JP2002262742A - 被覆製紐釣糸 - Google Patents

被覆製紐釣糸

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Abstract

(57)【要約】 【課 題】 本願発明は、しなやかさを備え、ねじれ
やよじれが実質的に生じず、糸繰り操作の行いやすく、
さらに比重を任意に設定できる釣糸を提供することを目
的とする。 【解決手段】 偏平状の断面を有するモノフィラメント
複数本を製紐してなる芯糸を、被覆樹脂で被覆している
糸条からなることを特徴とする釣糸。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は釣糸に関するもの
であって、特にフライフィッシングにおいて使用される
フライラインまたはリーダーとしての使用に適した釣糸
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】渓流や湖において行われることが多いフ
ライフィッシングに使用されているフライラインには、
ナイロンやポリエステルなどの糸を芯糸として、これを
樹脂で被覆し、テーパー状にすることが従来から行われ
ている。かかるフライラインにおいては、被覆に用いる
樹脂が釣糸の引っ張り強度にあまり寄与しないので、芯
糸の強度のみで釣糸の強度を出さなければならない。そ
のため、芯糸の強度の向上という観点から製紐糸を芯糸
として用いることが考えられる。しかし、断面が円形の
モノフィラメントの製紐糸を芯糸として、これを樹脂で
被覆した釣糸は、樹脂を被覆した後においても、硬さが
あり、剛性が現れ、糸繰り操作を意のままに行いにくい
という問題がある。また、該釣糸においては、リールに
巻いているときにつく巻癖が様々なトラブルを引き起こ
し、更にはキンクを発生しやすくなるという問題もあ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本願発明は、しなやか
さを備え、ねじれやよじれが実質的に生じず、糸繰り操
作の行いやすい釣糸を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく鋭意検討した結果、芯糸として断面が偏平
状のモノフィラメントからなる製紐糸を用いれば、釣糸
の強度が向上し、かつしなやかでねじれやよじれが実質
的に生じない釣糸が得られるという思いがけない知見を
得た。さらに、該芯糸を樹脂で被覆することにより、急
激なテーパーをつけることが可能になり、特にフライラ
インとして好適なテーパー状の釣糸を作成することがで
きる。また、樹脂による被覆により釣糸にある程度の重
さを与え、風や潮の影響を受けにくくすることができ、
さらに被覆樹脂に金属を添加するなどすれば釣糸の比重
を任意に設定できるということを知見した。本発明者ら
は、さらに検討を重ねて本発明を完成した。
【0005】すなわち、本願発明は(1)偏平状の断面
を有するモノフィラメント複数本を製紐してなる芯糸
を、被覆樹脂で被覆している糸条からなることを特徴と
する釣糸、(2)偏平状の断面を有するモノフィラメン
トの断面の短い方の長さaと長い方の長さbとの比a/
bが、0.5〜0.9である前記(1)に記載の釣糸、
(3)被覆樹脂が金属を含有していることを特徴とする
前記(1)または(2)に記載の釣糸、(4)偏平状の
断面を有するモノフィラメントが、金属を含有している
ことを特徴とする前記(1)〜(3)に記載の釣糸、
(5)金属がタングステンであることを特徴とする前記
(3)または(4)に記載の釣糸、(6)偏平状の断面
を有するモノフィラメントが、さらに中空構造を有して
いることを特徴とする前記(1)〜(5)に記載の釣
糸、(7)テーパー状である前記(1)〜(6)に記載
の釣糸、および、(8)比重が0.97〜7.5である
ことを特徴とする前記(1)〜(7)に記載の釣糸、に
関するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明において用いられる偏平状
の断面を有するモノフィラメント(以下、「偏平モノフ
ィラメント」という)は、例えば、ポリアミド系樹脂、
ポリエステル系樹脂、フッ素系樹脂、ポリオレフィン系
樹脂など自体公知の熱可塑性樹脂を原料として製造され
る。ポリアミド系樹脂としては、具体的に、例えば、ナ
イロン6、ナイロン66、ナイロン12、ナイロン6,
10などの脂肪族ポリアミドもしくはその共重合、また
は芳香族ジアミンとジカルボン酸により形成される半芳
