JP2002294206A - 固体可塑剤水分散液およびそれを含有する熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

固体可塑剤水分散液およびそれを含有する熱可塑性樹脂組成物

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JP2002294206A
JP2002294206A JP2001093188A JP2001093188A JP2002294206A JP 2002294206 A JP2002294206 A JP 2002294206A JP 2001093188 A JP2001093188 A JP 2001093188A JP 2001093188 A JP2001093188 A JP 2001093188A JP 2002294206 A JP2002294206 A JP 2002294206A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 原料の固体可塑剤の保存安定性が良好な水分
散液及びこれを用いた感熱性粘着剤の提供。 【解決手段】 式(1)又は(2)の固体可塑剤Aを固
形分濃度で45重量%以上と、式(3)〜(6)のポリ
オキシエチレンポリアラルキルフェニルエーテルの硫酸
塩又はリン酸塩からなるアニオン系界面活性剤Bとを含
有する固体可塑剤水分散液。 (R〜Rは炭化水素基又は複素環式基、Aは2価の
炭化水素基又は複素環式基、kは0又は1、mは0〜3
の整数、RとRとA、RとRとA、RとR
とR、R〜Rは2以上の基が結合してリンを含む
環を形成してもよい) (Rはアラルキル基、Mはアルカリ金属、RはH、
アルキル基又はヒドロキシアルキル基、mは1〜5の、
nは10〜20の整数。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、所謂ディレイドタ
ックラベル用途に用いられる固体可塑剤水分散液、熱可
塑性樹脂組成物、感熱性粘着剤、感熱性粘着剤積層体及
びその製造方法に関し、更に詳しくは、固体可塑剤の保
存安定性が良好な固体可塑剤水分散液及びそれを含有す
る熱可塑性樹脂組成物と、該熱可塑性樹脂組成物を用い
ることにより、常温では粘着性を有さず、加熱によって
粘着性を発現する感熱性粘着剤、感熱性粘着剤積層体及
びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、瓶、ペットボトル等の容器に貼付
するラベルとして、ラベル基材上に粘着剤を塗工すると
同時に容器に貼付するグルーラベルや、ラベル基材上に
粘着剤及び剥離紙を順次形成した粘着ラベル等が使用さ
れている。しかし、グルーラベルは、粘着剤の粘度の管
理や粘着剤を塗工する機械の清掃等の手間を要するた
め、最近ではあまり好まれないのが実状である。また、
剥離紙を形成した粘着ラベルは、ラベルから剥がした大
量の剥離紙がゴミとして発生するため、その処分に手間
を要するとともに、資源の節減の観点からも好ましくな
い。
【0003】このような問題を解決するラベルとして、
ディレイドタックラベルと称されるものが知られてい
る。ディレイドタックラベルは、常温では非粘着性であ
るが加熱によって粘着性を発現する感熱性粘着剤の層を
ラベル基材上に形成したものであり、剥離紙が不要で、
しかも加熱するだけで容易に容器に貼付することができ
るという利点を有している。ディレイドタックラベル
は、通常、ガラス転移温度が0〜30℃程度のバインダ
ー樹脂層に、固体可塑剤の粒子と、必要に応じて粘着付
与剤の粒子とを散在させ、加熱によって固体可塑剤を溶
融し、これによってバインダー樹脂を可塑化して粘着性
を発現させるものである。固体可塑剤としては、例えば
ジシクロヘキシルフタレートがよく知られている(特開
昭61−9479号公報、特開平7−278521号公
報、特開平7−145352号公報、特開平8−333
565号公報など)。
【0004】上述のようなディレイドタックラベルは、
最近ではエマルジョン型の感熱性粘着剤を基材の裏面に
塗工した後、乾燥のための加熱工程を経て製造されるこ
とが多い。その場合の加熱温度は、粘着剤層の形成段階
でジシクロヘキシルフタレートが溶融して粘着性が発現
してしまわないように、45℃以下の低温であることが
必要とされている。しかし、このような低温の加熱で
は、加熱乾燥工程に時間を要するため、ディレイドタッ
クラベルの生産性が低下してしまうという問題点があ
る。また、ディレイドタックラベルでは、剥離紙を使用
していないため、重ねたまま、例えば夏場の高温下で長
期間保存すると、ジシクロヘキシルフタレートによるバ
インダー樹脂の可塑化が徐々に起こり、ラベル同士が互
いに付着する所謂ブロッキングが起こってしまう。その
ため、このようなブロッキングを防止する保冷設備が必
要となるという問題点がある。また、従来のディレイド
タックラベルでは、接着強度及び透明性が短期間のうち
に消失するという問題も有している。
【0005】特開平8−325535号公報には、耐ブ
ロッキング性を向上させるため、固体可塑剤として、平
均粒子径が4μm以下のフタル酸ジシクロヘキシル(ジ
シクロヘキシルフタレート)と、融点が70℃以上であ
り平均粒子径が4〜10μmであるN−シクロヘキシル
−p−トルエンスルホンアミドなどの固体可塑剤とを併
用した感熱性粘着シートが開示されている。また、特開
平9−67551号公報には、耐ブロッキング性を高め
るため、固体可塑剤として25℃で固体のベンゼンジカ
ルボン酸エステルを2種以上用いることが提案されてい
る。さらに、特開平9−169870号公報には、従来
の感熱性ディレイドタック型粘着性熱可塑性樹脂組成物
の耐ブロッキング性と接着性とのバランスを改良するた
め、トリベンジルトリメリテートなどの結晶化遅延剤が
開示されている。しかし、これらの固体可塑剤や結晶化
遅延剤を用いても、耐ブロッキング性や、接着強度及び
透明性の持続性の点で必ずしも十分満足できる結果は得
られていない。
【0006】一方、特開2000−103969号公報
などには、接着性が高く、耐ブロッキング性に優れたも
のにするため、固体可塑剤として、特定のリン化合物を
用いた熱可塑性樹脂組成物や感熱性粘着シートが提案さ
れている。しかし、この固体可塑剤としての特定のリン
化合物は、水に対する分散性が悪くて、すなわち保存安
定性が悪くて、取扱性や品質管理上の問題があり、結果
として、熱可塑性樹脂組成物や感熱性粘着剤などの耐ブ
ロッキング性や接着強度等に悪影響を及ぼすという問題
もある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は、感熱性粘着剤を基材上に塗工して感熱性粘着剤
積層体を製造する際、より高い温度で加熱乾燥を行うこ
とができるとともに、高い接着性を長期間持続でき、し
かも耐ブロッキング性に優れる熱可塑性樹脂組成物や感
熱性粘着剤を提供することにある。本発明の他の目的
は、原料として用いる固体可塑剤の保存安定性が良好な
固体可塑剤水分散液を提供することと、製品の生産性が
高く、接着性の持続性に優れ、しかも長期間保存しても
ブロッキングが生じない感熱性粘着剤積層体とその製造
方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成するため鋭意検討した結果、固体可塑剤として
特定のリン化合物を用い、分散剤として特定のアニオン
系界面活性剤を選択すると、固体可塑剤の水への分散性
を非常に高めることができ、その結果水分散性と保存安
定性に優れた固体可塑剤水分散液が得られることを見出
し、さらに、熱可塑性樹脂組成物に、上記の固体可塑剤
水分散液を用いると、熱可塑性樹脂の可塑化が起こり始
める温度を高めることができ、さらに、一旦溶融した固
体可塑剤の再結晶化を防止又は遅延することができ、結
果として、ラベル貼付などを行う温度では、すなわち加
熱時には、十分に粘着性が発現されるだけでなく、発現
した後では、高い接着性を長期間保持できることを見出
し、本発明を完成するに至ったものである。
【0009】すなわち、本発明の第1の発明によれば、
下記一般式(1)又は(2)で表される固体リン化合物
からなる固体可塑剤(A)と、下記一般式(3)若しく
