JP2664626C - - Google Patents

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JP2664626C
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【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】 本発明は、建築用化粧板の製造方法に関し、特に、石肌を表現するようにした
建築用化粧板の製造方法に係るものである。 【0002】 【従来の技術】 従来より、天然石等の石肌の外観を人工的に表現するようにした建築用化粧板
が製造されており、この製造方法としては、次のものがある。 板状体の基板の表面に、必要に応じてシーラー塗装を施した後、着色塗料
を塗布し、この着色塗料の下塗膜層の上面に細石状の粒状物を散布し、更に、こ
の粒状物が脱落しないように、上記下塗膜層の上面に透明塗料等を塗布して上塗
膜層を形成する。 板状体の基板の表面に、必要に応じてシーラー塗装を施した後、着色塗料
を塗布し、この着色塗料の下塗膜層の上面に斑点状に塗料を塗布して斑点模様の
斑点塗膜層を形成する。 板状体の基板の表面に、必要に応じてシーラー塗装を施した後、粒度の大
きい砂粒等を混入した塗料を塗布して塗膜層を形成する。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】 しかしながら、上述した建築用化粧板の製造方法においては、次のような問題
があった。 の製造方法においては、細石等の粒状物を散布する必要があり、この散布工
程に手間を要し、生産性が悪い。その上、上記粒状物が脱落しないように透明等
の塗料を塗布し、上塗膜層を形成する必要があることから、生産性を低下させる
。 の製造方法においては、斑点塗膜層の斑点模様の大きさを制御することが実
質的に困難であることから、非常に細かな粒子が付着してくすんだ色調の外観と
なる。また、上記斑点塗膜層は、スプレー塗装であるので、人工的な外観となり
がちで、装飾的に劣ることになる。 の製造方法においては、リシン塗装といわれるものであるが、砂粒等の骨材 粒子が大きくなり、また、リシンガンで2〜5Kg/m2程度の多くの量が通常塗布
されるため、粗な外観を形成することができても、石肌の精微な外観を表現する
ことが困難であると共に、多量の塗料を塗布する必要があるので、生産性や製造
作業性が悪い。 【0004】 本発明は、斯かる点に鑑みてなされたもので、生産性や製造作業性が良く、且
つ天然石等の石肌の外観を表現することができるようにすることを目的とするも
のである。 【0005】 【課題を解決するための手段】 上記の目的を達成するために、本発明が講じた手段は、粒状骨材が混入された
塗料をスプレー塗装して上塗膜層を形成するようにしたものである。 具体的に、請求項1に係る発明が講じた手段は、先ず、板状体の表面に着色不
透明塗料を塗布して下塗膜層を形成する。その後、上記下塗膜層の上面に、100
〜200メッシュの粒径で且つ上記下塗膜層の着色不透明塗料と異なる色調の粒状
骨材が樹脂に対して3〜60重量%混入された透明或いは半透明の塗料をスプレ
ー手段で塗布して上塗膜層を形成する構成としている。 また、請求項2に係る発明が講じた手段は、請求項1の発明における下塗膜層
を形成した後に、該下塗膜層の上面に、上記下塗膜層の着色不透明塗料と異なる
色調の鱗片状骨材が混入された透明或いは半透明の塗料を塗布して中間層を形成
する。その後上記中間層の上面に、100〜200メッシュの粒径で且つ上記下塗膜層
の着色不透明塗料及び中間層の鱗片状骨材の何れとも異なる色調の粒状骨材が混
入された透明或いは半透明の塗料をスプレー手段で塗布して上塗膜層を形成する
構成としている。 【0006】 また、請求項3に係る発明が講じた手段は、請求項1の発明における下塗膜層
を形成した後に、該下塗膜層の上面に、上記下塗膜層の着色不透明塗料と異なる
色調の塗料を斑点状にスプレー手段で塗布して斑点摸様の中間層を形成する。そ