香族ポリアミドもしくはその共重合体などが挙げられ
る。
【0007】ポリエステル系樹脂としては、具体的に、
例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、ナルタリン2,
6ジカルボン酸、フタル酸、α,β−(4−カルボキシ
フェニル)エタン、4,4’−ジカルボキシフェニルも
しくは5−ナトリウムスルホイソフタル酸などの芳香族
ジカルボン酸、アジピン酸もしくはセバシン酸などの脂
肪族ジカルボン酸またはこれらのエステル類と、エチレ
ングリコール、ジエチレングリコール、1,4−ブタン
ジオール、ポリエチレングリコールまたはテトラメチレ
ングリコールなどのジオール化合物とから重縮合される
ポリエステルもしくはその共重合体などが挙げられる。
【0008】フッ素系樹脂としては、具体的に、例え
ば、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレ
ン、ポリモノクロロトリフルオロエチレンもしくはポリ
ヘキサフルオロプロピレンまたはその共重合体などが挙
げられる。ポリオレフィン系樹脂としては、具体的に、
例えば、超高分子量ポリエチレン等が挙げられる。
【0009】かかる原料樹脂には、金属が含有されても
よい。金属を含有させることにより偏平モノフィラメン
トの比重を任意に調整することができ、ひいては本発明
に係る釣糸の比重を任意に調整することができるという
利点があり、これにより、釣糸の沈降速度のコントロー
ルが可能になるという利点がある。かかる金属を含有す
る上記原料樹脂は、上記熱可塑性樹脂にそれ自体公知の
方法である単軸または二軸混練機で金属を熔融混練する
方法により得られる。
【0010】ここにおいて使用される金属としては、例
えば、鉄、銅、亜鉛、錫、ニッケルもしくはタングステ
ン等を単独で又は混合もしくは合金としたものが挙げら
れる。中でも、比重の大きいタングステンが好ましい。
なぜなら、比重の大きい金属を用いると、偏平モノフィ
ラメントに重さを与えやすく、比重を高くする効果が少
量の金属添加により現れるため、上記原料樹脂の強度の
低下を極力抑えることができるからである。
【0011】これら金属は粉末状であると、粒状である
とを問わず本願発明に適用することができる。その大き
さは約10μm程度以下、好ましくは約5μm程度以下
が好適である。金属の粉状物・粒状物の径が大きすぎる
と、混合後の全体的均一性が乏しくなるので、上記範囲
が好ましい。更に、金属の添加量は、上記原料樹脂10
0重量部に対して約1〜90重量部程度、好ましくは約
5〜70重量部程度がよい。
【0012】また、本発明の釣糸において原料となる樹
脂には発明の目的を損なわない範囲内で各種公知の耐磨
耗剤、艶消し剤、改質剤もしくは顔料など、またはこれ
らの2種以上を配合しておくこともできる。また、磁性
材料、導電性物質、高誘電率を有する物質などを配合し
てもよい。
【0013】本願発明において使用される偏平モノフィ
ラメントの製造方法としては、自体公知の方法を用いて
よい。該製造の一実施態様としては、原料である熱可塑
性樹脂を例えばエクストルーダー溶融紡糸装置などの溶
融紡糸装置に供給し、フィラメントの断面形状を偏平状
にすることができる口金を備えた溶融紡糸装置を用い
て、紡糸温度約230〜270℃程度で溶融紡糸し、紡
糸後の糸条を液体中を通過させて冷却固化し、一旦巻き
取った後または巻き取ることなく、液体または気体中で
加熱しながら延伸し、所望により弛緩熱処理を施すとい
う製造方法が挙げられる。
【0014】また、上記偏平モノフィラメントの製造方
法の他の態様としては、円形状モノフィラメントを偏平
化させることにより製造するという方法が挙げられる。
より具体的には、フィラメントの断面形状を円形状にす
る通常の紡糸口金を用いて上述のように溶融紡糸法にて
製造するなど自体公知の方法を用いて円形状フィラメン
トを製造し、ついで、該フィラメントを、好ましくは例
えば非水系油剤等で表面処置した後、熱ローラーによっ
て適宜延伸し、巻き取ることにより偏平化させるという
方法が挙げられる。かかる操作において、巻き取りのス
ピード、ローラーによる押さえ加減または加熱温度を調
節することにより任意の形状の偏平モノフィラメントが
得られる。
【0015】本願発明において使用される偏平モノフィ
ラメントは、断面における断面の短い方の長さaと長い
方の長さbとの比a/b(以下、偏平率という)が、約
0.5〜0.9程度であることが好ましい。
