JPH0789006A - 建築用化粧板の製造方法 - Google Patents

建築用化粧板の製造方法

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JPH0789006A
JPH0789006A JP23959693A JP23959693A JPH0789006A JP H0789006 A JPH0789006 A JP H0789006A JP 23959693 A JP23959693 A JP 23959693A JP 23959693 A JP23959693 A JP 23959693A JP H0789006 A JPH0789006 A JP H0789006A
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Kenichi Ebara
健一 江原
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Abstract

(57)【要約】 【目的】生産性や製造作業性が良く、且つ天然石等の石
肌の外観を表現することができるようにする。 【構成】基板2の表面に着色不透明塗料を塗布して下塗
膜層3を形成する。その後、上記下塗膜層3の上面に、
100〜200 メッシュの粒径で且つ上記下塗膜層3の着色
不透明塗料と異なる色調の粒状骨材4が混入された透明
或いは半透明の塗料をスプレーガンで塗布して上塗膜層
5を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、建築用化粧板の製造方
法に関し、特に、石肌を表現するようにした建築用化粧
板の製造方法に係るものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、天然石等の石肌の外観を人工
的に表現するようにした建築用化粧板が製造されてお
り、この製造方法としては、次のものがある。 板状体の基板の表面に、必要に応じてシーラー塗装
を施した後、着色塗料を塗布し、この着色塗料の下塗膜
層の上面に細石状の粒状物を散布し、更に、この粒状物
が脱落しないように、上記下塗膜層の上面に透明塗料等
を塗布して上塗膜層を形成する。 板状体の基板の表面に、必要に応じてシーラー塗装
を施した後、着色塗料を塗布し、この着色塗料の下塗膜
層の上面に斑点状に塗料を塗布して斑点模様の斑点塗膜
層を形成する。 板状体の基板の表面に、必要に応じてシーラー塗装
を施した後、粒度の大きい砂粒等を混入した塗料を塗布
して塗膜層を形成する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た建築用化粧板の製造方法においては、次のような問題
があった。の製造方法においては、細石等の粒状物を
散布する必要があり、この散布工程に手間を要し、生産
性が悪い。その上、上記粒状物が脱落しないように透明
等の塗料を塗布し、上塗膜層を形成する必要があること
から、生産性を低下させる。の製造方法においては、
斑点塗膜層の斑点模様の大きさを制御することが実質的
に困難であることから、非常に細かな粒子が付着してく
すんだ色調の外観となる。また、上記斑点塗膜層は、ス
プレー塗装であるので、人工的な外観となりがちで、装
飾的に劣ることになる。の製造方法においては、リシ
ン塗装といわれるものであるが、砂粒等の骨材粒子が大
きくなり、また、リシンガンで2〜5kg/m2 程度の多く
の量が通常塗布されるため、粗な外観を形成することが
できても、石肌の精微な外観を表現することが困難であ
ると共に、多量の塗料を塗布する必要があるので、生産
性や製造作業性が悪い。
【0004】本発明は、斯かる点に鑑みてなされたもの
で、生産性や製造作業性が良く、且つ天然石等の石肌の
外観を表現することができるようにすることを目的とす
るものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明が講じた手段は、粒状骨材が混入された塗
料をスプレー塗装して上塗膜層を形成するようにしたも
のである。具体的に、請求項1に係る発明が講じた手段
は、先ず、板状体の表面に着色不透明塗料を塗布して下
塗膜層を形成する。その後、上記下塗膜層の上面に、 1
00〜200 メッシュの粒径で且つ上記下塗膜層の着色不透
明塗料と異なる色調の粒状骨材が混入された透明或いは
