JP2017133393A - 可変容量型斜板式圧縮機 - Google Patents

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裕之 仲井間
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友次 橋本
明広 村西
Akihiro Muranishi
明広 村西
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Abstract

【課題】吐出容量の制御性を向上させること。【解決手段】可変容量型斜板式圧縮機10は、吐出室14b,15b内の冷媒ガスが吐出される吐出通路18a,18bをそれぞれ備えている。各吐出通路18a,18bにおける冷媒ガスの流通方向の下流は互いに合流しており、吐出通路18aに絞り49が設けられている。そして、吐出通路18aに設けられた絞り49を用い、吐出通路18a上で絞り49よりも冷媒ガスの流通方向の上流側を第1圧力監視点P1とし、吐出通路18a上で絞り49よりも冷媒ガスの流通方向の下流側を第2圧力監視点P2とした。【選択図】図1

Description

本発明は、例えば車両空調装置の冷媒循環回路を構成し、制御圧室の圧力を変更することで斜板の傾角を変更させて吐出容量を変更可能な可変容量型斜板式圧縮機に関する。
この種の可変容量型斜板式圧縮機は、ハウジング内に回転軸が回転可能に支持されている。斜板は、回転軸からの駆動力を得て回転する。また、可変容量型斜板式圧縮機は、制御圧室から吸入圧領域に至る抽気通路と、吐出圧領域から制御圧室に至る給気通路とを有する。そして、制御弁によって制御圧室の圧力(Pc)の制御が行われることにより、回転軸の回転軸線に直交する方向に対する斜板の傾角が変更される。これにより、斜板に係留されたピストンが斜板の傾角に応じたストロークで往復動し、吐出容量が変更される。
ところで、車両においては、エンジンの出力制御を好適に行うために、エンジンを駆動源とする可変容量型斜板式圧縮機を駆動するために必要な圧縮機駆動トルクを推定することが行われている。一般的に、圧縮機駆動トルクを推定するためのパラメータとして、吐出流量が用いられる。そこで、冷媒循環回路の第1圧力監視点の圧力(PdH)と、冷媒循環回路を循環する冷媒ガスの流通方向において第1圧力監視点よりも下流側である第2圧力監視点の圧力(PdL)との差圧である二点間差圧を検知する。そして、この二点間差圧に基づく荷重が付与されることで、斜板の傾角を小さくするように前記荷重の向きに移動する弁体を備えた制御弁が、特許文献1に開示されている。
制御弁は、電力の供給が行われることで、例えば、二点間差圧に基づく弁体に付与される荷重と対抗する付勢力を弁体に付与して弁体の弁開度を制御するソレノイド部を有する。ソレノイド部は、設定された目標室温と、検出された実際の室温との温度差に基づいて、電力の供給が制御される。そして、ソレノイド部に対する電力の供給の制御が行われることにより、二点間差圧に基づいた弁体に付与される荷重と、ソレノイド部から弁体に付与される付勢力とが釣り合った状態で、弁体の弁開度が制御される。
冷媒循環回路を流れる冷媒ガスの流量が多くなると二点間差圧は大きくなり、冷媒循環回路を流れる冷媒ガスの流量が少なくなると二点間差圧は小さくなる。よって、二点間差圧と、冷媒循環回路を流れる冷媒ガスの流量とは相関関係がある。冷媒循環回路を流れる冷媒ガスの流量は、可変容量型斜板式圧縮機から吐出される吐出容量と相関があるため、吐出容量と相関があるソレノイド部への電力供給量を直接計測することで、吐出容量が把握することが可能となる。よって、例えば、冷媒ガスの流量を検出する流量センサを設けることなく、吐出容量を用いた圧縮機駆動トルクの推定が可能となる。
特開2001−221158号公報
ここで、図6のグラフにおける実線は、二点間差圧と冷媒ガスの流量との関係を示す特性線L10である。図6に示すように、冷媒ガスの流量が小流量の領域では、第1圧力監視点と第2圧力監視点との間に差圧が付き難く、冷媒ガスの流量の変動に対して、二点間差圧の変動が小さい。よって、冷媒ガスの流量が小流量の領域では、ソレノイド部によって弁体の弁開度を制御する際に、ソレノイド部から弁体に付与される付勢力を微妙に変化させなくてはならず、可変容量型斜板式圧縮機の吐出容量の制御が行い難い。
また、冷媒ガスの流量の増大に伴って二点間差圧が増大していき、二点間差圧に基づく弁体に付与される荷重が、ソレノイド部へ供給される電力が最大のときのソレノイド部から弁体に付与される付勢力よりも上回ると、斜板の傾角が小さくなっていき、可変容量型斜板式圧縮機の吐出容量が減少してしまう。
そこで、例えば、第1圧力監視点と第2圧力監視点との間の絞りの流路断面積を大きくすることが考えられる。これによれば、絞りの流路断面積を大きくする前(特性線L10)に比べて、図6のグラフにおいて二点鎖線で示す特性線L11のように、冷媒ガスの流量が増大しても、二点間差圧の増大が少なくなる。よって、二点間差圧に基づく弁体に付与される荷重が、ソレノイド部へ供給される電力が最大のときのソレノイド部から弁体に付与される付勢力よりも上回り難くなり、可変容量型斜板式圧縮機の吐出容量を確保し易くすることができる。しかし、このように、絞りの流路断面積を大きくすると、冷媒ガスの流量が小流量の領域において、第1圧力監視点と第2圧力監視点との間に差圧がさらに付き難くなり、可変容量型斜板式圧縮機の吐出容量の制御性がさらに悪化してしまう。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、吐出容量の制御性を向上させることができる可変容量型斜板式圧縮機を提供することにある。
