面であり、このスラスト端面の対向面50に吐出ノズルの開口部51が形成されている。
【0050】
12は第2のアクチェータであり、主軸2とシリンダ4の間に相対的な回転運動を与えるものである。
【0051】
モータロータ13は上部主軸14に固着され、またモータステータ15はハウジング16に収納されている。この上部主軸14は玉軸受17に支持され、この玉軸受の外輪側はハウジング18に収納されている。
【0052】
19は超磁歪素子から構成される超磁歪ロッドであり、この超磁歪ロッド19は上部で前記上部主軸14に締結され、かつ下部で主軸2と締結されている。
【0053】
20は超磁歪ロッド19の長手方向に磁界を与えるための磁界コイル、21はバイアス磁界を与えるための永久磁石でありハウジング3に収納されている。
【0054】
この永久磁石21は、超磁歪ロッド19に予めに磁界をかけて磁界の動作点を高めるもので、この磁気バイアスにより磁界の強さに対する超磁歪の線形性が改善できる。22は円筒形状のヨーク材A、23は下部に薄いスラスト円盤24を有するヨーク材Bである。19→22→21→23→19により、超磁歪ロッド19の伸縮を制御する閉ループ磁気回路を形成し、19→22→21→23→19により、バイアス磁界を与える閉ループ磁気回路を形成している。
【0055】
すなわち、部材19〜23により、磁界コイルに与える電流で超磁歪ロッドの軸方向の伸縮を制御できる公知の超磁歪アクチェータ1を構成している。
【0056】
超磁歪材料は希土類元素と鉄の合金であり、たとえば、TbFe2,DyFe2,SmFe2などが知られおり、近年急速に実用化が進められている。
【0057】
25は玉軸受26の内輪側に圧入されたスリーブであり、この玉軸受26の外輪側はハウジング3に収納されている。27はスラスト円盤24とスリーブ25の間に装着されたバイアスバネである。
【0058】
このバイアスバネ27によって、超磁歪ロッド19には常に軸方向(図1の上部方向)に圧縮応力が加わるため、繰り返し応力が発生した場合に、引っ張り応力に弱い超磁歪素子の欠点が解消される。
【0059】
またバイアスバネ27は、主軸2対して径方向の剛性も有するため、主軸2及び超磁歪ロッド19は2つの玉軸受17、26に支持されて、回転自在であるにもかかわらず、部材2、19、14から構成される軸の中心位置は高い剛性で規制できる。すなわち上記構成により、本発明の流体回転装置では、ポンプの主軸2は回転運動と微少変位の直線運動の制御を同時に、かつ独立して行うことができる。
【0060】
さらに実施例では、第1のアクチェータに超磁歪素子を用いたために、超磁歪ロッド19(及び主軸2)を直線運動させるための動力を、外部から非接触で与えることができる。
【0061】
28はハウジング3に装着された変位センサーであり、この変位センサー28とスラスト円盤24により、主軸2の軸方向の絶対位置を検出する。
【0062】
超磁歪素子を第1のアクチェータ1とした場合、素子の入力電流と変位は比例するため、変位センサーなしのオープンループ制御でも、前記主軸2の軸方向位置決め制御は可能である。しかし本実施例のような位置検出手段を設けてフィードバック制御をすれば、超磁歪素子のヒステリシス特性も改善できるため、より高い精度の位置決めができる。
【0063】
この位置決め機能を用いて、主軸の吐出側スラスト端面11とその固定側対向面50間のギャップδを制御できる。
【0064】
本発明の原理(その1)で説明したように、微少流量を扱うポンプでは、「非接触シール」を構成するためのギャップδのストロークは、たとえば数十ミクロンのオーダでよく、超磁歪素子、ピエゾ素子などのストロークの限界は問題とならない。
【0065】
また、高粘度流体を吐出させる場合、ラジアル溝によるポンピング作用によって大きな吐出圧の発生が予想される。この場合、第1のアクチェータ1には高い流体圧に抗する大きな推力が要求されるため、数百〜数千Nの力が容易に出せる電磁歪型アクチェータが好ましい。
【0066】
またバイアスバネ27を用いて、ピストン2の径方向位置を規制する代わりに、スリーブ25の内面と主軸2の間にすべり軸受を形成して、主軸2のラジアル方向を支持してもよい。またスリーブ25の内面と主軸2の間は、軸方向は相対的にフリーであるが、回転方向は規制されるような構造でもよい。
【0067】
本実施例では、軸方向駆動手段に超磁歪素子を用いた。