の後、上記中間層の上面に、100〜200メッシュの粒径で且つ上記下塗膜層の着色 不透明塗料及び中間層の塗料の何れとも異なる色調の粒状骨材が混入された透明
或いは半透明の塗料をスプレー手段で塗布して上塗膜層を形成する構成としてい
る。 【0007】 【作用】 上記の構成により、請求項1に係る発明では、着色不透明塗料を板状体の表面
に塗布した後、その上に、上記着色不透明塗料と異なる色調の粒状骨材が混入さ
れた透明或いは半透明の塗料をスプレー塗装することになる。この結果、上記骨
材が塗料に混入しているので、該骨材が脱落することがなく、しかも、細石を散
布することがないので、生産性が向上することになる。更に、100〜200メッシュ
の粒径の骨材が樹脂に対して3〜60重量%混入した塗料をスプレー手段で塗装
するので、作業性が良く且つ天然石等の石肌外観が表現される。 また、請求項2にかかる発明では、着色不透明塗料を板状体の表面に塗布した
後、その上に、鱗片状骨材が混入された塗料を塗布し、更に、その上に、上記着
色不透明塗料及び鱗片状骨材と異なる色調の粒状骨材が混入された透明或いは半
透明の塗料をスプレー塗装することになる。この結果、上記請求項1の発明と同
様に細石を散布することがないので、生産性が向上し、しかも、作業性が良く且
つ天然石等の石肌外観が表現されることになる。その上、上記着色不透明塗料上
の鱗片状骨材とこの鱗片状骨材上の粒状骨材とによって立体的で精微な石肌が表
現される。 また、請求項3に係る発明では、着色不透明塗料を板状体の表面に塗布した後
、その上に、斑点模様に塗料を塗布し、更に、その上に、上記着色不透明塗料及
び斑点模様と異なる色調の粒状骨材が混入された透明或いは半透明の塗料をスプ
レー塗装することになる。この結果、上記請求項1の発明と同様に細石を散布す
ることがないので、生産性が向上し、しかも、作業性が良く且つ天然石等の石肌
外観が表現される。その上、上記斑点模様のくすんだ色調の外観が粒状骨材によ
って顕著に軽減されると共に、石肌状の模様が表現される。 【0008】 【発明の効果】 従って、請求項1に係る発明によれば、着色不透明塗料を塗布した下塗膜層上
に、上記着色不透明塗料と異なる色調の粒状骨材が混入された塗料を塗布して上
塗膜層を形成するようにしたために、従来のように細石を散布する手間を省略す
ることができると共に、多量の塗料を塗布する必要がないので、生産性を著しく
向上させることができる一方、粒状骨材が混入した塗料をスプレー塗装するので
、作業性を向上させることができる。 更に、上記粒状骨材を塗布することから、着色不透明塗料の下塗膜層が粒状骨
材の間から現出することになり、立体感を発揮させることができ、自然石のよう
に美麗な石肌模様を現出させることができる。 【0009】 また、請求項2に係る発明によれば、着色不透明塗料を塗布した下塗膜層上に
、上記着色不透明塗料と異なる色調の鱗片状骨材が混入された塗料を塗布して中
間層を形成し、該中間層上に、上記着色不透明塗料及び鱗片状骨材と異なる色調
の粒状骨材が混入された塗料を塗布して上塗膜層を形成するようにしたために、
請求項1と同様に、細石を散布する手間を省略することができ、多量の塗料を塗
布する必要がないので、生産性を著しく向上させることができる一方、粒状骨材
が混入した塗料をスプレー手段で塗装するので、作業性を向上させることができ
ると共に、連続的な塗装工程で製造することができ、効率よく生産することがで
きる。 更に、上記鱗片状骨材が平面的になることから、明瞭且つ平面的な斑点状の模
様を形成することができると同時に、この鱗片状骨材の上に配された立体的な粒
状骨材が鱗片状骨材と相俟って天然石の如く精微な石肌を表現することができる
。つまり、上記下塗膜層の着色不透明塗料が鱗片状骨材の間から現出すると共に
、この現出した着色不透明塗料と明瞭且つ平面的な鱗片状骨材の斑点の一部とが
、粒状骨材の間から現出するので、色彩の異なる且つ立体的で深みのある複雑な
石肌模様を表現することができることから、装飾性の高い表面外観を形成するこ
とができる。 【0010】 また、請求項3に係る発明によれば、着色不透明塗料を塗布した下塗膜層上に 、上記着色不透明塗料と異なる色調の塗料を塗布して斑点模様の中間層を形成し