は(4)で表されるポリオキシエチレンポリアラルキル
フェニルエーテル硫酸塩又は下記一般式(5)若しくは
(6)で表されるポリオキシエチレンポリアラルキルフ
ェニルエーテルリン酸塩からなるアニオン系界面活性剤
(B)と、水とを含有する固体可塑剤水分散液であっ
て、固体可塑剤(A)が固形分濃度で少なくとも45重
量%含有されることを特徴とする固体可塑剤水分散液が
提供される。
【0010】
【化3】
【0011】(式中、R〜Rはそれぞれ炭化水素基
又は複素環式基を示し、Aは2価の炭化水素基又は複素
環式基を示し、kは0又は1を示し、mは0〜3の整数
を示す。但し、RとRとA(m=1〜3のとき)、
とRとA(m=1〜3のとき)、RとRとR
(m=0のとき)、RとRとRは、それぞれ2
以上の基が互いに結合してリン原子を含む環を形成して
いてもよい)
【0012】
【化4】
【0013】(式中、Rはアラルキル基を示し、Mは
アルカリ金属を示し、Rは水素、アルキル基、又はヒ
ドロキシアルキル基を示し、mは1〜5の整数を示し、
nは10〜20の整数を示す。) また、本発明の第2の発明によれば、第1の発明におい
て、アニオン系界面活性剤(B)は、ポリオキシエチレ
ントリス(メチルベンジル)フェニルエーテル硫酸ナト
リウムであることを特徴とする固体可塑剤水分散液が提
供される。
【0014】さらに、本発明の第3の発明によれば、第
1又は2の発明の固体可塑剤水分散液に、熱可塑性樹脂
(C)を配合してなる熱可塑性樹脂組成物が提供され
る。また、本発明の第4の発明によれば、第3の発明に
おいて、さらに、固体可塑剤(D)として、オキシベン
ゼン誘導体又はフタル酸エステル類から選択される少な
くとも1種の化合物を配合してなる熱可塑性樹脂組成物
が提供される。さらに、本発明の第5の発明によれば、
第3又は4の発明において、固体可塑剤(A)又は
(A)+(D)の含有量が、熱可塑性樹脂(C)100
重量部に対して30〜1000重量部であることを特徴
とする熱可塑性樹脂組成物が提供される。さらにまた、
本発明の第6の発明によれば、第3〜5のいずれかの発
明において、さらに、粘着付与剤(E)を配合してなる
熱可塑性樹脂組成物が提供される。また、本発明の第7
の発明によれば、第3〜6のいずれかの発明において、
熱可塑性樹脂(C)が、水に分散した水性組成物である
ことを特徴とする熱可塑性樹脂組成物が提供される。
【0015】さらに、本発明の第8の発明によれば、第
3〜7のいずれかの発明の熱可塑性樹脂組成物を含有す
ることを特徴とする感熱性粘着剤が提供される。また、
本発明の第9の発明によれば、第8の発明の感熱性粘着
剤が、基材の少なくとも一方の面にコーティングされて
いることを特徴とする感熱性粘着剤積層体が提供され
る。さらに、本発明の第10の発明によれば、第9の発
明において、感熱性粘着剤積層体が、テープ又はシート
であることを特徴とする感熱性粘着剤積層体が提供され
る。
【0016】また、本発明の第11の発明によれば、基
材の少なくとも一方の面に、第8の発明の感熱性粘着剤
をコーティングして粘着剤層を形成することを特徴とす
る感熱性粘着剤積層体の製造方法が提供される。
【0017】本発明は、上記した如く、固体可塑剤水分
散液やそれを含有する熱可塑性樹脂組成物、及び感熱性
粘着剤積層体などに係るものであるが、その好ましい態
様としては、次のものが包含される。 (1)第1の発明において、アニオン系界面活性剤
(B)は、ポリオキシエチレントリス(メチルベンジ
ル)フェニルエーテル硫酸カリウムであることを特徴と
する固体可塑剤水分散液。 (2)第1の発明において、アニオン系界面活性剤
(B)は、ポリオキシエチレントリス(メチルベンジ
ル)フェニルエーテル硫酸トリエタノールアミンである
ことを特徴とする固体可塑剤水分散液。 (3)第1の発明において、アニオン系界面活性剤
(B)は、ポリオキシエチレントリス(メチルベンジ
ル)フェニルエーテルリン酸ナトリウムであることを特
徴とする固体可塑剤水分散液。 (4)第1の発明において、アニオン系界面活性剤
(B)は、ポリオキシエチレントリス(メチルベンジ
ル)フェニルエーテルリン酸カリウムであることを特徴
とする固体可塑剤水分散液。 (5)第1の発明において、アニオン系界面活性剤
(B)は、ポリオキシエチレントリス(メチルベンジ
ル)フェニルエーテルリン酸トリエタノールアミンであ
ることを特徴とする固体可塑剤水分散液。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の固体可塑剤水分散
液や熱可塑性樹脂組成物などについて、詳細に説明す
る。 1.固体可塑剤水分散液(a) 本発明の固体可塑剤水分散液(a)は、特定の固体リン
化合物からなる固体可塑剤(A)と、特定のアニオン系
界面活性剤(B)と、水とを含有するものであって、該
固体リン化合物を固形分濃度で45重量%以上含有する
ことを特徴とするものである。
【0019】(1)固体可塑剤(A) 本発明の固体可塑剤水分散液に係る固体可塑剤(A)
は、下記一般式(1)又は(2)で表される固体リン化
合物を用いるものである。
【0020】
【化5】
【0021】(式中、R〜Rはそれぞれ炭化水素基
又は複素環式基を示し、Aは2価の炭化水素基又は複素
環式基を示し、kは0又は1を示し、mは0〜3の整数
を示す。但し、RとRとA(m=1〜3のとき)、
とRとA(m=1〜3のとき)、RとRとR
(m=0のとき)、RとRとRは、それぞれ2
以上の基が互いに結合してリン原子を含む環を形成して
いてもよい)
【0022】また、前記一般式(1)で表される化合物
には、下記一般式(1a)、(1b)及び(1c)で表
される化合物が含まれる。
【0023】
【化6】
【0024】(式中、R、R、R、R
1a、R3a、R4aは、それぞれ炭化水素基又は複
素環式基を示し、Aは、2価の炭化水素基又は複素環式
基を示し、kは0又は1を示し、nは1〜3の整数を示
す。但し、R1a、R3a及びR4aは、同時にフェニ
ル基又は4−t−ブチルフェニル基ではない。一般式
(1a)におけるRとRとA、RとRとA、一
般式(1b)におけるR1aとR 3aとR4a、一般式
(1c)におけるRとRとRは、それぞれ2以上
の基が互いに結合してリン原子を含む環を形成していて
もよい。)
【0025】前記R〜R、R1a、R3a、R4a
における炭化水素基には、芳香族炭化水素基、脂環式炭
化水素基及び脂肪族炭化水素基が含まれる。これらの炭
化水素基には、置換基を有していてもよい。
【0026】前記芳香族炭化水素基としては、フェニ
ル、ナフチル基などが挙げられ、代表的な例として、フ
ェニル基;2−クロロフェニル、3−クロロフェニル、
4−クロロフェニル基などのハロゲン原子を有するフェ
ニル基;2−メチルフェニル、3−メチルフェニル、4
−メチルフェニル、2,3−ジメチルフェニル、2,4
−ジメチルフェニル、2,6−ジメチルフェニル、2−
エチルフェニル、4−t−ブチルフェニル基などC
1〜4アルキル基を有するフェニル基などが挙げられ
る。
【0027】また、前記脂環式炭化水素基には、シク
ロペンチル、シクロヘキシル、シクロオクチル基などの
シクロアルキル基;シクロペンテニル、シクロへキセ
ニル基などのシクロアルケニル基;ノルボルニル、ビ
シクロ[4.3.0]ノニル、アダマンチル基などの橋
かけ環炭化水素基などが含まれる。脂環式炭化水素基の
代表的な例として、シクロペンチル、シクロヘキシル、
シクロへキセニル、3,3,5−トリメチルシクロヘキ
シル、3−オキソ−1,5,5−トリメチルシクロヘキ
シル、6−オキソ−2,4,4−トリメチル−1−シク
ロへキセニル、1,7,7−トリメチルノルボルナン−
2−イル基などが挙げられる。
【0028】前記脂肪族炭化水素基としては、メチ
ル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブ
チル、s−ブチル、t−ブチル、ヘキシル、オクチル、
デシル基などの炭素数1〜12程度のアルキル基;ビ
ニル、アリル、1−へキセニル基などの炭素数2〜12
程度のアルケニル基;エチニル、プロピニル基などの
炭素数2〜12程度のアルキニル基などが挙げられる。
脂肪族炭化水素基の代表的な例として、ベンジル、2−
メチルフェニルメチル、2−フェニルエチル基などのア
リール基が結合したアルキル基(アラルキル基)などが
