JP2002293111A - 空気入りタイヤ - Google Patents

空気入りタイヤ

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JP2002293111A
JP2002293111A JP2001099321A JP2001099321A JP2002293111A JP 2002293111 A JP2002293111 A JP 2002293111A JP 2001099321 A JP2001099321 A JP 2001099321A JP 2001099321 A JP2001099321 A JP 2001099321A JP 2002293111 A JP2002293111 A JP 2002293111A
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shoulder
sipe
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Yukio Nakajima
幸雄 中島
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Bridgestone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ブロックパターンの空気入りタイヤにおい
て、操縦安定性能、摩耗性能及び雪上性能を両立する。 【解決手段】 雪上性能への寄与率が高いタイヤ接地中
心付近の赤道側ブロック20Aにおいて、サイプ22の
踏面側開口端を小ブロック20Aaの中央部分より高い
位置に設定したので、サイプ22のエッジ効果が高めら
れ、雪上性能が向上する。また、操縦安定性への寄与率
が高く、かつ偏摩耗等を生じやすいショルダー側ブロッ
ク20Bにおいて、サイプ22の踏面側開口端を小ブロ
ック20Baの中央部分よりも低くい位置に設定したの
で、各小ブロック20Baにかかる接地圧が均一化さ
れ、操縦安定性及び摩耗性能が改良される。したがっ
て、本発明の空気入りタイヤでは、操縦安定性能、摩耗
性能及び雪上性能を両立することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は空気入りタイヤに係
り、特に、複数の交差する溝によって区画された複数の
ブロックをトレッドに備えた空気入りタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】踏面が平坦(厳密には、クラウンアール
及び、周方向のアールはある。)に形成されたブロック
が路面に接触するとき、ブロックの周辺部には、ブロッ
クにかかる平均接地圧の5〜7倍の圧力がかかる。この
ため、コーナリング時に横力がかかると、ブロックの周
辺がめくれてグリップを失ったり、偏摩耗が生じる原因
になり、この現象は特にタイヤの接地端部に顕著に生じ
る。
【0003】一方、タイヤのブロックをタイヤ径方向外
側に凸形状にしてブロックにかかる接地圧を均一にする
と、タイヤの操縦安定性や摩耗性能が改良されることが
知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、タイヤ
のブロックをタイヤ径方向外側に凸形状にすると、ブロ
ックの周辺部が生み出すエッジ効果が減少してしまうの
で、雪上性能が悪化する問題がある。
【0005】本発明は、上記事実を考慮して、操縦安定
性能、摩耗性能及び雪上性能を両立できる空気入りタイ
ヤを提供することが目的である。
【0006】
【課題を解決するための手段】発明者は、ブロックパタ
ーンの空気入りタイヤについて、トレッド各部が操縦安
定性能、摩耗性能及び雪上性能等にどのように関係して
いるかについて実験検討を重ねた結果、雪上性能に関し
てはタイヤの接地中心付近、操縦安定性能及び摩耗性能
に関してはタイヤ幅方向の接地端部付近の寄与が大きい
ことを見出した。
【0007】請求項1に記載の発明は上記事実に鑑みて
なされたものであって、トレッドに複数のブロックを備
え、前記ブロックがタイヤ軸方向に延びる1以上のサイ
プによって実質上複数の小ブロックに区画された空気入
りタイヤであって、タイヤ幅方向最外側のショルダー側
ブロックをタイヤ回転軸に直角な断面で見た時に、サイ
プの踏面側開口端が小ブロックの中央部分よりも低く、
タイヤ接地中心付近の赤道側ブロックをタイヤ回転軸に
直角な断面で見た時に、サイプの踏面側開口端が小ブロ
ックの中央部分よりも高い、ことを特徴としている。
【0008】次に、請求項1に記載の空気入りタイヤの
作用を説明する。
【0009】雪上性能に関しては、タイヤ接地中心付近
の寄与が高いので、タイヤ接地中心付近の赤道側ブロッ
クにおいては、サイプの踏面側開口端を小ブロックの中
央部分よりも高くして、雪上性能に寄与する赤道側ブロ
ックのサイプのエッジ効果を高めた。
【0010】一方、ショルダー側ブロックにおいては、
サイプの踏面側開口端を小ブロックの中央部分よりも低
くしたので、各小ブロックにかかる接地圧が均一化さ
れ、操縦安定性及び摩耗性能が改良される。
【0011】したがって、操縦安定性能、摩耗性能及び
雪上性能を両立することができる。
【0012】なお、サイプは、ブロックを横断していて
も良く、完全に横断していなくても良い。また、サイプ
は、タイヤ軸方向に対して傾斜していても良い。
【0013】請求項2に記載の発明は、ショルダー側ブ
ロックにおいて、サイプの踏面側開口端の高さが、ショ
ルダー側ブロックの平均高さに対して5〜20%低く、