【0068】
この構成では、従来提案(特願08−289543)と比べて、全体構成が極めてシンプルとなるため、稼動部の慣性モーメントを極力小さくでき、ディスペンサーの細径化が可能である。また圧電素子を用いる場合と比べて、伝導ブラシも省略できることから、モータ(回転手段)の負荷を軽減できる。電磁歪素子は、数MHz以上の充分に高い応答性を持っているため、直線運動に高い応答性を持っている。その結果、高粘度流体の吐出量を高いレスポンスで高精度に制御できる。
【0069】
[第2実施例]
[本発明の原理の説明(その2)]
以下、第1実施例をさらに改善した第2実施例の概要について、図3〜図6を用いて説明する。
【0070】
第1実施例では、吐出終了時、吐出ノズルに通ずる流路の流体抵抗が極力大きくなるように、すなわち、スラスト端面のギャップδを僅少になるように主軸を位置決めして、吐出量の抑制を行っていた。
【0071】
しかしこの場合完全な流路遮断ではないため、輸送流体の粘度が低いプロセスの場合は、若干のリークは避けられない。また通常微少量のリークがある場合、吐出ノズルから流出した流体は、表面張力により吐出ノズル先端に附着し、団子状にふくらんでいく。この状態で実装基板等に塗布作業をすると、糸引き、洟垂れなどのトラブルの要因となる。
【0072】
第2実施例は、この点を大幅に改良したもので、吐出OFF時に完全なリーク流路の遮断ができ、糸引き、洟垂れの無い極めて切れ味のよい塗布作業を可能としたものである。
【0073】
図3(イ)において、600は軸、601はスリーブ、602は軸に形成された流体圧送用のラジアル溝、603はシール用ラジアル溝、604は吸入口、605は吐出口、606は前記軸の吐出側端面、607はこの端面606に形成されたシール用スラスト溝である。このスラスト端面606の対向面608に吐出ノズルの開口部609と吐出ノズル610が形成されている。
【0074】
前記ラジアル溝602は、第一の実施例同様、スパイラルグルーブ動圧軸受として知られている公知のものであり、またねじ溝ポンプとしても利用されている。前記シール用スラスト溝607は、通常ヘリングボーン・スラスト動圧軸受として知られているものである。
【0075】
611は軸に回転を与えるモータである。612は回転している軸600に、変位センサー613の出力xを用いて、軸方向の位置決めを行う軸方向駆動手段であり、第一実施例同様、たとえば超磁歪素子、圧電素子などを用いる(モータ、各素子は図示せず)。
【0076】
この変位センサー613と軸方向駆動手段612、及び外部に設置された制御・駆動回路(図示せず)により、スラスト端面のギャップδは任意の値に制御できる。
【0077】
図4、5は、ギャップδを変えることにより、吐出通路が完全開放あるいは完全遮断される状態になることをモデル的に説明したものである。
【0078】
図4(イ)(ロ)の場合、ギャップδが十分大きいため、シール用スラスト溝607の影響はほとんどなく、吐出通路が開放されている場合を示している。この場合、ラジアル溝602のポンピング圧力をPrとすれば、吐出ノズルの開口部609近傍の圧力P≒Prとなる。
【0079】
図5(イ)(ロ)はギャップδが十分小さく、シール用スラスト溝の効果によって吐出通路が遮断されている場合を示している。この場合、ヘリングボーン・スラスト動圧軸受の効果によって、大きなシール圧:Psが発生しており、Ps>Pr(ラジアル溝のポンピング圧力)のため、流体の半径方向の流動はない。
【0080】
また吐出ノズルの開口部609近傍の流体は、スラスト溝607によって遠心方向のポンピング作用[図3(イ)の矢印a]を受けているために負圧(大気圧以下)となる。この効果により、吐出ノズル610内部に残存していた流体は再びポンプ内部に吸引される。その結果、吐出ノズル610先端で表面張力による流体魂ができることはなく、糸引き、洟垂れが解消されるのである。
【0081】
さて、スラスト軸受の発生シール圧力は次式で与えられる。
【0082】
【式2】
Figure 0003685009
【0083】
(2)式において、ωは回転角速度、R0はスラスト軸受の外径、R0はスラスト軸受の内径、fは溝深さ、溝角度、グルーブ幅とリッジ幅などで決まる関数である。
【0084】
図6のグラフにおける曲線Aは、下記表1の条件下で、図3(ロ)のヘリングボーン型スラスト溝を用いた場合のギャップδに対するシール圧力Psの特性を示すものである。