半透明の塗料をスプレー手段で塗布して上塗膜層を形成
する構成としている。また、請求項2に係る発明が講じ
た手段は、請求項1の発明における下塗膜層を形成した
後に、該下塗膜層の上面に、上記下塗膜層の着色不透明
塗料と異なる色調の鱗片状骨材が混入された透明或いは
半透明の塗料を塗布して中間層を形成する。その後、上
記中間層の上面に、 100〜200 メッシュの粒径で且つ上
記下塗膜層の着色不透明塗料及び中間層の鱗片状骨材の
何れとも異なる色調の粒状骨材が混入された透明或いは
半透明の塗料をスプレー手段で塗布して上塗膜層を形成
する構成としている。
【0006】また、請求項3に係る発明が講じた手段
は、請求項1の発明における下塗膜層を形成した後に、
該下塗膜層の上面に、上記下塗膜層の着色不透明塗料と
異なる色調の塗料を斑点状にスプレー手段で塗布して斑
点模様の中間層を形成する。その後、上記中間層の上面
に、 100〜200 メッシュの粒径で且つ上記下塗膜層の着
色不透明塗料及び中間層の塗料の何れとも異なる色調の
粒状骨材が混入された透明或いは半透明の塗料をスプレ
ー手段で塗布して上塗膜層を形成する構成としている。
【0007】
【作用】上記の構成により、請求項1に係る発明では、
着色不透明塗料を板状体の表面に塗布した後、その上
に、上記着色不透明塗料と異なる色調の粒状骨材が混入
された透明或いは半透明の塗料をスプレー塗装すること
になる。この結果、上記骨材が塗料に混入しているの
で、該骨材が脱落することがなく、しかも、細石を散布
することがないので、生産性が向上することになる。更
に、 100〜200 メッシュの粒径の骨材が混入した塗料を
スプレー手段で塗装するので、作業性が良く且つ天然石
等の石肌外観が表現される。また、請求項2に係る発明
では、着色不透明塗料を板状体の表面に塗布した後、そ
の上に、鱗片状骨材が混入された塗料を塗布し、更に、
その上に、上記着色不透明塗料及び鱗片状骨材と異なる
色調の粒状骨材が混入された透明或いは半透明の塗料を
スプレー塗装することになる。この結果、上記請求項1
の発明と同様に細石を散布することがないので、生産性
が向上し、しかも、作業性が良く且つ天然石等の石肌外
観が表現されることになる。その上、上記着色不透明塗
料上の鱗片状骨材とこの鱗片状骨材上の粒状骨材とによ
って立体的で精微な石肌が表現される。また、請求項3
に係る発明では、着色不透明塗料を板状体の表面に塗布
した後、その上に、斑点模様に塗料を塗布し、更に、そ
の上に、上記着色不透明塗料及び斑点模様と異なる色調
の粒状骨材が混入された透明或いは半透明の塗料をスプ
レー塗装することになる。この結果、上記請求項1の発
明と同様に細石を散布することがないので、生産性が向
上し、しかも、作業性が良く且つ天然石等の石肌外観が
表現される。その上、上記斑点模様のくすんだ色調の外
観が粒状骨材によって顕著に軽減されると共に、石肌状
の模様が表現される。
【0008】
【発明の効果】従って、請求項1に係る発明によれば、
着色不透明塗料を塗布した下塗膜層上に、上記着色不透
明塗料と異なる色調の粒状骨材が混入された塗料を塗布
して上塗膜層を形成するようにしたゝめに、従来のよう
に細石を散布する手間を省略することができると共に、
多量の塗料を塗布する必要がないので、生産性を著しく
向上させることができる一方、粒状骨材が混入した塗料
をスプレー塗装するので、作業性を向上させることがで
きる。更に、上記粒状骨材を塗布することから、着色不
透明塗料の下塗膜層が粒状骨材の間から現出することに
なり、立体感を発揮させることができ、自然石のように
美麗な石肌模様を現出させることができる。
【0009】また、請求項2に係る発明によれば、着色
不透明塗料を塗布した下塗膜層上に、上記着色不透明塗
料と異なる色調の鱗片状骨材が混入された塗料を塗布し
て中間層を形成し、該中間層上に、上記着色不透明塗料
及び鱗片状骨材と異なる色調の粒状骨材が混入された塗
料を塗布して上塗膜層を形成するようにしたゝめに、請
求項1と同様に、細石を散布する手間を省略することが
でき、多量の塗料を塗布する必要がないので、生産性を
著しく向上させることができる一方、粒状骨材が混入し
た塗料をスプレー手段で塗装するので、作業性を向上さ
せることができると共に、連続的な塗装工程で製造する
ことができ、効率よく生産することができる。更に、上
記鱗片状骨材が平面的になることから、明瞭且つ平面的
