JP2002275409A - 親水性ハードコート膜及びその製造方法 - Google Patents

親水性ハードコート膜及びその製造方法

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JP2002275409A
JP2002275409A JP2001076724A JP2001076724A JP2002275409A JP 2002275409 A JP2002275409 A JP 2002275409A JP 2001076724 A JP2001076724 A JP 2001076724A JP 2001076724 A JP2001076724 A JP 2001076724A JP 2002275409 A JP2002275409 A JP 2002275409A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、従来のものよりも優れたハードコー
ト性、親水性両特性を有する塗膜提供するとともに、比
較的簡便な方法で基体表面にそのような性質を有する塗
膜を形成できる方法を提供すること。 【解決手段】テトラアルコキシシランの縮合物等のシラ
ン化合物、金属チタンキレート化合物等の金属アルコキ
シド、上記シラン化合物、金属アルコキシドと縮合可能
な樹脂を組合わせて得られる塗膜表面を、水、オゾンで
処理する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、親水性、ハードコ
ート性両方の性質を兼ね備えた新規な塗膜に関し、更
に、ハードコート膜表面の親水化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ステンレス、アルミニウム、セメント、
紙、ガラス、プラスチック、無機窯業基板、布帛等の表
面処理に用いられる、耐熱性、耐水性、耐汚染性、耐有
機薬品性、耐酸性、耐アルカリ性、耐蝕性、耐摩耗性、
耐候性、耐湿性、密着性等に優れ、硬度の高い塗膜を形
成させることができるコーティング用組成物がいくつ提
案されている。
【0003】例えば、(1)特開昭64−1769号公
報には、(a)一般式RSi(OR’)3(式中、Rは
炭素数1〜8の有機基、R’は炭素数1〜5のアルキル
基または炭素数1〜4のアシル基を示す。)表されるオ
ルガノシラン100重量部の縮合物からなるオルガノポ
リシロキサン、(b)一般式Zr(OR’’)4及び/
またはZr(OR’’)4・R’’OH(式中、R’’
は炭素数2〜5のアルキル基を表す。)で表されるジル
コニウム化合物0.05〜20重量部をβ−ジケトン類
及び/又はβ−ケトエステル類の存在下で水と反応させ
てなる加水分解物、ならびに(c)末端あるいは側鎖に
加水分解性基と結合したケイ素原子を有するシリル基を
重合体1分子中に少なくとも1個有するシリル基含有ビ
ニル系樹脂2〜200重量部を、(d)親水性有機溶媒
に含有させてなることを特徴とするコーティング用組成
物が記載されている。
【0004】(2)特開2000−80330号公報に
は、有機塗料組成物(A)100重量部に対して、表面
張力が30dyne/cm以下である一般式(I);
(R1O)4−aSiR2a(I)(式中、R1は、水素
原子又は炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜10
のアリール基及び炭素数7〜10のアラルキル基から選
ばれた1価の炭化水素基を表す。R2は、炭素数1〜1
0のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基及び炭素
数7〜10のアラルキル基から選ばれた1価の炭化水素
基を表す。aは、0又は1を表す。)で表わされるオル
ガノシリケート化合物の部分加水分解縮合物(B)0.
01〜20重量部、及び、表面張力が30dyne/c
mより大きい、前記オルガノシリケート化合物の部分加
水分解縮合物(B)以外の一般式(I);(R1O)4-a
SiR2 a(I)(式中、R1は、水素原子又は炭素数1
〜10のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基及び
炭素数7〜10のアラルキル基から選ばれた1価の炭化
水素基を表す。R2は、炭素数1〜10のアルキル基、
炭素数6〜10のアリール基及び炭素数7〜10のアラ
ルキル基から選ばれた1価の炭化水素基を表す。aは、
0又は1を表す。)で表わされるオルガノシリケート化
合物の部分加水分解縮合物(C)2〜70重量部を配合
してなることを特徴とする上塗り塗料組成物が記載され
ており、有機塗料組成物(A)に含有される樹脂成分と
して変性シリコーン樹脂を主体とするものが例示されて
おり、また、硬化剤として有機チタネート化合物が例示
されている。上記塗料組成物を用いた塗膜は、硬化性、
耐侯性に優れ、耐汚染性能を害することなく、極めて優
れた外観を呈することも記載されている。
【0005】(3)特開平6−145453号公報に
は、(A)一般式
【化9】 (式中、R1は炭素数1〜10のアルキル基、R2は水素
原子または炭素数1〜10のアルキル基、アリール基お
よびアラルキル基よりなる群から選ばれた1価の炭化水
素基、aは0、1または2を示す)で表される基を含有
するアルコキシシリル基含有アクリル共重合体100重
量部、(B)テトラアルキルシリケート及び/又はその
縮合物2〜60重量部、(C)硬化触媒からなる親水性
硬化組成物が記載されている。
【0006】(4)特開平11−116847号公報に
は、有機塗料組成物100重量部に対して、重量平均分
子量が750〜50000である一般式(I):(R1
O)4-aSiR2 a(式中、R1は水素原子または炭素数1
〜10のアルキル基、アリール基およびアラルキル基か
ら選ばれた1価の炭化水素基、R2は炭素数1〜10の
アルキル基、アリール基およびアラルキル基から選ばれ
た1価の炭化水素基、aは0または1を示す)で表わさ
れるオルガノシリケート化合物の部分加水分解縮合物
0.1〜15重量部を配合してなる上塗り塗料組成物で
あって、このものから形成された塗膜表面と水との接触
角が65゜以下であることを特徴とする上塗り塗料組成
物が記載されており、有機塗料組成物として変性シリコ
ーン樹脂が例示されており、有機チタネート化合物等の
硬化触媒を併用できることが記載されている。上記塗料
組成物によって得られる塗膜は、外観性、耐侯性等を呈
すると共に、水との接触角が低く、極めて優れた耐汚染
性を呈することが記載されている。
【0007】(5)特開平5−345877号公報に
は、(a)一般式R1Si(OR23(式中、R1は炭素
数1〜8の有機基、R2は炭素数1〜5のアルキル基ま
たは炭素数1〜4のアシル基を示す)で表されるオルガ
ノシランの加水分解物および/またはその部分縮合物を
オルガノシラン換算で100重量部、(b)一般式R1 2
Si(OR22(式中、R1およびR2は前記に同じ)で
表されるジオルガノシランの加水分解物および/または
その部分縮合物をジオルガノシラン換算で0〜150重
量部、(c)末端あるいは側鎖に加水分解性基および/
または水酸基と結合したケイ素原子を有するシリル基を
重合体1分子中に少なくとも1個有するシリル基含有ビ
ニル系樹脂2〜300重量部、(d)一般式Zr(OR
3p(R4COCHCOR54-p、Ti(OR3q(R4
COCHCOR54-qおよびAl(OR3r(R4CO
CHCOR53-r(式中、R3およびR4は同一または異
なり炭素数1〜6のアルキル基、R5は炭素数1〜5の
アルキル基または炭素数1〜16のアルコキシ基、p〜
qは0〜3の整数、rは0〜2の整数を示す)で表され
る化合物の群から選ばれた少なくとも1種の金属キレー
ト化合物を0.01〜50重量部、ならびに(e)有機
溶媒、を含む組成物に、(f)一般式R4COCH2CO
5(式中、R4およびR5は前記に同じ)で表されるβ
−ジケトン類および/またはβ−ケトエステル類を、
(d)金属キレート化合物1モルに対し2モル以上添加
してなるコーティング用組成物が記載されている。
【0008】(6)特開平7−173319号公報に
は、ベースフィルムの少なくとも片面に活性エネルギー