【0085】
図6のグラフにおける曲線Cは、軸方向流動が無い場合について、ラジアル溝のポンピング圧力と軸先端のギャップδの関係を示す一例である。このラジアル溝のポンピング圧力は、上記スラスト溝同様、ラジアル隙間、溝深さ、溝角度の選択によって広い範囲で選ぶことができる。しかし定性的には、ラジアル溝のポンピング圧力Prは軸先端の空隙の大きさ(すなわちギャップδの大きさ)に依存しない。
【0086】
さて、シール用スラスト溝のギャップδが十分大きいとき、たとえばギャップδ=10μmのとき発生圧力は極めて小さく、P<0.01kg/mm2である。
【0087】
軸を回転させたままで、回転軸端面を固定側の対向面に接近させる。ギャップδが3〜4μmなると、スラスト溝506に発生するシール圧力は急激に増大する。δ<2.5μmなると、シール圧力がラジアル溝のポンピング圧力より大きくなり、流体の吐出口側への流出は遮断される。
【0088】
したがって、本発明の実施例では、回転軸を僅か10μm程度軸方向移動させることにより、流体の吐出状態のON,OFFを自在に制御することができるのである。
【0089】
本発明のポイントを要約すれば、スラスト溝によるシール圧力は、ギャップδが小さくなると急激に増大するのに対して、ラジアル溝のポンピング圧力はギャップδの変化に対して極めて鈍感である、という点を利用している。
【0090】
なおラジアル溝、スラスト溝いずれも回転側、固定側のどちらに形成してもよい。
【0091】
また微少粒子が含まれた接着材のような粉流体を塗布する場合は、ギャップδの最小値δminは微少粒子径φdよりも大きく設定すればよい。
【0092】
【式3】
Figure 0003685009
【0093】
同一の発生圧力に対して、より大きなギャップを得るためには、回転数を高くするか、スラスト溝506の半径を大きくかつ溝深さ、溝角度等に適切な値を選べば良い。
【0094】
また回転軸の端面に、回転軸の軸径よりも大きなつばを設けて、このつばと吐出側の相対移動面に溝を形成すれば、同一の発生圧力でより大きなギャップδを保つことができる(図示せず)。
【0095】
【表1】
Figure 0003685009
【0096】
[第2実施例の詳細説明]
第2実施例の具体的な実施形態は、軸先端のスラスト溝近傍を除いて、第1実施例(図2)と大きく変わらないため、詳細説明は省略する。
【0097】
[第3実施例]
[本発明の原理の説明(その3)]
以下、第1、第2実施例をさらに改善した第3実施例の概要について、図7〜図9を用いて説明する。
【0098】
第1、第2実施例では、回転軸を軸方向に移動させて、スラスト端面のギャップを変えることにより、吐出状態のON,OFFを制御する方法を示した。
本発明のディスペンサーを間欠塗布に用いて、かつ生産タクトの向上を図るために、吐出状態のON,OFF間の時間を極力短縮した場合、次のような問題点が生じる。
【0099】
第2実施例の図5を用いて説明すると、たとえば、吐出状態をOFFにするために軸600を急降下させた場合、軸600とスリーブ601間の軸端部近傍の空間614は急激に縮小する。その結果、軸の吐出側端面606とその対向面608の間にある流体614は、圧縮作用によって、あるいはスクイーズ・アクション効果と呼ばれる作用によって圧力が上昇する。ラジアル溝602は低圧の吸入側と繋がっているために、高圧流体は吸入側へ逃げて、時間が経過すればもとの定常状態のポンピング圧力Prに復帰する。
【0100】
しかし圧力が上昇している間は、吐出ノズル609を経て流出する吐出流量が増加するために、必要塗布量に対して誤差要因となる。
【0101】
第3実施例はこの点を大幅に改良したもので、軸の急降下あるいは急上昇時の軸端部の圧力変化の塗布精度の影響を解消したものである。本発明により、吐出OFF時にリーク流路の素早い完全遮断ができ、糸引き、洟垂れもない、極めて切れ味のよい高速高精度の間欠塗布が可能となる。
【0102】
図7(イ)において、700は外周軸、701はスリーブ、702は前記外周軸に形成された流体圧送用のラジアル溝、703はシール用ラジアル溝、704は吸入口、705は吐出口、706は前記外周軸の吐出側端面、707はこの端面706に形成されたシール用スラスト溝である。このスラスト端面706の対向面708に吐出ノズルの開口部709と吐出ノズル710が形成されている。