上記課題を解決する可変容量型斜板式圧縮機は、吐出室、吸入室、及び複数のシリンダボアが形成されるシリンダブロックを有するハウジングと、前記ハウジングに回転可能に支持される回転軸と、前記回転軸からの駆動力を得て回転して前記回転軸の回転軸線に直交する方向に対して傾動可能な斜板と、前記シリンダボアに往復動可能に収納されるピストンと、前記斜板の傾角を変更させる制御圧室と、前記制御圧室の圧力を制御する制御弁と、を備え、前記制御弁は、冷媒循環回路の第1圧力監視点の圧力と、前記冷媒循環回路を循環する冷媒の流通方向において前記第1圧力監視点よりも下流側であって、且つ前記第1圧力監視点の圧力よりも圧力が低い第2圧力監視点の圧力との差圧である二点間差圧に基づく荷重が付与されることで、前記斜板の傾角を小さくするように前記荷重の向きに移動する弁体と、電力の供給が行われることで、前記二点間差圧に基づく前記弁体に付与される前記荷重と対抗する付勢力を前記弁体に付与して前記弁体の弁開度を制御するソレノイド部と、を有し、前記制御弁によって前記制御圧室の圧力の制御が行われることにより前記斜板の傾角が変更されて、前記ピストンが前記斜板の傾角に応じたストロークで往復動し、前記冷媒循環回路の一部を構成する可変容量型斜板式圧縮機であって、前記吐出室内の冷媒が吐出される吐出通路を複数備え、各吐出通路における前記冷媒の流通方向の下流は互いに合流しており、前記複数の吐出通路の一つに絞りが設けられており、前記絞りが設けられた前記吐出通路上で前記絞りよりも前記冷媒の流通方向の上流側を前記第1圧力監視点とし、当該絞りが設けられた前記吐出通路上で前記絞りよりも前記冷媒の流通方向の下流側を前記第2圧力監視点とする。
これによれば、第1圧力監視点及び第2圧力監視点を通過する冷媒の流量が、例えば、冷媒循環回路において、各吐出通路が互いに合流した位置よりも前記冷媒の流通方向の下流側に絞りを設けて第1圧力監視点及び第2圧力監視点を設定した場合の、第1圧力監視点及び第2圧力監視点を通過する冷媒の流量に比べて少なくなる。よって、絞りの流路断面積を小さくしても、二点間差圧に基づく弁体に付与される荷重が、ソレノイド部へ供給される電力が最大のときのソレノイド部から弁体に付与される付勢力よりも上回り難くなり、可変容量型斜板式圧縮機の吐出容量を確保し易くすることができる。そして、絞りの流路断面積を小さくすることができることから、冷媒の流量が小流量の領域において、第1圧力監視点と第2圧力監視点との差圧が付き易くなり、冷媒の流量の変動に対して、二点間差圧の変動を大きくすることができる。よって、冷媒の流量が小流量の領域で、ソレノイド部によって弁体の弁開度を制御する際に、ソレノイド部から弁体に付与される付勢力の調整がし易くなり、可変容量型斜板式圧縮機の吐出容量の制御が行い易くなる。以上のことから、可変容量型斜板式圧縮機の吐出容量の制御性を向上させることができる。
上記可変容量型斜板式圧縮機において、前記ハウジングは、一対のシリンダブロックを有しており、各シリンダブロックにそれぞれ形成された対となるシリンダボアに前記ピストンとしての両頭ピストンが往復動可能に収納されており、前記両頭ピストンによって、一方のシリンダボア内に一方の圧縮室が区画されるとともに、他方のシリンダボア内に他方の圧縮室が区画されており、前記ハウジングには、前記一方の圧縮室で圧縮された冷媒が吐出される一方の吐出室と、前記他方の圧縮室で圧縮された冷媒が吐出される他方の吐出室とを有しており、前記一方の吐出室内の冷媒が吐出される一方の吐出通路と、前記他方の吐出室内の冷媒が吐出される他方の吐出通路と、をそれぞれ少なくとも一つずつ備え、前記一方の吐出通路及び前記他方の吐出通路における前記冷媒の流通方向の下流は互いに合流しており、前記一方の吐出通路又は前記他方の吐出通路に前記絞りが設けられており、前記絞りが設けられた前記一方の吐出通路又は前記他方の吐出通路上で前記絞りよりも前記冷媒の流通方向の上流側を前記第1圧力監視点とし、当該絞りが設けられた前記一方の吐出通路又は前記他方の吐出通路上で前記絞りよりも前記冷媒の流通方向の下流側を前記第2圧力監視点とすることが好ましい。これによれば、両頭ピストンが対となるシリンダボアを往復動可能に収納された構成であっても、可変容量型斜板式圧縮機の吐出容量の制御性を向上させることができる。
上記可変容量型斜板式圧縮機において、前記回転軸と前記斜板との間に設けられ、前記回転軸線に直交する方向に対する前記斜板の傾角の変更を許容するリンク機構をさらに備え、前記リンク機構は、前記斜板の傾角の変更に伴い、前記他方の圧縮室における前記両頭ピストンの上死点位置が前記一方の圧縮室における前記両頭ピストンの上死点位置よりも大きく変位するように配置されており、前記一方の吐出通路に前記絞りが設けられており、前記絞りが設けられた前記一方の吐出通路上で前記絞りよりも前記冷媒の流通方向の上流側を前記第1圧力監視点とし、当該絞りが設けられた前記一方の吐出通路上で前記絞りよりも前記冷媒の流通方向の下流側を前記第2圧力監視点とすることが好ましい。
これによれば、斜板の傾角が小さくなっていくと、他方の圧縮室ではデッドボリュームが増加していき、他方の圧縮室のデッドボリュームが所定の大きさになると、両頭ピストンにおける他方の圧縮室での吐出行程が行われなくなる。よって、冷媒の流量が小流量の領域では、一方の圧縮室で圧縮された冷媒のみが吐出される。このとき、一方の吐出通路に設けられた絞りを用い、一方の吐出通路上で絞りよりも冷媒の流通方向の上流側を第1圧力監視点とし、絞りよりも冷媒の流通方向の下流側を第2圧力監視点とすることで、冷媒の流量が小流量の領域で、ソレノイド部によって弁体の弁開度を制御する際に、ソレノイド部から弁体に付与される付勢力の調整がし易くなる。よって、斜板の傾角の変更に伴い、他方の圧縮室における両頭ピストンの上死点位置が一方の圧縮室における両頭ピストンの上死点位置よりも大きく変位するように配置されたリンク機構を備えた構成であっても、可変容量型斜板式圧縮機の吐出容量の制御性を向上させることができる。
上記可変容量型斜板式圧縮機において、前記一方の吐出通路を複数備えたことが好ましい。
これによれば、第1圧力監視点及び第2圧力監視点を通過する冷媒の流量が、例えば、一方の吐出通路が一つのときの第1圧力監視点及び第2圧力監視点を通過する冷媒の流量に比べて少なくなる。よって、絞りの流路断面積を小さくしても、一方の吐出通路が一つの場合に比べて、二点間差圧に基づく弁体に付与される荷重が、ソレノイド部へ供給される電力が最大のときのソレノイド部から弁体に付与される付勢力よりも上回り難くなり、可変容量型斜板式圧縮機の吐出容量をさらに確保し易くすることができる。
この発明によれば、吐出容量の制御性を向上させることができる。
実施形態における可変容量型斜板式圧縮機を示す側断面図。 斜板の傾角が最大傾角のときの制御弁の断面図。 斜板の傾角が最小傾角のときの制御弁の断面図。 斜板の傾角が最小傾角のときの可変容量型斜板式圧縮機の側断面図。 別の実施形態における可変容量型斜板式圧縮機を示す側断面図。 従来例における二点間差圧と冷媒ガスの流量との関係を示すグラフ。
以下、可変容量型斜板式圧縮機を具体化した一実施形態を図1〜図4にしたがって説明する。なお、本実施形態の可変容量型斜板式圧縮機は、車両に搭載されるとともに車両空調装置に用いられる。
