JP2002260918A - 電磁アクチュエータ及び同電磁アクチュエータの製造方法並びに同電磁アクチュエータを用いた容量可変型圧縮機の制御弁 - Google Patents

電磁アクチュエータ及び同電磁アクチュエータの製造方法並びに同電磁アクチュエータを用いた容量可変型圧縮機の制御弁

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JP2002260918A
JP2002260918A JP2001054456A JP2001054456A JP2002260918A JP 2002260918 A JP2002260918 A JP 2002260918A JP 2001054456 A JP2001054456 A JP 2001054456A JP 2001054456 A JP2001054456 A JP 2001054456A JP 2002260918 A JP2002260918 A JP 2002260918A
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Japan
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electromagnetic actuator
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tubular member
small
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JP2001054456A
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English (en)
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Kitaru Iwata
来 岩田
Hiroshi Fukasaku
博史 深作
Hiroto Hayashi
裕人 林
Izuru Shimizu
出 清水
Hisaya Yokomachi
尚也 横町
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Toyota Industries Corp
Original Assignee
Toyota Industries Corp
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04BPOSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS
    • F04B27/00Multi-cylinder pumps specially adapted for elastic fluids and characterised by number or arrangement of cylinders
    • F04B27/08Multi-cylinder pumps specially adapted for elastic fluids and characterised by number or arrangement of cylinders having cylinders coaxial with, or parallel or inclined to, main shaft axis
    • F04B27/14Control
    • F04B27/16Control of pumps with stationary cylinders
    • F04B27/18Control of pumps with stationary cylinders by varying the relative positions of a swash plate and a cylinder block
    • F04B27/1804Controlled by crankcase pressure
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
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    • F04B2027/184Valve controlling parameter
    • F04B2027/1854External parameters
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B2309/00Gas cycle refrigeration machines
    • F25B2309/06Compression machines, plants or systems characterised by the refrigerant being carbon dioxide
    • F25B2309/061Compression machines, plants or systems characterised by the refrigerant being carbon dioxide with cycle highest pressure above the supercritical pressure

Abstract

(57)【要約】 【課題】大型化することなく所望の電磁力を発生できる
とともに、動作特性においてヒステリシスな傾向の発現
を抑え得る電磁アクチュエータを提供すること。 【解決手段】収容筒52は、センタポスト53及びプラ
ンジャ56を取り囲む非磁性材よりなる第1筒状部材5
8と、磁性材よりなる第2筒状部材59とからなってい
る。第1筒状部材58においてプランジャ56付近の部
