JP2002301097A - 吸収性製品 - Google Patents

吸収性製品

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JP2002301097A
JP2002301097A JP2001106002A JP2001106002A JP2002301097A JP 2002301097 A JP2002301097 A JP 2002301097A JP 2001106002 A JP2001106002 A JP 2001106002A JP 2001106002 A JP2001106002 A JP 2001106002A JP 2002301097 A JP2002301097 A JP 2002301097A
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sheet
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 吸収性製品において、複雑な3次元形状の身
体に好適にフィットして、体液が外に漏れだすことを防
止し、しかも、装着状態を外部からきわめて判別しにく
くした吸収性製品とその製造方法を提供すること。 【解決手段】 一方向に長い形状を有しており、液体の
透過を防止するバックシート22と、身体に接触する面
側に配置される液体透過性の表面材25と、前記バック
シートと前記表面材との間に配置されて前記表面材を透
過した液体を吸収して保持する吸収体24とを備えてい
て、前記一方向に長い形状に関して、少なくとも、一端
側の領域の短手方向中央部に、前記表面材側に凸となる
ように曲折された曲折部40が形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえば使い捨て
のオシメや生理用ナプキン、失禁用パッドなどに適用さ
れ、尿などの体液を吸収保持するための吸収性製品およ
び吸収性製品の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】このような吸収性製品として、例えば従
来の失禁パッドや生理用ナプキンは次のように構成され
ている。一般に、このような吸収性製品である例えば失
禁パッドは、軽い尿漏れの心配がある使用者が、日常の
生活,すなわち、ひるま起きて行動している時間帯や、
夜の就寝中に下半身に装着して使用する。このため、吸
収性製品は、使用者が装着したときに外面となる箇所に
は、液体不透過性のシート材が適用され、その内側には
尿等の液体を吸収するための吸収材が配置され、さらに
その内側で使用者の肌と接触する箇所には、液体を透過
するシート材が配置されている。
【0003】図43は、従来の吸収性製品の一例として
使い捨ての失禁パッドを示している。この失禁パッド1
は、使用者が装着した状態において、尿や便等の排泄物
を覆うことができるように、前後に長い形状になってい
る。この失禁パッド1の外面となる箇所には、液体不透
過性のバックシート2が用いられている。バックシート
2の内側には、尿等の液体を吸収するための吸収体4が
収容されている。吸収体4のさらに内側には、表面材5
が配置されている。この表面材5は、液体を通過する材
質で作られている。表面材5とバックシート2は重ねて
配置されており、表面材5の内側には、2つの立体ギャ
ザー部6,6が設けられている。立体ギャザー部6の外
側には股ギャザー部7が設けられている。この立体ギャ
ザー部6は、失禁パッド1を使用者が装着した時に、使
用者の股を包囲するようにして、尿等の液体が失禁パッ
ド1の外部に流れないようにして、下着等を汚してしま
うのを防止している。
【0004】このため、失禁パッド1は、図43におい
て、前後に長い形状を有しており、立体ギャザー部6及
び股ギャザー部7が、装着状態において、使用者の股下
に位置し、一端部8が身体の後面側に位置して、臀部の
下部領域を覆い、他端部9が身体の前面側に位置して、
生殖器周辺を覆うようになっている。そして、失禁パッ
ド1の外面12には、剥離紙13を剥離すると露出する
ようにされたズレ防止用の接着部11が形成されてお
り、この接着図11により、下着の内面に仮固定できる
ようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のよう
な、失禁パッド1は、図44に示すように、使用者Hの
下半身に装着される。図44は、使用者Hが失禁パッド
1を装着した状態の下半身を後から見た状態の概略図で
ある。この場合、失禁パッド1の一端部8は、臀部の下
部領域を覆っているが、この一端部8は、もともと、紙
や不織布といった材料を重ねて形成されており、その表
面材5側は平らな面となっている。一方、人の臀部は、
中央の割れ目で区分された2つの突出した部分でなる複
雑な3次元形状をしており、この割れ目部分に対応した
個所で、失禁パッド1の一端部8の上端部と、上記割れ
目部分の谷となった個所に隙間14が生じてしまう。こ
のため、特に、使用者が就寝中等において身体の下側に
位置した隙間14から、尿等の体液が外に出て、着衣等
を汚してしまうという問題がある。
【0006】この隙間14は、図44において、身体の
前後の方向に沿った表面材5の内側を、突出させるよう
な構造を付加して、この突出部分が上記割れ目に沿うよ
うな構成としても無くすことができない。つまり、失禁
パッド1は、接着部11で、下着側に仮固定できるよう
になっているが、下着がずれると失禁パッド1と身体と
の位置もずれてしまう。この結果、上記割れ目部分の谷
となった個所がやはり隙間14を生じてしまうことにな
る。
【0007】さらに、失禁パッド1や生理用ナプキン等
の吸収性製品では、その使用目的との関係で、装着して
いることが、着衣の外側からできるだけ知られないよう
にすることが好ましい。しかし、従来の失禁パッド1の
ような吸収性製品では、特に、一端部8が、複雑な3次
元形状でなる臀部の下部領域と接するため、この部分の
身体の外形に完全に沿った形状とすることができず、必
ず多少の浮き上がりを生じている。その結果、例えば、
下着等の生地の薄い着衣の内側から、失禁パッド1の一
部が着衣の不規則な盛り上がり個所を形成し、外部から
装着していることを視認されやすいという問題があっ
た。
【0008】そこで、本発明は、失禁パッド,生理用ナ
プキン,オシメ等の吸収性製品において、複雑な3次元
形状の身体に好適にフィットして、体液が外に漏れだす
ことを防止し、しかも、装着状態を外部からきわめて判
別しにくくした吸収性製品とその製造方法を提供するこ
とを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的は、請求項1の
発明によれば、一方向に長い形状を有しており、液体の
透過を防止するバックシートと、身体に接触する面側に
配置される液体透過性の表面材と、前記バックシートと
前記表面材との間に配置されて前記表面材を透過した液
体を吸収して保持する吸収体とを備えていて、前記一方
向に長い形状に関して、少なくとも、一端側の領域の短
手方向中央部に、前記表面材側に凸となるように曲折さ
れた曲折部が形成されている、吸収性製品により、達成
される。
【0010】請求項1の構成によれば、本発明の吸収性
製品は、複数のシート状材料を積層固着して一方向に長
い基本形状を有している。前記バックシートは液体の透
過を防止する。前記表面材は身体に接触する面側に配置
される液体透過性のものである。前記吸収体はバックシ
ートと表面材の間に配置されて表面材を透過した液体を
吸収して保持する。この構成の特徴部分である曲折部
は、吸収性製品の短手方向の中心部に位置して、長手方
向に沿うように延びるものであって、少なくとも吸収性
製品の一端側の領域に設けられる。吸収性製品のこの一
端側の領域は、使用者が吸収性製品を装着した時、身体
の後側,すなわち、臀部の少なくとも下部領域に当接す
る個所である。吸収性製品の短手方向の中心部とは、臀
部の谷間の部分に対応する領域である。
【0011】前記曲折部は、吸収性製品をその表面材の
側が凸となるように二つ折りに曲折して形成されてい
る。このため、表面材側は凸となるが、バックシートの
表面は折り込まれて凹状となる。前記曲折部の凸部分の
形状は、従来のように、吸収体等の厚みを厚くして、表