図1に示すように、可変容量型斜板式圧縮機10のハウジング11は、互いに連結されたシリンダブロックとしての第1シリンダブロック12(一方のシリンダブロック)及び第2シリンダブロック13(他方のシリンダブロック)を備えている。よって、ハウジング11は、一対のシリンダブロックを有している。第1シリンダブロック12及び第2シリンダブロック13は円筒状である。
また、ハウジング11は、第1シリンダブロック12に連結された有底筒状のフロントハウジング14と、第2シリンダブロック13に連結された有底筒状のリヤハウジング15とを備えている。フロントハウジング14と第1シリンダブロック12との間には、板状の第1弁・ポート形成体16が介在されている。また、リヤハウジング15と第2シリンダブロック13との間には、板状の第2弁・ポート形成体17が介在されている。
フロントハウジング14と第1弁・ポート形成体16との間には、吸入室14a(一方の吸入室)及び吐出室14b(一方の吐出室)が区画されている。吐出室14bは吸入室14aの外周側に配置されている。また、リヤハウジング15と第2弁・ポート形成体17との間には、吸入室15a(他方の吸入室)及び吐出室15b(他方の吐出室)が区画されている。さらに、リヤハウジング15には、圧力調整室15cが形成されている。圧力調整室15cは、リヤハウジング15の中央部に位置しており、吸入室15aは、圧力調整室15cの外周側に配置されている。さらに、吐出室15bは吸入室15aの外周側に配置されている。各吐出室14b,15bは吐出圧領域となっている。
第1弁・ポート形成体16には、吸入室14aに連通する吸入ポート16a、及び吐出室14bに連通する吐出ポート16bが形成されている。第2弁・ポート形成体17には、吸入室15aに連通する吸入ポート17a、及び吐出室15bに連通する吐出ポート17bが形成されている。
ハウジング11内には回転軸20が回転可能に支持されている。回転軸20の一端部の外周面には円筒状の第1支持部材21が圧入されている。回転軸20の他端部の外周面には円筒状の第2支持部材22が圧入されている。第1支持部材21及び第2支持部材22は回転軸20の一部を構成している。第1支持部材21は、第1シリンダブロック12に形成された軸孔12hに挿通されている。また、第2支持部材22は、第2シリンダブロック13に形成された軸孔13hに挿通されている。そして、第2支持部材22の端部は、圧力調整室15c内に位置している。
第1支持部材21と軸孔12hとの間には第1滑り軸受21aが配設されている。第2支持部材22と軸孔13hとの間には第2滑り軸受22aが配設されている。そして、第1支持部材21は、第1滑り軸受21aを介して第1シリンダブロック12に回転可能に支持されるとともに、第2支持部材22は、第2滑り軸受22aを介して第2シリンダブロック13に回転可能に支持されている。
フロントハウジング14と回転軸20との間にはリップシール型の軸封装置20sが介在されている。回転軸20の一端には、図示しない動力伝達機構を介して外部駆動源としての車両のエンジンが作動連結されている。本実施形態では、動力伝達機構は、常時伝達型のクラッチレス機構(例えばベルト及びプーリの組合せ)である。
ハウジング11内には、第1シリンダブロック12及び第2シリンダブロック13により区画された斜板室24が形成されている。斜板室24には、回転軸20から駆動力を得て回転するとともに、回転軸20の回転軸線Lに直交する方向(図1における上下方向)に対して傾動可能な斜板23が収容されている。斜板23には、回転軸20が挿通される挿通孔23aが形成されている。そして、回転軸20が挿通孔23aに挿通されることにより、斜板23が回転軸20に取り付けられている。
第1シリンダブロック12には、第1シリンダブロック12の軸方向に貫通形成されるシリンダボアとしての第1シリンダボア12a(一方のシリンダボア)が回転軸20の周囲に複数(図1では1つの第1シリンダボア12aのみ図示)配列されている。各第1シリンダボア12aは、吸入ポート16aを介して吸入室14aに連通するとともに、吐出ポート16bを介して吐出室14bに連通している。
第2シリンダブロック13には、第2シリンダブロック13の軸方向に貫通形成されるシリンダボアとしての第2シリンダボア13a(他方のシリンダボア)が回転軸20の周囲に複数(図1では1つの第2シリンダボア13aのみ図示)配列されている。各第2シリンダボア13aは、吸入ポート17aを介して吸入室15aに連通するとともに、吐出ポート17bを介して吐出室15bに連通している。
第1シリンダボア12a及び第2シリンダボア13aは、前後で対となるように配置されている。対となる第1シリンダボア12a及び第2シリンダボア13a内には、ピストンとしての両頭ピストン25が前後方向へ往復動可能にそれぞれ収納されている。本実施形態の可変容量型斜板式圧縮機10は両頭ピストン型斜板式圧縮機である。
各両頭ピストン25は、一対のシュー26を介して斜板23の外周部に係留されている。そして、回転軸20の回転に伴う斜板23の回転運動が、シュー26を介して両頭ピストン25の往復直線運動に変換される。よって、一対のシュー26は、斜板23の回転により、両頭ピストン25を、対となる第1シリンダボア12a及び第2シリンダボア13a内で往復動させる変換機構である。
各第1シリンダボア12a内には、両頭ピストン25と第1弁・ポート形成体16とによって第1圧縮室19a(一方の圧縮室)が区画されている。各第2シリンダボア13a内には、両頭ピストン25と第2弁・ポート形成体17とによって第2圧縮室19b(他方の圧縮室)が区画されている。
第1シリンダブロック12には、軸孔12hに連続するとともに軸孔12hよりも大径である第1大径孔12bが形成されている。第1大径孔12bは、斜板室24に連通しており、斜板室24の一部を形成している。斜板室24と吸入室14aとは、第1シリンダブロック12及び第1弁・ポート形成体16を貫通する吸入通路12cにより連通している。
第2シリンダブロック13には、軸孔13hに連続するとともに軸孔13hよりも大径である第2大径孔13bが形成されている。第2大径孔13bは、斜板室24に連通しており、斜板室24の一部を形成している。斜板室24と吸入室15aとは、第2シリンダブロック13及び第2弁・ポート形成体17を貫通する吸入通路13cにより連通している。