線硬化樹脂層を積層してなるハードコートフィルムであ
って、前記硬化樹脂層の表面硬度がH以上でかつ水滴接
触角が60°以下であることを特徴とするハードコート
フィルムが記載されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記(1)〜
(5)に記載されたコーティング組成物による塗膜の特
性について、膜硬度、親水性の両方の特性を兼ね備えた
塗膜ではない、もしくは親水性の特性が不十分なもので
ある。また、上記(6)に記載されたハードコートフィ
ルムは、水滴接触角が60°以下であるものの、活性エ
ネルギー線硬化樹脂を用いていることから、硬化方法に
問題があった。親水性は、基体表面の防汚性の点でも重
要であり、ハードコート性は、膜がヒビ割れにくい等の
性質により、耐候性の点で重要である。本発明は、従来
のものよりも優れたハードコート性、親水性両特性を有
する塗膜提供すると共に、比較的簡便な方法で基体表面
にそのような塗膜を形成できる方法を提供することを目
的とする。
【0010】本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意
検討した結果、テトラアルコキシシランの縮合物等のシ
ラン化合物、金属チタンキレート化合物等の金属アルコ
キシド、上記シラン化合物、金属アルコキシドと縮合可
能な樹脂を組合わせて得られる塗膜表面を、水、オゾン
で処理することにより、表面を親水化することができる
ことを見出し、本発明を完成するに至った。
【0011】即ち、本発明は、(1)(a)ケイ素原子
上に直接結合した炭素原子を含まないシラン化合物の加
水分解縮合物、(b)有機基で置換及び/又は配位され
た金属アルコキシド及び/または自己もしくは他成分と
の加水分解縮合物、及び(c)末端または側鎖に加水分
解性基及び/又は水酸基と結合したケイ素原子を有する
シリル基を重合体1分子中に少なくとも1個有するシリ
ル基含有ビニル系樹脂及び/または自己もしくは他成分
との加水分解縮合物を含有し、表面鉛筆硬度が3H以上
かつ水滴接触角が40度以下の塗膜であることを特徴と
する親水性ハードコート膜、(2)該塗膜の表面鉛筆硬
度が4H以上であり、水滴接触角が30度以下であるこ
とを特徴とする(1)に記載の親水性ハードコート膜、
(3)(a)ケイ素原子上に直接結合した炭素原子を含
まないシラン化合物の加水分解縮合物、(b)有機基で
置換及び/又は配位された金属アルコキシド及び/また
は自己もしくは他成分との加水分解縮合物、及び(c)
末端または側鎖に加水分解性基及び/又は水酸基と結合
したケイ素原子を有するシリル基を重合体1分子中に少
なくとも1個有するシリル基含有ビニル系樹脂及び/ま
たは自己または他成分との加水分解縮合物を含有し、成
膜後、表面が水で処理されたことを特徴とする親水性ハ
ードコート膜、(4)水のpHが7以下であることを特
徴とする請求項3に記載の親水性ハードコート膜、
(5)(a)ケイ素原子上に直接結合した炭素原子を含
まないシラン化合物の加水分解縮合物、(b)有機基で
置換及び/又は配位された金属アルコキシド及び/また
は自己もしくは他成分との加水分解縮合物、(c)末端
または側鎖に加水分解性基及び/又は水酸基と結合した
ケイ素原子を有するシリル基を重合体1分子中に少なく
とも1個有するシリル基含有ビニル系樹脂及び/または
自己もしくは他成分との加水分解縮合物を含有し、成膜
後、表面がオゾン処理されたことを特徴とする親水性ハ
ードコート膜、(6)ケイ素原子上に直接結合した炭素
原子を含まないシラン化合物が、式(I)
【化10】SiXn1(R14-n1 …(I) (式中、Xはハロゲン原子を表し、R1は、OR2、SR
2、またはNR23を表し、R2、R3は、それそれ独立
に、水素原子、C1〜C20アルキル基、C6〜C13
アリール基、アシル基を表し、n1は0、または1〜4
のいずれかの整数を表す。)で表されるシラン化合物で
あることを特徴とする(1)〜(5)のいずれかに記載
の親水性ハードコート膜、(7)金属アルコキシド中の
金属が、アルミニウム、ジルコニウム、チタニウムから
選ばれる少なくとも1種の金属であることを特徴とする
(1)〜(6)のいずれかに記載の親水性ハードコート
膜、(8)有機基が、式(II)
【化11】R4COCH2COR5 …(II) (式中、R4、R5は、それぞれ独立に、C1〜C6アル
キル基、C1〜C16アルコキシ基、またはハロゲン原
子で置換されているC1〜C6アルキル基を表し、
4、R5は同時にアルコキシ基になることはない。)で
表されるβ−ジケトンまたはβ−ケトステル、及び式
(III)
【化12】R6CO2H …(III) (式中、R6は、C1〜C6アルキル基、またはハロゲ
ン原子で置換されているC1〜C6アルキル基を表
す。)で表されるカルボン酸からなる群から選ばれた少
なくとも1種であることを特徴とする(1)〜(7)の
いずれかに記載の親水性ハードコート膜、(9)有機基
で置換及び/又は配位された金属アルコキシドが、式
(IV)
【化13】 M(OR7m(R4COCHCOR5k-m …(IV) (式中、Mは、アルミニウム、ジルコニウム、またはチ
タニウムを表し、R7はC1〜C6アルキル基を表し、
4、R5は、前記と同じ意味を表し、kは、Mの原子価
を表し、mは、0、または1〜kのいずれかの整数を表
す。)で表される化合物であることを特徴とする(1)
〜(8)のいずれかに記載の親水性ハードコート膜に関
する。
【0012】また、(10)(a)ケイ素原子上に直接
結合した炭素原子を含まないシラン化合物及び/又はそ
の加水分解縮合物、(b)有機基で置換及び/又は配位
された金属アルコキシド、及び(c)末端または側鎖に
加水分解性基及び/又は水酸基と結合したケイ素原子を
有するシリル基を重合体1分子中に少なくとも1個有す
るシリル基含有ビニル系樹脂を含有する塗布液を、基板
上に塗布乾燥後、水と接触させることを特徴とする
(1)また(2)に記載の親水性ハードコート膜の製造
方法、(11)(a)ケイ素原子上に直接結合した炭素
原子を含まないシラン化合物及び/又はその加水分解縮
合物、(d)金属アルコキシド、(e)式(II)
【化14】R4COCH2COR5 …(II) (式中、R4、R5は、前記と同じ意味を表す。)で表さ
れるβ−ジケトンまたはβ−ケトステル、及び式(II
I)
【化15】R6CO2H …(III) (式中、R6は、前記と同じ意味を表す。)で表される
カルボン酸からなる群から選ばれた少なくとも1種、及
び(c)末端または側鎖に加水分解性基及び/又は水酸
基と結合したケイ素原子を有するシリル基を重合体1分
子中に少なくとも1個有するシリル基含有ビニル系樹脂
を含有する塗布液を、基板上に塗布乾燥後、水と接触さ
せることを特徴とする(1)また(2)に記載の親水性
ハードコート膜の製造方法、(12)水のpHが、7以
下であることを特徴とする(10)又は(11)に記載
の親水性ハードコート膜の製造方法、(13)(a)ケ
イ素原子上に直接結合した炭素原子を含まないシラン化
合物及び/又はその加水分解縮合物、(b)有機基で置
換及び/又は配位された金属アルコキシド、及び(c)
末端または側鎖に加水分解性基及び/又は水酸基と結合
したケイ素原子を有するシリル基を重合体1分子中に少
なくとも1個有するシリル基含有ビニル系樹脂塗布液
を、基板上に塗布乾燥後、塗布面をオゾン雰囲気下に放
置することを特徴とする(5)に記載の親水性ハードコ
ート膜の製造方法、(14)(a)ケイ素原子上に直接
結合した炭素原子を含まないシラン化合物及び/又はそ
の加水分解縮合物、(d)金属アルコキシド、(e)式
(II)
【化16】R4COCH2COR5 …(II) (式中、R4、R5は、前記と同じ意味を表す。)で表さ
れるβ−ジケトンまたはβ−ケトステル、及び式(II
I)
【化17】R6CO2H …(III) (式中、R6は、前記と同じ意味を表す。)で表される
カルボン酸からなる群から選ばれた少なくとも1種、及
び(c)末端または側鎖に加水分解性基及び/又は水酸
基と結合したケイ素原子を有するシリル基を重合体1分
子中に少なくとも1個有するシリル基含有ビニル系樹脂
を含有する塗布液を、基板上に塗布乾燥後、塗布面をオ
ゾン雰囲気下に放置することを特徴とする(5)に記載