【0103】
前記ラジアル溝702は、第1、2の実施例同様、スパイラルグルーブ動圧軸受として知られている公知のものであり、またねじ溝ポンプとしても利用されている。前記シール用スラスト溝707は、通常スパイラルグルーブ・スラスト動圧軸受として知られているものである。
【0104】
711は中心軸であり、中空の外周軸700の内部に、軸方向に相対移動可能なように挿入されている。中心軸711の吐出側端部712は、吐出ノズルの開口部709に面している。その反対側713は、後述する超磁歪素子のもう一方の可動側に固定されている。したがって、外周軸700と中心軸711は吐出OFF時、絶対座標系に対して逆方向の動きをする。
【0105】
714は軸に回転を与えるモータであり、外周軸700と中心軸711を共に回転させる。715と716は回転している外周軸700に、変位センサー717の出力xを用いて、軸方向の位置決めを行う軸方向駆動手段であり、第一実施例同様、たとえば超磁歪素子などを用いる。(モータ、超磁歪素子は図示せず)この変位センサー717と軸方向駆動手段715及び外部に設置された制御・駆動回路(図示せず)により、スラスト端面のギャップδは任意の値に制御できる。
【0106】
図8、9は、ギャップδを変えて吐出通路が完全開放あるいは完全遮断される状態になると共に、前記外周軸と前記中心軸の吐出側端面と対向面708の空間の大きさが不変となることをモデル的に説明したものである。
【0107】
図8はギャップδが十分大きいため、シール用スラスト溝707の影響はほとんどなく、吐出通路が開放されている場合を示している。この場合、ラジアル溝702のポンピング圧力をPrとすれば、吐出ノズルの開口部709近傍の圧力P≒Prとなる。
【0108】
またこの場合の各軸の吐出側端面とその対向面708で形成される空間の容積Vは、外周軸700と対向面間のギャップδmaxと、 外周軸700と中心軸711の端面位置の差h1で決まる。
【0109】
図9は、図8の状態から軸方向駆動手段715によって、外周軸700を下降させた状態を示している。このとき、中心軸711は外周軸700と同時に上昇する。
【0110】
この場合、ギャップδが十分小さく、シール用スラスト溝の効果によって吐出通路が遮断されている。またスパイラルグルーブ動圧軸受の効果によって、大きなシール圧:Psが発生しており、流体の半径方向の流動はない。
【0111】
また外周軸700と対向面間のギャップはδmax→δminと減少し、外周軸700と中心軸711の端面位置の差はh1→h2と増大するため、総容積Vは一定である。そのため、圧縮作用あるいはスクイーズ・アクション効果による流体の圧力上昇を抑制できる。
【0112】
また外周軸700を急上昇させて、流体の流出を開始する場合も同様である。
【0113】
したがって、本実施例のディスペンサーでは、高速間欠動作時でも高い吐出流量精度を得ることができる。
【0114】
図7(ロ)の動圧スラスト軸受の、隙間δに対する発生圧力特性を図6のグラフBに示す。
【0115】
[第3実施例の詳細説明]
以下、本発明を電子部品の表面実装用ディスペンサーに適用した具体的な実施の形態について、図10を用いて説明する。
【0116】
801は第1のアクチェータであり、第1、第2の実施例同様に超磁歪素子を用いた。802は第1のアクチェータ801によって駆動される外周軸である。前記第1のアクチェータは、ハウジング803に収納されており、このハウジングの下端部に、外周軸802を収納するシリンダ804が装着されている。805は外周軸802の外表面に形成された流体を吐出側に圧送するためのラジアル溝、806はシール用のラジアル溝である。
【0117】
この外周軸802とシリンダ804の間で、外周軸802とシリンダ804の相対的な回転によってポンピング作用を得るためのポンプ室807を形成している。またシリンダ804には、ポンプ室807と連絡する吸入孔808が形成されている。809はシリンダの下端部に装着された吐出ノズルであり、中心部に吐出孔810が形成されている。811は前記外周軸の吐出側スラスト端面であり、このスラスト端面の対向面850に吐出ノズルの開口部851が形成されている。
【0118】
812は第2のアクチェータであり、主軸802とシリンダ804の間に相対的な回転運動を与えるものである。
