JP2002289709A - 半導体記憶素子 - Google Patents

半導体記憶素子

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JP2002289709A JP2001093833A JP2001093833A JP2002289709A JP 2002289709 A JP2002289709 A JP 2002289709A JP 2001093833 A JP2001093833 A JP 2001093833A JP 2001093833 A JP2001093833 A JP 2001093833A JP 2002289709 A JP2002289709 A JP 2002289709A
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淳二 古賀
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Abstract

(57)【要約】 【課題】トンネル絶縁膜を薄くしても、実用化に耐える
十分に長い保持時間を実現する半導体記憶素子を提供す
ることを目的とする。 【解決手段】半導体層11と、半導体層11中に形成さ
れたソース領域18及びドレイン領域19と、ソース領
域18及びドレイン領域19間に形成されたチャネル領
域20と、チャネル領域20上に形成され、量子力学的
に電子が直接トンネルすることが可能な第1の絶縁層1
2と、第1の絶縁層12上に形成され、原子間結合の欠
陥によるトラップ準位21を具備する第2の絶縁層13
と、第2の絶縁層13上に形成され、量子力学的に電子
が直接トンネルすることが可能な第3の絶縁層14と、
第3の絶縁層14上に形成された電荷蓄積部と、電荷蓄
積部15上に形成された制御電極17とを具備し、トラ
ップ準位21のエネルギーレベルが、電荷蓄積部15に
おける伝導帯端のエネルギーレベル及びチャネル領域2
0における伝導帯端のエネルギーレベルよりも低い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体記憶素子に
関し、特に電荷を蓄積することによって電源を切断して
も情報を保持することができる不揮発性半導体記憶素子
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電気的消去及び書き込みが可能な
メモリ(以下不揮発性メモリと記す)は、電荷を蓄積す
ることによって電源を切断しても情報を保持することが
できる特徴を持ち、磁気ディスクのような駆動部品が無
く小型かつ軽量であるため、携帯情報機器などの記憶媒
体として、低電圧駆動化と大容量化の開発がすすめられ
ている。
【0003】図10に、このような不揮発性メモリセル
の断面図を示す。
【0004】この不揮発性メモリセルは、p型シリコン
基板1、このシリコン基板1上に形成されたシリコン酸
化膜からなるトンネル絶縁層2(厚さ8nm)、このト
ンネル絶縁層2上に形成されたn型多結晶シリコンか
らなる浮遊電極3(厚さ100nm)、この浮遊電極3
上に形成された酸化シリコンからなる制御絶縁層4(厚
さ10nm)、この制御絶縁層4上に形成されたn
多結晶シリコンからなる制御電極5(500nm)、シ
リコン基板1中のトンネル絶縁層2直下に位置するチャ
ネル領域6、このチャネル領域6が間に挟まれるように
シリコン基板1中に対向して配置されたn型シリコン
からなるソース領域7及びn型シリコンからなるドレ
イン領域8とを具備している。
【0005】この構造のうちシリコン基板1側のソース
領域7、ドレイン領域8及びこれらに挟まれたチャネル
領域6は、nチャネル電界効果トランジスタとして機能
する。
【0006】また、トンネル絶縁層2はシリコン基板1
表面と浮遊電極3との間でトンネルにより電子或いは正
孔等の電荷が入出可能となっている。
【0007】浮遊電極3は、トンネル絶縁層2、制御絶
縁層4により電気的に絶縁された電気的浮遊領域となっ
ており、電荷を蓄積可能となっている。
【0008】この不揮発性メモリの書き込み方法は、シ
リコン基板1及び制御電極5間に10V程度の電圧を印
加したとき、電荷として例えば電子(反転層のキャリア
電子)が量子力学的トンネル現象によってソース領域7
から、トンネル絶縁層2を抜けて浮遊電極3中に引き込
まれることによって行なわれる。
【0009】また、読み出し方法は、ソース領域7及び
ドレイン領域8間とソース領域7及び制御電極5間に電
圧を印加すると、浮遊電極3に電子が注入されて負に帯
電している状態と、電子が注入されていない状態で、ソ
ース領域7からドレイン領域8間に流れる電流値が違う
状態を検出することによって1、0を判定している。
【0010】また、消去方法は、ソース領域7及び浮遊
電極3間に10V程度電圧を印加して浮遊電極3中の電
子をドレイン領域8に量子力学的トンネル現象により引
き抜くことによって行う。
【0011】このような不揮発性メモリでは、浮遊電極
3中に蓄積された電荷が電源を切断した後も抜け出さな
いようにすることが重要である。そこで図10に記載し
た不揮発性メモリでは、トンネル絶縁層2を厚くするこ