赤道側ブロックにおいて、サイプの踏面側開口端の高さ
が、赤道側ブロックの平均高さに対して5〜20%高
い、ことを特徴としている。
【0014】次に、請求項2に記載の空気入りタイヤの
作用を説明する。
【0015】ショルダー側ブロックのサイプの踏面側開
口端の高さと、ショルダー側ブロックの平均高さとの間
の差が小さ過ぎると(5%未満の場合)、操縦安定性及
び摩耗性能を改良出来なくなる。
【0016】一方、ショルダー側ブロックのサイプの踏
面側開口端の高さと、ショルダー側ブロックの平均高さ
との間の差が大き過ぎると(20%を越えた場合)、接
地圧分布が不均一になると共に、小ブロックのブロック
端付近が接地しなくなる等の問題を生じる。また、小ブ
ロックのブロック端付近が接地しなくなり、ブロックの
接地面積が減少すると、雪上性能も低下する。
【0017】したがって、ショルダー側ブロックにおい
てはサイプの踏面側開口端の高さをショルダー側ブロッ
クの平均高さに対して5〜20%低くすることが好まし
い。
【0018】次に、赤道側ブロックのサイプの踏面側開
口端の高さと、ショルダー側ブロックの平均高さとの間
の差が小さ過ぎると(5%未満の場合)、雪上性能に寄
与する赤道側ブロックのサイプのエッジ効果が得られな
くなる。
【0019】一方、赤道側ブロックのサイプの踏面側開
口端の高さと、赤道側ブロックの平均高さとの間の差が
大き過ぎると(20%を越えた場合)、接地圧分布が不
均一になると共に、小ブロックの中央付近が接地しなく
なる等の問題を生じる。なお、小ブロックの中央付近が
接地しなくなり、ブロックの接地面積が減少すると、雪
上性能も低下する。
【0020】したがって、赤道側ブロックにおいてはサ
イプの踏面側開口端の高さを赤道側ブロックの平均高さ
に対して5〜20%高くすることが好ましい。
【0021】請求項3に記載の発明は、請求項1に記載
の空気入りタイヤにおいて、ショルダー側ブロックにお
いて、サイプの踏面側開口端の高さが、小ブロックの最
も高い部分の高さに対して2〜20%低く設定され、赤
道側ブロックにおいて、サイプの踏面側開口端の高さ
が、小ブロックの最も低い部分の高さに対して2〜20
%高く設定されている、ことを特徴としている。
【0022】次に、請求項3に記載の空気入りタイヤの
作用を説明する。
【0023】ショルダー側ブロックにおいて、サイプの
踏面側開口端の高さが、小ブロックの中央部分の最も高
い部分の高さの80%未満に設定されていると、接地圧
分布が不均一になると共に、小ブロックのブロック端付
近が接地しなくなる等の問題を生じる。また、小ブロッ
クのブロック端付近が接地しなくなると接地面積が減少
し、雪上性能も低下する。
【0024】また、ショルダー側ブロックにおいて、サ
イプの踏面側開口端の高さが、小ブロックの中央部分の
最も高い部分の高さの98%を越えていると、操縦安定
性及び摩耗性能を改良出来なくなる。
【0025】したがって、ショルダー側ブロックにおい
ては、サイプの踏面側開口端を、小ブロックの中央部分
の最も高い部分に対して2〜20%低く設定することが
好ましい。
【0026】次に、赤道側ブロックにおいて、サイプの
踏面側開口端の高さが、小ブロックの中央部分の最も低
い部分の高さの102%未満であると、雪上性能に寄与
する赤道側ブロックのサイプのエッジ効果が得られなく
なる。
【0027】一方、赤道側ブロックにおいて、赤道側ブ
ロックのサイプの踏面側開口端の高さが、小ブロックの
中央部分の最も低い部分の高さの120%を越えている
と、接地圧分布が不均一になると共に、小ブロックの中
央付近が接地しなくなる等の問題を生じる。なお、小ブ
ロックの中央付近が接地しなくなると接地面積が減少
し、雪上性能も低下する。
【0028】したがって、赤道側ブロックにおいてはサ
イプの踏面側開口端を小ブロックの中央部分の最も低い
部分に対して2〜20%高く設定することが好ましい。
【0029】請求項4に記載の発明は、請求項1乃至請
求項3の何れか1項に記載の空気入りタイヤにおいて、
赤道側ブロック内のサイプ総長さが、ショルダー側ブロ
ック内のサイプ総長さよりも長い、ことを特徴としてい
る。
【0030】次に、請求項4に記載の空気入りタイヤの
作用を説明する。
【0031】エッジ効果(エッジによる掘り起こし摩
擦)とサイプの吸水力が働き易い赤道側ブロックにて相
対的にサイプ総長さを長く、操縦安定性に効くショルダ
ー側ブロックにおいて相対的にサイプ総長さを短くして
ブロック剛性を高めたので、赤道側ブロックでは主に雪
氷性能を向上させ、ショルダー側ブロックでは主に操縦
安定性を向上させ、タイヤ全体としてバランスの良い性
能を得ることができる。
【0032】請求項5に記載の発明は、請求項1乃至請
求項4の何れか1項に記載の空気入りタイヤにおいて、
赤道側ブロック内のサイプ総断面積が、ショルダー側ブ
ロック内のサイプ総断面積よりも小さい、ことを特徴と
している。
【0033】次に、請求項5に記載の空気入りタイヤの
作用を説明する。
【0034】サイプの吸水力が働き易い赤道側ブロック
にて相対的にサイプ総断面積を大きく、操縦安定性に効
くショルダー側ブロックにおいて相対的にサイプ総断面
積を小さくしてブロック剛性を高めたので、赤道側ブロ
ックでは主に雪氷性能を向上させ、ショルダー側ブロッ
クでは主に操縦安定性を向上させ、タイヤ全体としてバ
ランスの良い性能を得ることができる。
【0035】なお、サイプ断面積とは、サイプの溝壁面
(片面)の面積のことである。
【0036】請求項6に記載の発明は、タイヤ幅方向最
外側のショルダー側ブロックをタイヤ回転軸に直角な断