な斑点状の模様を形成することができると同時に、この
鱗片状骨材の上に配された立体的な粒状骨材が鱗片状骨
材と相俟って天然石の如く精微な石肌を表現することが
できる。つまり、上記下塗膜層の着色不透明塗料が鱗片
状骨材の間から現出すると共に、この現出した着色不透
明塗料と明瞭且つ平面的な鱗片状骨材の斑点の一部と
が、粒状骨材の間から現出するので、色彩の異なる且つ
立体的で深みのある複雑な石肌模様を表現することがで
きることから、装飾性の高い表面外観を形成することが
できる。
【0010】また、請求項3に係る発明によれば、着色
不透明塗料を塗布した下塗膜層上に、上記着色不透明塗
料と異なる色調の塗料を塗布して斑点模様の中間層を形
成し、該中間層上に、上記着色不透明塗料及び斑点模様
と異なる色調の粒状骨材が混入された塗料を塗布して上
塗膜層を形成するようにしたゝめに、請求項1と同様
に、細石を散布する手間を省略することができ、多量の
塗料を塗布する必要がないので、生産性を著しく向上さ
せることができる一方、斑点模様の塗料及び粒状骨材が
混入した塗料をスプレー手段で塗装するので、作業性を
向上させることができる。更に、従来、斑点模様の欠点
であったくすんだ色調の外観が、上塗膜層の粒状骨材が
斑点模様とオーバーラップすることから顕著に軽減する
ことができ、その上、平面的な斑点模様と立体的な粒状
骨材とが相俟って装飾性の向上を図ることができる。つ
まり、上記下塗膜層の着色不透明塗料が斑点模様の間か
ら現出すると共に、この現出した着色不透明塗料と平面
的な斑点模様の一部とが、粒状骨材の間から現出するの
で、色彩の異なる且つ深みのある石肌模様が表現され、
装飾性の高い表面外観に形成することができる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。図1は、請求項1に係る発明の実施例を示
しており、1は、本発明の製造方法によって製造された
建築用化粧板であって、その製造方法は、先ず、板状体
で構成された基板2の上面にシーラー処理塗装を行った
後、着色不透明塗料を塗布して基板2に下塗膜層3を形
成する。その後、上記下塗膜層3の上面には、 100〜20
0 メッシュの粒径で且つ上記下塗膜層3の着色不透明塗
料と異なる色調の粒状骨材4が混入された透明或いは半
透明の塗料をスプレー手段であるスプレーガンで塗布し
て上塗膜層5を形成している。そこで、以下に各要件に
ついて詳述する。
【0012】<基板2について>本発明における基板2
について、材質は特に限定されるものではないが、天然
石等の石肌外観を人工的に表現する仕上げ外観に形成す
るため、また、外装材等のように風雨に耐え得る化粧板
として使用することができるようにするため、無機質板
であることが好ましい。この無機質板としては、例え
ば、セメントに有機又は無機の補強繊維や骨材が混入さ
れたもので、石綿セメントケイ酸カルシウム板、ケイ酸
カルシウム板、スレート、スラグセメント板、炭酸マグ
ネシウム板、木片セメント板等の木質材料混入セメント
板などがある。また、上記無機質板は、湿式抄造法(多
量の水を加えてスラリー状とし、このスラリーを丸網抄
造機等で抄造してマット状とし、所定形状や密度にプレ
ス等で形成及び硬化させる方法。)や、半乾式法(例え
ば、セメントと木片等の木質材料とセメントの硬化に必
要な水分とを混合し、パサパサのマットに形成し、これ
をプレートやエンボスプレート等で挟持して圧締して板
状に形成する方法。)或いは押出し成形方法等で形成さ
れる。更にまた、上記基板2には、石肌等のエンボス模
様や目地溝模様などの凹凸を設けるようにしてもよい。
この凹凸模様を設ける方法としては、湿式抄造されたグ
リーンシートをロールエンボスするか、或いはプレスエ
ンボスする方法、半乾式でフォーミングしたマットを、
凹凸模様が刻設されたエンボスプレートで圧締し、板状
に形成すると同時に凹凸模様を付する方法、又は、押出
し成形時に長手方向に凹凸模様を付け、硬化養生した後
に、ルーター等で切削する方法等がある。更に、複雑な
凹凸模様や深い目地溝模様等を形成する場合には、エン
ボスプレートで成形すると同時に模様付けすることが生
産性の点、及び良好な凹凸模様が得られる点で好まし
い。上記基板2の表面は、上述したように、基板2と下
塗膜層3の着色不透明塗料との密着性を向上させるため
に、上記基板2にシーラー処理塗装が施されている。こ
のシーラー処理塗装は、使用する基板2と着色不透明塗