とによって、電源を切断した後に電子が抜け難くして保
持時間を長くすることがなされてきた。
【0012】しかしながら、これまで半導体微細化技術
の進歩により、半導体集積回路の高集積化及び微細化に
伴う高速化が図られてきており、このような不揮発性メ
モリも例外ではない。半導体素子の微細化により前記電
界効果トランジスタ部もチャネル領域6の長さ、トンネ
ル絶縁層2の厚さ、ソース領域7及びドレイン領域8の
接合深さ等が縮小化されてきており、トンネル絶縁膜2
を厚くして保持時間を長くすることが不可能になってき
た。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
の不揮発性メモリでは、高速化及び高集積化を図るべく
微細化した場合、実用化に耐えうる十分長い保持時間を
実現できていない。
【0014】本発明は、上記問題点に鑑みてなされたも
ので、トンネル絶縁層を薄くしても、実用化に耐える十
分長い保持時間を実現する半導体記憶素子を提供するこ
とを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、半導体層と、前記半導体層中に形成され
たソース領域及びドレイン領域と、前記ソース領域及び
ドレイン領域間に形成されたチャネル領域と、前記チャ
ネル領域上に形成され、量子力学的に電子が直接トンネ
ルすることが可能な第1の絶縁層と、前記第1の絶縁層
上に形成され、原子間結合の欠陥によるトラップ準位を
具備する第2の絶縁層と、前記第2の絶縁層上に形成さ
れ、量子力学的に電子が直接トンネルすることが可能な
第3の絶縁層と、前記第3の絶縁層上に形成された電荷
蓄積部と、前記電荷蓄積部上に形成された制御電極とを
具備し、前記トラップ準位のエネルギーレベルが、前記
チャネル領域における伝導帯端のエネルギーレベルより
も低いことを特徴とする半導体記憶素子を提供する。
【0016】また、本発明は、半導体層と、前記半導体
層中に形成されたソース領域及びドレイン領域と、前記
ソース領域及びドレイン領域間に形成されたチャネル領
域と、前記チャネル領域上に形成され、量子力学的に正
孔が直接トンネルすることが可能な第1の絶縁層と、前
記第1の絶縁層上に形成され、原子間結合の欠陥による
トラップ準位を具備する第2の絶縁層と、前記第2の絶
縁層上に形成され、量子力学的に正孔が直接トンネルす
ることが可能な第3の絶縁層と、前記第3の絶縁層上に
形成された電荷蓄積部と、前記電荷蓄積部上に形成され
た制御電極とを具備し、前記トラップ準位のエネルギー
レベルが、前記チャネル領域における価電子帯端のエネ
ルギーレベルよりも高いことを特徴とする半導体記憶素
子を提供する。
【0017】本発明は、前記第2の絶縁層中における前
記原子間結合の欠陥の面密度が1×1012cm−2
上であることが好ましい。
【0018】また、前記電荷蓄積部が、粒径20nm以
下の電荷蓄積微粒子であることが好ましい。
【0019】また、前記電荷蓄積部が、原子間結合の欠
陥によるトラップ準位を具備することが好ましい。
【0020】また、前記電荷蓄積微粒子の断面積が、前
記第2の絶縁層中における前記原子間結合の欠陥の面密
度の逆数よりも大きいことが好ましい。
【0021】また、前記第2の絶縁層中における前記原
子間結合の欠陥のトラップ断面積よりも、電荷蓄積微粒
子の数密度の逆数が小さいことが好ましい。
【0022】また、前記電荷蓄積微粒子と前記第2の絶
縁層中における前記原子間結合の欠陥とが重なっている
ことが好ましい。なお、電荷が直接トンネル可能な第1
のトンネル絶縁層或いは第3のトンネル絶縁層として
は、シリコン酸化膜を含む層を挙げることができる。そ
の膜厚は0.5nm以上3.5nm以下であればよい。
この他には、絶縁層の障壁高さW(eV)と厚さd(n
m)との関係が、W/d>0.9の関係を満たす場合に
は、その絶縁層は直接トンネル可能となる。
【0023】本発明によると、電荷蓄積部とチャネル領
域間に、第1の絶縁膜/原子間結合の欠陥を具備する第
2の絶縁膜/第3の絶縁膜の積層構造を形成している。
この積層構造は、電位を印加しない状態で電荷蓄積部に
蓄積された電荷が、チャネル領域に抜けようとすると、
原子間結合の欠陥によるトラップ準位に一端落ちる。こ
の電荷が電子の場合、トラップ準位はチャネル領域の伝
導帯端よりエネルギーレベルが低いためにエネルギー障
壁となり、電子がチャネル領域側に抜け難くすることが
できる。また、電荷が正孔の場合、トラップ準位はチャ
ネル領域の過電子帯端よりエネルギーレベルが高いため
にエネルギー障壁となり、正孔がチャネル領域側に抜け
難くすることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の好
ましい実施形態について説明する。
【0025】(実施形態1)図1は、本発明の実施形態1
に係る不揮発性半導体記憶素子の断面図である。
【0026】この不揮発性半導体記憶素子は、p型シリ
コンからなる半導体層11と、この半導体層11中に形
成されたn型シリコンからなるソース領域18及びド
レイン領域19と、このソース領域18及びドレイン領