挙げられる。
【0029】前記炭化水素基が有していてもよい置換基
としては、例えば、フッ素、塩素、臭素原子などのハロ
ゲン原子;メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、
イソブチル、s−ブチル、t−ブチル基などのC1〜4
アルキル基;シクロヘキシル基などのシクロアルキル
基;フェニル基などのアリール基;メトキシ、エトキ
シ、イソプロポキシ基などのC1〜4アルコキシ基;フ
ェニルオキシ基などのアリールオキシ基;メトキシカル
ボニル基などのC1〜4アルコキシカルボニル基;アセ
チル、ベンゾイル基などのアシル基;アセチルオキシ基
などのアシルオキシ基;シアノ基;ニトロ基;ヒドロキ
シル基;カルボキシル基;オキソ基などが例示できる。
【0030】また、前記R〜R、R1a、R3a
4aにおける複素環式基には、2−フリル、モルホニ
ル、テトラヒドロピラニル基などの酸素原子含有複素環
式基;2−チエニル基などのイオウ原子含有複素環式
基;1−ピロリル、2−ピリジル、ピペリジノ、2−キ
ノリル基などの窒素原子含有複素環式基などが含まれ
る。これらの複素環式基は、置換基を有していてもよ
い。前記置換基としては、前記炭化水素基において例示
した置換基などが挙げられる。
【0031】前記Aにおける2価の炭化水素基には、2
価の芳香族炭化水素基、2価の脂環式炭化水素基及び2
価の脂肪族炭化水素基が含まれる。これらの炭化水素基
は、酸素原子、イオウ原子、カルボニル基、カルボニル
オキシ基などの連結基を介して又は介することなく2以
上結合していてもよく、また置換基を有していてもよ
い。置換基としては、前記R〜R等における炭化水
素基が有していてもよい置換基として例示した基が挙げ
られる。
【0032】2価の芳香族炭化水素基として、例えば、
1,2−フェニレン、1,3−フェニレン、1,4−フ
ェニレン、1,4−ナフチレン、ビフェニレンなどが挙
げられる。2価の脂環式炭化水素基として、シクロヘキ
シリデン、1,2−シクロペンチレン、1,2−シクロ
へキシレン、1,3−シクロへキシレン、1,4−シク
ロへキシレンなどのシクロアルキレン基;2−シクロヘ
キセン−1,4−ジイル基などのシクロアルケニレン
基;アダマンタン−1,3−ジイル基などの2価の橋か
け環式基などが挙げられる。また、2価の脂肪族炭化水
素基には、メチレン、エチレン、トリメチレン、2−メ
チルトリメチレン、2,2−ジメチルトリメチレン、テ
トラメチレン基などの炭素数1〜6程度のアルキレン
基;プロペニレン基などの炭素数2〜6程度のアルケニ
レン基;プロピニレン基などの炭素数2〜6程度のアル
キニレン基などが挙げられる。
【0033】前記Aにおける2価の炭化水素基の代表的
な例として、1,2−フェニレン、1,3−フェニレ
ン、1,4−フェニレン、1,4−ナフチレン、1,1
−ジフェニルエタン−4′,4″−ジイル、2,2−ジ
フェニルプロパン−4′,4″−ジイル、2,2−ジフ
ェニルブタン−4′,4″−ジイル、4,4′−ビフェ
ニレン、1,4−シクロへキシレン、1,5,5−トリ
メチルシクロヘキサン−1,3−ジイル、6−オキソ−
2,4,4−トリメチルシクロヘキサン−1,2−ジイ
ル、−CH−1,4−シクロへキシレン−CH−、
1,1−ジシクロヘキシルエタン−4′,4″−ジイ
ル、2,2−ジシクロヘキシルプロパン−4′,4″−
ジイル、2,2−ジシクロヘキシルブタン−4′,4″
−ジイル、アダマンタン−1,3−ジイル、5,7−ジ
メチルアダマンタン−1,3−ジイル、トリメチレン、
2−メチルトリメチレン、2,2−ジメチルトリメチレ
ン、テトラメチレン基などが例示できる。
【0034】前記Aにおける2価の複素環式基には、多
価の複素環式アルコール又はフェノール(例えば、イソ
ソルバイド、イソマンナイド、スクロース、ラクトース
などの糖類)から2つのヒドロキシル基を除いた2価の
基が含まれる。これらの複素環式基は、酸素原子、イオ
ウ原子、カルボニル基、カルボニルオキシ基などの連結
基を介して又は介することなく2以上結合していてもよ
く、また置換基を有していてもよい。置換基としては、
前記R〜R等における炭化水素基が有していてもよ
い置換基として例示した基が挙げられる。また、前記2
価の炭化水素基と2価の複素環式基とが、前記連結基を
介して又は介することなく結合していてもよい。
【0035】前記一般式(1a)において、R〜R
の少なくとも1つ(特に、R〜R のすべて)が芳香
族炭化水素基であるのが好ましい。また、好ましいAに
は、1,3−フェニレン基などの少なくとも2価の芳香
族炭化水素基部を含む2価の炭化水素基、−CH
1,4−シクロへキシレン−CH−基などの少なくと
も2価の脂環式炭化水素基部を含む2価の炭化水素基が
含まれる。nは1又は2、特に1であるのが好ましい。
【0036】一般式(1a)で表されるリン化合物の具
体例として、例えば、1,4−シクロヘキサンジメタノ
ールビス(ジフェニルホスフェート)(融点:97
℃)、レゾルシノールビス[ジ(2,6−ジメチルフェ
ニル)ホスフェート](融点:95℃)などの二リン酸
エステル類などが挙げられる。
【0037】一般式(1b)で表される好ましい化合物
には、R1aとR3aとR4aが何れも芳香族炭化水素
基又はアラルキル基である化合物、及びR1aとR3a
とR 4aのうち2以上の基が互いに結合してリン原子を
含む環を形成した環状リン酸エステル類などが含まれ
る。
【0038】一般式(1b)で表される化合物(リン酸
エステル類)の具体例として、例えば、トリ(4−メチ
ルフェニル)ホスフェート(融点:78℃)などのトリ
(メチルフェニル)ホスフェートなどのリン酸トリアリ
ールエステル類、トリベンジルホスフェート(融点:6
5℃)などのリン酸トリアラルキルエステル類、下記構
造式(7)で表される化合物(融点:95〜110℃)
などの、リン原子を環の構成原子として含む環状リン酸
エステル類などが挙げられる。
【0039】
【化7】
【0040】前記一般式(1c)において、R〜R
は、何れも芳香族炭化水素基又はアラルキル基であるの
が好ましい。一般式(1c)で表される化合物(亜リン
酸エステル類)の具体例としては、例えば、トリ(4−
t−ブチルフェニル)ホスファイト(融点:75℃)な
どの亜リン酸トリアリールエステルなどが挙げられる。
【0041】前記一般式(2)において、R〜R
は、好ましくは芳香族炭化水素基である。一般式
(2)で表される化合物の具体例として、例えば、トリ
フェニルホスフィン(融点:80℃)、トリ(3−メチ
ルフェニル)ホスフィン(融点:100℃)などのトリ
アリールホスフィン類が挙げられる。
【0042】上記リン化合物は、周知或いは公知の方法
により得ることができる。例えば、リン酸エステル類
は、オキシ塩化リン、アリールジクロロホスフェートな
どのジクロロリン酸モノエステル、又はジアリールクロ
ロホスフェートなどのクロロリン酸ジエステルと目的化
合物に対応するヒドロキシル基含有化合物(アルコール
又はフェノール)とを、必要に応じてピリジンなどの塩
基の存在下で反応させることにより得ることができる。
なお、リン原子を環の構成原子として含む環状リン酸エ
ステル類は、前記ヒドロキシル基含有化合物として、2
価以上、好ましくは3価以上(例えば3又は4価)のヒ
ドロキシル基含有化合物[例えば、1,1,1−トリス
(ヒドロキシメチル)エタン、ペンタエリスリトールな
ど]を用いることにより製造することができる。
【0043】(2)アニオン系界面活性剤(B) 本発明の固体可塑剤水分散液に係るアニオン系界面活性
剤(B)は、下記一般式(3)若しくは(4)で表され
るポリオキシエチレンポリアラルキルフェニルエーテル
硫酸塩、又は下記一般式(5)若しくは(6)で表され
るポリオキシエチレンポリアラルキルフェニルエーテル
リン酸塩を用いるものであり、前記した固体リン化合物
からなる固体可塑剤を水に分散させる分散剤として機能
するものである。固体リン化合物からなる固体可塑剤を
水に分散させる分散剤としては、種々の化合物を検討し
た中で、特に特定のアニオン系界面活性剤が、すなわち
下記一般式(3)若しくは(4)で表されるポリオキシ
エチレンポリアラルキルフェニルエーテル硫酸塩、又は
下記一般式(5)若しくは(6)で表されるポリオキシ