の親水性ハードコート膜の製造方法に関する。
【0013】さらに、(15)(a)ケイ素原子上に直
接結合した炭素原子を含まないシラン化合物及の加水分
解縮合物、(b)有機基で置換及び/又は配位された金
属アルコキシド及び/又は自己もしくは他成分との加水
分解縮合物、及び(c)末端または側鎖に加水分解性基
及び/又は水酸基と結合したケイ素原子を有するシリル
基を重合体1分子中に少なくとも1個有するシリル基含
有ビニル系樹脂及び/又は自己及びまたは他成分との加
水分解縮合物を含有するハードコート膜の表面を水で処
理することを特徴とするハードコート膜の表面親水化方
法、(16)(a)ケイ素原子上に直接結合した炭素原
子を含まないシラン化合物の加水分解縮合物、(b)有
機基で置換及び/又は配位された金属アルコキシド及び
/又は自己もしくは他成分との加水分解縮合物、及び
(c)末端または側鎖に加水分解性基及び/又は水酸基
と結合したケイ素原子を有するシリル基を重合体1分子
中に少なくとも1個有するシリル基含有ビニル系樹脂及
び/又は自己もしくは他成分との加水分解縮合物を含有
するハードコート膜の表面をオゾン処理することを特徴
とするハードコート膜表面の親水化方法に関する。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明に使用されるシラン化合物
は、ケイ素原子上に直接結合した炭素原子を含まない化
合物であれば、特に限定されないが、好ましくは式
(I)で表されるシラン化合物を例示することができ
る。
【0015】式(I)中、Xはハロゲン原子を表し、具
体的には、クロル原子、ブロモ原子、ヨウ素原子を例示
することができる。R1は、OR2、SR2、またはNR2
3を表し、R2、R3は、それそれ独立に、水素原子、
C1〜C20アルキル基、C6〜C13アリール基、ア
シル基を表し、R1として具体的には、水酸基、メトキ
シ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、n−ブトキシ
基、イソブトキシ基、ベンジルオキシ基、フェノキシ
基、アセトキシ基、トリフルオロアセチルオキシ基、ベ
ンゾイルオキシ基、メチルチオ基、エチルチオ基、n−
プロピルチオ基、n−ブチルチオ基、イソブチルチオ
基、ベンジルチオ基、フェニルチオ基、メチルアミノ
基、ジメチルアミノ基、エチルアミノ基、ジエチルアミ
ノ基、n−プロピルアミノ基、イソプロピルアミノ基、
n−ブチルアミノ基、イソブチルアミノ基、フェニルア
ミノ基、アセチルアミノ基、トリフルオロアセチルアミ
ノ基、ベンゾイルアミノ基等を例示することができる。
n1は0、または1〜4のいずれかの整数を表し、R1
を2以上有する場合、R1はそれぞれ、同一または相異
なっていてもよい。
【0016】中でも、R1としてOR2が好ましく、この
場合R2は、特に、水素原子または炭素数1〜10、好
ましくは1〜4のアルキル基、アリール基、好ましくは
フェニル基などの炭素数6〜9のアリール基およびアラ
ルキル基、好ましくはベンジル基などの炭素数7〜9の
アラルキル基から選ばれた1価の炭化水素基である。
【0017】式(I)で表される化合物の好ましい具体
例としては、前記オルガノシリケート化合物の具体例と
しては、テトラメチルシリケート、テトラエチルシリケ
ート、テトラn−プロピルシリケート、テトラi−プロ
ピルシリケート、テトラn−ブチルシリケート、テトラ
i−ブチルシリケート、テトラt−ブチルシリケートな
どのテトラアルキルシリケート、トリメチルクロロシリ
ケート、トリエチルクロロシリケート、トリn−プロピ
ルクロロシリケート、トリi−プロピルクロロシリケー
ト、トリn−ブチルクロロシリケート、トリi−ブチル
クロロシリケート、トリt−ブチルクロロシリケート等
のトリアルコキシハロシリケート、ジメチルジクロロシ
リケート、ジエチルジクロロシリケート、ジn−プロピ
ルジクロロシリケート、ジi−プロピルジクロロシリケ
ート、ジn−ブチルジクロロシリケート、ジi−ブチル
ジクロロシリケート、ジt−ブチルジクロロシリケート
等のジアルコキシジハロシリケート等を例示することが
できる。
【0018】本発明に用いられるシラン化合物は、上記
に示した単量体のみならず、これらの部分加水分解縮合
物を塗布液の成分として使用することができる。前記オ
ルガノシリケート化合物の部分加水分解縮合物として
は、たとえば通常の方法でテトラアルキルシリケートや
トリアルコキシシラン、トリアリールオキシシランなど
のオルガノシリケート化合物を原料として、所定量の水
を加えて酸触媒の存在下に、副生するアルコールを留去
しながら通常、室温程度〜100℃で反応させる。この
反応によりアルコキシシランは加水分解し、さらに縮合
反応によりヒドロキシル基を2以上有する液状のシリケ
ートオリゴマー(通常平均重合度2〜8程度、好ましく
は3〜6)が加水分解物として得られる。
【0019】加水分解の程度は、使用する水の量により
適宜調節することができるが、通常40〜90%程度、
好適には60〜80%程度から選ばれるのが好ましい。
このようにして得られた加水分解物は、通常十数%のモ
ノマーを含有しており、このまま用いても差支えない
が、得られた加水分解からモノマーを除去し、好ましく
は1%以下、更に好ましくは0.1%以下とすることに
よって、液状物の貯蔵安定性を高めることができる。モ
ノマーの除去方法としては、蒸留等の常法のいずれもが
使用できる。
【0020】前記部分加水分解縮合物の重量平均分子量
は、500〜50000であり、600〜40000で
あるのが好ましい。前記分子量が500未満では、耐汚
染性が小さくなり、50000をこえると、仕上がり
性、貯蔵安定性に劣る。
【0021】部分加水分解縮合物の好ましい具体例とし
ては、MS51、MS56、MS56S(三菱化学
(株)製)、MSI51,ESI40(コルコート
(株)製)などのテトラアルキルシリケートの部分加水
分解縮合物があげられる。なかでも前記テトラアルキル
シリケートの部分加水分解縮合物をさらに部分加水分解
縮合させて、重量平均分子量750〜50,000程度
にしたものが好ましい。これらは単独で用いてもよく2
種以上を併用してもよい。
【0022】本発明に用いられる金属アルコキシドは、
配位又は置換可能な金属アルコキシドであれば特に制限
されないが、そのような金属としてはアルミニウム、ジ
ルコニウム、チタニウムから選ばれる少なくとも1種の
金属を好ましく用いることができる。
【0023】配位又は置換が可能な有機基として、具体
的には、式(II)で表されるβ−ジケトンまたはβ−ケ
トエステル、及び式(III)で表されるカルボン酸から
選ばれる少なくとも1種の有機化合物を好ましく例示す
ることができる。
【0024】式(II)で表される化合物中、R4、R
5は、それぞれ独立に、C1〜C6アルキル基、C1〜
C16アルコキシ基、またはハロゲン原子で置換されて
いるC1〜C6アルキル基を表し、具体的には、メチル
基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−
ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル
基等のC1〜C6アルキル基、メトキシ基、エトキシ
基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキ
シ基、t−ブトキシ基、ラウリル基、ステアリル基等の
C1〜C16アルコキシ基、トリフルオロメチル基、モ
ノフルオロメチル基、ジフオロメチル基、2,2,2−
トリフルオロエチル基、クロロメチル基、トリクロロメ
チル基等のハロゲン原子で置換されているC1〜C6ア
ルキル基を例示することができる。但し、R4、R5は同
時にアルコキシ基になることはない。
【0025】式(II)で表される化合物として具体的に
は、アセチルアセトン、アセト酢酸メチル、アセト酢酸
エチル、アセト酢酸−n−プロピル、アセト酢酸−i−
プロピル、アセト酢酸−n−ブチル、アセト酢酸−se
c−ブチル、アセト酢酸−t−ブチル、2,4−ヘキサ
ン−ジオン、2,4−ヘプタン−ジオン、3,5−ヘプ
タン−ジオン、2,4−オクタン−ジオン、2,4−ノ
ナン−ジオン、5−メチル−ヘキサン−ジオンなどを挙