第1支持部材21には、第1大径孔12b内に配置される環状の第1フランジ21fが突設されている。回転軸20の軸方向において、第1フランジ21fと第1シリンダブロック12との間には、第1スラスト軸受27aが配設されている。第2支持部材22には、第2大径孔13b内に配置される環状の第2フランジ22fが突設されている。回転軸20の軸方向において、第2フランジ22fと第2シリンダブロック13との間には第2スラスト軸受27bが配設されている。
斜板室24内には、斜板23における回転軸20の回転軸線Lに直交する方向に対する斜板23の傾角を変更可能なアクチュエータ30が設けられている。アクチュエータ30は、第2フランジ22fと斜板23との間に設けられている。アクチュエータ30は、回転軸20と一体回転可能な環状の区画体31を有する。区画体31には回転軸20が挿通される挿通孔31hが形成されている。そして、回転軸20が挿通孔31h内に挿通されて圧入固定されることにより、区画体31が回転軸20に一体化されている。
また、アクチュエータ30は、第2フランジ22fと区画体31との間に配置されるとともに斜板室24内で回転軸20の軸方向に移動可能な有底円筒状の移動体32を有する。移動体32は、第2大径孔13bの内側に侵入可能に配置されている。移動体32は、回転軸20が貫挿される貫挿孔32eを有する円環状の底部32aと、底部32aの外周縁から回転軸20の軸方向に沿って延びる円筒部32bとを備えている。移動体32は、回転軸20と一体回転可能になっている。円筒部32bの内周面と区画体31の外周面との間はシール部材33によりシールされるとともに、貫挿孔32eと回転軸20との間はシール部材34によりシールされている。そして、アクチュエータ30は、区画体31と移動体32とにより区画される制御圧室35を有する。
第1支持部材21には、復帰ばね28aが固定されている。復帰ばね28aは、第1支持部材21から斜板室24に向けて延びている。また、区画体31と斜板23との間には傾角減少ばね28bが介在されている。傾角減少ばね28bの一端は区画体31に固定されるとともに、他端は斜板23に固定されている。傾角減少ばね28bは、斜板23を、斜板23の傾角が小さくなる方向へ付勢している。
回転軸20には、制御圧室35と圧力調整室15cとを連通する軸内通路29が形成されている。軸内通路29は、回転軸20の軸方向に沿って延びる第1軸内通路29aと、第1軸内通路29aに連通するとともに回転軸20の径方向に沿って延びる第2軸内通路29bとから形成されている。第1軸内通路29aの後端は、圧力調整室15cに連通している。第2軸内通路29bの一端は第1軸内通路29aの先端に連通するとともに、他端は制御圧室35内に開口している。よって、制御圧室35と圧力調整室15cとは、第1軸内通路29a及び第2軸内通路29bを介して連通している。
斜板室24内において、斜板23と第1フランジ21fとの間には、ラグアーム40が配設されている。ラグアーム40は一端から他端に向かって略L字形状に形成されている。ラグアーム40の一端にはウェイト部40wが設けられている。ウェイト部40wは、斜板23の溝部23bを通過して斜板23よりも後端側に位置している。
ラグアーム40の一端側には、溝部23b内を横切る円柱状の第1ピン41が挿通される挿通孔40hが形成されている。そして、第1ピン41が挿通孔40hに挿通されることによって、ラグアーム40の一端側が斜板23の上端側(図1における上側)に連結されている。これにより、ラグアーム40の一端側は、第1ピン41の軸心を第1揺動中心M1として、斜板23に対して第1揺動中心M1周りで揺動可能に支持されている。ラグアーム40の他端側は、円柱状の第2ピン42によって第1支持部材21の連結部(図示せず)に連結されている。これにより、ラグアーム40の他端側は、第2ピン42の軸心を第2揺動中心M2として、第1支持部材21に対して第2揺動中心M2周りで揺動可能に支持されている。本実施形態では、ラグアーム40、第1ピン41及び第2ピン42によって、斜板23の傾角の変更を許容するリンク機構が構成されている。
移動体32の円筒部32bの先端には、斜板23に向けて突出する連結部32cが設けられている。連結部32cには、円柱状の連結ピン43が圧入固定されている。また、斜板23の挿通孔23aよりも外周側である下端側(図1における下側)には、連結ピン43が挿通される挿通孔23hが形成されている。そして、連結部32cは、連結ピン43を介して斜板23の下端側に連結されている。斜板23は、回転軸20が回転すると、アクチュエータ30及びラグアーム40と共に回転する。
可変容量型斜板式圧縮機10は、吐出室14b内の冷媒ガスが吐出される吐出通路18a(一方の吐出通路)と、吐出室15b内の冷媒ガスが吐出される吐出通路18b(他方の吐出通路)とを備えている。各吐出通路18a,18bにおける冷媒ガスの流通方向の下流は互いに合流している。第2シリンダブロック13の周壁には吸入口13sが形成されている。そして、吸入口13sと、各吐出通路18a,18bの合流部18pとは外部冷媒回路45によって接続されている。
外部冷媒回路45は、合流部18pに接続された凝縮器46、凝縮器46に接続された膨張弁47、及び膨張弁47に接続された蒸発器48を備えるとともに、蒸発器48には吸入口13sが接続されている。そして、可変容量型斜板式圧縮機10は、車両空調装置の冷媒循環回路(冷房回路)の一部を構成する。
吸入口13sを介して斜板室24に吸入された冷媒ガスは、吸入通路12c,13cを介して吸入室14a,15aに吸入される。よって、吸入室14a,15a及び斜板室24は、吸入圧領域となっており、圧力がほぼ等しくなっている。
吐出通路18aには絞り49が設けられている。そして、冷媒循環回路は、冷媒循環回路を循環する冷媒ガスの流通方向において、絞り49よりも上流側である第1圧力監視点P1と、絞り49よりも下流側である第2圧力監視点P2とを有する。したがって、本実施形態では、吐出通路18aに設けられた絞り49を用い、当該絞り49が設けられた吐出通路18a上で絞り49よりも冷媒ガスの流通方向の上流側を第1圧力監視点P1とし、吐出通路18a上で絞り49よりも冷媒ガスの流通方向の下流側を第2圧力監視点P2としている。第1圧力監視点P1の圧力(PdH)は第2圧力監視点P2の圧力(PdL)よりも高くなっている。