面材側を盛り上げた場合の形状と著しく異なり、その凸
となった部分の厚みは薄く、先端分は比較的先鋭な形状
となっている。このため、曲折部の第1の作用として、
曲折部の凸状先端は、臀部の割れ目に入り込んで、その
谷間となっている個所に充填され、隙間を無くす作用が
ある。
【0012】また、このような曲折部の第2の作用とし
ては、臀部の割れ目に入り込んで挟まれることで、吸収
性製品が保持されて位置ずれしないし、製品が浮いた状
態とならないことである。また、このような曲折部の第
3の作用としては、表面材側が凸となることに対応し
て、バックシート側は曲折凹部となるから、外形上も臀
部の形状と一致する形状となることで、外部からきわめ
て視認しにくく、装着していることが判別されにくいと
いうものである。
【0013】前記曲折部は、前記した吸収性製品の一端
側の領域だけでなく、例えば、そのほぼ全長にわたって
形成してもよい。この場合、一端側の領域が臀部の谷間
の領域に、他端側の領域が、身体の前面下部の領域に対
応して、特に、女性の場合において、身体の前面下部に
も曲折部が入り込んで、保持されるようにしてもよい。
【0014】請求項2の発明は、請求項1の構成におい
て、前記吸収体の前記曲折部に対応した部分に曲げ応力
が集中する曲折案内部を設けることを特徴とする。請求
項2の構成によれば、前記曲折部を形成するための折り
線にそって、構造的に弱い領域を形成して、曲げ応力が
集中させることにより、曲折部を容易に形成することが
できる。
【0015】請求項3の発明は、請求項2の構成におい
て、前記曲折案内部は、前記吸収体の前記曲折部に対応
した箇所に、長手方向に沿って形成された、ひとつまた
は連続する複数の空孔もしくはスリットにより設けられ
ていることを特徴とする。請求項3の構成によれば、吸
収体に連続する複数の空孔もしくはスリットを設けるこ
とで、曲折案内部として機能する個所を容易に設けるこ
とができる。
【0016】請求項4の発明は、請求項2の構成におい
て、前記曲折案内部は、前記吸収体の前記曲折部に対応
した箇所に、長手方向に沿ってエンボス加工することに
より設けられていることを特徴とする。請求項4の構成
によれば、吸収体の前記曲折部に対応した箇所の前記表
面材側に、長手方向に沿ってエンボス加工することで、
曲折案内部として機能する個所を容易に設けることがで
きる。
【0017】請求項5の発明は、請求項1ないし4の構
成において、前記吸収体が複数の吸収体層を積層して形
成されていることを特徴とする。請求項5の構成によれ
ば、吸収体を複数の吸収体層で構成することにより、そ
の分多量の液体を吸収保持することができる。
【0018】請求項6の発明は、請求項5の構成におい
て、前記複数の吸収体層の表面材側を上層として、バッ
クシート側を下層とした時、上層に位置する吸収体の曲
折案内部が下層に位置する吸収体の曲折案内部よりも小
さく形成されていることを特徴とする。請求項6の構成
によれば、吸収性製品の曲折部が身体に当接する個所に
おいて、曲折案内部を上層側で小さくすることで、身体
に接触する場合の刺激を小さくすることができる。
【0019】請求項7の発明は、請求項1ないし6の構
成において、前記曲折部に沿って、製品の長さ方向に縮
む収縮力を発生する弾性体を配置したことを特徴とす
る。請求項7の構成によれば、曲折部を形成するための
曲げ応力が弾性体の収縮力により与えられることになる
ので、曲折部を容易に形成することができるとともに、
曲折状態を安定的に保持することができる。
【0020】請求項8の発明は、請求項7の構成におい
て、前記弾性体が前記吸収体と前記バックシートの間に
配置されて、バックシート側に固定されていることを特
徴とする。請求項8の構成によれば、弾性体の収縮によ
る皺が身体に当接する表面材側に形成されることがない
ので、不快な刺激が生じない。また、液体不透過性のバ
ックシートに接着することで、強固に固定される。
【0021】請求項9の発明は、請求項7または8の構
成において、前記曲折部に配置される前記弾性体とほぼ
平行して、この弾性体両側に所定の間隔を隔てて、さら
に他の弾性体を配置することを特徴とする。請求項9の
構成によれば、曲折部の両側に、平行して他の弾性体を
配置することにより、臀部の丸みに対して、より忠実に
沿った形状とすることができ、身体からの浮き状態をよ
り確実に防止することができる。
【0022】請求項10の発明は、請求項9の構成にお
いて、前記他の弾性体が前記表面材または前記吸収体と
前記バックシートの間に配置されて、バックシート側に
固定されていることを特徴とする。請求項10の構成に
よれば、他の弾性体においても、液体不透過性のバック
シートに接着することで、強固に固定される。
【0023】請求項11の発明は、請求項1の構成にお
いて、前記曲折部は、前記表面材側が凸となって折り曲
げられるとともに、前記曲折部のバックシート側は、内
方に折り込まれることで、互いに対向する対向面が接着
されていることを特徴とする。請求項11の構成によれ
ば、前記曲折部のバックシート側は、内方に折り込まれ
ることで、凹部となり、内側に折り込まれる。この折り
込まれた部分である互いに対向した対向面が接着される
ことで、前記曲折部の形態が安定的に保持される。
【0024】請求項12の発明は、請求項1ないし11
のいずれか構成において、前記バックシート表面には、
下着と接着される仮固定部を備えており、この仮固定部
が、前記曲折部を除いた領域に形成されているいること
を特徴とする。請求項12の構成によれば、仮固定部の
機能により、吸収性製品が下着と仮固定されることによ
って、一層位置ずれを生じにくくすると共に、仮固定部
を、曲折部を除いた領域とすることで、仮固定部が曲折
部の機能を阻害することを回避できる。
【0025】請求項13の発明は、請求項1ないし12
のいずれか構成において、前記曲折部の長さ方向の端部
において、表面材とバックシートとが固定されており、
さらに、この曲折部の長さ方向端部を延長した領域の外
縁が切りかかれていることを特徴とする。請求項13の
構成によれば、前記曲折部は、吸収性製品を装着した時
に、内方に突出する構造である。このため、曲折部の長
さ方向端部を延長した領域の外縁は内方に向いて、身体
に当接することになる。このため、この外縁を切り欠く
ことで、使用者の身体に対する不快な刺激を低減するこ
とができる。
【0026】また、上記目的は、請求項14の発明によ
れば、バックシート用シートの中央部であって、製品に
対応した長さ方向の各端部よりも内側の位置に接着剤を
適用し、長さ方向に沿って伸長した弾性体を前記バック
シート用シートの中央部の接着剤適用部位に載置し、前
記バックシートの前記中央部の接着剤適用部位の短手方
向に関して両側に接着剤を適用し、次いで、その上に吸
収体及び表面材を順次配置して積層体を形成し、前記伸
長している弾性体を、製品に対応した間隔でカットし、
前記カットにより前記弾性体が前記中央部の接着剤適用
部位に向かって積層体内部に収縮した結果残る製品周縁
部の開口を塞ぎ、製品外形に沿って前記露出した弾性体
及び積層体をカットする、吸収性製品の製造方法によ
り、達成される。請求項14の構成によれば、バックシ
ートの曲折部を形成すべき中央部に弾性体を固定して、
吸収体及び表面材が積層された製品を得ることができ
る。この場合、弾性体の収縮により開いた開口を塞ぐこ
とで、バックシートと吸収体の間からこの開口を通っ
て、吸収された体液や吸収体に含まれるポリマー等の液
体が外部に漏れ出ることを有効に防止することができ
る。
【0027】また、上記目的は、請求項15の発明によ
れば、長さ方向に沿って伸長した弾性体を、この弾性体
の収縮力に対抗しつつ保持して、長さ方向の所定間隔毎
にカットし、次いで、前記保持状態のまま前記カットし
た弾性体を、中央部であって長さ方向の各端部よりも内
側の位置に予め接着部を形成したバックシート用シート
の前記接着部に当接させて接着し、その後前記バックシ
ート用シートに、シート状に供給される吸収体及び表面
材を積層配置して接着し、このバックシート,吸収体,
表面材の積層体を製品外形に沿ってカットするようにし
た、吸収性製品の製造方法により、達成される。請求項
15の構成によれば、伸長した弾性体を、収縮しないよ
うに保持しつつバックシート側に固定することができる