げることができる。これらのうち、アセト酢酸エチルお
よびアセチルアセトンが好ましい。これらのβ−ジケト
ン類および/またはβ−ケトエステル類は、1種単独で
または2種以上を混合して使用することもできる。
【0026】式(III)で表される化合物中、R6は、C
1〜C6アルキル基、またはハロゲン原子で置換されて
いるC1〜C6アルキル基を表し、具体的には、R4
5で例示されたアルコキシ基以外の基を同様に例示す
ることができ、中でも、トリフルオロ酢酸を好適に例示
することができる。これらのカルボン酸は、1種単独で
または2種以上を混合して使用することができ、また、
式(II)で表されるβ−ケトエステルまたはβ−ジケト
ンと併用して用いることもできる。
【0027】式(II)で表されるβ−ジケトンおよび/
またはβ−ケトエステル、式(III)で表されるカルボ
ン酸は、金属アルコキシ1モルに対し、その金属が配位
または置換可能なモル数以上添加することが可能である
が、1〜2モル添加するのが好ましい。
【0028】また、本発明に用いられる有機基で置換及
び/又は配位された金属アルコキシドとして、具体的に
は、式(IV)で表される化合物等を好適に例示すること
ができる。式(IV)で表される化合物中、Mは、アルミ
ニウム、ジルコニウム、またはチタニウムを表し、R7
はC1〜C6アルキル基を表し、R4、R5は、前記と同
じ意味を表し、kは、Mの原子価を表し、mは、0、ま
たは1〜kのいずれかの整数を表す。R7として具体的
には、R4、R5で例示したアルキル基と同様の置換基を
例示することができる。
【0029】式(IV)で表される化合物の具体例として
は、トリ−n−ブトキシエチルアセトアセテートジルコ
ニウム、ジ−n−ブトキシビス(エチルアセトアセテー
ト)ジルコニウム、n−ブトキシトリス(エチルアセト
アセテート)ジルコニウム、テトラキス(n−プロピル
アセトアセテート)ジルコニウム、テトラキス(アセチ
ルアセトアセテート)ジルコニウム、テトラキス(エチ
ルアセトアセテート)ジルコニウムなどのジルコニウム
キレート化合物;ジイソプロポキシ・ビス(エチルアセ
トアセテート)チタニウム、ジイソプロポキシ・ビス
(アセチルアセテート)チタニウム、ジイソプロポキシ
・ビス(アセチルアセトン)チタニウムなどのチタニウ
ムキレート化合物;ジイソプロポキシエチルアセトアセ
テートアルミニウム、ジイソプロポキシアセチルアセト
ナートアルミニウム、イソプロポキシビス(エチルアセ
トアセテート)アルミニウム、イソプロポキシビス(ア
セチルアセトナート)アルミニウム、トリス(エチルア
セトアセテート)アルミニウム、トリス(アセチルアセ
トナート)アルミニウム、モノアセチルアセトナート・
ビス(エチルアセトアセテート)アルミニウムなどのア
ルミニウムキレート化合物などを例示することができ
る。これらの化合物は、1種単独であるいは2種以上混
合して使用することができる。塗布液の成分としてこれ
らの化合物の部分加水分解物または部分加水分解縮合物
を使用することもできる。
【0030】本発明に用いられるシリル基含有ビニル系
樹脂は、主鎖がビニル系重合体からなり、末端あるいは
側鎖に加水分解性基および/または水酸基と結合したケ
イ素原子を有するシリル基を重合体1分子中に少なくと
も1個、好ましくは2個以上含有するものであり、該シ
リル基の多くは、下記式
【0031】
【化18】
【0032】(式中、Xはハロゲン原子、アルコキシ
基、アシロキシ基、アミノキシ基、フェノキシ基、チオ
アルコキシ基、アミノ基などの加水分解性基および/ま
たは水酸基を表し、R8 は水素原子、炭素数1〜10の
アルキル基、または炭素数1〜10のアラルキル基を表
し、nは1〜3のいずれかの整数を表す。)で表され
る。
【0033】上記式で表される反応性シリル基の共重合
体中の数の上限としては、5個が耐久性に優れ、塗膜に
割れなどの不具合が生じないという点から好ましい。ま
た、反応性シリル基1個当りの分子量としては300〜
10,000であるのが耐久性に優れ塗膜に割れなどの
不具合が生じないという点から好ましく、500〜5,
000がさらに好ましい。また、上記反応性シリル基
は、共重合体の主鎖の末端に結合していてもよく、側鎖
に結合していてもよく、主鎖の末端および側鎖に結合し
ていてもよい。
【0034】シリル基含有ビニル系樹脂は、(イ)ヒド
ロシラン化合物を炭素−炭素二重結合を有するビニル系
樹脂と反応させることにより製造してもよく、また
(ロ)下記式
【0035】
【化19】
【0036】(式中、X、R8 、nは前記と同じ意味を
表し、R9 は重合性二重結合を有する有機基を表す。)
で表されるシラン化合物と、各種ビニル系化合物とを重
合することにより製造してもよく、その製造方法は限定
されるものではない。
【0037】ここで、前記(イ)で示される製造方法で
使用されるヒドロシラン化合物としては、例えばメチル
ジクロルシラン、トリクロルシラン、フェニルジクロル
シランなどのハロゲン化シラン類;メチルジエトキシシ
ラン、メチルジメトキシシラン、フェニルジメトキシシ
ラン、トリメトキシシラン、トリエトキシシランなどの
アルコキシシラン類;メチルジアセトキシシラン、フェ
ニルジアセトキシシラン、トリアセトキシシランなどの
アシロキシシラン類;メチルジアミノキシシラン、トリ
アミノキシシラン、ジメチルアミノキシシラン、トリア
ミノシランなどのアミノシラン類が挙げられる。
【0038】また、(イ)で示される製造方法で使用さ
れるビニル系樹脂としては、水酸基を含むビニル系樹脂
を除く以外に特に限定はなく、例えば(メタ)アクリル
酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリ
ル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、
シクロヘキシル(メタ)アクリレートなどの(メタ)ア
クリル酸エステル;(メタ)アクリル酸、イタコン酸、
フマル酸などのカルボン酸および無水マレイン酸などの
酸無水物;グリシジル(メタ)アクリレートなどのエポ
キシ化合物;ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレー
ト、アミノエチルビニルエーテルなどのアミノ化合物;
(メタ)アクリルアミド、イタコン酸ジアミド、α−エ
チルアクリルアミド、クロトンアミド、フマル酸ジアミ
ド、マレイン酸ジアミド、N−ブトキシメチル(メタ)
アクリルアミドなどのアミド化合物;アクリロニトリ
ル、スチレン、α−メチルスチレン、塩化ビニル、酢酸
ビニル、プロピオン酸ビニルなどから選ばれるビニル系
化合物を共重合したビニル系樹脂が好ましい。
【0039】一方、(ロ)で示される製造方法で使用さ
れるシラン化合物としては、例えば下記式で表される化
合物を例示することができる。
【0040】
【化20】
【0041】
【化21】
【0042】(図中、pは0〜22の整数を表す。) また、(ロ)で示される製造方法で使用されるビニル系
化合物としては、前記(イ)の製造方法でビニル系樹脂
の重合時に用いられるビニル系化合物を使用することが
可能であるが、かかる(イ)の製造方法に記載された以
外に、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2
−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒド
ロキシビニルエーテル、N−メチロールアクリルアミド
などの水酸基を含むビニル系化合物を挙げることもでき
る。
【0043】以上のようなシリル基含有ビニル系樹脂の
具体的な例としては、例えば下記式
【0044】
【化22】
【0045】(式中、R20 は水素原子またはメチル
基、R21はメチル基、エチル基、n−プロピル基、n−
ブチル基、i−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシ
ル基などの炭素数1〜6のアルキル基、R22はR20
同様であり、R23はメチレン基、エチレン基、プロピレ
ン基、ブチレン基などの炭素数1〜4のアルキレン基、
24はR21 と同様であり、m/(l+m)=0.01
〜0.4、好ましくは0.02〜0.2である)で表さ