【0016】本願発明において使用される偏平モノフィ
ラメントに、中空構造を付与することもできる。これに
より、釣糸に浮力を与えることができるという利点が生
じる。ここで、中空構造は、中空部と中空部との間に架
橋部が存在する構造が好ましい。言い換えれば架橋部を
介して2つ以上の中空部を有する構造が好ましい。例え
ば、図1または図2に記載の断片形状を有する偏平モノ
フィラメントが挙げられる。このように架橋部を設ける
ことにより、中空部の潰れを防ぐことができ、よって所
望の浮力を維持することができるという利点がある。ま
た、釣糸の強度が維持できるという利点もある。中空部
の数は、釣糸の強度と形状の保持という観点から3程度
以上がより好ましい。また、中空部の数の上限は特に限
定するものではないが、製造が困難とならない程度が好
ましく、おおむね20個程度とするのがより好ましい。
断面積に対する中空部の面積の割合(以下、中空率とい
う)は、約1〜50%程度が好ましく、約5〜35%程
度がより好ましい。
【0017】なお、中空率は、より具体的には次式より
算出される。下記式中の面積は、光学顕微鏡、例えばニ
コン社製マイクロフォトS光学顕微鏡に、顕微鏡写真撮
影装置を取り付け、偏平モノフィラメント断面の断面形
状を撮影し、測定することができる。 中空率(%)=(中空部の面積の総和/断面積)×100 (数式1)
【0018】中空部が複数ある場合は、各々の中空部の
断面形状は、中空部の潰れをより防止し釣糸の強度を保
つために断面積を均一とすることがより好ましい。ま
た、図2のように、中心部に中空部がある場合は、該中
空部(例えば、図2の3で示される中空部)の面積があ
まり大きくならないようにすることが好ましい。
【0019】上記中空構造を持つ偏平モノフィラメント
は、所望の数の中空部を形成することができる中空糸用
紡糸口金を用いて、上記と同様に製造することができ
る。また、口金の形状を変更する、熱可塑性樹脂の相対
粘度を変更する、紡出後冷却するまでの距離(エアーギ
ャップ)を変更する、冷却用液体の温度を変更する等の
方法により、中空率を任意に設定することできる。
【0020】本発明においては、上記偏平状モノフィラ
メントを複数本用いて製紐した糸を芯糸として使用す
る。製紐糸の製造方法は特に限定されず、自体公知の方
法に従ってよいが、一般的には、上記偏平モノフィラメ
ントを用いて組物機(編物機)にかけ組み上げて得られ
る。一例としては、4本組物(編物)、8本組物、12
本組物、16本組物などであり、例えばその4本組物
は、上記偏平状モノフィラメントを4本準備し、右側ま
たは左側の糸を交互に真中に配置させて組み上げていく
ものであり、この組上方法(編組方法)としては、丸打
ち、角打ち、平打ちなどがあり、これらを組み合わせて
製紐して組紐や編紐に形成される。また、一般的には製
紐糸の種類にはシングルブレードとダブルブレードの2
タイプがあり、本発明においてはいずれを用いてもよ
い。更に、モノフィラメントを複数本合撚した合撚糸を
編物機にかけて組み上げた製紐糸も本願発明の芯糸とし
て使用できる。
【0021】本発明においては、次いで、前記製紐糸を
芯糸とし、これを被覆樹脂で被覆して釣糸を製造する。
このように樹脂で被覆することにより、釣糸にある程度
の重さを付与することができキャスティングが行いやす
くなる。また、急激なテーパーをつけることも可能にな
る。かかる被覆のために使用される樹脂としては、自体
公知の樹脂を用いてもよく、例えば、高密度ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、エチレン酢酸ビニール共重合体、
ナイロン、共重合ナイロン、ポリウレタン、合成ゴム、
スチレンブタジエン共重合体,アクリル系の各種共重合
体、エポキシ樹脂等が挙げられる。
【0022】また、かかる被覆樹脂には金属が含有され
ていてもよい。含有させる金属の種類、大きさまたは添
加量などは、上記偏平モノフィラメントの原料樹脂に金
属を含有させる場合と同様である。上記本発明で用いる
被覆樹脂には、金属以外にも自体公知の添加物が含有さ
れていてもよい。該添加物としては、顔料、耐光剤、帯
電防止剤などが挙げられる。また、上述の金属の添加に
よって被覆樹脂が着色し、当該被覆樹脂による被覆によ
り着色した釣糸を得ることができるので、場合によって
は染料や顔料の添加による着色に代えることができる。
【0023】本発明においては、樹脂による被覆の際に
ベリー部及びテーパー部を形成してテーパー状の釣糸に