面で見た時に、ショルダー側ブロックの踏面側端部がシ
ョルダー側ブロックの中央部分よりも低く、タイヤ接地
中心付近の赤道側ブロックをタイヤ回転軸に直角な断面
で見た時に、赤道側ブロックの踏面側端部が赤道側ブロ
ックの中央部分よりも高い、ことを特徴としている。
【0037】次に、請求項6に記載の空気入りタイヤの
作用を説明する。
【0038】雪上性能に関しては、タイヤ接地中心付近
の寄与が高いので、タイヤ接地中心付近の赤道側ブロッ
クにおいては、赤道側ブロックの踏面側端部(ブロック
端)の高さを赤道側ブロックの中央部分よりも高くし
て、雪上性能に寄与する赤道側ブロックのエッジ効果を
高めた。
【0039】一方、ショルダー側ブロックにおいては、
ショルダー側ブロックの踏面側端部の高さをショルダー
側ブロックの中央部分よりも低くしたので、ショルダー
側ブロックにかかる接地圧が均一化され、操縦安定性及
び摩耗性能が改良される。
【0040】請求項7に記載の発明は、請求項6に記載
の空気入りタイヤにおいて、ショルダー側ブロックにお
いて、踏面側端部の高さがショルダー側ブロックの平均
高さに対して5〜20%低く、赤道側ブロックにおい
て、踏面側端部の高さが赤道側ブロックの平均高さに対
して5〜20%高い、ことを特徴としている。
【0041】次に、請求項7に記載の空気入りタイヤの
作用を説明する。
【0042】ショルダー側ブロックの踏面側端部の高さ
と、ショルダー側ブロックの平均高さとの差が小さくな
りすぎると(5%未満の場合)、操縦安定性及び摩耗性
能を改良出来なくなる。
【0043】一方、ショルダー側ブロックの踏面側端部
の高さと、ショルダー側ブロックの平均高さとの差が大
きくなりすぎると(20%を越えた場合)、接地圧分布
が不均一になると共に、踏面側端部付近が接地しなくな
る等の問題を生じる。
【0044】次に、赤道側ブロックにおいて、踏面側端
部の高さと、赤道側ブロックの平均高さとの差が小さく
なりすぎると(5%未満の場合)、雪上性能に寄与する
赤道側ブロックのエッジ効果が得られなくなる。
【0045】一方、赤道側ブロックにおいて、踏面側端
部の高さと、赤道側ブロックの平均高さとの差が大きく
なりすぎると(20%を越えた場合)、踏面側端部の高
さが高過ぎて接地圧分布が不均一になると共に、赤道側
ブロックの中央付近が接地しなくなる等の問題を生じ
る。なお、赤道側ブロックの中央付近が接地しなくな
り、赤道側ブロックの接地面積が減少すると、雪上性能
も低下する。
【0046】したがって、ショルダー側ブロックにおい
ては、踏面側端部の高さをショルダー側ブロックの中央
部分の高さに対して5〜20%低く、赤道側ブロックに
おいては踏面側端部の高さを赤道側ブロックの平均高さ
に対して5〜20%高くすることが好ましい。
【0047】請求項8に記載の発明は、請求項6に記載
の空気入りタイヤにおいて、ショルダー側ブロックにお
いて、踏面側端部の高さがショルダー側ブロックの中央
部分の最も高い部分の高さに対して2〜20%低く設定
され、赤道側ブロックにおいて、踏面側端部の高さが赤
道側ブロックの中央部分の最も低い部分の高さに対して
2〜20%高く設定されている、ことを特徴としてい
る。
【0048】次に、請求項8に記載の空気入りタイヤの
作用を説明する。
【0049】ショルダー側ブロックにおいて、踏面側端
部の高さが、ショルダー側ブロックの中央部分の最も高
い部分の高さに対して80%未満の高さに設定されてい
ると、踏面側端部の高さが低過ぎて接地圧分布が不均一
になると共に、踏面側端部付近が接地しなくなる等の問
題を生じる。また、ショルダー側ブロックの踏面側端部
付近が接地しなくなると接地面積が減少し、雪上性能も
低下する。
【0050】また、ショルダー側ブロックにおいて、踏
面側端部の高さが、ショルダー側ブロックの中央部分の
最も高い部分の高さの98%を越えていると、操縦安定
性及び摩耗性能を改良出来なくなる。
【0051】したがって、ショルダー側ブロックにおい
ては、踏面側端部の高さを、ショルダー側ブロックの中
央部分の最も高い部分の高さに対して2〜20%低く設
定することが好ましい。
【0052】次に、赤道側ブロックにおいて、踏面側端
部の高さが、赤道側ブロックの中央部分の最も低い部分
の高さの102%未満であると、雪上性能に寄与する赤
道側ブロックのエッジ効果が得られなくなる。
【0053】一方、赤道側ブロックにおいて、赤道側ブ
ロックの踏面側端部の高さが、赤道側ブロックの中央部
分の最も低い部分の高さの120%を越えていると、踏
面側端部の高さが高過ぎて接地圧分布が不均一になると
共に、赤道側ブロックの中央付近が接地しなくなる等の
問題を生じる。なお、赤道側ブロックの中央付近が接地
しなくなり接地面積が減少し、雪上性能も低下する。
【0054】したがって、赤道側ブロックにおいては踏
面側端部の高さを小ブロックの中央部分の最も低い部分
の高さに対して2〜20%高く設定することが好まし
い。
【0055】請求項9に記載の発明は、請求項6乃至請
求項8の何れか1項に記載の空気入りタイヤにおいて、
ショルダー側ブロックを構成する弾性体のヤング率が、
赤道側ブロックを構成する弾性体のヤング率よりも高い
ことを特徴としている。
【0056】次に、請求項9に記載の空気入りタイヤの
作用を説明する。
【0057】ショルダー側ブロックを構成する弾性体の
ヤング率を、赤道側ブロックを構成する弾性体のヤング
率よりも高くすることにより、赤道側ブロックでは実接
触面積を大きくすることによって主に雪氷性能を向上さ
せ、ショルダー側ブロックではブロック剛性を高め主に