ので、製造の過程で積層体の間と連絡した開口をつくる
ことがなく、このような開口を塞ぐ等の面倒な処理を必
要としないで、吸収性製品を製造することができる。
【0028】また、上記目的は、請求項16の発明によ
れば、第1のカバーシートの中央部であって、長さ方向
の各端部よりも内側の位置に接着剤を適用し、長さ方向
に沿って伸長した弾性体を前記第1のカバーシートの接
着剤適用部位に載置するとともに、その上に第2のカバ
ーシートを積層し、次いで、前記積層体を、弾性体の収
縮力に対抗して保持しつつ、所定間隔毎に幅方向に沿っ
てカットし、続いて、前記保持状態のまま前記積層体
を、予め中央部であって長さ方向の各端部よりも内側の
位置に接着部を形成したバックシート用シートの前記接
着部に当接させて接着し、その後前記バックシート用シ
ートに、シート状に供給される吸収体及び表面材を積層
配置して接着し、このバックシート,吸収体,表面材の
積層体を製品外形に沿ってカットするようにした、吸収
性製品の製造方法により、達成される。請求項16の構
成によれば、第1及び第2のカバーシートの間に弾性体
を固定した収縮機能をもつ積層体を、収縮の影響を受け
にくいカバーシート端部で収縮しないように保持しつつ
バックシート側に固定することができるので、製造の過
程で積層体の間と連絡した開口をつくることがなく、こ
のような開口を塞ぐ等の面倒な処理を必要としないで、
吸収性製品を製造することができる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述
べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、
技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明
の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨
の記載がない限り、これらの形態に限られるものではな
い。
【0030】図1及び図2は、本発明の第1の実施形態
に係る吸収性製品が示されており、その一例として失禁
パッドの使用時の形状例を示している。この実施形態で
は、吸収性製品を代表させて失禁パッドに適用した例を
説明するが、全体の大きさの多少変えることで、同一の
構造にて、生理用ナプキンやオシメにも適用できるもの
である。ここで、図1は、失禁パッド20を正面から見
た概略斜視図であり、図中「前」と表示されている方が
装着時に身体の前面側となる。図2は図1の失禁パッド
20を逆方向から見た概略斜視図である。
【0031】図1と図2において、失禁パッド20は、
バックシート22、ティッシュ23、吸収体24、表面
材25、左右の立体ギャザー部26、左右の股ギャザー
部27を有している。バックシート22は、外側のシー
ト材であり、液体の透過を防止する材質により作られて
いる。バックシート22の材質としては、たとえば薄い
プラスチックフィルム、具体的には、ポリエチレンフィ
ルムやポリエチレンラミネート紙等が使用できる。バッ
クシート22は液体は通さないが好ましくは水蒸気を透
過させて蒸れを防止でき、ある程度可撓性を備えている
材質を選択する。これにより失禁パッド20の内側の内
容物(汚物である固形物や尿、血液等)が外側に漏れ出
ないようになっている。
【0032】ティッシュ23と吸収体24は、バックシ
ート22と表面材25の間に配置して収容されるもので
あり、液体等を吸収して保持するための部分である。テ
ィッシュ23は、液体等を吸収する柔らかい材質、たと
えばパルプ(バージンパルプ、古紙再生パルプ)、レー
ヨン、コットン、ケナフ、バガス、シルク、親水処理を
した繊維(ポリオレフィン系、ポリエステル、アクリ
ル)などを単一又は複合してシート化したものを用いる
ことができる。吸収体24は、表面材25のセンター表
面材28を透過した液体成分を吸収して保持する役割を
果たす。従って液体吸収性に優れる材質のものであれば
使用することができ、このような吸収体24の材質とし
ては、たとえばパルプに吸収材であるポリマーを混合し
たりパルプにポリマーを散布したりして形成するパルプ
吸収体もしくはポリマー等が好ましい。ここでパルプ
は、たとえば木材を機械的または化学的に処理して、抽
出したセルロース繊維の集合体であり、これをシート状
にしたものが用いられる。また、ここでは、吸収体24
を一枚のシートして構成しているが、ティシュ23で覆
うように形成してもよく、複数の吸収体24を積層して
もよい。
【0033】表面材25は、センター表面材28と2つ
のサイド表面材29,30を有している。センター表面
材28は、バックシート22に対して長手方向Lに沿っ
て接着剤により固定される部分であり、センター表面材
28は直接使用者の肌に触れるために、肌を必要以上に
損なうことなく肌触りの良い点を考慮してこれに適した
材料が選択される。センター表面材28は内側のシート
もしくはトップシート等とも呼んでおり、液体を透過さ
せ特に速やかに液体成分が透過されるのに適した材質の
繊維として、たとえば種々の天然繊維、合成繊維あるい
はこれらの組み合わせから選択できる。たとえば合成繊
維としては一例としてポリエステルやポリプロピレンの
ファイバーを素材として液体透過性をよくするように形
成した繊維が好ましい。
【0034】サイド表面材29,30は、センター表面
材28の長手方向Lに沿って、センター表面材28の両
側に配置されている(後述する図22等参照)。センタ
ー表面材28が液体を透過させることができるのに対し
て、サイド表面材29,30は液体の透過を防止する材
質で作られている。例えば、センター表面材28が不織
布で作られる場合には、例えば、湿式不織布(紙、ティ
ッシュ、ハイドロスパン(デクスター社)、ケミカルボ
ンド(又はレジンボンド)、サーマルボンド(エンボ
ス、アンビル、エアスルー)、エアレイド、スパンレー
ス、スパンボンド、メルトブローン、ニードルパンチ、
ステッチボンド、そしてスパンボンドとメルトブローン
不織布を複合して作られたSM不織布(スパンボンドと
メルトブローンの積層体)、SMS不織布(スパンボン
ドとメルトブローンとスパンボンドの積層体)等が採用
できる。この中ではセンター表面材28の材質として
は、特にサーマルボンド、スパンボンド、スパンレース
が好ましい。これに対して、サイド表面材29,30の
材質としては、たとえばポリオレフィン系不織布あるい
はポリエステル系不織布と薄いプラスチックフィルムと
を組み合わせたもの、ポリエステル系不織布等とポリエ
チレンフィルム等を組み合わせたもの、SM不織布、S
MS不織布等が採用できる。
【0035】左右の立体ギャザー部26,26は、それ
ぞれサイド表面材29,30の少なくとも長手方向の中
央部に弾性体15を配置することで形成されている。こ
の立体ギャザー部26は、図示例ではサイド表面材30
の少くとも長手方向Lの中央部に弾性体を配置すること
で形成されている。この立体ギャザー部26を形成する
ために、線状の弾性体15がサイド表面材29あるいは
サイド表面材30の少なくとも中央部分において長手方
向Lに沿って収容されている。この弾性体15の弾性収
縮能力により、サイド表面材29,30の少くとも中央
部には、図1に示すように立体ギャザー部26が形成さ
れている。この立体ギャザー部26を形成することによ
り、使用者の排泄物もしくは液体成分が失禁パッド20
の短手方向Tに沿って外側に漏れ出さないように使用者
の身体に密着して阻止する。股ギャザー部27は、立体
ギャザー部26と協働して、失禁パッド20の股にあた
る短手方向両端部を弾性力で引くことで、使用者の股へ
のフィット性を高め、使用者の排泄物もしくは液体成分
が股部から漏れる事を防ぐ。
【0036】尚、図1には示されていないが、図43で
説明した外面12に設けられる仮固定用の接着部11及
びハクリ紙13を本実施形態の失禁パッド20にも設け
てもよい。これにより、失禁パッド20を使用する時に
は、このハクリ紙13を剥離して、ずれ防止用接着部1
1を露出することにより、ずれ防止用接着部11がたと
えば下着等の内面に着脱可能に粘着して貼り付くことに
より、失禁パッド20がパンツのような下着に対してず
れないように固定することができることになる。
【0037】図1及び図2において、一方向(図では、