れるトリアルコキシシリル基含有アクリル重合体を挙げ
ることができる。このシリル基含有ビニル系樹脂の数平
均分子量は、好ましくは2,000〜100,000、
さらに好ましくは4,000〜50,000である。
【0046】以上のような本発明に使用されるシリル基
含有ビニル系樹脂の具体例としては、鐘淵化学工業
(株)製、カネカゼムラックなどが挙げられる。
【0047】(ロ)で示さされる共重合体の製造方法と
しては、ラジカル重合、アニオン重合、カチオン重合い
ずれもにも制限されないが、中でも、アゾビスイソブチ
ロニトリルなどのアゾ系ラジカル重合開始剤を用いたラ
ジカル溶液重合法によって製造するのが好ましい。
【0048】前記溶液重合法に用いられる溶剤は、非反
応性のものであればよく、とくに制限はないが、たとえ
ばトルエン、キシレン、n−ヘキサン、シクロヘキサン
などの炭化水素類;酢酸エチル、酢酸ブチルなどの酢酸
エステル類;エチルセロソルブ、ブチルセロソルブなど
のセロソルブ類;セロソルブアセテートなどのエーテル
エステル類;メチルエチルケトン、アセト酢酸エチル、
アセチルアセトン、メチルイソブチルケトン、アセトン
などのケトン類;メタノール、イソプロピルアルコー
ル、n−ブタノール、イソブタノール、ヘキサノール、
オクタノールなどのアルコールなどがあげられる。
【0049】また、前記溶液重合の際には、必要に応じ
て、たとえばn−ドデシルメルカプタン、t−ドデシル
メルカプタン、n−ブチルメルカプタン、γ−メルカプ
トプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピ
ルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチル
ジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジエ
トキシシラン、(CH3O)3Si−S−S−Si(OC
33、(CH3O)3Si−S8−Si(OCH33
どの連鎖移動剤を単独または2種以上併用することによ
り、得られる共重合体の分子量を調整してもよい。とく
に、たとえばγ−メルカプトプロピルトリメトキシシラ
ンなどのアルコキシシリル基を分子中に有する連鎖移動
剤を用いたばあいには、共重合体の末端に反応性シリル
基を導入することができるので好ましい。かかる連鎖移
動剤の使用量は、用いる重合成分全量の0.05〜10
%、特に0.1〜8%であるのが好ましい。
【0050】希釈等に用いられる有機溶媒としては、主
として成分を均一に混合させ、本発明の組成物の固形分
を調整すると同時に、種々の塗装方法に適用できるよう
にし、組成物の分散安定性および保存安定性を向上させ
るものである。有機溶媒としては、成分を均一に混合さ
せるものであれば特に限定されないが、例えばアルコー
ル類、芳香族炭化水素類、エーテル類、ケトン類、エス
テル類などが好適である。
【0051】このうち、アルコール類としては、例えば
1価アルコールまたは2価アルコールを挙げることがで
き、このうち1価アルコールとしては炭素数1〜8の飽
和脂肪族アルコールが好ましい。これらのアルコール類
の具体例としては、メタノール、エタノール、n−プロ
ピルアルコール、i−プロピルアルコール、n−ブチル
アルコール、sec−ブチルアルコール、tert−ブ
チルアルコール、エチレングリコール、ジエチレングリ
コール、トリエチレングリコール、エチレングリコール
モノブチルエーテル、酢酸エチレングリコールモノエチ
ルエーテルなどを挙げることができる。
【0052】また、芳香族炭化水素類の具体例として
は、ベンゼン、トルエン、キシレンなどを、エーテル類
の具体例としては、テトラヒドロフラン、ジオキサンな
ど、ケトン類の具体例としては、アセトン、メチルエチ
ルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケト
ンなどを、エステル類の具体例としては、酢酸エチル、
酢酸プロピル、酢酸ブチル、炭酸プロピレンなどを挙げ
ることができる。これらの有機溶媒は、1種単独である
いは2種以上を混合して使用することもできる。有機溶
媒の組成物中の割合は特に限定されるものではなく、全
固形分濃度を使用目的に応じて調節する量が用いられ
る。
【0053】また、組成物には、得られる塗膜の硬度向
上を目的としてコロイド状シリカを添加することも可能
である。このコロイド状シリルとしては、水分散コロイ
ド状シリカ、メタノールもしくはイソプロピルアルコー
ルなどの有機溶媒分散コロイド状シリカを挙げることが
できる。
【0054】また、本発明の組成物には、得られる塗膜
の着色、厚膜化、下地への紫外線透過防止、防蝕性の付
与、耐熱性などの諸特性を発現させるために、別途、充
填材を添加・分散させることも可能である。この充填材
としては、例えば有機顔料、無機顔料などの非水溶性の
顔料または顔料以外の粒子状、繊維状もしくは鱗片状の
金属および合金ならびにこれらの酸化物、水酸化物、炭
化物、窒化物、硫化物などが挙げられる。この充填材の
具体例としては、粒子状、繊維状もしくは鱗片状の鉄、
銅、アルミニウム、ニッケル、銀、亜鉛、フェライト、
カーボンブラック、ステンレス鋼、二酸化ケイ素、酸化
チタン、酸化アルミニウム、酸化クロム、酸化マンガ
ン、酸化鉄、酸化ジルコニウム、酸化コバルト、合成ム
ライト、水酸化アルミニウム、水酸化鉄、炭化ケイ素、
窒化ケイ素、窒化ホウ素、クレー、ケイソウ土、消石
灰、石膏、タルク、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭
酸マグネシウム、硫酸バリウム、ベントナイト、雲母、
亜鉛緑、クロム緑、コバルト緑、ビリジアン、ギネー
緑、コバルトクロム緑、シェーレ緑、緑土、マンガン
緑、ピグメントグリーン、群青、紺青、ピグメントグリ
ーン、岩群青、コバルト青、セルリアンブルー、ホウ酸
銅、モリブデン青、硫化銅、コバルト紫、マルス紫、マ
ンガン紫、ピグメントバイオレット、亜酸化鉛、鉛酸カ
ルシウム、ジンクエロー、硫化鉛、クロム黄、黄土、カ
ドミウム黄、ストロンチウム黄、チタン黄、リサージ、
ピグメントエロー、亜酸化銅、カドミウム赤、セレン
赤、クロムバーミリオン、ベンガラ、亜鉛白、アンチモ
ン白、塩基性硫酸鉛、チタン白、リトポン、ケイ酸鉛、
酸化ジルコン、タングステン白、鉛亜鉛華、バンチソン
白、フタル酸鉛、マンガン白、硫酸鉛、黒鉛、ボーン
黒、ダイヤモンドブラック、サーマトミック黒、植物性
黒、チタン酸カリウムウィスカー、二硫化モリブデンな
どを挙げることができる。
【0055】これらの充填材の平均粒径または平均長さ
は、通常、50〜50,000nm、好ましくは100
〜5,000nmである。充填材の組成物中の割合は、
その他の全固形分100重量部に対し、10〜300重
量部程度である。また、本発明の組成物をより速く硬化
させるにあたっては、硬化条件により硬化促進剤を使用
してもよく、比較的低い温度で硬化させるためには、硬
化促進剤を併用する方が効果的である。
【0056】かかる硬化促進剤としては、ナフテン酸、
オクチル酸、亜硝酸、亜硫酸、アルミン酸、炭酸などの
アルカリ金属塩;水酸化ナトリウム、水酸化カリウムな
どのアルカリ性化合物;アルキルチタン酸、リン酸、p
−トルエンスルホン酸、フタル酸などの酸性化合物;エ
チレンジアミン、ヘキサンジアミン、ジエチレントリア
ミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタ
ミン、ピペリジン、ピペラジン、メタフェニレンジアミ
ン、エタノールアミン、トリエチルアミン、エポキシ樹
脂の硬化剤として用いられる各種変性アミン、γ−アミ
ノプロピルトリエトキシシラン、γ−(2−アミノエチ
ル)−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−
アミノエチル)−アミノプロピルメチルジメトキシシラ
ン、γ−アニリノプロピルトリメトキシシランなどのア
ミン系化合物、(C49)2Sn(OCOC11232
(C49)2Sn(OCOCH=CHCOOCH3)2
(C 49)2Sn(OCOCH=CHCOOC49)2
(C8172Sn(OCOC11232、(C817)2