することもできる。該テーパー状釣糸の形状としては、
ダブルテーパー、ウェイトフォワード、シューティング
ヘッドのいずれであってもよい。又、テーパー部および
ベリー部の長さ、テーパー部の角度は適宜調節して形成
される。
【0024】本発明においてテーパー形状を形成する方
法としては、自体公知の方法を用いてよいが、例えば、
押出機に組み込まれている計量ポンプ(ギヤーポンプ)
の回転数を任意に上下させて樹脂の吐出量を変え、更
に、それぞれの状況下における回転数の持続時間、被覆
糸の巻き取り速度をコントロールするという方法が挙げ
られる。かかる方法により、具体的には、フライライン
におけるベリー部とテーパー部が、リーダーにおけるバ
ット部とテーパー部が、その長さにおいて加減して形成
される。
【0025】釣糸の太さは特に限定されず、押出機に装
着される被覆樹脂吐出口金のサイズにより定まる。被覆
樹脂を被覆する方法は、加圧押出被覆等自体公知の方法
を採用して行うことができ、例えばパイプ式押出被覆に
よる方法が好適である。
【0026】本願発明に係る釣糸の一態様であるテーパ
ー状の釣糸は、特にフライラインやリーダーとして使用
することが好ましい。リーダーとして使用する釣糸の場
合は、フライラインに使用される製紐糸よりも細い製紐
糸を芯糸として、これに樹脂被覆することにより製造す
ることができる。
【0027】本発明においては、(a)偏平状モノフィ
ラメントの原料となる樹脂もしくは/および被覆用樹脂
に含有されている金属の量、または(b)芯糸として使
用される製紐糸における製紐時に形成される隙間や空洞
もしくは偏平状モノフィラメントに形成された中空部な
どによって、得られる釣糸の着水後における浮き沈みの
程度を調整することができるという利点がある。これに
より、種々の沈降速度を有する釣糸を提供でき、釣り場
の状況に応じて釣糸を適宜選択し使い分けができる、す
なわち、天候や潮流、ポイントの深さや狙う魚の種類な
どにより幅広い釣糸の選択が可能になる。かくして提供
される本願発明に係る釣糸は、比重が約0.97〜7.
5程度であることが好ましい。比重は、実施例に記載の
方法などにより容易に測定することができる。
【0028】
【実施例】以下本願発明を具体的に説明するために実施
例を記述するが、これによって本願発明が限定的に解釈
されるものではない。また、得られた偏平モノフィラメ
ントの物性は以下のようにして測定した。 比重;JIS L1013:1999に準じて測定した
繊度とPACOCK製ダイヤルゲージGで測定した糸の
直径より算出で求めた。 中空率;ニコン社製マイクロフォトS光学顕微鏡に、顕
微鏡写真撮影装置を取り付け、単糸断面の断面形状を撮
影し、中空部の面積および断面積を測定し、上記式より
算出した。 偏平率;上記撮影された断面形状から、短径(a)およ
び長径(b)を測定し、a/bを算出した。
【0029】〔実施例1〕エクストルーダー型溶融紡糸
装置を使用し、モノフィラメントの断面形状が図1に示
すような中空部の数が4個となるような紡糸口金を用い
て、ペレット状ポリアミド−6(三菱エンジニアリング
プラスチック株式会社 ミツビシノバミッド1020
A)を溶融紡糸した。紡出したフィラメントを20℃の
水で冷却後、引き続いてこれを95℃の水蒸気雰囲気中
で2.5倍に延伸し、0.5号の4つの中空部を有する
偏平モノフィラメントを製造した。かかる偏平モノフィ
ラメントは、偏平率が0.7、比重が1.14、中空率
が10%であった。得られた偏平モノフィラメント8本
を角打ちにて製紐した。
【0030】得られた製紐糸を、ポリウレタン(バンテ
ックT−6085 大日本インキ化学工業株式会社製)
を用いて押出し被覆により被覆した。このとき、押出機
に組み込まれている計量ポンプ(ギヤーポンプ)の回転
数を上下させて樹脂の吐出量を変え、更に、それぞれの
状況下における回転数の持続時間、被覆糸の巻き取り速
度を調整することにより、下記に示すようなダブルテー
パー状の釣糸を製造した。なお、釣糸の太さは0.9m
m〜1.33mmであった。 Tip 0.15m Taper 2.40m Body 22.25m Taper 2.40mTip 0.15m 全長 27.35m
【0031】〔実施例2〕エクストルーダー型溶融紡糸
装置を使用し、断面形状が偏平率0.7の偏平状となる
ような偏平状紡糸口金を用いて、主成分として共重合ポ
リアミド(三菱エンジニアリングプラスチック株式会社
ノバミッド2030Jチップ、比重=1.14)を、
また副成分として金属(タングステン、比重=19.