エチレンポリアラルキルフェニルエーテルリン酸塩が、
固体リン化合物を固形分濃度で45重量%以上の高濃度
であっても、良好に水に分散させることができる。
【0044】
【化8】
【0045】(式中、Rはアラルキル基を示し、Mは
アルカリ金属を示し、Rは水素、アルキル基、又はヒ
ドロキシアルキル基を示し、mは1〜5の整数を示し、
nは10〜20の整数を示す。) 一般式(3)又は(4)で表されるポリオキシエチレン
ポリアラルキルフェニルエーテル硫酸塩としては、例え
ば具体的な化合物名で示すと、一般式(3)では、Mが
アルカリ金属のナトリウム又はカリウムなどであり、ア
ラルキル基がメチルベンジル基である、ポリオキシエチ
レントリス(メチルベンジル)フェニルエーテル硫酸ナ
トリウムやポリオキシエチレントリス(メチルベンジ
ル)フェニルエーテル硫酸カリウムなどが挙げられ、一
般式(4)では、アラルキル基がメチルベンジル基であ
り、Rがヒドロキシアルキル基のCOH基であ
る、ポリオキシエチレントリス(メチルベンジル)フェ
ニルエーテル硫酸トリエタノールアミンなどが挙げられ
る。特にポリオキシエチレントリス(メチルベンジル)
フェニルエーテル硫酸ナトリウムが好ましい。また、一
般式(5)又は(6)で表されるで表されるポリオキシ
エチレンポリアラルキルフェニルエーテルリン酸塩とし
ては、例えば具体的な化合物名で示すと、一般式(5)
では、Mがアルカリ金属のナトリウム又はカリウムなど
であり、アラルキル基がメチルベンジル基である、ポリ
オキシエチレントリス(メチルベンジル)フェニルエー
テルリン酸ナトリウムやポリオキシエチレントリス(メ
チルベンジル)フェニルエーテルリン酸カリウムなどが
挙げられ、一般式(6)では、アラルキル基がメチルベ
ンジル基であり、Rがヒドロキシアルキル基のC
OH基である、ポリオキシエチレントリス(メチルベ
ンジル)フェニルエーテルリン酸トリエタノールアミン
などが挙げられる。特にポリオキシエチレントリス(メ
チルベンジル)フェニルエーテルリン酸ナトリウムが好
ましい。
【0046】本発明の固体可塑剤水分散液に対して、前
記の固体リン化合物を固形分濃度で45重量%以上を安
定的に分散し含有させるために、固体可塑剤(A)であ
る固体リン化合物100重量部に対してアニオン系界面
活性剤(B)を2〜10重量部配合するとよい。
【0047】特定の固体リン化合物に対して、特定構造
のアニオン系界面活性剤が水中で安定的に高い分散性を
発揮するメカニズムは、明確ではないが、水中でアニオ
ン系界面活性剤がナトリウムやトリエタノールアミンな
どの親水基と、その他のアニオン性の親油基に解離し
て、特定の固体リン化合物と解離したアニオン性の親油
基との会合や結合力が強くて高い分散性を発揮するもの
と推察している。
【0048】2.熱可塑性樹脂組成物 本発明の熱可塑性樹脂組成物は、バインダー樹脂として
の熱可塑性樹脂(C)と、固体可塑剤とを主成分として
配合し、該固体可塑剤として、前記の特定の固体可塑剤
(A)水分散液を用いるものであり、また、固体可塑剤
として、該固体可塑剤(A)水分散液以外の他の固体可
塑剤(D)と併用してもよく、さらに、必要に応じて粘
着付与剤(E)を含有するものである。前述したよう
に、バインダー樹脂としての熱可塑性樹脂に、固体可塑
剤と、必要に応じて粘着付与剤とを散在させ、加熱によ
って固体可塑剤を溶融し、これによってバインダー樹脂
を可塑化して粘着性を発現させることができる。
【0049】(1)熱可塑性樹脂(C) 本発明に用いることができる熱可塑性樹脂(C)は、可
塑化して粘着性を発現させることができるものであれ
ば、特に限定されないが、例えば、(メタ)アクリル
酸エステルの単独又は共重合体、スチレン−(メタ)ア
クリル酸エステル共重合体、酢酸ビニル−(メタ)アク
リル酸エステル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル
酸エステル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共
重合体、(メタ)アクリル酸エステル−(メタ)アクリ
ル酸共重合体、スチレン−アクリロニトリル−(メタ)
アクリル酸エステル共重合体、スチレン−(メタ)アク
リル酸エステル−(メタ)アクリル酸共重合体、スチレ
ン−アクリロニトリル−(メタ)アクリル酸エステル−
(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−酢酸ビニル−
(メタ)アクリル酸エステル共重合体、ビニルピロリド
ン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン−
ブタジエン−(メタ)アクリル酸共重合体などの(メ
タ)アクリル酸又はそのエステルを単量体として含むア
クリル系重合体;酢酸ビニル樹脂、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体などの酢酸ビニルを単量体として含む酢酸
ビニル系重合体;スチレン−ブタジエン共重合体、イ
ソブチレン樹脂、イソブチレン−イソプレン共重合体、
ブタジエン樹脂、スチレン−イソプレン共重合体、アク
リロニトリル−ブタジエン共重合体などの合成ゴム;
天然ゴム;その他、エチレン−塩化ビニル共重合体、
塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、ビニルビロリド
ン−スチレン共重合体、塩素化プロピレン樹脂、ウレタ
ン樹脂、エチルセルロースなどが挙げられる。これらの
熱可塑性樹脂は、単独で用いてもよく、2種以上を併用
してもよい。
【0050】好ましい熱可塑性樹脂には、アクリル系重
合体[例えば、(メタ)アクリル酸エステルを単量体と
して含むアクリル系共重合体]、酢酸ビニル系重合体、
合成ゴム、天然ゴムなどが挙げられる。アクリル系重合
体の中でも、特に、アクリル酸エステル−メタクリル酸
エステル共重合体(例えば、アクリル酸C2−10アル
キルエステル−メタクリル酸C1−4アルキルエステル
共重合体)、アクリル酸エステル−メタクリル酸エステ
ル−(メタ)アクリル酸共重合体(例えば、アクリル酸
2−10アルキルエステル−メタクリル酸C1−4
ルキルエステル−(メタ)アクリル酸共重合体)、アク
リル酸エステル−スチレン−(メタ)アクリル酸共重合
体(例えば、アクリル酸C2−10アルキルエステル−
スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体)等のアクリル
酸エステル(例えば、アクリル酸C2−10アルキルエ
ステル)とメタクリル酸エステル(例えば、メタクリル
酸C1−4アルキルエステル)又はスチレンとをコモノ
マーとして含むアクリル系共重合体などが好ましい。
【0051】熱可塑性樹脂のガラス転移温度(Tg)
は、被着物の種類等を考慮し、感熱性粘着テープ又は感
熱性粘着シートなどとした場合の接着性及び耐ブロッキ
ング性を損なわない範囲で適宜選択でき、通常、−10
〜70℃程度であり、好ましくは0〜30℃程度であ
る。ガラス転移温度が−10℃未満の場合には、耐ブロ
ッキング性が低下しやすい。一方、ガラス転移温度が高
すぎると、接着性が低下しやすくなる。
【0052】(2)固体可塑剤(A又はAとD) 本発明の熱可塑性樹脂組成物においては、固体可塑剤と
して、前記した特定のリン化合物を含有する固体可塑剤
(A)水分散液を用いることに、最大の特徴がある。ま
た、固体可塑剤として、該固体可塑剤水分散液以外の他
の固体可塑剤(D)と併用してもよい。本発明者らは、
ディレイドタックラベルに代表されるディレイドタック
粘着性発現機構を考察した結果、用いる固体可塑剤を、
上記のようなものにすることにより、粘着性が発現した
後、可塑剤が再結晶せず、又は再結晶化が遅延し、その
結果、粘着性が粘着性発現時の如く持続することを見出
している。
【0053】本発明において、固体可塑剤(A)水分散
液と併用することができる他の固体可塑剤(D)は、オ
キシベンゼン誘導体又はフタル酸エステル類から選択さ
れる少なくとも1種の化合物である。
【0054】オキシベンゼン誘導体としては、ハイドロ
キノン、レゾルシノール、カテコール及びこれらの誘導
体が挙げられる。この誘導体としては、ベンゼン環がメ