料との密着性が良ければ必ずしも必要でないが、無機質
板の場合には、上記密着性が不充分な場合が多く、この
場合は、アクリル系やウレタン系の樹脂を主成分とする
ものが用いられる。
【0013】<下塗膜層3について>上記基板2に塗装
する塗料としては、着色不透明塗料と称される溶剤系、
或いは水性の塗料が適用される。これらの着色不透明塗
料は、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、アクリルウレ
タン系樹脂、アルキッド系樹脂、ポリエステル系樹脂、
弗素系樹脂、又は、シリコン系樹脂等の合成樹脂を溶剤
に溶解されたものをベースとし、これに下地隠蔽性のあ
る白顔料や着色顔料、又はその他の着色剤を適宜着色成
分として含むもので、必要により体質顔料等の塗料成分
が混合されてなるものである。そして、このような着色
不透明塗料は、 50g/m2 〜200g/m2 の範囲で塗布され
る。そこで、上記着色不透明塗料の塗装方法について説
明する。上記基板2に着色不透明塗料を塗布する場合に
は、例えば、スプレーコーターや、ロールコーター、或
いはフローコーター等で基板2の全面に塗布されること
になる。この着色不透明塗料は、1回のみ塗布されるだ
けでなく、2回以上に分けて塗布されてよく、また、基
板2が、深さのある目地凹部と石等の表面凸部とを有す
る凹凸基板2である場合、凹凸基板2にスプレーコータ
ーやフローコーターによって全面に着色塗装を行った
後、表面凸部のみをロールコーターで上記着色不透明と
は異なる着色を行ったり、目地凹部又は表面凸部の何れ
かをマスキングして上記着色不透明塗料と異なった塗装
を行うこともできる。
【0014】<上塗膜層5について>先ず、この上塗膜
層5における塗料は、上述した着色不透明塗料における
ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、アクリルウレタン系
樹脂、アルキッド系樹脂、ポリエステル系樹脂、弗素系
樹脂、又は、シリコン系樹脂等の合成樹脂が用いられ、
この合成樹脂に、 100〜200 メッシュの粒径で且つ上記
下塗膜層3の着色不透明塗料と異なる色調の粒状骨材4
が混入されてなる透明或いは半透明の塗料がスプレーガ
ンで塗布されて上塗膜層5が形成される。この粒状骨材
4の大きさが、 100メッシュを越える場合には、骨材4
が粗となり過ぎ、また、 200メッシュ未満となると、細
かくなり過ぎ、何れの場合でも自然感に富んだ石肌模様
を表現するには好ましくない。このことから、 100〜20
0メッシュの粒径の立体的な粒子で形成される骨材4、
或いは大部分(80%以上)がこのような骨材4で形成さ
れることが自然感のある石肌模様を表現するという本発
明の目的を達成するための必須要件となる。また、 100
メッシュより大きな粒子の骨材4である場合は、目詰り
がないように口径の大きなスプレーガンで塗布する必要
があり、この結果、塗布量を多くしないとバラツキが大
きくなり、また、塗布量を多くすると、下地の着色不透
明塗料が骨材粒子の間から現出させるという本発明の効
果を生じ難くなり、 100メッシュより小さい粒状骨材4
を用いる必要がある。逆に、 200メッシュより小さな粒
子の骨材4である場合は、石肌の風合いに乏しくなると
共に、細かくなり過ぎて粒子間から着色不透明塗料を現
出させるという感じがなくなり、装飾性が減じてしまう
ことになる。このような粒状骨材4は、天然の石粒や砂
粒及び人工の無機質粒子等を使用することができる。こ
の他にも、プラスチック製や金属性等のものも使用する
ことができ、着色不透明塗料と異なる色のもの、或いは
異なる色に着色されたているものが使用できる。また、
上記骨材4は、複数の色のものを混合して使用してもよ
い。また、上記骨材4は、透明又は半透明のトップ層の
塗料に用いる樹脂に混入されて使用されるものである
が、樹脂に対して3〜60重量%程度混入することが好ま
しい。また、上記透明又は半透明の塗料は、透明性又は
半透明性を損なわない程度に着色剤や体質顔料、その他
の添加剤を混入するようにしてもよい。
【0015】従って、本実施例によれば、着色不透明塗
料を塗布した下塗膜層3上に、上記着色不透明塗料と異
なる色調の粒状骨材4が混入された塗料を塗布して上塗
膜層5を形成するようにしたゝめに、従来のように細石
を散布する手間を省略することができると共に、多量の