Lの方向)に長い吸収性製品20の少なくとも一端部の
領域として、好ましくは、後パッド部31には、曲折部
40が設けられている。具体的には、曲折部40は、後
パッド部31の短手方向Tに関して、その中央部に、表
面材側に向かって凸となるように曲折された曲折部40
が形成されている。この曲折部40は、図6に示すよう
に、使用者Hが失禁パッド20を装着した時に、使用者
の臀部の谷間に入り込む位置に対応して設けられ、しか
もこの谷間の延びる方向に沿って,すなわち、図1のL
の方向に沿って長い形状とされている。
【0038】さらに、この曲折部40は、図1に示すよ
うに、内面側に凸になった曲折凸部42に対して、図2
に示すように、裏側では、内側に入り込んだ曲折凹部4
3となっている。この曲折部40は、好ましくは、例え
ば、図2に示されているように、その曲折するための折
り線に沿って、曲げ応力が集中する個所としての曲折案
内部41が設けられている。そして、この曲折案内部4
1に沿って長い形状の弾性体44が配置されている。こ
の弾性体44は、上述した弾性体15と同様の構造のも
のが使用できるが、ポリウレタンを使用したフィルム状
のものを利用してもよく、この場合、接着面を広く確保
することができる。これにより、長さ方向に沿って収縮
する力を発揮するものである。また、弾性体44は必ず
しも必要ではないが、後述するように、曲折部40に弾
性体44を設けた方がより好ましい作用がある。したが
って、この弾性体44の設け方等については、詳しく後
で説明する。
【0039】図3は、この曲折案内部41の構成例を示
すために、図2の曲折部40の中央を通過する切断線で
あるA−A線概略断面図であり、図示の便宜のため、図
2の失禁パッド20の湾曲を引き延ばして、直線的な状
態で示したものである。図において、曲折案内部41
は、曲折部40の延びる方向に沿って、吸収体24の表
面材25側に開口やエンボス等を連続して設けることに
より形成されている。
【0040】一方、図4も曲折案内部41の構成例を示
すために、図2の曲折部40の中央を通過する切断線で
あるA−A線概略断面図であり、図示の便宜のため、図
2の失禁パッド20の湾曲を引き延ばして、直線的な状
態で示したものである。図4の場合、吸収体24のバッ
クシート22側に開口した複数のエンボス46を連続し
て設けることにより形成されている。
【0041】図5も、曲折案内部41の構成例を示すた
めに、図2の曲折部40の中央を通過する切断線である
A−A線概略断面図であり、図示の便宜のため、図2の
失禁パッド20の湾曲を引き延ばして、直線的な状態で
示したものである。図において、曲折案内部41は、曲
折部40の長さ方向に連続するように、吸収体24に、
複数の空孔もくは開口47を設けている。このように曲
折案内部41は、折り線が延びる方向に沿って、折り曲
げ応力を集中させる構造を形成することにより、比較的
容易に形成することができる。
【0042】本実施形態は、以上のように構成されてお
り、以下のような作用を発揮する。図6は、使用者Hに
より失禁パッド20が使用された例を示す説明図であ
る。図に示されているように、失禁パッド20の曲折部
40の曲折凸部42の形状は、従来のように、吸収体等
の厚みを厚くして、表面材側を盛り上げた場合の形状と
著しく異なり、その凸となった部分の厚みが薄く、先端
分は比較的先鋭な形状となっている。このため、曲折部
40は使用者Hの臀部割れ目Cに入り込んで、その谷間
となっている個所に充填され、隙間を無くす作用があ
る。このため、使用者Hは失禁パッド20を装着した状
態において、立ち働いたり、あるいは、そのまま就寝し
ても、臀部の割れ目Cの個所にて、失禁パッド20との
間に隙間がないことから、ここから尿等が漏れ出ること
がなく、下着等の着衣を汚す心配がない。
【0043】また、失禁パッド20の曲折部40が、臀
部の割れ目Cに入り込んで挟まれることで、失禁パッド
20が保持されて位置ずれしないし、失禁パッド20が
浮いた状態とならない。これによって、身体と失禁パッ
ド20との間に隙間が生じることがないので、隙間から
尿等が漏れ出ることがなく、この点でも下着等の着衣を
汚す心配がない。
【0044】さらに、また、失禁パッド20の曲折部4
0の表面材25側には、曲折凸部42が形成されるだけ
でなく、バックシート22側は曲折凹部43となるか
ら、外形上も臀部の形状と一致する形状となることで、
外部からきわめて視認しにくく、装着していることが判
別されにくい。
【0045】尚、この実施形態の曲折部40は、失禁パ
ッド20の後パッド部31の領域だけでなく、例えば、
前パッド部32を含む失禁パッド20のほぼ全長にわた
って形成してもよい。この場合、後パッド部31の領域
が臀部の谷間Cに、前パッド部32の領域が、身体の前
面下部の領域に対応して、特に、女性の場合において、
身体の前面下部にも曲折部40が入り込んで、保持され
るようにしてもよい。
【0046】ここで、曲折部40を形成するための曲折
案内部41は、以下に説明するような種々な形態が考え
られる。図7は、曲折案内部の第1の変形例であり、図
において、曲折案内部41−1以外の構成は図1で説明
した失禁パッド20と同一の構成である。この曲折案内
部41−1は、吸収体24を曲折部40が位置する個所
で切り離し、所定の幅で切除したスリット状に形成して
いる。これにより、上述のエンボス等で形成した曲折案
内部41と比べると、より曲折しやすくなっており、特
に臀部の割れ目Cに対応する箇所で容易に曲折するよう
になっている。
【0047】図8ないし図19は、曲折案内部41の各
種変形例を示しており、これらの図は、図7の失禁パッ
ド20を平らに伸ばした状態の概略平面図において、吸
収体24に曲折案内部41を形成した状態を模式的に示
しており、各曲折案内部以外の構成は図1で詳しく説明
した構成と共通である。
【0048】図8から図12までは、曲折案内部が、吸
収体を所定の幅で切除したスリットもしくは空孔等で構
成されている。図8は、図7で説明した曲折部40を形
成するための曲折案内部の第1の変形例を概略的に示す
模式図であり、その構成は上述した通りである。図9
は、曲折部40を形成するための曲折案内部の第2の変
形例を概略的に示す模式図である。図において、曲折案
内部41−2は、吸収体24の曲折部40が位置する個
所が、エンボスではなく、連続した空孔とされており、
図5で説明した構造と同じである。この構成において
も、エンボスで構成した場合と比べて、より曲折しやす
くなっており、特に、臀部の割れ目Cに対応する箇所で
容易に曲折するようになっている。
【0049】図10は、曲折部40を形成するための曲
折案内部の第3の変形例を概略的に示す模式図である。
図において、曲折案内部41−3は、吸収体24の曲折
部40が位置する個所で、使用者の臀部の膨らみに対応
して、図示のような2股となるように空孔を構成したも
のである。これにより、使用者の下半身の前部から中央
に相当する領域では平面的形状であり、これより後ろに
いくに従って、短手方向中央の幅が狭まり、短手方向両
端は幅を広げることで、使用者の臀部の立体的な形状に
よりフィットするように曲折させることができる。
【0050】図11は、曲折部40を形成するための曲
折案内部の第4の変形例を概略的に示す模式図である。
図において、曲折案内部41−4は、吸収体24の曲折
部40が位置する個所で、長手方向の空孔の他に、これ
と交差する方向に延びる複数の空孔を設けている。これ
により、使用者の臀部の立体的な形状のうち、特に、身
体の前後方向の円形形状に対応して、より立体的な後パ
ッド部を形成することができると共に、曲折部40周辺
に吸収体が重なって生じる皺(ギャザー)をあまり作ら
ないで済み、使用者の身体に不快な感触を与えにくい。
【0051】図12は、曲折部40を形成するための曲
折案内部の第5の変形例を概略的に示す模式図である。
図において、曲折案内部41−5は、吸収体24の曲折
部40が位置する個所で、長手方向に沿って交差する切
れ目を連続的に曲折部の延びる方向に沿って設けてい
る。これにより、図11の場合とほぼ同様に、使用者の
臀部の立体的な形状のうち、特に、身体の前後方向の円
形形状に対応して、より立体的な後パッド部を形成する
ことができると共に、曲折部40周辺に皺(ギャザー)