チル基などの1〜4個のアルキル基で置換されたアルキ
ル置換体、2つのヒドロキシル基のうち少なくとも1つ
のヒドロキシル基がエーテル化されたモノ又はジエーテ
ル体(例えば、メチルエーテルなどのモノ又はジアルキ
ルエーテル体、フェニルエーテルなどのモノ又はジアリ
ールエーテル体など)、2つのヒドロキシル基のうち少
なくとも1つのヒドロキシル基がエステル化されたモノ
又はジエステル体(例えば、酢酸エステルなどの脂肪族
カルボン酸モノ又はジエステル体、安息香酸エステルな
どの芳香族カルボン酸モノ又はジエステル体など)など
が挙げられる。前記エーテル体、エステル体において、
ベンゼン環はメチル基等のアルキル基などの置換基で置
換されていてもよい。
【0055】好ましいオキシベンゼン誘導体には、ベ
ンゼン環がアルキル基で置換されていてもよいハイドロ
キノン若しくはレゾルシノールと、又はベンゼン環が
アルキル基で置換されたカテコールと、有機一塩基酸
とのジエステル化合物(と、と)が挙げられ
る。前記アルキル基としては、メチル、エチル、プロピ
ル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、
t−ブチル、ペンチル、ヘキシル基などの炭素数1〜6
程度のアルキル基などが挙げられる。なかでも、メチル
基などの炭素数1〜4程度のアルキル基が好ましい。ハ
イドロキノン又はレゾルシノールにおけるベンゼン環上
のアルキル基の置換数は0、又は1〜4(好ましくは1
〜3、さらに好ましくは2又は3)である。また、カテ
コールのベンゼン環上のアルキル基の置換数は1〜4、
好ましくは1〜3、さらに好ましくは2又は3である。
アルキル基の置換数が複数であるとき、該アルキル基は
同一であってもよく、異なっていてもよい。ベンゼン
環がアルキル基で置換されていてもよいハイドロキノン
若しくはレゾルシノール、又はベンゼン環がアルキル
基で置換されたカテコール成分において、ベンゼン環に
はアルキル基以外の置換基が結合していてもよい。この
ような置換基として、例えば、フッ素、塩素、臭素原子
などのハロゲン原子;ヒドロキシル基;メトキシ、エト
キシ基などのアルコキシ基(例えば、C1−4アルコキ
シ基);フェノキシ基などのアリールオキシ基;アセチ
ルオキシ、プロピオニルオキシ、ベンゾイルオキシ基な
どのアシルオキシ基;アセチル、プロピオニル、ベンゾ
イル基などのアシル基;カルボキシル基;メトキシカル
ボニル、エトキシカルボニル基などのアルコキシカルボ
ニル基;シアノ基;ニトロ基などが挙げられる。また、
前記ベンゼン環には、シクロペンタン環、シクロヘキサ
ン環、ベンゼン環、テトラヒドロフラン環などの3〜8
員程度の芳香族性又は非芳香族性の炭素環又は複素環が
縮合していてもよい。
【0056】前記ベンゼン環がアルキル基で置換され
ていてもよいハイドロキノン若しくはレゾルシノールと
しては、例えば、ハイドロキノン、メチルハイドロキノ
ン、2,3−ジメチルハイドロキノン、2,5−ジメチ
ルハイドロキノン、2,6−ジメチルハイドロキノン、
トリメチルハイドロキノン、レゾルシノール、4−メチ
ルレゾルシノール、5−メチルレゾルシノール、2,5
−ジメチルレゾルシノール、4,6−ジメチルレゾルシ
ノール、2,4,6−トリメチルレゾルシノールなどが
例示できる。また、ベンゼン環がアルキル基で置換さ
れたカテコールとしては、例えば、3−メチルカテコー
ル、4−メチルカテコール、トリメチルカテコールなど
が挙げられる。
【0057】前記有機一塩基酸には、脂肪族、脂環
式、芳香族又は複素環式の一塩基酸(カルボン酸、スル
ホン酸など)が含まれる。これらのなかでも、脂肪族、
脂環式又は芳香族モノカルボン酸が好ましい。前記脂肪
族モノカルボン酸として、例えば、ギ酸、酢酸、プロピ
オン酸、酪酸、イソ酪酸、吉草酸、イソ吉草酸、ピバル
酸などの炭素数1〜6程度の脂肪族モノカルボン酸(好
ましくは炭素数1〜4程度の脂肪族モノカルボン酸、特
に酢酸)などが例示できる。また、脂環式モノカルボン
酸として、シクロペンタンカルボン酸、シクロヘキサン
カルボン酸などの3〜8員程度のシクロアルカンカルボ
ン酸などが挙げられる。芳香族カルボン酸には、例え
ば、安息香酸、トルイル酸、ナフトエ酸などの、芳香環
にアルキル基(炭素数1〜4程度のアルキル基など)、
アルコキシ基(炭素数1〜4程度のアルコキシ基な
ど)、ハロゲン原子(フッ素、塩素、臭素原子など)な
どの置換基を1又は2以上有していてもよい芳香族カル
ボン酸などが含まれる。
【0058】前記ジエステル化合物の代表的な化合物と
して、ハイドロキノンジアセテート(融点:123
℃)、トリメチルハイドロキノンジアセテート(融点:
109℃)、3,4,5−トリメチルカテコールジアセ
テート(融点:120℃)などが例示される。上記ジエ
ステル化合物は、例えば、前記又は成分と前記有
機一塩基酸又はその反応性誘導体(例えば、酸ハライ
ド、活性エステル、酸無水物など)とを、必要に応じて
酸触媒又は塩基の存在下、公知のエステル化法に準じて
反応させることにより得ることができる。また、3,
4,5−トリメチルカテコールと有機一塩基酸とのジエ
ステル化合物は、酸触媒の存在下、2,6,6−トリメ
チルシクロヘキセ−2−エン−1,4−ジオン(ケトイ
ソホロン)と前記有機一塩基酸に対応するアシル化剤
(酸無水物、アシルハライド、エノールエステル類な
ど)とを反応させることにより得ることができる。
【0059】なお、3,4,5−トリメチルカテコール
と有機一塩基酸とのジエステル化合物を、酸、例えば前
記プロトン酸や固体酸触媒の存在下、水と反応させるこ
とにより、3,4,5−トリメチルカテコールを得るこ
とができる。この場合、水は、通常、ジエステル化合物
に対して過剰量用いられる。この加水分解反応における
反応温度は、例えば40〜100℃程度である。生成し
た3,4,5−トリメチルカテコールは、例えば分離精
製手段により単離できる。
【0060】オキシベンゼン誘導体には、例えば、カテ
コール、カテコールジアセテート、カテコールジベンゾ
エート、カテコールモノフェニルエーテル、カテコール
ジフェニルエーテルなども含まれる。
【0061】オキシベンゼン誘導体の融点は、例えば5
0〜160℃程度であってもよいが、好ましくは90〜
130℃程度である。オキシベンゼン誘導体の融点が低
すぎると耐ブロッキング性が低下しやすく、逆に高すぎ
ると溶融するのに時間がかかり、生産性が低下したり、
基材が変質したりするおそれがある。オキシベンゼン誘
導体は、1種又は2種以上混合して使用できる。
【0062】一方、フタル酸エステル類としては、従来
から用いられてきたディレイドタック用の固体可塑剤で
あるジシクロヘキシルフタレート(融点61℃)や、フ
タル酸(テレフタル酸、イソフタル酸)、置換基を有す
るフタル酸、及びそれらの無水物と、アルコールとのジ
エステルが挙げられる。耐ブロッキング性の向上のため
に、融点が70〜160℃のものが好ましく、より好ま
しくは90〜130℃のものである。ジエステル化合物
の融点が70℃未満であると、耐ブロッキング性が低下
し易く、一方、160℃を超えると、溶融するのに時間
がかかり、生産性が低下したり、基材が変質したりする
恐れがある。
【0063】ジエステルにおけるアルコールとしては、
置換基を有するシクロヘキサン環又はシクロヘキセン環
を有するアルコールや、6員炭素環を含む橋かけ環、例
えばノルボルナン環、ノルボルネン環、アダマンタン環
などを有するアルコールが好ましい。中でも3,3,5
−トリメチルシクロヘキサノールが、粘着性の発現温度
及び耐ブロッキング性の観点から好ましい。
【0064】フタル酸エステル類の具体的なものとして
は、例えば、下記構造式(8)で示されるビス(3,
3,5−トリメチルシクロヘキシル)フタレートなどが
挙げられる。
【0065】
【化9】
【0066】フタル酸エステル類の他の例示としては、
例えば、フタル酸ジフェニル、フタル酸ジヘキシル、
フタル酸ジイソヘキシル、フタル酸ジナフチル等のフタ
ル酸エステル類;イソフタル酸ジメチル、イソフタル
酸ジベンジル、イソフタル酸ジジシクロヘキシル等のイ
ソフタル酸エステル類;テレフタル酸ジメチル、テレ
フタル酸ジベンジル、テレフタル酸ジジシクロヘキシル
等のテレフタル酸エステル類等が挙げられる。
【0067】本発明において、固体可塑剤(A)水分散