域19間に形成されたチャネル領域20と、このチャネ
ル領域20上に形成された電子がトンネル可能な第1の
絶縁層12(厚さ2nm)と、この第1の絶縁層12上
に形成され、原子間結合の欠陥21によるトラップ準位
を具備する第2の絶縁層13と、この第2の絶縁層13
上に形成された電子がトンネル可能な第3の絶縁層14
(厚さ2nm)と、この第3の絶縁層14上に形成され
た電荷蓄積部である導電性微粒子15(粒径10nm)
と、この導電性微粒子15上に形成された制御絶縁層1
6(厚さ10nm)と、この制御絶縁層16上に形成さ
れた制御電極17(厚さ500nm)とを具備した構造
となっている。
【0027】第1の絶縁層12及び第3の絶縁層14の
材料としては、酸化シリコンや窒化シリコン等が挙げら
れる。そして量子力学的に電子が直接トンネル可能とな
る厚さで形成される。
【0028】また、電荷蓄積部となる導電性微粒子15
の材料としては、多結晶シリコン等が挙げられる。ま
た、制御酸化膜16の材料としては、酸化シリコンや窒
化シリコンが挙げられる。また、制御電極17の材料と
しては、n型多結晶シリコンが挙げられる。
【0029】このような半導体記憶素子では、書き込み
或いは消去時は、直接トンネル領域にある薄い絶縁膜
(第1及び第3の絶縁膜)と原子間結合の欠陥21(ダ
ングリングボンド)のトラップ準位を経由したトラップ
・アシステッド・トンネリングによって電子を注入或い
は放出できるため、書き込み或いは消去速度は十分に速
い。
【0030】また、ダングリングボンド21によるトラ
ップ準位はチャネル領域20の材料であるシリコンの伝
導帯端よりも低い位置にある。したがって、記憶保持時
(低ゲート電圧状態)で電子が導電性微粒子15からチ
ャネル領域20へ抜け出そうとすると、一度低いエネル
ギー状態であるトラップ準位に落ちてから、より高いエ
ネルギー状態であるチャネル領域の伝導帯に移動する必
要がある。トラップ準位からチャネル領域へは電子に対
してエネルギー障壁となり、電子の移動がエネルギー的
に困難となるためリークが抑制され、保持時間が長くな
る。
【0031】また、電荷として正孔を用いる場合は、ダ
ングリングボンド21によるトラップ準位がチャネル領
域の材料であるシリコンの価電子帯端よりも高い位置に
あるようにすれば良い。記憶保持時(低ゲート電圧状
態)で正孔が導電性微粒子15からチャネル領域20へ
抜け出そうとすると、一度高いエネルギー状態である価
電子帯に移動する必要がある。トラップ準位からチャネ
ル領域へは正孔に対してエネルギー障壁となり、正孔の
移動がエネルギー的に困難となるためリークが抑制さ
れ、保持時間が長くなる。電荷として正孔を用いる場
合、半導体基板としては正孔をキャリアとする電界効果
トランジスタとすれば良い。
【0032】また、本実施形態では電荷蓄積部として、
ナノオーダーで形成された導電性微粒子15を用いてい
る。導電性微粒子15の断面積は非常に小さいので、導
電性微粒子15直下に存在する電荷の存在確率が小さい
ために、低ゲート電圧では充放電が律速され、このこと
によっても記憶保持時間をさらに向上することが期待で
きる。
【0033】次に、図2(a)(b)(c)を用いて図
1に示した不揮発性半導体記憶素子の製造方法について
説明する。
【0034】先ず、p型シリコン基板11を用意する。
次に、STI(Shallow Trench Iso
lation)法などを用いて、素子分離を施した後、
1000℃以上の高温熱酸化を行い、シリコン基板11
上に酸化シリコンからなる絶縁層22(厚さ2nm)を
形成する。
【0035】次に、例えばLPCVD(Low Pre
ssure Chemical Vapor Depo
sition)法により、絶縁層22上にアモルファス
シリコン薄膜23(厚さ1nm)を堆積する(図2
(a))。
【0036】次に、700℃、10分間のドライ酸化を
行い、アモルファスシリコン薄膜23を全て酸化させ
る。700℃では酸化時の原子流動が非常に小さいため
に、このドライ酸化工程により、元のアモルファスシリ
コン23と絶縁膜22との界面にダングリングボンド
(原子間結合の欠陥)が多数形成される。この工程によ
って第1の絶縁層12(厚さ2nm)/ダングリングボ
ンドを具備する第2の絶縁層13/第3の絶縁層(厚さ
2nm)の積層構造がシリコン基板11上に形成される
(図2(b))。第1の絶縁層12及び第3の絶縁層1
4はともに電子や正孔等の電荷がトンネル可能なような
厚さ(0.5nm以上3.5nm以下)の範囲に制御さ
れる。また、ダングリングボンド21の面密度は酸化条
件で調整可能である。
【0037】次に、LPCVD法によって、粒径10n
mのシリコン微結晶粒子からなる導電性微粒子15を形
成する。さらにLPCVD法によって、酸化シリコンか
らなる制御絶縁層16(厚さ10nm)を形成する。こ
の制御絶縁層16上にnポリシリコンからなる制御電
極17(厚さ200nm)をCVD法によって堆積す
る。
【0038】次に、レジストパターンをマスクとして用
い第1の絶縁層12、第2の絶縁膜13、第3の絶縁層
14、制御絶縁層16及び制御電極17からなる積層構
造部をエッチングする。次に、リンをドーズ量1×10