をあまり作らないで済み、使用者の身体に不快な感触を
与えにくい。また、図11のように吸収体を所定の幅で
切除する場合と比べて、単に切れ目をいれるだけである
から、製造が容易である。
【0052】図13は、曲折部40を形成するための曲
折案内部の第6の変形例を概略的に示す模式図である。
図において、曲折案内部41−6は、吸収体24の曲折
部40が位置する個所で、長手方向に沿って連続するエ
ンボスを設けている。このため、使用者の臀部の割れ目
Cに対応する箇所で容易に曲折するようになっている。
また、エンボスで形成したので、スリットを構成する場
合と比べて製造しやすい。
【0053】図14は、曲折部40を形成するための曲
折案内部の第7の変形例を概略的に示す模式図である。
図において、曲折案内部41−7は、吸収体24の曲折
部40が位置する個所で、長手方向に沿って断続的に連
続するエンボスを設けており、図3もしくは図4の構成
と一致している。このため、使用者の臀部の割れ目Cに
対応する箇所で容易に曲折するようになっている。ま
た、エンボスで形成したので、スリットを構成する場合
と比べて製造しやすい。
【0054】図15は、曲折部40を形成するための曲
折案内部の第8の変形例を概略的に示す模式図である。
図において、曲折案内部41−8は、吸収体24の曲折
部40が位置する個所で、長手方向に沿って連続するエ
ンボスを設ける他、使用者の臀部の膨らみの上の位置と
下の位置で、臀部を囲むような形状のエンボスをさらに
設けている。これにより、使用者の臀部の立体的な形状
によりフィットするように曲折させることができる。ま
た、エンボスで形成したので、スリットを構成する場合
と比べて製造しやすい。
【0055】図16は、曲折部40を形成するための曲
折案内部の第9の変形例を概略的に示す模式図である。
図において、曲折案内部41−9は、吸収体24の曲折
部40が位置する個所で、その中心から左右にほぼ対称
な形状で、使用者の臀部の膨らみが高くなる方向に沿っ
て、2つの双曲線状のエンボスを設けている。これによ
り、使用者の臀部の立体的な形状によりフィットするよ
うに曲折させることができる。また、エンボスで形成し
たので、スリットを構成する場合と比べて製造しやす
い。
【0056】図17は、曲折部40を形成するための曲
折案内部の第10の変形例を概略的に示す模式図であ
る。図において、曲折案内部41−10は、図11で説
明した形状とほぼ同じ形状をエンボスで形成している。
このため、第4の変形例と同じ作用を発揮するととも
に、エンボスで形成したので、スリットを構成する第4
の変形例の場合と比べて製造しやすい。
【0057】図18は、曲折部40を形成するための曲
折案内部の第11の変形例を概略的に示す模式図であ
る。図において、曲折案内部41−11は、複数,例え
ば2枚の吸収体層45,46でなる吸収体24を有して
おり、表面材25側を上層45として、バックシート2
2側を下層46としたものである。図19は、図18の
B−B線概略断面図であり、図において、上層45に位
置する吸収体の曲折案内部45aが下層46に位置する
吸収体の曲折案内部46aよりも小さく形成されてい
る。これにより、失禁パッド20の曲折部40が身体に
当接する個所において、曲折案内部を上層側で小さくす
ることで、身体に接触する場合の刺激を小さくすること
ができるようになっている。
【0058】図20は、失禁パッド20について、曲折
部40と弾性体44との関係を説明するための図であ
る。図20は、図1と比較して、曲折部40に弾性体4
4が配置される様子が示されている点だけが異なってい
る。また、図21は、図20のC−C線概略断面図、図
22は、図20のD−D線概略断面図で、ともに引き延
ばした状態を示している。
【0059】図21及び図22に示されているように、
曲折部40の曲折案内部41は、図8で説明したよう
に、吸収体24を、曲折部40の位置で所定幅だけ切除
して分離することにより形成したスリット51とされて
いる。そして、弾性体44は、このスリット51に沿っ
て配置されており、表面剤25側もしくはバックシート
22側と接着されることにより固定されている。この弾
性体44は、長さ方向に収縮する力を発揮する収縮手段
であって、曲折部40に曲げ応力をかけ続けることによ
って、曲折部40の形態を安定的に保持することができ
る。すなわち、曲折部40の形成には、必ず弾性体44
等の曲げ応力の付与手段を必要とするわけではないが、
これを備えることにより、形成した曲折部40の形態保
持性を向上させることができる。
【0060】ここで、図1及び図2を参照しての説明で
は理解しにくかったサイド表面材29,30の詳しい説
明を図21及び図22を利用して、詳細に説明する。図
22において、サイド表面材29とサイド表面材30
は、それぞれ立体ギャザー部26を形成するための弾性
体55を収容している。この弾性体55は、サイド表面
材29と30の内端54を折り曲げて袋状にすることに
より収容している。内端54はサイド表面材29,30
に対して、例えば、ヒートシールを用いて一体的に固定
している。弾性体55はたとえば線状の弾性材料、具体
的にはゴム等により作られていて、サイド表面材29,
30の袋状部分の中に収容されている。なお、バックシ
ート、サイド表面材等の別部材の接触部は、基本的にホ
ットメルトにより接着されているが図面の簡単化のため
に表示を省略している。
【0061】図23は、図22で示した弾性体44が、
接着剤57等の固着手段を介して、バックシート22側
に固定されている構成を示している。このような構成に
よれば、弾性体44の収縮による皺が身体に当接する表
面材側に形成されることが少ないので、不快な刺激が生
じない。また、液体不透過性のバックシート22に接着
することで、強固に固定される。
【0062】図24ないし図26は、失禁パッドの第2
の実施形態を示しており、図24はその全体斜視図、図
25は、図24のI−I線断面図、図26は、図24の
J−J線断面図である。この第2の実施形態において、
第1の実施形態と同じ符号を付した箇所は同一の構成で
あるから重複する説明は省略し、相違点を中心に説明す
る。
【0063】この実施形態では、失禁パッド80に設け
られた曲折部81の構成が異なっている。つまり、曲折
部81は、第1の実施形態と同様の作用を発揮するもの
であるが、その形成の仕方は、以下の通りである。この
曲折部81は、表面材25側が凸となるように2つ折り
にされる。この場合、曲折部81のバックシート22側
は、内方に折り込まれることで、バックシート22の互
いに対向する対向面82と83が接着部84により接着
されている。これにより、曲折部81のバックシート2
2側は、内方に折り込まれることで、凹部となり(図2
6参照)、内側に折り込まれる。この折り込まれた部分
である互いに対向した対向面82と83が接着されるこ
とで、曲折部81の形態が安定的に保持される。また、
それ以外の点では、この実施形態も第1の実施形態と同
じ作用効果を発揮することができる。
【0064】図27ないし図29は、失禁パッドの第3
の実施形態を示しており、図27はその全体斜視図、図
28は、図27のK−K線断面図、図29は、図27の
L−L線断面図である。この第3の実施形態において、
第1の実施形態と同じ符号を付した箇所は同一の構成で
あるから重複する説明は省略し、相違点を中心に説明す
る。
【0065】この実施形態では、特に、後パッド部31
に特徴的な3つの弾性体を配置している。弾性体44
は、曲折部40の配置される弾性体であり、図20ない
し図22で説明したものと同じである。さらに、後パッ
ド部31には、この弾性体44だけでなく、弾性体44
とほぼ平行して、この弾性体44の両側に所定の間隔を
隔てて、2つの他の弾性体91,92を配置している。
これにより、曲折部40の両側に、平行して他の弾性体
91,92を配置することにより、使用者の臀部の前後
方向の丸みに対して、より忠実に沿わせた形状とするこ
とができ、失禁パッド90が身体からの浮き上がった状
態となることをより確実に防止することができる。この
時、弾性体44の収縮力が他の弾性体91,92の収縮
力よりも強い方が、臀部の立体的形状によりフィットさ
せることができる。また、それ以外の点では、この実施
形態も第1の実施形態と同じ作用効果を発揮することが
できる。