液と併用することができる他の固体可塑剤(D)として
は、上記のオキシベンゼン誘導体又はフタル酸エステル
類から選択される少なくとも1種の化合物であるが、オ
キシベンゼン誘導体を用いるのがより好ましい。
【0068】本発明において、固体可塑剤(A)水分散
液と、上記のオキシベンゼン誘導体又はフタル酸エステ
ル類から選択される少なくとも1種の化合物である固体
可塑剤(D)を併用する場合、その併用割合は、(A)
(但し、固形分として)/(D)(重量比)=1/99
〜99/1、好ましくは5/95〜95/5、さらに好
ましくは10/90〜90/10、特に20/80〜8
0/20(例えば30/70〜70/30)程度であ
る。
【0069】また、本発明において、固体可塑剤(A、
又はAとD)(但し、固形分として)の含有量は、熱可
塑性樹脂(C)100重量部に対して、例えば30〜1
000重量部、好ましくは100〜1000重量部、さ
らに好ましくは150〜900重量部、特に200〜8
00重量部程度である。固体可塑剤の含有量が30重量
部より少ないと、加熱時に十分な粘着性が発現しない場
合が生じ、また、1000重量部よリ多いと、凝集力が
低下し十分な接着強度が発現しないことがある。
【0070】本発明の感熱性粘着剤組成物は、上記のよ
うに特定の固体可塑剤を含有しているので、粘着性を発
現する温度が高く、ラベルの貼付温度では溶融して容易
に可塑化されるだけでなく、固体可塑剤の再結晶化が遅
延され、接着性が長期に亘って持続する。
【0071】(3)粘着付与剤(E) 本発明の熱可塑性樹脂組成物には、必要に応じて粘着付
与剤(E)を含有してもよい。使用し得る粘着付与剤と
しては、例えば、テルペン樹脂、脂肪族系石油樹脂、芳
香族系石油樹脂、クマロン−インデン樹脂、スチレン系
樹脂、フェノール樹脂、テルペン−フェノール樹脂、ロ
ジン誘導体(ロジン、重合ロジン、水添ロジン及びそれ
らのグリセリン、ペンタエリスリトール等とのエステ
ル、樹脂酸ダイマー等)、キシレン樹脂等の樹脂類を挙
げることができる。これらの粘着付与剤は、2種以上併
用してもよい。
【0072】粘着付与剤(E)の含有量は、特に限定さ
れるものではないが、熱可塑性樹脂(C)と前記固体可
塑剤(A、又はAとD)との組合せに応じて適宜選択で
き、通常、熱可塑性樹脂(C)100重量部に対して1
0〜600重量部程度であり、20〜500重量部程度
が好ましい。
【0073】(4)その他添加剤 本発明の熱可塑性樹脂組成物には、上記粘着付与剤
(E)の他に、特性を損なわない範囲で慣用の添加剤、
例えば、消泡剤、塗布性改良剤、増粘剤、滑剤、安定剤
(酸化防止剤、紫外線吸収剤、熱安定剤等)、帯電防止
剤、ブロッキング防止剤(無機粒子、有機粒子等)を添
加してもよい。
【0074】3.感熱性粘着剤(感熱性粘着剤層) 本発明の熱可塑性樹脂組成物は、基材の少なくとも一方
の面に、感熱性粘着剤層を形成(塗工、積層)すること
により、感熱性粘着剤積層体である感熱性粘着テープ又
は粘着シート等が得られる。すなわち、感熱性粘着剤層
は、上記の熱可塑性樹脂(C)、固体可塑剤(A、又は
AとD)、及び、更に所望により、粘着付与剤(E)や
他の添加剤を含有する熱可塑性樹脂組成物を、基材上に
塗工(コーティング)することにより形成できる。例え
ば、熱可塑性樹脂が水に分散している水性組成物を塗工
したり、熱可塑性樹脂組成物を有機溶剤に溶解させて塗
工したり、或いは熱可塑性樹脂組成物を加熱溶融して塗
工することにより感熱性粘着剤層を形成できる。これら
の中でも、熱可塑性樹脂が水に分散している水性組成物
を塗工する方法が好ましい。
【0075】熱可塑性樹脂組成物の分散に用いることが
できる分散剤としては、特に限定されるものではなく、
従来よリ公知のアニオン系、ノニオン系分散剤等の何れ
をも使用することができる。アニオン系分散剤として
は、カルボン酸塩、硫酸エステル塩、スルホン酸塩、リ
ン酸エステル塩等を挙げることができ、これらの中でも
カルボン酸アンモニウム塩が好ましい。ノニオン系分散
剤としては、ポリエチレングリコール型のもの、多価ア
ルコール型のものなどを挙げることができる。
【0076】水性組成物の調製法も、従来より公知の各
種の方法を採用することができる。例えば、調製法とし
て、本発明の熱可塑性樹脂組成物を構成する各成分を予
め混合した後に水に分散させる方法、熱可塑性樹脂エマ
ルジョン又は粘着付与剤エマルジョンに、固体可塑剤水
分散液や併用する固体可塑剤を分散させた後にこれらの
エマルジョンを混合する方法、固体可塑剤水分散液や併
用する固体可塑剤を水に分散させておき、この分散液に
熱可塑性樹脂エマルジョン及び粘着付与剤エマルジョン
を混合する方法等が挙げられる。固体可塑剤をエマルジ
ョン又は水に分散させる方法としては、固体可塑剤水分
散液を用いる方法、溶融させた固体可塑剤を分散させる
方法、固体可塑剤を微粉末にしながら分散させる方法、
及び微粉末にした固体可塑剤を分散させる方法等を例示
することができる。
【0077】なお、熱可塑性樹脂エマルジョンは、乳化
重合により調製してもよく、また、乳化重合以外の方法
により重合体を得た後、必要に応じて添加剤を用いるこ
とによりエマルジョン化して調製してもよい。例えば、
水溶性の有機溶剤(例えば、イソプロピルアルコールな
どのアルコールなど)の存在下で重合した重合体を含む
有機溶液に添加剤(例えば、乳化剤、pH調整剤、酸な
ど)を添加した後、水を添加してエマルジョン化し、そ
の後、有機溶剤を除去することにより熱可塑性樹脂エマ
ルジョンを調製することができる。
【0078】水性組成物中の固体可塑剤の平均粒子径
は、好ましくは0.5〜20μm程度であり、さらに好
ましくは1〜15μm程度である。平均粒子径が0.5
μmよリ小さいと耐ブロッキング性が低下したり、粉砕
に時間を要して生産性が低下するおそれがある。平均粒
子径が20μmを超えると塗工面がざらつき、ラベルと
したときの品質が低下するおそれがある。
【0079】熱可塑性樹脂組成物の塗工(コーティン
グ)方法としては、例えばロールコーター、エヤナイフ
コーター、ブレードコーター、ロッドコーター、バーコ
ーター、コンマコーター、グラビアコーター、シルクス
クリーンコーター等を用いた方法を挙げることができ
る。感熱性粘着剤層は、グラビア印刷機などを用いた印
刷により形成することもできる。感熱性粘着剤層の厚み
は、例えば4〜20μm、好ましくは5〜15μmであ
る。
【0080】4.基材 本発明における基材は、特に限定されず、紙、塗工紙、
プラスチックシート又はフィルム、ガラス等を挙げるこ
とができ、好ましくは透明なプラスチックシート又はフ
ィルムである。プラスチックシート又はフィルムを構成
するポリマーとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプ
ロピレンなどのポリオレフィン、エチレン−酢酸ビニル
共重合体、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共
重合体、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、ポリスチレ
ン、ポリビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコー
ル共重合体、酢酸セルロース等のセルロース誘導体、ポ
リエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレ
ンテレフタレート等のポリアルキレンテレフタレート、
ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート
等のポリアルキレンナフタレート等)、ポリカーボネー
ト、ポリアミド(ポリアミド6、ポリアミド6/6、ポ
リアミド6/10、ポリアミド6/12等)、ポリエス
テルアミド、ポリエーテル、ポリイミド、ポリアミドイ
ミド、ポリエーテルエステル等が挙げられ、更にこれら
の共重合体、ブレンド物、架橋物を用いてもよい。基材
は単層であっても、複層であってもよい。
【0081】5.感熱性粘着剤積層体 本発明において、基材の少なくとも一方の面に、感熱性
粘着剤層を形成(塗工、積層)した感熱性粘着剤積層体
は、感熱性粘着テープや感熱性粘着シートなどとして用
