JP2002263561A - 模様塗膜の形成方法 - Google Patents

模様塗膜の形成方法

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JP2002263561A JP2001069846A JP2001069846A JP2002263561A JP 2002263561 A JP2002263561 A JP 2002263561A JP 2001069846 A JP2001069846 A JP 2001069846A JP 2001069846 A JP2001069846 A JP 2001069846A JP 2002263561 A JP2002263561 A JP 2002263561A
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Kazuhiro Sudo
和弘 須藤
Yasuteru Endo
康輝 遠藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】従来の模様塗膜が画一的で、かつ平面的で変化
に乏しいという課題を解決しようとする。 【解決手段】基材上に、少なくとも1個の任意な形状を
有する下塗り塗膜を形成した後、該下塗り塗膜上に、該
下塗り塗膜の形状が識別できる程度に上塗り塗料を塗装
することで、陰影感のある模様塗膜とすることができ
る。さらに、上塗り塗膜に多彩模様塗料を用いると、従
来の多彩模様塗膜では得られなかった陰影感があり、深
み感のある非常に意匠性に富んだ模様塗膜とすることが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、模様塗膜の形成方
法に関するものであり、さらに詳しくは、上塗り塗膜よ
り下塗り塗膜の形状が識別できることで陰影感のある意
匠性に富んだ模様塗膜の形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】模様形成塗料の1つとして多彩模様塗料
が知られている。この多彩模様塗料は、油性または水性
の分散媒中に、この分散媒に溶解しない状態で、いくつ
かの異なった色調の液状着色塗料を、肉眼で識別できる
大きさ、例えば0.5〜数mmの大きさの粒子状態で縣
濁分散せしめてなるもので、1回の塗装で色調の異なっ
た斑点状、粒状等の組み合わせからなる、いわゆる色散
らし模様の得られる塗料であり、例えば、JIS−K−
5667に規定されている。
【0003】従来の多彩模様塗料は、色調の異なった斑
点状模様の組み合わせによる変化に富んだ模様塗膜を形
成することができるので、主として建築物の内外壁面等
の塗装仕上げに用いられる場合が多い。しかしこのよう
な多彩模様塗料ではあるが、塗膜に要求される特性であ
る素材保護、および素材の色調を隠ぺいするという目的
のため、これから得られる塗膜は、それぞれの色調の異
なった着色塗料が、粒子状もしくは斑点状に重なり合っ
て形成される塗膜であり、全体としては画一化された平
面的な多彩模様となるに過ぎないものであった。また塗
装時の塗装ムラによる塗膜外観の不良を防止するため
に、例えば油性または水性の分散媒の色調を粒子状に縣
濁した着色塗料に含まれる1色と同様の色調とするなど
していたため得られた塗膜は、さらに全体としては画一
化された平面的な多彩模様となるに過ぎないものであっ
た。
【0004】また、特開平5−237444号には着色
下塗エマルジョンを塗装して下塗り塗膜を形成した後、
該下塗り塗膜上に、異なる色の複数の各上塗エマルジョ
ン塗料をスプレー塗装による多彩模様塗膜の形成方法が
開示されている。
【0005】上記多彩模様塗膜の形成方法において得ら
れる多彩模様塗膜も、下塗り塗膜上に、異なる色の複数
の各上塗エマルジョン塗料をスプレー塗装で塗り重ねて
形成されているので、全体としては画一化された平面的
な多彩模様となるに過ぎないものであった。そのため特
に近年、より装飾性ないし意匠性の高い仕上げが要求さ
れている建築仕上げ分野においては、その要求を充分に
満たしているとはいい難い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明
は、従来の多彩模様塗膜が画一化的でかつ平面的で変化
に乏しい模様しか得られないという課題を解決しようと