位を薄肉として小径部58bを形成するとともに、同小
径部58bに第2筒状部材59を外嵌配置した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電磁アクチュエー
タ及び同電磁アクチュエータの製造方法並びに同電磁ア
クチュエータを用いた容量可変型圧縮機の制御弁に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、空調装置の冷媒循環回路を構成す
る容量可変型圧縮機(以下単に圧縮機とする)の吐出容
量を制御するために、外部から給電制御可能な電磁弁よ
りなる制御弁を用いることがある。この制御弁には、図
8に示すような電磁アクチュエータ部101が設けられ
ている。
【0003】すなわち、有底円筒状をなす収容筒102
内には、固定子103及び可動子104が配置されてい
る。同収容筒102の外周側にはコイル105が配置さ
れている。そして、同コイル105の通電に基づき固定
子103と可動子104との間に生じる電磁力によっ
て、同可動子104が収容筒102の内周面に摺動案内
されて移動し、同可動子104の移動力がロッド106
を介して弁体(図示しない)に伝達される。この可動子
104の移動に基づく弁体の変位によって、圧縮機の吐
出容量変更につながる制御弁の弁開度調節が行われるこ
ととなる。
【0004】なお、例えば斜板式圧縮機の吐出容量変更
は、斜板収容室であるクランク室の内圧を変更すること
によって行われる。そして、前記制御弁は、吐出室から
クランク室へ高圧冷媒を供給するための給気通路の開度
を調節する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】近年、空調装置におい
て冷媒として二酸化炭素を用いることが一般化されつつ
あり、この二酸化炭素冷媒を用いた場合には、冷媒圧力
がフロン冷媒を用いた場合よりも遥かに高くなる。従っ
て、圧縮機の吐出容量制御のために二酸化炭素冷媒を取
り扱う制御弁においても、内部の耐圧性を高める必要が
あり、例えば収容筒102として肉厚なものを用いるよ
うにしている。
【0006】ところが、前記収容筒102は、固定子1
03と可動子104との間からの磁束漏れを防止するた
めに非磁性材により構成されている。従って、同収容筒
102の肉厚を厚くしてゆくと、コイル105と可動子
104との間で磁束が通り難くなる。このため、電磁ア
クチュエータ部101が弁体に対して付与する電磁力が
小さくなり、所望の電磁力を得るためにはコイル105
を大型化しなければならない等、電磁アクチュエータ部
101つまり制御弁が大型化してしまう問題がある。
【0007】前記のような問題(電磁アクチュエータ部
101の出力電磁力低下)を解決するためには、前記収
容筒102において可動子104付近を、部分的に磁性
材で構成することが考えられる。しかし、一般的に磁性
材(例えば鉄系材)よりなるものは、非磁性材(例えば
非磁性ステンレス材)よりなるものと比較して、同じ磁
性材よりなる他のものとの摺動性に難がある。従って、
収容筒102において磁性材部分の内径を大きくする等
して、同部分が可動子104と接触しないようにする必
要がある。このため、収容筒102による可動子104
の摺動案内が、非磁性材部分のみの狭い範囲によってし
か行われなくなり、同可動子104のガタツキが大きく
なって収容筒102との間の摺動抵抗が増大する。その
結果、制御弁の弁開度調節特性においてヒステリシスな
傾向が増大する問題を生じていた。
【0008】本発明の目的は、大型化することなく所望
の電磁力を発生できるとともに、動作特性においてヒス
テリシスな傾向の発現を抑え得る、電磁アクチュエータ
及び同電磁アクチュエータの製造方法並びに同電磁アク
チュエータを用いた容量可変型圧縮機の制御弁を提供す
ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1の発明は、収容筒と、同収容筒内に配置され
た固定子及び可動子と、前記収容筒の外周側に配置され
たコイルとからなり、同コイルの通電に基づき固定子と
可動子との間に生じる電磁力によって、可動子が収容筒
内を移動される構成の電磁アクチュエータにおいて、前
記収容筒は、固定子及び可動子を取り囲む非磁性材より
なる第1筒状部材と、磁性材よりなる第2筒状部材とか
らなり、前記第1筒状部材において可動子付近の部位を
薄肉として小径部を形成するとともに、同小径部に第2
筒状部材を外嵌配置したことを特徴とする電磁アクチュ
エータである。
【0010】この構成においては、第1筒状部材が可動
子を直接的に取り囲むようにして配置され、同第1筒状
部材の外周側に言い換えれば可動子との間に第1筒状部
材を挟んで、第2筒状部材が配置されている。従って、
可動子の摺動案内を第1筒状部材の内周面のみによって
行うようにすることと、同可動子と収容筒との接触面積
を広く確保することとを両立できる。このため、可動子
のガタツキを防止して収容筒との間の摺動抵抗を軽減す
ることができ、電磁アクチュエータの動作特性において
ヒステリシスな傾向が抑制される。
【0011】また、非磁性材よりなる第1筒状部材にお
いて、可動子付近の部位は薄肉(小径部)とされてい
る。従って、コイルと可動子との間での磁束の通りが良
好となり、例えば小型のコイルであっても所望の電磁力
を発生できる。よって、電磁アクチュエータを小型化す
ることができる。
【0012】さらに、第1筒状部材の小径部には第2筒
状部材が外嵌固定されている。従って、同小径部の薄肉
が第2筒状部材によって補強されることとなり、この第
1筒状部材の薄肉化によっても収容筒の所定の強度を確
保することができる。
【0013】請求項2の発明は請求項1において固定子