【0119】
モータロータ813は上部主軸814に固着され、またモータステータ815はハウジング816に収納されている。
【0120】
817は玉軸受818の内輪側に圧入された上部スリーブであり、この玉軸受818の外輪側はハウジング819に収納されている。820はスラスト円盤821と上部スリーブ817の間に装着された上部バイアスバネである。
【0121】
この上部主軸814は、上部主軸814と上部スリーブ817との間に形成されたすべり軸受822により支持されている。
【0122】
823は中空の超磁歪素子から構成される超磁歪ロッドであり、この超磁歪ロッド823は上部と下部からヨーク材A824、ヨーク材B825によって挟みこまれている。826は超磁歪ロッド823の長手方向に磁界を与えるための磁界コイル、827はバイアス磁界を与えるための永久磁石でありハウジング803に収納されている。
【0123】
828は玉軸受829の内輪側に圧入された下部スリーブであり、この玉軸受829の外輪側はハウジング803に収納されている。830は下部スラスト円盤831と下部スリーブ828の間に装着された下部バイアスバネである。
【0124】
832はハウジング803に装着された変位センサーであり、この変位センサーと下部スラスト円盤831により、外周軸802の軸方向の絶対位置を検出する。
【0125】
833は中空の超磁歪素子に貫通して設けられた中心軸であり、上端部でヨーク材A824に締結されている。この中心軸833の下端部は、モデル図8,9で示したように、吐出ノズルの開口部851に面するように、外周軸802内部に貫通して配置されている。
【0126】
上記構成において超磁歪ロッド823は、上部では上部バイアスバネ820によって、また下部では下部バイアスバネ830によって、両端からバイアス荷重を常に与えられている。したがって超磁歪ロッド823に磁界が加わると、超磁歪ロッド823は両端で伸張する。外周軸802の吐出ノズル側は、スラスト端面間のギャップが小さくなり、また中心軸833の吐出ノズル側はギャップが大きくなる。その結果、スラスト端面間の総容積Vを、たとえば常に一定にできる。
【0127】
また2つのバイアスバネ820、830のバネ定数の設定によって、外周軸802と中心軸833の変位量を任意に設定することができる。
【0128】
スラスト端面間の総容積Vを縮小ぎみにした方が好ましい場合は、上部バイアスバネ820のバネ剛性は、下部バイアスバネ830と比べて大きくして、中心軸833の軸方向変位を小さくする。
【0129】
逆に、総容積Vを増大させた方が好ましい場合は、上部バイアスバネ820のバネ剛性は弱くして、中心軸833の変位を大きくすればよい。
【0130】
[その他実施例の説明]
以下、前述した3つの実施例の改良提案とその他の実施例について説明する。
【0131】
図11(イ)(ロ)はモータの回転トルクを、超磁歪素子を介在して効果的にポンプ部の主軸に伝達する方法を示す。第1〜3の実施例において、ラジアル溝が形成されたいずれの主軸も回転と直線運動をおこなう。この場合、モータから主軸に伝達される回転トルクは、できる限り脆性材料である超磁歪素子に加わらないほうが好ましい。これは、超磁歪素子の代わりにやはり脆性材料である圧電素子を用いる場合も同様である。
【0132】
901は中空の超磁歪素子から構成される超磁歪ロッドであり、この超磁歪ロッド901は上部と下部からヨーク材A902、ヨーク材B903によって挟みこまれている。904は超磁歪ロッド901の長手方向に磁界を与えるための磁界コイル、905はバイアス磁界を与えるための永久磁石である。
【0133】
906は玉軸受907の内輪側に圧入された下部スリーブであり、この玉軸受907の外輪側はハウジング908に収納されている。909はヨーク材B903とスリーブ906の間に装着されたバイアスバネである。
【0134】
910は超磁歪ロッド901の中心部を貫通して設けられた回転伝達軸であり、上端部はヨーク材A902に固定され、下端部はヨーク材B903に対して、軸方向には相対的に移動可能だが、回転は伝達できる形状[図11(ロ)]となっている。
【0135】
この構造により、上部に配置されたモータ(図示せず)からヨーク材A902に伝達された回転トルクは、超磁歪ロッド901に捻り応力を与えることなく、ポンプ室の主軸911に伝達できる。