【0066】図30は、失禁パッドの第4の実施形態を
示しており、この第4の実施形態において、第1の実施
形態と同じ符号を付した箇所は同一の構成であるから重
複する説明は省略し、相違点を中心に説明する。この失
禁パッド95では、バックシート22の表面22aに
は、仮固定部が形成されている。この実施形態では、特
に、仮固定部は、曲折部40を挟んだ各吸収体24,2
4の対応して、バックシート22の表面22aに製品の
長さ方向に沿って形成された一対の接着部96,97を
備えている。この時、一対の接着部96,97は、曲折
凹部43を除いた部分に設けられているため、仮固定さ
れた下着による影響をうけにくく、曲折状態を保持でき
る。
【0067】この接着部96,97には、図51で説明
したと同様なハクリ紙が付けられる。そして、このハク
リ紙を手で剥がすと、各接着部96,97が露出するよ
うになっている。これにより、各接着部96,97を使
用者の下着の内面に接着して仮固定することにより、失
禁パッド95は一層位置ずれを生じにくい。
【0068】さらに、この失禁パッド95は、後パッド
部31の長手方向端部に切り欠き部98を備えている。
図31は、この切り欠き部98の位置を示す説明図であ
って、切り欠き部98は、失禁パッド95の長さ方向端
部の先端に位置している。この位置は、曲折部40の長
さ方向の延長上であり、表面材25とバックシート22
とが直接接着された失禁パッド95の端部に設けられ、
表面材25とバックシート22の接着部を残した端部が
切り欠かれる。
【0069】図32に示すように、後パッド部31の先
端に切り欠きを形成しない場合、その端部94は、曲折
部40の機能により表面材25側に湾曲し、この先端部
94は内側に向かう。すなわち、使用者が失禁パッド9
5を装着した時に、このような端部94は、地肌に当た
って不快な刺激となる。このため、図33に示すよう
に、この端部94を切除した切り欠き部98を形成する
ことにより、後パッド部31の外縁を切り欠くことで、
使用者の身体に対する不快な刺激を低減することができ
る。また、それ以外の点では、この実施形態も第1の実
施形態と同じ作用効果を発揮することができる。
【0070】次に、吸収性製品としての失禁パッドの製
造方法の実施形態として、第1の製造方法を説明する。
図34は第1の製造方法を簡単に示す工程図であり、図
において、バックシート22の材料が一方向に長いシー
ト状材料22Aとして矢印方向に送られる。ここで、カ
ット後に製品単位の大きさに対応したシート状材料22
Aは、長さ方向に連続して配置されており、その中央部
の曲折部に対応した領域に、接着部57を、例えばホッ
トメルト等の接着剤をホットメルトノズル等の適用手段
61によって適用することにより形成する。
【0071】シート状材料22Aの長さ方向に沿って、
伸長した状態の長く引き延ばされた弾性体材料44A
が、各接着部57に対応した中央部の接着剤適用部位の
上に位置するように当接手段62により配置される。次
に、シート状材料22Aの接着部57に対応した中央部
の接着剤適用部位(第1の接着剤適用部位)の短手方向
の両側に、ホットメルトノズル等の適用手段64を用い
て、それぞれ第2の接着剤適用部位63,63を連続的
に形成する。
【0072】次に、コンベヤベルト65により搬送され
た製品単位に外形をカットした吸収体24が、上述した
第1の接着剤適用部位である接着部57が曲折部となる
位置に合わせて載置され、接着部57と第2の接着剤適
用部位63,63とにより接着され、さらにその上に、
シート状の表面材材料25Aが重ねられて、第2の接着
剤適用部位63,63により接着される。これにより、
バックシート用のシート状材料22Aに吸収体24と表
面材材料25Aが積層された積層体67が形成される。
この一方向に長い積層体67は、部分カッター等の切断
手段66により、点線で示す製品単位の外形の外側に対
応した所定間隔毎に、前記弾性体材料44Aがカットさ
れる。ここで、工程図の下に示した部分平面図に示すよ
うに、カット後において、バックシート22,吸収体2
4,表面材25の積層体67の中に、収縮した弾性体4
4が入り込む。この時、弾性体44は、接着部57と接
着された部分は収縮せずに、収縮力を保持し、弾性体4
4の接着部57と接着されていない両端部は短く収縮し
て積層体67の中に入り込む。この結果、弾性体44が
収縮により通過した開口がカット部分に対応して積層体
67の製品単位における長手方向の両端部にS1,S2
として形成され、この部分で弾性体44に沿って外部と
連通している。
【0073】図34のP2はP1の箇所からの続き工程
であり、P2において、積層体67は、開口S1,S2
の閉鎖手段を兼ねる接着手段であるヒートシール68に
より塞がれる。具体的には、ヒートシール68は対とな
る2つの圧着ローラに製品外形に沿った加熱部を備える
圧着ローラであり、積層体67を挟んで、個々の製品外
形にそう周縁部をヒートシールする。次に、製品カッタ
ー69により、このヒートシール部の外側をカットし
て、失禁パッド20を形成する。このように、本製造方
法によれば、バックシート22の曲折部40を形成すべ
き中央部に弾性体44を固定して、吸収体24及び表面
材25が積層された製品を得ることができる。この場
合、弾性体44の収縮により開いた開口S1,S2を塞
ぐことで、バックシート22と吸収体24の間から、こ
れら開口S1,S2を通って、吸収された体液等の液体
が外部に漏れ出ることを有効に防止することができる。
【0074】次に、吸収性製品としての失禁パッドの製
造方法の実施形態として、第2の製造方法を説明する。
図35において、図34の構成と共通する箇所は同じ符
号を付して重複する説明は省略する。図35の製造方法
では、バックシート22の材料が一方向に長いシート状
材料22Aとして矢印方向に送られている。シート状材
料22Aの中央部の曲折部に対応した領域に、接着部5
7を、例えばホットメルト等の接着剤をホットメルトノ
ズル等の適用手段61によって適用することにより形成
する。
【0075】シート状材料22Aの長さ方向に沿って、
伸長した状態の長く引き延ばされた弾性体材料44A
が、各接着部57の上に位置するように当接手段62に
より配置される。次いで、弾性体の切断手段である部分
カッター71により、弾性体材料44Aの上記伸長状態
を保持したままで、短手方向に沿って切断することで、
製品単位の弾性体44とする。これにより、弾性体44
の接着部57と固定された領域は、長さ方向に伸長され
た状態を保ったまま、シート状材料22Aに固定され
る。
【0076】次いで、幅の広い接着剤適用手段として、
シート状材料22Aの幅方向の大きさの全体に接着剤を
適用できるようなホットメルトノズル72により、シー
ト状材料22Aの上面の全体に、例えばスパイラル状,
ジグザグ状やべた塗り等で接着剤を適用する。次に、コ
ンベヤベルト65により搬送された製品単位に外形をカ
ットした吸収体24が、上述した接着部57が曲折部と
なる位置に合わせて載置され、シート状材料22Aの上
面の接着剤により接着される。図35のQ2はQ1の箇
所からの続き工程であり、Q2において、シート状材料
22Aの上には、吸収体24の上から表面材材料25A
が積層される。この時、表面材材料25Aには、サイド
不織布等を形成しておく。これにより、バックシート2
2の曲折部40を形成すべき中央部に弾性体44を固定
して、吸収体24及び表面材25が積層された積層体6
7が形成される。
【0077】次に、製品カッター69により、製品の外
形にそって周囲に接着部を残しつつ、周縁接着部73の
外側をカットして、失禁パッド20を形成する。このよ
うに、本製造方法によれば、バックシート22の曲折部
40を形成すべき中央部に弾性体44を固定して、吸収
体24及び表面材25が積層された製品を得ることがで
きる。この場合、第1の製造方法のように、弾性体44
の収縮により開いた開口S1,S2等が工程上形成され
ないので、比較的簡単に製造することができる。
【0078】次に、吸収性製品としての失禁パッドの製
造方法の実施形態として、第3の製造方法を説明する。
図36に示されているように、矢印方向に沿って第1の
カバーシート71が送られて来る。この第1のカバーシ
ート71の上の中央部に、ホットメルトノズル85等の