偏摩耗性能、操縦安定性能を向上させ、タイヤ全体とし
てバランスの良い性能を得ることができる。
【0058】
【発明の実施の形態】[第1の実施形態]本発明の第1
の実施形態に係る空気入りタイヤについて詳細に説明す
る。
【0059】以下、図1及び図2を参照して、本実施形
態について説明する。
【0060】図2に示すように、空気入りタイヤ10
は、左右一対のサイドウォール(図示せず)に跨がる円
筒状のトレッド12を備えている。
【0061】トレッド12には、タイヤ赤道面CL上
に、タイヤ周方向(矢印P方向)に沿って延びる周方向
主溝14が形成されており、周方向主溝14の矢印L方
向側には間隔をあけて周方向主溝16、周方向主溝14
の矢印R方向側には間隔をあけて周方向主溝18が形成
されている。
【0062】また、トレッド12には、周方向主溝1
4、周方向主溝16及び周方向主溝18と交差するタイ
ヤ幅方向(矢印W方向)に沿って延びるラグ溝19がタ
イヤ周方向に間隔をあけて形成されている。
【0063】トレッド12には、周方向主溝14、周方
向主溝16、周方向主溝18及びラグ溝19によって複
数のブロック20が区画されている。
【0064】なお、以後、周方向主溝14と周方向主溝
16との間のブロック20及び、周方向主溝14と周方
向主溝18との間のブロック20を赤道側ブロック20
Aと呼び、周方向主溝16のタイヤ幅方向外側のブロッ
ク20及び、周方向主溝18のタイヤ幅方向外側のブロ
ック20をショルダー側ブロック20Bと呼ぶことにす
る。
【0065】赤道側ブロック20A及びショルダー側ブ
ロック20Bには、タイヤ幅方向に沿って延びるサイプ
22がタイヤ周方向に間隔をおいて3本形成されてい
る。
【0066】このブロック20A及びブロック20Bの
タイヤ幅方向寸法は20mm、タイヤ周方向寸法は30m
m、平均高さH0は8mmである。また、サイプ22の深さ
は6.5mmである。
【0067】図1(A)に示すように、ショルダー側ブ
ロック20Bをタイヤ軸線に直角な断面でみると、サイ
プ22で区画された小ブロック20Baの踏面には略円
弧状の凸部が形成されており、小ブロック20Baの踏
面側端部(サイプの踏面側端部)が最も低く、小ブロッ
ク20Baの中央部分が最も高く設定されている。
【0068】ここで、ショルダー側ブロック20Bの踏
面の凹凸の度合いの好ましい範囲があり、ショルダー側
ブロック20Bの平均高さH0とサイプ22の踏面側開
口端の高さHEとで規定する第1の規定方法と、ショル
ダー側ブロック20Bの中央部分の最も高い部分の高さ
Sとサイプ22の踏面側開口端の高さHEとで規定する
第2の規定方法とがあり、何れか一方で規定することが
好ましい。
【0069】先ず、第1の規定方法では、ショルダー側
ブロック20Bにおいて、サイプ22の踏面側開口端の
高さHEを、ショルダー側ブロック20Bの平均高さH0
に対して5〜20%低く設定する。
【0070】第2の規定方法では、ショルダー側ブロッ
ク20Bにおいて、サイプ22の踏面側開口端の高さH
Eを、小ブロック20Baの中央部分の最も高い部分の
高さHSに対して2〜20%低く設定する。
【0071】本実施形態では、ショルダー側ブロック2
0Bの平均高さH0が8mm、ショルダー側ブロック2
0Bのサイプ22の踏面側開口端の高さHEと、小ブロ
ック20Baの最も高い中央部分の高さHSとの差(δ
2)が0.7mmである。
【0072】したがって、第1の規定方法では、サイプ
22の踏面側開口端の高さHEが、ショルダー側ブロッ
ク20Bの平均高さH0に対して約4.4%低いことに
なる。また、第2の規定方法では、サイプ22の踏面側
開口端の高さHEが、小ブロック20Baの中央部分の
最も高い部分の高さに対して約9%低いことになる。
【0073】なお、ショルダー側ブロック20Bのラグ
溝19側の踏面側端部(ブロック端)の高さは、サイプ
22の踏面側開口端の高さHEと同一高さである。
【0074】次に、赤道側ブロック20Aについて説明
する。
【0075】図1(B)に示すように、赤道側ブロック
20Aをタイヤ軸線に直角な断面でみると、サイプ22
で区画された小ブロック20Aaの踏面には略円弧状の
凹部が形成されており、踏面側端部(サイプの踏面側端
部)が最も高く、小ブロック20Aaの中央部分が最も
低く設定されている。
【0076】ここで、赤道側ブロック20Aの踏面の凹
凸の度合いの好ましい範囲が、前述したショルダー側ブ
ロック20Bの踏面の凹凸の度合いと同様にある。
【0077】赤道側ブロック20Aの平均高さH0とサ
イプ22の踏面側開口端の高さHEとで規定する第1の
規定方法と、小ブロック20Aaの中央部分の最も低い
部分の高さHSとサイプ22の踏面側開口端の高さHE
で規定する第2の規定方法とがあり、何れか一方で規定
することが好ましい。
【0078】先ず、第1の規定方法では、赤道側ブロッ
ク20Aにおいて、サイプ22の踏面側開口端の高さH
Eを、赤道側ブロック20Aの平均高さH0に対して5〜
20%低く設定する。
【0079】第2の規定方法では、赤道側ブロック20
Aにおいて、サイプ22の踏面側開口端の高さHEを、
小ブロック20Aaの中央部分の最も低い部分の高さH
Sに対して2〜20%に設定する。
【0080】本実施形態では、赤道側ブロック20Aの
サイプ22の踏面側開口端の高さH Eと、小ブロック2
0Aaの最も低い中央部分の高さHSとの差(δ1)が
0.7mmに設定されている。
【0081】したがって、第1の規定方法では、サイプ
22の踏面側開口端の高さHEが、赤道側ブロック20
Aの平均高さH0に対して約4.4%高いことになる。