と可動子との好適な位置関係を限定するものである。す
なわち、前記収容筒は有底筒状をなしており、同収容筒
内にはその底部側から順に可動子及び固定子が配置され
ており、前記第1筒状部材において収容筒の底部付近を
構成する端部に小径部を形成している。
【0014】請求項3の発明は請求項2において、前記
第1筒状部材は有底筒状をなしていることを特徴として
いる。この構成においては、底が無い場合と比較して第
1筒状部材を高強度とすることができ、例えば薄肉であ
る小径部の形成をその変形等なく安定して行うことがで
きる。
【0015】請求項4の発明は請求項2又は3におい
て、前記第2筒状部材は有底筒状をなしていることを特
徴としている。この構成においては、底が無い場合と比
較して第2筒状部材を高強度とすることができ、例えば
同第2筒状部材の第1筒状部材に対する組み付け(嵌
入)を、その変形等なく安定して行うことができる。
【0016】請求項5の発明は請求項1〜4のいずれか
において、前記第1筒状部材において、小径部と同小径
部に隣接する大径部との接続部分は段状に形成されてい
ることを特徴としている。
【0017】この構成においては、小径部の周壁及びそ
れに嵌合する第2筒状部材の周壁がそれぞれ等肉厚とな
り、それらの加工が容易となる。請求項6の発明は請求
項5において、前記第1筒状部材において、小径部と大
径部との接続部分以外に第2筒状部材との軸方向への当
接位置決めを行う位置決め部を設け、この位置決め状態
において、収容筒の外周面に表れる、第1筒状部材と第
2筒状部材との分割ラインに隙間が形成されるようにし
たことを特徴としている。
【0018】この構成においては、例えばろう材又は接
着剤が分割ラインに入り込み易くなり、両筒状部材のろ
う付け固定又は接着剤固定を強固とすることができる。
請求項7の発明は請求項1〜6のいずれかにおいて、前
記収容筒の内周面において可動子の最外周面の移動範囲
に対向する領域は、全て第1筒状部材の内周面によって
構成されていることを特徴としている。
【0019】この構成においては、可動子の摺動案内を
第1筒状部材の内周面のみによって行うようにすること
と、同可動子(最外周面)と収容筒との接触面積を広く
確保することとを高次元で両立できる。
【0020】請求項8の発明は請求項1〜7のいずれか
に記載の電磁アクチュエータの製造方法であって、前記
第1筒状部材に第2筒状部材を嵌合固定した後に、同第
1筒状部材の内周面に対して加工を施すことを特徴とし
ている。
【0021】この構成においては、第2筒状部材によっ
て薄肉の小径部が補強された状態で、第1筒状部材の内
周面に対する加工が行われる。従って、大径部よりも強
度的に劣る小径部の内周面に対しても、その変形等なく
安定して加工を施すことができる。
【0022】請求項9の発明は請求項1〜7のいずれか
に記載の電磁アクチュエータと、同電磁アクチュエータ
の可動子に作動連結された弁体とからなり、同可動子の
変位に基づく弁体の弁開度調節動作によって、容量可変
型圧縮機の吐出容量を変更可能なことを特徴とする制御
弁である。
【0023】この構成においては、制御弁の大型化を防
止することができるとともに、同制御弁の弁開度調節特
性においてヒステリシスな傾向の発現を抑え得る、請求
項10の発明は請求項9において、前記容量可変型圧縮
機を冷媒循環回路に備える空調装置は、冷媒として二酸
化炭素を用いていることを特徴としている。
【0024】この構成においては、フロン冷媒と比べて
制御弁内の圧力が高くなりがちであり、この耐圧のため
に例えば収容筒の肉厚を厚くする場合においても、請求
項9の効果を有効に奏することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明を、容量可変型斜板
式圧縮機の制御弁において具体化した一実施形態につい
て説明する。
【0026】(容量可変型斜板式圧縮機)図1に示すよ
うに、容量可変型斜板式圧縮機(以下単に圧縮機とす
る)のハウジング11内には、斜板収容室であるクラン
ク室12が区画されている。同クランク室12内には、
駆動軸13が回転可能に配設されている。同駆動軸13
は、車両の走行駆動源であるエンジンEに作動連結さ
れ、同エンジンEからの動力供給によって回転駆動され
る。
【0027】前記クランク室12において駆動軸13上
には、ラグプレート14が一体回転可能に固定されてい
る。同クランク室12内にはカムプレートとしての斜板
15が収容されている。同斜板15は、駆動軸13にス
ライド移動可能でかつ傾動可能に支持されている。ヒン
ジ機構16は、ラグプレート14と斜板15との間に介
在されている。従って、斜板15は、ヒンジ機構16を
介することで、ラグプレート14及び駆動軸13と同期
回転可能であるとともに、駆動軸13に対して傾動可能
となっている。
【0028】前記ハウジング11内には複数(図面には
一つのみ示す)のシリンダボア11aが形成されてお
り、各シリンダボア11a内には片頭型のピストン17
が往復動可能に収容されている。各ピストン17は、シ
ュー18を介して斜板15の外周部に係留されている。
従って、駆動軸13の回転にともなう斜板15の回転運
動が、シュー18を介してピストン17の往復運動に変
換される。
【0029】前記シリンダボア11a内の後方(図面右
方)側には、ピストン17と、ハウジング11に内装さ
れた弁・ポート形成体19とで囲まれて圧縮室20が区
画されている。ハウジング11の後方側の内部には、吸
入室21及び吐出室22がそれぞれ区画形成されてい
る。
【0030】そして、吸入室21の冷媒ガスは、各ピス
トン17の上死点位置から下死点側への移動により、弁
・ポート形成体19に形成された吸入ポート23及び吸
入弁24を介して圧縮室20に吸入される。圧縮室20