3)を含有する高比重ナイロン樹脂(カネボウ合繊株式
会社製 MCTS00005チップ、比重=3)を溶融
紡糸した。紡出したフィラメントを20℃の水で冷却
後、引き続いてこれを95℃の水蒸気雰囲気中で2.5
倍に延伸し、タングステンを含有する0.5号の偏平モ
ノフィラメントを製造した。かかる偏平モノフィラメン
トは、偏平率が0.7、比重が3.0であった。得られ
た偏平モノフィラメント8本を角打ちにて製紐した。
【0032】得られた製紐糸を、実施例1と全く同様に
してポリウレタンで被覆し、下記に示すようなウェイト
フォワード状の釣糸を製造した。なお、釣糸の太さは
0.9mm〜1.33mmであった。 Running Line 13.40m Back Taper 2.40m Body 8.70m Taper 2.70mTip 0.15m 全長 27.35m
【0033】
【発明の効果】かくして提供される本願発明の釣糸は、
偏平モノフィラメントの製紐糸を芯糸として使用してい
るので、しなやかさを備え、キンクが発生しにくいとい
う利点がある。また、糸繰り操作も行いやすい。さら
に、芯糸に強度があるので、釣糸全体を細くすることが
でき、風や潮の影響を受けにくくなるという利点も有
す。
【0034】また、本発明に係る釣糸において、(a)
偏平状モノフィラメントの原料となる樹脂もしくは/お
よび被覆用樹脂に金属を含有させたり、または(b)芯
糸中空構造を有する偏平状モノフィラメントを用いたり
することによって、得られる釣糸の着水後における浮き
沈みの程度を調整することができるという利点がある。
これにより、種々の沈降速度を有する釣糸を提供でき、
釣り場の状況に応じて釣糸を適宜選択し使い分けができ
る、すなわち、天候や潮流、ポイントの深さや狙う魚の
種類などにより幅広い釣糸の選択が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る釣糸の芯糸を構成する偏平モノ
フィラメントの断面の一態様を示す。
【図2】 本発明に係る釣糸の芯糸を構成する偏平モノ
フィラメントの断面の他の態様を示す。
【符号の説明】
1 中空部 2 架橋部
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) D04C 1/06 A01K 91/00 F D06M 11/83 B 15/564 D D06M 11/00 G Fターム(参考) 2B107 CA02 CA06 CA08 4L031 AA13 AA18 AA20 AB04 BA04 BA33 BA34 4L033 AA05 AA07 AA08 AC15 CA12 CA28 CA49 CA50 CA55 CA68 4L036 MA04 MA05 MA19 MA20 MA34 MA39 PA26 PA47 RA24 UA25 4L046 AA04 BA00 BB01

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 偏平状の断面を有するモノフィラメント
    複数本を製紐してなる芯糸を、被覆樹脂で被覆している
    糸条からなることを特徴とする釣糸。
  2. 【請求項2】 偏平状の断面を有するモノフィラメント
    の断面の短い方の長さaと長い方の長さbとの比a/b
    が、0.5〜0.9である請求項1に記載の釣糸。
  3. 【請求項3】 被覆樹脂が金属を含有していることを特
    徴とする請求項1または2に記載の釣糸。
  4. 【請求項4】 偏平状の断面を有するモノフィラメント
    が、金属を含有していることを特徴とする請求項1〜3
    に記載の釣糸。
  5. 【請求項5】 金属がタングステンであることを特徴と
    する請求項3または4に記載の釣糸。
  6. 【請求項6】 偏平状の断面を有するモノフィラメント
    が、さらに中空構造を有していることを特徴とする請求
    項1〜5に記載の釣糸。
  7. 【請求項7】 テーパー状である請求項1〜6に記載の
    釣糸。
  8. 【請求項8】 比重が0.97〜7.5であることを特
    徴とする請求項1〜7に記載の釣糸。
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