また、第2の規定方法では、サイプ22の踏面側開口端
の高さHEが、小ブロック20Aaの中央部分の最も低
い部分の高さHSに対して約9%高いことになる。
【0082】なお、赤道側ブロック20Aのラグ溝19
側の踏面側端部(ブロック端)の高さは、サイプ22の
踏面側開口端の高さHEと同一高さである。 (作用)このように空気入りタイヤ10を形成すること
によって、以下のような作用がある。
【0083】先ず、雪上性能への寄与率が高いタイヤ接
地中心付近の赤道側ブロック20Aにおいて、前述した
ようにサイプ22の踏面側開口端を小ブロック20Aa
の中央部分より高い位置に設定したので、サイプ22の
エッジ効果が高められ、雪上性能が向上する。
【0084】次に、操縦安定性への寄与率が高く、かつ
偏摩耗等を生じやすいショルダー側ブロック20Bにお
いて、前述したようにサイプ22の踏面側開口端を小ブ
ロック20Baの中央部分よりも低くい位置に設定した
ので、各小ブロック20Baにかかる接地圧が均一化さ
れ、操縦安定性及び摩耗性能が改良される。
【0085】したがって、本実施形態の空気入りタイヤ
10では、操縦安定性能、摩耗性能及び雪上性能を両立
することができる。
【0086】なお、前記第1の規定方法または第2の規
定方法の規定範囲を外れると、本発明の効果が十分に得
られなくなったり、他性能が悪化することがある。 [第2の実施形態]本発明の第2の実施形態に係る空気
入りタイヤについて詳細に説明する。なお、第1の実施
形態と同一構成には同一符号を付し、その説明は省略す
る。
【0087】図3に示すように、本実施形態の空気入り
タイヤ30は、第1の実施形態の空気入りタイヤ10と
同様のブロックパターンであるが、サイプが設けられて
いない。
【0088】図4(A)に示すように、ショルダー側ブ
ロック20Bをタイヤ軸線に直角な断面でみると、踏面
には略円弧状の凸部が形成されており、中央部分が最も
高く、踏面側端部が最も低く設定されている。
【0089】ここで、ショルダー側ブロック20Bの踏
面の凹凸の度合いの好ましい範囲があり、ショルダー側
ブロック20Bの平均高さH0と踏面側端部の高さHE
で規定する第1の規定方法と、ショルダー側ブロック2
0Bの中央部分の最も高い部分の高さHSと踏面側端部
の高さHEとで規定する第2の規定方法とがあり、何れ
か一方で規定することが好ましい。
【0090】先ず、第1の規定方法では、ショルダー側
ブロック20Bにおいて、サイプ22の踏面側開口端の
高さHEを、ショルダー側ブロック20Bの平均高さH0
に対して5〜20%低く設定する。
【0091】第2の規定方法では、ショルダー側ブロッ
ク20Bにおいて、踏面側端部の高さHEを、中央部分
の最も高い部分の高さHSに対して2〜20%低く設定
する。
【0092】本実施形態では、ショルダー側ブロック2
0Bの踏面側端部の高さHEと、中央部分の最も高い部
分の高さHSとの差(δ2)が0.7mmに設定されて
いる。
【0093】したがって、第1の規定方法では、本実施
形態では、踏面側端部の高さHEが、ショルダー側ブロ
ック20Bの平均高さH0に対して約4.4%低いこと
になる。また、第2の規定方法では、踏面側端部の高さ
Eが、中央部分の最も高い部分の高さHSに対して約
8.4%低いことになる。
【0094】次に、赤道側ブロック20Aについて説明
する。
【0095】図4(B)に示すように、赤道側ブロック
20Aをタイヤ軸線に直角な断面でみると、踏面には略
円弧状の凹部が形成されており、踏面側端部が最も高
く、中央部分が最も低く設定されている。
【0096】ここで、赤道側ブロック20Aの踏面の凹
凸の度合いの好ましい範囲が、前述したショルダー側ブ
ロック20Bの踏面の凹凸の度合いと同様にある。
【0097】赤道側ブロック20Aの平均高さH0と踏
面側端部の高さHEとで規定する第1の規定方法と、中
央部分の最も低い部分の高さHSと踏面側端部の高さHE
とで規定する第2の規定方法とがあり、何れか一方で規
定することが好ましい。
【0098】先ず、第1の規定方法では、赤道側ブロッ
ク20Aにおいて、踏面側端部の高さHEを、赤道側ブ
ロック20Aの平均高さH0に対して5〜20%低く設
定する。
【0099】第2の規定方法では、赤道側ブロック20
Aにおいて、踏面側端部の高さHEを、中央部分の最も
低い部分の高さHSに対して2〜20%に設定する。
【0100】本実施形態では、踏面側端部の高さH
Eと、中央部分の最も低い部分の高さHSとの差(δ1)
が0.7mmに設定されている。
【0101】したがって、第1の規定方法では、サイプ
22の踏面側端部の高さHEが、赤道側ブロック20A
の平均高さH0に対して約4.4%高いことになる。ま
た、第2の規定方法では、踏面側端部の高さHEが、中
央部分の最も低い部分の高さHSに対して約8.4%高
いことになる。 (作用)このように空気入りタイヤ30を形成すること
によって、以下のような作用がある。
【0102】先ず、雪上性能への寄与率が高いタイヤ接
地中心付近の赤道側ブロック20Aにおいて、前述した
ように踏面側端部を中央部分より高い位置に設定したの
で、赤道側ブロック20Aの踏面側端部のエッジ効果が
高められ、雪上性能が向上する。
【0103】次に、操縦安定性への寄与率が高く、かつ
偏摩耗等を生じやすいショルダー側ブロック20Bにお
いて、前述したように踏面側暗部の高さを中央部分より
も低くい位置に設定したので、ショルダー側ブロック2
0Bにかかる接地圧が均一化され、操縦安定性及び摩耗
性能が改良される。
【0104】したがって、本実施形態の空気入りタイヤ