15cm−2、入射エネルギー15KeVでイオン注入
し、1000℃、20秒のアニールにより活性化させ
て、n型シリコンからなるソース領域18及びドレイ
ン領域19を形成する。最後に、層間絶縁層、メタル配
線工程などを経て不揮発性半導体記憶素子が完成する
(図2(c))。
【0039】導電性微粒子15として、ナノスケールの
シリコン結晶微粒子を用いているが、他の導電性材料で
もかまわない。また、導電性微粒子15の直径は0.5
nm以上20nm以下程度であれば良い。また、この導
電性微粒子15は複数個規則正しく並んでいても、単一
のものでもかまわない。
【0040】(実施形態2)次に、図3(a)(b)
(c)を用いて、別の不揮発性半導体記憶素子の製造方
法を説明する。
【0041】先ず、p型シリコン基板11を用意する。
次に、STI(Shallow Trench Iso
lation)法などを用いて、素子分離を施した後、
1000℃以上の高温熱酸化を行い、シリコン基板11
上に酸化シリコンからなる絶縁層(厚さ2nm)を形成
する。次に、例えばLPCVD(Low Pressu
re Chemical Vapor Deposit
ion)法により、絶縁層上にアモルファスシリコン薄
膜(厚さ1nm)を堆積する。
【0042】次に、700℃、10分間のドライ酸化を
行い、アモルファスシリコン薄膜を全て酸化させる。7
00℃では酸化時の原子流動が非常に小さいために、こ
のドライ酸化工程により、元のアモルファスシリコンと
絶縁膜との界面にダングリングボンド21(原子間結合
の欠陥)が多数形成される。この工程によって第1の絶
縁層12(厚さ2nm)/ダングリングボンド21を具
備する第2の絶縁層13/第3の絶縁層(厚さ2nm)
の積層構造がシリコン基板11上に形成される(図3
(a))。第1の絶縁層12及び第3の絶縁層14はと
もに電子や正孔等の電荷がトンネル可能なような厚さ
(0.5nm以上3.5nm以下)の範囲に制御され
る。また、ダングリングボンド21の面密度は酸化条件
で調整可能である。
【0043】次に、CVD法により、窒化シリコン膜か
らなる電荷蓄積部25(厚さ20nm)を第3の絶縁層
14上に形成する(図3(b))。窒化シリコン膜は界
面及び内部にダングリングボンド(原子間結合の欠陥)
が多数生じる。このダングリングボンドによって電子或
いは正孔等の電荷をトラップするためのトラップ準位が
生じ、電荷蓄積可能となる。
【0044】次に、LPCVD法により、酸化シリコン
からなる制御絶縁膜16(厚さ10nm)を電荷蓄積部
25上に形成する。さらに、CVD法により、nポリ
シリコンからなる制御電極17を制御絶縁層16上に形
成する。
【0045】次に、レジストパターンをマスクとして用
い第1の絶縁層12、第2の絶縁膜13、第3の絶縁層
14、電荷蓄積部25、制御絶縁層16及び制御電極1
7からなる積層構造部をエッチングする。次に、リンを
ドーズ量1×1015cm 、入射エネルギー15K
eVでイオン注入し、1000℃、20秒のアニールに
より活性化させて、n型シリコンからなるソース領域
18及びドレイン領域19を形成する。最後に、層間絶
縁層、メタル配線工程などを経て不揮発性半導体記憶素
子が完成する(図3(c))。
【0046】本実施形態では、電荷蓄積部として窒化シ
リコンのダングリングボンドを利用している。こうする
ことでより電荷に対してバリアが高くなるのでリテンシ
ョンの向上を図ることができる。
【0047】この実施形態では、制御絶縁層16を形成
せずに、窒化シリコンからなる電荷蓄積部25上に直接
制御電極17を形成しても良い。
【0048】また、窒化シリコンからなる電荷蓄積部2
5は、図4に示すように粒系0.5nm以上20nm以
下程度の窒化シリコンからなる微粒子25であってもよ
い。図3(c)と同一符号で表している部分は同一構成
である。このように微粒子とすることでよりリテンショ
ンを向上させることができる。また、図4に示す窒化シ
リコンからなる微粒子25は複数個規則正しく並んでい
ても、単一のものでもかまわない。
【0049】また、電荷として正孔を用いる場合、電荷
供給源であるチャネル領域20の価電子帯端よりも、ダ
ングリングボンド21のトラップ準位は真空レベルから
見てエネルギー的に高い位置にフェルミ準位があればよ
い。
【0050】(実施形態3)次に、図5(a)(b)
(c)を用いて、別の不揮発性半導体記憶素子の製造方
法を説明する。
【0051】先ず、p型シリコン基板11を用意する。
次に、STI(Shallow Trench Iso
lation)法などを用いて、素子分離を施した後、
1000℃以上の高温熱酸化を行い、シリコン基板11
上に酸化シリコンからなる絶縁層(厚さ2nm)を形成
する。次に、例えばLPCVD(Low Pressu
re Chemical Vapor Deposit
ion)法により、絶縁層上にアモルファスシリコン薄
膜(厚さ1nm)を堆積する。
【0052】次に、700℃、10分間のドライ酸化を
行い、アモルファスシリコン薄膜を全て酸化させる。7
00℃では酸化時の原子流動が非常に小さいために、こ