塗料を塗布する必要がないので、生産性を著しく向上さ
せることができる一方、粒状骨材4が混入した塗料をス
プレー塗装するので、作業性を向上させることができ
る。更に、上記粒状骨材4を塗布することから、着色不
透明塗料の下塗膜層3が粒状骨材4の間から現出するこ
とになり、立体感を発揮させることができ、自然石のよ
うに美麗な石肌模様を現出させることができる。
【0016】図2は、請求項2に係る発明の実施例を示
しており、先ず、前実施例と同様に、基板2に着色不透
明塗料を塗布して下塗膜層3が形成されている。そし
て、本実施例の特徴として、上記下塗膜層3の上面に
は、上記下塗膜層3の着色不透明塗料と異なる色調の鱗
片状骨材6が混入された透明或いは半透明の塗料をロー
ルコーターによって塗布して中間層7を形成する。その
後、前実施例と同様に、上記中間層7の上面には、 100
〜200 メッシュの粒径で且つ上記下塗膜層3の着色不透
明塗料及び中間層7の鱗片状骨材6の何れとも異なる色
調の粒状骨材4が混入された透明或いは半透明の塗料を
スプレーガンで塗布して上塗膜層5を形成している。そ
こで、上記中間層7について説明する。先ず、この中間
層7における透明或いは半透明の塗料は、上述した着色
不透明塗料におけるウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、
アクリルウレタン系樹脂、アルキッド系樹脂、ポリエス
テル系樹脂、弗素系樹脂、又は、シリコン系樹脂等の合
成樹脂が用いられる。また、上記鱗片状骨材6は、プラ
スチック、雲母、セラミック、金属、紙等の種々の材料
からなるもので形成され、上記下塗膜層3における着色
不透明塗料とは異なる色調を有している。また、上記鱗
片状骨材4は、偏平状で、その大きさは、0.05〜5.00mm
の範囲にあるものが用いられる。つまり、0.05mm未満と
なると、細か過ぎて斑点と識別することができず、意匠
的価値が顕著に劣ることになり、逆に、5.00mmを越える
と、斑点が大きくなり過ぎて却って装飾的価値を減じる
ことになるからである。上記中間層7は、スプレーコー
ターによっても行え得るが、ロールコーターで行うこと
が好ましい。つまり、上記ロールコーターで塗布する
と、塗布ロールで鱗片状骨材4を押圧し、該鱗片状骨材
4が偏平面を平面として現出することになり、且つ樹脂
内に埋もれる状態なり、起立した突出状態になることが
ないので、膜厚が薄くなる。
【0017】従って、本実施例によれば、着色不透明塗
料を塗布した下塗膜層3上に、上記着色不透明塗料と異
なる色調の鱗片状骨材6が混入された塗料を塗布して中
間層7を形成し、該中間層7上に、上記着色不透明塗料
及び鱗片状骨材6と異なる色調の粒状骨材4が混入され
た塗料を塗布して上塗膜層5を形成するようにしたゝめ
に、前実施例と同様に、細石を散布する手間を省略する
ことができ、多量の塗料を塗布する必要がないので、生
産性を著しく向上させることができる一方、粒状骨材4
が混入した塗料をスプレー塗装するので、作業性を向上
させることができると共に、連続的な塗装工程で製造す
ることができ、効率よく生産することができる。更に、
上記鱗片状骨材6が平面的になることから、明瞭且つ平
面的な斑点状の模様を形成することができると同時に、
この鱗片状骨材4の上に配された立体的な粒状骨材4が
鱗片状骨材6と相俟って天然石の如く精微な石肌を表現
することができる。つまり、上記下塗膜層3の着色不透
明塗料が鱗片状骨材4の間から現出すると共に、この現
出した着色不透明塗料と明瞭且つ平面的な鱗片状骨材4
の斑点の一部とが、粒状骨材4の間から現出するので、
色彩の異なる且つ立体的で深みのある複雑な石肌模様を
表現することができることから、装飾性の高い表面外観
を形成することができる。
【0018】図3は、請求項3に係る発明の実施例を示
しており、前実施例における中間層7に代えて、下塗膜
層3の上面に、上記下塗膜層3の着色不透明塗料と異な
る色調の塗料を斑点状にスプレー手段であるスプレーガ
ンによって塗布して斑点模様の中間層8を形成したもの
である。そこで、上記中間層8について説明する。先
ず、この中間層8における塗料は、上述した着色不透明
塗料におけるウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、アクリ
ルウレタン系樹脂、アルキッド系樹脂、ポリエステル系
樹脂、弗素系樹脂、又は、シリコン系樹脂等の合成樹脂