10では、操縦安定性能、摩耗性能及び雪上性能を両立
することができる。
【0105】なお、前記第1の規定方法または第2の規
定方法の規定範囲を外れると、本発明の効果が十分に得
られなくなったり、他性能が悪化することがある。 [第3の実施形態]本発明の第3の実施形態に係る空気
入りタイヤについて詳細に説明する。なお、前述した実
施形態と同一構成には同一符号を付し、その説明は省略
する。
【0106】図5及び図6に示すように、本実施形態の
空気入りタイヤ32は、第1の実施形態の空気入りタイ
ヤ10と同様のブロックパターンであるが、赤道側ブロ
ック20Aにはサイプ22が4本形成されており、ショ
ルダー側ブロック20Bにはサイプ22が2本形成され
ている。
【0107】図6(A)に示すように、ショルダー側ブ
ロック20Bをタイヤ軸線に直角な断面でみると、サイ
プ22で区画された小ブロック20Baの踏面には略円
弧状の凸部が形成されており、小ブロック20Baの踏
面側端部(サイプの踏面側端部)の位置が最も低く、小
ブロック20Baの中央部分が最も高く設定されてい
る。
【0108】図6(B)に示すように、赤道側ブロック
20Aをタイヤ軸線に直角な断面でみると、サイプ22
で区画された小ブロック20Aaの踏面には略円弧状の
凹部が形成されており、小ブロック20Aaの踏面側端
部(サイプの踏面側端部)の位置が最も高く、小ブロッ
ク20Aaの中央部分が最も低く設定されている。
【0109】なお、ブロック踏面の凹凸の度合い等の規
定は、前述したものと同一である。
【0110】本実施形態では、ショルダー側ブロック2
0Bにおいては、サイプ22の踏面側開口端の高さHE
が、小ブロック20Baの最も高い中央部分に対して
0.7mm低く設定されている。また、赤道側ブロック
20Aにおいては、サイプ22の踏面側開口端の高さH
Eが、小ブロック20Aaの最も低い中央部分に対して
0.7mm高く設定されている。
【0111】次に、本実施形態の空気入りタイヤ32の
作用を説明する。
【0112】赤道側ブロック20Aのサイプ22の総長
さを、ショルダー側ブロック20Bのサイプ22の総長
さよりも長く設定したので(なお、赤道側ブロック20
Aのサイプ22の総断面積が、ショルダー側ブロック2
0Bのサイプ22の総断面積よりも大きくなってい
る。)、赤道側ブロック20Aでは主に雪氷性能を向上
させ、ショルダー側ブロック20Bでは主に操縦安定性
を向上させ、タイヤ全体としてバランスの良い性能を得
ることができる。 [第4の実施形態]本発明の第4の実施形態に係る空気
入りタイヤについて詳細に説明する。なお、前述した実
施形態と同一構成には同一符号を付し、その説明は省略
する。
【0113】本実施形態の空気入りタイヤは、第2の実
施形態と同様のサイプの無いブロックパターンであり、
各ブロックの形状寸法も同一であるが、赤道側ブロック
20Aを構成するゴムと、ショルダー側ブロック20B
を構成するゴムが異なっており、赤道側ブロック20A
を構成するゴムのヤング率が、ショルダー側ブロック2
0Bを構成するゴムのヤング率よりも高く設定されてい
る。
【0114】本実施形態では、赤道側ブロック20Aを
構成するゴムのヤング率を100(指数)としたとき
に、ショルダー側ブロック20Bを構成するゴムのヤン
グ率は70(指数)に設定されている。
【0115】次に、本実施形態の空気入りタイヤの作用
を説明する。
【0116】赤道側ブロック20Aを構成するゴムのヤ
ング率を、ショルダー側ブロック20Bを構成するゴム
のヤング率よりも大きく設定したので、赤道側ブロック
20Aでは実接触面積を大きくすることによって主に雪
氷性能を向上させ、ショルダー側ブロック20Bではブ
ロック剛性を高め主に偏摩耗性能、操縦安定性能を向上
させ、タイヤ全体としてバランスの良い性能を得ること
ができる。 (試験例1)ここで、本発明の効果を確かめるために、
表面形状の異なる5種類の供試タイヤを用意し、操縦安
定性試験、偏摩耗試験及び雪氷性能試験を行った。
【0117】何れの供試タイヤも図2に示すブロックパ
ターンであるが、タイヤ表面形状は図9の試験結果表に
記載した通り各々の供試タイヤで異なっている。
【0118】また、何れの供試タイヤも、赤道側ブロッ
クのヤング率とショルダー側ブロックのヤング率は同一
に設定されている。なお、ヤング率は、ゴムを30%引
っ張った時の応力から求めたものを指数表示した(JI
S K6254の試験法に準拠)。
【0119】供試タイヤのサイズは、195/65R1
5である。
【0120】なお、表内の「凸」は図1(A)に示すよ
うな踏面形状を示し、「凹」は図1(B)に示すような
踏面形状を示している。また、「平坦」とは、図7に示
すような踏面形状を示している。
【0121】操縦安定性試験は、テストコース(乾いた
路面)で供試タイやを装着した車両を各種のモードで走
行させた。評価は、テストドライバーによるフィーリン
グ評価であり、試験例Aを100とする指数表示とし
た。なお、指数が大きい程、操縦安定性に優れているこ
とを表している。
【0122】ちなみに、指数5は、訓練されたドライバ
ーが差を感じることができるレベルであり、指数10
は、普通のドライバーが差を感じることができるレベル
である。
【0123】偏摩耗試験は、一般路面を20000km
走行後のタイヤの段差摩耗(ヒール・アンド・トゥ摩
耗)の段差量を測定した。評価は、試験例Aの段差量の
逆数を100とする指数表示とした。なお、指数が大き
い程、偏摩耗が少ないことを表している。
【0124】雪氷性能試験は、雪上路面のトラクション