【0136】
図12(イ)(ロ)は、流体を輸送する手段に、スラスト型のグルーブを用いてかつこのスラスト型グルーブを上下に移動させることより吐出状態のON,OFF制御をする方法を示す。
【0137】
950は中心軸、951は外周軸、952はハウジング、953吸入口、954は吐出ノズルである。また955は軸方向駆動手段、956は前記中心軸と前記外周軸の回転手段、957は中心軸950の吐出側端部の相対移動面に形成されたシール用グルーブ、958は外周軸951の吐出側端部の相対移動面に形成されたポンプ用グルーブである。
【0138】
外周軸951が降下した状態で、その対向面とのギャップが十分狭ければポンプ用グルーブ958が有効に働き、シール用グルーブ957のポンピング圧力に抗して流体を吐出ノズル954側に圧送する。
【0139】
外周軸951が上昇した状態では、ポンプ用グルーブ958のポンピング圧力が低下し、シール用グルーブ957によって、流体の流出は遮断される。
【0140】
この実施例の構成では、吐出流量はモータの回転数だけでなく、外周軸951の端面とその対向面とのギャップの大きさで調節することができる。
【0141】
外周軸951の外表面は溝の無い真円でもよいが、前記ポンプ用グルーブ958のポンピング作用を補助するラジアル溝を外周軸951に形成してもよい(図示せず)。
【0142】
図13は、中空の外周軸に貫通した中心軸に軸方向駆動手段を与えた場合の構成を示す。
【0143】
750は第1のアクチェータであり、超磁歪素子、あるいは圧電素子を用いる。751は第1のアクチェータ750によって駆動される中心軸である。前記第1のアクチェータは、ハウジング752の上部に配置されている。753は第2のアクチェータであり、外周軸754とシリンダ755の間に相対的な回転運動を与えるものである。
【0144】
756は外周軸754の外表面に形成された流体を吐出側に圧送するためのラジアル溝である。この外周軸754とシリンダ755の間で、外周軸754とシリンダ755の相対的な回転によってポンピング作用を得るためのポンプ室756を形成している。またシリンダ755には、ポンプ室756と連絡する吸入孔757が形成されている。758はシリンダの下端部に装着された吐出ノズルであり、中心部に吐出孔759が形成されている。760は前記中心軸の吐出側スラスト端面であり、このスラスト端面の対向面761に吐出ノズルの開口部が形成されている。
【0145】
モータロータ762は外周軸754に固着され、またモータステータ763はハウジング764に収納されている。765、766は外周軸754を支持する玉軸受である。
【0146】
前記スラスト端面の相対移動面に、スパイラルグルーブ動圧スラストシールを形成すれば、前記中心軸の移動による吐出流量のON,OFF制御ができる。
【0147】
第1のアクチェータ1に超磁歪素子を用いる場合は、第1〜第3の実施例同様に中心軸751に超磁歪ロッドを装着し、軸方向及び回転方向に移動可能なように構成すればよい(図示せず)。
【0148】
図14に、軸のスラスト側端面と対向面間の急接近による圧力上昇を緩和する方法を示す。この方法は本発明のすべての実施例に有効に適用できる。
【0149】
850は軸、851はシリンダ、852は吸入口、853は吐出ノズルである。軸850は、前述した実施例同様に軸方向駆動手段854と回転手段855により駆動される。856はポンプ室858内でシリンダ側に形成された固定側空隙部、857は移動側空隙部である。いずれの空隙部856、857も、流体の圧力上昇を緩和させるアキュームレータとして効果があり、特に圧縮性の高い流体を塗布する場合に有効である。
【0150】
以上の本発明の実施例では、吐出流量の制御を行うために軸の吐出側端面とその対向面間のギャップを変化させる方法を主に説明した。しかし本発明では、軸とハウジング間の間隙を変化できれば、吐出流量の制御が可能である。
【0151】
図15に、軸方向駆動手段によって、スラスト端面ではなく、軸方向の流体通路の開口面積を変化させる方法を示す。
【0152】
650は軸、651はシリンダ、652は吐出ノズル、653はスラスト動圧シール、654はシリンダ652の内面に形成されたシール部、655は軸側に形成された径小部、656は軸方向駆動手段、657は回転手段である。
【0153】