n(OCOCH=CHCOOCH3)2 、(C817)2
n(OCOCH=CHCOOC49)2、(C817)2
n(OCOCH=CHCOOC817)2、Sn(OCOOC
8172 などのカルボン酸型有機スズ化合物;(C4
92Sn(SCH2COOC8172、(C492Sn
(SCH2COOC817)2、(C8172Sn(SCH
2COOC8172 、(C8172Sn(SCH2CH2
COOC817)2、(C817)2Sn(SCH2COO
817)2、(C817)2Sn(SCH2COOC1225)
2
【0057】
【化23】
【0058】などのメルカプチド型有機スズ化合物;
【0059】
【化24】
【0060】などのスルフィド型有機スズ化合物;(C
492SnO、(C817)2SnO、または(C49
2SnO、(C8172SnOなどの有機スズオキサイ
ドとエチルシリケート、マレイン酸ジメチル、マレイン
酸ジエチル、フタル酸ジオクチルなどのエステル化合物
との反応生成物などの有機スズ化合物などが使用され
る。これらの硬化促進剤の組成物中における割合は、本
発明の組成物の固形分100重量部に対して、通常、
0.1〜15重量部、好ましくは0.5〜10重量部用
いられる。
【0061】なお、本発明の組成物には、そのほかオル
トギ酸メチル、オルト酢酸メチル、テトラエトキシシラ
ンなどの公知の脱水剤、各種界面活性剤、前記以外のシ
ランカップリング剤、チタンカップリング剤、染料、分
散剤、増粘剤、レベリング剤などの添加剤を添加するこ
ともできる。
【0062】本発明の親水性ハードコート膜を形成する
各成分、すなわち(a)ケイ素原子上に直接結合した炭
素原子を含まないシラン化合物の加水分解縮合物、
(b)有機基で置換及び/又は配位された金属アルコキ
シド及び/または自己もしくは他成分との加水分解縮合
物、及び(c)末端または側鎖に加水分解性基及び/又
は水酸基と結合したケイ素原子を有するシリル基を重合
体1分子中に少なくとも1個有するシリル基含有ビニル
系樹脂及び/または自己もしくは他成分との加水分解縮
合物の重量比率((a)成分/(b)成分/(c)成
分)は、0.1〜80/0.01〜80/15〜90の
比率の範囲であるのが好ましく、特に1〜60/1〜4
0/30〜80の比率の範囲が好ましい。(c)成分が
90重量%以上では、親水性が低下し、15重量%以下
ではヒビ割れ等がおき基板との密着性が低下する。
(a)成分が80重量%以上では、基板との密着性が低
下し、0.1重量%以下では、ハードコート性が低下す
る。また、(b)成分が、80重量%以上では、基板と
の密着性が低下し、0.01重量%以下では、ハードコ
ート性、親水性とも低下する。
【0063】本発明の親水性ハードコート膜を形成させ
るコート液としては、(a)ケイ素原子上に直接結合し
た炭素原子を含まないシラン化合物の加水分解縮合物、
(b)有機基で置換及び/又は配位された金属アルコキ
シド、及び(c)末端または側鎖に加水分解性基及び/
又は水酸基と結合したケイ素原子を有するシリル基を重
合体1分子中に少なくとも1個有するシリル基含有ビニ
ル系樹脂及び/または自己もしくは他成分との加水分解
縮合物を含有する塗布液を例示することができる。上
記、各成分の重量比率は、前記した(a)成分/(b)
成分/(c)成分の重量比率を例示することができ、そ
のその全固形分濃度は、好ましくは50重量%以下であ
り、使用目的に応じてその全固形分濃度を適宜調整して
用いられる。薄膜形成基材への含浸を目的とするときに
は、通常、全固形分濃度は5〜30重量%である。ま
た、厚膜形成や、前述の充填材を分散させる目的で使用
するときには、通常、全固形分濃度は20〜50重量
%、好ましくは25〜40重量%であり、50重量%を
超えると、組成物の保存安定性が悪化して好ましくな
い。
【0064】また、(b)有機基で置換及び/又は配位
された金属アルコキシドの代わりに、(d)金属アルコ
キシド、並びに(e)式(II)で表されるβ−ジケトン
またはβ−ケトエステル及び式(III)で表されるカル
ボン酸からなる群から選ばれる少なくとも1種を用いる
ことができる。この場合、(d)金属アルコキシドに対
して(e)式(II)または(III)で表される化合物の
置換または配位が促進されるように、水を添加するのが
好ましい。水の添加量は、(d)金属アルコキシド1モ
ルに対して1モル以上であれば特に制限されないが、用
いられる(e)式(II)または式(III)で表される化
合物のモル数以下が好ましい。
【0065】本発明に用いられるコート液を調製する方
法は、特に制限されないが、特に(1)(c)成分に
(a)成分を添加し、さらに(b)成分を添加する方
法、(2)(a)成分に(b)成分を添加し、さらに
(c)成分を添加する方法、(3)(c)成分に(b)
成分を添加して、さらに(b)成分を添加する方法を好
ましく例示することができる。
【0066】本発明の親水性ハードコート膜は、対象物
である基材の表面に刷毛、スプレー、ディッピングなど
の塗装手段により、1回塗りで厚さ0.5〜40μm程
度、2〜3回の塗装で厚さ2〜80μm程度の塗膜を形
成することができ、常温での乾燥、あるいは30〜20
0℃程度の温度で10〜60分間程度加熱し、乾燥する
ことにより塗膜を形成することが可能である。本発明の
組成物がコーティングされる基材としては、例えばステ
ンレス、アルミニウム、セラミックス、セメント、紙、
ガラス、プラスチック、無機窯業系基板、布帛などが挙
げられる。
【0067】この基材にコーティングするに際し、基材
との密着性向上、あるいは多孔質基材の目止め、平滑
化、膜様付けなどを目的として、従来公知のアクリル樹
脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂系
などのプライマーをあらかじめ形成した基材を用いるこ
とも可能である。また、充填材を含有する本発明の組成
物を用いて形成した塗膜の耐摩耗性、光沢を高めること
を目的に、米国特許第3,986,997号明細書、米
国特許第4,027,073号明細書に記載のコロイダ
ルシリカとシロキサン樹脂の安定な分散液などのような
シロキサン樹脂を必須成分とするクリア層を形成するこ
とも可能である。
【0068】本発明は、従来にない親水性、ハードコー
ト性を塗膜に付与するため、上記成分の塗膜を成膜後、
水、またはオゾンで塗膜表面を処理することを特徴とす
る。水は、pHが7の水でも構わないが、pHが7以下
の水すなわち、酸性水で処理するのが好ましい。この場
合、酸性成分としては、無機酸であれば特に制限されな
が、硫酸を好ましく用いることができる。pHは、基板
が酸性条件下で耐性を示すものであれば特に制限されな
い。
【0069】水で処理する方法は、一定時間水と接触す
ることができれが特に制限されないが、具体的には水中
に一定時間浸漬する方法、基板に繰返し水を塗布する方
法、流水中に放置する方法等を例示することができる。
時間は、用いる水とのpHにもよるが、30分以上が好
ましい。
【0070】オゾンで処理する方法は、表面がオゾンに
接触できれば特に制限されず、具体的には、オゾン雰囲
気下に塗膜表面を放置する方法、オゾンを塗膜表面に吹
き付ける方法等を例示することができる。処理時間は特
に制限されないが、4分以上であるのが好ましい。
【0071】以下、実施例を用いて本発明をさらに詳細
に説明するが、本発明は、実施例に限定されるものでは
ない。
【0072】
【実施例】実施例1 テトライソプロポキシチタンイソプロパノール溶液(日
本曹達(株)社製、酸化物換算固形分量28.2重量
%)、アセト酢酸エチル(和光純薬社製、試薬特級)、
イオン交換水をモル比1:2:1になるように混合し、
エタノールで希釈して酸化物換算固形分10重量%の溶
液Aを調整した。溶液Aと、メチルシリケート(MS5
1、コルコート社製)、アクリルシリコーン樹脂(AS
樹脂)(鐘淵化学社製、YC5920(Tg:52℃、
酸化物換算ケイ素含有量:12.36%)、YC790
2(Tg:20℃、酸化物換算ケイ素含有量:4.57
%)、YC3918(Tg:60℃、酸化物換算ケイ素
含有量:2.44%))EBA(エタノール/s−ブタ
ノール/酢酸エチル)溶液(固形分濃度10重量%)
を、下記第1表に示す固形分重量比率で混合し、エタノ