リヤハウジング15には、制御圧室35の圧力を制御する電磁式の制御弁50が組み付けられている。制御弁50は、図示しない制御コンピュータに電気接続されている。制御コンピュータには、図示しないエアコンスイッチが信号接続されている。
図2に示すように、制御弁50のバルブハウジング50hは、ソレノイド部60が収容される筒状の第1ハウジング51と、第1ハウジング51に組み付けられる筒状の第2ハウジング52とを有する。ソレノイド部60は、筒状の固定鉄心61と、ソレノイド部60のコイル60aに対する電力の供給が行われることで固定鉄心61に引き付けられる可動鉄心62とを有する。ソレノイド部60の電磁力は、可動鉄心62を固定鉄心61に向けて引き付ける。ソレノイド部60は、制御コンピュータの通電制御(デューティ比制御)を受ける。
固定鉄心61は、第1ハウジング51内における第2ハウジング52側の開口側に配置されており、第1ハウジング51における第2ハウジング52側の開口から第2ハウジング52内に臨んでいる。可動鉄心62は、第1ハウジング51内における第2ハウジング52とは反対側に配置されている。固定鉄心61及び可動鉄心62は、有底筒状のケース63に収容されている。可動鉄心62には、柱状の駆動力伝達体64が一体的に組み付けられている。駆動力伝達体64は、可動鉄心62から固定鉄心61を貫通して、第2ハウジング52内に延びている。
第2ハウジング52における第1ハウジング51側の端面には、凹部53が形成されている。そして、凹部53と固定鉄心61とによって収容室54が区画されている。また、第2ハウジング52内における第1ハウジング51とは反対側には感圧室55が形成されている。凹部53の底部には、収容室54に連通する弁孔56が形成されている。さらに、第2ハウジング52には、駆動力伝達体64の軸方向に対して直交する方向に延びるとともに弁孔56に連通する第1ポート52aが形成されている。第2ハウジング52には、第1ポート52aに連続するとともに感圧室55に連続する貫通孔57が形成されている。弁孔56の孔径と貫通孔57の孔径とは同じになっている。駆動力伝達体64は、収容室54、弁孔56及び貫通孔57を通過して感圧室55内に突出している。
駆動力伝達体64は、可動鉄心62から固定鉄心61を通過して収容室54内に突出する大径部64aと、大径部64aに連続するとともに大径部64aよりも小径であり、弁孔56を通過する小径部64bと、小径部64bに連続するとともに小径部64bよりも大径であり、貫通孔57を通過して感圧室55内に突出する弁体65とを有する。よって、本実施形態では、弁体65は駆動力伝達体64の一部として駆動力伝達体に一体形成されている。弁体65の外周面は、貫通孔57の内周面に摺動し、第1ポート52aと感圧室55との間をシールしている。また、弁体65の外周面における弁孔56側の部位は、弁孔56内に入り込んで弁孔56を閉鎖する外周シール部65sになっている。
大径部64aにおける収容室54内に位置する部位の外面には、規制リング66が装着されている。規制リング66と凹部53の底部との間には、ばね67が介在されている。ばね67は、駆動力伝達体64をソレノイド部60に向けて付勢する。したがって、ばね67は、可動鉄心62を固定鉄心61から遠ざける方向に付勢している。そして、ソレノイド部60の電磁力は、ばね67の付勢力に抗して、可動鉄心62を固定鉄心61に向けて引き付ける。
感圧室55には感圧機構70が収容されている。感圧機構70は、駆動力伝達体64の移動方向に伸縮可能な銅製のベローズ71と、ベローズ71の一端部に結合された筒状の支持体72と、ベローズ71の他端部に結合された受圧体73とを有する。弁体65の先端部は、受圧体73に当接している。感圧室55内には、受圧体73を支持体72に向けて付勢するばね74が配設されている。
弁孔56は、第1ポート52a及び第1通路81を介して吐出室15bに連通している。また、第2ハウジング52には、収容室54に連通する第2ポート52bが形成されている。収容室54は、第2ポート52b及び第2通路82を介して圧力調整室15cに連通している。そして、第1通路81、第1ポート52a、弁孔56、収容室54、第2ポート52b、第2通路82、圧力調整室15c及び軸内通路29は、吐出室15bから制御圧室35に至る給気通路85を形成している。
支持体72には、ベローズ71の内部に連通する第3ポート52cが形成されている。ベローズ71の内部は、第3ポート52c及び第3通路83を介して第1圧力監視点P1に連通している。また、第2ハウジング52には、感圧室55に連通する第4ポート52dが形成されている。感圧室55は、第4ポート52d及び第4通路84を介して第2圧力監視点P2に連通している。そして、感圧機構70は、第1圧力監視点P1の圧力(PdH)と第2圧力監視点P2の圧力(PdL)との差圧である二点間差圧に応じて変位する。この感圧機構70の変位によって、二点間差圧の変動を打ち消す側に吐出容量が変更されるように制御圧室35の圧力(Pc)が制御される。弁体65には、二点間差圧に基づく荷重がソレノイド部60に向けて付与される。この二点間差圧に基づく荷重によって、弁体65は、ソレノイド部60に向けて移動する。弁体65は、弁孔56内に入り込むことで、給気通路85を閉鎖する閉弁状態となるとともに、弁孔56から飛び出すことで、給気通路85を開放する開弁状態となる。
図3に示すように、上記構成の可変容量型斜板式圧縮機10において、エアコンスイッチがOFFされて、ソレノイド部60への電力の供給が停止されている状態では、可動鉄心62がばね67の付勢力によって固定鉄心61から離間する。そして、二点間差圧に基づく荷重が弁体65に付与されて、弁体65がソレノイド部60に向けて移動する。これにより、弁体65が弁孔56内に入り込んで弁孔56が閉鎖される。弁体65によって弁孔56が閉鎖されると、吐出室15bから第1通路81、第1ポート52a、弁孔56、収容室54、第2ポート52b、第2通路82、圧力調整室15c及び軸内通路29を介した制御圧室35への冷媒ガスの供給が遮断される。そして、図示しない抽気通路を介して制御圧室35から吸入室15aへ冷媒ガスが排出されることで、制御圧室35の圧力が吸入室15aの圧力に近づく。