に吸入された冷媒ガスは、ピストン17の下死点位置か
ら上死点側への移動により所定の圧力にまで圧縮され、
弁・ポート形成体19に形成された吐出ポート25及び
吐出弁26を介して吐出室22に吐出される。
【0031】(圧縮機の容量制御構造)前記ハウジング
11内には抽気通路27及び給気通路28が設けられて
いる。抽気通路27はクランク室12と吸入室21とを
連通する。給気通路28は吐出室22とクランク室12
とを連通する。ハウジング11において給気通路28の
途中には制御弁CVが配設されている。
【0032】そして、前記制御弁CVの開度を調節する
ことで、給気通路28を介したクランク室12への高圧
な吐出ガスの導入量と抽気通路27を介したクランク室
12からのガス導出量とのバランスが制御され、同クラ
ンク室12の内圧が決定される。クランク室12の内圧
変更に応じて、ピストン17を介してのクランク室12
の内圧と圧縮室20の内圧との差が変更され、斜板15
の傾斜角度が変更される結果、ピストン17のストロー
クすなわち圧縮機の吐出容量が調節される。
【0033】例えば、クランク室12の内圧が低下され
ると斜板15の傾斜角度が増大し、圧縮機の吐出容量が
増大される。逆に、クランク室12の内圧が上昇される
と斜板15の傾斜角度が減少し、圧縮機の吐出容量が減
少される。
【0034】(冷媒循環回路)図1に示すように、車両
用空調装置の冷媒循環回路(冷凍サイクル)は、上述し
た圧縮機と外部冷媒回路30とから構成されている。外
部冷媒回路30は、凝縮器31、膨張弁32及び蒸発器
33を備えている。冷媒としては二酸化炭素が用いられ
ている。
【0035】第1圧力監視点P1は吐出室22内に設定
されている。第2圧力監視点P2は、第1圧力監視点P
1から凝縮器31側(下流側)へ所定距離だけ離れた冷
媒通路の途中に設定されている。第1圧力監視点P1と
制御弁CVとは第1検圧通路35を介して連通されてい
る。第2圧力監視点P2と制御弁CVとは第2検圧通路
36(図2参照)を介して連通されている。
【0036】(制御弁の弁開度調節部及び感圧構造)図
2に示すように、前記制御弁CVのバルブハウジング4
1内には、弁室42、連通路43及び感圧室44が区画
されている。弁室42及び連通路43内には、作動ロッ
ド45が軸方向(図面では垂直方向)に移動可能に配設
されている。連通路43と感圧室44とは、同連通路4
3に挿入された作動ロッド45の上端部によって遮断さ
れている。弁室42は、給気通路28の上流部を介して
吐出室22と連通されている。連通路43は、給気通路
28の下流部を介してクランク室12と連通されてい
る。弁室42及び連通路43は給気通路28の一部を構
成する。
【0037】前記弁室42内には、作動ロッド45の中
間部に形成された弁体部46が配置されている。弁室4
2と連通路43との境界に位置する段差は弁座47をな
しており、連通路43は一種の弁孔をなしている。そし
て、作動ロッド45が図2の位置(最下動位置)から弁
体部46が弁座47に着座する最上動位置へ上動する
と、連通路43が遮断される。つまり作動ロッド45の
弁体部46は、給気通路28の開度を調節可能な弁体と
して機能する。
【0038】前記感圧室44内には、ベローズよりなる
感圧部材48が収容配置されている。同感圧部材48の
上端部はバルブハウジング41に固定されている。感圧
部材48の下端部には作動ロッド45の上端部が嵌入さ
れている。感圧室44内は、有底円筒状をなす感圧部材
48によって、同感圧部材48の内空間である第1圧力
室49と、同感圧部材48の外空間である第2圧力室5
0とに区画されている。第1圧力室49には、第1検圧
通路35を介して第1圧力監視点P1の圧力PdHが導
かれ、第2圧力室50には、第2検圧通路36を介して
第2圧力監視点P2の圧力PdLが導かれている。
【0039】(制御弁の電磁アクチュエータ部)図3に
示すように、前記バルブハウジング41の下方側には電
磁アクチュエータ部51が設けられている。同電磁アク
チュエータ部51は、バルブハウジング41内の中心部
に有底円筒状の収容筒52を備えている。同収容筒52
において上方側の開口には、磁性材(例えば鉄系材)よ
りなる円柱状のセンタポスト(固定子)53が嵌入固定
されている。このセンタポスト53の嵌入により、収容
筒52内の最下部にはプランジャ室54が区画されてい
る。同センタポスト53は、弁室42とプランジャ室5
4との間の区隔壁の役目もなしている。
【0040】前記バルブハウジング41において下方側
の開口端部には、磁性材よりなるドーナッツ状のプレー
ト55が装着されている。同プレート55は、中央透孔
の内周縁部が上方に向かって筒状に立ち上げられている
(筒状部55a)。同プレート55は、収容筒52の下
端部に筒状部55aを以って外嵌されており、同収容筒
52の下端部とバルブハウジング41との環状間隙を閉
塞している。
【0041】前記プランジャ室54内には、磁性材より
なる有蓋円筒状のプランジャ(可動子)56が、軸方向
に移動可能に収容されている。同プランジャ56の移動
は、収容筒52の内周面によって摺動案内される。セン
タポスト53の中心には軸方向に延びるガイド孔57が
貫通形成され、同ガイド孔57内には、作動ロッド45
の下端側が軸方向に移動可能に配置されている。作動ロ
ッド45の下端は、プランジャ室54内においてプラン
ジャ56の上端面に当接されている。
【0042】前記プランジャ室54において収容筒52
の内底面とプランジャ56との間には、コイルバネより
なるプランジャ付勢バネ60が収容されている。このプ
ランジャ付勢バネ60は、プランジャ56を作動ロッド
45側に向けて付勢する。また、作動ロッド45は、感
圧部材48自身が有するバネ性(以下ベローズバネ48