接着剤供給手段から接着剤,例えば、ホットメルトが適
用され、接着部72が所定間隔をおいて連続的に形成さ
れる。
【0079】一方、テンションローラ等の供給手段86
により、伸長した状態の長く引き延ばされた弾性体材料
44Aが、各接着部72の上に位置するように供給され
る。そして、弾性体材料44Aが、各接着部72に接着
された状態で、その上から、第2のカバーシート74が
ローラ等の供給手段87を介して供給され、第1のカバ
ーシート71と弾性体材料44Aと第2のカバーシート
74の第1の積層体が形成される。
【0080】図37は、この第1の積層体89を拡大し
て示している。この図では、理解の便宜のため、第1の
カバーシート71と第2のカバーシート74の間の弾性
体材料44Aや接着部72を実線で表している。図示さ
れているように、第1の積層体89は、長さ方向の所定
間隔毎に幅方向に沿った仮想の切断線Cに沿って切断さ
れるが、切断前に、弾性体材料44Aの領域を除いて、
切断線Cと第1の積層体89の外周に沿った右上がりの
斜線で示す領域が接着される。次いで、切断線Cにそっ
て切断されると、図38(a)に示すように、カット後
の第1の積層体73内で、伸長力を絶たれた弾性体44
が収縮する。この時のカット後の第1の積層体73の断
面構造が図38(b)に示されている。
【0081】この場合、弾性体44は、接着部72と接
着された部分は収縮せずに、収縮力を保持し、弾性体4
4の接着部72と接着されていない両端部は短く収縮し
て積層体73の中に入り込む。つまり、図39に示すよ
うに、カット後の第1の積層体73においては、弾性体
44のL1の部分は収縮力を保持しており、両端部L
2,L2は収縮力を有していない状態となる。
【0082】このような構造のカット後の第1の積層体
73の矢印M方向の収縮力に抗して、このカット後の第
1の積層体73を保持しつつ、図40に示すように、帯
状に形成されて矢印方向に送られるバックシート用シー
ト22Aの上へ所定間隔で接着する。この接着箇所は、
製品の曲折部40の位置に対応している。次いで、バッ
クシート用シート22Aに、図示しない手段でシート状
に供給される吸収体及び表面材を積層配置して接着し、
このバックシート,吸収体,表面材でなる第2の積層体
(図示せず)を製品外形に沿ってカットする。これによ
り、曲折部40内に弾性体を収容した失禁パッド20を
製造することができる。
【0083】図41は、カット後の第1の積層体73の
矢印M方向の収縮力に抗して、このカット後の第1の積
層体73を保持する手段の一例を示す図である。図41
のN1の箇所は、図36のN1の箇所と一体に連続して
おり、第1の積層体89は、ローラカッター79等の切
断手段に送られる。ローラカッター79によりカット後
の第1の積層体73は、このローラカッター79と隣接
配置された第1のバキュームローラ76に渡される。こ
の第1のバキュームローラ76には、第2のバキューム
ローラ77が隣接しており、カット後の第1の積層体7
3が所定の間隔をおいて連続するように等の調整がされ
る。
【0084】一方、帯状のバックシート用シート22A
の上に、第2のバキュームローラ77により吸着された
カット後の第1の積層体73の保持間隔と一致した接着
部78が、ホットメルトノズル15等の接着剤供給手段
により形成されている。そして、第2のバキュームロー
ラ77に保持されたカット後の第1の積層体73がバッ
クシート用シート22A上の各接着部78に当接される
ことにより、このカット後の第1の積層体73が、バッ
クシート用シート22Aの上へ所定間隔で接着される。
【0085】図42は、第1及び第2のバキュームロー
ラ76,77の構成を説明するための図であり、(a)
は全体図、(b)は、部分断面図である。バキュームロ
ーラ76,77の円筒表面には、カット後の第1の積層
体73の大きさに対応した形状と大きさでなる保持部1
8が所定間隔で形成されている。保持部18の周縁部,
少なくとも両端縁に吸引孔16,17が形成されてい
る。これにより、各吸引孔16,17が真空引きするこ
とにより、伸長された状態のカット後の第1の積層体7
3の収縮力がかかっていない両端部を保持することがで
きるようになっている。
【0086】このように、第3の製造方法によれば、第
1及び第2のカバーシート71,74の間に弾性体44
を固定した収縮機能をもつカット後の第1の積層体73
を、収縮しないように保持しつつバックシート側に固定
することができるので、第1の製造方法のように、製造
の過程で積層体の間と連絡した開口をつくることがな
く、このような開口を塞ぐ等の面倒な処理を必要としな
いで、失禁パッド20を製造することができる。
【0087】ところで本発明は上記実施の形態に限定さ
れるものではない。上述の実施の形態の吸収性製品の例
として失禁パッドを図示しているが、これに限らず失禁
パッド以外の吸収性製品、たとえば女性用生理用品や、
オムツ等種々の製品に適用することができる。また、上
述の実施形態では、層構造の2層の吸収体の例を説明し
たが、吸収体は単層でも、あるいは2層より多い多層の
吸収体で構成してもよい。上述の各実施形態の個別の構
成は、必要により省略したり、説明しない他の構成と組
み合わせてもよい。
【0088】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
失禁パッド,生理用ナプキン,オシメ等の吸収性製品に
おいて、複雑な3次元形状の身体に好適にフィットし
て、体液が外に漏れだすことを防止し、しかも、装着状
態を外部からきわめて判別しにくくした吸収性製品とそ
の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の吸収性製品の第1の実施形態に係る失
禁パッドを示す前方から見た斜視図。
【図2】本発明の吸収性製品の第1の実施形態に係る失
禁パッドを示す後方から見た斜視図。
【図3】図1のA−A線概略断面図。
【図4】図1のA−A線概略断面の他の例を示す図。
【図5】図1のA−A線概略断面のさらに他の例を示す
図。
【図6】図1の失禁パッドを装着した様子を示す図。
【図7】図1の失禁パッドの曲折部を形成するための曲
折案内部の第1の変形例を示す概略斜視図。
【図8】図1の失禁パッドの曲折部を形成するための曲
折案内部の第1の変形例を示す概略平面図。
【図9】図1の失禁パッドの曲折部を形成するための曲
折案内部の第2の変形例を示す概略平面図。
【図10】図1の失禁パッドの曲折部を形成するための
曲折案内部の第3の変形例を示す概略平面図。
【図11】図1の失禁パッドの曲折部を形成するための
曲折案内部の第4の変形例を示す概略平面図。
【図12】図1の失禁パッドの曲折部を形成するための
曲折案内部の第5の変形例を示す概略平面図。
【図13】図1の失禁パッドの曲折部を形成するための
曲折案内部の第6の変形例を示す概略平面図。
【図14】図1の失禁パッドの曲折部を形成するための
曲折案内部の第7の変形例を示す概略平面図。
【図15】図1の失禁パッドの曲折部を形成するための
曲折案内部の第8の変形例を示す概略平面図。
【図16】図1の失禁パッドの曲折部を形成するための
曲折案内部の第9の変形例を示す概略平面図。
【図17】図1の失禁パッドの曲折部を形成するための
曲折案内部の第10の変形例を示す概略平面図。
【図18】図1の失禁パッドの曲折部を形成するための
曲折案内部の第11の変形例を示す概略平面図。
【図19】図18のB−B線概略断面図。
【図20】図1の失禁パッドの曲折部の弾性体の配置を
示す斜視図。
【図21】図20のC−C線概略断面図。
【図22】図20のD−D線概略断面図。
【図23】図20のD−D線概略断面図の他の構成を示
す図。
【図24】本発明の吸収性製品の第2の実施形態に係る
失禁パッドを示す前方から見た斜視図。
【図25】図24のI−I線概略断面図。
【図26】図24のJ−J線概略断面図。
【図27】本発明の吸収性製品の第3の実施形態に係る
失禁パッドを示す前方から見た斜視図。
【図28】図27のK−K線概略断面図。
【図29】図27のL−L線概略断面図。
【図30】本発明の吸収性製品の第4の実施形態に係る
失禁パッドを示す後方から見た斜視図。
【図31】図20の失禁パッドの概略平面図。
【図32】図20の失禁パッドの後パッド部の構成を示
す図。