のドライ酸化工程では、元のアモルファスシリコンと絶
縁膜との界面にダングリングボンド21(原子間結合の
欠陥)が多数形成される。この工程によって第1の絶縁
層12(厚さ2nm)/ダングリングボンド21を具備
する第2の絶縁層13/第3の絶縁層(厚さ2nm)の
積層構造がシリコン基板11上に形成される(図5
(a))。第1の絶縁層12及び第3の絶縁層14はと
もに電子や正孔がトンネル可能なような厚さ(0.5n
m以上3.5nm以下)の範囲に制御される。また、ダ
ングリングボンド21の面密度は酸化条件で調整可能で
ある。
【0053】次に、LPCVD法によって、粒径10n
mのシリコン微結晶粒子からなる導電性微粒子35を形
成する。この後、700℃、240分で酸化すると、シ
リコン微結晶粒子からなる導電性微粒子35直下以外に
存在するダングリングボンドが酸化されてトラップ準位
は消滅する。導電性微粒子35直下に存在するダングリ
ングボンド21は酸化されず、トラップ準位を有する
(図5(b))。このときシリコン微結晶粒子からなる
導電性微粒子35に対する酸化レートは、導電性微粒子
35表面のストレスの影響で小さくなると考えられる。
したがって導電性微粒子35直下に位置するダングリン
グボンドが酸化される前に、導電性微粒子35が全て酸
化されることはない。 次に、LPCVD法によって、
酸化シリコンからなる制御絶縁層16(厚さ10nm)
を形成する。この制御絶縁層16上にnポリシリコン
からなる制御電極17(厚さ200nm)をCVD法に
よって堆積する。
【0054】次に、レジストパターンをマスクとして用
い第1の絶縁層12、第2の絶縁膜13、第3の絶縁層
14、制御絶縁層16及び制御電極17からなる積層構
造部をエッチングする。次に、リンをドーズ量1×10
15cm−2、入射エネルギー15KeVでイオン注入
し、1000℃、20秒のアニールにより活性化してn
型シリコンからなるソース領域18及びドレイン領域
19を形成する。最後に、層間絶縁層、メタル配線工程
などを経て不揮発性半導体記憶素子が完成する(図5
(c))。
【0055】本実施形態では電荷蓄積微粒子35とダン
グリングボンド21とが自己整合的に重なっている。こ
うすることでより保持時間を長くすることができる。
【0056】この実施形態では、電荷蓄積部としてナノ
スケールのシリコン微結晶粒子を用いたが、他の導電性
材料からなるナノ微粒子でも良い。また、導電性微粒子
35とこの直下に位置するダングリングボンド21とを
自己整合的に積層するために、導電性微粒子35をマス
クとして酸化したが、図5(a)の状態から、CVD法
により導電性微粒子35を第3の絶縁層14上に形成
し、これをマスクとして選択RIEで第1乃至第3の絶
縁層を削ることによって自己整合的に積層することがで
きる。
【0057】また、導電性微粒子35とダングリングボ
ンド21の積層構造がチャネル領域20上に、位置的に
ランダムに存在しているが、この積層構造がチャネル上
に規則的に並んでいてもよい。もちろんこの積層構造が
一つだけチャネル領域20上にあっても良い。
【0058】(実施形態4)次に、図6(a)(b)
(c)を用いて、別の不揮発性半導体記憶素子の製造方
法を説明する。
【0059】先ず、p型シリコン基板11を用意する。
次に、STI(Shallow Trench Iso
lation)法などを用いて、素子分離を施した後、
1000℃以上の高温熱酸化を行い、シリコン基板11
上に酸化シリコンからなる絶縁層(厚さ2nm)を形成
する。次に、例えばLPCVD(Low Pressu
re Chemical Vapor Deposit
ion)法により、絶縁層上にアモルファスシリコン薄
膜(厚さ1nm)を堆積する。
【0060】次に、700℃、10分間のドライ酸化を
行い、アモルファスシリコン薄膜を全て酸化させる。7
00℃では酸化時の原子流動が非常に小さいために、こ
のドライ酸化工程により、元のアモルファスシリコンと
絶縁膜との界面にダングリングボンド21(原子間結合
の欠陥)が多数形成される。この工程によって第1の絶
縁層12(厚さ2nm)/ダングリングボンド21を具
備する第2の絶縁層13/第3の絶縁層14(厚さ2n
m)の積層構造がシリコン基板11上に形成される(図
6(a))。第1の絶縁層12及び第3の絶縁層14は
ともに電子や正孔がトンネル可能なような厚さ(0.5
nm以上3.5nm以上)の範囲に制御される。また、
ダングリングボンド21の面密度は酸化条件で調整可能
である。
【0061】次に、LPCVD法によって、粒径10n
mの窒化シリコン微粒子53を形成する。窒化シリコン
微粒子53の内部及び界面には電荷を蓄積可能なダング
リングボンドが存在する。この後、700℃、240分
で酸化すると、窒化シリコン微粒子53直下以外に存在
するダングリングボンドが酸化されてトラップ準位は消
滅する。窒化シリコン微粒子53直下に存在するダング
リングボンド21は酸化されず、トラップ準位を有する
(図6(b))。このとき窒化シリコン微粒子53のダ
ングリングボンドは、酸化されないのでそのまま残る。
【0062】次に、LPCVD法によって、酸化シリコ
ンからなる制御絶縁層16(厚さ10nm)を形成す