と呼ぶ)に基づいて、プランジャ56側に向けて付勢さ
れている。従って、プランジャ56と作動ロッド45と
は常時一体となって上下動する。なお、ベローズバネ4
8は、プランジャ付勢バネ60よりもバネ力の大きなも
のが用いられている。
【0043】前記弁室42とプランジャ室54とは、ガ
イド孔57と作動ロッド45との間の隙間(図面におい
ては誇張して描いてある)を介して連通され、同プラン
ジャ室54は弁室42と同じ吐出圧力の雰囲気となって
いる。なお、詳述しないが、プランジャ室54を弁室4
2と同じ圧力雰囲気とすることで、そうとはしない場合
と比較して、制御弁CVの弁開度調節特性が良好となる
ことがわかっている。
【0044】前記収容筒52は、非磁性材(例えば非磁
性ステンレス材)よりなる有底円筒状の第1筒状部材5
8と、磁性材よりなる有底円筒状の第2磁性部材59と
からなっている。第1筒状部材58は、センタポスト5
3及びプランジャ56を取り囲むようにして配置されて
いる。同第1筒状部材58においてプランジャ56付近
の下端部は、上端側(大径部58a)よりも薄肉とされ
て小径部58bをなしている。前記第2筒状部材59
は、第1筒状部材58に対して小径部58bに外嵌固定
されている。なお、第2筒状部材59の外径は第1筒状
部材58の大径部58aの外径とほぼ同じに設定されて
いる。
【0045】図4は、製造過程にある収容筒52を示し
ている。この状態での収容筒52は、第1筒状部材58
の小径部58bに第2筒状部材59が外嵌されるととも
に、同第1筒状部材58の外底面58cに第2筒状部材
59の内底面59aが当接することで、両者58,59
の軸方向への挿入位置決めがなされている。つまり、第
1筒状部材58の外底面58cが位置決め部をなし、第
2筒状部材59の内底面59aが位置決め用の当接部を
なしている。
【0046】前記第1筒状部材58において大径部58
aと小径部58bとの接続位置58dは段状に形成され
ており、両筒状部材58,59の嵌合時において同接続
位置58dの下端面は、第2筒状部材59の上端面に対
向接近されることとなる。しかし、第2筒状部材59に
おいて内周面の軸方向の長さは、小径部58bの軸方向
の長さよりも若干短く設定されている。従って、第1筒
状部材58と第2筒状部材59との嵌合位置決め状態に
おいて、収容筒52の外周面に表れる両者58,59の
分割ラインPLには、隙間が形成されることとなる。
【0047】上記のようにして第1筒状部材58と第2
筒状部材59とが嵌合位置決めされた後、その分割ライ
ンPLに沿うようにしてろう付け或いは接着剤塗布
(「R」で示す)が行われ、両者58,59が固定され
る。なお、両筒状部材58,59の嵌合固定は、両者5
8,59の圧入によるものであってもよい。このように
すれば、ろう材或いは接着剤等の固定材料及びその塗布
工程を削除することができる。
【0048】そして、図面において二点鎖線で示すよう
に、第2筒状部材59が嵌合固定された状態で、第1筒
状部材58の内周面が加工具Kを用いたボーリング加工
等によって所望の内径に加工される。
【0049】さて、図2及び図3に示すように、前記収
容筒52の外周側には、センタポスト53及びプランジ
ャ56を跨ぐ範囲にコイル61が巻回配置されている。
このコイル61には、外部情報検知手段72からの外部
情報(エアコンスイッチのオン・オフ情報、車室温度情
報及び設定温度情報等)に応じた制御装置(コンピュー
タ)70の指令に基づき、駆動回路71から電力が供給
される。
【0050】前記駆動回路71からの電力供給によりコ
イル61に磁束が発生し、この磁束はプレート55や第
2筒状部材59から、第1筒状部材58の小径部58b
を介してプランジャ56に流れ込み、同プランジャ56
からセンタポスト53を介してコイル61側へ流れるこ
ととなる。従って、コイル61への電力供給量に応じた
大きさの電磁力(電磁吸引力)が、プランジャ56とセ
ンタポスト53との間に発生し、この電磁力はプランジ
ャ56を介して作動ロッド45に伝達される。なお、同
コイル61への通電制御は印加電圧を調整することでな
され、この印加電圧の調整にはPWM(パルス幅変調)
制御が採用されている。
【0051】(制御弁の動作特性)前記制御弁CVにお
いては、次のようにして作動ロッド45(弁体部46)
の配置位置つまり弁開度が決まる。
【0052】まず、図2に示すように、コイル61への
通電がない場合(デューティ比=0%)は、作動ロッド
45の配置には、ベローズバネ48の下向き付勢力の作
用が支配的となる。従って、作動ロッド45は最下動位
置に配置され、弁体部46は連通路43を全開とする。
このため、クランク室12の内圧は、その時おかれた状
況下において取り得る最大値となり、このクランク室1
2の内圧と圧縮室20の内圧とのピストン17を介した
差は大きくて、斜板15は傾斜角度を最小として圧縮機
の吐出容量は最小となっている。
【0053】次に、前記制御弁CVにおいて、コイル6
1に対しデューティ比可変範囲の最小デューティ比(>
0%)の通電がなされると、プランジャ付勢バネ60に
加勢された上向きの電磁力が、ベローズバネ48による
下向き付勢力を凌駕し、作動ロッド45が上動を開始す
る。この状態では、プランジャ付勢バネ60の上向きの
付勢力によって加勢された上向き電磁力が、ベローズバ
ネ48の下向き付勢力によって加勢された二点間差圧Δ
Pd(=PdH−PdL)に基づく下向き押圧力に対抗
する。そして、これら上下付勢力が均衡する位置に、作
動ロッド45の弁体部46が弁座47に対して位置決め
される。
【0054】例えば、エンジンEの回転速度が減少して
冷媒循環回路の冷媒流量が減少すると、下向きの二点間
差圧ΔPdに基づく力が減少してその時点での電磁力で
は作動ロッド45に作用する上下付勢力の均衡が図れな