図4に示すように、制御圧室35の圧力が吸入室15aの圧力に近づいて、制御圧室35と斜板室24との圧力差が少なくなることで、斜板23に作用する両頭ピストン25からの圧縮反力によって、斜板23が連結ピン43を介して移動体32を牽引し、移動体32の底部32aが区画体31に近づくように移動体32が移動する。移動体32の底部32aが区画体31に近づくように移動体32が移動すると、斜板23が第1揺動中心M1周りで揺動する。この斜板23における第1揺動中心M1周りの揺動に伴って、ラグアーム40が第2揺動中心M2周りで揺動し、ラグアーム40が第1フランジ21fに接近する。これにより、斜板23の傾角が小さくなり、斜板23が復帰ばね28aに当接する。斜板23の傾角が小さくなると、両頭ピストン25のストロークが小さくなって吐出容量が減る。よって、弁体65は、二点間差圧に基づく荷重が付与されることで、斜板23の傾角を小さくするように前記荷重の向きに移動する。
本実施形態の可変容量型斜板式圧縮機10では、対となる第1シリンダボア12a及び第2シリンダボア13a内に両頭ピストン25が往復動可能に収容されている構成である。このような構成においては、斜板23の傾角が小さくなっていくにつれて、第2圧縮室19bではデッドボリューム(上死点位置にある両頭ピストン25と第2弁・ポート形成体17との間のクリアランス)が増加していく。一方、第1圧縮室19aではデッドボリューム(上死点位置にある両頭ピストン25と第1弁・ポート形成体16との間のクリアランス)の大幅な増加を伴うことなく吐出行程が行われる。したがって、ラグアーム40は、斜板23の傾角の変更に伴い、第2圧縮室19bにおける両頭ピストン25の上死点位置が第1圧縮室19aにおける両頭ピストン25の上死点位置よりも大きく変位するように配置されている。
斜板23の傾角が所定の傾角まで小さくなり、第2圧縮室19bのデッドボリュームが所定の大きさになると、第2圧縮室19bから冷媒ガスが吐出されなくなる。よって、斜板23の傾角が、所定の傾角から最小傾角まで減少する過程においては、第2圧縮室19bでは、吐出圧まで到達しなくなるため、冷媒ガスの吐出と吸入とが行われず、冷媒ガスの圧縮と膨張とが繰り返されるのみとなる。そして、冷媒ガスの流量が小流量の領域では、第1圧縮室19aで圧縮された冷媒ガスのみが吐出される。
図2に示すように、エアコンスイッチがONされて、ソレノイド部60への電力の供給が行われると、ソレノイド部60の電磁力が、ばね67の付勢力に抗して、可動鉄心62が固定鉄心61に向けて引き付けられる。制御コンピュータは、設定された目標室温と、検出された実際の室温との温度差に基づいて、ソレノイド部60に対する電力の供給を制御する。
そして、可動鉄心62における固定鉄心61への引き付け度合いと、二点間差圧に基づく弁体65に付与される荷重とのバランスによって、弁体65の弁開度が調整される。ソレノイド部60に対する電力の供給を多くする(デューティ比制御を大きくする)と、可動鉄心62における固定鉄心61への引き付け度合いが大きくなる。そして、二点間差圧に基づく弁体65に付与される荷重と対抗する付勢力がソレノイド部60から弁体65に付与されて、弁体65が弁孔56から飛び出して、弁体65の弁開度が大きくなる。
弁体65の弁開度が大きくなると、吐出室15bから第1通路81、第1ポート52a、弁孔56、収容室54、第2ポート52b、第2通路82、圧力調整室15c及び軸内通路29を介して制御圧室35に供給される冷媒ガスの流量が多くなり、制御圧室35の圧力が吐出室15bの圧力に近づく。
図1に示すように、制御圧室35の圧力が吐出室15bの圧力に近づいて、制御圧室35と斜板室24との圧力差が大きくなることで、移動体32が連結ピン43を介して斜板23を牽引しながら、移動体32の底部32aが区画体31から離間するように移動する。移動体32の底部32aが区画体31から離間するように移動体32が移動すると、斜板23が第1揺動中心M1周りで、斜板23の傾角減少時の揺動方向とは逆方向に揺動する。この斜板23の第1揺動中心M1周りでの斜板23の傾角減少時の揺動方向とは逆方向の揺動に伴って、ラグアーム40が第2揺動中心M2周りで、斜板23の傾角減少時の揺動方向とは逆方向に揺動し、ラグアーム40が第1フランジ21fから離間する。これにより、斜板23の傾角が大きくなり、両頭ピストン25のストロークが大きくなって吐出容量が増える。
したがって、本実施形態では、給気通路85上に制御弁50を配設し、制御弁50の弁開度を調節して、吐出圧領域から給気通路85を介して制御圧室35に供給される冷媒ガスの供給量を制御することで、制御圧室35の圧力を制御する、所謂「入れ側制御」が行われている。
次に、本実施形態の作用について説明する。
本実施形態では、吐出通路18aに設けられた絞り49を用い、当該絞り49が設けられた吐出通路18a上で絞り49よりも冷媒ガスの流通方向の上流側を第1圧力監視点P1とし、吐出通路18a上で絞り49よりも冷媒ガスの流通方向の下流側を第2圧力監視点P2としている。例えば、冷媒循環回路において、各吐出通路18a,18bが互いに合流した位置よりも冷媒ガスの流通方向の下流側に絞りを設けて第1圧力監視点及び第2圧力監視点を設定する場合がある。この場合の第1圧力監視点及び第2圧力監視点を通過する冷媒の流量に比べて、本実施形態における第1圧力監視点P1及び第2圧力監視点P2を通過する冷媒ガスの流量が少なくなる。よって、絞り49の流路断面積を小さくしても、二点間差圧に基づく弁体65に付与される荷重が、ソレノイド部60へ供給される電力が最大のときのソレノイド部60から弁体65に付与される付勢力よりも上回り難くなる。
そして、絞り49の流路断面積を小さくすることができることから、冷媒ガスの流量が小流量の領域において、第1圧力監視点P1と第2圧力監視点P2との差圧が付き易くなり、冷媒ガスの流量の変動に対して、二点間差圧の変動が大きくなる。よって、冷媒ガスの流量が小流量の領域で、ソレノイド部60によって弁体65の弁開度を制御する際に、ソレノイド部60から弁体65に付与される付勢力の調整がし易くなる。
上記実施形態では以下の効果を得ることができる。