するものもである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
には、基材上に少なくとも1個の任意な形状の下塗り塗
膜を形成した後、該下塗り塗膜を含む基材全面上に、該
下塗り塗膜の形状が識別できる程度に上塗り塗料を塗装
することにより、その塗膜外観は下塗り塗膜の形状が識
別できることで陰影感のある、意匠性に富んだ模様塗膜
することで解決される。
【0008】即ち、請求項1の発明は、基材上の任意な
部分に、少なくとも1個の任意な形状を有する着色塗料
よりなる下塗り塗膜を形成した後、該下塗り塗膜を含む
基材全面を、該下塗り塗膜の色調と異なる色調の上塗り
塗料で、該下塗り塗膜の任意な形状が識別できる程度に
塗装することを特徴とする模様塗膜の形成方法である。
【0009】また、請求項2の発明は、基材上に形成さ
れた下塗り塗膜が、該塗膜の乾燥膜厚が250μm以下
では基材表面の色調を隠ぺいすることができない着色塗
料よりなり、該塗料で基材表面を、基材表面の色調が隠
ぺいするように塗り重ねられた任意の形状を有する部分
と、基材表面の色調が隠ぺいされていない部分のある下
塗り塗膜を形成した後、該下塗り塗膜の上に、該下塗り
塗膜の任意の形状が識別できる程度に上塗り塗料を塗装
することを特徴とする模様塗膜の形成方法。
【0010】また請求項3記載の発明は、上記の上塗り
塗料が多彩模様塗料であることを特徴とする模様塗膜の
形成方法である。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の下塗り塗膜に用いる塗料
は、基材表面の色調を隠ぺいすることができる通常の着
色塗料、あるいはJIS K5400に規定された隠ぺ
い力の試験では、250μm以下の膜厚では基材表面の
色調を隠ぺいすることができない着色塗料も用いること
ができる。
【0012】本発明における着色塗料は、塗膜形性成分
(例えば、アクリル樹脂、スチレン・アクリル樹脂、酢
酸ビニル樹脂、アクリル・シリコーン樹脂等の塗料用バ
インダー)を、水ないし水性溶媒もしくは適宜な有機溶
媒(例えば、トルエンキシレン、酢酸エチル、酢酸ブチ
ル、アセトン、メチエエチルケトン、メチルアルコー
ル、ブチルアルコール、プロピルアルコール、ブチルセ
ロソルブ等)に溶解ないしは分散、またはエマルション
とした樹脂溶液に、塗料用に通常用いられている無機も
しくは有機顔料(例えば、二酸化チタン、黒色酸化鉄、
ベンガラ、クロムグリーン、カーボンブラック、銅フタ
ロシアニン、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、タルク、
クレー等)、および必要ならば塗料用として公知の種々
の添加剤(例えば、分散剤、消泡剤、レベリング剤、増
粘剤、造膜助剤、防カビ剤等)を慣用量で混合、分散せ
しめることによって得られる。
【0013】また、JIS K5400に規定された隠
ぺい力の試験で250μm以下の膜厚では、基材表面の
色調を隠ぺいすることができない着色塗料は、上記に記
載した着色塗料用の無機もしくは有機顔料の含有量を適
宜減じることにより得られる。
【0014】下塗り塗膜として、基材表面の色調を隠ぺ
いすることができる着色塗料を用いた場合は、下塗り塗
膜の膜厚は、特に限定するものではなく基材の色調を隠
ぺいする程度とすれば良い。
【0015】該下塗り塗膜の形成には、例えば、一色の
着色塗料で基材表面の任意の部分に任意な形状となるよ
うに塗装する方法、第一色目の着色塗料で基材表面の全
面を塗装して塗膜を形成させた後、さらに前記で形成さ
れた塗膜の上に、該塗膜の全面を覆わない様に、該塗膜
の色と異なる第2色目の着色塗料を用いて部分的に塗装
して任意な形状となるように塗装する方法、さらには、
複数色の着色塗料を用いて、各々の着色塗料で基材表面
の全てを塗装することなく、かつ塗装による塗膜が重な
り合わないか、あるいは又、部分的に重なり合った塗膜
も含む任意の形状に塗装する方法等が挙げられる。
【0016】次に、JIS K5400に規定された隠
ぺい力の試験で、250μm以下の膜厚では基材表面の
色調を隠ぺいすることができない塗料を用いて下塗り塗
膜を形成するにあっては、該塗料により、基材表面の色
調を隠ぺいした任意の形状を有する部分と、基材表面の
色調を隠ぺいしていない部分を有するように下塗り塗膜
を形成する。このような下塗り塗膜とするには、基材表