、該中間層上に、上記着色不透明塗料及び斑点模様と異なる色調の粒状骨材が混
入された塗料を塗布して上塗膜層を形成するようにしたために、請求項1と同様
に、細石を散布する手間を省略することができ、多量の塗料を塗布する必要がな
いので、生産性を著しく向上させることができる一方、斑点模様の塗料及び粒状
骨材が混入した塗料をスプレー手段で塗装するので、作業性を向上させることが
できる。 更に、従来、斑点模様の欠点であったくすんだ色調の外観が、上塗膜層の粒状
骨材が斑点摸様とオーバーラップすることから顕著に軽減することができ、その
上、平面的な斑点摸様と立体的な粒状骨材とが相俟って装飾性の向上を図ること
ができる。つまり、上記下塗膜層の着色不透明塗料が斑点模様の間から現出する
と共に、この現出した着色不透明塗料と平面的な斑点模様の一部とが、粒状骨材
の間から現出するので、色彩の異なる且つ深みのある石肌模様が表現され、装飾
性の高い表面外観に形成することができる。 【0011】 【実施例】 以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。 図1は、請求項1に係る発明の実施例を示しており、1は、本発明の製造方法
によって製造された建築用化粧板であって、その製造方法は、先ず、板状体で構
成された基板2の上面にシーラー処理塗装を行った後、着色不透明塗料を塗布し
て基板2に下塗膜層3を形成する。その後、上記下塗膜層3の上面には、100〜2
00メッシュの粒径で且つ上記下塗膜層3の着色不透明塗料と異なる色調の粒状骨
材4が混入された透明或いは半透明の塗料をスプレー手段であるスプレーガンで
塗布して上塗膜層5を形成している。 そこで、以下に各要件について詳述する。 【0012】 <基板2について> 本発明における基板2について、材質は特に限定されるものではないが,天然
石等の石肌外観を人工的に表現する仕上げ外観に形成するため、また、外装材等 のように風雨に耐え得る化粧板として使用することができるようにするため、無
機質板であることが好ましい。 この無機質板としては、例えば、セメントに有機又は無機の補強繊維や骨材が
混入されたもので、石綿セメントケイ酸カルシウム板、ケイ酸カルシウム板、ス
レート、スラグセメント板、炭酸マグネシウム板、木片セメント板等の木質材料
混入セメント板などがある。 また、上記無機質板は、湿式抄造法(多量の水を加えてスラリー状とし、この
スラリーを丸網抄造機等で抄造してマット状とし、所定形状や密度にプレス等で
形成及び硬化させる方法。)や、半乾式法(例えば、セメントと木片等の木質材
料とセメントの硬化に必要な水分とを混合し、パサパサのマットに形成し、これ
をプレートやエンボスプレート等で挟持して圧締して板状に形成する方法。)或
いは押出し成形方法等で形成される。 更にまた、上記基板2には、石肌等のエンボス模様や目地溝模様などの凹凸を
設けるようにしてもよい。 この凹凸模様を設ける方法としては、湿式抄造されたグリーンシートをロール
エンボスするか、或いはプレスエンボスする方法、半乾式でフォーミングしたマ
ットを、凹凸模様が刻設されたエンボスプレートで圧締し、板状に形成すると同
時に凹凸模様を付する方法、又は、押し出し成形時に長手方向に凹凸模様を付け
、硬化養生した後に、ルーター等で切削する方法等がある。 更に、複雑な凹凸模様や深い目地溝模様等を形成する場合には、エンボスプレ
ートで成形すると同時に模様付けすることが生産性の点、及び良好な凹凸模様が
得られる点で好ましい。 上記基板2の表面は、上述したように、基板2と下塗膜層3の着色不透明塗料
との密着性を向上させるために、上記基板2にシーラー処理塗装が施されている
。このシーラー処理塗装は、使用する基板2と着色不透明塗料との密着性が良け
れば必ずしも必要でないが、無機質板の場合には、上記密着性が不十分な場合が
多く、この場合は、アクリル系やウレタン系の樹脂を主成分とするものが用いら
れる。 【0013】 <下塗膜層3について> 上記基板2に塗装する塗料としては、着色不透明塗料と称される溶剤系、或い