る。この制御絶縁層16上にnポリシリコンからなる
制御電極17(厚さ200nm)をCVD法によって堆
積する。
【0063】次に、レジストパターンをマスクとして用
い第1の絶縁層12、第2の絶縁膜13、第3の絶縁層
14、制御絶縁層16及び制御電極17からなる積層構
造部をエッチングする。次に、リンをドーズ量1×10
15cm−2、入射エネルギー15KeVでイオン注入
し、1000℃、20秒のアニールにより活性化してn
型シリコンからなるソース領域18及びドレイン領域
19を形成する。最後に、層間絶縁層、メタル配線工程
などを経て不揮発性半導体記憶素子が完成する(図6
(c))。
【0064】本実施形態では、窒化シリコン微粒子53
とダングリングボンド21とが自己整合的に重なってい
る。こうすることでより電子の保持時間を長くすること
ができる。
【0065】この実施形態では、電荷蓄積部として窒化
シリコン微粒子53の表面若しくは内部に形成されるダ
ングリングボンドのトラップ準位が用いられている。ま
た、窒化シリコン微粒子53とこの下に形成されたダン
グリングボンド21を自己整合的に重ねるために、窒化
シリコン微粒子53をマスクとして酸化しているが、図
6(b)の状態から、窒化シリコン微粒子53をマスク
として選択RIEで第1乃至第3の絶縁層を削ることに
よって自己整合的に重ねても良い。
【0066】また、窒化シリコン微粒子53とダングリ
ングボンド21の積層構造がチャネル領域20上に、位
置的にランダムに存在しているが、この積層構造がチャ
ネル上に規則的に並んでいてもよい。もちろんこの積層
構造が一つだけチャネル領域20上にあっても良い。
【0067】(実施形態5)図7は、図1に示す不揮発
性記憶素子において、ダングリングボンド21を具備す
る絶縁層13が複数層(ここでは3層)積層され、それ
らの絶縁層13の間にトンネル絶縁層29が形成されて
いる。他の構造は、図1に示す不揮発性記憶素子と同様
である。このように多重トンネル接合を介して、複数
の、トラップ準位を具備する絶縁層13を経由して充放
電するものでも保持時間が長くなる。この場合充放電ス
ピードは若干遅くなる。
【0068】以上実施形態1乃至実施形態5では、主半
導体材料としてシリコンを用いているが、他の半導体材
料であってもかまわない。
【0069】また、実施形態1乃至実施形態5では、ト
ンネル絶縁層の主成分は酸化シリコンとしたが、他の絶
縁性物質でも同様の効果を期待できる。
【0070】また、実施形態1乃至実施形態5では、ト
ンネル絶縁膜中に多数のダングリングボンド21を形成
する方法として、アモルファスシリコン薄膜を形成し、
これを低温酸化する方法を用いたが、他に低加速インプ
ラでアルゴン等ダングリングボンドを形成しうる元素を
トンネル絶縁層中に打ち込む方法、アンモニア雰囲気中
でアニールすることによってトンネル絶縁層中に窒素添
加しダングリングボンドを形成する方法、熱酸化膜上に
CVDで薄膜TEOSを積層させて、熱酸化膜/TEO
S界面に形成されるダングリングボンドを利用する方
法、ダングリングボンドを有する薄い窒化シリコン層を
薄い酸化層で挟む方法或いはこれらの方法をいくつか組
み合わせて用いる方法等が挙げられる。
【0071】また、実施形態1乃至実施形態5では、チ
ャネル領域から電荷を電荷蓄積部に供給する半導体記憶
素子の例を示したが、制御電極から電荷を電荷蓄積部に
供給する半導体記憶素子でもかまわない。
【0072】また、実施形態1乃至実施形態5では、N
型MOSFETに基づく浮遊ゲートメモリを、図を用い
て説明したが、電荷として正孔を用いる場合、P型MO
SFETに基づく浮遊ゲートメモリとして用いる。
【0073】また、トラップ準位を内部或いは界面に具
備する電荷蓄積部として窒化シリコンを例として説明し
たが、他に絶縁層中に低加速インプラでアルゴン等ダン
グリングボンドが形成される元素を打ち込みトラップ準
位を形成する方法、アンモニア雰囲気中でのアニールに
より絶縁層中に窒素を添加することによりダングリング
ボンドを形成する方法、EBビームを絶縁層中に照射し
てダングリングボンドを形成する方法、絶縁層をSH処
理することによりダングリングボンドを形成する方法、
アルカリ処理等により絶縁層の表面を荒らしてダングリ
ングボンドを形成する方法、熱酸化膜上にCVDで薄膜
TEOSを積層させて熱酸化膜/TEOS界面に形成さ
れたダングリングボンドを利用する方法或いはこれらの
方法をいくつか組み合わせて用いても良い。
【0074】次に、実施形態1乃至実施形態5で説明し
た不揮発性記憶素子の記憶保持特性について以下に詳し
く説明する。
【0075】図8(a)に示すように、これらの不揮発
性記憶素子は、書き込み状態では、トラップアシストに
より直接トンネルでの注入ができるため、十分に速くす
ることができる。書き込み状態の逆の消去では浮遊ゲー
ト側がチャネル側の伝導帯端が高くなりトラップアシス
トにより速くなる。
【0076】但し、直接トンネルのレートを利用した速
い書き込みを可能とするためには、トンネル酸化膜にお
ける欠陥準位の面密度が、注入されるチャネル面上の電
子の面密度よりも多いか、少なくとも同等でなければな