ールで希釈して固形分量10重量%の各種コート液B
(B−1〜B−13)を作成した。
【0073】
【表1】 但し、表中の数値は、各溶液中に含まれる固形分の重量
比率を表す。 a:YC5920、b:YC7902、c:YC391
【0074】ガラス基板上に、上記のように調整したコ
ート液Bをバーコータを用いて塗布し、塗膜C1〜C7
については150℃で1時間で、塗膜C8〜C12につ
いては150℃で30分乾燥して、膜厚2μmの塗膜C
(C−1〜C−12)を得た。上記のように調整した塗
膜Cを、イオン交換水に浸漬し、1時間、3時間、16
時間ごとにその物性を評価し、その結果を第2表にまと
めて示す。
【0075】
【表2】 また、C8〜C10の塗膜試料に対して、硫酸0.1重
量%、1.0重量%の水を用いて浸漬し、表面の物性の
経時変化を測定した。その結果を第3表にまとめて示
す。
【0076】
【表3】
【0077】また、上記のように調整した塗膜C4、C
8〜C12を、オゾン雰囲気下に置き、表面物性の経時
変化を測定し、その結果を第4表にまとめて示す。
【0078】
【表4】 a:オゾン処理時間(単位:分)を表す。
【0079】なお、上記表面物性の試験方法につき、以
下に示す。 表面特性試験親水性(水滴接触角) 各試料の表面層にマイクロシリンジから水滴5μlを滴
下した後、80秒後に、接触角測定器(エルマ(株)社
製、360S型)を用いて試料表面の接触角を測定し
た。ハードコート性(表面鉛筆硬度) JIS K 5400−1900 8.4 鉛筆引っか
き値 8.4.1 試験機法に記載された方法に準拠し
て、重り荷重1kgで測定し、(5)(b)塗膜の擦り
傷で評価する場合に準じて鉛筆硬度を評価した。密着性(テープ剥離試験) 各試料にセロテープ(登録商標)を貼り付け複数回指の
腹で擦りつけその後、テープを引き剥がした際、基板上
の膜が剥離しているかを目視により観察した。 評価 ○:剥離しない 評価 ×:剥離する膜外観 目視により、膜の外観を観察した。
【0080】実施例2 ガラス基板上に、実施例1と同様に調整したコート液B
−1、B−2、B−6をバーコータを用いて塗布し、室
温で1時間風乾した後、膜厚2μmの塗膜C(C−1
3、C−14、C−15)を得た。調整した各塗膜Cを
イオン交換水に浸漬し、3時間、16時間ごとにその物
性を評価し、その結果を第5表にまとめて示す。
【0081】
【表5】
【0082】実施例3 ポリエステル基板上に、アクリル樹脂溶液(大日本イン
ク工業社製、アクリディックA-190樹脂固形分濃度10
重量%EBA溶液)をバーコータを用いて塗布し、80
℃で1時間乾燥させて膜厚1μmのプライマー層を形成
した後、実施例1と同様に調整したコート液B−1〜B
−5、B−7をバーコータを用いて塗布し、150℃で
1時間乾燥させ、膜厚2μmの塗膜C(C16〜C2
1)を得た。調整した各塗膜Cをイオン交換水に浸漬
し、16時間後にその物性を評価し、その結果を第6表
にまとめて示す。
【0083】
【表6】
【0084】実施例4 ガラス基板上に、実施例1と同様に調整したコート液B
−8、B−9をバーコータを用いて塗布し、150℃、
30分間乾燥させて膜厚2μmの塗膜C(C−22,C
−23)を得た。室温で0.1%希硫酸溶液に1.5時
間浸漬したのち、下記方法にしたがって、塗膜の防汚特
性を調べ、その結果をまとめて第7表に示す。なお、比
較のため、0.1%希硫酸処理する前の塗膜をC−2
4、C−25として、同様の試験を行った。
【0085】なお、塗膜の防汚特性を以下示す試験方法
で評価した。 防汚特性試験 1.オイル除去試験−1 オレイン酸を塗膜全面に塗り、1分間静置後、水道水の
入ったビーカー中に浸漬し、オレイン酸が除去できるか
を評価した。 ○:オレイン酸が水中に脱離した ×:オレイン酸が水中に脱離せずに塗膜表面に残る。 2.オイル除去試験−2 オレイン酸を塗膜の全面に塗り、1分間静置後、水道水
をシャワー状態にし、1分間かけ、オレイン酸が除去で
きたかどうかを目視で観察して判断した。 ○:オレイン酸が塗膜表面から除去された。 ×:オレイン酸が塗膜表面に残存した。 3.オイル除去試験−3 サラダオイルを塗膜の全面に塗り、1分間静置後、水道
水をシャワー状態にし、1分間かけ、オレイン酸が除去
できたかどうかを目視で観察して判断した。 ○:サラダオイルが塗膜表面から除去された。 ×:サラダオイルが塗膜表面に残存した。
【0086】
【表7】
【0087】また、オイル除去試験−2において、C−
22、C−23の塗膜において、水洗してオレイン酸除
去後、同様の操作を10回繰りかえしても、その除去効
果に変化は見られなかった。
【0088】比較例1 実施例1と同様にして、溶液A、MS−51、AS樹脂
を、下記第8表に示す割合で混合し、コート液B(B−
13,B−14)を調整した。
【0089】
【表8】 a:YC5920
【0090】ガラス基板上に、上記のように調整したコ
ート液Bをバーコータを用いて塗布し、150℃で30
分乾燥し、膜厚2μmの塗膜C(C−26〜C−27)
を得た。上記のように調整した塗膜Cを、イオン交換水
に浸漬し、1時間、3時間、16時間ごとにその物性を
評価し、その結果を第9表にまとめて示す。
【0091】
【表9】 a:乾燥後、膜が剥離して測定することができなかった
ため、以後の測定は行えなかった。 b:膜が剥離したため以後の測定を行うことができなか
った。
【0092】実施例5 テトライソプロポキシチタンイソプロパノール溶液(T
i溶液)(日本曹達(株)社製、酸化物換算固形分量2
8.2重量%)、アセト酢酸エチル(EAcAc)(和
光純薬社製、試薬特級)、アセチルアセトン(AcA
c)(和光純薬社製、試薬特級)、トリフルオロ酢酸
(TFAc)(和光純薬社製、試薬特級)、イオン交換
水(H2O)を下記第10表し示すモル比で混合し、エ
タノールで希釈して酸化物換算固形分10重量%の溶液
A(A−1〜A−7)を調整した。
【0093】
【表10】
【0094】上記のように調整した溶液Aと、メチルシ
リケート(MS51、コルコート社製)、アクリルシリ
コーン樹脂(AS樹脂)(鐘淵化学社製、YC5920
(Tg:52℃、酸化物換算ケイ素含有量:12.36
%))EBA(エタノール/s−ブタノール/酢酸エチ
ル)溶液(固形分濃度10重量%)を、固形分重量比率
5/65/30で混合し、エタノールで希釈して固形分
量10重量%の各種コート液 B(B−16〜B−2
2)を作成した。ガラス基板上に、上記のように調整し
たコート液Bをバーコータを用いて塗布し、150℃で
30分乾燥して、膜厚2μmの塗膜C(C28〜C3
4)を得た。上記のように調整した塗膜Cを、0.1重
量%希硫酸溶液に1時間浸漬し、浸漬前と浸漬後の物性
を評価し、その結果を第11表にまとめて示す。
【0095】
【表11】
【0096】実施例6 テトラn−ブトキシジルコニウムn−ブタノール溶液
(Zr溶液)(日本曹達(株)社製、酸化物換算固形分量
28.2重量%)、アセト酢酸エチル(EAcAc)
(和光純薬社製、試薬特級)、イオン交換水をモル比1
/2/1で混合し、エタノールで希釈して酸化物換算固
形分10重量%の溶液A(A−8)を調整した。上記の
ように調整した溶液Aと、メチルシリケート(MS5
1、コルコート社製)、アクリルシリコーン樹脂(AS
樹脂)(鐘淵化学社製、YC5920(Tg:52℃、
酸化物換算ケイ素含有量:12.36%))EBA(エ
タノール/s−ブタノール/酢酸エチル)溶液(固形分
濃度10重量%)を、固形分重量比率5/45/55で
混合し、エタノールで希釈して固形分量10重量%のコ
ート液 B(B−23)を作成した。ガラス基板上に、
上記のように調整したコート液Bをバーコータを用いて
塗布し、150℃で30分乾燥して、膜厚2μmの塗膜
C(C−35)を得た。上記のように調整した塗膜C
を、0.1重量%希硫酸溶液に1時間浸漬し、浸漬前と
浸漬後の物性を評価し、その結果を第12表にまとめて
示す。
【0097】
【表12】
【0098】実施例7 実施例1と同様にして溶液Aを調整した。溶液Aと、メ
チルシリケート(MS51、コルコート社製)、アクリ
ルシリコーン樹脂(AS樹脂)(鐘淵化学社製、YC3
918(Tg:60℃、酸化物換算ケイ素含有量:2.