に、上記着色不透明塗料と異なった着色剤を混入した不
透明塗料が用いられ、この塗料をスプレーガンで斑点状
に塗布する。上記中間層8は、例えば、B型粘度計によ
る粘度が、500CPS以下に調整された着色塗料をエアスプ
レーにて霧化圧 0.3〜2.0kg/cm2 、吐出圧 0.3〜2.5kg/
cm2、吐出量50〜1500cc/minの範囲で塗布して形成され
る。その後、前実施例と同様に、上記中間層8の上面に
は、 100〜200 メッシュの粒径で且つ上記下塗膜層3の
着色不透明塗料及び中間層8の塗料の何れとも異なる色
調の粒状骨材4が混入された透明或いは半透明の塗料を
スプレーガンで塗布して上塗膜層5を形成している。従
って、本実施例によれば、着色不透明塗料を塗布した下
塗膜層3上に、上記着色不透明塗料と異なる色調の塗料
を塗布して斑点模様の中間層8を形成し、該中間層8上
に、上記着色不透明塗料及び斑点模様と異なる色調の粒
状骨材4が混入された塗料を塗布して上塗膜層5を形成
するようにしたゝめに、請求項1と同様に、細石を散布
する手間を省略することができ、多量の塗料を塗布する
必要がないので、生産性を著しく向上させることができ
る一方、斑点模様の塗料及び粒状骨材4が混入した塗料
をスプレー塗装するので、作業性を向上させることがで
きる。更に、従来、斑点模様の欠点であったくすんだ色
調の外観が、上塗膜層5の粒状骨材4が斑点模様とオー
バーラップすることから顕著に軽減することができ、そ
の上、平面的な斑点模様と立体的な粒状骨材4とが相俟
って装飾性の向上を図ることができる。つまり、上記下
塗膜層3の着色不透明塗料が斑点模様の間から現出する
と共に、この現出した着色不透明塗料と平面的な斑点模
様の一部とが、粒状骨材4の間から現出するので、色彩
の異なる且つ深みのある石肌模様が表現され、装飾性の
高い表面外観に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例を示す建築用化粧板の断面図であ
る。
【図2】第2の実施例を示す建築用化粧板の断面図であ
る。
【図3】第3の実施例を示す建築用化粧板の断面図であ
る。
【符号の説明】
1 建築用化粧板 2 基板 3 下塗膜層 4 粒状骨材 5 上塗膜層 6 鱗片状骨材 7,8 中間層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 E04F 13/08 F 9127−2E

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 板状体の表面に着色不透明塗料を塗布し
    て下塗膜層を形成した後、 続いて、上記下塗膜層の上面に、 100〜200 メッシュの
    粒径で且つ上記下塗膜層の着色不透明塗料と異なる色調
    の粒状骨材が混入された透明或いは半透明の塗料をスプ
    レー手段で塗布して上塗膜層を形成することを特徴とす
    る建築用化粧板の製造方法。
  2. 【請求項2】 板状体の表面に着色不透明塗料を塗布し
    て下塗膜層を形成した後、 上記下塗膜層の上面に、上記下塗膜層の着色不透明塗料
    と異なる色調の鱗片状骨材が混入された透明或いは半透
    明の塗料を塗布して中間層を形成し、 その後、上記中間層の上面に、 100〜200 メッシュの粒
    径で且つ上記下塗膜層における着色不透明塗料及び中間
    層における鱗片状骨材の何れとも異なる色調の粒状骨材
    が混入された透明或いは半透明の塗料をスプレー手段で
    塗布して上塗膜層を形成することを特徴とする建築用化
    粧板の製造方法。
  3. 【請求項3】 板状物の表面に着色不透明塗料を塗布し
    て下塗膜層を形成した後、 上記下塗膜層の上面に、上記下塗膜層の着色不透明塗料
    と異なる色調の塗料を斑点状にスプレー手段で塗布して
    斑点模様の中間層を形成し、 その後、上記中間層の上面に、 100〜200 メッシュの粒
    径で且つ上記下塗膜層における着色不透明塗料及び中間
    層における塗料の何れとも異なる色調の粒状骨材が混入
    された透明或いは半透明の塗料をスプレー手段で塗布し
    て上塗膜層を形成することを特徴とする建築用化粧板の
    製造方法。
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