いられる。本発明の感熱性粘着剤積層体は、固体可塑剤
として、特定の固体リン化合物を特定のアニオン系界面
活性剤で分散した固体可塑剤分散液を用いることによ
り、粘着性が発現した後、固体可塑剤が再結晶せず、又
は再結晶化が遅延し、その結果、粘着性が粘着性発現時
の如く持続する効果を奏する。そのため、感熱性粘着剤
積層体は、上記の感熱性粘着テープや感熱性粘着シート
のみに限定されずに、被着体に貼付した後にも、長期間
に亘り粘着性を保持できるので、粘着テープ、ラベル、
保護フィルム、団扇等の用途に用いることができる。
【0082】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明を更に詳しく
説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるも
のではない。なお、実施例及び比較例において、固体可
塑剤の平均粒子径は、レーザ回折式粒度分布測定装置
((株)堀場製作所製、LA−500)によリ測定し、
メジアン径で記載した。
【0083】[実施例1](固体可塑剤水分散液1の調
製) ディスパー攪拌機装備の容器に、固体可塑剤(A)とし
てレゾルシノールビス[ジ(2,6−ジメチルフェニ
ル)ホスフェート](融点95℃)100重量部、分散
剤としてアニオン系界面活性剤(B)であるポリオキシ
エチレントリス(メチルベンジル)フェニルエーテル硫
酸ナトリウム4.5重量部及びイオン交換水90重量部
を混合、攪拌し、次にその液をビーズミルに送液し、平
均粒子径が2.2μmになるまで、粉砕、分散すること
により、レゾルシノールビス[ジ(2,6−ジメチルフ
ェニル)ホスフェート]の水分散液1(固体可塑剤水分
散液1)を得た。この水分散液1は、マーロン機械安定
性試験(条件:25kg、1000回転、15分)によ
る凝集物の発生率が0.4%(水分散液に対し)であっ
た。また、3ヶ月間沈降することなく、保存安定性も良
好であった(保存安定性の評価◎)。
【0084】[参考例1](固体可塑剤水分散液2の調
製) 実施例1と同様の装置において、固体可塑剤(D)とし
てジ(3,3,5−トリメチルシクロヘキシル)フタレ
ート(融点93℃)100重量部、分散剤としてアニオ
ン系界面活性剤であるジオクチルスルホコハク酸ナトリ
ウム塩3.5重量部及びイオン交換水90重量部を混
合、攪拌し、次にその液をビーズミルに送液し、平均粒
子径が2.5μmになるまで、粉砕、分散することによ
り、ジ(3,3,5−トリメチルシクロヘキシル)フタ
レートの水分散液2(固体可塑剤水分散液2)を得た。
この水分散液2は、マーロン機械安定性試験(条件:2
5kg、1000回転、15分)による凝集物の発生率
が0.04%(水分散液に対し)であった。また、3ヶ
月間沈降することなく、保存安定性も良好であった(保
存安定性の評価◎)。
【0085】[比較例1](固体可塑剤水分散液3の調
製) ディスパー攪拌機装備の容器に、固体可塑剤(A)とし
てレゾルシノールビス[ジ(2,6−ジメチルフェニ
ル)ホスフェート](融点95℃)100重量部、分散
剤としてジオクチルスルホコハク酸ナトリウム2.3重
量部部及びイオン交換水90重量部を混合、攪拌し、次
にその液をビーズミルに送液し、平均粒子径が2.8μ
mになるまで、粉砕、分散したところ、クリーム状とな
り、安定なレゾルシノールビス[ジ(2,6−ジメチル
フェニル)ホスフェート]の水分散液3は、得られなか
った(保存安定性の評価×)。よって、以降の感熱性粘
着剤の調整、感熱性粘着シートの作製及び性能評価はで
きなかった。
【0086】[実施例2](固体可塑剤水分散液4の調
製) ディスパー攪拌機装備の容器に、固体可塑剤(A)とし
てレゾルシノールビス[ジ(2,6−ジメチルフェニ
ル)ホスフェート](融点95℃)100重量部、分散
剤としてアニオン系界面活性剤(B)であるポリオキシ
エチレントリス(メチルベンジル)フェニルエーテル硫
酸トリエタノールアミン4.5重量部及びイオン交換水
90重量部を混合、攪拌し、次にその液をビーズミルに
送液し、平均粒子径が2.2μmになるまで、粉砕、分
散することにより、レゾルシノールビス[ジ(2,6−
ジメチルフェニル)ホスフェート]の水分散液4(固体
可塑剤水分散液4)を得た。この水分散液4は、マーロ
ン機械安定性試験(条件:25kg、1000回転、1
5分)による凝集物の発生率が0.4%(水分散液に対
し)であった。また、3ヶ月間沈降することなく、保存
安定性も良好であった(保存安定性の評価◎)。
【0087】[実施例3](固体可塑剤水分散液5の調
製) ディスパー攪拌機装備の容器に固体可塑剤(A)として
レゾルシノールビス[ジ(2,6−ジメチルフェニル)
ホスフェート](融点95℃)100重量部、分散剤と
してポリオキシエチレントリス(メチルベンジル)フェ
ニルエーテルリン酸トリエタノールアミン2.3部及び
イオン交換水90部を混合、攪拌し、次にその液をビー
ズミルに送液し、平均粒子径が1.6μmになるまで、
粉砕、分散することにより、レゾルシノールビス[ジ
(2,6−ジメチルフェニル)ホスフェート]の水分散
液5(固体可塑剤水分散液5)を得た。この水分散液5
は、マーロン機械安定性試験(条件:25kg、100
0回転、15分)による凝集物の発生率は8.5%(水
分散液に対し)であり、また、保管1ヶ月以内に沈降が
わずかに観察された(保存安定性の評価○)。
【0088】[実施例4](熱可塑性樹脂組成物/感熱
性粘着剤1の調製) 上記で調製した固体可塑剤水分散液1と2とを、固形分
重量比で、レゾルシノールビス[ジ(2,6−ジメチル
フェニル)ホスフェート]:ジ(3,3,5−トリメチ
ルシクロヘキシル)フタレート=60:40となるよう
に配合した固体可塑剤水分散液中に、熱可塑性樹脂
(C)としてのスチレン−ブタジエンブロック共重合体
(ガラス転移温度Tg:0℃)の水系エマルジョン、粘
着付与剤(E)としての重合ロジンエステル樹脂の水系
分散液及び水を加えて、均一になるまで攪拌し、固形分
濃度50重量%の熱可塑性樹脂組成物1(感熱性粘着剤
1)を得た。このときの配合割合は、固体可塑剤(A+
D)100重量部に対して熱可塑性樹脂(C)28重量
部、粘着付与剤(E)14重量部であった。
【0089】(感熱性粘着シート1の作製)上記で調製
した熱可塑性樹脂組成物1(感熱性粘着剤1)を片アー
ト紙の原紙面(裏面)及び表面をコロナ放電処理したポ
リエチレンテレフタレートフィルム(以下、単に「PE
Tフィルム」ともいう)に、バーコーターを用いて乾燥
後の塗工量が10g/mとなるように塗工し、40℃
で2.5分間乾燥させて感熱性粘着シート1を得た。
【0090】[実施例5](熱可塑性樹脂組成物/感熱
性粘着剤2の調製) 上記で調製した直後の固体可塑剤水分散液4と2とを、
固形分重量比で、レゾルシノールビス[ジ(2,6−ジ
メチルフェニル)ホスフェート]:ジ(3,3,5−ト
リメチルシクロヘキシル)フタレート=60:40とな
るように配合した固体可塑剤水分散液中に、熱可塑性樹
脂(C)としてのスチレン−ブタジエンブロック共重合
体(ガラス転移温度Tg:0℃)の水系エマルジョン、
粘着付与剤(E)としての重合ロジンエステル樹脂の水
系分散液及び水を加えて、均一になるまで攪拌し、固形
分濃度50重量%の熱可塑性樹脂組成物2(感熱性粘着
剤2)を得た。このときの配合割合は、固体可塑剤(A
+D)100重量部に対して熱可塑性樹脂(C)28重
量部、粘着付与剤(E)14重量部であった。
【0091】(感熱性粘着シート2の作製)上記で調製
した熱可塑性樹脂組成物2(感熱性粘着剤2)を片アー
ト紙の原紙面(裏面)及び表面をコロナ放電処理したP
ETフィルムに、バーコーターを用いて乾燥後の塗工量
が10g/mとなるように塗工し、40℃で2.5分
間乾燥させて感熱性粘着シート2を得た。
【0092】[実施例6](熱可塑性樹脂組成物/感熱
性粘着剤3の調製) 上記で調製した直後の固体可塑剤水分散液5と2とを、
固形分重量比で、レゾルシノールビス[ジ(2,6−ジ
メチルフェニル)ホスフェート]:ジ(3,3,5−ト
リメチルシクロヘキシル)フタレート=60:40とな
るように配合した固体可塑剤水分散液中に、熱可塑性樹
脂(C)としてのスチレン−ブタジエンブロック共重合
体(ガラス転移温度Tg:0℃)の水系エマルジョン、