図(イ)では、シール部654の開口面積は十分に大きく、吐出流量はON状態にある。図(ロ)は開口面積は絞られるために、吐出流量はOFF状態となる。
【0154】
補助的に設けたスラスト動圧シール653は、遠心方向のポンピング作用(図の矢印)を有するため、前述した実施例同様に流体の液だれ、糸引き防止の効果を持つ。またシール部654によって既に十分なシール効果が得られているため、動圧シール653のシール能力はかなり小さくてよい。すなわち、スラスト端面間の最小隙間δ2minは十分に大きくてよい。
【0155】
粒径の大きな粉体(たとえば、粉体の外径φd=20〜30μm)が混入した接着材などを扱う場合は、δ1min<φdとなるようにシール部654を設定すれば、このシール部での粉体の圧搾破壊現象は回避できる。またスラスト端面間の最小隙間は、δ2min≫φdとすれば良い。
【0156】
また用途によっては、動圧シールは省略してもよい。
【0157】
図16に吐出流量のON、OFF制御に、回転軸を軸方向に移動させる本発明の方法とDCモータの回転数制御を組み合わせる方法を示す。
【0158】
たとえば接着材等の種類によっては、長時間高圧下に放置すると特性変化を起こす材料がある。この場合、塗布の無い行程ではモータの回転を停止させる方が有利である。しかし本明細文の冒頭で述べたように、モータの回転数制御で吐出流量のON、OFF制御させる場合は、過渡応答時のレスポンスの点で流量精度に限界があった。
【0159】
図15(イ)モータの回転数と時間の関係を、(ロ)にスラスト端面のギャップの大きさと時間の関係を示す。
【0160】
吐出流量をOFFさせる場合は、モータの減速と軸方向移動手段を用いてスラスト端面のギャップを狭くする動作を同時にスタートさせる。軸方向移動手段に電磁歪素子を用いれば、DCモータと比べて圧倒的に高いレスポンスを持つため、吐出流量は、切れ味よく瞬時に遮断される。その緩やかにモータの減速によって、軸の回転は停止する。
【0161】
逆に吐出流量をONさせる場合は、モータを予め立ち上げて定常回転になった後、軸方向移動手段を用いてスラスト端面のギャップを大きくする動作を開始すると、流体の吐出がすみやかに開始できる。
【0162】
本発明において、動圧スラスト軸受を流体シールとして用いる第2、第3の実施例等の場合は、吐出流量がONからOFFに移行する区間を利用すれば、流量の連続的な制御が可能である。この場合、軸端部と対向面間の間隙と流量は一対一の関係にあるために、変位センサーの出力を用いて上記間隙になるように、軸を位置決めをすればよい。この場合、流量と変位センサーの出力値の関係を予め求めておけばよい。
【0163】
モータの回転数を変えても流量の制御はできるが、前述したように応答性に限界がある。軸方向駆動手段に電磁歪素子を用いれば、極めて早いレスポンスで任意の流量の制御が可能となる。
【0164】
本発明の実施例では、いずれも軸方向駆動手段によって、軸とハウジング間の間隙を変化させて、吐出流量の制御を行う方法を示した。
【0165】
このように軸とハウジング間の間隙を変化させる目的は、ポンプ室と吐出口の間の流体抵抗を増減させるためである。流体抵抗を増減させる手段として、第1実施例で示したように、▲1▼通路抵抗を変える方法がある。また第2実施例で示したように、▲2▼動圧シールを形成する方法がある。その他、軸の移動により、スラスト側の軸先端とその対向面間に空間が形成されることによる負圧効果を利用して吐出流量を抑制することができる。これらの方法いずれも、本発明では「流体抵抗を増減させる作用」と見なすことにする。
【0166】
実施例では、第1のアクチェータ(超磁歪素子)の上部に第2のアクチェータ(モータ)を配置したが、この逆の配置の構成でもよい。あるいは、第2のアクチェータの内側に第1のアクチェータが収納されるような構成でもよい。
【0167】
高い応答性と発生荷重が必要でなければ、超磁歪素子の代わりに大きなストロークが得られるボイスコイルモータを用いても良い。
【0168】
あるいはモータロータがマグネットであるDCサーボモータでも、軸方向の吸引力が働くことを利用して、ステータコイルに流す電流を調節することにより、回転軸を軸方向に移動させてもよい。
【0169】
圧電素子を用いる場合は、回転側に圧電素子を配置して、伝導ブラシで回転側に電力を供給してもよい。
【0170】