くなる。従って、作動ロッド45(弁体部46)が上動
して連通路43の開度が減少し、クランク室12の内圧
が低下傾向となる。このため、斜板15が傾斜角度増大
方向に傾動し、圧縮機の吐出容量は増大される。圧縮機
の吐出容量が増大すれば冷媒循環回路における冷媒流量
も増大し、二点間差圧ΔPdは増加する。
【0055】逆に、エンジンEの回転速度が増大して冷
媒循環回路の冷媒流量が増大すると、下向きの二点間差
圧ΔPdに基づく力が増大して、その時点での電磁力で
は作動ロッド45に作用する上下付勢力の均衡が図れな
くなる。従って、作動ロッド45(弁体部46)が下動
して連通路43の開度が増加し、クランク室12の内圧
が増大傾向となる。このため、斜板15が傾斜角度減少
方向に傾動し、圧縮機の吐出容量は減少される。圧縮機
の吐出容量が減少すれば冷媒循環回路における冷媒流量
も減少し、二点間差圧ΔPdは減少する。
【0056】また、例えば、コイル61への通電デュー
ティ比を大きくして上向きの電磁力を大きくすると、そ
の時点での二点間差圧ΔPdに基づく力では上下付勢力
の均衡が図れなくなる。このため、作動ロッド45(弁
体部46)が上動して連通路43の開度が減少し、圧縮
機の吐出容量が増大される。その結果、冷媒循環回路に
おける冷媒流量が増大し、二点間差圧ΔPdも増大す
る。
【0057】逆に、コイル61への通電デューティ比を
小さくして上向きの電磁力を小さくすれば、その時点で
の二点間差圧ΔPdに基づく力では上下付勢力の均衡が
図れなくなる。このため、作動ロッド45(弁体部4
6)が下動して連通路43の開度が増加し、圧縮機の吐
出容量が減少する。その結果、冷媒循環回路における冷
媒流量が減少し、二点間差圧ΔPdも減少する。
【0058】つまり、前記制御弁CVは、コイル61へ
の通電デューティ比によって決定された二点間差圧ΔP
dの制御目標(設定差圧)を維持するように、この二点
間差圧ΔPdの変動に応じて内部自律的に作動ロッド4
5(弁体部46)を位置決めする構成となっている。ま
た、この設定差圧は、コイル61への通電デューティ比
を調節することで外部から変更可能となっている。
【0059】本実施形態においては次のような効果を奏
する。 (1)第1筒状部材58がプランジャ56を直接的に取
り囲むようにして配置されるとともに、同第1筒状部材
58の外面側に、言い換えればプランジャ56との間に
第1筒状部材58を挟むようにして、第2筒状部材59
が配置されている。従って、プランジャ56の摺動案内
を第1筒状部材58の内周面のみによって行うようにす
ることと、同プランジャ56と収容筒52(第1筒状部
材58)との接触面積を広く確保することとを簡単に両
立できる。特に本実施形態においては、収容筒52の内
周面においてプランジャ56の最外周面の移動範囲に対
向する領域は、全て第1筒状部材58の内周面によって
構成されている。このため、プランジャ56のガタツキ
を防止して収容筒52との間での摺動抵抗を軽減するこ
とができ、制御弁CVの弁開度調節特性においてヒステ
リシスな傾向が抑制される。
【0060】(2)非磁性材よりなる第1筒状部材58
において、プランジャ56付近の部位は薄肉(小径部5
8b)とされている。従って、コイル61とプランジャ
56との間での磁束の通りが良好となり、例えば小型の
コイル61であっても所望の電磁力を発生できる。よっ
て、電磁アクチュエータ部51ひいては制御弁CVを小
型化することができる。
【0061】(3)第1筒状部材58の小径部58bに
は、第2筒状部材59が外嵌固定されている。従って、
同小径部58bの薄肉が第2筒状部材59によって補強
されることとなり、この第1筒状部材58の薄肉化によ
っても収容筒52の所定の強度を確保することができ
る。よって、制御弁CVの耐圧性の向上を図ることがで
き、フロン冷媒よりも遥かに高圧となる二酸化炭素を冷
媒として採用することも容易となる。また、プランジャ
室54内に、高圧である吐出圧力を導入する構成の採用
も容易となる。
【0062】(4)第1筒状部材58は有底円筒状をな
している。従って、底が無い場合と比較して第1筒状部
材58を高強度とすることができ、例えば薄肉である小
径部58bの形成をその変形等なく安定して行うことが
できる。また、プランジャ室54の底面に第2筒状部材
59が露出されないため、プランジャ56の最下動位置
においても同プランジャ56の底面と第2筒状部材59
の内底面59aとの近接を避けることができる。つま
り、同じ磁性材よりなるプランジャ56の底面と第2筒
状部材59の内底面59aとの近接は、両者56,59
間に下方側に向かう電磁吸引力が強く作用されることと
なり、電磁アクチュエータ部51から出力される上方側
へ向かう電磁力の発生を大きく妨げるのである。従っ
て、後述する図5の態様のように、プランジャ56の底
面と第2筒状部材59の内底面59aとの間に非磁性材
よりなるシム65を介在させる必要がなく、部品点数を
削減することができる。
【0063】(5)第2筒状部材59は有底円筒状をな
している。従って、底が無い場合と比較して第2筒状部
材59を高強度とすることができ、例えば同第2筒状部
材59の第1筒状部材58に対する組み付け(嵌入)
を、その変形等なく安定して行うことができる。
【0064】(6)第1筒状部材58において、小径部
58bと同小径部58bに隣接する大径部58aとの接
続部分58dは段状に形成されている。従って、小径部
58bの周壁及び第2筒状部材59の周壁がそれぞれ等
肉厚となり、例えば小径部58bの外周面及びそれに嵌
合する第2筒状部材59の内周面をそれぞれ軸方向のテ
ーパ状(傾斜面)とする態様(この態様も本発明の趣旨
を逸脱するものではない)と比較して、それらの製作が
容易となる。