44%))EBA(エタノール/s−ブタノール/酢酸
エチル)溶液(固形分濃度10重量%)を、固形分重量
比率5/65/30となるように下記手順で混合し、エ
タノールで希釈して固形分量10重量%の各種コート液
B(B−24)を作成した。 手順1:AS樹脂溶液にMS51を添加し、さらに溶液
Aを添加して調整 手順2:MS51に、溶液Aを添加し、さらにAS樹脂
溶液を添加して調整 手順3:AS樹脂溶液に、溶液Aを添加して、さらにM
S51を添加して調整 ガラス基板上に、上記のように調整したコート液Bをバ
ーコータを用いて塗布し、150℃で30分乾燥して、
膜厚2μmの塗膜C(C−36〜C−38)を得た。上
記のように調整した塗膜Cを、0.1重量%希硫酸溶液
に1時間浸漬し、処理前と処理後のその物性を評価し、
その結果を第13表にまとめて示す。
【0099】
【表13】
【0100】
【発明の効果】以上、述べたように、本発明に方法を用
いることにより、従来をよりも優れた親水性、ハードコ
ート性を有する塗膜を得ることができ、また、あらゆる
基材に塗工が可能であることから、その産業上の利用価
値は高いといえる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09K 3/00 C09K 3/00 R G02B 1/10 G02B 1/10 Z Fターム(参考) 2K009 AA15 BB01 BB11 CC02 CC09 CC26 CC42 DD02 DD06 EE00 EE05 4D075 AB03 AC12 BB24Y CA02 CA13 CA33 CA37 CA38 DA03 DB04 DB07 DB12 DB13 DB18 DB31 DC50 EB42 4J038 CL001 DL021 DM021 GA15 LA03 MA08 NA06 NA11 PA19 PC02 PC03 PC04 PC08 PC10

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)ケイ素原子上に直接結合した炭素原
    子を含まないシラン化合物の加水分解縮合物、(b)有
    機基で置換及び/又は配位された金属アルコキシド及び
    /または自己もしくは他成分との加水分解縮合物、及び
    (c)末端または側鎖に加水分解性基及び/又は水酸基
    と結合したケイ素原子を有するシリル基を重合体1分子
    中に少なくとも1個有するシリル基含有ビニル系樹脂及
    び/または自己もしくは他成分との加水分解縮合物を含
    有し、表面鉛筆硬度が3H以上かつ水滴接触角が40度
    以下の塗膜であることを特徴とする親水性ハードコート
    膜。
  2. 【請求項2】該塗膜の表面鉛筆硬度が4H以上であり、
    水滴接触角が30度以下であることを特徴とする請求項
    1に記載の親水性ハードコート膜。
  3. 【請求項3】(a)ケイ素原子上に直接結合した炭素原
    子を含まないシラン化合物の加水分解縮合物、(b)有
    機基で置換及び/又は配位された金属アルコキシド及び
    /または自己もしくは他成分との加水分解縮合物、及び
    (c)末端または側鎖に加水分解性基及び/又は水酸基
    と結合したケイ素原子を有するシリル基を重合体1分子
    中に少なくとも1個有するシリル基含有ビニル系樹脂及
    び/または自己または他成分との加水分解縮合物を含有
    し、成膜後、表面が水で処理されたことを特徴とする親
    水性ハードコート膜。
  4. 【請求項4】水のpHが7以下であることを特徴とする
    請求項3に記載の親水性ハードコート膜。
  5. 【請求項5】(a)ケイ素原子上に直接結合した炭素原
    子を含まないシラン化合物の加水分解縮合物、(b)有
    機基で置換及び/又は配位された金属アルコキシド及び
    /または自己もしくは他成分との加水分解縮合物、
    (c)末端または側鎖に加水分解性基及び/又は水酸基
    と結合したケイ素原子を有するシリル基を重合体1分子
    中に少なくとも1個有するシリル基含有ビニル系樹脂及
    び/または自己もしくは他成分との加水分解縮合物を含
    有し、成膜後、表面がオゾン処理されたことを特徴とす
    る親水性ハードコート膜。
  6. 【請求項6】ケイ素原子上に直接結合した炭素原子を含
    まないシラン化合物が、式(I) 【化1】SiXn1(R14-n1 …(I) (式中、Xはハロゲン原子を表し、R1は、OR2、SR
    2、またはNR23を表し、R2、R3は、それそれ独立
    に、水素原子、C1〜C20アルキル基、C6〜C13
    アリール基、アシル基を表し、n1は0、または1〜4
    のいずれかの整数を表す。)で表されるシラン化合物で
    あることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の
    親水性ハードコート膜。
  7. 【請求項7】金属アルコキシド中の金属が、アルミニウ
    ム、ジルコニウム、チタニウムから選ばれる少なくとも
    1種の金属であることを特徴とする請求項1〜6のいず
    れかに記載の親水性ハードコート膜。
  8. 【請求項8】有機基が、式(II) 【化2】R4COCH2COR5 …(II) (式中、R4、R5は、それぞれ独立に、C1〜C6アル
    キル基、C1〜C16アルコキシ基、またはハロゲン原
    子で置換されているC1〜C6アルキル基を表し、
    4、R5は同時にアルコキシ基になることはない。)で
    表されるβ−ジケトンまたはβ−ケトステル、及び式
    (III) 【化3】R6CO2H …(III) (式中、R6は、C1〜C6アルキル基、またはハロゲ
    ン原子で置換されているC1〜C6アルキル基を表
    す。)で表されるカルボン酸からなる群から選ばれた少
    なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜7のい
    ずれかに記載の親水性ハードコート膜。
  9. 【請求項9】有機基で置換及び/又は配位された金属ア
    ルコキシドが、式(IV) 【化4】 M(OR7m(R4COCHCOR5k-m …(IV) (式中、Mは、アルミニウム、ジルコニウム、またはチ
    タニウムを表し、R7はC1〜C6アルキル基を表し、
    4、R5は、前記と同じ意味を表し、kは、Mの原子価
    を表し、mは、0、または1〜kのいずれかの整数を表
    す。)で表される化合物であることを特徴とする請求項
    1〜8のいずれかに記載の親水性ハードコート膜。
  10. 【請求項10】(a)ケイ素原子上に直接結合した炭素
    原子を含まないシラン化合物及び/又はその加水分解縮
    合物、(b)有機基で置換及び/又は配位された金属ア
    ルコキシド、及び(c)末端または側鎖に加水分解性基
    及び/又は水酸基と結合したケイ素原子を有するシリル
    基を重合体1分子中に少なくとも1個有するシリル基含
    有ビニル系樹脂を含有する塗布液を、基板上に塗布乾燥
    後、水と接触させることを特徴とする請求項1また2に
    記載の親水性ハードコート膜の製造方法。
  11. 【請求項11】(a)ケイ素原子上に直接結合した炭素
    原子を含まないシラン化合物及び/又はその加水分解縮
    合物、(d)金属アルコキシド、(e)式(II) 【化5】R4COCH2COR5 …(II) (式中、R4、R5は、前記と同じ意味を表す。)で表さ
    れるβ−ジケトンまたはβ−ケトステル、及び式(II
    I) 【化6】R6CO2H …(III) (式中、R6は、前記と同じ意味を表す。)で表される
    カルボン酸からなる群から選ばれた少なくとも1種、及
    び(c)末端または側鎖に加水分解性基及び/又は水酸
    基と結合したケイ素原子を有するシリル基を重合体1分
    子中に少なくとも1個有するシリル基含有ビニル系樹脂
    を含有する塗布液を、基板上に塗布乾燥後、水と接触さ
    せることを特徴とする請求項1また2に記載の親水性ハ
    ードコート膜の製造方法。
  12. 【請求項12】水のpHが、7以下であることを特徴と
    する請求項10又は11に記載の親水性ハードコート膜
    の製造方法。
  13. 【請求項13】(a)ケイ素原子上に直接結合した炭素
    原子を含まないシラン化合物及び/又はその加水分解縮
    合物、(b)有機基で置換及び/又は配位された金属ア
    ルコキシド、及び(c)末端または側鎖に加水分解性基
    及び/又は水酸基と結合したケイ素原子を有するシリル
    基を重合体1分子中に少なくとも1個有するシリル基含
    有ビニル系樹脂塗布液を、基板上に塗布乾燥後、塗布面
    をオゾン雰囲気下に放置することを特徴とする請求項5
    に記載の親水性ハードコート膜の製造方法。
  14. 【請求項14】(a)ケイ素原子上に直接結合した炭素
    原子を含まないシラン化合物及び/又はその加水分解縮
    合物、(d)金属アルコキシド、(e)式(II) 【化7】R4COCH2COR5 …(II) (式中、R4、R5は、前記と同じ意味を表す。)で表さ
    れるβ−ジケトンまたはβ−ケトステル、及び式(II
    I) 【化8】R6CO2H …(III) (式中、R6は、前記と同じ意味を表す。)で表される
    カルボン酸からなる群から選ばれた少なくとも1種、及
    び(c)末端または側鎖に加水分解性基及び/又は水酸
    基と結合したケイ素原子を有するシリル基を重合体1分
    子中に少なくとも1個有するシリル基含有ビニル系樹脂
    を含有する塗布液を、基板上に塗布乾燥後、塗布面をオ
    ゾン雰囲気下に放置することを特徴とする請求項5に記
    載の親水性ハードコート膜の製造方法。
  15. 【請求項15】(a)ケイ素原子上に直接結合した炭素
    原子を含まないシラン化合物の加水分解縮合物、(b)
    有機基で置換及び/又は配位された金属アルコキシド及
    び/又は自己もしくは他成分との加水分解縮合物、及び
    (c)末端または側鎖に加水分解性基及び/又は水酸基
    と結合したケイ素原子を有するシリル基を重合体1分子
    中に少なくとも1個有するシリル基含有ビニル系樹脂及
    び/又は自己及びまたは他成分との加水分解縮合物を含
    有するハードコート膜の表面を水で処理することを特徴
    とするハードコート膜の表面親水化方法。
  16. 【請求項16】(a)ケイ素原子上に直接結合した炭素
    原子を含まないシラン化合物の加水分解縮合物、(b)
    有機基で置換及び/又は配位された金属アルコキシド及
    び/又は自己もしくは他成分との加水分解縮合物、及び
    (c)末端または側鎖に加水分解性基及び/又は水酸基
    と結合したケイ素原子を有するシリル基を重合体1分子
    中に少なくとも1個有するシリル基含有ビニル系樹脂及
    び/又は自己もしくは他成分との加水分解縮合物を含有
    するハードコート膜の表面をオゾン処理することを特徴
    とするハードコート膜表面の親水化方法。
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