(1)可変容量型斜板式圧縮機10は、吐出室14b,15b内の冷媒ガスが吐出される吐出通路18a,18bをそれぞれ備えている。各吐出通路18a,18bにおける冷媒ガスの流通方向の下流は互いに合流しており、吐出通路18aに絞り49が設けられている。そして、吐出通路18aに設けられた絞り49を用い、吐出通路18a上で絞り49よりも冷媒ガスの流通方向の上流側を第1圧力監視点P1とし、吐出通路18a上で絞り49よりも冷媒ガスの流通方向の下流側を第2圧力監視点P2とした。これによれば、第1圧力監視点P1及び第2圧力監視点P2を通過する冷媒の流量が、例えば、冷媒循環回路において、各吐出通路18a,18bが互いに合流した位置よりも冷媒ガスの流通方向の下流側に絞りを設けて第1圧力監視点及び第2圧力監視点を設定した場合の、第1圧力監視点及び第2圧力監視点を通過する冷媒の流量に比べて少なくなる。よって、絞り49の流路断面積を小さくしても、二点間差圧に基づく弁体65に付与される荷重が、ソレノイド部60へ供給される電力が最大のときのソレノイド部60から弁体65に付与される付勢力よりも上回り難くなり、可変容量型斜板式圧縮機10の吐出容量を確保し易くすることができる。そして、絞り49の流路断面積を小さくすることができることから、冷媒ガスの流量が小流量の領域において、第1圧力監視点P1と第2圧力監視点P2との差圧が付き易くなり、冷媒ガスの流量の変動に対して、二点間差圧の変動を大きくすることができる。よって、冷媒ガスの流量が小流量の領域で、ソレノイド部60によって弁体65の弁開度を制御する際に、ソレノイド部60から弁体65に付与される付勢力の調整がし易くなり、可変容量型斜板式圧縮機10の吐出容量の制御が行い易くなる。以上のことから、可変容量型斜板式圧縮機10の吐出容量の制御性を向上させることができる。
(2)本実施形態によれば、両頭ピストン25が対となる第1シリンダボア12a及び第2シリンダボア13aを往復動可能に収納された構成であっても、可変容量型斜板式圧縮機10の吐出容量の制御性を向上させることができる。
(3)斜板23の傾角が小さくなっていくと、第2圧縮室19bではデッドボリュームが増加していき、第2圧縮室19bのデッドボリュームが所定の大きさになると、両頭ピストン25における第2圧縮室19bでの吐出行程が行われなくなる。よって、冷媒ガスの流量が小流量の領域では、第1圧縮室19aで圧縮された冷媒ガスのみが吐出される。そこで、本実施形態では、吐出通路18aに設けられた絞り49を用い、吐出通路18a上で絞り49よりも冷媒ガスの流通方向の上流側を第1圧力監視点P1とし、絞り49よりも冷媒ガスの流通方向の下流側を第2圧力監視点P2とした。これにより、冷媒ガスの流量が小流量の領域で、ソレノイド部60によって弁体65の弁開度を制御する際に、ソレノイド部60から弁体65に付与される付勢力の調整がし易くなる。よって、斜板23の傾角の変更に伴い、第2圧縮室19bにおける両頭ピストン25の上死点位置が第1圧縮室19aにおける両頭ピストン25の上死点位置よりも大きく変位するように配置されたリンク機構を備えた構成であっても、可変容量型斜板式圧縮機10の吐出容量の制御性を向上させることができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
○ 図5に示すように、可変容量型斜板式圧縮機10は、吐出通路18aを複数(図5の実施形態では二つ)備えていてもよい。図5に示す実施形態では、二つの吐出通路18aのうちの一つに絞り49が設けられている。これによれば、第1圧力監視点P1及び第2圧力監視点P2を通過する冷媒ガスの流量が、例えば、吐出通路18aが一つのときの第1圧力監視点P1及び第2圧力監視点P2を通過する冷媒ガスの流量に比べて少なくなる。よって、絞り49の流路断面積を小さくしても、吐出通路18aが一つの場合に比べて、二点間差圧に基づく弁体65に付与される荷重が、ソレノイド部60へ供給される電力が最大のときのソレノイド部60から弁体65に付与される付勢力よりも上回り難くなり、可変容量型斜板式圧縮機10の吐出容量をさらに確保し易くすることができる。なお、図5に示す実施形態において、二つの吐出通路18aの双方に絞り49が設けられていてもよい。この場合、二つの吐出通路18aに設けられた絞り49を一つ用い、当該絞り49が設けられた吐出通路18a上で絞り49よりも冷媒ガスの流通方向の上流側を第1圧力監視点P1とし、当該絞り49が設けられた吐出通路18a上で絞り49よりも冷媒ガスの流通方向の下流側を第2圧力監視点P2とする。
○ 実施形態において、吐出通路18bにも絞り49が設けられていてもよい。しかし、この場合であっても、吐出通路18aに設けられた絞り49を用い、吐出通路18a上で絞り49よりも冷媒ガスの流通方向の上流側を第1圧力監視点P1とし、当該絞り49が設けられた吐出通路18a上で絞り49よりも冷媒ガスの流通方向の下流側を第2圧力監視点P2とするのが好ましい。
○ 実施形態において、可変容量型斜板式圧縮機10は、斜板23の傾角の変更に伴い、第1圧縮室19aにおける両頭ピストン25の上死点位置と、第2圧縮室19bにおける両頭ピストン25の上死点位置とが同じように変位するように配置されたリンク機構を備えた構成であってもよい。この場合、例えば、吐出通路18aに絞り49を設けずに、吐出通路18bに絞り49を設けてもよいし、二つの吐出通路18aの双方に絞り49が設けられていてもよい。そして、吐出通路18a,18bに設けられた絞り49を一つ用い、当該絞り49が設けられた吐出通路18a,18b上で絞り49よりも冷媒ガスの流通方向の上流側を第1圧力監視点P1とし、当該絞り49が設けられた吐出通路18a,18b上で絞り49よりも冷媒ガスの流通方向の下流側を第2圧力監視点P2とする。
○ 実施形態において、吐出通路18a,18bの数は特に限定されるものではなく、吐出通路18a,18bがそれぞれ二つ以上設けられていてもよい。
○ 実施形態において、弁体65は、例えば、第2ハウジング52における弁孔56の周囲に当接することで弁孔56を閉鎖する端面シール部を有する構成であってもよい。
○ 実施形態において、弁体65が、駆動力伝達体64とは別部材であってもよく、弁体65と駆動力伝達体64とが一体的に移動可能な構成であればよい。
○ 実施形態において、可変容量型斜板式圧縮機10を、抽気通路上に制御弁を配設し、制御弁の弁開度を調節して、制御圧室から抽気通路を介して吸入圧領域に排出される冷媒ガスの排出量を制御することで、制御圧室35の圧力を制御する、所謂「抜き側制御」を行う構成としてもよい。
○ 実施形態において、可変容量型斜板式圧縮機10を、「入れ側制御」と「抜き側制御」とを両立させた三方弁型の制御弁を備える構成としてもよい。
○ 実施形態において、アクチュエータ30は、制御圧室35の圧力が低下することで、斜板23の傾角が大きくなるように移動体32が移動し、制御圧室35の圧力が吸入室15aの圧力とほぼ等しくなることで、斜板23の傾角が最大となる構成であってもよい。そして、制御圧室35の圧力が上昇することで、斜板23の傾角が小さくなるように移動体32が移動し、制御圧室35の圧力が吐出室15bの圧力とほぼ等しくなることで、斜板23の傾角が最小となる構成であってもよい。すなわち、アクチュエータ30は、吐出容量を増大させるために、制御圧室35の圧力が減少する構成であってもよい。