らない。これは、欠陥準位が、注入或いは放出を待機す
る電荷よりも少ないと、トラップアシストによるリーク
パスの数律速で、書き込み或いは消去の速さが決まるよ
うになり、直接トンネルの速さを書き込み或いは消去に
利用できなくなるためである。
【0077】また、書き込み或いは消去をする際の電圧
印加時の電荷密度は、書き込み或いは消去電圧の大きさ
による。これらは将来的に低電圧であることが望まし
い。典型的な低電圧書き込み状態として酸化膜中の電界
が0.5MV/cm(酸化膜厚10nm当たり0.5
V)という状態を考えると、界面に生じる電子密度は
1.1×1012cm−2である。従ってトンネル酸化
膜における欠陥準位は、面密度1×1012cm−2
度以上存在することが、直接トンネルの速さを利用した
低電圧において高速動作させるために望ましい。
【0078】また、低電圧状態では、ゲート電圧がほと
んど0Vの状態であるから、ダングリングボンドによる
トラップ準位は、図8(b)に示すように、チャネル領
域のシリコンの伝導帯端よりも低い位置にある。したが
って電子が出入りするには一度低いエネルギー状態にト
ラップされてから、より高いエネルギー状態である伝導
帯に抜ける必要がある。したがって電子にとってエネル
ギー的に移動が困難になるため、保持時間が長くなる。
【0079】また、電荷蓄積部が窒化シリコンのように
ダングリングボンドのトラップ準位を用いる場合は、ダ
ングリングボンドの状態により電荷蓄積部のトラップ準
位が浅い場合(図9(a))と深い場合(図9(b))
がある。
【0080】図9(a)に示すように、電荷蓄積部のト
ラップ準位が浅い場合は、高速書き込み或いは消去と長
い保持時間を同時に得られることは図8で説明したこと
と同じ理由による。
【0081】一方図9(b)に示すように電荷蓄積部が
深いトラップの場合でも、適当なゲート電圧をかけるこ
とで、トラップ・アシステッド・トンネリングによる高
速書き込み或いは消去が可能となる。また、電荷蓄積部
のトラップ準位が深いと、エネルギー的に見て電子のリ
ークはチャネルの価電子帯にリークすることになるが、
価電子帯には電子が行くには、エネルギー的に高い中継
トラップを経由する必要があり、エネルギー的に移動が
困難であるため保持特性が向上する。
【0082】また、実施形態1乃至実施形態5では、上
記したエネルギー的な理由以外にも電荷蓄積部のトラッ
プ断面積をナノメートルオーダーと非常に小さくするた
めに、さらに効率的に高速化を維持しつつ保持特性を向
上させることができる。
【0083】低電圧状態では、ナノメートルオーダーの
小さな電荷蓄積部の直下にキャリアがいる確率は小さく
なる。典型的な低電圧状態として酸化膜10nm当たり
0.1Vのゲートドライブがかかった状態では、チャネ
ル面でのキャリア電子密度は2.2×1011cm−2
である。よって電荷蓄積部の微粒子郡の平均粒径が2.
2×1011cm−2−1/2=20nmよりも小さ
いと、低電圧状態で微粒子の直下に位置する平均電子数
が1個より小さくなるため、キャリア充放電の律速が大
きくなり記憶保持時間を向上させるために有利である。
【0084】このようなキャリア数不足による充放電率
速は、高いゲート電圧ではキャリアがふんだんにチャネ
ルに沸いてくるためになくなるので、トラップ断面積が
小さいことで書き込み或いは消去速度の劣化はほとんど
起こらない。
【0085】以上のように中継トラップ準位におけるエ
ネルギー差の効果に加えて、電荷蓄積部にナノメートル
オーダーの微粒子を用いることで、さらに高速性を維持
しながら保持特性を向上させることが可能となる。
【0086】また、十分なメモリ効果を得る為には、あ
る程度の数の電荷蓄積部がなければならない。メモリ効
果は蓄積した電荷のクーロン力により、チャネル領域の
キャリアが退けられてドレイン電流が減ることで生じ
る。シリコン中でのクーロンスクリーニング距離は典型
的に10nmであるから、電荷蓄積部の微粒子同士の平
均間隔は20nmよりも小さくないと、蓄積された電荷
がチャネル上影響するクーロン力が及ばない隙間ができ
てしまう。この隙間ができると十分なメモリ効果が得ら
れない。そこで電荷蓄積部の微粒子の面密度が(20n
m)−2=2.5×1011cm−2以上であれば、チ
ャネル領域全体に蓄積された電荷の影響が及ぶので効果
的なメモリ効果を期待できる。
【0087】また、トラップ準位を充放電中継点として
機能させるためには、電荷蓄積部の微粒子直下に平均1
個以上のトラップ準位があることが望ましい。このため
に微粒子のトラップ断面積がトンネル絶縁層中に形成さ
れたトラップ準位の面密度の逆数より大きいことが望ま
しい。電荷蓄積部の微粒子のトラップ断面積が大きくで
きない場合は、電荷蓄積部の微粒子が、トンネル絶縁層
中のトラップ準位の上に平均1個以上あるように数を増
やせばよい。つまりトラップ準位のトラップ断面積より
も、電荷蓄積部のナノ微粒子の数密度の逆数が小さくな
るようにすれば良い。
【0088】
【発明の効果】本発明では、トンネル絶縁膜を薄くして
充放電を高速化しても、実用化に耐える十分に長い保持
時間を実現する半導体記憶素子を提供することを目的と