粘着付与剤(E)としての重合ロジンエステル樹脂の水
系分散液及び水を加えて、均一になるまで攪拌し、固形
分濃度50重量%の熱可塑性樹脂組成物3(感熱性粘着
剤3)を得た。このときの配合割合は、固体可塑剤(A
+D)100重量部に対して熱可塑性樹脂(C)28重
量部、粘着付与剤(E)14重量部であった。また、調
製した1月後の固体可塑剤水分散液5と2を用いた以外
は、上記と同様に、熱可塑性樹脂組成物4(感熱性粘着
剤4)を得た。
【0093】(感熱性粘着シート3、4の作製)上記で
調製した熱可塑性樹脂組成物3、4(感熱性粘着剤3、
4)を片アート紙の原紙面(裏面)及び表面をコロナ放
電処理したPETフィルムに、バーコーターを用いて乾
燥後の塗工量が10g/mとなるように塗工し、40
℃で2.5分間乾燥させて感熱性粘着シート3、4を得
た。
【0094】(1)性能評価試験(接着強度) PETフィルムに塗工して得られた感熱性粘着シート
(1〜4)を幅25mm、長さ125mmの大きさに切
断して試験片とした。この試験片を140℃で30秒間
加熱して粘着性を発現させ、ガラス板[岩城硝子(株)
製、MicroS1ide G1ass 白緑磨)上に
置き、ゴムロールで2kgの荷重をかけて1往復するこ
とにより貼付した。これを23℃、50%RHの雰囲気
下に放置し、1時間後、1日後、1週間後に接着強度試
験を行った。接着強度試験は、引張リ試験機(オリエン
テック社製、テンシロンUCT−5T)を使用して、引
張り速度300mm/分、剥離角度180°で接着力を
測定した。その結果を表1に示す。
【0095】(2)性能評価試験(耐ブロッキング性) 片アート紙に塗工して得られた感熱性粘着シート4枚を
アート紙の光沢面(表面)と感熱性粘着剤を塗工した面
(裏面)とが接するように重ね、5000gf/9cm
の荷重をかけて40℃の雰囲気下に24時間放置した
後、以下の基準で耐ブロッキング性の評価を行った。そ
の結果を表1に示す。 5:剥離時に抵抗なく剥離した。 4:剥離時に若干音を発しながら剥離した。 3:剥離時に連続的に音を発しながら剥離した。 2:剥離時に紙の繊維が一部粘着層に残った。 1:ブロッキングにより紙が破れた。
【0096】
【表1】
【0097】表1の結果から、比較例1の固体可塑剤水
分散液3は、分散状態がクリーム状となり、安定な水分
散液が得られないため、次の感熱性粘着剤の調製等へ進
めなかった。それに対し、実施例1〜3の固体可塑剤水
分散液は、機械安定性、保存安定性も比較的良好であ
り、特に、実施例1、2の固体可塑剤水分散液1、4
は、良好である。そして、その結果、実施例1〜3の固
体可塑剤水分散液と、参考例1の固体可塑剤水分散液と
を用いた感熱性粘着シート1〜4は、接着強度が高く、
また、耐ブロッキング性に優れていることが判明した。
特に、実施例3の固体可塑剤水分散液5を用いた感熱性
粘着シートは、固体可塑剤水分散液の調製直後のもの
(感熱性粘着シート3)も、固体可塑剤水分散液の調製
後1月経過後のもの(感熱性粘着シート4)も、接着強
度や耐ブロッキング性が良好であった。
【0098】
【発明の効果】本発明の固体可塑剤水分散液は、固体可
塑剤として特定のリン化合物を用い、分散剤として特定
のアニオン系界面活性剤を用いていることにより、特定
固体可塑剤の水への分散性を非常に高めることができ、
水分散性と保存安定性に優れている。また、この固体可
塑剤水分散液を用いた熱可塑性樹脂組成物、及び該熱可
塑性樹脂組成物を用いて得られる感熱性粘着シートなど
は、より高い温度で加熱乾燥できると共に、長期間保存
してもブロッキングが生じず、しかも長期に亘って、高
い接着強度を維持できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉谷 強志 福井県今立郡今立町栗田部39−17−2 Fターム(参考) 4J004 AA05 AA07 AA09 AA10 AA14 AB03 CA02 CA04 CA05 CA06 CC02 DB01 FA01 FA08 4J040 BA202 CA011 DA011 DB021 DB022 DC021 DE001 DF001 DK012 EB022 EE012 EF001 GA25 GA27 HA256 HA286 HB10 HB16 HB34 JA03 JB01 KA26 KA31 KA38 LA05 LA06 NA21 PA30

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1)又は(2)で表される
    固体リン化合物からなる固体可塑剤(A)と、下記一般
    式(3)若しくは(4)で表されるポリオキシエチレン
    ポリアラルキルフェニルエーテル硫酸塩又は下記一般式
    (5)若しくは(6)で表されるポリオキシエチレンポ
    リアラルキルフェニルエーテルリン酸塩からなるアニオ
    ン系界面活性剤(B)と、水とを含有する固体可塑剤水
    分散液であって、固体可塑剤(A)が固形分濃度で少な
    くとも45重量%含有されることを特徴とする固体可塑
    剤水分散液。 【化1】 (式中、R〜Rはそれぞれ炭化水素基又は複素環式
    基を示し、Aは2価の炭化水素基又は複素環式基を示
    し、kは0又は1を示し、mは0〜3の整数を示す。但
    し、RとRとA(m=1〜3のとき)、RとR
    とA(m=1〜3のとき)、RとRとR(m=0
    のとき)、RとRとRは、それぞれ2以上の基が
    互いに結合してリン原子を含む環を形成していてもよ
    い) 【化2】 (式中、Rはアラルキル基を示し、Mはアルカリ金属
    を示し、Rは水素、アルキル基、又はヒドロキシアル
    キル基を示し、mは1〜5の整数を示し、nは10〜2
    0の整数を示す。)
  2. 【請求項2】 アニオン系界面活性剤(B)は、ポリオ
    キシエチレントリス(メチルベンジル)フェニルエーテ
    ル硫酸ナトリウムであることを特徴とする請求項1記載
    の固体可塑剤水分散液。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の固体可塑剤水分散
    液に、熱可塑性樹脂(C)を配合してなる熱可塑性樹脂
    組成物。
  4. 【請求項4】 さらに、固体可塑剤(D)として、オキ
    シベンゼン誘導体又はフタル酸エステル類から選択され
    る少なくとも1種の化合物を配合してなる請求項3記載
    の熱可塑性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 固体可塑剤(A)又は(A)+(D)の
    含有量が、熱可塑性樹脂(C)100重量部に対して3
    0〜1000重量部であることを特徴とする請求項3又
    は4記載の熱可塑性樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 さらに、粘着付与剤(E)を配合してな
    る請求項3〜5のいずれか1項に記載の熱可塑性樹脂組
    成物。
  7. 【請求項7】 熱可塑性樹脂(C)が、水に分散した水
    性組成物であることを特徴とする請求項3〜6のいずれ
    か1項に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  8. 【請求項8】 請求項3〜7のいずれか1項に記載の熱
    可塑性樹脂組成物を含有することを特徴とする感熱性粘
    着剤。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の感熱性粘着剤が、基材の
    少なくとも一方の面にコーティングされていることを特
    徴とする感熱性粘着剤積層体。
  10. 【請求項10】 感熱性粘着剤積層体が、テープ又はシ
    ートであることを特徴とする請求項9記載の感熱性粘着
    剤積層体。
  11. 【請求項11】 基材の少なくとも一方の面に、請求項
    8記載の感熱性粘着剤をコーティングして粘着剤層を形
    成することを特徴とする感熱性粘着剤積層体の製造方
    法。
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