は水性の塗料が適用される。 これらの着色不透明塗料は、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、アクリルウレ
タン系樹脂、アルキッド系樹脂、ポリエステル系樹脂、弗素系樹脂、又は、シリ
コン系樹脂等の合成樹脂を溶剤に溶解されたものをベースとし、これに下地隠蔽
性のある白顔料や着色顔料、又はその他の着色剤を適宜着色成分として含むもの
で、必要により体質顔料等の塗料成分が混合されてなるものである。 そして、このような着色不透明塗料は、50g/m2〜200g/m2の範囲で塗布される
。 そこで、上記着色不透明塗料の塗装方法について説明する。 上記基板2に着色不透明塗料を塗布する場合には、例えば、スプレーコーター
やロールコーター、或いはフローコーター等で基板2の全面に塗布されることに
なる。 この着色不透明塗料は、1回のみ塗布されるだけでなく、2回以上に分けて塗
布されてよく、また、基板2が、深さのある目地凹部と石等の表面凸部とを有す
る凹凸基板2である場合、凹凸基板2にスプレーコーターやフローコーターによ
って全面に着色塗装を行った後、表面凸部のみをロールコーターで上記着色不透
明とは異なる着色を行ったり、目地凹部又は表面凸部の何れかをマスキングして
上記着色不透明塗料と異なった塗装を行うこともできる。 【0014】 <上塗膜層5について> 先ず、この上塗膜層5における塗料は、上述した着色不透明塗料におけるウレ
タン系樹脂、アクリル系樹脂、アクリルウレタン系樹脂、アルキッド系樹脂、ポ
リエステル系樹脂、弗素系樹脂、又は、シリコン系樹脂等の合成樹脂が用いられ
、この合成樹脂に、100〜200メッシュの粒径で且つ上記下塗膜層3の着色不透明
塗料と異なる色調の粒状骨材4が混入されてなる透明或いは半透明の塗料がスプ
レーガンで塗布されて上塗膜層5が形成される。 この粒状骨材4の大きさが、100メッシュを越える場合には、骨材4が粗とな り過ぎ、また、200メッシュ未満となると、細かくなり過ぎ、何れの場合でも自
然観に富んだ石肌模様を表現するには好ましくない。このことから、100〜200メ
ッシュの粒径の立体的な粒子で形成される骨材4、或いは大部分(80%以上)が
このような骨材4で形成されることが自然観のある石肌模様を表現するという本
発明の目的を達成するための必須要件となる。 また、100メッシュより大きな粒子の骨材4である場合は、目詰りがないよう
に口径の大きなスプレーガンで塗布する必要があり、この結果、塗布量を多くし
ないとバラツキが大きくなり、また、塗布量を多くすると、下地の着色不透明塗
料が骨材粒子の間から現出させるという本発明の効果を生じ難くなり、100メッ
シュより小さい粒状骨材4を用いる必要がある。 逆に、200メッシュより小さな粒子の骨材4である場合は、石肌の風合いに乏
しくなると共に、細かくなり過ぎて粒子間から着色不透明塗料を現出させるとい
う感じがなくなり、装飾性が減じてしまうことになる。 このような粒状骨材4は、天然の石粒や砂粒及び人工の無機質粒子等を使用す
ることができる。この他にも、プラスチック製や金属等のものも使用すること
ができ、着色不透明塗料と異なる色のもの、或いは異なる色に着色されているも
のが使用できる。 また、上記骨材4は、複数の色のものを混合して使用してもよい。 また、上記骨材4は、透明又は半透明のトップ層の塗料に用いる樹脂に混入さ
れて使用されるものであるが、樹脂に対して3〜60重量%程度混入することが好
ましい。 また、上記透明又は半透明の塗料は、透明性又は半透明性を損なわない程度に
着色剤や体質顔料、その他の添加剤を混入するようにしてもよい。 【0015】 従って、本実施例によれば、着色不透明塗料を塗布した下塗膜層3上に、上記
着色不透明塗料と異なる色調の粒状骨材4が混入された塗料を塗布して上塗膜層
5を形成するようにしたために、従来のように細石を散布する手間を省略するこ
とができると共に、多量の塗料を塗布する必要がないので、生産性を著しく向上
させることができる一方、粒状骨材4が混入した塗料をスプレー塗装するので、 作業性を向上させることができる。 更に、上記粒状骨材4を塗布することから、着色不透明塗料の下塗膜層3が粒