面の全面を塗装した後、基材表面に塗装したと同じ塗料
で、該塗膜上の任意の部分を塗り重ねて、基材表面の色
調を隠ぺいして下塗り塗膜を形成する方法、あるいは逆
に、基材表面の任意の部分のみを塗り重ねて基材表面の
色調を隠ぺいした後、塗り重ねた塗膜表面を含む基材表
面の全面を塗装する方法等が挙げられる。
【0017】基材表面の任意な部分に任意な形状で形成
される下塗り塗膜は、本発明の模様塗膜とするためには
少なくとも1個以上が必要である。また、任意な部分に
任意な形状で形成される下塗り塗膜の大きさは、任意の
形状における最も長い部分が10cm以上とすることが
好ましい。これより小さいと、上塗り塗料と組み合わせ
ても変化に富んだ意匠性のある模様塗膜は得られにくく
なる。
【0018】次に本発明に用いられる上塗り塗料は、本
発明の下塗り塗膜を形成するに用いた着色塗料で、その
色調が下塗り塗膜の色調と異なる着色塗料を用いること
ができる。該着色塗料で形成される上塗り塗膜は、下塗
り塗膜が識別できる程度に形成されていれば良く、特に
膜厚を限定するものではない。そのため、着色塗料を用
いて下塗り塗膜を識別できる程度に塗装するには塗膜厚
が薄くなるように塗装すれば良い。しかし着色顔料の含
有量が多くて、塗膜厚を薄くしても下塗り塗膜の形状を
識別できない場合は、着色塗料中の着色顔料の含有量を
減じて塗装する方法がある。着色顔料の含有量を減じる
には、着色塗料に使われている溶媒で希釈する方法、あ
るいは、耐候性、耐水性等の塗膜特性を考慮して、着色
塗料に使われているバインダー樹脂溶液で希釈した後塗
装する方法、さらには両者の方法を併用した後塗装する
方法等が挙げられる。
【0019】さらに、上塗り塗料として、本発明の下塗
り塗膜に用いたJIS K5400に規定された隠ぺい
力の試験で、250μm以下の膜厚では基材の色調を隠
ぺいできない塗料を用いることもできる。この場合は下
塗り塗膜の色調と、上塗り塗膜の色調を異なるようにす
れば良い。
【0020】本発明には、上塗り塗料として多彩模様塗
料を用いることで、さらに意匠性の高い模様塗膜とする
ことができる。該多彩模様塗料は従来より用いられてい
る油性または水性の分散媒中に、この分散媒に溶解しな
い状態で、いくつかの異なった色調の液状着色塗料を粒
子状態で縣濁分散せしめてなる多彩模様塗料を用いるの
が好ましい。
【0021】このような多彩模様塗料の塗装にあって
は、下塗り塗膜の形状が識別できる程度に塗装すれば良
く、この時の多彩模様塗膜の膜厚は50〜170g/m
とすることが好ましい。膜厚が170g/mより厚
くなると下塗り塗膜の形状を識別しにくくなり、逆に5
0g/mより薄くなると下塗り塗膜の色調が強調され
すぎて、何れの場合も本発明による模様塗膜の外観とす
ることが困難となる。このような上塗り用の多彩模様塗
料としては、例えば、藤倉化成株式会社製、商品名 ク
ラフトンなどを好適に用いることができる。
【0022】本発明により得られる模様塗膜は、上述し
たように、下塗り塗膜と、該下塗り塗膜を識別できるよ
うに形成された、色調の異なる上塗り塗膜の組み合わせ
により形成されているので、下塗り塗膜と上塗り塗膜と
が組み合わされた部分では陰影感のある、意匠性の高い
模様塗膜とすることができるものである。なお、本発明
においては色調が異なるとは、色の種類が異なることは
勿論であるが、同系統の色であってもその明度が異なる
ものも含むものとする。特に下塗り塗膜の明度が上塗り
塗膜の明度より低くい組み合わせとすると、陰影感が強
調された塗膜となり意匠性の高い塗膜が得られる。
【0023】さらに、上塗り塗膜を多彩模様塗料で形成
した場合には、本発明になる模様塗膜は、下塗り塗膜の
形状が識別できると共に、上塗り塗膜の多彩模様塗膜よ
り下塗り塗膜の色調が透けて見える部分と、多彩模様塗
膜と下塗り塗膜が重なり合った部分よりなっているの
で、塗膜が重なり合った部分では塗膜の重なり合いによ
り塗膜の明度が上塗り塗膜単独の明度より低くなり、塗
膜全体の外観としては、多彩模様の中に明度の低い部分
が存在するというこれまでにはなかった変化に富んだ意
匠性の高い模様塗膜とすることが出来る。
【0024】本発明の模様塗膜の形成にあってはその塗
装方法は、下塗り塗膜、および上塗り塗膜の何れも一般
に用いられる塗装方法で良く、例えば刷毛塗り、スプレ
ー塗装、ローラー塗装などの方法を採用することができ