実施例では、超磁歪素子(第1のアクチェータ)を駆動させるために、バイアス磁界を与える永久磁石21を磁界コイル20の外周側に配置した。この永久磁石を省略し、磁界コイルに流すバイアス電流でバイアス磁界を与えるようにすれば、ディスペンサー本体の外径を一層小さくできる(図示せず)。
【0171】
その結果、複数本のディスペンサーを並列配置して、たとえば平板上に蛍光体材料等を塗布させるプロセスにも適用できる。この場合、塗布材料の吸入側供給通路は共通でよいが、吐出流量(及びON,OFF)は各ディスペンサーを個別に制御できるため、自由度の高い平板面の塗布が可能となる。
【0172】
あるいは、共通のハウジングに複数本のディスペンサーの中身を収納するように構成すれば、よりシンプルな構成のマルチノズルを有する塗布装置(図示せず)ができる。
【0173】
【発明の効果】
本発明を用いた流体回転装置により、次の効果が得られる。
1.間欠塗布、連続塗布のいずれも適用可能なディスペンサーが実現できる。
2.従来ねじ溝式では困難だった超高速応答の間欠塗布ができる。
3.摺動磨耗等による性能劣化がなく、高い信頼性を持つ。
4.さらに以下示す特徴を、本発明のポンプは合わせ持つことができる。
【0174】
▲1▼高粘度流体の高速塗布ができる。
【0175】
▲2▼超微少量を高精度で吐出できる。
【0176】
▲3▼糸引き、液ダレが防止できる。
【0177】
▲5▼ポンプ軸とその対向面間は非接触にできるため、微少な微粒子が混合した粉粒体にも対応できる。
【0178】
本発明を例えば表面実装のディスペンサー、PDP,CRTディスプレイの蛍光体塗布等に用いれば、その長所をいかんなく発揮でき、効果は絶大なものがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理を示すモデル図で、
(イ)は正面断面図
(ロ)は軸の端面を示す図
【図2】第1の実施の形態によるディスペンサーを示す正面断面図
【図3】本発明の原理を示すモデル図で、
(イ)は正面断面図
(ロ)は軸の端面を示す図
【図4】上記本発明の原理で吐出ONの状態を示すモデル図
【図5】上記本発明の原理で吐出OFFの状態を示すモデル図
【図6】上記本発明の原理で、シール圧力とギャップの関係を示す図
【図7】本発明の原理を示すモデル図で、
(イ)は正面断面図
(ロ)は軸の端面を示す図
【図8】上記本発明の原理で吐出ONの状態を示すモデル図
【図9】上記本発明の原理で吐出OFFの状態を示すモデル図
【図10】第3の実施の形態によるディスペンサーを示す正面断面図
【図11】超磁歪素子に捻り応力を与えない工夫を示す図で、
(イ)は正面断面図
(ロ)は軸の端面を示す図
【図12】ポンピング作用にスラストグルーブを用いる場合を示すモデル図で、
(イ)は正面断面図
(ロ)は軸の端面を示す図
【図13】軸方向移動手段を中心軸に設けた場合のディスペンサーを示す正面断面図
【図14】軸端部の圧力上昇を緩和させる工夫を示すモデル図
【図15】シール部を軸方向の流路に設ける場合を示す図で、
(イ)は吐出ONの状態を示すモデル図
(ロ)は吐出OFFの状態を示すモデル図
【図16】モータ制御と軸方向移動手段による制御を組み合わせた場合を示す図で、
(イ)はモータ回転数と時間の関係を示す図
(ロ)はスラスト端面ギャップと時間の関係を示す図
【図17】従来のエアーパルス式のディスペンサーの正面断面図
【図18】従来のピエゾ式ディスペンサーの原理図
【図19】従来のピエゾ式ディスペンサーの正面断面図
【図20】従来提案で、積層式圧電素子とモータの回転を利用したディスペンサーの正面断面図
【符号の説明】
500 軸
501 ハウジング(スリーブ)
509 回転させる手段
510 軸方向駆動手段
504 吸入口
505 吐出口(吐出ノズル)
502 流体を圧送させる手段

Claims (1)

  1. 軸を回転させながら、軸とハウジングとで形成される流体輸送室に流体を圧送させ、軸とハウジングに相対的な軸方向運動を与えることで、軸とハウジングの軸方向の間隙δを可変させて吐出口から流体を吐出する流体供給方法において、
    動圧シールが形成された軸の吐出側端面とその対向面との間隙δをδ>0で可変させて、前記吐出口から吐出する流体の遮断と開放を制御することを特徴とする流体供給方法。
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