状骨材4の間から現出することになり、立体感を発揮させることができ、自然石
のように美麗な石肌模様を現出させることができる。 【0016】 図2は、請求項2に係る発明の実施例を示しており、先ず、前実施例と同様に
、基板2に着色不透明塗料を塗布して下塗膜層3が形成されている。そして、本
実施例の特徴として、上記下塗膜層3の上面には、上記下塗膜層3の着色不透明
塗料と異なる色調の鱗片状骨材6が混入された透明或いは半透明の塗料をロール
コーターによって塗布して中間層7を形成する。その後、前実施例と同様に、上
記中間層7の上面には、100〜200メッシュの粒径で且つ上記下塗膜層3の着色不
透明塗料及び中間層7の鱗片状骨材6の何れとも異なる色調の粒状骨材4が混入
された透明或いは半透明の塗料をスプレーガンで塗布して上塗膜層5を形成して
いる。 そこで、上記中間層7について説明する。 先ず、この中間層7における透明或いは半透明の塗料は、上述した着色不透明
塗料におけるウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、アクリルウレタン系樹脂、アル
キッド系樹脂、ポリエステル系樹脂、弗素系樹脂、又は、シリコン系樹脂等の合
成樹脂が用いられる。 また、上記鱗片状骨材6は、プラスチック、雲母、セラミック、金属、紙等の
種々の材料からなるもので形成され、上記下塗膜層3における着色不透明塗料と
は異なる色調を有している。 また、上記鱗片状骨材は、扁平状で、その大きさは、0.05〜5.00mmの範囲に
あるものが用いられる。つまり、0.05mm未満となると、細か過ぎて斑点と識別す
ることができず、意匠的価値が顕著に劣ることになり、逆に、5.00mmを越えると
、斑点が大きくなり過ぎて却って装飾的価値を減じることになるからである。 上記中間層7は、スプレーコーターによっても行え得るが、ロールコーターで
行うことが好ましい。つまり、上記ロールコーターで塗布すると、塗布ロールで
鱗片状骨材を押圧し、該鱗片状骨材が扁平面を平面として現出することにな り、且つ樹脂内に埋もれる状態なり、起立した突出状態になることがないので
、膜厚が薄くなる。 【0017】 従って、本実施例によれば、着色不透明塗料を塗布した下塗膜層3上に、上記
着色不透明塗料と異なる色調の鱗片状骨材6が混入された塗料を塗布して中間層
7を形成し、該中間層7上に、上記着色不透明塗料及び鱗片状骨材6と異なる色
調の粒状骨材4が混入された塗料を塗布して上塗膜層5を形成するようにしたた
めに、前実施例と同様に、細石を散布する手間を省略することができ、多量の塗
料を塗布する必要がないので、生産性を著しく向上させることができる一方、粒
状骨材4が混入した塗料をスプレー塗装するので、作業性を向上させることがで
きると共に、連続的な塗装工程で製造することができ、効率よく生産することが
できる。 更に、上記鱗片状骨材6が平面的になることから、明瞭且つ平面的な斑点状の
模様を形成することができると同時に、この鱗片状骨材の上に配された立体的
な粒状骨材4が鱗片状骨材6と相俟って天然石の如く精微な石肌を表現すること
ができる。つまり、上記下塗膜層3の着色不透明塗料が鱗片状骨材の間から現
出すると共に、この現出した着色不透明塗料と明瞭且つ平面的な鱗片状骨材
斑点の一部とが、粒状骨材4の間から現出するので、色彩の異なる且つ立体的で
深みのある複雑な石肌模様を表現することができることから、装飾性の高い表面
外観を形成することができる。 【0018】 図3は、請求項3に係る発明の実施例を示しており、前実施例における中間層
7に代えて、下塗膜層3の上面に、上記下塗膜層3の着色不透明塗料と異なる色
調の塗料を斑点状にスプレー手段であるスプレーガンによって塗布して斑点模様
の中間層8を形成したものである。 そこで、上記中間層8について説明する。 先ず、この中間層8における塗料は、上述した着色不透明塗料におけるウレタ
ン系樹脂、アクリル系樹脂、アクリルウレタン系樹脂、アルキッド系樹脂、ポリ
エステル系樹脂、弗素系樹脂、又は、シリコン系樹脂等の合成樹脂に、上記着色 不透明塗料と異なった着色剤を混入した不透明塗料が用いられ、この塗料をスプ