る。これら方法のいづれか一つの方法で下塗り塗膜と上
塗り塗膜を形成させても良く、あるいは下塗り塗膜と上
塗り塗膜を異なる塗装方法としても良い。
【0025】本発明の模様塗膜の形成方法は、主として
建築物の内外壁面等の塗装仕上げに用いることができる
が、その他にもフィルム、プラスチック、あるいは紙の
上に印刷された模様の上に着色塗料、あるいは多彩模様
塗料を印刷された模様が識別できるように塗装すること
で意匠性のある模様塗膜とすることができる。
【0026】
【実施例】以下実施例により本発明を具体的に説明する
が、これら実施例は一例であって、これにより本発明を
限定するものではない。また、実施例中、特に断りのな
い限り配合量は重量部で表わした。
【0027】実施例1 (黒色着色塗料の製造)アクリル樹脂エマルション7
3.6部(日本NSC株式会社製、商品名:ヨドゾール
AD−69)、造膜助剤3.7部(イースト マンケミ
カル ジャパン株式会社製、商品名:テキサノール)、
分散剤0.2部(サンノプコ株式会社製、商品名:ノプ
コスパース44C)、黒色酸化鉄18.3部、水4.1
部を容器中で、攪拌機で混合攪拌して黒色着色塗料とし
た。 (白色着色塗料の製造)黒色着色塗料の黒色酸化鉄を二
酸化チタンとした以外は、黒色着色塗料と同様にして白
色着色塗料を製造した。 (模様塗膜の形成)スレート板の任意の部分に、上記で
製造した黒色着色塗料を刷毛で任意な形状に塗装した
後、70℃の乾燥機中で10分間乾燥して下塗り塗膜と
した。この下塗り塗膜の上に、上記で製造した白色着色
塗料30部と、この白色着色塗料のバインダー樹脂であ
るヨドゾールAD−69を70部とを混合分散して、二
酸化チタンの含有量を減じた白色着色塗料をスプレー塗
装にて、下塗り塗膜の形状が識別できる程度に塗装し
た。この後70℃の乾燥機中で10分間乾燥し模様塗膜
を得た。この模様塗膜の外観は、白色塗膜の中に下塗り
塗膜の形状が識別できるので、陰影感があり、意匠性の
高い模様塗膜であった。
【0028】実施例2 (塗膜厚250μm以下では基材色調を隠ぺいしない黒
色塗料の製造)アクリル樹脂エマルション73.6部
(日本NSC株式会社製、商品名:ヨドゾールAD−6
9)、造膜助剤3.7部(イースト マンケミカル ジ
ャパン株式会社製、商品名:テキサノール)、分散剤
0.2部(サンノプコ株式会社製、商品名:ノプコスパ
ース44C)、炭酸カルシウム18.3部、黒色酸化鉄
0.15部、水4.1部を容器中で、攪拌機で混合攪拌
して塗膜厚250μm以下では基材色調を隠ぺいしない
黒色塗料を製造した。 (模様塗膜の形成)スレート板上の、任意の部分を、上
記で製造した塗料を刷毛にて塗り重ねて、スレート板の
色調を隠ぺいした任意の形状を有する塗膜を作成し、7
0℃の乾燥機中で10分間乾燥した。次に部分的に形成
された、任意の形状を有する塗膜を含むスレート板全面
を同様の塗料で、スプレー塗装にて、先に形成された塗
膜以外の部分の乾燥塗膜が180μmとなるように塗装
し、70℃の乾燥機中で10分間乾燥し、スレート板の
色調を隠ぺいした部分と、隠ぺいしていない部分とを有
する下塗り塗膜を得た。この下塗り塗膜の全面を覆うよ
うに、実施例1の白色着色塗料30部と、この白色着色
塗料のバインダー樹脂であるヨドゾールAD−69を7
0部とを混合分散して、二酸化チタンの含有量を減じた
白色着色塗料をスプレー塗装にて、下塗り塗膜の形状が
識別できる程度に塗装した。この後70℃の乾燥機中で
10分間乾燥し模様塗膜を得た。この模様塗膜の外観
は、白色塗膜の中に下塗り塗膜の形状が識別できるの
で、陰影感があり、意匠性の高い模様塗膜であった。
【0029】実施例3 (模様塗膜の形成)スレート板全面に、実施例1で製造
した白色着色塗料をスプレー塗装した後、70℃の乾燥
機中で10分間乾燥した。さらに、この塗膜上の任意な
部分に、実施例1で製造した黒色着色塗料を刷毛にて部
分的に複数塗装し70℃の乾燥機中で10分間乾燥して
下塗り塗膜とした。この下塗り塗膜は、白色塗膜の中に
黒色塗膜が点在したものであった。この下塗り塗膜の全
面を覆うように、茶、黒、青の液状着色塗料を粒子状に
縣濁分散してなる多彩模様塗料(藤倉化成株式会社製、
商品名:クラフトンCR−253)をスプレー塗装に
て、乾燥膜厚が75g/mとなるように塗装し、70
℃の乾燥機中で10分間乾燥して模様塗膜を得た。この
模様塗膜の外観は、部分的に塗装された黒色塗膜の形状