○ 実施形態において、可変容量型斜板式圧縮機10は、両頭ピストン25を採用した両頭ピストン型斜板式圧縮機であったが、片頭ピストンを採用した片頭ピストン型斜板式圧縮機であってもよい。そして、可変容量型斜板式圧縮機10は、斜板23の傾角を変更させるために、斜板室24の圧力を制御弁50によって制御する構成のものであってもよい。この場合、斜板室24は、斜板23の傾角を変更させる制御圧室として機能する。
○ 実施形態において、ラグアーム40が、斜板23の傾角の変更に伴い、第1圧縮室19aにおける両頭ピストン25の上死点位置が第2圧縮室19bにおける両頭ピストン25の上死点位置よりも大きく変位するように配置されていてもよい。この場合、斜板23の傾角が小さくなっていくにつれて、第1圧縮室19aではデッドボリュームが増加していき、第2圧縮室19bではデッドボリュームの大幅な増加を伴うことなく吐出行程が行われる。
○ 実施形態において、回転軸20の一端が、外部からの電気制御によって動力の伝達及び遮断を選択可能なクラッチ機構を介して外部駆動源としての車両のエンジンに連結されていてもよい。
○ 実施形態において、可変容量型斜板式圧縮機10は、車両空調装置に用いられなくてもよく、その他の空調装置に用いられてもよい。
P1…第1圧力監視点、P2…第2圧力監視点、10…可変容量型斜板式圧縮機、11…ハウジング、12…シリンダブロックとしての第1シリンダブロック、12a…シリンダボアとしての第1シリンダボア、13…シリンダブロックとしての第2シリンダブロック、13a…シリンダボアとしての第2シリンダボア、14a,15a…吸入室、14b,15b…吐出室、18a,18b…吐出通路、19a…圧縮室としての第1圧縮室、19b…圧縮室としての第2圧縮室、20…回転軸、23…斜板、25…ピストンとしての両頭ピストン、35…制御圧室、40…リンク機構を構成するラグアーム、41…リンク機構を構成する第1ピン、42…リンク機構を構成する第2ピン、49…絞り、50…制御弁、60…ソレノイド部、65…弁体。

Claims (4)

  1. 吐出室、吸入室、及び複数のシリンダボアが形成されるシリンダブロックを有するハウジングと、
    前記ハウジングに回転可能に支持される回転軸と、
    前記回転軸からの駆動力を得て回転して前記回転軸の回転軸線に直交する方向に対して傾動可能な斜板と、
    前記シリンダボアに往復動可能に収納されるピストンと、
    前記斜板の傾角を変更させる制御圧室と、
    前記制御圧室の圧力を制御する制御弁と、を備え、
    前記制御弁は、
    冷媒循環回路の第1圧力監視点の圧力と、前記冷媒循環回路を循環する冷媒の流通方向において前記第1圧力監視点よりも下流側であって、且つ前記第1圧力監視点の圧力よりも圧力が低い第2圧力監視点の圧力との差圧である二点間差圧に基づく荷重が付与されることで、前記斜板の傾角を小さくするように前記荷重の向きに移動する弁体と、
    電力の供給が行われることで、前記二点間差圧に基づく前記弁体に付与される前記荷重と対抗する付勢力を前記弁体に付与して前記弁体の弁開度を制御するソレノイド部と、を有し、
    前記制御弁によって前記制御圧室の圧力の制御が行われることにより前記斜板の傾角が変更されて、前記ピストンが前記斜板の傾角に応じたストロークで往復動し、前記冷媒循環回路の一部を構成する可変容量型斜板式圧縮機であって、
    前記吐出室内の冷媒が吐出される吐出通路を複数備え、
    各吐出通路における前記冷媒の流通方向の下流は互いに合流しており、
    前記複数の吐出通路の一つに絞りが設けられており、
    前記絞りが設けられた前記吐出通路上で前記絞りよりも前記冷媒の流通方向の上流側を前記第1圧力監視点とし、当該絞りが設けられた前記吐出通路上で前記絞りよりも前記冷媒の流通方向の下流側を前記第2圧力監視点とすることを特徴とする可変容量型斜板式圧縮機。
  2. 前記ハウジングは、一対のシリンダブロックを有しており、
    各シリンダブロックにそれぞれ形成された対となるシリンダボアに前記ピストンとしての両頭ピストンが往復動可能に収納されており、
    前記両頭ピストンによって、一方のシリンダボア内に一方の圧縮室が区画されるとともに、他方のシリンダボア内に他方の圧縮室が区画されており、
    前記ハウジングには、前記一方の圧縮室で圧縮された冷媒が吐出される一方の吐出室と、前記他方の圧縮室で圧縮された冷媒が吐出される他方の吐出室とを有しており、
    前記一方の吐出室内の冷媒が吐出される一方の吐出通路と、
    前記他方の吐出室内の冷媒が吐出される他方の吐出通路と、をそれぞれ少なくとも一つずつ備え、
    前記一方の吐出通路及び前記他方の吐出通路における前記冷媒の流通方向の下流は互いに合流しており、
    前記一方の吐出通路又は前記他方の吐出通路に前記絞りが設けられており、
    前記絞りが設けられた前記一方の吐出通路又は前記他方の吐出通路上で前記絞りよりも前記冷媒の流通方向の上流側を前記第1圧力監視点とし、当該絞りが設けられた前記一方の吐出通路又は前記他方の吐出通路上で前記絞りよりも前記冷媒の流通方向の下流側を前記第2圧力監視点とすることを特徴とする請求項1に記載の可変容量型斜板式圧縮機。
  3. 前記回転軸と前記斜板との間に設けられ、前記回転軸線に直交する方向に対する前記斜板の傾角の変更を許容するリンク機構をさらに備え、
    前記リンク機構は、前記斜板の傾角の変更に伴い、前記他方の圧縮室における前記両頭ピストンの上死点位置が前記一方の圧縮室における前記両頭ピストンの上死点位置よりも大きく変位するように配置されており、
    前記一方の吐出通路に前記絞りが設けられており、前記絞りが設けられた前記一方の吐出通路上で前記絞りよりも前記冷媒の流通方向の上流側を前記第1圧力監視点とし、当該絞りが設けられた前記一方の吐出通路上で前記絞りよりも前記冷媒の流通方向の下流側を前記第2圧力監視点とすることを特徴とする請求項2に記載の可変容量型斜板式圧縮機。
  4. 前記一方の吐出通路を複数備えたことを特徴とする請求項3に記載の可変容量型斜板式圧縮機。
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