【0065】(7)第1筒状部材58と第2筒状部材5
9との当接位置決めを、両者58,59の底面58c,
59a同士の当接によって行うようにすることで、両者
58,59の分割ラインPLに隙間が形成されるように
した。従って、同分割ラインPLにろう材又は接着剤
(R)が入り込み易くなり、第1筒状部材58と第2筒
状部材59とのろう付け固定又は接着剤固定がより強固
となる。
【0066】(8)収容筒52の製造時においては、第
2筒状部材59が嵌合固定された状態で、言い換えれ
ば、薄肉の小径部58bが補強された状態で、第1筒状
部材58の内周面に対する加工が行われる。従って、大
径部58aよりも強度的に劣る小径部58bの内周面に
対しても、その変形等なく安定して加工を施すことがで
きる。これは小径部58bの内周面の高精度加工につな
がる。
【0067】なお、本発明の趣旨から逸脱しない範囲で
以下の態様でも実施できる。 ・図5に示すように、上記実施形態の第1筒状部材58
から底部を削除し、収容筒52の底部を第2筒状部材5
9の底部のみにより構成すること。このようにすれば、
第1筒状部材58として単なる円筒状(蓋及び底無し)
のものを採用することができ、その製作が容易となる。
【0068】なお、図5の態様においては、小径部58
bが二段に形成され(これに対応する第2筒状部材59
の上端部側の内周面形状も段状に形成され)、この小径
部58bの途中に形成された段状の下端面によって、第
2筒状部材59との当接位置決めがなされる。従って、
第1筒状部材58に底部が無い本態様においても、両者
58,59の分割ラインPLに隙間を形成することがで
きる。また、本態様においては、プランジャ室54の底
面に磁性材よりなる第2筒状部材59が露出されること
となる。このため、同底面とプランジャ56との間に
は、両者の近接を避けるための非磁性材よりなるシム6
5が介在されている。なお、シム65を介在させる理由
は上記実施形態の効果(4)中において述べている。
【0069】・図6に示すように、上記実施形態におい
て第2筒状部材59を削除し、プレート55の筒状部5
5aを第1筒状部材58の小径部58bに直接外嵌させ
ること。つまり、プレート55の筒状部55aに第2筒
状部材の役目を兼ねさせ、同筒状部55aを収容筒52
の一部として把握すること。このようにすれば、電磁ア
クチュエータ部51の部品点数を削減することができ
る。また、プレート55と第1筒状部材58とが直接接
触されることとなり、コイル61とプランジャ56との
間の磁束の通りも良好となる。
【0070】・上記実施形態においては、電磁アクチュ
エータ部51の電磁力が作動ロッド45を上方側に付勢
する構成であった(所謂プッシュタイプ)。これを変更
し、電磁アクチュエータ51の電磁力が、作動ロッド4
5(弁体部46)を下方側に付勢する構成とすること
(所謂プルタイプ)。例えば、図7に示すように、可動
子(プランジャ56)と固定子66の上下位置関係を、
上記実施形態と逆転させること。この場合、プランジャ
56付近となる第1筒状部材58の上端側に小径部58
bが形成され、同小径部58bに第2筒状部材59が外
嵌固定されることとなる。なお、図7の態様において
は、作動ロッド45とプランジャ56とが嵌合固定され
ている。また、固定子66はセンタポスト53と別個に
備えられており、同センタポスト53とプランジャ56
との間には、図5の態様と同じ趣旨でシム65が介装さ
れている。
【0071】さらに、図7の態様においては、ベローズ
バネ48、二点間差圧ΔPd及び電磁力の全てが、作動
ロッド45に対して下方側に向かって作用されることと
なる。従って、作動ロッド45とバルブハウジング41
との間には、これら下向き付勢力に対抗すべく、同作動
ロッド45を上方側に向けて付勢するロッド付勢バネ6
7が備えられている。
【0072】・給気通路28ではなく、抽気通路27の
開度調節によりクランク室12の内圧を調節する、所謂
抜き側制御弁において具体化すること。 ・容量可変型圧縮機の制御弁ではなく、例えば冷媒循環
回路の通路を開閉する電磁開閉弁が備える電磁アクチュ
エータにおいて具体化すること。また、この電磁開閉弁
が用いられる流体回路は冷媒循環回路に限定されるもの
ではなく、油圧回路や水回路であってもよい。
【0073】・車両や家屋のドアロック機構を施錠及び
解錠駆動する電磁アクチュエータにおいて具体化するこ
と。つまり本発明の電磁アクチュエータは、それにより
駆動されるものが弁体以外であっても適用可能である。
【0074】上記実施形態から把握できる技術的思想に
ついて記載する。 (1)前記容量可変型圧縮機はカムプレートを収容する
クランク室の内圧を調節することで吐出容量を変更可能
であり、同クランク室と冷媒循環回路の吸入圧力領域と
は抽気通路を介して連通されているとともに、冷媒循環
回路の吐出圧力領域とクランク室とは給気通路を介して
連通されており、前記弁体は抽気通路又は給気通路の開
度を調節することでクランク室の内圧を調節する構成で
ある請求項9又は10に記載の制御弁。
【0075】(2)冷媒循環回路に設定された圧力監視
点の圧力を検知可能であって、同圧力監視点の圧力変動
に基づいて感圧部材が変位することで、同圧力変動を打
ち消す側に容量可変型圧縮機の吐出容量が変更されるよ
うに弁体を動作させる感圧機構を備え、前記電磁アクチ
ュエータは、感圧部材に付与する力を外部からの給電制
御によって変更することで、同感圧部材による弁体の位
置決め動作の基準となる設定圧力を変更可能である請求
項9又は10或いは前記(1)に記載の制御弁。
【0076】(3)前記圧力監視点は冷媒循環回路に沿
って二箇所に設定され、前記感圧部材は二つの圧力監視
点間の圧力差変動に基づいて変位し、前記電磁アクチュ