【図33】図20の失禁パッドの後パッド部の切り欠き
部を示す図。
【図34】本発明の吸収性製品のの実施形態に係る失禁
パッドの第1の製造方法を示す概略工程図。
【図35】本発明の吸収性製品のの実施形態に係る失禁
パッドの第2の製造方法を示す概略工程図。
【図36】本発明の吸収性製品の実施形態に係る失禁パ
ッドの第3の製造方法における伸長した弾性体を接着す
る様子を示す概略平面図。
【図37】図36の製造方法において、第1の積層体を
得るためのカット部を示す概略斜視図。
【図38】図37の切断処理により得られたカット後の
第1の積層体の構成を示し、(a)はその概略斜視図、
(b)はその概略断面図。
【図39】図37の切断処理により得られたカット後の
第1の積層体における弾性体の構成を示す概略斜視図。
【図40】図37の切断処理により得られたカット後の
第1の積層体をバックシート材料に接着する様子を示す
概略斜視図。
【図41】図36の後工程を示す工程図。
【図42】図41の工程に使用されるバキュームローラ
の図であり、(a)はその概略斜視図、(b)はその要
部断面図である。
【図43】従来の失禁パッドの構成を示す概略断面図。
【図44】図51の失禁パッドを装着した様子を示す
図。
【符号の説明】
20・・・失禁パッド(吸収性製品)、22・・・バッ
クシート、23・・・ティッシュ、24・・・吸収体、
25・・・表面材、26・・・立体ギャザー部、40・
・・曲折部、41・・・曲折案内部、L・・・失禁パッ
ドの長手方向、T・・・失禁パッドの短手方向。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61F 13/511 A61F 13/18 310 13/539 A41B 13/02 K Fターム(参考) 3B029 BD12 BD13 BF02 4C003 AA04 AA07 BA03 DA04 DA08 EA02 HA05 4C098 AA09 CC05 CC10 CC12 CC15 DD10 DD25 DD26 DD30

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方向に長い形状を有しており、 液体の透過を防止するバックシートと、 身体に接触する面側に配置される液体透過性の表面材
    と、 前記バックシートと前記表面材との間に配置されて前記
    表面材を透過した液体を吸収して保持する吸収体とを備
    えていて、 前記一方向に長い形状に関して、少なくとも、一端側の
    領域の短手方向中央部に、前記表面材側に凸となるよう
    に曲折された曲折部が形成されていることを特徴とす
    る、吸収性製品。
  2. 【請求項2】 前記吸収体の前記曲折部に対応した部分
    に曲げ応力が集中する曲折案内部を設けることを特徴と
    する、請求項1に記載の吸収性製品。
  3. 【請求項3】 前記曲折案内部は、前記吸収体の前記曲
    折部に対応した箇所に、長手方向に沿って形成された、
    ひとつまたは連続する複数の空孔もしくはスリットによ
    り設けられていることを特徴とする、請求項2に記載の
    吸収性製品。
  4. 【請求項4】 前記曲折案内部は、前記吸収体の前記曲
    折部に対応した箇所に、長手方向に沿ってエンボス加工
    することにより設けられていることを特徴とする、請求
    項2に記載の吸収性製品。
  5. 【請求項5】 前記吸収体が複数の吸収体層を積層して
    形成されていることを特徴とする、請求項1ないし4の
    いずれかに記載の吸収性製品。
  6. 【請求項6】 前記複数の吸収体層の表面材側を上層と
    して、バックシート側を下層とした時、上層に位置する
    吸収体の曲折案内部が下層に位置する吸収体の曲折案内
    部よりも小さく形成されていることを特徴とする、請求
    項5に記載の吸収性製品。
  7. 【請求項7】 前記曲折部に沿って、製品の長さ方向に
    縮む収縮力を発生する弾性体を配置したことを特徴とす
    る、請求項1ないし6のいずれかに記載の吸収性製品。
  8. 【請求項8】 前記弾性体が前記吸収体と前記バックシ
    ートの間に配置されて、バックシート側に固定されてい
    ることを特徴とする、請求項7に記載の吸収性製品。
  9. 【請求項9】 前記曲折部に配置される前記弾性体とほ
    ぼ平行して、この弾性体両側に所定の間隔を隔てて、さ
    らに他の弾性体を配置することを特徴とする、請求項7
    または8のいずれかに記載の吸収性製品。
  10. 【請求項10】 前記他の弾性体が前記表面材または前
    記吸収体と前記バックシートの間に配置されて、バック
    シート側に固定されていることを特徴とする、請求項9
    に記載の吸収性製品。
  11. 【請求項11】 前記曲折部は、前記表面材側が凸とな
    って折り曲げられるとともに、前記曲折部のバックシー
    ト側は、内方に折り込まれることで、互いに対向する対
    向面が接着されていることを特徴とする、請求項1に記
    載の吸収性製品。
  12. 【請求項12】 前記バックシート表面には、下着と接
    着される仮固定部を備えており、この仮固定部が、前記
    曲折部を除いた領域に形成されているいることを特徴と
    する、請求項1ないし11のいずれかに記載の吸収性製
    品。
  13. 【請求項13】 前記曲折部の長さ方向の端部におい
    て、表面材とバックシートとが固定されており、さら
    に、この曲折部の長さ方向端部を延長した領域の外縁が
    切りかかれていることを特徴とする、請求項1ないし1
    2のいずれかに記載の吸収性製品。
  14. 【請求項14】 バックシート用シートの中央部であっ
    て、製品に対応した長さ方向の各端部よりも内側の位置
    に接着剤を適用し、 長さ方向に沿って伸長した弾性体を前記バックシート用
    シートの中央部の接着剤適用部位に載置し、 前記バックシートの前記中央部の接着剤適用部位の短手
    方向に関して両側に接着剤を適用し、 次いで、その上に吸収体及び表面材を順次配置して積層
    体を形成し、 前記伸長している弾性体を、製品に対応した間隔でカッ
    トし、 前記カットにより前記弾性体が前記中央部の接着剤適用
    部位に向かって積層体内部に収縮した結果残る製品周縁
    部の開口を塞ぎ、 製品外形に沿って前記露出した弾性体及び積層体をカッ
    トすることを特徴とする、吸収性製品の製造方法。
  15. 【請求項15】 長さ方向に沿って伸長した弾性体を、
    この弾性体の収縮力に対抗しつつ保持して、長さ方向の
    所定間隔毎にカットし、 次いで、前記保持状態のまま前記カットした弾性体を、
    中央部であって長さ方向の各端部よりも内側の位置に予
    め接着部を形成したバックシート用シートの前記接着部
    に当接させて接着し、 その後前記バックシート用シートに、シート状に供給さ
    れる吸収体及び表面材を積層配置して接着し、 このバックシート,吸収体,表面材の積層体を製品外形
    に沿ってカットするようにしたことを特徴とする、吸収
    性製品の製造方法。
  16. 【請求項16】 第1のカバーシートの中央部であっ
    て、長さ方向の各端部よりも内側の位置に接着剤を適用
    し、 長さ方向に沿って伸長した弾性体を前記第1のカバーシ
    ートの接着剤適用部位に載置するとともに、その上に第
    2のカバーシートを積層し、 次いで、前記積層体を、弾性体の収縮力に対抗して保持
    しつつ、所定間隔毎に幅方向に沿ってカットし、 続いて、前記保持状態のまま前記積層体を、予め中央部
    であって長さ方向の各端部よりも内側の位置に接着部を
    形成したバックシート用シートの前記接着部に当接させ
    て接着し、 その後前記バックシート用シートに、シート状に供給さ
    れる吸収体及び表面材を積層配置して接着し、 このバックシート,吸収体,表面材の積層体を製品外形
    に沿ってカットするようにしたことを特徴とする、吸収
    性製品の製造方法。
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