試験の最大トラクション値を測定した。評価は、試験例
Aを100とする指数表示とした。なお、指数が大きい
程、トラクションが大きく、雪氷性能に優れていること
を表している。
【0125】試験の結果から、本発明の適用された試験
例E(第1の実施形態の空気入りタイヤ10)は、操縦
安定性、偏摩耗及び雪氷性能が両立していることが分
る。 (試験例2)本発明の効果を確かめるために、表面形状
の異なる5種類の供試タイヤを用意し、試験例1と同様
の操縦安定性試験、偏摩耗試験及び雪氷性能試験を行っ
た。
【0126】何れの供試タイヤも図3に示すサイプの無
いブロックパターンであるが、タイヤ表面形状は図10
の試験結果表に記載した通り各々の供試タイヤで異なっ
ている。
【0127】また、何れの供試タイヤも、赤道側ブロッ
クのヤング率とショルダー側ブロックのヤング率は同一
に設定されている。
【0128】供試タイヤのサイズは、195/65R1
5である。
【0129】なお、表内の「凸」は図4(A)に示すよ
うな踏面形状を示し、「凹」は図4(B)に示すような
踏面形状を示している。また、「平坦」とは、図8に示
すような踏面形状を示している。
【0130】試験の結果から、本発明の適用された試験
例E(第2の実施形態の空気入りタイヤ30)は、操縦
安定性、偏摩耗及び雪氷性能が両立していることが分
る。 (試験例3)本発明の効果を確かめるために、4種類の
供試タイヤを用意し、試験例1と同様の操縦安定性試
験、偏摩耗試験及び雪氷性能試験を行った。
【0131】何れの供試タイヤも図3に示すサイプ無し
のブロックパターンであり、タイヤ表面形状は全て同一
であるが、赤道側ブロックとショルダー側ブロックのヤ
ング率が図11の試験結果表に記載した通り各々の供試
タイヤで異なっている。
【0132】供試タイヤのサイズは、195/65R1
5である。
【0133】試験の結果から、本発明の適用された試験
例D(第4の実施形態の空気入りタイヤ)は、操縦安定
性、偏摩耗及び雪氷性能が両立していることが分る。 (試験例4)本発明の効果を確かめるために、5種類の
供試タイヤを用意し、試験例1と同様の操縦安定性試
験、偏摩耗試験及び雪氷性能試験を行った。
【0134】何れの供試タイヤも図2に示すサイプ有り
のブロックパターンであり、タイヤ表面形状は全て同一
であるが、踏面の凹凸の度合いが図12の試験結果表に
記載した通り各々の供試タイヤで異なっている。
【0135】また、何れの供試タイヤも、赤道側ブロッ
クのヤング率とショルダー側ブロックのヤング率は同一
に設定されている。
【0136】供試タイヤのサイズは、195/65R1
5である。
【0137】試験の結果から、赤道側ブロックの踏面の
凹凸の高低差δ1(=|HE−HS|)/ブロックの平均
高さH0、及びショルダー側ブロックの踏面の凹凸の高
低差δ2(=|HE−HS|)/ブロックの平均高さH0
を5〜20%の範囲内に設定すると、操縦安定性、偏摩
耗及び雪氷性能を確実に両立できることが分る。 (試験例5)本発明の効果を確かめるために、3種類の
供試タイヤを用意し、試験例1と同様の操縦安定性試
験、偏摩耗試験及び雪氷性能試験を行った。
【0138】何れの供試タイヤもサイプ有りのブロック
パターンであるが、各ブロックの踏面の形状及びサイプ
の本数が図13の試験結果表に記載した通り各々の供試
タイヤで異なっている。
【0139】また、何れの供試タイヤも、赤道側ブロッ
クのヤング率とショルダー側ブロックのヤング率は同一
に設定されている。
【0140】供試タイヤのサイズは、195/65R1
5である。
【0141】試験の結果から、赤道側ブロックのサイプ
数を多く、ショルダー側ブロックのサイプ数を相対的に
少なく設定した試験例B(第3の実施形態の空気入りタ
イヤ32)は、操縦安定性、偏摩耗及び雪氷性能を確実
に両立できることが分る。 (試験例6)本発明の効果を確かめるために、5種類の
供試タイヤを用意し、試験例1と同様の操縦安定性試
験、偏摩耗試験及び雪氷性能試験を行った。
【0142】何れの供試タイヤも図3に示すサイプ無し
のブロックパターンであるが、踏面の凹凸の度合いが図
6の試験結果表に記載した通り各々の供試タイヤで異な
っている。
【0143】また、何れの供試タイヤも、赤道側ブロッ
クのヤング率とショルダー側ブロックのヤング率は同一
に設定されている。
【0144】供試タイヤのサイズは、195/65R1
5である。
【0145】試験の結果から、赤道側ブロックの踏面の
凹凸の高低差δ1(=|HE−HS|)/ブロックの平均
高さH0、及びショルダー側ブロックの踏面の凹凸の高
低差δ2(=|HE−HS|)/ブロックの平均高さH0
を5〜20%の範囲内に設定すると、操縦安定性、偏摩
耗及び雪氷性能を確実に両立できることが分る。 [その他の実施形態]各ブロックの形状、個数、ヤング
率、各サイプの形状及び本数、踏面の形状等は、本発明
の主旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【0146】また、トレッドに5列以上のブロック列が
形成されているような場合、接地中心のブロックとタイ
ヤ幅方向最外側のブロックとの間に位置するブロックに
関しては、要求する条件によって、ショルダー側ブロッ
クと同様の形状とするか、赤道側ブロックと同様の形状
とするかを選択すれば良い。
【0147】
【発明の効果】以上説明したように本発明の空気入りタ
イヤは上記の構成としたので、操縦安定性能、摩耗性能
及び雪上性能を両立することができる、という優れた効