エータは感圧部材による弁体の位置決め動作の基準とな
る設定差圧を変更可能な構成である前記(2)に記載の
制御弁。
【0077】(4)前記二つの圧力監視点は、冷媒循環
回路の吐出圧力領域にそれぞれ設定されている前記
(3)に記載の制御弁。 (5)電磁アクチュエータに用いられ、固定子及び可動
子を収容するための収容筒であって、非磁性材よりなる
第1筒状部材と、磁性材よりなる第2筒状部材とからな
り、同第1筒状部材において可動子付近の部位を薄肉と
して小径部が形成されているとともに、同小径部に第2
筒状部材が外嵌配置されてなる収容筒。
【0078】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、大
型化することなく所望の電磁力を発生できるとともに、
動作特性においてヒステリシスな傾向の発現を抑え得
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 容量可変型斜板式圧縮機の断面図。
【図2】 制御弁の断面図。
【図3】 図2の要部拡大図。
【図4】 制御弁(収容筒)の製造工程を説明する図。
【図5】 別例を示す制御弁の要部拡大断面図。
【図6】 別の別例を示す制御弁の要部拡大断面図。
【図7】 別の別例を示す制御弁の要部拡大断面図。
【図8】 従来の制御弁の要部拡大断面図。
【符号の説明】
51…電磁アクチュエータ(部)、52…収容筒、53
…固定子としてのセンタポスト、56…可動子としての
プランジャ、58…第1筒状部材、58b…小径部、5
9…第2筒状部材、61…コイル。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 林 裕人 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内 (72)発明者 清水 出 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内 (72)発明者 横町 尚也 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内 Fターム(参考) 3H076 AA06 BB33 BB38 CC12 CC20 CC84 3H106 DA05 DA12 DA23 DB02 DB12 DB23 DB32 DC02 DD03 EE04 EE22 GA25 JJ02 KK23 KK34 5E048 AA08 AB01 AD03

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 収容筒と、同収容筒内に配置された固定
    子及び可動子と、前記収容筒の外周側に配置されたコイ
    ルとからなり、同コイルの通電に基づき固定子と可動子
    との間に生じる電磁力によって、可動子が収容筒内を移
    動される構成の電磁アクチュエータにおいて、 前記収容筒は、固定子及び可動子を取り囲む非磁性材よ
    りなる第1筒状部材と、磁性材よりなる第2筒状部材と
    からなり、 前記第1筒状部材において可動子付近の部位を薄肉とし
    て小径部を形成するとともに、同小径部に第2筒状部材
    を外嵌配置したことを特徴とする電磁アクチュエータ。
  2. 【請求項2】 前記収容筒は有底筒状をなしており、同
    収容筒内にはその底部側から順に可動子及び固定子が配
    置されており、前記第1筒状部材において収容筒の底部
    付近を構成する端部に小径部を形成した請求項1に記載
    の電磁アクチュエータ。
  3. 【請求項3】 前記第1筒状部材は有底筒状をなしてい
    る請求項2に記載の電磁アクチュエータ。
  4. 【請求項4】 前記第2筒状部材は有底筒状をなしてい
    る請求項2又は3に記載の電磁アクチュエータ。
  5. 【請求項5】 前記第1筒状部材において、小径部と同
    小径部に隣接する大径部との接続部分は段状に形成され
    ている請求項1〜4のいずれかに記載の電磁アクチュエ
    ータ。
  6. 【請求項6】 前記第1筒状部材において、小径部と大
    径部との接続部分以外に第2筒状部材との軸方向への当
    接位置決めを行う位置決め部を設け、この位置決め状態
    において、収容筒の外周面に表れる、第1筒状部材と第
    2筒状部材との分割ラインに隙間が形成されるようにし
    た請求項5に記載の電磁アクチュエータ。
  7. 【請求項7】 前記収容筒の内周面において可動子の最
    外周面の移動範囲に対向する領域は、全て第1筒状部材
    の内周面によって構成されている請求項1〜6のいずれ
    かに記載の電磁アクチュエータ。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかに記載の電磁ア
    クチュエータの製造方法であって、前記第1筒状部材に
    第2筒状部材を嵌合固定した後に、同第1筒状部材の内
    周面に対して加工を施すことを特徴とする電磁アクチュ
    エータの製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項1〜7のいずれかに記載の電磁ア
    クチュエータと、同電磁アクチュエータの可動子に作動
    連結された弁体とからなり、同可動子の変位に基づく弁
    体の弁開度調節動作によって、容量可変型圧縮機の吐出
    容量を変更可能なことを特徴とする制御弁。
  10. 【請求項10】 前記容量可変型圧縮機を冷媒循環回路
    に備える空調装置は、冷媒として二酸化炭素を用いてい
    る請求項9に記載の制御弁。
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