レーガンで斑点状に塗布する。 上記中間層8は、例えば、B型粘度計による粘度が、500CPS以下に調整された
着色塗料をエアースプレーにて霧化圧0.3〜2.0kg/cm2、吐出圧0.3〜2.5kg/cm2
吐出量50〜1500cc/minの範囲で塗布して形成される。 その後、前実施例と同様に、上記中間層8の上面には、100〜200メッシュの粒
径で且つ上記下塗膜層3の着色不透明塗料及び中間層8の塗料の何れとも異なる
色調の粒状骨材4が混入された透明或いは半透明の塗料をスプレーガンで塗布し
て上塗膜層5を形成している。 従って、本実施例によれば、着色不透明塗料を塗布した下塗膜層3上に、上記
着色不透明塗料と異なる色調の塗料を塗布して斑点模様の中間層8を形成し、該
中間層8上に、上記着色不透明塗料及び斑点模様と異なる色調の粒状骨材4が混
入された塗料を塗布して上塗膜層5を形成するようにしたために、請求項1と同
様に、細石を散布する手間を省略することができ、多量の塗料を塗布する必要が
ないので、生産性を著しく向上させることができる一方、斑点模様の塗料及び粒
状骨材4が混入した塗料をスプレー塗装するので、作業性を向上させることがで
きる。 更に、従来、斑点模様の欠点であったくすんだ色調の外観が、上塗膜層5の粒
状骨材4が斑点摸様とオーバーラップすることから顕著に軽減することができ、
その上、平面的な斑点模様と立体的な粒状骨材4とが相俟って装飾性の向上を図
ることができる。つまり、上記下塗膜層3の着色不透明塗料が斑点模様の間から
現出すると共に、この現出した着色不透明塗料と平面的な斑点模様の一部とが、
粒状骨材4の間から現出するので、色彩の異なる且つ深みのある石肌模様が表現
され、装飾性の高い表面外観に形成することができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】 第1の実施例を示す建築用化粧板の断面図である。 【図2】 第2の実施例を示す建築用化粧板の断面図である。 【図3】 第3の実施例を示す建築用化粧板の断面図である。 【符号の説明】 1 建築用化粧板 2 基板 3 下塗膜層 4 粒状骨材 5 上塗膜層 6 鱗片状骨材 7、8 中間層

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 板状体の表面に着色不透明塗料を塗布して下塗膜層を形成した
    後、 続いて、上記下塗膜層の上面に、100〜200メッシュの粒径で且つ上記下塗膜層
    の着色不透明塗料と異なる色調の粒状骨材が樹脂に対して3〜60重量%混入さ
    れた透明或いは半透明の塗料をスプレー手段で塗布して上塗膜層を形成すること
    を特徴とする建築用化粧板の製造方法。 【請求項2】 板状体の表面に着色不透明塗料を塗布して下塗膜層を形成した
    後、 上記下塗膜層の上面に、上記下塗膜層の着色不透明塗料と異なる色調の鱗片状
    骨材が混入された透明或いは半透明の塗料を塗布して中間層を形成し、 その後、上記中間層の上面に、100〜200メッシュの粒径で且つ上記下塗膜層に
    おける着色不透明塗料及び中間層における鱗片状骨材の何れとも異なる色調の粒
    状骨材が混入された透明或いは半透明の塗料をスプレー手段で塗布して上塗膜層
    を形成する ことを特徴とする建築用化粧板の製造方法。 【請求項3】 板状物の表面に着色不透明塗料を塗布して下塗膜層を形成した
    後、 上記下塗膜層の上面に、上記下塗膜層の着色不透明塗料と異なる色調の塗料を
    斑点状にスプレー手段で塗布して斑点模様の中間層を形成し、 その後、上記中間層の上面に、100〜200メッシュの粒径で且つ上記下塗膜層に
    おける着色不透明塗料及び中間層における鱗片状骨材の何れとも異なる色調の粒
    状骨材が混入された透明或いは半透明の塗料をスプレー手段で塗布して上塗膜層
    を形成する ことを特徴とする建築用化粧板の製造方法。

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