果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は第1の実施形態に係る空気入りタイヤ
のショルダー側ブロックの断面図(図2の1(A)−1
(A)線断面図)であり、(B)は同空気入りタイヤの
赤道側ブロックの断面図(図2の1(B)−1(B)線
断面図)である。
【図2】第1の実施形態に係る空気入りタイヤのトレッ
ドの平面図である。
【図3】第2の実施形態に係る空気入りタイヤのトレッ
ドの平面図である。
【図4】(A)は第2の実施形態に係る空気入りタイヤ
のショルダー側ブロックの断面図(図3の4(A)−4
(A)線断面図)であり、(B)は同空気入りタイヤの
赤道側ブロックの断面図(図3の4(B)−4(B)線
断面図)である。
【図5】第3の実施形態に係る空気入りタイヤのトレッ
ドの平面図である。
【図6】(A)は第3の実施形態に係る空気入りタイヤ
のショルダー側ブロックの断面図(図5の6(A)−6
(A)線断面図)であり、(B)は同空気入りタイヤの
赤道側ブロックの断面図(図5の6(B)−6(B)線
断面図)である。
【図7】サイプ付きの踏面が平坦なブロックの断面図で
ある。
【図8】サイプ無しの踏面が平坦なブロックの断面図で
ある。
【図9】試験例1の試験結果を示す試験結果表である。
【図10】試験例2の試験結果を示す試験結果表であ
る。
【図11】試験例3の試験結果を示す試験結果表であ
る。
【図12】試験例4の試験結果を示す試験結果表であ
る。
【図13】試験例5の試験結果を示す試験結果表であ
る。
【図14】試験例6の試験結果を示す試験結果表であ
る。
【符号の説明】
10 空気入りタイヤ 12 トレッド 20A 赤道側ブロック 20Aa 小ブロック 20B ショルダー側ブロック 20Ba 小ブロック 22 サイプ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トレッドに複数のブロックを備え、前記
    ブロックがタイヤ軸方向に延びる1以上のサイプによっ
    て実質上複数の小ブロックに区画された空気入りタイヤ
    であって、 タイヤ幅方向最外側のショルダー側ブロックをタイヤ回
    転軸に直角な断面で見た時に、サイプの踏面側開口端が
    小ブロックの中央部分よりも低く、 タイヤ接地中心付近の赤道側ブロックをタイヤ回転軸に
    直角な断面で見た時に、サイプの踏面側開口端が小ブロ
    ックの中央部分よりも高い、ことを特徴とする空気入り
    タイヤ。
  2. 【請求項2】 ショルダー側ブロックにおいて、サイプ
    の踏面側開口端の高さが、ショルダー側ブロックの平均
    高さに対して5〜20%低く、 赤道側ブロックにおいて、サイプの踏面側開口端の高さ
    が、赤道側ブロックの平均高さに対して5〜20%高
    い、 ことを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 【請求項3】 ショルダー側ブロックにおいて、サイプ
    の踏面側開口端の高さが、小ブロックの最も高い部分の
    高さに対して2〜20%低く設定され、 赤道側ブロックにおいて、サイプの踏面側開口端の高さ
    が、小ブロックの最も低い部分の高さに対して2〜20
    %高く設定されている、 ことを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  4. 【請求項4】 赤道側ブロック内のサイプ総長さが、シ
    ョルダー側ブロック内のサイプ総長さよりも長い、 ことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に
    記載の空気入りタイヤ。
  5. 【請求項5】 赤道側ブロック内のサイプ総断面積が、
    ショルダー側ブロック内のサイプ総断面積よりも大き
    い、 ことを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項に
    記載の空気入りタイヤ。
  6. 【請求項6】 タイヤ幅方向最外側のショルダー側ブロ
    ックをタイヤ回転軸に直角な断面で見た時に、ショルダ
    ー側ブロックの踏面側端部がショルダー側ブロックの中
    央部分よりも低く、 タイヤ接地中心付近の赤道側ブロックをタイヤ回転軸に
    直角な断面で見た時に、赤道側ブロックの踏面側端部が
    赤道側ブロックの中央部分よりも高い、 ことを特徴とする空気入りタイヤ。
  7. 【請求項7】 ショルダー側ブロックにおいて、踏面側
    端部の高さがショルダー側ブロックの平均高さに対して
    5〜20%低く、 赤道側ブロックにおいて、踏面側端部の高さが赤道側ブ
    ロックの平均高さに対して5〜20%高い、 ことを特徴とする請求項6に記載の空気入りタイヤ。
  8. 【請求項8】 ショルダー側ブロックにおいて、踏面側
    端部の高さがショルダー側ブロックの中央部分の最も高
    い部分の高さに対して2〜20%低く設定され、 赤道側ブロックにおいて、踏面側端部の高さが赤道側ブ
    ロックの中央部分の最も低い部分の高さに対して2〜2
    0%高く設定されている、 ことを特徴とする請求項6に記載の空気入りタイヤ。
  9. 【請求項9】 ショルダー側ブロックを構成する弾性体
    のヤング率が、赤道側ブロックを構成する弾性体のヤン
    グ率よりも高いことを特徴とする請求項6乃至請求項8
    の何れか1項に記載の空気入りタイヤ。
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