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態1に係る不揮発性半導体記
憶素子の断面図。
【図2】 本発明の実施形態1に係る不揮発性半導体記
憶素子の製造工程を説明するための各工程における断面
図。
【図3】 本発明の実施形態2に係る不揮発性半導体記
憶素子の製造工程を説明するための各工程における断面
図。
【図4】 本発明の実施形態2の変形例に係る不揮発性
半導体記憶素子の断面図。
【図5】 本発明の実施形態3に係る不揮発性半導体記
憶素子の製造工程を説明するための各工程における断面
図。
【図6】 本発明の実施形態4に係る不揮発性半導体記
憶素子の製造工程を説明するための各工程における断面
図。
【図7】 本発明の実施形態5に係る不揮発性半導体記
憶素子の断面図。
【図8】 本発明の不揮発性半導体記憶素子のチャネル
領域/トラップ準位/電荷蓄積部におけるバンド図であ
り、(a)は書き込み状態バンド図、(b)は保持状態
バンド図。
【図9】 本発明の不揮発性半導体記憶素子のチャネル
領域/トラップ準位/電荷蓄積部におけるバンド図であ
り、(a)は電荷蓄積部が浅い時のバンド図、(b)は
電荷蓄積部が深いときのバンド図。
【図10】 従来の不揮発性半導体記憶素子の断面図。
【符号の説明】
11・・・シリコン基板 12・・・第1の絶縁層 13・・・第2の絶縁層 14・・・第3の絶縁層 15・・・電荷蓄積部 16・・・制御絶縁層 17・・・制御電極 18・・・ソース領域 19・・・ドレイン領域 20・・・チャネル領域 21・・・ダングリングボンド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 内田 建 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 Fターム(参考) 5F083 EP17 EP43 GA01 GA09 NA01 PR34 5F101 BA54 BB02 BH04

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体層と、 前記半導体層中に形成されたソース領域及びドレイン領
    域と、 前記ソース領域及びドレイン領域間に形成されたチャネ
    ル領域と、 前記チャネル領域上に形成され、量子力学的に電子が直
    接トンネルすることが可能な第1の絶縁層と、 前記第1の絶縁層上に形成され、原子間結合の欠陥によ
    るトラップ準位を具備する第2の絶縁層と、 前記第2の絶縁層上に形成され、量子力学的に電子が直
    接トンネルすることが可能な第3の絶縁層と、 前記第3の絶縁層上に形成された電荷蓄積部と、 前記電荷蓄積部上に形成された制御電極とを具備し、 前記トラップ準位のエネルギーレベルが、前記チャネル
    領域における伝導帯端のエネルギーレベルよりも低いこ
    とを特徴とする半導体記憶素子。
  2. 【請求項2】半導体層と、 前記半導体層中に形成されたソース領域及びドレイン領
    域と、 前記ソース領域及びドレイン領域間に形成されたチャネ
    ル領域と、 前記チャネル領域上に形成され、量子力学的に正孔が直
    接トンネルすることが可能な第1の絶縁層と、 前記第1の絶縁層上に形成され、原子間結合の欠陥によ
    るトラップ準位を具備する第2の絶縁層と、 前記第2の絶縁層上に形成され、量子力学的に正孔が直
    接トンネルすることが可能な第3の絶縁層と、 前記第3の絶縁層上に形成された電荷蓄積部と、 前記電荷蓄積部上に形成された制御電極とを具備し、 前記トラップ準位のエネルギーレベルが、前記チャネル
    領域における価電子帯端のエネルギーレベルよりも高い
    ことを特徴とする半導体記憶素子。
  3. 【請求項3】前記第2の絶縁層中における前記原子間結
    合の欠陥の面密度が1×1012cm−2以上であるこ
    とを特徴とする請求項1或いは請求項2記載の半導体記
    憶素子。
  4. 【請求項4】前記電荷蓄積部が、粒径20nm以下の電
    荷蓄積微粒子であることを特徴とする請求項1或いは請
    求項2記載の半導体記憶素子。
  5. 【請求項5】前記電荷蓄積部が、原子間結合の欠陥によ
    るトラップ準位を具備することを特徴とする請求項1或
    いは請求項2記載の半導体記憶素子。
  6. 【請求項6】前記電荷蓄積微粒子の断面積が、前記第2
    の絶縁層中における前記原子間結合の欠陥の面密度の逆
    数よりも大きいことを特徴とする請求項4記載の半導体
    記憶素子。
  7. 【請求項7】前記第2の絶縁層中における前記原子間結
    合の欠陥のトラップ断面積よりも、電荷蓄積微粒子の数
    密度の逆数が小さいことを特徴とする請求項4記載の半
    導体記憶素子。
  8. 【請求項8】前記電荷蓄積微粒子と前記第2の絶縁層中
    における前記原子間結合の欠陥とが重なっていることを
    特徴とする請求項4記載の半導体記憶素子。
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