が識別できるので陰影感があり、かつ下塗り塗膜の白の
色調と、部分的に塗装された黒の色調が、上塗塗膜の多
彩模様塗膜を通し見えることで深み感もあり、非常に意
匠性の高いものであった。
【0030】実施例4 スレート板上に、実施例1で製造した黒色着色塗料、白
色着色塗料を刷毛にて部分的にそれぞれ複数塗装し、7
0℃の乾燥機中で10分間乾燥し、スレート板上に黒色
及び白色の塗膜が点在した下塗り塗膜とした。この下塗
り塗膜の全面を覆うように、実施例3で用いたと同様の
多彩模様塗料を、実施例3と同様に塗装、乾燥して模様
塗膜を得た。この模様塗膜の外観は、部分的に塗装され
た下塗り塗膜の白色塗膜と黒色塗膜の形状が識別でき陰
影感があり、また白の色調と、黒の色調が、上塗塗膜の
多彩模様塗膜を通し見えることで深み感があり、非常に
意匠性の高いものであった。
【0031】実施例5 (模様塗膜の形成)スレート板上の、任意の部分を、実
施例2で製造した塗膜厚250μm以下では基材色調を
隠ぺいしない黒色塗料を刷毛にて塗り重ねて、スレート
板の色調を隠ぺいした任意の形状を有する塗膜を作成
し、70℃の乾燥機中で10分間乾燥した。次に部分的
に形成された、任意の形状を有する塗膜を含むスレート
板全面を同様の塗料で、スプレー塗装にて、先に形成さ
れた塗膜以外の部分の乾燥塗膜が180μmとなるよう
に塗装し、70℃の乾燥機中で10分間乾燥し、スレー
ト板の色調を隠ぺいした部分と、隠ぺいしていない部分
とを有する下塗り塗膜を得た。この下塗り塗膜の全面を
覆うように、実施例3で用いたと同様の多彩模様塗料
を、実施例3と同様に塗装、乾燥して模様塗膜を得た。
この模様塗膜の外観は、下塗り塗膜が部分的に塗り重ね
られて出来た色調の濃淡さが陰影感を出し、また上塗り
塗膜の多彩模様塗膜を通し見えることで深み感があり、
非常に意匠性の高いものであった。
【0032】
【発明の効果】本発明により、下塗り塗膜の形状が上塗
り塗膜より識別できるので、陰影感のある塗膜外観とす
ることができる。さらに上塗り塗料に多彩模様塗料を用
いると多彩模様塗膜の色調とがあいまった深み感があ
り、非常に意匠性の高い模様塗膜を形成することが出来
るので、特に建築物の内外壁面等の塗装仕上げに有用で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B32B 27/00 B32B 27/00 E Fターム(参考) 4D075 AE04 AE08 AE16 BB24Y BB24Z BB92X BB95Y BB95Z CB06 CB21 CB26 CB37 CB40 DA04 DA06 DB12 DB18 DB31 DC02 DC27 EA13 EA43 EB19 EB22 EB42 EB60 EC11 4F100 AA21 AA21H AA23 AA23H AK25 AT00A BA03 BA07 BA10A BA10C BA41B CA13C CC00B CC00C GB07 HB00C JL10C JM01 JM02B JM02C JN02B JN02C

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材上の任意な部分に、少なくとも1個
    の任意な形状を有する着色塗料よりなる下塗り塗膜を形
    成した後、該下塗り塗膜を含む基材全面を、該下塗り塗
    膜の色調と異なる色調の上塗り塗料で、該下塗り塗膜の
    任意な形状が識別できる程度に塗装することを特徴とす
    る模様塗膜の形成方法。
  2. 【請求項2】 基材上に形成された下塗り塗膜が、該塗
    膜の乾燥膜厚が250μm以下では基材表面の色調を隠
    ぺいすることができない塗料よりなり、該塗料で基材表
    面を、基材表面の色調が隠ぺいするように塗り重ねられ
    ている少なくとも1個の任意の形状を有する部分と、基
    材表面の色調が隠ぺいされていない部分のある下塗り塗
    膜を形成した後、該下塗り塗膜の上に、該下塗り塗膜の
    任意の形状が識別できる程度に上塗り塗料を塗装するこ
    とを特徴とする模様塗膜の形成方法。
  3. 【請求項3】 請求項1および2記載の上塗り塗料が多
    彩模様塗料であることを特徴とする模様塗膜の形成方
    法。
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